アンテナ
特に車両のためのアンテナシステム。ディスコーン型のアンテナは、前記車両の外側の周波数のために好ましく用いられる。種々の周波数で、前記アンテナ及び前記車両のいずれか一方が励振機として働く。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、トラック、電車、バス、ボート及び航空機のような車両用のアンテナ、励振機システム及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
次の論述は、著者による多数の公開及び公開年度に言及し、公開日が最近であるために、ある公開は、本発明の先行技術として考慮されるべきではない。そのような公開の論述は、より完全な背景のために与えられ、そのような公開が特許可能性の決定の目的ための先行技術の承認として解釈されるべきではない。
【0003】
自動車製造産業は、自動車に相互通信能力を提供するための産業規模の革命を経験している。この努力分野は、前記自動車産業により“テレマティーク(telematics)”として造り出された。相互通信能力は、AM/FMラジオ、携帯電話(cellular)、GPS、インターネット及び衛星リンケージ(satellite linkage)のために必要である。この革命の最初の段階は、既にはじまっている。クライスラー、ダイムラー−ベンツ及びキャデラックで生産されるような、すべての高級モデルの自動車は、それらの車両の頂上の外部アンテナを既に除去している。これらのアンテナは、前記自動車の前部及び後部窓に移されている。多くの自動車についても次の数年以内にそのように装備されるであろう。
【0004】
今や自動車の相互通信能力は、しばしば救急サービスのために使用され、前記アンテナの生存は主要な問題点となる。不運にも、最初に破壊されるのはそれらのアンテナが配置される窓である。深刻な事故においては、前記自動車は、しばしば下部の車台を空に向けてひっくり返る。テレマティークシステム(telematics system)は、この場合においてさえ機能しなければならない。
【0005】
車両のための相互通信能力が生存可能なアンテナに関する解決を提供する問題は、前記自動車産業の技師及び技術者への重大な課題をつきつける。車両のための生存可能なアンテナを供給する方法及び器具の開発は、重大な技術の進歩を構成し、前記自動車産業内で長く感じられていた必要性を満足させるであろう。
【0006】
いくつかの特許は、車両下部のアンテナ(under−vehicle antenna)を開示する。これらは、キッペンベルグ(Kippenberg)の“アンテナ装置”と題された米国特許第2,111,398号(特許文献1)、クックの“ラジオ グラウンド 励振機(Radio Ground Exciter)”と題された米国特許第2,073,336号(特許文献2)、及び加藤等の“車両用アンテナユニット”と題された米国特許第4,968,984号(特許文献3)を含む。これらの特許のどれにもディスコーン型の励振機の使用は開示されていない。
【0007】
先行技術のディスコーンは、コーン部分を通って延びる同軸ケーブルを持たない。ここで参照として組み入れる“車両内又は近傍での通信のための励振機システム及び励振方法”と題された米国特許出願第10/160,747号(特許文献4)及び“車両内励振機”と題された米国特許出願第635,402号(特許文献5)は、車両内の通信のために用いられる修正されたディスコーン励振機を開示する。本発明は、車両の外側での通信のための、コーン中に配置された同軸ケーブルを持つ、修正されたディスコーン励振機への道を教える。
【特許文献1】米国特許第2,111,398号
【特許文献2】米国特許第2,073,336号
【特許文献3】米国特許第4,968,984号
【特許文献4】米国特許出願第10/160,747号
【特許文献5】米国特許出願第635,402号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主要な目的は、車両内で目立たないアンテナを提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、車両の下に取り付けられるアンテナを提供することである。
【0010】
本発明の更に他の目的は、従来のディスコーン型の励振機を修正したアンテナを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、ディスコーン型のアンテナ及び通信システムに関する。このアンテナは、ディスクと、頂点と直径を含む底面とを含むコーンと、前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へ延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む。前記アンテナは、更に好ましくは、前記ディスクと前記コーンとの間に配置される絶縁体を含む。好ましくは、同軸ケーブルは、前記コーンの前記直径の中心を通るよう配置される。
【0012】
前記アンテナは、前記車両の外面上に配置されてもよく、好ましくは前記車両の前記外面の下に配置される。その代わりに、前記アンテナは、車両の内側に配置されてもよく、又は構造物内に配置されてもよい。前記アンテナは、好ましくは、約500kHz〜約8GHzの範囲の周波数で作動する。
【0013】
本発明は、また、車両用の励振機システムへの道を教える。このシステムは、車両上又は車両内に配置されるアンテナを含む。前記励振機システムは、前記車両の外側で放射する。前記励振機システムは、少なくとも3つの方式で作動する。これらの3つの方式は、(1)前記アンテナがより高い周波数で放射すること、(2)前記車両がより低い周波数で放射すること、(3)前記アンテナと前記車両との双方がより低い周波数とより低い周波数との間の遷移周波数で放射することを含む。
【0014】
前記アンテナは、好ましくは、ディスコーンアンテナを含む。このディスコーンアンテナは、好ましくは、上述のディスコーンアンテナを含む。
【0015】
前記アンテナが車両の下に配置されるとき、前記車両の長さ方向の中心線の近くに配置されることが好ましく、最も好ましくは、車両の前部又は後部(例えば、フロント又はリアバンパー)の約1〜2フィートの範囲に配置される。
【0016】
前記より低い周波数は、前記車両の大きさにより決定される。前記より高い周波数は、前記ディスコーンの大きさにより決定される。前記コーンの角度は、約45°〜約90°の範囲が好ましい。前記コーンの高さは、約0.4インチ〜約4インチの範囲が好ましい。前記ケーブルは、約0.08インチ〜約0.25インチの範囲が好ましい。前記ディスクの直径は、そのより低い動作周波数で少なくとも0.18波長が好ましい。
【0017】
本発明は、また、車両への及び車両からの種々の周波数を送信する及び受信するための励振方法に関する。この方法は、車両上又は車両内にアンテナを配置すること、より高い周波数で前記車両の外側で放射する前記アンテナを励振すること、より低い周波数で前記車両の外側で放射する前記車両を励振すること、及び遷移周波数で前記車両の外側で放射する前記アンテナ及び前記車両の双方を励振することを含む。ディスコーンアンテナは、上述のとおり、好ましく利用される。
【0018】
本発明は、車両用のアンテナ、励振機システム及び通信システムを提供するための方法及び器具を提供する。好ましい実施形態において、前記アンテナは、修正されたディスコーン励振機である。また、本発明の他の好ましい実施形態において、本発明は、前記車両の底面上に取りつけられた励振機を含む。信号は、前記励振機から引き出され、前記車両に搭載される種々さまざまなラジオ又は他の周波数装置に供給されうる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の主要な効果は、低コストで、目立たない、効率的なアンテナが供給されることである。
【0020】
本発明の他の効果は、前記車両が前記アンテナのための直接放射体として用いられうることである。
【0021】
本発明の他の目的、効果及び新規的特徴、及び更なる適用可能性の範囲は、添付の図面を取り込んで、これから続く詳細な説明にある程度記述され、次に述べる考査によりその技術の熟練者にある程度明らかになり、又は本発明の実施により学ばれる。本発明の前記目的及び前記効果は、特に添付の特許請求の範囲において指摘された手段及び組み合わせによって実現され、達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
組み込まれ及び明細書の一部を形成する前記添付の図面は、本発明の1つ又はそれより多くの実施形態を示し、その描写とともに、本発明の原理を説明する。前記図面は、本発明の1つ又はそれより多くの好ましい実施形態を説明する目的のためだけのもので本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0023】
この出願は、チャドウィックの“車両内励振機(In−Vehicle Exciter”と題され、2000年11月27日に提出された米国特許出願第635,402号及びチャドウィック等の“車両内及び非常に近い車両の通信のための励振機システム及び励振方法”と題され、2002年5月30日に提出された米国特許出願第10/160,747号の一部継続出願である“アンテナ”と題され、2003年4月11日に提出された米国特許出願10/412,371号の優先権を主張し、その明細書及び特許請求の範囲は、ここに参照として組み込まれる。
【0024】
本発明は、特に自動車、トラック、電車、バス、ボート、航空機などの車両上で用いられる、アンテナ及び通信システムへの道を教える。前記アンテナは、高い周波数では、前記アンテナが放射し、より低い周波数では、前記車両、それ自身が、放射するように遷移することとなるように、特定の周波数で動作する。本発明に有用な、アンテナの好ましい型は、ディスコーン型のアンテナである。
【0025】
“アンテナ”及び“励振機”という用語は、明細書及び特許請求の範囲を通じて交換可能に用いられ、電磁波を送信する及び受信するための及び電界を発生する又は生産するためのシステムが意図される。“ディスコーン”という用語は、ディスク及びコーンの構成要素を有する、アンテナ又は励振機の特定の型が意図され、この用語は、また、“ディスコーン”又はこの構成を有する他のそのような励振機を含むことが意図される。本発明は、単式のアンテナ(single antenna)又は励振機として議論されるが、複式の励振機(multiple exciters)が一つの車両内又は車両上で利用されてもよい。
【0026】
本発明のアンテナ及び通信システムは、車両に特に有用である。車両においては、動作の3つの方式:前記アンテナが前記励振機として働くこと、前記車両が前記励振機として働くこと、前記アンテナと車両との間の遷移で双方とも励振機として働くことがある。より高い周波数では、前記車両の大きさが大きい時、ディスコーンアセンブリーが放射の重大な構成要素である。より低い周波数では、車両それ自身が放射する。遷移周波数では前記車両とアンテナの双方が放射する。これらすべての範囲全体の周波数は、約500kHz〜約8GHzの範囲で異なる。
【0027】
それぞれの前記範囲における周波数は、前記車両の前記大きさに高く依存する。3つの例が以下に与えられ、一つは自動車のために、一つは電車のために及び一つは航空機のために、次式が用いられる:
波長=11.8インチ/周波数
ここで、fはGHzであり、11.8は、光速の定数であり、即ち、f=1GHzであれば、上記の波長は11.8インチである。
【0028】
自動車が20フィートの長さであると仮定する。最初の共鳴は、この寸法の1/4波長で起こる。従って、前記最初の共鳴周波数は、上記の式を使えば、12.3MHzである(11.8/240インチ×1000×1/4)。この周波数は、中間又は遷移帯の低端に設定する。従って、前記中間帯は、約12.3MHzで始まる。
【0029】
長さが50フィートの鉄道車両であれば、前記最初の共鳴周波数は、上記の式を使えば、4.9MHzである。
【0030】
長さ100フィートの航空機であれば、前記最初の共鳴周波数は、上記の式を使えば、2.5MHzである。
【0031】
上記で見られるように、前記周波数の範囲は、前記車両の前記長さに高く依存する。構造物及びアンテナの大きさもまた、前記周波数に影響する。
【0032】
周波数のより上の範囲は、約1/16〜1/4波長の範囲で本発明に有用であるが、通常、1/8波長より少なく又は等しく設定される。前記ディスコーン又はアンテナの前記大きさもまた、この範囲で決定する。ディスコーンにとっては、前記底面の直径の約0.7倍の前記トッププレートを有することが有用である。
【0033】
前記より低い範囲は、前記車両の前記大きさにより設定される。
【0034】
前記中間又は遷移範囲は、前記より高い及びより低い範囲の間である。
【0035】
前記アンテナは、主として、それ自身から前記車両への遷移として働き、前記アンテナは、そのとき前記車両の表面(グラウンドプレーン(ground plane)を持つものとして)に対して働く直接放射体としての働きをする。前記アンテナは、好ましくは約100:1ないし約200:1の帯域幅を有する。
【0036】
前記アンテナは、前記車両の外側に取りつけられることが好ましく、最も好ましくは、衝突の場合における損害を最小限にするために前記車両の底面上に取りつけられる。しかしながら、前記アンテナは、前記車両の内側及び外側のいかなる場所に取りつけられてもよく、好ましくは、前記車両の他の機能との干渉を避け、又は前記アンテナとの干渉を防ぐ場所に取りつけられる。例えば、前記後部又は前部窓の出っ張りの上、前記バンパーの近くなどに配置できる。前記アンテナは、特定の周波数のために前記車両の外側への及び外側からの周波数の送信及び受信を可能にする。
【0037】
ある方式から他の方式への遷移周波数は、車両寸法及び構成の変数である。下限は、前記車両の前記寸法の1/4波長であり、整合が良い時に起こる。前記下限より下では、前記自動車が前記波長より小さくなるので、前記整合が次第に悪い値へと落ちてゆく。前記下限領域より上では、前記損失は、前記アンテナがほとんど独立放射体として働きはじめる動作方式まで約50%である。この独立方式は、非常に効率的に整合されうる。
【0038】
低い周波数領域においては、前記整合が最も悪いが、前記長波長は、より少ない伝播損を持ち、前記整合損失は、通常、受け入れ可能である。60MHzより上の領域においては、前記50%の整合損失は、ダイプレクサ及び整合要素(matching elements)の使用により、限られた帯域を超えて減少させることができる。前記より上の領域においては、前記整合は、非常によい(好ましくは、800MHz〜2GHzの範囲である)。
【0039】
周波数帯が定義されたが、放射特性が数量化されなければならない。約60MHzの周波数のために、前記放射形状は、心臓形であり、方位においてほとんど全方向性であり、立面図においてグラウンドプレーン(ground plane)の上でモノポールと同等である。前記周波数が増加するにつれて、前記パターンは、全体として同じであるが、前記周波数が800MHzに近づくとき、構造の細部がより細かくなる。800MHz〜8.0GHzの領域においては、前記パターンは、自動車の誘導ブロッケージ効果(induced blockage effects)を除き、前記低端に非常に似ている。
【0040】
前記アンテナの前記特徴は、より大きなトラック及びバンに適用されるとき、自動車に対してのそれらの上述の記載とは詳細が異なる。注目される前記特徴は、それらの整合、パターン、及び利得である。800MHz〜2.0GHz(好ましい範囲)の前記性能は、ブロッケージ項目を除き、自動車と同じである。前記中間の範囲は、前記トラック又はバンの大きさ次第であるが、通常、周波数はより低い。前記最初の共鳴周波数は、前記トラックがより大きいので、通常、60MHzより低くなる。
【0041】
図1は、本発明の前記好ましいディスコーンアンテナの描写である。図示のとおり、ディスコーンアンテナは、コーン10(好ましくは、固体のコーン)、ディスク12、コーンを通ってディスクへと延びる同軸ケーブル14、グラウンドプレーン(ground plane、例えば、自動車の車台)18、及び好ましくは絶縁スペーサ20を含む。
【0042】
同軸ケーブル14は、前記車両の外側へと又は外側から種々の周波数を受信又は送信する前記車両内の装置に接続される。これらには、AM/FMラジオ、GPS、携帯電話(cellular)、インターネット、衛星リンケージ(satellite linkage)、ガレージドア(garage door)、ゲート及び他の外側装置(outside devices)、トラフィクコントロール(traffic control)、ロードサイドアンテナ(roadside antenna)、車両識別(vehicle identification)、ビデオ転送(video transfer)、ライト及び他のエレクトロニクスコントロール(electronics control)などを含む。無線接続もまた、本発明に利用されうる。
【0043】
本発明の前記アンテナは、(低い周波数で)前記車両を含んでいる。このアンテナは、前記車両(例えば、自動車又はトラック)の前記フロントバンパーの1〜2フィート以内で、前記車両の前記長さ方向の中心線の近くに置かれることが好ましい。前記範囲は、前記整合及びパターンを容認可能にしておくために選択される。コーンの角度22は、約60°が好ましいが、約45°〜約90°の範囲で変更できる。コーンの高さは、約0.5インチ〜約12インチの範囲が好ましく、より好ましくは、約1〜約4インチの範囲であり、最も好ましくは、約2〜約3インチの範囲(例えば、2.84インチ)である。同軸ケーブル14の直径は、約0.1インチ〜約0.2インチの範囲(例えば、直径0.141インチ)であることが好ましい。ディスク13の直径は、最低動作周波数の少なくとも0.18(例えば、0.18〜0.5波長)波長である(図1参照)。
【0044】
前記ディスコーンが前記車両の前記下部表面にはり付けられたとき、ディスク12は、コーン10の最低レベルに置かれる。グラウンドプレーン(ground plane)18は、自由空間範囲上で最初に得られる認証後の前記車両の下側にはり付けられることが意図される。
【0045】
図2は、本発明のある実施形態の前記進化を図示する。一番上の図は、信号源(例えば、発生器)に接続される同軸ケーブルにより励振された従来のモノポールアンテナを示す。前記モノポールは、典型的に1/4波長の長さであり、前記グラウンドプレーン(ground plane)は、直径が1/2波長より大きいことが好ましい。前記進化の次の段階においては、より太いモノポールは、より大きな帯域幅を提供する。より低い周波数用の前記モノポールに課される特定の形の必要条件はないので、前記モノポールは、前記自動車それ自身に取り替えうる。3番目の進化は、グラウンドプレーン(ground plane)に対して運転される前記モノポールとして働く自動車を示す。
【0046】
進化の最終段階においては、前記発生器は、前記自動車の内部に移動し、本発明を生じさせる。本発明の好ましい実施形態は、1/2波長より著しく少ないことで特徴付けられる。本発明の主要な機能の一つは、自動車のような車両のための励振機として供給することである。この場合においては、前記モノポールが前記最初の場合においては前記アンテナであったように、前記自動車が前記アンテナとなる。
【0047】
本発明は、前記自動車それ自身が放射体である励振機として働く。それは、本発明が500kHz〜8GHzで使用可能であることを示す。
【0048】
図3A及び3Bは、AM/FMラジオへの適用のために設計された、本発明の代替的な実施形態を示す。アンテナ30は、直径8インチ及び深さ1.5インチであることが好ましいが、前記車両及び意図された適用に基づき他の寸法となりうる。トップ金属カバー34は、本発明品からの直接放射を最小限にするチョーク32により囲まれている。同軸チューブ36(例えば、直径1インチ)は、その下側で前記トップカバーに接続される。本発明は、前記自動車のアンダーシャーシ38の中央部分に取り付けられることが好ましい。
【0049】
図4は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、改良された放射抵抗を提供し、前記自動車のアンダーシャーシ38の前記中心に取り付けられることが好ましい。この実施形態において、同軸中心導線36は、ロッド(例えば、直径1インチ及び長さ1.5インチ)を励振する。前記ロッドは、励振機42として働くプレート又はディスク(例えば、直径8インチ)により囲まれる。このアンテナは、AM/FMラジオ及びGPSを受信するために用いられてもよい。それはまた、137〜150MHz領域における低地球軌道衛星システム(low Earth orbit satellite system)への相互通信能力を提供するために用いられる。
【0050】
図5は、前記ディスクを伝導性コイル44(例えば、直径8インチの金属板)により取り替えた本発明の第3の実施形態を示す。このアンテナは、最良の帯域幅及び放射抵抗特性を示すように設計される。この実施形態は、図4に示す本発明品と同じ相互通信能力を達成するために用いられてもよいが、信号レベルは改善される。本発明品は、前記自動車を励振するための励振機としての働きを示す。
【0051】
すべてのこれら発明は、前記車をひっくり返した(即ち、前記励振機が空の方向を向いている)ときでさえ、相互通信能力を達成しうる。
【0052】
本発明は、更に、次の非限定の実施例により説明される。
【実施例1】
【0053】
初期データは、自由空間範囲上で最初に取られ、図1に示す前記グラウンドプレーン(ground plane)を含む。前記アンテナの前記整合は、図6に示される。前記電圧定在波比(VSWR)は、600MHz〜1800MHzで2:1より少ない。前記VSWRは、580MHz〜2GHzで3:1より少ない。前記方位及び立面図パターンは、図7〜11に示される。前記方位パターンは、800MHz〜1.5GHzで1dB以内及び〜1.9GHzで2dBより少ない全方位性である。前記立面図パターンは、全帯域にわたって典型的な心臓形である。0°基準は、前記グラウンドプレーン(ground plane)の底面であった。結果は、適当と考えられ、次の段階は、自動車に取りつけられたアンテナの試験であった。
【実施例2】
【0054】
図1のアンテナは、自動車の前記フロントバンパーの前記中心線から9インチに置かれた。測定された反射減衰量は、図14に示され、測定されたVSWRは、図13に示される。前記VSWRは、約620MHz〜2GHzで3:1より少ない。前記車両上のVSWRの影響は、図6に示されるのと比較して非常に小さい。
【0055】
測定されたパターンは、850MHz、1575MHz及び1850MHzの周波数及び1、3及び5フィートの立面図高さ(前記送信機は、前記車両から約10フィート離れて置かれた)について図14〜16に示される。前記850MHzの周波数は、通常、同じ応答を提供したが、フロントローブは、典型的に、リアローブより20dB強かった。前記1575MHzの周波数は、地上1〜3フィートの高さ及び10フィート離れたところについてより良い通達範囲(coverage)を提供したが、5フィートの立面図で減らされた。1575MHzでは、前記フロントローブは、典型的に、前記リアローブより20dB強かった。1850MHzでは、前記フロントローブは、典型的に、前記リアローブより20dB強く、前記パターンレベルは、3フィートより上ではわずかに減少した。利得値は、すべての3つの周波数について図17に示される。絶対利得は、前方0°方向において測定され、5.4、4.5及び−3.3dBiである。利得は、主に前記バックローブが全ての場合において約20dBより低かったために、典型的に、前記前方方向においてダイポールより大きかった。前記利得のデータは、置換法により得られた。
【実施例3】
【0056】
アナログ携帯電話(analog cell phone)のスタブアンテナ、GPSのスタブアンテナ及びPCSのスタブアンテナの相対利得は、本発明の前記アンテナと比較して図18〜20に示される。本発明の前記アンテナは、後方方向を除き、ほとんどの領域にわたって強かった。それぞれのユニットの前記スタブアンテナは、運転席と助手席との間の操作卓(console)上に置かれた。前記スタブアンテナは、試験アンテナの分極(polarization)に整合するよう垂直に取り付けられた。試験範囲のレイアウトは、図21に示される。
【実施例4】
【0057】
GPS試験データは、カリフォルニア州のサンタクララからロディへの1周215マイルの旅行の実際の運転条件の間、本発明の前記スタブアンテナで取られた。平均正確性は、22フィートであって、DRGで20〜26フィートの正確性を提供した前記スタブとうまく張り合った。平均して、前記旅行が取られる間に6〜10の衛星が見られた。前記22フィートの正確性は、前記小さな丘(foothill)の通過の間じゅう維持された。前記ユニットは、16フィートと同じほど低い及び50フィートと同じほど高い読みを持った。30フィートより大きい平均持続時間は、2秒であった。最も共通の前記正確性は、18フィートであった。より強い信号強度を持つ前記衛星は、通常、上方及び前方に位置し、他方、前記後方及び低い水平線に位置したそれらは、より低い信号強度を持った。
【0058】
アナログ及びPCS電話の双方は、接続するために用いられた。本発明の前記アンテナ及び前記製造業者のスタブアンテナの双方の前記電話の指示器上で測定された信号強度は、同じであった。前記電話の受信能力の質は、ほほ同じである。
【0059】
図1の前記アンテナは、前記自動車の前記中心に移動され、前記車両の中心近くの前記助手席の下に置かれた。図22は、850、1575及び1850MHzの前記3つの周波数でのパターン及び絶対利得を示す。前記パターンは、それらが前記車両の前記前部に置かれるより対称的である。1850MHzでは、30°でかなりのノッチがあった。図23〜25は、前記アンテナが前記車両の前記前部であったときに取られた前記データの方向比較を示す。前記中心に取り付けられたデータは、概して、予期されたよりも均一であった。前記中心に取り付けられたアンテナの相対利得は、前記車両の下部表面の増加された干渉を示した。
【実施例5】
【0060】
図1で使用されたのと同じ構造はまた、自動車において中間範囲(50〜800MHz)に適したアンテナとして働いた。この場合においては、しかしながら、前記主要な放射体が50MHzでのボデー放射装置(body radiating device)から前記周波数が800MHzに近づくにつれて部分ボデー装置(partial body device)へと推移した。前記アンテナの設計は、前記ディスクがケース1について直径約6インチであったことを除き同じであった。直径12インチのディスクは、はるかに良い結果を生み出した。前記より低い周波数の共鳴は、60MHzのすぐ下の領域で起こり、概して、狭い帯域幅にわたって2:1より少ない不整合を持った。
【実施例6】
【0061】
前記アンテナが自動車上に取り付けられたときのVSWR及び損失データは、図22に示される。基準点は、アンテナ端末(antenna terminal)である。前記VSWRの変曲点は、6インチのディスクについて約325MHzで及び12インチのディスクについて約125MHzで起きた。損失についての対応する変曲は、前記6及び12インチのディスクの双方について図22に示される。6から12インチへの改善は、劇的であった。12インチのディスクは、115MHzで3dBの損失を持ち、230MHzでそれは1dBの損失を持った。6インチのディスクは、260MHzで3dB及び314MHzで1dBの損失を持った。3dBの損失に対する前記ディスクの直径の選択についてのおおよその規則は、最低動作周波数の波長の0.18倍である。1フィートの立体面での方位面における測定されたパターンは、98及び325MHzの周波数について図23に示される。示されるパターンレベルは、相対的であった。前記パターンは、直径12インチのディスクで取られた。98MHzでのピーク利得は、前記アンテナにおける整合損失(4.3dB)を含み−4.8dBiであった。325MHzでの前記ピーク利得は、前記アンテナにおける整合損失(1.5dB)を含み−6.0dBiであった。前記6インチディスクのパターンデータは得られなかった。絶対利得は、利得標準(gain standard)で得られる。変圧器及び誘導子を用いる単純整合(simple matching)の適用は、12インチのディスクの使用で86MHz〜110MHzの領域にわたって1.4dBの最大損失を与える。この整合(matching)は、前に記載した−4.8dBiから−1.8dBiへと利得を増加させた。12インチのディスクは、全FM帯域にわたってFM信号を受信するために用いられた。結果は、標準自動車ホイップアンテナと比較された。12インチのディスクを持つ前記アンテナと前記ホイップアンテナとの間に認識できる差はなかった。
【0062】
これらの好ましい実施形態を特に参照して本発明を詳細に説明したにもかかわらず、他の実施形態で同様の結果を達成可能である、本発明の変形及び修正は、その技術の熟練者には明らかであり、それは、すべてのそのような修正及び同等物を添付の特許請求の範囲においてカバーすることが意図される。上に引用された全ての参考文献、特許出願、特許及び出版物の全ての開示は、ここに参照として組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態の側面図であり、修正されたディスコーン励振機を示す。
【図2】図2は、本発明の進化のダイアグラムである。
【図3A】図3Aは、AM/FMラジオへの適用が意図された本発明の実施形態の透視断面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの実施形態の断面図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態の透視断面図である。
【図5】図5は、本発明のらせん状の実施形態の透視断面図である。
【図6】図6は、PCS整合のためのVSWR(電圧定在波比)対周波数のグラフである。
【図7】図7は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図8】図8は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図9】図9は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図10】図10は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図11】図11は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図12】図12は、種々の周波数について測定された反射減衰量である。
【図13】図13は、種々の周波数について測定されたVSWR(電圧定在波比)である。
【図14】図14は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図15】図15は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図16】図16は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図17】図17は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図18】図18は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図19】図19は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図20】図20は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図21】図21は、試験範囲のレイアウトを示す。
【図22】図22は、パターン及び絶対利得を示す。
【図23】図23は、種々の周波数での前記アンテナ位置の比較を示す。
【図24】図24は、種々の周波数での前記アンテナ位置の比較を示す。
【図25】図25は、種々の周波数での前記アンテナ位置の比較を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、トラック、電車、バス、ボート及び航空機のような車両用のアンテナ、励振機システム及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
次の論述は、著者による多数の公開及び公開年度に言及し、公開日が最近であるために、ある公開は、本発明の先行技術として考慮されるべきではない。そのような公開の論述は、より完全な背景のために与えられ、そのような公開が特許可能性の決定の目的ための先行技術の承認として解釈されるべきではない。
【0003】
自動車製造産業は、自動車に相互通信能力を提供するための産業規模の革命を経験している。この努力分野は、前記自動車産業により“テレマティーク(telematics)”として造り出された。相互通信能力は、AM/FMラジオ、携帯電話(cellular)、GPS、インターネット及び衛星リンケージ(satellite linkage)のために必要である。この革命の最初の段階は、既にはじまっている。クライスラー、ダイムラー−ベンツ及びキャデラックで生産されるような、すべての高級モデルの自動車は、それらの車両の頂上の外部アンテナを既に除去している。これらのアンテナは、前記自動車の前部及び後部窓に移されている。多くの自動車についても次の数年以内にそのように装備されるであろう。
【0004】
今や自動車の相互通信能力は、しばしば救急サービスのために使用され、前記アンテナの生存は主要な問題点となる。不運にも、最初に破壊されるのはそれらのアンテナが配置される窓である。深刻な事故においては、前記自動車は、しばしば下部の車台を空に向けてひっくり返る。テレマティークシステム(telematics system)は、この場合においてさえ機能しなければならない。
【0005】
車両のための相互通信能力が生存可能なアンテナに関する解決を提供する問題は、前記自動車産業の技師及び技術者への重大な課題をつきつける。車両のための生存可能なアンテナを供給する方法及び器具の開発は、重大な技術の進歩を構成し、前記自動車産業内で長く感じられていた必要性を満足させるであろう。
【0006】
いくつかの特許は、車両下部のアンテナ(under−vehicle antenna)を開示する。これらは、キッペンベルグ(Kippenberg)の“アンテナ装置”と題された米国特許第2,111,398号(特許文献1)、クックの“ラジオ グラウンド 励振機(Radio Ground Exciter)”と題された米国特許第2,073,336号(特許文献2)、及び加藤等の“車両用アンテナユニット”と題された米国特許第4,968,984号(特許文献3)を含む。これらの特許のどれにもディスコーン型の励振機の使用は開示されていない。
【0007】
先行技術のディスコーンは、コーン部分を通って延びる同軸ケーブルを持たない。ここで参照として組み入れる“車両内又は近傍での通信のための励振機システム及び励振方法”と題された米国特許出願第10/160,747号(特許文献4)及び“車両内励振機”と題された米国特許出願第635,402号(特許文献5)は、車両内の通信のために用いられる修正されたディスコーン励振機を開示する。本発明は、車両の外側での通信のための、コーン中に配置された同軸ケーブルを持つ、修正されたディスコーン励振機への道を教える。
【特許文献1】米国特許第2,111,398号
【特許文献2】米国特許第2,073,336号
【特許文献3】米国特許第4,968,984号
【特許文献4】米国特許出願第10/160,747号
【特許文献5】米国特許出願第635,402号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主要な目的は、車両内で目立たないアンテナを提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、車両の下に取り付けられるアンテナを提供することである。
【0010】
本発明の更に他の目的は、従来のディスコーン型の励振機を修正したアンテナを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、ディスコーン型のアンテナ及び通信システムに関する。このアンテナは、ディスクと、頂点と直径を含む底面とを含むコーンと、前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へ延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む。前記アンテナは、更に好ましくは、前記ディスクと前記コーンとの間に配置される絶縁体を含む。好ましくは、同軸ケーブルは、前記コーンの前記直径の中心を通るよう配置される。
【0012】
前記アンテナは、前記車両の外面上に配置されてもよく、好ましくは前記車両の前記外面の下に配置される。その代わりに、前記アンテナは、車両の内側に配置されてもよく、又は構造物内に配置されてもよい。前記アンテナは、好ましくは、約500kHz〜約8GHzの範囲の周波数で作動する。
【0013】
本発明は、また、車両用の励振機システムへの道を教える。このシステムは、車両上又は車両内に配置されるアンテナを含む。前記励振機システムは、前記車両の外側で放射する。前記励振機システムは、少なくとも3つの方式で作動する。これらの3つの方式は、(1)前記アンテナがより高い周波数で放射すること、(2)前記車両がより低い周波数で放射すること、(3)前記アンテナと前記車両との双方がより低い周波数とより低い周波数との間の遷移周波数で放射することを含む。
【0014】
前記アンテナは、好ましくは、ディスコーンアンテナを含む。このディスコーンアンテナは、好ましくは、上述のディスコーンアンテナを含む。
【0015】
前記アンテナが車両の下に配置されるとき、前記車両の長さ方向の中心線の近くに配置されることが好ましく、最も好ましくは、車両の前部又は後部(例えば、フロント又はリアバンパー)の約1〜2フィートの範囲に配置される。
【0016】
前記より低い周波数は、前記車両の大きさにより決定される。前記より高い周波数は、前記ディスコーンの大きさにより決定される。前記コーンの角度は、約45°〜約90°の範囲が好ましい。前記コーンの高さは、約0.4インチ〜約4インチの範囲が好ましい。前記ケーブルは、約0.08インチ〜約0.25インチの範囲が好ましい。前記ディスクの直径は、そのより低い動作周波数で少なくとも0.18波長が好ましい。
【0017】
本発明は、また、車両への及び車両からの種々の周波数を送信する及び受信するための励振方法に関する。この方法は、車両上又は車両内にアンテナを配置すること、より高い周波数で前記車両の外側で放射する前記アンテナを励振すること、より低い周波数で前記車両の外側で放射する前記車両を励振すること、及び遷移周波数で前記車両の外側で放射する前記アンテナ及び前記車両の双方を励振することを含む。ディスコーンアンテナは、上述のとおり、好ましく利用される。
【0018】
本発明は、車両用のアンテナ、励振機システム及び通信システムを提供するための方法及び器具を提供する。好ましい実施形態において、前記アンテナは、修正されたディスコーン励振機である。また、本発明の他の好ましい実施形態において、本発明は、前記車両の底面上に取りつけられた励振機を含む。信号は、前記励振機から引き出され、前記車両に搭載される種々さまざまなラジオ又は他の周波数装置に供給されうる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の主要な効果は、低コストで、目立たない、効率的なアンテナが供給されることである。
【0020】
本発明の他の効果は、前記車両が前記アンテナのための直接放射体として用いられうることである。
【0021】
本発明の他の目的、効果及び新規的特徴、及び更なる適用可能性の範囲は、添付の図面を取り込んで、これから続く詳細な説明にある程度記述され、次に述べる考査によりその技術の熟練者にある程度明らかになり、又は本発明の実施により学ばれる。本発明の前記目的及び前記効果は、特に添付の特許請求の範囲において指摘された手段及び組み合わせによって実現され、達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
組み込まれ及び明細書の一部を形成する前記添付の図面は、本発明の1つ又はそれより多くの実施形態を示し、その描写とともに、本発明の原理を説明する。前記図面は、本発明の1つ又はそれより多くの好ましい実施形態を説明する目的のためだけのもので本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0023】
この出願は、チャドウィックの“車両内励振機(In−Vehicle Exciter”と題され、2000年11月27日に提出された米国特許出願第635,402号及びチャドウィック等の“車両内及び非常に近い車両の通信のための励振機システム及び励振方法”と題され、2002年5月30日に提出された米国特許出願第10/160,747号の一部継続出願である“アンテナ”と題され、2003年4月11日に提出された米国特許出願10/412,371号の優先権を主張し、その明細書及び特許請求の範囲は、ここに参照として組み込まれる。
【0024】
本発明は、特に自動車、トラック、電車、バス、ボート、航空機などの車両上で用いられる、アンテナ及び通信システムへの道を教える。前記アンテナは、高い周波数では、前記アンテナが放射し、より低い周波数では、前記車両、それ自身が、放射するように遷移することとなるように、特定の周波数で動作する。本発明に有用な、アンテナの好ましい型は、ディスコーン型のアンテナである。
【0025】
“アンテナ”及び“励振機”という用語は、明細書及び特許請求の範囲を通じて交換可能に用いられ、電磁波を送信する及び受信するための及び電界を発生する又は生産するためのシステムが意図される。“ディスコーン”という用語は、ディスク及びコーンの構成要素を有する、アンテナ又は励振機の特定の型が意図され、この用語は、また、“ディスコーン”又はこの構成を有する他のそのような励振機を含むことが意図される。本発明は、単式のアンテナ(single antenna)又は励振機として議論されるが、複式の励振機(multiple exciters)が一つの車両内又は車両上で利用されてもよい。
【0026】
本発明のアンテナ及び通信システムは、車両に特に有用である。車両においては、動作の3つの方式:前記アンテナが前記励振機として働くこと、前記車両が前記励振機として働くこと、前記アンテナと車両との間の遷移で双方とも励振機として働くことがある。より高い周波数では、前記車両の大きさが大きい時、ディスコーンアセンブリーが放射の重大な構成要素である。より低い周波数では、車両それ自身が放射する。遷移周波数では前記車両とアンテナの双方が放射する。これらすべての範囲全体の周波数は、約500kHz〜約8GHzの範囲で異なる。
【0027】
それぞれの前記範囲における周波数は、前記車両の前記大きさに高く依存する。3つの例が以下に与えられ、一つは自動車のために、一つは電車のために及び一つは航空機のために、次式が用いられる:
波長=11.8インチ/周波数
ここで、fはGHzであり、11.8は、光速の定数であり、即ち、f=1GHzであれば、上記の波長は11.8インチである。
【0028】
自動車が20フィートの長さであると仮定する。最初の共鳴は、この寸法の1/4波長で起こる。従って、前記最初の共鳴周波数は、上記の式を使えば、12.3MHzである(11.8/240インチ×1000×1/4)。この周波数は、中間又は遷移帯の低端に設定する。従って、前記中間帯は、約12.3MHzで始まる。
【0029】
長さが50フィートの鉄道車両であれば、前記最初の共鳴周波数は、上記の式を使えば、4.9MHzである。
【0030】
長さ100フィートの航空機であれば、前記最初の共鳴周波数は、上記の式を使えば、2.5MHzである。
【0031】
上記で見られるように、前記周波数の範囲は、前記車両の前記長さに高く依存する。構造物及びアンテナの大きさもまた、前記周波数に影響する。
【0032】
周波数のより上の範囲は、約1/16〜1/4波長の範囲で本発明に有用であるが、通常、1/8波長より少なく又は等しく設定される。前記ディスコーン又はアンテナの前記大きさもまた、この範囲で決定する。ディスコーンにとっては、前記底面の直径の約0.7倍の前記トッププレートを有することが有用である。
【0033】
前記より低い範囲は、前記車両の前記大きさにより設定される。
【0034】
前記中間又は遷移範囲は、前記より高い及びより低い範囲の間である。
【0035】
前記アンテナは、主として、それ自身から前記車両への遷移として働き、前記アンテナは、そのとき前記車両の表面(グラウンドプレーン(ground plane)を持つものとして)に対して働く直接放射体としての働きをする。前記アンテナは、好ましくは約100:1ないし約200:1の帯域幅を有する。
【0036】
前記アンテナは、前記車両の外側に取りつけられることが好ましく、最も好ましくは、衝突の場合における損害を最小限にするために前記車両の底面上に取りつけられる。しかしながら、前記アンテナは、前記車両の内側及び外側のいかなる場所に取りつけられてもよく、好ましくは、前記車両の他の機能との干渉を避け、又は前記アンテナとの干渉を防ぐ場所に取りつけられる。例えば、前記後部又は前部窓の出っ張りの上、前記バンパーの近くなどに配置できる。前記アンテナは、特定の周波数のために前記車両の外側への及び外側からの周波数の送信及び受信を可能にする。
【0037】
ある方式から他の方式への遷移周波数は、車両寸法及び構成の変数である。下限は、前記車両の前記寸法の1/4波長であり、整合が良い時に起こる。前記下限より下では、前記自動車が前記波長より小さくなるので、前記整合が次第に悪い値へと落ちてゆく。前記下限領域より上では、前記損失は、前記アンテナがほとんど独立放射体として働きはじめる動作方式まで約50%である。この独立方式は、非常に効率的に整合されうる。
【0038】
低い周波数領域においては、前記整合が最も悪いが、前記長波長は、より少ない伝播損を持ち、前記整合損失は、通常、受け入れ可能である。60MHzより上の領域においては、前記50%の整合損失は、ダイプレクサ及び整合要素(matching elements)の使用により、限られた帯域を超えて減少させることができる。前記より上の領域においては、前記整合は、非常によい(好ましくは、800MHz〜2GHzの範囲である)。
【0039】
周波数帯が定義されたが、放射特性が数量化されなければならない。約60MHzの周波数のために、前記放射形状は、心臓形であり、方位においてほとんど全方向性であり、立面図においてグラウンドプレーン(ground plane)の上でモノポールと同等である。前記周波数が増加するにつれて、前記パターンは、全体として同じであるが、前記周波数が800MHzに近づくとき、構造の細部がより細かくなる。800MHz〜8.0GHzの領域においては、前記パターンは、自動車の誘導ブロッケージ効果(induced blockage effects)を除き、前記低端に非常に似ている。
【0040】
前記アンテナの前記特徴は、より大きなトラック及びバンに適用されるとき、自動車に対してのそれらの上述の記載とは詳細が異なる。注目される前記特徴は、それらの整合、パターン、及び利得である。800MHz〜2.0GHz(好ましい範囲)の前記性能は、ブロッケージ項目を除き、自動車と同じである。前記中間の範囲は、前記トラック又はバンの大きさ次第であるが、通常、周波数はより低い。前記最初の共鳴周波数は、前記トラックがより大きいので、通常、60MHzより低くなる。
【0041】
図1は、本発明の前記好ましいディスコーンアンテナの描写である。図示のとおり、ディスコーンアンテナは、コーン10(好ましくは、固体のコーン)、ディスク12、コーンを通ってディスクへと延びる同軸ケーブル14、グラウンドプレーン(ground plane、例えば、自動車の車台)18、及び好ましくは絶縁スペーサ20を含む。
【0042】
同軸ケーブル14は、前記車両の外側へと又は外側から種々の周波数を受信又は送信する前記車両内の装置に接続される。これらには、AM/FMラジオ、GPS、携帯電話(cellular)、インターネット、衛星リンケージ(satellite linkage)、ガレージドア(garage door)、ゲート及び他の外側装置(outside devices)、トラフィクコントロール(traffic control)、ロードサイドアンテナ(roadside antenna)、車両識別(vehicle identification)、ビデオ転送(video transfer)、ライト及び他のエレクトロニクスコントロール(electronics control)などを含む。無線接続もまた、本発明に利用されうる。
【0043】
本発明の前記アンテナは、(低い周波数で)前記車両を含んでいる。このアンテナは、前記車両(例えば、自動車又はトラック)の前記フロントバンパーの1〜2フィート以内で、前記車両の前記長さ方向の中心線の近くに置かれることが好ましい。前記範囲は、前記整合及びパターンを容認可能にしておくために選択される。コーンの角度22は、約60°が好ましいが、約45°〜約90°の範囲で変更できる。コーンの高さは、約0.5インチ〜約12インチの範囲が好ましく、より好ましくは、約1〜約4インチの範囲であり、最も好ましくは、約2〜約3インチの範囲(例えば、2.84インチ)である。同軸ケーブル14の直径は、約0.1インチ〜約0.2インチの範囲(例えば、直径0.141インチ)であることが好ましい。ディスク13の直径は、最低動作周波数の少なくとも0.18(例えば、0.18〜0.5波長)波長である(図1参照)。
【0044】
前記ディスコーンが前記車両の前記下部表面にはり付けられたとき、ディスク12は、コーン10の最低レベルに置かれる。グラウンドプレーン(ground plane)18は、自由空間範囲上で最初に得られる認証後の前記車両の下側にはり付けられることが意図される。
【0045】
図2は、本発明のある実施形態の前記進化を図示する。一番上の図は、信号源(例えば、発生器)に接続される同軸ケーブルにより励振された従来のモノポールアンテナを示す。前記モノポールは、典型的に1/4波長の長さであり、前記グラウンドプレーン(ground plane)は、直径が1/2波長より大きいことが好ましい。前記進化の次の段階においては、より太いモノポールは、より大きな帯域幅を提供する。より低い周波数用の前記モノポールに課される特定の形の必要条件はないので、前記モノポールは、前記自動車それ自身に取り替えうる。3番目の進化は、グラウンドプレーン(ground plane)に対して運転される前記モノポールとして働く自動車を示す。
【0046】
進化の最終段階においては、前記発生器は、前記自動車の内部に移動し、本発明を生じさせる。本発明の好ましい実施形態は、1/2波長より著しく少ないことで特徴付けられる。本発明の主要な機能の一つは、自動車のような車両のための励振機として供給することである。この場合においては、前記モノポールが前記最初の場合においては前記アンテナであったように、前記自動車が前記アンテナとなる。
【0047】
本発明は、前記自動車それ自身が放射体である励振機として働く。それは、本発明が500kHz〜8GHzで使用可能であることを示す。
【0048】
図3A及び3Bは、AM/FMラジオへの適用のために設計された、本発明の代替的な実施形態を示す。アンテナ30は、直径8インチ及び深さ1.5インチであることが好ましいが、前記車両及び意図された適用に基づき他の寸法となりうる。トップ金属カバー34は、本発明品からの直接放射を最小限にするチョーク32により囲まれている。同軸チューブ36(例えば、直径1インチ)は、その下側で前記トップカバーに接続される。本発明は、前記自動車のアンダーシャーシ38の中央部分に取り付けられることが好ましい。
【0049】
図4は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、改良された放射抵抗を提供し、前記自動車のアンダーシャーシ38の前記中心に取り付けられることが好ましい。この実施形態において、同軸中心導線36は、ロッド(例えば、直径1インチ及び長さ1.5インチ)を励振する。前記ロッドは、励振機42として働くプレート又はディスク(例えば、直径8インチ)により囲まれる。このアンテナは、AM/FMラジオ及びGPSを受信するために用いられてもよい。それはまた、137〜150MHz領域における低地球軌道衛星システム(low Earth orbit satellite system)への相互通信能力を提供するために用いられる。
【0050】
図5は、前記ディスクを伝導性コイル44(例えば、直径8インチの金属板)により取り替えた本発明の第3の実施形態を示す。このアンテナは、最良の帯域幅及び放射抵抗特性を示すように設計される。この実施形態は、図4に示す本発明品と同じ相互通信能力を達成するために用いられてもよいが、信号レベルは改善される。本発明品は、前記自動車を励振するための励振機としての働きを示す。
【0051】
すべてのこれら発明は、前記車をひっくり返した(即ち、前記励振機が空の方向を向いている)ときでさえ、相互通信能力を達成しうる。
【0052】
本発明は、更に、次の非限定の実施例により説明される。
【実施例1】
【0053】
初期データは、自由空間範囲上で最初に取られ、図1に示す前記グラウンドプレーン(ground plane)を含む。前記アンテナの前記整合は、図6に示される。前記電圧定在波比(VSWR)は、600MHz〜1800MHzで2:1より少ない。前記VSWRは、580MHz〜2GHzで3:1より少ない。前記方位及び立面図パターンは、図7〜11に示される。前記方位パターンは、800MHz〜1.5GHzで1dB以内及び〜1.9GHzで2dBより少ない全方位性である。前記立面図パターンは、全帯域にわたって典型的な心臓形である。0°基準は、前記グラウンドプレーン(ground plane)の底面であった。結果は、適当と考えられ、次の段階は、自動車に取りつけられたアンテナの試験であった。
【実施例2】
【0054】
図1のアンテナは、自動車の前記フロントバンパーの前記中心線から9インチに置かれた。測定された反射減衰量は、図14に示され、測定されたVSWRは、図13に示される。前記VSWRは、約620MHz〜2GHzで3:1より少ない。前記車両上のVSWRの影響は、図6に示されるのと比較して非常に小さい。
【0055】
測定されたパターンは、850MHz、1575MHz及び1850MHzの周波数及び1、3及び5フィートの立面図高さ(前記送信機は、前記車両から約10フィート離れて置かれた)について図14〜16に示される。前記850MHzの周波数は、通常、同じ応答を提供したが、フロントローブは、典型的に、リアローブより20dB強かった。前記1575MHzの周波数は、地上1〜3フィートの高さ及び10フィート離れたところについてより良い通達範囲(coverage)を提供したが、5フィートの立面図で減らされた。1575MHzでは、前記フロントローブは、典型的に、前記リアローブより20dB強かった。1850MHzでは、前記フロントローブは、典型的に、前記リアローブより20dB強く、前記パターンレベルは、3フィートより上ではわずかに減少した。利得値は、すべての3つの周波数について図17に示される。絶対利得は、前方0°方向において測定され、5.4、4.5及び−3.3dBiである。利得は、主に前記バックローブが全ての場合において約20dBより低かったために、典型的に、前記前方方向においてダイポールより大きかった。前記利得のデータは、置換法により得られた。
【実施例3】
【0056】
アナログ携帯電話(analog cell phone)のスタブアンテナ、GPSのスタブアンテナ及びPCSのスタブアンテナの相対利得は、本発明の前記アンテナと比較して図18〜20に示される。本発明の前記アンテナは、後方方向を除き、ほとんどの領域にわたって強かった。それぞれのユニットの前記スタブアンテナは、運転席と助手席との間の操作卓(console)上に置かれた。前記スタブアンテナは、試験アンテナの分極(polarization)に整合するよう垂直に取り付けられた。試験範囲のレイアウトは、図21に示される。
【実施例4】
【0057】
GPS試験データは、カリフォルニア州のサンタクララからロディへの1周215マイルの旅行の実際の運転条件の間、本発明の前記スタブアンテナで取られた。平均正確性は、22フィートであって、DRGで20〜26フィートの正確性を提供した前記スタブとうまく張り合った。平均して、前記旅行が取られる間に6〜10の衛星が見られた。前記22フィートの正確性は、前記小さな丘(foothill)の通過の間じゅう維持された。前記ユニットは、16フィートと同じほど低い及び50フィートと同じほど高い読みを持った。30フィートより大きい平均持続時間は、2秒であった。最も共通の前記正確性は、18フィートであった。より強い信号強度を持つ前記衛星は、通常、上方及び前方に位置し、他方、前記後方及び低い水平線に位置したそれらは、より低い信号強度を持った。
【0058】
アナログ及びPCS電話の双方は、接続するために用いられた。本発明の前記アンテナ及び前記製造業者のスタブアンテナの双方の前記電話の指示器上で測定された信号強度は、同じであった。前記電話の受信能力の質は、ほほ同じである。
【0059】
図1の前記アンテナは、前記自動車の前記中心に移動され、前記車両の中心近くの前記助手席の下に置かれた。図22は、850、1575及び1850MHzの前記3つの周波数でのパターン及び絶対利得を示す。前記パターンは、それらが前記車両の前記前部に置かれるより対称的である。1850MHzでは、30°でかなりのノッチがあった。図23〜25は、前記アンテナが前記車両の前記前部であったときに取られた前記データの方向比較を示す。前記中心に取り付けられたデータは、概して、予期されたよりも均一であった。前記中心に取り付けられたアンテナの相対利得は、前記車両の下部表面の増加された干渉を示した。
【実施例5】
【0060】
図1で使用されたのと同じ構造はまた、自動車において中間範囲(50〜800MHz)に適したアンテナとして働いた。この場合においては、しかしながら、前記主要な放射体が50MHzでのボデー放射装置(body radiating device)から前記周波数が800MHzに近づくにつれて部分ボデー装置(partial body device)へと推移した。前記アンテナの設計は、前記ディスクがケース1について直径約6インチであったことを除き同じであった。直径12インチのディスクは、はるかに良い結果を生み出した。前記より低い周波数の共鳴は、60MHzのすぐ下の領域で起こり、概して、狭い帯域幅にわたって2:1より少ない不整合を持った。
【実施例6】
【0061】
前記アンテナが自動車上に取り付けられたときのVSWR及び損失データは、図22に示される。基準点は、アンテナ端末(antenna terminal)である。前記VSWRの変曲点は、6インチのディスクについて約325MHzで及び12インチのディスクについて約125MHzで起きた。損失についての対応する変曲は、前記6及び12インチのディスクの双方について図22に示される。6から12インチへの改善は、劇的であった。12インチのディスクは、115MHzで3dBの損失を持ち、230MHzでそれは1dBの損失を持った。6インチのディスクは、260MHzで3dB及び314MHzで1dBの損失を持った。3dBの損失に対する前記ディスクの直径の選択についてのおおよその規則は、最低動作周波数の波長の0.18倍である。1フィートの立体面での方位面における測定されたパターンは、98及び325MHzの周波数について図23に示される。示されるパターンレベルは、相対的であった。前記パターンは、直径12インチのディスクで取られた。98MHzでのピーク利得は、前記アンテナにおける整合損失(4.3dB)を含み−4.8dBiであった。325MHzでの前記ピーク利得は、前記アンテナにおける整合損失(1.5dB)を含み−6.0dBiであった。前記6インチディスクのパターンデータは得られなかった。絶対利得は、利得標準(gain standard)で得られる。変圧器及び誘導子を用いる単純整合(simple matching)の適用は、12インチのディスクの使用で86MHz〜110MHzの領域にわたって1.4dBの最大損失を与える。この整合(matching)は、前に記載した−4.8dBiから−1.8dBiへと利得を増加させた。12インチのディスクは、全FM帯域にわたってFM信号を受信するために用いられた。結果は、標準自動車ホイップアンテナと比較された。12インチのディスクを持つ前記アンテナと前記ホイップアンテナとの間に認識できる差はなかった。
【0062】
これらの好ましい実施形態を特に参照して本発明を詳細に説明したにもかかわらず、他の実施形態で同様の結果を達成可能である、本発明の変形及び修正は、その技術の熟練者には明らかであり、それは、すべてのそのような修正及び同等物を添付の特許請求の範囲においてカバーすることが意図される。上に引用された全ての参考文献、特許出願、特許及び出版物の全ての開示は、ここに参照として組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態の側面図であり、修正されたディスコーン励振機を示す。
【図2】図2は、本発明の進化のダイアグラムである。
【図3A】図3Aは、AM/FMラジオへの適用が意図された本発明の実施形態の透視断面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの実施形態の断面図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態の透視断面図である。
【図5】図5は、本発明のらせん状の実施形態の透視断面図である。
【図6】図6は、PCS整合のためのVSWR(電圧定在波比)対周波数のグラフである。
【図7】図7は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図8】図8は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図9】図9は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図10】図10は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図11】図11は、異なる周波数での方位及び立面図パターンを示す。
【図12】図12は、種々の周波数について測定された反射減衰量である。
【図13】図13は、種々の周波数について測定されたVSWR(電圧定在波比)である。
【図14】図14は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図15】図15は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図16】図16は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図17】図17は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図18】図18は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図19】図19は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図20】図20は、種々の周波数でのデータ比較を示す。
【図21】図21は、試験範囲のレイアウトを示す。
【図22】図22は、パターン及び絶対利得を示す。
【図23】図23は、種々の周波数での前記アンテナ位置の比較を示す。
【図24】図24は、種々の周波数での前記アンテナ位置の比較を示す。
【図25】図25は、種々の周波数での前記アンテナ位置の比較を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクと、
頂点と直径を含む底面とを含むコーンであって、前記ディスクが、前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含むディスコーン型のアンテナ。
【請求項2】
更に、前記ディスクと前記コーンとの間に配置される絶縁体を含む請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
車両の外面上に配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記車両の前記外面の下に配置される請求項3に記載のアンテナ。
【請求項5】
車両の内側に配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項6】
構造物中に配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項7】
約500kHz〜約8GHzの範囲の周波数を持つ請求項1に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記同軸ケーブルが、前記コーンの前記直径の中心を通るように配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項9】
車両上又は車両内に配置されるアンテナと、
前記車両の外側に放射する前記励振機システムと
少なくとも3つの方式で作動する前記励振機システムとを含む車両用励振機システムであって、
前記3つの方式が、
前記アンテナがより高い周波数で放射すること、
前記車両がより低い周波数で放射すること、及び
前記アンテナ及び前記車両の双方が前記より低い周波数と前記より高い周波数との間の遷移周波数で放射すること
を含む車両用励振機システム。
【請求項10】
ディスコーンアンテナを含む請求項9に記載のアンテナ。
【請求項11】
前記ディスコーンアンテナが、
ディスクと
頂点、高さ及び直径を含む底面を含むコーンであって、前記ディスクが前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む請求項10に記載のアンテナ。
【請求項12】
前記同軸ケーブルが、前記コーンの前記直径の中心を通るように配置される請求項11に記載のアンテナ。
【請求項13】
更に、前記ディスクと前記コーンとの間に絶縁体を含む請求項11に記載のアンテナ。
【請求項14】
車両上又は車両内に配置される請求項11に記載のアンテナ。
【請求項15】
車両の内側に配置される請求項14に記載のアンテナ。
【請求項16】
車両の外面上に配置される請求項14に記載のアンテナ。
【請求項17】
前記車両の前記外面の下に配置される請求項16に記載のアンテナ。
【請求項18】
前記車両の中心線の近くに配置される請求項16に記載のアンテナ。
【請求項19】
車両の前部の約1〜2フィートの範囲に配置される請求項16に記載のアンテナ。
【請求項20】
フロントバンパーの約1〜2フィートの範囲内に配置される請求項19に記載のアンテナ。
【請求項21】
前記より低い周波数が、車両の大きさにより決定される請求項9に記載のアンテナ。
【請求項22】
前記より高い周波数が、前記ディスコーンの大きさにより決定される請求項10に記載のアンテナ。
【請求項23】
前記コーンの角度が、約45°〜約90°の範囲である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項24】
前記コーンの高さが、約0.4インチ〜約4インチの範囲である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項25】
前記同軸ケーブルが、約0.08インチ〜約0.25インチの範囲である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項26】
前記ディスクの直径が、そのより低い動作周波数で少なくとも0.18波長である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項27】
車両へと及び車両から種々の周波数を送信する及び受信するための励振方法であって、
車両上又は車両内にアンテナを配置し、
前記車両の外側で放射するより高い周波数で前記アンテナを励振し、
前記車両の外側で放射するより低い周波数で前記アンテナを励振し、及び
前記車両の外側で放射する遷移周波数で前記アンテナ及び前記車両の双方を励振する工程を含む方法。
【請求項28】
前記車両上にアンテナを配置する前記工程が、ディスコーンアンテナを備えつける工程を含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ディスコーンアンテナを備えつける前記工程で備えつけられる前記ディスコーンアンテナが、
ディスクと、
頂点、高さ及び直径を含む底面を含むコーンであって、前記ディスクが前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む請求項28に記載のアンテナ。
【請求項30】
車両上又は車両内に配置されたアンテナと、
前記車両の外側で放射する励振機システムと、
少なくとも3つの方式で作動する前記励振機システムとを含む車両用通信システムであって、
前記3つの方式が、
前記アンテナがより高い周波数で放射すること、
前記車両がより低い周波数で放射すること、及び
前記アンテナ及び前記車両の双方が前記より低い周波数と前記より高い周波数との間の遷移周波数で放射すること
を含む車両用通信システム。
【請求項31】
ディスコーンアンテナを含む請求項30に記載の通信システム。
【請求項32】
前記ディスコーンアンテナが、
ディスクと、
頂点、高さ及び直径を含む底面を含むコーンであって、前記ディスクが前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む請求項31に記載の通信システム。
【請求項33】
前記同軸ケーブルが、前記コーンの前記直径の中心を通るように配置される請求項32に記載の通信システム。
【請求項34】
更に、前記ディスクと前記コーンとの間に絶縁体を含む請求項32に記載の通信システム。
【請求項35】
車両上又は車両内に配置される請求項32に記載の通信システム。
【請求項36】
車両の内側に配置される請求項35に記載の通信システム。
【請求項37】
車両の外面上に配置される請求項35に記載の通信システム。
【請求項38】
前記車両の前記外面の下に配置される請求項37に記載の通信システム。
【請求項39】
前記車両の中心線の近くに配置される請求項37に記載の通信システム。
【請求項40】
車両の前部の約1〜2フィートの範囲に配置される請求項37に記載の通信システム。
【請求項41】
フロントバンパーの約1〜2フィートの範囲内に配置される請求項40に記載の通信システム。
【請求項42】
前記より低い周波数が、車両の大きさにより決定される請求項30に記載の通信システム。
【請求項43】
前記より高い周波数が、前記ディスコーンの大きさにより決定される請求項32に記載の通信システム。
【請求項44】
前記コーンの角度が、約45°〜約90°の範囲である請求項32に記載の通信システム。
【請求項45】
前記コーンの高さが、約0.4インチ〜約4インチの範囲である請求項32に記載の通信システム。
【請求項46】
前記同軸ケーブルが、約0.08インチ〜約0.25インチの範囲である請求項32に記載の通信システム。
【請求項47】
前記ディスクの直径が、そのより低い動作周波数で少なくとも0.18波長である請求項32に記載の通信システム。
【請求項1】
ディスクと、
頂点と直径を含む底面とを含むコーンであって、前記ディスクが、前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含むディスコーン型のアンテナ。
【請求項2】
更に、前記ディスクと前記コーンとの間に配置される絶縁体を含む請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
車両の外面上に配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記車両の前記外面の下に配置される請求項3に記載のアンテナ。
【請求項5】
車両の内側に配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項6】
構造物中に配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項7】
約500kHz〜約8GHzの範囲の周波数を持つ請求項1に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記同軸ケーブルが、前記コーンの前記直径の中心を通るように配置される請求項1に記載のアンテナ。
【請求項9】
車両上又は車両内に配置されるアンテナと、
前記車両の外側に放射する前記励振機システムと
少なくとも3つの方式で作動する前記励振機システムとを含む車両用励振機システムであって、
前記3つの方式が、
前記アンテナがより高い周波数で放射すること、
前記車両がより低い周波数で放射すること、及び
前記アンテナ及び前記車両の双方が前記より低い周波数と前記より高い周波数との間の遷移周波数で放射すること
を含む車両用励振機システム。
【請求項10】
ディスコーンアンテナを含む請求項9に記載のアンテナ。
【請求項11】
前記ディスコーンアンテナが、
ディスクと
頂点、高さ及び直径を含む底面を含むコーンであって、前記ディスクが前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む請求項10に記載のアンテナ。
【請求項12】
前記同軸ケーブルが、前記コーンの前記直径の中心を通るように配置される請求項11に記載のアンテナ。
【請求項13】
更に、前記ディスクと前記コーンとの間に絶縁体を含む請求項11に記載のアンテナ。
【請求項14】
車両上又は車両内に配置される請求項11に記載のアンテナ。
【請求項15】
車両の内側に配置される請求項14に記載のアンテナ。
【請求項16】
車両の外面上に配置される請求項14に記載のアンテナ。
【請求項17】
前記車両の前記外面の下に配置される請求項16に記載のアンテナ。
【請求項18】
前記車両の中心線の近くに配置される請求項16に記載のアンテナ。
【請求項19】
車両の前部の約1〜2フィートの範囲に配置される請求項16に記載のアンテナ。
【請求項20】
フロントバンパーの約1〜2フィートの範囲内に配置される請求項19に記載のアンテナ。
【請求項21】
前記より低い周波数が、車両の大きさにより決定される請求項9に記載のアンテナ。
【請求項22】
前記より高い周波数が、前記ディスコーンの大きさにより決定される請求項10に記載のアンテナ。
【請求項23】
前記コーンの角度が、約45°〜約90°の範囲である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項24】
前記コーンの高さが、約0.4インチ〜約4インチの範囲である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項25】
前記同軸ケーブルが、約0.08インチ〜約0.25インチの範囲である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項26】
前記ディスクの直径が、そのより低い動作周波数で少なくとも0.18波長である請求項11に記載のアンテナ。
【請求項27】
車両へと及び車両から種々の周波数を送信する及び受信するための励振方法であって、
車両上又は車両内にアンテナを配置し、
前記車両の外側で放射するより高い周波数で前記アンテナを励振し、
前記車両の外側で放射するより低い周波数で前記アンテナを励振し、及び
前記車両の外側で放射する遷移周波数で前記アンテナ及び前記車両の双方を励振する工程を含む方法。
【請求項28】
前記車両上にアンテナを配置する前記工程が、ディスコーンアンテナを備えつける工程を含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ディスコーンアンテナを備えつける前記工程で備えつけられる前記ディスコーンアンテナが、
ディスクと、
頂点、高さ及び直径を含む底面を含むコーンであって、前記ディスクが前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む請求項28に記載のアンテナ。
【請求項30】
車両上又は車両内に配置されたアンテナと、
前記車両の外側で放射する励振機システムと、
少なくとも3つの方式で作動する前記励振機システムとを含む車両用通信システムであって、
前記3つの方式が、
前記アンテナがより高い周波数で放射すること、
前記車両がより低い周波数で放射すること、及び
前記アンテナ及び前記車両の双方が前記より低い周波数と前記より高い周波数との間の遷移周波数で放射すること
を含む車両用通信システム。
【請求項31】
ディスコーンアンテナを含む請求項30に記載の通信システム。
【請求項32】
前記ディスコーンアンテナが、
ディスクと、
頂点、高さ及び直径を含む底面を含むコーンであって、前記ディスクが前記コーンの前記頂点に配置されたコーンと、
前記頂点から前記コーンを通って前記コーンを超えて外へと延びる前記コーンの内側に配置される同軸ケーブルとを含む請求項31に記載の通信システム。
【請求項33】
前記同軸ケーブルが、前記コーンの前記直径の中心を通るように配置される請求項32に記載の通信システム。
【請求項34】
更に、前記ディスクと前記コーンとの間に絶縁体を含む請求項32に記載の通信システム。
【請求項35】
車両上又は車両内に配置される請求項32に記載の通信システム。
【請求項36】
車両の内側に配置される請求項35に記載の通信システム。
【請求項37】
車両の外面上に配置される請求項35に記載の通信システム。
【請求項38】
前記車両の前記外面の下に配置される請求項37に記載の通信システム。
【請求項39】
前記車両の中心線の近くに配置される請求項37に記載の通信システム。
【請求項40】
車両の前部の約1〜2フィートの範囲に配置される請求項37に記載の通信システム。
【請求項41】
フロントバンパーの約1〜2フィートの範囲内に配置される請求項40に記載の通信システム。
【請求項42】
前記より低い周波数が、車両の大きさにより決定される請求項30に記載の通信システム。
【請求項43】
前記より高い周波数が、前記ディスコーンの大きさにより決定される請求項32に記載の通信システム。
【請求項44】
前記コーンの角度が、約45°〜約90°の範囲である請求項32に記載の通信システム。
【請求項45】
前記コーンの高さが、約0.4インチ〜約4インチの範囲である請求項32に記載の通信システム。
【請求項46】
前記同軸ケーブルが、約0.08インチ〜約0.25インチの範囲である請求項32に記載の通信システム。
【請求項47】
前記ディスクの直径が、そのより低い動作周波数で少なくとも0.18波長である請求項32に記載の通信システム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公表番号】特表2006−523061(P2006−523061A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506608(P2006−506608)
【出願日】平成16年4月12日(2004.4.12)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001486
【国際公開番号】WO2004/091038
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(301049423)株式会社ココモ・エムビー・コミュニケーションズ (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年4月12日(2004.4.12)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001486
【国際公開番号】WO2004/091038
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(301049423)株式会社ココモ・エムビー・コミュニケーションズ (9)
【Fターム(参考)】
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