説明

アンモニア吸着剤の再生処理システム及び装置

【課題】 アンモニア含有水の処理における吸着剤の再生で、再生液を循環利用することが出来、安定してアンモニア除去が可能なシステムおよび装置を提供する
【解決手段】 アンモニア成分を含む原水の吸着除去工程に於けるアンモニア放散処理後の再生液の循環利用に際し、再生液の通液終了段階で吸着剤周辺域に介在するアンモニア成分を酸化分解せしめ、且つ吸着剤のアンモニア除去機能を保持する事を特徴とする処理システム及びそれを用いる装置である。
ゼオライト再生の為の再生液を再利用するために再生廃液中のガスを放散処理し、被放散処理液中のアンモニア濃度を低減した後に循環再生を実施し、安定してアンモニア成分を除去するため、再生仕上げ工程としてアンモニアが分解する条件下に酸化処理を行なうものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニア成分の除去に係る再生液の循環処理システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アンモニア成分を含む原水の処理方法の例として、例えばアンモニアを選択的に吸着する吸着剤、例えばゼオライト等の活用によるイオン交換法が知られている。
ゼオライトは、アンモニアを選択的に吸着する事で知られているが、吸着ゼオライトの再生に多量の塩化ナトリウムまたは水酸化ナトリウム水溶液などが必要であり、更に高濃度のアンモニアを含む再生廃液の処理を行う必要がある。
【0003】
このため、ゼオライトの再生に際し塩化ナトリウムまたは水酸化ナトリウム水溶液を用い、再生廃液のpHを10〜13に調整した後、アンモニアの放散処理し排出されたアンモニアを別途硫安として回収する方法、触媒を使用し処理する方法等が採用されて来た。
この方法では、放散処理後の再生廃液中にアンモニアが残存する為、再生液の循環使用過程では、吸着剤の吸着容量を低下させ機能の低下を来す欠点を有する。
吸着剤再生液として酸化剤を利用する方法の例として、例えば特許文献1に記載される如く酸化剤を含んだ水溶液を使用し、再生廃液中に含まれるアンモニアを分解除去する方法が提案されている。
【0004】
しかし、この方法によれば再生時に排出されるアンモニアの分解除去を化学反応に基づき処理している為、多量の酸化剤が必要となる。即ち、次亜塩素酸ナトリウムの例ではアンモニアの分解除去に必要な有効塩素として約7.5倍以上の量が必要となり、原水に酸化剤を注入し直接処理する塩素添加法と同等程度の薬液量が必要となる。
一方、吸着剤再生液を循環利用する方法の他の方法として、例えば特許文献2に記載される如く、再生液として酸化剤を含んだ水溶液を使用し、再生廃液中に含まれるアンモニアを分解除去する方法がある。本法では回収した再生廃液を、電気分解またはオゾンなどにより再度酸化処理した後、循環使用するものである。
【0005】
ところが、この方法によると吸着剤再生液を循環利用することで使用薬液量を大幅に低減できる点では注目に値するが、再生時に排出されるアンモニアの分解除去を化学反応に基づき処理している為、多量の酸化剤が必要となる欠点がある。
また、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを用い、吸着剤としてゼオライトを用いた場合、上述の理由から高濃度の次亜塩素酸ナトリウムでゼオライトを再生処理する必要がある。この結果、ゼオライト内部に次亜塩素酸ナトリウムが残存し、再生処理後通水を開始すると原水中に含まれる一部のアンモニアと次亜塩素酸ナトリウムが結合し、結合塩素を形成しゼオライトに吸着されないまま被処理水中に残存する事になる。
【0006】
一方、下向通水した場合には一部のアンモニアが次亜塩素酸ナトリウムにより分解され気体となり吸着剤充填部分に滞留し、原水と吸着剤の接触面積を低下せしめ吸着容量の低減を招く結果となる。更に、酸化剤必要量は直接原水に酸化剤を注入しアンモニアを分解除去する量と同等である事より酸化剤を多量に必要とする事態に移行し好ましく無い。
以上に説明した通り、現状で開示されている方法では未だ十分な対処が果たされておらず、更に実効有る解決方策が求められている。
【0007】
【特許文献1】 特開平5−68880号公報
【特許文献2】 特開2004−314049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、吸着剤再生時に再生液の循環方式を新規に開発し、処理工程の進行を安定下にアンモニア成分の除去を可能ならしめたシステムおよび装置の提供を目的とした。
このため、再生液中にアンモニアが存在しても循環処理を可能な如く、再生仕上げ工程に酸化剤を用い、吸着剤機能を低減せしめないように再生処理を完遂するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、このような観点より上記目的を達成するため鋭意研究し、ここで求められる吸着剤再生時に循環する再生液の条件を詳細検討し、安定的にアンモニア成分の除去を行うシステムの構築及びそれを用いる装置を完成し本発明に到達した。
【0010】
本発明の要旨するところは、アンモニア成分を含む原水の吸着除去工程に於けるアンモニア放散処理後の再生液の循環利用に際し、再生液の通液終了段階で吸着剤周辺域に介在するアンモニア成分を酸化分解せしめ、且つ吸着剤のアンモニア除去機能を保持する事を特徴とする処理システム及びこのシステムを用いる装置にある。
ここで再生液として、苛性ソーダ、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムの中の少なくとも1種を含む水溶液とする事が好ましい。
【0011】
また、本発明で特徴とするアンモニアを分解する方法では、吸着剤の十分な機能を保持しつつ安定的な処理水を得る為に、循環再生液中に含まれるアンモニア成分を分解除去するもので、酸化剤及びpH調整剤を必要とする。
従って、望ましいアンモニア成分の酸化分解条件として、酸化剤及びpH調整剤を使用するに際し、酸化剤の注入量の管理または酸化剤及びpH調整剤を使用した後、還元剤を使用する点に要点がある。
即ち、本発明では吸着剤再生の仕上げ段階に於いて、安定的な処理水を得る為に再生仕上げ工程で用いる酸化剤の注入量の管理、または酸化剤及びpH調整剤を使用した後、還元剤を使用し吸着剤を管理する事が重要となる。酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、オゾン等が通常使用可能である。
【0012】
更にアンモニア放散処理方法として、再生液を加熱、常温、減圧、常圧の何れかの条件下に放散または脱気を行った後、アンモニア成分を回収或いは分解処理する事が好ましい。
本発明で用いる吸着剤とは、天然ゼオライト、人工ゼオライト(合成ゼオライトや廃棄物を利用したリサイクルゼオライトなど)、イオン交換樹脂、酸性白土、ジルコニウム系吸着剤、マグネシウム系吸着剤等があげられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、従来着目されていない吸着剤の再生仕上げ処理を科学的に管理することにより再生液の循環利用と吸着剤の効率的な活用を可能としたものである。
この事は、例えば被処理水を飲料水として使用する場合、従来の塩素処理法では使用する次亜塩素酸ナトリウムの分解により生成する塩素酸が被処理水中に残存する欠点があった。本発明のシステムに於いてはこれを完全に改善する事が可能と成る。
又、本発明は富栄養化の問題から排水中のアンモニア成分を安価に安定的に除去することより公害防止の面で大いに寄与する事も出来る。
本発明は、アンモニア成分を含む原水の処理に於いて、常時安定して処理が可能であり、ひいてはコスト的に安価に処理することが可能でその工業的効果は著大であるものと確信する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を「図1」及び「図2」に基づいて説明する。
「図1」は、本発明の実施例の全体を説明するために示したフロー図である。即ち、アンモニア成分を含む原水の処理工程に於ける、吸着剤の再生及び使用後の再生液中の吸着ガスを放散処理し循環利用するものである。この際、吸着剤の再生仕上げ工程として、アンモニアの分解条件下に酸化処理する再生システムの例を示すものである。
なお、「図2」は実施例1のブロア(B)に代え真空ポンプ(P6)を用いた脱着物除去工程を実施した構成例を示すものである。
【0015】
本設定例に於いては、供給水として井戸原水に塩化アンモニウムを添加しアンモニア性窒素濃度が15mg/Lとなるよう調製した原水を模擬原水とし実施できる様設定した。
調製した模擬原水は原水供給ライン(L−1)を介し移送し、吸着剤として秋田県二ツ井産の天然ゼオライト(クリノプチロライト:製品規格粒度0.6〜1.5mm)を層高100cm充填した塩化ビニル製(内径300mm、高さ150cm)の吸着塔(AT)に供給し処理水を得られるよう設定した。
次いで処理水ライン(L−2)を介し処理水槽(T−1)に貯留し、次工程に供給する。
この時の吸着塔(AT)の通水条件は、118ml/min、空間速度10 l/h、線速度10m/hで実施できる如く設定可能とした。
【0016】
本設定例に於いて使用するゼオライトは、上述模擬原水を通水開始後、35時間経過したところで0.1mg/Lに達したが、実際のシステムを想定し、プロセスマージンを確保する為、通水を30時間で停止し、次工程である次工程である「図1」の逆洗工程を実施できる様設定した。
逆洗工程は、逆洗ポンプ(P−1)を稼動させ、処理水槽(T−1)より逆洗ライン(L−3)、吸着塔(AT)、逆洗排水ライン(L−4)を介し排水溝(D)に逆洗排水を排出し吸着剤の逆洗を一定時間実施出来る。
本実施例に於いては、吸着剤の展開率が20%得られる線速度25m/Hrで5分間実施できる様に設定した。
【0017】
逆洗終了後、吸着塔(AT)にある水を水抜きライン(L−5)を経由し排水溝(D)に排出する事が出来る。
次いで水抜き工程終了後、次工程である「図1」の再生1次工程を実施する。再生液が再生槽1(T−2)に充填されている場合、再生ポンプ(P−2)を稼動させ、再生槽1(T−2)から再生液供給ライン1(L−6)、再生液供給ライン2(L−7)、再生液供給ライン3(L−8)、吸着塔(AT)、再生廃液返送ライン(L−9)を経由し再生槽2(T−3)へ返送するものとする。再生液が再生槽2(T−3)に充填されている場合、再生槽1(T−2)が再生槽2(T−3)となる。
本設定に於いては、再生液として食塩水26重量%を用い23.5ml/mil、空間速度2 l/hの再生条件で90分間実施できる様に設定済みである。
【0018】
再生1次工程終了後、次工程である「図1」の再生2次工程を実施する。逆洗ポンプ(P−1)を稼動させ処理水槽(T−1)より逆洗ライン(L−3)を経由し吸着塔(AT)に再生仕上げ液を供給する。
この仕上げ液には、水酸化ナトリウムポンプ(P−3)を稼動させ水酸化ナトリウムタンク(T−4)より水酸化ナトリウムを注入し、次亜塩素酸ナトリウムポンプ(P−4)を稼動させ次亜塩素酸ナトリウムタンク(T−4)より次亜塩素酸ナトリウムを注入する。この再生仕上げ液は、吸着塔(AT)に残存する再生廃液と同容積以上を通液し、吸着塔(AT)より排出される再生仕上げ廃液は、再生廃液返送ライン(L−9)を経由し再生槽2(T−3)へ返送する。
本設定例に於いては、この再生仕上げ液をpH=9.0、有効塩素濃度約1000mg/Lに調製した溶液を、通水条件200ml/min、線速度17m/hで5分間実施できる様設定した。
【0019】
再生2次工程終了後、次工程である「図1」の水洗工程を実施する。水洗排水弁(V−6)を開き、原水供給ライン(L−1)、吸着塔(AT)、処理水ライン(L−2)、水洗排水ライン(L−13)を経由して排水溝(D)に水洗排水を排出し吸着剤の水洗を一定時間実施する。
本設定例に於いては、水洗工程として模擬原水を118ml/min、線速度10 m/Hrの通水条件で10分間実施できる様に設定した。
水洗工程終了後、再び通水を開始する。
【0020】
再生1次工程及び2次工程で回収した再生廃液は、水洗工程または通水工程に於いて脱着物の除去を実施する。
再生液が再生槽1(T−2)に返送された後、脱着物除去工程を実施する。再生ポンプ(P−2)を始動させ、再生槽1(T−2)より再生液供給ライン1(L−6)、再生液供給ライン2(L−7)、pH計(pH)、再生廃液循環ライン(L−10)の順に再生廃液を循環する。
次いで水酸化ナトリウムポンプ2(P−5)を始動させ再生液供給ライン2(L−7)の再生廃液に水酸化ナトリウムをpH値で11程度を示すまで注入する様設定した。
ここで再生液が再生槽2(T−3)に充填されている場合、バルブ開閉部分の変更し、同様の操作を実施する事になる。
【0021】
再生廃液のpHが11に到達したら、ブロア(B)を始動させ空気供給ライン(L−11)を介し脱着物の除去を行い脱離したアンモニアは、吸収ライン(L−12)を介し吸収槽(T−6)でアンモニア成分を回収する。この間、再生液の循環を実施しpHが10を下回るようであれば水酸化ナトリウムポンプ2(P−5)を稼動させ再生廃液のpHを10から11に保持する様設定した。
ここで再生槽3(T−4)を使用している場合、バルブ開閉部分の変更し、同様の操作を実施する。
本設定例に於いては、10L/minの空気を供給し脱着物除去工程を6時間通気後、ブロア(B)を停止し脱着物除去を完了する。この液は、次回の再生に使用されるため、再生液として再生槽1(T−2)、再生槽2(T−3)の如く配置使用する。
「図2」の装置を用いる場合、再生槽内圧力450Torr、排気量10L/minの条件で4時間実施できる様設定した。
【実施例1】
【0022】
「図1」に設定したフロー図を活用し予め設定した条件で本発明を実施した。
再生が終了し通水開始直後の処理水は、繰返し実験に於いて全ての回数とも残存する残留塩素が0.1mg/L未満であることをDPDによる呈色反応により確認した。
ここで実施例1に於いて使用した模擬原水の水質を「表1」、再生回数を2回実施した後の処理水アンモニア性窒素濃度の経時変化を「表2」、再生液の循環利用時の処理水アンモニア性窒素濃度を「表3」、再生工程使用前の再生液中のアンモニア性窒素濃度を「表4」に示す。
【0023】
【表1】

【0024】
【表2】

【0025】
【表3】

【0026】
【表4】

【0027】
表2から、再生直後から通水停止まで安定的に原水中のアンモニア成分が除去されていることが分かる。また、表3、表4から再生液中にアンモニア性窒素が残存しても循環利用において非常に安定的に原水中のアンモニア成分が除去されていることが確認された。
これらは、吸着剤再生の為の再生液を循環利用することが出来、安定してアンモニア除去が可能なシステムおよび装置を提供するもので、この結果により本件発明の効果を証明する事が出来た。
【実施例2】
【0028】
実施例2では、「図2」に示すとおり実施例1で用いたブロア(B)に代え真空ポンプ(P6)を用い循環処理を実施した。通水開始直後の処理水は、実施例1と同様に残留塩素が0.1mg/L未満であることをDPDによる呈色反応により確認した。
循環利用時の処理水アンモニア性窒素濃度を「表5」、使用前の再生液中のアンモニア性窒素濃度を「表6」に夫々示す。
【0029】
【表5】

【0030】
【表6】

【0031】
実施例2の結果は、実施例1の例よりも低濃度ではあるが「表5」、「表6」から明らかな如く再生液中にアンモニア性窒素が残存しても循環利用において非常に安定的に原水中のアンモニア成分が除去されていることが分かる。
この結果により、本方法による処理も実施例1と同様に適応可能であり本発明の効果を確認する事が出来た。
【比較例1】
【0032】
比較例1では、実施例1に於ける再生2次工程を実施せずに通水および再生を実施した。
本実験では、1回目の再生を実施し、通水を開始直後の処理水中のアンモニア性窒素は1mg/Lと検出され、時間の経過と共にアンモニア性窒素濃度が低下し2時間後に0.1mg/L未満となった。
通水が30時間経過しても被処理水中のアンモニア性窒素濃度は、0.1mg/L未満であり再生後に残存するアンモニア成分の処理水中への混入以外は良好な処理が行われていることを確認出来た。
【0033】
続いて脱着物除去処理を実施した再生液を使用し2回目の吸着剤の再生を実施した。
1回目の再生時と同様通水を開始すると被処理水液中にアンモニア性窒素が1mg/L検出され、時間の経過と共に被処理水中のアンモニア性窒素濃度が低下し2時間後に0.1mg/L未満となった。
ところが通水時間が28時間を超過すると0.1mg/L程度のアンモニア性窒素が検出され吸着容量が低下していることが確認され好ましくない現象となった。
また、比較例1では再生直後の処理水中への混入と吸着容量の低下に伴うアンモニア成分の除去不良が確認されており、この点でも本発明の目的を達成していない。
【比較例2】
【0034】
比較例2として酸化剤が含まれる溶液を再生液として用い、通水条件は実施例と同じ条件を用い通水を実施した。
用いた再生液は、有効塩素濃度2%かつ水酸化ナトリウムによりpH11.0に調製した溶液2Lを用いた。
実施例1と同一の条件で30時間通水した吸着剤を上述の再生液を循環させることで再生を実施した。再生は、循環中の再生液の発泡が一定となった30分間実施しその後、水洗工程を実施例1と同様に処理した。
【0035】
比較例2の条件で実施した場合、通水開始直後から被処理水液中に残留塩素が2mg/L検出され、被処理水のアンモニア性窒素を測定したところ0.3mg/L検出された。時間の経過と共に被処理水中の残留塩素濃度は低下するが同時に吸着塔の吸着剤充填部分に気泡が蓄積されていることを確認した。
また通水時間20時間後の被処理水中のアンモニア性窒素濃度は、1.0mg/Lと吸着容量の低下が確認された。
このことは、一部のアンモニアと次亜塩素酸ナトリウムが結合し、結合塩素を形成しゼオライトに吸着されないまま処理水中に残存したことと、一部のアンモニアが次亜塩素酸ナトリウムにより分解され気体となり吸着剤充填部分に滞留し、原水と吸着剤の接触面積を低下し吸着容量の低下が発生し、これに伴いアンモニア成分の除去不良が発生し本発明の目的が達成出来ないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施例で、アンモニアの除去及び吸着剤の再生、再生液の循環使用の全体を一例として模式的に表した図である。
【図2】図1のブロアを真空ポンプに交換したものである。
【符号の説明】
【0037】
AT 吸着塔
B ブロア
D 排水溝
pH pH計
L−1 原水供給ライン
L−2 処理水ライン
L−3 逆洗ライン
L−4 逆洗排水ライン
L−5 水抜きライン
L−6 再生液供給ライン1
L−7 再生液供給ライン2
L−8 再生液供給ライン3
L−9 再生廃液返送ライン
L−10 再生廃液循環ライン
L−11 空気供給ライン
L−12 吸収ライン
L−13 水洗排水ライン
P−1 逆洗ポンプ
P−2 再生ポンプ
P−3 水酸化ナトリウムポンプ1
P−4 次亜塩素酸ナトリウムポンプ
P−5 水酸化ナトリウムポンプ2
P−6 真空ポンプ
T−1 処理水槽
T−2 再生槽1
T−3 再生槽2
T−4 水酸化ナトリウムタンク
T−5 次亜塩素酸ナトリウムタンク
T−6 吸収槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニア成分を含む原水の吸着除去工程に於けるアンモニア放散処理後の再生液の循環利用に際し、再生液の通液終了段階で吸着剤周辺域に介在するアンモニア成分を酸化分解せしめ、且つ吸着剤のアンモニア除去機能を保持する事を特徴とする処理システム。
【請求項2】
該再生液として、苛性ソーダ、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムの中の少なくとも1種を含む水溶液とする事を特徴とする請求項1記載の処理システム。
【請求項3】
該アンモニア成分の酸化分解条件として、酸化剤及びpH調整剤を使用する事を特徴とする請求項1ないし2記載の処理システム。
【請求項4】
該アンモニア成分の酸化分解条件として、酸化剤の注入量の管理または酸化剤及びpH調整剤を使用した後、還元剤を使用する事を特徴とする請求項1ないし3記載の処理システム。
【請求項5】
該アンモニア放散処理方法として、再生液を加熱、常温、減圧、常圧の何れかの条件下に放散または脱気を行った後、アンモニア成分を回収或いは分解処理する事を特徴とする請求項1ないし4記載の処理システム。
【請求項6】
上記請求項1ないし5の何れかに記載のシステムを用いる装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−56452(P2009−56452A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−259220(P2007−259220)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(596136316)株式会社ウェルシィ (18)
【Fターム(参考)】