説明

イオンチャネルモジュレータおよびその使用



一般式(1)の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ(式中、AおよびBは、CH2またはCH2CH2であり、R1は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロアラルキル、R2、R3およびR4は、水素、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボキシル、ヒドロキシルルまたはシアノから選択され、Xは、R5CO、R5SO2、R5R7NCO、R5R7NSO2、R5SO2NR7COまたはCO2R8であり、Yは、R6CO、R6SO2、R6R7NCO、R6R7NSO2、R6SO2NR7COまたはCO2R8であり、R5およびR6は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアラルキルであり、R7は、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、R8は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルである)は、Kv1.xチャネルが関与する下部尿路障害、心臓血管疾患および疼痛などの疾患および状態の予防または治療に使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオンチャネルモジュレータに関し、より詳細には、Kv1電位開口型カリウムチャネルの穴形成(アルファ)サブユニットと補助(Kvベータサブユニット)タンパク質との相互作用を阻害する複素環式化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
電位依存性カリウム(Kv)チャネルは、膜電圧の変化に応答して、カリウムイオンを細胞膜に導通することで、細胞の電気的活性を変調(増強または低減)することによって細胞興奮性を調節することができる。
【0003】
ショウジョウバエのシェーカー遺伝子によってコードされる所謂Kv1カリウムチャネルアルファサブユニットの哺乳類相同体(Kv1.1〜Kv1.8)は、細胞の血漿膜に広がり、K+イオンの通過を可能にする四量体タンパク質複合体を形成することができる。Kv1.xチャネルのこれらの四量体タンパク質複合体は、イオンチャネル穴形成領域を構成する。
【0004】
膜間に広がるKv1.xチャネルサブユニットの四量体からなる機能的Kv1チャネルは、イオンチャネル穴形成領域の機能を変調させることが可能な補助(Kvベータ)タンパク質に対応づけられ、該タンパク質によって調節され得る(詳細については、Xu, J. & Li, M.、Trends Cardiovasc. Med.、1998、8、229〜234; Pongs, Oら、Ann. N.Y. Acad. Sci.、1999、868、344〜355参照)。
【0005】
機能的Kv1チャネルは、同一または異なるKv1.xおよび/またはKvベータタンパク質の結合によって形成された多量体構造として存在することができる。Kvベータサブユニットによる機能的Kv1チャネル複合体の変調は、Kvサブファミリーに特異的であると考えられる(Sewingら、Neuron 1996、15、455〜463)。
【0006】
Kvベータサブユニットは、Kv1.xチャネルアルファサブユニットのN末端に位置する「T1領域」または「四量体形成化領域(tetramerisation domain)」として知られる相互作用領域を介してKv1.xチャネルアルファサブユニットに結合する。T1領域は、当初は、アルファサブユニットの構築に必要であったKv1.xチャネルのアミノ末端断片として特定された(Liら、Science、1992、257、1225〜1229; Shenら、Neuron、1993、11、67〜76)。Kv1.xアルファサブユニットとKvベータサブユニットの相互作用部位の推定配列が決定され、この相互作用に必要な所謂T1領域内の配列が特定された(Yuら、Neuron、1996、16、441〜453; Sewingら、Neuron 1996、15、455〜463)。最近になって、Kv1.1 T1領域とKvベータ2サブユニットの相互作用の結晶構造が解明されたことにより、Kv1.1チャネルとKvベータサブユニットの臨界相互作用部位の配列が現在のように理解されるようになった(Gulbisら、Science、2000、289、123〜127)。
【0007】
「Kv1.x」チャネルは、Kv1.1、Kv1.2、Kv1.3、Kv1.4、Kv1.5、Kv1.6、Kv1.7、Kv1.8およびそれらのあらゆる哺乳類または非哺乳類同等物または変異体(スプライス変異体を含む)の哺乳類チャネルの1種または複数種を含む少なくとも8つの構成要素からなる。
【0008】
「Kvベータ」タンパク質は、Kvベータ1.1、Kvベータ1.2、Kvベータ1.3、Kvベータ2.1、Kvベータ2.2、Kvベータ3、Kvベータ3.1、Kvベータ4およびそれらのあらゆる哺乳類または非哺乳類同等物または変異体(スプライス変異体を含む)の哺乳類サブユニットの1種または複数種を含むことができる。
【0009】
ある機能的レベルにおいて、Kv1.xチャネルとKvベータタンパク質の相互作用は、(i)所定の細胞型の血漿膜へのKv1.xチャネルの輸送またはシャペロン(例えば、Shiら、Neuron、1996、16、843〜852参照)および/または(ii)チャネル不活性化などのゲーティング特性(例えば、Rettingら、Nature、1994、369、289〜294; Heinemannら、Journal of Physiology、1996、493、625〜633; Bahringら、Molecular Membrance Biology、1994、21、19〜25参照)を含むが、それらに限定されない機能的Kv1チャネルのいくつかの特徴の変調(増強または低減)を付与することができる。
【0010】
N型不活性化などによる任意のメカニズムによるKvチャネルの閉鎖を指すKvチャネル「不活性化」の変調に加えて、Kvベータサブユニットは、Kv1.xチャネルの開放(導通状態)、閉鎖(非導通状態)および不活性化状態(非導通状態)の時間および電圧依存性を変化させることができるメカニズムによって他のゲーティング特性に対する影響を発揮することもできる(Hille, B. Ionic Channels of Excitable Membranes、Sunderland、MA、1992参照)。
【0011】
また、特定のKvベータサブユニットと異なるKv1.xチャネル組成物との相互作用は、Kv1.xチャネル電流に対して差別的変調を付与することができる(Bahringら、Molecular Membrane Biology、1994、21、19〜25)。この現象は、K+チャネルの広範な多様性の根拠になり得る。しかし、原生のK+チャネルの厳密なサブユニット組成物、および特定のチャネルが果たす生理学的役割は、たいていの場合、依然として不明である。
【0012】
Kv1.xチャネルとKvベータタンパク質の相互作用を阻害することで、Kv1.xチャネルの導通状態を(例えば、Kv1.xチャネル不活性化の速度を低減することにより)維持または増強し、かつ/またはKv1.xチャネルの血漿膜への輸送を増加させる化合物は、「Kv1.xチャネル開口剤」(Kv1.xチャネル開口)と定義される。
【0013】
Kv1.xチャネルとKvベータタンパク質の相互作用を阻害することで、Kv1.xチャネルの閉鎖状態を維持し、かつ/またはKv1.xチャネルの血漿膜への輸送を低減する化合物は、「Kv1.xチャネル阻害薬」(Kv1.xチャネル阻害)と定義される。
【0014】
当該Kv1.xチャネル開口剤またはKv1.xチャネル阻害薬は、以下のものを含むいくつかの状態または疾患状態の症状の治療、予防、抑制、改善または緩和に潜在的な有用性を有する。
【0015】
「下部尿路障害」。下部尿路障害は、疼痛性下部尿路障害(疼痛を発生させる、またはもたらすものとして患者が主観的に示す感覚または症状を含む任意の下部尿路障害)および非疼痛性下部尿路障害(疼痛を発生させない、またはもたらさないものとして主観的に示される軽度または全体的な不快感を含む感覚または症状を含む任意の下部尿路障害)を包括することを意図する。「下部尿路障害」は、尿低下、頻尿、尿意逼迫および夜間多尿を伴う、かつ/または伴わない過敏膀胱によって特徴づけられる任意の下部尿路障害をも含む。したがって、下部尿路障害としては、過敏膀胱(bladder)または過敏膀胱(urinary bladder)(過敏排尿筋、排尿筋不安定、排尿筋反射亢進、感覚的逼迫および排尿筋過敏の症状を含む)、切迫尿失禁または尿切迫失禁、ストレス尿失禁または尿ストレス失禁、緩慢排尿、排尿終了時のあとだれ、排尿不能、および/または許容し得る速度で排尿するための緊張の必要性などの閉塞性尿症状、あるいは頻尿および/または逼迫などの刺激性症状を含む下部尿路症状が挙げられる。下部尿路障害としては、卒中、パーキンソン病、糖尿病、多発性硬化症、末梢神経症または脊髄病変を含むが、それらに限定されない障害による神経性障害の結果として起こる神経性膀胱を挙げることもできる。下部尿路障害としては、前立腺炎、間質性膀胱炎、良性前立腺肥大、および脊髄傷害患者においては痙攣性膀胱を挙げることもできる。
【0016】
「不安および不安関連状態」。不安および不安関連状態は、不安、全身不安障害、パニック不安、強迫性障害、社会恐怖症、動作不安、外傷後ストレス障害、急性ストレス反応、適応障害、心気障害、分離不安障害、広所恐怖症および特異恐怖症を含むが、それらに限定されないことを意図する。具体的な不安関連恐怖症としては、動物、昆虫、暴風、運転、飛行、高所または橋横断、閉鎖空間または狭い空間、水、血または怪我に対する恐怖、ならびに接種または他の侵襲的医学もしくは歯学的手順に対する極端な恐怖が挙げられるが、それらに限定されない。
【0017】
「てんかん」。てんかんは、単純部分発作、複雑部分発作、二次的全身発作、失神発作を含む全身発作、ミオクローヌス発作、慢性発作、強直発作、強直慢性発作および無力性発作の1種または複数種を含むが、それらに限定されないことを意図する。
【0018】
「疼痛障害」。疼痛は、筋骨格痛、手術後疼痛および外科的疼痛などの急性疼痛;慢性炎症性疼痛(例えば、リウマチ様関節炎および骨関節炎)、神経障害性疼痛(例えば、疱疹後神経痛、三叉神経痛および交感神経性持続性疼痛)ならびに癌および線維筋痛に伴う疼痛;片頭痛に伴う疼痛;疼痛(慢性および急性の両方)、および/またはリウマチ熱などの状態の熱および/または炎症;インフルエンザ、または感冒などの他のウィルス感染に関連する症状;下部背中および首の痛み;頭痛;歯痛;捻挫および挫傷;筋肉炎;神経痛;滑膜炎;リウマチ様関節炎を含む関節炎;骨関節炎を含む変性性関節病;痛風および強直性脊椎炎;腱炎;滑液包炎;乾癬、湿疹、火傷および皮膚炎などの皮膚関連状態;スポーツによる外傷ならびに外科手術および歯科治療に起因する外傷などの外傷の1種または複数種を含むが、それらに限定されないことを意図する。
【0019】
「婦人科系疼痛」、例えば、月経疼痛、労働疼痛、および子宮内膜症に伴う疼痛。
【0020】
「心不整脈」。心不整脈は、心房細動、心房粗動、心房性不整脈および上室性頻脈を含むが、それらに限定されない。
【0021】
卒中などの「血栓塞栓事象」。
【0022】
狭心症、高血圧症および鬱血性心不全などの「心臓血管疾患」。
【0023】
耳鳴りなどの「聴覚系の障害」。
【0024】
「片頭痛」。
【0025】
逆流性食道炎、機能性消化不良、運動性障害(便秘および下痢を含む)および過敏性腸症候群を含む「胃腸障害」。
【0026】
喘息、肺高血圧症、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、末梢血管疾患(断続的跛行を含む)、静脈不全、不能症、脳および血管痙攣ならびにレイノー病を含む「血管および内臓平滑筋障害」。
【0027】
再狭窄および癌(白血病を含む)を含む「細胞増殖性障害」;軽度および重度の悪性腫瘍の膠腫を含む膠腫の治療または予防。
【0028】
糖尿病(糖尿病性網膜症、糖尿病性腎臓病および糖尿病性神経病を含む)、インシュリン抵抗/無感覚および肥満などの「代謝障害」。
【0029】
アルツハイマー病および認知症を含む「記憶喪失」。
【0030】
パーキンソン病および失調症を含む他の「CNS媒介運動機能不全障害」。
【0031】
高眼圧症などの「眼科系障害」。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
【特許文献1】EP284384
【特許文献2】特許出願WO03078464
【非特許文献】
【0033】
【非特許文献1】Xu, J. & Li, M.、Trends Cardiovasc. Med.、1998、8、229〜234
【非特許文献2】Pongs, Oら、Ann. N.Y. Acad. Sci.、1999、868、344〜355
【非特許文献3】Sewingら、Neuron 1996、15、455〜463
【非特許文献4】Liら、Science、1992、257、1225〜1229
【非特許文献5】Shenら、Neuron、1993、11、67〜76
【非特許文献6】Yuら、Neuron、1996、16、441〜453
【非特許文献7】Gulbisら、Science、2000、289、123〜127
【非特許文献8】Shiら、Neuron、1996、16、843〜852
【非特許文献9】Rettingら、Nature、1994、369、289〜294
【非特許文献10】Heinemannら、Journal of Physiology、1996、493、625〜633
【非特許文献11】Bahringら、Molecular Membrance Biology、1994、21、19〜25
【非特許文献12】Hille, B. Ionic Channels of Excitable Membranes、Sunderland、MA、1992
【非特許文献13】「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」、第4版、2006、Wiley-VCH
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
したがって、下部尿路障害および疼痛適応症を含むいくつかの疾患状態の予防または治療のためのKv1.xチャネル開口剤およびKv1.xチャネル阻害薬を同定することが望ましい。親和性標識を介して固定されたKv1.xチャネルT1領域とKvベータサブユニットの相互作用に基づくアッセイを用いて、Kv1.xチャネルとKvベータタンパク質の相互作用を阻害する複素環式化合物の新しいファミリーを発見した。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明の第1の態様において、一般式(1a)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0036】
【化1】

【0037】
(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xaは、R5aR7NSO2またはR5aSO2NR7COであり、R5aおよびR7は、以下に定義する通りであり;
Yaは、R6CO、R6SO2、R6R7NCO、R6R7NSO2、R6SO2NR7COおよびCO2R8から選択され、R6、R7およびR8は、以下に定義する通りであり;
R5aおよびR6は、独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;
R8は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロアリールアルキル基である)。
【0038】
本発明の第2の態様において、一般式(1b)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0039】
【化2】

【0040】
(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xbは、R5bCOであり、R5bは、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり;
Ybは、R6SO2、R6R7NSO2、R6SO2NR7COから選択され、R6およびR7は、以下に定義する通りであり;
R6は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基である)。
【0041】
本発明の第3の態様において、一般式(1c)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0042】
【化3】

【0043】
(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xcは、R5cSO2であり、R5cは、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基であり;
Ycは、R6CO、R6SO2、R6R7NSO2およびR6SO2NR7COから選択され、R6およびR7は、以下に定義する通りであり;
R6は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基である)。
【0044】
本発明の第4の態様において、一般式(1d)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0045】
【化4】

【0046】
(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xdは、CO2R8であり、R8は、以下に定義する通りであり;
Ydは、R6CO、R6SO2、R6R7NCO、R6R7NSO2およびR6SO2NR7COから選択され、R6およびR7は、以下に定義する通りであり;
R6は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;
R8は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロアリールアルキル基である)。
【0047】
本発明の好ましい化合物としては、以下のものが挙げられる。
【0048】
(5)R1が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)から(4)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0049】
(6)R1が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である(1)から(4)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0050】
(7)R1が水素原子である(1)から(4)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0051】
(8)R2、R3およびR4が、独立に、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されたカルボニル基を含むアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される(1)から(4)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0052】
(9)R2、R3およびR4が、独立に、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、およびハロゲン原子から選択される(1)から(4)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0053】
(10)R2、R3およびR4が、独立に、水素原子、メチル基、エチル基、フッ素原子および塩素原子から選択される(1)から(4)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0054】
(11)R2、R3およびR4の各々が水素原子である(1)から(4)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0055】
(12)Xaが、式R5aSO2R7NCOまたはR5aR7NSO2の基であり、
R5aが、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基であり、
R7が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0056】
(13)Xaが、式R5aSO2R7NCOまたはR5aR7NSO2の基であり、
R5aが、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するアルコキシ基、フェニル基、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり、
R7が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である(1)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0057】
(14)Xaが、式R5aSO2R7NCOの基であり、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である(1)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0058】
(15)Xaが、式R5aR7NSO2の基であり、R5aおよびR7が、それぞれ水素原子を表す(1)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0059】
(16)Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、または1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である(2)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0060】
(17)Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1個から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(2)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0061】
(18)Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である(2)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0062】
(19)Xcが式R5cSO2の基であり、R5cが、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、または1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である(3)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0063】
(20)Xcが式R5cSO2の基であり、R5cが、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基である(3)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0064】
(21)Xcが式R5cSO2の基であり、R5cが、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である(3)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0065】
(22)Xが式CO2R8の基であり、R8が、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(4)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0066】
(23)Xdが式CO2R8の基であり、R8が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(4)および(5)から(11)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0067】
(24)Ya、YcまたはYdが式R6COの基であり、R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である(1)、(3)から(15)および(19)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0068】
(25)Ya、YcまたはYdが式R6COの基であり、R6が、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)、(3)から(15)および(19)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0069】
(26)Ya、YcまたはYdが式R6COの基であり、R6が、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である(1)、(3)から(15)および(19)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0070】
(27)Ya、Yb、YcまたはYdがR6SO2の基であり、R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である(1)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0071】
(28)Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2の基であり、R6が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい6から10個の炭素原子を有するアリール基である(1)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0072】
(29)Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2の基であり、R6が、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である(1)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0073】
(30)YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基であり、
R7が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)、(4)から(15)、(22)および(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0074】
(31)YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり、
R7が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である(1)、(4)から(15)、(22)および(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0075】
(32)YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、メチル基、エチル基、フッ素原子および塩素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基、またはメチル基、エチル基、フッ素原子および塩素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいベンジル基であり、
R7が、水素原子、メチル基またはエチル基である(1)、(4)から(15)、(22)および(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0076】
(33)YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、R6が、水素原子、ベンジル基、またはメチル基で場合によって置換されたフェニル基であり、R7は、水素原子である(1)、(4)から(15)、(22)および(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0077】
(34)Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2R7NCOの基であり、
R6は、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基であり、
R7が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0078】
(35)Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2R7NCOの基であり、
R6が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するアルコキシ基、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり、
R7が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である(1)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0079】
(36)Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2R7NCOの基であり、R6が、メチル基、t-ブチル基、塩素原子、フッ素原子またはメトキシ基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は、水素原子である(1)から(23)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0080】
(37)Yaが式CO2R8の基であり、R8が、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)および(5)から(15)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0081】
(38)Yaが式CO2R8の基であり、R8が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である(1)および(5)から(15)のいずれか一項に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0082】
(39)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xaが式R5aSO2R7NCOの基であり、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子であり;
Yaが式R6CO(式中、R6は、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である)の基、式R6SO2(式中、R6は、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基、または式R6R7NCO(式中、R5は、水素原子、ベンジル基、またはメチル基で場合によって置換されたフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である(1)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0083】
(40)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基であり;
Ybが式R6bSO2R7NCOの基であり、R6bが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子またはメトキシ基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である(2)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0084】
(41)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xcが式R5SO2(式中、R5は、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいフェニル基である)の基であり;
Ycが式R6SO2R7NCO(式中、R6は、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子またはメトキシ基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である)の基である(3)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0085】
(42)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xdが、式CO2R8の基であり、R8が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり;
Ycが、式R6SO2R7NCO(式中、R6は、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である(4)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0086】
(43)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Yaが、式R6COの基であり、R6が、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基であり;
Xaが、式R5aSO2R7NCOの基であり、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である(1)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0087】
(44)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Yaが、式R6SO2(式中、R6は、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基であり;
Xaが、式R5aSO2R7NCO(式中、R5aは、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である(1)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0088】
(45)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Yaが、式R6R7NCO(式中、R6は、水素原子、ベンジル基、またはメチル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基であり;
Xaが、式R5aSO2R7NCO(式中、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である(1)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0089】
(46)R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Ybが、式R6SO2R7NCOの基であり、R6が、メチル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子であり;
Xbが、式R5bCO(式中、R5bは、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である)の基であり;
Xcが、式R5cSO2(式中、R5cは、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基である(2)に記載の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグ。
【0090】
(47)
N-フェニルスルホニル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-アセチル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-ベンジルアミノカルボニル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}-カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-(1-オキソ-3-フェニル-プロパニル)-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}-カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-ホルミル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-フェニルスルホニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-アセチルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ベンジルアミノカルボニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-(1-オキソ-3-フェニル-プロパニルアミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ホルミルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-フェニルスルホニル-7-フェニルスルホニルアミノカルボニルアミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-6-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]-カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-フェニルスルホニル-7-{[(フェニルスルホニル)カルバモイル]アミノ}-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(3-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(3-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(2-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(2-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-フルオロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メトキシフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;および
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)フェニル]スルホニル]-アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン
からなる群から選択される(1)から(4)に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【0091】
本発明の第2の態様において、薬理学的に許容し得る希釈剤または担体、およびその活性成分として(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグである活性成分を含む医薬組成物を提供する。
【0092】
本発明の第3の態様において、医薬品として使用するための(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0093】
本発明の第4の態様において、Kv1.xチャネルが関与する疾患の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0094】
本発明の第5の態様において、Kv1.xチャネル開口によって改善される状態または疾患の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0095】
本発明の第6の態様において、Kv1.xチャネル阻害によって改善される状態または疾患の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0096】
本発明の第7の態様において、下部尿路障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0097】
本発明の第8の態様において、不安および不安関連状態の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0098】
本発明の第9の態様において、てんかんの予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0099】
本発明の第10の態様において、疼痛障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0100】
本発明の第11の態様において、婦人科系疼痛の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0101】
本発明の第12の態様において、心不整脈の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0102】
本発明の第13の態様において、血栓塞栓事象の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0103】
本発明の第14の態様において、心臓血管疾患の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0104】
本発明の第15の態様において、聴覚系の障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0105】
本発明の第16の態様において、片頭痛の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0106】
本発明の第17の態様において、胃腸障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0107】
本発明の第18の態様において、血管および内臓平滑筋障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0108】
本発明の第19の態様において、細胞増殖性障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0109】
本発明の第20の態様において、代謝障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0110】
本発明の第21の態様において、記憶喪失の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0111】
本発明の第22の態様において、CNS媒介運動機能不全障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0112】
本発明の第23の態様において、眼科系障害の予防または治療のための医薬品の調製における(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0113】
本発明の第24の態様において、Kv1.xチャネルが関与する疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0114】
本発明の第25の態様において、Kv1.xチャネル開口によって改善される状態または疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0115】
本発明の第26の態様において、Kv1.xチャネル阻害によって改善される状態または疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0116】
本発明の第27の態様において、下部尿路障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0117】
本発明の第28の態様において、不安および不安関連状態を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0118】
本発明の第29の態様において、てんかんを予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0119】
本発明の第30の態様において、疼痛障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0120】
本発明の第31の態様において、婦人科系疼痛を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0121】
本発明の第32の態様において、心不整脈を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0122】
本発明の第33の態様において、血栓塞栓事象を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0123】
本発明の第34の態様において、心臓血管疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0124】
本発明の第35の態様において、聴覚系の障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0125】
本発明の第36の態様において、片頭痛を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0126】
本発明の第37の態様において、胃腸障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0127】
本発明の第38の態様において、血管および内臓平滑筋障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0128】
本発明の第39の態様において、細胞増殖性障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0129】
本発明の第40の態様において、代謝障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0130】
本発明の第41の態様において、記憶喪失を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0131】
本発明の第42の態様において、CNS媒介運動機能不全障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0132】
本発明の第43の態様において、眼科系障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、(1)から(47)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
【0133】
本発明の第44の態様において、薬理学的に許容し得る希釈剤または担体および少なくとも2つの活性成分を含む医薬組成物であって、前記活性成分は、(1)から(47)のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを、ムスカリン受容体アンタゴニスト、β3アドレナリン受容体アゴニスト、ニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル活性化薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、5-HTアンタゴニスト、アルファ-1アドレナリン受容体アンタゴニスト、三環式抗鬱薬、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、カンナビノイド受容体アゴニスト、抗痙攣薬、アルドースリダクターゼ阻害薬、オピオイド、アルファアドレナリン受容体アゴニスト、P2X受容体アンタゴニスト、酸感知イオンチャネルモジュレータ、NGF受容体モジュレータ、ニコチンアセチルコリン受容体モジュレータ、シナプス小胞タンパク質2Aリガンドおよび非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0134】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアルキル基は、好ましくは、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、より好ましくは、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、最も好ましくはメチル基である。
【0135】
本発明の化合物において、R1の定義におけるシクロアルキル基は、好ましくは、3から8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、より好ましくは5から7個の炭素原子を有するシクロアルキル基、最も好ましくはシクロヘキシルである。
【0136】
本発明の化合物において、R1、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアリール基は、好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、フェニル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基である。無置換のアリール基の例としては、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フェナントレニル基およびアントラセニル基が挙げられる。より好ましいアリール基としては、1つまたは2つのアルキル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基が挙げられる。
【0137】
本発明の化合物において、R1、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアラルキル基は、好ましくは、以上に定義した1つまたは複数のアリール基で置換された、以上に定義したアルキル基であり、より好ましくは、ベンジル基およびフェネチル基である。
【0138】
本発明の化合物において、R5a、R5b、R5c、R6およびR8の定義におけるヘテロアリール基は、好ましくは、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基である。例としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、アゼピニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,3-オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チアジアゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基およびピラジニル基が挙げられる。
【0139】
本発明の化合物において、R5a、R5b、R5c、R6およびR8の定義におけるヘテロアラルキル基は、好ましくは、以上に定義したヘテロアリール基で置換された、以上に定義したアルキル基である。
【0140】
本発明の化合物において、R8の定義におけるアルコキシアルキル基は、好ましくは、以下に定義するアルコキシ基で置換された、以上に定義するアルキル基であり、より好ましくは、1から4個の炭素原子を有するアルコキシ基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基である。
【0141】
本発明の化合物において、R2、R3およびR4の定義におけるハロアルキル基は、好ましくは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基である。
【0142】
本発明の化合物において、R2、R3およびR4の定義におけるアルコキシ基は、好ましくは、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、より好ましくは、1から4個の炭素原子を有するアルコキシ基、最も好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。
【0143】
本発明の化合物において、R2、R3およびR4の定義におけるアルコキシカルボニル基は、好ましくは、定義したアルコキシ基で置換されたカルボニル基であり、より好ましくは、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基である。
【0144】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるモノアルキルアミノ基は、好ましくは、以上に定義した1つのアルキル基で置換されたアミノ基であり、より好ましくはメチルアミノ基、エチルアミノ基またはt-ブチルアミノ基である。
【0145】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるジアルキルアミノ基は、好ましくは、同一であっても互いに異なっていてもよい、以上に定義した2つのアルキル基で置換されたアミノ基であり、より好ましくはジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基である。
【0146】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアシルアミノ基は、好ましくは、1から6個の炭素原子を有するアシル基で置換されたアミノ基であり、より好ましくは、アセチルアミノ基またはプロパノイルアミノ基である。
【0147】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアルコキシカルボニルアミノ基は、好ましくは、以上に定義したアルコキシカルボニル基で置換されたアミノ基であり、より好ましくはメトキシカルボニルアミノ基またはエトキシカルボニルアミノ基である。
【0148】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアルキルスルホニル基は、好ましくは、以上に定義したアルキル基で置換されたスルホニル基であり、より好ましくは、メチルスルホニル基またはエチルスルホニル基である。
【0149】
本発明の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R6、R7およびR8の定義におけるアリールスルホニル基は、好ましくは、以上に定義したアリール基で置換されたスルホニル基であり、より好ましくは、以上に定義した1つまたは2つのアルキル基で場合によって置換されていてもよいフェニルスルホニル基、あるいはナフチルスルホニル基である。
【0150】
本発明の式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)の化合物は、薬理学的に許容し得る塩を形成することができ、これらは、本発明の一部を構成する。当該塩の例としては、アンモニウム塩などの無機塩;t-オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N-ベンジル-N-フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩およびトリス(ヒドロキシメチル)アミンメタン塩などの有機アミン塩;フッ化水素塩、塩化水素塩、臭化水素塩およびヨウ化水素塩などのハロゲン化水素塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩およびリン酸塩などの無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩およびエタンスルホン酸塩などの低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩およびp-トルエンスルホン酸塩などのアリールスルホン酸塩;酢酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩およびマレイン酸塩などの有機酸塩;ならびにオルニチン酸塩、グルタミン酸塩およびアスパラギン酸塩などのアミノ酸塩が挙げられる。これらのうち、有機アミン塩がより好ましく、トリエチルアミン塩が最も好ましい。
【0151】
本発明の式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)の化合物をプロドラッグの形で投与することができる。プロドラッグは、薬理活性化合物上の1つまたは複数の置換基が、患者に対する投与後にインビボの生物学的プロセス(例えば、加水分解)によって後に除去可能である基によって保護される前記化合物の誘導体である。多くの好適なプロドラッグは、当業者に良く知られ、例えば、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」、第4版、2006、Wiley-VCHに見いだすことができる。当該プロドラッグの好適な例としては、式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)を有する化合物のカルボキシル部分がエステル化された、式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)を有する化合物の薬理学的に許容し得るエステルが挙げられる。薬理学的に許容し得るエステルは、特に限定されず、当業者によって選択され得る。前記エステルの場合は、当該エステルをインビボの加水分解などの生物学的プロセスによって開裂できることが好ましい。前記エステルを構成する基(そのエステルが-COORで表されるときにRで示される基)は、例えば、メトキシエチル、1-エトキシエチル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-(イソプロポキシ)エチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、1,1-ジメチル-1-メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチルまたはt-ブトキシメチルなどのC1〜C4アルコキシC1〜C4アルキル基;2-メトキシエトキシメチルなどのC1〜C4アルコキシル化C1〜C4アルコキシC1〜C4アルキル基;フェノキシメチルなどのC6〜C10アリールオキシC1〜C4アルキル基;2,2,2-トリクロロエトキシメチルまたはビス(2-クロロエトキシ)メチルなどのハロゲン化C1〜C4アルコキシC1〜C4アルキル基;メトキシカルボニルメチルなどのC1〜C4アルコキシカルボニルC1〜C4アルキル基;シアノメチルまたは2-シアノエチルなどのシアノC1〜C4アルキル基;メチルチオメチルまたはエチルチオメチルなどのC1〜C4アルキルチオメチル基;フェニルチオメチルまたはナフチルチオメチルなどのC6〜C10アリールチオメチル基;2-メタンスルホニルエチルまたは2-トリフルオロメタンスルホニルエチルなどのハロゲン原子で場合によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルスルホニルC1〜C4低級アルキル基;2-ベンゼンスルホニルエチルまたは2-トルエンスルホニルエチルなどのC6〜C10アリールスルホニルC1〜C4アルキル基;ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1-ホルミルオキシエチル、1-アセトキシエチル、1-プロピオニルオキシエチル、1-ブチリルオキシエチル、1-ピバロイルオキシエチル、1-バレリルオキシエチル、1-イソバレリルオキシエチル、1-ヘキサノイルオキシエチル、2-ホルミルオキシエチル、2-アセトキシエチル、2-プロピオニルオキシエチル、2-ブチリルオキシエチル、2-ピバロイルオキシエチル、2-バレリルオキシエチル、2-イソバレリルオキシエチル、2-ヘキサノイルオキシエチル、1-ホルミルオキシプロピル、1-アセトキシプロピル、1-プロピオニルオキシプロピル、1-ブチリルオキシプロピル、1-ピバロイルオキシプロピル、1-バレリルオキシプロピル、1-イソバレリルオキシプロピル、1-ヘキサノイルオキシプロピル、1-アセトキシブチル、1-プロピオニルオキシブチル、1-ブチリルオキシブチル、1-ピバロイルオキシブチル、1-アセトキシペンチル、1-プロピオニルオキシペンチル、1-ブチリルオキシペンチル、1-ピバロイルオキシペンチルまたは1-ピバロイルオキシヘキシルなどのC1〜C7脂肪族アシルオキシC1〜C4アルキル基;シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1-シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1-シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1-シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1-シクロペンチルカルボニルオキシブチルまたは1-シクロヘキシルカルボニルオキシブチルなどのC5〜C6シクロアルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキル基;ベンゾイルオキシメチルなどのC6〜C10アリールカルボニルオキシC1〜C4アルキル基;メトキシカルボニルオキシメチル、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1-(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1-(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1-(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1-(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、エトキシカルボニルオキシメチル、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1-(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1-(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1-(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1-(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、プロポキシカルボニルオキシメチル、1-(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1-(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1-(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、1-(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1-(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1-(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、1-(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1-(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1-(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、t-ブトキシカルボニルオキシメチル、1-(t-ブトキシカルボニルオキシ)エチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、1-(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1-(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1-(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルまたは1-(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピルなどのC1〜C6アルコキシカルボニルオキシC1〜C4アルキル基;シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピルまたは1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチルなどのC5〜C6シクロアルキルオキシカルボニルオキシC1〜C4アルキル基;(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル、(5-エチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル、(5-プロピル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル、(5-イソプロピル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルまたは(5-ブチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルなどの[5-(C1〜C4アルキル)-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル]メチル基;(5-フェニル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル、[5-(4-メチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル]メチル、[5-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル]メチル、[5-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル]メチルまたは[5-(4-クロロフェニル)-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル]メチルなどの[5-(C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはハロゲン原子で場合によって置換されていてもよいフェニル)-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル]メチル基;あるいはフタリジル、ジメチルフタリジルまたはジメトキシフタリジルなどのC1〜C4アルキル基またはC1〜C4アルコキシ基で場合によって置換されていてもよいフタリジル基であることが可能であり、好ましくは、ピバロイルオキシメチル基、フタリジル基または(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル基、より好ましくは(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル基である。
【0152】
式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)の化合物あるいはそれらの薬理学的に活性な塩およびプロドラッグは、それらの等配体(isoster)が存在するいくつかの置換基を含み、前記置換基の代わりに当該等配体を含む化合物も本発明の一部を構成する。例えば、式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)の化合物あるいはその薬理学的に活性な塩およびプロドラッグがカルボキシル基を含む場合は、これをテトラゾリル基で置換することができる。
【0153】
式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)の化合物の水和物または溶媒和物あるいはそれらの薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグも使用され、本発明の一部を構成し得る。
【0154】
本発明の式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)のいくつかの化合物あるいはそれらの薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグは、1つまたは複数の非対称炭素を有することができ、分子内の非対称炭素原子の存在による光学異性体(ジアステレオ異性体を含む)が存在し得る。これらのそれぞれの異性体が、個々の異性体およびすべての可能な割合のそれらの混合物として本発明に含まれる。
【0155】
XおよびYが水素である、またはXおよびYの一方がHであり、他方が好適な保護基である式(I)の化合物を塩化アシル、無水物、塩化スルホニル、クロロギ酸塩、イソシアネートまたはスルホニルイソシアネートなどの求電子試薬と反応させて、適宜保護基の除去後に本発明の化合物を得る。
【0156】
【化5】

【0157】
【化6】

【0158】
本発明の一般式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)を有する化合物、あるいはその薬理学的に許容し得る塩またはプロドラッグの投与形式の例としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤またはシロップ剤による経口投与、および注射、貼付剤または坐薬による非経口投与が挙げられる。さらに、本発明の一般式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)を有する化合物、あるいはその薬理学的に許容し得る塩またはプロドラッグを粉末、溶液または懸濁液の形で肺投与することもできる。これらの投与のための製剤は、賦形剤、潤滑剤、バインダ、崩壊剤、安定剤、矯正薬および希釈剤等を使用して既知の方法によって製造される。
【0159】
賦形剤の例としては、糖誘導体、例えば、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールまたはソルビトール、デンプン誘導体、例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、α-デンプン、デキストリンまたはカルボキシメチルデンプン、セルロース誘導体、例えば、結晶セルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルシウムカルボキシメチルセルロースまたは内部架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、およびアラビアゴム、デキストランまたはプルランなどの有機賦形剤;ならびに珪酸塩誘導体、例えば、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウムもしくはメタ珪酸アルミニウムマグネシウム、リン酸塩、例えば、リン酸カルシウム、炭酸塩、例えば、炭酸カルシウム、または硫酸塩、例えば、硫酸カルシウムなどの無機賦形剤が挙げられる。
【0160】
潤滑剤の例としては、ステアリン酸、およびステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸マグネシウムなどの金属ステアリン酸塩;タルク;コロイドシリカ;ミツガムまたは鯨蝋などの蝋;ホウ酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムなどの硫酸塩;グリコール;ギ酸;安息香酸ナトリウム;(D/L)-ロイシン;ナトリウム脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸マグネシウムなどのラウリル硫酸塩;無水珪酸または珪酸水和物などの珪酸;およびデンプン誘導体が挙げられる。
【0161】
バインダの例としては、ポリビニルピロリドン、マクロゴル、および上記賦形剤と同様の化合物が挙げられる。
【0162】
崩壊剤の例としては、上記賦形剤と同様の化合物、ならびにクロスナトリウムカルメロース、ナトリウムカルボキシメチルデンプンまたは架橋ポリビニルピロリドンなどの化学的架橋デンプンおよびセルロースが挙げられる。
【0163】
安定剤の例としては、メチルパラベンまたはプロピルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル;クロロブタノール、ベンジルアルコールまたはフェニルエチルアルコールなどのアルコール;塩化ベンズアルコニウム;フェノールまたはクレゾールなどのフェノール類;チメロサル;デヒドロ酢酸;およびソルビン酸が挙げられる。
【0164】
矯正薬の例としては、普通に使用されている甘味料、酸味香料および芳香剤が挙げられる。
【0165】
例えば、本発明の一般式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)を有する化合物、あるいはその薬理学的に許容し得る塩またはプロドラッグの肺投与のための溶液または懸濁液を製造する場合は、本発明の結晶を水または水と補助溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール)の混合物に溶解または懸濁させることによって前記溶液または懸濁液を製造することができる。当該溶液または懸濁液は、防腐剤(例えば、塩化ベンズアルコニウム)、可溶化剤(例えば、Tween 80またはSpan 80などのポリソルベート、あるいは塩化ベンズアルコニウムなどの界面活性剤)、緩衝剤、等張剤(例えば、塩化ナトリウム)、吸収促進剤および/または増粘剤を含有することもできる。加えて、該懸濁液は、懸濁剤(微結晶セルロースまたはナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)をさらに含有することができる。
【0166】
上記のようにして製造された肺投与のための組成物を、吸入器の分野における典型的な手段によって(例えば、ドロッパー、ピペット、カニューレまたは噴霧器を使用して)鼻腔または口腔に直接投与する。噴霧器を使用する場合は、本発明の結晶を好適な噴霧剤(例えば、ジクロロフルオロメタン、トリクロロフルオロメタンまたはジクロロテトラフルオロエタンなどのクロロフルオロカーボン、あるいは二酸化炭素などの気体)とともに加圧パックの形でエアロゾルとして噴霧することができ、あるいはネブライザーを使用してそれらを投与することができる。
【0167】
本発明の一般式(1a)、(1b)、(1c)または(1d)を有する化合物、あるいはその薬理学的に許容し得る塩またはプロドラッグの使用量は、症状、年齢および投与法等に応じて異なり、単一投与物で、または症状に応じて多数の投与物に分割することによって投与され得る。
【0168】
本発明の第47態様による組合せにおいて、本発明の一般式(1a)、(1b)、(1c)または(1d)を有する化合物、あるいはその薬理学的に許容し得る塩またはプロドラッグと併用できる化合物群の各々の典型的な例は、以下の通りである。
【0169】
1.ムスカリン受容体アンタゴニスト(選択的M3アンタゴニストを含むが、それに限定されない)の例としては、エソキシブチニン、オキシブチニン[特に塩化物]、トルテロジン[特に酒石酸塩]、ソリフェナシン[特にコハク酸塩]、ダリフェナシン[特に臭化水素塩]、テミベリン、フェソテロジン、イミダフェナシンおよびトロスピウム[特に塩化物]が挙げられる。
2.β3アドレナリン受容体アゴニストの例としては、YM-178およびソラベグロン、KUC-7483が挙げられる。
3.ニューロキニンLK受容体アンタゴニスト(選択的NK-1アンタゴニストを含む)の例としては、シゾリルチンおよびカソピタントが挙げられる。
4.バニロイドVR1アゴニストの例としては、カプサイシン、レシニフェラトキシンおよびNDG-8243が挙げられる。
5.カルシウムチャネルa2 dリガンドの例としては、ガバペンチンおよびプレガバリンが挙げられる。
6.カリウムチャネル活性化薬(KCNQの活性化薬、BKCaチャネル、KvチャネルおよびKATPチャネルを含む)の例としては、KW-7158、NS-8およびレチガビンが挙げられる。
7.カルシウムチャネル阻害薬(Cav2.2チャネル阻害薬を含む)の例としては、ジコノチドおよびNMED-160が挙げられる。
8.ナトリウムチャネル遮断薬の例としては、リドカイン、ラモトリギン、VX-409、ラルフィナミドおよびカルバマゼピンが挙げられる。
9.セロトニンおよびノレピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)の例としては、デュロキセチンおよびベンラファキシンが挙げられる。
10.5-HTアンタゴニストの例としては、5-HT1aアンタゴニストおよび5HT3アンタゴニストが挙げられる。
11.a-1アドレナリン受容体アンタゴニストの例としては、タムスロシンが挙げられる。
12.三環式抗鬱薬の例としては、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、ドスレピン(ドチエピン)、ドソキセピン、イミプラミン、ロフェプラミン、ノルトリプチリンおよびトリミプラミンが挙げられる。
13.N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニストの例としては、ケタミン、メマンチン、アマンタジン、AVP-923、NP-1およびEVT-101が挙げられる。
14.カンナビノイド受容体アゴニストの例としては、GW-1000(Sativex)およびKDS-2000が挙げられる。
15.抗痙攣薬。例としては、ラコサミド、カルバマゼピン、トピラメート、オキシカルバゼピンおよびレベチラセタムが挙げられる。
16.アルドースリダクターゼ阻害薬の例としては、トルレスタット、ゾポルレスタット、ゼナレスタット、エパルレスタット、ソルビニル、AS-3201、フィダレスタット、リサレスタット、ポナルレスタットおよびアルレスタチンが挙げられる。
17.オピオイド(例えば、muオピオイドアゴニスト)の例としては、フェンタニルおよびタペンタドールが挙げられる。
18.アルファアドレナリン受容体アゴニストの例としては、エトキサミン、フェニルエフリン、オキシメタゾリン、テトラヒドララジンおよびキシロメタゾリンなどのa1-アドレナリン受容体アゴニストならびにクロニジニン、グアナベンズ、グアンファシンおよびa-メチルドーパなどのa2-アドレナリン受容体アゴニストが挙げられる。
19.P2X受容体アンタゴニストの例としては、P2X2受容体アンタゴニストおよびP2X7受容体アンタゴニストが挙げられる。
20.酸感知イオンチャネルモジュレータの例としては、アミロライドが挙げられる。
21.NGF受容体モジュレータの例としては、trkAが挙げられる。
22.ニコチンアセチルコリン受容体モジュレータの例としては、A-85380、テバニクリン、ABT-366833、ABT-202、ABT-894、エピバチジン類似体およびSIB-1663が挙げられる。
23.シナプス小胞タンパク質2Aリガンドの例としては、ブリバラセタムが挙げられる。
【0170】
本発明の組合せの投与形式の例は、一般式 (1a)、(1b)、(1c)および(1d)の化合物、ならびにその薬理学的に許容し得る塩およびプロドラッグについて以上に示したのと同じである。具体的な形式を治療すべき状態および組み合わせて投与される化合物の性質に応じて選択することができる。例えば、一般式 (1a)、(1b)、(1c)および(1d)の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩とリドカインとの組合せを貼付剤によって経皮投与することが可能であり、ジコノチドとの組合せを経粘膜投与することが可能である。
【実施例】
【0171】
本発明の化合物の合成
(実施例1〜5)
7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピンをEP284384に記載されているように調製した。
【0172】
【化7】

【0173】
7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(1.0当量)をテトラヒドロフラン(約0.25M)に溶解させた溶液に対して、窒素雰囲気下で、以下の表1の求電子試薬(1.1当量)を添加した。トリエチルアミン(1.1当量)を以下の表1に示されるように添加した。次いで、反応混合物を終夜撹拌してから、酢酸エチルで希釈した。次いで、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、典型的には、1:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製して、中間体(1A)〜(5A)を得た。
【0174】
【表1】

【0175】
【化8】

【0176】
以上のように調製した式(1A)〜(5A)のN-置換ベンズアゼピンをEtOH:H2O(8:2、0.01M)に溶解させた溶液に対して、Zn(30当量)およびCaCl2(0.6当量)を添加した。TLC分析によって出発材料の消費が示されるまで、反応混合物を2時間にわたって加熱して還流させた。反応混合物を熱いうちに濾過し、冷却し、溶媒を減圧下で除去した。得られた粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、典型的には、2:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製して、中間体(1B)〜(5B)を以下の表2に示される収率で得た。
【0177】
【表2】

【0178】
【化9】

【0179】
式(1B)〜(5B)のN-置換ベンズアゼピン(1.0当量)をTHF(約0.25M)に溶解させた溶液に対して、窒素雰囲気下で、トルエンスルホニルイソシアネート(1.0当量)を添加した。反応混合物を終夜撹拌してから、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、典型的には、1:7:92のトリエチルアミン:メタノール:クロロホルム)で精製して、生成物のトリエチルアミン塩を得た。これをクロロホルムに溶解させ、1Mのクエン酸で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、式(1a)、(1b)、(1c)または(1d)の所望の最終化合物を以下の表3に示される収率で得た。
【0180】
【表3】

【0181】
実施例1:N-フェニルスルホニル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=500(ES+、M+H)。
実施例2:N-アセチル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=402(ES+、M+H)。
実施例3:N-ベンジルアミノカルボニル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=493(ES+、M+H)。
実施例4:N-(1-オキソ-3-フェニル-プロパニル)-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=492(ES+、M+H)。
実施例5:N-ホルミル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=410(ES+、MNa+)。
【0182】
(実施例6〜10)
【0183】
【化10】

【0184】
(2-カルボキシメチル-フェニル)酢酸(D)(25.0g、0.13mol)をH2SO4(85ml)に溶解させた溶液に対して、-10℃でH2SO4(4ml)中HNO3(10ml)を添加した。反応混合物を-10℃で4時間撹拌してから、室温まで加温した。次いで、反応混合物を氷(500ml)上に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物を酢酸エチル/ヘキサンからの再結晶によって精製して、無色の固体として所望の中間体(D2)(21.38g、69%)を得た。
【0185】
【化11】

【0186】
中間体(D2)(10.9g、0.05mol)をTHF(180ml)に溶解させた溶液に対して、0℃の窒素雰囲気下でボラン(100ml、THF中1.0M)を1時間にわたって添加した。次いで、反応混合物を0℃で1時間撹拌してから、室温まで加温し、さらに4時間撹拌した。反応混合物を水(100ml)で失活させ、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機相を1MのNaOHで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。所望のジオール中間体(D3)(8.01g、83%)を橙色の油として単離し、それをさらに精製することなく使用した。
【0187】
【化12】

【0188】
ジオール中間体(D3)(7.95g、35.6mmol)をDCM(200ml)に溶解させた溶液に対して、Et3N(29.7ml、213mmol)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、塩化メタンスルホニル(10.2ml、124mmol)を添加した。反応混合物を室温まで徐々に加温しながら終夜撹拌してから、水で希釈し、DCMで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物を最小限の容量のDCMに再溶解させ、ヘキサンで沈殿させた。得られた中間生成物(D4)を濾過によって無色の固体(11.0g、85%)として単離した。
【0189】
【化13】

【0190】
以上のように調製したジメシレート(D4)(4.7g、12.8mmol)をDMF(25ml)に溶解させた溶液に対して、窒素雰囲気下で、NaN3(498mg、7.66mmol)を2回に分けて2時間にわたって添加した。反応混合物をさらに2時間撹拌してから、酢酸エチルで希釈し、有機相を水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、1:1の酢酸エチル:ヘキサンから2:1の酢酸エチル:ヘキサンから4:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製して、モノアジド(D5)と(D6)の混合物(1.24g、31%)およびジメシレート(2.8g、60%)を得た。回収したジメシレート(D4)に上記反応条件を再度適用して、全体収率のモノアジド(D5)および(D6)(2.23g,55%)を得た。
【0191】
【化14】

【0192】
以上のように調製したモノアジド(D5)と(D6)の混合物(1.75g、5.56mmol)を脱気MeOH(150ml)に含めたものに対して、Pd/C(300mg、20%w/w)を添加した。反応混合物を水素雰囲気下で4時間撹拌してから、セライトのパッドで濾過し、溶媒を減圧下で除去した。次いで、粗生成物を塩基性アルミナのショートパッドに通して、MeOHで洗浄した。溶媒を除去して、7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(D7)(568mg、63%)を淡黄色固体として得た。
【0193】
【化15】

【0194】
以上のように調製した7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(D7)(15mg、92.5μmol)をDCM(10ml)に溶解させた溶液に対して、DCM(10ml)中クロロギ酸ベンジル(13μl、92.5μmol)を0℃で45分間にわたって一滴ずつ添加した。添加が完了すると、撹拌をさらに4時間継続した後、単一の新しい生成物の形成がTLC分析によって示された。反応混合物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去して、7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル (D8)(26mg、96%)を、無色の油として得て、それをさらに精製することなく使用した。
【0195】
【化16】

【0196】
以上のように調製した7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(D8)(1.0当量)をTHF(約0.25M)に溶解した溶液に対して、窒素雰囲気下で、以下の表4に示す求電子試薬(1.1当量)を添加した。Et3N(1.1当量)を以下に示すように添加した。次いで、反応混合物を終夜撹拌してから、酢酸エチルで希釈した。次いで、有機相を水で洗浄してから、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。必要であれば、粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、典型的には、1:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製して、式(E6)〜(E10)の所望の中間体を得た。
【0197】
【表4】

【0198】
【化17】

【0199】
以上のように調製したN-置換ベンズアゼピン(E6)〜(E10)をMeOH:THF(2:1、約0.08M)に溶解させた脱気溶液に対して、Pd/C(20%w/w)を添加した。TLC分析によって出発材料の消費が示されるまで、反応混合物を水素雰囲気下で撹拌した。反応混合物をセライトのパッドで濾過し、メタノールで洗浄してから、溶媒を減圧下で除去した。式(F6)〜(F10)の所望の中間体を定量的収率で単離し、さらに精製することなく使用した。
【0200】
【化18】

【0201】
式(F6)〜(F10)のN-置換ベンズアゼピン(1.0当量)をTHF(約0.25M)に溶解させた溶液に対して、窒素下で、トルエンスルホニルイソシアネート(1.0当量)を添加した。反応混合物を一晩撹拌してから、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、典型的には、1:7:92のトリエチルアミン:メタノール:クロロホルム)で精製して、生成物のトリエチルアミン塩を得た。これをクロロホルムに溶解させ、1Mのクエン酸で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、式(1a)、1(b)、(1c)または(1d)の所望の化合物を以下の表5に示される収率で得た。
【0202】
【表5】

【0203】
実施例6:N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-フェニルスルホニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=522(ES+、MNa+)
実施例7:N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-アセチルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=424(ES+、MNa+)
実施例8:N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ベンジルアミノカルボニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=515(ES+、M+H)
実施例9:N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-(1-オキソ-3-フェニル-プロパニルアミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=514(ES+、MNa+)
実施例10:N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ホルムアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド m/z=410(ES+、MNa+)
【0204】
(実施例11)
【0205】
【化19】

【0206】
上記実施例6〜10に記載のように調製した7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(D7)(51mg、0.32mmol)をCHCl3(3ml)に溶解させた溶液に対して、0℃にて窒素雰囲気下でCHCl3(2ml)中トリメチルシリルイソシアネート(43μl、0.32mmol)を10分間にわたって添加した。反応混合物をさらに35分間撹拌してから、p-トルエンスルホニルイソシアネート(49μl、0.32mmol)を添加した。室温でさらに1.5時間撹拌した後、高濃度の沈殿が生成した。次いで、反応混合物を30分間加熱して還流させてから、室温まで冷却した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をMeOH(10ml)に溶解させ、トリエチルアミン(0.5ml)を添加した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、勾配溶離、89:10:1のクロロホルム:メタノール:トリエチルアミンから80:9:1のメタノール:クロロホルム:トリエチルアミン)で精製して、そのトリエチルアミン塩として7-[({[(4-メチルフェニル)-スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(3mg)を得た。m/z=401(ES-、M-H)。
【0207】
(実施例12)
【0208】
【化20】

【0209】
上記実施例6〜10に記載のように調製した7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(D7)(21mg、0.13mmol)をTHF(5ml)に溶解させた溶液に対して、ベンゼンスルホニルイソシアネート(35μl、0.26mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を一晩撹拌してから、溶媒を減圧下で除去した。粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、1:9:90のトリエチルアミン:メタノール:クロロホルム)で精製して、生成物のトリエチルアミン塩を得た。これをクロロホルムに溶解させ、1Mクエン酸で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、N-フェニルスルホニル-7-フェニルスルホニルアミノカルボニルアミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(52mg、76%)を得た。m/z=551(ES+、MNa+)。
【0210】
(実施例13)
塩酸6-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(100mg、0.54mmol)とDMF(0.5ml)とトリエチルアミン(0.2ml)の混合物に対して、p-トルエンスルホニルイソシアネート(223mg、1.13mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を水(20ml)に注ぎ、0.5MのHCl(水溶液)で酸性化してpH1とした。固体を迅速に濾別し、水(5ml)で洗浄し、分取りHPLCで精製した。カラム分留物を一緒にし、NaCl(溶液)を添加して、有機溶媒を水から分離した。有機層を分離し、水層をMeCN(3×50ml)で抽出した。一緒にした有機抽出物を減圧下(35℃未満の水浴)で約10mlの容量まで蒸発させ、次いでDCM(50ml)を添加し、水層を分離し、有機層を(Na2SO4で)乾燥させ、濾過し、減圧下(35℃未満の水浴)で蒸発させて、ガラスとしてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-6-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]-カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド(20mg、7%)を得た。[M+H]+=543。
【0211】
(実施例14)
硫酸(5.5ml、102.8mmol)(-10℃)の冷却混合物に対して、イソインドリン(2.45g、20.6mmol)に添加した。混合物を撹拌し、10℃に維持した。硝酸(2ml、41.1mmol)を5分間にわたって一滴ずつ添加し(昇温+10℃)、室温で20分間撹拌し、次いで50℃で30分間加熱した。次いで、混合物を室温まで冷却し、EtOAc(10mL)を添加し、固体を濾過し、EtOAc(10mL)で洗浄した。固体を真空中で乾燥させて、白色固体として重硫酸5-ニトロイソインドリン(4.04g、75%)を得た。融点>240℃ dec。NMR (300MHz, d6-DMSO) d 9.63 (1H, br s, NH)、8.28 (1H, s, ArH)、8.21 (1H, dd, ArH)、7.65 (1H, d, ArH)、4.60 (4H, d, 2×CH2)。
【0212】
重硫酸5-ニトロイソインドリン(1.0g、3.81mmol)を高温MeOH(80ml)に溶解させ、300mlのステンレス鋼オートクレーブに入れた。PhMe(1ml)中5%Pd/C(120mg)を溶液に添加し、混合物に水素(15気圧)を充填し、室温で20時間撹拌させた。混合物をセライトで濾過し、セライトを水(10ml)で洗浄して、生成物を溶解させた。沈殿が形成するまで溶液を減圧下で濃縮した。混合物を冷却し(0℃)、濾過し、真空中で乾燥させて、白色固体として重硫酸イソインドリン-5-アミン(560.7mg、63%)を得た。融点240℃ dec。NMR (300MHz, d6-DMSO) d 6.98 (1H, d, ArH)、6.52 (1H, d, ArH)、6.49 (1H, s, ArH)、4.29 (4H, d, 2×CH2)。
【0213】
重硫酸イソインドリン-5-アミン(560mg、2.4mmol)をDCM(10ml)に含めた懸濁液に対して、トリエチルアミン(0.37ml、2.7mmol)を添加し、続いてp-トルエンスルホニルイソシアネート(0.92ml、6.0mmol)を添加した。反応物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を、10%MeOH:DCMに対するDCMの勾配で溶離するクロマトグラフィーで処理して、生成物を得て、次いでそれを、2.5%MeOH:DCMに対するDCMの勾配で溶離するカラムで再処理して、生成物を得た。次いで、生成物を(数滴のMeOHを含む)最小量のDCMに溶解させ、Et2Oを添加して、固体を沈殿させ、それを濾過し、真空中で乾燥させて、N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-カルボキサミド(153.6mg、12%)を得た。NMR (300MHz, d6-DMSO) d 8.77 (1H, br s, NH)、7.79 (4H, dd, ArH)、7.54 (1H, d, ArH)、7.35 (4H, d, ArH)、7.18 (1H, d, ArH)、7.14 (1H, s, ArH)、4.63 (2H, br s, CH2)、4.40 (2H, br s, CH2)、2.35 (6H, s, 2×CH3)。LCMS[M+H]+=529、TLC Rf=0.38(10%MeOH:DCM)。
【0214】
(実施例15)
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0215】
【化21】

【0216】
20%メタノールアンモニア(120ml)中1,2-フェニレンジアセトニトリル(20g、0.128mol)およびラネーニッケル(2g)とメタノール(400ml)の混合物に水素(700psi)を充填した。次いで、混合物を70℃で2日間加熱した。冷却後、混合物をセライトで濾過し、真空中で蒸発させた。得られた粗生成物を乾燥フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中10%MeOHおよび1%トリエチルアミンで溶離)で精製して、褐色油として2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン(15A)(9g、47%)を得た。1H NMR (CDCl3) 8.08〜7.15 (4H, m, ArH)、2.96〜2.86 (8H, m, 8H) ppm。
【0217】
2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン(15A)(18.34g、0.124mol)を0℃まで冷却し、濃H2SO4(70ml)を添加した。混合物を30分間撹拌してから、濃HNO3(4.55ml、0.099mol)を一滴ずつ添加した。混合物を0℃で2時間撹拌してから、氷/水(500ml)に注いだ。混合物を固体のNaOHで塩基化し、有機物を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。溶媒を真空中で蒸発させて、褐色油として7-ニトロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン(15B)(6.07g、25%)を得た。この粗生成物を次の工程でそのまま使用した。その少量を特性決定のためにフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中1〜10%MeOH/NH3で溶離)で精製した。1H NMR (CDCl3) 7.95〜7.90 (2H, m, ArH)、7.25 (1H, m, ArH)、3.0〜2.9 (8H, m) ppm。LCMS[M+H]+193
【0218】
DCM(100ml)中7-ニトロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン(15B)(6.26g、32.5mmol)およびトリエチルアミン(6.5ml、48.8mmol)の撹拌混合物に対して、0℃でクロロギ酸ベンジル(5.6ml、39.1mmol)を添加した。混合物を室温まで加温させ、終夜撹拌した。次いで、水(80ml)を添加し、15分間撹拌した後、有機層を分離し、(MgSO4で)乾燥させ、真空中で蒸発させた。得られた油をフラッシュカラムクロマトグラフィー(4:1のヘキサン:酢酸エチルで溶離)で精製して、白色固体として7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(15C)(5.42g、43%)を得た。1H NMR (CDCl3) 8.0 (2H, d, ArH)、7.4〜7.35 (6H, m, ArH)、5.2 (2H, s, CH2)、3.65 (4H, br s, 2×CH2)、3.0 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+327
【0219】
亜鉛末(12.67g、13.85mmol)をメタノール(125ml)中7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(15C)(4.52g、13.85mmol)および塩化アンモニウム(1.48g、27.70mmol)の混合物に添加した。出発材料が存在しなくなったことがTLC分析によって示されるまで、混合物を2時間還流させた。混合物を冷却し、セライトで濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて、オフイエローの固体として7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(15D)(4.12、100%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 7.38〜7.28 (5H, m, ArH)、6.75 (1H, d, ArH)、6.32 (1H, d, ArH)、6.28 (1H, dd, ArH)、5.1 (2H, s, CH2)、4.82 (2H, s, NH2)、3.45 (4H, br s, 2×CH2)、2.64 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+297
【0220】
AcOH(50ml)中HBrを7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(15D)(4.12g、0.013mol)に添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。得られた黄色固体をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、オフイエローの固体として2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(15E)(4.25g、94%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 8.9 (2H, br s, NH2)、7.26 (1H, m, ArH)、7.15 (2H, m, ArH)、3.1 (4H, br s, 2×CH2)、3.05 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+163
【0221】
2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(15E)(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(8ml)中で再懸濁させ、次いでp-トルエンスルホニルイソシアネートを添加した。室温で2時間撹拌後、ジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、小容量のエーテルで洗浄し、乾燥させて、白色固体として表題の化合物N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)- 1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(276mg、80%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 10.8 (1H, br s, NH)、8.65 (1H, s, NH)、8.8〜7.7 (4H, m, ArH)、7.4〜7.32 (4H, m, ArH)、7.1〜6.95 (3H, m, ArH)、3.35 (4H, br s, 2×CH2)、2.65 (4H, br s, 2×CH2)、2.36 (3H, s, CH3)、3.34 (3H, s, CH3) ppm。LCMS[M+H]+557
【0222】
(実施例16)
N-フェニルスルホニル-7-{[(フェニルスルホニル)カルバモイル]アミノ}-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0223】
【化22】

【0224】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(15E)(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(2ml)に再懸濁させ、次いでベンゼンスルホニルイソシアネートを一滴ずつ添加した。室温で2時間撹拌後、ジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、小容量のエーテルで洗浄し、乾燥させて、白色固体として表題の化合物N-フェニルスルホニル-7-{[(フェニルスルホニル)カルバモイル]アミノ}-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(105mg、51%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 11.05 (1H, br s, NH)、8.55 (1H, s, NH)、7.92 (1H, d, ArH)、7.84 (1H, d, ArH)、7.56〜7.28 (6H, m, ArH)、7.08〜6.98 (3H, m, ArH)、3.58 (4H, br s, 2×CH2)、2.68 (4H, br s, 2×CH2)、2.58 (3H, s, CH3)、2.52 (3H, s, CH3) ppm。LCMS[M+H]+557
【0225】
(実施例17)
N-[(3-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(3-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0226】
【化23】

【0227】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(15E)(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(3ml)に再懸濁させ、次いでm-トルエンスルホニルイソシアネート(131mg、0.665mmol)を一滴ずつ添加した。室温で2時間撹拌後、ジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、小容量のエーテルで洗浄し、乾燥させて、白色固体として表題の化合物N-[(3-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(3-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(95mg、56%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 10.85 (1H, br s, NH)、8.72 (1H, s, NH)、7.74 (2H, m, ArH)、7.68 (2H, m, ArH)、7.49 (2H, d, ArH)、7.42 (2H, d, ArH)、7.1 (1H, s, ArH)、7.04 (2H, m, ArH)、3.3 (4H, br s, 2×CH2)、2.7 (4H, br s, 2×CH2)、2.36 (3H, s, CH3)、2.34 (3H, s, CH3) ppm。LCMS[M+H]+557
【0228】
(実施例18)
N-[(2-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(2-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0229】
【化24】

【0230】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(15E)(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(3ml)に再懸濁させ、次いでo-クロロベンゼンスルホニルイソシアネート (143mg、0.665mmol)を一滴ずつ添加した。室温で2時間撹拌後、ジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、小容量のエーテルで洗浄し、乾燥させた。次いで、この物質をSCXカラムクロマトグラフィー(8:2のDCM:MeOHで溶離)でさらに精製して、白色固体としてN-[(2-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(2-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(16mg、7%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 8.58 (1H, s, NH)、8.08 (1H, d, ArH)、7.98 (1H, d, ArH)、7.66 (6H, m, ArH)、7.8〜7.0 (3H, m, ArH)、3.38 (4H, br s, 2×CH2)、2.69 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+598
【0231】
(実施例19)
N-[(4-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0232】
【化25】

【0233】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(3ml)に再懸濁させ、次いでp-クロロベンゼンスルホニルイソシアネート (177mg、0.813mmol)を一滴ずつ添加した。室温で2時間撹拌後、ジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、小容量のエーテルで洗浄し、乾燥させた。次いで、この物質をSCXカラムクロマトグラフィー(8:2のDCM:MeOHで溶離)でさらに精製して、白色固体としてN-[(4-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(60mg、33%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 8.89 (1H, s, NH)、7.94 (2H, d, ArH)、7.84 (2H, d, ArH)、7.7 (4H, m, ArH)、7.10〜7.0 (3H, m, ArH)、3.34 (4H, br s, 2×CH2)、2.7 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+598
【0234】
(実施例20)
N-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-フルオロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0235】
【化26】

【0236】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(3ml)に再懸濁させ、次いでp-フルオロベンゼンスルホニルイソシアネート (188mg、0.937mmol)を一滴ずつ添加した。室温で2時間撹拌後、ジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、小容量のエーテルで洗浄し、乾燥させた。次いで、この物質をSCXカラムクロマトグラフィー(8:2のDCM:MeOHで溶離)でさらに精製して、白色固体としてN-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-フルオロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(11mg、6%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 11.0 (1H, br s, NH)、8.82 (1H, s, NH)、8.0〜7.89 (4H, m, ArH)、7.42〜7.36 (4H, m, ArH)、7.08〜6.95 (3H, m, ArH)、3.3 (4H, br s, 2×CH2)、2.7 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+565
【0237】
(実施例21)
N-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メトキシフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0238】
【化27】

【0239】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(200mg、0.616mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(3ml)に再懸濁させ、次いでp-メトキシベンゼンスルホニルイソシアネート (378mg、1.77mmol)を一滴ずつ添加した。混合物を終夜撹拌し、次いでジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。得られた固体を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、白色固体としてN-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メトキシフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(304mg、73%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 10.7 (1H, br s, NH)、8.62 (1H, s, NH)、7.85〜7.78 (4H, m, ArH)、7.12〜6.95 (7H, m, ArH)、3.82 (3H, s, OCH3)、3.8 (3H, s, OCH3)、3.34 (4H, br s, 2×CH2)、2.65 (4H, br s, 2×CH2) ppm。LCMS[M+H]+589
【0240】
(実施例22)
N-[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0241】
【化28】

【0242】
上記実施例15に記載されているように調製した2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン-7-アミン2HBr塩(100mg、0.308mmol)をDCM(10ml)中で撹拌し、2MのNaOH(2ml)を添加した。10分間撹拌後、DCM層を分離し、真空中で蒸発させた。遊離塩基をTHF(3ml)に再懸濁させ、次いでp-tブチルベンゼンスルホニルイソシアネート (202mg、0.847mmol)を一滴ずつ添加した。混合物を終夜撹拌し、次いでジエチルエーテル(〜15ml)を一滴ずつ添加した。次いで、得られた固体をSCXクロマトグラフィー(8:2のDCM:MeOHで溶離)で精製した。次いで、この物質をDCM(1ml)に溶解させ、ジエチルエーテルで徐々に滴定した。固体を濾過し、乾燥させて、白色固体としてN-[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(24mg、11%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 8.65 (1H, s, NH)、7.85 (2H, d, ArH)、7.78 (2H, d, ArH)、7.62〜7.75 (4H, m, ArH)、7.1〜6.98 (3H, m, ArH)、3.38 (4H, br s, 2×CH2)、2.7 (4H, br s, 2×CH2)、1.28 (9H, s, 3×CH3)、1.27 (9H, s, 3×CH3) ppm。LCMS[M+H]+641
【0243】
(実施例23)
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド
【0244】
【化29】

【0245】
p-トルエンスルホニルイソシアネート(206μL、1.35mmol)を、7-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(100mg、0.67mmol)をDCM(1ml)に溶解させた溶液に室温で添加した。混合物を終夜撹拌し、沈殿した固体を濾過し、小容量のジエチルエーテルで洗浄して、白色固体としてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド(288mg、79%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) 11.12 (1H, br s, NH)、8.75 (1H, s, NH)、7.8〜7.75 (4H, dd, ArH)、7.4〜7.32 (4H, dd, ArH)、7.1〜6.98 (3H, m, ArH)、4.35 (2H, br s, CH2)、3.48 (2H, br s, CH2)、2.62 (2H, t, CH2)、2.38 (3H, s, CH3)、2.36 (3H, s, CH3) ppm。LCMS[M+H]+543
【0246】
(実施例24)
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0247】
【化30】

【0248】
上記実施例6から10に記載されているように調製した7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(D8)(200mg、0.67mmol)およびジクロロメタン(10ml)中ピリジン(140μl、1.35mmol)の撹拌混合物に対して、塩化p-トルエンスルホニル(135mg、101mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。NaHCO3溶液(5ml)を添加し、15分間撹拌した後、有機層を分離し、(MgSO4で)乾燥させ、真空中で蒸発させた。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(イソヘキサン中EtOAcの8〜60%勾配で溶離)で精製して、黄色油として7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(24A)(295mg、98%)を得た。
【0249】
7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(24A)(285mg、0.63mmol)をメタノール(30ml)に溶解させた溶液に対して、10%Pd/C(50mg)を添加した。得られた懸濁液をH2バルーン下にて室温で18時間撹拌した。触媒をセライトによる濾過によって除去し、得られた溶液を濃縮して、黄色油として7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(24B)(170mg、85%)を得た。
【0250】
7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(24B)(85mg、0.17mmol)およびジクロロメタン(5ml)中トリエチルアミン(47μl、0.33mmol)の撹拌混合物に対して、p-トルエンスルホニルイソシアネート(50μl、0.33mmol)を添加した。30分間後、反応混合物を濃縮して、粗生成物を得て、それを分取りHPLC(Xbridge C-18 10*150mm、15分勾配30〜95%、0.05%ギ酸H2O:0.05% ギ酸MeCN 10ml/分)で精製し、得られた留分を一緒にし、凍結乾燥して、白色固体としてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(40.3mg、46%)を得た。
LCMS[M+H]+514
【0251】
(実施例25)
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド
【0252】
【化31】

【0253】
上記実施例6から10に記載されているように調製した7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(D8)(100mg、0.34mmol)およびジクロロメタン(3ml)中ピリジン(55μl、0.67mmol)の撹拌混合物に対して、塩化ビフェニル-4-スルホニル(128mg、0.51mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、次いで1MのHCl(15ml)で洗浄し、有機層を分離し、(MgSO4で)乾燥させ、真空中で蒸発させた。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(イソヘキサン中EtOAcの8〜60%勾配で溶離)で精製して、黄色油として7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(25A)(160mg、92%)を得た。
【0254】
7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(25A)(160mg、0.31mmol)をメタノールに溶解させた溶液に対して、10%Pd/C(30mg)を添加した。得られた懸濁液をH2バルーン下にて室温で2時間撹拌した。触媒をセライトによる濾過によって除去し、得られた溶液を濃縮して、黄色油として7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(25B)(65mg、57%)を得た。
【0255】
7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(25B)(65mg、0.17mmol)およびジクロロメタン:テトラヒドロフランの1:1溶液(10ml)中トリエチルアミン(49μl、0.34mmol)の撹拌混合物に対して、p-トルエンスルホニルイソシアネート(52μl、0.34mmol)を添加した。30分後、反応混合物を濃縮して、粗生成物を得て、それを分取りHPLC(Xbridge C-18 10*150mm、15分勾配30〜95%、0.05%ギ酸H2O:0.05% ギ酸MeCN 10ml/分)で精製し、得られた留分を一緒にし、凍結乾燥して、白色固体としてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド(17.5mg、16%)を得た。
LC-MS[M+H]+575
【0256】
(実施例26)
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン
【0257】
【化32】

【0258】
実施例15に記載されているように調製した7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボン酸ベンジル(15C)(200mg、0.61mmol)を1MのHCl(4ml)に含めた密閉容器中の撹拌懸濁液をマイクロ波にて160℃で30分間加熱した。得られた溶液を濃縮して、白色固体として粗製塩酸7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(26A)を得て、それをさらに精製することなく使用した。
【0259】
粗製塩酸7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(26A)(200mg、1.04mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解させた撹拌溶液に対してピリジン(254μl、3.12mmol)、トリエチルアミン(500μl、7.0mmol)および塩化p-トルエンスルホニルを添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(イソヘキサン中EtOAcの8〜60%勾配で溶離)で精製して、黄色油としてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(26B)(211mg、70%)を得た。
【0260】
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ニトロ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(26B)(211mg、0.61mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解させた溶液に対して、10%Pd/C(30mg)を添加した。得られた懸濁液をH2バルーン下で室温にて終夜撹拌した。触媒をセライトによる濾過によって除去し、得られた溶液を濃縮して、白色固体としてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(26C)(170mg、88%)を得た。
【0261】
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-アミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(26C)(170mg、0.54mmol)およびテトラヒドロフラン(5ml)中トリエチルアミン(153μl、1.07mmol)の撹拌混合物に対して、p-トルエンスルホニルイソシアネート(163μl、0.34mmol)を添加した。10分後、反応混合物を濃縮して、粗生成物を得て、それを分取りHPLC(Xbridge C-18 10*150mm、15分勾配30〜95%、0.05%ギ酸H2O:0.05% ギ酸MeCN 10ml/分)で精製し、得られた留分を一緒にし、凍結乾燥して、白色固体としてN-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン(46mg、16%)を得た。
LC-MS[M+H]+514
【0262】
(試験実施例1)
Kv1.xT1-Kvベータサブユニット相互作用アッセイ
タンパク質-タンパク質相互作用アッセイを用いて、実施例3、13〜15および18〜22および24〜26の化合物を、Kv1.xチャネルとKvベータサブユニットの相互作用を阻害するそれらの能力について調べた。
【0263】
ヒスおよびビオチン標識Kvベータ1サブユニットcDNAのクローニング、大腸菌におけるKvベータ1サブユニットの発現およびKvベータ1サブユニットを含む大腸菌の溶解を既に記載されているように実施した(Kozlowskiら、特許出願WO03078464)。
【0264】
ヒスおよびFLAG標識Kv1.1アルファサブユニットT1領域cDNAのクローニング、大腸菌におけるKv1.1アルファサブユニットT1領域の発現およびKv1.1アルファサブユニットT1領域を含む大腸菌の溶解を既に記載されているように実施した(Kozlowskiら、特許出願WO03078464)。
【0265】
96ウェルのストレプタビジンがコーティングされたマイクロタイタプレートに対して、100μlの最適化濃度のKvベータ1サブユニット透明溶菌液(典型的には、PBS-Tweenにおける10倍希釈液)を各ウェルに添加した。プレートを使用前に室温で1時間インキュベートした。次いで、各ウェルを300μlのPBS-Tweenで3回洗浄した。最終洗浄後に、80μlのPBS-Tweenを各ウェルに添加した。
【0266】
(好適な媒体に溶解した)試験化合物を、準備された96ウェルのマイクロタイタプレートのウェルに添加して、100μlの最終アッセイ容量を維持するための一連の濃度を達成した。プレートを室温で30分間インキュベートした。
【0267】
試験化合物とともにインキュベーションした後、100μlのKv1.1アルファサブユニットT1領域透明溶菌液(PBS-Tweenで10倍に希釈)を各ウェルに添加し、振盪機上にて室温で60分間インキュベートした。未結合のKv1.1アルファサブユニットT1領域を、300μlのPBS-Tweenで3回洗浄することによって除去した。標準的なELISA手順を用いて、適切に希釈されたマウス抗FLAG抗体および抗マウスIgG二次抗体HRP結合体を使用することによって結合Kv1.1アルファサブユニットT1領域を推定した。HRPを既に記載されているように検出した(Kozlowskiら、特許出願WO03078464)。
【0268】
標準的なソフトウェアパッケージを使用してデータを解析した。試験化合物を、Kvベータ1サブユニットに対するKv1.1アルファサブユニットT1領域の結合を阻害するそれらの能力について調べて、試験化合物の不在下の最大結合の百分率として阻害率を求めた。結果を、Kvベータ1サブユニットに対するKv1.1アルファサブユニットT1の結合の阻害率に対する最大半減阻害濃度(IC50)として示す。試験された本発明の化合物は、IC50の測定によって測定される、Kvベータ1サブユニットに対するKv1.1アルファサブユニットT1領域の結合を阻害する能力を示した(表6)。
【0269】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1a)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ
【化1】

(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xaは、R5aR7NSO2またはR5aSO2NR7COであり、R5aおよびR7は、以下に定義する通りであり;
Yaは、R6CO、R6SO2、R6R7NCO、R6R7NSO2、R6SO2NR7COおよびCO2R8から選択され、R6、R7およびR8は、以下に定義する通りであり;
R5aおよびR6は、独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;
R8は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロアリールアルキル基である)。
【請求項2】
一般式(1b)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ
【化2】

(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xbは、R5bCOであり、R5bは、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり;
Ybは、R6SO2、R6R7NSO2、R6SO2NR7COから選択され、R6およびR7は、以下に定義する通りであり;
R6は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基である)。
【請求項3】
一般式(1c)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ
【化3】

(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xcは、R5cSO2であり、R5cは、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基であり;
Ycは、R6CO、R6SO2、R6R7NSO2およびR6SO2NR7COから選択され、R6およびR7は、以下に定義する通りであり;
R6は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基である)。
【請求項4】
一般式(1d)で表される化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ
【化4】

(式中、
AおよびBは、独立に、CH2またはCH2CH2であり;
R1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアラルキル基であり;
R2、R3およびR4は、独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノスルホニル基およびシアノ基から選択され、
Xdは、CO2R8であり、R8は、以下に定義する通りであり;
Ydは、R6CO、R6SO2、R6R7NCO、R6R7NSO2およびR6SO2NR7COから選択され、R6およびR7は、以下に定義する通りであり;
R6は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基から選択され;
R7は、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;
R8は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロアリールアルキル基である)。
【請求項5】
R1が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項6】
R1が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項7】
R1が水素原子である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項8】
R2、R3およびR4が、独立に、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されたカルボニル基を含むアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項9】
R2、R3およびR4が、独立に、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、およびハロゲン原子から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項10】
R2、R3およびR4が、独立に、水素原子、メチル基、エチル基、フッ素原子および塩素原子から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項11】
R2、R3およびR4の各々が水素原子である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項12】
Xaが、式R5aSO2R7NCOまたはR5aR7NSO2の基であり、
R5aが、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基であり、
R7が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項13】
Xaが、式R5aSO2R7NCOまたはR5aR7NSO2の基であり、
R5aが、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するアルキオキシ基、フェニル基、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり、
R7が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項14】
Xaが、式R5aSO2R7NCOの基であり、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である、請求項1および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項15】
Xaが、式R5aR7NSO2の基であり、R5aおよびR7が、それぞれ水素原子を表す、請求項1および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項16】
Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、または1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である、請求項2および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項17】
Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1個から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項2および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項18】
Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である、請求項2および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項19】
Xcが式R5cSO2の基であり、R5cが、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、または1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である、請求項3および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項20】
Xcが式R5cSO2の基であり、R5cが、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基である、請求項3および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項21】
Xcが式R5cSO2の基であり、R5cが、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である、請求項3および5から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項22】
Xが式CO2R8の基であり、R8が、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項4から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項23】
Xdが式CO2R8の基であり、R8が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項4から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項24】
Ya、YcまたはYdが式R6COの基であり、R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基;1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である、請求項1、3から15および19から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項25】
Ya、YcまたはYdが式R6COの基であり、R6が、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1、3から15および19から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項26】
Ya、YcまたはYdが式R6COの基であり、R6が、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である、請求項1、3から15および19から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項27】
Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2の基であり、R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基である、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項28】
Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2の基であり、R6が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい6から10個の炭素原子を有するアリール基である、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項29】
Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2の基であり、R6が、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項30】
YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基であり、
R7が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1、4から15、22および23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項31】
YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり、
R7が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1、4から15、22および23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項32】
YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、メチル基、エチル基、フッ素原子および塩素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基、またはメチル基、エチル基、フッ素原子および塩素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいベンジル基であり、
R7が、水素原子、メチル基またはエチル基である、請求項1、4から15、22および23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項33】
YaまたはYdが式R6R7NCOの基であり、R6が、水素原子、ベンジル基、またはメチル基で場合によって置換されたフェニル基であり、R7が水素原子である、請求項1、4から15、22および23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項34】
Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2R7NCOの基であり、
R6が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基、1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基、あるいは1から3個の硫黄原子、酸素原子および/または窒素原子を含む5から7員の芳香族複素環式基であるヘテロアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むヘテロアラルキル基であり、
R7が、水素原子、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項35】
Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2R7NCOの基であり、
R6が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から4個の炭素原子を有するアルコキシ基、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり、
R7が、水素原子、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項36】
Ya、Yb、YcまたはYdが式R6SO2R7NCOの基であり、R6が、メチル基、t-ブチル基、塩素原子、フッ素原子またはメトキシ基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項37】
Yaが式CO2R8の基であり、R8が、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、フェニル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基、または1から6個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、1から6個の炭素原子を有するハロアルキル基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルコキシ基が1から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基およびシアノ基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、5から14個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1および5から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項38】
Yaが式CO2R8の基であり、R8が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基である、請求項1および5から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項39】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xaが式R5aSO2R7NCOの基であり、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子であり;
Yaが式R6CO(式中、R6は、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である)の基、式R6SO2(式中、R6は、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基、または式R6R7NCO(式中、R5は、水素原子、ベンジル基、またはメチル基で場合によって置換されたフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である、請求項1に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項40】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xbが式R5bCOの基であり、R5bが、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基であり;
Ybが式R6bSO2R7NCOの基であり、R6bが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子またはメトキシ基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である、請求項2に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項41】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xcが式R5SO2(式中、R5は、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基であり;
Ycが式R6SO2R7NCO(式中、R6は、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子またはメトキシ基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である、請求項3に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項42】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Xdが、式CO2R8の基であり、R8が、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基、または1から4個の炭素原子を有するアルキル基、ハロゲン原子、および1から4個の炭素原子を有するハロアルキル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよい、6から10個の炭素原子を有するアリール基で置換された、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を含むアラルキル基であり;
Ycが、式R6SO2R7NCO(式中、R6は、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である、請求項4に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項43】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Yaが、式R6COの基であり、R6が、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基であり;
Xaが、式R5aSO2R7NCOの基であり、R5aが、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子である、請求項1に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項44】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Yaが、式R6SO2(式中、R6は、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基であり;
Xaが、式R5aSO2R7NCO(式中、R5aは、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である、請求項1に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項45】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Yaが、式R6R7NCO(式中、R6は、水素原子、ベンジル基、またはメチル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基であり;
Xaが、式R5aSO2R7NCO(式中、R5aは、メチル基、t-ブチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基またはフェニル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7は水素原子である)の基である、請求項1に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項46】
R1、R2、R3およびR4の各々が水素原子であり;
Ybが、式R6SO2R7NCOの基であり、R6が、メチル基で場合によって置換されていてもよいフェニル基であり、R7が水素原子であり;
Xbが、式R5bCO(式中、R5bは、水素原子、メチル基、ベンジル基またはフェネチル基である)の基であり;
Xcが、式R5cSO2(式中、R5cは、メチル基、エチル基、塩素原子およびフッ素原子から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されていてもよいフェニル基である)の基である、請求項2に記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項47】
N-フェニルスルホニル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-アセチル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-ベンジルアミノカルボニル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}-カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-(1-オキソ-3-フェニル-プロパニル)-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}-カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-ホルミル-7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-フェニルスルホニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-アセチルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ベンジルアミノカルボニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-(1-オキソ-3-フェニル-プロパニルアミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-ホルミルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
7-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-フェニルスルホニル-7-フェニルスルホニルアミノカルボニルアミノ-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-6-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]-カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-[({[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-フェニルスルホニル-7-{[(フェニルスルホニル)カルバモイル]アミノ}-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(3-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(3-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(2-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(2-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-クロロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-クロロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-7-({[(4-フルオロフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メトキシフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-tert-ブチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-({[(4-メチルフェニル)スルホニル]カルバモイル}アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-ビフェニル)スルホニル]アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン-3-カルボキサミド;および
N-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-7-([(4-メチルフェニル)フェニル]スルホニル]-アミノ)-1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-3-ベンズアゼピン
からなる群から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の化合物、またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項48】
薬理学的に許容し得る希釈剤または担体、およびその活性成分として請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグである活性成分を含む医薬組成物。
【請求項49】
医薬品として使用するための、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグ。
【請求項50】
Kv1.xチャネルが関与する疾患の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項51】
Kv1.xチャネル開口によって改善される状態または疾患の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項52】
Kv1.xチャネル阻害によって改善される状態または疾患の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項53】
下部尿路障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項54】
不安および不安関連状態の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項55】
てんかんの予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項56】
疼痛障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項57】
婦人科系疼痛の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項58】
心不整脈の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項59】
血栓塞栓事象の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項60】
心臓血管疾患の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項61】
聴覚系の障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項62】
片頭痛の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項63】
胃腸障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項64】
血管および内臓平滑筋障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項65】
細胞増殖性障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項66】
代謝障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項67】
記憶喪失の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項68】
CNS媒介運動機能不全障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項69】
眼科系障害の予防または治療のための医薬品の調製における、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項70】
Kv1.xチャネルが関与する疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項71】
Kv1.xチャネル開口によって改善される状態または疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項72】
Kv1.xチャネル阻害によって改善される状態または疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項73】
下部尿路障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項74】
不安および不安関連状態を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項75】
てんかんを予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項76】
疼痛障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項77】
婦人科系疼痛を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項78】
心不整脈を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項79】
血栓塞栓事象を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項80】
心臓血管疾患を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項81】
聴覚系の障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項82】
片頭痛を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項83】
胃腸障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項84】
血管および内臓平滑筋障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項85】
細胞増殖性障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項86】
代謝障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項87】
記憶喪失を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項88】
CNS媒介運動機能不全障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項89】
眼科系障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して、請求項1から47のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグの有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項90】
薬理学的に許容し得る希釈剤または担体および活性成分の組合せを含む医薬組成物であって、前記活性成分は、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを、ムスカリン受容体アンタゴニスト、β3アドレナリン受容体アゴニスト、ニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル活性化薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、5-HTアンタゴニストおよびアルファ-1アドレナリン受容体アンタゴニストからなる群から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項91】
薬理学的に許容し得る希釈剤または担体および活性成分の組合せを含む医薬組成物であって、前記活性成分は、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを、ニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル活性化薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、三環式抗鬱薬、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、カンナビノイド受容体アゴニスト、抗痙攣薬、アルドースリダクターゼ阻害薬、オピオイド、アルファアドレナリン受容体アゴニスト、P2X受容体アンタゴニスト、酸感知イオンチャネルモジュレータ、NGF受容体モジュレータ、ニコチンアセチルコリン受容体モジュレータ、シナプス小胞タンパク質2Aリガンドおよび非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項92】
薬理学的に許容し得る希釈剤または担体および活性成分の組合せを含む医薬組成物であって、前記活性成分は、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを、ムスカリン受容体アンタゴニスト、β3アドレナリン受容体アゴニスト、ニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル活性化薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、5-HTアンタゴニストおよびアルファ-1アドレナリン受容体アンタゴニストからなる群から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて含む、下部尿路障害の予防または治療に使用するための医薬組成物。
【請求項93】
薬理学的に許容し得る希釈剤または担体および活性成分の組合せを含む医薬組成物であって、前記活性成分は、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグを、ニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル活性化薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、三環式抗鬱薬、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、カンナビノイド受容体アゴニスト、抗痙攣薬、アルドースリダクターゼ阻害薬、オピオイド、アルファアドレナリン受容体アゴニスト、P2X受容体アンタゴニスト、酸感知イオンチャネルモジュレータ、NGF受容体モジュレータ、ニコチンアセチルコリン受容体モジュレータ、シナプス小胞タンパク質2Aリガンドおよび非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて含む、疼痛の予防または治療に使用するための医薬組成物。
【請求項94】
下部尿路障害の予防または治療のための医薬品の製造における、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグならびにムスカリン受容体アンタゴニスト、β3アドレナリン受容体アゴニスト、ニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル阻害薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、5-HTアンタゴニストおよびアルファ-1アドレナリン受容体アンタゴニストからなる群から選択される少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項95】
疼痛の予防または治療のための医薬品の製造における、請求項1から47のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬理学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグならびにニューロキニンK受容体アンタゴニスト、バニロイドVR1アゴニスト、カルシウムチャネルa2dリガンド、カリウムチャネル阻害薬、カルシウムチャネル阻害薬、ナトリウムチャネル遮断薬、セロトニンおよびノルエピネフリン再取込み阻害薬(SNRI)、三環式抗鬱薬、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、カンナビノイド受容体アゴニスト、抗痙攣薬、アルドースリダクターゼ阻害薬、オピオイド、アルファアドレナリン受容体アゴニスト、P2X受容体アンタゴニスト、酸感知イオンチャネルモジュレータ、NGF受容体モジュレータ、ニコチンアセチルコリン受容体モジュレータ、シナプス小胞タンパク質2Aリガンドおよび非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項96】
下部尿路障害を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して請求項90に記載の組成物の有効量を投与するステップを含む方法。
【請求項97】
疼痛を予防または治療するための方法であって、該予防または治療を必要とする患者に対して請求項91に記載の組成物の有効量を投与するステップを含む方法。

【公表番号】特表2010−504954(P2010−504954A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529781(P2009−529781)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【国際出願番号】PCT/GB2007/050593
【国際公開番号】WO2008/038053
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(509007207)レクタス・セラピューティクス・リミテッド (4)
【Fターム(参考)】