説明

イメージセンサ及びその製造方法

【課題】イメージセンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】実施の形態によるイメージセンサは、読み出し回路を含む第1基板と、前記第1基板上に形成され、内部に下部配線が形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成された結晶半導体層と、前記結晶半導体層内部に形成され、積層された第1不純物領域と第2不純物領域を含むフォトダイオードと、前記下部配線を露出させるように前記結晶半導体層及び層間絶縁膜を貫通する第1ビアホールと、前記下部配線及び第1不純物領域のみに連結されるように前記第1ビアホール内部に形成されたプラグと、前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように前記結晶半導体層内部に形成された素子分離領域と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学映像(optical image)を電気信号に変換する半導体素子であって、電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)イメージセンサとCMOSイメージセンサ(CIS:Complementary Metal Oxide Silicon Image Sensor)とに区分される。
【0003】
イメージセンサにおいて、基板にフォトダイオード(Photodiode)がイオン注入法により形成される。ところが、チップサイズ(Chip Size)を増加させずピクセル(Pixel)数を増加させるためにフォトダイオードのサイズが次第に減少することにより、受光部の面積が縮小して画像特性(Image Quality)が低下する傾向にある。
【0004】
また、受光部面積の縮小に応じて積層高さ(Stack Height)が減少しないことから、エアリーディスク(Airy Disk)と呼ばれる光の回折現象により受光部に入射するフォトン(Photon)の数も減少する傾向にある。
【0005】
これを解決するための代案の一つとして、フォトダイオードを非晶質シリコン(amorphous Si)で蒸着するか、ウェハ対ウェハボンディング(Wafer−to−Wafer Bonding)などの方法により、読み出し回路(Readout Circuitry)はシリコン基板(Si Substrate)に形成し、フォトダイオードは読み出し回路の上部に形成する試み(以下、「3次元イメージセンサ」と称する)がなされている。フォトダイオードと読み出し回路は配線(Metal Line)を介して連結される。
【0006】
従来技術によれば、ウェハ対ウェハボンディング界面のうち回路が形成されたウェハのボンディング面が配線と層間絶縁膜の二種膜で形成されて均一でないため、ボンディング面の結合力が低下するおそれがあり、それによって暗電流(dark current)が発生する問題がある。
また、従来技術によれば、ピクセル間素子分離のためのSTI(Shallow Trench Isolation)工程におけるトレンチエッチングなどにより、フォトダイオードに暗欠陥などが発生し、ピクセル間の素子分離工程が完璧に行われない問題もある。
【0007】
さらに、従来技術によれば、トランスファトランジスタの両端のソース/ドレインの両方が高濃度N型不純物でドーピング(Doping)されているため、電荷共有(Charge Sharing)現象が発生する問題がある。電荷共有現象が発生すれば出力画像の感度が低下し、画像エラーを引き起こす可能性もある。また、従来技術によれば、フォトダイオードと読み出し回路との間に光電荷(Photo Charge)が円滑に移動できなくなって暗電流が発生するか、サチュレーション(Saturation)及び感度の低下が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施の形態は、読み出し回路が形成された基板とフォトダイオードの垂直型集積を採用しつつ、ウェハ対ウェハボンディングの際、ボンディング面の結合力を向上させることができるイメージセンサ及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施の形態によるイメージセンサは、読み出し回路を含む第1 基板と、前記第1基板上に形成され、内部に下部配線が形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成された結晶半導体層と、前記結晶半導体層内部に形成され、第1不純物領域と第2不純物領域を含むフォトダイオードと、前記下部配線を露出させるように前記結晶半導体層及び層間絶縁膜を貫通する第1ビアホールと、前記下部配線及び第1不純物領域のみに連結されるように前記第1ビアホール内部に形成されたプラグと、前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように前記結晶半導体層内部に形成された素子分離領域と、を含む。
【0010】
実施の形態によるイメージセンサの製造方法は、第1基板に読み出し回路を形成するステップと、前記第1基板上に下部配線を含む層間絶縁膜を形成するステップと、結晶半導体層を含む第2基板を形成するステップと、前記結晶半導体層内部に第1不純物領域及び第2不純物領域からなるフォトダイオードを形成するステップと、前記第1基板の層間絶縁膜と前記第2基板の結晶半導体層をボンディングするステップと、前記第1基板上に前記フォトダイオードが露出するように前記第2基板を分離するステップと、前記下部配線が露出するように前記フォトダイオード及び層間絶縁膜を貫通する第1ビアホールを形成するステップと、前記下部配線及び第1不純物領域と連結されるように第1ビアホール内部にプラグを形成するステップと、前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように前記結晶半導体層内部に素子分離領域を形成するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、下部配線を含む第1基板とフォトダイオードを含む結晶半導体層がボンディング工程により結合されて、垂直型集積を成すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、実施の形態によるイメージセンサ及びその製造方法を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0013】
図13は、第1実施の形態によるイメージセンサの断面図である。
【0014】
第1実施の形態によるイメージセンサは、読み出し回路120を含む第1基板100と、前記第1基板100上に形成され、内部に下部配線150が形成された層間絶縁膜160と、前記層間絶縁膜160上に形成された結晶半導体層200と、前記結晶半導体層200内部に形成され、積層された第1不純物領域210及び第2不純物領域220からなるフォトダイオード205と、前記下部配線150を露出させるように前記結晶半導体層200及び層間絶縁膜160を貫通する第1ビアホール245と、前記下部配線150及び第1不純物領域210だけに連結されるように前記第1ビアホール245内部に形成されたプラグ251と、前記フォトダイオード205が単位ピクセルごとに分離されるように前記結晶半導体層200内部に形成された素子分離領域260とを含む。
【0015】
前記下部配線150のうち最上部の第3メタル153は、層間絶縁膜160の内部に形成されて外部に露出しない。前記結晶半導体層200の内部に形成されたフォトダイオード205は、N型の第1不純物領域210とP型の第2不純物領域220を含む。前記結晶半導体層200上には、酸化膜または窒化膜で形成された第1保護層240が配置されている。
【0016】
前記プラグ251は、前記フォトダイオード205の第1不純物領域210と下部配線150とが連結されるように前記第1ビアホール245に選択的に形成できる。即ち、前記プラグ251が前記第2不純物領域220に連結されないので、フォトダイオード205の電気的短絡を防止することができる。
【0017】
前記プラグ251上部には絶縁層255が形成されて、前記第1ビアホール245内部を満たすことができる。
【0018】
前記第1保護層240の第2ビアホール249に上部電極270が配置されている。前記上部電極270は、第2ビアホール249を介して前記第2不純物領域220と接触して、前記フォトダイオード205と電気的に連結できる。
【0019】
実施の形態によるイメージセンサでは、フォトダイオードが読み出し回路の上側に位置する3次元イメージセンサを採用して、フィルファクタを増加させることができる。また、結晶半導体層内部にフォトダイオードが形成されてフォトダイオードの欠陥を防止することができる。さらに、結晶半導体層内部に素子分離領域が形成されて、クロストーク及びノイズ発生を防止することができる。
【0020】
次に、第1実施の形態によれば、トランスファトランジスタ(Tx)121の両端のソース/ドレイン間に電位差(Potential Difference)が発生するように素子を設計して、光電荷(Photo Charge)の完全なダンプ(Fully Dumping)が可能となる。これにより、フォトダイオードで発生した光電荷がフローティングディフュージョン領域にダンプされて出力画像の感度を高めることができる。
【0021】
即ち、前記読み出し回路120が形成された第1基板100に電気接合領域140を形成して、トランスファトランジスタ121の両端のソース/ドレイン間に電位差が発生するようにすることで、光電荷の完全なダンプが可能となる。前記読み出し回路120はトランスファトランジスタ121、リセットトランジスタ(Rx)123、ドライブトランジスタ(Dx)125及びセレクトトランジスタ(Sx)127を含むことができる。
【0022】
以下、第1実施の形態の光電荷のダンプ構造について具体的に説明する。
【0023】
第1実施の形態における電気接合領域140は、第2導電型ウェル141又は第2導電型エピ層(図示せず)上に形成された第1導電型イオン注入層143、及び前記第1導電型イオン注入層143上に形成される第2導電型イオン注入層145を含むことができる。例えば、前記電気接合領域140は、PN接合(junction)又はPNP接合であり得るが、これに限定されるのではない。
【0024】
N+接合であるフローティングディフュージョン(FD)131ノード(Node)と異なって、電気接合領域140であるPNP接合140は印加電圧がすべて伝達されず、所定電圧でピンチオフ(Pinch−off)される。この電圧をピニング電圧(Pinning Voltage)と呼び、ピニング電圧はP0 145及びN−143のドーピング濃度に依存する。
【0025】
具体的に、フォトダイオード205で生成された電子はPNP接合140に移動し、トランスファトランジスタ121がターンオンされると、FD131ノードに伝達されて電圧に変換される。
【0026】
P0/N−/P−接合140の最大電圧値はピニング電圧となり、FD131ノードの最大電圧値はVdd−Rx 123のVth(しきい値電圧)となるので、トランスファトランジスタ121の両端間の電位差により電荷共有現象が発生せず、チップ(Chip)上のフォトダイオード205で発生した電子がFD131ノードに完全にダンプされることができる。
【0027】
即ち、実施の形態によれば、第1基板100であるシリコン基板(Si Substrate)にN+/Pウェル接合でなくP0/N−/Pウェル接合を形成した理由は、4−Tr APS(Active Pixel Sensor)リセット動作時、P0/N−/Pウェル接合のN−(143)に+電圧が印加され、P0 145及びPウェル141には接地電圧が印加されるので、所定電圧以上ではバイポーラ接合トランジスタ(BJT)構造の場合と同様にP0/N−/Pウェル二重接合(double junction)にピンチオフが発生する。これをピニング電圧と称する。従って、トランスファトランジスタ121の両端ソース/ドレイン間に電位差が生じ、トランスファトランジスタのオン/オフ動作時における電荷共有現象を防止できる。
【0028】
従って、従来技術のように単にフォトダイオードがN+接合に連結される場合と異なり、第1実施の形態によれば、サチュレーション及び感度の低下などの問題を回避できる。
【0029】
次に、第1実施の形態によれば、フォトダイオードと読み出し回路の間に第1導電型連結領域147を形成して光電荷の円滑な移動経路を形成することによって、暗電流ソースを最小化し、サチュレーション及び感度の低下を防止することができる。
【0030】
このために、第1実施の形態では、P0/N−/P−接合140の表面にオーミックコンタクト(Ohmic Contact)のための第1導電型連結領域147を形成できる。一方、このような第1導電型連結領域147が漏れソース(Leakage Source)となることを最小化するために、第1導電型連結領域147の幅を最小化することができる。これにより3次元イメージセンサの暗電流(Dark Current)の減少に寄与できる。
【0031】
即ち、第1実施の形態のようにコンタクト(Contact)形成部のみに局所的にN+ドーピングをした理由は、暗信号(Dark Signal)を最小化しながらオーミックコンタクトを円滑に形成するためである。トランスファトランジスタ(Tx Source)部全体をN+ドーピングする場合、基板表面のダングリングボンド(Si Surface Dangling Bond)によって暗信号が増加し得る。
【0032】
図13の参照符号のうち説明していない参照符号は、以下の製造方法で説明する。
【0033】
図1乃至図13を参照して実施の形態によるイメージセンサの製造方法について説明する。
【0034】
図1に示すように、第1基板100に読み出し回路120が形成される。前記第1基板100にはアクティブ領域及びフィールド領域を定義する素子分離膜110が形成される。前記第1基板100のアクティブ領域にはトランジスタを含む読み出し回路120が形成される。例えば、前記読み出し回路120はトランスファトランジスタ121、リセットトランジスタ123、ドライブトランジスタ125及びセレクトトランジスタ127を含んで形成され得る。その後、FD領域131及び前記各トランジスタに対するソース/ドレイン領域を含むイオン注入領域130を形成できる。
【0035】
前記第1基板100に読み出し回路120を形成するステップは、前記第1基板100に電気接合領域140を形成するステップ、及び前記電気接合領域140の上部に前記下部配線150と連結される第1導電型連結領域147を形成するステップを含むことができる。
【0036】
例えば、前記電気接合領域140はPN接合140であり得るが、これに限定されるのではない。例えば、前記電気接合領域140は第2導電型ウェル141又は第2導電型エピ層上に形成された第1導電型イオン注入層143、及び前記第1導電型イオン注入層143上に形成された第2導電型イオン注入層145を含むことができる。例えば、前記PN接合140は、図1に示すように、P0(145)/N−(143)/P−(141)接合であり得るが、これに限定されるのではない。前記第1基板100は第2導電型に形成されることができるが、これに限定されるのではない。
【0037】
第1実施の形態によれば、図1のように読み出し回路120が形成された第1基板100に電気接合領域140を形成して、トランスファトランジスタ121の両端のソース/ドレイン間に電位差を生じさせることにより、光電荷の完全なダンプが可能となる。
【0038】
即ち、実施の形態によれば、トランスファトランジスタの両端のソース/ドレイン間に電位差があるように素子を設計して、光電荷の完全なダンプを可能とすることができる。例えば、N−(143)領域のドーピング濃度をFD(131)のドーピング濃度より低くすることにより、トランスファトランジスタの両端のソース/ドレイン間に電位差が生じるように素子を設計することができる。
【0039】
次に、第1実施の形態では、P0/N−/P−接合140の表面にオーミックコンタクトのための第1導電型連結領域147を形成することができる。例えば、P0/N−/P−接合140の表面にオーミックコンタクトのためのN+領域147を形成できる。前記N+領域147は、前記P0 145を貫通してN−(143)に接触するように形成できる。
【0040】
一方、このような第1導電型連結領域147が漏れソースとなることを最小化するために、第1導電型連結領域147の幅を最小化することができる。このために、実施の形態では、第1メタルコンタクト151aをエッチング(Etch)した後、プラグインプラント(Plug Implant)を行うことができるが、これに限定されるのではない。例えば、イオン注入パターン(図示せず)を形成し、これをイオン注入マスクとして第1導電型連結領域147を形成することもできる。
【0041】
第1実施の形態によれば、フォトダイオードと読み出し回路120との間に第1導電型連結領域を形成して光電荷の円滑な移動経路を形成することによって、暗電流ソースを最小化し、サチュレーション及び感度の低下を防止できる。
【0042】
次に、前記第1基板100上に下部配線150及び層間絶縁膜160が形成される。前記下部配線150は、第1メタルコンタクト151a、第1メタル151、第2メタル152、第3メタル153を含むことができるが、これに限定されるのではない。
【0043】
前記下部配線150は、金属、合金またはシリサイドを含む様々な伝導性物質で形成できる。例えば、前記下部配線150は、アルミニウム、銅、コバルトまたはタングステンで形成できる。前記層間絶縁膜160は、前記下部配線150の第3メタル153を全部覆うように形成することができる。前記第1基板100上に層間絶縁膜160が形成されるので、前記層間絶縁膜160に平坦化工程を行うことで、前記層間絶縁膜160は均一な表面に形成されることができる。
【0044】
図2に示すように、結晶半導体層200を含む第2基板20を準備する。前記第2基板20は単結晶又は多結晶のシリコン基板であって、P型不純物又はN型不純物がドーピングされる基板であり得る。前記第2基板20の上部又は下部には結晶半導体層(crystalline semiconductor layer)200が形成される。例えば、前記結晶半導体層200はエピタキシーによって第2基板20に形成されることができる。
【0045】
図3に示すように、前記結晶半導体層200の内部にフォトダイオード205が形成される。前記フォトダイオード205は、第1不純物領域210及び第2不純物領域220を含むことができる。前記第1不純物領域210は、前記結晶半導体層200の深い領域にN型不純物を注入して形成され、前記第2不純物領域220は、前記結晶半導体層200の浅い領域にP型不純物を注入して形成されることができる。前記フォトダイオード205がP−N接合を有するので、前記フォトダイオード205で生成された光電子は前記下部配線150を介して前記読み出し回路120に伝達され得る。
【0046】
図4に示すように、前記第1不純物領域210の下部に高濃度のN型不純物(n+)を注入して、オーミックコンタクト層230を形成することもできる。前記第1不純物領域210の下部にオーミックコンタクト層230が形成されると、前記フォトダイオードと連結される配線の接触抵抗を低下させることができる。以下では、前記オーミックコンタクト層230が省略された場合を例に挙げて説明する。
【0047】
前記フォトダイオード205が結晶半導体層200内部に注入されて形成されるので、前記フォトダイオード205内における欠陥を防止して暗電流などの発生を遮断することができる。
【0048】
図5に示すように、前記層間絶縁膜160を含む前記第1基板100と前記結晶半導体層200を含む第2基板20とをボンディング(bonding)する。前記第1基板100と前記第2基板20がボンディングされると、前記層間絶縁膜160の表面と前記フォトダイオード205の第1不純物領域210が接合された状態になる。
【0049】
特に、前記第1基板100の層間絶縁膜160は平坦な表面を有し、前記第2基板20の結晶半導体層200の下部面も平坦な表面を有する。従って、前記第1基板100と第2基板20とのボンディング力が向上することができる。
【0050】
図6に示すように、前記第1基板100上に前記結晶半導体層200が残るように前記第2基板20が除去される。即ち、前記フォトダイオード205を残して前記第2基板20の一部をブレードなどで除去してフォトダイオード205を露出させることができる。
【0051】
図7に示すように、前記結晶半導体層200上に第1保護層240が形成される。例えば、第1保護層240は、酸化膜または窒化膜で形成でき、特に、低温酸化膜で形成できる。
【0052】
図8に示すように、前記第1基板100の第3メタル153を露出される第1ビアホール245が形成される。前記第1ビアホール245は、前記第1保護層240、結晶半導体層200及び層間絶縁膜160の一部を除去して形成される。よって、前記層間絶縁膜160内部の第3メタル153が露出する。例えば、第1ビアホール245は、前記第1保護層240上にフォトレジストパターンを形成した後、ウェットまたはドライエッチング工程を行うことにより形成できる。
【0053】
図9に示すように、前記第1ビアホール245の内部に金属層250が形成される。前記金属層250は、前記第1ビアホール245内部に形成されて、前記下部配線150及び前記フォトダイオード205と電気的に連結されることができる。例えば、前記金属層250は、アルミニウム、銅、チタン、タングステンなどを含む導電性物質を蒸着してから平坦化することにより形成できる。
【0054】
図10に示すように、前記金属層250にエッチング工程を行って、プラグ251を形成する。前記プラグ251は、前記フォトダイオード205の第1不純物領域210のみと接するように形成されて、フォトダイオード205で生成された光電子を前記下部配線150に伝達することができる。
【0055】
前記プラグ251は、ウェットまたはドライエッチングを利用して前記金属層250の上部領域を除去することで形成できる。よって、前記プラグ251の上部領域には第1ビアホールパターン247が形成されて、前記第2不純物領域220及び第1保護層240の側壁を露出させる。
【0056】
従って、前記プラグ251が前記フォトダイオード205の第2不純物領域220とは接しないように形成されるので、前記フォトダイオード205の短絡を防止することができる。
【0057】
図11に示すように、前記第1ビアホールパターン247内部に絶縁層255がギャップフィルされる。前記絶縁層255は第1保護層240と同一の物質で形成できる。
【0058】
図12に示すように、前記第1保護層240及び結晶半導体層200に素子分離領域260が形成される。前記素子分離領域260はSTI工程またはイオン注入工程により形成できる。前記素子分離領域260がSTI工程により形成される場合、前記素子分離領域260にはライナー酸化膜261が形成されることもできる。
【0059】
従って、前記素子分離領域260が前記結晶半導体層200内部に形成されて、前記フォトダイオード205は単位ピクセルごとに分離されることができる。
【0060】
次に、前記フォトダイオード205と電気的に連結されるように前記第1保護層240上に上部電極270が形成される。前記上部電極270は前記第1保護層240に形成された第2ビアホール249を介して前記フォトダイオード205の第2不純物領域220の一部と接触する。そして、前記第2ビアホール249を含む前記第1保護層240に上部電極層(図示せず)を形成した後、単位ピクセル領域に対応する上部電極層を除去することで形成できる。図示してはいないが、前記第2ビアホール249は、前記素子分離領域260により単位ピクセルごとに分離された前記フォトダイオード205それぞれに形成できる。
【0061】
前記上部電極270は、前記フォトダイオード205の一部領域上に選択的に形成されるので、前記フォトダイオードの受光領域には影響を与えないことができる。
【0062】
図13に示すように、前記上部電極270を含む第1保護層240上に窒化膜または酸化膜を蒸着して第2保護層280が形成される。そして、単位ピクセルのフォトダイオードに対応する前記第2保護層280上にカラーフィルタ290が形成される。
【0063】
前記イメージセンサの製造方法によれば、下部配線を含む第1基板とフォトダイオードを含む結晶半導体層がボンディング工程により結合されて、垂直型集積を成すことができる。
【0064】
また、実施の形態によれば、第1基板の上部にフォトダイオードが形成されるので、前記フォトダイオードの焦点長さが短縮されて受光率を向上させることができる。
【0065】
また、実施の形態により集積できる追加的なオンチップ回路(on−chip circuitry)はイメージセンサの性能(performance)を向上させ、素子を小型化し、製造費用を節減することができる。
【0066】
また、実施の形態によれば、垂直型のフォトダイオードを採用し、単結晶基板にイオン注入によりフォトダイオードが形成されるので、前記フォトダイオード内の欠陥を防止することができる。
【0067】
また、実施の形態によれば、前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように素子分離領域が形成されて、クロストーク及びノイズの発生を防止することができる。
【0068】
また、実施の形態によれば、前記第1基板と第2基板の均一な表面によりボンディング工程時に堅固な接合面を有するので、イメージセンサの信頼性を向上させることができる。
【0069】
図14は、第2実施の形態によるイメージセンサの断面図である。
【0070】
第2実施の形態によるイメージセンサは、配線150と、読み出し回路120が形成された第1基板100と、前記読み出し回路120の上側に形成され、フォトダイオード及び素子分離領域を含む結晶半導体層200とを含む。第1基板100の読み出し回路120は、前記第1基板100に形成された電気接合領域140と、前記電気接合領域の一側に前記配線150と連結されて形成された第1導電型連結領域148とを含むことができる。
【0071】
第2実施の形態は、前記第1実施の形態の技術的な特徴を採用することができる。
【0072】
実施の形態によれば、トランスファトランジスタ(Tx)の両端のソース/ドレイン間に電位差が生じるように素子を設計して、光電荷の完全なダンプが可能となる。これにより、フォトダイオードで発生した光電荷がフローティングディフュージョン領域にダンプされることによって、出力画像に対する感度を高めることができる。
【0073】
また、実施の形態によれば、フォトダイオードと読み出し回路120との間に電荷連結領域を形成して光電荷の円滑な移動経路を形成することによって、暗電流ソースを最小化し、サチュレーション及び感度の低下を防止することができる。
【0074】
一方、第2実施の形態では、第1実施の形態と異なって、電気接合領域140の一側に第1導電型連結領域148が形成される。
【0075】
実施の形態によれば、P0/N−/P−接合140にオーミックコンタクトのためにN+連結領域148を形成できるが、この時、N+連結領域148及び第1メタルコンタクト151aを形成する工程は、漏れソースとなる可能性がある。なぜなら、P0/N−/P−接合140に逆方向バイアスが印加されたまま動作するので、基板表面に電界(EF)が発生する可能性があるからである。このような電場の内部でコンタクト形成工程中に発生する結晶欠陥は漏れソースとなる。
【0076】
また、実施の形態によれば、N+連結領域148をP0/N−/P−接合140表面に形成する場合、N+/P0接合(148/145)による電界が加えられるので、これも漏れソースとなる。
【0077】
従って、実施の形態ではP0層にドーピングされず、N+連結領域148からなるアクティブ領域に第1コンタクトプラグ151aを形成して、これをN−接合143と連結するレイアウトを提示する。
【0078】
第2の実施の形態によれば、Si表面の電界が発生しなくなり、これは、3次元集積CISの暗電流の減少に寄与することができる。
【0079】
なお、上述の実施の形態によれば、第1基板の上部にフォトダイオードが形成されるので、前記フォトダイオードの焦点長さが短縮されて受光率を向上させることができる。
【0080】
また、実施の形態により集積できる追加的なオンチップ回路(on−chip circuitry)はイメージセンサの性能(performance)を向上させ、素子を小型化し、製造費用を節減することができる。
【0081】
また、実施の形態によれば、垂直型のフォトダイオードを採用し、単結晶基板にイオン注入によりフォトダイオードが形成されるので、前記フォトダイオード内の欠陥を防止することができる。
【0082】
また、実施の形態によれば、前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように素子分離領域が形成されて、クロストーク及びノイズの発生を防止することができる。
【0083】
また、実施の形態によれば、前記第1基板と第2基板の均一な表面によりボンディング工程時に堅固な接合面を有するので、イメージセンサの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図2】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図3】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図4】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図5】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図6】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図7】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図8】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図9】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図10】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図11】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図12】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図13】第1実施の形態によるイメージセンサの製造工程を示す断面図である。
【図14】第2実施の形態によるイメージセンサの部分詳細図である。
【符号の説明】
【0085】
100 第1基板、 110 素子分離膜、 120 読み出し回路、 130 イオン注入領域、 140 電気接合領域、 147 第1導電型連結領域、 150 下部配線、 160 層間絶縁膜、 200 結晶半導体層、 205 フォトダイオード、 240 第1保護層、 245 第1ビアホール、 251 プラグ、 255 絶縁層、 260 素子分離領域、 261 ライナー酸化膜、 270 上部電極、 280 第2保護層、 290 カラーフィルタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み出し回路を含む第1基板と、
前記第1基板上に形成され、内部に下部配線が形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜上に形成された結晶半導体層と、
前記結晶半導体層内部に形成され、第1不純物領域と第2不純物領域を含むフォトダイオードと、
前記下部配線を露出させるように前記結晶半導体層及び層間絶縁膜を貫通する第1ビアホールと、
前記下部配線及び第1不純物領域のみに連結されるように前記第1ビアホール内部に形成されたプラグと、
前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように前記結晶半導体層内部に形成された素子分離領域と、を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記結晶半導体層上部に形成された第1保護層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1ビアホールを満たすように前記プラグ上部に形成された絶縁膜をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記読み出し回路は、前記第1基板に形成された電気接合領域を含み、
前記電気接合領域は、
前記第1基板に形成された第1導電型イオン注入領域と、
前記第1導電型イオン注入領域上に形成された第2導電型イオン注入領域と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記電気接合領域上部に前記下部配線と電気的に連結されて形成された第1導電型連結領域をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記電気接合領域は、PNP接合(junction)であることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記読み出し回路は、トランジスタ両側のソース及びドレインに電圧差(Potential Difference)があるように設計されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記トランジスタはトランスファトランジスタであり、
前記トランジスタのソースのイオン注入濃度がフローティングディフュージョン領域のイオン注入濃度より低いことを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記電気接合領域一側に前記下部配線と電気的に連結されて形成された第1導電型連結領域をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
第1基板に読み出し回路を形成するステップと、
前記第1基板上に下部配線を含む層間絶縁膜を形成するステップと、
結晶半導体層を含む第2基板を形成するステップと、
前記結晶半導体層内部に第1不純物領域及び第2不純物領域からなるフォトダイオードを形成するステップと、
前記第1基板の層間絶縁膜と前記第2基板の結晶半導体層をボンディングするステップと、
前記第1基板上に前記フォトダイオードが露出するように前記第2基板を分離するステップと、
前記下部配線が露出するように前記フォトダイオード及び層間絶縁膜を貫通する第1ビアホールを形成するステップと、
前記下部配線及び第1不純物領域と連結されるように第1ビアホール内部にプラグを形成するステップと、
前記フォトダイオードが単位ピクセルごとに分離されるように前記結晶半導体層内部に素子分離領域を形成するステップと、を含むことを特徴とするイメージセンサの製造方法。
【請求項11】
前記第2基板を分離するステップの後、前記結晶半導体層上に第1保護層を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項12】
前記プラグを形成するステップは、
前記第1保護層、結晶半導体層及び層間絶縁膜を除去して前記下部配線を露出させる第1ビアホールを形成した後、前記第1ビアホール内部に金属層を満たすステップと、
前記第2不純物領域が露出するように前記金属層を除去するステップと、を含むことを特徴とするの請求項10に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項13】
前記プラグを形成するステップの後、前記第1ビアホール内部に絶縁層を満たすステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項14】
前記素子分離領域は、STI(Shallow Trench Isolation)工程またはイオン注入工程によって形成されることを特徴とする請求項10に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項15】
前記第1基板の読み出し回路を形成するステップは、前記第1基板に電気接合領域を形成するステップを含み、
前記第1基板に電気接合領域を形成するステップは、
前記第1基板に第1導電型イオン注入領域を形成するステップと、
前記第1導電型イオン注入領域上に第2導電型イオン注入領域を形成するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項16】
前記電気接合領域上部に前記下部配線と連結される第1導電型連結領域を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項17】
前記第1導電型連結領域を形成するステップは、前記下部配線に対するコンタクトエッチング後に行われることを特徴とする請求項16に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項18】
前記電気接合領域一側に前記下部配線と連結される第1導電型連結領域を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のイメージセンサの製造方法。
【請求項19】
前記第1導電型連結領域は、前記第1基板の素子分離領域と接して前記電気接合領域と連結されるように形成されることを特徴とする請求項18に記載のイメージセンサの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−65161(P2009−65161A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−227468(P2008−227468)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(507246796)ドンブ ハイテック カンパニー リミテッド (189)
【Fターム(参考)】