説明

インクカートリッジ及びインクカートリッジの製造方法

【課題】フィルムが破損してインク漏れが発生する危険性を抑制することができるインクカートリッジおよびインクカートリッジの製造方法を提供すること。
【解決手段】インクを貯留するインク貯留部は、フレーム本体部110を貫通して形成される空間の両側の開口をフィルム1430で塞ぐことで形成される。フィルム1430をフレーム本体部110に溶着する際には、フィルム1430が移動可能な状態でフィルム1430を押圧弾性部1541によって押圧し、その押圧弾性部1541の周囲から溶着装置1550によってフィルム1430を環状にフレーム本体部110に溶着する。よって、押圧弾性部1541によって押圧されている部分は圧延変形させれず、フレーム本体部110に溶着される前のフィルム厚のまま維持される。よって、フィルムの剛性は維持され、フィルムの破損によるインク漏れは極力回避される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを貯留するインク貯留体と、このインク貯留体を内包する筐体とを備えたインクカートリッジにおいて、
前記インク貯留体は、第1の面に形成される第1の開口と、この第1の開口に連続して形成されたインクを貯留するインク貯留室となる第1の凹部と、この第1の凹部に連通し外部にインクを供給するインク供給部とを有するフレーム部材と、前記第1の開口を塞ぐ第1のフィルムとから構成され、
前記第1のフィルムは、前記第1の面の前記第1の開口を取り囲む第1の環状帯領域に対して溶着される第1の環状溶着領域と、前記第1の環状溶着領域の内側の第1の変位領域とを有し、前記第1の変位領域においては圧延変形がなされていないことを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項2】
前記第1の開口から連続する前記第1の凹部の内面は、前記第1の開口の中心側に徐々に近接する第1の傾斜面とされていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項3】
前記第1の傾斜面は、直線的に傾斜していることを特徴とする請求項2に記載のインクカートリッジ。
【請求項4】
前記第1の開口は、円形に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項5】
前記第1の面と前記第1の傾斜面とがなす角度は、28度から34度の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジ。
【請求項6】
前記第1の面と前記第1の傾斜面とがなす角度は、約30度であることを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジ。
【請求項7】
前記第1のフィルムの前記変位領域は、前記インク貯留室にインクが注入される前の状態において前記第1の傾斜面に接するように位置していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項8】
前記第1の環状帯領域は、前記第1の面の他の領域よりも突出する第1の突起部により形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項9】
前記第1の突起部は、前記第1の開口から所定の距離をおいて形成されていることを特徴とする請求項8に記載のインクカートリッジ。
【請求項10】
前記インク貯留体は、前記フレーム部材が、前記第1の面と平行な第2の面に形成される第2の開口と、この第2の開口に連続して形成されたインクを貯留するインク貯留室となる第2の凹部と、前記第1の面と前記第2の面との間に形成され前記第1の凹部の底部と前記第2の凹部の底部とを連通させる連通孔を更に有するとともに、前記第2の開口を塞ぐ第2のフィルムを更に備えるものであり、
前記第2のフィルムは、前記第2の面の前記第2の開口を取り囲む第2の環状帯領域に対して溶着される第2の環状溶着領域と、前記第2の環状溶着領域の内側の第2の変位領域とを有し、前記第2の変位領域においては圧延変形がなされていないことを特徴とする請求項1から9のいずれかにインクカートリッジ。
【請求項11】
前記第2の開口から連続する前記第2の凹部の内面は、前記第2の開口の中心側に徐々に近接する第2の傾斜面とされていることを特徴とする請求項10に記載のインクカートリッジ。
【請求項12】
前記第2の傾斜面は、直線的に傾斜していることを特徴とする請求項11に記載のインクカートリッジ。
【請求項13】
前記第2の開口は、円形に形成されていることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項14】
前記第2の面と前記第2の傾斜面とがなす角度は、28度から34度の範囲内であることを特徴とする請求項13に記載のインクカートリッジ。
【請求項15】
前記第2の面と前記第2の傾斜面とがなす角度は、約30度であることを特徴とする請求項13に記載のインクカートリッジ。
【請求項16】
前記第2フィルムの前記変位領域は、前記インク貯留室にインクが注入される前の状態において前記第2傾斜面に接するように位置していることを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項17】
前記第2の環状帯領域は、前記第2の面の他の領域よりも突出する第2の突起部により形成されていることを特徴とする請求項10から16のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項18】
前記第2の突起部は、前記第2の開口から所定の距離をおいて形成されていることを特徴とする請求項17に記載のインクカートリッジ。
【請求項19】
前記フレーム部材は、前記第1の面を有する板状に形成された第1の鍔部と前記第2の面を有する板状に形成された第2の鍔部と、前記第1及び第2の鍔部の間に形成されたインク注入路を有するインク注入部と、このインク注入路と前記インク貯留室とを連通する孔を備え、
前記インク注入路の内部には、弾性を有する栓部材が圧入されていることを特徴とする請求項11から18のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項20】
前記第1及び第2の凹部は、それらの内面となる前記第1及び第2の傾斜面にほぼ沿って傾斜する第1及び第2の外面を有しており、
前記インク注入路の内部空間は、前記第1及び第2の外面によって奥部が先細る形状を有しており、
前記栓部材は、前記インク注入路の内部空間とほぼ一致するように、圧入方向における先端部が先細り形状を有していることを特徴とする請求項19に記載のインクカートリッジ。
【請求項21】
インクを貯留するインク貯留体と、このインク貯留体を内包する筐体とを備えたインクカートリッジの製造方法において、
第1の面に形成される第1の開口と、この第1の開口に連続して形成され前記第1の開口の中心側に徐々に近接する第1の傾斜面を有する第1の凹部と、この第1の凹部に連通し外部からインクを注入するためのインク注入部とを有するフレーム部材を形成するフレーム部材形成工程と、
薄膜状の第1のフィルムを前記第1の面上に設置する第1のフィルム設置工程と、
前記第1の傾斜面の全域とほぼ一致する押圧傾斜面を有する凸状に形成された金型部材を前記第1のフィルムを挟んで前記第1の凹部に押圧する第1のフィルム押圧工程と、
前記第1のフィルムを、前記第1の面の前記第1の開口を取り囲む第1の環状帯領域に対して溶着する第1のフィルム溶着工程と、
前記第1のフィルムと前記第1の凹部とによって形成された空間に前記インク注入部からインクを注入するインク注入工程とを備えていることを特徴とするインクカートリッジの製造方法。
【請求項22】
インクを貯留するインク貯留体と、このインク貯留体を内包する筐体とを備えたインクカートリッジの製造方法において、
第1の面に形成される第1の開口と、この第1の開口に連続して形成され前記第1の開口の中心側に徐々に近接する第1の傾斜面を有する第1の凹部と、前記第1の面と平行な第2の面に形成される第2の開口と、この第2の開口に連続して形成され前記第2の開口の中心側に徐々に近接する第2の傾斜面を有する第2の凹部と、前記第1の凹部の底部と前記第2の凹部の底部とを連通させる連通孔と、前記第1及び第2の凹部に連通し外部からインクを注入するためのインク注入部とを有するフレーム部材を形成するフレーム部材形成工程と、
薄膜状の第1のフィルムを前記第1の面上に設置する第1のフィルム設置工程と、
前記第1の傾斜面の全域とほぼ一致する押圧傾斜面を有する凸状に形成された金型部材を前記第1のフィルムを挟んで前記第1の凹部に押圧する第1のフィルム押圧工程と、
前記第1のフィルムを、前記第1の面の前記第1の開口を取り囲む第1の環状帯領域に対して溶着する第1のフィルム溶着工程と、
薄膜状の第2のフィルムを前記第2の面上に設置する第2のフィルム設置工程と、
前記第2の傾斜面の全域とほぼ一致する押圧傾斜面を有する凸状に形成された金型部材を前記第2のフィルムを挟んで前記第2の凹部に押圧する第2のフィルム押圧工程と、
前記第2のフィルムを、前記第2の面の前記第2の開口を取り囲む第2の環状帯領域に対して溶着する第2のフィルム溶着工程と、
前記第1及び第2のフィルムと前記第1及び第2の凹部とによって形成された空間に前記インク注入部からインクを注入するインク注入工程とを備えていることを特徴とするインクカートリッジの製造方法。
【請求項23】
前記第1のフィルム押圧工程において、前記第1のフィルムは、前記金型部材によって前記連通孔を通じて前記第2の凹部内に入り込むように押圧されることを特徴とする請求項21又は22に記載のインクカートリッジの製造方法。
【請求項24】
前記第2のフィルム押圧工程において、前記第2のフィルムは、前記金型部材によって前記連通孔を通じて前記第1の凹部内に入り込むように押圧されることを特徴とする請求項22に記載のインクカートリッジの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【公開番号】特開2007−90726(P2007−90726A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284645(P2005−284645)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】