説明

インクジェットプリンタ

【課題】遮蔽性その他のインク特性を維持しつつ、インクの濃度を一定に保持することのできるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】記録媒体にインクを吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドにインクを供給するサブタンクと、サブタンクに供給するインクを保持するメインタンクと、メインタンクからサブタンクにインクを送るインク供給手段と、サブタンクからメインタンクにインクを送るインク回収手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、インクジェットプリンタは、インクタンクからインクジェットヘッドへ供給したインクを、インクジェットヘッドのノズルから記録媒体上に吐出することにより、記録媒体上に所望の画像を形成する。インクは、チューブを介して、インクタンクからインクジェットヘッドへ供給される。インクの供給はポンプを用いて行い、画像形成を行っていないときはポンプを停止して、インクジェットヘッド及びチューブ中にインクを満たした状態に保持する。
【0003】
インクジェットプリンタに用いるインクは、画像が形成される記録媒体の種類その他の条件に対応した成分を備える。インクは、溶媒と顔料または染料を含有している。近年は、記録媒体が多様化しており、紙のように画像形成面が白色である記録媒体のほかに、白色以外の色や透明の記録媒体に画像形成する場合も増えつつあり、白色インクを用いる機会が増えている。
【0004】
白色インクは、遮蔽性を高めるためには、粒径の大きな顔料を含有する構成とすることが好ましく、顔料としては、例えば酸化チタンが用いられる。酸化チタンの比重は、従来のカラーインクに用いる顔料の比重の数倍である。
【0005】
このため、酸化チタンを顔料とする白色インクをインクタンク中に長時間放置していると、比重の大きな酸化チタンが沈殿してしまいやすい。このような状態となったインクをインクタンクからインクジェットヘッドに供給しても、顔料の濃度が不均一であるため、形成される画像の品質が低下するとともに、画像品質のばらつきが大きくなる。また、沈殿して凝集した顔料によって、インクジェットヘッドのノズルが詰まってしまうおそれがある。
【0006】
これに対して、特許文献1記載の画像記録装置では、インクタンク内に攪拌装置を設けて、白色インクを供給する前にインクタンク中のインクを攪拌している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−138488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の画像記録装置では、インクタンク中のインクの攪拌を行うことはできるものの、顔料の沈殿はインクタンクのみならず、インクジェットヘッド及びチューブ内でも起き得るため、画像品質を均一かつ所望のレベルに維持することは困難である。
【0009】
そこで本発明は、遮蔽性その他のインク特性を維持しつつ、インクの濃度を一定に保持することのできるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載のインクジェットプリンタは、記録媒体にインクを吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドにインクを供給するサブタンクと、サブタンクに供給するインクを保持するメインタンクと、メインタンクからサブタンクにインクを送るインク供給手段と、サブタンクからメインタンクにインクを送るインク回収手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
このような構成を有する請求項1に記載のインクジェットプリンタは、インク供給手段とインク回収手段を駆動し、インクを循環させることによりインクの濃度を一定に保持することができる。
【0012】
請求項2に記載のインクジェットプリンタは、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、メインタンクに保持されているインクを攪拌する機構を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載のインクジェットプリンタは、請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、サブタンク内のインクに作用するインク圧を所定の値に調整するためのインク圧力調整手段を備えることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載のインクジェットプリンタは、請求項3に記載のインクジェットプリンタにおいて、インク圧を検出するインク圧センサを備え、インク圧センサの測定結果に基づいてインク圧力調整手段を駆動し、インク圧を所定の値に調整することを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載のインクジェットプリンタは、請求項3に記載のインクジェットプリンタにおいて、サブタンク内の空気圧を検出する空気圧センサを有し、空気圧センサの測定結果に基づいてインク圧力調整手段を駆動し、インク圧を所定の値に調整することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載のインクジェットプリンタは、請求項5に記載のインクジェットプリンタにおいて、空気圧センサの測定結果と、サブタンク内のインク量の測定値または推定値と、に基づいてインク圧力調整手段を駆動し、インク圧を所定の値に調整することを特徴としている。
【0017】
請求項7に記載のインクジェットプリンタは、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、記録媒体の搬送方向に対して交差する方向に往復移動するキャリッジにサブタンクを搭載することを特徴としている。
【0018】
請求項8に記載のインクジェットプリンタは、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、画像形成せずに所定時間が経過したときに、インク供給手段とインク回収手段を駆動し、メインタンクとサブタンクとインク供給手段とインク回収手段に存在するインクを循環させるステップを所定のタイミングで行う制御手段を有することを特徴としている。
【0019】
請求項9に記載のインクジェットプリンタは、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、画像形成せずに所定時間が経過したときに、インクジェットヘッド内のインクを排出する排出ステップを所定のタイミングで行う制御手段を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、遮蔽性その他のインク特性を維持しつつ、インクの濃度を一定に保持することのできるインクジェットプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成及びインク処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】インク循環処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第2実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。
【図6】第2実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示すブロック図である。
【図7】第3実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。
【図8】第3実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタについて図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0023】
<第1実施形態>
図1、図2を参照して第1実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。図1は、第1実施形態に係るインクジェットプリンタ100の概略構成を示す図である。図2は、第1実施形態に係るインクジェットプリンタ100の構成を示すブロック図である。
【0024】
第1実施形態に係るインクジェットプリンタ100は、図1に示すように、インクジェットヘッド110と、サブタンク141と、インクジェットヘッド110とサブタンク141を接続する第3チューブ144と、メインタンク131と、第1ポンプ136を含むインク供給手段と、第2ポンプ137を含むインク回収手段と、攪拌装置としての攪拌モータ133及び攪拌子134と、を備える。
【0025】
第1チューブ138は一端がサブタンク141に収容され、他端はメインタンク131に収容されている。第2チューブ139は一端がサブタンク141に収容され、他端はメインタンク131に収容されている。第3チューブ144は一端がサブタンク141に接続され、他端はインクジェットヘッド110に接続されている。なお、第1チューブ138、第2チューブ139、第3チューブ144は、インクジェットプリンタの仕様に対応した任意のチューブを使用することができる。
【0026】
インク供給手段は、第1ポンプ136と第1チューブ138で構成される。第1チューブ138は、途中に第1ポンプ136を備える。第1ポンプ136は第1ポンプ駆動回路181によって動作し、その動作は制御回路171が制御する。第1ポンプ136を駆動させると、第1チューブ138内部のインク132はメインタンク131側からサブタンク141側へ移送される。なお、インク供給手段は第1チューブ138の途中に不図示の交換可能なフィルタを備えることが好ましい。
【0027】
インク回収手段は、第2ポンプ137と第2チューブ139で構成される。第2チューブ139は、途中に第2ポンプ137を備える。第2ポンプ137は第2ポンプ駆動回路182によって動作し、その動作は制御回路171が制御する。第2ポンプ137を駆動させると、第2チューブ139内部のインクはサブタンク141側からメインタンク131側へ移送される。
【0028】
第1チューブ138と第2チューブ139は、サブタンク141及びメインタンク131を介してインク循環経路を構成する。第1チューブ138及び第3チューブ144は、サブタンク141を介してメインタンク131からインクジェットヘッド110へのインク供給経路を構成する。
【0029】
インクジェットヘッド110は、ノズルから記録媒体124上へインクを吐出して記録媒体124上に画像を形成する。記録媒体124は、搬送ローラ122、123を含む記録媒体搬送手段178によって搬送される。インクジェットヘッド110は、ノズル面がプラテン121に対向するように配置され、インクはプラテン121上に搬送された記録媒体124上に吐出される。
【0030】
ここで、記録媒体124としては、例えば、紙、布、樹脂シートを挙げることができ、その画像形成面は透明、黒色、白色その他の任意のものを用いることができる。
【0031】
インクジェットヘッド110は、キャリッジ走査手段179によって、プラテン121の上方において記録媒体124の搬送方向と直交する方向、すなわち図1の紙面奥行き方向、に沿って移動する。
【0032】
画像データは、入力手段172を介してホストコンピュータ173から入力され、RAM(Random Access Memory)174に記憶され、画像形成時に制御回路171によって読み出される。入力手段172としては、例えば電源スイッチ、キーボード、マウス、外部機器とのインターフェイス回路などを挙げることができる。制御回路171は、画像データにしたがって、記録媒体搬送手段178及びキャリッジ走査手段179を動作させて、記録媒体124の搬送及びインクジェットヘッド110の走査をそれぞれ制御するとともに、インクジェットヘッド110の所定ノズルから所定のタイミングでインクを吐出させて記録媒体124上に画像を形成させる。
【0033】
記録媒体124の搬送制御、インクジェットヘッド110の走査制御、及び、インク吐出パターンの制御は、ROM(Read Only Memory)175に予め記憶されたプログラムにしたがって、制御回路171が行う。
【0034】
インクジェットヘッド110の走査方向の一端にはホームポジションが設けられている。ホームポジションでは、キャップによりノズル面を気密に覆った状態でインクを吐出または吸引させることができ、これにより、ノズル内のインクの状態の調整やノズル面の洗浄を行うことができる。
【0035】
キャップは、インクジェットヘッド110がホームポジションで静止しているときに、キャップ昇降手段176によって退避位置からインクジェットヘッド110のノズル面を覆う位置に移動する。キャップ昇降手段176の動作は制御回路171が制御する。
【0036】
また、キャップにはキャップ吸引手段177が接続されており、気密に覆った状態でノズル面及びノズル内のインクを吸引する。キャップ吸引手段177は、例えばポンプであって、制御回路171がその動作を制御する。
【0037】
サブタンク141は、インクジェットヘッド110に供給するインク142を内部に収容する。サブタンク141は、収容するインクの種類や外部環境に対応した耐久性を備えていれば任意の材質で構成できる。また、容量やインクジェットプリンタ100の構造によっては、複数の容器で構成してもよい。
【0038】
サブタンク141は、図2に示すように、内部のインク量を複数段階で検出する検出部143を備える。検出部143としては、サブタンク141内のインク142の組成に影響を与えないものであれば任意のものを用いることができ、例えば光学的または電気的または磁気的にインク量を検出するものを用いることができる。検出部143による検出結果は制御回路171へ出力される。
【0039】
検出部143は、サブタンク141内のインク量を複数段階、具体的には、容量の100%、75%、50%、25%、または0%の5段階、で検出できると好ましい。しかし、検出部143の検出機能が限られている場合、具体的には1段階検出の場合、検出部143はインク量の上限値検出用として使用することが好ましい。この場合、インク量の下限値検出は、インクジェットヘッド110からのインク吐出量と、第2ポンプ137によるインク回収量とを制御回路171によって計算し、サブタンク141内のインク量上限値からインク吐出量とインク回収量とを減ずることで得られるサブタンク141内のインク量推定値、をもって代用可能である。
【0040】
メインタンク131は、サブタンク141に供給するインク132を内部に収容する。メインタンク131は、収容するインクの種類や外部環境に対応した耐久性を備えていれば任意の材質で構成できる。さらに、容量やインクジェットプリンタ100の構造によっては、複数の容器で構成してもよい。
【0041】
メインタンク131内にはインク132を攪拌するための攪拌子134が配されている。この攪拌子134はメインタンク131の外部に配置された攪拌モータ133によって回転駆動される。攪拌モータ133はモータ駆動回路135によって動作し、その動作は制御回路171によって制御される。攪拌装置は、攪拌モータ133、攪拌子134、及びモータ駆動回路135によって構成される。攪拌装置は本実施形態において必須の構成ではなく、インク特性に応じて、攪拌装置の有無を選択できる。
【0042】
インクの循環について説明する。まず、第2ポンプ137を駆動させることによってサブタンク141内のインク142をメインタンク131に回収する。
【0043】
サブタンク141内のインク142が予め設定された量まで減少したことを検出部143が検出すると、制御回路171は、第1ポンプ136を駆動させてメインタンク131からサブタンク141へインクを供給する。検出部143によるインク量検出の代わりに、前述のサブタンク141内のインク量推定値、を用いてもよい。
【0044】
サブタンク141へのインク供給においては、第2ポンプ137を駆動させ続けてもよいが、サブタンク141へ供給する量を回収される量よりも多くする観点からは、第2ポンプ137を停止することが好ましい。
【0045】
サブタンク141内のインク量が所定量に達したことを検出部143が検出すると、制御回路171は、第1ポンプ136を停止して第1チューブ138内のインクの流れを停止させる。
【0046】
サブタンク141へのインク供給についてより具体的に説明する。サブタンク141のインク量の制御は、制御回路171でおこなう。ROM175内に予めインク容量の下限値と上限値を記憶させ、制御回路171は検出部143によってサブタンク141のインク量を検出し、検出されたインク量と記憶された下限値あるいは上限値を比較する。検出部143によるインク量検出の代わりに、前述のサブタンク141内のインク量推定値、を用いることができる。
【0047】
比較の結果に基づいて第1ポンプ136の動作を制御し、サブタンク141内へのインク供給を制御する。すなわち、制御回路171は、検出部143、または前述のサブタンク141内のインク量推定値、によってサブタンク141内のインク量が記憶された下限値、例えばサブタンク容量の25%、を下回ることを検出すると、第1ポンプ駆動回路181に第1ポンプ136を駆動するように指令をする。第1ポンプ136が駆動されると、インクがメインタンク131からサブタンク141内に供給される。制御回路171は、検出部143によって検出されるサブタンク141内のインク量が記憶された上限値、例えばサブタンク容量の100%、になるまで、第1ポンプ駆動回路181を制御して第1ポンプ136を駆動させる。制御回路171は、検出部143によってサブタンク141内のインク量が記憶された上限値、例えばサブタンク容量の100%、であることを検出すると、第1ポンプ駆動回路181を制御して第1ポンプ136を停止させる。
【0048】
インクの循環は以上のように行う。ここで、第1ポンプ136と第2ポンプ137のインク送液能力が同一とすると、両者を駆動させた状態でインクの循環を継続することができる。なお、この場合も、インクの循環はまずサブタンク141内のインクを回収することから開始する。
【0049】
画像形成中は、サブタンク141には常にインクがあることが必要であり、例えばインク量がサブタンク容量の25%から100%の範囲内に収まるように制御する。より好ましくは、サブタンク容量の75%から100%の範囲である。メインタンク131のインク残容量がない場合、メインタンク131に不図示の手段によりインクを追加するまでの間、サブタンク141内のインクだけで画像形成させ続ける必要があるので、サブタンク141のインク量の下限値は大きい値、具体的にはサブタンク容量の75%、に設定するのが好ましい。
【0050】
循環動作中は、サブタンク141のインク量の下限値が大きい値、具体的にはサブタンク容量の75%、に設定されていると、サブタンク141内のインク142の一部が入れ替わらずに滞留し、沈殿する可能性があるので好ましくない。したがって、循環動作中のみ、一時的にサブタンク141の下限値を小さい値、具体的にはサブタンク容量の25%、に設定できることが好ましい。
【0051】
画像形成中以外に循環動作を行う場合は、サブタンク141内のインク量の下限値検出を行わずに、予め設定された時間をかけて第2ポンプ137を駆動し、サブタンク141内のインク142を空にしてから、第1ポンプ136を駆動し、メインタンク131からサブタンク141へインクを供給してもよい。
【0052】
このような構成にすることにより、インク循環経路でインクを循環させることができるため、顔料の沈殿を防止してインクの濃度を一定に維持することが可能となる。
【0053】
インクの循環動作は、入力手段172またはタイマ180からの信号に基づいて、制御回路171が制御する。
【0054】
ここで、タイマ180を用いてインクの循環動作を行う場合の処理の流れについて、図3を参照して説明する。図3は、画像形成及びインク処理の流れを示すフローチャートである。
【0055】
まず、ステップS100において、インク供給の前に攪拌子134を回転させてメインタンク131内のインク132を攪拌し、インク132の濃度を均一にする。
【0056】
つづいて、ステップS101において、第1ポンプ136を駆動してメインタンク131内のインク132をサブタンク141に供給する。
【0057】
サブタンク141にインクを充填した後は、キャップ昇降手段176を上昇させインクジェットヘッド110をキャップし、キャップ吸引手段177を駆動してインクジェットヘッド110からインクを吸引する。これにより、サブタンク141内のインク142を、第3チューブ144を介してインクジェットヘッド110に充填する。
【0058】
インクジェットヘッド110にインクを充填した後は、タイマ180で経過時間t1、t2を測定する。ここでt1はインク循環を管理する変数、t2はインクジェットヘッドからのインク排出を管理する変数である。ステップS102において、制御回路171は、経過時間t1が予め定めた所定時間T1に達したか否かを判断する。所定時間T1は、インク特性に応じて、インクが沈殿しない時間を設定することが好ましく、例えば24時間に設定する。
【0059】
経過時間t1が所定時間T1に達した場合、すなわちステップS102でYESの場合、ステップS107においてインクを循環させる。ここで、図4のフローチャートを参照して、ステップS107のインク循環について詳細に説明する。
【0060】
ステップS107のインク循環に移行すると、ステップS200において、攪拌子134を回転させてメインタンク131内のインク132を攪拌し、インク132の濃度を均一にする。
【0061】
次に、ステップS201において、第2ポンプ137を駆動させてサブタンク141内のインク142をメインタンク131へ回収する。サブタンク141内のインク量が予め設定された量、例えばサブタンク容量の25%、まで減少したことを検出部143が検出すると、制御回路171は第2ポンプ137を停止する。前述した通り、検出部143によるインク量検出のかわりに、前述のサブタンク141内のインク量推定値、を用いることができる。
【0062】
次に、ステップS202において、第1ポンプ136を駆動させて、メインタンク131内のインク132をサブタンク141へ供給する。サブタンク141内のインク量が予め設定された量、例えばサブタンク容量の100%、に達したことを検出部143が検出すると、制御回路171は、第1ポンプ136を停止する。
【0063】
次に、ステップS203において、制御回路171はインク循環回数nが予め定めた所定回数Nに達したか否かを判断する。所定回数Nは、サブタンク141と第1チューブ138と第2チューブ139のインクがすべて入れ替わる回数に設定することが好ましく、例えば10回に設定する。
【0064】
インク循環回数nが所定回数Nに達していない場合、すなわちステップS203でNOの場合、ステップS206においてインク循環回数nに1を加え、ステップS201に戻る。
【0065】
インク循環回数nが所定回数Nに達した場合、すなわちステップS203でYESの場合、ステップS204において、攪拌子134を回転させてメインタンク131内のインク132を攪拌し、インク132の濃度を均一にする。続いて、ステップS205において、インク循環回数nを0に戻し、経過時間t1を0に戻し、ステップS107のインク循環を終了する。ステップS107のインク循環を終了したら、ステップS102において、タイマ180による経過時間t1の測定を再開する。
【0066】
経過時間t1が所定時間T1に達していない場合、すなわちステップS102でNOの場合、ステップS103で画像形成を行うか否かを判断する。この判断は、画像形成開始信号の入力の有無に対応する。
【0067】
画像形成を開始しない場合、すなわちステップS103においてNOの場合、ステップS102において、タイマ180による経過時間t1の測定を継続する。
【0068】
画像形成を開始する場合、すなわちステップS103においてYESの場合、ステップS104において、制御回路171は、経過時間t2が予め定めた所定時間T2に達したか否かを判断する。所定時間T2は、インク特性に応じて、インクが沈殿しない時間を設定することが好ましく、例えば24時間に設定する。
【0069】
経過時間t2が所定時間T2に達した場合、すなわちステップS104においてYESの場合、ステップS108において、インクジェットヘッド110をホームポジションに移動して、キャップ昇降手段176及びキャップ吸引手段177を用いてノズルからインクを吸引して外部へ排出させる。この工程においては、インクジェットヘッド110及び第3チューブ144内のインクを排出することが好ましい。ステップS108におけるインク排出後は、ステップS105において画像形成を開始する。
【0070】
一方、経過時間t2が所定時間T2に達しない場合、すなわちステップS104においてNOの場合、ステップS105において画像形成を開始する。
【0071】
画像形成が終了した場合、すなわちステップS106においてYESの場合、ステップS109において経過時間t1、t2をそれぞれ0に戻してから、ステップS100のインク攪拌、ステップS101のインク充填を行い、ステップS102において、タイマ180による経過時間t1の測定を再開する。
【0072】
このように、タイマ180を用いてインク循環を行っていない時間を測定し、経過時間t1が所定時間T1を経過した場合に、ステップS107のインク循環を行うと、サブタンク141とメインタンク131と第1チューブ138と第2チューブ139で構成されるインク循環経路内に存在するインクの顔料の沈殿を防止してインク濃度を所望の一定値に維持することができる。
【0073】
さらに、タイマ180を用いてインク排出を行っていない時間を測定し、経過時間t2が所定時間T2を経過した場合は、ステップS105の画像形成を開始する前に、ステップS108において、インクジェットヘッド110及び第3チューブ144内のインクを排出すると、メインタンク131からインクジェットヘッド110までのインク供給経路は、濃度を所望の一定値に維持されたインクで満たされるため、濃度が不均一なインクによる画像形成を防ぐことができる。
【0074】
このように、所定時間T2以上画像形成を行わずにインクジェットヘッド110及び第3チューブ144からインクを排出させても、インク排出は画像形成開始前の1回のみであり、その排出量が少ないためインクを無駄に消費してしまうことを防ぐことができる。
【0075】
<第2実施形態>
つづいて、図5、図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、第2実施形態に係るインクジェットプリンタ200の概略構成を示す図である。図6は、第2実施形態に係るインクジェットプリンタ200の構成を示すブロック図である。
【0076】
第2実施形態に係るインクジェットプリンタ200においては、サブタンク141内のインク142に作用するインク圧を所定の値に調整するためのインク圧力調整手段が設けられ、さらにインク圧を検出するインク圧センサ245を備えている点が第1実施形態に係るインクジェットプリンタ100と異なる。その他の構成は第1実施形態と同様であって、同じ部材については同じ参照符号を使用する。
【0077】
インクジェットプリンタ200では、インク圧力調整手段によりサブタンク141内のインク142に作用するインク圧を所定の値に調整することができるため、サブタンク141は記録媒体の搬送方向に対して交差する方向に往復移動するキャリッジに搭載することが可能である。
【0078】
インクジェットプリンタ200では、第4チューブ246は、一端がサブタンク141内に収容され、他端は大気開放された廃インクタンク253内に収容されている。第4チューブ246は、空気を移送する経路であるため、端部がサブタンク141内のインク142や廃インクタンク253内の廃インクで塞がれないように配置する。
【0079】
廃インクタンク253は、他の目的で用意された廃インクタンク、例えばキャップ吸引したインクを回収する廃インクタンク、と共通化することが可能である。なお、第4チューブ246は、インクジェットプリンタの仕様に対応した任意のチューブを使用することができる。
【0080】
インク圧力調整手段は、第3ポンプ252と第4チューブ246で構成される。第4チューブ246は、途中に第3ポンプ252を備える。第3ポンプ252は第3ポンプ駆動回路283によって動作し、その動作は制御回路171が制御する。第3ポンプ252の駆動は正転、逆転の両方が選択でき、本実施形態ではサブタンク141内部の空気が減圧される方向、すなわちサブタンク141内部の空気がサブタンク141から廃インクタンク253へ移送される方向、を第3ポンプ252の正転とする。
【0081】
なお、インク圧力調整手段は、サブタンク141内部の急激な空気圧変動を緩和するために、サブタンク141と第3ポンプ252を接続する第4チューブ246の途中に、バッファタンク251を備えることが好ましい。
【0082】
インク圧センサ245は、サブタンク141内のインク142に作用するインク圧を検出できる位置に配置する。
【0083】
インクジェットヘッド110内のインクと、第3チューブ144内のインクと、サブタンク141内のインク142は、連続する一塊の液体であるため、ある1点のインク圧を検出できれば、他点のインク圧は水頭差を考慮することにより求めることができる。具体的には、インク圧センサ245は、図5のように第3チューブ144に接続する位置のほか、インクジェットヘッド110に接続する位置、サブタンク141に接続する位置に配置してもインク142に作用するインク圧を検出することができる。
【0084】
インク圧センサ245の検出結果は制御回路171へ出力される。インク圧センサ245の検出結果が所定の目標値と一致しないとき、制御回路171は、第3ポンプ252を正転または逆転させてサブタンク141内の空気圧を変動させ、インク圧センサ245の検出結果が所定の目標値と一致するように制御する。
【0085】
第2実施形態におけるインク圧力調整手段の動作について、より具体的に説明する。
【0086】
安定的に画像形成を行うためには、インクジェットヘッド110において、インクがノズル面でメニスカスを形成し、ノズルを満たした状態を保つようにする必要がある。ノズル面におけるインク圧Pnは弱負圧、具体的には−3[kPa]以上0[kPa]以下、であることが好ましい。
【0087】
インクジェット110のノズル面と、インク圧センサ245の検出位置との鉛直方向距離をhとする。インク圧センサ245の検出値Psとノズル面におけるインク圧Pnの関係は、インク密度ρ、重力加速度gを用いて
Ps=Pn−ρgh・・・(1)
と表される。例えば、ノズル面におけるインク圧Pnの目標値が−1.0[kPa]、h=0.1[m]、インク密度ρ=1.0[kg/m^3]、重力加速度g=9.8[m/s^2]のとき、検出値Psの目標値は−1.98[kPa]である。
【0088】
インク圧センサ245の検出値Psが正圧側に変動したとき、例えば検出値Psが−1.80[kPa]のとき、制御回路171は、第3ポンプ252を正転させてサブタンク141内の空気を減圧し、検出値Psが目標値と一致するように制御する。
【0089】
逆に、検出値Psが負圧側に変動したとき、例えば検出値Psが−2.2[kPa]のとき、制御回路171は、第3ポンプ252を逆転させてサブタンク141内の空気を加圧し、検出値Psが目標値と一致するように制御する。
【0090】
インクの循環の動作と手順は第1実施形態と同様である。
【0091】
第2実施形態に係るインクジェットプリンタ200では、インク供給とインク回収の際に生じるインク圧の変動を、上記インク圧力調整手段により緩和し、インクジェットヘッド110のノズル面におけるインク圧Pnを適切な弱負圧に維持することが可能である。
【0092】
したがって、第2実施形態に係るインクジェットプリンタ200では、画像形成中であってもインク供給やインク回収、インク循環を行うことができる。
【0093】
<第3実施形態>
つづいて、図7、図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態に係るインクジェットプリンタ300の概略構成を示す図である。図8は、第3実施形態に係るインクジェットプリンタ300の構成を示すブロック図である。
【0094】
第3実施形態に係るインクジェットプリンタ300においては、第2実施形態のサブタンク141と第3ポンプ252を接続する第4チューブ246の途中に、空気圧センサ354が設けられている点が第2実施形態と異なる。第3実施形態においては、インク圧センサ245は必須の構成要素ではないため不図示とした。
【0095】
第3実施形態において、バッファタンク251を備える場合、バッファタンク251は空気圧センサ354と第3ポンプ252を接続する第4チューブ246の途中に配置することが好ましい。
【0096】
その他の構成は第2実施形態と同様であって、同じ部材については同じ参照符号を使用する。
【0097】
空気圧センサ354の検出結果は制御回路171へ出力される。空気圧センサ354の検出結果が所定の目標値と一致しないとき、制御回路171は、第3ポンプ252を正転または逆転させてサブタンク141内の空気圧を変動させ、空気圧センサ354の検出結果が所定の目標値と一致するように制御する。
【0098】
第3実施形態におけるインク圧力調整手段の動作について、より具体的に説明する。
【0099】
安定的に画像形成を行うためには、インクジェットヘッド110において、インクがノズル面でメニスカスを形成し、ノズルを満たした状態を保つようにする必要がある。ノズル面におけるインク圧Pnは弱負圧、具体的には−3[kPa]以上0[kPa]以下、であることが好ましい。
【0100】
インクジェットヘッド110のノズル面と、サブタンク141内のインク142の液面との鉛直方向距離をHとする。空気圧センサ354の検出値Paとノズル面におけるインク圧Pnの関係は
Pa=Pn−ρgH・・・(2)
と表される。
【0101】
(2)式において、Hの変化が少ない場合、言い換えると、Hが一定とみなせる場合、について具体的に説明する。ノズル面におけるインク圧Pnの目標値が−1.0[kPa]、H=0.2[m]、インク密度ρ=1.0[kg/m^3]、重力加速度g=9.8[m/s^2]のとき、検出値Paの目標値Ptは−2.96[kPa]である。
【0102】
空気圧センサ354の検出値Paが正圧側に変動したとき、例えば検出値Paが−2.80[kPa]のとき、制御回路171は、第3ポンプ252を正転させてサブタンク141内の空気を減圧し、検出値Paが目標値Ptと一致するように制御する。
【0103】
逆に、検出値Paが負圧側に変動したとき、例えば検出値Paが−3.2[kPa]のとき、制御回路171は、第3ポンプ252を逆転させてサブタンク141内の空気を加圧し、検出値Paが目標値Ptと一致するように制御する。
【0104】
(2)式において、Hが変数の場合については第4実施形態にて説明する。
【0105】
インクの循環の動作と手順は第1実施形態と同様である。
【0106】
第3実施形態に係るインクジェットプリンタ300では、インク供給とインク回収の際に生じるインク圧の変動を、上記インク圧力調整手段により緩和し、インクジェットヘッド110のノズル面におけるインク圧Pnを適切な弱負圧に維持することが可能である。
【0107】
したがって、第3実施形態に係るインクジェットプリンタ300では、画像形成中であってもインク供給やインク回収、インク循環を行うことができる。
【0108】
<第4実施形態>
つづいて、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の構成は第3実施形態と同様であって、同じ部材については同じ参照符号を使用する。
【0109】
第4実施形態においては、インクジェットヘッド110のノズル面と、サブタンク141内のインク142の液面との鉛直方向距離を変数として扱うため、空気圧センサ354の目標値も変数になる点が第3実施形態と異なる。
【0110】
制御回路171は、所定のタイミングで、サブタンク141内のインク142の液面位置を把握し、インクジェットヘッド110のノズル面と、インク142の液面との鉛直方向距離を算出する。算出した鉛直方向距離を(2)式に適用し、空気圧センサ354の目標値を求める。空気圧センサ354の検出結果が目標値と一致しないとき、制御回路171は、第3ポンプ252を正転または逆転させてサブタンク141内の空気圧を変動させ、空気圧センサ354の検出結果が所定の目標値と一致するように制御する。
【0111】
第4実施形態におけるインク圧力調整手段の動作について、より具体的に説明する。
【0112】
安定的に画像形成を行うためには、インクジェットヘッド110において、インクがノズル面でメニスカスを形成し、ノズルを満たした状態を保つようにする必要がある。ノズル面におけるインク圧Pnは弱負圧、具体的には−3[kPa]以上0[kPa]以下、であることが好ましい。
【0113】
サブタンク141内のインク142の液面位置は、第1実施形態で説明したサブタンク141内のインク量推定値、または検出部143によって把握できる。ただし、検出部143の検出点が限られている場合、例えば5点検出の場合、はインク142の液面位置を正確に把握することができないので、前述のインク量推定値を用いることが好ましい。
【0114】
インクジェットヘッド110のノズル面と、インク142の液面位置との鉛直方向距離がH[m]、ノズル面におけるインク圧Pnの目標値が−1.0[kPa]、インク密度ρ=1.0[kg/m^3]、重力加速度g=9.8[m/s^2]のとき、空気圧センサ354の目標値Ptは(2)式より
Pt=−1.0−9.8H・・・(3)
と表される。
【0115】
まず、制御回路171は、所定のタイミングで、サブタンク141内のインク142の液面位置を把握する。次に、インク142の液面位置をもとに鉛直方向距離Hを算出し、(3)式により空気圧センサ354の目標値Ptを定める。
【0116】
空気圧センサ354の検出結果Paが目標値Ptと一致しないとき、制御回路171は、第3ポンプ252を正転または逆転させてサブタンク141内の空気圧を変動させ、空気圧センサ354の検出結果Paが目標値Ptと一致するように制御する。
【0117】
インクの循環の動作と手順は第1実施形態と同様である。
【0118】
第4実施形態に係るインクジェットプリンタでは、インク供給とインク回収の際に生じるインク圧の変動を、上記インク圧力調整手段により緩和し、インクジェットヘッド110のノズル面におけるインク圧Pnを適切な弱負圧に維持することが可能である。
【0119】
さらに、第4実施形態に係るインクジェットプリンタは、サブタンク141内のインク量の変化による水頭値変動を補正することができるため、第3実施形態と比較してインクジェットヘッド110のノズル面におけるインク圧Pnをより適切な弱負圧に維持することが可能である。
【0120】
したがって、第4実施形態に係るインクジェットプリンタでは、画像形成中であってもインク供給やインク回収、インク循環を行うことができる。
【0121】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0122】
以上のように、本発明に係るインクジェットプリンタは、長時間の放置によりインク濃度が変化しやすいインクを用いる場合に有用である。
【符号の説明】
【0123】
100 インクジェットプリンタ
110 インクジェットヘッド
121 プラテン
122 搬送ローラ
123 搬送ローラ
124 記録媒体
131 メインタンク
132 インク
133 攪拌モータ
134 攪拌子
135 モータ駆動回路
136 第1ポンプ
137 第2ポンプ
138 第1チューブ
139 第2チューブ
141 サブタンク
142 インク
143 検出部
144 第3チューブ
171 制御回路
172 入力手段
173 ホストコンピュータ
174 RAM
175 ROM
176 キャップ昇降手段
177 キャップ吸引手段
178 記録媒体搬送手段
179 キャリッジ走査手段
180 タイマ
181 第1ポンプ駆動回路
182 第2ポンプ駆動回路
200 インクジェットプリンタ
245 インク圧センサ
246 第4チューブ
251 バッファタンク
252 第3ポンプ
253 廃インクタンク
283 第3ポンプ駆動回路
300 インクジェットプリンタ
354 空気圧センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にインクを吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドに前記インクを供給するサブタンクと、前記サブタンクに供給する前記インクを保持するメインタンクと、前記メインタンクから前記サブタンクに前記インクを送るインク供給手段と、前記サブタンクから前記メインタンクに前記インクを送るインク回収手段を備え、前記インク供給手段と前記インク回収手段を駆動し、前記メインタンクと前記サブタンクと前記インク供給手段と前記インク回収手段とに存在するインクを循環させることにより、インクの濃度を一定に保持することを特徴とするインクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記メインタンクに保持されている前記インクを攪拌する機構を備えた請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記サブタンク内の前記インクに作用するインク圧を所定の値に調整するためのインク圧力調整手段を備えた請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記インク圧を検出するインク圧センサを備え、前記インク圧センサの測定結果に基づいて前記インク圧力調整手段を駆動し、前記インク圧を所定の値に調整することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
前記サブタンク内の空気圧を検出する空気圧センサを有し、前記空気圧センサの測定結果に基づいて前記インク圧力調整手段を駆動し、前記インク圧を所定の値に調整することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
前記空気圧センサの測定結果と、前記サブタンク内のインク量の測定値または推定値と、に基づいて前記インク圧力調整手段を駆動し、前記インク圧を所定の値に調整することを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
前記記録媒体の搬送方向に対して交差する方向に往復移動するキャリッジに前記サブタンクを搭載することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
画像形成せずに所定時間が経過したときに、前記インク供給手段と前記インク回収手段を駆動し、前記メインタンクと前記サブタンクと前記インク供給手段と前記インク回収手段とに存在する前記インクを循環させる循環ステップを所定のタイミングで行う制御手段を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項9】
画像形成せずに所定時間が経過したときに、前記インクジェットヘッド内のインクを排出する排出ステップを所定のタイミングで行う制御手段を有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−121344(P2011−121344A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283332(P2009−283332)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(395003187)株式会社セイコーアイ・インフォテック (173)
【Fターム(参考)】