説明

インクジェット印刷が可能な組成物

液体キャリア中のナノ金属パウダーを含むインクジェット印刷可能組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインクジェット印刷可能組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷は広く使用される印刷技術である。具体例には、連続型インクジェット印刷およびドロップオンデマンド型インクジェット印刷が含まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
我々はインクジェットすることが可能であり種々の基体上の導電性パターンを形成する組成物を開発した。本明細書で分散体は液体キャリア中に分散したナノ金属パウダーである。インクは追加の添加物が入った分散体であり、印刷工程の要件および最終の生成物性質を満たすために、分散体に追加の性質を与える。最終の印刷生成物はその特定の応用に従う追加の性質を有することができるかもしれない導電性パターンの形である。本願中に記載された冶金化学的工程(Metallurgic Chemical Process:MCP)によって生産される該ナノ金属パウダーは、特異的性質があり、添加物があってもなくても液体キャリア(有機溶媒、水、またはいずれかのそれらの組み合わせ)中のパウダーの分散および解凝集を可能にする。
我々はMCP製造ナノ金属パウダーでこれらの特長を活かすことができ、ナノ金属パウダー、液体キャリア、および、任意選択的に、添加物の適切な組み合わせを選択することによって高金属濃度でのインクジェット印刷の要求に応じた、非常に低粘度の組成物を設計した。低粘度と高金属濃度をを兼ねた能力により、インクジェット印刷のための特に有用な組成物となった。
【0004】
(a)水、水混和性有機溶媒、もしくはそれらの組み合わせまたは(b)有機溶媒、もしくは有機溶媒の組み合わせ並びに(c)界面活性剤、湿潤剤、安定剤、吸湿剤、粘弾性試薬、およびそれらの組み合わせを含む液体キャリア中の実質的に均一に分散したナノ金属粒子を含む分散体が記載される。
【0005】
これらの分散体に基づき、そしてさらに性質改質添加物(例えば、接着促進剤、粘弾性調整添加物、およびその同類のもの)を含むインクも記載する。
該組成物にはそれらのジェット能力(通常、μmの範囲である小さいノズルがあるインクジェット印刷ヘッドを通した印刷)が可能となる特性がある。これらの特性には以下が含まれる:(室温でまたはジェット温度で)1〜200cPの低粘度、溶媒ベースの分散体で20〜37ダイン/cmおよび水ベースの分散体で30〜60ダイン/cmの表面張力、1%〜70%(重量/重量)のナノ粒子の金属充填、150nmより下、好ましくは80nmより下の粒子サイズ分布(particle size distribution:PSD)D90であるナノ金属粒子材料の低粒子サイズ分布。該組成物は沈降が最も小さく、印刷ヘッドを目詰まりさせずまた組成物の性質を変更しないで噴射を可能とするのに充分な安定性がある。該組成物は連続インクジェット技術、ドロップオンデマンドインクジェット技術(ピエゾおよび熱等)およびエアーブラシ、フレクソ印刷、静電沈着、ワックスホットメルトなどのさらに追加技術を含む異なる技術によって印刷可能である。
【0006】
本発明の1または2以上の態様の詳細を、添付の図および下記の記載に示す。本発明の他の特長、目的、および利点は、当該記載および図、並びに請求項から明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
インクジェット可能な組成物は液体キャリア中のナノ金属粒子を特性とする。好適なナノ金属粒子は、米国特許第5、476、535号明細書(“高純度超微粉金属パウダーの製造方法”)および国際公開第2004/000491A2号パンフレット(“高純度金属性ナノパウダーの生産方法およびそれによって生産されたナノパウダー”)に記載された工程によって製造される銀、銀銅合金、銀パラジウム合金、および他の金属並びに合金を含む(両方とも全体を参照することによりここに取り込む)。ナノ金属粒子は“非均一球”形状であり、それらの化学的組成物は、最大0.4%(重量/重量)のアルミニウムを含み、どちらもこの生産方法にとって独特である。代表的なナノ金属粒子のSEM写真を図2〜6に示す。液体キャリア中のナノ金属粒子の分散によって調製された代表的な組成物のTEM写真を図7〜8に示す。粒子の非均一(変形長円形)形状が図9に示すXRDデータおよび粒子サイズ分布測定からはっきり理解できる。
【0008】
有用な液体キャリアは水、有機溶媒、およびそれらの組み合わせを含む。有用な添加物は界面活性剤、湿潤剤、安定剤、吸湿剤、粘弾性調整剤、接着促進剤、およびその同類のものを含む。具体例、商業的に入手可能であるそれらの多くは以下を含む:
有機溶媒:
DPM(ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル)、PMA(1、2−プロパンジオールモノメチルエーテルアセテート)、ドワノール(Dowanol) DB(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、BEA(ブトキシエチルアセテート)。
溶媒ベースの分散体のための分散剤および安定剤:BYK−9077、ディスパービク(Disperbyk)−163、PVP K−15。
水ベースの分散体のための分散/湿潤剤および安定剤:BYK−154、BYK−162、BYK−180、BYK−181、BYK−190、BYK−192、BYK−333、BYK−348、タモール(Tamol)Tl 124、SDS、AOT、トゥイーン(Tween)20、トゥイーン80、L−77、ベタイン、スルホコハク酸ラウレスナトリウムおよびラウレス硫酸ナトリウム、テゴ(Tego)735W、テゴ740W、テゴ750W、ディスパービク、PDAC(ポリ(ジアリールジメチル塩化アンモニウム))、ノニデット(Nonidet)、CTAC、ダクサド(Daxad)17および19(ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩)、BASF104、ソルスパー(Solspers)43000、ソルスパー44000、アトロックス(Atlox)4913、PVPK−30、PVPK−15、ジョンクリル(Joncryl)537、ジョンクリル8003、Ufoxan、STPP、CMC、モーウェット(Morwet)、LABSW−100A、タモール(Tamol)1124。
水ベースの分散体のための吸湿剤:PMA、DPM、グリセロール、スルフォラム(Sulfolam)、ジエチレングリコール、トリエタノールアミン、ドワノールDB、エタノール、DMF(ジメチルホルムアミド)、イソプロパノール、n−プロパノール、PM(l−メトキシ−2−プロパノール)、ジグリム(Diglyme:ジ(エチレングリコール)ジエチルエーテル)、NMP(1−メチルピロリジノン)。
【0009】
ここで生成された印刷パターンはそれらの伝導性を増加させるために任意の好適な方法で、ポスト印刷で処理できる。該処理は以下の方法またはそれらの組み合わせのいずれかとなることができる:国際公開第2004/005413Al号パンフレット(“低焼結温度導電性インク同一物生産のためのナノ技術的方法”)および国際公開第03/106573号パンフレット(“導電性および透明なナノコーティングおよびナノインクおよびナノパウダーコーティングの生産のための方法並びにそれによって生産されたインク”)に記載された方法、放射、マイクロウェーブ、光、フラッシュ光、レーザー焼結、圧力の適用、研磨、摩擦焼結、(例えば強制対流オーブン、ホットプレート等のいかなる形でも適用される)熱ヒート、連続放射、スキャンビーム、パルスビーム等の適用。好ましくは該処理は本出願と同時に出願され、国際公開第03/106573号パンフレット内の“基体上の導電性印刷パターン調製のための低温度焼結工程、およびそれらに基づく物品”と題された暫定特許出願番号第 号明細書中に記載された“化学的焼結方法”(CSM)である。
【0010】
分散体およびインクは、軟質面、硬質面、弾性面、およびセラミック面を含む広範な範囲の表面上へ印刷する可能である。具体例は、紙、ポリマーフィルム、織物、熱可塑性、ガラス、布職物、プリント基板、エポキシ樹脂、およびその同類のものを含む。本発明を記載しさらに以下の実施例によって記載する。
【実施例】
【0011】
例1
30重量%の銀ナノパウダー(#471−G51)の分散体(米国特許第5、476、535号明細書および国際公開第2004/000491A2号パンフレットに記載された様に調製した)、0.7%ディスパービク(Disperbyk:商標)348(ドイツ国ウェーゼルのBYKケミエ(BYK−Chemie)から入手可能)、5.3%BYK(商標)190(またBYKケミエ社から入手可能)、0.35%PVP K−30(ジョンソンマッテーイ(Johnson Matthey)アルファアーサー社(Alfa Aesar)から入手可能)、3.15%DPM(ジプロピレングリコールメチルエーテル)、25.5%イソプロパノール(IPA)、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(Dispermat:VMA−ゲッツマン(GETZMANN)GMBH)で混合する間に、最小の粒子サイズ分布(PSD)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該分散体をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターで印刷した。
【0012】
例2
40重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、0.6%ディスパービク(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、4.6%BYK(商標)190(またBYKケミエ社から入手可能)、0.1%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、11%NMP、0.5%AMP、および添加物と溶媒および水とを混合して、調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(VMA−ゲッツマンGMBH)で混合する間に、最小のPSDが達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該分散体をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターで印刷した。
【0013】
例3
50重量%の銀ナノパウダー(#471−G51)分散体(米国特許第5、476、535号明細書および国際公開第2004/000491A2号パンフレットに記載された様に調製した)、0.5%ディスパービク(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、3.8%BYK(商標)190(またBYKケミエ社から入手可能)、0.25%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、0.25%トゥイーン20(オルドリッチ社から入手可能)、9.1%NMP、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(VMA−ゲッツマンGMBH)で混合する間に、最小のPSDが達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該分散体をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターで印刷した。
【0014】
例4A
60重量%の銀ナノパウダー(#471−G51)の分散体(米国特許第5、476、535号明細書および国際公開第2004/000491A2号パンフレットに記載された様に調製した)、0.4%ディスパービク(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、3%BYK(商標)190(またBYKケミエ社から入手可能)、0.1%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、7.3%NMP、0.4%AMP、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(VMA−ゲッツマンGMBH)で混合する間に、最小のPSDが達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。該分散体をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターで印刷した。
【0015】
例5
60重量%の銀ナノパウダー(#473−G51)の分散体(例26に記載されたように調製した)、0.4%ディスパービク(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、3%BYK(商標)190(またBYKケミエ社から入手可能)、0.1%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、0.4%AMP、7.3%イソプロパノール(IPA)、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(VMA−ゲッツマンGMBH)で混合する間に、最小のPSDが達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを10分間行った。該分散体をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターで印刷した。
【0016】
例6
60重量%の銀ナノパウダー(#473−W51)の分散体(米国特許第5、476、535および国際公開第2004/000491A2号パンフレットに記載された様に調製した)、0.4%ディスパービク(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、3%BYK(商標)190(またBYKケミエ社から入手可能)、0.1%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、0.4%AMP、11%NMP、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(VMA−ゲッツマンGMBH)で混合する間に、最小のPSDが達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該分散体をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターで印刷した。
【0017】
例7
10重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、0.5%ディスパービク(商標)163(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.007%BYK(商標)333(またBYKケミエ社から入手可能)、および添加物と溶媒とを混合することによって調整BEA(ブトキシエチルアセテート)を調製した、そして直径47mm溶解シャフト4000回転/分の高速ホモジナイザーディスーパーマット(VMA−ゲッツマンGMBH)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 76nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。26mN/mの表面張力をデュノイリング(Dunoy ring)法によって測定した。
【0018】
例8
60重量%の銀ナノパウダー(#473−G51)の分散体(例26に記載されたように調製した)、3%ディスパービク(商標)163(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.04%BYK(商標)333(またBYKケミエ社から入手可能)、および添加物と溶媒とを混合することによって調整BEA(ブトキシエチルアセテート)を調製した、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーター(Premier Mill Labratory Dispersator)シリーズ2000型90(プレミアミル社:Premier Mill Corp.米国)で混合している間に、最小のPSDが達成されるまで(Dl00 77nm)銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。組成物の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して17cPと決定した。26.5mN/mの表面張力をデュノイリング法によって測定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして5μΩcmと決定した。
【0019】
例9
10重量%の銀ナノパウダー(#473−G51)の分散体(例26に記載されたように調製した)、0.6%ディスパービク(商標)190(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.015%BYK(商標)348(またBYKケミエ社から入手可能)、0.015%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、0.93%NH3水溶液、18.66%NMP、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 76nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物の粘度は4cPブルックフィールド粘度計を使用してと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。
【0020】
例10
40重量%の銀ナノパウダー(#473−G51)の分散体(例26に記載されたように調製した)、2.4%ディスパービク(商標)190(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.06%BYK(商標)348(またBYKケミエ社から入手可能)、0.06%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、0.6%NH3水溶液、12%NMP、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。組成物の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して17cPと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。
【0021】
例11
60重量%の銀ナノパウダー(#473−G51)の分散体(例26に記載されたように調製した)、3%ディスパービク(商標)190(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.08%BYK(商標)348(またBYKケミエ社から入手可能)、0.2%PVP K−15(フルーカ(Fluka)社から入手可能)、0.147%AMP(2−アミノ−2−メチルプロパノール)、7.343%NMP(1−メチルピロリジノン)、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して15cPと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。
【0022】
例12
10重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、1.14%ディスパービク(商標)190(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.15%トゥイーン20(オルドリッチ社から入手可能)、0.15%NH3水溶液、1.5%PMA、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(D50 50nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して3cPと決定した。組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして11μΩcmと決定した。
【0023】
例13
60重量%の銀ナノパウダー(#471− W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、3%ディスパービク(商標)190(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.08%BYK(商標)348(またBYKケミエ社から入手可能)、0.2%PVP K−30(アルファアーサー−ジョンソンマッテーイ社から入手可能)、0.147%AMP、7.343%NMP、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(D50 50nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを10分間行った。該組成物の粘度はブルックフィールド粘度計を使用してと18cP決定した。組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして11μΩcmと決定した。
【0024】
例14
50重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した、0.3%ディスパービク(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.5%NH3水溶液、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSDが達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして19μΩcmと決定した。
【0025】
例15
20重量%の銀ナノパウダー(#473−G51)の分散体(例26に記載されたように調製した)、1%ディスパービク(商標)190(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.027%BYK(商標)348(またBYKケミエ社から入手可能)、0.067%PVP K−15(フルーカ(Fluka)社から入手可能)、0.313%AMP(2−アミノ−2−メチルプロパノール)、15.76%NMP(1−メチルピロリジノン)、および添加物と溶媒および水とを混合して、調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを10分間行った。該組成物の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して15cPと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。導電性パターンをレックスマークプリンターZ602、黒色インクを該分散体と交換したカートリッジレックスマーク黒色l7および16を使用して該分散体で印刷した。該分散体をHP半光沢写真クオリティー紙(C6984A)に印刷した。2つの経路を行った。該導電性パターンを150℃で90分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして70μΩcmと決定した。
【0026】
例16
該分散体をエプソンプレミアム光沢写真紙(S0412870)に印刷した以外は例15の手順を行った。該導電性パターンを80℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして70μΩcmと決定した。
【0027】
例17
該組成物をHPプレミアムインクジェット透明フィルム(C3835A)上に印刷したほかは例15の手順を行った。該導電性パターン150℃で30分間を焼結し、その後抵抗値を測定しそして70μΩcmと決定した。
【0028】
例18
20重量%の銀パラジウムナノパウダー(#455)の分散体(米国特許第5、476、535および国際公開第2004/000491A2号パンフレットに記載された様に調製した)、4%ディスパービク(商標)163(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、および添加物と溶媒とを混合することによって調整BEA(ブトキシエチルアセテート)を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(D50 50nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを10分間行った。該組成物の粘度は粘度計を使用して3cPと決定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして113μΩcmと決定した。
【0029】
例19
40重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、0.3%BYK(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.6%NH水溶液、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。組成物の粘度を、200回転/分の一定せん断コーンスピンドル#4を用いたブルックフィールド粘度計を使用して20cPと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして17μΩcmと決定した。
【0030】
例20
60重量%の銀ナノパウダーの分散体(#471−W51)(例28に記載されたように調製した)、0.3%BYK(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.4%NH3水溶液、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物の粘度は一定せん断コーンスピンドル#4、200回転/分のブルックフィールド粘度計を使用して78cPと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして24μΩcmと決定した。
【0031】
例21
40重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、0.3%BYK(商標)348(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、0.6%NH3水溶液、および添加物と溶媒および水とを混合して調整水を調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。組成物の粘度を、200回転/分の一定せん断コーンスピンドル#4を用いたブルックフィールド粘度計を使用して20cPと決定した。デュノイリング法を使用して47.5mN/mの表面張力を測定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして17μΩcmと決定した。
【0032】
例22
40重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、2%BYK(商標)9077(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、および調整PMAを、添加物と溶媒を混合して調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。組成物の粘度を、200回転/分の一定せん断コーンスピンドル#4を用いたブルックフィールド粘度計を使用して20cPと決定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンを300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして17μΩcmと決定した。
【0033】
例23
50重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、2.5%BYK(商標)9077(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、および調整PMAを、添加物と溶媒を混合して調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物の粘度は一定せん断コーンスピンドル#4、200回転/分のブルックフィールド粘度計を使用して24cPと決定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンが300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして14μΩcmと決定した。
【0034】
例24
60重量%の銀ナノパウダー(#471−W51)の分散体(例28に記載されたように調製した)、3%BYK(商標)9077(ドイツ国ウェーゼル、BYKケミエ社から入手可能)、および調整PMAを、添加物と溶媒を混合して調製し、そして直径47mm溶解シャフトの高速プレミアミルラボラトリーディスパレーターシリーズ2000型90(プレミアミル社、米国)で混合する間に、最小のPSD(Dl00 77nm)が達成されるまで銀ナノパウダーを数回に分けて加えた。典型的には、ホモジナイゼーションを6000回転/分で10分間行った。該組成物の粘度は一定せん断コーンスピンドル#4、200回転/分のブルックフィールド粘度計を使用して40cPと決定した。該組成物を使用して調製した導電性パターンが300℃で30分間焼結し、その後抵抗値を測定しそして14μΩcmと決定した。
【0035】
例25−28に、種々のナノ金属パウダーの調製を記載する。
例25(MCP工程#440を通したナノパウダーの生産)
少なくとも温度661℃の大気下の誘導溶融炉中の攪拌したグラファイトるつぼ中で30重量%の銀および70重量%のアルミニウム(例えば、300グラム銀および700グラムアルミニウム)を溶解することで、銀ナノパウダーを調製した。溶融物を鉄製の14mm厚の鋳型内に注入した。鋳型されたインゴットを室温まで冷めるまで放置し、そして400℃で2時間電気炉内でアニールした。アニール化したインゴットを室温で放冷し、そして室温下ロール機で(22回通過で13mm厚〜1mm厚へ)圧延した。該シートを切断しそして560℃の電気炉で4時間熱処理した。加熱したシートを室温下水中で急冷した。該シートを次に過剰NaOH溶液(脱イオン水中25重量%、室温で密度1.28グラム/ml、0.1kgの合金当たり1.92kgのNaOH溶液)に28℃の開始温度および70℃より下の温度に12時間保って冷却する間に(外部の攪拌なしの浸出反応)で浸出させた。
【0036】
次に、該NaOH溶液を静かにデカントしそして該サンプルを2時間放置した後で25%NaOH溶液の新たな部分(当初の合金当たり40グラム)を加えた。該スラリーをろ過しそしてpH7の脱イオン水で洗浄した。該パウダーを45℃より下の温度で対流オーブンで乾燥した。本ステージで生産した該パウダーはXRDおよびSEMによって測定したところ80nmより下の第1粒子サイズであり、99.7%銀、0.3%のアルミニウム、および微量の典型的な化学的組成物であった。
【0037】
15.66グラムのスパン20および2.35グラムのヘキサデカノールを750mlのエタノール中に溶解してエタノール溶液を調製した。500グラムのろ過した乾燥パウダーを、エタノール溶液に加え、そして2時間攪拌した。該スラリーをトレイに注ぎ、そして該エタノールを45℃より下の温度で蒸発させた。該コートしたパウダーをジェットミルを通して、レーザー回折で測定した所80nmより下の粒子サイズ(D90)の解凝集した銀ナノパウダーを得た。
【0038】
例26(MCP工程#473−G51を通したナノパウダー生産)
攪拌したグラファイトるつぼ中の24.4重量%の銀、0.6重量%の銅および75重量%のアルミニウム(例えば、243.8グラム銀、6.3グラム銅および750グラムアルミニウム)を少なくとも661℃の温度の大気下で、溶融して銀ナノパウダーを調製した。溶融物を鉄製の14mm厚の鋳型内に注入した。鋳型されたインゴットを室温まで冷めるまで放置し、そして400℃で2時間電気炉内でアニールした。アニールされたインゴットを、室温で冷却するまで放置し、そして室温でロール機で(24回通過で13mm厚から1mm厚へ)圧延した。シートを切断し、そして電気炉内440℃で4時間熱処理した。加熱したシートを室温下水中で急冷した。該シートを過剰のNaOH溶液(脱イオン水中25重量%、室温で密度1.28グラム/ml、0.1kgの合金当たり1.92kgのNaOH溶液)中、28℃の開始温度で、そして70℃より下の温度12時間(外部の攪拌なしの浸出反応器)に保って冷却している間に浸出させた。
【0039】
該NaOH溶液を静かにデカントしそして25%NaOH溶液の新たな部分(当初の合金当たり40グラム)を加えそして2時間放置した。本ステージで生産した該パウダーはXRDおよびSEMによって測定した所80nmより下の第1粒子サイズ、および5mt/グラム超の表面エリアであった。15.66グラムのスパン20および2.35グラムのヘキサデカノールを750mlのエタノール中に溶解してエタノール溶液を調製した。500グラムのろ過した乾燥パウダーを、エタノール溶液に加え、そして2時間攪拌した。該スラリーをトレイに注ぎ、そしてエタノールを45℃より下の温度で蒸発させた。該コートしたパウダーをジェットミルを通して、レーザー回折で測定した所80nmより下の粒子サイズの解凝集した銀ナノパウダー(D90)を得た。
【0040】
前のステップで生産した該パウダーをさらに熱いエタノールで何回か(3〜5回)洗浄し、そしてトレイ中で全てのエタノールが蒸発するまで45℃より下の温度で乾燥した。レーザー回折で測定した所80nmより下の粒子サイズ(D90)である解凝集した銀ナノパウダー、およびTGによって測定した所1.2重量%の未満の有機コーティングを得た。
【0041】
例27(MCP工程#473−SHを通したナノパウダーの生産)
24.4重量%の銀、0.6重量%の銅および75重量%のアルミニウム(例えば、243.8グラム銀、6.3グラム銅および750グラムアルミニウム)を攪拌したグラファイトるつぼ中で、少なくとも661℃の温度下で溶融して銀ナノパウダーを調製した。溶融物を鉄製の14mm厚の鋳型内に注入した。鋳型されたインゴットを室温まで冷めるまで放置し、そして400℃で2時間電気炉内でアニールした。アニール化したインゴットを室温で放冷し、室温でロール機で(24回通過で、13mm厚から1mm厚へ)圧延した。シートを切断し、そして電気炉内440℃で4時間熱処理した。加熱したシートを室温下水中で急冷した。該シートを過剰のNaOH溶液(脱イオン水中25重量%、室温で密度1.28グラム/ml、0.1kgの合金当たり1.92kgのNaOH溶液)中、28℃の開始温度で、70℃より下の温度に、12(外部の攪拌なしの浸出反応器)時間保って冷却している間に浸出させた。
【0042】
該NaOH溶液を静かにデカントしそして25%NaOH溶液の新たな部分(当初の合金当たり40グラム)を加えそして2時間放置した。本ステージで生産した該パウダーはXRDおよびSEMによって測定した所80nmより下の第1粒子サイズおよび5mt/グラム超の表面エリアであった。15.66グラムのスパン20および2.35グラムのヘキサデカノールを750mlのエタノール中に溶解してエタノール溶液を調製した。500グラムのろ過した乾燥パウダーを、エタノール溶液に加え、そして2時間攪拌した。該スラリーをトレイに注ぎ、そして該エタノールを45℃より下の温度で蒸発させた。該コートされたパウダーをジェットミルを通して、レーザー回折で測定した所80nmより下の粒子サイズ(D90)である解凝集した銀ナノパウダーを得た。
【0043】
例28(MCP工程#471−W51を通したナノパウダー生産)
銀ナノパウダーを10重量%の銀、0.1重量%の銅および89.9重量%のアルミニウム(例えば、99グラム銀、1グラム銅および899グラムアルミニウム)を、攪拌したグラファイトるつぼ中で少なくとも661℃の温度下で溶解して調製した。溶融物を鉄製の14mm厚の鋳型内に注入した。鋳型されたインゴットを室温まで冷めるまで放置し、そして400℃で2時間電気炉内でアニールした。アニールされたインゴットを、室温で冷却するまで放置し、そして室温でロール機で(24回通過で13mm厚から1mm厚へ)圧延した。シートを切断し、そして電気炉内440℃で4時間熱処理した。加熱したシートを室温下水中で急冷した。該シートをNaOH溶液(脱イオン水中25重量%、室温で密度1.28グラム/ml、0.1kgの合金当たり1.92kgのNaOH溶液)中で28℃の開始温度で95℃より下の温度に保って放冷する間に浸出させた。温度が95℃に達したとき、NaOH溶液をデカントした(外部の攪拌なしの浸出反応器)後で該溶液を10分間静置した。本ステージで生産した該パウダーはXRDおよびSEMによって測定した所80nmより下の第1粒子サイズおよび11mt/グラム超の表面エリアであった。
【0044】
水溶液を13.5グラムのタモールTl124(ロームアンドハース社から入手可能)170ml水に溶解して調製した。300グラムの浸出した乾燥パウダーを該水溶液に加えて、そして100分間攪拌した。該スラリーをトレイ中に注ぎ、そして水を45℃より下の温度で蒸発させた。該コートされたパウダーを、ジェットミルを通してレーザー回折で測定した所70nmより下の粒子サイズ(D90)である解凝集した銀ナノパウダーを得た。
【0045】
例29:安定性
例15中で調製した組成物を14日後に5μmのフィルターを通してろ過した。該金属のろ過の前後の充填はTG法を使用して測定した所、重量でそれぞれ19.7%および19.6%であった、PSDも測定し、そして違いは見出さなかった。これは該組成物が良好な安定性および分散能力を有していることを示す。
【0046】
例30〜34
例30〜34は種々の溶媒ベースの組成物を示す。個々の組成物の組成および性質を表1中に示す。該組成物は、個々が60重量%の銀ナノパウダーNo.471−W51(例28に記載されたように調製した)を含み、以下のように調製した:表1に示す組成物がある6gの液体キャリアを4000回転/分でディスーパーマット(VMA−GETZMAKN GMBH)を使用して均質化した。9gの銀/銅合金ナノパウダーを徐々に加え、そして次に6000回転/分で10分間ホモジナイゼーションを行った。HPPS(マルバーンインスツルメンツ)を使用して、分散体のそれに類似の液体中に希釈したディパージョンの粒子サイズ測定を行った。測定は液相分散体のみ行った。いくつかの分散体が均質化後にペーストを形成したが;これらのペーストをさらに調べなかった。
【0047】
【表1】

【0048】
表1に示すように、PMA、ドワノールDB+PMA、またはBE中に分散した銀/銅合金ナノパウダー、および分散剤としてのBYK9077またはディスパービク163を含み、および湿潤剤としてのBYK−333からなる処方は、インクジェットインクとして使用するための良い候補である。これらの処方はサイズ分布グラフ(15〜35nm、230〜235nm、および450nm)中の2〜3ピークで特徴付けられ。粘度は25℃で14〜18cPの範囲および45℃で11cPであることを見出し、表面張力は約24〜25mN/mである。約10日後、いくらかの沈殿(振ると容易に再分散した)があったが、はっきりと目視で見える分離はなく、依然液体中に分散した多くの小さい粒子があることを示す。
【0049】
例35〜43
例35〜43に、種々の水ベースの組成物を記載する。個々の組成物の組成および性質を表2中に示す。組成物は、個々が60重量%の銀ナノパウダーNo.473−G51(例26に記載されたように調製した)を含み、以下のように調製した:表2に示した組成物である6gの液体キャリアを4000回転/分でディスーパーマット(VMA−GETZMANN GMBH)を使用して均質化した。9gの銀ナノパウダーを徐々に加え、そして次に6000回転/分で10分間ホモジナイゼーションを行った。HPPS(マルバーンインスツルメンツ)を使用して、分散体のそれに類似の液体中に希釈したディパージョンの粒子サイズ測定を行った。測定は液相分散体のみ行った。いくつかの分散体は均質化後にペーストを形成した。;これらのペーストをさらに調べなかった。
【0050】
【表2】

【0051】
表2に示した結果は有用な水ベースのインクの処方が、銀ナノパウダー473−G51を使用して調製可能であることを示す。本パウダーは続いてエタノールによる洗浄で、実用的に消耗性有機物質の除去によって、ヘキサデカノール中でスパン(Span)の存在下で得られる。BYK190(湿潤剤BYK348と組み合わせて)が、PVP K−15およびK−30と組み合わせて本ナノパウダーのための有用な分散剤であることが見出せた。さらに、NMP、PMA、ドワノールDBおよびn−プロパノールを、共溶媒および吸湿剤として使用する。
【0052】
組成物のpHをAMP(2−アミノ−2−メチルプロパノール)で調製した。幾つかの実験を(pH11.5)中で1%AMP水行った。分散体は通常、4つのピーク(約20nm、230nm、および1μmおよび2.7μmで2つの弱いピーク)を含むサイズ分布に特徴がある。AMP濃度を0.5%に減少させると、pH値が10.9に減少する結果となった。そうしたpHの訂正を行うと、結果として分散体の特長の改善となった。
【0053】
表2を見ると、例41および42はサイズ分布グラフ中のたった2つのピークに特徴がある:20〜25nm(70−86%)および230nm(13〜29%)。これらの処方はインクジェット印刷のための特に有用な粘度を示した。
【0054】
例44〜145
例44〜145に追加の水ベースの組成物を記載する。個々の組成物の組成および性質を表3〜表12中に示す。該組成物は、個々が、記載したものを除き、60重量%の銀ナノパウダーNo.471−W51(例28に記載されたように調製した)を含み、以下のように調製した:表3〜表12に示した組成物がある6gの液体キャリアを4000回転/分でディスーパーマット(VMA− GETZMANN GMBH)を使用して均質化した。9グラムの銀ナノパウダーを徐々に加え、そしてホモジナイゼーションを10分間6000回転/分で行った。HPPS(マルバーンインスツルメンツ)を使用して、分散体のそれに類似の液体中に希釈したディパージョンの粒子サイズ測定を行った。測定は液相分散体でのみ行った。いくつかの分散体は均質化後にペーストを形成した。;これらのペーストをさらに調べなかった。
【0055】
【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【0056】
表3〜表12中に示した結果は最良の分散体を高いpH値、例えば約10で得ることができることを示す。したがって、実験をアンモニア溶液、およびNHの蒸発を防ぐために有機アミン(AMP)を加えて行った。AMPの低濃度(例えば、水中の0.04%AMPはpHが10となる)を使用した。銀ナノパウダー分散体の調製でpHが9に減少する結果となるため、全実験におけるAMP濃度は1%であった。最良の分散体(分散剤または湿潤剤なしで非常に希釈されている)が吸湿剤としてイソプロパノールおよびエタノールを使用して得られ;両添加物の最適な濃度は40%であることが見出された。幾つかの処方はまた蒸発を抑えるために添加物としてDPMを含んでいた。
【0057】
表3〜表12に見るように、大部分の処方はコンパクトな沈殿物を含みそして比較的高い粘度であった。銀ナノパウダー濃度を60%から40%に減少させると沈殿量が減少する結果となり、沈殿物もコンパクトでなくなった。40%の銀ナノパウダー(例えば、例137および138)を含む処方の粘度は25℃で10.9cPおよび45℃で6.9cPであった。
【0058】
例146〜167
例146〜167に追加の水ベースの組成物を記載する。個々の組成物の組成および性質を表13〜表14に示す。該組成物は個々が60重量%の銀ナノパウダーNo.1440(米国特許第5、476、535号明細書および国際公開第2004/000491A2号パンフレット中の一般的に記載された手段以下のダクサド19安定剤の存在下で調製した)を含み、以下のように調製した:表13〜表14に示す組成物がある6gの液体キャリアを4000回転/分のディスーパーマット(VMA−GETZMANN GMBH)を使用して均質化した。9グラムの銀ナノパウダーを徐々に加え、そしてホモジナイゼーションを10分間6000回転/分で行った。HPPS(マルバーンインスツルメンツ)を使用して、分散体のそれに類似の液体中に希釈したディパージョンの粒子サイズ測定を行った。測定は液相分散体でのみ行われた。いくつかの分散体は均質化後にペーストを形成した。;これらのペーストをさらに調べなかった。
【0059】
【表13】

【表14】

【0060】
表13〜表14に示すように、大部分の処方は約1および2.7μmのサイズの粒子を含み。さらに、個々の処方はペースとまたは大きい沈殿物を形成する結果となった。
【0061】
例168〜172
例168〜172は追加の水および溶媒ベースの組成物を示す。個々の組成物の組成および性質を表15中に示す。該組成物は、個々が60重量%の銀ナノパウダーNo.473−SHまたは44−052(米国特許第5、476、535号明細書およびPCT国際公開第2004/000491A2号パンフレット中の一般的に記載された以下の手順で調製した)を含み、以下のように調製した:表15に示した組成物がある6gの液体キャリアを、4000回転/分のディスーパーマット(VMA−GETZMANN GMBH)を使用して均質化した。9グラムの銀ナノパウダーを徐々に加え、そしてホモジナイゼーションを10分間6000回転/分で行った。表15に示すように、個々の処方はペーストを形成した。
【0062】
【表15】

【0063】
例173〜178中に記載した処方を表16中に示し、そして以下のいずれかの銀ナノパウダー471−W51(例28に記載されたように調製した)または473−G51(例26に記載されたように調製した)使用する例168〜172中の一般的に記載された手順に従って調製した。
【0064】
【表16】

【0065】
予備印刷実験をヒューレットパッカードデスクジェット690プリンターを使用して行った。カートリッジ#29を水/イソプロパノール/プロピレングリコール(60:30:10)で洗浄し、次に適当なサンプル溶液で洗浄した。1mlのインクをカートリッジの内部フィルターゾーン内に配置しそしてノズルから真空にした。次に、プリントヘッドを1〜2mlのインクで詰め替え、そして紙またはポリイミド(“Capton”)上の印刷を行った(基準表5×50、ライン厚さ0.5mm)。
【0066】
印刷パターンを風乾した。印刷約5〜10ページ後に、(目詰まり、流れ、またはぬれ問題のいずれか)故障が観察されたが、概して印刷パターンを幾つかの処方で得た。例176および中の記載された178インクは最良の印刷パターンを与えた。例173および174中の記載されたインクを、幾つかのページで印刷し短い超音波で部分的に印刷ヘッドを回復することが可能であった。
【0067】
例179〜182
追加の組成物を調製しそして上記の様にテストした。該処方およびそれらの性質を表17中に示す。
【0068】
【表17】

【0069】
本発明の多くの態様を記載した。それでもなお本発明の精神および範囲を離れることなく種々の改変がされるであろうことを理解すべきである。従って、他の態様は請求項の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1は、代表的なインクジェット印刷パターンである。
【図2】図2は、インクジェット可能な組成物を与えるために使用されるナノ金属粒子の電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図3】図3は、インクジェット可能な組成物を与えるために使用されるナノ金属粒子の電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図4】図4は、インクジェット可能な組成物を与えるために使用されるナノ金属粒子の電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図5】図5は、インクジェット可能な組成物を与えるために使用されるナノ金属粒子の電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図6】図6は、インクジェット可能な組成物を与えるために使用されるナノ金属粒子の電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図7】図7は、インクジェット可能な組成物の透過電子顕微鏡(TEM)写真である。
【図8】図8は、インクジェット可能な組成物の透過電子顕微鏡(TEM)写真である。
【図9】図9は、インクジェット可能な組成物を与えるために使用されるナノ金属粒子のX線回折スキャンである。 上記種々の図中の同じ参照記号は、同じ要素を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体キャリア中に分散した1〜70重量%のナノ金属パウダーを含む組成物であって、当該組成物は、インクジェット印刷の温度で約200cPを超えない粘度を有し、そしてインクジェット印刷可能である。
【請求項2】
該ナノ金属パウダーを10〜60重量%含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
該ナノ金属パウダーを20〜60重量%含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
該組成物が、インクジェット印刷の温度で1〜200cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
該組成物が、インクジェット印刷の温度で1〜100cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
該組成物が、インクジェット印刷の温度で2〜20cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
約60重量%のナノ金属パウダーを含み、そしてインクジェット印刷の温度で約18cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
当該組成物が、室温で約200cPを超えない粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
当該組成物が、室温で1〜200cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
当該組成物が、室温で1〜100cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
当該組成物が、室温で2〜20cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
約60重量%のナノ金属パウダーを含み、そして室温で約18cPの粘度を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
当該液体キャリアが水を含み、そして当該組成物が約30〜60ダイン/cmの表面張力を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
当該液体キャリアが有機溶媒を含み、そして当該組成物が約20〜37ダイン/cmの表面張力を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
該ナノ金属パウダーが、約150nmを超えない平均粒子サイズを有する請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
該ナノ金属パウダーが、約100nmを超えない平均粒子サイズを有する請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
該ナノ金属パウダーが、約80nmを超えない平均粒子サイズを有する請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
該ナノ金属パウダーが、MCP工程に従い調製される請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
該ナノ金属パウダーが、銀を含む請求項1または18に記載の組成物。
【請求項20】
該ナノ金属パウダーが、銀銅合金を含む請求項1または18に記載の組成物。
【請求項21】
当該ナノ金属パウダーが、非均一球状粒子を含み、そして約0.4重量%までのアルミニウムを含む請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
組成物が、粒子沈降に対して安定である請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記液体キャリアが、(a)少なくとも1種の有機溶媒並びに(b)界面活性剤、湿潤剤、粘弾性改質剤、接着促進剤、吸湿剤、バインダー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの試薬を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
前記液体キャリアが、(a)水、水混和性有機溶媒、またはそれらの組み合わせ並びに(b)界面活性剤、湿潤剤、粘弾性改質剤、接着促進剤、吸湿剤、バインダー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの試薬を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
前記液体キャリアが、(a)少なくとも1種の有機溶媒、(b)硬化可能モノマー、並びに(c)界面活性剤、湿潤剤、粘弾性改質剤、接着促進剤、吸湿剤、バインダー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの試薬を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項26】
インクジェットプリンターを使用する基体の上へ請求項1の組成物を印刷すること含む方法。
【請求項27】
該インクジェットプリンターが連続インクジェットプリンターである請求項26に記載の方法。
【請求項28】
該インクジェットプリンターがドロップオンデマンドインクジェットプリンターである請求項26に記載の方法。
【請求項29】
該基体が紙、ポリマーフィルム、織物、プラスチックス、ガラス、プリント回路基板、エポキシ樹脂、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項26に記載の方法。
【請求項30】
該基体へ適用した後で該組成物を焼結させることを含む請求項26に記載の方法。
【請求項31】
当該基体に該組成物を適用した後で、電磁放射、圧力、熱放射、またはそれらの組み合わせを適用することによって、組成物を処理することを含む請求項26に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−513565(P2008−513565A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531857(P2007−531857)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002721
【国際公開番号】WO2006/030286
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(507082699)シーマ ナノ テック イスラエル リミティド (7)
【出願人】(507083629)イースム リサーチ ディベロップメント カンパニー オブ ザ ヒーブル ユニバーシティ オブ エルサレム (1)
【Fターム(参考)】