説明

インタラクティブプレゼンシステム

【課題】投射画像に関する指示をインタラクティブな操作で行う際に、発表者の指示が届かない、また、メニュー画面がコンテンツの一部分を覆ってしまう。
【解決手段】インタラクティブプレゼンシステムは、撮像手段、撮像された画像データから指示の位置情報を算出する画像解析手段、位置情報を入力とし任意の入力手段からの入力情報に基づき動作する制御手段、制御手段により位置情報を格納する記憶手段、制御手段で制御される任意のパターン画像を発生するパターン発生手段、パターン発生手段の出力を入力とする画像表示手段、および画像表示手段の出力を拡大投射する投射手段を備え、制御手段は、入力手段からの入力情報に基づく初期化段階で、指示位置を任意コマンドの境界位置とし所定コマンドを割当てて記憶手段に格納し、初期化段階の後、指示位置と境界位置とを比較して位置情報に対応した所定コマンドを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタを用いたインタラクティブプレゼンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プレゼンテーションに用いる機器として、プロジェクタが広く普及している。情報端末装置とプロジェクタを映像出力端子に代表されるVGAケーブルなどで接続するだけで情報端末装置の表示画面を投射画像領域に拡大投射でき、操作用リモコンを用いればページ送りや画面切換えなどの操作を行うことができる。近年、さらに、より多様なインタラクティブな操作が行えるプレゼンテーション機器の登場が望まれている。このような要望に応えるべく、投射画像領域内に表示したメニュー画面の位置に操作コマンドを割り当てておき、メニュー画面の領域内の任意の位置を指示棒で指示することで、その位置に対応したコマンドを実行するシステムが開発されている(例えば特許文献1)。図18は、従来のインタラクティブプレゼンシステムの構成図である。25は任意の画像を拡大投射可能とするプロジェクタ、26は任意の撮像領域を撮像可能とする撮像装置、27はパソコンなどに代表される情報端末装置、28は指示棒に代表される発信手段である。また、29はプロジェクタ25から投射される投射画像領域、30は撮像装置26の撮像領域を示す。上記システムの動作原理を簡単に説明する。まず、プロジェクタの投射画像領域内に任意のパターン画像(メニュー画面)を表示する。発表者はこのパターン画像内の任意の位置を指示棒によって指示する。それを予め投射画像領域全体を撮像範囲と設定し、投射画像領域の位置に焦点を合わせておいた認識カメラで撮像する。情報端末装置は認識カメラから受信した画像データにおいて特定の位置に焦点が合っているか否かを解析し、焦点が合っていないと判断された位置を位置情報として認識する。その位置情報に予め対応付けておいた操作コマンドを実行することでインタラクティブな操作が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−76495号公報
【特許文献2】特開2008−116706号公報
【特許文献3】特開2007−172303号公報
【特許文献4】特開2007−13306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のインタラクティブプレゼンシステムでは、投射画像領域内のメニュー画面を指示してインタラクティブな操作を行うシーンにおいて、投射画像領域が大画面である場合、画面上に発表者の指示が届かない領域が存在する。この場合、特に、画面上部での操作が困難である。また、発表者が身長の低い子供である場合は、投射画像領域が大画面でなくても投射画像領域上のメニュー画面に発表者の指示が届かないということがある。
【0005】
さらに、メニュー画面を投射画像領域内に表示して操作を行う場合、そのメニュー画面がコンテンツの一部分を覆ってしまうことを避けるために、メニュー画面の領域を確保する必要があるが、その場合、プレゼンテーションのコンテンツを表示する領域が狭くなってしまうという課題がある。
【0006】
そこで、本発明ではプロジェクタの投射画像領域外に操作領域を設け、発表者が指示手段により、その操作領域内の任意の位置を指示した場合、その位置に対応付けておいた操作コマンドを実行する機能を備えたインタラクティブプレゼンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のインタラクティブプレゼンシステムは、任意の画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された画像データから指示の位置情報を算出する画像解析手段と、前記画像解析手段で算出された位置情報を入力とすると共に任意の入力手段から入力される情報に基づいて動作する制御手段と、前記制御手段により前記画像解析手段が算出した位置情報を格納する記憶手段と、前記制御手段により制御される任意のパターン画像を発生するパターン発生手段と、前記パターン発生手段の出力を入力とする画像表示手段と、前記画像表示手段からの出力を拡大投射する投射手段と、とを備えており、前記制御手段は、前記入力手段より入力される情報に基づいて初期化を行う初期化段階において、前記指示の位置を任意のコマンドの境界位置とし所定のコマンドを割当てて前記記憶手段に格納し、前記初期化段階の後、前記指示の位置と前記初期化段階で前記記憶手段に格納された境界位置とを比較して、前記指示の位置情報に対応した所定のコマンドを実行することを特徴とするものである。
【0008】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、制御手段は、前記初期化段階において、投射手段によって拡大投射される領域を特定可能とする初期化パターン画像をパターン発生手段から出力させることにより、撮像手段により撮像される領域と前記投射手段により投射される領域との位置座標相関関係を画像解析手段が算出した位置情報により把握することを特徴とするものである。
【0009】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、撮像手段と、画像解析手段と、前記解析手段が算出した位置情報を通信する第1の通信手段と、を備える撮像装置と、制御手段と、記憶手段と、パターン発生手段と、画像表示手段と、前記第1の通信手段と通信を行い前記制御手段に前記位置情報の出力を行う第2の通信手段と、を備える情報端末装置とを備えており、前記位置情報は座標データのみであることを特徴とするものである。
【0010】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、撮像装置を備えたプロジェクタと、情報端末装置と、を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、制御手段は、前記初期化段階において、記憶手段に格納された任意のコマンドの境界位置を明確化する画像パターンをパターン発生手段から出力させ、前記制御手段から出力される主画像と前記パターン発生手段から発生される前記画像パターンとを重畳する画像重畳手段を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、任意の指示信号を発信する発信手段を備え、前記撮像手段は、前記発信手段から発信される指示信号を含む前記任意の画像を撮像し、前記画像解析手段は、前記指示の位置情報として、前記画像データから前記発信手段により発信された指示信号の位置情報を算出することを特徴とするものである。
【0013】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、前記撮像手段の撮像領域は、前記投射手段の投射画像領域と前記投射画像領域外とを含んでいることを特徴とするものである。
【0014】
また、このインタラクティブプレゼンシステムにおいて、前記記憶手段に格納された境界位置は前記投射画像領域外にあることを特徴するものである。
【0015】
さらに、上記目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、任意の画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された画像データから前記指示の位置情報を算出する画像解析手段と、前記解析手段が算出した座標データのみからなる位置情報を通信する通信手段と、入力手段より入力される情報に基づいて初期化を行う初期化段階において、前記通信手段から受信した位置情報から任意のコマンドの境界位置を特定し、所定のコマンドを割当て、その後、前記指示の位置から所定のコマンドを実行する情報端末装置からの制御に基づいて、前記所定のコマンドを割当てることを可能とするためのパターンを投射する投射手段と、を備えたものである。
【0016】
また、このプロジェクタにおいて、前記撮像手段は、発信手段から発信される指示信号を含む前記任意の画像を撮像し、前記画像解析手段は、前記指示の位置情報として、前記画像データから前記発信手段により発信された指示信号の位置情報を算出することを特徴とするものである。
【0017】
また、このプロジェクタにおいて、前記撮像手段の撮像領域は、前記投射手段の投射画像領域と前記投射画像領域外とを含んでいることを特徴とするものである。
【0018】
また、このプロジェクタにおいて、前記記憶手段に格納された境界位置は前記投射画像領域外にあることを特徴するものである。
【発明の効果】
【0019】
以上のように本発明のインタラクティブプレゼンシステムによれば、指示した任意の位置をシステムに認識させ、操作領域の境界座標設定を行うことにより、投射画像領域外の任意の位置に操作領域を持たせることが可能になり、発表者が操作領域内の任意の位置を指示することで位置に対応した操作コマンドの実行を可能とする優れた効果が得られる。これにより、投射画像領域が大画面である場合でも発表者に合わせて初期化段階で境界位置を設定しておくことで発表者の指示が届かないという課題を解決できる。さらに、投射画像領域が大画面でない場合にも指示が届かない身長の低い子供であっても初期化段階で境界位置を低く設定しておくことで同様の課題を解決できる。
【0020】
また、メニュー画面を投写画像領域内に表示しておく必要がなくなるため、プレゼンテーションのコンテンツの一部分を覆ってしまうという課題をも解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1におけるインタラクティブプレゼンシステムの構成図
【図2】同実施の形態1における情報端末装置の内部ブロック図
【図3】同実施の形態1における境界座標設定画面の一例を示す図
【図4】同実施の形態1における境界座標設定システムの動作を説明するためのフローチャート
【図5】同実施の形態1における画像表示手段の出力画像の一例を示す図
【図6】同実施の形態1における通信手段を備えた撮像装置と情報端末装置の内部ブロック図
【図7】同実施の形態1における通信手段を備えたプロジェクタと情報端末装置の内部ブロック図
【図8】本発明の実施の形態2におけるインタラクティブプレゼンシステムの動作説明するためのフローチャート
【図9】同実施の形態2におけるパターン発生手段の初期化パターン画像の一例を示す図
【図10】同実施の形態2における画像重畳手段を備えた情報端末装置の内部ブロック図
【図11】同実施の形態2におけるパターン発生手段の境界マーカー画像の一例を示す図
【図12】同実施の形態2における座標領域確認システムの動作を説明するためのフローチャート
【図13】同実施の形態2におけるインタラクティブ機能(描画)の動作の一例を示す図
【図14】本発明の実施の形態3におけるインタラクティブプレゼンシステムの動作を説明するためのフローチャート
【図15】同実施の形態3におけるパターン発生手段の境界領域パターンの一例を示す図
【図16】本発明の実施の形態4におけるインタラクティブプレゼンシステムの動作を説明するためのフローチャート
【図17】同実施の形態4おけるパターン発生手段の境界領域パターンの一例を示す図
【図18】従来におけるインタラクティブプレゼンシステムの構成図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図17を用いて説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるインタラクティブプレゼンシステムの構成図である。
【0024】
図1において、1は任意の画像を拡大投射可能とするプロジェクタ、2は任意の撮像領域を撮像可能とする撮像装置、3はパソコンなどに代表される情報端末装置、4は指示棒に代表される発信手段である。また、5はプロジェクタ1から投射される投射画像領域、6は撮像装置2の撮像領域を示す。
【0025】
図2は、情報端末装置3の内部構成図である。図2において、9は、撮像装置2から送信された画像データを解析する画像解析手段、11は、画像解析手段9で解析された結果を格納する記憶手段、12は、任意の画像パターンを発生するパターン発生手段、13は、画像表示手段、14は、キーボードやマウスに代表される入力手段、10は、パターン発生手段12及び画像表示手段13を制御する制御手段である。
【0026】
以上のように構成されたインタラクティブプレゼンシステムについて、図3及び図4を用いてその動作を以下に説明する。
【0027】
図3における破線の位置を境界線として、その境界線より指示棒4にて上を指示した場合が情報端末装置3のエンターキーの操作領域であり、下を指示した場合が情報端末装置3のバックスペースキーの操作領域と設定する例を図4の動作を説明するためのフローチャートを用いて説明する。
【0028】
まず、境界位置を設定するため、発表者は入力手段14から情報端末装置3を操作して設定開始指示を行う(ステップS1)。ステップS1にて設定開始信号を受信した制御手段10は、パターン発生手段12及び画像表示手段13を制御し、パターン発生手段12から発生する画像パターンを画像表示手段13を介してプロジェクタ1から投射する。例えば、図3に示すような「上下境界位置を指定下さい」といった境界座標設定画面を投射画像領域5に投射する(ステップS2)。
【0029】
次に、発表者は指示棒4にて任意の位置上で指示信号を発信する(ステップS3)。ここで指示信号としては指示棒4に付属される任意のボタンを押下したときのみ発光される赤外線が望ましい。例えば、950nmの波長で発光する赤外線を指示信号として用いた場合、撮像装置2には950nm前後の波長のみを検知可能とするバンドパスフィルタを搭載することにより、プロジェクタ1から通常投射される可視光と前記指示信号とを間違えずに容易に検出することが可能となる。プロジェクタ1は一般的に水銀灯ランプが使用されているため、プロジェクタ1から投射される光には赤外線が含まれて、その光を指示信号と誤認識する可能性がある。そこで、プロジェクタ1から投射される光から赤外線成分を除去するために、赤外線カットフィルタをプロジェクタ1に内蔵することにより、より確実に撮像装置2は指示信号を検知可能となる。勿論、指示信号として一定の閾値より明るい輝度で発光するレーザ光を用いる方法もある。この場合は、設定された輝度値より明るい信号を指示信号として認識することになる。また、特定の形状や特定の色を指示信号として認識させることでも同様の効果を得る。
【0030】
ステップS3において、指示信号を検知した撮像装置2はその撮像画像を画像解析手段9に送信する。画像解析手段9において、送信された撮像画像より発表者が指示した境界座標を演算する(ステップS4)。ステップS4における境界座標の演算手段としては、撮像装置2が撮像可能な撮像領域6は予め決められているため、例えば、図3に示すように、左上座標を原点とし、垂直方向に300ポイント、水平方向に400ポイントと設定することが可能である。この撮像領域6に対してステップS3で検出された指示信号がどの座標に存在するかを把握することが可能である。図3において、垂直方向に200ポイントの位置に指示信号が存在している場合、画像解析手段9は、その200ポイントという座標を記憶手段11に格納する(ステップS5)。ステップS5において、発表者が指示棒4から指示信号を発光する場合、その指示信号の座標は一定ではなく、ある範囲で上下左右にぶれる。この場合、画像解析手段9は、一定時間内での指示座標の平均値を記憶手段11に格納することにより、発表者が意図した座標位置を記憶手段11に格納可能となる。所望の座標位置を確定した後、発表者は図3に示すような終了コマンドを入力手段14から情報端末装置3に対して実行することにより、操作領域の境界座標設定が完了する(ステップS6)。図3に示した例の場合、破線より上の領域、即ち、垂直座標で0から200ポイントの領域は情報端末装置3のエンターキーの操作を指示する場合の領域であり、200ポイントを超える領域は情報端末装置3のバックスペースキーの操作を指示する場合の領域として制御手段10の検知が可能となる。
【0031】
ステップS6において、操作領域の境界座標設定が完了した後に、発表者が指示棒4より所定の指示信号を発光すると(ステップS7)、撮像装置2を介して画像解析手段9はその指示信号の座標を検出する(ステップS8)。ステップS8で検出された座標と記憶手段11に格納された座標とを比較することで、制御手段10は指示信号がエンターキーを指しているのかバックスペースキーを指しているのかを容易に判断することが可能となる。その検出結果に従って制御手段10は所定のコマンドを実行する(ステップS9)。
【0032】
例えば、ステップS8において、検出された指示信号の座標が垂直方向で170ポイントである場合、記憶手段11に格納された境界位置座標200ポイントに対して小さい値であるため、制御手段10はエンターキーを操作する。情報端末装置3にてあるプレゼンソフトのスライドショーを実行している場合、この操作はページ送り動作に相当する。一般的に、情報端末装置3とプロジェクタ1から投射される投射画像領域5を映し出す投射画像領域との距離は開いており、発表者が投射画像領域の側に立ってプレゼンテーションを行う場合、情報端末装置3を発表者が直接操作することが困難である。情報端末装置3を操作する人を別に準備される場合が多いが、この場合においても、発表者が情報端末装置3を操作する人に対してページを送るタイミングをいちいち指示する必要が出てくる。しかしながら、本発明の構成によれば、発表者は自らのタイミングでページの送り戻しが自由に行え、所望のスタイルでのプレゼンテーションが可能となる。
【0033】
しかしながら、発表者が指示する指示信号は必ずしも一定値を指すことはなく、ある程度の上下振動が生じ、そのため、200ポイント前後を発表者が指示した場合、プロジェクタ1から投射されるスライドのページ送りとページ戻しが連続で行われ、非常に見づらいプレゼンテーションとなる可能性がある。そこで、制御手段10は記憶手段11に格納された境界位置座標の前後5%(図3の例では15ポイント、即ち垂直座標では185ポイントから215ポイントの間の領域)を無効領域と設定することにより、前記不具合を容易に回避することができる。
【0034】
図3の例において、上下境界位置の指定を示したが、勿論、左右境界位置を指定しても同様な効果が得られる。また、上下左右を分割することにより4つの操作領域を与えることが可能となる。また、ステップS2において、図5に示すような画像をパターン発生手段12から画像表示手段13を介して表示させることにより、発表者は各(1)から(4)の領域に対して任意のコマンドを設定することが可能となる。例えば、図5において、(1)の領域は水平座標0から200ポイントまでで且つ垂直座標が0から150までの領域であるとする。発表者が(1)の領域を設定ボタンを押下することにより設定し、その後、選択メニューの中からENTERを選択することによって、(1)の領域内に指示信号が検知された場合はエンターキーが実行されることになる。このようなメニュー画面を情報端末装置3から出力することにより、発表者は自由に各領域に対して操作コマンドを割り当てることが可能となる。勿論、図5に示したような情報端末装置3の操作コマンドだけではなく、プロジェクタ1や撮像装置2或いは周辺機器の操作コマンドを割り当てても同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0035】
また、図2において、撮像装置2から撮像された画像データを情報端末装置3に送信する構成となっているが、この場合、撮像装置2と情報端末装置3との間には特別な専用ケーブルが必要になる、或いはデータ容量が大きい画像データを送信するために、通信負荷が大きくなり、システム全体に負担をかけるという課題がある。図6の構成とすることにより、これらの課題は容易に解決可能となる。
【0036】
図6において、15は、任意の画像を撮像する撮像手段、16は、撮像手段15により撮像された画像をもとに演算を行う画像解析手段、17は、イーサネット(登録商標)やUSBに代表される第1の通信手段、18は、第1の通信手段17と任意のネットワーク網で通信を行う第2の通信手段である。
【0037】
撮像装置2と情報端末装置3とが任意のネットワーク網で通信可能とした図6のようなシステムにおいて、画像解析手段16が、撮像手段15により撮像された画像データから指示信号を検出し(ステップS3)、前述の画像解析手段9と同様に所望の境界座標を認識し(ステップS4)、その座標データのみ第1の通信手段17に伝送する。第1の通信手段17と任意のネットワーク網で通信可能とした第2の通信手段18は、受信した座標データを制御手段10に送信することにより、所望の動作が可能となる。このように座標データのみをネットワーク網で伝送を行うため、汎用的なケーブルを使用しても通信負荷を抑えた状態での運用が可能となる効果が得られる。
【0038】
また、図7のように、プロジェクタ1に撮像手段15、画像解析手段16、第1の通信手段17を内蔵しても同様の効果を得ることは言うまでもない。図7において、19は、画像表示手段13から出力された画像データを拡大投射する投射手段である。
【0039】
以上のように本実施の形態によれば、指示棒から発信される任意の指示信号を検出し、その指示信号の座標を演算することによって、情報端末装置3の操作を容易に実行することが可能となるため、情報端末装置3とプロジェクタから投射される映像を映し出す投射画像領域との距離が離れている場合においても、発表者が自在に情報端末装置3を操作することが可能となる効果が得られる。また、情報端末装置3の操作コマンド領域をプロジェクタから投射される投射画像に重畳する必要がないため、プロジェクタから投射される投射画像領域が発表者よりも高い位置に設置されていても、撮像装置2の撮像領域6の範囲内で境界座標を設定可能となるため、プロジェクタから投射される投射画像領域を全く気にする必要がないという効果も得られる。これにより、操作コマンド領域がプロジェクタから投射される画像に重畳されていて、投射画像領域が高すぎて届かずに操作ができないという従来の課題を容易に解決可能となる。
【0040】
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2におけるインタラクティブプレゼンシステムの動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】
まず、発表者はプロジェクタ1から投射される投射画像領域5が撮像装置2の撮像領域6に対し、どの位置に存在するかを把握するための初期化命令を入力手段14から情報端末装置3に対して行う(ステップS10)。ステップS10において初期化命令を受信した制御手段10は、パターン発生手段12に対して、図9に示す初期化パターン7を画像表示手段13を介してプロジェクタ1から投射する(ステップS11)。図9において、初期化パターン7として、プロジェクタ1の投射画像領域5の四隅に十字キャラクタを4個配置した例を示す。なお、その数量が4個でなくても、或いはパターン発生手段12から投射される画像の形状が十字キャラクタでなくても同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0042】
ステップS11の後に発表者は指示棒4を使用して、その先端部を初期化パターン7の中央部の位置で指示信号を発信する(ステップS12)。その指示信号を撮像装置2を介して画像解析手段9にて検知し、その解析結果より所望の投射画像領域5を認識可能となる(ステップS13)。例えば、パターン発生手段12から発生する初期化パターン7の中心座標を各コーナより10%内側に配置すると決めた場合、撮像装置2の撮像領域6を基準として図9の例のように、左上の原点座標が、水平20ポイント、垂直20ポイントとすると、実際にプロジェクタ1から投射される投射画像領域5のサイズは、
水平:300ポイント−20ポイント=280ポイント
垂直:230ポイント−20ポイント=210ポイント
となる。ここで、ステップS12により、初期化パターン7の指示信号を検知した画像解析手段9の座標が、
左上:水平48ポイント、垂直41ポイント
左下:水平48ポイント、垂直209ポイント
右上:水平272ポイント、垂直41ポイント
右下:水平272ポイント、垂直209ポイント
であった場合、原点座標は、水平は、
48−(272−48)/8=20ポイント
垂直は、
41−(209−41)/8=20ポイント
となり、このようにして、ステップS13にて撮像装置2の撮像領域6を基準としたプロジェクタ1の投射画像領域5の原点座標である水平20ポイント、垂直20ポイントを導出可能となる。このような座標情報を記憶手段11に格納する(ステップS14)。その後、初期化画面終了することにより、撮像装置2の撮像領域6とプロジェクタ1の投射画像領域5の相関関係を情報端末装置3が把握することが可能となる(ステップS15)。
【0043】
このプロジェクタ1の投射画像領域5と撮像装置2の撮像領域6との相関関係を確実に取るためには、図7のようにプロジェクタ1に撮像手段15と投射手段19を同梱させていれば確実である。また、上述のような演算手法を採用することにより、投射手段19にズームレンズを使用した場合においても、確実に相関座標を演算可能となる。
【0044】
図8の動作を説明するためのフローチャートにて撮像装置2の撮像領域6とプロジェクタ1の投射画像領域5の相関関係が把握された状態で、図3に示すような境界座標設定を行い、境界座標として撮像装置2の撮像領域6の座標を基準として垂直方向で200ポイントを発表者が設定した場合、その200ポイントがプロジェクタ1から投射される画像領域のどの位置に相当するかを容易に把握可能となる。撮像装置2の撮像領域6とプロジェクタ1の投射画像領域5の相関関係が図9のようにある場合、上部から
(200−20)/210=85.7%
の位置に境界位置が存在することが分かる。即ち、情報端末装置3から出力される画像データのサイズがXGAサイズ(水平1024ドット、垂直768ドット)である場合、この境界位置は上部から
768×85.7%=658ドット
の位置に存在することが分かる。
【0045】
図10において、上記境界位置座表を把握した制御手段10は、パターン発生手段12に対して、図11に示すような境界マーカー8の画像を上部から658ドットの位置に出力する。制御手段10から出力される主画像にその境界マーカー画像を画像重畳手段20にて重畳し、画像表示手段13を介してプロジェクタ1から投射する。
【0046】
図11に示すように、境界マーカー8をプロジェクタ1の投射画像領域5上に表示させることにより、発表者は容易に境界位置を把握することが可能となり、迷わずに確実に所望のコマンドを実行可能となる。境界マーカー8の形や大きさや色は発表者に任意に選択させる方式でも良い。また、色は当該位置に本来表示される色の補色を採用して、目立たせる方法もある。ディスプレイの表示色はRGBの三原色であるため、例えば、該当位置の色の輝度レベルが、
赤色(R)=255
緑色(G)=255
青色(B)=0
の黄色である場合、
赤色(R)=0
緑色(G)=0
青色(B)=255
の青色とすることで、境界マーカー8を目立たせることが容易に可能となる。このように境界マーカー8をプロジェクタ1から投射することで、分割数を増やしても、発表者は迷うことなく、確実に情報端末装置3を操作可能となる。
【0047】
また、図8の動作を説明するフローチャートにて、撮像装置2の撮像領域6とプロジェクタ1の投射画像領域5の相関関係が把握された状態であれば、図12に示すように、ステップS8により指示信号が発信された座標を確認し、その座標がプロジェクタ1から投射される投射画像領域5の内部か否かを判定することが可能になる(ステップS16)。例えば、図11の例において、ステップS16における指示信号が示した座標が、水平250ポイント、垂直215ポイントであった場合、制御手段10は現在、プロジェクタ1の投射画像領域5の内部で指示信号が発信されていると認識するため、例えば、図13に示すようなインタラクティブ機能を動作させることが可能になる。一般的に、インタラクティブ機能はプロジェクタ1から投射される画面上に任意の画像を重畳する機能であるが、図3に示した構成だと、任意の画像を重畳することはできずに常に指定した情報端末装置3の操作コマンドが実行されるという不具合がある。即ち、本構成を取ることにより、ステップS16において、指示信号がプロジェクタ1の投射画像領域5の内部か外部かを判断することにより、所定のコマンドをステップS9で実行するのかステップS17で実行するのかの区別が容易に可能となる。
【0048】
以上のように本実施の形態によれば、撮像装置2の撮像領域6とプロジェクタの投射画像領域の相関関係を把握することにより、プロジェクタから投射される画像上に境界マーカーを重畳することが可能になり、発表者は容易に情報端末装置3の境界座標位置を把握することが可能となる効果を得る。また、同一の指示棒を使用してインタラクティブ機能などのアプリケーションソフトとの共用が可能となる。
【0049】
(実施の形態3)
図14は本発明の実施の形態3におけるインタラクティブプレゼンシステムの動作を説明するためのフローチャート、図15は同実施の形態3におけるパターン発生手段の境界領域パターン21の一例を示す図である。図15において、21は、情報端末装置3上に表示される境界領域パターン、22は、境界領域パターン21を設定した場合の境界領域、23は、撮像画像上に境界領域パターン21を表示する位置を一意に決定するための表示座標である。
【0050】
図15における破線の正方形の形状を境界領域22とし、その境界領域22内を操作領域と設定する例を図14の動作を説明するためのフローチャートを用いて説明する。
【0051】
まず、発表者は情報端末装置3から境界領域22を指定するため、発表者は入力手段14から情報端末装置3を操作して撮像画像表示命令を行う(ステップS17)。ステップS17において撮像画像表示命令を受信した制御手段10は、画像表示手段13に対して撮像画像を取得し、画像表示手段13を介して撮像画像を情報端末装置3に表示する。ステップS17の後に表示座標の入力を入力手段14から情報端末装置3に対して行う(ステップS18)。ステップS18において表示座標を受信した制御手段10は、制御手段10から出力される撮像画像の表示座標の位置を中心座標として図15に示す境界領域パターン21の画像を画像重畳手段20にて重畳し、画像表示手段13を介して情報端末装置3に表示する(ステップS19)。
【0052】
図15において、境界領域パターン21として、情報端末装置3に表示された正方形の境界領域パターン21を配置した例を示すが、その数が複数でも、或いは形状が正方形でなくても、また、大きさが一意でなくでも同様の効果を得る。さらに、境界領域パターン21の形状の中心の座標を表示座標23とした例を示したが、必ずしも図形の中心の座標でなくてもよく、境界領域パターン21の座標と領域内の一点の座標を記憶手段11に格納しておけばよい。
【0053】
なお、発表者が指示する指示信号はある程度の上下振動が行われる。特に複数設定した境界領域パターン21が隣り合っている場合、複数のコマンドが交互に実行され、非常に見づらいプレゼンテーションとなる可能性がある。そこで、制御手段10は記憶手段11に格納された境界位置座標の前後5%を無効領域と設定することにより、前記不具合を容易に回避可能となる。複数の境界領域パターン21が同じ領域を所持する場合は、操作コマンドの設定が不可能になるため、先に表示座標24を設定した境界領域パターン21の領域を他の境界領域パターン21の無効領域とすることにより、前記不具合を容易に回避できる。
【0054】
ステップS19の後に発表者は表示座標の位置の決定命令を入力手段14から情報端末装置3に対して行う(ステップS20)。ステップS20において決定命令を受信した制御手段10は、この境界領域パターンの中心位置の座標とパターンの形状の座標を記憶手段11に格納する(ステップS5)。これにより、ステップS8で検出された指示信号の座標と記憶手段11に格納された境界領域22の座標とを比較することで、指示信号がどのコマンドを指しているのかを容易に判断可能になり、その検出結果にしたがって制御手段10は所定のコマンドを実行することが可能になる。プレゼンテーションを行う際には境界領域パターン21は撮像装置2の撮像領域6内に実際に投射することはないため、撮像領域6上の目印となる物体や模様の位置に設定を行う、或いは、予め紙面などに印刷したメニュー画面などを壁に張り、その画面に合わせて境界領域パターン21の位置設定を行うと発表者がより容易に境界領域22を判断することができる。
【0055】
本構成を取ることにより、境界領域パターン21の位置を情報端末装置3上で容易に指定することができ、境界領域パターン21の形状の境界領域22を撮像装置2の撮像領域6の任意の位置に設定することができる。さらに、この境界領域パターン21を様々な形状、大きさ、或いは、回転させた形状のものを用意しておくことで自由度の高い境界領域22の設定が可能となる。今回は情報端末装置3上で境界領域22の設定を行う一例を示したが、境界領域パターン21の形状を事前に決定しておけば、発信手段で指示した位置を境界領域パターン21の表示座標23として設定することも可能である。
【0056】
(実施の形態4)
図16は本発明の実施の形態4におけるインタラクティブプレゼンシステムの動作を説明するためのフローチャート、図17は同実施の形態4おけるパターン発生手段の境界領域パターン21の一例図である。
【0057】
24は、撮像領域6内に存在する壁など貼られた模様や紙面に印刷された画像が境界領域パターン21として検出された場合の検出パターンである。
【0058】
図17における実線の円の形状の検出パターンを境界領域22として検出し、境界領域22の中心座標を中心とする境界領域22内を操作領域と設定する例を図16の動作を説明するためのフローチャートを用いて説明する。
【0059】
まず、発表者は情報端末装置3から境界領域22を指定するため、発表者は入力手段14から情報端末装置3を操作して撮像画像表示命令を行う(ステップS17)。ステップS17において撮像画像表示命令を受信した制御手段10は、画像解析手段9に対して撮像画像を取得し、画像表示手段13を介して撮像画像を情報端末装置3に表示する。ステップS17の後に、発表者は境界領域パターン21の検出命令を入力手段14から情報端末装置3に対して行う(ステップS21)。ステップS21において検出命令を受信した制御手段10は、画像解析手段9において、撮像画像内に存在する境界領域パターン21を抽出する(ステップS21)。
【0060】
ステップS21において、境界領域パターン21と同じ形状と判断された検出パターン24の境界領域22の中心座標位置をパターンの中心座標として図17に示す境界領域パターン21の画像を画像重畳手段20にて重畳し、画像表示手段13を介して情報端末装置3に表示する(ステップS19)。
【0061】
図17において、境界領域パターン21として、情報端末装置3に表示された円の領域を配置した例を示すが、その数量が複数でも、或いは形状が円でなくても、また大きさが一意でなくでも同様の効果を得る。さらに、境界領域パターン21の形状の中心の座標を中心座標とした例を示したが、境界領域パターン21の座標と領域内の一点の座標を記憶手段11に格納しておけばよい。
【0062】
なお、発表者が指示する指示信号はある程度の上下振動が行われる。特に複数設定した境界領域パターン21が隣合っている場合、複数のコマンドが交互に実行され、非常に見づらいプレゼンテーションとなる可能性がある。そこで、制御手段10は記憶手段11に格納された境界位置座標の前後5%を無効領域と設定することにより、前記不具合を容易に回避可能となる。複数の境界領域パターン21が同じ領域を所持する場合は、操作コマンドの設定が不可能になるため、境界領域パターン21に最も類似度が高い検出パターン24の領域を無効領域と設定し、その領域内を他の領域の無効領域とすることにより、前記不具合を容易に回避できる。
【0063】
ステップS19の後に発表者は実際に境界領域22として採用する境界領域パターン21の選択を入力手段14から情報端末装置3にして行う(ステップS22)。ステップS22の後に発表者は入力手段14に選択した境界領域パターン21における表示座標の位置の決定命令を入力手段14から情報端末装置3に対して行う(ステップS20)。ステップS20において決定命令を受信した制御手段10は、この境界領域パターン21の中心位置の座標と境界領域パターン21の形状の座標を記憶手段11に格納する(ステップS5)。これにより、ステップS8で検出された指示信号の座標と記憶手段11に格納された境界領域22の座標とを比較することで、指示信号がどのコマンドを指しているのかを容易に判断可能になり、その検出結果にしたがって制御手段10は所定のコマンドを実行することが可能になる。
【0064】
本構成を取ることにより、境界領域パターン21を撮像画像から検出し、実際に採用する境界領域パターン21を情報端末装置3上で選択することで、境界領域パターン21の形状の境界領域22を自動的に設定することができる。さらに、この境界領域パターン21を様々な形状、大きさ、或いは、回転させた形状のものを用意しておくことで自由度の高い境界領域22の設定が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明のインタラクティブプレゼンシステムによれば、投射領域外の領域を撮像手段で撮像し、指示した任意の位置をシステムに認識させ、操作領域の境界座標設定を行う手段を備えたことにより、投射画像領域外の任意の位置に操作領域を設定することが可能になる。これにより、投射画像領域が大画面である場合でも身長の低い子供といった発表者に合わせて初期化段階で境界位置を設定しておくことで発表者の指示が届かないという課題を解決できるという優れた効果を有し、プロジェクタを用いたインタラクティブプレゼンシステムにおける操作の問題を解決する手段において有用である。
【符号の説明】
【0066】
1,25 プロジェクタ
2,26 撮像装置
3,27 情報端末装置
4,28 指示棒
5,29 投射画像領域
6,30 撮像領域
7 初期化パターン
8 境界マーカー
9 画像解析手段
10 制御手段
11 記憶手段
12 パターン発生手段
13 画像表示手段
14 入力手段
15 撮像手段
16 画像解析手段
17 第1の通信手段
18 第2の通信手段
19 投射手段
20 画像重畳手段
21 境界領域パターン
22 境界領域
23 表示座標
24 検出パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された画像データから指示の位置情報を算出する画像解析手段と、
前記画像解析手段で算出された位置情報を入力とすると共に任意の入力手段から入力される情報に基づいて動作する制御手段と、
前記制御手段により前記画像解析手段が算出した位置情報を格納する記憶手段と、
前記制御手段により制御される任意のパターン画像を発生するパターン発生手段と、
前記パターン発生手段の出力を入力とする画像表示手段と、
前記画像表示手段からの出力を拡大投射する投射手段と、を備えており、
前記制御手段は、前記入力手段より入力される情報に基づいて初期化を行う初期化段階において、前記指示の位置を任意のコマンドの境界位置とし所定のコマンドを割当てて前記記憶手段に格納し、前記初期化段階の後、前記指示の位置と前記初期化段階で前記記憶手段に格納された境界位置とを比較して、前記指示の位置情報に対応した所定のコマンドを実行することを特徴とするインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項2】
制御手段は、前記初期化段階において、
投射手段によって拡大投射される領域を特定可能とする初期化パターン画像をパターン発生手段から出力させることにより、
撮像手段により撮像される領域と前記投射手段により投射される領域との位置座標相関関係を画像解析手段が算出した位置情報により把握することを特徴とする請求項1記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項3】
撮像手段と、画像解析手段と、前記解析手段が算出した位置情報を通信する第1の通信手段と、を備える撮像装置と、
制御手段と、記憶手段と、パターン発生手段と、画像表示手段と、前記第1の通信手段と通信を行い前記制御手段に前記位置情報の出力を行う第2の通信手段と、を備える情報端末装置とを備えており、
前記位置情報は座標データのみであることを特徴とする請求項1または2記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項4】
撮像装置を備えたプロジェクタと、
情報端末装置と、を備えていることを特徴とする請求項3記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項5】
制御手段は、前記初期化段階において、記憶手段に格納された任意のコマンドの境界位置を明確化する画像パターンをパターン発生手段から出力させ、
前記制御手段から出力される主画像と前記パターン発生手段から発生される前記画像パターンとを重畳する画像重畳手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項6】
任意の指示信号を発信する発信手段を備え、
前記撮像手段は、前記発信手段から発信される指示信号を含む前記任意の画像を撮像し、
前記画像解析手段は、前記指示の位置情報として、前記画像データから前記発信手段により発信された指示信号の位置情報を算出することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項7】
前記撮像手段の撮像領域は、前記投射手段の投射画像領域と前記投射画像領域外とを含んでいることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項8】
前記記憶手段に格納された境界位置は前記投射画像領域外にあることを特徴する請求項7に記載のインタラクティブプレゼンシステム。
【請求項9】
任意の画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された画像データから指示の位置情報を算出する画像解析手段と、
前記解析手段が算出した座標データのみからなる位置情報を通信する通信手段と、
入力手段より入力される情報に基づいて初期化を行う初期化段階において、前記通信手段から受信した位置情報から任意のコマンドの境界位置を特定し、所定のコマンドを割当て、その後、前記指示の位置から所定のコマンドを実行する情報端末装置からの制御に基づいて、前記所定のコマンドを割当てることを可能とするためのパターンを投射する投射手段と、
を備えているプロジェクタ。
【請求項10】
前記撮像手段は、発信手段から発信される指示信号を含む前記任意の画像を撮像し、
前記画像解析手段は、前記指示の位置情報として、前記画像データから前記発信手段により発信された指示信号の位置情報を算出することを特徴とする請求項9に記載のプロジェクタ。
【請求項11】
前記撮像手段の撮像領域は、前記投射手段の投射画像領域と前記投射画像領域外とを含んでいることを特徴とする請求項9または10に記載のプロジェクタ。
【請求項12】
前記記憶手段に格納された境界位置は前記投射画像領域外にあることを特徴する請求項11に記載のプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−160175(P2012−160175A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−1614(P2012−1614)
【出願日】平成24年1月6日(2012.1.6)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】