説明

インターネットストレージネームサービス方法及びインターネットストレージネームサービスサーバ装置及びプログラム

【課題】ネットワーク(WAN)内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合に、計算機端末を一意に識別する。
【解決手段】本発明は、デバイス属性登録要求メッセージのネットワーク(NW)エンティティIDに基づいてiSNSDBを検索し、当該メッセージのNWエンティティIDとiSNSDBのNWエンティティIDが一致するとき、NWエンティティIDに対応するNWエンティティインデックスに基づいてiSCSIDBを検索し、取得した該NWエンティティインデックスに関連するiSCSIノードインデックスに対応する該ISCSIノードインデックスのiSCSI名とメッセージのiSCSI名が一致するか判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットストレージネームサービス方法及びインターネットストレージネームサービスサーバ装置及びプログラムに係り、特に、複数の計算機端末(ホスト)を複数のストレージ装置(デバイス)にIP(インターネットプロトコル)ネットワークで接続するIP−SAN(ストレージエリアネットワーク)において、計算機端末とストレージ装置の接続設定を集中管理するiSNS(インターネットストレージネームサービス)技術における、iSNS方法及びiSNSサーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IP−SANの普及に伴い、IP−SANに接続されるホスト及びデバイスの数が飛躍的に増大しており、その接続先設定の管理、具体的には、どのホストをどのデバイスに接続するのかを各ホストやデバイスに設定する作業が非常に煩雑になってきている。その接続先設定をサーバで集中管理し、この作業付加を軽減するための技術標準として、iSNSが実用化されている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】Internet Engineering Task Force, Request For Comments 4171, Internet Storage Name Service (iSNS)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これまで、上記のIP−SAN技術は主にローカルエリアネットワーク(LAN)の中で用いられており、iSNSも同様にLANの中での使用が主に想定されている。しかし、FTTH(Fiber-To-The-Home)等の広帯域ネットワークの広がりにより、IP−SAN技術を公衆の広域ネットワーク(WAN)の上で用いることが現実的になってきている。このようなWANでの使用を想定した場合、上記の非特許文献1で定義されているiSNS標準、及び、iSNSを実装した既存製品には以下のような課題が存在する。
【0004】
従来想定されてきたLAN内での使用では、iSNSクライアントが実行されているホスト及びデバイスの全ての設定項目は、iSNSサーバの動作に支障がないよう官吏されていることが期待できるが、WANでの運用では、ホスト及びデバイスのネットワークアドレスやホスト名を、iSNSサーバ運用者は一切変更できない可能性が高い。例えば、iSNSサービスはストレージサービスプロバイダ(SSP:Storage Service Provider)により提供されており、ホストがSSPのサービス提供を受けているユーザ施設内に存在する場合、SSPはユーザ施設内のホストのIPアドレスやホスト名を変更することはできない。ホストにインストールされたiSNSクライアントは、これら情報からホストの識別子を生成してiSNSサーバへ送信することがあり、ユーザ間で識別子の衝突が起こる可能性がある。標準のiSNSプロトコルでは、これら識別子は一意であることが期待されており、重複する識別子を使用するホストに対してiSNSサービスが提供できなくなる。
【0005】
図13の例では、iSNSクライアントA101とiSNSクライアントB102は、各々NAT装置A111とNAT装置B112を介してiSNSサーバと通信を行っている。このような状況では、iSNSクライアントA101とiSNSクライアントB102が使用しているIPアドレスが重複する可能性がある。iSNSクライアントA101及びiSNSクライアントB102がネットワーククエンティティIDとしてIPアドレスを用いている場合、iSNSクライアントA101がiSNSサーバ10に対してこのネットワークエンティティIDを登録した後に、iSNSクライアントB102が同じネットワークエンティティIDで登録を行った場合、iSNSクライアントA101が最初に登録した内容を別のiSNSクライアントが変更しようとしていると判断され、iSNSクライアントB102による登録が拒否されてしまう。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、ネットワーク(WAN)内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合に、計算機端末とストレージ装置の接続設定を集中管理することにより、計算機端末を一意に識別することが可能なiSNS方法及びiSNSサーバ装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明のISNSサーバ装置は、iSNSクライアントから送られてきた情報とiSNSデータベースに存在する情報を照合する際に、上記のような識別の重複が起こりやすいiSNSオブジェクトの照合の場合には、それと関連するiSCSIノードの識別子が同一であるかを確認する。図13のように、複数の独立したネットワークに存在するiSNSクライアントを一台のiSNSサーバ装置で収容するというような状況では、各ホスト及びデバイスに割り振られるiSCSI(Internet Small Computer System Interface)ノードの識別子はiSNSサーバ装置の管理者により一意性を保った形で管理されていることが期待できる。このことを利用し、各iSNSクライアントをiSNSデータベース内で表現するiSNSオブジェクト階層の最上位オブジェクトであるネットワークエンティティの照合には、その下位に登録されているiSCSIノードまたはその下位に登録されようとしているiSCSIノードの集合に重なりがないことを条件として加える。また、iSCSIノード以外(ポータル)のiSNSオブジェクトの照合には、最上位のネットワークエンティティが同一であることを条件として加えるものである。
【0008】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0009】
本発明(請求項1)は、iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置におけるiSNS方法であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースを有するiSNSサーバ装置において、
iSNSクライアントからデバイス属性登録要求メッセージを受信する登録要求メッセージ受信ステップ(ステップ1)と、
デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索する第1の検索ステップ(ステップ2)と、
デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDとiSNSデータベースのネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には(ステップ3、Yes)、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいてiSCSIノードテーブルを検索し(ステップ4)、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得する(ステップ4)第2の検索ステップと、
第2の検索ステップで取得したiSCSI名とデバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し(ステップ6)、一致する場合は(ステップ6、Yes)、該デバイス属性登録要求メッセージの内容でiSNSデータベースを更新し(ステップ7)、一致しない場合は(ステップ6、No)、該デバイス要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録する(ステップ8)データベース更新ステップと、を行う。
【0010】
本発明(請求項2)は、iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置におけるiSNS方法であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、ポータルテーブルを格納したiSNSデータベースを有するiSNSサーバ装置において、
新たなポータルを登録するデバイス属性登録要求メッセージを受信する受信ステップと、
デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートに基づいて、iSNSデータベースを検索する第1の検索ステップと、
デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートとiSNSデータベースのポータルテーブルのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートが一致する場合には、該ポータルテーブルのポータルIPアドレスとポータルTCPポートに対応するネットワークエンティティインデックスをネットワークエンティティテーブルから検索する第2の検索ステップと、
デバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名に基づいてiSCSIノードテーブルから対応するネットワークエンティティインデックスを検索する第3の検索ステップと、
第2及び第3の検索ステップで取得したネットワークエンティティインデックスが一致するか判定し、一致する場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容でiSNSデータベースを更新し、一致しない場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録するデータベース更新ステップと、を行う。
【0011】
本発明(請求項3)は、iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置におけるiSNS方法であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースを有するiSNSサーバ装置において、
iSNSクライアントからデバイス削除要求メッセージを受信する削除要求メッセージ受信ステップと、
デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索する第1の検索ステップと、
デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDとiSNSデータベースのネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいてiSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得する第2の検索ステップと、
第2の検索ステップで取得したiSCSI名とデバイス削除要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、iSNSデータベースのネットワークエンティティテーブル、iSCSIノードテーブルからネットワークエンティティインデックスに対応する情報を削除する削除ステップと、を行う。
【0012】
図2は、本発明の原理構成図である。
【0013】
本発明(請求項4)は、iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベース29と、
iSNSクライアントからデバイス属性登録要求メッセージを受信する登録要求メッセージ受信手段23と、
デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベース29を検索し、該デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDとiSNSデータベース29のネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいてiSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得するデータベース検索手段28と、
データベース検索手段28で取得したiSCSI名とデバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容でiSNSデータベース29を更新し、一致しない場合は、該デバイス要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベース29に登録する登録手段22と、を有する。
【0014】
本発明(請求項5)は、iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置であって、
ネットワークエンティティテーブル,iSCSIノードテーブル及び、ポータルテーブルを格納したiSNSデータベースと、
新たなポータルを登録するデバイス属性登録要求メッセージを受信する受信手段と、
デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートに基づいて、iSNSデータベースを検索する第1の検索手段と、該デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートと該iSNSデータベースのポータルテーブルのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートが一致する場合には、該ポータルテーブルのポータルIPアドレスとポータルTCPポートに対応するネットワークエンティティインデックスをネットワークエンティティテーブルから検索する第2の検索手段と、該デバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名に基づいてiSCSIノードテーブルから対応するネットワークエンティティインデックスを検索する第3の検索手段と、を有するデータベース検索手段と、
第2及び第3の検索手段で取得したネットワークエンティティインデックスが一致するか判定し、一致する場合は、デバイス属性登録要求メッセージの内容でiSNSデータベースを更新し、一致しない場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録するデータベース更新手段と、を有する。
【0015】
本発明(請求項6)は、iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースと、
iSNSクライアントからデバイス削除要求メッセージを受信する削除要求メッセージ受信手段と、
デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索し、該デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDとiSNSデータベースのネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいてiSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得するデータベース検索手段と、
データベース検索手段で取得したiSCSI名とデバイス削除要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、iSNSデータベースのネットワークエンティティテーブル、iSCSIノードテーブルからネットワークエンティティインデックスに対応する情報を削除する削除手段と、を有する。
【0016】
本発明(請求項7)は、コンピュータを、請求項4乃至6記載のiSNSサーバ装置として機能させるこプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
上記のように本発明によれば、ネットワーク(WAN)内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合に、デバイス属性要求メッセージに含まれる入力ネットワークエンティティ情報と、iSNSデータベースに含まれる参照ネットワークエンティティ情報を照合することにより、計算機端末を一意に識別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
以下では、異なるiSNSクライアントが同一のネットワークエンティティIDまたはポータルIPアドレスならびに、ポータルTCP(Transmission Control Protocol)ポートを有する場合の処理について説明する。
【0020】
図3は、本発明の一実施の形態におけるiSNSサーバの構成を示す。
【0021】
同図に示すiSNSサーバ20は、デバイス属性登録部22、TCP通信部23、データベース検索部28、iSNSデータベース29から構成される。
【0022】
また、iSNSクライアントC103は、iSNSサーバ20に対して、入力ネットワークエンティティ情報と参照ネットワークエンティティ情報を含むデバイス属性登録要求メッセージを送信する端末として説明する。
【0023】
[第1の実施の形態]
本実施の形態では、新たにネットワークエンティティをiSNSデータベース29に登録する場合について説明する。
【0024】
以下では、データベース検索部28が、iSNSクライアントC103から送信されたデバイス属性登録要求メッセージ含まれる入力ネットワークエンティティ情報とiSNSデータベース29に含まれる参照ネットワークエンティティ情報を照合する際の詳細な動作を説明する。
【0025】
図4は、本発明の第1の実施の形態におけるiSNSサーバの概要のフローチャートである。
【0026】
iSNSサーバ20のデバイス属性登録部12は、iSNSクライアントC103よりTCP通信部23を介してiSNS要求メッセージの一種であるデバイス属性登録要求メッセージを受け付け(ステップ101)、その中にネットワークエンティティIDが記載されている場合は、当該デバイス属性登録要求メッセージが、当該ネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティを新たに登録するよう要求するものであるのか、あるいは、iSNSデータベース29に既に登録されている既存のネットワークエンティティ情報の更新を要求するものであるかを判断する必要がある。そのため、デバイス属性登録部22は、データベース検索部18に対して当該デバイス属性登録要求メッセージに含まれるネットワークエンティティ情報を伝達し(ステップ102)、iSNSデータベース29に登録されているネットワークエンティティ情報と逐一照合する(ステップ103)ことで、同一のネットワークエンティティがiSNSデータベース29に既に登録されていないかを検索する必要がある。その結果、同一のネットワークエンティティが発見されれば(ステップ104、Yes)、データベース検索部18より発見されたネットワークエンティティ情報がデバイス属性登録部22に返却され(ステップ105)、デバイス属性登録部22は、iSNSデータベース29の当該ネットワークエンティティに対する更新処理を行う(ステップ106)。一方、同一のネットワークエンティティが発見されなかった場合は、データベース検索部28よりネットワークエンティティ情報がデバイス属性登録部22に返却されず、デバイス属性登録部22は、デバイス属性登録要求メッセージの内容を取得して(ステップ107)に従って、新たなネットワークエンティティをiSNSデータベース29へ新たに登録する処理を行う(ステップ108)。
【0027】
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるiSNSデータベースのテーブルの例を示す。
【0028】
同図には、例として、iSNSクライアントA101及びiSNSクライアントB102が既にデバイス属性登録要求メッセージをiSNSサーバ20に送信し、iSNSデータベース29への登録が完了している状態の、iSNSデータベース29を構成するネットワークエンティティテーブル(A)、iSCSIノードテーブル(B)、ポータルテーブル(C)の登録内容を示している。
【0029】
同図(A)に示すネットワークエンティティテーブルは、ネットワークエンティティインデクスと、ネットワークエンティティIDを格納する。同図(B)に示すiSCSIノードテーブルは、iSCSIノードインデックス、iSCSI名、ネットワークエンティティインデックスを格納する。同図(C)に示すポータルテーブルは、ポータルインデックス、ポータルIPアドレス、ポータルTCPポート、ネットワークエンティティインデックスを格納する(第2の実施の形態で詳述する)。
【0030】
また、図6は、本発明の第1の実施の形態におけるデバイス属性登録要求メッセージの例を示す。同図に示すデバイス属性登録要求メッセージは、属性名、属性値、属性種別を有する。属性名としては、iSCSCI名、ネットワークエンティティID等がある。
【0031】
ここで、図6に示すようなiSNS属性が記載されたデバイス属性登録要求メッセージがiSNSクライアントC103よりiSNSサーバ20に送信され、デバイス属性登録部22に伝達された場合を説明する。
【0032】
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるデバイス属性登録要求メッセージを受信した場合の動作のフローチャートである。
【0033】
デバイス属性登録部22は、デバイス属性登録要求メッセージのメッセージキー属性に関連付けられているネットワークエンティティIDの値が"Example-Host"であるネットワークエンティティに関する更新または新規登録要求であると判定する(ステップ201)。この入力ネットワークエンティティが既にiSNSデータベース29に存在するか確認するため、デバイス属性登録部22は、データベース検索部28に対して、ネットワークエンティティID"Example-Host"を検索するように指示する(ステップ202)。データベース検索部28は、図5(A)のネットワークエンティティテーブルを検索することにより、ネットワークエンティティインデックスの値が"2"であるネットワークエンティティとネットワークエンティティIDが一致すると判定する(ステップ203、Yes)。なお、一致するネットワークエンティティIDがiSNSデータベース29にない場合には、当該デバイス属性登録要求メッセージに関する情報はiSNSデータベース29に格納されていないと判断し、iSNSデータベース29に新規登録する(ステップ210)。
【0034】
通常、前述の非特許文献1で定義されるISNSプロトコル標準では、この段階で入力ネットワークエンティティは、ネットワークエンティティインデックス"2"のネットワークエンティティと同一であると判断される。
【0035】
しかし、本発明では、この後、デバイス属性登録部22は、さらに、図5の(B)のiSCSIノードテーブルより、ネットワークエンティティインデックスの値"2"を検索する(ステップ204)。該当するiSCSIノードとして、iSCSIノードインデックスが"2"及び"3"の2つのiSCSIノードが検索される(ステップ205、Yes,ステップ206、Yes)。
【0036】
次に、これら2つのiSCSIノードのiSCSI名"Node_B_1"及び"Node_B_2"と、図6に示すデバイス属性登録要求メッセージに記述されているiSCSI名"Node_C_1"及び"Node_C_2"が一致するかを照合する(ステップ207)。この例の場合は、一致するものがないため(ステップ208、No)、本発明では入力ネットワークエンティティは、iSNSデータベース29には存在しないと判断され、デバイス登録部22より新たなネットワークエンティティが図8のように登録される(ステップ210)。一方、iSCSIノードテーブルのネットワークエンティティインデックスに関連付けられたiSCSI名とデバイス属性登録要求メッセージのiSCSI名が一致する場合には、当該デバイス属性登録要求メッセージの内容でiSNSデータベース29を更新する(ステップ209)。
【0037】
ネットワークエンティティが新たにiSNSデータベース29に登録されると、図8に示すように、ネットワークエンティティテーブル(A)には、ネットワークインデックス"3"が、ネットワークエンティティID"Example-Host"が登録され、iSCSIノードテーブル(B)には、iSCSIノードインデックス"4"、iSCSI名"Node_C_1"、ネットワークエンティティインデックス"3"と、iSCSIノードインデックス"5"、iSCSI名"Node_C_2"、ネットワークエンティティインデックス"3"が登録される。
【0038】
[第2の実施の形態]
本実施の形態におけるiSNSサーバの構成は、図3の構成と同様であるのでその説明を省略する。
【0039】
本実施の形態では、デバイス属性要求メッセージとしてポータルの登録を要求する例を説明する。以下では、「ポータル登録要求メッセージ」と記す。
【0040】
本実施の形態で参照するiSNSデータベース29のテーブルは、図8のネットワークエンティティテーブルとポータルテーブルとiSCSIノードテーブル及び、図9のポータル登録要求メッセージである。
【0041】
図10は、本発明の第2の実施の形態におけるポータル登録要求メッセージを受信した場合の動作のフローチャートである。
【0042】
データベース検索部28において、ポータル登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートを抽出する(ステップ301)。抽出されたポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートに基づいて、図8(C)のポータルテーブルからポータルインデックスを検索する(ステップ302)。
【0043】
検索の結果、ポータルテーブルからポータルインデックス"1"と"4"が検索される(ステップ303、Yes)。通常はこのどちらのポータルもポータル登録要求メッセージのポータルと同一であると見做され得る。
【0044】
しかし、本発明では、さらに、ポータルテーブルから取得したポータルインデックス"1"と"4"に各々対応するネットワークエンティティインデックス"1"と"3"をポータルテーブル(図8(C))から取得する(ステップ304)。
【0045】
ポータル登録要求メッセージに含まれるiSCSI名に基づいて、図8(B)のiSCSIノードテーブルから検索し、そのiSCSI名に対応するiSCSIノードインデックス"5"とネットワークエンティティインデックス"3"を検索する(ステップ305)。これを、図8(C)のポータルテーブルから検索された、ポータルインデックス"1"に対応するネットワークエンティティインデックス"1"、及び、ポータルインデックス"4"に対応するネットワークエンティティインデックス"3"と比較すると、後者の、ポータルインデックス"4"に対応するネットワークエンティティインデックス"3"と一致するため(ステップ306、Yes)、ポータルインデックス"4"のポータルがポータル登録要求メッセージ記載のポータルと同一のポータルと見做され、図8(C)のポータルテーブルのポータルインデックス"4"がポータル登録要求メッセージの内容に従って更新される(ステップ307)。
【0046】
もし、ステップ306において、ステップ304で検索されたいずれのポータルについても、対応するネットワークエンティティインデックスがステップ305で検索されたものと一致しなかった場合(ステップ306、No)、新たに、ポータルIPアドレス"192.168.0.1"、ポータルTCPポート"12345"を持つポータルが、新規な値のポータルインデックスとステップ305で検索されたネットワークエンティティインデックスとともに登録される(ステップ308)。
【0047】
以上のように、本発明により、ネットワークエンティティIDやポータルIPアドレス、ポータルTCPポートが衝突した場合でも、iSNSデータベースへの登録が可能となる。
【0048】
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、削除処理について説明する。
【0049】
ISNSデータベース29の状態が図8に示す状態であると仮定する。このとき、図11に示す属性を持ったデバイス削除要求メッセージをiSNSサーバ20が受信したとする。当該デバイス削除要求メッセージは、属性名、属性値、属性種別から構成される。図11の例において、デバイス削除要求メッセージは、ネットワークエンティティID"Example-Host"について、iSNSデータベース29からの削除を要求するものであるため、iSNSサーバ20のデータベース検索部28は、当該ネットワークエンティティをネットワークエンティティテーブル(図8(A))から検索する。結果として、ネットワークエンティティインデックスが"2"と"3"のものが検索される。ここで、本発明のiSNSサーバ20は、図11に示すメッセージに記載のiSCSI名"Node_B_1"と検索されたネットワークエンティティ各々に関連付けられているiSCSIノードの集合を比較する。
【0050】
図12は、本発明の第3の実施の形態におけるデバイス削除要求メッセージを受信した場合の動作のフローチャートである。
【0051】
具体的な比較方法は以下のような処理になる。
【0052】
1)デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティID"Example-Host"でネットワークエンティティテーブル(図5(A))からネットワークインデックス"2"を検索する(ステップ402)。
【0053】
2)検索されたネットワークインデックス"2"でiSCSIノードテーブル(図5(B))を検索し、iSCSIノードインデックスが"2""3"のiSCSIのノード"Node_B_1""Node_B_2"が得られる(ステップ404)。
【0054】
3)これらのiSCSI名"Node_B_1""Node_B_2"と図11のデバイス削除要求メッセージの属性名である"iSCSI名"の属性値"Node_B_1"を照合すると(ステップ406)、iSCSIノードインデックスが"2"のiSCSIノードと一致する(ステップ407、Yes)。この場合、当該iSCSIノードテーブルのISCSIノードインデックスのデータを削除する。
【0055】
一方、上記の2)のiSCSIノードインデックス"3"のネットワークエンティティについて同様の処理を行った場合には、図5(B)のiSCSIノードインデックス"3"のiSCSI名は"Node_B_2"であるため一致しない(ステップ407、No)。つまり、iSCSI名が一致するiSCSIノードは検索されない。
【0056】
上記の結果から、図11のデバイス削除要求メッセージは、ネットワークエンティティインデックスの値が"2"であるネットワークエンティティの削除要求であることが判断できる。
【0057】
なお、上記の第1〜第3の実施の形態のiSNSサーバの機能をプログラムとして構築し、iSNSサーバとして利用されるコンピュータにインストールする、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
【0058】
また、構築されたプログラムをハードディスクや、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納し、コンピュータにインストールする、または、配布することが可能である。
【0059】
なお、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、複数のストレージ装置にIP接続するネットワーク内に同一の識別子を持つ複数の計算機を有するシステムにおいて、計算機を一意に識別するための技術に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるiSNSサーバの構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるiSNSサーバの動作のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるiSNSデータベースのテーブルの例である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるデバイス属性登録要求メッセージの例である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるデバイス属性登録要求メッセージを受信した場合の動作のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるネットワークエンティティが新規登録されたiSNSデータベースの例である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるポータル登録要求メッセージの例である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるポータル登録要求メッセージを受信した場合の動作のフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるデバイス削除要求メッセージの例である。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるデバイス削除要求メッセージを受信した場合の動作のフローチャートである。
【図13】従来のiSNSの構成例である。
【符号の説明】
【0062】
10 iSNSサーバ
11 TCP接続管理部
12 デバイス属性登録部
13 デバイス削除部
14 状態変更通知登録部
15 状態変更通知削除部
16 エンティティ状態問い合わせ部
17 状態変更通知部
18 データベース検索部
19 iSNSデータベース
20 iSNSサーバ
22 登録手段、デバイス属性登録部
23 登録要求メッセージ受信手段、TCP通信部
28 データベース検索手段、データベース検索部
29 iSNSデータベース
101 iSNSクライアントA
102 iSNSクライアントB
103 iSNSクライアントC
111 NAT装置A
112 NAT装置B

【特許請求の範囲】
【請求項1】
iSNS(インターネットストレージネームサービス)クライアントとTCP(Transmission Control Protocol)接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置におけるiSNS方法であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースを有するiSNSサーバ装置において、
前記iSNSクライアントからデバイス属性登録要求メッセージを受信する登録要求メッセージ受信ステップと、
前記デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索する第1の検索ステップと、
前記デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDと前記iSNSデータベースの前記ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいて前記iSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得する第2の検索ステップと、
前記第2の検索ステップで取得した前記iSCSI名と前記デバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容で前記iSNSデータベースを更新し、一致しない場合は、該デバイス要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録するデータベース更新ステップと、
を行うことを特徴とするiSNS方法。
【請求項2】
iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置におけるiSNS方法であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、ポータルテーブルを格納したiSNSデータベースを有するiSNSサーバ装置において、
新たなポータルを登録するデバイス属性登録要求メッセージを受信する受信ステップと、
前記デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートに基づいて、iSNSデータベースを検索する第1の検索ステップと、
前記デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートと前記iSNSデータベースの前記ポータルテーブルのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートが一致する場合には、該ポータルテーブルのポータルIPアドレスとポータルTCPポートに対応するネットワークエンティティインデックスを前記ネットワークエンティティテーブルから検索する第2の検索ステップと、
前記デバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名に基づいて前記iSCSIノードテーブルから対応するネットワークエンティティインデックスを検索する第3の検索ステップと、
前記第2及び前記第3の検索ステップで取得した前記ネットワークエンティティインデックスが一致するか判定し、一致する場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容で前記iSNSデータベースを更新し、一致しない場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録するデータベース更新ステップと、
を行うことを特徴とするiSNS方法。
【請求項3】
iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置におけるiSNS方法であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースを有するiSNSサーバ装置において、
前記iSNSクライアントからデバイス削除要求メッセージを受信する削除要求メッセージ受信ステップと、
前記デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索する第1の検索ステップと、
前記デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDと前記iSNSデータベースの前記ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいて前記iSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得する第2の検索ステップと、
前記第2の検索ステップで取得した前記iSCSI名と前記デバイス削除要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、前記前記iSNSデータベースの前記ネットワークエンティティテーブル、前記iSCSIノードテーブルから前記ネットワークエンティティインデックスに対応する情報を削除する削除ステップと、
を行うことを特徴とするiSNS方法。
【請求項4】
iSNS(インターネットストレージネームサービス)クライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースと、
前記iSNSクライアントからデバイス属性登録要求メッセージを受信する登録要求メッセージ受信手段と、
前記デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索し、該デバイス属性登録要求メッセージのネットワークエンティティIDと前記iSNSデータベースの前記ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいて前記iSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得するデータベース検索手段と、
前記データベース検索手段で取得した前記iSCSI名と前記デバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容で前記iSNSデータベースを更新し、一致しない場合は、該デバイス要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録する登録手段と、
を有することを特徴とするiSNSサーバ装置。
【請求項5】
iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置であって、
ネットワークエンティティテーブル,iSCSIノードテーブル及び、ポータルテーブルを格納したiSNSデータベースと、
新たなポータルを登録するデバイス属性登録要求メッセージを受信する受信手段と、
前記デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートに基づいて、iSNSデータベースを検索する第1の検索手段と、該デバイス属性登録要求メッセージのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートと該iSNSデータベースの前記ポータルテーブルのポータルIPアドレス並びに、ポータルTCPポートが一致する場合には、該ポータルテーブルのポータルIPアドレスとポータルTCPポートに対応するネットワークエンティティインデックスを前記ネットワークエンティティテーブルから検索する第2の検索手段と、該デバイス属性登録要求メッセージに含まれるiSCSI名に基づいて前記iSCSIノードテーブルから対応するネットワークエンティティインデックスを検索する第3の検索手段と、を有するデータベース検索手段と、
前記第2及び前記第3の検索手段で取得した前記ネットワークエンティティインデックスが一致するか判定し、一致する場合は、前記デバイス属性登録要求メッセージの内容で前記iSNSデータベースを更新し、一致しない場合は、該デバイス属性登録要求メッセージの内容を新たに該iSNSデータベースに登録するデータベース更新手段と、
を有することを特徴とするiSNSサーバ装置。
【請求項6】
iSNSクライアントとTCP接続を確立して該TCP接続を用いたiSNS通信を行い、ネットワーク内に同一の識別子を持つ計算機端末が複数ある場合のiSNSデータベースの更新・検索を行うiSNSサーバ装置であって、
ネットワークエンティティテーブル及び、iSCSIノードテーブルを格納したiSNSデータベースと、
前記iSNSクライアントからデバイス削除要求メッセージを受信する削除要求メッセージ受信手段と、
前記デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDに基づいてiSNSデータベースを検索し、該デバイス削除要求メッセージのネットワークエンティティIDと前記iSNSデータベースの前記ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDが一致した場合には、該ネットワークエンティティテーブルのネットワークエンティティIDに対応するネットワークエンティティインデックスに基づいて前記iSCSIノードテーブルを検索し、該ネットワークエンティティインデックスに対応するiSCSIノードインデックスを取得し、該ISCSIノードインデックスのiSCSI名を取得するデータベース検索手段と、
前記データベース検索手段で取得した前記iSCSI名と前記デバイス削除要求メッセージに含まれるiSCSI名が一致するか判定し、一致する場合は、前記前記iSNSデータベースの前記ネットワークエンティティテーブル、前記iSCSIノードテーブルから前記ネットワークエンティティインデックスに対応する情報を削除する削除手段と、
を有することを特徴とするiSNSサーバ装置。
【請求項7】
コンピュータを、
請求項4乃至6記載のiSNSサーバ装置として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−276604(P2008−276604A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−120831(P2007−120831)
【出願日】平成19年5月1日(2007.5.1)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】