説明

インターネット・ベースのテキストとビデオの通信サービスで用いられる個人識別用の双方向デバイス

【課題】 難視聴者との通信方法を提供する。
【解決手段】 本発明の方法は、(a)コンタクティのアドレス割当モジュールを介して、電話ネットワークを介した呼びにより、URLと、コンタクタの通信デバイスのデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方を受領するステップと、(b)前記ステップに応答して、前記URLとデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方を用い、コンタクティの通信デバイスにより、前記コンタクタと、テキストベースと画像ベースのセッションの少なくとも一方のセッションを、開始するステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエブアシストの通信に関し、特に身体に不具合を有する通信者(以下、難視聴者と総称する)のためのウエブアシストの通信に関する。
【背景技術】
【0002】
1960年代半ばから、米国内で難視聴者が通信する方法は、PSTN(Public Switched Telephone Network)に接続されたテキスト端末(通常TTY:TeleTYpewriterと称する)に頼ることである。一般的に、TTYユーザが、非TTYユーザと通信する方法は、呼びをリレーサービスを介して、発信する。このシナリオに於いては、リレーオペレータは、テキストから音声へと音声からテキストへのトランスレータとして働く。具体的には、TTYユーザは、テキストをリレーオペレータに送り、このリレーオペレータが、このテキストを非TTYユーザに読み上げる。逆の場合は、非TTYユーザが、リレーオペレータに話し、このリレーオペレータが、対応するテキスト文をTTYユーザにタイプしてあげる。ただし例外がある。PSAP或いは緊急電話の呼びである911番を受領する場所にいるエージェントは、その電話の呼びを適切な緊急サービス局に送って、TTYユーザと直接相互作用をする。この方法では、911番の呼びを、リレーサービスを介して行う必要がない。
【0003】
これには問題がある。TTYが使用するシグナリングプロトコル即ち45.45baud Baudotには、幾つかの制約があり、1秒あたり僅か6文字の最大伝送レートしか得られず又限られた文字(例えば小文字がない)しか使用できず、しかもユーザが交互にタイプする半二重送信/受信モデルである。このために、難視聴者の多くは、ブラウザを具備したインターネット接続のパソコンでサポートされた会話機能を使用している。一般的な例では、簡単な会話テキストとインスタントメッセージ(IM)のプロトコルから、身振り(Sign language)の送受信をサポートする高バンド幅のビデオ接続までの、広い範囲を網羅している。ブラウザベースのPCインターフェイスは、TTYインターフェイスよりも遙かに速く、ユーザフレンドリーであるために、IPアクセス・リレーサービスは、使用人口が急速に伸びて、IPリレーを、弁済可能な(無料)サービスとしてクラス分けできる状態(即ち、サービスは、ユーザに課金することなく、PSTNベースのリレーの経費をカバーする同じユニバーサルサービスファンドにより料金が支払われる状態)にまでなっている。難視聴者の多くは、TTYの使用を止めて、IPベースのテキストとビデオを、彼等の主たる通信手段として、採用している。
【0004】
TTY装置からIPメカニズムへの移行には、新たな問題が発生する。PSAP(Public Safty Answering Point)は、発呼者ID情報を利用して、来入する呼びに、正確且つ早急に応答する。具体的には、来入する呼びのIDが、PSAPの緊急データベースからの急速且つ自動的な応答を、引き出す。これにより、PSAPエージェントは、重要データを直ちに見ることができるようになる。例えば、発呼者の過去の医療履歴や居場所、或いはその居場所までの道筋を見ることが出来る。発呼者ID情報は、PSTN接続されたTTYを介して行われた呼びを、PSAPに提供する。この発呼者ID情報は、発信のエンドポイントがIPに接続されたPCの時には、提供されない。このため、PSAPにいる緊急応答のスペシャリストは、手動で或いは文書で、発呼者に対し、通常は自動的に得られる情報を提供するよう要請するが、これでは、応答が遅れたり、応答が不正確になることがある。
【0005】
この種の問題、及びIPリレーサービスユーザの非緊急性の特定に関連する問題に答えて、FCCは、最近、「Federal Register /Vol.73,No.139/Friday,July 18,2008/Rulues and Regulations」を採用した。このルールによれば、北米の電話番号計画であるNANP(North American Numbering Plan)における10桁の電話番号を、IPテキストとビデオのリレーの認可されたユーザに、割り当てることを要求している。このFCCのルールは、中央データレポジトリ(データ貯蔵所)を設立し、インターネット接続された装置のIPアドレスを、認証されたユーザに割り当てられた有効PSTN電話番号に、マッピングすることを企図している。このルールは、更に中立的な第三者機関を設立して、このデータ貯蔵所を構築し管理する事を、規定している。このルールによれば、第三者である非政府機関が、10桁のNANP番号を、認可された電話会社或いはその電話会社とパートナーの会社の何れかで、発行することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
FCCの説明文書(http://www.fcc.gov/cgb/consumerfacts/trstendigit.html)は、FCCの目標を如何に達成するかについてのエンジニアリングのガイダンスは提示していない。彼等の目標は、10桁の電話番号を特定のIPアドレスに割り当てることだけである。このアプローチの問題点は、IPアドレスをネットワークで繋がれたデバイスへの割り当ての際、高度なダイナミックさと遷移性に責任が持てないことである。IPアドレスは、常にダイナミックに、ネットワークに接続されたデバイスに割り当てられ、このデバイスが、IPネットワークに接続されたり、切断されたり、そして再度接続されたりする毎に、予告せずに、IPアドレスが変わる点である。このような状況に於いては、特定のユーザとデバイスを、そのデバイスに割り当てられたIPアドレスに関連して、追跡する信頼性の高く且つ効率的な方法は、無い。
【0007】
上記の規則に関連する問題は、次のような機能を備えた中央データベースとメカニズムが存在しなければならない点である。即ち非電話のインターネット通信媒体のユーザは、10桁の電話番号に基づいて、自動的且つ直ちに特定することができなければならないという機能である。10桁の電話番号の割り当てと、これ等のマッピングを含むデータベースの保守は、リレーサービスの責任である。これは、彼等が、IPネットワークとPSTNとの間のインターセクションポイントだからである。IPアドレスが、マッピングのベースとして使用される場合には、サービスプロバイダは、特定のデバイスのIPアドレスの変更の情報を正確且つタイムリーに追跡するために、信頼できる当局(authoritative entity)にアクセスする必要がある。私用のLANとNAT(Network Address Translation)の背後にある仮想IPの境界を設けて、IPネットワークを構築する為に、このようなネットワーク(エンティティー)は、存在しない。更にこのようなネットワーク(エンティティー)は、今日一般的に使用されているネットワーキングテクノロジーを用いて、うまく構築されていないことは、明らかである。
【0008】
このような欠点は、現在は解決されているが、しかし、IPリレーサービスのユーザに、彼等のIPリレーセッションの開始と使用の一部として、正確なロケーション情報を入力することを要求している。しかし緊急情報に於いては、コンタクタが正確なロケーション情報を入力できる機能は、物理的或いは感情的な状態により、必ずしもうまくいっていない。従って、FCCのルールに適合する方法とシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の欠点或いは目的は、本発明の様々な実施例により解決される。本発明は、電話番号をウエブブラウジングセッションと関連づけること、或いは物理的ロケーション情報を、ウエブベースのテキストチャット或いはビデオセッションのコンテキストに於いて、PSAPに提供することである。
【0010】
本発明の一実施例によれば、以下のステップを実行するプロセッサで実行可能なインストラクションを有するコンピュータで読み取り可能な媒体は、
(a)第一に、所定の刺激に応答して、電話ネットワークにより、データ・ネットワーク・アドレスとそれに対応する電話番号とを提供するステップと、
前記データ・ネットワーク・アドレスと電話番号はコンタクタに関連し、
(b)第2に、データ・ネットワーク・アドレスから、データ・ネットワークを介して、緊急アシスタンスを要求する通信を開始するステップと、
を有するインストラクションを有する。
前記コンタクタとコンタクタの物理的位置とコンタクタの情報の少なくとも1つが、前記電話番号により決定される。
【0011】
本発明の方法に於いては、電話の呼びは、テキストベースの通信セッションを、データネットワーク又はインターネットを介して開始するリクエストとして、機能する。このリクエストは、PASP或いはリレーサービスに対し、以下のことを述べる。テキストベースのインターネット、PSAP、或いはリレーサービスは、コンタクタがアクセスするURLを介して、呼びを発信した電話番号に関連する特定のデータアドレスから、受領を開始することを述べる。この方法により、固定電話番号は、ユーザのダイナミックに変わるデータネットワークアドレスと対にされる。電話のコネクティビティは、携帯機器例えばSIMによりイネイブルされる。このSIMは、ユーザ特に難視聴者が、持ち運び、コンピュータ或いはラップトップと通信して、テキストベースの通信機能を提供する。コンピュータ又はラップトップのデータネットワークアドレスに関わらず、携帯機器は、電話の呼びにより、例えばPSAP或いはリレーサービスに、次のような電話番号とデータネットワークアドレスを、提供する。この電話番号とデータネットワークアドレスとは、PSAP或いはリレーサービスのURLとの通信セッションを開始しようとするユーザの一時的に近傍にある電話番号とデータネットワークアドレスである。
【0012】
本発明の他の実施例によれは、本発明の方法は、
(a)コンタクティのアドレス割当モジュールを介して、電話ネットワークを介した呼びにより、URLと、コンタクタの通信デバイスのデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方を受領するステップと、
(b)前記ステップに応答して、前記URLとデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方を用い、コンタクティの通信デバイスにより、前記コンタクタと、テキストベースと画像ベースのセッションの少なくとも一方のセッションを、開始するステップと、を有する。
【0013】
この方法により、難視聴者であるコンタクティ(被接触者)とのテキストベースの通信セッションが、コンタクティがリレーサービスのURLと接続されていない時でも、開始することが出来る。これは、コンタクタ(接触者)が、コンタクティの携帯機器(例、SIM)の電話番号に呼びを発することにより、行われる。この電話の呼びは、電話番号に関連するデータネットワークアドレスとの通信チャンネルを、データネットワークを介して、開くことを要求する。電話ネットワークを介して、URL又はコンタクタのデータネットワークアドレスは、コンタクティのデバイスに提供される。それに応答して、コンタクティのウエブブラウザは、自動的にURLにアクセスし、セッションを開始する。この方法により、コンタクティは、常に、テキストベースのインターネットセッションと接続可能であり、特に、コンタクティがインターネットにより容易にコンタクトできない場合でも、可能である。
【0014】
本発明の他の実施例によれは、本発明の通信ノードは、
(a)コンピュータ装置と、
前記コンピュータ装置は、データネットワーク上にネットワークアドレスを有し、
(b)携帯型のアドレス割当モジュールと、
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、電話ネットワークに電話番号を有し、前記コンピュータ装置と有線或いは無線で通信でき、
を有する。
前記携帯型のアドレス割当モジュール(b)は、
(bi)加入者アイデンティティエージェントと、
前記加入者アイデンティティエージェントは、対応する加入者を特定するために、独自のサービス加入者キーを有し、
(bii)補助的通信アプリケーションと、
前記補助的通信アプリケーションは、通信をするのに障害を有するユーザが、データネットワークを介して、他者と通信できるようにする
を有する。
【0015】
本発明は様々な利点を有する。本発明は、独自の固定した10桁の電話番号を、非電話のインターネットエンドポイントに割り当てる。このエンドポイントは難視聴者が使用している。この機能は、PSAPが緊急の呼びに急速且つ正しく応答出来るような発呼者ID情報を提供し、正確な物理的ロケーション情報を、ブラウザセッションの一部として、PSAPに提供する。これにより、新たに採用されたFCCのルールに適合できる。ロケーション情報は、ユーザがノードからノードに移るにつれて、ダイナミック且つ容易に決定できる。この為、本発明は、IPアドレスのネットワークで接続されたデバイスへの割り当ての際、極めてダイナミックで変遷する特性を保障できる。ネットワークには、10桁の電話番号を有する内部エンドポイントの信頼性の高いリアルタイムな関連を提供する情報が具備されているために、センター或いはPSAPへのユーザが開始した通信には、FCCにより要求される補助的な情報のタグが自動的に付される。本発明により、難視聴者もLAN接続されたコンピュータを使用することができ、これは、コンピュータを自分で所有しているか否か(例えば、ホテル或いは同僚のオフィスのコンピュータであるか否か)を問わず、ユーザに既に関連した有効なNANP電話番号である10桁の電話番号に関連するネットワークに特定された非電話のインターネットベースの通信エンドポイントとして、LAN接続されたコンピュータを使用することができる。アドレス割当モジュールをSIMカードとしてを構築する別の利点は、リレーサービスは、どの州のエンティティー或いは政府のエンティティーが、そのセッションに対し課金できるかを決定できることである。SIMカードの地域コードは、適宜の州のエンティティーを政府のエンティティーに容易にマッピング出来る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明によるネットワーク・アーキテクチャのブロック図。
【図2】本発明のアドレス割当モジュールのブロック図。
【図3】本発明の方法のフローチャート図。
【図4】本発明の方法のフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に於いて、ネットワーク・アーキテクチャは、第1コンピュータ装置100と、第2エンドポイント104と、リレー・サービス106と、ポート・ゲートウエイ108と、フューチャ・サーバ112と、セキュリティ・ゲートウエイ116とを有する。これらは、全て電話ネットワーク120とデータ・ネットワーク124で接続されている。
【0018】
第1コンピュータ装置100は、ウエブブラウザ或いはキーボードを搭載したコンピュータ装置である。この一例は、パソコン、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、PDAである。
【0019】
第2エンドポイント104は、回路交換構成要素或いはパケット交換構成要素、例えばパソコン、ラップトップコンピュータ、PDA、有線又は無線の電話或いは他のコンピュータ装置である。第1コンピュータ装置100の場合には、第2エンドポイント104は、ウエブブラウザとキーボードを搭載している。
【0020】
第1コンピュータ装置100と第2エンドポイント104は、ライブの音声通信の代わりに或いはそれに加えて、リアルタイム即ちライブ通信で接続されている。
【0021】
リレー・サービス106は、インターネットリレーサービスである。これは、難視聴者用のテレテキストデバイス(TTY)に代わるものである。このサービスは、電話をかけたリレーエージェントとユーザとを接続するコンタクトセンターのタイプである。リレーオペレータ(図示せず)は、ユーザの呼びを開始し接続し、ユーザが接触しようとする者にダイヤルし、ラインを保持しながら、メッセージを、言葉で、TTY(Text Telephone)で、又はコンピュータで、聞く人に中継する。このサービスにより、難視聴者は、従来公知の2ラインの音声キャリーオーバーとして公知のフューチャを用いて、話すことができる。このリレーサービスは、多くのサービスキャリア、例えばスプリント社とAT&T社から市販されている。
【0022】
ポート・ゲートウエイ108は、PSTN信号を処理するよう適宜に構成されたゲートウエイである。ゲートウエイは、プロトコル・コンバータとも称し、様々なプロトコルを使用するネットワークとインターフェースする。ゲートウエイは、例えば、プロトコルトランスレータ、インピーダンス・マッチング・デバイス、レートコンバータ、フォルトアイソレータ(故障分離器)、信号トランスレータ等を、必要に応じ搭載し、システムの相互動作可能性を提供する。このゲートウエイの一例は、G150、G250、G350,G450,G600、G650、G700、G860(以上全て登録商標)のポートネットワークとを含み、インティグレート・ゲートウエイ、G11,G10の公衆交換電話ネットワーク(PSTN)のゲートウエイである。これ等はアバイヤ社製である。
【0023】
セキュリティ・ゲートウエイ116は、フューチャ・サーバ112へのアクセスを許可したり制御したりする。ポート・ゲートウエイ108の構成要素に加えて、セキュリティ・ゲートウエイ116は、更にセキュリティ・アプリケーションを有する。例えばファイアウオールを有する。これは、一定のルール或いは他の指示に基づいて、様々なセキュリティ・ドメインの間の全てのコンピュータ・トラフィックを、許可したり、拒否したり、暗号化したり、脱暗号化したり、代理したりする。セキュリティ・ゲートウエイ116は、制御シグナリング或いはベアラー・トラフィックを通過させるよう、構成されていてもいなくてもよく、それぞれのLANを介して受領したコマンドに応じて、ユーザが構築可能であってもなくてもよい。
【0024】
フューチャ・サーバ112は、電話の呼びを、所定の電話番号或いはリレー・サービス106へのアドレスに向ける。フューチャ・サーバ112は、データベースへのアクセス権を有する。このデータベースは、難視聴者に対し、電話番号とデータ・ネットワーク・アドレスのペアリング(対)、ユーザにより使用されるリレーサービスの識別子、ユーザの最後に判っている物理的ロケーション、ユーザの通信の不自由さ、例えば難視聴者の特徴を記述した情報(これにより、適宜イネイブルされたスキルを有するエージェント或いはリレーサービスにルーティングする事が出来る)、第1コンピュータ装置100に関する情報(例;IPアドレス又はMACアドレス、第1コンピュータ装置100にサービスするセキュリティゲートウエイのIPアドレス、第1コンピュータ装置100に関するDNS(Domain Network System)情報)を提供する。一実施例においては、フューチャ・サーバ112は、NSS(Network Switching Subsystem)の一部と、GSM(Global System for Mobile)通信であり、データ構造は、ホーム或いはビジターのロケーションレジスターの一部である。
【0025】
NSSは、切り替え機能を実行し、携帯電話とPSTN(固定電話)の間の通信を管理する。他の構成に於いては、フューチャ・サーバ112は、PSTNの交換網の一部である。他の構成に於いては、フューチャ・サーバ112は、PSAP(Public Safty Answering Point )により保守される。このPSAPは、警察、消防、救急車の緊急電話に対する呼びに応えることが出来るコールセンタである。フューチャ・サーバ112により提供される情報を利用して、ホストであるPSAPは、有線と無線の呼びのみならず、PSAPとのウエブブラウザのセッションに対する発呼者のロケーションを特定することが出来る。米国に於いては、群政府或いは大都市が、これ等の機能を取り扱う。
【0026】
電話ネットワーク120は、デジタル電話ネットワークである。例えば携帯電話ネットワーク又はPSTNである。データ・ネットワーク124は、パケット交換のワイドエリアに分散した処理ネットワーク、例えばインターネットである。
【0027】
第1コンピュータ装置100にアドレス割当モジュール132が付属する。アドレス割当モジュール132は、電話番号を有し、この電話番号を、第1コンピュータ装置100のネットワークアドレス(ブラウザ)に関連づける。
図2に示すように、アドレス割当モジュール132は、電話ネットワーク120を介して無線電話を実行するアンテナ204を有する加入者識別エージェント200と、対応するアンテナ212を有するサテライト−ベースのロケーション・エージェント208と、ソフトウエア・ライブラリ216と、補助的通信アップリケーション220と、データ・レポジトリ(データ貯蔵庫)224と、コントローラ228とで、実現される。
【0028】
アドレス割当モジュール132は、取り外し可能な或いは固定して搭載されるSIM(Subscriber Identity Module)カードで実現され、独自のサービス加入者キー(又はIMSI(International Mobile Subscriber Identity))を安全に記憶している。これを用いて、SIMとIMSIに対応する特定の加入者を特定する。各SIMは、特定のユーザに割り当てられている。IMSIは次のようにフォーマット化されている。最初の3桁がMCC(Mobile Country Code)を表し、次の2桁がMNC(Mobile Network Code)を表し、次の10桁がモバイルステーションのID番号を表す。モバイルステーションのID番号は、唯一無二のものであり、有効なNANP(North Amrican Numbering Plan)の電話番号である。これは、難視聴者に所有されるものとして、通信会社によって構築されている。
【0029】
サテライト−ベースのロケーション・エージェント208は、無線で、アドレス割当モジュール132の、GNSS(Global Navigation Satellite System)に対する物理的位置を決定する。このGNSSの一例は、GPS、Beidou或いはOMPASS, Galileo, GLONASS, Indian Regional Navigational Satellite System, QZSSを含む。
【0030】
ソフトウエア・ライブラリ216は、所定のソフトウエア例えば特殊目的のデバイスドライバを有する。このドライバは、補助的な技術により必要とされている。例えば、ユーザのニーズをサポートする特殊目的の頻繁なクライアントとの通信アプリケーション、特殊なアプリケーション用にブラウザをカスタマイズ出来るプラグインにより必要とされる。
【0031】
補助的通信アップリケーション220により、ユーザは、TTYタイプ(例、IPテキスト・チャット・タイプ)のテキスト通信を、データ・ネットワーク124を介して、遠隔地と実行する。例えば、第2エンドポイント104と、リレー・サービス106を介して間接的に、或いは直接的に通信する。補助的通信アップリケーション220は、TTYタイプの通信に限定されず、更に通信セッションの一方或いは両方の側が、相手のライブビデオストリームを交換できる(例:ビデオリプレイを介して)。この種のアプリケーションにより、一方或いは両方の側は、サインランゲージ(音声言語の代わりに指・腕などの身ぶりを用いること。特に手話。)で通信できる。別の構成として、補助的通信アップリケーション220により、マルチメディアセッションが可能となる。このマルチメディアセッションは、複数のテキスト、音声、画像を組み合わせる。オンボードの通信ソフトウエアを含む利点は、あらゆるコンピュータ(ユーザにより通常所有され操作されるようなコンピュータだけではなく)が、特殊目的の通信フューチャとユーザが必要とするユーザインターフェイスを、提供できる。
【0032】
データ・レポジトリ224は、アドレス割当モジュール132により特定されるユーザに関する所定の情報と、アドレス割当モジュール132が接続される或いは通信するコンピュータ装置と、アドレス割当モジュール132そのものに関する情報を記憶する。この情報は、例えば、ユーザが使用するリレー・サービス106を特定する識別子と、ユーザの現在の物理的ロケーションと、ユーザの不具合(耳が聞こえない或いはしゃべれない)の性質を記述する情報、ユーザの医療或いは家族情報(医学アレルギー、家族の構成、現在のヘルスケアプロバイダの情報、医療状態或いは合併症等)、第1コンピュータ装置100に関する情報(IPアドレス又はMACアドレス、第1コンピュータ装置100にサービスするセキュリティ・ゲートウエイ116のIPアドレス、第1コンピュータ装置100に関するDNS(Domain Name System)情報)を含む。
【0033】
アドレス割当モジュール132の物理的ロケーションは、サテライト−ベースのロケーション・エージェント208から或いは企業のネットワークのロケーティングメカニズムから、決定される。このような機構は、イーサーネット・ポートのマッピング或いは物理的ロケーションへのMACアドレスである。
【0034】
コントローラ228は、アドレス割当モジュール132の操作の全てを制御する。この操作には、外部ソースからの通信を受領し処理し、それを内部の構成要素の1つに向ける操作と、その逆に内部ソースからの通信を受領し処理し、それを外部の宛先に向ける操作と、内部で生成された信号を受領し、それを適宜の内部の宛先に向ける操作を含む。
【0035】
アドレス割当モジュール132は、コネクタ232例えばUSBポートコネクタ有する。このコネクタ232は、アドレス割当モジュール132をホストコンピュータ装置例えば第1コンピュータ装置100に接続する。アドレス割当モジュール132は、オンボードのパワーソース或いはUSB接続を介してパワーを受領する。アドレス割当モジュール132は、ホストコンピュータ装置と、他の技術例えばブルートゥース、Wifi、WiMaxで通信する。
【0036】
アドレス割当モジュール132は、電話ネットワーク120と様々な方法で通信する。一実施例に於いては、アドレス割当モジュール132は、RJ−11アナログジャック(図示せず)に接続され、アドレス割当モジュール132と有線PSTNとの直接接続をサポートする。他の実施例に於いては、アドレス割当モジュール132は、内蔵型の送受信機能を有し、様々な無線通信ネットワークに接続される。その一例は、Bluetooth、Wifi、WiMax、GPS、cellular2.5G、cellular3Gを含む。
【0037】
図3を参照して、アドレス割当モジュール132の動作について説明する。このフローチャートは、以下を仮定している。アドレス割当モジュール132は、ホスト通信装置例えば第1コンピュータ装置100と接続されている或いは通信状態にあると仮定する。代表的なフューチャ・サーバ112は、この操作に於いては、PSAP或いはリレーサービスである。
【0038】
ステップ300に於いて、トリガーイベント(事象)が、コントローラ228により検知される。このトリガーイベントは、所定のイベントで例えば以下のものを含む。アドレス割当モジュール132のパワーアップ(USBデバイスが、活性状態にあるコンピュータのUSBポートに接続されたときに起こる)、ホストコンピュータ・エンドポイント(又は第1コンピュータ装置100)のパワーアップ、インターネット通信(チャット、或いはビデオリレー)、セッション(PSAPのURL又はリレーサービスへのアクセスによる)の開始、ホストコンピュータへのIPアドレスの変更、ホストコンピュータの物理的アドレスの変更、ホストコンピュータが自己認定するネットワークからのリクエストを含む。
【0039】
ステップ304に於いて、トリガーイベントの発生を検出したことに応答して、アドレス割当モジュール132は、フューチャ・サーバ112との電話の呼びを開始し設定する。この電話の呼びの設定は、標準のプロトコル例えばSIP(Session Initiation Protocol)とH.323を用いて、行われる。
【0040】
ステップ308(これは選択的事項)に於いて、ユーザ、第1コンピュータ装置100又はアドレス割当モジュール132は、自分自身をフューチャ・サーバ112に対し認証する、或いはその逆を行う。この認証は、適宜の技術を用いて行われる。例えばデジタル認証、対称或いは非対称のキー交換等である。認証情報は、呼びの設定信号或いはポスト呼び設定信号の何れかで交換される。
【0041】
ステップ312に於いて、認証が成功すると、アドレス割当モジュール132は、フューチャ・サーバ112に様々な情報を提供する。呼び設定信号とポスト呼び設定信号の一方は、ペイロードとして以下のものを含む。例えばアドレス割当モジュール132の電話番号、第1コンピュータ装置100のデータネットワーク・アドレス、ユーザが使用するリレー・サービス106の識別子、ユーザの現在の物理的ロケーション、ユーザの身体の不具合の種類と程度の識別子、身体の不具合(例えば耳が聞こえない或いは喋るのが不都合)(これにより適宜の技術を持ったPSAPエージェント或いはリレーサービスにルーティングが加工される)、或いはユーザの医療情報と家族情報(医療アレルギー、家族構成、現在のヘルスケアプロバイダ情報、医療状態と合併症、以下ヘルスケア情報と称する)、又は第1コンピュータ装置100(例えばIPアドレス、MACアドレス、第1コンピュータ装置100にサービスするセキュリティ・ゲートウエイ116のIPアドレスと第1コンピュータ装置100に関するDNS情報)に関する情報を含む。
【0042】
情報交換の後、呼びは切断されるが、接続は、更新された物理的ロケーション情報をフューチャ・サーバ112に周期的に提供するよう、継続している。
【0043】
斯くして、ユーザが、第1コンピュータ装置100を介して、PSAPとのウエブベースのTTYトランザクッションを開始すると、フューチャ・サーバ112は、この情報を用いて、このコンタクトを適宜の技術を持ったPSAPエージェントに割り当てて、緊急要員を、ユーザの最後に報告された物理的ロケーションに、派遣する。この情報は、第1コンピュータ装置100のソースネットワークアドレスをマッピングして、アドレス割当モジュール132の対応する電話番号を決定する。電話番号は、アドレス割当モジュール132の最後に報告された物理的ロケーションに対し、インデックスが付される。この最後に報告された物理的ロケーションは、ユーザの物理的ロケーションと同一と見なしている。一実施例に於いては、情報は、PSAPのフューチャ・サーバ112により、直接決定される。他の実施例に於いては、情報は、電話ネットワークのフューチャ・サーバ112により決定され、PSAPへのセッション設定メッセージの一部として、提供される。
【0044】
図4において、ステップ400に於いて、電話ネットワーク120は、アドレス割当モジュールに割り当てられた電話番号へ来入した呼びを受領する。この呼びは、ホームロケーションレジスタ(HLR)或いはビジタロケーションレジスタ(VLR)にマッピングすることにより、適宜のフューチャ・サーバ112に向けられる。HLR(Home Location Register)は、GSMコアネットワークを使用することを許された各携帯電話加入者の詳細事項を含む。HLRは、携帯電話オペレータにより発行されたSIMカードの詳細事項を記憶する。VLR(Visitor Location Register)は、特定の領域にローミング(移動)した加入者の一時的なデータベースである。HLR又はVLRは、例えばIMSI、認証データ、MSISDN(加入者の電話番号)、加入者がアクセスを許されたGSMサービス、申し込んだアクセスポイント(GPRS)、加入者がパケットサービスにアクセスすることが許されたGPRSの設定、加入者の現在のロケーション(VLRとSGSN)と関連するMSISDNに適用可能なコールダイバート(呼び転送)設定と、加入者のHLRアドレスを、記憶する。
【0045】
ステップ404に於いて、電話ネットワーク120内のフューチャ・サーバ112は、上記のデータ構造を用いて、以下を決定する。電話番号が、難視聴者に割り当てられていること、この難視聴者は、第1コンピュータ装置100のネットワークアドレスに対応するウエブブラウザに現在関連していることを決定する。
【0046】
ステップ408に於いて、フューチャ・サーバ112は、呼びをリレー・サービス106に向ける。そこに呼びが着信し、適宜のエージェントに割り当てられる。
【0047】
ステップ412に於いて、リレー・サービス106は、データ・ネットワーク124又は電話ネットワーク120を介して、第1コンピュータ装置100又はアドレス割当モジュール132に、URI(Universal Resouce Indicator)又はURL又はウエブページアドレスを含むインビテーションを転送する。ウエブページアドレスは、ウエブブラウジングセッションに関連する。URLと同等な情報を、完全なURLの代わりに、送信してもよい。一実施例に於いては、短いURLが、アドレス割当モジュール132に、電話ネットワーク120を介して、提供される。短いURLとは、ストリング内の少数(例えば10)の文字に減らされたURLである。一実施例に於いては、発呼者のID(これは送信により或いは中間ノードにより制御される)が、電話ネットワーク120を介して、送信される。発呼者IDは、通常、合法的な発呼者IDではなく、URLにリゾルブ(帰着す)る。例えば、発呼者IDは、555−1212であるが、これは、www.5551212.comにリゾルブされる(繋がれる)。別の構成として、発呼者IDは、URLをリゾルブするデータベースへのインデックスである。
【0048】
ステップ416に於いて、第1コンピュータ装置100またはアドレス割当モジュール132は、インビテーションを受領すると、補助的通信アプリケーション(例:テキストチャットウインドウ或いは双方向ビデオ・アプリケーション)と通信パスウエイ(例:リレー・サービス106における呼びに特定なURI又はURI)が、ユーザの第1コンピュータ装置100上で、自動的に開く。
【0049】
ステップ420に於いて、第1コンピュータ装置100は、ユーザが来入した呼びを受け入れるか否かを決定する。受け入れる場合には、リレーサービスで補助されるメディアセッションは、ステップ424で進む。そうでない場合には、呼びは、ステップ428で切断される。
【0050】
上記のステップは、コンタクティに関連するリレーサービスを介して、間接的にコンタクティに向けられる来入する呼びを例に議論したが、本発明は、ポイント・ツウ・ポイントの通信にも等しく適用され、特に難聴のコーラー(発呼者)又はコーリー(被呼者)の間にも適用される。コーラーは、難聴であるか否かを問わず、難聴者のコーリーのSIMモジュールに、呼びを発する。呼びが、コーリーのSIMモジュールにより自動的に応答された場合には、コーラーの通信機器は、コーリーのSIMモジュールに、契約者の通信機器のテキストセッション用のURL、又は契約者の通信機器のデータアドレスを、提供する。SIMモジュールは、URL又はデータアドレスを、コンタクティの通信機器に提供する。それに応答して、テキストセッションが、コンタクティの通信機器により自動的に開始される。例えば、コンタクティの通信機器のウエブブラウザが、自動的にURLにアクセスすると、コンタクタとのテキストチャットセッションが開始する。
【0051】
用語「自動的」とは、基本的には「人による入力」なしに行われることを意味する。しかし、プロセスの実行の前に行われる「人による入力」は、自動的である。人による入力がプロセスに影響を及ぼす場合は、自動的とはみなさない。しかし、プロセスに同意して行われる「人による入力」は、自動的である。
用語「モジュール」「エージェント」は、機能を実行するハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、人工知能、ファジー・ロジック、或いはそれらの組み合わせを含む。
用語「コンピュータで読み取り可能な媒体」とは、コンピュータが実行するプロセスを記憶する媒体或いは伝送媒体を意味する。媒体とは、非揮発性媒体、揮発性媒体、伝送媒体を意味する。非揮発性の媒体とは、NVRAM、磁気ディスク又は光学ディスクである。揮発性媒体とは、DRAM、メインメモリを意味する。このコンピュータで読み取り可能な媒体の一般的なものとしては、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、他の磁気媒体、磁気光学媒体、CD−ROM、パンチカード、ペーパーテープ等、更にRAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、メモリカード、メモリチップ、或いはカートリッジ等がある。e−mail或いは他の自己保存型の情報アーカイブに付属したデジタルファイルは、記憶媒体に等価な分配型の記憶媒体であり、本発明でいう記憶媒体と見なすことができる。コンピュータで読み取り可能な媒体がデータベースとして構築された場合には、このデータベースは、あらゆる種類のデータベース、例えば関連型、階層型、オブジェクト志向型のいずれをも含む。
本発明のリンクは、回路交換又はパケット交換型の通信のリンクを例に説明した。しかし他の通信システム、例えば、SIPベースの通信システムとそのエンドポイントもも利用可能である。リンクとして使用される伝送媒体は、電気信号を搬送できる媒体(同軸ケーブル、銅線ワイヤ、光ファイバー)、音波或い光波を搬送できる媒体、或いは無線やインフラレッド(赤外線)の通信媒体も含む。
本発明の「エンドポイント」は、例えば、電話機、スピーカホーン、携帯電話、SIPでイネーブルされる、エンドポイント、VoIP、PDA,有線装置又は無線装置等を含む。
本発明は、インターネット・プロトコルで接続されたネットワーク環境を例に説明した。本発明のシステムと方法は、ソフトウエアとモジュールとそれらに関連するハードウエアとネットワークを例に説明するが、公知の構造、構成要素、装置は、ブラックボックスの形態で示し単に概要を示すに留める。本発明は、実施例以外に様々な方法で実現できる。
冗長な説明を回避するために公知の構造については省略した、或いはブラックボックスの形態で示している。この省略は本発明の範囲を制限するものではない。ここに開示した実施例は、発明を理解するためのものであり、本発明は個々に述べた特定の実施例以外の様々な方法で実現できる。
上記の実施例では、システムの様々な構成要素或いはシステムのある構成要素は、遠隔地に即ち分散型ネットワーク(LAN、ケーブルネットワーク、インターネット)のノードに、又は専用のシステム内の離れた点に配置されている。しかしシステムのこれ等の構成要素は、1つの装置例えばゲートウエイに組み込むこともできる。或いは分散型ネットワーク(例えばアナログ又はデジタルの通信ネットワーク、パケット交換ネットワーク、回路交換ネットワーク、ケーブルネットワーク)の特定のノード上に、集めることもできる。
計算効率を上げるために、システムの構成要素は、分散型ネットワーク内のあらゆる点に配置することができ、これによりシステムの操作に影響を及ぼすことはない。例えば本発明の様々な構成要素は、交換器、PBX、メディアサーバ、ゲートウエイ、ケーブルプロバイダ、企業内のシステム或いは通信システムに、そしてユーザーの構内で或いはそれらの組合せた構成内に配置することができる。同様にシステムの機能の一部は、通信装置とそれに関連する計算装置の間で分配することもできる。
ここで議論したフローチャートは、特定のイベントのシーケンスを例に説明するが、本発明の操作に影響を及ぼすことなく、これ等のシーケンスの変更、追加、一部省略も可能である。本発明のシステムと方法は、特殊コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC、他の集積回路DSP、ハードワイヤド電子素子、論理素子、例えばディスクリートな要素回路、プログラム可能な論理回路、ゲートアレイ、例えばPLD、PLA、FPGA、PAL、特殊目的コンピュータ或いは他の手段で実現できる。
本発明を実施するのに用いられるハードウエアは、コンピュータ、携帯用装置、電話器(携帯電話、インターネット電話、デジタル、アナログそれ等の組合せの電話)や他の公知のハードウエアである。これ等の装置のあるものは、プロセッサ(例;シングル又はマルチプルのマイクロプロセッサ)、メモリ、非揮発性記憶媒体、入力装置、出力装置等を含む。更に別の形態のソフトウエアの実行は、分散型の処理、要素/目的型の分散型処理、並列処理或いは仮想機械処理で実行される。
他の実施例に於いては、ここに開示された方法は、オブジェクト指向のソフトウエア開発環境を用いたソフトウエアと組み合わせて実現できる。このソフトウエア環境は、様々なコンピュータ又はワークステーションで使用されるポータブルなソースコードを提供する。別の構成として、開示されたシステムは、標準の論理回路又はVLSIデザインを用いて一部又は全部のハードウエアで実現できる。本発明のシステムを実行するのにハードウエア又はソフトウエアを用いるかは、システムに要求される速度と効率に依存する。特に使用される特定のソフトウエア、ハードウエアのシステム、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータシステムに依存する。
他の実施例に於いては、開示された方法は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されたソフトウエアで実行され、コントローラとメモリとを有するプログラムされた汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、マイクロプロセッサ等で実施される。これ等の実施例に於いては、本発明のシステムと方法は、パソコンに組み込まれたプログラムで実行できる。例えばアプレット、JAVA、CGIスクプリト、サーバ或いはコンピュータ、ワークステーションに記録された資源或いは専用の測定システムに組み込まれたルーチン等で実施できる。
本発明のシステムは、本発明のシステムと方法をソフトウエア又はハードウエアのシステムに物理的に組み込むことにより実施することもできる。 本発明は、特定の標準及びプロトコルを例に説明したが、本発明はこのような標準とプロトコルに制限されるものではない。他の類似の標準とプロトコルも本発明で用いることができる。これ等の標準とプロトコルは、今後開発されるより効率的な標準とプロトコルで置換されるかも知れないが、このような置換も本発明の一態様(一実施例)と考えられる。
【0052】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0053】
100 第1コンピュータ装置
104 第2エンドポイント
106 リレー・サービス
108 ポート・ゲートウエイ
112 フューチャ・サーバ
116 セキュリティ・ゲートウエイ
120 電話ネットワーク
124 データ・ネットワーク
132 アドレス割当モジュール
200 加入者識別エージェント
204 アンテナ
208 サテライト−ベースのロケーション・エージェント
212 アンテナ
216 ソフトウエア・ライブラリ
220 補助的通信アップリケーション
228 コントローラ
224 データ・レポジトリ(データ貯蔵庫)
図3
300:トリガー事象を検出する
304:電話の呼びをフューチャ・サーバに設定する
308:認証する
312:フューチャ・サーバにデータ・ネットワーク・アドレスを提供する

図4
400:電話ネットワークが、電話番号に来入する呼びを受領する
404:電話ネットワーク内のフューチャ・サーバが、この電話番号が、TTYユーザに割り当てられていると決定する
408:フューチャ・サーバは、呼びをリレー・サービスに着信させ、その電話番号に対応するIPアドレスを提供する
412:リレーサービスは、インターネット又は電話ネットワークを介して、第1コンピュータ装置又はアドレス割当モジュールに、ウエブ・ブラジング・セッションに関連するURLを含むインビテーションを、フォワード(転送)する。
416:宛先に書かれた人は、前記インビテーションを受領し、通信ソフトウエアと通信パスウエイを、ユーザのエンドポイントに自動的に開かせる
420:ユーザが呼びを受け付けるかを決定する
424:リレーサービスに補助されたメディア・セッションが進行する
428:呼びを切断する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)コンタクティのアドレス割当モジュールを介して、電話ネットワークを介した呼びにより、URLと、コンタクタの通信デバイスのデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方を受領するステップと、
(b)前記ステップに応答して、前記URLとデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方を用い、コンタクティの通信デバイスにより、前記コンタクタと、テキストベースと画像ベースのセッションの少なくとも一方のセッションを、開始するステップと、
を有する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記URLとデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方は、データ・ネットワーク・アドレスであり、
前記電話番号は、前記コンタクティのアドレス割当モジュールに関連し、
前記アドレス割当モジュールは、SIMカードを含む携帯装置であり、
前記コンタクティのコンピュータ装置は、前記アドレス割当モジュールと、有線或いは無線の少なくとも一方で、通信し、
前記コンタクティは、耳が不自由な人或いは喋るのが不自由な人の一方であり、
前記通信は、テキストチャットとライブ画像の少なくとも一方である
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記URLとデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方は、URLであり、
前記(a)ステップは、
(A1)電話ネットワークにより、コンタクティは通信をするのに支障をきたす人であると決定するステップと、
(A2)前記決定に応じて、前記呼びをリレーサービスに向けるステップと、
(A3)前記リレーサービスにより、前記URLをコンタクティのコンピュータ装置に転送するステップと
を有する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
以下のステップを実行するプロセッサで実行可能なインストラクションを有するコンピュータで読み取り可能な媒体に於いて、
前記媒体は、
(a)第一に、所定の刺激に応答して、電話ネットワークにより、データ・ネットワーク・アドレスとそれに対応する電話番号とを提供するステップと、
前記データ・ネットワーク・アドレスと電話番号はコンタクタに関連し、
(b)第2に、データ・ネットワーク・アドレスから、データ・ネットワークを介して、緊急アシスタンスを要求する通信を開始するステップと、
前記コンタクタとコンタクタの物理的位置とコンタクタの情報の少なくとも一つが、前記電話番号により決定される
ことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項5】
前記(a)ステップに於いて、以下の内の少なくとも1つが提供され、
前記コンタクタに関連するリレーサービスの識別子、
前記コンタクタの物理的ロケーション、
前記コンタクタの身体の不具合の種類、
前記コンタクタの身体の不具合の程度、
前記コンタクタに関連するヘルスケア情報、
前記呼びは、アドレス割当モジュールにより開始され、
前記アドレス割当モジュールは、ユーザとサテライトベースのロケーションエージェントを特定するために、独自のサービス加入者キーを有する加入者アイデンティティ・エージェントを含む、
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記コンタクタは、耳が不自由な人或いは喋るのが不自由な人の一方であり、
前記(a)ステップは、以下の事象の1つに応答して、行われる
前記電話番号とデータ・ネットワーク・アドレスの少なくとも一方に関連するモジュール又はデバイスの電源入力、
インターネット通信の開始、
データ・ネットワーク・アドレスの変更、
自己特定リクエスト、
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
通信ノードに於いて、
(a)コンピュータ装置と、
前記コンピュータ装置は、データネットワーク上にネットワークアドレスを有し、
(b)携帯型のアドレス割当モジュールと、
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、電話ネットワークに電話番号を有し、前記コンピュータ装置と有線或いは無線で通信でき、
を有し、
前記携帯型のアドレス割当モジュール(b)は、
(bi)加入者アイデンティティエージェントと、
前記加入者アイデンティティエージェントは、対応する加入者を特定するために、独自のサービス加入者キーを有し、
(bii)補助的通信アプリケーションと、
前記補助的通信アプリケーションは、通信をするのに障害を有するユーザが、データネットワークを介して、他者と通信できるようにする
を有する
ことを特徴とする通信ノード。
【請求項8】
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、サテライトベースのロケーションエージェントを有し、
これにより、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システムに対する前記携帯型のアドレス割当モジュールの物理的位置を決定し、
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、更に、データレポジトリーを有し、
前記データレポジトリーは、リレーサービスの識別子、ユーザの身体の不具合の種類、ユーザの体の身体の不具合の程度、ユーザに関連するヘルスケア情報の内の少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項7記載の通信ノード。
【請求項9】
前記通信する際の障害は、難聴者或いはしゃべれない人の内の一方であり、
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、前記コンピュータ装置の外部からアクセス可能なポートに関連し、
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、コントローラを含み、
前記コントローラは、所定の刺激を検出すると、フューチャサービスに関連する所定の電話番号との電話の呼びを開始し、前記フューチャサービスに、前記アドレス割当モジュールとコンピュータ装置の少なくとも一方の現在の物理的位置とネットワークアドレスを提供する、
ことを特徴とする請求項7記載の通信ノード。
【請求項10】
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、リレーサービスから、電話ネットワークを介して、ウエブページに関連するURLを受領し、
前記携帯型のアドレス割当モジュールは、前記URLを、前記コンピュータ装置に提供し、
前記コンピュータ装置のウエブ・ブラウザは、URLを用いて、前記ウエブページにアクセスし、
前記URLは、テキストチャットセッションに対応し、
前記リレーサービスは、テキストをユーザから受領し、このテキストを他の者に電話の呼びを介して、読み聞かせ、
前記リレーサービスは、音声化されたワードとフレーズを、前記他の者から受領し、前記ユーザとのテキストチャットセッション内の等価なテキストをタイプし、
前記URLは、ライブビデオセッションに対応する
ことを特徴とする請求項7記載の通信ノード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−4398(P2011−4398A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−135954(P2010−135954)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
3.フロッピー
4.JAVA
【出願人】(508214019)アバイア インク. (75)
【Fターム(参考)】