説明

インターロイキン−1及びペプチドを含有する組成物

本発明は、下記のものを含む医薬、皮膚医薬、美容医薬、又は美容組成物に関する:(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバー;(b)一般式(I)のペプチド:Tyr−X−X−PhIe−X−X−Y[式中:Xは、GIy、L-AIa又はD-AIaであり;Xは、GIy、L-AIa又はD-AIaであり;Xは、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、lie又はVaIであり;Xは、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、GIu、GIn、Pro、Arg、GIy、Lys、Thr又はSerであり;Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに許容できる希釈剤又はキャリヤー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、インターロイキン−1ファミリーメンバー及び一般式Tyr−X−X−Phe−X−X−Yのペプチドを含む医薬(pharmaceutical)、皮膚医薬(dermatological)、美容医薬(cosmeceutical)、及び美容(cosmetic)組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] インターロイキン−1ファミリーは下記のものからなる:インターロイキン−1アルファ、ベータ、デルタ、イプシロン、ゼータ、イータ、シータ:これらはIL−1F1、IL1F2、IL1F3、IL1F4、IL1F5、IL1F6、IL1F7、IL1F8、IL1F9とも呼ばれる;及びインターロイキン−18。これらは当技術分野で周知の配列をもつ天然ポリペプチドである。このファミリーの第1メンバーであるインターロイキン−1アルファは31−kDaの前駆物質として合成され、約18−kDaの活性形で細胞により分泌される。インターロイキン−1アルファはヒトの真皮を含めた哺乳動物真皮の細胞により活性形で構成性産生される唯一のインターロイキン−1ファミリーメンバーである。健康なヒトの皮膚は、約10〜20ng/cmのレベルのインターロイキン−1アルファを含有し、このレベルは例えば乾癬又は老化しつつある皮膚の状態では低下する頻度が高い。Mizutani H, et al., J Clin Invest 1991, 87(3): 1066-71, Wood L C, et al., J Clin Invest 1992: 90: 482-487, Se Kyoo Jeong, et al., Exp. Dermatology 2005: 14: 571-579, Chantel O., et al., J Invest Dermatol 122: 330-336, 2004, Nowinski D, et al., J Invest Dermatol. 2002: 119(2): 449-55, Bonifati C, et al., J Biol Regul Homeost Agents. 1997, 11(4): 133-6, Takematsu H, et al., Tohoku J Exp Med. 1990, 161(3): 159-69
【0003】
[0003] 医療用途におけるインターロイキン−1ファミリーメンバーの使用は当技術分野で既知である。例えば、U.S.Patent No.4,816,436には、特にインターロイキン−1アルファの関節内、筋肉内、静脈内又は腹腔内注射を用いて関節炎又は炎症を治療する方法が開示されている;U.S.Patent No.5,120,534には、インターロイキン−1アルファ、又はインターロイキン−1アルファのAsp36、Ser141−誘導体の投与により血小板減少症を治療する方法が開示されている;U.S.Patent No.5,534,251には、インターロイキン−1アルファのAsp36、Ser141−誘導体を含む安定化された医療用組成物が開示されている;EP0391444には、インターロイキン−1アルファを含む、非経口投与用の水性配合物の調製に適した医薬組成物が開示されている;WO9116916、JP4018033、EP0482213及びES2121782Tには、インターロイキン−1及びガンマ−インターフェロンの組合わせを含有する抗腫瘍組成物が開示されている。
【0004】
[0004] しかし、インターロイキン−1ファミリーメンバー及び一般式Tyr−X−X−Phe−X−X−Yのペプチド[式中:X、X、X、Xは独立してアミノ酸であり、Yは存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である]を含む美容組成物、美容医薬組成物又は皮膚医薬組成物に関しては、当技術分野で公表又は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】U.S.Patent No.4,816,436
【特許文献2】U.S.Patent No.5,120,534
【特許文献3】U.S.Patent No.5,534,251
【特許文献4】EP0391444
【特許文献5】WO9116916
【特許文献6】JP4018033
【特許文献7】EP0482213
【特許文献8】ES2121782T
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Mizutani H, et al., J Clin Invest 1991, 87(3): 1066-71
【非特許文献2】Wood L C, et al., J Clin Invest 1992: 90: 482-487
【非特許文献3】Se Kyoo Jeong, et al., Exp. Dermatology 2005: 14: 571-579
【非特許文献4】Chantel O., et al., J Invest Dermatol 122: 330-336, 2004
【非特許文献5】Nowinski D, et al., J Invest Dermatol. 2002: 119(2): 449-55
【非特許文献6】Bonifati C, et al., J Biol Regul Homeost Agents. 1997, 11(4): 133-6
【非特許文献7】Takematsu H, et al., Tohoku J Exp Med. 1990, 161(3): 159-69
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0005] 医療用途又は美容用途におけるインターロイキン−1ファミリーメンバーの使用は、これらのポリペプチドの炎症促進作用に関連する副作用により制限される可能性がある。したがって、インターロイキン−1ファミリーメンバーの副作用を低下させることができる薬剤の要望が大きい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0006] 本発明者らは、一般式Tyr−X−X−Phe−X−X−Yのペプチド[式中:X、X、X、Xは独立してアミノ酸であり、Yは存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である]の使用により、インターロイキン−1ファミリーメンバーのポリペプチドの望ましくない副作用が、これらのペプチドをこれらのポリペプチドと組み合わせて用いた場合に顕著に排除されることを見出した。
【0009】
[0007] 本発明の目的は、インターロイキン−1ファミリーメンバー及び一般式Tyr−X−X−Phe−X−X−Yのペプチドを含む医薬組成物、美容組成物、美容医薬組成物及び皮膚医薬組成物を提供することである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0008] 本発明は下記のものを含む組成物を提供する:(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;ならびに(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である]。
【0011】
[0009] さらに、本発明は下記のものを含む医薬組成物を提供する:(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;ならびに(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに(c)医薬的に許容できる希釈剤又はキャリヤー。
【0012】
[0010] さらに、本発明は下記のものを含む皮膚医薬組成物を提供する:
(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;
(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに
(c)皮膚医薬的に許容できる希釈剤又はキャリヤー。
【0013】
[0011] さらに、本発明は下記のものを含む美容又は美容医薬組成物を提供する:
(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;
(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに
(c)皮膚医薬的に許容できる希釈剤又はキャリヤー。
【0014】
[0012] 好ましくは、本発明のポリペプチドはインターロイキン−1アルファである。本発明の好ましい態様において、組成物中のインターロイキン−1アルファの含量は10−7重量%から10−4重量%までの範囲である。
【0015】
[0013] 本発明の好ましい態様において、組成物はさらに、組成物のpHを約4.0〜約7.5に維持するのに有効な濃度の緩衝剤を含む。そのような緩衝剤の例には、リン酸緩衝液、酢酸、クエン酸緩衝液、コハク酸緩衝液、及びグリシン緩衝液が含まれるが、これらに限定されない。
【0016】
[0014] 本明細書中で用いる用語“インターロイキン−1アルファ”は、下記のアミノ酸配列及び構造をもつタンパク質(天然のヒトインターロイキン−1アルファ)、ならびにその類似体及び誘導体を表わす:
【0017】
【化1】

【0018】
したがってこの用語は、化学合成した、又は例えば大腸菌(E.coli)もしくは酵母を宿主として使用する組換えタンパク質発現系を用いて発現させたインターロイキン−1アルファを含む。好ましいインターロイキン−1アルファは、タンパク質発現系を用いて発現させたヒトインターロイキン−1アルファである。
【0019】
[0015] 本明細書中で用いる用語“インターロイキン−1アルファの類似体”は、ヒトインターロイキン−1アルファと比較してそのインターロイキン−1アルファ類似体がなおインビボ生物活性を保持するような部位に1以上のアミノ酸の置換、欠失、付加又は再配列を含むインターロイキン−1アルファを表わす。インターロイキン−1アルファ類似体の例には、Asp36−インターロイキン−1アルファ及びSer141−インターロイキン−1アルファが含まれる。
【0020】
[0016] インターロイキン−1アルファ誘導体には、1以上の構成アミノ酸において化学的に又は酵素により誘導体化され(例えばアセチル化、アシル化、ヒドロキシル化、メチル化、アミド化、リン酸化、ペジル化、又はグリコシル化による側鎖修飾、主鎖修飾、ならびにN−及びC−末端修飾を含む)、かつインターロイキン−1アルファのインビボ生物活性を保持する、天然インターロイキン−1アルファ及びインターロイキン−1アルファ類似体が含まれる。インターロイキン−1アルファ誘導体の例は、N6−ミリストイル−Lys11−インターロイキン−1アルファ及びHisタグ−インターロイキン−1アルファである。
【0021】
[0017] 本明細書中で用いる用語“アミノ酸”は、天然アミノ酸、例えばAsp、Asn、Arg、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Ser、Thr、Tyr及びValを表わす。それらのアミノ酸はL−又はD−形であってよい。
【0022】
[0018] 本発明の好ましい態様において、一般式(I)のペプチドはL−形のアミノ酸残基を含む。
【0023】
[0019] 本発明のある好ましい態様において、一般式(I)のペプチドはD−形のアミノ酸残基を含む。
【0024】
[0020] 本発明の好ましい態様において、一般式(I)のペプチドは下記からなる群から選択される。
【0025】
【化2−1】

【0026】
【化2−2】

【0027】
【化2−3】

【0028】
[0021] 本発明の組成物は、安全かつ有効な量の、好ましくは全組成物の約0.00001重量%から10重量%まで、好ましくは0.0001重量%から0.1重量%までのレベルの一般式(I)のペプチドを含む。
【0029】
[0022] 本明細書中で用いる用語“美容又は美容医薬組成物”は、ヒトの皮膚に皮膚の外観及び健康状態を改善するために局所適用される組成物を表わす。これに関して、用語“皮膚”は、皮膚全体又は皮膚のいずれかの部分を含み、毛髪、爪などが含まれる。
【0030】
[0023] 本明細書中で用いる用語“皮膚医薬組成物”は、皮膚に投与するために配合された、例えば皮膚症状又は皮膚障害を伴う部分の皮膚に適用するために配合された、医薬組成物を表わす。限定ではないがそのような障害及び症状の例には、皮膚の柔軟性の低下、皮膚の強靭性の低下、皮膚の水分喪失、乾燥皮膚、そう痒症、汚斑(blotch)、皺、ほくろ(lentigine)、加齢斑、黒皮症、過色素沈着皮膚、過角質化皮膚、皮膚萎縮、老年性紫斑病、乾癬、湿疹、炎症性皮膚疾患、クモ状静脈、角化皮症、及び脆弱毛又は脆弱爪が含まれる。本発明の組成物で処置できる他の皮膚医学的状態には、Freedberg et al., Fitzpatrick's Dermatology in General Medicine (6th Edition, 2003), Kerdel, et al., Dermatologic Therapeutics (2005), 及びHardman et al., Goodman & Gilman's: The Pharmacological Basis of Therapeutics (10th Edition, 2001)に記載されるものが含まれる。
【0031】
[0024] 本明細書中で用いる用語“美容的に許容できるキャリヤー”は、1種類以上の液体、半固体又は固体希釈剤であって、インターロイキン−1アルファと適合性であり、かつヒトの皮膚、毛髪及び爪のいずれかの部分に適用するのに適切であり、過度の/許容できない感覚作用(aesthetic effect)、例えば油っぽさ、色、臭気などをもたないものを表わす。そのようなキャリヤーの例には、蒸留水又は脱イオン水、ブロピレングリコール、グリセロール、及び油が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
[0025] 本明細書中で用いる用語“皮膚医薬的に許容できるキャリヤー”は、1種類以上の液体、半固体又は固体希釈剤であって、ヒトの皮膚のいずれかの部分に適用するのに適切であり、かつインターロイキン−1アルファ及び本発明の他の有効成分又は任意成分と適合性であるものを表わす。そのようなキャリヤーの例には、蒸留水又は脱イオン水、ブロピレングリコール、グリセロール、及び油が含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
[0026] 本発明の組成物は、皮膚状態、皮膚の視覚的及び/又は触覚的不連続性(特に皮膚の表面;そのような不連続性は一般に望ましくない)を調節するのに有用である。そのような不連続性は、内的及び/又は外的要因により誘導又は誘発される可能性があり、本明細書に記載する皮膚老化の徴候を含む。用語“皮膚状態を調節する”には、皮膚の視覚的及び/又は触覚的不連続性を含めた皮膚状態の予防調節及び/又は治療調節が含まれる。本明細書中で用いる皮膚状態の予防調節には、皮膚の視覚的及び/又は触覚的不連続性を遅延させ、最小限に抑え、及び/又は阻止することが含まれる。本明細書中で用いる皮膚状態の治療調節には、皮膚の不連続性を改善すること、例えば軽減し、最小限に抑え、及び/又は展退する(effacing)ことが含まれる。皮膚状態の調節は、皮膚の外観及び/又は感触の改善を伴う。本発明の組成物は、アクネ及び他の皮膚障害の処置のためにも特に有利である。
【0034】
[0027] 本発明の組成物は、皮膚老化の徴候、より特別には加齢に伴う皮膚のテキスチャー(きめ、texture)の視覚的及び/又は触覚的不連続性を調節するために特に有利である。“皮膚老化の徴候の調節”には、そのような1以上の徴候の予防調節及び/又は治療調節が含まれる(同様に、皮膚老化の特定の徴候、例えば筋(すじ)、皺又は孔の調節には、その徴候の予防調節及び/又は治療調節が含まれる)。本明細書中で用いるそのような徴候の予防調節には、皮膚老化の徴候を遅延させ、最小限に抑え、及び/又は阻止することが含まれる。本明細書中で用いるそのような徴候の治療調節には、皮膚老化の徴候を改善すること、例えば軽減し、最小限に抑え、及び/又は展退することが含まれる。
【0035】
[0028] “皮膚老化の徴候”には、皮膚老化に起因する外から見える症状又は触覚により知覚できる症状ならびに他の何らかの巨視的又は微視的作用がすべて含まれるが、これらに限定されない。そのような徴候は内因性要因又は外因性要因、例えば暦年加齢及び/又は環境による損傷により誘導又は誘発される可能性がある。これらの徴候は下記を含む過程で生じる可能性があるが、これらに限定されない:組織構造上の不連続性の発生:例えば細かい表在性の皺及び粗く深い皺の両方を含めた皺、皮膚の筋(すじ)、凹部、突起、大きな孔(例えば、汗腺管、皮脂腺又は毛包などの付属器構造に関連するもの)、落屑性(scaliness)、剥離性(flakiness)、及び/又は他の形の皮膚不均一性又は粗面性を含む;皮膚の柔軟性の喪失(機能性皮膚エラスチンの喪失及び/又は不活性化)、たるみ(眼の領域及び頬(jowl)の腫脹(puffiness)を含む)、皮膚の強靭性の喪失、皮膚の緊張性の喪失、皮膚の変形からの反跳性(recoil)の喪失、変色(眼の下のくま(隈、undereye circle)を含む)、汚斑形成、血色悪化(sallowness)、過色素沈着した皮膚領域、例えば加齢斑及びそばかす、角化皮症、分化異常、過角質化、弾性線維症、コラーゲン破壊、ならびに下記における他の組織学的変化:角質層、真皮、表皮、皮膚血管系(例えば末梢血管拡張症又はクモ状血管)及び下部組織、特に皮膚に近接する組織。
【0036】
[0029] 本発明の組成物は、任意成分を含むことができる。そのような任意成分は一般にそれぞれ組成物の約0.0005%から10.0%まで、好ましくは0.005%から1.0%(重量)までのレベルで用いられる。
【0037】
[0030] 適切な任意成分の例には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:脱色素剤(depigmentation agent);保湿剤;抗微生物(例えば抗細菌)剤;抗アクネ剤;老化防止剤;抗皺剤、防腐剤;局所麻酔剤;創傷治癒促進剤;脱臭剤及び制汗剤;皮膚軟化剤及び皮膚湿潤剤;日焼け剤;皮膚美白剤(skin lightening agent);抗真菌剤;脱毛剤;外用鎮痛剤;反対刺激剤(誘導刺激剤、counterirritant);おむつかぶれ防止剤;メーキャップ製剤;ビタミン及び栄養素、例えばチアミン、リボフラビン、ナイアシン、パントテネート、ピリドキシン、葉酸、コバラミン、ビオチン、コリン、イノシトール、アスコルビン酸、リポ酸、カルニチンなど;アミノ酸及びそれらの誘導体、例えばアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、カルニチン、シトルリン、システイン、ジメチルグリシン、ガンマ−アミノ酪酸、グルタミン酸、グルタミン、グルタチオン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、オルニチン、フェニルアラニン、プラリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン;無機質、例えばホウ素、カルシウム、クロム、コバルト、銅、フッ化物、ゲルマニウム、ヨウ素、鉄、リチウム、マグネシウム、、マンガン、モリブデン、リン、カリウム、セレン、ケイ素、ナトリウム、硫黄、バナジウム、亜鉛;草本エキス;レチノイド類;ビオフラボノイド類;抗酸化剤;皮膚コンディショナー;毛髪脱色剤(hair lightener);キレート化剤;細胞代謝回転増強剤;着色剤;ならびにその混合物。
【0038】
[0031] 適切な保湿剤の例には、グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びその混合物からなる群から選択される水溶性液体ポリオールが含まれるが、これらに限定されない。保湿剤は、好ましくは組成物の全重量を基準として約0パーセントから約パーセントまで、より好ましくは約0.5パーセントから約5パーセントまでの量で存在する。
【0039】
[0032] 適切なアミノ酸剤には、種々のタンパク質の加水分解から誘導されるアミノ酸、ならびにその塩類、エステル、及びアシル誘導体が含まれる。そのようなアミノ酸剤の例には下記のものが含まれるが、これらは限定ではない:両性アミノ酸、例えばアルキルアミドアルキルアミン、すなわちグルタミン酸ステアリルアセチル、カプリロイル絹アミノ酸(capryloyl silk amino acid)、カプリロールコラーゲンアミノ酸;カプリロイルケルテインアミノ酸(capryloyl kertain amino acid);カプリロイル豆アミノ酸(capryloyl pea amino acid);ココジモニウムヒドロキシプロピル絹アミノ酸(cocodimonium hydroxypropyl silk amino acid);トウモロコシグルテンアミノ酸;システイン;グルタミン酸;グリシン;毛髪ケラチンアミノ酸;毛髪アミノ酸、例えばアスパラギン酸、トレオニン、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、半シスチン(half−cystine)、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、システイン酸、リジン、ヒスチジン、アルギニン、システイン、トリプトファン、シトルリン;リジン;絹アミノ酸、小麦アミノ酸;及びその混合物。
【0040】
[0033] 適切なタンパク質の例には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:コラーゲン、デオキシリボヌクレアーゼ、ヨウ素化トウモロコシタンパク質;ケラチン;乳タンパク質;プロテアーゼ;血清タンパク質;絹;アーモンド(sweet almond)タンパク質;小麦胚芽タンパク質;小麦タンパク質;小麦タンパク質、ケラチンタンパク質のアルファ及びベータヘリックス;毛髪タンパク質、例えば中間径フィラメントタンパク質、高硫黄タンパク質、超高硫黄タンパク質、中間径フィラメント関連タンパク質、高チロシンタンパク質、高グリシンチロシンタンパク質、トリコヒアリン(tricohyalin)、アルギニンリッチペプチド、例えばオリゴアルギニン(Arg)、及びその混合物。
【0041】
[0034] 適切な制汗剤及び脱臭剤の例には、アルミニウムクロロハイドレート(クロルヒドロキシアルミニウム、aluminium chlerohydrate)類、アルミニウムジルコニウムクロロハイドレート類、及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0042】
[0035] 適切な反対刺激剤の例にはショウノウ、メントール、サリチル酸メチル、ペパーミント及びチョウジ油、イクタモール(ichtammol)、及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0043】
[0036] 適切な老化防止剤の例には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:無機日焼け止め、例えば酸化亜鉛;有機日焼け止め、例えばケイ皮酸オクチル−メチル及びその誘導体;レチノイド;ビタミン、例えばビタミンC、B、及びその誘導体;抗酸化剤:酸、例えばグリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、アスコルビン酸、アルファ−ヒドロキシ酪酸、アルファ−ヒドロキシイソ酪酸、アルファ−ヒドロキイソカプロン酸、アトロラクチン酸(atrrolactic acid)、アルファ−ヒドロキシイソ吉草酸、ピルビン酸エチル、ガラクツロン酸、グルコペント酸(glucopehtonic acid)、グルコノフェプトノ 1,4−ラクトン(glucopheptono 1,4−lactone)、グルコン酸、グルコノラクトン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、グリコール酸、ピルビン酸イソプロピル、ピルビン酸メチル、ムチン酸(mucic acid)、ピルビア酸(pyruvia acid)、サッカリン酸、サッカリン酸 1,4−ラクトン、酒石酸、及びタルトロン酸(tartronic acid);コハク酸又はその塩類;酸、例えばベータ−ヒドロキシ酪酸、ベータ−フェニル−乳酸、ベータ−フェニルピルビン酸;植物エキス、例えば緑茶、大豆、オオアザミ(milk thistle)、藻類、アロエ、アンゼリカ(angelica)、ダイダイ(橙)、コーヒー、ミツバオウレン(三葉黄蓮、goldthread)、グレープフルーツ、ヘレン(hoellen)、スイカズラ(honeysuckle)、ジュズダマ(Job’s tear)、シコン(紫根)(lithospermum)、クワ(桑)(mulberry)、ボタン(peony)、プエラルア(puerarua)、コメ(米)、ヒマワリ、及びその混合物。老化防止剤の適量には、組成物の全重量を基準として約0.01パーセントから約10パーセントまで、より好ましくは約0.04パーセントから約5パーセントまでが含まれる。
【0044】
[0037] 適切な脱色素剤(depigmentation agent)の例にはヒドロキノン及びその誘導体;ビタミン、例えばナイアシン、ビタミンC及びその誘導体;エキス、例えばカモミレ及び緑茶、ならびにその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0045】
[0038] 皮膚美白剤(skin lightening agent)の例にはヒドロキノン、カテコール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ならびにその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
[0039] 本発明の組成物は周知の方法により調製できる。そのような方法にはインターロイキン−1アルファと組成物の他の成分を常法により混合することが含まれるが、これらに限定されない。本発明の美容又は皮膚医薬組成物の調製のための手引きは、“Remington: The science and practice of pharmacy” 20th ed. Mack Publishing, Easton PA, 2000 ISBN 0-912734-04-3、及び“Encyclopaedia of Pharmaceutical Technology”, edited by Swarbrick, J. & J. C. Boylan, Marcel Dekker, Inc., New York, 1988 ISBN 0-8247-2800-9、又はより新しい版にみることができる。当業者に周知のように、皮膚医薬組成物への添加剤の例には、軟膏基剤、溶剤、緩衝剤、pH調整剤、保存剤、保湿剤、キレート化剤、抗酸化剤、安定剤、乳化剤、懸濁化剤、ゲル形成剤、香料、及び皮膚保護剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0047】
[0040] 本発明の組成物は多様な形態に配合でき、これにはローション剤、ゲル剤、クリーム剤、スプレー剤及び液剤が含まれるが、これらに限定されない。本発明の組成物は当技術分野で周知の方法により、一般に認められた手順に従って多様な形態で調製される。そのような形態には液剤、ローション剤、ゲル剤、乳剤、スプレー剤及びクリーム剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0048】
[0041] 本発明の組成物は、その必要がある対象において、損傷を受けた毛髪を再生し、毛髪の成長を刺激するのに有用である。本発明の組成物は、爪の健康状態及び外観を改善し、爪の成長及び再生を促進して、爪をより強靭かつ柔軟にし、爪の形状及び組織構造の変化、爪の肥厚、爪の脆さ、及び脆弱爪など、爪の問題を排除するためにも特に有利である。
【0049】
[0042] 本発明の組成物は、セルライト(cellulite)を含めた局所脂肪沈着の調節のために特に有利である。用語“局所脂肪沈着”は、脂肪過剰領域(セルライトはその一例である)及び過剰な脂肪組織を意味する。用語“セルライト”は、一般にダイエット及び運動には応答しない脂肪沈着物を意味する。セルライトは女性に関係する唯一の審美上の状態ではない。伸展裂創(stretch mark)は、女性だけでなく男性も影響を受ける審美上の状態の他の例である。
【0050】
[0043] さらに、本発明は美容処置のための方法であって、有効量の本発明の組成物を、その必要がある対象の皮膚、毛髪又は爪に適用する段階を含む方法を提供する。この本発明方法においては、有効量の本発明の組成物を皮膚に局所適用し、好ましくは少なくとも約15分、より好ましくは少なくとも約30分、よりさらに好ましくは少なくとも約1時間、最も好ましくは少なくとも数時間、例えば最高で約12時間の期間、皮膚に残しておく。この方法を1日当たり1回から約5回まで、好ましくは1回から3回まで再適用することができる。一般に、有効量の組成物は約1グラムから約100グラムまで、好ましくは約1グラムから約20グラムまでである。
【0051】
[0044] さらに、本発明は皮膚医学的処置のための方法であって、有効量の本発明の組成物を、その必要がある対象の皮膚に適用する段階を含む方法を提供する。この本発明方法においては、有効量の本発明の組成物を皮膚に局所適用し、好ましくは少なくとも約15分、より好ましくは少なくとも約30分、よりさらに好ましくは少なくとも約1時間、最も好ましくは少なくとも数時間、例えば最高で約12時間の期間、皮膚に残しておく。この方法を1日当たり1回から約5回まで、好ましくは1回から3回まで再適用することができる。一般に、有効量の組成物は約1グラムから約100グラムまで、好ましくは約1グラムから約20グラムまでである。
【実施例】
【0052】
[0045] 以下の実施例は本発明を立証するために提示される。実施例は説明のためのものにすぎず、決して本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0053】
実施例1
[0046] この実施例は注射用医薬組成物を示す:
【0054】
【表1】

【0055】
溶液の調製:成分を常法により混合して組成物を調製する。
【0056】
実施例2
[0047] この実施例は、スキンケアのための美容又は美容医薬組成物を示す:
【0057】
【表2】

【0058】
溶液の調製:凍結乾燥した固体組成物を1000mlの脱イオン水に溶解して溶液を調製し、そしてエチルセルロースを添加してゲルを形成する;
この溶液を用いて老化しつつある皮膚の徴候を処置する方法:1mlのゲルを顔の皮膚に局所適用し、好ましくは少なくとも約15分の期間、皮膚に残す。
【0059】
実施例3
[0048] この実施例は、老化しつつある皮膚の徴候を処置するための皮膚医薬組成物を示す:
【0060】
【表3】

【0061】
ゲルの調製:成分を常法により混合してゲル状の皮膚医薬組成物を調製する;
皺を治療する方法:1mlの組成物を皺のある領域の顔の皮膚に局所適用し、好ましくは少なくとも約15分の期間、皮膚に残しておく。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記のものを含む組成物:
(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;
(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である]。
【請求項2】
ポリペプチドがインターロイキン−1アルファである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物中のインターロイキン−1アルファの含量が10−7重量%から10−4重量%までの範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ペプチドが下記からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物:
【化1−1】

【化1−2】

【化1−3】

【請求項5】
組成物中のペプチドの含量が10−4重量%から10−1重量%までの範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
さらに、組成物のpHを約4.0〜約7.5に維持するのに有効な濃度の緩衝剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
下記のものを含む医薬組成物:
(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;
(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに
(c)医薬的に許容できる希釈剤又はキャリヤー。
【請求項8】
ポリペプチドがインターロイキン−1アルファである、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
組成物中のインターロイキン−1アルファの含量が10−7重量%から10−4重量%までの範囲である、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
ペプチドが下記からなる群から選択される、請求項7に記載の組成物:
【化2−1】

【化2−2】

【化2−3】

【請求項11】
組成物中のペプチドの含量が10−4重量%から10−1重量%までの範囲である、請求項7に記載の組成物。
【請求項12】
さらに、組成物のpHを約4.0〜約7.5に維持するのに有効な濃度の緩衝剤を含む、請求項7に記載の組成物。
【請求項13】
下記のものを含む皮膚医薬組成物:
(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;
(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに
(c)皮膚医薬的に許容できる希釈剤又はキャリヤー。
【請求項14】
ポリペプチドがインターロイキン−1アルファである、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
組成物中のインターロイキン−1アルファの含量が10−7重量%から10−4重量%までの範囲である、請求項13に記載の組成物。
【請求項16】
ペプチドが下記からなる群から選択される、請求項13に記載の組成物:
【化3−1】

【化3−2】

【化3−3】

【請求項17】
組成物中のペプチドの含量が10−4重量%から10−1重量%までの範囲である、請求項13に記載の組成物。
【請求項18】
さらに、組成物のpHを約4.0〜約7.5に維持するのに有効な濃度の緩衝剤を含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項19】
下記のものを含む美容又は美容医薬組成物:
(a)インターロイキン−1アルファ、インターロイキン−1ファミリーメンバー5(デルタ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー6(イプシロン)、インターロイキン−1ファミリーメンバー7(ゼータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー8(イータ)、インターロイキン−1ファミリーメンバー9、インターロイキン−1ファミリーメンバー10(シータ)及びインターロイキン−18からなるインターロイキン−1ファミリーメンバーの群から選択されるポリペプチド;
(b)一般式(I)のペプチド:
Tyr−X−X−Phe−X−X−Y
[式中:
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、Gly、L-Ala又はD-Alaであり;
は、存在しないか、あるいは独立してLeu、Met、Ile又はValであり;
は、存在しないか、あるいは独立してAla、Asp、Asn、Glu、Gln、Pro、Arg、Gly、Lys、Thr又はSerであり;
Yは、存在しないか、あるいはアミノ酸残基1〜5個の配列である];ならびに
(c)皮膚医薬的に許容できる希釈剤又はキャリヤー。
【請求項20】
ポリペプチドがインターロイキン−1アルファである、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
組成物中のインターロイキン−1アルファの含量が10−7重量%から10−4重量%までの範囲である、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
ペプチドが下記からなる群から選択される、請求項19に記載の組成物:
【化4−1】

【化4−2】

【化4−3】

【請求項23】
組成物中のペプチドの含量が10−4重量%から10−1重量%までの範囲である、請求項19に記載の組成物。
【請求項24】
さらに、組成物のpHを約4.0〜約7.5に維持するのに有効な濃度の緩衝剤を含む、請求項19に記載の組成物。

【公表番号】特表2012−508195(P2012−508195A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535013(P2011−535013)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/065152
【国際公開番号】WO2010/051852
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(511112364)ユナイテッド・テクノロジーズ・ユーティー・アクチェンゲゼルシャフト (2)
【Fターム(参考)】