説明

ウエストゲートバルブの開閉制御装置

【課題】ウエストゲートバルブの開閉動作に伴うターボラグの発生を抑制する。
【解決手段】タービンホイール101をバイパスするバイパス通路111に配設されたウエストゲートバルブ210の開閉制御装置は、ウエストゲートバルブ210を開閉する負圧アクチュエータ230と、エンジン1によって駆動される負圧源260と、負圧アクチュエータ230と負圧源260との間に介設された遮断弁240と、遮断弁240の開閉を制御する遮断弁制御部320と、を備える。また、遮断弁制御部320は、エンジン1の停止条件が成立すると、遮断弁240を閉状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されたウエストゲートバルブの開閉制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジン等の内燃機関の出力を向上するために、車両に過給機(ターボチャージャ)が搭載されている。また、過給機には、過給圧が過大になること等を防止するために、タービンホイールをバイパスするバイパス通路にウエストゲートバルブが配設されている。当該ウエストゲートバルブを開閉制御する種々の装置、及び、方法が提案されている。
【0003】
例えば、吸入空気流量が所定のガス流量閾値以上の第1運転領域にて内燃機関が運転されている場合に、タービン通過ガス流量がガス流量閾値となるようにウエストゲートバルブの開度を制御し、吸入空気流量がガス流量閾値よりも小さい第2運転領域にて内燃機関が運転されている場合に、ウエストゲートバルブによってバイパス通路を閉じる制御装置が開示されている(特許文献1参照)。この制御装置によれば、排気圧力を低減して排気損失を減少させ且つ内燃機関の加速応答性能を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−38093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ウエストゲートバルブを駆動する駆動源が負圧アクチュエータである場合には、エンジンのアイドリング停止後の再始動時に、ウエストゲートバルブが全開状態から全閉状態まで遷移するまでにタイムラグが生じるため、ドライバビリティの低下を来す虞がある。
【0006】
すなわち、ウエストゲートバルブを駆動する駆動源が負圧アクチュエータである場合には、エンジンがアイドリング停止すると、負圧アクチュエータへ供給される負圧が無くなるため、ウエストゲートバルブは全開状態となる。また、エンジンが再始動されて加速される場合には、ウエストゲートバルブが全開状態から全閉状態まで遷移するまでの間でターボラグが発生する。したがって、過給の応答遅れが生じるため、ドライバビリティの低下を来す虞がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、ウエストゲートバルブの開閉動作に伴うターボラグの発生を抑制することの可能なウエストゲートバルブの開閉制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、以下のように構成されている。
【0009】
すなわち、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、タービンホイールをバイパスするバイパス通路に配設されたウエストゲートバルブの開閉制御装置であって、前記ウエストゲートバルブを開閉する負圧アクチュエータと、内燃機関によって駆動される負圧源と、前記負圧アクチュエータと前記負圧源との間に介設された遮断弁と、前記遮断弁の開閉を制御する遮断弁制御手段と、を備え、前記遮断弁制御手段が、前記内燃機関の停止条件が成立すると、前記遮断弁を閉状態とすることを特徴としている。
【0010】
かかる構成を備えるウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、内燃機関の停止条件が成立すると、負圧アクチュエータと負圧源との間に介設された遮断弁が閉状態とされるため、当該遮断弁と負圧アクチュエータとの間で負圧が保持されるので、ターボラグの発生を抑制することができる。
【0011】
すなわち、例えば、アイドリング停止条件が成立してから内燃機関が停止するまでの間に、遮断弁が閉状態とされ、当該遮断弁と負圧アクチュエータとの間で負圧が保持される。そして、例えば、アイドリング停止後の再始動時に、前記遮断弁と負圧アクチュエータとの間で、負圧アクチュエータの駆動源となる負圧が保持されているため、当該負圧アクチュエータによってウエストゲートバルブを短期間で開閉動作させることができる。したがって、アイドリング停止後の再始動時に、ウエストゲートバルブを閉状態とすることができるので、ターボラグの発生を抑制することができるのである。
【0012】
また、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、前記内燃機関の停止条件が、前記内燃機関のアイドリングを停止させるアイドリング停止条件であることが好ましい。
【0013】
かかる構成を備えるウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、前記内燃機関の停止条件が、前記内燃機関のアイドリングを停止させるアイドリング停止条件であるため、アイドリング停止後の再始動時に、ターボラグの発生を抑制することができる。
【0014】
すなわち、アイドリング停止から再始動までの期間は、車両のトリップ終了からトリップ開始までの間(イングニッションスイッチOFFからイングニッションスイッチONまでの間)の期間と比較して短いため、前記遮断弁と前記負圧アクチュエータとの間で負圧を保持することができるので、ターボラグの発生を抑制することができる。
【0015】
また、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、前記遮断弁制御手段が、前記内燃機関が再始動された後、予め設定された開条件が満たされると、前記遮断弁を開状態とすることが好ましい。
【0016】
かかる構成を備えるウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、前記内燃機関が再始動された後、予め設定された開条件が満たされると、前記遮断弁が開状態とされるため、前記開条件を適正な条件に設定することによって、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0017】
ここで、前記遮断弁を開状態とするタイミングが早過ぎる場合には、前記遮断弁が開状態となってから負圧源が動作する(正確には、前記負圧源によって負圧を確保できる状態になる)までの期間で、前記遮断弁と前記負圧アクチュエータとの間に保持された負圧が抜けてしまうため、ターボラグが発生することになる。逆に、前記遮断弁を開状態とするタイミングが遅過ぎる場合には、前記負圧源によって負圧を確保できる状態になっているにも関わらず、前記遮断弁と前記負圧アクチュエータとの間に保持された負圧が抜けてしまうため、前記遮断弁を閉じる力が弱くなってしまう。したがって、ターボラグの発生を抑制するためには、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とする必要がある。
【0018】
また、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、前記開条件が、前記負圧源の負圧を確保できるとの条件であることが好ましい。
【0019】
かかる構成を備えるウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、前記開条件が、前記負圧源の負圧を確保できるとの条件であるため、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0020】
すなわち、前記負圧源の負圧を確保できる状態になる前に前記遮断弁を開状態とする場合には、前記遮断弁が開状態となってから、前記負圧源によって負圧を確保できる状態になるまでの期間で、前記遮断弁と前記負圧アクチュエータとの間に保持された負圧が抜けてしまうため、ターボラグが発生することになる。逆に、前記負圧源の負圧を確保できる状態になった後で前記遮断弁を開状態とする場合には、前記負圧源によって負圧を確保できる状態になっているにも関わらず、前記遮断弁と前記負圧アクチュエータとの間に保持された負圧が抜けてしまうため、前記遮断弁を閉じる力が弱くなってしまう。
【0021】
また、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、前記開条件が、前記内燃機関が再始動された時点から、予め設定された時間閾値以上経過したとの条件であることが好ましい。
【0022】
かかる構成を備えるウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、前記開条件が、前記内燃機関が再始動された時点から、予め設定された時間閾値以上経過したとの条件であるため、前記時間閾値を適正に設定することによって、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0023】
例えば、前記内燃機関が再始動された時点から、前記遮断弁の前記負圧源側の圧力が、前記遮断弁の前記負圧アクチュエータ側の圧力と一致するまでに要する時間を実験等によって求めておき、この時間を前記時間閾値として設定すればよい。この場合には、前記内燃機関が再始動された時点から、前記時間閾値が経過した時点で、前記遮断弁の前記負圧源側の圧力が、前記遮断弁の前記負圧アクチュエータ側の圧力と一致する。そして、このタイミングは、前記負圧源によって前記負圧アクチュエータを開閉動作可能な最も早いタイミングである。したがって、このタイミングで前記遮断弁が開状態とされるため、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0024】
また、本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置は、前記開条件が、前記遮断弁の前記負圧源側の圧力が、前記遮断弁の前記負圧アクチュエータ側の圧力以下であるとの条件であることが好ましい。
【0025】
かかる構成を備えるウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、前記開条件が、前記遮断弁の前記負圧源側の圧力が、前記遮断弁の前記負圧アクチュエータ側の圧力以下であるとの条件であるため、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0026】
すなわち、前記遮断弁の前記負圧源側の圧力が、前記遮断弁の前記負圧アクチュエータ側の圧力と一致するタイミングで、前記遮断弁が開状態とされる。このタイミングは、前記負圧源によって前記負圧アクチュエータを開閉動作可能な最も早いタイミングである。したがって、このタイミングで前記遮断弁が開状態とされるため、前記遮断弁を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係るウエストゲートバルブの開閉制御装置によれば、内燃機関の停止条件が成立すると、負圧アクチュエータと負圧源との間に介設された遮断弁が閉状態とされるため、当該遮断弁と負圧源との間で負圧が保持されるので、ターボラグの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るウエストゲートバルブが配設されるエンジンの一例を示す構成図である。
【図2】図1に示すウエストゲートバルブの駆動機構の一例を示す構成図である。
【図3】図2のX−X断面の一例を示す断面図である。
【図4】図2に示すウエストゲートバルブ及びリンク機構の構成の一例を示す斜視図である。
【図5】図2に示すウエストゲートバルブ及び遮断弁の動作を制御するECUの機能構成の一例を示す機能構成図である。
【図6】図5に示す遮断弁制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
−エンジン1−
図1は、本発明に係るウエストゲートバルブ210が配設されるエンジン1の一例を示す構成図である。エンジン1は、例えば、4気筒のディーゼルエンジンであって、シリンダヘッドに、各気筒に吸入空気を分配するためのインテークマニホールド2と、各気筒から排出される排気ガスを集合させるエキゾーストマニホールド3とが接続されている。ここで、エンジン1は、特許請求の範囲に記載の発明における「内燃機関」に相当する。
【0031】
インテークマニホールド2の入口には、空気を大気中から取り込んでインテークマニホールド2に導く吸気通路4が接続されている。また、吸気通路4の入口にはエアクリーナ6が配設されている。更に、インテークマニホールド2の上流側(吸気流れの上流側)には、エンジンの吸入空気量を調整するスロットルバルブ7が配設されている。
【0032】
スロットルバルブ7はスロットルモータ(図示せず)によって駆動される。また、スロットルバルブ7の開度は、スロットル開度センサ32によって検出される。スロットルバルブ7のスロットル開度は、ECU(Electronic Control Unit)300によって制御される。一方、エキゾーストマニホールド3の出口には排気通路5が接続されている。排気通路5の途中には触媒9が配設されている。
【0033】
更に、エンジン1には、ターボチャージャ100及びEGR装置120が装備されている。以下、これらの構成について、順次説明する。
【0034】
−ターボチャージャ100−
ターボチャージャ100は、タービンホイール101、コンプレッサインペラ102、及び、連結シャフト103を備えている。タービンホイール101は、排気通路5に配設され、排気のエネルギによって回転駆動される。コンプレッサインペラ102は、吸気通路4に配設される。連結シャフト103は、タービンホイール101とコンプレッサインペラ102とを一体に連結するものである。
【0035】
排気通路5に配設されたタービンホイール101が排気のエネルギによって回転駆動され、これに伴って吸気通路4に配設されたコンプレッサインペラ102が回転駆動される。そして、コンプレッサインペラ102の回転によって、吸入空気が過給され、エンジン1の各気筒の燃焼室に過給空気が強制的に送り込まれる。なお、コンプレッサインペラ102の下流側(吸気流れの下流側)の吸気通路4には、コンプレッサインペラ102によって過給された空気を冷却するインタークーラ8が介設されている。
【0036】
また、ターボチャージャ100においては、図2にも示すように、タービンハウジング110に排気バイパス通路111が形成されており、排気バイパス通路111を開閉するウエストゲートバルブ210が配設されている。ここで、排気バイパス通路111は、特許請求の範囲に記載の発明における「バイパス通路」に相当する。また、ウエストゲートバルブ210、リンク機構220、及び、駆動機構200の詳細については、図2〜図4を参照して後述する。
【0037】
−EGR装置120−
EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置120は、EGR通路(排気還流通路)121を備えている。EGR通路121の一方側(ここでは、上側)の端部は、インテークマニホールド2とスロットルバルブ7との間の吸気通路4に接続されている。EGR通路121の他方側(ここでは、下側)の端部はエキゾーストマニホールド3に接続されており、排気ガス(EGRガス)の一部がEGR通路121を通って吸気通路4に導入される。EGR装置120は、EGRガス(空気に比較して比熱が高く酸素量の少ないガス)を吸気通路4に戻すことによって、燃焼温度を低下させてNOxの生成量を低減させることができる。
【0038】
EGR通路121の途中には、EGR通路121を開閉するEGRバルブ124が介設されている。また、EGR通路121におけるEGRバルブ124の上流側(排気側)には、EGR通路121内を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ122が介設されている。EGRガスは、EGRクーラ122によって冷却されて密度が高められ、吸入空気量を確保しながらEGR率を高めることが可能になる。
【0039】
また、EGR装置120には、EGRクーラ122をバイパスしてEGRガスを流すEGRバイパス通路121aが配設されている。EGRバイパス通路121aとEGR通路121との接続部(EGRガス流れの下流側の接続部)には、EGR通路121の開度、及び、EGRバイパス通路121aの開度を調整する切替制御バルブ123が介設されている。
【0040】
−ウエストゲートバルブ装置−
次に、ウエストゲートバルブ210を開閉駆動するウエストゲートバルブ装置の構成について図2〜図4を参照して説明する。図2は、図1に示すウエストゲートバルブ210の駆動機構200の一例を示す構成図である。図3は、図2のX−X断面図である。なお、図3ではタービンハウジング110の一部は省略している。図4は、図2に示すウエストゲートバルブ210及びリンク機構220の構成の一例を示す斜視図である。
【0041】
図2に示すように、ウエストゲートバルブ装置は、ウエストゲートバルブ210、リンク機構220、及び、駆動機構200を備えている。また、駆動機構200は、リンク機構220を介してウエストゲートバルブ210を開閉駆動する。
【0042】
ウエストゲートバルブ装置について説明する前に、まず、図2、図3を参照して、タービンハウジング110の構成の一部について説明する。タービンハウジング110には、タービンホイール101をバイパスする排気バイパス通路111が形成されている。排気バイパス通路111は、タービンハウジング110の壁体110bを貫通する円形のウエストゲート孔111aを備えており、ウエストゲート孔111aによって、タービンホイール101の上流側(排気ガス流れの上流側)と排気ガス出口通路110aとが連通されている。また、ウエストゲート孔111aの周縁部(排気ガス出口通路110a側の周縁部)には、弁座(バルブシート)112が設けられている。
【0043】
−ウエストゲートバルブ210−
次に、図2等を参照して、ウエストゲートバルブ210の構造について説明する。ウエストゲートバルブ210は、ウエストゲート孔111aの開度を調節することによって排気バイパス通路111へのEGRガスの流出量を制御するものであって、弁体211、付勢部材212、支持ピン213、及び、ストッパ214を備えている。
【0044】
弁体211は、タービンハウジング110に設けられた弁座112に対向する位置に配置され、弁座112に着座又は離座して排気バイパス通路111を開閉する円板状の部材である。また、弁体211には、当該弁体211の略中央部に貫通穴211aが形成されており、貫通穴211aに支持ピン213が挿通されて、弁体211が支持ピン213によって支持されている。
【0045】
付勢部材212は、弁体211と揺動アーム221の先端部との間に介設され、弁体211を揺動アーム221の先端部から離間する向きに付勢するものである。
【0046】
支持ピン213は、揺動アーム221の先端部に、この揺動アーム221に対して直交する方向に配設されている。つまり、弁体211は、揺動アーム221に対して弁開閉方向(図2では左右方向)に接離自在に、支持ピン213に取り付けられている。また、ここでは、弁体211に形成された貫通穴211aの内径は、支持ピン213の外径より所定量だけ大きく形成されているため、弁体211は支持ピン213に対して摺動可能であると共に、傾動可能である。
【0047】
ストッパ214は、揺動アーム221に対して離間する向きへの弁体211の移動を規制するものである。すなわち、弁体211に外力(揺動アーム221側への押圧力)が作用しない状態ときには、付勢部材212の付勢力によって弁体211がストッパ214に押圧された状態で当接することになる。
【0048】
−リンク機構220−
次に、図2〜図4を参照して、リンク機構220について説明する。リンク機構220は、駆動機構200からの駆動力をウエストゲートバルブ210に伝達するものであって、揺動アーム221、支持軸222、リンクシャフト223、駆動ロッド224、及び、連結ピン225を備えている。
【0049】
揺動アーム221は、ウエストゲートバルブ210をタービンハウジング110に設けられた弁座112に接離する方向(図2では左右方向)に駆動するものであって、一方側端部(図2、図4では下側端部)がウエストゲートバルブ210に係止され、他方側端部(図2、図4では上側端部)が支持軸222に固定されている。すなわち、支持軸222が回動することによって、揺動アーム221が支持軸222を中心として回動されるべく構成されている。
【0050】
支持軸222は、タービンハウジング110に回動可能に支持された軸であって、リンクシャフト223からの駆動力を、揺動アーム221に伝達し、揺動アーム221を、支持軸222を中心として回動させるものである。支持軸222は、一方側端部(図4では右側端部)が揺動アーム221の一方端に固定され、他方側端部(図4では左側端部)がリンクシャフト223の一方端に固定されている。
【0051】
リンクシャフト223は、駆動ロッド224からの駆動力を支持軸222に伝達するものであって、一方側端部(図4では上側端部)に駆動ロッド224の一方端に回動自在に係合され、他方側端部(図4では下側端部)が支持軸222の一方側端部(図4では、左側端部)に固定されている。
【0052】
駆動ロッド224は、駆動機構200からの駆動力をリンクシャフト223に伝達するものであって、一方側端部(図2では右側端部)が駆動機構200(ダイアフラム232)に接続され、他方側端部(図2では左側端部、図4では右側端部)がリンクシャフト223の一方側端部(図4では、上側端部)に固定されている。連結ピン225は、リンクシャフト223と駆動ロッド224とを回動自在に係合するピンである。
【0053】
−駆動機構200−
次に、図2を参照して、駆動機構200の構成について説明する。駆動機構200は、ECU300からの指示に基づいて、リンク機構220を介して、ウエストゲートバルブ210を開閉駆動するものであって、負圧アクチュエータ230、遮断弁240、電子式バキューム・レギュレーティング・バルブ(以下、E−VRVともいう)250、負圧源260、及び、負圧配管270を備えている。
【0054】
負圧アクチュエータ230は、負圧源260から負圧配管270を介して供給される負圧を動力源として駆動ロッド224を駆動するものであって、外壁231、ダイアフラム232、大気室233、負圧室234、及び、コイルスプリング235を備えている。
【0055】
負圧アクチュエータ230は、外壁231の内部がダイアフラム232によって大気室233と負圧室234とに区画されている。そして、負圧室234は、遮断弁240が開状態のときには、遮断弁240、E−VRV250を介して負圧源260に連通している。また、負圧室234には、コイルスプリング235が内装されており、コイルスプリング235は、ダイアフラム232に対して、当該ダイアフラム232を大気室233へ付勢する付勢力を付与している。更に、ダイアフラム232には、当該ダイアフラム232の変形に伴って進退自在な駆動ロッド224が取り付けられている。
【0056】
遮断弁240は、負圧アクチュエータ230とE−VRV250との間に介設され、ECU300からの指示に基づいて、負圧配管270を開閉するバルブである。遮断弁240は、例えば、VSV(バキューム・スイッチング・バルブ)からなる。
【0057】
E−VRV250は、遮断弁240と負圧源260との間に介設され、ECU300からの指示に基づいて、負圧配管272内の圧力を制御するバルブである。また、E−VRV250は、負圧配管272に接続された出力ポート251と、負圧源260に接続された負圧ポート253と、図略のフィルタを介して大気を導入する大気ポート252とを備える。そして、E−VRV250に対して、ECU300から所定のデューティ比信号が入力されると、E−VRV250によって、負圧配管272内が、そのデューティ比に応じた大きさの負圧に調整される。
【0058】
負圧源260は、例えば、エンジン1によって駆動されるバキュームポンプ等からなり、負圧アクチュエータ230を駆動する負圧を発生するものである。負圧配管270は、負圧源260によって発生された負圧を、負圧アクチュエータ230に導く配管であって、負圧アクチュエータ230と遮断弁240との間の負圧配管271、遮断弁240とE−VRV250との間の負圧配管272、及び、E−VRV250と負圧源260との間の負圧配管273とに区画されている。
【0059】
このような構成であるため、遮断弁240が開放状態にある場合において、E−VRV250の電磁ソレノイドが非励磁状態にあるときは、負圧配管272と大気導入口とが導通状態となり、負圧アクチュエータ230の負圧室234内が大気圧となる。この場合には、負圧アクチュエータ230(ダイアフラム232)に接続された駆動ロッド224は、コイルスプリング235の付勢力によって最も進出した状態(図2では、左側に最も移動した状態、すなわち、ウエストゲートバルブ210が開状態)に保持される。
【0060】
一方、遮断弁240が開放状態にある場合において、E−VRV250の電磁ソレノイドが励磁状態にあるときは、負圧配管271,272同士が導通状態となり、負圧アクチュエータ230の負圧室234内が負圧となる。この場合、負圧アクチュエータ230(ダイアフラム232)に接続された駆動ロッド224は、コイルスプリング235の付勢力に抗して変位し、それに伴って駆動ロッド224が最も退行した状態(図2では、右側に最も移動した状態、すなわち、ウエストゲートバルブ210が閉状態)に保持される。
【0061】
また、E−VRV250の電磁ソレノイドの励磁と非励磁とをデューティ制御することによって負圧アクチュエータ230(ダイアフラム232)に接続された駆動ロッド224の進退量を調整することも可能となっている。このような負圧アクチュエータ230(ダイアフラム232)に接続された駆動ロッド224の進退動作により、リンク機構220が駆動されて、ウエストゲートバルブ210の開度が調整される。
【0062】
−ECU300−
次に、図1及び図5を参照して、ECU300の構成について説明する。ECU300は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、バックアップRAMを備えている。
【0063】
ROMには、各種制御プログラム、及び、各種制御プログラムを実行する際に参照されるテーブルデータ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムを読み出して実行することによって種々の処理を行う。また、RAMは、CPUでの処理の結果、各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMは、例えばエンジン1の停止時に、保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
【0064】
また、ECU300には、エンジン回転数センサ31、スロットル開度センサ32、アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ33、車速を検出する車速センサ34、及び、ブレーキペダル踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサ35などの運転状態を示す各種情報を取得するための各種センサ類が接続されている。
【0065】
ECU300の出力部には、エンジン1のインジェクタ(図示せず)、図1に示す、スロットルバルブ7、EGRバルブ124、切替制御バルブ123、及び、ウエストゲートバルブ装置の駆動機構200のE−VRV250、遮断弁240などが接続されている。
【0066】
そして、ECU300は、上記の各種センサの検出信号に基づいて、インジェクタ(燃料噴射弁)の駆動制御(燃料噴射制御)、スロットルバルブ7のスロットルモータの駆動制御(吸入空気量制御)、及び、EGR量の制御(EGRバルブ124及び切替制御バルブ123の制御等)などを含むエンジンの各種制御を実行する。
【0067】
また、CPUは、ROMに記憶された制御プログラムを読み出して実行することによって、機能的に、バルブ開度制御部310、遮断弁制御部320、及び、始動停止制御部330として機能する。
【0068】
バルブ開度制御部310は、E−VRV250を介して、ウエストゲートバルブ210の開度を制御する機能部である。ここでは、バルブ開度制御部310は、例えば、エンジン回転数及び要求トルクをパラメータとし、フル過給領域(バルブ全閉領域)、過給圧調整領域(バルブ開度調整領域)、及び、過給無し領域(バルブ全開領域)の3つの領域が設定されたテーブル(又は、マップ)を用いて、要求トルク及び現在のエンジン回転数に基づいて、運転領域が上記3つの領域のうち、どの領域に入っているかを判定して、E−VRV250に対して、ウエストゲートバルブ210の開度を指示する。
【0069】
バルブ開度制御部310は、運転領域がフル過給領域(バルブ全閉領域)に入っていると判定された場合には、E−VRV250に対して、ウエストゲートバルブ210を全閉とする旨の指示(E−VRV250の電磁ソレノイドを励磁とする指示)を出力する。
【0070】
一方、バルブ開度制御部310は、運転領域が過給圧調整領域(バルブ開度調整領域)に入っていると判定された場合には、E−VRV250に対して、ウエストゲートバルブ210を、エンジン回転数及び要求トルクに応じた過給圧を実現する開度である目標開度とする旨の指示(E−VRV250の電磁ソレノイドの励磁と非励磁とを目標開度に応じてデューティ制御する指示)を出力する。
【0071】
更に、バルブ開度制御部310は、運転領域が過給無し領域(バルブ全開領域)に入っていると判定された場合には、E−VRV250に対して、ウエストゲートバルブ210を全開とする旨の指示(E−VRV250の電磁ソレノイドを非励磁とする指示)を出力する。
【0072】
遮断弁制御部320は、遮断弁240の開閉を制御する機能部である。ここで、遮断弁制御部320は、遮断弁制御手段に相当する。具体的には、遮断弁制御部320は、エンジン1のアイドリングを停止するアイドリング停止条件が成立すると、遮断弁240を閉状態とする。なお、アイドリング停止条件が成立するか否かは、停止部331によって判定される。
【0073】
このようにして、アイドリング停止条件が成立すると、遮断弁制御部320によって遮断弁240が閉状態とされるため、アイドリング停止条件が成立してからエンジン1が停止するまでの間に、遮断弁240が閉状態とされ、当該遮断弁240と負圧アクチュエータ230との間(負圧室234、及び、負圧配管271内)で負圧が保持される。そして、例えば、アイドリング停止後の再始動時に、遮断弁240と負圧アクチュエータ230との間で、負圧アクチュエータ230の駆動源となる負圧が保持されているため、当該負圧アクチュエータ230によってウエストゲートバルブ210を短期間で開閉動作させることができる。したがって、アイドリング停止後の再始動時に、ウエストゲートバルブ210を閉状態とすることができるので、ターボラグの発生を抑制することができる。
【0074】
なお、本実施形態では、遮断弁制御部320が、アイドリング停止条件が成立すると、遮断弁240を閉状態とする場合について説明したが、遮断弁制御部320が、エンジン1の停止条件が成立すると、遮断弁240を閉状態とする形態でもよい。この場合には、イグニッションをOFFしてエンジン1が停止された後、イグニッションをONしてエンジン1を始動する際にも、遮断弁240と負圧アクチュエータ230との間(負圧室234、及び、負圧配管271内)で、負圧アクチュエータ230の駆動源となる負圧が保持されているため、当該負圧アクチュエータ230によってウエストゲートバルブ210を短期間で開閉動作させることができる。したがって、エンジン停止後の再始動時に、ウエストゲートバルブ210を閉状態とすることができるので、ターボラグの発生を抑制することができる。
【0075】
また、遮断弁制御部320は、エンジン1が再始動された後、負圧源260の負圧を確保できるとの開条件が満たされると、遮断弁240を開状態とする。具体的には、上記開条件は、例えば、エンジン1が再始動された時点から、予め設定された時間閾値TH以上経過したとの条件である。なお、時間閾値THの値は、例えば、エンジン1が再始動された時点から、遮断弁240の負圧源260側の圧力(負圧配管273内の圧力)が、遮断弁240の負圧アクチュエータ230側の圧力(負圧配管271内の圧力)以下となる時点までの期間である。
【0076】
このようにして、エンジン1が再始動された後、負圧源260の負圧を確保できるとの開条件が満たされると、遮断弁制御部320によって、遮断弁240を開状態とされるため、遮断弁240を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0077】
すなわち、負圧源260の負圧を確保できる前に遮断弁240を開状態とする場合には、遮断弁240が開状態となってから、負圧源260によって負圧を確保できる状態となるまでの期間で、遮断弁240と負圧アクチュエータ230との間(負圧室234、及び、負圧配管271内)に保持された負圧が抜けてしまうため、ターボラグが発生することになる。逆に、負圧源260の負圧を確保できる状態になった後で遮断弁240を開状態とする場合には、負圧源260によって負圧を確保できる状態になっているにも関わらず、遮断弁240と負圧アクチュエータ230との間に保持された負圧が抜けてしまうため、遮断弁240を閉じる力が弱くなってしまう。
【0078】
また、開条件が、エンジン1が再始動された時点から、予め設定された時間閾値TH以上経過したとの条件であるため、時間閾値THを適正に設定することによって、遮断弁240を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0079】
例えば、エンジン1が再始動された時点から、遮断弁240の負圧源260側(負圧配管273内)の圧力が、遮断弁240の負圧アクチュエータ230側(負圧配管271内)の圧力と一致するまでに要する時間T0を実験等によって求めておき、この時間T0を時間閾値THとして設定すればよい。この場合には、エンジン1が再始動された時点から、時間閾値THが経過した時点で、遮断弁240の負圧源260側(負圧配管273内)の圧力が、遮断弁240の負圧アクチュエータ230(負圧配管271内)側の圧力と一致する。そして、このタイミングは、負圧源260によって負圧アクチュエータ230を開閉動作可能な最も早いタイミングである。したがって、このタイミングで遮断弁240が開状態とされるため、遮断弁240を適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0080】
なお、本実施形態では、上記開条件が、負圧源260の負圧を確保できるとの条件である場合について説明するが、開条件が予め設定されたその他の条件であってもよい。例えば、図2に示すように、遮断弁240の負圧アクチュエータ230(負圧配管271内)側の圧力P1を検出する圧力センサ241、及び、遮断弁240の負圧源260側(負圧配管273内)の圧力P2を検出する圧力センサ242を備え、開条件が、圧力P2が圧力P1以下であるとの条件でもよい。この場合には、遮断弁240を更に適正なタイミングで開状態とすることができる。
【0081】
始動停止制御部330は、エンジン1のアイドリングを停止すると共に、停止された後にエンジン1を再始動するものであって、機能的に、停止部331及び再始動部332を備えている。
【0082】
停止部331は、予め設定されたアイドリング停止条件が満たされる場合に、遮断弁制御部320に対して、アイドリング停止条件が満たされる旨の情報を出力すると共に、エンジン1のアイドリングを停止(燃料供給停止)させる機能部である。ここで、アイドリング停止条件は、例えば、イグニッションが「ON」の状態で、車速センサ34から車速が「0」であることが検出され、且つ、ブレーキペダルセンサ35からブレーキペダルの踏み込み操作がなされていることが検出されているとの条件である。
【0083】
再始動部332は、停止部331によってエンジン1のアイドリングが停止(燃料供給停止)された後、予め設定された再始動条件が満たされる場合に、エンジン1の再始動を行うと共に、遮断弁制御部320に対して、エンジン1が再始動された旨の情報を出力する機能部である。ここで、再始動条件は、例えば、停止部331によってエンジン1のアイドリングが停止(燃料供給停止)されている状態で、ブレーキペダルセンサ35からブレーキペダルの踏み込み解除操作がされたことが検出されているか、又は、アクセル開度センサ33からアクセルペダルの踏み込み操作がされたことが検出されているとの条件である。
【0084】
−遮断弁240の開閉動作−
次に、ECU300の遮断弁制御部320によって行われる遮断弁240の開閉動作について説明する。図6は、図5に示す遮断弁制御部320の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下の動作は、特に明記する場合を除いて、遮断弁制御部320によって行われる。また、ここでは、便宜上、初期状態において、エンジン1がアイドリング動作中である場合について説明する。
【0085】
まず、ステップS101において、予め設定されたアイドリング停止条件が成立するか否かの判定が行われる。具体的には、予め設定されたアイドリング停止条件が成立するか否かの判定が、停止部331によって行われ、アイドリング停止条件が成立すると判定された場合に、停止部331から遮断弁制御部320に対して、アイドリング停止条件が満たされる旨の情報が出力される。すなわち、遮断弁制御部320は、停止部331からアイドリング停止条件が満たされる旨の情報が入力されたか否かに基づいて、アイドリング停止条件が成立するか否かの判定を行うのである。ステップS101でYESの場合には、処理がステップS103に進められる。ステップS101でNOの場合には、処理が待機状態とされる。
【0086】
ステップS103において、遮断弁240が閉状態とされる。遮断弁240が閉状態とされることによって、遮断弁240と負圧アクチュエータ230との間(負圧室234、及び、負圧配管271内)で負圧が保持される。
【0087】
そして、ステップS105において、再始動部332によって、予め設定された再始動条件が満たされるか否かの判定が行われる。ステップS105でYESの場合には、処理がステップS107に進められる。ステップS105でNOの場合には、処理が待機状態とされる。
【0088】
ステップS107において、再始動部332によって、エンジン1の再始動が行われると共に、遮断弁制御部320に対して、エンジン1が再始動された旨の情報が出力される。そして、処理がステップS109に進められる。
【0089】
ステップS109において、エンジン1が再始動された時点から、予め設定された時間閾値TH以上経過したか否か(「開条件」が成立するか否か)の判定が行われる。ステップS109でYESの場合には、処理がステップS111に進められる。ステップS109でNOの場合には、処理が待機状態とされる。
【0090】
ステップS111において、遮断弁240が開状態とされ、処理がステップS101へリターンされる。なお、遮断弁240が開状態とされることによって、バルブ開度制御部310からの指示に基づいて、E−VRV250によって負圧アクチュエータ230を介してウエストゲートバルブ210の開度制御が実行される。
【0091】
このようにして、遮断弁制御部320によって、遮断弁240が適正なタイミングで開閉動作されるため、ターボラグの発生を抑制することができる。
【0092】
−他の実施形態−
本実施形態では、バルブ開度制御部310、遮断弁制御部320、停止部331及び再始動部332が、ECU300の機能部として構成されている場合について説明したが、バルブ開度制御部310、遮断弁制御部320、停止部331及び再始動部332の少なくとも1つが、電子回路等のハードウェアで構成されている形態でもよい。
【0093】
本実施形態では、内燃機関が、ディーゼルエンジン1である場合について説明したが、その他の種類の内燃機関(例えば、ガソリンエンジン等)である形態でもよい。
【0094】
本実施形態では、負圧アクチュエータが、ダイアフラム式の負圧アクチュエータ230である場合について説明したが、負圧アクチュエータが、その他の種類の負圧アクチュエータ(例えば、ピストン式の負圧アクチュエータ等)である形態でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、車両に搭載されたウエストゲートバルブの開閉制御装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0096】
1 エンジン
100 ターボチャージャ
101 タービンホイール
110 タービンハウジング
110a 排気ガス出口通路
111 排気バイパス通路
111a ウエストゲート孔
112 弁座
200 駆動機構
210 ウエストゲートバルブ
220 リンク機構
230 負圧アクチュエータ
240 遮断弁
250 電子式バキューム・レギュレーティング・バルブ(E−VRV)
260 負圧源
270(271,272,273) 負圧配管
300 ECU
310 バルブ開度制御部
320 遮断弁制御部(遮断弁制御手段)
330 始動停止制御部
331 停止部
332 再始動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンホイールをバイパスするバイパス通路に配設されたウエストゲートバルブの開閉制御装置であって、
前記ウエストゲートバルブを開閉する負圧アクチュエータと、
内燃機関によって駆動される負圧源と、
前記負圧アクチュエータと前記負圧源との間に介設された遮断弁と、
前記遮断弁の開閉を制御する遮断弁制御手段と、を備え、
前記遮断弁制御手段は、前記内燃機関の停止条件が成立すると、前記遮断弁を閉状態とすることを特徴とするウエストゲートバルブの開閉制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のウエストゲートバルブの開閉制御装置において、
前記内燃機関の停止条件は、前記内燃機関のアイドリングを停止させるアイドリング停止条件であることを特徴とするウエストゲートバルブの開閉制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載のウエストゲートバルブの開閉制御装置において、
前記遮断弁制御手段は、前記内燃機関が再始動された後、予め設定された開条件が満たされると、前記遮断弁を開状態とすることを特徴とするウエストゲートバルブの開閉制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載のウエストゲートバルブの開閉制御装置において、
前記開条件は、前記負圧源の負圧を確保できるとの条件であることを特徴とするウエストゲートバルブの開閉制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載のウエストゲートバルブの開閉制御装置において、
前記開条件は、前記内燃機関が再始動された時点から、予め設定された時間閾値以上経過したとの条件であることを特徴とするウエストゲートバルブの開閉制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載のウエストゲートバルブの開閉制御装置において、
前記開条件は、前記遮断弁の前記負圧源側の圧力が、前記遮断弁の前記負圧アクチュエータ側の圧力以下であるとの条件であることを特徴とするウエストゲートバルブの開閉制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−97678(P2012−97678A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247083(P2010−247083)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】