説明

エチレン/α−オレフィンの共重合体由来のポリマーブレンドおよびそれから製造される可撓性成形品

【課題】特定のエチレン/α−オレフィン共重合体および少なくとも1つのポリオレフィンを含むポリマーブレンド、該ブレンドの作成方法、ならびに該ブレンドから製造された成形品の提供。
【解決手段】特定のエチレン/α−オレフィン共重合体および少なくとも1つのポリオレフィン、または少なくとも1つのスチレンブロックコポリマー、またはそれらの組み合わせを含むポリマーブレンド。そのようなポリオレフィンとしては、限定されるものではないが、高溶融張力高密度ポリエチレンおよび高溶融張力ポリプロピレンが挙げられる。エチレン/α−オレフィン共重合体は、少なくとも1つのハードブロックおよび少なくとも1つのソフトブロックを含むランダムブロックコポリマーである。ポリオレフィンは、ホモポリマーであっても共重合体であってもよい。入手可能なポリマーブレンドは可撓性成形品を製造するために使用することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体(ここで、エチレン/α−
オレフィン共重合体は、
(a)約1.7〜約3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点Tm(℃)、および密
度d(g/cm3)を有し、ここで、Tmとdの数値は以下の関係、
m≧−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)2
に相当する、
(b)約1.7〜約3.5のMw/Mnを有し、融解熱ΔH(J/g)および最高のD
SCピークと最高のCRYSTAFピークとの間の温度差として定義されるデルタ量ΔT
(℃)により特徴付けられ、前記ΔTおよびΔHの数値は以下の関係、
ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81(ΔHが0より大きく、130J/gまで
の場合)、
ΔHが130J/gより大きい場合、ΔT≧48℃
を有し、
ここで、CRYSTAFピークは少なくとも5パーセントの累積ポリマーを用いて決定さ
れ、5パーセント未満のポリマーが特定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CR
YSTAF温度は30℃である;
(c)エチレン/α−オレフィン共重合体の圧縮成形膜で測定された300パーセント
のひずみかつ1サイクルにおける、弾性回復率Re(パーセント)に特徴付けられ、かつ
、密度d(g/cm3)を有し、前記Reおよびdの数値は、エチレン/α−オレフィン
共重合体が実質的に架橋相を有さない場合、以下の関係、
Re>1481−1629(d)を満たす;
(d)TREFを用いて分画される場合、40℃と130℃との間で溶出する分子画分
であって、前記同じ温度の間で溶出する比較対象のランダムエチレン共重合体画分のコモ
ノマーモル含量よりも少なくとも5パーセント高いコモノマーモル含量を有するという点
で特徴付けられる画分を有し、前記比較対象のランダムエチレン共重合体が同じコモノマ
ー(単数または複数)を有し、かつメルトインデックス、密度、およびコモノマーモル含
量(ポリマー全体に基づく)をエチレン/α−オレフィン共重合体のものの10パーセン
ト以内で有する;または
(e)25℃での貯蔵弾性率G’(25℃)の100℃での貯蔵弾性率G’(100℃
)に対する比が約1:1〜約10:1の範囲である、G’(25℃)、およびG’(10
0℃)に特徴付けられる);ならびに
(ii)少なくとも1つのポリオレフィン、または少なくとも1つのスチレンブロックコ
ポリマー、またはそれらの組み合わせ
を含む、ポリマーブレンド。
【請求項2】
エチレン/α−オレフィン共重合体が約1.7〜約3.5のMw/Mn、少なくとも1
つの融点Tm(℃)、および密度d(g/cm3)を有し、前記Tmとdの数値が関係:
Tm≧858.91−1825.3(d)+1112.8(d)2
に相当する、請求項1に記載のポリマーブレンド。
【請求項3】
エチレン/α−オレフィン共重合体が、約1.7〜約3.5のMw/Mnを有し、融解
熱、ΔH(J/g)および、最高のDSCピークと最高のCRYSTAFピークとの間の
温度差として定義されるデルタ量ΔT(℃)により特徴付けられ、前記ΔTおよびΔHの
数値が以下の関係、
ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81(ΔHが0より大きく、130J/gまで
の場合)、
ΔHが130J/gより大きい場合、ΔT≧48℃
を有し、
ここで、CRYSTAFピークは少なくとも5パーセントの累積ポリマーを用いて決定さ
れ、5パーセント未満のポリマーが特定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CR
YSTAF温度は30℃である、請求項1に記載のポリマーブレンド。
【請求項4】
エチレン/α−オレフィン共重合体が、エチレン/α−オレフィン共重合体の圧縮成形
膜で測定された300パーセントのひずみかつ1サイクルにおける、弾性回復率Re(パ
ーセント)に特徴付けられ、かつ、密度d(g/cm3)を有し、前記Reおよびdの数
値は、エチレン/α−オレフィン共重合体が実質的に架橋相を有さない場合、以下の関係

Re>1481−1629(d)
を満たす、請求項1に記載のポリマーブレンド。
【請求項5】
Reおよびdの数値が、以下の関係、
Re>1491−1629(d)
を満たす、請求項4に記載のポリマーブレンド。
【請求項6】
Reおよびdの数値が、以下の関係、
Re>1501−1629(d)
を満たす、請求項4に記載のポリマーブレンド。
【請求項7】
Reおよびdの数値が、以下の関係、
Re>1511−1629(d)
を満たす、請求項4に記載のポリマーブレンド。
【請求項8】
(i)少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体(ここで、エチレン/α−
オレフィン共重合体は、
(a)ブロックインデックスが少なくとも0.5であって最大約1までであり、分子量
分布Mw/Mnが約1.3より大きいことを特徴とする、TREFを用いて分画される場
合40℃と130℃との間で溶出する少なくとも1つの分子画分、または
(b)0より大きく最大約1.0までの平均ブロックインデックス、および約1.3よ
り大きな分子量分布Mw/Mnを有する)ならびに
(ii)少なくとも1つのポリオレフィン、または少なくとも1つのスチレンブロックコ
ポリマー、またはそれらの組み合わせ
を含む、ポリマーブレンド。
【請求項9】
エチレン/α−オレフィン共重合体が、TREFを用いて分画される場合、40℃と1
30℃との間で溶出する分子画分であって、前記同じ温度の間で溶出する比較対象のラン
ダムエチレン共重合体画分のコモノマーモル含量よりも少なくとも5パーセント高いコモ
ノマーモル含量を有するという点で特徴付けられる画分を有し、前記比較対象のランダム
エチレン共重合体が同じコモノマー(単数または複数)を有し、かつメルトインデックス
、密度、およびコモノマーモル含量(ポリマー全体に基づく)をエチレン/α−オレフィ
ン共重合体のものの10パーセント以内で有する、請求項1または8に記載のポリマーブ
レンド。
【請求項10】
エチレン/α−オレフィン共重合体が、25℃での貯蔵弾性率G’(25℃)の100
℃での貯蔵弾性率G’(100℃)に対する比が約1:1〜約10:1の範囲である、G
’(25℃)、およびG’(100℃)に特徴付けられる、請求項1または8に記載のポリ
マーブレンド。
【請求項11】
エチレン/α−オレフィン共重合体中のα−オレフィンが、スチレン、プロピレン、1
−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、ノルボルネン、1
−デセン、1,5−ヘキサジエン、またはそれらの組み合わせである、請求項1または8
に記載のポリマーブレンド。
【請求項12】
エチレン/α−オレフィン共重合体が、組成物全体の約5重量%〜約95重量%の範囲
で存在する、請求項1または8に記載のポリマーブレンド。
【請求項13】
ポリオレフィンが、オレフィンホモポリマー、オレフィンコポリマー、オレフィンター
ポリマーまたはそれらの組み合わせである、請求項1または8に記載のポリマーブレンド

【請求項14】
ポリオレフィンが、高溶融張力ポリプロピレン、高溶融張力高密度ポリエチレン、エチ
レン/プロピレンコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、エ
チレン/プロピレン/ジエンターポリマー、スチレン−エチレン−コ−(ブテン)−スチ
レンブロックコポリマーまたはそれらの組み合わせである、請求項13に記載のポリマー
ブレンド。
【請求項15】
少なくとも1種類の添加剤をさらに含む、請求項1または8に記載のポリマーブレンド

【請求項16】
添加剤が、スリップ剤、ブロッキング防止剤、可塑剤、オイル、酸化防止剤、UV安定
剤、着色剤または顔料、充填剤、滑沢剤、防曇剤、フローエイド、カップリング剤、架橋
剤、人口降雨剤、界面活性剤、溶媒、難燃剤、帯電防止剤またはそれらの組み合わせであ
る、請求項15に記載のポリマーブレンド。
【請求項17】
請求項1または8に記載のポリマーブレンドを含む、可撓性成形品。
【請求項18】
可撓性成形品が、玩具、グリップ、軟質な触覚の握り部分、バンパーラブストリップ、
床張り材、自動車のフロアマット、ハンドル、キャスター、家具および電気製品の足部、
タグ、シール、ガスケット(静的ガスケットおよび動的ガスケットなど)、自動車扉、バ
ンパフェイシア、グリル構成部品、ロッカーパネル、ホース、内張り、事務用消耗品、シ
ール、ライナー、ダイヤフラム、チューブ、蓋、ストッパー、プランジャーチップ、運搬
システム、台所用品、靴、靴用エアクッション、靴底およびそれらの組み合わせから成る
群から選択される、請求項17に記載の可撓性成形品。
【請求項19】
ポリオレフィンが、少なくとも6cNの溶融強度を有するポリプロピレンである、請求
項1または8に記載のポリマーブレンド。
【請求項20】
ポリオレフィンが、少なくとも10cNの溶融強度を有するポリプロピレンである、請
求項1または8に記載のポリマーブレンド。
【請求項21】
スチレンブロックコポリマーが、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー
である、請求項1または8に記載のポリマーブレンド。
【請求項22】
スチレンブロックコポリマーが、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコ
ポリマーである、請求項1または8に記載のポリマーブレンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−14772(P2013−14772A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−184596(P2012−184596)
【出願日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【分割の表示】特願2008−502125(P2008−502125)の分割
【原出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー (1,383)
【Fターム(参考)】