説明

エッジ光抽出を用いるタイルOLEDデバイス

エリア放射発光ダイオード(LED)デバイス10であって、内部基板表面34、該内部基板表面の反対側にある外部基板表面35、及び基板エッジ36を有する基板30と、前記内部基板表面34上に形成されるエリア放射LEDピクセル14のアレイであって、前記基板エッジ36と、該基板エッジ36に最も近い前記内部基板表面34上のLEDピクセル14Aとの間にエッジギャップ20がある、エリア放射LEDピクセルのアレイと、前記エッジギャップ20内に、かつ前記LEDピクセル14、14Aの少なくとも部分的に外側に形成される光抽出構造60とを備える、エリア放射発光ダイオードデバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機発光ダイオード(OLED)デバイスのタイル張りされるアレイに関し、より詳細には、デバイス間のタイル継ぎ目を見えなくするための光抽出構造を有するOLEDデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
情報を提示するために、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ及び発光ダイオードディスプレイのようなフラットパネルディスプレイが一般的に用いられる。しかしながら、液晶ディスプレイ及び発光ダイオードディスプレイのパネルサイズは、用いられる製造工程によって制限される。このサイズの制限を克服するために、実務者は、タイル張り方式を用いて、非常に大型のフラットパネルディスプレイを形成している。そのような非常に大型のフラットパネルディスプレイは、エッジにおいて位置合わせされる複数の別々のディスプレイを用いて、より大きな単一のディスプレイとして見えるようにする。従来技術による図10〜図12を参照すると、非常に大型のフラットパネルディスプレイ8が、1つのアレイ内に、エッジにおいて位置合わせされる複数の別個のディスプレイタイルを含む。各ディスプレイタイル10内には、ディスプレイピクセル素子14からなるアクティブエリア12が配置される。ディスプレイピクセル素子14は、ピクセル間ギャップ22だけ隔てて、規則的なアレイとしてディスプレイ基板30にわたって空間的に分散されており、ピクセル間ギャップ22は、ディスプレイ設計上の制約、及びピクセル14間の製造工程限界によって決まる。
【0003】
しかしながら、通常のフラットパネルディスプレイは、外部コントローラー80(図10において示される)に接続できるようにするために、又はディスプレイタイル10を構成する材料を保護するために、各ディスプレイタイル10の周辺にある電気コネクター及びエッジシールのような周辺構成要素を有する。さらに、別個のタイル10は完全には接合することができない。これらの周辺構成要素及びタイル間隔がエッジギャップ20を形成し、通常は、ピクセル間ギャップ22よりも大きな空間を占める。それゆえ、複数のディスプレイタイルがアレイ内で接合されるとき、エッジ継ぎ目24が存在し、その継ぎ目は、各ディスプレイタイル10のエッジにおいて、ピクセル間に目に見える切れ目を形成する。さらに、エッジ継ぎ目24は通常、異なる色及び間隔を有し、ピクセル14又はピクセル間ギャップ22とは異なる光を反射する可能性があるので、エッジ継ぎ目24が観察者の目に見えるようになり、不快にさせる可能性がある。図12は、基板30及びカバー32を有するOLEDデバイスの断面を示す。
【0004】
見た目に不快であるエッジ継ぎ目を克服するために、当該技術分野において種々の方法が提案されている。1つの手法では、ピクセルレイアウト内に途切れがないほど、エッジ継ぎ目24が十分に小さくされる。しかしながら、これは、成し遂げるのが非常に難しく、費用がかかる。別の手法は、光ファイバーフェースプレートを用いて、ディスプレイタイル10のサイズに合うように各ディスプレイタイル10内のアクティブエリア12を視覚的に延長することに頼る。しかしながら、この手法は、嵩張り、費用がかかる光ファイバーアレイを必要とする。さらに別の手法は、透明なディスプレイタイルを利用し、一方のディスプレイタイルがエッジにおいて第2のディスプレイタイルに重なるようにして、ピクセルを適切な位置に配置する。たとえば、特許文献1は、重なり合うディスプレイ素子を有するタイルディスプレイを記述する。しかしながら、依然として目に見えるアーティファクトがあり、エッジにおいて完全に透明なタイルを達成することは難しい。他の技術、たとえば、Matthies他による「PROVIDINGOPTICAL ELEMENTS OVER EMISSIVE DISPLAYS」と題する特許文献2は、ディスプレイタイル10のアレイ上に層を形成することを検討しており、その層は、ディスプレイのエッジを通して放射され、ユーザの目に見えるようになる光を遮断するために、当接するディスプレイタイル10の隣り合うピクセル間の空間を覆う吸収部を含む。この手法は、エッジ継ぎ目24のエリア内のルミナンスを下げることによって、アクティブエリア12に対するエッジ継ぎ目24のコントラストをさらに高めるであろう。
【0005】
有機発光ダイオード(OLED)は、フラットパネルディスプレイ及びエリア照明ランプのための有望な技術である。その技術は、基板上にコーティングされる薄膜材料層を利用する。しかしながら、既知のように、これらのデバイス内の拡散放射に起因して、かつディスプレイ内の材料界面、又はディスプレイ前面と周囲環境内の空気との間において生じる内部反射に起因して、OLED内の発光層からの光出力の多くは閉じ込められる。光は、OLEDの内部発光層から全ての方向に放射されるので、光のうちの或る量は、ディスプレイの前面に対して概ね垂直な角度で放射される。この光の一部はディスプレイの前面に向かって進み、ディスプレイの前面を通して放射され、従来のOLEDディスプレイにおける有用な光を形成する。その光の第2の部分は、デバイスの前面に対して概ね垂直に放射され、ディスプレイデバイスの背面によって反射又は吸収される可能性がある。その際、この反射される光の多くは、通常、ディスプレイの前面を通って進み、有用な光になることができる。しかしながら、ディスプレイの前面に対して十分に垂直ではない方向に放射される光は、材料界面のうちの1つにおいて反射され、デバイスから脱出することはできない。この光はデバイス内で最終的に吸収されるか、又はデバイスの長さに沿って進み、ディスプレイのエッジを通って脱出し、ディスプレイの前面を通して放射されないので、有用な光を与えない。一般的に、発光層によって放射される光の80%までが、吸収されるか、又はディスプレイの前面以外を通して放射される可能性があり、それゆえ、失われる。
【0006】
OLEDデバイスは一般的に、特許文献3において開示されるような小分子デバイス、及び特許文献4において開示されるようなポリマーOLEDデバイスとして知られている2つの形態を有することができる。いずれのタイプのOLEDデバイスとも、順に、アノード、有機EL素子及びカソードを含むことができる。アノードとカソードとの間に配置される有機エレクトロルミネッセント(EL)素子は、一般的に、有機正孔輸送層(HTL)、発光層(EL)及び有機電子輸送層(ETL)を含む。正孔及び電子がEL層において再結合して光を放射する。Tang他(非特許文献1、非特許文献2、及び特許文献5)は、そのような層構造を用いる高い効率のOLEDを実証した。それ以来、高分子材料を含む、代替的な層構造を有する数多くのOLEDが開示されており、デバイス性能が改善されてきた。無機材料及び光エミッター、たとえば、多結晶マトリックス内の量子ドットも知られているが、同じ光学的な難題を抱えている。
【0007】
カソード及びアノードからそれぞれ注入される電子及び正孔が、電子輸送層及び正孔輸送層を通って流れ、発光層内で再結合するときに、OLEDデバイスにおいて光が生成される。数多くの要因が、この光生成過程の効率を決定する。たとえば、アノード及びカソード材料の選択が、電子及び正孔が如何に効率的にデバイス内に注入されるかを決定することができ、ETL及びHTLの選択が、電子及び正孔が如何に効率的にデバイス内を輸送されるかを決定することができ、ELの選択が、電子及び正孔が如何に効率的に再結合され、結果として、光を放射するかを決定することができる。しかしながら、OLEDデバイスの効率を制限する主な要因の1つが、電子−正孔再結合によって生成される光子をOLEDデバイスから抽出する際の効率の悪さであることがわかっている。用いられる有機材料の高い光学指数に起因して、再結合過程によって生成される光子の大部分は、内部全反射に起因して実際にはデバイス内に閉じ込められる。これらの閉じ込められた光子は、決してOLEDデバイスから出ることはなく、これらのデバイスからの光出力に全く寄与しない。
【0008】
通常のOLEDデバイスはガラス基板、酸化インジウムスズ(ITO)のような透明な導電性アノード、有機物層のスタック、及び反射性カソード層を使用する。デバイスから生成される光は、ガラス基板を通して放射される。これは一般的に、底面発光デバイスと呼ばれる。代替的には、デバイスは、基板、反射性アノード、有機物層のスタック及び上部の透明なカソード層を含むことができる。デバイスから生成される光は、上部の透明なカソードを通して放射される。これは一般的に上面発光デバイスと呼ばれる。これらの通常のデバイスでは、ITO層、有機物層及びガラスの屈折率はそれぞれ、約2.0、1.7及び1.5である。生成された光のうちの概ね60%が内部反射によってITO/有機EL素子内に閉じ込められ、20%がガラス基板内に閉じ込められ、生成された光のうちのわずかに約20%が実際にデバイスから放射され、有用な機能を果たすものと推定されている。
【0009】
図13を参照すると、従来技術の底面発光OLEDが、透明基板30、透明な第1の電極42、そのうちの1つが発光する1つ又は複数の有機物材料層44、及び反射性の第2の電極46を有する。透明な第1の電極42、1つ又は複数の有機物材料層44、及び反射性の第2の電極46はOLED40を形成し、それは、アクティブマトリックス素子又はパッシブマトリックス素子及びコントローラー(図示せず)の制御下にあるピクセル14とすることができる。有機材料層44のうちの1つから放射される光は、光線50で示されるように、基板30を通して、デバイスから直に放射されることができる。光線52で示されるように、光が放射され、基板30及びOLED40の内部で誘導されることもある。代替的には、光線54で示されるように、光が放射され、OLED40の内部で誘導されることもある。反射性の第2の電極46に向かって放射される光線は、該反射性の第2の電極46によって基板30に向かって反射され、その後、光線経路50、52又は54のうちの1つに従う。
【0010】
薄膜発光デバイスからの光のアウトカップリングを改善するために、種々の技法が提案されている。たとえば、発光層の中を横方向に誘導される光のブラッグ散乱を引き起こすことによって、薄いポリマーフィルムからの光放射の属性を制御するための回折格子が提案されている。非特許文献3及び非特許文献4を参照されたい。回折特性を有する明度向上フィルム並びに表面ディフューザ及びボリュームディフューザが、2002年5月10日に公表された、Chou他による「BRIGHTNESS AND CONTRAST ENHANCEMENT OF DIRECT VIEW EMISSIVE DISPLAYS」と題する特許文献6において記述される。マイクロキャビティ技法の使用も知られている。たとえば、非特許文献5を参照されたい。
【0011】
発光エリア又はピクセルを包囲する反射構造が、Bulovic他に対して1998年11月10日に発行された特許文献7において参照されており、各ピクセルのエッジにおいて角度を成すか又は傾斜した反射壁を使用することを記述する。同様に、2000年7月18日に発行された特許文献8において、Forrest他は、傾斜した壁を有するピクセルを記述する。これらの手法は、発光エリアのエッジに配置される反射体を使用する。
【0012】
光散乱技法も知られている。Chou(特許文献9)及びLiu他(特許文献10)は、ボリューム散乱層又は表面散乱層を用いて、光抽出を改善することを教示する。光散乱層は、有機物層に隣接して、又はガラス基板の外側表面上に被着され、これらの層に一致する光学指数を有する。それよりも小さいと閉じ込められることになる臨界角よりも大きな角度でOLEDデバイスから放射される光が散乱層内に入り込み、デバイスから散乱されることができる。
【0013】
「ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DISPLAY DEVICE AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME」と題する、2004年9月7日にDo他に対して発行された特許文献11は、有機エレクトロルミネッセント(EL)ディスプレイデバイス及びそれを製造する方法を記述する。その有機ELデバイスは、基板層と、基板層上に形成される第1の電極層と、第1の電極層上に形成される有機物層と、有機物層上に形成される第2の電極層とを含み、異なる屈折率のエリアを有する光損失防止層が、個々の層の中でも大きな屈折率差を有する有機ELデバイスの層間に形成される。Garner他による特許文献12及びCokによる特許文献13は、同じように、微細構造を使用して、OLED内の内部導波路モードの伝搬を摂動させる役割を果たす内部屈折率変動又は内部若しくは表面物理変動を与えることを開示している。トップエミッター実施形態において用いられるとき、封入カバーに隣接して屈折率整合ポリマーを使用することが開示される。
【0014】
「ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DEVICE HAVING IMPROVED LIGHT EXTRACTION」と題するShiangによる特許文献14及び「ELECTROLUMINESCENT ILLUMINATION SYSTEM WITH AN ACTIVE LAYER OF A MEDIUM HAVING LIGHT-SCATTERING PROPERTIES FOR FLAT-PANEL DISPLAY DEVICES」と題するHorikx他による特許文献15には、OLEDデバイスの外部で使用される光散乱層が記述される。これらの開示は、基板上に配置される散乱層の特性を詳細に記述し、規定する。同様に、「ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DEVICE WITH ENHANCED LIGHT EXTRACTION」と題するDuggal他による特許文献16は、特定の屈折率及び散乱特性を有する複合層を含む出力結合器の使用を記述する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0001927号
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0011303号
【特許文献3】米国特許第4,769,292号
【特許文献4】米国特許第5,247,190号
【特許文献5】米国特許第4,769,292号
【特許文献6】国際公開第02/37568号
【特許文献7】米国特許第5,834,893号
【特許文献8】米国特許第6,091,195号
【特許文献9】国際公開第02/37580号
【特許文献10】米国特許出願公開第2001/0026124号
【特許文献11】米国特許第6,787,796号
【特許文献12】米国特許出願公開第2004/0217702号
【特許文献13】米国特許第6,831,407号
【特許文献14】米国特許出願公開第2005/0018431号
【特許文献15】米国特許第5,955,837号
【特許文献16】米国特許第6,777,871号
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Tang他、Appl. Phys. Lett., 51, 913(1987)
【非特許文献2】Tang他、Journal of Applied Physics, 65, 3610(1989)
【非特許文献3】Safonov他「Modification of Polymer Light Emission by Lateral Microstructure」(Synthetic Metals 116, 2001, pp. 145-148)
【非特許文献4】Lupton他「Bragg Scattering From Periodically Microstructure Light Emitting Diodes」(Applied Physics Letters, Vol. 77, No. 21, November 20, 2000, pp. 3340-3342)
【非特許文献5】Tsutsui他「Sharply Directed Emission in Organic Electroluminescent Diodes With an Optical-Microcavity Structure」(Applied Physics Letters, 65, No. 15, October 10, 1994, pp. 1868-1870)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、開示される光抽出技法はいずれも、タイルディスプレイシステム内のエッジ継ぎ目のサイズを小さくするか、又はそれを目立たなくするための役割を果たさない。それゆえ、タイルディスプレイシステムにおける改善された発光デバイス構造が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
1つの実施の形態によれば、エリア放射発光ダイオード(LED)デバイスが、
a)内部基板表面、該内部基板表面の反対側にある外部基板表面、及び基板エッジを有する基板と、
b)前記内部基板表面上に形成されるエリア放射LEDピクセルのアレイであって、前記基板エッジと、該基板エッジに最も近い前記内部基板表面上のLEDピクセルとの間にエッジギャップがある、エリア放射LEDピクセルのアレイと、
c)前記エッジギャップ内に、かつ前記LEDピクセルの少なくとも部分的に外側に形成される光抽出構造と、
を備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、エッジ継ぎ目から光を誘導することによって、タイル張りされる放射ディスプレイシステム内のエッジ継ぎ目を目立たなくするという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態による、エッジギャップ光抽出を有するLEDデバイスの断面図である。
【図2】本発明の代替的な実施形態による、反射性光散乱エッジ表面を有するLEDデバイスの断面図である。
【図3】本発明の別の実施形態による、エッジギャップ内の複数の表面上に形成される光抽出構造を有するLEDデバイスの断面図である。
【図4】本発明のさらに別の実施形態による、エッジピクセル間に光抽出構造を有するLEDデバイスの平面図である。
【図5】本発明の一実施形態による、カラーフィルター及びブラックマトリックスを有するLEDデバイスの断面図である。
【図6】本発明の別の実施形態による、エッジギャップ光抽出を有するLEDデバイスのタイル張りされるアレイの平面図である。
【図7】本発明の一実施形態による、エッジギャップ光抽出フィルムを有するLEDデバイスの断面図である。
【図8】種々の光線の経路を示す、本発明の一実施形態によるボトムエミッターLEDデバイスの断面図である。
【図9】種々の光線の経路を示す、本発明の一実施形態によるトップエミッターLEDデバイスの断面図である。
【図10】ディスプレイデバイスの従来技術のタイル張りされるアレイの平面図である。
【図11】ディスプレイデバイスの従来技術のタイル張りされるアレイのさらに詳細な平面図である。
【図12】従来技術のデバイスの断面図である。
【図13】放射OLEDデバイス内の光の閉じ込めに関する従来技術の図である。
【図14】本発明の一実施形態による光抽出構造を例示するためのデバイス例の断面図である。
【図15】本発明の一実施形態による、角度を成す表面を用いる光抽出構造を例示するためのデバイス例の断面図である。
【図16】本発明の一実施形態による、部分的に角度を成す表面を用いる光抽出構造を例示するためのデバイス例の断面図である。
【図17】本発明の本発明の一実施形態による、角度を成す表面を用いる光抽出構造を有する2つのディスプレイデバイスを例示するためのデバイス例の断面図である。
【図18】本発明の代替的な実施形態による、角度を成す表面を用いる光抽出構造を有する2つのディスプレイデバイスを例示するためのデバイス例の断面図である。
【図19】エッジ光抽出を用いないOLEDディスプレイデバイスの画像を示す図である。
【図20】本発明の代替的な実施形態による、エッジ光抽出を用いるOLEDディスプレイデバイスの画像を示す図である。
【図21】本発明の代替的な実施形態による、エッジ光抽出を用いるOLEDディスプレイデバイスの画像を示す図である。
【図22】本発明の代替的な実施形態による、エッジ光抽出を用いるOLEDディスプレイデバイスの画像を示す図である。
【図23】本発明の一実施形態による、エッジギャップ光抽出を有するLEDデバイスの断面図である。
【図24】本発明の別の実施形態による、エッジギャップ光抽出を有するLEDデバイスの断面図である。
【0021】
個々の層はあまりにも薄すぎ、かつ種々の層の厚みの差はあまりにも大きすぎて、縮尺通りに図示することはできないので、図面は縮尺通りに描かれていないことは理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によれば、エリア放射発光ダイオード(LED)デバイス10が、内部基板表面34と、内部基板表面34の反対側にある外部基板表面35と、基板エッジ36とを有する基板30を備える。エリア放射LEDピクセル14のアレイが内部基板表面34上に形成され、基板エッジ36と、基板エッジ36に最も近い内部基板表面34上のLEDピクセル14Aとの間にはエッジギャップ20がある。ピクセル14、14Aはピクセル間ギャップ22によって分離される。エッジギャップ20内に、かつLEDピクセル14、14Aの少なくとも部分的に外側に、光抽出構造60が形成される。オプションのカバー32が、ピクセル14、14Aを保護し、封入する。ピクセル14、14Aによって放射される光の一部がデバイス10から放射され、その光の別の部分が内部全反射によってデバイス10内に閉じ込められる。デバイス10は、タイル張りされるアレイ内の1つのディスプレイタイルとして利用することができるので、ディスプレイタイルとも呼ばれる。タイル張りされるアレイは、大型ディスプレイ、又は大型照明デバイスを形成する。
【0023】
エッジギャップ20内に光抽出構造60を形成することによって、エリア放射発光ダイオードデバイス10の層内に閉じ込めされる光を、エリア放射発光ダイオードデバイス10から抽出し、観察者に送ることができるようになる。エリア放射発光ダイオードデバイス10がフラットパネルディスプレイ8内のディスプレイタイル10として利用されるとき、そして特にディスプレイのLEDピクセル14、14Aが高いルミナンスを放射するときに、この抽出される光は、エッジギャップ20のコントラストを低下させる。理想的な実施形態では、この光抽出構造60を調整して、基板エッジ36から非常に離れているピクセル14によって生成される光の抽出を少なくしながら、基板エッジ36の非常に近くにあるピクセル14Aによって生成される光を抽出する。この条件が満たされるとき、光抽出構造60によって抽出される光の相対的な輝度及び色は、基板エッジ36の近くにあるピクセル14Aによって生成される光と大きく相関付けられ、抽出された光が、エッジギャップ20のルミナンスと、ピクセル14を含むエリア放射発光ダイオードデバイス10の部分のルミナンスとの間のコントラストを低下させるのを保証する。このコントラストが低下すると、隣接するディスプレイタイル10間の境界が目立たなくなり、十分に低下するとき、隣接するディスプレイタイル間の境界は区別できなくなる。
【0024】
エリア放射発光ダイオードピクセル14、14Aは、たとえば、従来技術の図13において示されるように、基板上の或るエリアにわたってコーティングされる、有機材料層若しくは無機材料層、又は両方から形成される発光ダイオードである。発光ダイオードを通って電流が流れるとき、コーティングされたエリアの範囲にわたって光が放射される。詳細には、エリア放射発光ダイオードは、半導体上又は半導体内に埋め込まれるドープされた無機材料を用いて、固体結晶性半導体基板内にポイント光エミッターとして形成されないので、本発明は、そのような点光源LEDを含まないか、又はそのようなLEDには当てはまらない。
【0025】
図13に示されるように、エリア放射発光ダイオードデバイス10は基板30を含むことができ、基板30上に第1の導電性材料層がコーティングされ、そのコーティングはアノード又はカソードとしての役割を果たす。この層は、一面に堆積することができるか、又はパターニングして、電極のアレイを形成することができる。その後、エレクトロルミネッセント層44が電極のアレイ上に堆積され、通常、少なくとも1つの発光層、及び少なくとも1つの正孔阻止層又は電子阻止層を含むことになる。エレクトロルミネッセント層は、正孔注入又は電子注入層、及び正孔輸送層、電子輸送層又は他の電荷制御層をさらに含むことができる。最後に、エレクトロルミネッセント層44上に第2の導電層46が堆積される。第1の導電層42の場合と同様に、第2のエレクトロルミネッセント層44もパターニングすることができるか、又は一面に被着することができる。しかしながら、第1の導電層42又は第2の導電層46のうちの少なくとも一方は、通常パターニングされ、ピクセル14、14Aのアレイを形成することになる。底面発光エリア放射発光ダイオードデバイス10では、第2の導電層46は反射性とすることができるか、又は透明若しくは半透明とすることができる。第1の導電層42は透明又は半透明とすることができる。しかしながら、導電性材料層の少なくとも一方が透明又は半透明のいずれかである限り、透明、反射性、又は半透明の導電性材料層からなる他の構成を提案することができる。基板エッジ36は、ピクセル14、14Aを封入し、保護するために、基板30に対して固定されるカバー32のエッジも含むことができる。図1では、底面発光デバイスとして例示されるが、光がカバー32においても閉じ込められるように、基板30とカバー32との間のギャップがカバー32又は基板30に類似の光学指数を有する材料(たとえば、ポリマー)で満たされる場合には特に、本発明は上面発光デバイスにも適用することができる。
【0026】
光抽出構造60は、図13に示されるように、内部全反射導波機構を通して基板内若しくはLED層40内、又はその両方に閉じ込められた光を光学的に抽出する任意の構造である。光抽出構造60は、光拡散(光散乱)表面(図1には光抽出構造60として示される)を含むことができる。代替的には、光散乱層(たとえば、図3において光抽出構造60として示されるように、ポリマーバインダ内にある二酸化チタンのような屈折粒子を含む)、1つ又は複数のレンズレット(たとえば、図8において光抽出構造60として示されるような形状の構造を含む)、明度向上フィルター(たとえば、市販されており、図24において素子60として示される)、回折格子若しくは他のフォトニック結晶(たとえば、図23において素子60として示されるような規則的な一連の物理的な組織分布的(topographical)要素)、又は角度を成すミラー若しくは屈折素子39(たとえば、図15において示されるように基板法線に対して45度を成す表面)。光抽出構造60は、基板30若しくはカバー32内に構成することができるか、又は付加的な層若しくは素子、たとえば、表面に被着されるフィルム(たとえば、図7において素子60として示されるような拡散フィルム)として、基板30又はカバー32に被着することができる。これらの構造はそれぞれ光学技術分野において既知である。
【0027】
光抽出構造60は、エッジギャップ20内に配置され、エッジギャップ20内の任意の表面上、たとえば、基板30上、カバー32上、又はカバー32若しくは基板30いずれかのエッジ36上に配置することができる。光抽出構造60は、基板表面34上に配置することができる。代替的には、光抽出構造60は反対側の基板表面35上に配置することができ、それは、基板表面34に対して基板の反対側の表面上にある。LEDピクセル14、14Aのアレイは、基板表面34上に形成することができ、光抽出構造60は、反対側の基板表面35上に形成することができる(図1に示される)。詳細には、光抽出構造60は、図2に示されるように、複数の表面上若しくは表面内に、又は複数の場所上又は場所内に形成することができ、光抽出構造60は、その構造がエッジギャップ20内の光を抽出できる限り、反対側の基板表面35、及び基板30のエッジ表面37の両方の上に形成される。図3は、デバイス内、かつエッジを含む外側表面上の両方において、カバー32及び基板30の両方に接着される屈折粒子を含む光抽出構造を示す。
【0028】
本発明のさらなる実施形態では、光抽出構造60は反射面を含むことができる。再び図2を参照すると、たとえば、エッジ表面37上に金属(銀又はアルミニウム等)を蒸着することによって、又はエッジ表面37にフィルムを被着することによって、エッジ表面37に反射性フィルム38をコーティングすることができる。エッジギャップ20の領域内にあるカバー又は基板のいずれかの中に光を閉じ込めるために、基板30とカバー32との間に反射面を形成することもできる。図4の平面図において示されるような本発明の代替的な実施形態では、光抽出構造60は、基板エッジ36に最も近いピクセル14間のエリアを含むようにエッジギャップ20を越えて延在し、エッジギャップ20に近いエリア内のエリア放射LEDデバイス10のルミナンス出力を高めることができる。
【0029】
図5及び図9に示されるさらに別の代替的な実施形態では、カラーフィルター16を用いて、各ピクセル14、14Aを形成するLEDによって放射される光をフィルタリングすることができる。この構造は、たとえば、OLED技術分野において既知であるRGBW構成の場合のように、LEDが白色光を放射する場合に特に有用である。図5に示されるように、カラーフィルター16は、ボトムエミッター実施形態では、LED14と基板30との間に配置することができる。代替的なトップエミッター実施形態では、カラーフィルター16は、図9に示されるように、カバー32上に配置することができる。ピクセル14と、エッジギャップ20の少なくとも一部の外側との間にブラックマトリックス18を形成することができる。本発明では、カラーフィルターは、従来技術において教示される利点よりも多くのさらなる利点を有することができ、これらの利点は、LEDがカラー(たとえば、赤色、緑色又は青色)光を放射するにしても、白色光を放射するにしても同じく当てはまる。具体的には、基板、導電層及びエレクトロルミネッセント層内に閉じ込められる光のかなりの部分がデバイス内の材料面において反射されることになり、基板エッジ36から離れているピクセル14によって光が生成されるときに、これらのカラーフィルターを通って何度も進み、カラーフィルターの複数の色を通り抜ける機会を有する。これらのカラーフィルターは、特定の波長の光に対して特に吸収性であるので、基板エッジから十分に離れているピクセルによって生成される光の多くが、カラーフィルターの複数の色を通り抜けることになり、この光の多くがこれらのカラーフィルターによって吸収されることになる。しかしながら、基板エッジ36に非常に近いピクセル14Aによって生成される光は、カラーフィルター16を必ずしも複数通り抜けないであろう。また、基板エッジ36に非常に近いピクセル14Aによって生成される光は、カラーフィルターの複数の色を通り抜けないであろう。それゆえ、基板エッジ36から離れているピクセル14の場合にカラーフィルターによって吸収される光に比べて、基板のエッジ36に非常に近いピクセル14Aによって生成される光は、カラーフィルターによって相対的に少ない割合しか吸収されないであろう。したがって、カラーフィルターを有するデバイス内の光抽出構造60を調整して、基板エッジ36から非常に離れているピクセルによって生成される光をほとんど又は全く抽出しないようにしながら、基板エッジ36に非常に近いピクセルによって生成される光を抽出する。それゆえ、カラーフィルターが利用されるときに、光抽出構造60によって抽出される光の相対的な輝度及び色は、基板エッジ36の近くにあるピクセル14Aによって生成される光と大きく相関付けられるであろう。
【0030】
この概念は、図8を参照することによってさらに例示することができ、図8は光抽出構造60として示されるレンズレットのアレイを含む。図8に示されるように、基板エッジ36から離れたピクセル14も、基板30内に閉じ込められる光を放射する。本発明の一実施形態では、放射された光はカラーフィルター16を通り抜ける。白色光エミッターを有するディスプレイデバイスでは、異なるカラーフィルターを用いて、異なる色のピクセル(たとえば、赤色、緑色、青色)を与える。それゆえ、たとえば、光線56によって示されるように、青色フィルターを通してフィルタリングされる放射光は基板30を通って進むことができ、隣接する緑色フィルターによって吸収されることができる。代替的には、たとえば、光線58で示されるように、放射光は基板30を通って進み、ブラックマトリックス18によって吸収されることができる。このようにして、離れたピクセルによって放射される光は、デバイス内で吸収し、エッジギャップ20において抽出しないことができ、それにより、ディスプレイの鮮明度を保持する。カラーフィルターは、閉じ込められた光がデバイス内を進むことができる距離を短くするが、デバイス内の他の層も同じような役割を果たすことに留意されたい。たとえば、第1の導電層42又は第2の導電層46のうちの一方にとって、90%未満の反射率を有する、Alのような材料から形成されるのが一般的である。それゆえ、この導電層に突き当たる度に、基板エッジ36から離れているピクセル内で形成される光子のかなりの部分が吸収され、導電層は、光がデバイス内を進むことができる距離も制限するであろう。エッジギャップ20に達し、光抽出層60を通って出る光線59のみが、エッジギャップの領域内の光出力に寄与することに留意されたい。
【0031】
図6に示される本発明のさらなる実施形態では、基板30は複数のエッジ36を有し、各エッジ36はピクセル14のアレイのエッジ36に対応し、エッジ36毎に1つのエッジギャップ20を形成し、光抽出構造60が、LEDピクセル14の外部にある各エッジギャップ20内に形成される。この構造は、複数のエリア放射LEDデバイス10から形成されるタイル張りされたアレイ8を形成する。隣接するタイルの基板エッジ36は当接する。
【0032】
動作時に、本発明は、エリア放射発光ダイオードを用いてピクセル14を形成する、エリア放射LEDデバイス10のタイル張りされるアレイ内のエッジ継ぎ目24を目立たないようにする際に効果的である。図8を参照すると、ボトムエミッター構成では、エリア放射発光ダイオード14は、LED電極(図8には示されない)を通して供給される電流に応答して、光を放射する。その光は任意の方向に放射されることができる。内部全反射に起因して、放射される光のかなりの部分は高い光学指数の基板30内に閉じ込められる。詳細には、ピクセル14Aから放射される光は、基板30内に閉じ込められ、エッジギャップ20の中に進むことができる。一旦、エッジギャップ20内に入ると、その光は、たとえば、光線59で示されるように、光抽出構造60によって抽出され、放射されることができる。エッジ上、及び基板表面上に光抽出構造を配置すると、そうでなければ光抽出構造に達していなかった場合がある大きな角度の光を抽出することによって、光抽出の効率が改善される。その際、放射される光は、ピクセル14Aのための拡張された発光エリアを形成するように見えるので、エッジギャップ20を目立たなくし、エッジが一様に見えるように改善される。
【0033】
光抽出構造60は、オプションで、ピクセル14Aのエリア内に延在することができるが、そのエリアを完全に覆うべきではなく、すなわち、ピクセル14Aの少なくとも一部は光抽出構造60の外側にある。たとえば、あらゆるピクセルが(従来技術において教示されるように)光抽出を有していたなら、全てのピクセル14、14Aが、より大きなルミナンスを有することができる。しかしながら、デバイスを単に明るくするだけでは、エッジが一様に見えるように効率的には改善されない。代替的には、ピクセル14Aが光抽出構造によって完全に覆われるが、他のピクセル14が覆われていない場合、ピクセル14Aは、他のピクセル14よりも大きなルミナンスを有するように見えることになり、放射エリアにわたるピクセルルミナンスは一様にはならないであろう。代わりに、本発明の一実施形態によれば、エッジギャップ20の任意の光放射部分を合わせたピクセル14Aの全ルミナンスが、他のピクセル14と同じルミナンスを有するように、光抽出構造60はエッジギャップ20の中に延在し、オプションで、ピクセル14Aの一部のみにも延在する。実際に、エッジギャップ20内に閉じ込められる光を用いて、ピクセル14Aを見掛け上、エッジギャップ20の中に拡大する。光抽出構造がピクセル14A(又は任意のピクセル)による全光出力を増加させる場合には、アレイ内の他のLEDピクセルに比べて少ない電流を用いて基板エッジに最も近い基板表面上の少なくとも1つのピクセルを駆動するために、たとえば、コントローラー80(図6に示される)を用いることによって、そのピクセルそのもののルミナンスを低減して補償することができる。
【0034】
観察者は通常、個々のピクセルを区別することはできないので、ピクセルアレイ内の個々のピクセルの見掛け上のサイズを変更しても目には見えない。このようにして、目に見える明度の一様性は保持される。上記で言及されたように、光抽出構造60は、エッジギャップ20に最も近いピクセル14Aを越えてエリア放射LEDデバイス10のエリアの中には延在しないであろう。しかしながら、これは、エリア放射LEDデバイス10の残りの部分にわたって異なる光抽出構造を利用するのを除外するものではない。しかしながら、エリア放射LEDデバイス10の残りの部分にわたって異なる光抽出構造が利用される場合には、光抽出構造60よりも低い効率になり、エリア放射LEDデバイス10上の点灯されるエリアから、エッジギャップ20と等しい距離にあるエリアにおいて光が抽出されるとき、その光から抽出される割合は少なくなるであろう。
【0035】
エッジギャップの目に見える部分に光抽出構造が存在することによって、エッジギャップ20が目立たなくなる。直接目に見えないエッジギャップ20の他の部分では、光をエッジギャップの見えている部分に誘導する反射素子を有する光抽出構造が、エッジギャップから放射される光の量を増加させ、エッジ継ぎ目を見えなくするのを助ける。それゆえ、カバーが透明である本発明のトップエミッター実施形態の図9を参照すると、エッジギャップ20Aの目に見える部分は、エッジギャップ20内のカバー上に光抽出構造60、たとえば、光拡散コーティングを有する。エッジ36上の光抽出構造60は反射性であり、たとえば、反射コーティングを施された拡散表面であることが好ましい。これにより、このエッジ背面に突き当たる光がデバイス内に誘導され、光抽出構造60がエッジギャップ20内のこの光を抽出するさらなる機会を与える。そのような層は、エリア放射LEDデバイス10のエッジからの光を妨げるというさらなる利点を有し、エッジからの光は、ディスプレイが大きな視角から見られるときに目に見える可能性がある。基板30上の光抽出構造は、基板表面34、又は基板の反対側35上に反射体を有することが好ましい。この反射体は、エッジギャップ20の中に延在し、エッジギャップ20においてさらに光を抽出するのを容易にすることができる。
【0036】
エッジギャップ内に光放射を与えることに関する有効性はモデル化されており、OLEDデバイス内のピクセルに隣接し、かつ少なくとも部分的に外側にある、エッジギャップ内に形成される光抽出構造が実例で示された。第1の1組の実験では、種々のサイズのエッジギャップ及び種々のエッジギャップルミナンス値を有するディスプレイがシミュレートされた。これらの基礎実験は、エッジギャップのルミナンスが主に、エッジギャップに隣接する少数のピクセルによって影響を及ぼされるものと仮定した。これらの実験を用いて、エリア放射LEDデバイス10がタイルディスプレイデバイス内で利用されるときに、エッジギャップ内のルミナンスが増加するのに応じて、エッジギャップ20の認識される幅、及び通常の画像コンテンツに対するエッジギャップ20のコントラストが低下することが実証された。さらに、エッジギャップ20内のエリアのルミナンスが、ピクセル14、14Aを含むエリア放射LEDデバイス10の領域内の平均エリアルミナンスに近づくにつれて、エッジギャップ20を見ることができなくなる。しかしながら、エリア放射LEDデバイス10がタイルディスプレイデバイス内のタイルとして利用されるときに、エッジギャップのルミナンスがピクセル14、14Aを含むエリア放射LEDデバイス10の領域内の平均ルミナンスよりも高くなるにつれて、エッジギャップ20は明るい線として目に見えるようになる。4つの正方形のピクセル14、14Aの幅又は高さと同程度のエッジギャップを有するデバイスの場合、ピクセル14、14Aを含むエリア放射LEDデバイス10の領域の平均エリアルミナンスの50%〜120%を放射するエッジギャップ20を有するタイルディスプレイは、目に見えないようにできることが観察されている。それよりも小さなエッジギャップの場合、さらに広い範囲のルミナンス値の場合でも、エッジギャップ20は見えなくすることができる。しかしながら、エッジギャップ領域のための有用なルミナンス値は、ピクセル14、14Aを含むエリア放射LEDデバイス10の領域内の平均エリアルミナンスの5%〜150%の値を含むことができる。
【0037】
エリア放射LEDデバイス10のエッジギャップ20からの光抽出を例示するために、アクティブマトリックス底面発光エリア放射LEDデバイスを用いて実験が行なわれた。そのうちのいくつかの重要な構成要素が図14において示される。このデバイスは、ガラス基板102上に構成された。この基板102上に、層を堆積して、当該技術分野において既知であるような、通常のアモルファスシリコンTFTドライブ層104を形成した。透明なITOアノード106のアレイが、TFTドライブ層104内のTFTと電気的に接続されるように形成された。ITOアノード106上に、電気的に刺激されると白色光を放射するいくつかの発光層を含むEL層108が形成された。アルミニウムシートカソード110を堆積して、反射性背面電極を形成した。最後に、デバイス全体にわたってカバーガラス112を取り付けることによって、デバイスが封入された。本発明の光抽出構造60を形成するために、屈折率整合流体114、具体的にはベンジルアルコールがガラス基板102の外側の一部に塗布され、拡散フィルム116がディスプレイのこの同じエリアにわたって被着された。この拡散フィルムは、市販されているLCDバックライト用拡散フィルムであった。
【0038】
光抽出を実証するために、領域118内のピクセルのみが照明された。光度測定によって、このエリアの1.3mmの円形アパーチャ内で生成されたルミナンスが500cd/m2であったことが示された。目視検査によって、領域118内のピクセルのみが起動されたときに、本発明のエリア放射ELデバイス内のエッジギャップ20を表すエリア120内で光が放射されることが実証された。また、目視検査によって、領域118内のピクセルが起動されたときに、光抽出構造、具体的には拡散フィルム116によって抽出されるルミナンスが、領域118に最も近いエリア120のエッジ付近において最も高いことも示された。さらに、このエッジからの距離が大きくなるのに応じて、ルミナンスが急速に低下するように見えた。このように一様でないにもかかわらず、1.3mm円形アパーチャを有する光度計を用いてルミナンスが推定され、約50cd/m2、すなわち、領域118内で生成されるルミナンスの約10%であることがわかった。その後、領域118内のピクセルを停止し、その最も近いエッジが領域118とエリア120との間のエッジから4.5mmだけ離れている領域122内のピクセルが500cd/m2のルミナンスに起動された。目視検査は、領域122内のピクセルの起動に応答して、エリア120内で或る量の光が放射されることを示した。その後、エリア120内のルミナンスが、同じ円形アパーチャを用いて測定され、約5cd/m2、すなわち、領域122内のピクセルによって放射されるルミナンスの約0.1%を与えることがわかった。したがって、光抽出層、具体的にはLCD用拡散フィルムを被着することによって、エッジギャップ領域を表す、光を放射しない領域内に閉じ込められる光が抽出されることが実証された。この光抽出層からのルミナンスは、光がシミュレートされるエッジギャップに近いピクセルによって生成されたときに大きくなり、光がシミュレートされるエッジギャップから遠いピクセルによって生成されるほど小さくなることがわかった。
【0039】
図15を参照すると、本発明の一実施形態では、基板エッジ36は、斜面を用いて角度を付けられ、内部又は外部基板表面34、35のいずれかに対して0又は90度以外の角度の表面を有する、角度を成す表面39を形成する。角度を成す表面39は、基板エッジ36全体を含むことができるか(図15に示される)、又は図16に示されるように、部分的な斜面を用いることによってエッジ36の一部のみを含むことができ、いずれの場合でも、エッジピクセル14Aをエッジギャップ20の中に結像する光学表面を提供することができる。いずれの場合でも、ピクセル14Aから(そして、おそらく、放射される光がブラックマトリックス又はカラーフィルターのような他のデバイス構造によって吸収されない場合には、他のピクセル14から)放射される閉じ込められる光15は、角度を成す表面39によって観察者に向かって屈折し、それにより、エッジ36から光を抽出し、かつピクセル14Aのルミナンスを高める。エッジ角度は、基板30に対して小さな角度にすることができるか、又は大きな角度(たとえば、55〜60度)にすることができる。角度が大きいほど、エッジギャップ20は小さくなり、製造するのが難しくなるが、光学モデルによれば、抽出される光15によってエッジ継ぎ目24が目立たなくされるパーセンテージは大きくなり、それゆえ、エッジ継ぎ目24を、より効果的に見えなくする。代替的には、光抽出構造を形成する基板エッジは曲面を成し、屈折レンズの少なくとも一部を形成する光学面を形成することもできる。角度を成す表面は、粗くして部分的に拡散性の素子を形成することができるか、又はエッジギャップ20の近くの発光素子14Aをエッジギャップ20の中に結像する光学素子を形成するために滑らかにすることができる。しかしながら、このエッジは滑らかであることが好ましく、研磨すること、及び斜面を形成するために用いられる工程によって引き起こされる場合がある任意の表面秩序を満たすようにポリマー平滑化層を塗布することを含む、いくつかの方法によって得ることができる。この斜面を形成するために、平坦な表面を研削すること、又はキャスティング若しくはスタンピングを通して傾斜したエッジを有する基板を形成することを含む、数多くの工程を考えることができる。
【0040】
本発明のさらなる実施形態によれば、かつ図15を参照すると、角度を成す外部基板表面35の部分の反対側にある内部基板表面34上に反射面47を形成することができる。円偏光子(図17に示される)を外部基板表面35上に配置して、入射する周囲光を吸収することができる。この反射層47は、周囲光を反射することによって、外部基板表面35上で用いられる任意の円偏光子の有効性を高める。図17を参照すると、エリア放射発光デバイスのタイル張りされるアレイにおいて、各タイルの基板エッジの少なくとも一部が、タイルの内部又は外部基板表面に対して90度以外の角度で形成される、角度を成す表面を有し、タイルの当接する基板エッジは、同じ角度で形成される、角度を成す表面を有する。図17に示されるように、角度を成す表面39は、隣接するエッジ上においても同じである。ディスプレイタイル10のアレイが円偏光子70上に積層され、反射層47(内部基板表面34上に形成される)及び48(外部カバー表面上に形成される)が、周囲光を反射し、円偏光子70の周囲光吸収を高める。明確にするために、タイル基板30間にギャップが示される。実際には、このギャップはできる限り小さく形成されるか、又は完全に除去される。
【0041】
図18を参照すると、本発明のさらなる実施形態では、各タイルの基板エッジ39A、39Bの少なくとも一部が、タイルの内部又は外部基板表面に対して90度以外の角度で形成される、角度を成す表面を有し、タイルの当接する基板エッジは平行な表面を有する。それゆえ、タイル10A、10Bの隣接する基板エッジに角度を付けて、角度を成す表面が平行になるように互いを補完し、それにより、エッジギャップ内の任意の構造を目立たなくすることができる。
【0042】
タイルのエッジにおいてピクセル間のエッジギャップをさらに目立たなくするために、画像信号が、各デバイス内の各ピクセルの所望のルミナンスを指定することができる。1つのデバイスのエッジの最も近くにあるLEDのルミナンスが、1つのデバイスのエッジの最も近くにあるピクセルの所望のルミナンスと、別の隣接するデバイスのエッジの最も近くにある対応するピクセルの所望のルミナンスとを合成したものになるように制御されるように、画像信号を調整することができる。たとえば、エッジギャップのいずれかの側にあるエッジピクセル14Aを平均して、エッジギャップを目立たなくすることができる。
【0043】
図15〜図18において示される角度を成す構造が構成された。図19を参照すると、白黒OLEDデバイスを垂直に眺めた場合に、画像の上半分において広い垂直ギャップ、及び画像の下半分において狭い垂直ギャップが示される。図19の画像は対照である。それと比べて、図20は、閉じ込められた光が放射される60度の角度を成す表面を有する図19のデバイスを垂直に眺めた画像である。同様に、図21は、閉じ込められた光が放射される60度の角度を成す表面を有する図19のデバイスを45度の角度で眺めた画像である。図20及び図21の両方から明らかであるように、エッジ継ぎ目の見掛け上の幅が小さくなる。図22を参照すると、垂直の継ぎ目に隣接するピクセルだけがアクティブであるときに、同様に、エッジ継ぎ目が見えなくなる。実際には、図22の画像の下半分において、狭い方のエッジ継ぎ目は完全に見えなくなる。上半分において、広い方のエッジ継ぎ目は、見掛け上、実際のエッジ継ぎ目幅の約3分の1である。
【0044】
本発明によるエリア放射発光ダイオード(LED)デバイスは、基板表面及び基板エッジを有する基板を配設すること、基板表面上にエリア放射LEDピクセルのアレイを形成することであって、基板エッジと、基板エッジに最も近い基板表面上のLEDピクセルとの間にエッジギャップがある、形成すること、及びLEDピクセルの外部にあるエッジギャップ内に光抽出構造を形成することによって構成することができる。光抽出構造は、機械的工程によって、化学的工程によって、又は基板表面、若しくは基板表面の反対側にある反対の基板表面、若しくは基板エッジにフィルムを被着することによって、構成することができる。代替的には、光抽出構造は、基板表面の任意の部分若しくは全体の上に、基板表面の反対側にある反対の基板表面上に、又は基板、若しくはエリア放射発光ダイオードを保護及び封入するために設けられるカバーの基板エッジ上に形成することができる。光抽出構造は、基板表面又は基板エッジをエッチング又は研磨することによって、たとえば、フッ化水素酸を塗布すること、レーザーを用いて急速な温度サイクルにかけること、又はサンドブラストによって形成することができる。光抽出構造の少なくとも一部は、基板エッジの少なくとも一部をエッチングし、基板エッジのその部分にわたって反射フィルムを堆積することによって、たとえば、エッチングされた基板エッジにわたって金属を蒸着することによって形成することができる。エッジを研削して、角度を成す構造を形成することもできる。
【0045】
本発明のLEDは、必要に応じて特性を高めるために、種々の既知の光学的効果を利用することができる。これは、層厚を最適化して光の透過性を高めること、誘電体ミラー構造を設けること、反射性電極の代わりに光吸収電極を用いること、ディスプレイ上に防眩若しくは反射防止コーティングを設けること、ディスプレイ上に偏光媒体を設けること、又はディスプレイ上にカラーフィルター、減光フィルター、若しくは色温度変換フィルターを設けることを含む。フィルター、偏光子、及び防眩又は反射防止コーティングは、具体的には、カバー上に、又はカバーの一部として設けることができる。
【0046】
本発明は、アクティブマトリックス、又はパッシブマトリックスいずれかのOLEDデバイスで実施することができる。また、本発明は、ディスプレイデバイスにおいて、又はエリア照明デバイスにおいて用いることもできる。好ましい実施形態では、本発明は、限定はしないが、1988年9月6日にTang他に対して発行された米国特許第4,769,292号、及び1991年10月29日にVan Slyke他に対して発行された米国特許第5,061,569号において開示されるような、小分子又はポリマーOLEDから構成されるフラットパネルOLEDデバイスにおいて用いられる。有機発光ディスプレイの数多くの組み合わせ及び変形を用いて、トップエミッター、ボトムエミッターいずれかのアーキテクチャを有するアクティブマトリックス及びパッシブマトリックス両方のOLEDディスプレイを含む、そのようなデバイスを作ることができる。代替的には、無機材料、たとえば、多結晶半導体マトリックス内の燐光粒子を用いることができる。他の有機物又は無機物層を用いて、有機物、無機物いずれかの発光層のための電荷注入、輸送又は阻止を制御することができる。
【符号の説明】
【0047】
8 ディスプレイのタイル張りされたアレイ
10、10A、10B タイル
12 エリア
14 ピクセル
14A エッジピクセル
15 放射される光
16 カラーフィルター
18 ブラックマトリックス
20 エッジギャップ
20A エッジギャップの目に見える部分
22 ピクセル間ギャップ
24 エッジ継ぎ目
30 基板
32 カバー
34 内部基板表面
35 外部基板表面
36 エッジ
37 エッジ表面
38 反射性フィルム
39、39A、39B 角度を成す表面
40 OLED
42 透明な電極
44 有機材料層(複数可)
46 反射電極
47 反射層
48 反射層
50、52、54 光線
56、58、59 光線
60 光抽出構造
70 円偏光子
80 コントローラー
102 ガラス基板
104 ドライブ層
106 アノード
108 EL層
110 カソード
112 カバーガラス
114 屈折率整合流体
116 拡散フィルム
118 領域
120 エリア
122 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリア放射発光ダイオード(LED)デバイスであって、
a)内部基板表面、該内部基板表面の反対側にある外部基板表面、及び基板エッジを有する基板と、
b)前記内部基板表面上に形成されるエリア放射LEDピクセルのアレイであって、前記基板エッジと、該基板エッジに最も近い前記内部基板表面上のLEDピクセルとの間にエッジギャップがある、エリア放射LEDピクセルのアレイと、
c)前記エッジギャップ内に、かつ前記LEDピクセルの少なくとも部分的に外側に形成される光抽出構造と、
を備える、エリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項2】
前記光抽出構造は、拡散体、散乱層、1つ又は複数のレンズレット、明度向上フィルター、回折格子、反射若しくは屈折素子、又はフォトニック結晶である、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項3】
前記光抽出構造と組み合わせて反射面が形成される、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項4】
前記光抽出構造は前記外部基板表面上若しくは該外部基板表面内に、又は前記内部基板表面上若しくは該内部基板表面内に、又は前記基板エッジ上若しくは該基板エッジ内に配置される、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項5】
前記ピクセルは前記基板を通して光を放射し、前記外部基板表面に接着される円偏光子をさらに備える、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項6】
前記光抽出構造は、前記基板エッジに最も近いピクセル間にさらに形成される、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項7】
前記LEDピクセルのうちの少なくともいくつかと、前記内部基板表面との間にある層内に形成されるカラーフィルターをさらに備えるか、又は前記内部基板表面の反対側にある前記LEDのうちの少なくともいくつかの面上にある層内に形成されるカラーフィルターをさらに備える、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項8】
前記エッジギャップは隣接するピクセル間の距離よりも大きい、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項9】
前記アレイ内の他のLEDピクセルに比べて少ない電流で前記基板エッジに最も近い少なくとも1つのLEDピクセルを駆動するためのコントローラーをさらに備える、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項10】
前記基板エッジの少なくとも一部は、前記内部基板表面又は前記外部基板表面に対して90度以外の角度で形成される、角度を成す表面である、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項11】
前記角度を成す表面は、傾斜するか、又は部分的に傾斜し、前記内部基板表面又は前記外部基板表面に対して0度〜90度の角度を有する平坦な表面を形成する、請求項10に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項12】
前記角度を成す表面は55度〜65度の角度を有する、請求項10に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項13】
前記角度を成す表面は光学的表面であり、前記LEDピクセルのうちの少なくともいくつかが前記エッジギャップのエリア内に結像されるようにされる、請求項10に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項14】
前記角度を成す表面は、曲面を成す、請求項10に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項15】
前記内部基板表面に接着される内部カバー表面、該内部カバー表面の反対側にある外部カバー表面、及びカバーエッジを有するカバーをさらに備え、前記光抽出構造は、前記内部カバー表面、前記外部カバー表面又は前記カバーエッジ上に配置される、請求項1に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項16】
前記カバーは透明であり、前記ピクセルは前記カバーを通して光を放射し、前記外部カバー表面に接着される円偏光子をさらに備える、請求項15に記載のエリア放射発光ダイオードデバイス。
【請求項17】
請求項1に記載の複数のエリア放射発光ダイオードデバイスから形成されるタイルを有するエリア放射発光デバイスであって、隣接するタイルの基板エッジは当接する、エリア放射発光デバイス。
【請求項18】
各タイルの前記基板エッジの少なくとも一部は、前記タイルの前記内部基板表面又は前記外部基板表面に対して90度以外の角度で形成される、角度を成す表面を有し、前記タイルの当接する基板エッジは平行な表面を有する、請求項17に記載のエリア放射発光デバイス。
【請求項19】
前記各タイルの前記基板エッジの少なくとも一部は、前記タイルの前記内部基板表面又は前記外部基板表面に対して90度以外の角度で形成される、角度を成す表面を有し、前記タイルの当接する基板エッジは、同じ角度で形成される、角度を成す表面を有する、請求項17に記載のエリア放射発光デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2012−508955(P2012−508955A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536308(P2011−536308)
【出願日】平成21年11月3日(2009.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/005947
【国際公開番号】WO2010/056288
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(510048417)グローバル・オーエルイーディー・テクノロジー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (95)
【氏名又は名称原語表記】GLOBAL OLED TECHNOLOGY LLC.
【住所又は居所原語表記】13873 Park Center Road, Suite 330, Herndon, VA 20171, United States of America
【Fターム(参考)】