説明

エポキシ樹脂組成物

【課題】接着性に優れ得られる硬化物の誘電率が低いエポキシ樹脂組成物の提供。
【解決手段】下記式(1)で表されるエポキシ樹脂1を50〜90wt%、および下記式(2)で表されるエポキシ樹脂2を10〜50wt%含むエポキシ樹脂100質量部に対し、エポキシ基および/または酸無水物基を有する変性環状オレフィン重合体を20〜200質量部含有するエポキシ樹脂組成物。


(式(1)中、nは1〜10である。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂はガラスなどへの接着性に優れるため電子材料用の基板として使用されている。しかし、エポキシ樹脂は誘電率が高く、このため低誘電率が必要とされる場合エポキシ樹脂の使用には限界がある。
また、環状オレフィンポリマーは誘電率、伝送損失が低い材料であるが、接着性が悪い。
従来、熱可塑性ノルボルネン系重合体と熱硬化性樹脂とを含有する組成物として、例えば、特許文献1が提案されている。
【0003】
【特許文献1】国際公開第98/15595号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者は、従来の熱可塑性ノルボルネン系重合体と熱硬化性樹脂とを含有する組成物は接着性が低く、そのような組成物の接着性を改善するために汎用のエポキシ樹脂を用いることが知られている(特許文献1)がこのような硬化物は誘電率に劣ることを見出した。
そこで、本発明は、接着性に優れ得られる硬化物の誘電率が低いエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下に示す式(1)で表されるエポキシ樹脂1を50〜90wt%、および以下に示す式(2)で表されるエポキシ樹脂2を10〜50wt%含むエポキシ樹脂100質量部に対し、エポキシ基および/または酸無水物基を有する変性環状オレフィン重合体を20〜200質量部含有するエポキシ樹脂組成物が、接着性に優れ得られる硬化物の誘電率が低いことを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、下記1〜5を提供する。
1. 下記式(1)で表されるエポキシ樹脂1を50〜90wt%、および下記式(2)で表されるエポキシ樹脂2を10〜50wt%含むエポキシ樹脂100質量部に対し、エポキシ基および/または酸無水物基を有する変性環状オレフィン重合体を20〜200質量部含有するエポキシ樹脂組成物。
【化1】


(式(1)中、nは1〜10である。)
2. 前記変性環状オレフィン重合体としてノルボルネン系重合体を含有する上記1に記載のエポキシ樹脂組成物。
3. さらに、コアシェル粒子を前記エポキシ樹脂100質量部に対して5〜40質量部含有する上記1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
4. さらに、フェノール系硬化剤を含有する上記1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
5. 前記コアシェル粒子のコアが、ポリブタジエンおよび/またはスチレン−ブタジエン重合体を含む架橋ゴムである上記3または4に記載のエポキシ樹脂組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、接着性に優れ得られる硬化物の誘電率が低い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明について以下詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、
下記式(1)で表されるエポキシ樹脂1を50〜90wt%、および下記式(2)で表されるエポキシ樹脂2を10〜50wt%含むエポキシ樹脂100質量部に対し、エポキシ基および/または酸無水物基を有する変性環状オレフィン重合体を20〜200質量部含有する組成物である。
【化2】


(式(1)中、nは1〜10である。)
なお本発明において「wt%」は「質量%」を意味する。
【0009】
エポキシ樹脂について以下に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂は、式(1)で表されるエポキシ樹脂1および式(2)で表されるエポキシ樹脂2を含む。
エポキシ樹脂1およびエポキシ樹脂2は飽和のジシクロペンタジエン骨格を有することによって変性環状オレフィン重合体との相溶性に優れる。
【0010】
エポキシ樹脂1は式(1)で表される化合物である。
【化3】


式(1)中、nは1〜10である。
本発明のエポキシ樹脂組成物はエポキシ樹脂1を使用することによって低誘電率に優れる。
エポキシ樹脂1のエポキシ当量は、低誘電率、接着性により優れるという観点から、200〜350g/eqであるのが好ましく、200〜280g/eqであるのがより好ましい。
エポキシ樹脂1はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。エポキシ樹脂1はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0011】
本発明のエポキシ樹脂組成物においてエポキシ樹脂1の量はエポキシ樹脂中の50〜90wt%である。
エポキシ樹脂1の量は低誘電率、接着性により優れるという観点から、エポキシ樹脂中の50〜80wt%であるのが好ましく、50〜70wt%であるのがより好ましい。
【0012】
エポキシ樹脂2は式(2)で表される化合物である。
【化4】


本発明のエポキシ樹脂組成物はエポキシ樹脂2を使用することによって低粘度となり、接着性に優れる。
エポキシ樹脂2のエポキシ当量は170g/eqである。
エポキシ樹脂2はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。エポキシ樹脂2はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物においてエポキシ樹脂2の量はエポキシ樹脂中の10〜50wt%である。
エポキシ樹脂2の量は低誘電率、接着性により優れ、組成物の粘度を下げるという観点から、エポキシ樹脂中の10〜40wt%であるのが好ましく、10〜30wt%であるのがより好ましい。
【0013】
エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂1およびエポキシ樹脂2以外にさらにエポキシ樹脂3を、誘電率を大幅に上げない範囲で含むことができる。エポキシ樹脂が含むことができるエポキシ樹脂3はエポキシ基を2個以上有する化合物であれば特に制限されない。例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型のようなグリシジルエーテル型;グリシジルエステル型;グリシジルアミン型;脂環型が挙げられる。なかでも、接着性により優れ、組成物の粘度を低減できるという観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂3はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ樹脂3の量は、接着性により優れるという観点から、エポキシ樹脂中の0〜40wt%であるのが好ましく、0〜20wt%であるのがより好ましい。
【0014】
変性環状オレフィン重合体について以下に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含有される変性環状オレフィン重合体は、エポキシ基および/または酸無水物基を有し、骨格が環状オレフィン重合体である化合物である。
変性環状オレフィン重合体はエポキシ樹脂1および/またはエポキシ樹脂2との相溶性が高い。変性環状オレフィン重合体を用いることによって本発明のエポキシ樹脂組成物は、物性(なかでも接着性)、低誘電率に優れる。
【0015】
変性環状オレフィン重合体の骨格を形成しているポリマーとしては、例えば、ノルボルネン系重合体が挙げられる。ノルボルネン系重合体としては、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとその他のモノマー(例えば、オレフィン)との付加重合体が挙げられる。
なかでも、低誘電率、接着性により優れ、エポキシ樹脂1および/またはエポキシ樹脂2との相溶性、耐熱性に優れるという観点から、変性環状オレフィン重合体の骨格を形成しているポリマーは、ノルボルネン系重合体が好ましく、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の水素添加物がより好ましい。
【0016】
変性環状オレフィン重合体の製造の際に使用されるノルボルネン系モノマーは、特に制限されない。例えば、ノルボルネン構造を有する多環炭化水素;そのアルキル、アルケニル、アルキリデン、芳香族等の置換誘導体;ハロゲン、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性基置換誘導体;これら極性基を有するアルキル、アルケニル、アルキリデン、芳香族等の置換誘導体が挙げられる。
ノルボルネン系モノマーの具体例としては、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン等;ジシクロペンタジエン、その上記と同様の置換誘導体等、例えば、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、その上記と同様の置換誘導体等、例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8,ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンとテトラヒドロインデン等との付加物、その上記と同様の置換誘導体等、例えば、1,4−ジメタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレン等;シクロペンタジエンの多量体、その上記と同様の置換誘導体等、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン等;などが挙げられる。
ノルボルネン系モノマーはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】
ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、各種ビニル化合物を挙げることができる。ビニル化合物は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0018】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、変性環状オレフィン重合体はエポキシ基および/または酸無水物基を有する。
変性環状オレフィン重合体は、低誘電率、接着性により優れ、耐熱性に優れるという観点から、極性基としてエポキシ基を有するのが好ましい。
変性環状オレフィン重合体において、エポキシ基および/または酸無水物基は、変性環状オレフィン重合体の骨格を形成しているポリマーに結合することができる。
エポキシ基および/または酸無水物基は、直接にまたは有機基を介して、変性環状オレフィン重合体の骨格を形成しているポリマーに結合することができる。有機基は特に制限されない。例えば、炭化水素基が挙げられる。有機基は、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子を有することができる。
変性環状オレフィン重合体1モルが有するエポキシ基および/または酸無水物基の当量数は、低誘電率、接着性により優れるという観点から、300〜3000g/eqであるのが好ましく、500〜2000g/eqであるのがより好ましい。
【0019】
変性環状オレフィン重合体の分子量は、特に限定されない。トルエンを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)で表すと、通常、500〜500,000、好ましくは1,000〜300,000、より好ましくは5,000〜250,000、最も好ましくは8,000〜200,000の範囲である。変性環状オレフィン重合体の数平均分子量(Mn)がこの範囲にある場合、耐熱性に優れる。
変性環状オレフィン重合体の分子量分布は、格別な限定はない。トルエンを溶媒とするGPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、通常4.0以下、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下である。このような範囲の場合耐熱性に優れる。
【0020】
変性環状オレフィン重合体としては、例えば、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。変性環状オレフィン重合体は、低誘電率、接着性により優れ、耐熱性に優れるという観点から、下記式(3)で表される化合物が好ましい。
【化5】


式(3)中、R1およびR2はそれぞれ炭素数1〜20の、エステル基、アミド基、イミド基を有していてもよい炭化水素基である。R1は同じであっても異なっていてもよい。R2は同じであっても異なっていてもよい。R1とR2は互いに結合して環構造を形成してもよい。
炭素数1〜20の、エステル基、アミド基、イミド基を有していてもよい炭化水素基としては、例えば、-CH2CH2COOCH3、−CH2CH2CONH2、フェニルマレイミド基が挙げられる。
1とR2とが互いに結合して環構造を形成している場合、環構造としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環が挙げられる。
【0021】
式(3)中、R4は単結合または有機基であり、有機基は上記と同義である。
3が酸無水物基である場合R4は単結合であるのが好ましい態様として挙げられる。
3がエポキシ基である場合、R4としては、例えば、下記式(A)で表される有機基が挙げられる。
【化6】


式(A)中、R1は、水素原子またはメチル基である。
【0022】
式(3)中、mは10〜5000の整数であり、nは1〜100の整数である。
変性環状オレフィン系重合体はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】
変性環状オレフィン重合体はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知の方法によって得られるノルボルネン系重合体や水素添加物を、不飽和エポキシ化合物、不飽和酸無水物を用いて変性させることによって製造することができる。ノルボルネン系重合体を変性して極性基としてエポキシ基および/または酸無水物基を導入する方法としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体に、不飽和エポキシ化合物および/または不飽和カルボン酸化合物をグラフトさせる方法(グラフト変性法)、(2)ノルボルネン系重合体中に存在する炭素−炭素不飽和結合に、エポキシ化剤および/または酸無水物基化剤を反応させる方法が挙げられる。
【0024】
グラフト変性法では、通常、極性基を有するモノマー(グラフトモノマー)を環状オレフィン重合体(例えば、ノルボルネン系重合体)にグラフト反応させる。グラフトモノマーとしては、不飽和エポキシ化合物、不飽和酸無水物が使用される。
不飽和エポキシ化合物としては、例えば、グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、p−スチリルカルボン酸グリシジル等の不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類;エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボン酸等の不飽和ポリカルボン酸のモノグリシジルエステルあるいはポリグリシジルエステル類;アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、o−アリルフェノールのグリシジルエーテル、m−アリルフェノールのグリシジルエーテル、p−アリルフェノールのグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル類;2−(o−ビニルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−ビニルフェニル)エチレンオキシド、2−(o−アリルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−アリルフェニル)エチレンオキシド、2−(o−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2−(p−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2−(o−アリルフェニル)プロピレンオキシド、2−(p−アリルフェニル)プロピレンオキシド、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、アリル−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル等が挙げられる。
なかでも、低誘電率、接着性により優れ、反応性に優れるという観点から、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシドキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0025】
不飽和酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸が挙げられる。
なかでも、反応性に優れるという観点から、無水マレイン酸が好ましい。
グラフトモノマーはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0026】
変性環状オレフィン重合体は、グラフトモノマーと環状オレフィン重合体とを、種々の方法を採用してグラフト変性することにより製造することができる。例えば、(1)ノルボルネン系重合体を溶融させ、グラフトモノマーを添加してグラフト重合させる方法、(2)ノルボルネン系重合体を溶媒に溶解させてからグラフトモノマーを添加してグラフト共重合させる方法などがある。
【0027】
グラフトモノマーを効率よくグラフト共重合させるためには、通常ラジカル開始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。ラジカル開始剤としては、例えば、有機パーオキシド、有機パーエステル、アゾ化合物などが挙げられる。これらの中でも、ラジカル開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシド)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキシドが好ましく用いられる。
ラジカル開始剤の量は、未変性の環状オレフィン重合体100質量部に対して、通常0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜2.5質量部の範囲である。
【0028】
グラフト変性反応は、特に限定はなく、常法に従って行うことができる。反応温度は、通常0〜400℃、好ましくは60〜350℃で、反応時間は、通常1分〜24時間、好ましくは30分〜10時間の範囲である。
【0029】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、変性環状オレフィン重合体の量は、エポキシ樹脂100質量部に対し、20〜200質量部である。低誘電率、接着性により優れ、耐熱性に優れるという観点から、変性環状オレフィン重合体の量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、30〜180質量部であるのが好ましく、50〜150質量部であるのがより好ましい。
また、変性環状オレフィン重合体の量がエポキシ樹脂100質量部に対して200質量部以下である場合、タックが十分にあり接着性に優れる。
【0030】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらにコアシェル粒子を含有することができる。
コアシェル粒子は核であるコアの外に少なくとも1層の層を有する粒子であり、最外層がシェルである。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、低誘電率、接着性により優れ、耐衝撃性に優れるという観点から、コアシェル粒子を含有するのが好ましい。
【0031】
コアの材料としては、例えば、架橋ゴムが挙げられる。
架橋ゴムは、硫黄またはパーオキサイドによって架橋されたゴムである。
架橋ゴムとしては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン重合体、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴムが挙げられる。なかでもコアの材料は、低誘電率、接着性により優れ、耐衝撃性に優れるという観点から、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン重合体、アクリルゴムであるのが好ましく、ポリブタジエンおよび/またはスチレン−ブタジエン重合体を含む架橋ゴムがより好ましく、ポリブタジエンがさらに好ましい。
【0032】
最外層であるシェルの材料としては、例えば、メチルメタクリレート重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体が挙げられる。
【0033】
コアシェルの直径は、通常、0.1〜1.0μmであるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
コアシェル粒子は、耐衝撃性に優れるという観点から、コアを含めた2層構造であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。また、コアシェル粒子は、耐熱性の観点から3層構造のコアシェルが好適に例示される。
【0034】
コアシェル粒子はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。コアシェル粒子はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0035】
本発明においてコアシェル粒子の量は、低誘電率、接着性により優れ、耐衝撃性に優れるという観点から、エポキシ樹脂100質量部に対して、5〜40質量部であるのが好ましく、10〜40質量部であるのがより好ましい。
【0036】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに硬化剤を含有することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物が含有することができる硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として通常使用することができるものであれば特に制限されない。例えば、フェノール系硬化剤(多価フェノール)、ジアミン、トリアミンまたはそれ以上の脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミンビスアジド、酸無水物、ジカルボン酸、ジオール、ポリアミド、ポリイソシアネート(例えばジイソシアネート)、イミダゾール類、ジシアンジアミド類などが挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、低誘電率、接着性により優れ、耐熱性に優れるという観点から、さらにフェノール系硬化剤、酸無水物、イミダゾール類を含有するのが好ましく、フェノール系硬化剤がより好ましい。
【0037】
フェノール系硬化剤としては、例えば、従来公知のものが挙げられる。なかでも低誘電率、接着性により優れ、耐熱性に優れるという観点から、フェノール樹脂(例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂のような多価フェノール)が好ましい。
【0038】
酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ナジック酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸が挙げられる。
【0039】
イミダゾール類としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1−プロピルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、4−ヒドロキシメチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが挙げられる。
【0040】
硬化剤がフェノール系硬化剤または酸無水物の場合、フェノール系硬化剤または酸無水物の量は、フェノール系硬化剤が有するヒドロキシ基または酸無水物が有する酸無水物基が、エポキシ基に対して0.5〜1.5当量であるのが好ましく、0.8〜1.2当量がより好ましい。
硬化剤がイミダゾール類の場合、イミダゾール類の量は、低誘電率、接着性により優れるという観点から、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.5〜20質量部であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。
【0041】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、変性環状オレフィン重合体、コアシェル粒子、硬化剤の他に、必要に応じて添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、硬化促進剤、充填剤(例えば、シリカ、炭酸カルシウムなど)、希釈剤、溶剤、顔料、可撓性付与剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、チキソ性付与剤、分散剤が挙げられる。
【0042】
硬化促進剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン(TPP)、トリフェニルホスフィントリフェニルボランが挙げられる。
硬化促進剤の量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.5〜20質量部であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。
【0043】
シランカップリング剤としては、例えば、アミノシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、メタクリルシラン、イソシアネートシラン、イミノシラン、これらの反応物、これらとポリイソシアネートとの反応により得られる化合物が挙げられる。
なかでも、接着性により優れ、安定性に優れるという観点から、エポキシシランが好ましい。
【0044】
エポキシシランは、エポキシ基とアルコキシシリル基を有する化合物であれば特に制限されない。例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシランのようなジアルコキシエポキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのようなトリアルコキシエポキシシランが挙げられる。
【0045】
シランカップリング剤の量は、接着性に優れるという観点から、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.5〜10質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
【0046】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、その製造について特に制限されない。例えば、エポキシ樹脂、変性環状オレフィン重合体、および必要に応じて使用することができる、硬化剤、コアシェル粒子、添加剤を、撹拌装置を使用して均一に混合することによって、1液型のエポキシ樹脂組成物として製造することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を2液型とする場合、エポキシ樹脂および変性環状オレフィン重合体を含む第1液と、硬化剤を含む第2液とに分けて2液型として製造することができる。コアシェル粒子、添加剤は第1液および/または第2液に加えることができる。
【0047】
本発明のエポキシ樹脂組成物は40〜200℃の条件下において硬化することができる。また硬化の際に加圧することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物から得られる硬化物はその形態としては特に制限されない。例えば、積層体、シート、成形体が挙げられる。硬化物を製造する方法は、特に限定されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0048】
本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させることによって得られる硬化物はその誘電率が低い。特に本発明のエポキシ樹脂組成物を用いることによって高周波(1〜10GHz)における誘電率が低い硬化物を得ることができる。得られる硬化物が有する1GHzにおける誘電率は、2.5〜3.5であるのが好ましい。
【0049】
本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させることによって得られる硬化物はその誘電率が低いので、本発明のエポキシ樹脂組成物を電子材料用(例えば、層間絶縁膜、防湿層形質用フィルム、積層板、回路基板)として使用することができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、電子材料用のほかにも、例えば、コネクター、リレー、コンデンサなどの電子部品;トランジスターやIC、LSIなど半導体素子の射出成形封止部品などの電子部品;光学レンズ鏡筒、ポリゴンミラー、Fθミラーなどの光学部品;封止材用;接着剤用;塗料用;土木建築用;電気用;輸送機用;医療用;包装用;繊維用;スポーツ・レジャー用として使用することができる。
【0050】
本発明のエポキシ樹脂組成物を適用することができる基材(被着体)としては、例えば、金属、ガラス(例えば、グラスファイバー)、プラスチック(例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン)、モルタル、コンクリート、ゴム、木材、皮、布、紙が挙げられる。なかでも本発明のエポキシ樹脂組成物はポリイミドに対する接着性に優れるものである。
【0051】
本発明のエポキシ樹脂組成物を基材に付与する方法は特に制限されない。例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物を有機溶媒に溶解させた状態のものを、予めキャスト法などによりフィルムに形成して使用する場合、溶液をコートした後に溶媒を除去してオーバーコート膜として使用する場合、溶液をコートし乾燥して絶縁膜を形成し、その上に配線層を形成し、さらにその上に溶液をコートし乾燥して絶縁膜を形成する操作を必要回数行う場合(逐次多層絶縁膜の形成)などが挙げられる。具体的には、例えば、積層板の絶縁シート、層間絶縁膜、半導体素子の液状封止材料、オーバーコート材料などとして有効である。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物をグラスファイバーに含浸させ、プリプレグを作製し、それを積層して基板を作ることが出来る。
【実施例】
【0052】
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
1.変性環状オレフィン重合体の製造
(1)変性環状オレフィン重合体1
環状オレフィン重合体であるゼオノア1060(ノルボルネン系モノマーの開環重合体の水素添加物、数平均分子量20000、日本ゼオン社製、以下同様。)50gをクロロベンゼン100mLに溶解させ、次いでジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、以下同様。)1g、グリシジルメタクリレート(関東化学社製)10gを添加し、130℃で5時間反応させた。反応溶液をテトラヒドロフラン100mLで希釈した後、酢酸エチル1000mLに沈殿させ変性重合体を得た。得られた変性重合体を変性環状オレフィン重合体1とする。
【0053】
変成環状オレフィン重合体1に関し、1H−NMR分析、IR分析によりその構造を同定した。1H−NMR分析の結果を図1に示す。図1は、1H−NMR分析による変成環状オレフィン重合体1のスペクトルを示すチャートである。また、図1との比較のために図2を示す。図2は、変性環状オレフィン重合体1を製造する際に使用された環状オレフィン重合体に関する1H−NMR分析によるスペクトルを示すチャートである。図1、図2において基準物質としてテトラメチルシラン(TMS)が使用された。図1において2.6−3.8ppm付近にグリシジル基によるスペクトルが確認された。これによって変性環状オレフィン重合体1は、グリシジルメタクリレートによってエポキシ基変性された環状オレフィン重合体であることが確認できた。
また1H−NMR分析による分析の結果、変性環状オレフィン重合体1におけるエポキシ基の導入率は11質量%であった。変性環状オレフィン重合体1のエポキシ当量は1290g/eqであるとわかった。
変性環状オレフィン重合体1の構造は下記式(I)で表される。
【化7】


式(I)中、m/n(モル比)≒9である。
【0054】
(2)変性環状オレフィン重合体2
環状オレフィン重合体であるゼオノア1060:50gをクロロベンゼン100mLに溶解させ、次いでジクミルパーオキサイド1g、無水マレイン酸(関東化学社製)20gを添加し、130℃で5時間反応させた。反応溶液をテトラヒドロフラン100mLで希釈した後、酢酸エチル1000mLに沈殿させ変性重合体を得た。得られた変性重合体を変性環状オレフィン重合体2とする。
変成環状オレフィン重合体2に関し、1H−NMR分析、IR分析によりその構造を同定した。
また1H−NMR分析による分析の結果変性環状オレフィン重合体2における酸無水物基の導入率は8質量%であった。変性環状オレフィン重合体2が有する酸無水物基の当量数は1225g/eqであるとわかった。
変性環状オレフィン重合体2の構造は下記式(II)で表される。
【化8】


式(II)中、m/n(モル比)≒9である。
【0055】
2.評価
下記のようにして得られた硬化物について、誘電率、接着性を以下に示す方法で評価した。結果を第1表に示す。
(1)誘電率
1GHzにおける誘電率をJIS C6911:1996に準じて測定した。
(2)接着性(ポリイミドに対する接着性試験)
剥離試験機(イマダ社製)により180度剥離試験を行い、剥離強度を測定した。
【0056】
3.エポキシ樹脂組成物
第1表に示す成分を同表に示す量(質量部)で使用し、これらを万能混合機を用いて均一に混合してエポキシ樹脂組成物を製造した。
4.硬化物の製造
ポリイミドフィルム(商品名カプトン、東レ・デュポン社製、厚み25μm)を2枚用意し、1枚のポリイミドフィルムに得られたエポキシ樹脂組成物を塗布した。エポキシ樹脂組成物を塗布した面に、もう1枚のポリイミドフィルムを貼り合わせ、3MPa、160℃の条件で10秒間熱プレスした。プレス後のサンプルを1cm幅に切り出し、硬化物を作製した。
【0057】
【表1】

【0058】
第1表に示されている各成分は、以下のとおりである。
・エポキシ樹脂1−1:式(1)で表されるエポキシ樹脂1(n=1.2)(DIC社製HP-7200H、エポキシ当量242g/eq)
・エポキシ樹脂2−1:式(2)で表されるエポキシ樹脂2(ADEKA社製EP-4088L、エポキシ当量170g/eq)
・ビスフェノールAエポキシ樹脂:JER社製、商品名828(エポキシ当量190g/eq)
・変性環状オレフィン重合体1:上述のとおり製造したもの
・変性環状オレフィン重合体2:上述のとおり製造したもの
・硬化剤1:フェノール樹脂(日立化成社製HP-850N)
・TPP:トリフェニルホスフィン(東京化成社製)
・硬化剤2:酸無水物(化合物名:4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/メチルヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30、商品名リカシッドMH-700、新日本理化社製)
・硬化剤3:イミダゾール類(化合物名:2−エチル−4−メチルイミダゾール、商品名2E4MZ、四国化成社製)
・コアシェル粒子1:コアの材料がスチレン−ブタジエン系ポリマーであり、シェルの材料がポリメチルメタクリレートである2層系のコアシェル粒子(ローム&ハース社製EXL2655)
・コアシェル粒子2:コアの材料がスチレン系ポリマーであり、シェルの材料がスチレン−アクリロニトリル系ポリマーであり、中間層の材料がブチルアクリレート系ポリマーである3層系のコアシェル粒子もの(ガンツ化成社製)
・シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、商品名KBM403(信越化学社製)
【0059】
第1表に示す結果から明らかなように、変性環状オレフィン重合体を含有しない比較例1、およびエポキシ樹脂1の量がエポキシ樹脂中50wt%未満である比較例3は誘電率が高かった。エポキシ樹脂2の量がエポキシ樹脂中10wt%未満である比較例2は接着性に劣った。
これに対して、実施例1〜9は接着性に優れ誘電率が低かった。
さらにコアシェル粒子を含有する実施例8、9は接着性により優れる。
コアの材料がブタジエン系ポリマーであるコアシェル粒子を含有する実施例8は、接着性により優れ誘電率がより低かった。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、1H−NMR分析による変成環状オレフィン重合体1のスペクトルを示すチャートである。
【図2】図2は、変性環状オレフィン重合体1を製造する際に使用された環状オレフィン重合体に関する1H−NMR分析によるスペクトルを示すチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表されるエポキシ樹脂1を50〜90wt%、および下記式(2)で表されるエポキシ樹脂2を10〜50wt%含むエポキシ樹脂100質量部に対し、エポキシ基および/または酸無水物基を有する変性環状オレフィン重合体を20〜200質量部含有するエポキシ樹脂組成物。
【化1】


(式(1)中、nは1〜10である。)
【請求項2】
前記変性環状オレフィン重合体としてノルボルネン系重合体を含有する請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
さらに、コアシェル粒子を前記エポキシ樹脂100質量部に対して5〜40質量部含有する請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
さらに、フェノール系硬化剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
前記コアシェル粒子のコアが、ポリブタジエンおよび/またはスチレン−ブタジエン重合体を含む架橋ゴムである請求項3または4に記載のエポキシ樹脂組成物。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−126645(P2010−126645A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−302900(P2008−302900)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】