説明

エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法

【課題】化学的安定性が良好な発光層を備えたエレクトロルミネッセンス素子及びそのエレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のエレクトロルミネッセンス素子(10)は、発光層(15)と、発光層(15)に電圧を印加できる第1電極(12)及び第2電極(17)とを備えたエレクトロルミネッセンス素子(10)であって、発光層(15)が、アルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を含むことを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子(10)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外光を放つ光源としては、ランプや、エレクトロルミネッセンス(electroluminescence:以下、「EL」という。)素子が知られている。
【0003】
ランプには、水銀ランプ、重水素ランプ、エキシマランプ等があり、これらは汎用の紫外光源として知られている。これらのランプは、バルブ内に一対の電極と放電媒体とを配置したものであり、電極に電圧をかけると、電子が放電媒体に衝突して、放電媒体が励起されて発光する。放電媒体の種類によっては、紫外光を放つこととなる。
【0004】
一方、EL素子は、一般に、電界励起型とキャリア注入型に大別できる。電界励起型のEL素子は、面発光できる光源として知られており、特に、半絶縁性の半導体からなる母体材料に、金属イオンからなる発光中心を添加した材料からなる発光層を一対の電極で狭持したEL素子を無機EL素子という。
【0005】
前記母体材料としては、一般に、フッ化物、硫化物、酸化物、窒化物等が用いられている。母体材料は、広いバンドギャップ(3eV以上)を有する材料でなければならないからである(例えば、非特許文献1等)。また、前記発光中心としては、一般に、Mn2+,Cu+,Tb3+,Ce3+,Eu2+等の遷移金属イオンや希土類金属イオンが用いられている。
【0006】
そして、無機EL素子は、発光層に用いる材料によって、可視発光したり、赤外発光したり、紫外発光したりする。発光層に用いる材料としては、例えば、CaS:Eu等の赤色蛍光体、ZnS:Mn等の橙色蛍光体、AlN:Tb(例えば、非特許文献2等)、ZnS:Tb等の緑色蛍光体等の可視光を放つ材料や、AlN:Er(例えば、非特許文献3等)、ZnS:Tm等の赤外線を放つ材料、ZnF2:Gd、ZnF2:Nd等の紫外光を放つ材料がある。
【非特許文献1】D.S.Leeほか、「Applied Physics Letter」、2003年、第83巻、p.2094−2096
【非特許文献2】木戸房吉ほか、「第36回応用物理学関係連合講演会予稿集」、1989年、p.1065
【非特許文献3】V.I.Dimitrovaほか、「Applied Surface Science」、2001年、第175−176巻、p.480−483
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
紫外光を放つ光源として、前記ランプを用いると、線光源又は点光源なので明るさにムラができる可能性があった。また、放電媒体として環境負荷の高い物質を用いなければならないという課題があった。
【0008】
また、紫外光を放つ光源として、前記無機EL素子を用いると、面光源なので明るさは均一になるものの、従来の無機EL素子では、前記母体材料として、十分な大きさのバンドギャップをもつフッ化物を用いなければならなかった。フッ化物のなかでも、ZnF2は、発光効率の高い発光層を提供できる母体材料として知られているが、潮解性があり、化学的に不安定な材料なので、発光層が劣化しやすい。なお、潮解性のない化学的に安定な母体材料として、窒化アルミニウム等の窒化物が知られているものの、発光層に用いられているのは、非特許文献1に開示された緑色蛍光体や、非特許文献2に開示された赤外発光する材料といった数種類の材料に限られ、紫外発光する材料はこれまで知られていない。
【0009】
本発明は、化学的安定性が良好な発光層を備えたEL素子及びそのEL素子の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のエレクトロルミネッセンス素子は、
発光層と、前記発光層に電圧を印加できる第1電極及び第2電極とを備えたエレクトロルミネッセンス素子であって、
前記発光層は、アルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、
i)第1電極上に、窒化物を含む材料からなる発光層を形成する工程と、
ii)前記発光層上に、第2電極を形成する工程とを含み、
前記窒化物は、アルミニウム及びガドリニウムを含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のEL素子は、発光層の化学的安定性を向上させることができる。
【0013】
本発明のEL素子の製造方法は、化学的安定性が良好な発光層を備えたEL素子を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のEL素子は、発光層と、第1電極と、第2電極とを備え、前記第1電極及び前記第2電極は、前記発光層に電圧を印加できるように配置されている。前記発光層は、アルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を含む。
【0015】
本発明のEL素子によれば、発光層がアルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を含むことによって、発光層の化学的安定性を向上させることができる。発光層を形成する材料として従来用いられているフッ化物は、潮解性を有するのに対して、前記窒化物は、潮解性がなく、化学的に安定だからである。また、前記窒化物は、フッ化物のような毒性を有していないという長所もある。
【0016】
本発明のEL素子は、例えば、発光面が平面又は曲面の面光源、点光源等であり、特に紫外光を放つ光源である。
【0017】
前記発光層は、アルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を少なくとも含めば、その形状、その他の材料等によって、特に限定されない。
【0018】
前記窒化物は、EL素子の発光層に一般的に用いる母体材料に発光中心を添加した材料であれば、特に限定されない。前記窒化物は、例えば、AlN:Gd、AlGaN:Gd、AlInN:Gd等である。
【0019】
前記窒化物中の前記ガドリニウムの含有量は、特に限定されないが、0.01mol%以上10mol%以下の範囲であることが好ましく、0.1mol%以上1mol%以下の範囲であることがより好ましい。この含有率が0.01mol%未満であると、十分な紫外線発光強度が得られず、10mol%を超えると、濃度消光によって、紫外線発光強度が低下することがある。上記範囲を満たすことにより、EL素子の紫外線発光強度を向上させることができる。
【0020】
前記窒化物中の前記アルミニウムの含有量は、特に限定されないが、15at%以上60at%以下の範囲であることが好ましく、20at%以上50at%以下の範囲であることがより好ましい。上記範囲を満たすことにより、前記窒化物のバンドギャップが、より確実にGd3+の発光エネルギー(4eV)よりも大きくなるので、Gd3+からの発光がより得られやすくなる。
【0021】
前記第1電極及び前記第2電極は、いずれも導電性材料からなり、互いに電気的に導通せずに、前記発光層に電圧を印加できるように配置されていれば、その形状等によって、特に限定されない。第1電極及び第2電極は、電極パターンを含むものであってもよい。前記電極パターンによって、EL素子を選択的にある一部分だけ発光させることもできる。また、第1電極と第2電極とは、同じ材料を用いても、異なる材料を用いてもよい。
【0022】
第1電極及び第2電極から選ばれる少なくとも1つは、紫外光を透過する透過層であることが好ましい。これにより、発光層で生じた紫外光を透過できる。前記透過層としては、例えば、Gaを添加したZnO(GZO)、SnO2、Snを添加したIn23(ITO)、Alを添加したZnO(AZO)等の透明電導性酸化物を含む透過層がある。なお、本明細書において透過層とは、紫外光、特に波長300nm以上330nm以下の範囲の紫外光を透過できる層である。
【0023】
前記第1電極及び前記第2電極の膜厚は、特に限定されないが、20nm以上400nm以下の範囲であることが好ましく、50nm以上200nm以下の範囲であることがより好ましい。膜厚が20nm未満であると、電極の抵抗が高くなるので、十分な電気的特性が得られないことがあり、膜厚が400nmを超えると、光透過率、特に紫外光透過率が低下することがある。第1電極又は第2電極の膜厚が、上記範囲を満たすことにより、電気的特性が良好で透光性が高い電極となる。このとき、第1電極の膜厚と第2電極の膜厚とを等しくする必要はない。
【0024】
また、前記発光層の膜厚は、特に限定されないが、200nm以上2000nm以下の範囲であることが好ましく、500nm以上1000nm以下の範囲であることがより好ましい。発光層の膜厚が200nm未満であると、発光層の結晶性が小さくなり、発光効率の向上が妨げられる可能性がある。膜厚が2000nmを超えると、動作電圧が著しく増加することがある。また、膜厚が2000nmを超える場合は、膜厚をそれ以上大きくしても、その発光強度はほとんど変わらない。
【0025】
本発明のEL素子は、前記発光層が、前記第1電極と、前記第2電極とによって狭持されていてもよい。発光層が、第1電極と第2電極とによって狭持されていることによって、効率よく発光層に電圧を印加できるからである。この場合のEL素子は、第1電極側から光が放出される構成であっても、第2電極側から光が放出される構成であっても、第1電極側と第2電極側の両側から光が放出される構成であってもよい。
【0026】
本発明のEL素子において、発光層が、前記第1電極と、前記第2電極とによって狭持されている場合は、前記第1電極と前記発光層との間、及び前記第2電極と前記発光層との間から選ばれる少なくとも一方の間に配置された絶縁層をさらに含むことが好ましい。絶縁層は、電極から発光層に注入される電荷量を制限し、発光層の絶縁破壊を防止できるからである。
【0027】
前記絶縁層の膜厚は、特に限定されないが、50nm以上400nm以下の範囲であることが好ましく、100nm以上300nm以下の範囲であることがより好ましい。膜厚が50nm未満であると、ピンホールができたり、異物が混入したりすることによって、絶縁層の絶縁破壊特性が低下することがある。膜厚が400nmを超えると、絶縁層にかかる電圧が大きくなり過ぎて、発光層にかかる電圧が低下するため、電源電圧を増大させなくてはならなくなることがある。絶縁層の膜厚が、上記範囲を満たすことにより、電源電圧を大きくすることなく、絶縁破壊を防ぐことができる。
【0028】
前記絶縁層の材料は、特に限定されないが、発光層へ十分な電界を印加するためには、絶縁破壊電界強度と誘電率との積が、1.5μC/cm2以上、好ましくは2.5μC/cm2以上であれば、発光層に十分な電界を印加できる。また、前記絶縁層が、紫外光を透過する透過層であれば、発光層から生じた紫外光を透過できるのでより好ましい。前記透過層としては、例えば、Si34、SiO2、SiON、Al23、SiAlON、Y23、BaTiO3、Sm23、Ta25、PbTiO3、SrTiO3、HfO2等を含む絶縁層がある。特に、Si34を含む絶縁層であれば、緻密な絶縁膜を低温条件下で形成できるので好ましい。
【0029】
また、前記絶縁層、前記第1電極及び前記第2電極から選ばれる少なくとも1つは、紫外光を反射する反射層であれば、より好ましい。発光層で生じた紫外光を、この反射層で反射させて、EL素子の反射層側とは反対の主面から放出できるので、EL素子から放出される紫外光の発光強度を向上させることができる。第1電極又は第2電極が反射層である場合、その材料は、例えば、Al、Mo、W、Ta等である。なお、本明細書において反射層とは、紫外光、特に波長300nm以上330nm以下の範囲の紫外光を反射できる層である。
【0030】
本発明のEL素子において、発光層が、前記第1電極と、前記第2電極とによって狭持されている場合は、前記第1電極の前記発光層側とは反対の主面に接する基板をさらに含むことが好ましい。EL素子の力学的強度が向上するため、EL素子の生産効率を向上させることができるからである。
【0031】
前記基板は、その材料や膜厚によって特に限定されないが、一般的な液晶用又は無機薄膜EL用の基板を用いればよい。基板の表面は、平滑であることが好ましい。その表面粗さRa(JIS B 0601)は0.2nm程度であればよい。基板の表面に凹凸があると電界の集中が生じ、絶縁破壊の原因となることがあるからである。また、前記基板の材料が、ガラスを含む材料であれば、透光性が高いのでより好ましい。ガラスを含む材料は、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属又はカルシウム等のアルカリ土類金属の含有量が少ないアルミノシリケートガラスやアルカリバリウムホウケイ酸ガラス(即ち、無アルカリアルミノシリケートガラスや無アルカリバリウムホウケイ酸ガラス)等である。特に、無アルカリアルミノシリケートガラスは、紫外線透過率が高いので適している。また、前記基板の材料が、セラミックを含む材料であれば、耐熱性が高く、より高温の熱処理に耐えられるため更に好ましい。前記セラミックは、例えば、Al23、BaTiO3等である。
【0032】
本発明のEL素子において、発光層が、前記第1電極と、前記第2電極とによって狭持されている場合は、前記第1電極及び前記第2電極から選ばれる少なくとも1つの電極が、紫外光を透過する紫外光透過電極であり、前記絶縁層が、前記紫外光透過電極と前記発光層とによって狭持されており、前記紫外光透過電極と前記絶縁層とによって狭持された補助電極をさらに含むことが好ましい。この補助電極は、紫外光透過電極よりも抵抗の低い材料、例えば、Ag、W等の金属(体積抵抗率:10-6〜10-5Ωcm程度)からなる。前記紫外線透過電極は、通常、抵抗が高い材料(体積抵抗率:10-4Ωcm以下)からなり、その主面の面積が大きいほど抵抗による損失も大きくなるが、補助電極を配置することによって、電極全体としての抵抗を下げることができる。補助電極の開口率が高ければ高いほど、発光層から生じた光の取り出し効率は向上するが、前記補助電極を配置する効果は低下する傾向がある。光の取り出し効率と補助電極を配置する効果とを両立させる開口率の最適値は、基板サイズや発光面の面積等のEL素子の構造、EL素子に印加する電圧の波形等によって変化する。したがって、EL素子の仕様に応じて、補助電極の開口率を設計すればよい。ここで「開口率」とは、前記第1電極と前記第2電極とによって挟持された前記発光層の発光領域の面積をSLとし、前記発光領域内の前記補助電極の面積をSMとしたときの1−SM/SLで求められる値のことである。
【0033】
また、前記補助電極は、前記紫外光透過電極の主面に対して、ストライプ状又は格子状に配置されていれば、補助電極が金属等の紫外光を透過させない材料からなる場合であっても、開口率の低下を防ぐことができるので、より好ましい。
【0034】
本発明のEL素子の製造方法は、i)第1電極上に、窒化物を含む材料からなる発光層を形成する工程と、ii)前記発光層上に、第2電極を形成する工程とを含む。前記窒化物は、アルミニウム及びガドリニウムを含有している。
【0035】
本発明のEL素子の製造方法によれば、アルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を含むことによって、化学的安定性を向上させた発光層を備えたEL素子を提供できる。フッ化物等の従来の化合物は、潮解性を有していたのに対して、前記窒化物は、潮解性がなく、化学的に安定だからである。
【0036】
前記i)工程は、前記第1電極上に、絶縁層を介して前記発光層を形成する工程であれば、発光層を形成しやすい上、絶縁層を設けることによって、第1電極から発光層に注入される電荷量が制限され、発光層の絶縁破壊を防止できるので好ましい。また、前記ii)工程は、前記発光層上に、絶縁層を介して前記第2電極を形成する工程であれば、第2電極を形成しやすい上、絶縁層を設けることによって、第2電極から発光層に注入される電荷量が制限され、発光層の絶縁破壊を防止できるので好ましい。
【0037】
本発明のEL素子の製造方法において、前記i)工程の前に、基板上に前記第1電極を形成する工程をさらに含めば、第1電極を形成しやすい上、基板を設けることによってEL素子の強度を向上させることができるので好ましい。
【0038】
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を用いて説明する。なお、同一の部分には同一の記号を付して、重複する説明を省略する場合がある。
【0039】
(実施形態1)
図1に、本発明のEL素子の一例の断面図を示す。
【0040】
本実施形態のEL素子10は、基板11の上に、第1電極12、補助電極13、第1絶縁層14、発光層15、第2絶縁層16及び第2電極17が、この順に積層されている。
【0041】
発光層15は、AlN:Gdを含む。基板11、第1電極12、第1絶縁層14、第2絶縁層16及び第2電極17は、いずれも透過層である。なお、第2電極17は、所定の形状にパターニングされ、補助電極13は、ストライプ状に配置されている。EL素子10は、発光層15に電圧を印加することによって、Gd3+による紫外光(発光ピークの波長310〜320nm)を、基板11側及び第2電極17側から外部に放出することができる。
【0042】
本実施形態のEL素子10は、窒化物であるAlN:Gdを含むことによって、発光層の化学的安定性を向上させることができる。これは、従来発光層を形成する材料として用いられているフッ化物が、潮解性を有する等といった化学的安定性に課題があったのに対して、前記窒化物は、化学的安定性が良好だからである。また、前記フッ化物は、毒性を有する場合もあるが、前記窒化物は、毒性がないという長所もある。なお、従来のフッ化物を含む発光層と、本実施形態のAlN:Gdを含む発光層とは、同様の光学的特性及び電気的特性を有している。
【0043】
ここで、AlN:Gdを含む発光層の特性について説明する。
【0044】
母体材料となるAlNは、禁制帯幅が約6eV、光学吸収端の波長が約200nmのワイドギャップ半導体である。このため、波長250nm以上の紫外、可視、そして赤外領域における光吸収は微弱であり、紫外から赤外領域の広い範囲の発光材料の母体材料として適用可能である。また、AlNは、化学的安定性や熱伝導性が良好である。さらに、実用材料としての流通量が多いので、高品質な材料を低価格で入手できるという長所もある。
【0045】
発光中心となるGd3+は、4f基底状態と最低励起準位との間にエネルギー準位が存在しないので、紫外線励起又は電子線励起によって、波長300〜330nmの紫外線を放射する。
【0046】
したがって、AlNとGd3+とを組み合わせた材料を含む発光層15は、波長300〜330nmの紫外光を放出することができ、化学的安定性の良好な発光層となる。なお、発光層15は、AlNの替わりにAlGaN及びAlInNから選ばれる少なくとも1つの材料を含む場合であっても同様の紫外光を放出できる。
【0047】
本実施形態のEL素子10では、基板11側及び第2電極17側から外部に光を放出する構成であるが、基板11側及び第2電極17側のいずれか片側から外部に光を放出する構成としてもよい。すなわち、基板11側から外部に光を放出する構成であれば、第2絶縁層16及び第2電極17は透過層でなくてもよい。第2電極側から外部に光を放出する構成であれば、基板11、第1電極12、第1絶縁層14は透過層でなくてもよい。
【0048】
次に、上述したEL素子10の好適な製造方法を説明する。図2は、EL素子10の好適な製造方法を工程別に説明する図である。
【0049】
図2に示すように、まず、基板11を、フュージョン法、フロート法によって形成する。例えば、基板11の材料がガラス材料であれば、溶融したガラス材料をフュージョン法又はフロート法によって板状に形成し、所定の大きさに切り出し、その表面及び端面加工等を行えばよい。
【0050】
次に、基板11の上に、第1電極12を、スパッタ法によって形成する。例えば、第1電極12の材料がGZOである場合、高周波マグネトロンスパッタ法を用いて、基板11上に、GZO膜を均一に形成すればよい。このとき、ターゲットにはGZO焼結体を用い、スパッタガスにはArガス、ArとO2との混合ガス等を用いればよい。第1電極12は、前記GZO膜を所定の形状にパターニングした電極パターンを含む電極であってもよい。電極パターンの形成には、シャドーマスクや、フォトリソグラフィ法等を用いればよい。フォトリソグラフィ法によって電極パターンを形成するには、基板11上に、GZO膜を均一に形成した後、レジストを塗布し、電極パターンに対応した開口部を有する露光マスクを用いて、レジストを露光し、現像することでレジストを所定の形状にパターニングする。次に、この基板を、エッチング液(例えば、酢酸水溶液等)に浸漬することで、GZO膜をエッチングして、電極パターンを含む第1電極を形成できる。前記エッチング液は、第1電極の材料によって、それぞれの材料の特性に合ったエッチング液(例えば、塩酸、塩化第二鉄等)を適宜選択すればよい。
【0051】
さらに、第1電極12の上に、ストライプ状の補助電極13を形成する。補助電極13は、例えば、マスク蒸着法やパターン印刷法等を用いて形成すればよい。
【0052】
次に、補助電極13の上に、第1絶縁層14を、スパッタ法によって形成する。例えば、第1絶縁層14の材料がSi34である場合、高周波マグネトロンスパッタ法により、補助電極13を覆うように、Si34膜を形成すればよい。このとき、ターゲットにはSi34焼結体を用いて、スパッタガスにはArガス、ArとN2との混合ガス等を用いればよい。製膜時の圧力は1Pa程度にすればよい。
【0053】
次に、第1絶縁層14の上に、AlN:Gdを含む発光層15を、スパッタ法によって形成する。発光層15は、例えば高周波マグネトロンスパッタ法により、製膜すればよい。このとき、ターゲットには、AlN粉末と、GdCl3、Gd23、GdF3、Gd23等のGd3+を含む粉末とを、所定の比率で混合した粉末ターゲットを用いればよい。また、スパッタガスには、Arガス、ArとN2との混合ガス等を用いればよい。前記粉末ターゲットの比率は、例えばAlN粉末とGdCl3粉末とを混合する場合、AlNに対するGdCl3の濃度を0.1〜10mol%、好ましくは0.5〜5mol%の範囲内にすればよい。
【0054】
発光層15の製膜時に、圧力を1Pa程度にして100〜500℃で加熱することによって、結晶性が良好で、前記ターゲットに含まれるGd3+の濃度に対応したGd3+の濃度を有する発光層15を形成できる。なお、基板11がセラミック材料からなる基板であれば、製膜時の温度を500℃以上にすることも可能である。
【0055】
発光層15の製膜後、熱処理工程において、この発光層15を設けた基板11を真空加熱処理する。この工程により、製膜時にAlN:Gd等に導入された応力が緩和されるとともに、AlNの結晶性が改善し、熱処理前よりもAlN:Gdの発光強度及び発光効率が向上する。AlN:Gdの発光強度や発光効率をより向上させるためには、熱処理工程での加熱温度は高温であることが望ましい。具体的には、600℃以上(例えば600℃で10分)、より好ましくは750℃以上で加熱することが望ましい。ただし、基板11がガラス材料からなる基板である場合、このガラス材料の熱物性値(例えば、歪点等)によっては、750℃以上で加熱するのが難しいこともある。
【0056】
次に、発光層15の上に、第2絶縁層16を形成する。第2絶縁層16は、第1絶縁層14と同様の形成方法を用いて、発光層15を覆うように形成すればよい。
【0057】
最後に、第2絶縁層16の上に、第2電極17を形成して、EL素子10が完成する。第2電極17は、第1電極12と同様の方法を用いて形成すればよい。なお、第2電極17は、第2絶縁層16の上に形成されるので、第2電極17の形成時に、その材料が発光層15に拡散したり、第2電極17をパターニングする際のエッチング液と発光層15とが反応したりするのを防ぐことができ、発光層15の劣化を抑制できる。
【0058】
本実施形態のEL素子10の製造方法によれば、AlN:Gdを含むことによって、化学的安定性を向上させた発光層15を備えたEL素子10を提供できる。
【0059】
なお、上述した第1絶縁層14の上に、AlN:Gdを含む発光層15を形成する方法は、混合粉末ターゲットを用いた高周波マグネトロンスパッタ法以外にも、二元スパッタ法、反応性スパッタ法、MOCVD(metal-organic chemical vapor deposition)法等のCVD法、N2雰囲気中で金属アルミニウムを、例えば820℃以上で加熱することによってAlNを得る熱窒化法等を用いることができる。
【0060】
二元スパッタ法を用いる場合、所定の比率でAlNとGdCl3とを交互に製膜することで、良好な紫外発光特性を有する発光層15を形成できる。なお、ターゲットの組成以外の製膜条件は、上記混合粉末ターゲットを用いた場合と同様にすればよい。この方法を用いれば、AlN中のGd3+の濃度を、より均一にすることができる。混合粉末ターゲットよりも、アルミニウムとGdとの比率が変化し難いためである。
【0061】
反応性スパッタ法を用いる場合、例えば、高純度Al金属板上にGdCl3粉末を配置して、これをターゲットとすればよい。この場合、スパッタガスにN2ガス、ArとN2との混合ガス等を用いて、前記ターゲットから離脱したAlとスパッタガス中のNとを反応させることにより、AlN:Gd発光層を形成することができる。この手法によれば、高純度Al金属を材料に用いるため、AlN:Gd発光層への不純物の混入を抑制することができ、発光効率の高いEL素子を得ることができる。
【0062】
(実施形態2)
図3に、本発明のEL素子の他の一例の断面図を示す。
【0063】
本実施形態のEL素子20は、実施形態1で説明したEL素子10と比較して、第1電極の上に、補助電極及び第1絶縁層が積層されていないことのみ異なるものである。本実施形態のEL素子20は、窒化物であるAlN:Gdを含むことによって、発光層15の化学的安定性を向上させることができる。また、実施形態1のEL素子10と比べると、第1絶縁層14が配置されていないので、電源電圧を下げることができる。
【0064】
本実施形態のEL素子20の製造方法には、実施形態1で説明したEL素子10の製造方法の補助電極13の形成工程及び第1絶縁層14の形成工程がないことのみ異なる方法を用いればよい。
【0065】
(実施形態3)
図4に、本発明のEL素子の他の一例の断面図を示す。
【0066】
本実施形態のEL素子30は、基板31の上に、第1電極32、補助電極13、第1絶縁層14、発光層15及び第2電極17が、この順に積層されている。
【0067】
発光層15は、AlN:Gdを含む。基板31はセラミック材料からなる。第1電極32はAlを含む材料からなる紫外光を反射する反射層である。第1絶縁層14及び第2電極17は、いずれも紫外光に対して透過性を有する材料からなる。EL素子30は、発光層15に電圧を印加することによって、Gd3+による紫外光を、第2電極17側から外部に放出することができる。
【0068】
すなわち、EL素子30は、実施形態1で説明したEL素子10と比較して、基板及び第1電極の材料と、発光層の上に、第2絶縁層が積層されていないことのみ異なるものである。
【0069】
本実施形態のEL素子30は、窒化物であるAlN:Gdを含むことによって、発光層15の化学的安定性を向上させることができる。また、発光層15で生じた光を第1電極32及び補助電極13で反射させて、EL素子30の第2電極17側から放出できるので、第2電極17側からの発光強度を向上させることができる。
【0070】
本実施形態のEL素子30の製造方法には、実施形態1で説明したEL素子10の製造方法の第2絶縁層16の形成工程がないことのみ異なる方法を用いればよい。なお、基板31が耐熱性の高いセラミック材料からなるので、例えば1000℃程度の高温の熱処理工程等に耐えることができる。また、基板31の形成工程において、スクリーン印刷を用いたり、第1絶縁層14の形成工程において、蒸着法やスクリーン印刷を用いたりすることもできる。
【実施例】
【0071】
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0072】
(実施例1)
実施例1のEL素子を、以下に示す方法で製造した。
【0073】
まず、基板として、板厚0.7mmのアルミノシリケートガラス(コーニング社製、“#1737”、歪点666℃)を20mm×20mmの大きさに切り出して、アセトン、2−プロパノール及び水を用いて超音波洗浄し、基板表面上の汚染や異物を除去したガラス基板を準備した。
【0074】
次に、このガラス基板上に、第1電極として、高周波マグネトロンスパッタ装置(アユミ工業社製、“VF−00−24”)を用いて、AZO膜を均一に形成した。このときのターゲットにはAZO焼結体(高純度化学社製)を、スパッタガスにはArを用い、製膜時の圧力を1Pa、基板の温度を100℃とした。AZO膜の膜厚は80nm、抵抗率は1×10-3Ωcmであった。なお、膜厚及び抵抗率はそれぞれ触針式段差計(Sloan社製、“Dektak3st”)及び抵抗率計(三菱化学社製、“MCP−T600”)により測定した。
【0075】
AZO膜の製膜後、多元高周波マグネトロンスパッタ装置(島津製作所製、“HSR−552S特”)を用い、AZO膜上に、第1絶縁層としてSi34層を形成した。次に、発光層としてAlN:Gd層を形成した。Si34層及びAlN:Gd層の製膜には、それぞれ、Si34焼結体ターゲット(フルウチ化学社製)、及びAlN粉末(高純度化学社製)とGdCl3粉末(高純度化学社製)との混合粉末ターゲットを使用した。また、AlN粉末に対するGdCl3粉末の混合量は0.5mol%とした。Si34層及びAlN:Gd層の製膜時は、いずれも雰囲気をAr、基板温度を200℃とした。また、Si34層及びAlN:Gd層の膜厚はそれぞれ、150nm及び1000nmとした。なお、前記膜厚とは、任意に選んだ5箇所の膜厚を測定して算出した平均膜厚のことであり、その膜厚の測定には、走査型電子顕微鏡を用いた。
【0076】
その後、ランプ加熱装置(真空理工社製、“VHC−P610CP”)によりAlN:Gd層を設けた基板を熱処理した。熱処理中においては、真空度を4×10-4Pa以下、最高温度を750℃とし、この温度で10分間保持した。また、加熱・冷却時の温度勾配はいずれも20℃/分とした。
【0077】
次に、第1絶縁層と同様の方法で第2絶縁層としてSi34層を形成し、さらに電子ビーム蒸着装置(アルバック社製、“EBV−6DAE”)を用いて、第2電極としてITO膜を形成し、本実施例のEL素子を得た。
【0078】
ITO膜の形状は、円形(面積0.033cm2)であり、これは、製膜時にこのITO膜の形状に対応した開口部を有するステンレス製シャドーマスク(ピッチは1〜2mm程度)を用いて形成した。
【0079】
次に、本実施例のEL素子の評価方法と、その結果について説明する。
【0080】
まず、第1電極と第2電極とにそれぞれ引き出し線を接続し、引き出し線を駆動回路と接続して、本実施例のEL素子を駆動させた。このとき、駆動波形は1kHzの正弦波とした。その結果、本実施例のEL素子が動作することを確認した。また、目視で評価したところ無色透明の光源であることを確認した。
【0081】
次に、発光層を評価するため、CuKα線(波長1.5421nm)を用いたX線回折(X-ray Diffraction:以下、XRDという。)測定法による結晶構造評価を行った。
【0082】
X線回折測定の結果、作製したAlN:Gd層からは約59°に強いピークが、約34°に微弱なピークが得られ、これまでの報告との比較から、これは六方晶構造のAlNの結晶からの回折であることを確認した。なお、AlN:Gd層のXRDパターンからは、AlN結晶に起因するピーク以外は確認されなかった。
【0083】
次に、本実施例のEL素子の動作特性を評価するため、電圧が301V0-pのときの発光スペクトルを測定し、図5にその結果を示した。また、電圧が182V0-p、202V0-p、220V0-p、252V0-p、282V0-p、301V0-pのときのピーク波長317nmにおける発光強度を測定し、図6にその結果を示した。これらの測定には、分光器(オーシャンオプティクス社製、“USB2000”)と、自記分光光度計(島津製作所、“UV−3100PC”)を用いた。なお、ここで電圧V0-pは、振幅のことである。
【0084】
図5からわかるように、波長317nmにGd3+のff遷移に起因する発光のピークが見られた。また、可視〜近赤外域(波長450〜850nm)の発光はなく、紫外域のみで発光することがわかった。また、図6からわかるように、EL素子に250V0-p以上の電圧を印加すると、紫外光が出力され、振幅が大きいほど、出力する発光強度も増加することがわかった。
【0085】
また、AlN:Gd層の熱処理温度を変えて作製した発光層の発光の違いを調べた。最高温度750℃で熱処理して作製した発光層を含む本実施例のEL素子に加えて、500℃、600℃、700℃、800℃で熱処理して作製した発光層を含むEL素子を準備して、電圧301V0-pを印加したときのピーク波長317nmにおける発光強度を測定した。図7に、熱処理の最高温度と、波長317nmにおける発光強度との関係を表すグラフを示す。
【0086】
図7からわかるように、熱処理温度の上昇とともに発光強度は大きくなり、750℃で加熱した発光層の発光強度が最も大きかった。しかし、800℃で熱処理した発光層は、紫外発光しなかった。そこで、800℃で熱処理したEL素子の形状を評価したところ、基板が反り上がっていることがわかった。一方、750℃以下で熱処理したEL素子に、このような反り上がりは存在しなかった。800℃で熱処理したEL素子では、ガラス基板の歪点よりも極めて高い温度で加熱したことによって、基板が反り上がり、これによってEL素子の構造が破壊されたため、紫外発光しなかったと考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、化学的安定性が良好な発光層を備えたEL素子を提供できる。このEL素子は、例えば、発光面が平面又は曲面の面光源、点光源等であり、紫外光を放つ光源、特に殺菌等の医療用、検査用、日焼け等の美容用に用いられる光源として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施形態1に係るEL素子を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るEL素子の製造方法を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態2に係るEL素子を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態3に係るEL素子を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例に係るEL素子の発光スペクトルを示すグラフである。
【図6】本発明の実施例に係るEL素子の電圧と波長317nmにおける発光強度との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例のEL素子に用いた発光層の熱処理温度と波長317nmにおける発光強度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0089】
10,20,30 EL素子
11,31 基板
12,32 第1電極
13 補助電極
14 第1絶縁層
15 発光層
16 第2絶縁層
17 第2電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光層と、前記発光層に電圧を印加できる第1電極及び第2電極とを備えたエレクトロルミネッセンス素子であって、
前記発光層は、アルミニウム及びガドリニウムを含有する窒化物を含むことを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項2】
前記窒化物中の前記ガドリニウムの含有量は、0.01mol%以上10mol%以下の範囲である請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項3】
前記窒化物中の前記アルミニウムの含有量は、15at%以上60at%以下の範囲である請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項4】
前記第1電極及び前記第2電極から選ばれる少なくとも1つは、紫外光を透過する透過層である請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項5】
前記発光層は、前記第1電極と、前記第2電極とによって狭持されている請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項6】
前記第1電極と前記発光層との間、及び前記第2電極と前記発光層との間から選ばれる少なくとも一方の間に配置された絶縁層をさらに含む請求項5に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項7】
前記絶縁層は、紫外光を透過する透過層である請求項6に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項8】
前記絶縁層、前記第1電極及び前記第2電極から選ばれる少なくとも1つは、紫外光を反射する反射層である請求項6に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項9】
前記第1電極の前記発光層側とは反対の主面に接する基板をさらに含む請求項5に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項10】
前記基板は、ガラスを含む材料からなる請求項9に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項11】
前記基板は、セラミックを含む材料からなる請求項9に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項12】
前記第1電極及び前記第2電極から選ばれる少なくとも1つの電極は、紫外光を透過する紫外光透過電極であり、
前記絶縁層は、前記紫外光透過電極と前記発光層とによって狭持されており、
前記紫外光透過電極と前記絶縁層とによって狭持された補助電極をさらに含む請求項6に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項13】
前記補助電極は、ストライプ状又は格子状に配置されている請求項12に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項14】
i)第1電極上に、窒化物を含む材料からなる発光層を形成する工程と、
ii)前記発光層上に、第2電極を形成する工程とを含み、
前記窒化物は、アルミニウム及びガドリニウムを含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
【請求項15】
前記i)工程は、前記第1電極上に、絶縁層を介して前記発光層を形成する工程である請求項14に記載のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
【請求項16】
前記ii)工程は、前記発光層上に、絶縁層を介して前記第2電極を形成する工程である請求項14に記載のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
【請求項17】
前記i)工程の前に、基板上に前記第1電極を形成する工程をさらに含む請求項14に記載のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−16265(P2008−16265A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−184794(P2006−184794)
【出願日】平成18年7月4日(2006.7.4)
【出願人】(801000061)財団法人大阪産業振興機構 (168)
【出願人】(504176911)国立大学法人大阪大学 (1,536)
【Fターム(参考)】