エレベータドア装置
【課題】物体の接近を検出する多数の近接センサを設けずに、全開位置及び全閉位置の間のドアパネルの複数の開閉位置を確実に検出可能なエレベータドア装置を提供する。
【解決手段】かご4と、このかご4に対して移動可能なドアパネル10と、かご4に固定され、それぞれがこのドアパネル10の複数の位置を示す複数のマーク19が形成されたベース部材17と、このベース部材17に設けられ、ドアパネル10を戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構13と、このかごドア駆動機構13に設けられ、ベース部材17の各マーク19を検出するセンサ部15と、このセンサ部15からのセンサ出力の値と、各マーク19が示すドアパネル10の位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された対応関係を用いて、ドアパネル10の開閉位置を演算して求める演算部16とを備える。
【解決手段】かご4と、このかご4に対して移動可能なドアパネル10と、かご4に固定され、それぞれがこのドアパネル10の複数の位置を示す複数のマーク19が形成されたベース部材17と、このベース部材17に設けられ、ドアパネル10を戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構13と、このかごドア駆動機構13に設けられ、ベース部材17の各マーク19を検出するセンサ部15と、このセンサ部15からのセンサ出力の値と、各マーク19が示すドアパネル10の位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された対応関係を用いて、ドアパネル10の開閉位置を演算して求める演算部16とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエレベータドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かごが階床の乗り場に着床したとき、ホールドアは、かごドアからの戸開駆動力を伝達され、かごドアの動きに同期して戸開動作する。ホールドア及びかごドア間には、かごドアの駆動力をホールドアに伝達するための係合装置が設けられている。係合装置は、ホールドアのかご側の面に回動自在に設けられたドライブローラと、かごドアの乗り場側の面に設けられ、かごが乗り場に着床したときにこのドライブローラの両側に上下方向に配置される係合ベーンとからなる。かごが乗り場に着床したとき、ドライブローラは、係合ベーンに係合してホールドアをかごドアに連動させるようになっている。
【0003】
図11は係合装置を備えたエレベータドア装置の正面図である。ドアパネル51には係合ベーン52が固定されており、この係合ベーン52はリンクプレート53によって他の係合ベーン54と連結されている。ホール乗り場側のドアには係合用のドライブローラが突設されている。
【0004】
かごの出入口の上部に設けられた枠体にはベース部材55が取付けられている。このベース部材55にハンガーレール56が設けられている。左右のドアパネル51、57にはそれぞれドアハンガー58、59が取付けられている。ドアハンガー58及びハンガーローラ60を介してドアパネル51はハンガーレール56に沿って移動する。ドアパネル57も、ドアハンガー59及びハンガーローラ61を介して、ハンガーレール56に沿って移動する。
【0005】
ベース部材55の上部右方に設けられたドアモータ62のモータ軸にはプーリ64が取付けられている。同じく上部左方に設けられた取付具63には別のプーリ65が枢着されている。これらを介してドアモータ62による回転駆動力がプーリ65に作用する。駆動ベルト66の中途部には係合ベーン54と、ベルト固定ブラケット67とが取付けられている。ベルト固定ブラケット67の下端部はドアパネル59に固定されている。ドアパネル51、57は、プーリ64や駆動ベルト66からなる動力の伝達機構によって駆動される。
【0006】
また、ベルト固定ブラケット67には、金属製の検出板68が取付けられている。ベース部材55には複数個の近接センサ69が設けられている。各近接センサ69は自身と検出板68の裏面との距離に応じた大きさのセンサ値を出力する。近接センサ69は磁気式の距離センサや光学式の距離センサである。各近接センサ69からのセンサ信号はCPU70に入力される。CPU70が読むRAMには、検出板68の移動経路における複数の位置点の情報と、センサ信号のオン、オフの値とが記憶されている。各位置点に検出板68が達した時点で近接センサ69がCPU70に対して検出板68の存在を検出したことを表すオン信号を発すると、CPU70はRAMから位置点を読込むことにより、検出板68の位置を特定する。
【0007】
エレベータのかごドア装置に関しては、従来、かごの戸の開閉状態に基づいて伝達機構の経時的変化を事前に検出する際に、かごの戸を開閉するための機構に経時的な変化のあるタイプにも適用できるエレベータのかごドア装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
また、ハンガーケースに、かご戸の開方向制御用スイッチ及び閉方向制御用スイッチを取付けし、左側のかご戸の上部にあるハンガーには制御用スイッチを動作させる作動カムを取付けした例も知られている(特許文献2参照)。特許文献2に記載のエレベータの戸開閉装置は、戸閉じ時に、閉方向制御用スイッチ及び作動カムを、出入口の幅の範囲内に位置するようにし、かつ戸開時に、開方向制御用スイッチ及び作動カムが、出入口の幅の範囲内に位置することを可能としている。
【特許文献1】特開平10−67480号公報
【特許文献2】特開平4−371482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した従来技術では、ドアパネルが各基準点に達したことをCPUが検出するために、多数の近接センサ69をエレベータドア装置内に設ける必要がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、物体の接近を検出する多数の近接センサを設けずに、全開位置及び全閉位置の間のドアパネルの複数の開閉位置を確実に検出可能なエレベータドア装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような課題を解決するため、本発明の一態様によれば、かごと、このかごに対して移動可能なドアパネルと、前記かごに固定され、それぞれがこのドアパネルの複数の位置を示す複数のマークが形成されたベース部材と、このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出するセンサ部と、このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記各マークが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置が提供される。
【0012】
また、本発明の別の一態様によれば、かごと、このかごに対して移動可能なドアパネルと、前記かごに固定されたベース部材と、このベース部材に設けられたレール、このレールに沿って前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に移動させるドア開閉機構、および動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達し、それぞれが前記ドアパネルの複数の位置を表し各位置に応じて異なる形状を有する複数の検出パターンをベルト面に描かれた駆動ベルトを有するかごドア駆動機構と、前記ベース部材に設けられ、このかごドア駆動機構の前記駆動ベルトの各検出パターンを検出するセンサ部と、このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記検出パターンが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置が提供される。
【0013】
また、本発明の別の一態様によれば、かごと、このかごに対して移動可能なドアパネルと、前記かごに固定され、それぞれこのドアパネルの複数の位置を表し、各位置に応じて大きさの異なる複数のマークが形成されたベース部材と、このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出し前記各マークの大きさに応じて異なるセンサ出力値を生成するセンサ部と、このセンサ部が生成する前記センサ出力値と、前記各マークの大きさが表す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、全開位置及び全閉位置の間のドアパネルの複数の位置を確実に検出することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係るエレベータドア装置について、図1乃至図10を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの概略的な全体構成図である。建物の昇降路1内に、巻上機2から垂下するロープ3の一端がかご4に連結され、他端がつりあい重り5に連結されている。各階のホール乗り場6の出入口を開閉するホールドア7に対応してかご4の出入口8が設けられ、両開きのドアパネル(かごドア)9、10が設けられている。かご4の出入口8の上部には枠体8aが設けられている。かご4は制御用の信号と電源とをエレベータシステムの主制御手段からリードケーブルを介して供給されるようになっている。
【0017】
図2は本実施形態に係るエレベータドア装置の正面図である。エレベータドア装置11は、互いに反対方向に動かされるドアパネル9、10と、ドアパネル9、10を開閉駆動するためのドアモータ12付きのかごドア駆動機構13と、かご4がホール乗り場6へ着床した時にドアモータ12の開閉駆動によるドアパネル9、10の開閉動作に連動してホールドア7を開閉動作させる係合装置14と、ドアパネル10の全開位置および全閉位置の範囲内での開閉位置を検出するセンサ部15と、このセンサ部15からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16(記憶部、演算部)とを備える。このドア開閉制御部16は、後述するセンサからのセンサ出力と、三方枠に対して固定的なベース部材に形成されたマークとの対応関係を記憶するROMを有し、この対応関係に基づいてドアパネル9、10の開閉位置を演算出力するようにしている。
【0018】
出入口8(図1)に設けられた枠体8aには、金属板からなるベース部材17が設けられている。金属板の上端寄りの位置において水平方向に平行な2本の平行線に沿ってこの金属板はホール乗り場6側に向かって折曲げられており、これによって、ベース部材17として機能するようにされている。2本の折曲げ部の間の水平面を成す水平面部18はかごドア駆動機構13の構成部材の台座として使われる。つまり、かご4の両側面に平行な面で断面視した場合、ベース部材17の断面はコの字状を呈する。
【0019】
ベース部材17には、それぞれが水平方向に沿って2列に並ぶ複数の穴19(マーク)が複数箇所に加工形成されている。穴19は貫通穴である。上列を成す各穴19の高さ位置は等しくなるようこれらの穴19の上側の縁及び下側の縁の各位置は揃えられている。下列側の各穴19の上下各縁の位置も揃えられている。
【0020】
ベース部材17には、ドアモータ12と、取付具20とが固定されている。ドアモータ12のモータ軸の軸方向は水平である。このモータ軸にはプーリ21が取付けられており、取付具20には別のプーリ21が枢着されている。これらのプーリ21、22の間には無端状の駆動ベルト23が掛け渡されている。ドアモータ12による回転駆動力は、プーリ21、駆動ベルト23を介してプーリ22に伝達される。ドアパネル9、10は、これらのプーリ21、22や駆動ベルト23の動作と連動して左右対称に駆動されるようになっている。
【0021】
また、ベース部材17の下端寄りの位置には互いに離隔配置された2本の支持軸24a、24bが突設されている。これらの支持軸24a、24bによってハンガーレール24はベース部材17に水平に保持されている。このハンガーレール24の断面は凹部形状である。ドアパネル9、10にはそれぞれドアハンガー25、26(ドアパネル懸架部材)が溶接等により固定されている。あるいはドアパネル9、10とドアハンガー25、26とは一体に形成されている。これらのドアハンガー25、26はいずれも上側ローラ27及び下側ローラ28を有する。これらの上側ローラ27及び下側ローラ28によってドアハンガー25はハンガーレール24を上下から挟み込むようにして懸架され、ドアパネル9は吊下げられている。ドアハンガー26もハンガーレール24を上下から挟み込む形で懸架され、ドアパネル10が吊下げられている。ドアパネル9、10はともにハンガーレール24に沿って移動自在である。
【0022】
また、駆動ベルト23の中途部には上下方向に長い係合ベーン29が固定されている。駆動ベルト23の別の中途部にはベルト固定ブラケット30が取付けられている。ベルト固定ブラケット30は、上端部寄りの位置において、かご4からホール乗り場6に向かって折曲げられている。この折曲げ部が押え付け具等を用いて駆動ベルト23を挟持するようにしてベルト固定ブラケット30は駆動ベルト23に固定される。ベルト固定ブラケット30の下端部はドアパネル10に固定されている。
【0023】
係合ベーン29はリンクプレート31によって、ドアパネル9に固定された係合ベーン32と連結されている。リンクプレート31の一端部には係合ベーン29が回動自在に枢着されており、リンクプレート31の他端部には係合ベーン32が回動自在に枢着されている。ホールドア7(図1)には係合用のドライブローラ7aが突設されている。このドライブローラ7aは、係合ベーン29、32と係合する。
【0024】
ドアモータ12、プーリ21、22、駆動ベルト23、ベルト固定ブラケット30及び係合ベーン29、32によってかごドア駆動機構13が構成される。係合ベーン29、リンクプレート31及び係合ベーン32によって係合装置14が構成される。
【0025】
本実施形態に係るエレベータドア装置11では、ドアハンガー26に取付具33を介して複数例えば2個のセンサ34、35が取付けられている。センサ34、35は静電容量式のセンサであり、被検出体である一つの穴19が接近するとき及び遠ざかるときのこの穴19とセンサ34、35との間の静電容量の変化を検出する。各センサ34、35は、静電容量の変化を例えば電圧変化として出力するための回路も有する。これらのセンサ34、35及び複数の穴19によってセンサ部15が構成される。センサ34、35とドア開閉制御部16との間は、それぞれプラスチック製の箱体がチェーン状に接続された外囲体の中を通された信号ケーブルによって電気的に接続されている。
【0026】
図3はセンサ部15を含むエレベータドア装置11の部分斜視図である。図4はセンサ34単体を示す図である。図3、図4に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。センサ34とベース部材17との間の各静電容量は、上列の穴19の有無に応じて変化する。センサ34が右方に動く場合、このセンサ34と上列の各穴19との相対的な距離は変わる。センサ34は、このセンサ34が臨むベース部材17の対向面上に、穴19が存在する場合、オン電圧を出力し、穴19が存在しない場合、オフ電圧を出力する。センサ35も下列の穴19の有無に応じて変化し、センサ34と同様にオン電圧又はオフ電圧を出力する。
【0027】
ドア開閉制御部16は、戸開時及び戸閉時のドアモータ12のモータ速度を常時モニタできるようにされている。ドア開閉制御部16は、これらのセンサ34、35からのオン及びオフの検出パターンによって、穴19の位置を判定可能になっている。ドア開閉制御部16はCPU、ROM及びRAMからなる。このROMには、センサ34、35によるオンオフの検出パターンと、ドア位置との対応関係が記憶されている。CPUがこれらのセンサ34、35からの最低4種類の検出パターンに応じたドア位置の情報を、ROMの対応関係から読込むことによって、ドア開閉制御部16は、ドアパネル9、10の位置を特定することができるようになっている。
【0028】
換言すれば、本実施形態に係るエレベータドア装置11は、検出機能を有する素子を移動部材側に付けている。ベース部材17の位置は固定されている。移動しない固定部材側のベース部材17に穴19が複数開けられている。エレベータドア装置11は、ドアパネル9、10の位置を検出するために、被検出体、即ち検出される対象である穴19が接近したことを検出するセンサ34、35を、移動体側であるかごドア側に、複数個取付けているのである。位置が固定されているドア駆動装置のベース部材17側に複数個の穴19を開けておき、複数個のセンサ34、35の検出パターンの組合せにより検出できるドア位置の数を増やすようになっている。
【0029】
このような構成の本実施形態に係るエレベータドア装置11は、かご4がホール乗り場6へ着床する場合とかご4がホール乗り場6から離れる場合とにおいてそれぞれ、図示しないエレベータシステムの主制御手段より、戸開及び戸閉の指令信号を受ける。ドア開閉制御部16は、ドアモータ12を回転駆動する。ドア開閉制御部16が行う回転駆動処理は、ホールドア7側のドライブローラ7aに係合した連結状態と、非連結状態とをそれぞれ駆動ベルト23の走行方向が時計回りと反時計回りとの各方向に応じてドアモータ12へ指令を送るものである。
【0030】
図5は穴19の検出パターンを説明するための図である。ここで図5(a)はセンサ34、35と、複数の穴19との位置関係を示す図である。図5(b)は図5(a)の位置関係に対応するセンサ34、35の各センサ電圧値の一例を示す図である。図5の例では、上列の穴19と下列の穴19との組合せのパターンは、横方向に沿って左から右へ向かって、(オフ、オフ)、(オフ、オン)、(オン、オフ)の3種類である。(オフ、オフ)という検出パターンが位置(1)のパターンであるという対応関係をROMからドア開閉制御部16は読出す。同様に、(オフ、オン)、(オン、オフ)の各検出パターンが位置(2)、(3)のパターンであるという対応関係をROMからドア開閉制御部16は読出す。ドア開閉制御部16は、ドアモータ12を等速制御している場合、位置(3)の検知後、一定時間の経過を検知することによって、(オン、オン)の検出パターンを検出することもできる。
【0031】
かごドア駆動機構13がドアパネル10を右方向へ動かすと、ドアハンガー26の取付具33上に取付けられたセンサ34、35は右方へと移動する。センサ34がオフを出力し、且つセンサ35がオフを出力した場合、ドア開閉制御部16は、ドアパネル10の位置が全閉位置に近い位置(1)であることを認識する。更にドアパネル10が移動し、センサ34、35のセンサ出力がそれぞれオフ、オンである場合、ドア開閉制御部16はドアパネル10が位置(2)であることを認識する。位置(3)についても同様である。
【0032】
かごドア駆動機構13がドアパネル10を左方向へ動かすときの検出パターンの検出方法も右方向へ動かすときの例と同様である。
【0033】
エレベータドア装置11は必ずかごドアとしてのドアパネル9、10の複数の位置を検出する必要がある。従来技術では、ベース部材側に多数のセンサあるいはスイッチング素子を設け、多数のセンサやスイッチング素子を用いてドアパネルの複数の開閉位置を検出している。本実施形態に係るエレベータドア装置11は、2箇所に取付けられたセンサ34、35によって、従来技術の例と同等のドアパネルの複数の開閉位置の検出機能を実現することができるようになる。
【0034】
係合装置14にはドアパネル9、10を閉合するロック装置が作用するようにもなっている。このロック装置を動作させる場合など、エレベータドア装置11は、ドアパネル9、10の動きが阻止される状態にロック装置をロックさせる場合と、この状態を解除する場合のドアパネルの位置それぞれをセンサ34、35を用いて検出する。ドアパネル9、10が所定の位置まで来たらロック装置を動作させる場合、センサを固定側のベース部材17に取付けて検出機能を実現するためには、多数個のセンサを要する。これらのセンサの位置や出力を個々に調整することは作業効率が好ましくない。これに対して、本実施形態に係るエレベータドア装置11によれば、2個のセンサ34、35によってかごドアの細かい複数の位置を精度よく検出することができるようになる。
【0035】
ドア開閉制御部16は細かい位置合わせのための戸開閉制御を行うことがある。戸閉端近くの制御距離の大きさと、戸閉端及び戸開端の中間位置における制御距離の大きさとは異なる。ドア開閉制御部16は、ドアモータ12への指令値として、与えている電力値やパルス数などを管理している。ドアモータ12はエンコーダを有し、このエンコーダは、ドアモータ12へ指令を与えられた時点で基準値を記憶しておく。エンコーダは、時々刻々と変わるドアモータ12の動作量を、この基準値からの変動量の差により監視している。本実施形態に係るエレベータドア装置11によれば、ドアパネル9、10が指令値に対して実際にどれだけ変位したかについての情報を、ドア開閉制御部16がフィードバックにより確認することもできるようになる。また、ドアパネル9、10の細かい位置合わせを行えるとともに、安全にドアパネル9、10の開閉を行える。
【0036】
(第1の変形例)
上記実施形態に係るエレベータドア装置11では、穴19の列数は上下2列であり、左右複数箇所のドア位置を認識可能に構成されていたが、このエレベータドア装置11は、穴19の列数や穴19の位置、穴19の形状、穴19の配置パターンなどを種々変更可能である。
【0037】
図6は本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る穴の検出パターンを説明するための図である。図6(a)はセンサ34、35と、複数の貫通穴との位置関係を示す図である。図6(b)は図6(a)の位置関係に対応するセンサ34、35の各センサ電圧値の一例を示す図である。センサ34、35のセンサ出力はドア開閉制御部16に入力される。ベース部材17の対向面上には、穴36、37が上下2列に形成されている。穴36の左側の縁、右側の縁の各位置と、穴37の左側の縁、右側の縁の各位置とはずらされている。穴36、37の検出タイミングがずれるようにしてこれらの穴36、37がずらされて配置されている。ドア開閉制御部16のROMには、2つの穴36、37の各縁の位置のずれ量wが予め記憶されており、ずれ量に対応する位置(4)、(5)の情報が記憶されている。これら以外の構成は上述した構成と同じである。
【0038】
このような構成により、センサ34、35が左側から右側に移動すると、センサ34がオフを出力し始める。この状態でセンサ35がオフを出力すると、ドア開閉制御部16は、センサ35によるセンサ値の立ち下がりエッジを検出し、ドアパネル10の位置が位置(4)であることを認識する。また、センサ34、35が左側から右側に移動したときに、センサ35が先にオフを出力し始めた状態でセンサ34がオフを出力すると、ドア開閉制御部16は、センサ34によるセンサ値の立ち下がりエッジを検出し、ドアパネル10の位置が位置(5)であることを認識する。ドア開閉制御部16がセンサ34、35を、右側から左側へ動かすときの検出方法も右側から左側へ動かすときの例と同様である。両方向にセンサ34、35が動かされる場合、ドア開閉制御部16はセンサ値の立ち上がりエッジを検出するようにしてもよい。
【0039】
本発明のこの変形例に係るエレベータドア装置によれば、検出センサの信号の立ち上がりエッジ、もしくは、立ち下がりエッジの信号の組合せを使用できるようになるため、検出可能な位置の数を増やすことができるようになる。
【0040】
(第2の変形例)
また、第1の実施形態及び第1の変形例に係るエレベータドア装置では、ドアハンガー26の移動方向に沿って、互いに狭い間隔で複数の穴19をベース部材17に設けておくようにしてもよい。このようにすれば、カードアロックを落とす位置を決める場合など、数mm単位のきめ細やかなドア開閉制御を行えるようになる。
【0041】
(第2の実施形態)
検出センサは駆動ベルト23上に取付けてもよい。図7は本発明の第2の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。同図に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。エレベータドア装置11Aは、図示しないドアパネル9、10と、かごドア駆動機構13と、係合装置14と、以下に述べるセンサ部からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16とを備える。
【0042】
エレベータドア装置11Aは、水平面部18を有するベース部材17Aを備える。この水平面部18に複数のスリット穴38が形成されている。駆動ベルト23の2つの面のうち、プーリ21、22の各外周面と接する側の面と反対側の面には、センサ39、40が、この面内において駆動ベルト23の走行方向と直交する方向に沿って2つ並べて配置されている。センサ39、40には磁気式距離センサ又は光学式距離センサが用いられる。磁気式距離センサは、内蔵コイルを有し、この内蔵コイルのインダクタンスの変化量に基づき距離を検出する。光学式距離センサは、対象物に照射した光の反射光の強度に基づき距離を検出するものであり、光源と、駆動ベルト23にて反射されたこの光源からの光を受光する受光素子とを有する。センサ39、40及びスリット穴39により、ドアパネル10の全開位置および全閉位置の範囲内での開閉位置を検出するセンサ部の機能が実現される。
【0043】
このような構成により、本実施形態に係るエレベータドア装置11Aは第1の実施形態に係るエレベータドア装置11の例と同じドア開閉駆動制御を行う。
【0044】
本発明のこの実施形態に係るエレベータドア装置によれば、やはり多数の近接センサを設けずに、ドアパネル9、10の複数の開閉位置を確実に検出できるようになる。
【0045】
(第3の実施形態)
センサの個数を1個にして、ドアパネル9、10の位置を識別するマークの種類を増やすようにしてもよい。マークには駆動ベルト23上に描画されたパターンが用いられる。
【0046】
図8は本発明の第3の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。同図に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。エレベータドア装置11Bは、図示しないドアパネル9、10と、かごドア駆動機構13と、係合装置14と、以下に述べるセンサ部からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16とを備える。
【0047】
エレベータドア装置11Bは、水平面部18にセンサ41、42を設置したベース部材17Bを備える。センサ41、42はいずれも光学式距離センサである。センサ41、42は光源、受光素子、センサ値出力回路を有する。
【0048】
図9は本実施形態に係るエレベータドア装置に用いられる駆動ベルト23上に描画されたパターンの一例を示す図である。各プーリの各外周面と接する側の面と反対側の駆動ベルト23の面23aには、検出用のパターン43、44が形成されている。光源からの光は、面23aにて反射し、反射光を受光素子が受光し、センサ値出力回路は反射光強度に応じた大きさの電圧を出力するようになっている。センサ41、42、駆動ベルト23、パターン43、44によりセンサ部の機能が実現される。
【0049】
このような構成のエレベータドア装置11Bは、センサ41、42がパターン43、44が接近したことを検出し、センサ41、42に接続されたドア開閉制御部16は、ROMに記憶された位置の情報についてドアパネル9、10の位置を検出する。
【0050】
これらのセンサ41、42の設置位置はベース部材17Bに対して固定されている。駆動ベルト23上に描かれた検出パターンは、位置に応じて異なる。これらのパターンがセンサ41、42により検出されることによりドア位置が検出される。
【0051】
本発明のこの実施形態に係るエレベータドア装置11Bによれば、第1及び第2の各実施形態に係るエレベータドア装置に比べてセンサ数が1個で、従来技術で必要であった多数の近接センサを用いたドア位置検出機能を実現できる。
【0052】
(第4の実施形態)
ベース部材17に形成される穴の大きさを位置に応じて変えるようにしてもよい。図10は本発明の第4の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。同図に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。エレベータドア装置11Cは、ドアパネル10に加え、図示しないドアパネル9と、かごドア駆動機構13と、係合装置14と、以下に述べるセンサ部からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16とを備える。
【0053】
エレベータドア装置11Cは、ドアハンガー26の二面のうち、ベース部材17Cと対向する側の面上に、それぞれ位置に応じて異なるサイズの径を有する丸形の穴45−47が形成されている。センサ48は、静電容量式センサ、磁気式距離センサ又は光学式距離センサである。検出面をベース部材17Cへ向けた状態でセンサ48はドアハンガー26に取付けられている。センサ48及び穴45−47はセンサ部を構成する。
【0054】
このような構成により、センサ48は、マークとしての穴45−47の大きさによってセンサ出力を変えて出力する。センサ48は移動体であるかごドア側に設置されており、位置が固定されているかごドアのベース部材17C側に、検出を望む位置ごとに、穴45−47が開けられている。センサ48からのセンサ出力値はセンサ48に接続されたドア開閉制御部16へと入力される。穴45、穴46及び穴47の各径の大きさは異なるため、センサ48から出力されるセンサ電圧の大きさは異なる。ドア開閉制御部16は予め保持する位置の情報に基づいて、ドアパネル9、10のドア位置を判別する。
【0055】
本実施形態に係るエレベータドア装置11Cによれば、調整に要する作業の量が少ない。また、図7の構成中のベース部材17Aのスリット穴38の大きさを、位置に応じて変えるようにもできる。
【0056】
(第5の実施形態)
本発明の実施の形態に係るエレベータドア装置は、センサとしてバーコードリーダを用い、ドアパネルの位置を識別するマークとしてそれぞれベース部材17上の複数箇所に貼設された複数のバーコードラベルを用いるようにもできる。各バーコードラベルには、位置情報が化体されている。ドア開閉制御部16のROMには、位置の情報と、バーコードとの対応テーブルが記憶されている。この対応テーブルの一例を表1に示す。
【表1】
【0057】
例えばバーコードラベルをベース部材17の左右方向の全開位置、全閉位置及びこれらの全開位置、全閉位置の中間位置のそれぞれに予め貼設しておく。バーコードリーダは、一列に配列された多数の受光素子からなり、バーコードからの反射光を受光して受光量に応じた電気信号に変換して出力するラインセンサと、このラインセンサから出力される電気信号を増幅する増幅器と、この増幅器にて増幅された電気信号を二値化してバーコードのバー/スペースに対応した二値化信号を生成する二値化回路と、この二値化信号を用いて各種信号処理を行う信号処理回路とを有する。バーコードリーダからの出力信号はドア開閉制御部16に送られて、ドア開閉制御部16は予め保持する基準信号と出力信号とを比較することにより、位置の情報を出力する。
【0058】
これら以外の構成は図2の構成と同じである。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。
【0059】
本発明のこの実施形態に係るエレベータドア装置によれば、ドアパネル9、10の移動距離が小さい場合でも、バーコードリーダがバーコードを確実に認識することができるため、ドア位置を容易に認識できるようになる。ドアパネル9、10が少し動きさえすれば、ドア開閉制御部16は、ドアパネル9、10の位置を認識できる。1個のバーコードリーダを移動側のドアハンガーや駆動ベルトに取付けておくだけでよい。
【0060】
(他の例)
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上記実施形態では、貫通穴である穴19,36,37,45−47がマークとして機能していたが、マークとして窪みを使ってもよい。バーコード方式については、バーコードリーダにより、バーコードの非反射部のバーの羅列信号を瞬時、かつ、一度に読み取る方式ではなく、バーコードリーダを使用せずに、ドアパネル側に固定された単純な固定式の1つの投受光素子により、ドアパネルの移動に合わせてバーの長さ・数を順次読み込んでいき、時系列の信号の変化パターンからパターン認識の演算を行い位置を特定する方式にしても良い。
【0061】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの概略的な全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置の部分斜視図である。
【図4】センサ単体を示す図である。
【図5】マークの検出パターンを説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る穴の検出パターンを説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るエレベータドア装置に用いられる駆動ベルト上に描画されたパターンの一例を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。
【図11】係合装置を備えたエレベータドア装置の正面図である。
【符号の説明】
【0063】
1…昇降路、2…巻上機、3…ロープ、4…かご、5…つりあい重り、6…ホール乗り場、7…ホールドア、7a…ドライブローラ、8…出入口、8a…枠体、9,10…ドアパネル、11,11A,11B,11C…エレベータドア装置、12…ドアモータ、13…かごドア駆動機構、14…係合装置、15…センサ部、16…ドア開閉制御部(記憶部、演算部)、17,17A,17B,17C…ベース部材、18…水平面部、19,36,37,45−47…穴(マーク)、20…取付具、21,22…プーリ、23…駆動ベルト、23a…面、24…ハンガーレール、24a,24b…支持軸、25,26…ドアハンガー(ドアパネル懸架部材)、27…上側ローラ、28…下側ローラ、29,32…係合ベーン、30…ベルト固定ブラケット、31…リンクプレート、33…取付具、34,35,39、40,41,42,48…センサ、38…スリット穴、43,44…パターン。
【技術分野】
【0001】
本発明はエレベータドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かごが階床の乗り場に着床したとき、ホールドアは、かごドアからの戸開駆動力を伝達され、かごドアの動きに同期して戸開動作する。ホールドア及びかごドア間には、かごドアの駆動力をホールドアに伝達するための係合装置が設けられている。係合装置は、ホールドアのかご側の面に回動自在に設けられたドライブローラと、かごドアの乗り場側の面に設けられ、かごが乗り場に着床したときにこのドライブローラの両側に上下方向に配置される係合ベーンとからなる。かごが乗り場に着床したとき、ドライブローラは、係合ベーンに係合してホールドアをかごドアに連動させるようになっている。
【0003】
図11は係合装置を備えたエレベータドア装置の正面図である。ドアパネル51には係合ベーン52が固定されており、この係合ベーン52はリンクプレート53によって他の係合ベーン54と連結されている。ホール乗り場側のドアには係合用のドライブローラが突設されている。
【0004】
かごの出入口の上部に設けられた枠体にはベース部材55が取付けられている。このベース部材55にハンガーレール56が設けられている。左右のドアパネル51、57にはそれぞれドアハンガー58、59が取付けられている。ドアハンガー58及びハンガーローラ60を介してドアパネル51はハンガーレール56に沿って移動する。ドアパネル57も、ドアハンガー59及びハンガーローラ61を介して、ハンガーレール56に沿って移動する。
【0005】
ベース部材55の上部右方に設けられたドアモータ62のモータ軸にはプーリ64が取付けられている。同じく上部左方に設けられた取付具63には別のプーリ65が枢着されている。これらを介してドアモータ62による回転駆動力がプーリ65に作用する。駆動ベルト66の中途部には係合ベーン54と、ベルト固定ブラケット67とが取付けられている。ベルト固定ブラケット67の下端部はドアパネル59に固定されている。ドアパネル51、57は、プーリ64や駆動ベルト66からなる動力の伝達機構によって駆動される。
【0006】
また、ベルト固定ブラケット67には、金属製の検出板68が取付けられている。ベース部材55には複数個の近接センサ69が設けられている。各近接センサ69は自身と検出板68の裏面との距離に応じた大きさのセンサ値を出力する。近接センサ69は磁気式の距離センサや光学式の距離センサである。各近接センサ69からのセンサ信号はCPU70に入力される。CPU70が読むRAMには、検出板68の移動経路における複数の位置点の情報と、センサ信号のオン、オフの値とが記憶されている。各位置点に検出板68が達した時点で近接センサ69がCPU70に対して検出板68の存在を検出したことを表すオン信号を発すると、CPU70はRAMから位置点を読込むことにより、検出板68の位置を特定する。
【0007】
エレベータのかごドア装置に関しては、従来、かごの戸の開閉状態に基づいて伝達機構の経時的変化を事前に検出する際に、かごの戸を開閉するための機構に経時的な変化のあるタイプにも適用できるエレベータのかごドア装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
また、ハンガーケースに、かご戸の開方向制御用スイッチ及び閉方向制御用スイッチを取付けし、左側のかご戸の上部にあるハンガーには制御用スイッチを動作させる作動カムを取付けした例も知られている(特許文献2参照)。特許文献2に記載のエレベータの戸開閉装置は、戸閉じ時に、閉方向制御用スイッチ及び作動カムを、出入口の幅の範囲内に位置するようにし、かつ戸開時に、開方向制御用スイッチ及び作動カムが、出入口の幅の範囲内に位置することを可能としている。
【特許文献1】特開平10−67480号公報
【特許文献2】特開平4−371482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した従来技術では、ドアパネルが各基準点に達したことをCPUが検出するために、多数の近接センサ69をエレベータドア装置内に設ける必要がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、物体の接近を検出する多数の近接センサを設けずに、全開位置及び全閉位置の間のドアパネルの複数の開閉位置を確実に検出可能なエレベータドア装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような課題を解決するため、本発明の一態様によれば、かごと、このかごに対して移動可能なドアパネルと、前記かごに固定され、それぞれがこのドアパネルの複数の位置を示す複数のマークが形成されたベース部材と、このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出するセンサ部と、このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記各マークが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置が提供される。
【0012】
また、本発明の別の一態様によれば、かごと、このかごに対して移動可能なドアパネルと、前記かごに固定されたベース部材と、このベース部材に設けられたレール、このレールに沿って前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に移動させるドア開閉機構、および動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達し、それぞれが前記ドアパネルの複数の位置を表し各位置に応じて異なる形状を有する複数の検出パターンをベルト面に描かれた駆動ベルトを有するかごドア駆動機構と、前記ベース部材に設けられ、このかごドア駆動機構の前記駆動ベルトの各検出パターンを検出するセンサ部と、このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記検出パターンが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置が提供される。
【0013】
また、本発明の別の一態様によれば、かごと、このかごに対して移動可能なドアパネルと、前記かごに固定され、それぞれこのドアパネルの複数の位置を表し、各位置に応じて大きさの異なる複数のマークが形成されたベース部材と、このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出し前記各マークの大きさに応じて異なるセンサ出力値を生成するセンサ部と、このセンサ部が生成する前記センサ出力値と、前記各マークの大きさが表す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、全開位置及び全閉位置の間のドアパネルの複数の位置を確実に検出することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係るエレベータドア装置について、図1乃至図10を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの概略的な全体構成図である。建物の昇降路1内に、巻上機2から垂下するロープ3の一端がかご4に連結され、他端がつりあい重り5に連結されている。各階のホール乗り場6の出入口を開閉するホールドア7に対応してかご4の出入口8が設けられ、両開きのドアパネル(かごドア)9、10が設けられている。かご4の出入口8の上部には枠体8aが設けられている。かご4は制御用の信号と電源とをエレベータシステムの主制御手段からリードケーブルを介して供給されるようになっている。
【0017】
図2は本実施形態に係るエレベータドア装置の正面図である。エレベータドア装置11は、互いに反対方向に動かされるドアパネル9、10と、ドアパネル9、10を開閉駆動するためのドアモータ12付きのかごドア駆動機構13と、かご4がホール乗り場6へ着床した時にドアモータ12の開閉駆動によるドアパネル9、10の開閉動作に連動してホールドア7を開閉動作させる係合装置14と、ドアパネル10の全開位置および全閉位置の範囲内での開閉位置を検出するセンサ部15と、このセンサ部15からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16(記憶部、演算部)とを備える。このドア開閉制御部16は、後述するセンサからのセンサ出力と、三方枠に対して固定的なベース部材に形成されたマークとの対応関係を記憶するROMを有し、この対応関係に基づいてドアパネル9、10の開閉位置を演算出力するようにしている。
【0018】
出入口8(図1)に設けられた枠体8aには、金属板からなるベース部材17が設けられている。金属板の上端寄りの位置において水平方向に平行な2本の平行線に沿ってこの金属板はホール乗り場6側に向かって折曲げられており、これによって、ベース部材17として機能するようにされている。2本の折曲げ部の間の水平面を成す水平面部18はかごドア駆動機構13の構成部材の台座として使われる。つまり、かご4の両側面に平行な面で断面視した場合、ベース部材17の断面はコの字状を呈する。
【0019】
ベース部材17には、それぞれが水平方向に沿って2列に並ぶ複数の穴19(マーク)が複数箇所に加工形成されている。穴19は貫通穴である。上列を成す各穴19の高さ位置は等しくなるようこれらの穴19の上側の縁及び下側の縁の各位置は揃えられている。下列側の各穴19の上下各縁の位置も揃えられている。
【0020】
ベース部材17には、ドアモータ12と、取付具20とが固定されている。ドアモータ12のモータ軸の軸方向は水平である。このモータ軸にはプーリ21が取付けられており、取付具20には別のプーリ21が枢着されている。これらのプーリ21、22の間には無端状の駆動ベルト23が掛け渡されている。ドアモータ12による回転駆動力は、プーリ21、駆動ベルト23を介してプーリ22に伝達される。ドアパネル9、10は、これらのプーリ21、22や駆動ベルト23の動作と連動して左右対称に駆動されるようになっている。
【0021】
また、ベース部材17の下端寄りの位置には互いに離隔配置された2本の支持軸24a、24bが突設されている。これらの支持軸24a、24bによってハンガーレール24はベース部材17に水平に保持されている。このハンガーレール24の断面は凹部形状である。ドアパネル9、10にはそれぞれドアハンガー25、26(ドアパネル懸架部材)が溶接等により固定されている。あるいはドアパネル9、10とドアハンガー25、26とは一体に形成されている。これらのドアハンガー25、26はいずれも上側ローラ27及び下側ローラ28を有する。これらの上側ローラ27及び下側ローラ28によってドアハンガー25はハンガーレール24を上下から挟み込むようにして懸架され、ドアパネル9は吊下げられている。ドアハンガー26もハンガーレール24を上下から挟み込む形で懸架され、ドアパネル10が吊下げられている。ドアパネル9、10はともにハンガーレール24に沿って移動自在である。
【0022】
また、駆動ベルト23の中途部には上下方向に長い係合ベーン29が固定されている。駆動ベルト23の別の中途部にはベルト固定ブラケット30が取付けられている。ベルト固定ブラケット30は、上端部寄りの位置において、かご4からホール乗り場6に向かって折曲げられている。この折曲げ部が押え付け具等を用いて駆動ベルト23を挟持するようにしてベルト固定ブラケット30は駆動ベルト23に固定される。ベルト固定ブラケット30の下端部はドアパネル10に固定されている。
【0023】
係合ベーン29はリンクプレート31によって、ドアパネル9に固定された係合ベーン32と連結されている。リンクプレート31の一端部には係合ベーン29が回動自在に枢着されており、リンクプレート31の他端部には係合ベーン32が回動自在に枢着されている。ホールドア7(図1)には係合用のドライブローラ7aが突設されている。このドライブローラ7aは、係合ベーン29、32と係合する。
【0024】
ドアモータ12、プーリ21、22、駆動ベルト23、ベルト固定ブラケット30及び係合ベーン29、32によってかごドア駆動機構13が構成される。係合ベーン29、リンクプレート31及び係合ベーン32によって係合装置14が構成される。
【0025】
本実施形態に係るエレベータドア装置11では、ドアハンガー26に取付具33を介して複数例えば2個のセンサ34、35が取付けられている。センサ34、35は静電容量式のセンサであり、被検出体である一つの穴19が接近するとき及び遠ざかるときのこの穴19とセンサ34、35との間の静電容量の変化を検出する。各センサ34、35は、静電容量の変化を例えば電圧変化として出力するための回路も有する。これらのセンサ34、35及び複数の穴19によってセンサ部15が構成される。センサ34、35とドア開閉制御部16との間は、それぞれプラスチック製の箱体がチェーン状に接続された外囲体の中を通された信号ケーブルによって電気的に接続されている。
【0026】
図3はセンサ部15を含むエレベータドア装置11の部分斜視図である。図4はセンサ34単体を示す図である。図3、図4に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。センサ34とベース部材17との間の各静電容量は、上列の穴19の有無に応じて変化する。センサ34が右方に動く場合、このセンサ34と上列の各穴19との相対的な距離は変わる。センサ34は、このセンサ34が臨むベース部材17の対向面上に、穴19が存在する場合、オン電圧を出力し、穴19が存在しない場合、オフ電圧を出力する。センサ35も下列の穴19の有無に応じて変化し、センサ34と同様にオン電圧又はオフ電圧を出力する。
【0027】
ドア開閉制御部16は、戸開時及び戸閉時のドアモータ12のモータ速度を常時モニタできるようにされている。ドア開閉制御部16は、これらのセンサ34、35からのオン及びオフの検出パターンによって、穴19の位置を判定可能になっている。ドア開閉制御部16はCPU、ROM及びRAMからなる。このROMには、センサ34、35によるオンオフの検出パターンと、ドア位置との対応関係が記憶されている。CPUがこれらのセンサ34、35からの最低4種類の検出パターンに応じたドア位置の情報を、ROMの対応関係から読込むことによって、ドア開閉制御部16は、ドアパネル9、10の位置を特定することができるようになっている。
【0028】
換言すれば、本実施形態に係るエレベータドア装置11は、検出機能を有する素子を移動部材側に付けている。ベース部材17の位置は固定されている。移動しない固定部材側のベース部材17に穴19が複数開けられている。エレベータドア装置11は、ドアパネル9、10の位置を検出するために、被検出体、即ち検出される対象である穴19が接近したことを検出するセンサ34、35を、移動体側であるかごドア側に、複数個取付けているのである。位置が固定されているドア駆動装置のベース部材17側に複数個の穴19を開けておき、複数個のセンサ34、35の検出パターンの組合せにより検出できるドア位置の数を増やすようになっている。
【0029】
このような構成の本実施形態に係るエレベータドア装置11は、かご4がホール乗り場6へ着床する場合とかご4がホール乗り場6から離れる場合とにおいてそれぞれ、図示しないエレベータシステムの主制御手段より、戸開及び戸閉の指令信号を受ける。ドア開閉制御部16は、ドアモータ12を回転駆動する。ドア開閉制御部16が行う回転駆動処理は、ホールドア7側のドライブローラ7aに係合した連結状態と、非連結状態とをそれぞれ駆動ベルト23の走行方向が時計回りと反時計回りとの各方向に応じてドアモータ12へ指令を送るものである。
【0030】
図5は穴19の検出パターンを説明するための図である。ここで図5(a)はセンサ34、35と、複数の穴19との位置関係を示す図である。図5(b)は図5(a)の位置関係に対応するセンサ34、35の各センサ電圧値の一例を示す図である。図5の例では、上列の穴19と下列の穴19との組合せのパターンは、横方向に沿って左から右へ向かって、(オフ、オフ)、(オフ、オン)、(オン、オフ)の3種類である。(オフ、オフ)という検出パターンが位置(1)のパターンであるという対応関係をROMからドア開閉制御部16は読出す。同様に、(オフ、オン)、(オン、オフ)の各検出パターンが位置(2)、(3)のパターンであるという対応関係をROMからドア開閉制御部16は読出す。ドア開閉制御部16は、ドアモータ12を等速制御している場合、位置(3)の検知後、一定時間の経過を検知することによって、(オン、オン)の検出パターンを検出することもできる。
【0031】
かごドア駆動機構13がドアパネル10を右方向へ動かすと、ドアハンガー26の取付具33上に取付けられたセンサ34、35は右方へと移動する。センサ34がオフを出力し、且つセンサ35がオフを出力した場合、ドア開閉制御部16は、ドアパネル10の位置が全閉位置に近い位置(1)であることを認識する。更にドアパネル10が移動し、センサ34、35のセンサ出力がそれぞれオフ、オンである場合、ドア開閉制御部16はドアパネル10が位置(2)であることを認識する。位置(3)についても同様である。
【0032】
かごドア駆動機構13がドアパネル10を左方向へ動かすときの検出パターンの検出方法も右方向へ動かすときの例と同様である。
【0033】
エレベータドア装置11は必ずかごドアとしてのドアパネル9、10の複数の位置を検出する必要がある。従来技術では、ベース部材側に多数のセンサあるいはスイッチング素子を設け、多数のセンサやスイッチング素子を用いてドアパネルの複数の開閉位置を検出している。本実施形態に係るエレベータドア装置11は、2箇所に取付けられたセンサ34、35によって、従来技術の例と同等のドアパネルの複数の開閉位置の検出機能を実現することができるようになる。
【0034】
係合装置14にはドアパネル9、10を閉合するロック装置が作用するようにもなっている。このロック装置を動作させる場合など、エレベータドア装置11は、ドアパネル9、10の動きが阻止される状態にロック装置をロックさせる場合と、この状態を解除する場合のドアパネルの位置それぞれをセンサ34、35を用いて検出する。ドアパネル9、10が所定の位置まで来たらロック装置を動作させる場合、センサを固定側のベース部材17に取付けて検出機能を実現するためには、多数個のセンサを要する。これらのセンサの位置や出力を個々に調整することは作業効率が好ましくない。これに対して、本実施形態に係るエレベータドア装置11によれば、2個のセンサ34、35によってかごドアの細かい複数の位置を精度よく検出することができるようになる。
【0035】
ドア開閉制御部16は細かい位置合わせのための戸開閉制御を行うことがある。戸閉端近くの制御距離の大きさと、戸閉端及び戸開端の中間位置における制御距離の大きさとは異なる。ドア開閉制御部16は、ドアモータ12への指令値として、与えている電力値やパルス数などを管理している。ドアモータ12はエンコーダを有し、このエンコーダは、ドアモータ12へ指令を与えられた時点で基準値を記憶しておく。エンコーダは、時々刻々と変わるドアモータ12の動作量を、この基準値からの変動量の差により監視している。本実施形態に係るエレベータドア装置11によれば、ドアパネル9、10が指令値に対して実際にどれだけ変位したかについての情報を、ドア開閉制御部16がフィードバックにより確認することもできるようになる。また、ドアパネル9、10の細かい位置合わせを行えるとともに、安全にドアパネル9、10の開閉を行える。
【0036】
(第1の変形例)
上記実施形態に係るエレベータドア装置11では、穴19の列数は上下2列であり、左右複数箇所のドア位置を認識可能に構成されていたが、このエレベータドア装置11は、穴19の列数や穴19の位置、穴19の形状、穴19の配置パターンなどを種々変更可能である。
【0037】
図6は本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る穴の検出パターンを説明するための図である。図6(a)はセンサ34、35と、複数の貫通穴との位置関係を示す図である。図6(b)は図6(a)の位置関係に対応するセンサ34、35の各センサ電圧値の一例を示す図である。センサ34、35のセンサ出力はドア開閉制御部16に入力される。ベース部材17の対向面上には、穴36、37が上下2列に形成されている。穴36の左側の縁、右側の縁の各位置と、穴37の左側の縁、右側の縁の各位置とはずらされている。穴36、37の検出タイミングがずれるようにしてこれらの穴36、37がずらされて配置されている。ドア開閉制御部16のROMには、2つの穴36、37の各縁の位置のずれ量wが予め記憶されており、ずれ量に対応する位置(4)、(5)の情報が記憶されている。これら以外の構成は上述した構成と同じである。
【0038】
このような構成により、センサ34、35が左側から右側に移動すると、センサ34がオフを出力し始める。この状態でセンサ35がオフを出力すると、ドア開閉制御部16は、センサ35によるセンサ値の立ち下がりエッジを検出し、ドアパネル10の位置が位置(4)であることを認識する。また、センサ34、35が左側から右側に移動したときに、センサ35が先にオフを出力し始めた状態でセンサ34がオフを出力すると、ドア開閉制御部16は、センサ34によるセンサ値の立ち下がりエッジを検出し、ドアパネル10の位置が位置(5)であることを認識する。ドア開閉制御部16がセンサ34、35を、右側から左側へ動かすときの検出方法も右側から左側へ動かすときの例と同様である。両方向にセンサ34、35が動かされる場合、ドア開閉制御部16はセンサ値の立ち上がりエッジを検出するようにしてもよい。
【0039】
本発明のこの変形例に係るエレベータドア装置によれば、検出センサの信号の立ち上がりエッジ、もしくは、立ち下がりエッジの信号の組合せを使用できるようになるため、検出可能な位置の数を増やすことができるようになる。
【0040】
(第2の変形例)
また、第1の実施形態及び第1の変形例に係るエレベータドア装置では、ドアハンガー26の移動方向に沿って、互いに狭い間隔で複数の穴19をベース部材17に設けておくようにしてもよい。このようにすれば、カードアロックを落とす位置を決める場合など、数mm単位のきめ細やかなドア開閉制御を行えるようになる。
【0041】
(第2の実施形態)
検出センサは駆動ベルト23上に取付けてもよい。図7は本発明の第2の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。同図に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。エレベータドア装置11Aは、図示しないドアパネル9、10と、かごドア駆動機構13と、係合装置14と、以下に述べるセンサ部からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16とを備える。
【0042】
エレベータドア装置11Aは、水平面部18を有するベース部材17Aを備える。この水平面部18に複数のスリット穴38が形成されている。駆動ベルト23の2つの面のうち、プーリ21、22の各外周面と接する側の面と反対側の面には、センサ39、40が、この面内において駆動ベルト23の走行方向と直交する方向に沿って2つ並べて配置されている。センサ39、40には磁気式距離センサ又は光学式距離センサが用いられる。磁気式距離センサは、内蔵コイルを有し、この内蔵コイルのインダクタンスの変化量に基づき距離を検出する。光学式距離センサは、対象物に照射した光の反射光の強度に基づき距離を検出するものであり、光源と、駆動ベルト23にて反射されたこの光源からの光を受光する受光素子とを有する。センサ39、40及びスリット穴39により、ドアパネル10の全開位置および全閉位置の範囲内での開閉位置を検出するセンサ部の機能が実現される。
【0043】
このような構成により、本実施形態に係るエレベータドア装置11Aは第1の実施形態に係るエレベータドア装置11の例と同じドア開閉駆動制御を行う。
【0044】
本発明のこの実施形態に係るエレベータドア装置によれば、やはり多数の近接センサを設けずに、ドアパネル9、10の複数の開閉位置を確実に検出できるようになる。
【0045】
(第3の実施形態)
センサの個数を1個にして、ドアパネル9、10の位置を識別するマークの種類を増やすようにしてもよい。マークには駆動ベルト23上に描画されたパターンが用いられる。
【0046】
図8は本発明の第3の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。同図に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。エレベータドア装置11Bは、図示しないドアパネル9、10と、かごドア駆動機構13と、係合装置14と、以下に述べるセンサ部からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16とを備える。
【0047】
エレベータドア装置11Bは、水平面部18にセンサ41、42を設置したベース部材17Bを備える。センサ41、42はいずれも光学式距離センサである。センサ41、42は光源、受光素子、センサ値出力回路を有する。
【0048】
図9は本実施形態に係るエレベータドア装置に用いられる駆動ベルト23上に描画されたパターンの一例を示す図である。各プーリの各外周面と接する側の面と反対側の駆動ベルト23の面23aには、検出用のパターン43、44が形成されている。光源からの光は、面23aにて反射し、反射光を受光素子が受光し、センサ値出力回路は反射光強度に応じた大きさの電圧を出力するようになっている。センサ41、42、駆動ベルト23、パターン43、44によりセンサ部の機能が実現される。
【0049】
このような構成のエレベータドア装置11Bは、センサ41、42がパターン43、44が接近したことを検出し、センサ41、42に接続されたドア開閉制御部16は、ROMに記憶された位置の情報についてドアパネル9、10の位置を検出する。
【0050】
これらのセンサ41、42の設置位置はベース部材17Bに対して固定されている。駆動ベルト23上に描かれた検出パターンは、位置に応じて異なる。これらのパターンがセンサ41、42により検出されることによりドア位置が検出される。
【0051】
本発明のこの実施形態に係るエレベータドア装置11Bによれば、第1及び第2の各実施形態に係るエレベータドア装置に比べてセンサ数が1個で、従来技術で必要であった多数の近接センサを用いたドア位置検出機能を実現できる。
【0052】
(第4の実施形態)
ベース部材17に形成される穴の大きさを位置に応じて変えるようにしてもよい。図10は本発明の第4の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。同図に示す符号のうち上述した要素と同じ要素を有するものはそれらと同じ要素を表す。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。エレベータドア装置11Cは、ドアパネル10に加え、図示しないドアパネル9と、かごドア駆動機構13と、係合装置14と、以下に述べるセンサ部からの信号に基づきドアモータ12のモータ速度を制御するドア開閉制御部16とを備える。
【0053】
エレベータドア装置11Cは、ドアハンガー26の二面のうち、ベース部材17Cと対向する側の面上に、それぞれ位置に応じて異なるサイズの径を有する丸形の穴45−47が形成されている。センサ48は、静電容量式センサ、磁気式距離センサ又は光学式距離センサである。検出面をベース部材17Cへ向けた状態でセンサ48はドアハンガー26に取付けられている。センサ48及び穴45−47はセンサ部を構成する。
【0054】
このような構成により、センサ48は、マークとしての穴45−47の大きさによってセンサ出力を変えて出力する。センサ48は移動体であるかごドア側に設置されており、位置が固定されているかごドアのベース部材17C側に、検出を望む位置ごとに、穴45−47が開けられている。センサ48からのセンサ出力値はセンサ48に接続されたドア開閉制御部16へと入力される。穴45、穴46及び穴47の各径の大きさは異なるため、センサ48から出力されるセンサ電圧の大きさは異なる。ドア開閉制御部16は予め保持する位置の情報に基づいて、ドアパネル9、10のドア位置を判別する。
【0055】
本実施形態に係るエレベータドア装置11Cによれば、調整に要する作業の量が少ない。また、図7の構成中のベース部材17Aのスリット穴38の大きさを、位置に応じて変えるようにもできる。
【0056】
(第5の実施形態)
本発明の実施の形態に係るエレベータドア装置は、センサとしてバーコードリーダを用い、ドアパネルの位置を識別するマークとしてそれぞれベース部材17上の複数箇所に貼設された複数のバーコードラベルを用いるようにもできる。各バーコードラベルには、位置情報が化体されている。ドア開閉制御部16のROMには、位置の情報と、バーコードとの対応テーブルが記憶されている。この対応テーブルの一例を表1に示す。
【表1】
【0057】
例えばバーコードラベルをベース部材17の左右方向の全開位置、全閉位置及びこれらの全開位置、全閉位置の中間位置のそれぞれに予め貼設しておく。バーコードリーダは、一列に配列された多数の受光素子からなり、バーコードからの反射光を受光して受光量に応じた電気信号に変換して出力するラインセンサと、このラインセンサから出力される電気信号を増幅する増幅器と、この増幅器にて増幅された電気信号を二値化してバーコードのバー/スペースに対応した二値化信号を生成する二値化回路と、この二値化信号を用いて各種信号処理を行う信号処理回路とを有する。バーコードリーダからの出力信号はドア開閉制御部16に送られて、ドア開閉制御部16は予め保持する基準信号と出力信号とを比較することにより、位置の情報を出力する。
【0058】
これら以外の構成は図2の構成と同じである。本実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの構成も図1の構成と同じである。
【0059】
本発明のこの実施形態に係るエレベータドア装置によれば、ドアパネル9、10の移動距離が小さい場合でも、バーコードリーダがバーコードを確実に認識することができるため、ドア位置を容易に認識できるようになる。ドアパネル9、10が少し動きさえすれば、ドア開閉制御部16は、ドアパネル9、10の位置を認識できる。1個のバーコードリーダを移動側のドアハンガーや駆動ベルトに取付けておくだけでよい。
【0060】
(他の例)
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上記実施形態では、貫通穴である穴19,36,37,45−47がマークとして機能していたが、マークとして窪みを使ってもよい。バーコード方式については、バーコードリーダにより、バーコードの非反射部のバーの羅列信号を瞬時、かつ、一度に読み取る方式ではなく、バーコードリーダを使用せずに、ドアパネル側に固定された単純な固定式の1つの投受光素子により、ドアパネルの移動に合わせてバーの長さ・数を順次読み込んでいき、時系列の信号の変化パターンからパターン認識の演算を行い位置を特定する方式にしても良い。
【0061】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置を含むエレベータの概略的な全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るエレベータドア装置の部分斜視図である。
【図4】センサ単体を示す図である。
【図5】マークの検出パターンを説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る穴の検出パターンを説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るエレベータドア装置に用いられる駆動ベルト上に描画されたパターンの一例を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係るエレベータドア装置の要部の斜視図である。
【図11】係合装置を備えたエレベータドア装置の正面図である。
【符号の説明】
【0063】
1…昇降路、2…巻上機、3…ロープ、4…かご、5…つりあい重り、6…ホール乗り場、7…ホールドア、7a…ドライブローラ、8…出入口、8a…枠体、9,10…ドアパネル、11,11A,11B,11C…エレベータドア装置、12…ドアモータ、13…かごドア駆動機構、14…係合装置、15…センサ部、16…ドア開閉制御部(記憶部、演算部)、17,17A,17B,17C…ベース部材、18…水平面部、19,36,37,45−47…穴(マーク)、20…取付具、21,22…プーリ、23…駆動ベルト、23a…面、24…ハンガーレール、24a,24b…支持軸、25,26…ドアハンガー(ドアパネル懸架部材)、27…上側ローラ、28…下側ローラ、29,32…係合ベーン、30…ベルト固定ブラケット、31…リンクプレート、33…取付具、34,35,39、40,41,42,48…センサ、38…スリット穴、43,44…パターン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごと、
このかごに対して移動可能なドアパネルと、
前記かごに固定され、それぞれがこのドアパネルの複数の位置を示す複数のマークが形成されたベース部材と、
このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、
このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出するセンサ部と、
このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記各マークが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項2】
前記ベース部材には複数個の穴が形成されており、前記センサ部はそれぞれがこれらの穴の有無を検出する複数個のセンサを有し、前記記憶部は前記センサからのセンサ出力パターンの組合せと前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶しており、前記演算部は、この対応関係を用いて演算を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータドア装置。
【請求項3】
前記ベース部材には、前記複数個の穴が、前記ドアパネルが開閉される方向に沿って少なくとも2列に形成されており、前記複数個のセンサはこれらの列ごとに設けられたことを特徴とする請求項2記載のエレベータドア装置。
【請求項4】
前記ベース部材には各列ごとに設けられた前記複数個の穴が上下方向にずれた位置に形成されており、前記記憶部は前記複数個のセンサが出力するセンサ出力の信号の立ち上がりエッジ又は立下りエッジのタイミングの組合せと前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶しており、前記演算部はこの対応関係を使用して演算を行うことを特徴とする請求項3記載のエレベータドア装置。
【請求項5】
前記かごドア駆動機構は、前記ベース部材に設けられたレールと、このレールに沿って前記ドアパネルを前記戸開方向および前記戸閉方向に移動させるドア開閉機構と、動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達するための駆動ベルトとを有し、この駆動ベルト上に前記センサ部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のエレベータドア装置。
【請求項6】
かごと、
このかごに対して移動可能なドアパネルと、
前記かごに固定されたベース部材と、
このベース部材に設けられたレール、このレールに沿って前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に移動させるドア開閉機構、および動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達し、それぞれが前記ドアパネルの複数の位置を表し各位置に応じて異なる形状を有する複数の検出パターンをベルト面に描かれた駆動ベルトを有するかごドア駆動機構と、
前記ベース部材に設けられ、このかごドア駆動機構の前記駆動ベルトの各検出パターンを検出するセンサ部と、
このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記検出パターンが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項7】
かごと、
このかごに対して移動可能なドアパネルと、
前記かごに固定され、それぞれこのドアパネルの複数の位置を表し、各位置に応じて大きさの異なる複数のマークが形成されたベース部材と、
このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、
このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出し前記各マークの大きさに応じて異なるセンサ出力値を生成するセンサ部と、
このセンサ部が生成する前記センサ出力値と、前記各マークの大きさが表す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項8】
前記かごドア駆動機構は、前記ベース部材に設けられたレールと、このレールに沿って前記ドアパネルを前記戸開方向および前記戸閉方向に移動させるドア開閉機構と、動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達するための駆動ベルトとを有し、この駆動ベルト上に前記センサ部が設けられたことを特徴とする請求項7記載のエレベータドア装置。
【請求項9】
前記ベース部材にはバーコードが形成され、前記センサ部はこのバーコードを読取るバーコードリーダであり、前記記憶部には前記バーコードと前記ドアパネルの位置との対応テーブルが記憶されていることを特徴とする請求項1、6、7のいずれかに記載のエレベータドア装置。
【請求項1】
かごと、
このかごに対して移動可能なドアパネルと、
前記かごに固定され、それぞれがこのドアパネルの複数の位置を示す複数のマークが形成されたベース部材と、
このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、
このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出するセンサ部と、
このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記各マークが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項2】
前記ベース部材には複数個の穴が形成されており、前記センサ部はそれぞれがこれらの穴の有無を検出する複数個のセンサを有し、前記記憶部は前記センサからのセンサ出力パターンの組合せと前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶しており、前記演算部は、この対応関係を用いて演算を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータドア装置。
【請求項3】
前記ベース部材には、前記複数個の穴が、前記ドアパネルが開閉される方向に沿って少なくとも2列に形成されており、前記複数個のセンサはこれらの列ごとに設けられたことを特徴とする請求項2記載のエレベータドア装置。
【請求項4】
前記ベース部材には各列ごとに設けられた前記複数個の穴が上下方向にずれた位置に形成されており、前記記憶部は前記複数個のセンサが出力するセンサ出力の信号の立ち上がりエッジ又は立下りエッジのタイミングの組合せと前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶しており、前記演算部はこの対応関係を使用して演算を行うことを特徴とする請求項3記載のエレベータドア装置。
【請求項5】
前記かごドア駆動機構は、前記ベース部材に設けられたレールと、このレールに沿って前記ドアパネルを前記戸開方向および前記戸閉方向に移動させるドア開閉機構と、動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達するための駆動ベルトとを有し、この駆動ベルト上に前記センサ部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のエレベータドア装置。
【請求項6】
かごと、
このかごに対して移動可能なドアパネルと、
前記かごに固定されたベース部材と、
このベース部材に設けられたレール、このレールに沿って前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に移動させるドア開閉機構、および動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達し、それぞれが前記ドアパネルの複数の位置を表し各位置に応じて異なる形状を有する複数の検出パターンをベルト面に描かれた駆動ベルトを有するかごドア駆動機構と、
前記ベース部材に設けられ、このかごドア駆動機構の前記駆動ベルトの各検出パターンを検出するセンサ部と、
このセンサ部からのセンサ出力の値と、前記検出パターンが示す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項7】
かごと、
このかごに対して移動可能なドアパネルと、
前記かごに固定され、それぞれこのドアパネルの複数の位置を表し、各位置に応じて大きさの異なる複数のマークが形成されたベース部材と、
このベース部材に設けられ、前記ドアパネルを戸開方向および戸閉方向に開閉駆動するかごドア駆動機構と、
このかごドア駆動機構に設けられ、前記ベース部材の各マークを検出し前記各マークの大きさに応じて異なるセンサ出力値を生成するセンサ部と、
このセンサ部が生成する前記センサ出力値と、前記各マークの大きさが表す前記ドアパネルの位置との対応関係を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶された前記対応関係を用いて、前記ドアパネルの開閉位置を演算して求める演算部と、を備えたことを特徴とするエレベータドア装置。
【請求項8】
前記かごドア駆動機構は、前記ベース部材に設けられたレールと、このレールに沿って前記ドアパネルを前記戸開方向および前記戸閉方向に移動させるドア開閉機構と、動力源からの動力をこのドア開閉機構に伝達するための駆動ベルトとを有し、この駆動ベルト上に前記センサ部が設けられたことを特徴とする請求項7記載のエレベータドア装置。
【請求項9】
前記ベース部材にはバーコードが形成され、前記センサ部はこのバーコードを読取るバーコードリーダであり、前記記憶部には前記バーコードと前記ドアパネルの位置との対応テーブルが記憶されていることを特徴とする請求項1、6、7のいずれかに記載のエレベータドア装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−137956(P2010−137956A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315672(P2008−315672)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
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