エレベータ引き戸の案内装置
【課題】引き戸の強度や剛性を大きくすることなく、引き戸に設けられたガイドシューが敷居の案内溝から外れることを防止するとともに、ガイドシューの案内溝への嵌合作業や取外す作業を容易にする。
【解決手段】エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸1の下縁部に設けられたガイドシュー2と、出入口の敷居4に設けられてガイドシュー2がスライド可能に嵌合する案内溝5とを有し、案内溝5は、その長手方向と直交する面内の横幅寸法が大きい幅広部6とこの幅広部6より上側に位置して横幅寸法が幅広部6より小さい幅狭部7とを有し、ガイドシュー2は、幅広部6に嵌合するとともに案内溝5の長手方向と直交する面内の横幅寸法が幅狭部7より大きい抜止部8を有する。案内溝5の底面の一部には、ガイドシュー2の投影面積より大きな面積の開口穴61が形成され、ガイドシュー2は引き戸1に着脱可能に取付けられている。
【解決手段】エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸1の下縁部に設けられたガイドシュー2と、出入口の敷居4に設けられてガイドシュー2がスライド可能に嵌合する案内溝5とを有し、案内溝5は、その長手方向と直交する面内の横幅寸法が大きい幅広部6とこの幅広部6より上側に位置して横幅寸法が幅広部6より小さい幅狭部7とを有し、ガイドシュー2は、幅広部6に嵌合するとともに案内溝5の長手方向と直交する面内の横幅寸法が幅狭部7より大きい抜止部8を有する。案内溝5の底面の一部には、ガイドシュー2の投影面積より大きな面積の開口穴61が形成され、ガイドシュー2は引き戸1に着脱可能に取付けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ引き戸の案内装置に関し、特に、引き戸に設けられたガイドシューが敷居に形成された案内溝から外れないようにするエレベータ引き戸の案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1に記載されたようなエレベータ引き戸の案内装置が知られている。このエレベータ引き戸の案内装置によれば、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸が設けられ、引き戸の下縁部にガイドシュー(特許文献1では案内片と表示)が設けられている。ガイドシューは、敷居に設けられた案内溝にスライド可能に嵌合されている。
【0003】
案内溝の横幅寸法は、ガイドシューの横幅寸法より僅かに大きく形成され、ガイドシューは案内溝に対して上方から出し入れ可能となっている。
【0004】
なお、エレベータ引き戸としては、エレベータ乗場に設けられた乗り場ドア、乗りかごに設けられたかごドアが該当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−58784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述のエレベータ引き戸の案内装置においては、以下の点について配慮がなされていない。
【0007】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸に衝突すると、引き戸に大きな外力が作用して引き戸が大きく撓む場合がある。引き戸が大きく撓むと、この撓みに伴ってガイドシューが上方へ持ち上げられ、ガイドシューが敷居の案内溝から外れ、引き戸の開閉が妨げられる場合がある。
【0008】
なお、引き戸の強度や剛性を高めれば、引き戸に外力が作用した場合における引き戸の撓み量を小さくすることができ、ガイドシューが敷居の案内溝から外れることを防止することが可能となる。
【0009】
しかしその場合には、引き戸の強度や剛性を高めるために行う補強により引き戸の重量が増し、重量が増した引き戸を開閉する場合の慣性エネルギーが増大する。そのため、引き戸を開閉するための駆動装置の駆動力を上げる必要が生じたり、戸閉動作時に人や物が引き戸に挟まれた場合における引き戸の緊急停止性能が低下するという問題が生じる。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、引き戸の強度や剛性を高めることなく、引き戸に設けられたガイドシューが敷居の案内溝から外れることを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施の形態に係る特徴は、エレベータ引き戸の案内装置において、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸の下縁部に設けられたガイドシューと、前記出入口の敷居に設けられて前記ガイドシューがスライド可能に嵌合する案内溝と、を有し、前記案内溝は、この案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が大きい幅広部とこの幅広部より上側に位置して横幅寸法が前記幅広部より小さい幅狭部とを有し、前記ガイドシューは、前記幅広部に嵌合するとともに前記案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が前記幅狭部より大きい抜止部を有し、かつ、前記案内溝の底面の一部には、前記ガイドシューの投影面積より大きな面積の開口穴が形成され、前記ガイドシューは前記引き戸に着脱可能に取付けられていることである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、敷居の案内溝に嵌合された引き戸のガイドシューが、引き戸の強度や剛性を高めることなく案内溝から外れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図2】その側面図である。
【図3】第1の実施の形態の第1の変形例を示す側面図である。
【図4】第1の実施の形態の第2の変形例を示す側面図である。
【図5】第1の実施の形態の第3の変形例を示す側面図である。
【図6】第2の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図7】その側面図である。
【図8】第3の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図9】その側面図である。
【図10】第4の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図11】その側面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図13】その側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置は、図1及び図2に示すように、エレベータ乗りかごに、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸1であるかごドアが設けられ、引き戸1の下縁部にはガイドシュー2が取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。なお、ガイドシュー2は、引き戸1の下縁部の長手方向に沿って複数個ネジ止めされている。
【0016】
エレベータ乗りかごには、引き戸1の下縁部と対向する位置に敷居4が設けられ、この敷居4には、ガイドシュー2がスライド可能に嵌合する案内溝5が形成されている。
【0017】
案内溝5は、引き戸1のスライド方向に沿って直線状に形成され、この案内溝5の長手方向と直交する面内の断面形状が、図2に示すように、下側に位置する幅広部6と上側に位置する幅狭部7とを有する段付形状に形成されている。案内溝5を長手方向と直交する面内で断面した場合の案内溝5の幅広部6の横幅寸法が“A”、幅狭部7の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0018】
ガイドシュー2は、金属で一体に形成された抜止部8と取付部9とを有し、取付部9の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部8の周面であって案内溝5に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材10が被覆されている。
【0019】
抜止部8は、ガイドシュー2を案内溝5の長手方向と直交する面で断面にした場合の横幅寸法が“C”に形成され、この横幅寸法“C”は、案内溝5の幅広部6の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝5の幅狭部7の横幅寸法“B”より大きく形成されている。また、この抜止部8は、案内溝5の幅広部6にスライド可能に嵌合されている。
【0020】
このような構成において、ガイドシュー2が案内溝5に嵌合されており、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー2が案内溝5内をスライドし、抜止部8は幅広部6内をスライドする。
【0021】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突すると、引き戸1に大きな外力が作用し、引き戸1が撓む場合がある。引き戸1が撓むと、その撓みに伴ってガイドシュー2が上方に持ち上げられる。
【0022】
ガイドシュー2が上方に持ち上げられた場合、横幅寸法が“C”である抜止部8は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部7に引っ掛かり、幅狭部7を通過することが阻止される。言い換えると、抜止部8を有するガイドシュー2が案内溝5から外れることが防止され、案内溝5に対するガイドシュー2の嵌合状態を維持することができ、引き戸1のスムーズな開閉動作を維持することができる。
【0023】
ガイドシュー2は、引き戸1の下縁部に取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。このため、引き戸1の設置作業に際しては、引き戸1から外したガイドシュー2を案内溝5の端部から案内溝5に嵌合させ、ガイドシュー2を取外した引き戸1を敷居4の上方に位置させ、案内溝5に嵌合されているガイドシュー2を引き戸1の下縁部に取付ネジ3でネジ止めすることができる。これにより、引き戸1に取付けられているガイドシュー2を案内溝5の端部から案内溝5に嵌合する場合に比べて、引き戸1の設置作業に要する時間と手間とを大幅に軽減することができる。
【0024】
なお、第1の実施の形態では、引き戸1の一例としてエレベータ乗りかごのかごドアを例に挙げて説明したが、本発明のエレベータ引き戸の案内装置を、エレベータ乗場に設けられる引き戸である乗り場ドアにも適用することが可能である。
【0025】
図3ないし図5は、第1の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置の変形例を示したものである。
【0026】
図3に示す第1の変形例では、敷居4に案内溝11が形成され、引き戸1の下縁部には案内溝11にスライド可能に嵌合するガイドシュー12がネジ止めされている。
【0027】
案内溝11は、案内溝11の長手方向と直交する面内の断面形状が台形状に形成され、案内溝11の下側に位置する幅広部13と、幅広部13より上側に位置する幅狭部14とを有している。幅広部13の横幅寸法が“A”、幅狭部14の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0028】
ガイドシュー12は、金属で一体に形成された抜止部15と取付部16とを有し、取付部16の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部15の周面であって案内溝11に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材(図示せず)が被覆されている。
【0029】
抜止部15は、ガイドシュー12を案内溝11の長手方向と直交する面で断面にした場合の断面形状が台形状に形成され、その最大箇所の横幅寸法が“C”に形成されている。この横幅寸法“C”は、案内溝11の幅広部13の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝11の幅狭部14の横幅寸法“B”より大きく形成されている。
【0030】
この変形例においても、引き戸1への外力の作用に伴ってガイドシュー12が上方に持ち上げられた場合、最大箇所の横幅寸法が“C”である抜止部15は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部14を通過することが阻止され、ガイドシュー12が案内溝11から外れることが防止される。
【0031】
図4に示す第2の変形例では、敷居4に案内溝17が形成され、引き戸1の下縁部には案内溝17にスライド可能に嵌合するガイドシュー18がネジ止めされている。
【0032】
案内溝17は、案内溝17の長手方向と直交する面内の断面形状が円形状に形成され、案内溝17の上下方向の中間部に位置する幅広部19と、幅広部19より上側に位置する幅狭部20とを有している。幅広部19の横幅寸法が“A”、幅狭部20の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0033】
ガイドシュー18は、金属で一体に形成された抜止部21と取付部22とを有し、取付部22の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部21の周面であって案内溝17に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材(図示せず)が被覆されている。
【0034】
抜止部21は、ガイドシュー18を案内溝17の長手方向と直交する面で断面にした場合の断面形状が円形状に形成され、その最大箇所の横幅寸法が“C”に形成されている。この横幅寸法“C”は、案内溝17の幅広部19の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝17の幅狭部20の横幅寸法“B”より大きく形成されている。
【0035】
この変形例においても、引き戸1への外力の作用に伴ってガイドシュー18が上方に持ち上げられた場合、最大箇所の横幅寸法が“C”である抜止部21は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部20を通過することが阻止され、ガイドシュー18が案内溝17から外れることが防止される。
【0036】
図5に示す第3の変形例では、敷居4に案内溝23が形成され、引き戸1の下縁部には案内溝23にスライド可能に嵌合するガイドシュー24がネジ止めされている。
【0037】
案内溝23は、案内溝23の長手方向と直交する面内の断面形状がコの字型に形成され、案内溝23の下側に位置する幅広部25と、幅広部25より上側に位置する幅狭部26とを有している。幅広部25の横幅寸法が“A”、幅狭部26の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0038】
ガイドシュー24は、金属で一体に形成された抜止部27と取付部28とを有し、取付部28の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部27の周面であって案内溝23に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材(図示せず)が被覆されている。
【0039】
抜止部27は、ガイドシュー24を案内溝23の長手方向と直交する面で断面にした場合の断面形状がコの字型に形成され、幅狭部26より下側に位置する部分の横幅寸法が“C”に形成されている。この横幅寸法“C”は、案内溝23の幅広部25の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝23の幅狭部26の横幅寸法“B”より大きく形成されている。
【0040】
この変形例においても、引き戸1への外力の作用に伴ってガイドシュー24が上方に持ち上げられた場合、横幅寸法が“C”である抜止部27は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部26を通過することが阻止され、ガイドシュー24が案内溝23から外れることが防止される。
【0041】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図6及び図7に基づいて説明する。なお、本実施の形態及び以下に説明する他の実施の形態において、先行して説明した実施の形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0042】
エレベータ乗りかごには、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸1であるかごドアが設けられ、引き戸1の下縁部にはガイドシュー31が取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。なお、ガイドシュー31は、引き戸1の下縁部の長手方向に沿って複数個ネジ止めされている。
【0043】
エレベータ乗りかごには、引き戸1の下縁部と対向する位置に敷居4が設けられ、この敷居4には、ガイドシュー31がスライド可能に嵌合する案内溝32が形成されている。
【0044】
案内溝32は、引き戸1のスライド方向に沿って直線状に形成され、案内溝32の底面に、この案内溝32の長手方向に沿って延出した突起33が設けられている。突起33は、案内溝32の長手方向と直交する面内の横幅寸法が上下位置で異なり、下側に横幅寸法が小さい幅狭部34を有し、上側に幅狭部34より横幅寸法が大きい幅広部35を有している。なお、幅狭部34の横幅寸法が“D”、幅広部35の横幅寸法が“E(但し、D<E)”に形成されている。
【0045】
ガイドシュー31は、金属で一体に形成された抜止部36と取付部37とを有し、取付部37の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。
【0046】
抜止部36には、突起33にスライド可能に嵌合するスリット38が形成され、このスリット38は下側に幅狭部39が形成され、上側に幅広部40が形成されている。案内溝32の長手方向と直交する面内の幅狭部39の横幅寸法が“F”、幅広部40の横幅寸法が“G(但し、F<G)”に形成されている。なお、スリット38の幅狭部39の横幅寸法“F”は、突起33の上側の横幅寸法“E”より小さく形成されている。
【0047】
このような構成において、ガイドシュー31が案内溝32に嵌合されており、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー31が案内溝32内をスライドする。
【0048】
さらに、スリット38が突起33に嵌合されており、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー31はスリット38を突起33に嵌合させた状態で案内溝32内をスライドする。
【0049】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突すると、引き戸1に大きな外力が作用し、引き戸1が撓む場合がある。引き戸1が撓むと、その撓みに伴ってガイドシュー31が上方に持ち上げられる。
【0050】
ガイドシュー31が上方に持ち上げられた場合、横幅寸法が“F”であるスリット38の幅狭部39の縁部は、横幅寸法が“E(但し、F<E)”である突起33の幅広部35に引っ掛かり、スリット38が幅広部35を上方に通過することが阻止される。言い換えると、スリット38が形成された抜止部36が突起33に引っ掛かり、ガイドシュー31が案内溝32から外れることが防止され、案内溝32に対するガイドシュー31の嵌合状態を維持することができ、引き戸1のスムーズな開閉動作を維持することができる。
【0051】
ガイドシュー31は、引き戸1の下縁部に取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。このため、引き戸1の設置作業に際しては、第1の実施の形態と同様に、引き戸1から外したガイドシュー31を案内溝32の端部から案内溝32に嵌合させ、ガイドシュー31を取外した引き戸1を敷居4の上方に位置させ、案内溝32に嵌合されているガイドシュー31を引き戸1の下縁部に取付ネジ3でネジ止めすることができる。これにより、引き戸1に取付けられているガイドシュー31を案内溝32の側方から案内溝32に嵌合する場合に比べて、引き戸1の設置作業に要する時間と手間とを大幅に軽減することができる。
【0052】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図8及び図9に基づいて説明する。本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態(図1及び図2参照)と同じであり、敷居4に、幅広部6と幅狭部7とを有する案内溝5が形成され、案内溝5には抜止部8を有するガイドシュー2がスライド可能に嵌合されている。
【0053】
案内溝5の長手方向に沿った一部には、案内溝5の横幅寸法が上下方向に亘ってガイドシュー2の抜止部8の横幅寸法“C”より大きい部分である着脱幅広部41が形成されている。この着脱幅広部41は、エレベータに出入する出入口の間口範囲外に位置して形成されている。
【0054】
着脱幅広部41の範囲では、案内溝5の幅狭部7が除去されており、案内溝5の横幅寸法が上下方向に亘って幅広部6の横幅寸法“A(但し、A>C)”とされている。言い換えると、着脱幅広部41の範囲では、案内溝5の横幅寸法が上下方向に亘ってガイドシュー2の抜止部8の横幅寸法“C”より大きく形成されている。
【0055】
また、着脱幅広部41が案内溝5の長手方向に沿って形成されている範囲“L1”は、ガイドシュー2のスライド方向に沿ったガイドシュー2(又は、抜止部8)の長さ寸法“L2”より長い範囲とされている。
【0056】
このような構成において、ガイドシュー2は案内溝5に嵌合され、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー2が案内溝5内をスライドする。
【0057】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突し、引き戸1が撓んでガイドシュー2が上方に持ち上げられた場合には、第1の実施の形態において説明したように、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かり、ガイドシュー2が案内溝5から外れることが防止される。
【0058】
ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる場合には、着脱幅広部41の上方にガイドシュー2を位置させ、ガイドシュー2を下ろすことにより嵌合させることができる。着脱幅広部41には幅狭部7がないので、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かることなくガイドシュー2を案内溝5に嵌合させることができる。また、ガイドシュー2を案内溝5から取外す場合には、ガイドシュー2を着脱幅広部41の位置にスライドさせ、ガイドシュー2を持ち上げることにより案内溝5から取外すことができる。着脱幅広部41には幅狭部7がないので、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かることなくガイドシュー2を案内溝5から取外すことができる。
【0059】
したがって、着脱幅広部41を形成することにより、ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる作業やガイドシュー2を案内溝5から取外す作業を容易に行なうことができるようになる。
【0060】
また、着脱幅広部41はエレベータの出入口の間口範囲外に位置して形成されているため、出入口から出入するエレベータ利用者からは着脱幅広部41が見えず、エレベータ利用者から見える間口範囲内の案内溝5が同じ形状となり、意匠上の美観を維持することができる。
【0061】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図10及び図11に基づいて説明する。本実施の形態の基本的構造は第2の実施の形態(図6及び図7参照)と同じであり、敷居4に案内溝32が形成され、案内溝32の底面に、この案内溝32の長手方向に沿って延出した突起33が設けられている。
【0062】
突起33は、下側に幅狭部34を有し、上側に幅狭部34より横幅寸法が大きい幅広部35を有している。
【0063】
案内溝32にはガイドシュー31がスライド可能に嵌合され、ガイドシュー31の抜止部36には突起33にスライド可能に嵌合するスリット38が形成されている。
【0064】
突起33の長手方向に沿った一部には、突起33の横幅寸法が上下方向に亘ってスリット38の幅狭部39の横幅寸法“F”より小さい部分である着脱幅狭部51が形成されている。この着脱幅狭部51は、エレベータに出入する出入口の間口範囲外に位置して形成されている。
【0065】
着脱幅狭部51の範囲では、突起33の幅広部35が除去されており、突起33の横幅寸法が上下方向に亘って幅狭部34の横幅寸法“D”とされている。言い換えると、着脱幅狭部51の範囲では、突起33の横幅寸法が上下方向に亘ってスリット38の幅狭部39の横幅寸法“F”より小さく形成されている。
【0066】
また、着脱幅狭部51が突起33の長手方向に沿って形成されている範囲“L3”は、ガイドシュー31のスライド方向に沿ったガイドシュー31(又は、抜止部36)の長さ寸法“L2”より長い範囲とされている。
【0067】
このような構成において、ガイドシュー31は案内溝32に嵌合され、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー31はスリット38を突起33に嵌合させた状態で案内溝32内をスライドする。
【0068】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突し、引き戸1が撓んでガイドシュー31が上方に持ち上げられた場合には、第2の実施の形態において説明したように、スリット38の幅狭部39の縁部が突起33の幅広部35に引っ掛かり、ガイドシュー31が案内溝32から外れることが防止される。
【0069】
ガイドシュー31を案内溝32に嵌合させる場合には、着脱幅狭部51の上方にガイドシュー31を位置させ、ガイドシュー31を下ろすことにより嵌合させることができる。着脱幅狭部51には幅広部35がないので、スリット38の幅狭部39の縁部が幅広部35に引っ掛かることなくスリット38を突起33に嵌合させることができる。また、ガイドシュー31を案内溝32から取外す場合には、ガイドシュー31を着脱幅狭部51の位置にスライドさせ、ガイドシュー31を持ち上げることにより案内溝32から取外すことができる。着脱幅狭部51には幅広部35がないので、スリット38の幅狭部39の縁部が幅広部35に引っ掛かることなくガイドシュー31を案内溝32から取外すことができる。
【0070】
したがって、着脱幅狭部51を形成することにより、ガイドシュー31を案内溝32に嵌合させる作業やガイドシュー31を案内溝32から取外す作業を容易に行なうことができるようになる。
【0071】
また、着脱幅狭部51はエレベータの出入口の間口範囲外に位置して形成されているため、出入口から出入するエレベータ利用者からは着脱幅狭部51が見えず、エレベータ利用者から見える間口範囲内の突起33が同じ形状となり、意匠上の美観を維持することができる。
【0072】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図12及び図13に基づいて説明する。本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態(図1及び図2参照)と同じであり、敷居4に、幅広部6と幅狭部7とを有する案内溝5が形成され、案内溝5には抜止部8を有するガイドシュー2がスライド可能に嵌合されている。
【0073】
案内溝5の底面の一部に、ガイドシュー2の投影面積より大きな面積の開口穴61が形成されている。言い換えると、案内溝5の底面部分に、案内溝5の底面側から案内溝5内にガイドシュー2を出し入れ可能なサイズの開口穴61が形成されている。なお、開口穴61から案内溝5内へのガイドシュー2の出し入れは、ガイドシュー2を引き戸1から外した状態で行なう。
【0074】
開口穴61は、エレベータの出入口の間口範囲内に位置して形成されている。
【0075】
このような構成において、ガイドシュー2は案内溝5に嵌合され、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー2が案内溝5内をスライドする。
【0076】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突し、引き戸1が撓んでガイドシュー2が上方に持ち上げられた場合には、第1の実施の形態において説明したように、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かり、ガイドシュー2が案内溝5から外れることが防止される。
【0077】
ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる場合には、ガイドシュー2を開口穴61の下側から案内溝5内に入れ、案内溝5に嵌合させる。開口穴61はガイドシュー2の投影面積より大きな面積に形成されており、ガイドシュー2を開口穴61の下方から案内溝5に何らの支障なく入れることができる。また、ガイドシュー2を案内溝5から取外す場合には、ガイドシュー2が開口穴61の上方に位置するように引き戸1を移動させ、取付ネジ3を外し、ガイドシュー2を開口穴61から引き出して案内溝5から取外す。開口穴61はガイドシュー2の投影面積より大きな面積に形成されており、ガイドシュー2を開口穴61から何らの支障なく引き出して案内溝5から取外すことができる。
【0078】
したがって、開口穴61を形成することにより、ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる作業やガイドシュー2を案内溝5から取外す作業を容易に行なうことができるようになる。
【0079】
開口穴61は、エレベータの出入口の間口範囲内に位置して形成されているため、案内溝5に入り込んだゴミを開口穴61から落とすことができ、案内溝5の清掃を容易に行なうことができる。
【符号の説明】
【0080】
1…引き戸、2…ガイドシュー、4…敷居、5…案内溝、6…幅広部、7…幅狭部、8…抜止部、11…案内溝、12…ガイドシュー、13…幅広部、14…幅狭部、15…抜止部、17…案内溝、18…ガイドシュー、19…幅広部、20…幅狭部、21…抜止部、23…案内溝、24…ガイドシュー、25…幅広部、26…幅狭部、27…抜止部、31…ガイドシュー、32…案内溝、38…スリット、61…開口穴
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ引き戸の案内装置に関し、特に、引き戸に設けられたガイドシューが敷居に形成された案内溝から外れないようにするエレベータ引き戸の案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1に記載されたようなエレベータ引き戸の案内装置が知られている。このエレベータ引き戸の案内装置によれば、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸が設けられ、引き戸の下縁部にガイドシュー(特許文献1では案内片と表示)が設けられている。ガイドシューは、敷居に設けられた案内溝にスライド可能に嵌合されている。
【0003】
案内溝の横幅寸法は、ガイドシューの横幅寸法より僅かに大きく形成され、ガイドシューは案内溝に対して上方から出し入れ可能となっている。
【0004】
なお、エレベータ引き戸としては、エレベータ乗場に設けられた乗り場ドア、乗りかごに設けられたかごドアが該当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−58784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述のエレベータ引き戸の案内装置においては、以下の点について配慮がなされていない。
【0007】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸に衝突すると、引き戸に大きな外力が作用して引き戸が大きく撓む場合がある。引き戸が大きく撓むと、この撓みに伴ってガイドシューが上方へ持ち上げられ、ガイドシューが敷居の案内溝から外れ、引き戸の開閉が妨げられる場合がある。
【0008】
なお、引き戸の強度や剛性を高めれば、引き戸に外力が作用した場合における引き戸の撓み量を小さくすることができ、ガイドシューが敷居の案内溝から外れることを防止することが可能となる。
【0009】
しかしその場合には、引き戸の強度や剛性を高めるために行う補強により引き戸の重量が増し、重量が増した引き戸を開閉する場合の慣性エネルギーが増大する。そのため、引き戸を開閉するための駆動装置の駆動力を上げる必要が生じたり、戸閉動作時に人や物が引き戸に挟まれた場合における引き戸の緊急停止性能が低下するという問題が生じる。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、引き戸の強度や剛性を高めることなく、引き戸に設けられたガイドシューが敷居の案内溝から外れることを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施の形態に係る特徴は、エレベータ引き戸の案内装置において、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸の下縁部に設けられたガイドシューと、前記出入口の敷居に設けられて前記ガイドシューがスライド可能に嵌合する案内溝と、を有し、前記案内溝は、この案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が大きい幅広部とこの幅広部より上側に位置して横幅寸法が前記幅広部より小さい幅狭部とを有し、前記ガイドシューは、前記幅広部に嵌合するとともに前記案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が前記幅狭部より大きい抜止部を有し、かつ、前記案内溝の底面の一部には、前記ガイドシューの投影面積より大きな面積の開口穴が形成され、前記ガイドシューは前記引き戸に着脱可能に取付けられていることである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、敷居の案内溝に嵌合された引き戸のガイドシューが、引き戸の強度や剛性を高めることなく案内溝から外れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図2】その側面図である。
【図3】第1の実施の形態の第1の変形例を示す側面図である。
【図4】第1の実施の形態の第2の変形例を示す側面図である。
【図5】第1の実施の形態の第3の変形例を示す側面図である。
【図6】第2の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図7】その側面図である。
【図8】第3の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図9】その側面図である。
【図10】第4の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図11】その側面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置を示す斜視図である。
【図13】その側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置は、図1及び図2に示すように、エレベータ乗りかごに、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸1であるかごドアが設けられ、引き戸1の下縁部にはガイドシュー2が取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。なお、ガイドシュー2は、引き戸1の下縁部の長手方向に沿って複数個ネジ止めされている。
【0016】
エレベータ乗りかごには、引き戸1の下縁部と対向する位置に敷居4が設けられ、この敷居4には、ガイドシュー2がスライド可能に嵌合する案内溝5が形成されている。
【0017】
案内溝5は、引き戸1のスライド方向に沿って直線状に形成され、この案内溝5の長手方向と直交する面内の断面形状が、図2に示すように、下側に位置する幅広部6と上側に位置する幅狭部7とを有する段付形状に形成されている。案内溝5を長手方向と直交する面内で断面した場合の案内溝5の幅広部6の横幅寸法が“A”、幅狭部7の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0018】
ガイドシュー2は、金属で一体に形成された抜止部8と取付部9とを有し、取付部9の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部8の周面であって案内溝5に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材10が被覆されている。
【0019】
抜止部8は、ガイドシュー2を案内溝5の長手方向と直交する面で断面にした場合の横幅寸法が“C”に形成され、この横幅寸法“C”は、案内溝5の幅広部6の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝5の幅狭部7の横幅寸法“B”より大きく形成されている。また、この抜止部8は、案内溝5の幅広部6にスライド可能に嵌合されている。
【0020】
このような構成において、ガイドシュー2が案内溝5に嵌合されており、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー2が案内溝5内をスライドし、抜止部8は幅広部6内をスライドする。
【0021】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突すると、引き戸1に大きな外力が作用し、引き戸1が撓む場合がある。引き戸1が撓むと、その撓みに伴ってガイドシュー2が上方に持ち上げられる。
【0022】
ガイドシュー2が上方に持ち上げられた場合、横幅寸法が“C”である抜止部8は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部7に引っ掛かり、幅狭部7を通過することが阻止される。言い換えると、抜止部8を有するガイドシュー2が案内溝5から外れることが防止され、案内溝5に対するガイドシュー2の嵌合状態を維持することができ、引き戸1のスムーズな開閉動作を維持することができる。
【0023】
ガイドシュー2は、引き戸1の下縁部に取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。このため、引き戸1の設置作業に際しては、引き戸1から外したガイドシュー2を案内溝5の端部から案内溝5に嵌合させ、ガイドシュー2を取外した引き戸1を敷居4の上方に位置させ、案内溝5に嵌合されているガイドシュー2を引き戸1の下縁部に取付ネジ3でネジ止めすることができる。これにより、引き戸1に取付けられているガイドシュー2を案内溝5の端部から案内溝5に嵌合する場合に比べて、引き戸1の設置作業に要する時間と手間とを大幅に軽減することができる。
【0024】
なお、第1の実施の形態では、引き戸1の一例としてエレベータ乗りかごのかごドアを例に挙げて説明したが、本発明のエレベータ引き戸の案内装置を、エレベータ乗場に設けられる引き戸である乗り場ドアにも適用することが可能である。
【0025】
図3ないし図5は、第1の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置の変形例を示したものである。
【0026】
図3に示す第1の変形例では、敷居4に案内溝11が形成され、引き戸1の下縁部には案内溝11にスライド可能に嵌合するガイドシュー12がネジ止めされている。
【0027】
案内溝11は、案内溝11の長手方向と直交する面内の断面形状が台形状に形成され、案内溝11の下側に位置する幅広部13と、幅広部13より上側に位置する幅狭部14とを有している。幅広部13の横幅寸法が“A”、幅狭部14の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0028】
ガイドシュー12は、金属で一体に形成された抜止部15と取付部16とを有し、取付部16の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部15の周面であって案内溝11に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材(図示せず)が被覆されている。
【0029】
抜止部15は、ガイドシュー12を案内溝11の長手方向と直交する面で断面にした場合の断面形状が台形状に形成され、その最大箇所の横幅寸法が“C”に形成されている。この横幅寸法“C”は、案内溝11の幅広部13の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝11の幅狭部14の横幅寸法“B”より大きく形成されている。
【0030】
この変形例においても、引き戸1への外力の作用に伴ってガイドシュー12が上方に持ち上げられた場合、最大箇所の横幅寸法が“C”である抜止部15は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部14を通過することが阻止され、ガイドシュー12が案内溝11から外れることが防止される。
【0031】
図4に示す第2の変形例では、敷居4に案内溝17が形成され、引き戸1の下縁部には案内溝17にスライド可能に嵌合するガイドシュー18がネジ止めされている。
【0032】
案内溝17は、案内溝17の長手方向と直交する面内の断面形状が円形状に形成され、案内溝17の上下方向の中間部に位置する幅広部19と、幅広部19より上側に位置する幅狭部20とを有している。幅広部19の横幅寸法が“A”、幅狭部20の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0033】
ガイドシュー18は、金属で一体に形成された抜止部21と取付部22とを有し、取付部22の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部21の周面であって案内溝17に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材(図示せず)が被覆されている。
【0034】
抜止部21は、ガイドシュー18を案内溝17の長手方向と直交する面で断面にした場合の断面形状が円形状に形成され、その最大箇所の横幅寸法が“C”に形成されている。この横幅寸法“C”は、案内溝17の幅広部19の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝17の幅狭部20の横幅寸法“B”より大きく形成されている。
【0035】
この変形例においても、引き戸1への外力の作用に伴ってガイドシュー18が上方に持ち上げられた場合、最大箇所の横幅寸法が“C”である抜止部21は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部20を通過することが阻止され、ガイドシュー18が案内溝17から外れることが防止される。
【0036】
図5に示す第3の変形例では、敷居4に案内溝23が形成され、引き戸1の下縁部には案内溝23にスライド可能に嵌合するガイドシュー24がネジ止めされている。
【0037】
案内溝23は、案内溝23の長手方向と直交する面内の断面形状がコの字型に形成され、案内溝23の下側に位置する幅広部25と、幅広部25より上側に位置する幅狭部26とを有している。幅広部25の横幅寸法が“A”、幅狭部26の横幅寸法が“B(但し、B<A)”に形成されている。
【0038】
ガイドシュー24は、金属で一体に形成された抜止部27と取付部28とを有し、取付部28の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。抜止部27の周面であって案内溝23に摺接する部分には、フッ素樹脂などの摺動材(図示せず)が被覆されている。
【0039】
抜止部27は、ガイドシュー24を案内溝23の長手方向と直交する面で断面にした場合の断面形状がコの字型に形成され、幅狭部26より下側に位置する部分の横幅寸法が“C”に形成されている。この横幅寸法“C”は、案内溝23の幅広部25の横幅寸法“A”より小さく形成され、かつ、案内溝23の幅狭部26の横幅寸法“B”より大きく形成されている。
【0040】
この変形例においても、引き戸1への外力の作用に伴ってガイドシュー24が上方に持ち上げられた場合、横幅寸法が“C”である抜止部27は、横幅寸法が“B(但し、B<C)”である幅狭部26を通過することが阻止され、ガイドシュー24が案内溝23から外れることが防止される。
【0041】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図6及び図7に基づいて説明する。なお、本実施の形態及び以下に説明する他の実施の形態において、先行して説明した実施の形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0042】
エレベータ乗りかごには、エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸1であるかごドアが設けられ、引き戸1の下縁部にはガイドシュー31が取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。なお、ガイドシュー31は、引き戸1の下縁部の長手方向に沿って複数個ネジ止めされている。
【0043】
エレベータ乗りかごには、引き戸1の下縁部と対向する位置に敷居4が設けられ、この敷居4には、ガイドシュー31がスライド可能に嵌合する案内溝32が形成されている。
【0044】
案内溝32は、引き戸1のスライド方向に沿って直線状に形成され、案内溝32の底面に、この案内溝32の長手方向に沿って延出した突起33が設けられている。突起33は、案内溝32の長手方向と直交する面内の横幅寸法が上下位置で異なり、下側に横幅寸法が小さい幅狭部34を有し、上側に幅狭部34より横幅寸法が大きい幅広部35を有している。なお、幅狭部34の横幅寸法が“D”、幅広部35の横幅寸法が“E(但し、D<E)”に形成されている。
【0045】
ガイドシュー31は、金属で一体に形成された抜止部36と取付部37とを有し、取付部37の一端が取付ネジ3により引き戸1にネジ止めされている。
【0046】
抜止部36には、突起33にスライド可能に嵌合するスリット38が形成され、このスリット38は下側に幅狭部39が形成され、上側に幅広部40が形成されている。案内溝32の長手方向と直交する面内の幅狭部39の横幅寸法が“F”、幅広部40の横幅寸法が“G(但し、F<G)”に形成されている。なお、スリット38の幅狭部39の横幅寸法“F”は、突起33の上側の横幅寸法“E”より小さく形成されている。
【0047】
このような構成において、ガイドシュー31が案内溝32に嵌合されており、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー31が案内溝32内をスライドする。
【0048】
さらに、スリット38が突起33に嵌合されており、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー31はスリット38を突起33に嵌合させた状態で案内溝32内をスライドする。
【0049】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突すると、引き戸1に大きな外力が作用し、引き戸1が撓む場合がある。引き戸1が撓むと、その撓みに伴ってガイドシュー31が上方に持ち上げられる。
【0050】
ガイドシュー31が上方に持ち上げられた場合、横幅寸法が“F”であるスリット38の幅狭部39の縁部は、横幅寸法が“E(但し、F<E)”である突起33の幅広部35に引っ掛かり、スリット38が幅広部35を上方に通過することが阻止される。言い換えると、スリット38が形成された抜止部36が突起33に引っ掛かり、ガイドシュー31が案内溝32から外れることが防止され、案内溝32に対するガイドシュー31の嵌合状態を維持することができ、引き戸1のスムーズな開閉動作を維持することができる。
【0051】
ガイドシュー31は、引き戸1の下縁部に取付ネジ3により着脱可能にネジ止めされている。このため、引き戸1の設置作業に際しては、第1の実施の形態と同様に、引き戸1から外したガイドシュー31を案内溝32の端部から案内溝32に嵌合させ、ガイドシュー31を取外した引き戸1を敷居4の上方に位置させ、案内溝32に嵌合されているガイドシュー31を引き戸1の下縁部に取付ネジ3でネジ止めすることができる。これにより、引き戸1に取付けられているガイドシュー31を案内溝32の側方から案内溝32に嵌合する場合に比べて、引き戸1の設置作業に要する時間と手間とを大幅に軽減することができる。
【0052】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図8及び図9に基づいて説明する。本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態(図1及び図2参照)と同じであり、敷居4に、幅広部6と幅狭部7とを有する案内溝5が形成され、案内溝5には抜止部8を有するガイドシュー2がスライド可能に嵌合されている。
【0053】
案内溝5の長手方向に沿った一部には、案内溝5の横幅寸法が上下方向に亘ってガイドシュー2の抜止部8の横幅寸法“C”より大きい部分である着脱幅広部41が形成されている。この着脱幅広部41は、エレベータに出入する出入口の間口範囲外に位置して形成されている。
【0054】
着脱幅広部41の範囲では、案内溝5の幅狭部7が除去されており、案内溝5の横幅寸法が上下方向に亘って幅広部6の横幅寸法“A(但し、A>C)”とされている。言い換えると、着脱幅広部41の範囲では、案内溝5の横幅寸法が上下方向に亘ってガイドシュー2の抜止部8の横幅寸法“C”より大きく形成されている。
【0055】
また、着脱幅広部41が案内溝5の長手方向に沿って形成されている範囲“L1”は、ガイドシュー2のスライド方向に沿ったガイドシュー2(又は、抜止部8)の長さ寸法“L2”より長い範囲とされている。
【0056】
このような構成において、ガイドシュー2は案内溝5に嵌合され、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー2が案内溝5内をスライドする。
【0057】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突し、引き戸1が撓んでガイドシュー2が上方に持ち上げられた場合には、第1の実施の形態において説明したように、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かり、ガイドシュー2が案内溝5から外れることが防止される。
【0058】
ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる場合には、着脱幅広部41の上方にガイドシュー2を位置させ、ガイドシュー2を下ろすことにより嵌合させることができる。着脱幅広部41には幅狭部7がないので、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かることなくガイドシュー2を案内溝5に嵌合させることができる。また、ガイドシュー2を案内溝5から取外す場合には、ガイドシュー2を着脱幅広部41の位置にスライドさせ、ガイドシュー2を持ち上げることにより案内溝5から取外すことができる。着脱幅広部41には幅狭部7がないので、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かることなくガイドシュー2を案内溝5から取外すことができる。
【0059】
したがって、着脱幅広部41を形成することにより、ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる作業やガイドシュー2を案内溝5から取外す作業を容易に行なうことができるようになる。
【0060】
また、着脱幅広部41はエレベータの出入口の間口範囲外に位置して形成されているため、出入口から出入するエレベータ利用者からは着脱幅広部41が見えず、エレベータ利用者から見える間口範囲内の案内溝5が同じ形状となり、意匠上の美観を維持することができる。
【0061】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図10及び図11に基づいて説明する。本実施の形態の基本的構造は第2の実施の形態(図6及び図7参照)と同じであり、敷居4に案内溝32が形成され、案内溝32の底面に、この案内溝32の長手方向に沿って延出した突起33が設けられている。
【0062】
突起33は、下側に幅狭部34を有し、上側に幅狭部34より横幅寸法が大きい幅広部35を有している。
【0063】
案内溝32にはガイドシュー31がスライド可能に嵌合され、ガイドシュー31の抜止部36には突起33にスライド可能に嵌合するスリット38が形成されている。
【0064】
突起33の長手方向に沿った一部には、突起33の横幅寸法が上下方向に亘ってスリット38の幅狭部39の横幅寸法“F”より小さい部分である着脱幅狭部51が形成されている。この着脱幅狭部51は、エレベータに出入する出入口の間口範囲外に位置して形成されている。
【0065】
着脱幅狭部51の範囲では、突起33の幅広部35が除去されており、突起33の横幅寸法が上下方向に亘って幅狭部34の横幅寸法“D”とされている。言い換えると、着脱幅狭部51の範囲では、突起33の横幅寸法が上下方向に亘ってスリット38の幅狭部39の横幅寸法“F”より小さく形成されている。
【0066】
また、着脱幅狭部51が突起33の長手方向に沿って形成されている範囲“L3”は、ガイドシュー31のスライド方向に沿ったガイドシュー31(又は、抜止部36)の長さ寸法“L2”より長い範囲とされている。
【0067】
このような構成において、ガイドシュー31は案内溝32に嵌合され、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー31はスリット38を突起33に嵌合させた状態で案内溝32内をスライドする。
【0068】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突し、引き戸1が撓んでガイドシュー31が上方に持ち上げられた場合には、第2の実施の形態において説明したように、スリット38の幅狭部39の縁部が突起33の幅広部35に引っ掛かり、ガイドシュー31が案内溝32から外れることが防止される。
【0069】
ガイドシュー31を案内溝32に嵌合させる場合には、着脱幅狭部51の上方にガイドシュー31を位置させ、ガイドシュー31を下ろすことにより嵌合させることができる。着脱幅狭部51には幅広部35がないので、スリット38の幅狭部39の縁部が幅広部35に引っ掛かることなくスリット38を突起33に嵌合させることができる。また、ガイドシュー31を案内溝32から取外す場合には、ガイドシュー31を着脱幅狭部51の位置にスライドさせ、ガイドシュー31を持ち上げることにより案内溝32から取外すことができる。着脱幅狭部51には幅広部35がないので、スリット38の幅狭部39の縁部が幅広部35に引っ掛かることなくガイドシュー31を案内溝32から取外すことができる。
【0070】
したがって、着脱幅狭部51を形成することにより、ガイドシュー31を案内溝32に嵌合させる作業やガイドシュー31を案内溝32から取外す作業を容易に行なうことができるようになる。
【0071】
また、着脱幅狭部51はエレベータの出入口の間口範囲外に位置して形成されているため、出入口から出入するエレベータ利用者からは着脱幅狭部51が見えず、エレベータ利用者から見える間口範囲内の突起33が同じ形状となり、意匠上の美観を維持することができる。
【0072】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係るエレベータ引き戸の案内装置について、図12及び図13に基づいて説明する。本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態(図1及び図2参照)と同じであり、敷居4に、幅広部6と幅狭部7とを有する案内溝5が形成され、案内溝5には抜止部8を有するガイドシュー2がスライド可能に嵌合されている。
【0073】
案内溝5の底面の一部に、ガイドシュー2の投影面積より大きな面積の開口穴61が形成されている。言い換えると、案内溝5の底面部分に、案内溝5の底面側から案内溝5内にガイドシュー2を出し入れ可能なサイズの開口穴61が形成されている。なお、開口穴61から案内溝5内へのガイドシュー2の出し入れは、ガイドシュー2を引き戸1から外した状態で行なう。
【0074】
開口穴61は、エレベータの出入口の間口範囲内に位置して形成されている。
【0075】
このような構成において、ガイドシュー2は案内溝5に嵌合され、エレベータの出入口を開閉する際の引き戸1のスライド動作に伴い、ガイドシュー2が案内溝5内をスライドする。
【0076】
エレベータ利用者や搬送中の荷物が引き戸1に衝突し、引き戸1が撓んでガイドシュー2が上方に持ち上げられた場合には、第1の実施の形態において説明したように、ガイドシュー2の抜止部8が幅狭部7に引っ掛かり、ガイドシュー2が案内溝5から外れることが防止される。
【0077】
ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる場合には、ガイドシュー2を開口穴61の下側から案内溝5内に入れ、案内溝5に嵌合させる。開口穴61はガイドシュー2の投影面積より大きな面積に形成されており、ガイドシュー2を開口穴61の下方から案内溝5に何らの支障なく入れることができる。また、ガイドシュー2を案内溝5から取外す場合には、ガイドシュー2が開口穴61の上方に位置するように引き戸1を移動させ、取付ネジ3を外し、ガイドシュー2を開口穴61から引き出して案内溝5から取外す。開口穴61はガイドシュー2の投影面積より大きな面積に形成されており、ガイドシュー2を開口穴61から何らの支障なく引き出して案内溝5から取外すことができる。
【0078】
したがって、開口穴61を形成することにより、ガイドシュー2を案内溝5に嵌合させる作業やガイドシュー2を案内溝5から取外す作業を容易に行なうことができるようになる。
【0079】
開口穴61は、エレベータの出入口の間口範囲内に位置して形成されているため、案内溝5に入り込んだゴミを開口穴61から落とすことができ、案内溝5の清掃を容易に行なうことができる。
【符号の説明】
【0080】
1…引き戸、2…ガイドシュー、4…敷居、5…案内溝、6…幅広部、7…幅狭部、8…抜止部、11…案内溝、12…ガイドシュー、13…幅広部、14…幅狭部、15…抜止部、17…案内溝、18…ガイドシュー、19…幅広部、20…幅狭部、21…抜止部、23…案内溝、24…ガイドシュー、25…幅広部、26…幅狭部、27…抜止部、31…ガイドシュー、32…案内溝、38…スリット、61…開口穴
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸の下縁部に設けられたガイドシューと、前記出入口の敷居に設けられて前記ガイドシューがスライド可能に嵌合する案内溝と、を有し、
前記案内溝は、この案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が大きい幅広部とこの幅広部より上側に位置して横幅寸法が前記幅広部より小さい幅狭部とを有し、
前記ガイドシューは、前記幅広部に嵌合するとともに前記案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が前記幅狭部より大きい抜止部を有し、かつ、
前記案内溝の底面の一部には、前記ガイドシューの投影面積より大きな面積の開口穴が形成され、前記ガイドシューは前記引き戸に着脱可能に取付けられていることを特徴とするエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項2】
前記開口穴は、前記出入口の間口範囲内に位置していることを特徴とする請求項1記載のエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項3】
前記案内溝の一部に、この案内溝の横幅寸法が上下方向に亘って前記抜止部の横幅寸法より大きい部分が、前記ガイドシューのスライド方向に沿った長さ寸法より長い範囲に亘って形成されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項4】
前記案内溝における横幅寸法が前記抜止部の横幅寸法より大きい部分は、前記出入口の間口範囲外に位置していることを特徴とする請求項3記載のエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項1】
エレベータの出入口を開閉するスライド可能な引き戸の下縁部に設けられたガイドシューと、前記出入口の敷居に設けられて前記ガイドシューがスライド可能に嵌合する案内溝と、を有し、
前記案内溝は、この案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が大きい幅広部とこの幅広部より上側に位置して横幅寸法が前記幅広部より小さい幅狭部とを有し、
前記ガイドシューは、前記幅広部に嵌合するとともに前記案内溝の長手方向と直交する面内の横幅寸法が前記幅狭部より大きい抜止部を有し、かつ、
前記案内溝の底面の一部には、前記ガイドシューの投影面積より大きな面積の開口穴が形成され、前記ガイドシューは前記引き戸に着脱可能に取付けられていることを特徴とするエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項2】
前記開口穴は、前記出入口の間口範囲内に位置していることを特徴とする請求項1記載のエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項3】
前記案内溝の一部に、この案内溝の横幅寸法が上下方向に亘って前記抜止部の横幅寸法より大きい部分が、前記ガイドシューのスライド方向に沿った長さ寸法より長い範囲に亘って形成されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ引き戸の案内装置。
【請求項4】
前記案内溝における横幅寸法が前記抜止部の横幅寸法より大きい部分は、前記出入口の間口範囲外に位置していることを特徴とする請求項3記載のエレベータ引き戸の案内装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−184116(P2012−184116A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−150547(P2012−150547)
【出願日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【分割の表示】特願2008−56094(P2008−56094)の分割
【原出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【分割の表示】特願2008−56094(P2008−56094)の分割
【原出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
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