説明

エンジン及びトランスミッションケース組立体

【課題】ホース等を用いずにエンジン潤滑油をクランクケース及びリザーバ間で流通させること。
【解決手段】本発明は、前輪と、後輪と、前記前輪及び後輪により支持されるフレームと、第1の接合部と、第1の接合部に開口する第1の通路とを含むクランクケースと、クランクケースから離れた位置に配置され、潤滑油を貯留するリザーバと、フレームにより支持されるトランスミッションケースであって、第2の接合部と、第2の接合部に開口する第2の通路を含むトランスミッションケースとを含む自動二輪車を提供する。第2の通路は、リザーバに連通する。第1の接合部は、第2の接合部に結合される。第1の通路は、第2の通路に連通する。第1及び第2の通路は、第1及び第2の接合部を介してリザーバとクランクケースとの間を連通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には自動二輪車に係り、より詳細には、自動二輪車のエンジン及びトランスミッションに関する。
【背景技術】
【0002】
自動二輪車のエンジン及びトランスミッションにおける潤滑システムは、通常的には、オイルリザーバを画成するオイルパン、リザーバからオイルを汲み上げるように構成されたオイルポンプ、リザーバにオイルを戻すオイルリターンホース、及び、リザーバとオイルポンプの入口を連通させるオイルフィードホースを含む。オイルパンは、トランスミッションの近傍且つ下方に、エンジンから離れた位置に配置される。エンジンからのオイルパンの遠隔配置に起因して、潤滑システムは、エンジンにオイルを供給すると共にエンジンからオイルを受けるために、オイルリザーバからエンジンまで延在する外部ホースを必要とする。
【0003】
自動二輪車のエンジン及びトランスミッションは、また、典型的には、エンジンのクランクケース及びトランスミッションのトランスミッションケースに連通する外部の通気ホースを含む。
【0004】
以下に関連した文献を列挙する。
【特許文献1】米国特許第4807472号明細書
【特許文献2】米国特許第6209745号明細書
【特許文献3】米国特許第6253727号明細書
【特許文献4】米国特許出願第2003/0196510号明細書
【特許文献5】米国特許第6494806号明細書
【特許文献6】米国特許出願第2004/0104074号明細書
【特許文献7】米国特許出願第2001/0025742号明細書
【特許文献8】米国特許出願第2001/0025744号明細書
【特許文献9】米国特許第6871627号明細書
【特許文献10】米国特許第6557449号明細書
【特許文献11】米国特許第6457449号明細書
【特許文献12】米国特許第6334422号明細書
【特許文献13】米国特許第6253727号明細書
【特許文献14】米国特許第4688529号明細書
【特許文献15】米国特許第4630580号明細書
【特許文献16】米国特許出願第2004/0159496号明細書
【特許文献17】米国特許第6241040号明細書
【特許文献18】米国特許第6085855号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、エンジン及びトランスミッションケース組立体等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれが、
前輪と、
後輪と、
前記前輪及び後輪により支持されるフレームと、
第1の接合部と、前記第1の接合部に開口する第1の通路とを含むクランクケースと、
前記クランクケースから離れた位置に配置され、潤滑油を貯留するリザーバと、
前記フレームにより支持されるトランスミッションケースであって、第2の接合部と、前記第2の接合部に開口する第2の通路を含むトランスミッションケースとを含む自動二輪車が提供される。前記第2の通路は、前記リザーバに連通する。前記第1の接合部は、前記第2の接合部に結合される。前記第1の通路は、前記第2の通路に連通する。前記第1及び第2の通路は、前記第1及び第2の接合部を介して前記リザーバと前記クランクケースとの間を連通させるように構成される。
【0007】
本発明のその他の局面については、以下の詳細な説明及び添付の図面を考慮することで明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。各図において、同様の部品に対しては同様の参照符号が付される。
【0009】
本発明の特徴を詳説する前に、理解されるべきこととして、本発明は、図面に図示された又は次の説明が付与された部品の構造及び配置の詳細にその用途が限定されるものでない。本発明は、他の実施例が可能であり、種々の態様で実現ないし実施されることができる。また、理解されるべきこととして、ここで用いられる専門語ないし用語は、説明の目的であり、限定としてみなされるべきでない。“含む”や“有する”及びそれらの変形は、その前に列挙されるアイテム及びその均等物のみならず、追加のアイテムを包含する意図で用いられている。方法又はプロセスの要素を特定する文字の使用は、単に特定のためだけであり、要素が特定の順番で実行されるべきことを指示するよう意図したものでない。
【0010】
図1は、駆動組立体14、フレーム18、フロントフォーク組立体22、スイングアーム又はリアフォーク組立体26、前輪30、後輪34、シート38及び燃料タンク42を含む自動二輪車10を示す。フレーム18は、駆動組立体14、フロントフォーク組立体22、リアフォーク組立体26、シート38及び燃料タンク42を支持する。フロントフォーク組立体22は、自動二輪車10の前端部で回動可能に支持され、前輪30を支持する。フロントフォーク組立体22は、自動二輪車10を操舵するための対のハンドルバー46を含む。リアフォーク組立体26は、自動二輪車10の後端部でフレーム18に結合され、後輪34を回転可能に支持する。シート38は、フレーム18に結合され、乗員(ライダー)を支持するように構成される。燃料タンク42は、フレーム18に支持され、駆動組立体14に燃料を供給する。
【0011】
駆動組立体14は、シート38の下方でフレーム18に、自動二輪車10の前輪30と後輪34の間で、結合される。図1の参照を続けるに、駆動組立体14は、エンジン50及びトランスミッション54を含み、これらは、駆動組立体14の別個の独立した部品を構成する。エンジン50は、トランスミッション54の前方でフレーム18により支持されるV型ツインエンジン50を構成する。エンジン50は、クランクシャフトのような、アウトプットシャフト(図示せず)を含み、これは、従来的な態様でトランスミッション54に出力するプライマリチェーン(図示せず)を駆動するプライマリドライブスプロケットを含む。
【0012】
トランスミッション54は、トランスミッション54の内部部品(図示せず)を収容するトランスミッションケース62を含むトランスミッションケース組立体58を含む。トランスミッションケース62内のギア室(図示せず)は、トランスミッション54の内部部品、特にトランスミッションインプットシャフト及びアプトプットシャフト及び種々のギア(図示せず)を収容する。トランスミッションの潤滑剤は、トランスミッション54の作動部品(例えば、インプットシャフト及びアプトプットシャフト及び種々のギア)を潤滑させるためにギア室内に含まれる。トランスミッションケース組立体58は、また、トランスミッションケース62に結合されるパン66を含む。パン66は、エンジンの潤滑油を収容するリザーバないしオイル溜めを画成し、エンジンの潤滑油は、エンジン50の作動部品を潤滑するためにエンジン50全体に流通される。エンジン潤滑油は、トランスミッション潤滑油から別に維持され、エンジン潤滑油とトランスミッション潤滑油の間で如何なる相互の混合がないようにされる。
【0013】
エンジン50は、クランクケース70と、クランクケース70により支持されエンジン50とトランスミッション54全体を通して潤滑油を搬送するよう構成されるデュアルポンプ(図示せず)とを含む。詳細には、第1のポンプは、オイル溜めから潤滑油をスカベンジングしエンジン50の作動部品を潤滑するためにエンジン50に潤滑油を汲み上げる。第2のポンプは、エンジン50により使用された潤滑油をスカベンジングしオイル溜めに潤滑油を汲み上げて戻す。第1及び第2のポンプの双方は、エンジン50のクランクシャフトにより機械的に駆動される。
【0014】
図2及び図9を参照するに、クランクケース70及びトランスミッションケース62は、それぞれ第1及び第2の接合部74,78に沿って結合される。図示の構成では、第1及び第2の接合部74,78は、クランクケース70及びトランスミッションケース62上のそれぞれのフランジ82,86により支持される。複数の締結具が、クランクケース70とトランスミッションケース62のそれぞれのフランジ82,86を結合するために用いられてよい。図示の構成では、ボルト90が、フランジ82,86を結合するために用いられるが、他の結合手段が他の構成で使用されてもよい。
【0015】
図10を参照するに、第1及び第2の接合部74,78は、第1及び第2の接合部74,78が結合されるときに面94を画成する。面94は、第2の接合部78を通る鉛直面98に対して傾斜される。図示の構成では、面94は、約3度の角度θだけ鉛直面98に対して傾斜される。或いは、面94は、鉛直面98に対して約3度より大きい又は小さい角度だけ傾斜されてもよい。
【0016】
図2を参照するに、エンジン50及びトランスミッションケース組立体58は、クランクケース70及びトランスミッションケース62の全体を通る複数の内部経路を含む。詳細には、エンジン50に関して、クランクケース70内の潤滑油フィード通路102は、第1のポンプの入口側に連通し、オイル溜めから潤滑油が、第1のポンプの作動により潤滑油フィード通路102を通って汲み上げられるようにする。クランクケース70は、また、第2のポンプの出口側に連通する潤滑油戻し通路106を含み、エンジン50により使用された潤滑油が、オイル溜めに向けて潤滑油戻し通路106を通って第2のポンプにより吐出されるようにする。クランクケース70は、更に、クランクケース70内のクランクシャフト室(図示せず)及びカムシャフト室(図示せず)の何れか一方又は双方に連通する通気通路110を含む。フィード通路102、戻し通路106及び通気通路110のそれぞれは、クランクケース70の第1の接合部74に開口する。
【0017】
トランスミッション54に関して、トランスミッションケース62内の潤滑油フィード通路114は、オイル溜めに連通し、オイル溜めからの潤滑油が、第1のポンプの作動により潤滑油フィード通路114を通って吸引されるようにする。トランスミッションケース62は、また、オイル溜めに連通する潤滑油戻し通路118を含み、エンジン50により使用された潤滑油が、オイル溜めに第2のポンプにより戻されるようにする。トランスミッションケース62は、更に、オイル溜めに連通する通気通路122を含む。フィード通路114、戻し通路118及び通気通路122のそれぞれは、トランスミッションケース62の第2の接合部78に開口する。
【0018】
クランクケース70とトランスミッションケース62をそれぞれの第1及び第2の接合部74,78に沿って結合させるとき、それぞれのフィード通路102、114、戻し通路106、118及び通気通路110、122は、第1及び第2の接合部74,78を介して互いに連通する。自動二輪車10の動作中、第1のポンプは、オイル溜めから潤滑油を吸引し、クランクケース70とトランスミッションケース62のそれぞれのフィード通路102、114を介して、潤滑油を加圧し、加圧した潤滑油を、エンジン50の作動部品に吐出する(図6参照)。同様に、第2のポンプは、“使用済み”の潤滑油をクランクケース70から吸引し、使用済み潤滑油を加圧し、加圧した潤滑油を、クランクケース70とトランスミッションケース62のそれぞれの戻し通路106、118を通してオイル溜めに向けて吐出する(図7参照)。
【0019】
また、自動二輪車10の動作中、クランクケース70とトランスミッションケース62のそれぞれの通気通路110、122は、クランクケース70のクランクシャフト室及び/又はカムシャフト室及びオイル溜めに連通し(図8参照)、エンジン50及びトランスミッション54における蒸気圧を略一様にし、オイル溜め内の潤滑油のレベルが昇降できるようにする。
【0020】
図8の参照を続けるに、クランクケース70とトランスミッションケース62のそれぞれの通気通路110、122は、第1及び第2の接合部74,78が結合されたときに位置合わせされる。しかし、図6及び図7を参照するに、クランクケース70とトランスミッションケース62のそれぞれのフィード通路102、114及び戻し通路106、118は、第1及び第2の接合部74,78が結合されたとき、互いにオフセットされた位置にある。図2及び図9を参照するに、第1及び第2の接合部74,78におけるそれぞれのチャンネル126,130は、第1及び第2の接合部74,78が結合されたとき、オフセットされたフィード通路102、114同士を連通させる。同様に、第1及び第2の接合部74,78におけるそれぞれのチャンネル134,138は、第1及び第2の接合部74,78が結合されたとき、オフセットされた戻し通路106、118同士を連通させる。
【0021】
図示の構成では、チャンネル126,134は、第1の接合部74内に形成され、チャンネル130,138は、第2の接合部78内に形成されている。他の構成では、これらのチャンネルが、オフセットされた通路102,114及び106,118を連通させるために第1及び第2の接合部74,78の一方だけに形成されてもよい。その他の構成では、それぞれのフィード通路102、114及びそれぞれの戻し通路106、118は、第1及び第2の接合部74,78が結合されたときに位置合わせされる態様で、クランクケース70及びトランスミッションケース62内に形成されてもよい。
【0022】
図2を参照するに、ガスケット142が、エンジン50とトランスミッションケース組立体58との間に配置され、それぞれのフィード通路102、114、戻し通路106、118及び通気通路110、122をシール(封止)する。ガスケット142は、ベースプレート146、ベースプレート146を通る複数の穴150,154,158、及び、穴150,154,158まわりでベースプレート146に結合される複数のシール162,166,170を含む(図3及び図4参照)。詳細には、穴150は、第1及び第2の接合部74,78が結合されるときにフィード通路102、114間の連通を可能とし、穴154は、第1及び第2の接合部74,78が結合されるときに戻し通路106、118間の連通を可能とし、穴158は、第1及び第2の接合部74,78が結合されるときに通気通路110、122間の連通を可能とする。
【0023】
図2及び図3に示すように、穴150は、第1及び第2の接合部74,78内のそれぞれのチャンネル126,130を収容するような大きさとされ、穴154は、第1及び第2の接合部74,78内のそれぞれのチャンネル134,138を収容するような大きさとされ、穴158は、第1及び第2の接合部74,78内のそれぞれの通気通路110、122を収容するような大きさとされる。図示の構成では、シール162,166,170は、それぞれの穴150,154,158周りでベースプレート146に接着される。シール162,166,170は、弾性材料(例えばゴム)により形成され、第1及び第2の接合部74,78を結合する際のシール162,166,170の圧縮を可能とする。
【0024】
図4から図5を参照するに、ガスケット142は、第1の接合部74及び第2の接合部78の少なくとも何れか一方にガスケット142を保持するためのクリップ174を含む。図示の構成では、ガスケット142は、2つのクリップ174を利用する。しかし、ガスケット142のその他の構成は、第2の接合部78にガスケット142を保持するための2つより多いまたは少ないクリップ174を利用してもよい。また、図示の構成では、クリップ174は、第2の接合部78内の穴178に係合する。ガスケット142、クランクケース70及びトランスミッションケース62のその他の構成は、クリップ174がガスケット142を第1の接合部74に保持するために係合してよい第1の接合部74における穴を含んでよい。図5に示すように、クリップ174は、穴178からの離脱に抗するための複数の羽枝182を含む。
【0025】
図9を参照するに、ガスケット142のベースプレート146は、第2の接合部78の凹部186内に配置される。しかし、その他の構成では、凹部186は、第1の接合部74又は第1及び第2の接合部74,78の双方に組み入れられてもよい。凹部186は、第1及び第2の接合部74,78の結合時にシール162,166,170が第1及び第2の接合部74,78の間のベースプレート146を拘束することなく圧縮されるような大きさにされる。ベースプレート146は、単に、シール162,166,170を、クランクケース70内のチャンネル126,134、トランスミッションケース62内のチャンネル130,138、及び通気通路110、122に対して方向付ける役割をする。第1及び第2の接合部74,78のそれぞれのフランジ82,86間でベースプレート146を拘束しないことによって、フランジ82,86、ベースプレート146間の積層の許容公差が低減される。
【0026】
本発明の種々の局面は、特許請求の範囲で示される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を具現化する自動二輪車の正面斜視図である。
【図2】エンジン及びトランスミッションケース組立体間に配置されるガスケットを図示する、図1の自動二輪車のエンジン及びトランスミッションケース組立体の分解斜視図である。
【図3】図2のガスケットの拡大した正面斜視図である。
【図4】図2のガスケットの上面図である。
【図5】図2のガスケットの端面図である。
【図6】エンジン及びトランスミッションケース組立体を通る潤滑油フィード通路を図示する、図2のエンジン及びトランスミッションケース組立体の組み付け状態を示す斜視図である。
【図7】エンジン及びトランスミッションケース組立体を通る潤滑油戻し通路を図示する、図2のエンジン及びトランスミッションケース組立体の組み付け状態を示す斜視図である。
【図8】エンジン及びトランスミッションケース組立体を通る通気通路を図示する、図2のエンジン及びトランスミッションケース組立体の組み付け状態を示す斜視図である。
【図9】図2のライン9−9に沿って切断した際の断面図である。
【図10】図2のエンジン及びトランスミッションケース組立体の側面図である。
【符号の説明】
【0028】
10 自動二輪車
50 エンジン
54 トランスミッション
58 トランスミッションケース組立体
62 トランスミッションケース
70 クランクケース
102 潤滑油フィード通路
106 潤滑油戻し通路
110 通気通路
114 潤滑油フィード通路
118 潤滑油戻し通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車用のエンジン及びトランスミッションケース組立体であって、
第1の接合部と、前記第1の接合部に開口する第1の通路を含むクランクケースと、
前記クランクケースから離れた位置に配置され、潤滑油を貯留ように構成されるリザーバと、
第2の接合部と、前記第2の接合部に開口する第2の通路を含むトランスミッションケースとを含み、
前記第2の通路が、前記リザーバに連通し、前記第1の接合部が、前記第2の接合部に結合され、前記第1の通路が、前記第2の通路に連通し、前記第1及び第2の通路が、前記第1及び第2の接合部を介して前記リザーバと前記クランクケースとの間を連通させるように構成される、エンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項2】
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記リザーバから前記クランクケースに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路を構成する、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項3】
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記クランクケースから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路を構成する、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項4】
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記クランクケースと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路を構成する、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項5】
前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方に形成されるチャンネルを更に含み、前記チャンネルが、前記第1の通路及び第2の通路を連通させる、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項6】
前記第1及び第2の接合部の間に配置されるガスケットを更に含む、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項7】
前記ガスケットが、前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方の凹部内に配置される、請求項6に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項8】
前記クランクケースに形成され、前記第1の接合部に開口する第3の通路と、
前記トランスミッションケースに形成され、前記第2の接合部に開口する第4の通路とを更に含み、
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記リザーバから前記クランクケースに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路を構成し、前記第3及び第4の通路の組み合わせが、前記クランクケースから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路を構成する、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項9】
前記クランクケースに形成され、前記第1の接合部に開口する第5の通路と、
前記トランスミッションケースに形成され、前記第2の接合部に開口する第6の通路とを更に含み、
前記第5及び第6の通路の組み合わせが、前記クランクケースと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路を構成する、請求項8に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項10】
前記第1及び第2の接合部が、前記第1及び第2の接合部が結合したときに面を画成し、前記面が、前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方を通る鉛直面に対して約1度及び約5度の間で傾斜している、請求項1に記載のエンジン及びトランスミッションケース組立体。
【請求項11】
第1の接合部と前記第1の接合部に開口する第1の通路とを有するエンジンを含む自動二輪車用のトランスミッションケース組立体であって、
潤滑油を貯留するように構成されたリザーバと、
前記第1の接合部に結合されるよう構成された第2の接合部と、
前記第2の接合部に開口する第2の通路とを含み、
前記第2の通路が、前記リザーバに連通し、前記第1及び第2の通路は、前記第1及び第2の接合部が結合したときに、前記第1の接合部及び第2の接合部を介して前記リザーバとエンジンとの間を連通させる、トランスミッションケース組立体。
【請求項12】
前記第2の通路が、前記リザーバから前記エンジンに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路の一部を構成する、請求項11に記載のトランスミッションケース組立体。
【請求項13】
前記第2の通路が、前記エンジンから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路の一部を構成する、請求項11に記載のトランスミッションケース組立体。
【請求項14】
前記第2の通路が、前記エンジンと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路の一部を構成する、請求項11に記載のトランスミッションケース組立体。
【請求項15】
前記第2の接合部に形成されるチャンネルを更に含み、
前記チャンネルが、前記第1及び第2の接合部が結合したときに、前記第1の通路及び第2の通路を連通させるように構成される、請求項11に記載のトランスミッションケース組立体。
【請求項16】
トランスミッションケースと、
前記トランスミッションケースの底部側に結合されるトランスミッションケースパンとを更に含み、
前記トランスミッションケースパンが、前記リザーバを含む、請求項11に記載のトランスミッションケース組立体。
【請求項17】
前記エンジンが前記第1の接合部に開口する第3の通路を含む請求項11に記載のトランスミッションケース組立体であって、
第2の接合部に開口する第4の通路を更に含み、
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記リザーバから前記エンジンに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路を構成し、前記第3及び第4の通路の組み合わせが、前記エンジンから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路を構成する、トランスミッションケース組立体。
【請求項18】
前記エンジンが前記第1の接合部に開口する第5の通路を含む請求項17に記載のトランスミッションケース組立体であって、
前記第2の接合部に開口する第6の通路を更に含み、
前記第5及び第6の通路の組み合わせが、クランクケースと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路を構成する、トランスミッションケース組立体。
【請求項19】
前記第1及び第2の接合部が、前記第1及び第2の接合部が結合したときに面を画成し、前記面が、前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方を通る鉛直面に対して約1度及び約5度の間で傾斜している、請求項11に記載のトランスミッションケース組立体。
【請求項20】
第1の接合部と、前記第1の接合部に開口する第1の通路と、エンジンから離れた位置に配置され潤滑油を貯留するリザーバとを有するトランスミッションケース組立体を含む自動二輪車用のエンジンであって、
前記第1の接合部に結合するように構成された第2の接合部と、
前記第2の接合部に開口する第2の通路とを含み、
前記第1及び第2の通路が、前記第1及び第2の接合部が結合したときに前記第1及び第2の接合部を介して前記リザーバと前記クランクケースとの間を連通させるように構成される、エンジン。
【請求項21】
前記第2の通路が、前記リザーバから前記エンジンに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路の一部を構成する、請求項20に記載のエンジン。
【請求項22】
前記第2の通路が、前記エンジンから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路の一部を構成する、請求項20に記載のエンジン。
【請求項23】
前記第2の通路が、前記エンジンと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路の一部を構成する、請求項20に記載のエンジン。
【請求項24】
前記第2の接合部に形成されるチャンネルを更に含み、
前記チャンネルが、前記第1の通路及び第2の通路を連通させるように構成される、請求項20に記載のエンジン。
【請求項25】
前記トランスミッションケース組立体が前記第1の接合部に開口する第3の通路を含む請求項20に記載のエンジンであって、
第2の接合部に開口する第4の通路を更に含み、
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記リザーバから前記エンジンに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路を構成し、前記第3及び第4の通路の組み合わせが、前記エンジンから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路を構成する、エンジン。
【請求項26】
前記トランスミッションケース組立体が前記第1の接合部に開口する第5の通路を含む請求項25に記載のエンジンであって、
前記第2の接合部に開口する第6の通路を更に含み、
前記第5及び第6の通路の組み合わせが、クランクケースと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路を構成する、エンジン。
【請求項27】
前記第1及び第2の接合部が、前記第1及び第2の接合部が結合したときに面を画成し、前記面が、前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方を通る鉛直面に対して約1度及び約5度の間で傾斜している、請求項20に記載のエンジン。
【請求項28】
前輪と、
後輪と、
前記前輪及び後輪により支持されるフレームと、
第1の接合部と、前記第1の接合部に開口する第1の通路とを含むクランクケースと、
前記クランクケースから離れた位置に配置され、潤滑油を貯留するリザーバと、
前記フレームにより支持されるトランスミッションケースであって、第2の接合部と、前記第2の接合部に開口する第2の通路を含むトランスミッションケースとを含み、
前記第2の通路が、前記リザーバに連通し、前記第1の接合部が、前記第2の接合部に結合され、前記第1の通路が、前記第2の通路に連通し、前記第1及び第2の通路が、前記第1及び第2の接合部を介して前記リザーバと前記クランクケースとの間を連通させる、自動二輪車。
【請求項29】
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記リザーバから前記クランクケースに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路を構成する、請求項28に記載の自動二輪車。
【請求項30】
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記クランクケースから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路を構成する、請求項28に記載の自動二輪車。
【請求項31】
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記クランクケースと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路を構成する、請求項28に記載の自動二輪車。
【請求項32】
前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方に形成されるチャンネルを更に含み、前記チャンネルが、前記第1の通路及び第2の通路を連通させる、請求項28に記載の自動二輪車。
【請求項33】
前記第1及び第2の接合部の間に配置されるガスケットを更に含む、請求項28に記載の自動二輪車。
【請求項34】
前記ガスケットが、前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方の凹部内に配置される、請求項33に記載の自動二輪車。
【請求項35】
前記クランクケースに形成され、前記第1の接合部に開口する第3の通路と、
前記トランスミッションケースに形成され、前記第2の接合部に開口する第4の通路とを更に含み、
前記第1及び第2の通路の組み合わせが、前記リザーバから前記クランクケースに搬送される潤滑油が通る潤滑油フィード通路を構成し、前記第3及び第4の通路の組み合わせが、前記クランクケースから前記リザーバに搬送される潤滑油が通る潤滑油戻し通路を構成する、請求項28に記載の自動二輪車。
【請求項36】
前記クランクケースに形成され、前記第1の接合部に開口する第5の通路と、
前記トランスミッションケースに形成され、前記第2の接合部に開口する第6の通路とを更に含み、
前記第5及び第6の通路の組み合わせが、前記クランクケースと前記リザーバとの間で搬送される蒸気が通る通気通路を構成する、請求項35に記載の自動二輪車。
【請求項37】
前記第1及び第2の接合部が、前記第1及び第2の接合部が結合したときに面を画成し、前記面が、前記第1及び第2の接合部の少なくとも一方を通る鉛直面に対して約1度及び約5度の間で傾斜している、請求項28に記載の自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−9918(P2007−9918A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181784(P2006−181784)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(595179505)ハーレー−ダビッドソン・モーター・カンパニー・グループ・インコーポレーテッド (43)
【住所又は居所原語表記】3700 West Juneau Avenue,Milwaukee,Wisconsin 53208,United States of America
【Fターム(参考)】