説明

オブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法およびこのための記録媒体

【課題】コンポーネントの属性、たとえば色、位置または形態などの変化を連続的に表現して視覚的効果を極大化するアニメーション技術を提供する。
【解決手段】アニメーション目録をロードする段階と、活性化したアニメーションオブジェクトへアニメーションティックを伝達する段階と、補間値に基づいてアニメーションイベントを生成し、コンポーネントへ伝達する段階とレンダリングエンジンにリドロー(redraw)を要請する段階を含んでなるオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニメーション効果(animation effect)に係り、特に、画面に表示されるコンポーネントの属性、たとえば色、位置または形態などの変化を連続的に表現するアニメーション技術に関する。
【背景技術】
【0002】
アニメーション機能は、画面に表示されるコンポーネントの属性、例えば色、位置または形態などの変化を連続的に表現してユーザーインターフェース(User Interface、UI)の視覚的効果を極大化するために使われる。例えば、マイクロソフト社のPowerPointでスライド上のオブジェクトにアニメーション効果を適用すると、文字が上方から降りたり左から右へと移動したりするなどの視覚的効果を得ることができる。
【0003】
Webアプリケーションの場合にも、Webを介して画面に表示されるコンポーネントにアニメーションが適用されることが多い。例えば、画面に表示されるコンポーネントの位置が(a、b)から(c、d)に変わる場合、これを瞬間的に見せず、既に設定された時間区間で漸進的に変化させる効果が必要なことが多い。他の例として、画面に表示されるコンポーネントの色が赤色から紫色に変わる場合にも、これを赤色から瞬間的に紫色に変えず、赤色から漸次的に紫色に変える必要があることもある。
【0004】
ひいては、要求されるグラフィカルユーザーインターフェース(Graphical User Interface)の水準が日増しに高くなるにつれて、単純な画面構成ではユーザーを満足させることが難しい。よって、さらに多くのアニメーション技法の適用が要求される。
【0005】
根本的に、アニメーションは、属性や位置などの開始点と終了点が定義され、それらの間で既に設定された時間間隔で発生するイベントに基づいて中間値を算出する方式で実現される。
【0006】
したがって、アニメーション効果を実現するためには、開発者がタイマーなどを用いて反復的なイベント(event)を発生させ、イベント発生時ごとにユーザーインターフェースオブジェクト(User Interface Object)の属性値を適切に変更し或いはイメージを反復的に使用しなければならない。
【0007】
ところが、アニメーション効果を実現する開発者の能力によってアニメーション効果が千差万別であり、アニメーション効果の実現に重複する部分があるにも拘らず、類似のアニメーション効果実現のために努力と時間が重複投資されるという問題点があった。
【0008】
結局、容易にアニメーション効果を実現することができるとともに、新しいアニメーション効果が必要な場合、与えられたパターンを簡単に変更するだけでも所望のアニメーション効果を実現することができる新規なアニメーション技法が切実に求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の目的は、レンダリングエンジン、アニメーションオブジェクトおよびコンポーネントオブジェクトなどの多様な主体がオブジェクト指向的に動作して簡単かつ体系的にアニメーション効果を提供してコンポーネントの属性、たとえば色相、位置または形態などの変化を連続的に表現することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、アニメーション効果の共通特性を有するアニメーションベースオブジェクトおよびこれを継承した3つのアニメーションオブジェクトを用いて定型化し、構造的にアニメーション効果を提供することが可能なパターンを提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、少なくとも2つのアニメーションオブジェクトに相応する複合アニメーションオブジェクトを定義し、複合アニメーションオブジェクト内で定義された属性を、前記複合アニメーションオブジェクトに含まれたアニメーションオブジェクトの属性が定義されていない場合にデフォルト(default)値として使用されるようにして、アニメーション効果の機能変更を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、アニメーション管理部が、少なくとも一つのアニメーションオブジェクトと、前記アニメーションオブジェクトにバインドされたコンポーネントとからなるアニメーション目録をロードする段階と、前記アニメーション管理部が、一定の間隔で発生するティック(tick)に基づいて、前記アニメーション目録のうち活性化したアニメーションオブジェクトへアニメーションティックを伝達する段階と、前記活性化したアニメーションオブジェクトが前記アニメーションティックを用いて補間値を生成し、前記補間値に基づいてアニメーションイベントを生成し、これを前記バインドされたコンポーネントへ伝達する段階と、前記バインドされたコンポーネントが前記アニメーションイベントに基づいてレンダリングエンジンにリドロー(redraw)を要請する段階とを含んでなる、オブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法を提供する。
【0013】
この際、前記アニメーションオブジェクトは、開始値と終了値を有しかつ中間値が明確な属性(property)の変化を示すプロパティアニメーション(property animation)オブジェクト、変化前のイメージと変更後のイメージ間の形態変化を示すトランジションアニメーション(transition animation)オブジェクト、および座標値の変更を示すムーブアニメーション(move animation)オブジェクトの少なくとも一つであってもよい。
【0014】
この際、前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトおよび前記ムーブアニメーションオブジェクトは、いずれも、アニメーションベースオブジェクト(animation base object)を継承し、前記アニメーションベースオブジェクトは、前記ティックに基づいてインターポレーションオブジェクト(interpolation object)を用いて前記補間値を生成する基本機能を行うことができる。
【0015】
この際、前記アニメーションオブジェクトは、前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトおよび前記ムーブアニメーションオブジェクトの少なくとも2つに相応するオブジェクトたる複合アニメーション(composite animation)オブジェクトであってもよい。
【0016】
この際、前記複合アニメーションオブジェクトで定義された属性は、前記複合アニメーションオブジェクトに含まれる前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトまたは前記ムーブアニメーションオブジェクトの属性が定義されていない場合にデフォルト値として使用できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、レンダリングエンジン、アニメーションオブジェクトおよびコンポーネントオブジェクトなどの多様な主体がオブジェクト指向的に動作して簡単かつ体系的にアニメーション効果を提供してコンポーネントの属性、たとえば色、位置または形態などの変化を連続的に表現することができる。
【0018】
また、本発明は、アニメーション効果の共通特性を有するアニメーションベースオブジェクトおよびこれを継承した3つのアニメーションオブジェクトを用いて定型化し、構造的にアニメーション効果を提供することができる。
【0019】
また、本発明は、2つ以上のアニメーションオブジェクトに相応する複合アニメーションオブジェクトを定義し、複合アニメーションオブジェクト内で定義された属性を、前記複合アニメーションオブジェクトに含まれたアニメーションオブジェクトの属性が定義されていない場合にデフォルト(default)値として使用されるようにするので、アニメーション効果の機能変更が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンポーネントアニメーションの一例を示す図である。
【図2】アニメーションオブジェクトの階層構造を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係るアニメーション管理部にロードされるアニメーション目録の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に係るコンポーネントアニメーション方法の動作主体を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例に係るコンポーネントアニメーション方法を示す動作流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。ここで、反復される説明、並びに本発明の要旨を無駄に乱すおそれのある公知の機能および構成についての詳細な説明は省略する。本発明の実施形態は当該分野における通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。よって、図面における要素の形状および大きさなどはより明確な説明のために誇張されることもある。
【0022】
以下、本発明に係る好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1はコンポーネントアニメーションの一例を示す図である。
【0024】
図1を参照すると、コンポーネントが開始点110から終了点120まで移動する間にその座標値の変化130が連続的に表示されることが分かる。
【0025】
すなわち、本発明のアニメーションは、開始と終了をもって変化する属性、形態または位置を連続的に(実際は不連続的であるが、ユーザーは連続的に感じる)表示することを意味する。
【0026】
例えば、アニメーションは、赤いリンゴが青色に変わっていく過程について、開始と終了のみを表示するのではなく、連続的に表示するものであってもよい。
【0027】
例えば、アニメーションは、紙の前面を示すイメージが紙の背面を示すイメージに変わる過程(紙が裏返る過程)を連続的に表示するものであってもよい。
【0028】
例えば、アニメーションは、ボールの位置が画面の左下端から右上端へと移動する過程を連続的に表示するものであってもよい。
【0029】
このように、アニメーションは、開始と終了をもって変化する属性、形態または位置を連続的に表示するためにその中間値を算出しなければならない。本発明では、中間値を算出するアニメーションの基本機能をアニメーションベースオブジェクトを用いて実現し、具体的なアニメーション動作をアニメーションベースオブジェクトの下位オブジェクトを用いて実現することにより、アニメーションをより効率的に動作させ且つその機能変更を容易にする。
【0030】
図2はアニメーションオブジェクトの階層構造を示すブロック図である。
【0031】
図2を参照すると、アニメーションオブジェクトは、プロパティアニメーションオブジェクト(property animation object)220、トランジションアニメーションオブジェクト(transition animation object)230、およびムーブアニメーションオブジェクト(move animation object)240に大別される。
【0032】
プロパティアニメーションオブジェクト220、トランジションアニメーションオブジェクト230およびムーブアニメーションオブジェクト240は、いずれも、アニメーションベースオブジェクト210という共通オブジェクトを継承する。
【0033】
アニメーションベースオブジェクト210は、アニメーションが持つべき基本属性を定義し、インターポレーションオブジェクト(interpolation object)211を用いて補間値を生成し、これを用いてアニメーションの共通機能を行う。
【0034】
すなわち、アニメーションは、共通に開始と終了を有し、開始と終了との間で所定の間隔ごとにイベントを生成する機能を必要とする。また、アニメーションベースオブジェクトでは、ティックが発生するたびに、開始と終了との間の中間値に該当する補間値をインターポレーションオブジェクトを用いて生成する機能が定義され、下位アニメーションオブジェクトは、アニメーションベースオブジェクトを継承することにより補間値を生成するアニメーションの基本機能が提供される。
【0035】
インターポレーションオブジェクト211は、アニメーションの様々な表現形態を提供することができるように幾つかの予め定義された関数を提供することができる。インターポレーションオブジェクト211には、ユーザーが定義した関数が追加されてもよい。インターポレーションとは、開始値と終了値を基準としてその進行度合いによる未知の中間値を決定することである。
【0036】
時間によるアニメーションの進行は、レンダリングエンジン(rendering engine)に内蔵されたアニメーション管理部(animation manager)によって管理され、時間に応じてティック(tick)を発生させながら行われる。
【0037】
図2に示した階層構造を有するアニメーションオブジェクトによってその属性、形態または位置が変更されたコンポーネントがレンダリングエンジンにリドロー(redraw)を要請し、コンポーネントのキャンバス(canvas)を介してリドローが繰り返し行われることにより、画面にアニメーション効果が表現される。
【0038】
図3は本発明の一実施例に係るアニメーション管理部にロードされるアニメーション目録の一例を示す図である。
【0039】
図3を参照すると、アニメーション目録にはM個(Mは1以上の自然数)のアニメーションオブジェクト(Animation 1〜Animation M)、およびアニメーションオブジェクト(Animation 1〜Animatiion M)にバインドされたN個(Nは1以上の自然数)のコンポーネント(Component 1〜Component N)が含まれる。
【0040】
1つのコンポーネントに複数のアニメーション機能が提供される場合、当該コンポーネントは複数のアニメーションオブジェクトにバインドできる。
【0041】
逆に、1つのアニメーションオブジェクトに連動して少なくとも2つのコンポーネントにアニメーション機能が提供される場合、1つのアニメーションオブジェクトに複数のコンポーネントがバインドされてもよい。
【0042】
コンポーネントは、それぞれ自分とバインドされたアニメーションオブジェクトを介してアニメーション機能が提供される。
【0043】
本明細書において、コンポーネント(component)とは、ユーザーとの相互作用を支援するためにユーザーインターフェースを提供し、或いはユーザーには見えないが、特定のビジネスロジックを行うためのソフトウェアである。コンポーネントは、再使用性を高めるために配布および実行可能に開発されたものであってもよい。例えば、コンポーネントはWebアプリケーションで使用されるボタンであってもよい。
【0044】
アニメーション目録に含まれたコンポーネント(Component 1〜Component N)の中には活性化したアニメーション310があり、残りのアニメーションは不活性化していてもよい。
【0045】
すなわち、アニメーション機能を提供するために周期的にティックが発生する場合、アニメーション目録に含まれた活性化アニメーション310に対してはアニメーション機能のための動作が行われるが、不活性化アニメーションに対してはアニメーション機能のための動作が行われる必要がない。
【0046】
図4は本発明の一実施例に係るコンポーネントアニメーション方法の動作主体を示すブロック図である。
【0047】
図4を参照すると、コンポーネント410は相応するキャンバス411を含むことができる。
【0048】
キャンバス(canvas)411は、画面にドローイング(drawing)される最小単位であって、相応する領域を持っている。一つのコンポーネント内には複数のキャンバスが含まれてもよい。
【0049】
プロパティアニメーションオブジェクト420、トランジションアニメーションオブジェクト430およびムーブアニメーションオブジェクト440は、いずれも、図2で説明したようにアニメーションベースオブジェクトを継承する。
【0050】
アニメーションベースオブジェクトは、アニメーションが持つべき基本属性(開始値、終了値、使用されるインターポレーションオブジェクトなど)を定義しており、インターポレーションオブジェクトを用いて補間値を作り出し、これを用いてアニメーションの機能を行う。
【0051】
プロパティアニメーションオブジェクト420は、属性値を直接変更するアニメーションである。この際、属性値は開始値と終了値をもって中間値を求めることが可能なスカラー(scalar)値である。例えば、属性値はカラー値であってもよい。数字で表現されたカラー値は、開始値と終了値が定められると、その中間値が明確に決定できる。
【0052】
したがって、テキスト(text)やブール(Boolean)値などの中間値の概念が曖昧な属性はアニメーションの対象ではなく、位置やグローのファクターなどの属性はアニメーションの対象になれる。
【0053】
トランジションアニメーションオブジェクト430は、変更前のイメージと変更後のイメージ間の形態変化をアニメーションさせる。すなわち、トランジションアニメーションオブジェクト430は、コンポーネントがプロパティセット(property set)やメソッド(method)の呼び出しにより変更されたとき、変更前と変更後の様子または形態を変更前のイメージと変更後のイメージに作って2つのイメージの変化をアニメーションさせる。
【0054】
例えば、トランジションアニメーションオブジェクト430は、紙の前/背面を示すイメージが漸次変わる変化(前面が見えていた紙が漸次的に裏返る変化)を示すアニメーションであってもよい。このような機能の例としてはflip3dやslideなどがある。
【0055】
ムーブアニメーションオブジェクト440は、コンポーネントの座標変更の際に、開始値から終了値への位置変化をインターポレーション式によってアニメーションさせる。
【0056】
ムーブアニメーションオブジェクト440は、オブジェクトの位置が変わる場合に開始位置から終了位置までの位置変化を漸進的に示すアニメーションである。
【0057】
図4には示されていないが、本発明の一実施例によれば、複合アニメーションオブジェクト(composite animation object)が提供できる。
【0058】
複合アニメーションオブジェクトは、トランジションアニメーションオブジェクトおよびプロパティアニメーションオブジェクトなどのアニメーションオブジェクトが複数登録され、同時に複数のアニメーションを動作させることが可能なアニメーションオブジェクトである。
【0059】
複合アニメーションオブジェクトで定義された属性は、複合アニメーションオブジェクトに含まれるプロパティアニメーションオブジェクト、トランジションアニメーションオブジェクトまたはムーブアニメーションオブジェクトの属性が定義されていない場合にデフォルト値(default)として使用できる。
【0060】
レンダリングエンジン(rendering engine)450は、コンポーネント410をキャンバス411にドローイング(drawing)するエンジンである。レンダリングエンジン450によって実際ドローイングが作動する。
【0061】
レンダリングエンジン450は、アニメーション管理部(animation manager)451を含むことができる。アニメーション管理部451は、ユーザーが実行させたアニメーションを管理するオブジェクトである。アニメーション管理部451に登録されたアニメーションをレンダリングエンジンが画面に表現させる。
【0062】
アニメーション機能は、コンポーネント410の属性値、形態または位置の変化を連続的に表現することにより、ユーザーインターフェースの視覚的効果を極大化するために使用される。
【0063】
時間によるアニメーションの進行は、レンダリングエンジン450に内蔵されたアニメーション管理部451によって管理され、時間に応じてティックを発生させながら行われる。
【0064】
アニメーションオブジェクト420、430、440によってコンポーネント410の属性、形態または位置が変更される場合、コンポーネント410がレンダリングエンジン450にリドローを要請し、コンポーネント410のキャンバス411を介して画面にアニメーションされる様子が表現される。
【0065】
図5は本発明の一実施例に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法を示す動作流れ図である。
【0066】
図5を参照すると、本発明の一実施例に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法では、アニメーション管理部が、少なくとも一つのアニメーションオブジェクトと、前記アニメーションオブジェクトにバインドされたコンポーネントとからなるアニメーション目録をロードする(S510)。
【0067】
この際、前記アニメーションオブジェクトは、開始値と終了値を有し且つ中間体が明確な属性(property)の変化を示すプロパティアニメーション(property animation)オブジェクト、変更前のイメージと変更後のイメージ間の形態変化を示すトランジションアニメーション(transition animation)オブジェクト、および座標値の変更を示すムーブアニメーション(move animation)オブジェクトのいずれか一つであってもよい。
【0068】
この際、前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトおよび前記ムーブアニメーションオブジェクトは、いずれも、アニメーションベースオブジェクト(animation base object)を継承し、前記アニメーションベースオブジェクトは、前記ティックに基づいてインターポレーションオブジェクト(interpolation object)を用いて前記補間値を生成する基本機能を行うことができる。
【0069】
実施例に応じて、前記アニメーションオブジェクトは、前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトおよび前記ムーブアニメーションオブジェクトの少なくとも2つに相応するオブジェクトたる複合アニメーションオブジェクト(composite animation)であってもよい。
【0070】
この際、前記複合アニメーションオブジェクトで定義された属性は、前記複合アニメーションオブジェクトに含まれる前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトまたは前記ムーブアニメーションオブジェクトの属性が定義されていない場合にデフォルト(default)値として使用できる。
【0071】
また、本発明の一実施例に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法は、前記アニメーション管理部が、一定の間隔で発生するティック(tick)に基づいて、前記アニメーション目録のうち活性化したアニメーションオブジェクトへアニメーションティックを伝達する(S520)。
【0072】
この際、ティックが一定の間隔で発生すると、アニメーションティックは当該アニメーションがリドローされなければならないタイミングごとに発生するものであってもよい。例えば、ティックが1ms間隔で発生すると、アニメーションティックは5msの間隔で発生するものでありうる。
【0073】
また、本発明の一実施例に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法は、前記活性化したアニメーションオブジェクトが前記アニメーションティックを用いて補間値を生成し、前記補間値に基づいてアニメーションイベントを生成し、これを前記バインドされたコンポーネントへ伝達する(S530)。
【0074】
この際、アニメーションイベントは、当該タイミングの進行状態に相応する状態値(状態、位置、形態など)を含むことができる。
【0075】
また、本発明の一実施例に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法は、前記バインドされたコンポーネントが前記アニメーションイベントに基づいてレンダリングエンジンにリドロー(redraw)を要請する(S540)。
【0076】
また、本発明の一実施例に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法は、前記レンダリングエンジンが、前記バインドされたコンポーネントに相応するキャンバスに前記コンポーネントをリドローする(S550)。
【0077】
段階(S520〜S550)は、ティックが発生するたびに、活性化したアニメーションオブジェクトに対して反復され、所定の時間当該コンポーネントがアニメーションされる様子が表現される。
【0078】
本発明に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法は、多様なコンピュータ手段によって行われ得るプログラム命令形態で実現され、コンピュータ可読媒体に記録できる。前記コンピュータ可読媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独で或いは組み合わせて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計および構成されたものであり、或いはコンピュータソフトウェアの当業者に公知になって使用可能なものであってもよい。コンピュータ可読記録媒体の例にはハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープなどの磁気媒体(magnetic media)、CD−ROM、DVDなどの光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)などの磁気光媒体(magneto-optical media)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を記憶し遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるものなどの機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。
【0079】
本発明に係るオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法は、上述のように説明された実施例の構成および方法が限定されるように適用できるものではない。これらの実施例は、多様な変形がなされ得るように各実施例の全部または一部が選択的に組み合わせられて構成されることも可能である。
【符号の説明】
【0080】
210 アニメーションベースオブジェクト
211 インターポレーションオブジェクト
220 プロパティアニメーションオブジェクト
230 トランジションアニメーションオブジェクト
240 ムーブアニメーションオブジェクト
310 アニメーション
410 コンポーネント
411 キャンバス
420 プロパティアニメーションオブジェクト
430 トランジションアニメーションオブジェクト
440 ムーブアニメーションオブジェクト
450 レンダリングエンジン
451 アニメーション管理部
S510 アニメーション目録ローディング段階
S520 アニメーションティック伝達段階
S530 アニメーションイベント伝達段階
S540 リドロー要請段階
S550 リドロー段階

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アニメーション管理部が、少なくとも一つのアニメーションオブジェクトと、前記アニメーションオブジェクトにバインドされたコンポーネントとからなるアニメーション目録をロードする段階と、
前記アニメーション管理部が、一定の間隔で発生するティック(tick)に基づいて、前記アニメーション目録のうち活性化したアニメーションオブジェクトへアニメーションティックを伝達する段階と、
前記活性化したアニメーションオブジェクトが前記アニメーションティックを用いて補間値を生成し、前記補間値に基づいてアニメーションイベントを生成し、これを前記バインドされたコンポーネントへ伝達する段階と、
前記バインドされたコンポーネントが前記アニメーションイベントに基づいてレンダリングエンジンにリドロー(redraw)を要請する段階と、を含んでなることを特徴とする、オブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法。
【請求項2】
前記アニメーションオブジェクトは、
開始値と終了値を有し且つ中間値が明確な属性(property)の変化を示すプロパティアニメーションオブジェクト、変更前のイメージと変更後のイメージ間の形態変化を示すトランジションアニメーションオブジェクト、および座標値の変更を示すムーブアニメーションオブジェクトの少なくとも一つであることを特徴とする、請求項1に記載のオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法。
【請求項3】
前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトおよび前記ムーブアニメーションオブジェクトは、いずれも、アニメーションベースオブジェクト(animation base object)を継承し、
前記アニメーションベースオブジェクトは、前記ティックに基づいてインターポレーションオブジェクト(interpolation object)を用いて前記補間値を生成する基本機能を行うことを特徴とする、請求項2に記載のオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法。
【請求項4】
前記アニメーションオブジェクトは、
前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトおよび前記ムーブアニメーションオブジェクトの少なくとも2つに相応するオブジェクトたる複合アニメーションオブジェクト(composite animation)であることを特徴とする、請求項3に記載のオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法。
【請求項5】
前記複合アニメーションオブジェクトで定義された属性は、前記複合アニメーションオブジェクトに含まれる前記プロパティアニメーションオブジェクト、前記トランジションアニメーションオブジェクトまたは前記ムーブアニメーションオブジェクトの属性が定義されていない場合にデフォルト値として使用されることを特徴とする、請求項4に記載のオブジェクト指向的コンポーネントアニメーション方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項の方法を実行するためのプログラムが記録されていることを特徴とする、コンピュータ可読記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−175643(P2011−175643A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38470(P2011−38470)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(510309053)トゥービーソフト カンパニー リミテッド (3)
【Fターム(参考)】