説明

オロパタジンの製造方法

本発明は、改良型の中間体から出発するオロパタジン塩酸塩の新規な製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩酸オロパタジンの新規な製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
式(I)の塩酸オロパタジン、
【化1】

【0003】
すなわち、化学名ジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸,11−[3−(ジメチルアミノ)プロピリデン]−6,11−ジヒドロ塩酸塩,(11z)は、協和発酵によりAllelock(登録商標)の名前で販売されている新規な抗ヒスタミン剤である。特に、オロパタジンは、ヒスタミンH1レセプターに選択的であり、気管支、循環系、中枢神経系及び腸に主に局在している。それは、経口投与用製剤として、アレルギー性鼻炎、じんましん及び皮膚炎の症状の経口的治療において使用される。
【0004】
点眼薬(Patanol(登録商標))(Pataday(登録商標)又はPatanol Plus(登録商標))及びスプレー式点鼻薬(Patanase(登録商標))製剤が既知である。
【0005】
他方では、抗喘息薬としてのその使用は、まだ、フェーズIIの臨床開発中である。
【0006】
オロパタジンは、最初にGlaxoSmithKline(EP214779)によって開示され、その後、Kyowa(EP235796)によって開示され、一方で、結膜炎治療におけるその使用は、Alcon及びKyowa(EP799044)によって開示された。
【0007】
その調製に関して、物の特許において記載されている合成方法は、イソキセパク(又はジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸6,11−ジヒドロ−11−オキソ)を、改良型の中間体(advanced intermediate)として使用する。しかしながら、イソキセパクの調製からなる既知のオロパタジンの製造方法は、最終生成物を限られた収率で提供するという欠点を有する。さらに、得られる生成物は、純度の点では不十分であり、従って、薬学的に許容可能な活性物質の獲得のためのプロセスを、より長く、より複雑且つより高価にする。
【0008】
Journal of Medicinal Chemistry,1992,35,pages 2074−2084において、創作者は、同じウィッティヒ反応条件を用い、イソキセパクからではあるが、イソキセパクエステル及び類似体からオロパタジンエステル及び類似体(化合物37−40)を調製する試みが、基質間での無反応を意味する出発物質の回収をもたらしたことについて言及している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1及び2は、本発明に従うオロパタジン及びその塩酸塩の製造方法を示す。
【図2】図1及び2は、本発明に従うオロパタジン及びその塩酸塩の製造方法を示す。
【図3】図3及び4は、以下の記載において説明する工程不純物の形成のメカニズムを示す。
【図4】図3及び4は、以下の記載において説明する工程不純物の形成のメカニズムを示す。
【発明の詳細な説明】
【0010】
従って、本発明の1つの目的は、図1及び2のスキームに報告される既知のプロセスよりも高い収率及び高い純度を有するオロパタジン及びその塩酸塩の製造方法を記載することである。
【0011】
これに加え、記載された方法は、立体配置(Z)を有する薬学的活性物質について、予測できず且つ有利な立体異性体の比率の獲得を可能にする。
【0012】
特に、本発明は、Rが直鎖状又は分枝状のC1−C4飽和アルキルである式(V)の中間体の調製を含んだオロパタジンの製造方法であって、
【化2】

【0013】
a)式(IV)のイソキセパクを、
【化3】

【0014】
式(IVa)のエステルに変換する工程と;
【化4】

【0015】
b)工程a)から得られたイソキセパクエステル(IVa)を、ウィッティヒ反応により式(V)の化合物に変換する工程と;
c)式(V)の化合物をオロパタジン遊離塩基に変換する工程とを含んだ製造方法に関する。
【0016】
より詳細には、本発明は、Rが直鎖状又は分枝状のC1−C4飽和アルキルである式(V)のオロパタジンエステル
【化5】

【0017】
の調製を含んだオロパタジン及びその塩酸塩の製造方法に関する。
【0018】
特に、当該方法は、以下のスキーム1に従った、Rが直鎖状又は分枝状のC1−C4飽和アルキルであるイソキセパク(IV)の、酸性環境でのアルコールR−OHとのエステル化による式(IVa)のイソキセパクエステルの調製を含んだ第1工程を含んでいる。
【化6】

【0019】
一実施形態においては、エステル(IVa)が得られ、これは、炭素の添加によって精製され、続いて適切に濾過され、続いて、直鎖状又は分枝状のC1−C4飽和アルキルによって又は好ましくは、反応アルコールによって洗浄され、結晶化され、そのようにして得られた結晶は、真空下、室温で乾燥される。
【0020】
本発明に従う方法の第2工程においては、以下のスキーム2に従い、イソキセパクエステル(IVa)が、適切な溶媒においてウィッティヒ反応による適切なリンイリドとの反応に供され、その後、そのようにして得られた化合物がアルカリ性の環境において処理され、オロパタジンエステル(V)を提供する。
【化7】

【0021】
一実施形態においては、反応が終了すると、混合物が冷却され、オロパタジンエステルの加水分解と、次いで、遊離塩基としてのオロパタジンとを得るため、pHが塩基性になるまで、精製水及び水酸化ナトリウムが添加される。あるいは、加水分解は、他の無機塩基、例えば、水酸化カリウムによって得られてもよい。
【0022】
オロパタジン遊離塩基は、任意に、その後のpH12−14からpH3.3−3.4への酸処理によって、オロパタジン臭化水素酸塩のようなオロパタジン塩に変換され、オロパタジンの塩を提供してもよい。
【0023】
これに続き、アセトン及びその同種の化合物並びに直鎖状若しくは分枝状のC1−C4飽和アルコール、好ましくは、n−ブタノールから、又は反応アルコールによって結晶化が行われ、粗オロパタジン塩の結晶を減圧下、乾燥する。
【0024】
続いて、精製水及びアセトン又はその同種の化合物並びに直鎖状若しくは分枝状のC1−C4飽和アルコール、好ましくは、n−ブタノール、又は反応アルコールからなる混合物への溶解、その後の冷却によって、精製が行われる。そのようにして得られた純粋なオロパタジン塩の結晶は、再度、事前に0〜5℃に冷却された直鎖状若しくは分枝状のC1−C4飽和アルコール、好ましくは、n−ブタノール、又は反応アルコールによって洗浄され、減圧下、乾燥される。
【0025】
更なる実施形態に従うと、オロパタジン遊離塩基は、その後acticarbon及びトルエンが添加されるアセトンを含んだ精製水の溶液中で、結晶を処理して得られる。続いて、そのようにして得られた水相に、pHが>12となるまで、水酸化ナトリウムが添加される。
【0026】
上記オロパタジン遊離塩基をオロパタジン臭化水素酸塩のようなオロパタジン塩に変換する任意の工程が行われる場合には、オロパタジン遊離塩基を含んだ水相に、pHが2.5〜3.0になるまで、塩酸が添加される。
【0027】
水相は、トルエンによって3回洗浄され、有機不純物を除去し、次に、30%水酸化ナトリウムを添加してpHを6.8〜7.2にし、次いで、アセトンの一部が蒸留される。次に、得られる懸濁液が、冷却され、濾過され、得られた結晶は、精製水により洗浄され、続いて真空下、乾燥される。好都合なことには、オロパタジン遊離塩基は、約4倍量のジメチルホルムアミドにより再結晶され得る。
【0028】
本発明の方法の最後の工程において、オロパタジン遊離塩基は、以下のスキーム3に従って、アセトン中、塩酸で処理され、オロパタジン塩酸塩を提供する。
【化8】

【0029】
得られた最終生成物は、濾過され、再度アセトンによって洗浄され、その後、減圧下、乾燥される。
【0030】
本発明の方法において、出発化合物、即ち、イソキセパクは、商業的に入手可能であるか、あるいは、文献において利用可能な既知の方法に従って調製されてもよい。
【0031】
そしてまた、イソキセパク(IV)のエステル化反応は、当業者に既知の方法に従って、例えば、硫酸又はp−トルエンスルホン酸から選択される酸の存在下行われる(例えば、March’s Advanced Organic Chemistry, 6th Ed., page 1414を参照のこと、又はその内容がここにおいて引用により組み込まれるUS 4.082.850に記載される通りである)。
【0032】
既に説明した通り、エステル化反応において使用されるアルコールは、Rが直鎖状又は分枝状のC1−C4の飽和アルキルである式R−OHのアルコールであり、好ましくは、メタノール、イソプロパノール及びノルマル−ブタノールであり、後者が最も好ましく、このようにして式IVbのイソキセパクブチルエステルを提供する。
【化9】

【0033】
リンイリドとイソキセパクエステル(IVa)とのウィッティヒ反応に関して、これは、3−ジメチルアミノプロピルトリフェニル−ホスホニウム臭化水素酸塩を用いて行われ、この式は以下に報告され、
【化10】

【0034】
これは、商業的に入手可能な生成物であり、代わりに、ジメチルアミン及び(3−ブロモプロピル)トリフェニルホスホニウムブロミドから得ることができ、このうち後者は、購入されてもよく、又は以下のスキーム4に従って、1,3−ジブロモプロパン及びトリフェニルホスフィンから調製されてもよい。
【化11】

【0035】
特に、当量比約1.5、好ましくは、1.2のリンイリド/イソキセパクエステルが、この反応に使用される。さらに、ウィッティヒ反応は、好ましく且つ有利には、適切な溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン又は他の同様のエーテル、例えば、テルブチルエーテル(terbutylether)、ジイソプロピルエーテル又はテトラヒドロフラン中で行われる。あるいは、上記エーテルと、脂肪族又は芳香族炭化水素との混合物が使用されてもよい。
【0036】
他方、オロパタジンエステル(V)の加水分解から得られたオロパタジンの塩化に関しては、これは、有利には、臭化水素酸による処理によって得られ、そのようにしてオロパタジンの臭化水素酸塩を提供するか、又は塩酸による処理によって得られ、そのようにしてオロパタジンの塩酸塩を提供する(例えば、図1及び2に示す図を参照のこと)。
【0037】
本発明の別の側面は、最終的なオロパタジン塩酸塩生成物における臭化物イオンの含有率である。
【0038】
臭化物イオンは、工程不純物を表し;それらは、食欲喪失、吐き気/嘔吐、倦怠感、日中の睡眠傾向及び頭痛の原因となる;従って、そのようなイオン不純物の含有率を最終生成物において、最も低い程度まで低減することは都合がよい。
【0039】
オロパタジン塩酸塩における臭化物イオンの含有率は、例6における方法に従うイオンクロマトグラフィー(IC)により定量化され得る。
【0040】
特許文献WO2007/119120は、1000ppm未満の臭化物イオンを含んだオロパタジン塩酸塩の異なる製造方法について開示している。実施例は、600〜800ppm未満の臭化物含有量を示している。我々の分析によれば医薬品における臭化物含有量は、約1100乃至1150ppmである。
【0041】
本発明に従う方法は、300ppm未満、好ましくは、実施例に開示されているIC法の検出限界である30ppm未満の臭化物含有量を有するオロパタジン塩酸塩を提供する。
【0042】
本発明の方法に従って製造されたKilolabの試料は、臭化物イオンを含まないことを示す(常に30ppm未満、往々にして0ppmである)。
【0043】
従って、本発明の別の側面は、工程有機不純物の含有率の観点から、最終生成物の純度によって示される。本発明の方法は、オロパタジン塩酸塩の製造を可能にし、これは、HPLC純度99.90%(面積%)以上を有し、1つ1つが0.05%(HPLC面積%)未満である不純物を有し(欧州薬局方、総論<2034>を参照のこと)、HPLC分析(%w/w)は、99乃至101%の範囲を構成する。
【0044】
プロセスの進行の間、工程不純物は、特に、生成物から除去することが難しく、故に、全ての不純物が0.05%(HPLC面積%)未満の生成物を得ることはできないことが言及される。
【0045】
LC/MS及びNMR研究は、不純物の構造を解明し、図3のスキームに従う不純物及びその前駆体の形成のメカニズムを明らかにした。従って、不純物(3−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−インデン−3−イル}−4−n−ブチルオキシフェニル)酢酸のn−ブチルエステルは、ウィッティヒ反応工程の間に生成し、次に、オロパタジンエステルのオロパタジンへの加水分解工程の間に、遊離酸の形態へと加水分解される。
【0046】
驚くべきことに、イソキセパクエステルを含んだ溶液を、リンイリドを含んだ溶液に添加する代わりに、リンイリドを含んだ溶液の式(IVa)のイソキセパクエステルを含んだ溶液への添加という順序の逆転により、オロパタジン塩酸塩における不純物(3−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−インデン−3−イル}−4−n−ブチルオキシフェニル)酢酸の量が、0.05%(HPLC面積%)未満になるということが見出された。
【0047】
リンイリドの溶液の添加は、10℃乃至60℃の温度範囲且つ30分乃至120分の時間で行われる。好ましくは、そのような添加は、30−50℃で60分、好ましくは、38−42℃で60分行われる。
【0048】
更に、逆転させた添加によって、図4のスキームにおいて説明される副反応を回避し、プロセスの収量を改善することを可能にする。
【0049】
当業者は、本発明のプロセスが、高い収率及び高い純度を有する遊離オロパタジン及びその臭化水素酸塩又は塩酸塩の両方を、オロパタジンエステル中間体、好ましくは、オロパタジンのブチルエステル、更に好ましくは、ノルマルブチルエステルの可能な単離によって、どのようにして取得することができるかを理解することができ、これは、副産物、故に、最終生成物における不純物の存在を低減するか又はさらに排除し、従って、薬学的に許容可能な等級の医薬活性物質を提供することを可能にする。
【0050】
更に、ウィッティヒ反応自体は、より少ないリンイリドと水素化ナトリウムとを必要とし、これは、著しいコスト削減を可能にする。
【0051】
従って、本発明の方法が、実験室及び工業規模での使用に、特にどれ程有利であるかは明らかである。
【0052】
本発明の方法は、臭化物を含まないオロパタジン塩酸塩を提供し、これは、形態Aの結晶及び薬学的に許容可能な等級を有する。本発明の方法に従って得られるオロパタジン塩酸塩は、都合のいいことには、薬剤、特に、抗ヒスタミン薬又は抗アレルギー薬として使用される少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含んだ医薬組成物に処方される。
【0053】
例1
a)イソキセパクブチルエステルの調製
温度計、スターラー、冷却器及びディーン・スターク装置を備えた3lのフラスコに、イソキセパク(11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]オキセピン−2−イル)酢酸100g、n−ブタノール1600ml、硫酸0.2mlを添加する。沸点(約115℃)まで加熱し、少なくとも2時間、前記温度で攪拌を続ける。
【0054】
2時間の攪拌の後、溶媒500mlを大気圧で蒸留する。T=20/25℃まで冷却し、炭素10gを反応混合物に添加し、T=20/25℃で10分間攪拌し、ダイカライト(dicalite)によってろ過し、ブタノール100mlで洗浄する。真空下、濃縮して油状の残渣を提供し、ヘプタンの異性体350mlを添加する。生成物を結晶化させるため、T=−15/−20℃まで冷却する。T=−15/−20℃で1時間攪拌し、ろ過し、得られた結晶を、ヘプタンの異性体90mlによって、T=−15/−20℃で洗浄する。真空下、生成物を、温度25℃で少なくとも8時間乾燥させる。収量:112.5g、93%;HPLCによる滴定量>99.5%、HPLCによる純度>99.5%
NMR(DMSO d6):0.84(s,3H),1.29(dd,2H),1.53(dd,2H),3.71(d,2H),4.03(dd,2H),5.28(d,2H),7.07(d,1H),7.54(m,4H),7.78(s,1H),8.00(s,1H))。
【0055】
b)オロパタジン臭化水素酸塩の調製(未精製)
鉱物油中の60%の水素化ナトリウム29.6g(4.0等量)、(3−ジメチルアミノプロピル)トリフェニルホスフィンブロミド−HBr164.85g(1.75等量)及びTHF360ml(6V)をフラスコに添加する。T=0/5℃で30分間攪拌し、続いて、混合物をゆっくりとT=60℃まで加熱し、前記温度で3時間攪拌する。0〜5℃の温度まで冷却し、THF210ml(3.5V)中の60gのイソキセパクブチルエステルからなる混合物を分子篩に添加する。T=27〜30℃に反応混合物を加熱し、前記温度で少なくとも15時間攪拌する。
【0056】
反応が完了したことを確認し、T=0〜5℃まで冷却し、精製水80ml、続いて、30%NaOH35mlを添加する。
【0057】
反応混合物をT=55〜60℃まで加熱し、前記温度で少なくとも4時間攪拌する。T=20〜25℃まで冷却し、精製水300mlを添加する。混合物のpHが塩基性であることを確認し、真空下で濃縮し、溶媒600mlを得る。蒸留プロセスが完了すると、精製水240mlとトルエン360mlとを添加する。少なくとも20分、T=20〜25℃で攪拌し、続いて、相を分離し、有機相を廃棄する。トルエン360mlで生成物を含んだ水相を再度洗浄する。次に、常時、水相を保持するよう注意しながら、水相を3×360mlのメチレンクロリドで洗浄する。最大真空及びTmax70℃で、蒸留液200mlが回収されるまで、蒸留する。500mlのメチルTHF及び100mlのイソプロパノールを使用して調製したイソプロパノール/メチルTHFの混合物を、水相に添加する。水相のpHを、12〜24から3.3乃至3.4に調節し、60%臭化水素酸溶液70mlを添加することにより、T=20〜25℃に維持する。T=20〜25℃で20分間攪拌し、続いて、相を分離し、有機相を保持する。水相を、メチルTHF500mlとイソプロパノール100mlとからなる混合物により2回以上抽出する。有機相を組合せた後、真空下で溶液を濃縮し、油状の残渣を得る。n−ブタノール500mlに当該オイルを溶解させ、次に、共沸して水を全て除去するために、真空下で、再度、濃縮し(浴温Tmax=45℃)、再度、オイルを得る。次に、n−ブタノール480mlを、得られたオイルに添加する。混合物を加熱して、生成物が溶解する(T=70〜80℃)。T=50℃まで冷却し、結晶化を促進するために、任意に、オロパタジン−HBrを混ぜる。次に、T=20〜25℃に冷却し、前記温度で少なくとも15時間攪拌する。注意深く96mlのn−ブタノールにより結晶を洗浄し、生成物を濾過する。減圧下、80℃で、少なくとも12時間乾燥する。
【0058】
収量:47g、61%;HPLCによる滴定濃度>90%、HPLCによる純度>95%
NMR(DMSO d):2.74(s,6H),3.39(br,6H),5.19(br,2H),5.61(t,1H),6.76(d,1H),7.04−7.13(m,2H),7.24−7.43(m,4H),10.80(s,1H),12.34(s,1H)。
【0059】
c)オロパタジン臭化水素酸塩RIXXの調製
粗オロパタジン−HBr45g、n−ブタノール270ml及び精製水4.5mlをフラスコに入れる。生成物が溶解するまで、混合物を加熱する(T=75〜80℃)。次に、T=0〜5℃までゆっくりと冷却し、前記温度で1時間攪拌する。得られた結晶を、あらかじめT=0〜5℃まで冷却したn−ブタノール65mlで、濾過及び洗浄する。減圧下、T=80℃で少なくとも8時間乾燥する。
【0060】
収量:36g、80%;HPLCによる滴定濃度>98%、HPLCによる純度>95%。
【0061】
NMR(DMSO d):2.74(s、6H)、3.39(br,6H)、5.19(br,2H)、5.61(t,1H)、6.76(d,1H)、7.04−7.13(m,2H)、7.24−7.43(m,4H)、10.80(s,1H)、12.34(s,1H)。
【0062】
d)オロパタジン遊離塩基の調製
精製したオロパタジン−HBr100g、精製水1600ml(16V)及びアセトン650ml(6.5V)をフラスコに入れる。混合物を、生成物が溶解するまで、T=35〜45℃までゆっくりと加熱する。活性炭7.5gを混合物に添加し、T=35〜45℃の温度に維持しながら15分間攪拌する。精製水75ml(0.75V)及び事前にT=35〜45℃に温めたアセトン40ml(0.4V)を含んだ混合物によって、acticarbonを注意深く洗浄し、炭素をダイカライトのパネル上で濾過する。次に、トルエン600ml(6V)を、T=35/45℃に維持した濾過された溶液に添加し、相の分離の前に、T=35〜45℃で少なくとも10分間攪拌する。有機相を廃棄する。
【0063】
水相をT=20〜25℃の温度まで冷却し、30%NaOHを添加し、pH>12を達成する。次に、T=20〜25℃に保持しながら、トルエン600ml(6V)を得られた溶液に添加し、10分間攪拌し、次に、相を分離し、有機相を廃棄する。
【0064】
次に、T=20〜25℃に維持し、pH6.8〜7.2を得るため、30%HClを、得られた水相に添加する。50℃未満の内部Tmaxを維持し、残留量850mlまで真空下、蒸留し、存在するアセトンを全て除去し、生成物を再結晶する。次に、懸濁液をT=15〜20℃まで冷却する。生成物を濾過し、精製水300ml(3体積)により洗浄する。減圧下、T=50℃で少なくとも12時間乾燥する。
【0065】
収量:73g、90%;HPLCによる滴定濃度>99.5%、HPLCによる純度>99.5%(面積%);
NMR(DMSO d6):2.20(s,6H)、2.55(m,4H),3.40(s,2H),5.18(br,2H),5.63(t,1H),6.75(d,1H),7.04−7.13(m,2H),7.24−7.43(m,4H)。
【0066】
e)オロパタジン塩酸塩の調製
オロパタジン遊離塩基100g及び精製水140ml(1.4V)をフラスコに入れる。T=20〜25℃に維持し、30%HCl58.2ml(2.0等量)を、遊離塩基が溶解するまで滴下し、次に、T=20〜25℃に維持し、アセトン2100ml(21V)を混合物に添加する。T=20〜25℃で少なくとも1時間攪拌し、T=0〜5℃に冷却し、前記温度で少なくとも2時間攪拌する。生成物を濾過し、アセトン525ml(5.2V)により洗浄する。減圧下、T=50℃で、少なくとも12時間乾燥する。
【0067】
収量:70g、63%;HPLCによる滴定濃度>99.9%、HPLCによる純度>99.8%;(DMSO d6):2.70(s,6H),2.79(t,2H),3.24(t,2H),3.54(s,2H),5.18(br,2H),5.63(t,1H),6.77(d,1H),7.04−7.13(m,2H),7.24−7.43(m,4H),10.80(s,1H),12.34(s,1H))。
【0068】
m.p.(DSC開始):253℃(多形の形態A)。
【0069】
結晶形態Aであり且つ薬学的に許容される等級の化合物は、このようにして得られる。
【0070】
例2
例1に従った方法が、繰り返され、以下に記載する工程b)におけるオロパタジンブチルエステル中間体を単離するために続行する。
【0071】
鉱物油中の60%の水酸化ナトリウム29.6g(4.0等量)、(3−ジメチルアミノプロピル)トリフェニルホスフィンブロミド−HBr165.85g(1.75等量)及びTHF360ml(6V)をフラスコに入れる。T=0/5℃で30分間攪拌し、次に、混合物をゆっくりとT=60℃まで加熱し、前記温度で3時間攪拌する。0〜5℃の温度に冷却し、THF210ml(3.5V)におけるイソキセパクブチルエステル60gからなる混合物を、分子篩に添加する。反応混合物をT=27〜30℃まで加熱し、前記温度で少なくとも15時間攪拌する。
【0072】
反応が完了したことを確認し、T=0〜5℃に冷却し、精製水80mlを添加し、次に、32%HClをpH7に到達するまで添加することにより中和する。
【0073】
全てのTHF(少なくとも550ml)が回収されるまで、真空下で蒸留する。トルエン400mlと精製水200mlとを添加する。攪拌し、次に相を分離する。
【0074】
ヘプタン300mlをトルエンの相に添加し、少なくとも1時間攪拌する。得られたホスフィンを濾過し、オロパタジンブチルエステル異性体を含んだ有機相を濃縮する。
【0075】
そのようにして得られたオイルを、150mlのn−ブタノールによって回収し、T=−10/−15℃まで冷却し、生成物が結晶化するまで1時間攪拌する。濾過し、n−ブタノール20mlによって洗浄し、T=−15℃まで冷却する。
【0076】
そのようにして得られたオロパタジンブチルエステルは、以下のNMRスペクトルを有する:
(DMSO d6):0.90(t,3H), 1.32(sest.,2H),1.60(quint.,2H),2.23(s,6H),2.45(t,2H),2.6(q.,2H),3.51(s,2H),4.08(t,2H),5.40(sb, 2H),5.7(t,1H),6.80(d,1H),7.06(dd,2H),7.30(m,4H)。
【0077】
次に、オロパタジンブチルエステルは、水酸化ナトリウム、続いて、臭化水素酸により処理され、オロパタジン臭化水素酸塩を未精製の形態で提供し、これは、精製されるか又は後のプロセス工程(工程c)−e))に使用される。
【0078】
例3
オロパタジン遊離塩基の調製
RBFは、分子篩上で、60%水素化ナトリウム19.6gを含んだ鉱物油(2.76mol等量)、(3−ジメチルアミノプロピル)トリフェニルホスフィンブロミド臭化水素酸塩(1.3mol等量)117.7g及び事前に窒素の通気により脱気したメチル−THF300mLによって充填される。
【0079】
T=0/5℃で30分間攪拌し、次に、T=40℃で約1時間、混合物をゆっくりと加熱する。
【0080】
混合物を還流温度(およそ80〜82℃)で約30分間加熱し、少なくとも6時間攪拌する。
【0081】
T=38〜42℃で約30分冷やし、1時間その温度で維持する。
【0082】
約60分間、温度をT=38/42℃に保ち、上記調製した溶液を、分子篩上で、窒素の通気によって事前に脱気したイソキセパクブチルエステル60gを含んだメチルTHF210mLに添加する。
【0083】
T=38〜42℃で、溶液を少なくとも2時間攪拌する。反応が完了したと考えられる時、混合物をT=0/5℃で約1時間冷却し、約1時間精製水250mLを添加する。次に、混合物はT=10/15℃で加熱され、相が分離される。
【0084】
有機相を、塩化ナトリウム35gの精製水220mLの溶液により、2度洗浄する。オロパタジンノルマル−ブチルエステルを含んだ有機相は、真空下、Tmax=50℃で蒸留され、溶媒を除去し、次に、残渣がエタノール810mL及び精製水450mLに添加される。
【0085】
混合物をT=5/10℃に冷却し、KOH8.8gの精製水79.5mLの溶液を、Tを5/10℃に保持して約30分滴下する。混合物をT=60/70℃に約30分間加熱し、この温度で少なくとも3時間保持する。エステルの加水分解反応が終了したとき、Tmax=65℃に保持し、混合物を約30分、T=20−25℃で冷却し、混合物を、900mLの溶媒が回収されるまで蒸留する。NaOH30%(w/w)7.4mL及び450mLのトルエンの溶液を混合物に添加し、T=20/25℃で少なくとも20分間攪拌した後、相が分離される。水相は、T=20/25℃で、各回360mLのトルエンで3回抽出され、次に、アセトン250mL及び塩酸32%(w/w)(およそ35mL)を添加し、pH=2.5〜3.0に到達させる。混合物に、3gのActicarbon SA189を添加し、T=20−25℃で少なくとも15分間攪拌する。混合物をセライト上で濾過し、フィルターを精製水40mLとアセトン18mLとの混合物により洗浄する。混合物に、トルエン250mLを添加し、T=35−45℃で加熱し、相を分離する。水相にNaOH溶液30%(およそ18.5mL)を添加し、pH=6.8−7.2に到達させる。混合物を、真空下、Tmax.=60℃で、最終体積280mLまで濃縮し、T=20/25℃に冷却し、この温度で少なくとも6時間攪拌し、オロパタジン遊離塩基の沈殿を促進する(2時間後に生成物が結晶化しない場合、混合物にオロパタジン遊離塩基の種晶を入れる)。スラリーを、T=15〜20℃で冷却し、少なくとも1時間攪拌し、濾過し、ケークを精製水80mLにより洗浄する。生成物オロパタジン遊離塩基をT=60℃で、少なくとも8時間乾燥させ、28.8gを得る(モル収率=46.1%)。
【0086】
例4
オロパタジン遊離塩基の再結晶
RBFを、50gのオロパタジン遊離塩基及び200mLのDMF(ジメチルホルムアミド)により充填し(例3)、生成物が溶解するまで、T=95〜105℃で加熱する。溶液をT=0〜5℃で約2時間冷却し、3時間攪拌する。スラリーを濾過し、生成物を、T=0/5℃で、DMF85mLによって洗浄する。生成物をT=60℃で少なくとも8時間乾燥させ、45.0gを得る(収率=90%)。
【0087】
例5
RBFを、オロパタジン遊離塩基(例4)100g、精製水60mL、アセトン100mLにより充填し、T=20〜25℃に保持し、10/15分、塩酸32%(w/w)44mLを添加する。T=20〜25℃に保ち、混合物に、アセトン1800mLを約30分添加する。スラリーを、約30分、還流下(T約60℃)加熱し、少なくとも30分間攪拌する。スラリーをT=20〜25℃で冷却し、少なくとも1時間攪拌し、次に、T=0〜5℃で約1時間冷却し、少なくとも2時間攪拌する。スラリーを濾過し、ケークを、事前にT=0〜5℃に冷却したアセトン400mLで洗浄する。生成物であるオロパタジン塩酸塩を真空下、T=50℃で少なくとも6時間乾燥させ、90.0g(モル収率=81.2g)を得る。
【0088】
HPLC純度:99.94%(面積%)及び全ての不純物は、0.05%(HPLC面積%)(例7のHPLC手法に従う)未満である。臭化物イオン=検出されず(0ppm)(例6のIC手法に従う)。m.p.=253℃(DSC開始)。
【0089】
このようにして臭化物を含まない結晶形態Aの薬学的に許容可能な等級のオロパタジン塩酸塩が得られる。
【0090】
例6
臭化物含有量−イオンクロマトグラフィー法
計器:Dionex ICS−1500イオンクロマトグラフィーシステム;
サプレッサー:AAES Anion Atlas 電解サプレッサー;
カラム:Ionpak AS 14°,250x4mm;
プレカラム:Ionpak AS 14°,50x4mm;
カラム温度コロンナ(Column Temperature colonna):30℃;
オートサンプラー:AS 50 Autosampler;
注入容積:25/L;
移動相:バッファ Na2CO3 8mM NaHCO3 1mMを含んだ水;
流量:1.0mL/min;
検出器:伝導率、1CS 1500 55mA*;
分析時間:〜20分;
分析溶媒:水。
【0091】
例7
オロパタジン塩酸塩の純度(面積%)決定用のHPLC手法
クロマトグラフィーの条件:
カラム:YMC ODS Aq 250x4,6mm,3μm
カラム温度:20℃
相A:HClO 水中0.1%
相B:ACN
勾配: 時間(分) %A %B
0 80 20
27 55 45
42 10 90
45 10 90
平衡時間:10分。
【0092】
流量:1,1mL/min
検出器:UV210nm、bw 4 nm
注入容積:5μL
希釈剤:HPO 0.1%を含んだHO/ACN(8/2)
分析時間:45分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Rが直鎖状又は分枝状のC1−C4の飽和アルキルである式(V)の中間体の調製を含んだオロパタジンの製造方法であって、
【化1】

a)以下式のイソキセパクを、
【化2】

式(IVa)のエステル
【化3】

に変換する工程と;
b)工程a)で得られたイソキセパクエステル(IVa)を、ウィッティヒ反応により式(V)の化合物に変換する工程と;
c)式(V)の化合物を加水分解してオロパタジン遊離塩基を提供する工程とを含んだ製造方法。
【請求項2】
工程a)は、Rが先に定義した通りである式R−OHのアルコールと適切な酸触媒との存在下で起こる請求項1記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項3】
前記酸触媒は、硫酸又はパラトルエン硫酸である請求項2に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項4】
工程b)において、式(IVa)の当該イソキセパクエステルは、水素化ナトリウムの存在下、適切な溶媒中で適切なリンイリドと反応させられて、Rが請求項1で規定した通りである式(V)の化合物
【化4】

を提供する、先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項5】
Rは、メチル、エチル、プロピル又はブチルである、先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項6】
Rは、ノルマル−ブチルである、先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項7】
前記リンイリドは、3−ジメチルアミノプロピルトリフェニルホスホニウム臭化水素酸塩である、先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項8】
前記リンイリドは、1乃至3、好ましくは、1.5、より好ましくは、1.2のリンイリド/イソキセパクエステル規定度比で使用される請求項7に記載のオロパタジン塩酸塩の製造方法。
【請求項9】
使用される当該溶媒は、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン又はこれらとテルブチルエーテル若しくはジイソプロピルエーテルなどのエーテルとの混合物である請求項4乃至8のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項10】
工程c)の加水分解は、水酸化ナトリウムを使用して得られる、先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項11】
当該オロパタジン遊離塩基を適切な酸によって塩化し、未精製形態でオロパタジン塩を提供する工程d)を更に含んだ先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項12】
工程b)で得られる当該オロパタジンエステル(V)は、中間体として単離される、先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項13】
前記単離された中間体は、Rがノルマル−ブチルであるオロパタジンエステルである請求項12に記載の方法。
【請求項14】
塩化に使用される当該酸は、約3.3〜3.4のpHが得られるまで添加される請求項11に記載の方法。
【請求項15】
工程d)において塩化に使用される当該酸は、臭化水素酸又は塩酸であり、これらは、それぞれ、オロパタジンの臭化塩素酸塩又は塩酸塩を未精製の形態で提供する請求項11に記載の方法。
【請求項16】
工程d)で得られる当該オロパタジンの塩は、その後、適切な溶媒からの結晶化によって精製される請求項11乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
純粋なオロパタジンの塩は、n−ブタノールからの結晶化によって得られる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
オロパタジン臭化水素酸塩は、適切な溶媒中、水酸化ナトリウムによる処理によってオロパタジン遊離塩基に変換される、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
水酸化ナトリウムは、pH>12が達成されるまで添加される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記溶媒はトルエンである請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
オロパタジン遊離塩基を、適切な溶媒中、塩酸で処理する工程を含んだ請求項18乃至20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記溶媒はアセトンである請求項21に記載の方法。
【請求項23】
当該オロパタジン遊離塩基を、ジメチルホルムアミドによって再結晶化する工程を更に含んだ先行する請求項のいずれか1項に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項24】
工程b)において、適切な溶媒中にリンイリドを含んだ溶液が、式(IVa)のイソキセパクエステルを含んだ溶液に添加される請求項4に記載のオロパタジンの製造方法。
【請求項25】
当該リンイリドの溶液の添加は、10℃乃至60℃の温度で30分乃至120分の時間、好ましくは、30〜50℃で60分、より好ましくは、38〜42℃で60分行われる請求項24に記載の方法。
【請求項26】
式(Va)のオロパタジンn−ブチルエステル
【化5】

およびその塩。
【請求項27】
Rが、直鎖状又は分枝状のC1−C4の飽和アルキルである式(V)のオロパタジンエステルの製造方法であって、
【化6】

a)式(IV)のイソキセパクを、
【化7】

式(IVa)のエステルに変換する工程と、
【化8】

b)工程b)で得られたイソキセパクエステル(IVa)を、ウィッティヒ反応により式(V)の化合物に変換する工程とを含んだ製造方法。
【請求項28】
工程b)において、適切な溶媒中にリンイリドを含んだ溶液が、式(IVa)のイソキセパクエステルを含んだ溶液に添加される請求項27に記載のオロパタジンエステルの製造方法。
【請求項29】
Rはノルマル−ブチルである請求項27又は28に記載の方法。
【請求項30】
300ppm未満の臭化物イオン、好ましくは、30ppm未満の臭化物イオンを含んだオロパタジン塩酸塩。
【請求項31】
99.90%(面積%)以上のHPLC純度及び各々が0.05%未満(HPLC面積%)である不純物を有する請求項30に記載のオロパタジン塩酸塩。
【請求項32】
請求項1乃至25のいずれか1項に記載の方法により得られる請求項30乃至31に記載のオロパタジン塩酸塩。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−524740(P2012−524740A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506423(P2012−506423)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053783
【国際公開番号】WO2010/121877
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(511255834)
【氏名又は名称原語表記】F.I.S. FABBRICA ITALIANA SINTETICI S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Viale Milano, 26, I−36075 Alte di Montecchio Maggiore, VICENZA, Italy
【Fターム(参考)】