説明

オンライン広告の詐欺の予防および検出

オンライン広告環境における詐欺を検出し、予防するためのシステムおよび方法を開示する。一実施の形態では、このシステムおよび処理は、ウェブページを有する発行者を含み、ユーザがそのウェブページを要求すると、広告セットおよび一意のリクエスト識別子をユーザのブラウザへ送る。単一インスタンスに対して、一意のリクエスト識別子は一意であり、発行者特定であり、広告特定である。データベースは、一意のリクエスト識別子の追跡を維持するので、ユーザがリンクを「クリック」して広告主のウェブサイトにアクセスすると、その広告に関連付けられる一意のリクエスト識別子を、データベース内の一意のリクエスト識別子と対照させてチェックし、その「クリック」が詐欺ではない、つまり正当なものであったかどうか判定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にオンライン広告の分野に関し、より詳細にはオンライン広告に対する詐欺の回避および/または検出に関する。
【背景技術】
【0002】
ペイ・パー・クリックに絡む従来型オンライン広告は周知である。従来の設置には、ウェブページ上へウェブコンテンツを供給する発行者、およびウェブページ上で広告する広告主が参画する。この編成で、広告主は、典型的には、ウェブページ上にユニフォームリソースロケータ(URL)のリンクを張る。エンドユーザが発行者のウェブページを閲覧したときに、広告主のリンクに興味をもてば、エンドユーザはそれをクリックする。それぞれのクリックスルーに対して、広告主は、発行者に、リアルタイムで、またはクレジットで、または他の何らかの支払協定で購なわれるいくらかの所定金額を、一クリックあたり基準または一クリック群あたり基準に基づいて支払う。
【0003】
このような従来型オンライン広告における問題は、詐欺に遭いやすいことである。詐欺の一例は、競合型詐欺と呼ばれている。競合型詐欺では、競合者(または、利害関係が広告主と一致しない他の組織)が、広告主のURLアドレスのクリックをウェブページから刈り集めることがある。詳細には、競合者が個人を雇って、彼らにウェブページ上の他の広告主群のリンクをクリックさせ、それにより、これら広告主それぞれに、どの広告主にとっても販売に結びつかない多額の請求書を受け取る羽目に陥らせ、財務上の損失を蒙らせるようにするのである。
【0004】
従来型オンライン広告に伴う別の問題は、クリック詐欺である。広告編成によっては、ウェブページ上の広告主のURLがクリックされる度に発行者の収入になるように、広告のクリック回数に基づいて発行者が支払いを受ける。クリック詐欺では、発行者は、最大限の収入を得るために個人を雇ったり、ボットのような技術を利用したりして、ウェブページ上でクリックスルーを入力する。繰り返しになるが、これは発行者から広告主への多額な請求を生じ、広告主にとっては販売に結びつかず、財務上の損失を蒙る。
【0005】
従って、オンライン広告環境での詐欺を検出および予防して、広告主および発行者が、詐欺的状況を追跡し、適切で正しい対応をとることができるようにするシステムおよび方法に対するニーズがある。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、オンライン広告に対する詐欺を検出および予防するためのシステム(および方法)を含む。一実施の形態では、本システムはウェブサイトに関連付けられたアクティビティを追跡する。本システムは、要求者から、ウェブサイト上のコンテンツを補足する情報のリクエストを受け取る。リクエストは、独特のリクエスト識別子および発行者識別子を含む。本システムは独特の情報識別子を検索する。この独特の情報識別子は、あるインスタンスのリクエストへの独特の情報を含む。本システムは独特のリクエスト識別子を生成する。この独特のリクエスト識別子は、独特の情報識別子を含む。本システムは、独特のリクエスト識別子を要求者へ送信し、後で比較するために、データベース内に独特のリクエスト識別子および発行者識別子を記録する。
【0007】
続いて、要求者がウェブサイト上にいるとき、要求者へ送信された情報を要求者が選択した場合に、本システムは独特のリソース識別子および独特の情報識別子を受信する。要求者からこの情報を受信すると、本システムは、独特の情報識別子を検証して、正当であるか、不当であるかを記録する。詳細には、本システムは、受信した独特のリソース識別子および独特の情報識別子を、記録した独特のリソース識別子および独特の情報識別子と比較して、以前に対であったかどうかを判定する。以前に対であったのであればリクエストは不当であり、以前に対でなかったのであればリクエストは正当である。独特の情報識別子が不当として記録されている場合には返答が要求者へ送り返されて、そうであることを示す。正当として記録されている場合には、本システムは、正当な独特の情報識別子の記録に応じて、要求者を第2URLへ向け直す。
【0008】
本発明の利点は、追加情報、例えば広告をその情報の識別子およびそれに関連付けられるウェブサイトURLを含む方法で提供し、それにより、その情報が選択された場合に、格納されている識別子データと対にして(つまり組み合わせて)、その選択が「正当」かどうかを判定できる。従って、その情報は、そのデータから恩恵を得るであろう用途、例えば、ウェブサイト上のコンテンツに関連付けられる広告提供者または購入者、のために検証つまり検査が可能となる。そして、このようなデータを用いて、ウェブサイト上のクリックが、例えば、クリック刈り集めメカニズムからのアクティビティによる詐欺的なものであるかどうか識別されることになる。
【0009】
本明細書で説明する特徴および利点は、全てを網羅してはいないし、特に、多くの追加の特徴および利点は、図面、明細書、および特許請求の範囲を見れば当該分野に普通に精通する者には明らかであろう。更に、留意すべきことは、本明細書で用いる用語は、主として読解および説明のために選定されており、発明の主題の輪郭を線引きする、つまり制限するために選定したものではないということである。
【0010】
本発明は、付帯図面と併せ、本発明についての以下の詳細な説明および付帯の特許請求の範囲から、直ちに明らかになる他の利点および特徴を有する。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面および以下の説明は、説明だけが目的の好適な実施の形態に関する。留意すべきは、以下の検討から、本明細書で開示する構造および方法の代替の実施形態が、請求される本発明の原理から逸脱することなく得られる実行可能な代替案として容易に明らかになるということである。
【0017】
ここで、幾つかの実施の形態に対して詳細な参照を行い、その実施例を付帯図面で説明する。実施可能である限り、類似または同一の符号を図に用いて、類似または同一の機能を示す。図は説明だけが目的の実施の形態を示す。当該技術に精通する者にはいうまでもなく、本明細書で説明する構造および方法の代替の実施の形態は、本明細書で説明する原理から逸脱することなく使用できる。
【0018】
説明を容易にするために、本システム(または方法)の実施の形態は、ウェブページ上に掲載する広告の生成、それに続く、生成された広告の選択、およびそれが正当な選択であったのか、あるいは不当な選択であったのかを判定するための照合に関係して説明する。留意すべきは、本明細書で開示する原理は、特定の情報インスタンスを生成し、その情報を送り、その情報の選択を可能とし、そしてその情報を照合プロセスを通じて検証する他の構成にも適用し得ることである。
【0019】
図1aを参照すると、詐欺の予防および検出システムのための概略の動作アーキテクチャの一実施の形態を示す。このアーキテクチャは、広告主110、発行者120、および詐欺モニタ130を含む。広告主110は、ウェブページ(つまりウェブサイト)上のクリック広告を購入するように構成される。発行者120は、ウェブページ上にコンテンツを提供し、クリック広告を、例えば広告主110へ販売する。発行者120は、典型的には、「一クリックあたり」または「クリックの一セットあたり」に基づいて、クリック広告を広告主110へ販売する。発行者120は、ウェブページ上のクリック(または選択)毎にまたはクリック(選択)のセット毎に記録し、それを広告主110へ戻して、請求する。
【0020】
一実施の形態で、発行者120は、インターネット上のホストまたはウェブサーバである。このような実施の形態では、発行者120は、クライアントのコンピューターシステム(クライアントシステム、コンピュータおよび/またはサイト)が、クライアントシステム上のブラウザ(例えば、マイクロソフト(登録商標)のインターネットエクスプローラまたはモジラファイヤーフォックス(登録商標))を介してコンテンツへアクセスするようにさせる。次いで、クライアントシステムのユーザは、発行者のウェブページ上の広告主110の一つ以上の広告を、その広告上を「クリック」することにより選択できる。しかし、発行者のウェブページ上の広告主110の広告は、無意識にせよ、悪意に基づくにしろ何度も繰り返して連続的に選択できる。更に、「ボット」のような計算メカニズムは、広告を連続的に選択するように構成してもよい。そのような場合、広告主110は、その広告が選択されるたびに課金される。従って、そのようなアクティビティに対抗するために、詐欺モニタ130がシステムおよびプロセスの実施の形態内に構成されて、そのようなアクティビティを検出し、報告し、および/または予防する。
【0021】
詐欺モニタ130は、クリックアクティビティをモニタし、報告するように構成される。更に、詐欺モニタ130は、セット内の広告のどれかが選択される時間をモニタ(または検査)するための、後続の照合を可能にする広告セットを生成するように構成することができる。一実施の形態では、本明細書で説明するように、広告の選択を照合することができ、選択が正当であるとみなされるか、さもなければ不当であるとみなされる。このように、一実施の形態では、詐欺モニタ130を、広告の生成および照合システムとして構成することができる。
【0022】
図1bは、本発明による広告の生成および照合システムの一実施の形態を示す。広告の生成および照合システムは、クライアント−サーバ処理構成のホスト(つまりサーバ)側のウェブサーバとして構成することができる。ウェブサーバは、処理パワーを提供するように構成される一台以上の物理的および/または論理的コンピューターマシンの構成とすることができ、プロセッサ、メモリ、記憶装置、オペレーティングシステム、実行するためのソフトウエア等を含む。
【0023】
広告の生成および照合システムは、広告識別子エンジン140、広告データベース145、リクエスト識別子エンジン150、コード(生成)エンジン155、ログエンジン160、生成ログデータベース165、検証エンジン170、検証ログデータベース175、およびコマンドエンジン180を含む。これらの構成要素は、データバス190を経由して相互通信して結合される。注意すべきは、データバス190は有線または無線のどちらでもよく、通信結合は、直接(例えば物理的に)または間接(例えば論理的に)のどちらでもよい。構成要素の動作を、図2〜4を参照して更に説明する。
【0024】
図2に戻ると、本発明による広告生成のためのクライアント−サーバ相互作用の一実施の形態を示す。処理構成は、通信媒体、例えばインターネット210またはイントラネット、を通じて通信結合される、クライアント側処理205およびサーバ側処理225を含む。一実施の形態では、クライアント側処理205は、ウェブブラウザを実行するクライアントシステムを含み、サーバ側処理225は、更に以下で説明する処理を実行するように構成される一台以上のウェブサーバを含む。
【0025】
図示の処理は、クライアントシステム(例えば、クライアントコンピュータ上のブラウザ)上のウェブページのユーザ閲覧220から始まる。ウェブページには、埋め込まれた広告リンク(一つまたは複数のリンク)がある。処理は、クライアントシステムからのリクエストを受領して(例えば、ウェブページがブラウザ内に表示されるとユーザがリンクをクリックする)、埋め込まれた広告リンクおよびウェブページのユニフォームリソースロケータ(URL)(照会者URL)の処理を継続する。詳細には、一実施の形態では、クライアントシステムは、広告リンクが設けられている発行者120のウェブページ(つまりサイト)を識別する、発行者120の識別、つまり発行者識別子を、ウェブサーバへ送出する。
【0026】
ウェブサーバがリクエストを受信すると、広告データベース145のどの広告セットを表示用に戻すかを、広告識別子エンジン140により決定する。広告セットは一つの広告でも二つ以上の広告でもよい。広告はそれぞれ、広告データベース145から取り出される(225)独特の広告識別子を有する。
【0027】
処理は、照会者URLの「URL_ハッシュ」(ハッシュ関数)の計算230を継続する。一例として、照会者URLは、ウェブページにそのURLアドレスでアクセスしようとするエンドユーザが、ブラウザへタイプ入力するURLである。計算した(230)URL_ハッシュは、広告リンクが設けられているウェブページの照会者URLの一方向ハッシュである。更に、各広告に対して、処理は独特の広告閲覧識別子を生成する(235)。一実施の形態では、独特の広告閲覧識別子は、グローバルに独特の識別子(GUID)であり、独特のウェブページ毎に、および独特の広告識別子毎に独特となるように生成される疑似ランダム数とすることができる。対となる独特の広告識別子と独特の広告閲覧識別子とは、後で照合される(420)特定の広告を提供する単一インスタンス(広告の1ページ)に対する指紋を提供する。
【0028】
処理は、クライアントシステムに対するレスポンスペイロードをアセンブルする(240)コードエンジン155を継続する。レスポンスペイロードは、発行者識別子と、URL_ハッシュと、独特の広告識別子と、対応する独特の広告閲覧識別子のハッシュとを含む実行可能なコード、例えばJava(登録商標)スクリプトを含む。独特の広告閲覧識別子のハッシュはGUID_ハッシュとも呼ばれる。アセンブルされると、レスポンスぺイロードは、ウェブサーバによりクライアントシステムへ送られる。
【0029】
クライアントシステムは、発行者識別子と、URL_ハッシュと、独特の広告識別子とそれに対応する独特の広告閲覧識別子との対のセットとを含む実行可能なコードを、表示対象リンク(一つまたは複数のリンク)のコンテンツおよびフォーマットならびにクリックハンドリングページ(クリックで扱えるページ)を示すURLと併せて受信し、ブラウザ内のウェブページ上へ適切な広告を表示する(250)。ユーザがリンクを選択すると(詳細を後述)、クライアントシステム上のブラウザは実行可能なコードを実行し、クリックハンドリングページを示すURLへブラウザを向け直すことができる。
【0030】
一実施の形態で注意すべきことは、処理が、発行者識別子と、URL_ハッシュと、独特の広告識別子と、対応する独特の広告閲覧識別子のハッシュとをデータベース、例えば正当リンクテーブル、へ書き込むということである。ログエンジン160は、後でアクセスするために、生成されるログデータベース165内に格納する(260)ために、このデータを記録する(255)。更に注意すべきは、正当リンクテーブルが、後方の統計サーバへ定期的に複製されるということである。
【0031】
図3に戻ると、本発明による広告相互作用の一実施の形態を示す。クライアント側処理205を最初に参照すると、処理は、サーバ側処理225から受信する実行可能コードと協働して実行される。詳細には、処理は、リンク(一つまたは複数のリンク)を表示し、各リンク上のマウスオーバー310(例えばOnMouseOver)およびクリック(例えばOnClick)のイベントトラップを有効にする。マウスオーバー310は、ポインティング装置(例えば、マウス、トラックボール、計算ペン等)のカーソルがブラウザ内のリンク(例えば広告リンク)上へ移動することを含む。
【0032】
ポインターオーバーのイベントが発生する(つまりトリガーされる)と、処理は、リンクをセットしてアクティブ化し、ステータスフラグでクリックを有効にすることにより、独特の広告識別子に対応する広告上のクリックを有効にする(320)。ユーザがブラウザ内の広告リンクを「クリック」(選択またはトリガー)する(315)と、処理は、クリックが有効だったか(すなわち、選択がなされたか)否かを判定する(325)。詳細には、クリックイベントが発生する(つまりトリガーされる)と、処理は、ポインターオーバーイベントが発生していたか否かをチェックして判定する。クリックが有効でなかった場合、処理はクリックを無視し(330)、何も行わない。
【0033】
クリックイベントが発生し、ポインターオーバーイベントが発生していた場合、処理は、ウェブサーバ上のクリックハンドリングページの宛先URLを含む宛先URLを生成し、かつ、独特の広告識別子と、独特の広告閲覧識別子と、発行者識別子と、URL_ハッシュとを含むクエリー文字列を生成する。一実施の形態では、処理は、宛先URLを目標とするブラウザの新規インスタンス(ウィンドウまたはタブ)を開く(335)。一実施の形態で、ユーザは、ブランクスクロールで開始されるブラウザのこの新規インスタンスを見ることができる。独特の広告識別子と、独特の広告閲覧識別子と、発行者識別子と、URL_ハッシュとが、ブラウザからサーバ側処理225に関するウェブサーバへ送られる。
【0034】
サーバ側処理225では、ウェブサーバは、クライアント側処理205からの情報を伴うページコールを受信する。ウェブサーバ内の検証エンジン170は、その正当広告のリスト内の独特の広告識別子をルックアップしてその広告が正当であるかどうかを判定し、正当な広告宛先URLを取り出す。処理は、独特の広告識別子が正当か否かを判定することにより、広告が正当であると決定する。一実施の形態では、それらは一対一にリンクされている。独特の広告識別子が不当である場合、処理は、不当な独特の広告識別子と、発行者識別子と、URL_ハッシュとを、検証ログデータベース175内に格納するために記録する345。次いで、コマンドエンジン180は、クライアントシステム上のブラウザへ、ウィンドウ(またはタブ)閉コマンドを送る(350)。これは、クライアントシステム上のブラウザーウィンドウを閉じる(360)。
【0035】
広告が正当である場合、検証エンジン170は、正当な独特の広告識別子と、独特の広告閲覧識別子のハッシュ(GUID_ハッシュ)と、発行者識別子と、照会者URLのハッシュ(URL_ハッシュ)とを、検証ログデータベース175内に記録する(365)。注意すべきは、検証ログデータベース175は、後方の統計データベースとして機能するように構成できるということである。次いで、コマンドエンジン180は、クライアントシステム上のブラウザへコマンドを送って(370)、正当な広告宛先URLである目標URLへブラウザを向け直す(375)。
【0036】
一実施の形態で、処理は、正当な独特の広告識別子を、発行者識別子と、独特の広告識別子と、独特の広告閲覧識別子のハッシュ(GUID_ハッシュ)と、照会者URLのハッシュ(URL_ハッシュ)とに対応する「クリックトークン」として、記録する(365)。「クリックトークン」のテーブルは、定期的に検証ログデータベース175(例えば、後方の統計データベース)へ複製される。
【0037】
独特の広告識別子の正当性を評価する処理は、クライアントシステム上のブラウザから受信したデータを、サーバ側システム上の生成ログデータベース165内の以前に格納したデータと比較する照合処理を含む。図4は、本発明によるクリック照合処理の一実施の形態を示す。
【0038】
最初に、一セットの独特の広告識別子と、発行者識別子と、GUID_ハッシュと、URL_ハッシュとを、照合クリックログファイル(一つまたは複数のファイル)からの各「クリック」(または選択またはトリガー)415毎に処理する(410)。一実施の形態では、処理は、「各ループ毎」に、415から445までのステップを含む。情報は、例えば、図2に示すログデータベース内に記録される。更に、処理は、正当な独特の広告識別子と、発行者識別子と、GUID_ハッシュと、URL_ハッシュとの検証ログデータベース175へのアクセス権を得る(425)。詳細には、検証ログデータベース175は、ウェブサーバからの生成ログデータベース165の正当リンクテーブルから導かれた、所定周期時間内に発行される、全ての正当な独特の広告識別子とGUID_ハッシュとの対のリストを維持する、後方の統計データベースを提供する。
【0039】
検証ログデータベース175内の記入項目を参照することにより、処理は、独特の広告識別子とGUID_ハッシュが、検証ログデータベース175内の記入項目(例えば指紋)に対応するかどうかを判定する(420)。一実施の形態では、検証ログデータベースからの「クリックトークン」をチェックして生成ログデータベース内の正当な独特の広告識別子とGUID_ハッシュの記入とに対応しているかどうか判定する。
【0040】
記入項目の対の間に一致がない場合、処理は、不当な独特の広告識別子と、発行者識別子と、URL_ハッシュのクリック情報とをデータベース内に記録する(430)。データは報告機能を通じて配布可能な構造をとることができる。一致があれば、すなわち、2つの入力項目が適切に対になっていれば、処理は、その対が既にカウントされているかどうか判定する(435)。例えば、処理は、その対に関連付けられる広告に関係するリンクが既に提供されているかどうかを判定する。
【0041】
独特の広告識別子とGUID_ハッシュとの対が正当であり(すなわち、それらが一致する)、かつリンクが以前に提供されていなかった場合、処理(例えば、統計サーバによる)は、発行者識別子に対する収入報告見通しのために正当なクリックとして、そのアクティビティを記録(つまりカウント)する(445)。独特の広告識別子とGUID_ハッシュとの対が不当であるか、またはこのリンクが以前に提供されている場合、処理は、データベース、例えば不当クリックテーブル、に不当なクリックの、発行者識別子と、クリック詳細と、時間および日付のスタンプとを含む情報を記録する(440)。
【0042】
処理は、所定の時間基準で(または定期的に)不当クリックデータベース(またはテーブル)をモニタして、所定閾値に基づいて不当クリックの発生に対応する。所定閾値を支配するルール(例えば、所定のユーザ定義システム)に基づいて、処理はルールに関連付けられる所定アクションを実行する。例えば、所定閾値を超える場合、トランザクションをモニタするマシンに警告の通信が送信されるように、ルールを構築することができる。
【0043】
本発明の利点は、追加情報、例えば広告、をその情報の識別子と、それに関係付けられるウェブサイトのURLを含む方法で提供することを含み、それにより、その情報が選択された場合に、格納されている識別子データと対にして(つまり組み合わせて)、その選択が「正当」か否かを判定できる。従って、その情報は、そのデータから恩恵を得るであろう用途、例えば、ウェブサイト上のコンテンツに関連付けられた広告提供者や購入者、のために検証つまり検査が可能となる。こうすれば、このようなデータを用いて、ウェブサイト上のクリックが、例えば、クリック刈り集めメカニズムからのアクティビティによる詐欺的なものであるかどうか識別されることになる。
【0044】
本開示を読むと、当該技術に精通する者には、本発明の開示した原理を通じて、オンライン広告に対する詐欺を検出し、予防するためのシステムおよび方法に対するシステムおよび処理のための追加で代替の構造上および機能上の設計が明らかであろう。従って、本発明の特定の実施の形態および用途を図示し、説明してきたが、言うまでもなく、本発明は本明細書で開示した精細な構成および構成要素に制限されず、当該技術に精通する者には明らかな多様な修正、変更および改変を、付帯する特許請求の範囲で定義されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で開示した本発明の方法および装置の、編成、動作、および詳細で、行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1a】詐欺の予防および検出システムのための概略の動作アーキテクチャの一実施の形態を示す。
【図1b】広告の生成および照合システムの一実施の形態を示す。
【図2】広告生成のためのクライアント−サーバ相互作用の一実施の形態を示す。
【図3】開示する構成における広告提示のための一実施の形態を示す。
【図4】開示する構成におけるクリック照合の一実施の形態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサイトに関連付けられるアクティビティを追跡する方法であって、
要求者から、ウェブサイト上のコンテンツを補足する情報のリクエストを受け取るステップであって、前記リクエストは、独特のリクエスト識別子および発行者識別子を含む該ステップと、
独特の情報識別子を検索するステップであって、前記独特の情報識別子は、一つのインスタンスの前記リクエストに独特の情報を含む該ステップと、
独特のリクエスト識別子を生成するステップであって、前記独特のリクエスト識別子は、前記独特の情報識別子を含む該ステップと、
前記独特のリクエスト識別子を前記要求者へ送信するステップと、
データベース内に、前記独特のリクエスト識別子および前記発行者識別子を記録するステップと
を具備する方法。
【請求項2】
照会者のユニフォームリソースロケータ(URL)により識別可能な発行者の、前記ウェブサイト上に発行するためのコンテンツに関連付けるためのタグを前記発行者へ送信するステップを更に具備し、前記タグは、実行可能なコードおよび前記発行者識別子を含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記要求者が実行可能な応答コードを生成するステップを更に具備し、前記応答コードは、前記独特のリクエスト識別子を含む、請求項1の方法。
【請求項4】
前記独特の情報識別子は広告を含む、請求項1の方法。
【請求項5】
前記ウェブサイト上の情報の選択に応じて、前記独特のリソース識別子および前記独特の情報識別子を受信するステップを更に具備する、請求項1の方法。
【請求項6】
前記独特の情報識別子を検証するステップを更に具備する、請求項5の方法。
【請求項7】
不当な独特の情報識別子、および不当な独特の情報識別子に応答する発行者識別子を記録するステップ、および、
正当な独特の情報識別子、および正当な独特の識別子に応答する発行者識別子を記録するステップ、
の一方を更に具備する、請求項6の方法。
【請求項8】
正当な独特の情報識別子を記録するステップに応じて、前記要求者を第2URLへ向け直すステップを更に具備する、請求項7の方法。
【請求項9】
前記検証するステップは、前記受信した、前記独特のリソース識別子および前記独特の情報識別子を、前記記録した、独特のリソース識別子および前記独特の情報識別子と比較するステップを含む、請求項6の方法。
【請求項10】
前記検証するステップは、前記受信した、独特のリソース識別子および前記独特の情報識別子と、前記記録した、前記独特のリソース識別子および前記独特の情報識別子との比較が、対であったかどうかを判定するステップを更に含む、請求項9の方法。
【請求項11】
広告のユーザ「クリック」に応じて、前記独特のリクエスト識別子および前記独特の広告識別子を、前記ウェブブラウザから受信するステップを更に具備する、請求項3の方法。
【請求項12】
前記独特のリクエスト識別子および前記独特の広告識別子を、データベース内の独特のリクエスト識別子および独特の広告識別子と比較して一致を判定する、請求項4の方法。
【請求項13】
ウェブサイトに関連付けられるアクティビティを追跡するためのシステムであって、
要求者から、ウェブサイト上のコンテンツを補足する情報のリクエストを受け取るように構成される受信器モジュールであって、前記リクエストが独特のリクエスト識別子および発行者識別子を含む該受信器モジューと、
独特の情報識別子を検索するよう構成される検索モジュールであって、前記独特の情報識別子が一つのインスタンスの前記リクエストに独特の情報を含む該検索モジュールと、
独特のリクエスト識別子を生成するよう構成される生成器モジュールであって、前記独特のリクエスト識別子が前記独特の情報識別子を含む該生成器モジュールと、
前記独特のリクエスト識別子を前記要求者へ送信するよう構成される送信モジュールと、
データベース内に、前記独特のリクエスト識別子および前記発行者識別子を記録するよう構成されるログモジュールと、
を備えるシステム。
【請求項14】
前記送信モジュールは、照会者のユニフォームリソースロケータ(URL)により識別可能な発行者の、前記ウェブサイト上に発行するためのコンテンツに関連付けるためのタグを前記発行者へ送信するように更に構成され、前記タグは、実行可能なコードおよび前記発行者識別子を含む、請求項13のシステム。
【請求項15】
前記生成器モジュールは、前記要求者により実行可能な応答コードを生成するように更に構成され、前記応答コードは前記独特のリクエスト識別子を含む、請求項13のシステム。
【請求項16】
前記独特の情報識別子は広告を含む、請求項13のシステム。
【請求項17】
前記受信器モジュールは、前記ウェブサイト上の前記情報の選択に応じて、前記独特のリソース識別子および前記独特の情報識別子を受信するように更に構成される、請求項13のシステム。
【請求項18】
コンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、プロセッサに、
要求者から、ウェブサイト上のコンテンツを補足する情報のリクエストを受け取るステップであって、前記リクエストは、独特のリクエスト識別子および発行者識別子を含む該ステップと、
独特の情報識別子を検索するステップであって、前記独特の情報識別子は、一つのインスタンスの前記リクエストに独特の情報を含む該ステップと、
独特のリクエスト識別子を生成するステップであって、前記独特のリクエスト識別子は、前記独特の情報識別子を含む該ステップと、
前記独特のリクエスト識別子を前記要求者へ送信するステップと、
データベース内に、前記独特のリクエスト識別子および前記発行者識別子を記録するステップと、
を実行させるための命令を記憶したコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項19】
前記プロセッサに、照会者のユニフォームリソースロケータ(URL)により識別可能な発行者の、前記ウェブサイト上に発行するためのコンテンツに関連付けるためのタグを前記発行者へ送信するステップを更に実行させるための命令を更に記憶してなり、前記タグは実行可能なコードおよび前記発行者識別子を含む、請求項18のコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記プロセッサに、前記要求者が実行可能な応答コードを生成するステップを更に実行させるための命令を更に記憶してなり、前記応答コードは、前記独特のリクエスト識別子を含む、請求項18のコンピュータ読取り可能な記憶媒体。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−541318(P2008−541318A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523492(P2008−523492)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【国際出願番号】PCT/IB2006/004285
【国際公開番号】WO2008/004027
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(507379588)ビブラント メディア リミテッド (1)
【Fターム(参考)】