説明

カスタマイズできるコネクターを有するカテーテル

カテーテル挿入端を有する細長いシャフト(3)、及びカテーテル挿入端の反対側の細長いシャフトに連結されたフレアコネクター(2)を含むカテーテル、そして好ましくは、尿路カテーテルが開示される。フレアコネクターはカテーテル挿入端(21)を形成す。更に、グリッピングスリーブ(4)は、フレアコネクターに固定的に連結され、そしてカテーテルコネクター端から離れて、フレアコネクターの少なくとも一部分、そして好ましくは、本質的にその全体を包むために配置される。こうすることによって、種々の使用状況及び、例えば、グリップ及び操作の能力に関して異なるニーズを有する使用者のために、標準カテーテルが容易にカスタマイズされる。そのようなカスタマイズされたカテーテルの製造方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿路カテーテルなどのカテーテルに関する。本発明は、特に、女性用カテーテルなどの、比較的に短い長さのカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、例えば、膀胱から体液を排出するためのカテーテルに関する。尿路カテーテルは、例えば、一日に数回起こる、日常の生活手順である断続的カテーテル処理のために、大きなグループの人々によって使用される。典型的には、断続的カテーテル処理のためのカテーテルは、尿失禁を患っている患者によって、又は対麻痺(下半身麻痺)又は四肢麻痺のような身体障害者によって使用される。断続的カテーテルを使用することにより、自然な又は人工の尿道を通して膀胱が排出され得る。断続的カテーテル処理のための多くのカテーテルには親水性コーティングなどが供され、尿路中への安全かつ快適な挿入のための平滑でそして滑りやすい表面が供される。
【0003】
この目的のために、カテーテルは、不器用な使用者に対してさえ、尿道内への容易な取り扱い及び導入を可能にするように、好ましくは、設計されるべきである。更に、例えば、尿管感染のリスクを少なくするために、カテーテルは、使用前の汚染を避けるべく、カテーテルの挿入可能部分を手で直接触れない、清浄な方法で、好ましくは、取り扱われるべきである。
【0004】
尿路カテーテルのようなカテーテルは通常、標準化された長さ及び標準化されたコネクター設計を有して、大量に製造される。しかしながら、操作性を改善するために、特に、短い、女性用カテーテル用に、大きなコネクター端部を有することが時々要求される。しかしながら、異なるコネクター長さ、コネクター設計、カテーテル長さ等を有する異なるカテーテルの多くの品揃えを供することによって、製造コストが高騰する。典型的に、カテーテルは使い捨て用に設計され、そのためカテーテルの製造、包装及び殺菌コストは重要な問題である。従って、事前に製造された標準カテーテルを、改善されたグリップ能力のような種々の特定のニ−ズへと簡単かつコストパフォ−マンスに優れた方法で修正するという必要性がある。
【0005】
カテーテルの改良された有用性を得るための代替体方法が、特許文献1において開示されており、ここでコネクター端部に亘ってゆるく配置された袖口(cuff)を有する尿路カテーテルが開示されている。このゆるく配置された袖口は、カテーテルを取り扱うとき、使用のためにカテーテルに沿って動かすことができる。しかしながら、この方法では比較的に熟練した使用者が必要であり、そして不器用な使用者にとって、例えば、複雑であり、そしてまた女性用尿路カテーテルのような短いカテーテルを用いた使用が困難である。
【0006】
更に、特許文献2には、より容易な操作のための拡大されたハンドルを供するために、使用前のカテーテルの後方端に連結される取り外し可能なカテーテルハンドルを含むカテーテル組立体が開示されている。また更に、特許文献3には、改良された操作のための長いコネクター端を有するカテーテルを含むカテーテル組立体が開示されている。しかしながら、これらの従来技術の解決策は共に比較的複雑なカテーテル製品に関連しており、製造するのが困難であり、かつ高価である。
【0007】
他の製品において、ハンドル部分の汚染問題が、挿入する前にカテーテルに取り付けるために、カテーテルとは別々に形成されたハンドルを供することによって対処されてきた。不運にもカテーテルとは分離されたハンドルは、製造コスト及びカテーテルにハンドルを取り付けるときの二つの別のコンポーネントの取り扱いの両方に関する他の問題を含む。また、カテーテルを二つの別のコンポーネント分離することは、特に、もしハンドル部分が再使用されるならば、汚染増大のリスクを含む。更に、挿入可能部分から分離して、カテーテルをハンドル部分に分割しても、複雑な荷解きの問題の解決にはならない。
【0008】
結論として、不器用な使用者に対してさえも、簡単でそして清浄な使用のために設計され得る、そしてコストパフォーマンスに優れる方法で製造され得るカテーテルの必要性が依然としてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願2005/0070882
【特許文献2】米国特許出願2007/0066963
【特許文献3】米国特許出願2006/0142737
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って本発明の目的は、上で論じられた問題を少なくとも緩和するカテーテル及びそのようなカテーテルの製造方法を供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、添付された請求の範囲に従うカテーテル及び製造方法を用いて得られる。
【0012】
本発明の第一の態様に従えば、カテーテル挿入端、及びカテーテル挿入端の反対側の細長いシャフトに連結されたフレアコネクターを有する細長いシャフト、ここで、カテーテル挿入端はフレアコネクターを形成する;及び該フレアコネクターに固定的に連結され、そしてカテーテルコネクター端から離れて、フレアコネクターの少なくとも一部分、そして好ましくは、本質的にその全体を包むために配置されたグリッピングスリーブ;を含むカテーテル、そして好ましくは、尿路カテーテルが供される。
【0013】
この文脈において「固定的に連結された」は、通常の使用中に開かれることが意図されない連結と理解すべきである。それは固定的に連結された部分が分離され得ないことを必ずしも意味するものではなく、そのような分離が通常の使用中に起こらないことを確保するためにその連結が十分に強いことを意味する。固定された連結は摩擦嵌め、接着、機械的インターロック等のような種々の方法で得ることができる。
【0014】
このようにして、標準化された長さ及び標準化されたフレアコネクターを有する多くのカテーテルシリーズを製造することが可能になる。コネクターは、好ましくは、例えば、カテーテルを伸ばされたチューブ又は尿収集用の排水容器に連結するための比較的短い円錐状コネクター部分である。コネクターは操作補助としても役立ち、そしてコネクターを掴むことにより、カテーテルは操作されそして尿路(尿道)内に挿入され得る。
【0015】
このように、それ自身において如何なるグリッピングスリーブも有しないカテーテルは、多くの使用状況に適するカテーテルである。
【0016】
しかしながら、他とタイプのカテーテル製品のカスタマイズ化及び簡単な製造のために、同じ、標準のカテーテルが使用され得て、そしてグリッピングスリーブを用いて完成され得る。このようにして、伸ばされたそして拡大された集合コネクターが供される。そのような拡大されたグリップ部分は、不器用な使用者によって使用される製品、他のタイプの挿入補助が使用困難である場合の短いカテーテルなどにおけるような多くの状況において非常に有利である。このように、本発明に記載のカテーテルは、例えば女性、子供、又は人工的尿路を有する人々によって使用される短いカテーテルに対して特に有利である。本発明の一つの実施態様において、カテーテルは女性用尿道にぴったり合うように適合される、つまり、それは、130〜180ミリメーターのような、150ミリメーターのサイズの長さのような、50〜200ミリメーターの範囲の長さで供され得る。
【0017】
更に、スリーブは、好ましくは、カテーテルの後方端を過ぎて伸びない。このようにして、カテーテルの通常の取り扱い、例えば、それを追加のチューブ又は尿収集袋に連結させることには何ら影響が及ばない。
【0018】
本発明を用いて、多種類の異なるカテーテル製品に対して同じ製造装置を使用することができ、それによって製造が非常にコストパフォーマンスに優れるものになる。更に、市場の要求に迅速に対応し、そして種々のタイプの特定の使用に対して特殊化されたカテーテルを導入することが可能になる。
【0019】
好ましくは、グリッピングスリーブはフレアコネクターの軸長よりも著しく長い軸長を有する。例えば、グリッピングスリーブはフレアコネクターの軸長よりも少なくとも25パーセント長い、そして好ましくは、少なくとも50パーセント長い軸長を有する。グリッピングスリーブが少なくとも4センチメーターの、そして好ましくは、少なくとも5センチメーターの軸長を有することも好まれる。
【0020】
カテーテルは如何なるタイプのものでもよいが、好ましい実施態様において、カテーテルは尿路カテーテルである。
【0021】
グリッピングスリーブは、好ましくは、摩擦嵌め(つまり、プレス嵌め(press fit))又は機械的インターロックを用いてフレアコネクター端に連結される。グリッピングスリーブを連結するこの方法によって、製造が非常に簡単かつコストパフォーマンスに優れるものになる。代わりに又は追加として、グリッピングスリーブは溶接及び接着の少なくとも一つを用いてフレアコネクターに連結される。
【0022】
グリッピングスリーブをフレアコネクターに取り付けることを更に向上させるために、フレアコネクターが、外側に向かって面している波型に、好ましくは、備わっている、そしてグリッピングスリーブが、対応する内側に向かって面している波型に、好ましくは、備わっている。
【0023】
グリッピングスリーブの外部表面は、グリップ性及び取扱いを改善するための種々の手段を備え得る。このように、特に、不器用な人々に対して、操作をより容易にするため、グリッピングスリーブは人間工学的に形成され得る。例えば、グリッピングスリーブが、外側に向かって面している波型を備え得る。グリッピングスリーブは、羽のような外側に向かって突き出ているグリッッピング手段をも備え得る。溝、凹凸表面、指孔などのような他のタイプの突き出している部分も可能である。
【0024】
本発明は、親水性カテーテル、つまり、細長いシャフトの外部表面の一部又は全体上に親水性表面コーティングを有するカテーテルに対して特に有用である。
【0025】
更に、フレアコネクターが、カテーテルコネクター端の近くで、外側に向かって突き出ているフランジを含み、ここで該フランジがグリッピングスリーブのための隣接部を供することが好まれる。こうすることで、グリッピングスリーブの取り付けが改善され、そして更に、グリッピングスリーブがフレアコネクターの端部を過ぎて突き出さないことが確保される。
【0026】
本発明の更なる態様に従えば、以下の工程を含む、カスタマイズされたカテーテル、そして好ましくは尿路カテーテルの製造方法が供される。
【0027】
細長いシャフト、及び該細長いシャフトの一端に連結されたカテーテルコネクター端を有するフレアコネクターを含むベースカテーテルを供すること;及び
【0028】
カテーテルコネクター端から離れて、そしてグリッピングスリーブを該フレアコネクターに固定的に連結して、フレアコネクターの少なくとも一部、及び好ましくは、本質的にその全体を包むため、該フレアコネクターに亘ってカスタマイズされたグリッピングスリーブを配置すること。
【0029】
こうすることで、本発明の第一の態様を参照して上で論じた通りの類似の利点が得られる。
【0030】
本法は、更に好ましくは、複数の利用可能なグリッピングスリーブの中から適切なグリッピングスリーブを選択する工程を含む。好ましくは、複数の異なるグリッピングスリーブが供され、そして複数の異なるカテーテルを形成するために共通ベースカテーテル上で使用される。こうすることで、多くの異なるカテーテルに対応して多くの種類のグリッピングスリーブを供すること、そして該異なるカテーテルを同じ製造ラインにおいて製造することが可能になる。
【0031】
本発明のこれらのそして他の態様が、以下に述べる実施態様から明らかになり、そしてそれらを参照して説明されるであろう。
【0032】
例示目的で、本発明が添付図面において説明されたその実施態様を参照して以下により詳細に述べられる:
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施態様に従うカテーテルを説明する。
【図2】図1のカテーテルの一部を部分的に断面で示す。
【図3】図1のカテーテルの組立における中間工程を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下の詳細な記述において、本発明の好ましい実施態様が述べられるであろう。しかしながら、特に別に示されない限り、異なる実施態様の機構が実施態様の間で交換可能であり、そして異なる方法で組合せられ得ると考えられるべきである。なおまた、簡明を期すために、図において説明された或るコンポーネントの寸法、例えば、カテーテルの長さは、本発明の実生活での実施における対応する寸法とは異なり得る。
【0035】
カテーテルは多くの異なる目的及び種々のタイプの体空洞内への挿入に対して使用され得る。しかしながら、以下の議論は特に、好ましい使用分野、親水性尿路カテーテル、に関するものであるが、本発明はこの特別なタイプのカテーテルに制限されるものではない。
【0036】
例えば、図3における図において説明された通りのカテーテル1は、フレアコネクター2を形成しているフレア付き後方部分、及びフレアコネクター2に連結され、そして反対側の端部においてカテーテル挿入端31を有する細長いシャフト3を含む。フレアコネクター2はカテーテルコネクター端21を形成する。
【0037】
(示されていない)開放端部を有する内部ルーメンは、細長いシャフト3の丸くなった先端33中をカテーテルコネクター端21から排水開口部32に伸びる。
【0038】
フレアコネクター2はカテーテル1のコネクターとして機能し得て、尿収集袋、排水チューブなどのような他の器具に連結可能である。それは如何なるサイズ及び形態をも有し得て、当業技術においてそれ自体周知であるように、細長いシャフトに対してフレア付き伸長部を形成する。更に、フレアコネクター2は溶接、接着などを用いて細長いシャフト3に連結され得て、又は細長いシャフトの統合された部分を形成する。
【0039】
細長いシャフト3の少なくとも一部は、尿路カテーテルの場合の尿道のような、使用者の体の開放部を通して挿入されることになる挿入可能な長さを形成する。親水性カテーテルの文脈において、挿入可能な長さは通常、親水性材料、例えば、PVPでコーティングされ、そして患者の尿道内に挿入可能な細長いシャフト3のその長さを意味する。典型的に、これは女性患者に対しては50〜140ミリメーター、そして男性患者に対しては200〜350ミリメーターであろう。PVPは、好ましい親水性材料であるものの、ポリビニル化合物、多糖類、ポリウレタン、ポリアクリレート、又はビニル化合物及びアクリレート若しくは無水物との共重合体、特に、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ヘパリン、デキストラン、キサンタンゴム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ビニルピロリドン及びアクリル酸ヒドロキシエチルメチルの共重合体、又はポリメチルビニルエーテル及びマレイン酸無水物の共重合体から選択される親水性重合体のような他の親水性材料が使用され得る。コーティング材料には、例えば、EP 0217771において教唆される浸透圧増大化合物も含まれる。
【0040】
また、カテーテルは、フレアコネクター2を囲みそしてそれに固定的に連結され、そしてカテーテルコネクター端から離れて、本質的にフレアコネクターの全体を包むために配置されたグリッピングスリーブ4を含む。
【0041】
グリッピングスリーブ4はフレアコネクター2の軸長よりも著しく長い軸長を有する。
【0042】
グリッピングスリーブは、好ましくは、摩擦嵌めを用いてフレアコネクター端に連結される。代わりに又は追加として、グリッピングスリーブは溶接及び接着の少なくとも一つを用いてフレアコネクターに連結され得る。フレアコネクターへのグリッピングスリーブの取り付けを更に向上させるために、フレアコネクター2が、好ましくは、外側に向かって面している波型22を備えている、そしてグリッピングスリーブ4が、好ましくは、対応する内側に向かって面している波型41を備えている。更に、フレアコネクター2が、カテーテルコネクター端の近くで、外側に向かって突き出ているフランジ23を含み、グリッピングスリーブ4のための隣接部を供することが好まれる。
【0043】
グリッピングスリーブは、好ましくは、フレアコネクターの対応する外形と本質的に一致する内径を有する第一の開口部、及び好ましくは、細長いシャフトの対応する外形に一致する内径を有する第二の開口部を有する、チューブ状の部分である。グリッピングスリーブは、好ましくは、円筒状の形を有し、そしてそれは断面図において円形又は非円形であり得るであろう。
【0044】
グリッピングスリーブ4の外部表面は、グリップ性及び取扱いを改善するための種々の手段を備え得る。例えば、グリッピングスリーブが、外側に向かって面している波型42を備え得る。グリッッピング手段が、(示されていない)羽のような、外側に向かって突き出ているグリッピングスリーブも備え得る。
【0045】
カテーテルコンポーネントは、当業技術においてそれ自体周知であるように、多くの数の実行可能な材料で作ることができる。細長いシャフト、フレアコネクター及びグリッピングスリーブは更に同じ材料又は二つ又はそれより多くの異なる材料で作られ得る。後者の場合、部品は柔らかさ及び/又は剛性に対して異なる特性を有する材料で作られ得る。グリッピングスリーブは、例えば、低摩擦材料で作られ得て、又はそれは使用者の指の間の滑りを防ぐ表面コーティングを有し得て、又はそれはより良いグリップに資する表面パターンを有し得る。グリッピングスリーブは、カテーテルの挿入可能部分に相当する剛性の材料から作られるであろう。
【0046】
種々のカテーテル部分、又は一つ又は数個の該部分の少なくとも一部は熱可塑性エラストマー、又は他の熱可塑性材料、又は架橋できるエラストマー材料から、又はその如何なる混合物又は組合せからも作られるであろう。熱可塑性エラストマー素材は、ポリウレタンエラストマー、ポリエーテルブロックアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、及びポリスチレンエラストマー及びSEBSなどの素材を含み得る。他の熱可塑性素材は、PVC、例えば、可塑化PVC、ポリエチレン単独-、又は共重合体、ポリプロピレン単独−、又は共重合体、ポリアミドタイプ、ポリエステルタイプ、中でも、フッ素含有エラストマーなどのフッ素含有熱可塑性素材を含み得る。架橋できるエラストマー材料はシリコーンエラストマー及び中でも架橋できるポリウレタンエラストマーを含み得る。ラテックスゴム及び他のゴムも可能である。
【0047】
各部分は、例えば、押出、射出成形、吹込成形などによって作られ得る。
【0048】
上で論じられたカテーテルの製造方法は、好ましくは、当業技術においてそれ自体公知であるように、細長いシャフト、及び該細長いシャフトの一端に連結されたカテーテルコネクター端を有する、フレアコネクターを含むベースカテーテルの第一の製造工程を含む。引き続いて、グリッピングスリーブは、カテーテルコネクター端から離れて、本質的にフレアコネクター全体を囲むために、フレアコネクターに亘って配置される。これは図3において説明される。
【0049】
好ましい実施態様を用いて、本発明がここまで述べられてきた。しかしながら、多くの更なる変更が可能である。例えば、グリッピングスリーブは、機械的インターロックを使用するような別の方法でフレアコネクターに取り付けられ得て、グリッピングスリーブには種々の形態の外部グリッピング手段が供され得るなど。そのようなそして他の明らかな修正は、添付された請求の範囲によってそれが定義される通りの本発明の範囲内にあると考えられなければならない。尚、上記実施態様は、本発明を制限するというよりむしろ説明するのであり、当業者は、添付された請求の範囲を逸脱することなく多くの代替実施態様設計することが可能であろう。請求の範囲において、括弧の間に置かれた如何なる参照符号も請求の範囲を制限するものと考えられるべきでない。用語「含む」は、請求の範囲においてリストアップされたもの以外の要素又は工程の存在を排除するものではない。要素の前の用語「a」又は「an」は複数のそのような要素の存在を排除するものではない。更に、単一ユニットは請求の範囲において列挙された幾つかの手段の機能を行い得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル、そして好ましくは、尿路カテーテルであって:
カテーテル挿入端、及びカテーテル挿入端の反対側の細長いシャフトに連結されたフレアコネクターを有する細長いシャフト、フレアコネクターを形成するカテーテル挿入端;及び該フレアコネクターに固定的に連結され、そしてカテーテルコネクター端から離れて、フレアコネクターの少なくとも一部分、そして好ましくは、本質的にその全体を包むために配置されたグリッピングスリーブ;
を含む、カテーテル。
【請求項2】
請求項1に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブがフレアコネクターの軸長よりも著しく長い軸長を有する、カテーテル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブがフレアコネクターの軸長よりも少なくとも25パーセント長い、そして好ましくは、少なくとも50パーセント長い軸長を有する、カテーテル。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブが少なくとも4センチメーターの、そして好ましくは、少なくとも5センチメーターの軸長を有する、カテーテル。
【請求項5】
カテーテルが尿路カテーテルである、請求項1〜4の何れか1項に記載のカテーテル。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブが、摩擦嵌め又は機械的インターロックを用いてフレアコネクター端に連結される、カテーテル。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブが、溶接及び接着の少なくとも一つを用いてフレアコネクターに連結される、カテーテル。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載のカテーテルであって、フレアコネクターが、外側に向かって面している波型を備え、そしてグリッピングスリーブが、対応する内側に向かって面している波型を備えている、カテーテル。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか1項に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブが、外側に向かって面している波型を備えている、カテーテル。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか1項に記載のカテーテルであって、グリッピングスリーブが、羽のような外側に向かって突き出ているグリッッピング手段を備えている、カテーテル。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか1項に記載のカテーテルであって、細長いシャフトが、親水性表面コーティングを備えている、カテーテル。
【請求項12】
請求項1〜11の何れか1項に記載のカテーテルであって、フレアコネクターが、カテーテルコネクター端の近くで、外側に向かって突き出ているフランジを含み、ここで該フランジがグリッピングスリーブのための隣接部を供する、カテーテル。
【請求項13】
カスタマイズされるカテーテル、そして好ましくは尿路カテーテルの製造方法であって、以下の工程:
細長いシャフト、及び該細長いシャフトの一端に連結されたカテーテルコネクター端
を有するフレアコネクターを含むベースカテーテルを供すること;及び
カテーテルコネクター端から離れて、そしてグリッピングスリーブを該フレアコネクターに固定的に連結して、フレアコネクターの少なくとも一部、及び好ましくは、本質的にその全体を包むため、該フレアコネクターに亘ってカスタマイズされたグリッピングスリーブを配置すること;
を含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、複数の利用可能なグリッピングスリーブの中から適切なグリッピングスリーブを選択する工程を更に含む、方法。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の方法であって、複数の異なるグリッピングスリーブが供され、そして複数の異なるカテーテルを形成するために共通ベースカテーテル上で使用される、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2013−503670(P2013−503670A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527333(P2012−527333)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062925
【国際公開番号】WO2011/026929
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(501249869)アストラ・テック・アクチエボラーグ (22)
【Fターム(参考)】