説明

カテーテル先端位置確認用部材

【課題】カテーテルを取付けるだけで体内に挿入および留置したカテーテルの先端の位置が容易に確認でき、一度吸引した体液やインジケーターに含まれる色素が体内に逆流することがないカテーテル先端位置確認用部材の提供。
【解決手段】中空状のカテーテル接続部と、内部に流路を有する流路切替え部材と、内部に流路を有する体液によって色変化するインジケーター保持部と、内部に流路を有する注入装置あるいは吸引装置の接続部とで構成され、かつ前記流路切替え部材が中空状のカテーテル接続部の中空部と注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路、または注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路と色変化インジケーター保持部の流路を通液可能に切替え可能であるが、前記中空状のカテーテル接続部の中空部と色変化インジケーター保持部の流路は通液可能に切替ることができないものである特徴とするカテーテル先端位置確認用部材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテル先端位置確認用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルを体内に挿入および留置させる場合、該カテーテルの存在位置、特に先端位置を簡単且つ正確に把握することは、カテーテルを使用する医療用分野において重要な解決すべき課題である。例えば患者に栄養剤を投与するために、胃や腸など消化管内に留置される栄養カテーテルの場合、その先端位置を正確に確認することは非常に重要である。なぜならば、誤って肺などの呼吸器官にカテーテルを挿入した状態で患者に栄養剤の投与を行うと、肺炎や窒息などを引き起こし、時には患者の生命に関わる事態になるからである。
【0003】
このような事故を防ぐために、様々なカテーテルの位置確認方法が用いられている。例えば非特許文献1においてはカテーテルを挿入した際に胃液が吸引できるか、気泡音が聴取できるかなどの方法やX線造影による位置確認方法、吸引した体液をリトマス試験紙上にて酸性であることを確認する等の方法が紹介されている。しかし、X線造影による位置確認方法は患者、特に乳幼児・小児患者の被曝によるQOLの低下が懸念され、毎回行う方法としては好適とは言えない。また、リトマス試験紙を使用する方法についても、リトマス試験紙を用意する手間や吸引した体液をリトマス試験紙に滴下する手間が非常にかかるので実際の医療現場では敬遠されがちである。
【0004】
このような手間を解消し、かつ容易にカテーテルの位置を確認するために様々なカテーテル位置確認方法が提案されている。特許文献1においては、体内に留置するカテーテルの先端位置に放射線を放射する放射線物質を配置し、体外検出器で前記放射線を検知することでカテーテルの先端位置を探知、確定する方法が示されている。しかしこの方法においては、放射線を発する金属を使用しているため患者及び施術者の健康に悪影響を及ぼすおそれがある。また、特許文献2及び特許文献3には先端に永久磁石が配置された特殊なカテーテルと該特殊カテーテルの先端位置を検知する装置との組み合わせによるカテーテル先端位置確認方法が提案されている。しかし、この方法では特殊なカテーテルを用いる必要があり、またカテーテルの先端位置を確認するために特殊な装置も必要となる。そのため、この方法の実施に際しては、使い慣れているカテーテルを使用できないコストが高くなるなどの問題がある。
【0005】
また、特許文献4には体液との接触により色変化を起こすインジケーターを用いたカテーテル位置確認用部材が提案されている。これは、カテーテルの視認可能な任意の個所に該部材を取り付け、体液を吸引してインジケーターと接触させインジケーターの変色を以ってカテーテルの先端位置を確認するというものである。この方法ならば、通常使用しているカテーテルに取付けて使用するだけなので手間が省ける。しかしこの方法によると、カテーテル側の流路とインジケーターが常に連通した状態となることによりインジケーターに用いられている色素が体内に流れ込む、一度吸引した体液が再び体内に逆流し、ひどいときには体内に戻った体液が胃食道逆流(嘔吐)の原因となったり、器官へと浸入して肺炎の原因になったりするなどの事象が発生することが考えられる。それを防止するために、特許文献4においては逆止弁を設ける内容が記載されているが、それでは製造コストがかかってしまい医療現場にとっては大きな負担となる。
【特許文献1】米国特許第5099845号
【特許文献2】特表2000−512873号
【特許文献3】特表平9−503054号
【特許文献4】国際公開WO2006/003960号
【非特許文献1】医療・看護安全管理情報No.8「経鼻栄養チューブの誤挿入・誤注入事故を防ぐ」社団法人日本看護協会 2002年8月15日発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、カテーテルを取付けるだけで体内に挿入および留置したカテーテルの先端の位置が容易に確認でき、かつ一度吸引した体液やインジケーターに含まれる色素が体内に逆流せず、また薬液や栄養物を体内に注入するに際してインジケーターを同時に体内に注入することがなく、製造コストも低いカテーテル先端位置確認用部材を提供することである。
なお、本発明において「カテーテル先端」とはカテーテルの一番先の部分だけでなく、その近傍部分を含めたものをいう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は中空状のカテーテル接続部と、内部に流路を有する注入装置あるいは吸引装置の接続部と、内部に流路を有する体液によって色変化するインジケーター保持部(以下、色変化インジケーター保持部)と、内部に流路を有する流路切替え部材とで構成され、かつ前記流路切替え部材が中空状のカテーテル接続部の中空部と注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路、または注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路と色変化インジケーター保持部の流路を通液可能に切替え可能であるが、前記中空状のカテーテル接続部の中空部と色変化インジケーター保持部の流路は通液可能に切替ることができないことを特徴とするカテーテル先端位置確認用部材を提供することにより前記技術課題を解決することができた。
【0008】
前記カテーテル先端位置確認用部材はカテーテル接続部と注入装置あるいは吸引装置の接続部のなす角度a、注入装置あるいは吸引装置の接続部と色変化インジケーター保持部のなす角度b、およびインジケーター保持部とカテーテル接続部のなす角度cとした場合に、a=b≠cの要件を満足することが、前記の流路切替え部材が中空状のカテーテル接続部の内腔部と注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路または注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路と色変化インジケーター保持部の流路を通液可能に切替え可能であるが前記中空状のカテーテル接続部の内腔部と色変化インジケーター保持部の流路は通液可能に切替ることができない構造とすることが容易にできるので好ましい。
【0009】
本発明のカテーテルの先端位置確認用部材は、体液を吸引してカテーテルの先端位置確認を行うために使用する場合、流路切替え部材を回転させることで中空状のカテーテル接続部と注入装置あるいは中空状のカテーテル接続部と色変化インジケーター保持部との間の通液を遮断することにより一度吸引した体液やインジケーターに含まれる色素が中空状のカテーテル接続部を経由して体内に逆流することを防ぐことが出来るので、該吸引操作を安全に実施することができる。また、本発明のカテーテルの先端位置確認用部材は、体液を吸引してカテーテルの先端位置確認を行うために使用されるだけでなく、該部材を使用して薬液や栄養物を体内に注入するためにも使用することができるが、その注入操作を行うに際してインジケーターが薬液や栄養物と同時に体内に注入される恐れが無いので注入操作も安全に行うことができる。
【0010】
本発明のカテーテル先端位置確認用部材としては、前記流路切替え部材が前記流路を中空状のカテーテル接続部と注入装置あるいは吸引装置の接続部あるいは注入装置あるいは吸引装置の接続部と色変化インジケーター保持部は通液可能に切替えている状態にあるかどうか、および前記流路切替え部が前記流路を前記中空状のカテーテル接続部と色変化インジケーター保持部は通液不可能に切替えているかどうかを外部から容易に判断できる構造のものが好ましい。このような構造としては、例えば前記流路切替え部の構造を前記判断が可能な形状にするとか、前記状態を外部から目視で確認するに必要な部分を目視可能な材料で構成すること等が挙げられる。
【0011】
本発明のカテーテル位置確認用部材は、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートのような合成樹脂を成形、例えば射出成形によって中空状カテーテル接続部に注入装置あるいは吸引装置の接続部、色変化インジケーター保持部、および流路切替え部材の装着部が一体的に形成された成形物を製造し、この成形物の前記流路切替え部材の装着部に流路切替え部材を装着して得ることができる。また、前記成形方法において色変化インジケーター保持部に成形する代わりに該色変化インジケーター保持部の接続部を形成し、該接続部に脱着可能な色変化インジケーター保持部例えば容器状の色変化インジケーター保持部を装着してもよい。
【0012】
前記カテーテル位置確認用部材を構成する合成樹脂は、流路切替え部材以外の部材は機械的特性の確保や前記流路の通液状態の確認という観点からポリカーボネートが特に好ましく、また前記流路切替え部材は機密性の確保という観点からポリカーボネートより柔軟な合成樹脂、例えばポリカーボネートとアクリル樹脂の混合物、ポリプロピレン、ポリエチレン、特に透明度の高いポリプロピレン、ポリエチレン等が前記カテーテル位置確認用部材の外部からその内部の前記流路の状態を確認可能とすることができるので好ましい。
【0013】
前記流路切替え部材としては前記通液状態を簡単な構造で実現でき、かつ無駄な流路が形成されないので特に二方活栓が好ましい。これに対して三方活栓を使用した場合には三方活栓を使用すると図6に示すように中空状のカテーテル接続部の内腔部と色変化インジケーター保持部の流路とが通液可能な状態を形成する場合が生じたり、あるいは中空状のカテーテル接続部の内腔部と色変化インジケーター保持部の流路とが通液可能な状態を形成しないが、図7に示すように二方活栓とは異なり無駄な流路83が形成されるので該部分に吸引あるいは注入した際の体液、薬液や栄養剤等が残存したり、あるいは洗浄する場合には該部分は洗浄しにくいということが生じてしまうので二方活栓に比較して好ましくない。
【0014】
本発明のカテーテル先端位置確認用部材を構成する中空状のカテーテル接続部、注入装置あるいは吸引装置の接続部、およびインジケーター保持部の配置としては例えば図1あるいは2に示すようにT字形状に配置されたもの、あるいは図8に示すようにY字形状に配置したものが挙げられる。ただし、中空状のカテーテル接続部、注入装置あるいは吸引装置の接続部、および色変化インジケーター保持部の配置は前記のようなT字形状あるいはY字形状の配置に限定されるものではない。また、前記流路切替え部材の装着部は前記中空状のカテーテル接続部の内腔部、注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路、および色変化インジケーター保持部の流路の交部に形成される。
【0015】
本発明において使用するインジケーターは、体液に反応して変色する色素とそれを担持する担持体から構成されることが望ましいが、体液との接触による反応を観察できるならば色素のみをインジケーターチップ内に封入する形でもよい。インジケーターに用いる色素は、体液と接触することで変色し、その変色を観察することで体液の種類を特定でき、その結果カテーテルの先端位置を確認できればよい。体内では酸性もしくはアルカリ性の体液(分泌液)が分泌されることが多いので、体液の水素イオン濃度に応じて変色を起こすものが色素として望ましい。例えば、カテーテルの先端を胃に到達させたい場合、胃液は酸性であるため、酸性の物質に反応して変色反応を起こす物質がインジケーターに用いる色素として望ましい。なお、上記の反応の確認を容易なものにするために、使用前のインジケーターは中性の範囲に調整されていることが望ましい。色素を担持する担持体は、色素を安定に担持できるものであればよく、紙や繊維、スポンジなどが好適な材料として挙げられる。吸水性のものであればインジケーターと体液が接触した際の反応がより顕著に表れるので望ましい。また、担持体に色素を担持させた後に乾燥させることで、インジケーターの吸水性能をより向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のカテーテル位置確認用部材によれば、体内に挿入および留置したカテーテルの先端の位置を安全かつ容易に確認できる。また、吸引した体液の逆流を阻止できるため、色素の体内への流入や体液の逆流による胃食道逆流などを防ぐことが出来る。さらに本発明のカテーテル位置確認用部材は一般的な成形方法で成形でき、特殊な部品を使用する必要がないために、安価で作成できる。これまでは体内に挿入および留置するカテーテルに使用する例について説明を行ったが、ある液体の性質を調べる方法としても使用できる。さらに従来技術では、体液を吸引する部材、体液の種類を確認する部材(例えばリトマス試験紙など)を別の構成としていたので、体液の種類を確認するためにはそれぞれの部材を準備しなくてはいけない、吸引した体液を確認するための部材に移し替えるなどの作業に手間がかかるなどの問題があった。しかしながら、本発明のカテーテル位置確認用部材は体液採取および該採取した体液の確認を流路の切替えだけで行うことができるため、従来技術、例えばインジケーターとしてリトマス試験紙を使用する場合であっても前記行程を行う手間が非常に簡単になる。その上、薬液や栄養物の注入も本発明のカテーテル位置確認用部材をカテーテルに接続したまま流路を切替えるだけで行うことが出来るので、部材を準備する手間や接続しなおす手間を省くことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明により体内に挿入および留置したカテーテルの先端の位置を安全かつ容易に確認できるカテーテル位置確認用部材を実現した。
【実施例1】
【0018】
本発明のカテーテル位置確認用部材の構造を説明する。
【0019】
図1に示すようにカテーテル位置確認用部材1は、中空状カテーテル接続部2、注入装置あるいは吸引装置の接続部3、色変化インジケーター保持部7および流路切替え部材で構成され、色変化インジケーター保持部7内には胃液によって色変化するインジケーターとしてリトマス試験紙4が保持させている。このカテーテル位置確認用部材1はコック6と把持部5で構成される流路切替え部材6は透明度の高いポリプロピレンで形成され、また他の部分はポリカーボネートで構成されている。
【実施例2】
【0020】
前記実施例1のカテーテル位置確認用部材の使用方法について説明する。
体内に挿入および留置するカテーテル(不図示)を周知の方法によって胃に向かって挿入する。そして該カテーテルの先端が胃に到達したと施術者が判断、例えば本出願人が先に提案した鳴音手段を体内側の先端に有するカテーテルを使用した場合には聴診器を使用して聴音によってカテーテルの先端が胃に到達したと施術者が一応判断できたら、前記実施例1の中空状のカテーテル接続部2に前記カテーテルの体外側の一旦を嵌合させ接続する。次にカテーテルに接続させたカテーテル位置確認用部材1の色変化インジケーター保持部7内への胃液の吸引を行うために注入装置あるいは吸引装置の接続部3に体液吸引装置としてシリンジ(不図示)を取付けるとともにコック6および該コック6にその軸から外側に向かって突出しているように取付けられた把持部5、51で構成される流路切替え部材を回転させることにより図2に示すように中空状のカテーテル接続部2の内腔部8と注入あるいは吸引装置の接続部3の流路81を通液可能な状態にする。
【0021】
内腔部8と注入あるいは吸引装置の接続部3の流路81が通液状態にあること、および吸引装置の接続部3の流路81と色変化インジケーター保持部7の流路82が通液状態にないことを前記把持部5、51の方向の目視、カテーテル位置確認用部材1の透明性を利用した目視、あるいはこれら両者を利用した目視により確認する。前記確認が終了した後、前記シリンジの吸引によって中空状カテーテル接続部の内腔と注入装置あるいは吸引装置の接続部3の流路内に陰圧を発生させ、この陰圧によって中空状カテーテル接続部2の内腔と注入装置あるいは吸引装置の接続部3の流路81内に導入して蓄液させる。必要量が蓄液されるとシリンジによる体液の吸引を停止する。前記コック6に設けられた把持部5、51は把持してコックの円周方向に回転運動を加え、コックを回動させることが出来るような機構のものが便利である。
【0022】
次に二方活栓の把持部5,51を回動させて注入装置あるいは吸引装置の接続部3の流路81と色変化インジケーター保持部7の流路82が連通するように流路を合わせて注入装置あるいは吸引装置の接続部3内に蓄液した体液を前記色変化インジケーター保持部内7に流入させて体液と前記色変化インジケーター保持部7内に保持した色変化するインジケーター4を接触させる。この場合にも前記把持部5、51の方向とカテーテル位置確認用部材1の透明性を利用して目視により前記通液状態、および中空状のカテーテル接続部2と色変化インジケーター保持部7は通液不可能な状態にあることを確認しながら行う。
【0023】
吸引した体液が胃液である場合、胃液は強酸性なので、前記色変化インジケーター4は前記体液と接触するとその体液が酸性であることを示す色変化が起こる。この色変化によって吸引した体液が胃液であると特定できたら体液を吸引したカテーテルの先端は胃に達していることを示すこととなり、カテーテルの先端の位置が確定できる。仮に吸引した体液が酸性ではなく、カテーテルの先端位置が胃には到達していない、あるいは胃を通り越した場合には、カテーテルの位置を調節し、再度体液を吸引してカテーテルの先端位置の確認を行う。
【0024】
吸引した体液が胃液であると特定できたら、注入装置あるいは吸引装置の接続部3に栄養剤入りのシリンジを接続させ、同様に把持部5、51の方向の視認とカテーテル位置確認用部材1の透明性を利用した目視により中空状のカテーテル接続部2の内腔部8と注入あるいは吸引装置の接続部3の流路81が通液可能な状態にあり、中空状のカテーテル接続部2と色変化インジケーター保持部7は通液不可能な状態にあることを確認しながら前記シリンジにより胃に栄養剤の注入を安全に行うことができる。
【0025】
本実施例の前記色変化インジケーター4は、色変化インジケーター保持部7から取り外しが自在で全体が1個の画鋲型の例として示されているが、該チップの形状は円柱状、角柱状、板状などの形状でもよい。また、前記色変化インジケーター4は色変化インジケーター保持部7から取り外しが自在であるので使用済みのインジケーターチップを取り外して未使用のインジケーターチップを取付けるだけで再びカテーテルの先端位置の確認が行えるので便利である。ただし、前記色変化インジケーター4は全体が一個のチップでなく、複数個のチップで構成されたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】カテーテル先端位置確認用部材の一例の斜視図である。
【図2】図1の断面を示した説明図である。
【図3】注入あるいは吸引装置の接続部と色変化インジケーター保持部が流路によって通液可能に連通していることを示した斜視図である。
【図4】図3の断面を示した説明図である。
【図5】図1のカテーテル先端位置確認用部材に三方活栓を装着した場合の通液状態の一例を示す図である。
【図6】図5の断面を示した説明図である。
【図7】図1のカテーテル先端位置確認用部材に三方活栓を装着した場合の通液状態の一例を示す図である。
【図8】Y字型カテーテル先端位置確認用部材に二方活栓を装着した場合の通液状態の一例を示す図である。
【図9】Y字型カテーテル先端位置確認用部材に二方活栓を装着した場合の通液状態の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1 カテーテル先端位置確認用部材
2 中空状カテーテル接続部
3 注入装置あるいは吸引装置の接続部
4 インジケーター
5 コックに設けられた把持部
6 コック
7 色変化インジケーター保持部
8 流路
81 流路
82 流路
83 流路
9 流路切替え部材の装着部
10 色変化インジケーター保持部の接続部位
11 流路切替部材
a カテーテル接続部と注入装置あるいは吸引装置の接続部のなす角度
b 注入装置あるいは吸引装置の接続部と色変化インジケーター保持部のなす角度
c インジケーター保持部とカテーテル接続部のなす角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空状のカテーテル接続部と、内部に流路を有する注入装置あるいは吸引装置の接続部と、内部に流路を有する体液によって色変化するインジケーター保持部(以下、色変化インジケーター保持部)と、内部に流路を有する流路切替え部材とで構成され、かつ前記流路切替え部材が中空状のカテーテル接続部の内腔部と注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路または注入装置あるいは吸引装置の接続部の流路と色変化インジケーター保持部の流路を通液可能に切替え可能であるが、前記中空状のカテーテル接続部の内腔部と色変化インジケーター保持部の流路は通液可能に切替ることができないことを特徴とするカテーテル先端位置確認用部材。
【請求項2】
中空状カテーテル接続部と注入装置あるいは吸引装置の接続部のなす角度a、注入装置あるいは吸引装置の接続部と色変化インジケーター保持部のなす角度b、および色変化インジケーター保持部とカテーテル接続部のなす角度cとした場合に、a=b≠cの要件を満足することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル先端位置確認用部材。
【請求項3】
流路切替え部材による流路の切替え状態が、該流路切替え部材の形状あるいは外部から視認可能なことを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル先端位置確認用部材。
【請求項4】
注入装置あるいは吸引装置の接続部、色変化インジケーター保持部、および流路切替え部材の装着部が前記中空状カテーテル接続部に形成され、かつ前記流路切替え部材の装着部に前記流路切替え部材が装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカテーテル先端位置確認用部材。
【請求項5】
流路切替え部材が回転可能な二方活栓であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル先端位置確認用部材。
【請求項6】
色変化インジケーター保持部に体液と接触することで色変化が発生するチップ形状の色変インジケーターが保持されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカテーテル先端位置確認用部材。
【請求項7】
インジケーターが胃液と接触することで色変化が発生するインジケーターであることを特徴とする請求項6に記載のカテーテル先端位置確認用部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−237309(P2008−237309A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−78866(P2007−78866)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000153030)株式会社ジェイ・エム・エス (452)
【Fターム(参考)】