説明

カプセルカメラ

【課題】本発明は、薬剤を内部に収容し、人体外部からの信号に応じて消化管の任意の位置で薬剤を放出することができるカプセルカメラを提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明はカプセル2内に撮影手段10と電池28を備え、被験者に飲み込ませて被験者の体内を撮影するカプセルカメラ1において、薬剤収納部35と放出手段42と通信手段15を備え、通信手段15は外部からの信号を受信し、当該信号に応じて放出手段42を作動させ、薬剤収納部35に収納された薬剤46を放出することを特徴とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体内の所定の位置で内蔵された薬剤を放出する医療用カプセルカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、口から管を挿入する従来からの内視鏡に代わって、錠剤のように飲み込んで、飲み込んだ被験者の消化管内部の様子を外部モニタで観察することができるカプセルカメラが知られている。カプセルカメラは、被験者にとって飲みやすい錠剤タイプであるため、のどの表面麻酔も不要であり、被験者の負担の少ない検査方法として期待されている。例えば、特許文献1には、人体の外部からの制御信号により消化管内の特定の部位で停止することができるカプセルカメラが開示されている。
【特許文献1】特開2004−440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来から病変部に対して治療用や撮影用の薬剤を散布するという要求があるため、従来の口から管を挿入するタイプの内視鏡では、処置具と呼ばれるデバイスによって、目的とする病変部に直接薬剤を放出することが可能であった。しかし、現在のカプセルカメラでは薬剤を放出する機構は搭載されていない。そこで本発明は、薬剤を内部に収容し、人体外部からの信号に応じて消化管の任意の位置で薬剤を放出することができるカプセルカメラを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、請求項1の発明では、カプセル内に撮影手段と電池を備え、被験者に飲み込ませて被験者の体内を撮影するカプセルカメラにおいて、薬剤収納部と放出手段と通信手段を備え、通信手段は外部からの信号を受信し、当該信号に応じて放出手段を作動させ、薬剤収納部に収納された薬剤を放出することを特徴とした。これにより、請求項1の発明に係るカプセルカメラは、薬剤を内部に収容し、人体外部からの信号に応じて消化管の任意の位置で薬剤を放出することができる。
【0005】
請求項1に記載のカプセルカメラは、カプセル内に電池と電磁石が内蔵され、カプセルには外部と薬剤収納部とを連通する開口が設けられ、前記開口は常時閉塞されており、体外からの信号に応じて前記電磁石に通電され前記開口が開かれるものであってもよい(請求項2)。
【0006】
また、請求項3に記載のカプセルカメラは、カプセル内に電池収納部が設けられ、電磁石はコイルと鉄芯によって構成され、電池収納部の側面部に前記コイルが設けられ、さらに当該コイルの近傍に鉄芯が設けられ、放出手段は可動部材を有し、前記電磁石に通電されることによって可動部材が移動し、開口が開かれるものであってもよい(請求項3)。
【0007】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、電池収容部は電池を保持する電池ホルダを有し、コイル又は鉄芯の少なくともいずれかが電池ホルダと一体化されていることを特徴とした。これにより、コイルおよび鉄芯を別部材として設ける必要がなく、カプセルカメラの小型化を図ることができる。
【0008】
請求項1に記載のカプセルカメラは、ヒータが内蔵され、当該ヒータによって薬剤又は他の流体を加熱膨張させて薬剤を放出するものであってもよい(請求項5)。
【0009】
また、請求項1に記載のカプセルカメラは、ヒータが内蔵され、放出手段は形状記憶合金によって作られた部材を備え、ヒータによる加熱によって形状記憶合金が変形して薬剤を放出するものであってもよい(請求項6)。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、薬剤を内部に収容し、人体外部からの信号に応じて消化管の任意の位置で薬剤を放出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に係るカプセルカメラ1は、被験者が錠剤のように飲み込むことによって被験者の体内に取り込まれ、被験者の食道や胃、腸等の消化管を撮影し、消化管の任意の位置で薬剤46を放出させるためのものである。
【0012】
(第一実施形態)
以下、本発明に係る第一実施形態を図1〜図13を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るカプセルカメラ1の断面図であり、図2は、本実施形態に係るカプセルカメラ1の薬剤46放出開始時の状態を示す断面図であり、図3は、本実施形態に係るカプセルカメラ1の薬剤46放出終了時の状態を示す断面図であり、図4〜図6は、本実施形態に係るカプセルカメラ1のA−A断面図(図4)、B−B断面図(図5)、C−C断面図(図6)である。
【0013】
本実施形態に係るカプセルカメラ1は、図1に示すように、カプセル2内に、第一立体回路基板7および第二立体回路基板20から構成される立体回路基板5と、薬剤46を収容する薬剤収容部35と、薬剤46を放出する放出手段42とを備えている。本実施形態に係るカプセル2は、透明樹脂と不透明のPBT(polybutylene terephthalate)樹脂等で内部を密閉するように形成されており、カプセル2の一端は透明部3とされている。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係るカプセルカメラ1では、カプセル2の透明部3の内側には第一立体回路基板7が配置されている。第一立体回路基板7は、第一樹脂成形体8に所定の回路パターンが形成され、前記第一樹脂成形体8にフォーカスレンズ11と撮像素子12と発光素子13とを実装して撮影部10を構成している。第一樹脂成形体8は、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたPEEK(polyetheretherketone)樹脂によって形成されている。PEEK樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。
【0015】
前記フォーカスレンズ11の結像位置には、CCD(Charge Coupled Devices,電荷結合素子)やCMOS(Complemetary Metal Oxide Semiconductor,相補型金属酸化物半導体)等の光に反応する12撮像素子が配置されている。また、図4に示すように、フォーカスレンズ11の周囲には、光を照射してフォーカスレンズ11の視野範囲を照射する白色LED(Light Emitting Diode,発光ダイオード)等の発光素子13が配置されている。
【0016】
第二立体回路基板20は、第二樹脂成形体21にコイル回路31や電池ホルダ回路等の所定の回路パターンが形成され、通信手段15および制御用IC16が実装されて構成されている。本実施形態に係る第二樹脂成形体21は、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたLCP(liquid crystal polymer)樹脂によって形成されている。LCP樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。
【0017】
第二樹脂成形体21は、主として電池収容部22として機能するものであり、図1や図5に示すように、電池を保持する穴が電池ホルダ23として設けられており、本実施形態に係る電池ホルダ23はボタン型電池28を3つ直列にして保持することができる。なお、以下の説明では、特に断りのない限り上下の位置関係については、図1に示すようにカプセル2に第二立体回路基板20が設置された際の電池ホルダ23を構成する穴の方向を基準とし、開口側を上方、底側を下方とする。前記電池ホルダ23の上方の開口部25には電池が抜け落ちるのを防止するための電池ホルダ蓋27が嵌め込まれている。
【0018】
図8は、本実施形態に係る立体回路基板5の側面図である。図1や図8に示すように、第二樹脂成形体21の側面には円筒状のコイル回路31が上下方向に形成されており、当該コイル回路31の中心には軟鉄製の鉄芯32が上下方向に固定されている。そして、コイル回路31と鉄芯32により電磁石33が構成されている。また、図1に示すように、第二樹脂成形体21の下端部には、撮像部10によって撮影された映像に関する情報を外部の情報処理装置(図示せず)に送信したり、薬剤46の放出を指示する外部からの信号を受信するための通信手段15と、カプセルカメラ1の動作を制御するための制御用IC16が配置されている。
【0019】
薬剤収容部35は、体内で放出される薬剤46を収容する部分であり、図1や図6に示すように、円筒状に形成された側壁部36の下方に第一可動蓋37が取り付けられ、上方に第二可動蓋38が取り付けられることにより構成されている。側壁部36は、LCP樹脂によって円筒状に形成されており、第一可動蓋37および第二可動蓋38は、熱処理により表面にアルミナ被膜を施したFe‐Cr‐Al‐Zr系ステンレス鋼によって円盤状に形成されており、一部に磁性体が含まれている。
【0020】
第一可動蓋37および第二可動蓋38の外径は、側壁部36の内径と略同一であり、外周部分にはシール材としてOリング(図示せず)が取り付けられている。これにより、第一可動蓋37および第二可動蓋38は、Oリングを介して側壁部36と接続され、薬剤収容部35に収容された薬剤46が薬剤収容部35の外部に漏れるのを防止する。また、第一可動蓋37および第二可動蓋38はともに側壁部36に対して固定されていない。そのため、第一可動蓋37および第二可動蓋38は、一定の力を作用させることによって側壁部を上下方向に移動させることができる。
【0021】
立体回路基板5は、図1に示すように、第二立体回路基板20の下端部に、通信手段15および制御用IC16を取り囲むようにして第一立体回路基板7が接続されて構成される。そして、薬剤収容部35は、薬剤収容部35が第二立体回路基板20の上方に位置するように、側壁部36がカプセル2に固定されている。カプセル2と側壁部36とが重複する所定の位置には、図1に示すように、カプセル2外と薬剤収容部35内を連通する薬剤放出孔41が設けられている。
【0022】
また、薬剤収容部35の第一可動蓋37と電池ホルダ蓋27とはバネ45で連結されており、第一可動蓋37に力が作用していない状態では、第一可動蓋37が側壁部36の薬剤放出孔41が設けられた位置で停止するように構成されている。このため、薬剤放出孔41は第一可動蓋37によって塞がれており、この状態では、薬剤46は薬剤収容部35の外部に漏れない。また、このとき第二樹脂成形体21に取り付けられた鉄芯32の上端部は、図1に示すように、薬剤収容部35の第一可動蓋37と対向している。
【0023】
図7は、本実施形態に係る立体回路基板5の正面図であり、図8は、本実施形態に係る立体回路基板5の側面図であり、図9〜図13は、本実施形態に係る立体回路基板5のA−A断面図(図9)、B−B断面図(図10)、C−C断面図(図11)、D−D断面図(図12)、E−E断面図(図13)である。
【0024】
立体回路基板5を構成する第一樹脂成形体8および第二樹脂成形体21の表面には、例えば図7〜図13に示すような回路パターンが形成されており、前記第一樹脂成形体8および第二樹脂成形体21に実装された撮像素子12および発光素子13、通信手段15、コイル回路31、電池ホルダ回路29のそれぞれを制御用IC16と接続している。
【0025】
本実施形態に係るカプセルカメラ1は、撮像部12によって撮影された被験者の体内の映像に関する情報を通信手段15によって外部のPC(Personal Computer)等の情報処理装置(図示せず)に送信することができる。そして医師等の使用者は、カプセルカメラ1の通信手段15から映像に関する情報の送信を受けて、消化管の内部の様子を情報処理装置に映し出して観察することができる。その結果、カプセルカメラ1が消化管の所定の位置に到達したことが確認された場合には、情報処理装置からカプセルカメラ1に対して薬剤46の放出を指示する信号を送信することができる。薬剤46の放出を指示する信号は、カプセルカメラ1の通信手段15によって受信され、制御用IC16に送られる。制御用IC16に薬剤46を放出する指示が伝達されると、制御用IC16は薬剤46の放出手段42を作動させる。
【0026】
さらに具体的に説明すると、本実施形態に係る放出手段42は、コイル回路31および鉄芯32からなる電磁石33と、薬剤収容部35の第一可動蓋37、第二可動蓋38および薬剤放出孔41と、第一可動蓋37と電池ホルダ蓋27とを接続するバネ45とから構成されている。制御用IC16に薬剤46を放出する指示が伝達されると、第二立体回路基板20のコイル回路31に通電が行われる。このとき第二立体回路基板20に取り付けられた鉄芯32は、コイル回路31に電流が流されている間は磁化し、磁石となる。このため、鉄芯32の上端部34と対向した薬剤収容部35の第一可動蓋37および第二可動蓋38には、側壁部36内を下方に移動させようとする鉄芯32の上端部34からの磁力が働いている。
【0027】
本実施形態において、電池ホルダ蓋27と第一可動蓋37とを接続するバネ45には、上記磁力が第一可動蓋37に働いた場合には縮んで第一可動蓋37を下方に移動させることができる程度の弾力を有するものが使用されている。このため、バネ45の上方に働く付勢力よりも大きな磁力を第一可動蓋37が鉄芯32の上端部34から受けた場合には、第一可動蓋37および第二可動蓋38は、側壁部36内を下方に移動し始める。そして、第一可動蓋37が下方に移動すると、図2に示すように、第一可動蓋37によって塞がれていた薬剤放出孔41が開放され、薬剤収容部35に収容されていた薬剤46が前記薬剤放出孔41からカプセルカメラ1の外部に放出される。
【0028】
第一可動蓋37および第二可動蓋38は、薬剤46の放出開始後も側壁部36内を下方に移動する。そして、第一可動蓋37が鉄芯32の上端部34に当接すると、第一可動蓋37は移動を停止する。第一可動蓋37の停止後も第二可動蓋38は側壁部36内を下方に移動し、第一可動蓋37と第二可動蓋38との間隔は狭まっていく。そのため薬剤収容部35内の薬剤46は、移動する第二可動蓋38によって押し出されるように薬剤放出孔41からカプセルカメラ1の外部に放出される。
【0029】
その後、図3に示すように、第二可動蓋38が側壁部36の薬剤放出孔41の設けられた位置にまで移動すると、薬剤放出孔41は第二可動蓋38によって塞がれ、薬剤46の放出は終了し、第二可動蓋38の移動も停止する。これにより、本実施形態に係るカプセルカメラ1は、医師等の使用者から薬剤46を放出する指示を受けて、消化管内の所定の位置で薬剤46を放出することができる。
【0030】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について図14〜図27を参照して説明する。なお、本実施形態では、第一実施形態と同一部分については同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図14は、本実施形態に係るカプセルカメラ50の断面図であり、図15は、本実施形態に係るカプセルカメラ50の薬剤46放出開始時の状態を示す断面図であり、図16は、本実施形態に係るカプセルカメラ50の薬剤46放出終了時の状態を示す断面図であり、図17〜図19は、本実施形態に係るカプセルカメラ50のA−A断面図(図17)、B−B断面図(図18)、C−C断面図(図19)である。
【0031】
本実施形態に係るカプセルカメラ50は、図14に示すように、カプセル2内に、第一立体回路基板7および第二立体回路基板53、第三立体回路基板60から構成される立体回路基板51と、薬剤46を収容する薬剤収容部66と、薬剤46を放出する放出手段67とを備えている。本実施形態に係る第二立体回路基板53は、第二樹脂成形体55に所定の回路パターンが形成され、前記第二樹脂成形体55の下端部に通信手段15および制御用IC16が実装されて構成されている。
【0032】
本実施形態に係る第二樹脂成形体55は、第一実施形態に係る第二樹脂成形体21と異なり、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたPBT樹脂によって形成されている。PBT樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。本実施形態に係る第二樹脂成形体55には、電池ホルダ23および薬剤収容部66の側壁として機能する円柱状の穴56が設けられている。なお、以下の説明では、特に断りのない限り上下の位置関係については、図14に示すように、カプセル2に第二立体回路基板53が設置された際の前記穴56の方向を基準とし、開口側を上方、底側を下方とする。
【0033】
図14や図18に示すように、第二樹脂成形体55に設けられた穴56には、カプセルカメラ50の電源となるボタン型電池28が収容される。そして、収容されたボタン型電池28の上方には、ボタン型電池28の位置を保持してボタン型電池28が抜け落ちるのを防止するための電池ホルダ蓋58が嵌め込まれる。すなわち、本実施形態に係る第二樹脂成形体53では、穴56の下方部分と電池ホルダ蓋58とによって電池ホルダ23となる空間が構成されている。また、電池ホルダ蓋58の上面外周部には所定高さの凸部68が形成されている。
【0034】
前記穴56の電池ホルダ蓋58よりもさらに上方には、第一可動蓋70および第二可動蓋71が一定の間隔をあけて順に配置され、穴56の内壁57と第一可動蓋70と第二可動蓋71とで薬剤収容部66が構成されている。本実施形態に係る第一可動蓋70および第二可動蓋71は、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたLCP樹脂によって円盤状に形成されている。LCP樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。
【0035】
第一可動蓋70および第二可動蓋71の外径は、第二樹脂成形体55に設けられた穴56の内径と略同一であり、外周部分にはシール材としてOリング(図示せず)が取り付けられている。これにより、第一可動蓋70および第二可動蓋71は、Oリングを介して穴56の内壁57と接続され、薬剤収容部66に収容された薬剤46が薬剤収容部66の外部に漏れるのを防止する。また、第一可動蓋70および第二可動蓋71はともに穴56の内壁に対して固定されていない。そのため、第一可動蓋70および第二可動蓋71については、一定の力を作用させることにより穴56の内壁57を上下方向に移動させることができる。
【0036】
第三立体回路基板60は、第三樹脂成形体61に所定の回路パターンが形成されて構成されている。第三樹脂成形体61は、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたPBT樹脂によって丸型の鉢状に形成されている。PBT樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。第三樹脂成形体61の外面には、例えば図22に示すような発熱回路62が形成されている。
【0037】
図14に示すように、本実施形態に係る立体回路基板51は、第二立体回路基板53の下端部に第一立体回路基板7が接続され、第二立体回路基板53の上端部に第三立体回路基板60が接続されて構成される。第一立体回路基板7は、通信手段15および制御用IC16を取り囲むようにして第二立体回路基板53に接続されている。
【0038】
第三立体回路基板60は、図14および図19に示すように、第二立体回路基板53に設けられた穴56が第三立体回路基板60によって塞がれるように、鉢状の第三立体回路基板60の開口を構成する外縁と第二立体回路基板53とが溶着されている。そして、第三立体回路基板60の内面、第二立体回路基板53の穴56の内壁57および第二可動蓋71によって構成される加熱空間64には、人体に害のないガス65が注入されている。
【0039】
立体回路基板51は、立体回路基板51を構成する第二立体回路基板53の側面がカプセル2にすっぽり収まる形状に形成されている。そして、立体回路基板51がカプセル2に収められると、図14に示すように、薬剤収容部66の所定の位置にはカプセル2外と薬剤収容部66内とを連通する薬剤放出孔41が形成される。
【0040】
また、薬剤収容部66の第一可動蓋70と電池ホルダ蓋58とはバネ45で接続されており、第一可動蓋70に力が作用していない場合には、穴56の内壁57に設けられた薬剤放出孔41がある位置に第一可動蓋70が停止するように構成されている。このため、薬剤放出孔41は第一可動蓋70によって塞がれており、この状態では、薬剤46が薬剤収容部66の外部に漏れないようになっている。
【0041】
図20は、本実施形態に係る立体回路基板51の正面図であり、図21は、本実施形態に係る立体回路基板51の側面図であり、図22は、本実施形態に係る立体回路基板51の背面図である。図23〜図27は、本実施形態に係る立体回路基板51のA−A断面図(図23)、B−B断面図(図24)、C−C断面図(図25)、D−D断面図(図26)、E−E断面図(図27)である。
【0042】
立体回路基板51を構成する第一樹脂成形体8、第二樹脂成形体55および第三樹脂成形体61の表面には、例えば図20〜図27に示すような回路パターンが形成されており、前記第一樹脂成形体8、第二樹脂成形体55および第三樹脂成形体61に実装された撮像素子12および発光素子13、通信手段15、電池ホルダ回路および発熱回路62のそれぞれを制御用IC16と接続している。本実施形態に係る放出手段67は、発熱回路62と、加熱空間64と、加熱空間64に注入されたガス65と、薬剤収容部66の第一可動蓋70、第二可動蓋71および薬剤放出孔41と、第一可動蓋70と電池ホルダ蓋58とを連結するバネ45とから構成されている。
【0043】
本実施形態に係るカプセルカメラ50では、制御用IC16に薬剤46を放出する指示が伝達されると、第三立体回路基板60の発熱回路62に通電が行われる。これにより発熱回路62は発熱され、発熱回路62で発熱された熱は第三樹脂成形体61に伝達されて加熱空間64を加熱する。加熱空間64が加熱されると、加熱空間64内のガス65が暖められて膨張する。これにより薬剤収容部66の第二可動蓋71には、第二可動蓋71を下方に移動させようとするガス65の膨張力が作用する。この膨張力は薬剤収容部66に収容された薬剤46を介して第一可動蓋70に伝達される。
【0044】
本実施形態に係る第一可動蓋70には、バネ45によって上方に一定の付勢力が働いているが、前記ガス65膨張力がバネ45の付勢力よりも大きくなると、第一可動蓋70および第二可動蓋71は、穴56の内壁57に沿って下方に移動を始める。そして、図15に示すように、第一可動蓋70が移動すると、第一可動蓋70によって塞がれていた薬剤放出孔41が開放されて薬剤収容部に収容されていた薬剤46が前記薬剤放出孔41からカプセルカメラ50の外部に放出される。
【0045】
第一可動蓋70および第二可動蓋71は、薬剤46の放出開始後も穴56の内壁57に沿って下方に移動を続ける。そして、第一可動蓋70が電池ホルダ蓋58の上面外周部に設けられた凸部68に当接すると、第一可動蓋70は下方への移動を停止する。第一可動蓋70の停止後も第二可動蓋71は、穴56の内壁57に沿って下方に移動を続け、第一可動蓋70と第二可動蓋71との間隔は狭まっていく。このため薬剤収容部66内の薬剤46は第二可動蓋71によって押し出され薬剤放出孔41からカプセルカメラ50の外部に放出される。
【0046】
その後、図16に示すように、第二可動蓋71が穴56の内壁57の薬剤放出孔41が設けられた位置まで移動すると、薬剤放出孔41は第二可動蓋71によって塞がれ、薬剤46の放出は終了し、第二可動蓋71の移動も停止する。
【0047】
このようにして、本実施形態に係るカプセルカメラ50は、医師等の使用者から薬剤46を放出する指示を受けて、消化管内の所定の位置で薬剤46を放出することができる。上記実施形態において加熱空間64には、人体に害のないガス65が注入されたが、本発明はこのような構成に限られるわけではない。例えば、常温(30〜40℃)では液体であり発熱回路62による加熱で気体に相変化する物質を適量注入する構成としてもよい。
【0048】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について図28〜図43を参照して説明する。なお、本実施形態では、第一実施形態および第二実施形態と同一部分については同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図28は、本実施形態に係るカプセルカメラ80の断面図であり、図29は、本実施形態に係るカプセルカメラ80の薬剤46放出開始時の状態を示す断面図であり、図30は、本実施形態に係るカプセルカメラ80の薬剤46放出終了時の状態を示す断面図であり、図31〜図35は、本実施形態に係るカプセルカメラ80のA−A断面図(図31)、B−B断面図(図32)、C−C断面図(図33)、D−D断面図(図34)、E−E断面図(図35)である。
【0049】
本実施形態に係るカプセルカメラ80は、図28に示すように、カプセル2内に、第一立体回路基板7および第二立体回路基板82、第三立体回路基板92から構成される立体回路基板81と、薬剤46を収容する薬剤収容部84と、薬剤46を放出する放出手段90とを備えている。本実施形態に係る第二立体回路基板82は、第二樹脂成形体83に所定の回路パターンが形成され、前記第二樹脂成形体83の下端部に、通信手段15および制御用IC16が実装されて構成されている。
【0050】
本実施形態に係る第二樹脂成形体83は、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたLCP樹脂によって形成されている。LCP樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。第二樹脂成形体83には、第二実施形態に係る第二樹脂成形体55と同様に、電池ホルダ23および薬剤収容部84の側壁として機能する円柱状の穴56が設けられている。なお、以下の説明では、特に断りのない限り上下の位置関係については、図28に示すようにカプセル2に第二立体回路基板82が設置された際の前記穴56の方向を基準とし、開口側を上方、底側を下方とする。
【0051】
第二実施形態と同様に穴56には、図28および図32に示すように、穴56の底面から上方の所定位置に電池ホルダ蓋97が嵌め込まれ、穴56の下方部分と電池ホルダ蓋97とによって電池ホルダ23となる空間が構成されている。また、前記電池ホルダ蓋97の上方の所定位置には、固定蓋85および可動蓋88が一定の間隔をあけて順に配置されている。そして、穴56の内壁57と電池ホルダ蓋97と固定蓋85とで前置空間98が構成され、穴56の内壁57と固定蓋85と可動蓋88とで薬剤収容部84が構成されている。
【0052】
固定蓋85は、ステンレス鋼によって円盤状に形成されており、所定の位置に孔86が設けられている。固定蓋85の前置空間98側の面には可動弁87が取り付けられており、可動弁87によって前記孔86が塞がれている。可動弁87は、マルテンサイト系ステンレス鋼によって形成された矩形の薄板であり、図28および図33に示すように、可動弁87の長手方向一方の端部が溶接によって固定蓋85に固定されており、他方の端部側の領域によって前記孔86が塞がれている。
【0053】
また、本実施形態に係る可動蓋88は、ガラス繊維が10〜40%程度配合されたLCP樹脂によって円盤状に形成されている。LCP樹脂に配合されるガラス繊維の割合としては30%程度であることが望ましい。固定蓋85および可動蓋88の外径は、第二樹脂成形体83に設けられた穴56の内径とほぼ同一である。
【0054】
固定蓋85の外周部分は穴56の内壁57と隙間なく接合されており、可動蓋88の外周部分にはシール材としてOリング(図示せず)が取り付けられており、可動蓋88はOリングを介して穴56の内壁57と接続される。このため、薬剤収容部84に収容された薬剤46が外部に漏れ出すおそれはない。また、可動蓋88は穴56の内壁57に固定されていないため、可動蓋88に対して一定の力を作用させると、可動蓋88は穴56の内壁57を上下方向に移動させることができる。
【0055】
第三立体回路基板92は、金属成形体93に所定の回路パターンが形成されて構成されている。金属成形体93は、窒化アルミニウムによって円盤状に形成された板材94と、板材94の外周部の一部に支持部材95を直角に接合させて構成される。そして金属成形体93の表面には、アルミナ被膜が施されている。
【0056】
図28に示すように、本実施形態に係る立体回路基板81は、第二立体回路基板82の下端部に第一立体回路基板7が接合され、第二立体回路基板82の上端部に第三立体回路基板92が接合されることにより構成される。第一立体回路基板7は、通信手段15および制御用IC16を取り囲むようにして第二立体回路基板82に接合されている。第三立体回路基板92は、金属成形体93を構成する支持部材95を第二立体回路基板81の穴56の開口横部分に接合させることにより、板材94を薬剤収容部84の可動蓋88と対向させている。
【0057】
ここで、図28、図34および図35に示すように、薬剤収容部84の可動蓋88と、可動蓋88と対向する板材94の対向面100とは連結部材102により連結されている。本実施形態に係る連結部材102は、Ni‐Ti系形状記憶合金により形成されたコイルであり、当該連結部材102を通常の状態から縮めた状態にして可動蓋88と対向面100とを連結させている。また、板材94の対向面100の裏面101には、例えば図38に示すような発熱回路103が形成されている。
【0058】
立体回路基板81は、立体回路基板81を構成する第二立体回路基板82の側面がカプセル2にすっぽり収まる形状に形成されている。そして、立体回路基板81がカプセル2に収められると、図28に示すように、前置空間98を構成する穴56の内壁57には、カプセル2外と前置空間98とを連通する薬剤放出孔41が形成される。
【0059】
図36は、本実施形態に係る立体回路基板81の正面図であり、図37は、本実施形態に係る立体回路基板81の側面図であり、図38は、本実施形態に係る立体回路基板81の背面図である。図39〜図44は、本実施形態に係る立体回路基板81のA−A断面図(図39)、B−B断面図(図40)、C−C断面図(図41)、D−D断面図(図42)、E−E断面図(図43)、F−F断面図(図44)である。
【0060】
立体回路基板81を構成する第一樹脂成形体8、第二樹脂成形体83および金属成形体93の表面には、例えば図36〜図44に示すような回路パターンが形成されており、前記第一樹脂成形体8、第二樹脂成形体83および金属成形体93に実装された撮像素子12および発光素子13、通信手段15、電池ホルダ回路29および発熱回路103のそれぞれを制御用IC16と接続している。
【0061】
本実施形態に係る放出手段90は、発熱回路103が形成された金属成形体93と、電池ホルダ蓋97と金属成形体93の対向面100と連結する連結部材102と、可動蓋88と、孔86を可動弁87によって塞がれた固定蓋85と、前置空間98と、薬剤放出孔41とから構成されている。制御用IC16に薬剤46を放出する指示が伝達されると、第三立体回路基板92の発熱回路103に通電が行われる。これにより発熱回路103は発熱され、発熱回路103で発熱された熱は金属成形体93の板材94に伝達され、板材94の対向面100に連結された連結部材102が加熱される。
【0062】
本実施形態に係る連結部材102は、形状記憶合金により形成されており、加熱されると縮められる前の元の状態に戻ろうとする。このため、薬剤収容部84の可動蓋88には元の状態に戻ろうとする形状記憶合金の力が加わり、可動蓋88は、穴56の内壁57を下方に移動しようとする。このとき、可動蓋88に作用する力は薬剤収容部84に収容された薬剤46に伝達され、固定蓋85に設けられた孔86から可動弁87に対して当該力の一部が作用する。そして、一定以上の力が可動弁87に対して作用すると、可動弁87のうち孔86を塞いでいた部分が下方に移動し、可動弁87を構成する薄板は図29に示すように、反った状態となる。
【0063】
これにより、固定蓋85に設けられた孔86は開放され、薬剤収容部84に収容された薬剤46は孔86を通って前置空間98に流れ込む。そして、前置空間98に流れ込んだ薬剤46は、前置空間98に設けられた薬剤放出孔41からカプセルカメラ80の外部に放出される。
【0064】
薬剤46の放出開始後も、可動蓋88は穴56の内壁57に沿って下方に移動を続け、固定蓋85と可動蓋88との間隔は狭まっていく。このため、薬剤収容部84内の薬剤46は可動蓋88によって押し出され、前置空間98を通って薬剤放出孔41からカプセルカメラ80の外部に放出され続ける。その後、可動蓋88が固定蓋85に当接すると、図30に示すように、可動蓋88は移動を停止し、可動弁87は元のまっすぐな状態に戻って固定蓋85の孔86を塞ぐため、薬剤46の放出は終了する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】第一実施形態に係るカプセルカメラの断面図である。
【図2】第一実施形態に係るカプセルカメラの薬剤放出開始時の状態を示す断面図である。
【図3】第一実施形態に係るカプセルカメラの薬剤放出終了時の状態を示す断面図である。
【図4】第一実施形態に係るカプセルカメラのA−A断面図である。
【図5】第一実施形態に係るカプセルカメラのB−B断面図である。
【図6】第一実施形態に係るカプセルカメラのC−C断面図である。
【図7】第一実施形態に係る立体回路基板の正面図である。
【図8】第一実施形態に係る立体回路基板の側面図である。
【図9】第一実施形態に係る立体回路基板のA−A断面図である。
【図10】第一実施形態に係る立体回路基板のB−B断面図である。
【図11】第一実施形態に係る立体回路基板のC−C断面図である。
【図12】第一実施形態に係る立体回路基板のD−D断面図である。
【図13】第一実施形態に係る立体回路基板のE−E断面図である。
【図14】第二実施形態に係るカプセルカメラの断面図である。
【図15】第二実施形態に係るカプセルカメラの薬剤放出開始時の状態を示す断面図である。
【図16】第二実施形態に係るカプセルカメラの薬剤放出終了時の状態を示す断面図である。
【図17】第二実施形態に係るカプセルカメラのA−A断面図である。
【図18】第二実施形態に係るカプセルカメラのB−B断面図である。
【図19】第二実施形態に係るカプセルカメラのC−C断面図である。
【図20】第二実施形態に係る立体回路基板の正面図である。
【図21】第二実施形態に係る立体回路基板の側面図である。
【図22】第二実施形態に係る立体回路基板の背面図である。
【図23】第二実施形態に係る立体回路基板のA−A断面図である。
【図24】第二実施形態に係る立体回路基板のB−B断面図である。
【図25】第二実施形態に係る立体回路基板のC−C断面図である。
【図26】第二実施形態に係る立体回路基板のD−D断面図である。
【図27】第二実施形態に係る立体回路基板のE−E断面図である。
【図28】第三実施形態に係るカプセルカメラの断面図である。
【図29】第三実施形態に係るカプセルカメラの薬剤放出開始時の状態を示す断面図である。
【図30】第三実施形態に係るカプセルカメラの薬剤放出終了時の状態を示す断面図である。
【図31】第三実施形態に係るカプセルカメラのA−A断面図である。
【図32】第三実施形態に係るカプセルカメラのB−B断面図である。
【図33】第三実施形態に係るカプセルカメラのC−C断面図である。
【図34】第三実施形態に係るカプセルカメラのD−D断面図である。
【図35】第三実施形態に係るカプセルカメラのE−E断面図である。
【図36】第三実施形態に係る立体回路基板の正面図である。
【図37】第三実施形態に係る立体回路基板の側面図である。
【図38】第三実施形態に係る立体回路基板の背面図である。
【図39】第三実施形態に係る立体回路基板のA−A断面図である。
【図40】第三実施形態に係る立体回路基板のB−B断面図である。
【図41】第三実施形態に係る立体回路基板のC−C断面図である。
【図42】第三実施形態に係る立体回路基板のD−D断面図である。
【図43】第三実施形態に係る立体回路基板のE−E断面図である。
【図44】第三実施形態に係る立体回路基板のF−F断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1,50,80 カプセルカメラ
2 カプセル
10 撮影部
15 通信手段
22 電池収容部
23 電池ホルダ
28 ボタン型電池
31 コイル回路
32 鉄芯
33 電磁石
35,66,84 薬剤収容部
37 第一可動蓋
41 薬剤放出孔
42,67,90 放出手段
46 薬剤
62,103 発熱回路
65 ガス
102 連結部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセル内に撮影手段と電池を備え、被験者に飲み込ませて被験者の体内を撮影するカプセルカメラにおいて、薬剤収納部と放出手段と通信手段を備え、通信手段は外部からの信号を受信し、当該信号に応じて放出手段を作動させ、薬剤収納部に収納された薬剤を放出することを特徴とするカプセルカメラ。
【請求項2】
カプセル内に電池と電磁石が内蔵され、カプセルには外部と薬剤収納部とを連通する開口が設けられ、前記開口は常時閉塞されており、体外からの信号に応じて前記電磁石に通電され前記開口が開かれることを特徴とする請求項1に記載のカプセルカメラ。
【請求項3】
カプセル内に電池収納部が設けられ、電磁石はコイルと鉄芯によって構成され、電池収納部の側面部に前記コイルが設けられ、さらに当該コイルの近傍に鉄芯が設けられ、放出手段は可動部材を有し、前記電磁石に通電されることによって可動部材が移動し、開口が開かれることを特徴とする請求項2に記載のカプセルカメラ。
【請求項4】
電池収容部は電池を保持する電池ホルダを有し、コイル又は鉄芯の少なくともいずれかが電池ホルダと一体化されていることを特徴とする請求項3に記載のカプセルカメラ。
【請求項5】
ヒータが内蔵され、当該ヒータによって薬剤又は他の流体を加熱膨張させて薬剤を放出することを特徴とする請求項1に記載のカプセルカメラ。
【請求項6】
ヒータが内蔵され、放出手段は形状記憶合金によって作られた部材を備え、ヒータによる加熱によって形状記憶合金が変形して薬剤を放出することを特徴とする請求項1に記載のカプセルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2008−79671(P2008−79671A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−260185(P2006−260185)
【出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】