説明

カメラの画像を図形的に処理するための方法および警告装置

【課題】この発明は、自動車両の周辺の、カメラ手段によって提供された画像を、図形的に処理する方法に関する。
【解決手段】その画像は、周辺にある障害物から生じる、自動車両に対する危険性が、ドライバーによって光学的に視覚化され、またはドライバーのために強調されるように、処理される。この発明によれば、カメラ手段によって提供された画像は、ドライバーのために一層明瞭に危険性を強調するために、画像における障害物の位置を考慮して処理される。この目的のために、自動車両の周辺における障害物の実際の位置は、はじめに決定される。続いて、周辺における障害物の実際の位置に対応する、画像における障害物の位置が決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に自動車両の走行方向における自動車両の操作の、カメラ手段によって提供された画像を、図形的に処理するための方法およびコンピュータプログラムに関する。更に、この発明は、この方法を実施する警告装置ならびにコンピュータプログラムを有するデータ媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術では、上記タイプの方法および警告装置が知られている。このような警告装置は、典型的には、自動車両の後部領域の周辺を検出するために、例えば車両の後部に組み込まれているカメラ手段を有する。このカメラ手段によって撮影された画像は、典型的には、画像処理手段によって処理され、次に、ドライバーに対し、ダッシュボードに設けられた表示手段に示される。次に、示された画像によって、ドライバーは、後進の際に、自分の位置を確かめることができる。
【0003】
後進方向での操車の際にドライバーに位置の確認を容易にするためには、カメラ手段によって提供された画像の処理の範囲内で、図形的な物体、すなわち、車両がこれから後進の際に多分移動するであろう車線コースをドライバーに見せる図形的な物体を画像へ組み込むことが知られている。この車線コースは、従来では、実際のかじ取り角度に基づいて算出される。
【0004】
しかしながら、カメラ手段によって提供された画像の質は、しばしば最適次善である。特に、曇りの天気の際、雨または霧の際、場合によっては車両の周辺にある障害物が、しばしば、不明瞭にしか認識されない。従って、車両の周辺にあって車両に対するこのような障害物から生じる危険性が、ドライバーにとっては、しばしば、実際的に評価することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、この従来の技術を前提として、この発明の課題は、自動車両の周囲の、カメラ手段によって提供された画像を図形的に処理するための知られた方法およびコンピュータプログラムならびにこの方法を実施するための警告装置を、自動車両の周辺に場合によってはある障害物によって現実化される自動車両に対する危険性が、処理された画像の観察者のために、すなわち特に自動車両のドライバーのために、より実際的にかつ一層明瞭に示されるように、改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、請求項1に請求された方法によって解決される。この方法は、自動車両の周辺にある障害物を検出し、好ましくは自動車両の位置に対する、障害物の実際の位置を算出し、周辺における障害物の実際の位置と、カメラ手段によって提供された画像における障害物の対応の位置とを算出し、および画像における算出された位置を考慮して画像を処理するというステップを有することを特徴とする。
【0007】
この発明を理解するためには、カメラ手段によって提供された画像と、この画像を図形的に処理した物と、この処理した物から結果として生じる処理された画像とを区別することが重要である。観察者、特に自動車両のドライバーは、基本的には、処理された画像のみを目にする。
【0008】
更に、カメラ手段によって供給された画像上に見られる、自動車両の周辺で実際にある物体、例えば、特に、自動車両に対する障害物と、以下の明細書の範囲で更に説明される、画像の処理の範囲で人工的に形成された想像上の図形的な物体とを区別することは、重要である。
【0009】
自動車両に対する、従ってまた場合よってはドライバー対する、自動車両の周辺にある障害物から生じる危険性を認識する過程を、請求された方法によって自動化することは好ましい。カメラ手段自体は自動化することはできない。カメラ手段は、自動車両の周辺を、中立的に、すなわち評価なしに、画像に写し出す。この関連で、「評価なしに」とは、カメラ手段自体が、特に、カメラ手段によって検出された画像のどの部分が車両の周辺にある障害物であり、どの部分がそうでないのかに関する情報を有しないことを意味する。なおさら、カメラ手段は、自動車両に対するこの障害物から場合によっては、生じる危険性を評価することができない。
【0010】
カメラ手段によって撮影された画像のどの部分が車両に対する障害物を表わし、どの部分が表わしていないのかを認識することができるためには、この発明では、まずもって、好ましくは自動車両の位置、従ってまたカメラ手段の位置に対する、自動車両の周辺における障害物の実際の位置を、算出することが提案される。この発明では、このことを、例えば超音波技術またはレーダ技術、またはカメラおよび/または画像分析技術を基礎にする障害物検出および/または間隔測定手段によって、行なう。この発明では、このような装置は、カメラ手段に補足して使用される。このとき、自動車両の周辺における障害物の、この算出された実際の位置は、この発明では、適切な数学的アルゴリズムまたは変換を用いて、カメラ手段によって提供された画像における障害物の対応の位置へ換算される。通常は、周辺における障害物の実際の位置は3次元の大きさであり、これに対して、画像における障害物の位置は、2次元の大きさである。この場合、常に用いられる変換は、例えば3次元の位置から2次元の位置への相応の換算を行なう。
【0011】
この発明では、カメラ手段によって提供された画像における障害物の、事前に算出された位置の情報の下で、カメラ手段によって提供された画像の処理を行なう。この情報に基づいて、今や、画像を、観察者、特に自動車両のドライバーに対して、全く適切に処理することができる。それ故に、ドライバーには、障害物自体が、また自動車両に対するこの障害物から生じる、例えば、自動車両と障害物の間の間隔の大きさの形の危険性が示される。
【0012】
この発明に係る方法を特に容易に実現化するためには、自動車両、従ってまたカメラ手段に対する障害物の位置を1つの寸法で、すなわちその時々の間隔の形で算出するだけで十分であることは好ましい。
【0013】
カメラ手段によって検出された周辺において自動車両のドライバーの位置を容易に確認するためには、カメラ手段によって提供された画像の処理の範囲で、車両がこれから多分移動するであろう予想される車線コースの形の図形的な物体を、カメラ手段の画像に溶明することは好ましい。ドライバーの当惑および苛立ちを避けるためには、この発明では、この図形的な物体を、カメラ手段によって提供された画像の、障害物を示していない領域でのみ溶明することが提案される。図形的な物体と、画像に写し出された障害物とのオーバーラップが生じないように、車線の溶明されるコースを制限するために、この発明に基づいて算出された、障害物と自動車両との間の間隔を用いることは好ましい。このような全体的な制限の代りに、画像における障害物の算出された位置の、ほぼその高さからあって、自動車両からより遠い距離にあり、例えば破線の形で示される、車線のコースを、写し出すことが考えられる。
【0014】
用いられる障害物検出および/または間隔測定手段によって、通常は、間隔を測定することが可能であるだけではなく、自動車両に対する空間的な周辺における障害物の位置の2次元および/または3次元を算出することも可能である。簡単に表現すれば、このことは、このような手段によって検出された、自動車両の周辺の、そのどの部分、および/またはどの空間領域に障害物が位置しているかに関する情報が可能であることを意味する。この発明では、空間領域に関するこの情報を間隔に追加して伝達することができる図形的な物体、特に柱を提案することは好ましい。カメラ手段の画像のうちの、図形的な物体のその時々の位置にある部分を覆わないために、この発明の範囲で示されたすべての物体を半透明でまたは輪郭としてのみ示すことは好ましい。しかし、この代りに、図形的な物体は、この物体がこれらの部分を少なくとも部分的に覆うように形成されていることも可能である。この場合、図形的な物体を、色彩で形成された面として示すこともできる。彩色を、障害物と自動車両、従ってまたカメラ手段との間の算出された間隔に応じて選択的に変化させることができる。
【0015】
しかし、前記図形的な物体の溶明または重ね合わせにより、カメラ手段によって提供された画像を処理することは、必ずしも必要という訳ではない。この代りに、カメラ手段によって提供された画像の選択された部分を直接に操作し、例えば強調し、または彩色することも考えられる。選択された部分が、障害物検出および/または間隔測定手段によって提供された情報に基づいて、障害物であることが知られる領域であることは好ましい。カメラ手段によって提供された画像において直接になされる操作を、彩色において、障害物と自動車両との間の実際に算出された間隔の大きさに応じて変化させることができる。
【0016】
更に、この発明の上記課題は、コンピュータプログラムと、請求された方法を実施するための、自動車両用の警告装置と、前記コンピュータプログラムを有するデータ媒体とによって解決される。これらの解決策の利点は、請求された方法に関して上述された利点に対応する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照してこの発明を実施の形態に基づいて詳述する。
【0018】
図1は、自動車両Kfz400(図2を参照)のための、この発明に基づく警告装置300の、その構造を示す。警告装置300は、自動車両400の好ましくは走行方向の周辺の画像を形成するカメラ手段310を有する。警告装置300は、更に、カメラ手段310によって形成された画像を処理するための、カメラ手段310に後置された画像処理手段330を有する。更に、警告装置300は、障害物検出および/または間隔測定手段320を有する。この障害物検出および/または間隔測定手段は、自動車両400の位置に対する、自動車両400の周辺に場合によっては存在する障害物100の実際の位置を算出するために、特にそのため用いられる。更に、警告装置300は、障害物検出および/または間隔測定手段320によって検出された、周辺における障害物100の実際の位置を、カメラによって提供された画像における障害物100の対応の位置へ変換するための変換手段320´を有する。画像処理手段330は、この発明では、カメラ手段310によって提供された画像の処理を、障害物100の、画像における予め算出された位置を考慮して、またはその位置の情報の下で行なうために形成されている。画像処理手段330は、更に、画像の処理を、車両のパラメータ、特にかじ取り角度を考慮して行なうために、形成されている。画像処理手段330によって最終的に処理された画像は、観察者、特に自動車両のドライバーのために、表示手段340に示される。
【0019】
図2は、この表示手段340が、好ましくは、自動車両400のドライバーの視覚領域に設けられていることを示す。これに対し、カメラ手段310が、車両400の後部領域に設けられていることも好ましい。それ故に、カメラ手段は、特に後進の際に車両400の周辺を検出することができる。
【0020】
以下の図3ないし7は、場合によっては表示手段340に表示することができる複数の処理された画像の、その種々の実施の形態を示す。この場合、カメラ手段310によって提供された画像に示される実際の物体、特に障害物100が、一点鎖線によって示されている。これに対し、処理の範囲内で人工的に画像へ溶明される図形的な物体は、実線または破線によって示されている。すべての図では、車両の、従ってまたカメラ手段310の位置は、実質的に、画像の下縁によって表わされている。
【0021】
図3は、処理された画像の第1の実施の形態を示す。この画像は、車両400がこれから多分移動するであろう車線の、そのコースを表わす図形的な物体210によって示されている。図3では、図形的な物体210は車線の直線的なコースを表わす。このコースは、特に、自動車両の実際のかじ取りハンドル角度の評価によって算出される。この図形的な物体210、すなわち、車線の、この物体によって表わされるコースが、ほぼ、障害物100の位置の高さで境界となることは好ましい。画像の下縁から測定された図形的な物体の高さすなわち長さは、障害物検出および/または間隔測定手段320によって算出された、障害物100と車両400との間の間隔を表わす。
【0022】
境界線212の形態で、および/または追加の図形的な物体214の形態で境界をつけることは好ましい。この物体は、境界をつける手段、例えば横木、柵または垣根を表わす。この場合、図形的な物体210の、障害物100との重ね合わせを、例外的に受け入れることができるのであって、ドライバーは、このことによって、過度に苛立たされることはない。しかし、基本的には、このような重ね合わせを避けるほうがよい。境界線212によって、および/または境界をつける手段214によって、画像の観察者、特に自動車両のドライバーには、障害物100から生じる衝突の危険性が、特に明瞭に示される。このようにして、ドライバーには、彼が自動車両で境界を越えて行くと、障害物100との衝突が不可避的に生じることが示される。
【0023】
図4は、車線のコースを表わす図形的な物体210を構成する第2の実施の形態を示す。図3に示すように、このコースを境界212,214を越えずに示す代りに、この境界を越える、すなわち、自動車両400から距離のより遠い、車線のコースを破線で示すこと(参照符号210´を参照せよ)は好ましい。当然ながら、図3に示した第1の実施の形態を、図4に示した第2の実施の形態と組み合わせることもできる。
【0024】
図3の説明の際に述べた境界を、正しい位置に、すなわち、好ましくは、障害物100の、カメラ手段310に向いた、すなわち最も近い側110の位置に書き込むためには、障害物100と自動車両400との間の間隔を認識するだけでよい。しかし、更に、障害物検出および/または間隔測定手段320は、しばしば、この手段によって検出された空間のどの領域に障害物100があるかを識別する可能性を供する。例えば、障害物が、カメラ手段310の実質的に左側に、カメラ手段にまさしく向かい合って、または手段310の右側にあるかを区別することができる。図5では、このような3つの可能な空間領域に、参照符号I,IIおよびIIIが付されている。夫々に用いられる障害物検出および/または間隔測定手段を適切に形成する場合、当然ながら、これらの空間領域の、より細かな、または余り細かくない区分も可能である。処理された画像の観察者に、障害物と車両400との間隔に関する情報のほかに、障害物がある空間領域に関する情報も与えるためには、この発明では、適切な図形的な物体を、カメラ手段310によって提供された画像へ溶明することが提案される。この画像は、各々の空間領域I、IIまたはIIIおよびこの空間領域内の障害物の位置を、処理された画像の観察者のために特徴づけ、かつ視覚的に強調する。図5では、この図形的な物体は、個々の検出領域すなわち空間領域I、IIおよびIIIに関して、好ましくは画像の下縁から垂直方向に延びている柱220−1, ...220−3の形態で示されている。参照符号I、IIおよびIIIが、複数の空間領域同士の境界を表わす、図5に示した垂直方向の破線と同様に、処理された画像に示されていないことは好ましい。垂直方向の柱を、カメラ手段の、画像の下縁の中央に占める位置に対し、水平方向に配置することから、観察者は、柱が、柱220−1のように、左側の空間領域にある障害物110を示すか、あるいは、柱220−2のように、観察された空間領域IIの中央にある障害物120を示すか、あるいは、柱220−3のように、右側の空間領域IIIにある障害物130を示すかを認識することができる。柱220−1,220−2および220−3の高さすなわち長さH1,H2,H3は、夫々に間隔測定手段320によって算出された、障害物110,120,130と自動車両400(図5には図示せず)との間の間隔を表わす。
【0025】
図6は、処理された画像の第4の実施の形態を示す。図5に示した柱と異なって、柱220´−1, ...220´−3の輪郭が、ここでは、かじ取り角度LWに基づいて画像処理手段330によって算出された車線に適合されており、従って、曲げられた状態でおよび/または歪んだ状態で示されている。図5と全く同様に、柱220´−1, ...220´−3の高さすなわち長さは、障害物100と車両400従ってまたカメラ手段310との間隔を表わす。図5および6で3つすべての空間領域I,IIおよびIIIの代わり各々の柱が示されているという事実は、図6に示すように、すべての3つの空間領域に入り込む障害物100があるか、あるいは、異なった障害物110,120および130が種々の空間領域I,IIおよびIIIにあることの根拠とされる。或る空間領域に障害物が検出されないときは、この空間領域に関して、図形的な物体、特に柱220がないほうが好ましい。
【0026】
上で既述のように、カメラ手段310によって提供された画像に示された障害物を、人工的に挿入された図形的な物体によって重ねることが意図される。しかし、この原理を例外として、この発明では、図形的な物体214を、カメラ手段310によって提供された画像における障害物100の位置に設けることができる。このような図形的な物体が、画像の観察者のために障害物100の、カメラ手段に向いている領域および/または側を、視覚的に強調するために用いられることは好ましい。図7には、このような図形的な物体214が示されている。この図形的な物体214の輪郭は、この場合、偶然にも、障害物100の、カメラ手段に向いている側の、その輪郭にまさしく対応している。しかし、この代りに、基本的には、このような図形的な物体の輪郭が任意に構成されていてもよい。しかし、この輪郭が、幾何学的な基本形、例えば矩形、楕円形または三角形に構成されていることは好ましい。この発明の範囲内で記述したすべての図形的な物体に当てはまるのは、これらの物体が好ましくは半透明で示されるか、カメラ手段310によって提供された画像を不必要に重ねないように、輪郭としてしか示されないことである。しかし、この代りに、図形的な物体は、彩色で形成された面として構成されていてもよい。彩色を、障害物100と自動車両400従ってまたカメラ手段310との算出された間隔に従って、変化させることができる。例えば考えられることは、間隔が、所定の下方の限界間隔よりも狭いとき、図形的な物体が例えば赤色に彩色されること、および、下方の第1の限定間隔と第2の限界間隔との間の間隔に関しては物体が黄色に彩色され、第2の限界間隔を越える間隔に関しては緑色に彩色されることである。
【0027】
当然ながら、図形的な物体の示したすべての変更の実施の形態は、これらの実施の形態が互いに排除しあわない限りでは、互いに任意の組合せで実現することができる。
【0028】
しかし、図形的な物体の実施の形態の前に示した変更の実施の形態によって、処理された画像の観察者である自動車両400のドライバーに、危急の衝突の危険性を示すことができるだけではない。更に、カメラ手段310によって提供された画像を、直接的に、例えば、強調または彩色によって操作するという可能性も、それだけでまたは図形的な物体との組合せで存する。このような操作の場合でも、図形的な物体に関し上記のように、選択的に、操作を、障害物100と自動車両との間の算出された間隔の大きさに応じて、例えば、色の作用または点滅の作用の形態で変化させる可能性がある。
【0029】
この発明に係る方法をコンピュータプログラムの形態で実現することは好ましい。このようなコンピュータプログラムを、場合によっては他のコンピュータプログラムと共に、コンピュータで読み取り可能なデータ媒体上に記憶させることができる。データ媒体は、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、いわゆるフラッシュ・メモリ等であってもよい。データ媒体上に記憶されたコンピュータプログラムは、製品として、顧客に販売することができる。データ媒体による伝達の代りに、電子通信網、特にインターネットを介しての伝達の可能性もある。
【0030】
明細書には、都合7つの図面が添付されている
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明に係る警報装置を示す。
【図2】自動車両への警告装置の組み込み状態を示す。
【図3】この発明に係る方法の第1の実施の形態を示す。
【図4】この発明に係る方法の第2の実施の形態を示す。
【図5】この発明に係る方法の第3の実施の形態を示す。
【図6】この発明に係る方法の第4の実施の形態を示す。
【図7】この発明に係る方法の第5の実施の形態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車両の走行方向における自動車両(400)の周囲の、カメラ手段(310)によって提供された画像を、観察者、特に自動車両のドライバーのために図形的に処理する方法において、
前記自動車両(400)の周辺にある障害物(100)を検出すること、好ましくは前記自動車両(400)の位置に対する、前記障害物の実際の位置を算出すること、周辺における前記障害物の実際の位置と、前記カメラ手段によって提供された前記画像における前記障害物(100)の対応の位置とを算出すること、および前記画像における前記障害物の算出された位置を考慮して前記画像を処理することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記車両(400)がこれから多分移動するであろう車線の、好ましくは前記自動車両(400)のかじ取りハンドル角度に基づいて算出されたコースの、その形態をとる図形的な物体(210)を、前記カメラ手段(310)の前記画像に溶明し、周辺における前記障害物の位置を、前記障害物と前記車両(400)、従ってまた前記カメラ手段(310)との間の実際の間隔として算出し、および、前記画像における前記障害物(100)の位置、好ましくは、前記障害物の、前記カメラ手段に向いた、すなわち最も近い側(100)の位置は、前記障害物と前記カメラ手段(310)との、例えば、仮定のカメラ位置としての画像の下縁との算出された実際の間隔を表わすことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カメラ手段の前記画像へ溶明された、前記車線の形態をとる前記図形的な物体(210)は、前記画像における前記障害物の算出された位置の、ほぼその高さで、境界線(212)の形態および/または前記車線上で象徴的にある境界をつける手段(214)、例えば横木、柵または垣根の形態の車線の端部の象徴として境界を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記車線の形態の前記図形的な物体(210)は、前記画像における前記障害物の前記算出された位置の、ほぼその高さまでしかないが、前記自動車両、従ってまた前記カメラ手段(310)からより遠い距離にはない、前記車線のコースを、写し出すことを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記車線の形態の前記図形的な物体(210,210´)は、前記画像における前記障害物の前記算出された位置の、ほぼその高さからあって、前記自動車両からより遠い距離にあり、例えば破線の形で示される、前記車線のコースを、写し出すことを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
【請求項6】
前記障害物(210)が前記カメラ手段(310)から見て位置している、前記自動車両の周辺の少なくとも空間領域(I,II,III)を算出すること、および、少なくとも1つの図形的な物体(220−1,...220−3)を、前記カメラ手段(310)の画像に、つまり、前記少なくとも1つの空間領域への前記障害物の割り当て、および/またはこの空間領域(I,II,III)内の前記障害物(110,120,130)の位置を、前記処理された画像の観察者のために視覚的に強調する画像に、溶明することを特徴とする前記すべての請求項のいずれか1に記載の方法。
【請求項7】
前記自動車両、従ってまた前記カメラ手段(310)の位置に対する前記障害物の位置を示すために、図形的な物体(220−1, ...220−3)として、好ましくは前記画像の前記下縁から垂直方向に延びている柱を、前記画像へ溶明し、前記画像における前記柱の水平方向の位置は、前記周辺の前記空間領域(I,II,III)を表わし、および/または垂直方向における前記柱の高さ、すなわち長さ(H1,H2,H3)は、前記障害物と前記自動車両との間の前記算出された間隔を表わすことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記柱(220´−1,...220´−3)の輪郭を、前記算出された車線に適合させ、従って、曲げられた状態で、および/または歪んだ状態で示すことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
図形的な物体(214)を、前記画像における前記障害物(100)の位置、好ましくは、前記障害物の、前記カメラ手段(310)に向いたすなわち最も近い側の位置で、前記画像へ溶明して、前記物体は前記障害物(100)を基本的には少なくとも部分的に重ねることを特徴とする前記すべての請求項のいずれか1に記載の方法。
【請求項10】
前記図形的な物体(110,120,130)の輪郭を、幾何学的な基本形、例えば矩形、卵形または三角形等にあるいは前記障害物の算出された輪郭の形状に構成することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記図形的な物体(210,220)を半透明でまたは輪郭としてのみ示すことを特徴とする請求項2ないし10のいずれか1に記載の方法。
【請求項12】
前記図形的な物体(210,220)を、彩色で形成された面として構成し、彩色を、前記障害物(100)と前記自動車両(400)、従ってまた前記カメラ手段(310)との算出された間隔に従って、選択的に変化させることができることを特徴とする請求項2ないし10のいずれか1に記載の方法。
【請求項13】
前記カメラ手段(310)の前記画像を、前記障害物(100)の前記算出された位置の領域で、例えば強調または彩色によって操作し、選択的に、操作を、前記障害物(100)と前記自動車両(400)との間の前記算出された間隔の大きさに応じて変化させることができ、および/または前記操作を時間的に例えば点滅作用の形で変化させることができることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1に記載の方法。
【請求項14】
プログラムコードを有する、自動車両(400)の警告装置(300)用のコンピュータプログラムにおいて、このプログラムコードは、請求項1ないし13のいずれか1に記載の方法を実施するために形成されていることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータプログラムを有することを特徴とするデータ媒体。
【請求項16】
好ましくは走行方向における前記自動車両の周辺の画像を形成するカメラ手段(310)と、このカメラ手段(310)によって形成された画像を処理するための画像処理手段(330)と、前記処理された画像を、観察者のために、特に前記自動車両のドライバーのために表示するための表示手段(340)とを具備する、自動車両(400)用の警告装置(300)において、
前記自動車両(400)の周辺において障害物を検出し、かつ好ましくは前記自動車両(400)に対する前記障害物(100)の実際の位置を算出するために、障害物検出および/または間隔測定手段(320)が設けられており、周辺における前記障害物の実際の位置を、前記カメラ手段(310)の前記画像における前記障害物の対応の位置へ変換するために、変換手段(320´)が設けられており、前記カメラ手段(310)の前記画像を、この画像における前記障害物(100)の前記算出された位置を考慮して処理するために、画像処理手段(330)が形成されていることを特徴とする警告装置。
【請求項17】
前記画像処理手段(330)は、更に車両パラメータ、例えばかじ取り角度(LW)を考慮して、前記カメラ手段(310)の前記画像を処理するために形成されていることを特徴とする請求項16に記載の警告装置(300)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−523430(P2007−523430A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500076(P2007−500076)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000239
【国際公開番号】WO2005/091245
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(303049337)バレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー (18)
【Fターム(参考)】