説明

カメラシステム、カメラ設置補助装置およびプログラム

【課題】
カメラの設置作業時に、所望の撮像範囲となるようにカメラの設置角度を容易に調整できるカメラシステム及び装置を提供する。
【解決手段】
携帯端末と、前記携帯端末とネットワークを介して接続される管理端末と、前記管理端末とネットワークを介して接続されるカメラとを備えるシステムにおいて、前記携帯端末は、前記カメラに接触させたときの前記携帯端末の方位角、仰角からなる方向情報を前記管理端末へ送信し、前記管理端末は、所望の前記カメラの設置角度調整の為の角度情報を受付け、前記方向情報を用いて設置角度調整後の方向情報を算出して前記携帯端末へ送信し、前記携帯端末は、前記携帯端末の現在の方位角、仰角からなる方向情報と、前記管理端末から受信した前記方向情報を併せて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラシステム、カメラ設置補助装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮影した映像を、ネットワークを介して送信することができるネットワーク接続可能な監視カメラと、該監視カメラが撮影した映像を、ネットワークを介して受信し、表示することができるモニタ端末を備える監視カメラシステムがある。
【0003】
監視カメラシステムを構成するネットワーク接続可能な監視カメラには、遠隔にあるモニタ端末から、ネットワークを介して、パン、チルト等の操作を行うことができる可動機構を備えることによって、撮像対象範囲を変えながら広範囲にわたって監視することができる可動型監視カメラと、可動機構を備えず設置場所に固定設置されることによって一定範囲のみを監視対象とする固定設置型監視カメラがある。
【0004】
パン、チルトといった撮像方向の変更角度が限定される、可動域制限のある可動機構を備えた監視カメラや、固定設置型の監視カメラを設置する際には、監視対象範囲として適切な撮像範囲となるように、カメラの向き、角度などの初期調整が必要であり、従来は、カメラの設置作業担当者と映像をモニタ端末等で確認する監視作業担当者が携帯電話などを用いてやり取りしながら、カメラの初期設置角度等を調整していた。
【0005】
このような作業において、口頭による調整指示では、細かい調整の要望を伝えることが困難であり、数度の試行錯誤が必要になることが多く、設置作業担当者と監視作業担当者の双方にとって、時間と手間のかかる作業であった。特に、複数台から構成される大規模な監視カメラシステムの構築においては、特に、時間と手間のかかる作業となっていた。
【0006】
このような撮像範囲の初期設置に関わる問題を解決する技術として、例えば、特許文献1では、カメラを建物等に暫定的に固定し、撮像範囲を確認する為に、
レンズが備えられている面と平行の面に、レンズの中心で直行直交する十字のパターンが記載された面を備えた、レンズが備えられている面に装着する四角錐状のフードを用いることによって、目視にて撮像範囲を簡単に確認することができる撮像範囲確認フードを用いる方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−200199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の特許文献1においては、カメラの初期設置時に、所望の撮像範囲を特定するにあたり、撮像範囲確認のための専用の部材が必要であること、また、カメラの映像を参照する監視担当者にとっての所望の撮像範囲が調整されるわけではなく、あくまでカメラ設置現場の作業者が判断する撮像範囲調整作業であって、監視用途として適切ではない撮像範囲となる可能性がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、カメラの設置作業時に、汎用的な携帯端末を用いて、カメラの撮像範囲を、カメラの映像を参照する監視担当者にとって所望の撮像範囲となるよう、容易に調整することができるカメラシステム、カメラ設置補助装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の主たる発明は、携帯端末と、前記携帯端末とネットワークを介して接続される管理端末と、前記管理端末とネットワークを介して接続されるカメラとを備えるシステムにおいて、
前記携帯端末は、安定して前記カメラに接触できる面を備え、前記面を前記カメラに接触させたとき、前記携帯端末が設置された方位角、仰角からなる方向情報を、ネットワークを介して前記管理端末へ送信し、
前記管理端末は、所望の前記カメラの設置角度調整の為の角度情報を受付け、前記方向情報を用いることにより、設置角度調整後の方向情報を算出し、前記方向情報を前記携帯端末へネットワークを介して送信し、
前記携帯端末は、前記携帯端末の現在の方位角、仰角からなる方向情報と、前記管理端末から受信した前記方向情報を併せて表示できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明のカメラシステムによれば、カメラシステム構築・増設・更新・拡張作業の際、カメラ設置場所にいるカメラ設置作業者に対して、カメラが撮影した映像を受像しているモニタ端末を監視する監視作業者にとって所望の撮像範囲となるよう、カメラの設置方向を容易に調整する手段を提供することによって、カメラ設置作業者と監視作業者双方にかかる手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係るカメラ3に対する携帯端末4の接触状態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るカメラシステム1の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る携帯端末4のハードウェア構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る管理モニタ端末6のハードウェア構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る携帯端末4の機能ブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係る管理モニタ端末6の機能ブロック図である。
【図7】本発明の実施形態の携帯端末4の携帯端末処理の流れを示すフロー図である。
【図8】本発明の実施形態の管理モニタ端末6の管理モニタ端末処理の流れを示すフロー図である。
【図9】本発明の実施形態の携帯端末4の表示部37に表示されるグラフィカルユーザインターフェースの例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態の携帯端末4から送信されるカメラ3の向きを表すデータの形式を示す図である。
【図11A】本発明の実施形態のカメラシステム1における特定のユースケースでの携帯端末4と管理モニタ端末6で行われる通信と処理の流れを示すインタラクション図である。
【図11B】本発明の実施形態のカメラシステム1における特定のユースケースでの携帯端末4と管理モニタ端末6で行われる通信と処理の流れを示すインタラクション図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態であるカメラシステム1について説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る後述するカメラシステム1において、携帯端末4によってカメラ3が撮像している向きを計測する際の、携帯端末4のカメラ3に対する接触の状態を示す図である。
【0015】
カメラ3は、雲台20と、レンズ21と、レンズ側面22を備える。
【0016】
雲台20は、水平方向(方位角、パン方向)と垂直方向(仰角、チルト方向)に一定の制限範囲内でカメラ3全体の向きを変更することができ、これにより、レンズ21が撮像する範囲を変更することができる。
【0017】
レンズ側面22は、カメラ3のレンズ21を備える平面、つまり、レンズ21と平行な平面(この際、レンズ21が正確には曲面であることは無視している)とする。
【0018】
なお、カメラ3においては、カメラ3上部に雲台20が備えられているが、カメラ3下部に備えられていても良い。また、カメラ3は雲台20を備えることによりカメラ3の向きを動かし、撮像範囲を一定の範囲内で変更することができるが、雲台20等を備えず、固定で設置され、撮像範囲が固定されるものでも良い。カメラ3が固定で設置されている場合は、カメラの設置角度は手動で調整される。
【0019】
ディスプレイ面23は、後述する携帯端末4の表示部37を具現化する画面が備えられている面とする。
【0020】
後述する携帯端末4の平面、例えば携帯端末4の底面を、カメラの設置角度調整時にカメラ3のレンズがある面の平面部分であるレンズ側面22に対して隙間の無いように安定した状態で接触させる。即ち、レンズ21の中心からの法線方向が携帯端末4の正面又は背面が平行になるように双方を接触させる。さらに、厳密に言えば、カメラ3の本体の上面が携帯端末4の正面又は背面が平行になるように双方を接触させる。安定した状態でカメラ3のレンズ側面22に接触させるためには、例えば、携帯端末4の底面が1.5cm×5cm以上あれば十分であると考えるが、安定的に接触させることができればこの限りではない。なお、実施の形態における作業の想定上、携帯端末4のディスプレイ面23が下側(地面側)を向くようカメラ3のレンズ側面22に接触させているが、携帯端末4の背面(ディスプレイ面23の反対側の面)をレンズ側面22に接触させるなど、それ以外の向きで接触させる形態でも良いのは当然である。
(システム構成)
図2は、本実施形態に係るカメラシステム1の構成例を示す図である。
【0021】
本実施形態のカメラシステム1には、データ通信網2と、カメラ3と設置作業者5が操作する携帯端末4と監視作業者7が操作する管理モニタ端末6が含まれている。カメラ3と管理モニタ端末6は、データ通信網2に対して接続し、データ通信網2を介して相互に通信可能である。
【0022】
データ通信網2は、例えば、携帯電話網や、あるいは、無線、有線を含むLAN(Local Area Network)、または、LANを相互に接続して構成されるインターネット網等からなる。
【0023】
カメラ3は、無線、あるいは有線でデータ通信網2に接続可能で、データ通信網2を介して管理モニタ端末6に対して、撮影した動画像を配信することができる。また、管理モニタ端末6から、パン、チルト、ズーム等の各種操作を受け付ける機能を持つ可動型カメラ3aと、設置場所に固定設置され撮像方向が一定に固定される固定設置型カメラ3bがある。カメラ3は、例えば、監視カメラやテレビ会議システム用カメラ、ゲーム機接続用カメラなどである。
【0024】
携帯端末4は、無線、あるいは有線でデータ通信網2、または、別のネットワークを経由して管理モニタ端末6と通信可能である。携帯端末4は、例えば、携帯電話やスマートフォン、可搬性の高いパーソナルコンピュータなどである。
【0025】
設置作業者5は、携帯端末4を所持し、任意のカメラ3を所定の設置場所へ設置し、カメラ3の初期の向き等、設置調整の作業を行う。
【0026】
管理モニタ端末6は、無線、あるいは有線でデータ通信網2に接続し、データ通信網2を介して、カメラ3が撮影している動画像を受信し画面に表示することができる。また、パン、チルト等を行うことができるカメラ3に対して、データ通信網2を介して、指示を送り操作することができる。管理モニタ端末6は、一台または複数台の機器から構成され、例えば、パーソナルコンピュータやサーバ装置、セットトップボックスとモニタを組み合わせたシステムなどである。
【0027】
監視作業者7は、管理モニタ端末6を用いて、各カメラ3からデータ通信網2を介して送信される映像を参照し、カメラ3のパン、チルト等、各種操作等を行う一人、または複数の管理、監視担当者である。
【0028】
図3は、本実施形態に係る携帯端末4のハードウェアの構成例を示す図である。携帯端末4は、携帯端末4の全体の制御をつかさどるCPU30と、データやプログラムを記憶するRAM(Random Access Memory)31およびROM(Read Only Memory)32と、有線、あるいは無線で、データ通信網2に対してデータを送受信するネットワークインターフェース33と、接続される表示部37に情報を表示するための制御を行うグラフィック制御部34とデータを記録/再生、削除可能な二次記憶部35と、携帯電話網等に接続し、携帯電話網等を介して管理モニタ端末6に接続することができる携帯網ネットワークインターフェース36と、画面を通じて様々な情報を表示できる表示部37と、携帯端末4の向きから方位角や地面に対する傾き(仰角)等の情報を取得可能な加速度・地磁気センサ38とを有している。携帯端末4の形態によっては、データを記録、削除可能な二次記憶部35は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であっても良く、また、携帯電話網に接続し、携帯電話網を介して管理モニタ端末6に接続することができる携帯網ネットワークインターフェース36は備えなくてもよい。
【0029】
図4は、本実施形態に係る管理モニタ端末6のハードウェアの構成例を示す図である。管理モニタ端末6は、管理モニタ端末6の全体の制御をつかさどるCPU40と、データやプログラムを記憶するRAM(Random Access Memory)41およびROM(Read Only Memory)42と、有線、あるいは無線で、データ通信網2に対してデータを送受信するネットワークインターフェース43と、接続されるモニタ46に情報を表示するための制御を行うグラフィック制御部44と、データを記録/再生、削除可能な二次記憶部45と、画面を通じて様々な情報を表示できるモニタ46とを有している。管理モニタ端末6の形態によっては、データを記録/再生、削除可能な二次記憶部45は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であっても良い。
【0030】
図5は、本実施形態に係る携帯端末4の機能ブロックを示す図である。
【0031】
携帯端末4は、送信処理部500と、センサ値取得部501と、操作感知部502と、受信処理部503と、描画部504からなる。
【0032】
送信処理部500は、携帯端末4が、携帯端末4のネットワークインターフェース33や携帯網ネットワークインターフェース36を用い、データ通信網2等を介して、管理モニタ端末6に接続している場合に、携帯端末4から管理モニタ端末6に対して、データの送信処理を行う機能を持つ。
【0033】
センサ値取得部501は、携帯端末4の加速度・地磁気センサ38から、方位角や携帯端末4の地面に対する傾き(仰角)等の情報を取得する機能を持つ。
【0034】
操作感知部502は、携帯端末4の表示部37や携帯端末4自体に具備されている、センサ値を取得することを指示するボタン等が、設置作業担当者5により押下される等の操作がなされたことを感知する機能を持つ。
【0035】
受信処理部503は、携帯端末4が、携帯端末4のネットワークインターフェース33や携帯網ネットワークインターフェース36を用い、データ通信網2等を介して、管理モニタ端末6に接続している場合に、管理モニタ端末6から携帯端末4に対して送信されたデータの受信処理を行う機能を持つ。
【0036】
描画部504は、携帯端末4の表示部37に対して表示するグラフィカルユーザインターフェースを提供する機能を持つ。
【0037】
なお、上記各処理部500〜504は、二次記憶部35やROM32に格納されているプログラムがRAM31に展開され、ネットワークインターフェース33や携帯網ネットワークインターフェース36、グラフィック制御部34、加速度・地磁気センサ38の機能を利用しながら、CPU30によって実行されることにより、具現化する。
【0038】
図6は、本実施形態に係る管理モニタ端末6の機能ブロックを示す図である。
【0039】
管理モニタ端末6は、受信処理部600と、カメラ操作部601と、修正方向特定部602と、送信処理部603と、修正方向算出部604からなる。
【0040】
受信処理部600は、管理モニタ端末6が、管理モニタ端末6のネットワークインターフェース43を用い、データ通信網2等を介して、携帯端末4に接続している場合に、携帯端末4から管理モニタ端末6に対して送信されたデータの受信処理を行う機能を持つ。
【0041】
カメラ操作部601は、カメラ3が可動型カメラである場合に、監視作業者7が管理モニタ端末6を操作することにより、データ通信網2を介し接続されているカメラ3に対して、所望の角度等でパン、チルト等の動作を行うよう指示する機能を持つ。カメラ3が固定設置型カメラである場合は、本操作は無効である。
【0042】
修正方向特定部602は、カメラ3が可動型カメラである場合に、監視作業者7が管理モニタ端末6のカメラ操作部601を用いて、データ通信網2を介して接続されているカメラ3に対してパン、チルト等の操作を行い、カメラ3のレンズ21の方向を動かした際に、所望の初期(ゼロ)方向(可動域制限のあるカメラ3が、レンズ21の方向を動かす際の中心、基点となる方向)になった際に、監視作業者7の初期方向決定の入力を受け付ける機能を持つ。ここで、本実施例における「中心、基点となる方向」とは、レンズ面の中心からの法線方向が所望の方向であって、水平方向の撮影範囲の中心の方位角と、垂直方向の撮影範囲の中心の仰角とで決まる方向である。この際、得られる値は、パン、チルト等の操作によって、最初に設置されていた方向から動かした角度の値である。カメラ3が固定設定型カメラである場合は、監視作業者7が指定するカメラ3のレンズ21の方向の修正角度の値を受け付ける機能を持つ。
【0043】
送信処理部603は、管理モニタ端末6が、管理モニタ端末6のネットワークインターフェース43を用い、データ通信網2等を介して、携帯端末4に接続している場合に、管理モニタ端末6から携帯端末4に対して、データの送信処理を行う機能を持つ。
【0044】
修正方向算出部604は、管理モニタ端末6の受信処理部600にて、カメラ3からデータ通信網2を介して受信したカメラ3の現在の方向の情報を用いて、修正方向特定部602にて得られた角度の値を、カメラ3の方向の情報に変換し、算出する機能を持つ。
【0045】
なお、上記各処理部600〜604は、二次記憶部45やROM42に格納されているプログラムがRAM41に展開され、ネットワークインターフェース43、グラフィック制御部44の機能を利用しながら、CPU40によって実行されることにより、具現化する。
(システム処理)
以下、本実施の形態に関わる携帯端末4と管理モニタ端末6における処理の詳細について説明する。これにより、携帯端末4を所持する設置作業担当者5が、監視作業者7にとって所望の撮像範囲となるように、カメラ3を設置、調整する方法を明らかにする。
===携帯端末処理===
図7は、設置作業者5により、カメラ3のレンズ21の方向を管理モニタ端末6に通知する、携帯端末4における携帯端末処理700の流れを説明する図である。携帯端末処理700のS700〜S702、S706は、図1に示したように、カメラ3と携帯端末4をレンズ側面22に接触させ、携帯端末4により、レンズ21の方向を取得することができる状態において実施される。
【0046】
また、カメラ3が可動型カメラの場合、設置作業者5がカメラ3を設置場所に設置する際には、カメラ3のレンズ21は、カメラ3の可動域の中心、基点となる方向を向いている状態となっている。
【0047】
S701において、操作感知部502は、設置作業者5により、加速度・地磁気センサ38を用いて、現在、携帯端末4が向いている方向、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を示す値を取得する操作が、表示部37に表示されているグラフィカルユーザインターフェース等に対して行われたことを感知し、S702に処理を移行する。
【0048】
S702において、センサ値取得部501は、加速度・地磁気センサ38を用いて、現在、携帯端末4が向いている方向、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を示す値を取得し、S703に処理を移行する。
【0049】
S703において、送信処理部500は、S702において取得した方向の値を、データ通信網2を介して、管理モニタ端末6に送信し、S704に処理を移行する。
【0050】
S704において、受信処理部503は、データ通信網2を介して接続されている、管理モニタ端末6から送信されてくる、監視作業者7が所望したカメラ3の方向の値を含むデータを待ち受ける。
【0051】
S705において、受信処理部503は、データ通信網2を介して接続されている管理モニタ端末6から送信されてくる、監視作業者7が所望したカメラ3の方向の値を含むデータを受信し、S706に処理を移行する。
【0052】
S706において、描画部504は、S705において取得した監視作業者7が所望するカメラ3の方向と、携帯端末4の加速度・地磁気センサ38を用いて取得する現在、携帯端末4が向いている方向、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を、携帯端末4の表示部37にグラフィカルに表示する。設置作業者5は、該携帯端末4の表示部37を参照しながら、現在のカメラ3の方向を、S706にて表示されている、監視作業者7が所望するカメラ3の方向に合致させるようカメラ3の方向の設置調整を行う。
【0053】
以上により、設置作業者5が携帯端末4を用いて、監視作業者7の所望する方向にカメラ3を設置するための携帯端末処理の流れを示した。
【0054】
===管理モニタ端末処理===
図8は、監視作業者7により操作される管理モニタ端末6における管理モニタ端末処理800,810の流れを説明する図である。カメラ3が、管理モニタ端末6からパン、チルト等の遠隔操作が可能な可動型カメラである場合は、管理モニタ端末処理800が行われ、固定設置型カメラである場合は、管理モニタ端末処理810が実行される。
【0055】
以下、カメラ3が可動型カメラである場合の管理モニタ端末処理800の処理の流れを説明する。
【0056】
S801において、受信処理部600は、データ通信網2を介して接続されている携帯端末4がS703において送信した、該携帯端末4の方向を示す値、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を示す値を含むデータを待ち受ける。
【0057】
S802において、受信処理部600は、S801で待ち受けていた携帯端末4の方向を示す値、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を示す値を含むデータを受信し、S803に処理を移行する。
【0058】
S803において、カメラ操作部601は、監視作業者7の操作により、データ通信網2を介して接続されたカメラ3に対して、パン、チルト等の操作を連続して行う。
【0059】
S804において、修正方向特定部602は、監視作業者7のS803の操作により、カメラ3がパン、チルトする際の中心、基点として、監視作業者7にとって望ましい方向となった際に、S803を実施する前の時点からカメラ3を動かしたパン方向、チルト方向それぞれの角度の値を取得し、S805に処理を移行する。
【0060】
S805において、修正方向算出部604は、S804で取得した角度の値と、S802において取得した携帯端末4の方向を示す値、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を示す値を用いて、S804にて特定した、監視作業者7が所望するカメラ3のパン、チルト実行の際の中心、基点となる方向の値を算出し、S806に処理を移行する。
【0061】
S806において、カメラ操作部601は、監視作業者7の操作により、S803〜S804において動かしたカメラ3の方向を、元の初期方向、つまりカメラ3の基点に戻し、S807に処理を移行する。
【0062】
S807において、送信処理部603は、S805において算出した、監視作業者7の所望するカメラ3のパン、チルト実行の際の中心、基点となる方向の値を、データ通信網2を介して接続されている携帯端末4に対して送信し、S808において処理を終了する。
【0063】
以上により、カメラ3が可動型カメラである場合の、監視作業者7が所望する、該カメラ3のパン、チルト実行の際の中心となるカメラ3の方向を特定するための管理モニタ端末処理の流れを示した。
【0064】
以下、カメラ3が固定設置型カメラの場合の管理モニタ端末処理810の処理の流れを説明する。
【0065】
S811からS812は、S801とS802の処理と同様である。
【0066】
S813において、監視作業者7が、カメラ3が撮影している映像を見ながら、該カメラ3のレンズ21の方向を変更したい所望の角度を指定すると、修正方向特定部602は、この指定を受けてS814に処理を移行する。
【0067】
S814において、修正方向算出部604は、S813で取得した角度の値と、S812において取得した携帯端末4の方向を示す値、つまり、カメラ3のレンズ21の方向を示す値を用いて、S813にて指定した、監視作業者7が所望するカメラ3のレンズ21の方向の値を算出し、S815に処理を移行する。
【0068】
S815において、送信処理部603は、S814において算出したカメラ3の方向の値を、データ通信網2を介して接続されている携帯端末4に対して送信し、S816において処理を終了する。
【0069】
以上により、カメラ3が固定設置型カメラの場合の、監視作業者7が所望する該カメラ3の方向を特定するための管理モニタ端末処理の流れを示した。
【0070】
図9は、携帯端末4の表示部37に表示されるグラフィカルユーザインターフェース90の一例を示す図である。携帯端末4は、正面(図9に示す表示画面がある側)又は背面が地表面に平行若しくは少し傾いた態勢で使用され、このような態勢で携帯端末4の方位角や仰角が検知される。(正面や背面をほぼ立てた態勢で使用される通常の携帯電話などとは、使用時の本体の向きと検知する向きとの関係が異なる。)
センサ値取得・送信ボタン91は、携帯端末4の携帯端末処理700のS701において、設置作業者5により押下されるグラフィカルユーザインターフェースである。
【0071】
チルト方向インジケータ92は、携帯端末4の垂直方向の傾き、つまり、カメラ3のレンズ21の垂直方向の傾き(仰角)を示すためのグラフィカルユーザインターフェースである。
【0072】
レンズチルト方向目盛り93は、携帯端末4のセンサ値取得部501によって取得された現在の携帯端末4の垂直方向の傾き、つまり、カメラ3のレンズ21の垂直方向の傾き(仰角)の値を表示するグラフィカルユーザインターフェースである。即ち、携帯端末4の正面又は背面の法線と垂直方向(鉛直方向、重力方向)とのなす角によって仰角が検知される。
【0073】
修正後チルト方向目盛り94は、携帯端末4の受信処理部503がS705において受信した、監視作業者7が所望するカメラ3の垂直方向の傾き(仰角)を示す値を表示するグラフィカルユーザインターフェースである。
【0074】
パン方向インジケータ95は、携帯端末4の水平方向の向き、つまり、カメラ3のレンズ21の水平方向の向き(方位角)を示すためのグラフィカルユーザインターフェースである。
【0075】
レンズパン方向目盛り96は、携帯端末4の現在の水平方向の向き、つまり、カメラ3のレンズ21の水平方向の向き(方位角)を示すグラフィカルユーザインターフェースである。即ち、携帯端末4の向き(図9の縦方向の向き)と方位の「北」とのなす角によって方位角が検知される。
【0076】
修正後パン方向目盛り97は、携帯端末4の受信処理部503がS705において受信した、監視作業者7が所望するカメラ3の水平方向の向き(方位角)を示す値を表示するグラフィカルユーザインターフェースである。
【0077】
図10は、携帯端末4のセンサ値取得部501にS702の処理によって取得され、S703の処理によって管理モニタ端末6送信するカメラ3の方向(方位角と仰角)の値と、管理モニタ端末6の修正方向算出部604においてS805、S814の処理によって算出され、S807、S815の処理によって携帯端末4に送信するカメラ3の方向(方位角と仰角)の値を示すカメラ方向データ形式100の一例を示す図である。
【0078】
水平方向値101は、携帯端末4のグラフィカルユーザインターフェース90のパン方向インジケータ95上に示すことができる、水平方向の向き(方位角)を示す値である。水平方向値101は、反時計回りに0から360までの値をとる。
【0079】
垂直方向値102は、携帯端末4のグラフィカルユーザインターフェース90のチルト方向インジケータ92上に示すことができる、垂直方向の傾き(仰角)を示す値である。垂直方向値102は−90から90までの値をとる。
(システム処理の具体例)
図11を用いて、図2、図7、図8を参照しながら、設置作業者5が携帯端末4を用いて、監視作業者7が所望する撮像範囲にカメラ3を設置できるよう調整するまでの処理の具体例を示す。
【0080】
本例では、前提条件として、カメラ3aを、管理モニタ端末6からパン、チルト等の操作可能な可動式カメラとし、カメラ3bを管理モニタ端末6から操作できない、固定設置型カメラとする。カメラ3aを用いた設置調整作業を図11Aに、カメラ3bを用いた設置調整作業を図11Bに示す。
【0081】
カメラ3aの初期状態は、パン、チルト等の可動域の中心、基点を向いているものとする。設置作業者5は、カメラ3aの設置調整作業を行い、その後、カメラ3bの設置調整作業を行う。
===可動型カメラの設置調整作業===
設置作業者5は、S111において、カメラ3aを、事前に計画されている場所と方向に向けて暫定的に設置する。
【0082】
携帯端末4は、設置作業者5により、カメラ3aのレンズ側面22に端末の底面を安定した状態で接触され、S112において、操作感知部502がS701を実行されたことを感知する。
【0083】
携帯端末4は、S113において、センサ値取得部501が、該携帯端末4の方向を示す値、つまり、カメラ3aのレンズ21の中心からの法線の方向を示す値をS702により取得する。
【0084】
携帯端末4は、S114において、送信処理部500が、S113により取得した値をS703により、データ通信網2を介して接続されている管理モニタ端末6に送信する。
【0085】
携帯端末4は、S115において、S114実行後、受信処理部503のS704により、管理モニタ端末6からデータ通信網2を介して送信されるデータを待ち受ける。
【0086】
管理モニタ端末6は、S116において、受信処理部600のS801により、携帯端末4からデータ通信網2を介して送信されるデータを待ち受ける。
【0087】
管理モニタ端末6は、S117において、携帯端末4がS114にて送信したデータを、受信処理部600のS802により受信する。
【0088】
管理モニタ端末6は、S118において、カメラ操作部601のS803により、監視カメラ3aに対し、パン、チルト等の操作を実行する。
【0089】
カメラ3aは、S119において、S118にて実行された操作により、パン、チルト等の動作を行う。
【0090】
管理モニタ端末6は、S120において、S119にて実行された操作により、カメラ3aのレンズ21の向きが、所望の撮像範囲の中心、基点になった際に、修正方向特定部602のS804により、調整の為の角度を特定する。
【0091】
管理モニタ端末6は、S121において、S117にて取得した方向の値と、S120にて求めた角度から、修正方向算出部604のS805により、調整後のカメラ3aの方向を示す値を算出する。
【0092】
管理モニタ端末6は、S122において、カメラ操作部601のS806により、監視カメラ3aに対し、S118実行前のカメラ3aのレンズ21が向いていた方向(初期方向)に戻す操作を行う。
【0093】
カメラ3aは、S123において、S122にて実行された操作により、S119実行前に向いていたレンズ21の方向に戻る。
【0094】
管理モニタ端末6は、S124において、送信処理部603のS807により、S121で算出した値を、データ通信網2を介して接続されている携帯端末4に送信する。
【0095】
携帯端末4は、S125において、受信処理部503のS705により、S124で送信されたデータを、データ通信網2を介して受信する。
【0096】
携帯端末4は、S126において、描画部504のS706により、S125で受信した、監視作業者7が所望のカメラ3aのレンズ21の調整後の方向を示す値と、センサ値取得部501で取得する現在の該携帯端末4の方向を示す値、つまりカメラ3のレンズ21の方向を示す値を描画する。
【0097】
設置作業者5は、S127において、該携帯端末4の描画部504にて示されるS126の値を参照しながら、カメラ3aを、監視作業者7が所望するパン、チルト等の操作の初期位置、つまり、基点となる方向に設置、調整される。
【0098】
なお、カメラ3aが、監視作業者7が所望する設置状態になったかを確認するために、S112〜S127で実行した一連の処理をもう一度繰り返してもよく、もし、再度の調整が必要となった際は、もう一度S112〜S127を繰り返せばよい。
【0099】
これにより、設置作業者5が携帯端末4を用いて、監視作業者7の所望する方向に、可動型カメラであるカメラ3aを設置できることを示した。
【0100】
===固定設置型カメラの設置調整作業===
設置作業者5は、S121において、カメラ3bを、事前に計画されている場所と方向に向けて、暫定的に設置する。
【0101】
携帯端末4は、設置作業者5により、カメラ3bのレンズ側面22に端末の底面を安定した状態で接触され、S122において、操作感知部502がS701を実行されたことを感知する。
【0102】
携帯端末4は、S123において、センサ値取得部501が、該携帯端末4の方向を示す値、つまり、カメラ3bのレンズ21の中心からの法線の方向を示す値をS702により取得する。
【0103】
携帯端末4は、S124において、送信処理部500が、S123により取得した値をS703により、データ通信網2を介して接続されている管理モニタ端末6に送信する。
【0104】
携帯端末4は、S125において、S124実行後、受信処理部503のS704により、管理モニタ端末6からデータ通信網2を介して送信されるデータを待ち受ける。
【0105】
管理モニタ端末6は、S126において、受信処理部600のS811により、携帯端末4からデータ通信網2を介して送信されるデータを待ち受ける。
【0106】
管理モニタ端末6は、S127において、携帯端末4がS124にて送信したデータを、受信処理部600のS812にて受信する。
【0107】
管理モニタ端末6は、S128において、監視作業者7が想定する所望のカメラ3bのレンズ21の方向となる、調整の為の角度をS813により指定する。
【0108】
管理モニタ端末6は、S129において、S127にて取得した方向の値と、S128にて求めた角度から、修正方向算出部604のS814により、調整後のカメラ3bの方向を示す値を算出する。
【0109】
管理モニタ端末6は、S130において、送信処理部603のS815により、S129で算出した値を、データ通信網2を介して接続されている携帯端末4に送信する。
【0110】
携帯端末4は、S131において、受信処理部503のS705により、S129で送信されたデータを、データ通信網2を介して受信する。
【0111】
携帯端末4は、S132において、描画部504のS706にて、S131で受信した、監視作業者7が所望のカメラ3bのレンズ21の調整後の方向を示す値と、センサ値取得部501で取得する現在の該携帯端末4の方向を示す値、つまりカメラ3のレンズ21の方向を示す値を描画する。
【0112】
設置作業者5は、S133において、該携帯端末4の描画部504にて示されるS132の値を参照しながら、カメラ3bを、監視作業者7が所望する方向に設置、調整される。
【0113】
なお、カメラ3bが、監視作業者7が所望する設置状態になったかを確認するために、S122〜S133で実行した一連の処理をもう一度繰り返してもよく、もし、再度の調整が必要となった際は、もう一度S122〜S133を繰り返せばよい。
【0114】
これにより、設置作業者5が携帯端末4を用いて、監視作業者7の所望する方向に、固定設置型カメラであるカメラ3bを設置できることを示した。
【0115】
以上により、カメラシステム構築・増設・更新・拡張作業の際、カメラ設置場所にいるカメラ設置作業者に対して、カメラが撮影した映像を受像しているモニタ端末を監視する監視作業者にとって所望の撮像範囲となるよう、カメラの設置方向を容易に調整する手段を提供することができる。
【0116】
(変形例)
なお、本実施形態の携帯端末4では、カメラ3に対して安定して接触できる平面を備えることとしたが、確実に安定して接触させるために、カメラ3に固定装着するためのアダプタ等を備えても良い。これにより、携帯端末4はカメラ3のレンズ21の方向を、センサ値取得部501により、より高精度に取得することができる。
【0117】
また、本実施形態のカメラシステム1では、携帯端末4と管理モニタ端末6、設置作業者5と監視作業者7を異なる端末、作業者としたが、携帯端末4が管理モニタ端末6の備える機能を有し、設置作業者5が監視作業者7が行う作業を併せて実施してもよい。これにより、カメラ3の設置調整作業は、一人の作業者と一台の携帯端末にて実施することができる。この際、携帯端末4のグラフィカルユーザインターフェース90には、カメラ3の映像を表示する部分(映像モニタ)と、管理モニタ端末6が備えていたカメラ操作部601を具現化するグラフィカルユーザインターフェースを備えてもよい。カメラ3の設置調整作業者は、映像モニタを確認しながら、現在の設置角度を参考にして所望の設置角度を入力する。作業者は、カメラの設置角度を調整しながら、上記の手順を繰り返す。映像モニタの画像は、携帯端末4がカメラ3から直接取得する方法、あるいは、カメラ3の撮影画像を保持する管理モニタ端末6に対して携帯端末4が画像の送信を要求して取得する方法がある。
【0118】
また、本実施形態の携帯端末4では、カメラ3に対して接触させる方向を図1に示したように、携帯端末のディスプレイ面23が下側になるように接触させたが、設置作業者5が理解しやすいグラフィカルユーザインターフェース90であれば、この限りではなく、例えば、携帯端末4のディスプレイ面の裏側等をレンズ側面22に接触させる方式でも良い。


















【符号の説明】
【0119】
1 カメラシステム
2 データ通信網
3 カメラ
4 携帯端末
5 設置作業者
6 管理モニタ端末
7 監視作業者
20 雲台
21 レンズ
22 レンズ側面
23 携帯端末のディスプレイ面
30 CPU
31 RAM
32 ROM
33 ネットワークインターフェース
34 グラフィック制御部
35 二次記憶部
36 携帯網ネットワークインターフェース
37 表示部
38 加速度・地磁気センサ
40 CPU
41 RAM
42 ROM
43 ネットワークインターフェース
44 グラフィック制御部
45 二次記憶部
46 モニタ
500 送信処理部
501 センサ値取得部
502 操作感知部
503 受信処理部
504 描画部
600 受信処理部
601 カメラ操作部
602 修正方向特定部
603 送信処理部
604 修正方向算出部
90 グラフィカルユーザインターフェース
91 センサ値取得・送信ボタン
92 チルト方向インジケータ
93 レンズチルト方向目盛り
94 修正後チルト方向目盛り
95 パン方向インジケータ
96 レンズパン方向目盛り
97 修正後パン方向目盛り
100 カメラ方向データ形式
101 水平方向値
102 垂直方向値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と、前記携帯端末とネットワークを介して接続される管理端末と、前記管理端末とネットワークを介して接続されるカメラとを備えるシステムにおいて、
前記携帯端末は、安定して前記カメラに接触できる面を備え、前記面を前記カメラに接触させたとき、前記携帯端末の方位角、仰角からなる方向情報を、ネットワークを介して前記管理端末へ送信し、
前記管理端末は、所望の前記カメラの設置角度調整の為の角度情報を受付け、前記方向情報を用いることにより、設置角度調整後の方向情報を算出し、前記方向情報を前記携帯端末へネットワークを介して送信し、
前記携帯端末は、前記携帯端末の現在の方位角、仰角からなる方向情報と、前記管理端末から受信した前記方向情報を併せて表示することができることを特徴とするカメラシステム。
【請求項2】
ネットワークを介して管理端末に接続されるカメラの撮像範囲を調整するためのカメラ設置補助装置は、
前記カメラのレンズの法線方向と平行に前記カメラと接触するための手段、
前記カメラの設置角度である方位角と仰角とを検知する手段、
前記検知した方位角と仰角との第1の方向情報を前記管理端末に送信する手段、
所望の前記カメラの設置角度である方位角と仰角との第2の方位情報を前記管理端末から受信する手段、及び
前記第1の方位情報と前記第2の方位情報とを識別して表示する表示手段を有することを特徴とするカメラ設置補助装置。
【請求項3】
携帯端末と、前記携帯端末とネットワークを介して接続される管理端末と、前記管理端末とネットワークを介して接続されるカメラとを備えるシステムにおいて、前記管理端末は、
前記携帯端末を安定して前記カメラに接触させたときの、前記携帯端末の方位角、仰角からなる第1の方向情報を、前記ネットワークを介して前記携帯端末から受信し、
入力手段を介して、所望の前記カメラの設置角度調整の為の角度情報を受付け、前記第1の方向情報を用いることにより、設置角度調整後の第2の方向情報を算出し、前記2の方向情報を前記携帯端末へ前記ネットワークを介して送信し、さらに、
前記所望の前記カメラの設置角度が得られるまで、前記の各ステップを繰り返すことを特徴とするカメラの設置角度調整方法。
【請求項4】
ネットワークを介して管理端末に接続されるカメラの撮像範囲を調整するためのカメラ設置補助装置の制御方法において、
前記カメラのレンズの法線方向と平行に前記カメラと接触させ、
前記カメラの設置角度である方位角と仰角とを検知し、
前記検知した方位角と仰角との第1の方向情報を前記管理端末に送信し、
所望の前記カメラの設置角度である方位角と仰角との第2の方位情報を前記管理端末から受信し、さらに、
前記第1の方位情報と前記第2の方位情報とを識別して表示手段に表示することを特徴とするカメラ設置補助装置の制御方法。
【請求項5】
カメラの映像モニタを有し、カメラの撮像範囲を調整するためのカメラ設置補助装置の制御方法において、
前記カメラのレンズの法線方向と平行に前記カメラと接触させ、
前記カメラの設置角度である方位角と仰角との第1の方位情報を検知し、
前記映像モニタの映像に基づいて操作者が入力した所望の前記カメラの設置角度である方位角と仰角との第2の方位情報を受け付け、
前記第1の方位情報と前記第2の方位情報とを識別して表示手段に表示し、
所望の映像が確認できるまで、前記カメラの設置角度を変更するたびに、前記の各ステップを繰り返すことを特徴とするカメラ設置補助装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【公開番号】特開2012−199688(P2012−199688A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61545(P2011−61545)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】