説明

カメラ

【課題】カメラの向きに応じた焦点制御を行うことにより、高速で移動する低輝度被写体に対してもピンボケせずに流し撮りが可能なカメラを提供すること。
【解決手段】カメラの加速度がスレッシュを超えた場合に、カメラの向きが記憶される。その後、レリーズボタンが押されるとカメラの向きが上向きか横向きかが判定される。カメラの向きが上向きの場合にはフォーカス位置が無限遠に対応した位置となるようにフォーカスレンズが駆動される。また、カメラの向きが横向きの場合にはフォーカス位置が5mに対応した位置となるようにフォーカスレンズが駆動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を連続して撮像する機能を有するカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子の高速化に伴い、近年のデジタルカメラは、1回の撮影操作に応じて1回の撮像を実行する機能(単写機能や静止画撮影機能)に加えて、1回の撮影操作に応じて複数回の撮像を実行する機能(連写機能や動画撮影機能)を有するものが多くなってきている。一般に、静止画撮影は動画撮影に比べて高精細な画像を得ることができ、また、動画撮影は被写体の連続した動きを捉えるのに適している。
【0003】
特許文献1においては、被写体の動きに応じて単写と連写の切り替えるようにしている。これにより、動きの遅い被写体の撮影に対して連写を行ってしまい、結果として同じような画像ばかりが撮影されるのが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−10162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、暗闇の中を飛んでいる鳥を流し撮り(被写体の動きに合わせてカメラを動かしながら連写等の撮影を行うこと)するような場合、被写体である鳥が低輝度となっている。この場合、オートフォーカス機能を動作させても鳥に合焦するまでに時間がかかってしまう可能性が高い。したがって、流し撮りをしたとしても被写体である鳥を撮影範囲から逃してしまうことがあり得る。また、仮に撮影範囲内に捉えられたとしてもピンボケ写真が撮影されてしまう可能性もある。
【0006】
ところで、飛んでいる鳥を撮影するような場合には、カメラを上方に向ける可能性が高い。また、飛んでいる鳥は撮影者から遠い位置に存在している可能性が高い。このため、カメラの向きが上方を向いているときに強制的に遠距離に合焦するように焦点制御することは有効であると考えられる。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、カメラの向きに応じた焦点制御を行うことにより、高速で移動する低輝度被写体に対してもピンボケせずに流し撮りが可能なカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様のカメラは、被写体の像を結像させるための撮影レンズと、上記撮影レンズによって結像された被写体の像を撮像して画像を得る撮像部と、上記カメラの移動に伴う上記カメラの向きの変化を検出する姿勢検出部と、上記撮影レンズが天空方向に向くように上記カメラの向きが変化した場合に所定距離よりも遠距離のフォーカス位置である第1の位置となるように上記撮影レンズのフォーカス位置を制御する制御部とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、カメラの向きに応じた焦点制御を行うことにより、高速で移動する低輝度被写体に対してもピンボケせずに流し撮りが可能なカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の各実施形態に係るカメラの構成を示す図である。
【図2】加速度・姿勢検出部について説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るカメラの動作を示すフローチャートである。
【図4】カメラの上向きについて説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るカメラの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の各実施形態に係るカメラの構成を示す図である。
【0012】
図1に示すカメラ1は、制御マイクロコンピュータ2と、レンズ部3と、撮像部4と、メモリ部5と、表示部6と、画像記録部7と、音声処理部8と、操作部9と、フラッシュ発光部10と、加速度・姿勢検出部11とを有している。
【0013】
制御マイクロコンピュータ2は、レンズ部3、撮像部4、フラッシュ発光部10等のカメラ1の内部の各ブロックの動作を統括的に制御する。ここで、制御マイクロコンピュータ2は、各種の時間を計時するための計時部として機能する複数のタイマ2aを有している。また、制御マイクロコンピュータ2は、撮像部4を介して得られる画像データに対して各種の画像処理や、画像記録部7に記録するための画像圧縮を施すことも行う。さらに、制御マイクロコンピュータ2は、制御部としての機能も有し、加速度・姿勢検出部11によって検出されるカメラ1の加速度やカメラ1の姿勢変化に応じてレンズ部3のフォーカスレンズ31bの焦点制御を行う。
【0014】
レンズ部3は、撮影レンズ31と、レンズ制御部32とを有している。撮影レンズ31は、被写体の光学像を撮像部4に集光させるための光学系である。この撮影レンズ31は、ズームレンズ31aと、フォーカスレンズ31bとを有している。これらズームレンズ31a、フォーカスレンズ31bは制御マイクロコンピュータ2からの指示に応じて動作するレンズ制御部32によりその光軸方向に移動される。ズームレンズ31aは、画角を調整するためのレンズである。レンズ制御部32によって撮影レンズ31のズームレンズ31aを広角側又は望遠側に駆動することで、撮影時の画角が変更される。ズームレンズ31aを広角側に駆動した場合には画角が広くなり広い範囲の撮影に適した状態となる。一方、ズームレンズ31aを望遠側に駆動した場合には画角は狭くなるが遠距離の被写体の撮影に適した状態となる。また、フォーカスレンズ31bは撮影レンズ31のフォーカス位置を調整するためのレンズである。
【0015】
撮像部4は、撮像素子41と、撮像素子ドライバ42と、タイミングジェネレータ(TG)43と、アナログフロントエンド回路(AFE)44とを有している。撮像素子41は、画素が2次元状に配列されてなる撮像面を有し、撮影レンズ31により集光された光を各画素で受光して光電変換することで、光の量を電気量に変換する。撮像素子ドライバ42は、TG43からの同期信号に従って撮像素子41を駆動させる。TG43は、制御マイクロコンピュータ2からのタイミング信号に従って撮像素子41を駆動するための同期信号を生成して撮像素子ドライバ42に出力する。撮像素子41はこの同期信号に同期して動作する。AFE44は、撮像素子41から出力されるアナログの電気信号(画像信号)に対して相関二重サンプリング(CDS)処理やゲイン制御処理(AGC)等の各種のアナログ処理を施した後、アナログ処理によって得られた画像信号をデジタルの画像信号(以降、画像データという)に変換する。
【0016】
メモリ部5は、撮像部4のAFE44において得られた画像データや、制御マイクロコンピュータ2における画像処理の結果として得られた画像データ等の各種データが一時的に記憶される記憶部である。このメモリ部5は、例えばDRAM(Dynamic RAM)から構成されている。
【0017】
表示部6は、例えばカメラ1の背面に設けられた液晶ディスプレイ等の表示部であり、制御マイクロコンピュータ2において画像処理された画像データに基づく画像等の各種の画像を表示する。画像記録部7は、例えばカメラ1に対して着脱可能なメモリであり、制御マイクロコンピュータ2において画像処理された画像データが記録される。
【0018】
音声処理部8は、制御マイクロコンピュータ2の制御に従って、各種の音声を発するための処理を行う。
【0019】
操作部9は、電源ボタン、レリーズボタン、ズームボタン、各種入力キー等の操作部材である。ユーザにより操作部9の何れかの操作部材が操作されることにより、制御マイクロコンピュータ2は、ユーザの操作に応じた各種の処理を実行する。ここで、電源ボタンは、カメラ1の電源のオンオフ指示を行うための操作部材である。電源ボタンが押されたときに、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1の電源をオン又はオフする。レリーズボタンは、撮影実行の指示を行うための操作部材である。レリーズボタンが押されたときに、制御マイクロコンピュータ2は、静止画撮影や動画撮影を実行する。ズームボタンは、ズーミングの実行を指示するための操作部材である。ズームボタンが押されたときに、制御マイクロコンピュータ2は、撮影レンズ31のズームレンズを広角側又は望遠側に駆動させるようにレンズ制御部32に指示を送る。入力キーは、例えば、表示部6において表示されるメニュー画面上で撮影時の撮影条件等を設定するための操作部材である。
【0020】
フラッシュ発光部10は、被写体が低輝度の場合や逆光シーンの場合等において、制御マイクロコンピュータ2からの発光指示を受けて発光する。このフラッシュ発光部10は、例えばキセノン(Xe)管等の発光管や反射傘を備えて構成されている。
【0021】
加速度・姿勢検出部11は、カメラ1に発生する加速度を検出するとともに、この加速度からカメラ1の姿勢の変化方向を検出する。この加速度・姿勢検出部11は、例えば角速度センサから構成することができる。
【0022】
図2を参照して姿勢検出の一例について説明する。まず、図2(a)に示すように、カメラ1の撮影レンズ31の撮影光軸に沿った方向にZ軸を設定し、このZ軸に対して直交するカメラ1の辺に沿ってX軸、Y軸を設定する。加速度・姿勢検出部11は、図2(a)に示すようにして設定したX軸、Y軸、Z軸に沿った方向のカメラ1の加速度をそれぞれ検出するようになされている。
【0023】
例えば、ユーザがカメラ1を横持ち(図2(a)に示す向き)で構えた状態ではY軸方向に重力加速度(1G=9.8m/S)がかかる。これに対し、Z軸方向の加速度はほぼ0となる。また、ユーザがカメラ1を縦持ち(横持ちに対して90度だけカメラ1を回転させた向き)で構えた状態ではX軸方向に重力加速度(1G)がかかる。これに対し、Z軸方向の加速度はほぼ0となる。このように、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の重力加速度のかかり具合からカメラ1の姿勢を検出することができる。
【0024】
また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に沿った加速度の時間変化から、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に沿ったカメラ1の移動を検出することができる。さらに、加速度を2回時間積分することにより、カメラ1の移動量を検出することができる。
【0025】
さらに、例えばカメラ1を横持ちで構えたユーザが、カメラ1の撮影レンズ31を天空方向(図2(a)に示すZ軸からY軸に向かう方向)に向けると、図2(b)、図2(c)に示すようにして、Y軸方向及びZ軸方向の加速度が急激に変化する。その後、Y軸方向の加速度は重力加速度(1G)から少し減少した状態で安定し、また、Z軸方向の加速度は重力加速度(1G)に近い値まで増加した状態で安定する。
【0026】
また、カメラ1を縦持ちで構えたユーザが、カメラ1の撮影レンズ31を天空方向(この場合にはZ軸からX軸に向かう方向)に向けると、図2(b)、図2(c)に示すようにして、X軸方向及びZ軸方向の加速度が急激に変化する。その後、X軸方向の加速度は重力加速度から少し減少した状態で安定し、Z軸方向の加速度は重力加速度(1G)の近辺まで増加した状態で安定する。
【0027】
このように、カメラ1のX軸、Y軸、Z軸に沿った加速度の時間変化の関係からカメラ1の姿勢の変化を検出することができる。例えば、カメラ1が横持ちで構えられていた状態(Y軸方向の加速度が1G、Z軸方向の加速度が0の状態)から、Y軸方向の加速度とZ軸方向の加速度とが急激に変化しその後の安定状態においてZ軸方向の加速度≧Y方向の加速度となった場合には、カメラ1の撮影レンズ31が天空方向に向けられたことを検出することができる。
【0028】
なお、図2(b)の例は、Z軸からY軸(X軸)に向けて45°だけカメラ1の撮影レンズが天空方向に向けられた場合のY軸(X軸)方向の加速度の時間変化を示している。同様に、図2(c)の例は、Z軸からY軸(X軸)に向けて45°だけカメラ1の撮影レンズ31が天空方向に向けられた場合のZ軸方向の加速度の時間変化を示している。このような場合には、Y軸(X軸)方向の加速度とZ軸方向の加速度は、ともに等しい値(2−1/2G)となる。後述の焦点制御動作においては、(2−1/2G)をカメラ1の姿勢変化の有無を判定するための加速度のスレッシュとして用いる。
【0029】
以下、第1の実施形態に係るカメラ1の動作の詳細を説明する。図3は、第1の実施形態に係るカメラ1の焦点制御動作について特に示すフローチャートである。なお、図3の動作では図示されていないが、操作部9の電源ボタンがオフされた場合には、そのときの状態によらずにカメラ1の電源がオフされるものとする。
【0030】
例えば、操作部9の電源ボタンがオンされると図3の動作が開始される。操作部9の電源ボタンのオン操作がされたときに、制御マイクロコンピュータ2は、加速度・姿勢検出部11によって検出される加速度(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の何れか)が、スレッシュ(2−1/2G)を超えたか否かを判定する(ステップS1)。なお、ここでは加速度のスレッシュを(2−1/2G)としているが、スレッシュを必ずしも(2−1/2G)とする必要はない。
【0031】
ステップS1の判定において、加速度がスレッシュを超えていた場合に、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1の向きが上向きか横向きかを判別し、その判別結果をメモリ部5に記憶させる(ステップS2)。ここで、本実施形態において、「カメラ1が上向きである状態」とは、「カメラ1の撮影レンズ31が天空方向を向いた状態」を言うものとする。例えば、図4(a)や図4(b)のように、撮影レンズ31が地表に対して45°以上の角度をなした状態を「カメラ1が上向き」とする。これに対し、図4(c)や図4(d)のような状態はカメラ1に天空方向の加速度がかかっているが、撮影レンズ31が天空方向を向いていないため、「カメラ1が上向きでない」とする。また、「カメラ1が横向きである状態」とは、「カメラ1の加速度の方向が地表に対して平行な方向(例えば横持ちの場合にはZ軸−X軸でなる平面に沿った方向)であり、カメラ1の撮影レンズ31が地表に平行な方向を向いた状態」を言うものとする。上述したように、このようなカメラ1の向きは、加速度が安定した際のX軸方向の加速度の大きさと、Y軸方向の加速度の大きさと、Z軸方向の加速度の大きさとの関係から判別することができる。
【0032】
ステップS2においてカメラ1の向きをメモリ部5に記憶させた後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマ2aが有するタイマTimer1を起動させる(ステップS3)。なお、タイマTimer1は、加速度・姿勢検出部11の有効期間を計時するためのタイマであり、例えば3秒を計時するタイマであるとする。勿論、この計時時間は一例であって適宜変更可能である。
【0033】
タイマTimer1の起動後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer1がタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4の判定において、タイマTimer1がタイムアウトした場合には処理がステップS1に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたか否かを判定する。
【0034】
また、ステップS4の判定において、タイマTimer1がタイムアウトしていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、操作部9のレリーズボタンが押されて撮影実行が指示されたか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5の判定において、レリーズボタンが押されていない場合には処理がステップS4に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer1がタイムアウトしたか否かを再び判定する。
【0035】
即ち、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたとしても、一定時間の間レリーズボタンが押されなかった場合には、ステップS6以後の固定フォーカス位置へのフォーカスレンズ31bの駆動を行わない。
【0036】
また、ステップS5の判定において、レリーズボタンが押された場合に、制御マイクロコンピュータ2は、メモリ部5に記憶させたカメラ1の向きの情報から、カメラ1が上向きであるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定において、カメラ1が上向きである場合に、制御マイクロコンピュータ2は、所定距離よりも遠距離の第1の位置としての無限遠に対応した位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る(ステップS7)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。なお、ステップS7では無限遠に対応した位置にフォーカスレンズ31bを駆動させるようにしているが、上空を飛ぶ鳥等の遠距離の被写体に合焦できるような所定の遠距離のフォーカス位置であれば、必ずしもフォーカスレンズ31bを無限遠に駆動させる必要はない。
【0037】
ここで、フォーカスレンズ31bの駆動後の撮影動作は、静止画撮影動作、連写撮影動作、動画撮影動作の何れでも良く、制御マイクロコンピュータ2は、例えばこれらの撮影動作をカメラ1の動作モードに応じて切り替える。静止画撮影動作においては、撮像素子41による撮像を1回行って、この1回の撮像素子41の動作によって得られる画像を制御マイクロコンピュータ2によって画像処理(静止画圧縮等)した後、処理後の画像を画像記録部7に記録させる。連写撮影動作においては、撮像素子41による撮像を複数回行って、この複数回の撮像素子41の動作によって得られる複数の画像を制御マイクロコンピュータ2によって逐次画像処理(静止画圧縮等)した後、処理後の画像を画像記録部7に記録させる。動画撮影動作においては、撮像素子41による撮像を複数回行って、この複数回の撮像素子41の動作によって得られる画像を制御マイクロコンピュータ2によって画像処理(動画圧縮等)した後、処理後の画像を画像記録部7に記録させる。
【0038】
また、ステップS6の判定において、カメラ1が上向きでない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1が横向きであるか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8の判定において、カメラ1が横向きである場合に、制御マイクロコンピュータ2は、第1の位置よりも近距離である第2の位置としての5m位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る(ステップS9)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。なお、ステップS9では5m位置にフォーカスレンズ31bを駆動させるようにしているが、第1の位置よりも近距離であれば良い。
【0039】
また、ステップS8の判定において、カメラ1が横向きでない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、第2の位置よりも近距離である第3の位置としての3m位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る(ステップS10)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。なお、ステップS10では3m位置にフォーカスレンズ31bを駆動させるようにしているが、第3の位置は3m位置に限定されるものではない。
【0040】
また、ステップS1の判定において、加速度がスレッシュを超えていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、操作部9のレリーズボタンが押されて撮影実行が指示されたか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定において、レリーズボタンが押されていない場合には処理がステップS1に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたか否かを判定する。また、ステップS11の判定において、レリーズボタンが押された場合に、制御マイクロコンピュータ2は、自動焦点制御(オートフォーカス:AF)を開始する(ステップS12)。なお、AFには、対をなすセンサのそれぞれに結像した像間の位相差に基づいてフォーカスレンズ31bの焦点制御を行う位相差AF方式や、撮像素子41を介して得られる画像のコントラストが最大となるようにフォーカスレンズ31bを駆動していく山登りAF方式等がある。本実施形態におけるAF方式は何らかの方式に限定されるものではない。
【0041】
AFを開始させた後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマ2aが有するタイマTimer2を起動させる(ステップS13)。なお、タイマTimer2は、AFの有効期間を計時するためのタイマであり、例えば0.1秒を計時するタイマであるとする。勿論、この計時時間は一例であって適宜変更可能である。タイマTimer2の起動後、制御マイクロコンピュータ2は、加速度・姿勢検出部11によって検出される加速度が、スレッシュ(2−1/2G)を超えたか否かを判定する(ステップS14)。
【0042】
ステップS14の判定において、加速度がスレッシュを超えていた場合に、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1の向きが上向きか横向きかを判別し、その判別結果をメモリ部5に記憶させる(ステップS15)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、ステップS6以後の処理を行う。
【0043】
また、ステップS14の判定において、加速度がスレッシュを超えていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、AFの結果、合焦位置が検出されたか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16の判定において、合焦位置が検出されていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer2がタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS17)。ステップS17の判定において、タイマTimer2がタイムアウトしていない場合には処理がステップS14に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたか否かを判定する。
【0044】
また、ステップS17の判定において、タイマTimer2がタイムアウトした場合に、制御マイクロコンピュータ2はステップS10の処理を行う。即ち、制御マイクロコンピュータ2は、第2の位置よりも近距離である第3の位置としての3m位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。
【0045】
また、ステップS16の判定において、合焦位置が検出された場合に、制御マイクロコンピュータ2は、合焦位置へフォーカスレンズ31bを駆動させる(ステップS18)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。
【0046】
以上説明したように、第1の実施形態においては、カメラ1が上向きとなった直後にレリーズボタンが押された場合にはフォーカス位置が第1の位置としての無限遠に対応した位置となるようにフォーカスレンズ31bを駆動させている。このような制御を行うことにより、上空を高速に移動する鳥等の被写体を撮影すべくユーザがカメラ1を上向きとした際に、短時間で所望の被写体に合焦させることが可能である。これにより、流し撮り時等において、レリーズボタンが押されてから実際に撮影が行われるまでのタイムラグを短くし、且つピンボケ写真が撮影される可能性も低減することが可能である。
【0047】
また、本実施形態においては、カメラ1が横向きとなった直後にレリーズボタンが押された場合にはフォーカス位置が第2の位置としての5m位置となるようにフォーカスレンズ31bを駆動させている。このような制御を行うことにより、地表に平行な横方向に高速に移動する被写体を撮影すべくユーザがカメラ1を横向きとした際に、短時間で所望の被写体に合焦させることが可能である。これにより、流し撮り時等において、レリーズボタンが押されてから実際に撮影が行われるまでのタイムラグを短くし、且つピンボケ写真が撮影される可能性も低減することが可能である。
【0048】
さらに、本実施形態においては、AFが開始された後であっても、ユーザがカメラ1を上向きや横向きとした場合にはその時点でAFが中断され、固定のフォーカス位置にフォーカスレンズ31bが駆動される。これにより、実際に撮影が行われるまでのタイムラグを短くし、且つピンボケ写真が撮影される可能性も低減することが可能である。
【0049】
ここで、図3のステップS7の処理は上空を高速に移動する鳥等の被写体を撮影できるようにするための処理である。被写体の移動速度が高速であるので、レリーズタイムラグを短縮しただけでは、被写体が画角内から移動してしまう可能性も考えられる。このため、ステップS7の処理に加えてズームレンズ31aを広角側に駆動させる処理を加えるようにしても良い。上述したように、ズームレンズ31aを広角側に駆動した場合には画角が広くなる。このため、高速で移動する被写体も画角内に捉え易くなる。また、図3のステップS7後の撮影動作を常に動画撮影とするようにしても良い。動画撮影とすることにより、被写体の連続的な動きを捉えることが可能となる。
【0050】
また、図3で示す処理中において撮像素子41を動作させておき、この撮像素子41の動作によって得られる画像中の顔部を制御マイクロコンピュータ2において検出するようにしても良い。そして、顔部が検出されている間は仮にカメラ1に加速度が生じたとしても顔部に合焦させるAFを行うようにし、また、固定フォーカス位置へのフォーカスレンズ31bの駆動を行っている場合であっても顔部が検出された時点で顔部に合焦させるAFに切り替えるようにしても良い。即ち、顔部が検出されている間はユーザが人物を撮影しようとする意図があると考えられる。したがって、撮像素子41を介して得られる画像中に顔部がある場合に強制的にAFを行うようにすることで、よりユーザの意図を反映した焦点制御を行うことが可能である。なお、このような制御を行う場合、制御マイクロコンピュータ2が顔検出部として機能することになる。
【0051】
さらに、一般に、高輝度被写体に対するAFよりも低輝度被写体に対するAFのほうがAFにかかる時間がかかることが知られている。したがって、焦点制御前に被写体輝度を検出するようにしておき、被写体輝度が所定レベルよりも低輝度のときのみ固定フォーカス位置へのフォーカスレンズ31bの駆動制御を行うようにしても良い。なお、被写体輝度は例えば撮像素子41を介して得られる画像に基づいて検出することができる。この場合には、制御マイクロコンピュータ2が輝度検出部として機能することになる。勿論、被写体輝度を専用のセンサを用いて検出するようにしても良い。
【0052】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態におけるカメラ1の構成は図1で示したものと同様である。したがって、構成についての説明は省略する。
【0053】
以下、第2の実施形態に係るカメラ1の動作の詳細を説明する。図5は、第2の実施形態に係るカメラ1の焦点制御動作について特に示すフローチャートである。
【0054】
例えば、操作部9の電源ボタンがオンされると図5の動作が開始される。操作部9の電源ボタンのオン操作がされたときに、制御マイクロコンピュータ2は、加速度・姿勢検出部11によって検出される加速度(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の何れか)が、スレッシュ(2−1/2G)を超えたか否かを判定する(ステップS21)。なお、ここでは加速度のスレッシュを(2−1/2G)としているが、スレッシュを必ずしも(2−1/2G)とする必要はない。
【0055】
ステップS21の判定において、加速度がスレッシュを超えていた場合に、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1の向きが上向きか横向きかを判別し、その判別結果をメモリ部5に記憶させる(ステップS22)。ステップS22においてカメラ1の向きをメモリ部5に記憶させた後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマ2aが有するタイマTimer1を起動させる(ステップS23)。なお、タイマTimer1は、加速度・姿勢検出部11の有効期間を計時するためのタイマであり、例えば3秒を計時するタイマであるとする。勿論、この計時時間は一例であって適宜変更可能である。
【0056】
タイマTimer1の起動後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer1がタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24の判定において、タイマTimer1がタイムアウトした場合には処理がステップS21に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたか否かを判定する。
【0057】
また、ステップS24の判定において、タイマTimer1がタイムアウトしていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、操作部9のレリーズボタンが押されて撮影実行が指示されたか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25の判定において、レリーズボタンが押されていない場合には処理がステップS24に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer1がタイムアウトしたか否かを再び判定する。
【0058】
また、ステップS25の判定において、レリーズボタンが押された場合に、制御マイクロコンピュータ2は、AFを開始する(ステップS26)。AFの開始後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマ2aが有するタイマTimer3を起動させる(ステップS27)。なお、タイマTimer3は、AFのための所定時間を計時するためのタイマであり、例えば0.1秒を計時するタイマであるとする。勿論、この計時時間は一例であって適宜変更可能である。
【0059】
タイマTimer3の起動後、制御マイクロコンピュータ2は、AFの結果、合焦位置が検出されたか否かを判定する(ステップS28)。ステップS28の判定において、合焦位置が検出されていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer3がタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29の判定において、タイマTimer3がタイムアウトしていない場合には処理がステップS28に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、合焦位置が検出されたか否かを判定する。
【0060】
また、ステップS29の判定において、タイマTimer3がタイムアウトした場合に、制御マイクロコンピュータ2は、メモリ部5に記憶させたカメラ1の向きの情報から、カメラ1が上向きであるか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30の判定において、カメラ1が上向きである場合に、制御マイクロコンピュータ2は、所定距離よりも遠距離の第1の位置としての無限遠に対応した位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る(ステップS31)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。なお、ステップS31では無限遠に対応した位置にフォーカスレンズ31bを駆動させるようにしているが、上空を飛ぶ鳥等の遠距離の被写体に合焦できるような所定の遠距離のフォーカス位置であれば、必ずしもフォーカスレンズ31bを無限遠に対応した位置に駆動させる必要はない。
【0061】
また、ステップS30の判定において、カメラ1が上向きでない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1が横向きであるか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32の判定において、カメラ1が横向きである場合に、制御マイクロコンピュータ2は、第1の位置よりも近距離である第2の位置としての5m位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る(ステップS33)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。なお、ステップS33では5m位置にフォーカスレンズ31bを駆動させるようにしているが、第1の位置よりも近距離であれば良い。
【0062】
また、ステップS32の判定において、カメラ1が横向きでない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、第2の位置よりも近距離である第3の位置としての3m位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る(ステップS34)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。なお、ステップS34では3m位置にフォーカスレンズ31bを駆動させるようにしているが、第3の位置は3m位置に限定されるものではない。
【0063】
また、ステップS21の判定において、加速度がスレッシュを超えていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、操作部9のレリーズボタンが押されて撮影実行が指示されたか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35の判定において、レリーズボタンが押されていない場合には処理がステップS21に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたか否かを判定する。また、ステップS35の判定において、レリーズボタンが押された場合に、制御マイクロコンピュータ2は、AFを開始する(ステップS36)。
【0064】
AFを開始させた後、制御マイクロコンピュータ2は、タイマ2aが有するタイマTimer2を起動させる(ステップS37)。なお、タイマTimer2は、AFの有効期間を計時するためのタイマであり、例えば0.1秒を計時するタイマであるとする。勿論、この計時時間は一例であって適宜変更可能である。タイマTimer2の起動後、制御マイクロコンピュータ2は、加速度・姿勢検出部11によって検出される加速度が、スレッシュ(2−1/2G)を超えたか否かを判定する(ステップS38)。
【0065】
ステップS38の判定において、加速度がスレッシュを超えていた場合に、制御マイクロコンピュータ2は、カメラ1の向きが上向きか横向きかを判別し、その判別結果をメモリ部5に記憶させる(ステップS39)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、ステップS30以後の処理を行う。
【0066】
また、ステップS38の判定において、加速度がスレッシュを超えていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、AFの結果、合焦位置が検出されたか否かを判定する(ステップS40)。ステップS40の判定において、合焦位置が検出されていない場合に、制御マイクロコンピュータ2は、タイマTimer2がタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS41)。ステップS41の判定において、タイマTimer2がタイムアウトしていない場合には処理がステップS38に戻る。この場合に、制御マイクロコンピュータ2は、再び、加速度・姿勢検出部11で検出される加速度がスレッシュを超えたか否かを判定する。
【0067】
また、ステップS41の判定において、タイマTimer2がタイムアウトした場合に、制御マイクロコンピュータ2はステップS34の処理を行う。即ち、制御マイクロコンピュータ2は、第2の位置よりも近距離である第3の位置としての3m位置にフォーカスレンズ31bが駆動されるよう、レンズ制御部32に指示を送る。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。
【0068】
また、ステップS40の判定において、合焦位置が検出された場合に、制御マイクロコンピュータ2は、合焦位置へフォーカスレンズ31bを駆動させる(ステップS42)。その後、制御マイクロコンピュータ2は、撮影動作を実行する処理を行う。
【0069】
以上説明したように、第2の実施形態においては、カメラ1が上向きとなった直後や横向きとなった直後にレリーズボタンが押された場合であっても、まずAFを行うようにしている。そして、AFによって所定時間内に合焦しなかった場合のみ固定位置へのフォーカスレンズ31bの駆動を行うようにしている。このような制御を行うことにより、第1の実施形態と同様にして、実際に撮影が行われるまでのタイムラグを短くし、且つピンボケ写真が撮影される可能性も低減することが可能である。また、第2の実施形態においては、第1の実施形態に比べて焦点制御にかかる時間は長くなりやすくなるが、第1の実施形態よりも精度の高い焦点制御を行うことが可能である。
【0070】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0071】
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0072】
1…カメラ、2…制御マイクロコンピュータ、2a…タイマ、3…レンズ部、4…撮像部、5…メモリ部、6…表示部、7…画像記録部、8…音声処理部、9…操作部、10…フラッシュ発光部、11…加速度・姿勢検出部、31…撮影レンズ、31a…ズームレンズ、31b…フォーカスレンズ、32…レンズ制御部、41…撮像素子、42…撮像素子ドライバ、43…タイミングジェネレータ(TG)、44…アナログフロントエンド回路(AFE)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の像を結像させるための撮影レンズと、
上記撮影レンズによって結像された被写体の像を撮像して画像を得る撮像部と、
上記カメラの移動に伴う上記カメラの向きの変化を検出する姿勢検出部と、
上記撮影レンズが天空方向に向くように上記カメラの向きが変化した場合に所定距離よりも遠距離のフォーカス位置である第1の位置となるように上記撮影レンズのフォーカス位置を制御する制御部と、
を具備することを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記第1の位置は無限遠に対応したフォーカス位置であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記制御部は、上記撮影レンズが地表に対して平行な方向に移動するように上記カメラの向きが変化した場合に上記第1の位置よりも近距離のフォーカス位置である第2の位置となるように上記撮影レンズのフォーカス位置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ。
【請求項4】
上記制御部は、上記撮影レンズが天空方向に向くように上記カメラの向きが変化しておらず且つ上記撮影レンズが地表に対して平行な方向に移動するように上記カメラの向きが変化していない場合に上記第2の位置よりも近距離側のフォーカス位置である第3の位置となるように上記撮影レンズのフォーカス位置を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のカメラ。
【請求項5】
上記撮影レンズは、撮像部において得られる画像の画角を調整するためのズームレンズを有し、
上記制御部は、上記撮影レンズが天空方向に向くように上記カメラの向きが変化した場合には、さらに、上記ズームレンズを広角側に駆動させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のカメラ。
【請求項6】
上記カメラの移動に伴う加速度を検出する加速度検出部をさらに具備し、
上記制御部は、上記加速度が所定値未満の場合には上記カメラの向きによらずに上記撮影レンズのフォーカス位置を自動制御し、上記加速度が上記所定値以上となった場合に上記カメラの向きに応じて上記撮影レンズのフォーカス位置を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のカメラ。
【請求項7】
上記カメラの移動に伴う加速度を検出する加速度検出部と、
所定時間を計時する計時部と、
をさらに具備し、
上記制御部は、上記加速度が所定値未満の場合又は上記加速度が上記所定値以上となり且つ上記所定時間内の間は上記カメラの向きによらずに上記撮影レンズのフォーカス位置を自動制御し、上記加速度が上記所定値以上となり且つ上記所定時間を超えた場合に上記カメラの向きに応じて上記撮影レンズのフォーカス位置を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のカメラ。
【請求項8】
上記撮像部で得られる画像における顔部を検出する顔検出部をさらに具備し、
上記制御部は、上記撮像部で得られる画像において顔部が検出された場合に、上記カメラの向き及び上記加速度によらずに、上記顔部に合焦するように上記撮影レンズのフォーカス位置を自動制御することを特徴とする請求項6又は7に記載のカメラ。
【請求項9】
上記被写体の輝度を検出する輝度検出部をさらに具備し、
上記制御部は、上記被写体の輝度が所定レベルよりも低輝度の場合に、上記カメラの加速度によらずに上記カメラの向きに応じて上記撮影レンズのフォーカス位置を制御することを特徴とする請求項6又は7に記載のカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−128560(P2011−128560A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289594(P2009−289594)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】