説明

カーボン素材のめっき方法及びカーボン素材の製造方法

【目的】密着性を向上させることができるカーボン素材のめっき方法等を提供すること。
【解決手段】カーボン素材のめっき方法は、(1)カーボン素材をカチオン系界面活性剤溶液に浸漬することにより、当該カーボン繊維の表面をカチオン化するカチオン処理工程と、(2)カチオン処理工程を経たカーボン素材AをPdとSnのコロイド溶液に浸漬することにより、PdとSnをカーボン素材Aの表面に吸着させるSn−Pd触媒浸漬工程と、(3)Sn−Pd触媒浸漬工程を経たカーボン素材Bを酸溶液に浸漬することにより、Sn−Pd触媒浸漬工程で吸着させたPd及びSnのうちSnを溶かし、カーボン素材BにPdのみを吸着させるアクセレーター処理工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボン素材のめっき方法及びカーボン素材の製造方法に関し、更に詳しくは、めっき皮膜の密着性を向上させるめっき技術に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のめっき技術として、特許文献1に開示の炭素繊維束の連続めっき方法には、炭素繊維を脱脂・中和・水洗する以外は、特別な前処理を行うことなく、連続電気めっき装置を使用して炭素繊維に直接Niめっきを施す技術が開示されている。
また、特許文献2に開示の低熱膨張線状体の製造方法には、脱脂処理→キャタリップ処理→キャタポジット処理→アクセレーター処理→化学銅めっきという工程を経て繊維材料(カーボンを含む)をめっきする方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特公平3−51831号公報
【特許文献2】特開2006−85915
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の炭素繊維束の連続めっき方法では、めっきの被めっき物との密着性が悪いという問題があった。
また、特許文献2に記載の繊維材料のめっき方法では、繊維材料の表面を脱脂処理により中和した状態とし、その中和状態の繊維材料の表面をSn−Pd合金核によって覆う。しかしながら、その中和状態の遷移材料の表面とSn−Pd合金核とは、ファンデルワールス力によって互いに引きつけ合う状態であるため、その後のアクセレーター処理を経て化学銅めっきを施しても、めっきと被めっき物との密着性が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、密着性を向上させることができるカーボン素材のめっき方法及びカーボン素材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るカーボン素材のめっき方法は、
カーボン素材をカチオン系界面活性剤溶液に浸漬することにより、当該カーボン繊維の表面をカチオン化するカチオン処理工程と、
前記カチオン処理工程を経たカーボン素材AをPdとSnのコロイド溶液に浸漬することにより、PdとSnを当該カーボン素材Aの表面に吸着・結合させるSn−Pd触媒浸漬工程と、
前記Sn−Pd触媒浸漬工程を経たカーボン素材Bを酸溶液に浸漬することにより、前記Sn−Pd触媒浸漬工程で吸着・結合させたPd及びSnのうちSnを溶かし、当該カーボン素材BにPdのみを吸着・結合させるアクセレーター処理工程とを備えたことを要旨とする。
【0007】
この場合に、前記アクセレーター処理工程に代えて、前記Sn−Pd触媒浸漬工程を経たカーボン素材Bを導体化処理液に浸漬することにより、当該カーボン素材に導電性皮膜を形成させる導体化処理を行ってもよい。
【0008】
更に、前記アクセレーター処理工程又は前記導体化処理工程を経たカーボン素材Cを無電解めっき又は電気めっきするめっき工程を備えることが望ましい。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るカーボン素材の製造方法は、
本発明に係るカーボン素材のめっき方法を使用することを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るカーボン素材のめっき方法によれば、カチオン処理工程でカーボン素材(被めっき物)の表面がカチオン化されるため、Sn−Pd触媒浸漬工程でSn−Pdコロイドのアニオンがそのカーボン素材(被めっき物)の表面にファンデルワールス力及びクーロン力によって強固に吸着・結合(イオン反応によるイオン結合)する。そのファンデルワールス力及びクーロン力に因る吸着力・結合力は、その後のアクセレーター処理又は導体化処理においても維持されるから、Pdのそのカーボン素材(被めっき物)の表面への吸着力・結合力が従来に比べて強固となる。すなわち、本発明に係るカーボン素材のめっき方法によれば、Pdのそのカーボン素材(被めっき物)の表面への強固な吸着力・結合力が維持された状態で、無電解めっき又は電気めっきを行うことが可能となるから、めっきの被めっき物との密着性を向上させるという効果がある。
【0011】
本発明に係るカーボン素材の製造方法は、本発明に係るカーボン素材のめっき方法を使用するものであるからこれと同様の効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の第一の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法について説明する。
本発明の第一の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法は、工程順に、(1)溶剤処理工程、(2)乾燥工程、(3)カチオン処理工程、(4)水洗工程、(5)Sn−Pd触媒浸漬工程、(6)水洗工程、(7)アクセレーター処理工程、(8)水洗工程、(9)めっき工程(無電解めっき又は電気めっき)、(10)水洗工程、(11)乾燥工程、からなる。
以下、各工程について説明する。
【0013】
(1)溶剤処理工程
溶剤処理工程は、カーボン素材(カーボン繊維、カーボン繊維束、カーボン板、その他のカーボン素材)を溶剤で処理することにより、バインダーを除去する工程である。溶剤としては、アセトン、シンナー、MEK(メチルエチルケトン)を用いることができるがこれに限定されない。尚、溶剤処理工程は、カーボン素材にバインダーが付いていない場合には行わなくてよい。
【0014】
(2)乾燥工程
乾燥工程は、溶剤処理工程を経たカーボン素材を乾燥させる工程である。乾燥方法は、自然乾燥でよいがこれに限定されない。かせ巻き、リール・トゥー・リールの場合とも低温(30℃〜40℃)で温風乾燥を行うこともある。尚、乾燥工程は、溶剤処理工程を行わない場合には行わなくてよい。
溶剤処理及び乾燥処理によれば、図1(a)の溶剤・乾燥処理後の被めっき物の表面状態図に示すように、カーボン素材の表面からバインダーが除去されている。尚、バインダーが付いていないカーボン素材は、当該処理がなされなくても同図に示す表面状態である。
【0015】
(3)カチオン処理工程
カチオン処理工程は、カーボン素材をカチオン系界面活性剤溶液に浸漬することにより、カーボン素材の表面をカチオン化する工程である。カチオン系界面活性剤溶液としては、モノアルキルアンモニウムクロライド(45℃、5分、0.01〜10%)、テトラメチルアンモニウムクロライド(55℃、5分、0.01〜10%)、テトラブチルアンモニウムクロライド(50℃、10分、0.01〜10%)、ポリアミドポリアミン・エピクロロヒドリン系ポリマーを用いることができる(表1、表2参照)。
カチオン処理によれば、図1(b)のカチオン処理後の被めっき物の表面状態図に示すように、カーボン素材の表面がカチオン化される。
【0016】
(4)水洗工程
水洗工程は、カーボン素材を水洗する工程である。これにより、カーボン素材への余分な付着物を除去する工程である。水洗方法は、特に限定されないが、流水槽をくぐらせるという方法をとることができる。
【0017】
(5)Sn−Pd触媒浸漬工程
Sn−Pd触媒浸漬工程は、カーボン素材をPdとSnのコロイド溶液に浸漬することにより、PdとSnを当該カーボン素材の表面に吸着・結合させる工程である。PdとSnのコロイド溶液としては、塩化スズ(II)と塩化パラジウム(II)をそれぞれ塩酸溶液で溶解させ、これらを攪拌しながら混合し、加熱しながら熟成させて作製したものを用いることができる。
Sn−Pd触媒浸漬工程によれば、図1(c)のSn−Pd触媒浸漬処理後の被めっき物の表面状態図に示すように、カチオン化されたカーボン素材の表面にPdとSnとからなるアニオンがファンデルワールス力(分子間の相互作用による引力)とクーロン力(正負の電荷の相互作用(イオン結合))により吸着・結合する。クーロン力によっても結合するのは、カーボン素材の表面がカチオン処理によりカチオン化されているためである。そして、このことが、後述するめっき処理によって施されるめっきの密着性を向上させる。
【0018】
(6)水洗工程
上記(4)と同様の水洗工程であるが、詳細な水洗条件は同一とする必要はなく、適宜変更しうる。
【0019】
(7)アクセレーター処理工程
アクセレーター処理工程は、カーボン素材を酸溶液に浸漬することにより、Sn−Pd触媒浸漬工程で吸着・結合させたPd及びSnのうちSnを溶かし、当該カーボン素材にPdのみを吸着・結合させる工程である。酸溶液としては、Snを溶解させるがPdが溶けない酸であれば特に限定されず、濃度、温度及び処理時間は特に限定されない。好適な酸溶液の例として、例えば、塩酸(10%、室温、5分)、硫酸(10%、45℃、5分)、フッ化水素酸(5%、室温、5分)、ホウフッ化水素酸 (5〜10%、室温、5分)が挙げられる。
アクセレーター処理工程によれば、図1(d)のアクセレーター処理後の被めっき物の表面状態図に示すように、カチオン化処理工程を経たカーボン素材の表面におけるファンデルワールス力及びクーロン力が維持された状態で、そのカーボン素材の表面にPdがファンデルワールス力とクーロン力により強固に吸着・結合する。Pdがクーロン力によっても吸着・結合するのは、カーボン素材の表面がカチオン処理によりカチオン化されているためである。そして、このことが、後述するめっき処理によって施されるめっきの密着性を向上させる。
【0020】
(8)水洗工程
上記(4)と同様の水洗工程であるが、詳細な水洗条件は同一とする必要はなく、適宜変更しうる。
【0021】
(9)めっき工程
めっき工程は、カーボン素材を無電解めっき又は電気めっきし、当該カーボン素材に金属皮膜を形成させる工程である。
めっき工程によれば、図1(e)の無電解又は電気めっき処理後の被めっき物の表面状態図に示すように、ファンデルワールス力とクーロン力(カチオン処理に因る)によりカーボン素材の表面に強固に吸着・結合したPd上にめっき皮膜が形成される。従って、カチオン処理がなされていないものに比べて、密着性の良好なめっき皮膜が得られる。カチオン処理がなされていないものは、ファンデルワールス力のみで吸着するからである。
【0022】
ここで、無電解めっきは、触媒活性の高いPd表面で、めっき液に含まれる還元剤が酸化されるときに放出される電子により、めっき液に含まれる金属イオンを還元し、その金属を金属皮膜として被めっき物に析出させる方法である。素材の形状や種類にかかわらず均一な厚みの皮膜が得られる。
本実施形態において使用可能な無電解めっきとしては、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解銀めっきが好適な例として挙げられるが特に限定されない(表1、表2参照)。
【0023】
また、電気めっきは、触媒活性の高いPd表面で、被めっき物を電極として通電することにより、めっき液に含まれる金属イオンを還元し、その金属を金属皮膜として被めっき物に析出させる方法である。
本実施形態において使用可能な電気めっきとしては、電気銅めっき、電気ニッケルめっき、電気銀めっき、電気金めっき、電気Snめっきが好適な例として挙げられるが特に限定されない(表1、表2参照)。
【0024】
(10)水洗工程
上記(4)と同様の水洗工程であるが、詳細な水洗条件は同一とする必要はなく、適宜変更しうる。
【0025】
(11)乾燥工程
乾燥工程は、カーボン素材を乾燥させる工程である。乾燥方法は、温風乾燥でよいがこれに限定されない。尚、かせ巻きの場合には温風乾燥を、リール・トゥー・リールの場合にはドラム乾燥を、それぞれ用いるとよい。更に、遠心乾燥、真空乾燥を行うこともある。
【0026】
以上説明した、第一の実施形態に係る(1)〜(11)の工程を実施することにより、めっきされたカーボン素材を得ることができる。
【0027】
次に、本発明の第二の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法について説明する。
本発明の第二の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法は、工程順に、(1)溶剤処理工程、(2)乾燥工程、(3)カチオン処理工程、(4)水洗工程、(5)Sn−Pd触媒浸漬工程、(6)水洗工程、(7)導体化処理工程、(8)水洗工程、(9)めっき工程(電気めっき)、(10)水洗工程、(11)乾燥工程、からなる。すなわち、本発明の第二の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法は、第一の実施形態のアクセレーター処理工程に代えて、導体化処理工程を行うものであり、導体化処理以外は、第一の実施形態と同様であるので(ただし、めっき方法として用いるのは電気めっきのみ)、以下では、導体化処理工程について説明する。
【0028】
(7)導体化処理工程は、カーボン素材を導体化処理液に浸漬することにより、当該カーボン素材に導電性皮膜を形成させることにより、当該カーボン素材を導体化する工程である。
本実施形態において形成させる導電性皮膜としては、銅皮膜(図2(d)の左側参照)、硫化パラジウム皮膜(図2(d)の右側参照)が好適な例として挙げられるが特に限定されない。
導体化処理工程によれば、図2(d)の導体化処理後の被めっき物の表面状態図に示すように、カチオン化処理工程を経たカーボン素材の表面におけるファンデルワールス力及びクーロン力が維持された状態で、そのカーボン素材の表面にPdがファンデルワールス力とクーロン力により強固に吸着・結合するとともに、導電性皮膜が形成される。Pdがクーロン力によっても結合するのは、カーボン素材の表面がカチオン処理によりカチオン化されているためである。そして、このことが、後述するめっき処理によって施されるめっきの密着性を向上させる。
【0029】
尚、導電性皮膜として薄く銅や硫化パラジウムをつける場合には、表2に記載の導体化処理液を用いることができる。カーボン素材(被めっき物)をこれらの導体化処理液に浸漬することにより、当該カーボン素材には薄い銅皮膜や硫化パラジウム皮膜が形成される(導体化処理)。
【実施例】
【0030】
以下、カーボン繊維を用いて、本実施形態に係るめっき方法を実施したのでそれについて説明する。
(めっき処理)
表1は、実施例及び比較例で用いたカーボン繊維、実施した各工程、並びに、テープテストの結果をまとめて示す。また、表1に示す各工程で用いた処理液を表2にまとめて示す。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
表1に示す実施例1〜4は、バインダーの付いていないカーボン繊維を被めっき物として用いて、同表に示す工程1〜工程7、すなわち、カチオン処理→水洗処理→触媒浸漬処理→水洗処理→アクセレーター処理(実施例3〜4は、アクセレーター処理に代えて導体化処理)→水洗処理→めっき処理を行ったものである。比較例1〜4は、カチオン処理を行わなかった以外は、それぞれ、実施例1〜4と同様の工程を行ったものである。比較例5は、直接電気めっき(硫酸銅めっき)を行ったものである。
【0034】
実施例及び比較例において、被めっき物の前処理(工程1〜工程6)や無電解めっき(工程7)は、図3に示す前処理槽1又は無電解めっき槽2を用いて、PVC製ローラー3,4に被めっき物5を巻回し、必要に応じて、被めっき物5を巻き取りながら、被めっき物5を所定温度で所定時間浸漬(PVC製ローラー3,4全体を全て液中に浸漬)することにより行った。各工程における条件は表1、表2に示した通りである。スリット6は、PVC製ローラー3,4を上下させるためのスリットである。
【0035】
一方、被めっき物の電気めっき(工程7)は、図4に示す電気めっき槽7を用いて行った。電気めっき槽7には、陽極板8,9(銅めっきの場合には銅板、銀めっきの場合は銀板、錫めっきの場合は錫板)がめっき液に浸るように設けられ、陽極板8,9は、整流器(図示省略)のプラス端子にリード線(銅線)で接続される。SUS製(SUS304製)給電ローラー10は、ギアヘッド11及びモーター12が取り付けられており、SUS製給電ローラー10は、整流器(図示省略)のマイナス端子にリード線(銅線)で接続される。そして、PVC製ローラー4,SUS製給電ローラー10に被めっき物5を巻回し、必要に応じて、被めっき物を巻き取りながら、被めっき物5を所定温度で所定時間浸漬(PVC製ローラー4のみを液中に浸漬)、及び、通電することにより電気めっきを行った。各工程における条件は表1、表2に示した通りである。
【0036】
(テープテスト)
実施例及び比較例で得られためっき付きカーボン繊維に市販のセロハンテープを貼り付けて、そのセロハンテープを引き剥がした。実施例1〜4は、セロハンテープに金属の付着はなかったが、比較例1〜5はいずれも部分的にめっきが剥がれ、セロハンテープに金属の付着があった。特に、実施例1〜4と比較例1〜4は、カチオン処理の有無が異なるのみであるが、カチオン処理の有無が異なることによってかかる結果となったことから、カチオン処理が密着性を向上させるのに多大な効果があることがわかった。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係るカーボン素材のめっき方法及びカーボン素材の製造方法は、めっきの密着性を向上させる。従って、本発明に係るカーボン素材のめっき方法及びカーボン素材の製造方法は、カーボン素材関連メーカー、その他の各種産業界において、産業上利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法を実施した場合における被めっき物の表面状態を模式的に示した図である。
【図2】本発明の第二の実施形態に係るカーボン素材のめっき方法を実施した場合における被めっき物の表面状態を模式的に示した図である。
【図3】実施例及び比較例において、被めっき物を前処理槽又は無電解めっき槽で処理する状況を説明するための概略図である(左側が側面概略図、右側が正面概略図)。
【図4】実施例及び比較例において、被めっき物を電気めっき槽で処理する状況を説明するための概略図である(左側が側面概略図、右側が正面概略図)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボン素材をカチオン系界面活性剤溶液に浸漬するカチオン処理工程と、
前記カチオン処理工程を経たカーボン素材AをPdとSnのコロイド溶液に浸漬するSn−Pd触媒浸漬工程と、
前記Sn−Pd触媒浸漬工程を経たカーボン素材Bを酸溶液に浸漬するアクセレーター処理工程とを備えたことを特徴とするカーボン素材のめっき方法。
【請求項2】
前記アクセレーター処理工程に代えて、前記Sn−Pd触媒浸漬工程を経たカーボン素材Bを導体化処理液に浸漬する導体化処理工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載のカーボン素材のめっき方法。
【請求項3】
更に、前記アクセレーター処理工程又は前記導体化処理工程を経たカーボン素材Cを無電解めっき又は電気めっきするめっき工程を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のカーボン素材のめっき方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のカーボン素材のめっき方法を使用することを特徴とするカーボン素材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−37623(P2010−37623A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204029(P2008−204029)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(308026621)サーフェス技研株式会社 (2)
【Fターム(参考)】