説明

ガスワイピングノズルおよび溶融金属めっき鋼板の製造方法

【課題】ノズル先端部に溶融めっき金属のスプラッシュが付着してノズル詰まりが発生することを抑制することが可能なガスワイピングノズルおよび溶融金属めっき鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】ワイピングガスが噴出されるスリット7を有するガスワイピングノズル5であって、ノズル上面の傾斜面11が水平面となす角度αが、ノズル先端側で小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続的にめっき浴から引き上げられる鋼帯に気体を吹き付けて、余剰な溶融金属を払拭してめっき付着量を制御するためのガスワイピングノズルおよび該ガスワイピングノズルを用いてめっき付着量を制御する溶融金属めっき鋼板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼帯に連続的に溶融めっきを施す際の溶融金属の付着量を制御する方法として、一般的に、鋼板を溶融めっき浴に浸漬させて溶融めっきを施したのち、めっき浴から引き上げた鋼帯表面にスリットノズルから気体を吹き付けて余剰な溶融金属を払拭するガスワイピング法が行なわれている。
【0003】
ガスワイピング法で使用されるガスワイピングノズルの構造は、例えば図2のような構造である。すなわち、ノズル上部部材21とノズル下部部材22とをスペーサ23を介してボルト・ナットセット24で一体的に組み立て、ノズル本体25を形成する。このノズル本体25は、ボルト・ナットセット(図示なし)でガスヘッダー26に接続される。
【0004】
図2の装置では、ワイピングガス用ガスを図示されていないガス供給装置からガスヘッダー26に供給し、さらにスペーサ23の連通孔27を通ってノズルヘッダー28に供給した後、ノズル上部部材21とノズル下部部材22の先端部間に形成したスリット29からめっき浴から引き上げた鋼板表面に吹き付ける。
【0005】
ノズル本体25は、ワイピング力を向上させ、またスプラッシュの発生を少なくする観点から、ノズル上部部材21の上面およびノズル下部部材22の下面に水平面に対してなす角度(図2の角度θ)が小さい傾斜面21a、22aを有する。ノズル先端が損傷するため、ノズル先端はある程度の厚さを有することが好ましい。そのため、ノズル上部部材21、ノズル下部部材22の各ノズル最先端部に各々平坦面30、31が形成されている。ノズル先端の損傷防止とスプラッシュ防止の点から、平坦面30、31は、鋼板面に対して若干傾斜するように構成され、また、該平坦面30、31のスリット29側コーナー部の曲率半径Rは、通常1.0mm程度である。
【0006】
前述のガスワイピングノズルを用いて厚めっき溶融亜鉛めっき鋼板を製造すると、めっき表面に凹凸のある付着量ムラ(以下、さざ波と称す)が発生する。さざ波は、鋼板表面の美観を損なうばかりでなく、塗装ムラの原因にもなる。
【0007】
さざ波の発生を防止する技術として、ノズルと鋼帯との間隔をある値以下に近接させてガスワイピングする方法が知られている(例えば特許文献1参照)。しかし、ノズルと鋼帯との間隔を近接させると、ノズル先端部に亜鉛のスプラッシュが付着してノズル詰まりが発生しやすくなるという問題がある。特にワイピングガス圧が0.1〜0.6kg/cmの低ガス圧時にスプラッシュが発生しやすい。
【特許文献1】特開平5−239611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ノズル先端部に溶融めっき金属のスプラッシュが付着してノズル詰まりが発生することを抑制することが可能なガスワイピングノズルおよび溶融金属めっき鋼板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決するために、ガスワイピングノズルの形状について鋭意検討を重ねた結果、ガスワイピングノズルの形状を最適な形状にすることにより、ノズル詰まりが発生しにくくなることを見出した。
【0010】
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
【0011】
(1)ワイピングガスが噴出されるスリットを有するガスワイピングノズルであって、ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αが、ノズル先端側で小さいことを特徴とするガスワイピングノズル。
【0012】
(2)ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αは、ノズル先端側で10〜20度の範囲内にあり、かつ、該角度αが10〜20度の範囲内にある部分の長さが5〜40mmであることを特徴とする(1)に記載のガスワイピングノズル。
【0013】
(3)ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αは、ノズル先端側で10〜20度の範囲内にあり、かつ、ノズル後端側で45〜50度の範囲内にあることを特徴とする(1)または(2)に記載のガスワイピングノズル。
【0014】
(4)ノズル下面の傾斜面が水平面となす角度βが、ノズル先端側で小さいことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のガスワイピングノズル。
【0015】
(5)前記ガスワイピングノズルは、さらにノズル最先端部に、スリット面となす角度γが80〜110度の範囲内にある平坦面を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のガスワイピングノズル。
【0016】
(6)前記ガスワイピングノズルのスリット先端のノズル上部部材の下部コーナ部の曲率半径Rおよびノズル下部部材の上部コーナ部の曲率半径Rはいずれも0.5mm以下であることを特徴とする(5)に記載のガスワイピングノズル。
【0017】
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載のガスワイピングノズルを用いて、溶融金属めっき付着量を調整することを特徴とする溶融金属めっき鋼板の製造方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ガスワイピングノズルと鋼板との間隔を近接化してもガスワイピングノズル先端部にめっき金属が付着してノズル詰まりが発生することを抑制出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明について詳細に述べる。以下の説明は鋼板に溶融亜鉛めっきを行う場合について行う。なお、本明細書では、「ガスワイピングノズル」を単に「ノズル」とも記載する。
【0020】
ガスワイピングノズル先端部に亜鉛が付着してノズル詰まりが発生する現象は、ワイピングガスにより鋼板から溶融亜鉛を掻き落す際に、亜鉛がスプラッシュとして周囲に飛び散り、ノズル先端に付着するものである。この付着現象は、ノズル先端のガス流れの影響を受けるが、このガス流れはノズル先端形状に大きく左右され、ノズル先端部に乱流渦が発生すると、亜鉛が先端に付着しやすくなることを見出した。従って、この乱流渦を低減することによりノズル先端部への亜鉛の付着が抑制できると考えられ、その低減手法について検討を重ねて本発明を完成したものである。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係るガスワイピングノズルの構造を示す図で、(a)は概略断面図、(b)は(a)のノズル先端部分の拡大図である。
【0022】
ノズル上部部材1とノズル下部部材2とをスペーサ3を介して、ボルト・ナットセット4で一体的に組み立て、ノズル本体5を形成する。ノズル上部部材1の先端部とノズル下部部材2の先端部間にスリット7が形成されている。以下の説明では、スリット7のスリット面を水平面(基準面)として説明する。
【0023】
本発明のノズルでは、ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αは、ノズル先端側で小さくなるように構成されることが必要である。図1のノズルでは、ノズル上部部材1の傾斜面の傾斜を2段階としている。
【0024】
すなわち、ノズル上部部材1は、上面にノズル先端に向かって下方に傾斜した傾斜面11を有する。該傾斜面11は、傾斜度の異なるノズル後端側傾斜面12とノズル先端側傾斜面13が接続して形成されている。傾斜面11が水平面となす角度αは、ノズル先端側傾斜面13が水平面となす角度がα1、ノズル後端側傾斜面12が水平面となす角度がα2であり、α1はα2より小さい。なお、図1において、ノズル上部部材1は上面後部に水平部を有するが、この水平部は、本発明で規定する傾斜部に該当しない。つまり本発明では、ノズル上部部材1上面の後部側に水平部を有していてもよい。同様に、後記するノズル下部部材2も、下面の後部側に水平部を有していてもよい。
【0025】
ノズル上面の傾斜角度(ノズル上部部材1上面の傾斜面の傾斜角度)はノズル先端部への亜鉛の付着へ影響を及ぼす。これは、スプラッシュとして周囲に飛び散った亜鉛のうち、ノズル上面に降下もしくは接近した亜鉛がノズル上面に沿ってノズル先端部に移動する現象に関連している。図1のノズルのように、ノズル上面の傾斜面の傾斜角度がノズル先端側で小さくなる、すなわち、ノズル上部部材1上面の傾斜面11が水平面となす角度(ノズル上面の傾斜角度)がノズル先端側で小さくなっている場合にノズルへの亜鉛の付着が抑制される。この現象の解析は充分出来ていないが、ノズル上面の傾斜面の傾斜角度がノズル端部側に向かって小さくなると、ノズル上面の傾斜面に沿って流れてきた亜鉛を含む空気流れがノズル上面から剥離し、ノズル先端への亜鉛移動量が減少するためではないかと推察される。
【0026】
傾斜面の水平面に対してなす角度をノズル先端側で小さくする手法として、図1に示すように、傾斜を2段階にする手法では、傾斜面の水平面に対してなす角度αはノズル先端側傾斜面13が10〜20度の範囲内(図1(b)の角度α1)、ノズル後端側傾斜面12が45〜50度の範囲内(図1(b)の角度α2)とすると、亜鉛の付着抑制効果がより顕著であるので好ましい。また、ノズル先端側で傾斜面の水平面に対してなす角度が10〜20度である傾斜面13の長さLは5〜40mmの範囲内であることが好ましい。
【0027】
図1のノズルでは、以下に説明するように、ノズル下部部材2の傾斜面の傾斜を2段階としている。すなわち、ノズル下部部材2は、下面にノズル先端に向かって上方に傾斜した傾斜面14を有する。該傾斜面14は、傾斜度の異なるノズル後端側傾斜面15とノズル先端側傾斜面16が接続して形成されている。傾斜面14が水平面となす角度βは、ノズル先端側傾斜面16が水平面となす角度がβ1、ノズル後端側傾斜面15が水平面となす角度がβ2であり、β1はβ2より小さい。
【0028】
本発明では、ノズル上面だけでなく、ノズル下面の傾斜面が水平面となす角度βが、ノズル先端側で小さくなるように構成することによって、ノズル先端部の亜鉛付着がより抑制される。これは、上面と同様に下面でも、スプラッシュとして周囲に飛び散った亜鉛のうち、ノズル下面に付着した、もしくは接近した亜鉛がノズル下面に沿ってノズル先端部に移動しており、ノズル上面と同様にノズル下面でのノズル先端への亜鉛の移動量が減少するためと考えられる。
【0029】
上記のように下面の傾斜面の傾斜を2段階にする場合、下面の傾斜面の水平面に対してなす角度βは、上面の場合と同様の理由から、ノズル先端側傾斜面16が10〜20度の範囲内(図1(b)の角度β1)、ノズル後端側傾斜面15が45〜50度の範囲内(図1(b)の角度β2)であることが好ましく、また、ノズル先端側で傾斜面の水平面に対してなす角度が10〜20度である傾斜面16の長さLは5〜40mmの範囲内であることが好ましい。
【0030】
傾斜面の水平面に対してなす角度をノズル先端側で小さくするその他の手法としては、傾斜を3段以上にする方法、あるいは、ノズル上面を下方に凸形状の円弧状にする方法、ノズル下面を上方に凸形状の円弧状にする方法等が考えられる。
【0031】
また、ノズル上部部材1、ノズル下部部材2は、各々ノズルの最先端部に平坦部17、18を形成し、該平坦面17、18がスリット面となす角度γを80〜110度の範囲内とすることにより、乱流渦の発生が抑制され、ノズル先端部への亜鉛の付着がより抑制される。角度γは85〜95度の範囲内でその効果が特に顕著である。平坦面17、18の寸法(ノズル上部部材1,ノズル下部部材2の先端厚さ)は従来のズルと同様、例えば1〜4mm程度でよい。
【0032】
本発明では、平坦面17、18のスリット側(ノズル上部部材1のノズル先端下部コーナ部およびノズル下部部材2のノズル先端下部コーナ部)の曲率半径R(図1(b)の曲率半径R)を小さくすることによって乱流渦の発生が抑制され、ノズル先端部への亜鉛の付着がより抑制されるが、曲率半径Rが0.5mm以下でその効果が特に顕著である。
【0033】
このノズル本体5は、従来技術のノズルと同様、ボルト・ナットセットでガスヘッダー(いずれも図示なし)に接続される。ワイピングガス用ガスを図示されていないガス供給装置からガスヘッダーに供給し、さらにスペーサ3の連通孔6を通ってノズルヘッダー8に供給した後、ノズル上部部材1の先端部とノズル下部部材2の先端部間に形成したスリット7からめっき浴から引き上げた鋼板表面に吹き付ける。
【0034】
上記のガスワイピングノズルを用いて、溶融亜鉛めっき付着量を調整することにより、ノズル先端への亜鉛の付着を抑制することが可能となり、ノズル詰まりを抑制して、ノズル詰まりによるめっき付着ムラの発生を抑制した溶融亜鉛めっき鋼板の製造が可能となる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0036】
先ず、水モデルを用いてノズル形状を変化させた場合の亜鉛スプラッシュに相当する粒子のノズル先端の付着状況を評価した。水モデル試験では、スプラッシュで飛散する亜鉛粒に相当する粒子としてφ1mm、比重1.03の粒子をノズル上方から落下させた。ノズルからは粒子を含まない水を噴射して液流れを生じさせ、該粒子とノズル先端とが接触している時間を評価した。接触している時間が長いほど、ノズルに詰まる確率が高くなると考えられるためである。
【0037】
ノズル形状については、図1に示した形状のノズルは、ノズル上部部材、ノズル下部部材の傾斜面の傾斜角度α(α1、α2)、β(β1、β2)、先端側長さL、ノズル先端の平坦面の角度γ、平坦面のスリット側曲率半径Rを変化させた。ノズル上部部材とノズル下部部材の傾斜部長さL、ノズル先端の平坦面の角度γ、平坦面のスリット側曲率半径Rは同じとした。また、図2に示した形状の従来技術のノズルについても、ノズル上部部材とノズル下部部材の傾斜面の角度θ、平坦面のスリット側曲率半径Rは同じとした。ノズルの長さは250mm、スリット幅は5mm、噴射液の流速は2.5m/秒とした。
【0038】
表1に結果を示した。従来技術のノズル形状を採用した比較例1では、粒子とノズル先端とが接触している時間が3.3秒であった。表1の接触時間は、比較例1の接触時間を基準(接触時間=100)とし、他の例は比較例1の接触時間に対する比で表したものである。
【0039】
【表1】

【0040】
本発明例のガスワイピングノズルは、比較例1〜3のガスワイピングノズルに比べて、粒子がノズル先端に接触する時間が短縮されている。
【0041】
本発明例のうち、請求項4〜6の範囲を満足するものは、接触時間がさらに短縮されている。請求項6を満足するもののなかでは、曲率半径Rが小さいもの(Rが0.3mmのもの)でより優れた結果が得られた。
【0042】
次に、上記水モデル試験で本発明例のうちで最も良好な結果が得られた形状のガスワイピングノズルを用いて連続溶融めっきラインで溶融亜鉛めっきを行ない、従来用いていた図2に示したガスワイピングノズルを用いた溶融亜鉛めっきの結果と比較した。
【0043】
本発明例のガスワイピングノズルは、図1の曲率半径Rは0.3mm、先端の角度γは90度とした。また、ノズル上面と下面の傾斜は2段とし、ノズル上面または下面が水平面となす角度は、ノズル先端側の角度α1、β1が15度、ノズル後端側の角度α2、β2が45度とした。ノズル先端側の角度α1、β1が15度であるノズル先端部の長さLは20mm、ノズル先端の厚さは2mmとした。比較例のガスワイピングノズルは、表1の比較例1と同じ形状で、ノズル先端の厚さは2mmである。
【0044】
めっき付着量は片面あたり30〜300g/m、ガス圧は0.1〜0.5kg/cm、ノズルと鋼板との間隔は10〜70mm、スリット幅は1.0mmとした。各ノズルを用いた時のノズル詰まりによる表面外観ムラの発生率は、本発明例のガスワイピングノズルを用いた場合は、図2に示した比較例の場合の1/5となり、本発明の効果が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、ノズル詰まりが抑制され、ノズル詰まりに起因するムラが発生し難い溶融亜鉛めっき鋼板の製造に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態に係るガスワイピングノズルの構造を示す図で、(a)は概略断面図、(b)は(a)のノズル先端部分の拡大図である。
【図2】従来のガスワイピングノズルの構造を示す図で、(a)は概略断面図、(b)は(a)のノズル先端部分の拡大図である。
【符号の説明】
【0047】
1、21 ノズル上部部材
2、22 ノズル下部部材
3、23 スペーサ
4、24 ボルト・ナットセット
5、25 ノズル本体
7、29 スリット
11、14、21a、22a 傾斜面
12、15 ノズル後端側傾斜面
13、16 ノズル先端側傾斜面
17、18、30、31 平坦面
26 ガスヘッダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイピングガスが噴出されるスリットを有するガスワイピングノズルであって、ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αが、ノズル先端側で小さいことを特徴とするガスワイピングノズル。
【請求項2】
ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αは、ノズル先端側で10〜20度の範囲内にあり、かつ、該角度αが10〜20度の範囲内にある部分の長さが5〜40mmであることを特徴とする請求項1に記載のガスワイピングノズル。
【請求項3】
ノズル上面の傾斜面が水平面となす角度αは、ノズル先端側で10〜20度の範囲内にあり、かつ、ノズル後端側で45〜50度の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載のガスワイピングノズル。
【請求項4】
ノズル下面の傾斜面が水平面となす角度βが、ノズル先端側で小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスワイピングノズル。
【請求項5】
前記ガスワイピングノズルは、さらにノズル最先端部に、スリット面となす角度γが80〜110度の範囲内にある平坦面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスワイピングノズル。
【請求項6】
前記ガスワイピングノズルのスリット先端のノズル上部部材の下部コーナ部の曲率半径Rおよびノズル下部部材の上部コーナ部の曲率半径Rはいずれも0.5mm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガスワイピングノズル。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のガスワイピングノズルを用いて、溶融金属めっき付着量を調整することを特徴とする溶融金属めっき鋼板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−270161(P2007−270161A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93649(P2006−93649)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】