説明

ガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ

【課題】押下げヘッドの高さが異なる複数の種類のエアゾール容器に適用可能なガス抜き用キャップを提供する。
【解決手段】押下げヘッド付きエアゾール容器への嵌合用の周壁2の上部を頂壁4で覆い、この頂壁に、回動軸を兼ねる、頂壁内側の折曲げ線10と頂壁外側から折曲げ線の両端側へ連続する切離し線8とで囲われた、一対の屈折板6を形成し、これら屈折板を下方へ回動しかつ結合してなるストッパーで上記押下げヘッドの押下げることが可能に構成した、ガス抜き可能なエアゾール容器用キャップにおいて、上記各屈折板6を、上記切離し線8と並んで延びる少なくとも一つの分割線12によって、回動軸から先端迄の回動半径R,R…を異にする複数の屈折板部6a,6b…に分離することが可能とし、各屈折板のうち対応する回動半径を有する屈折板部を選んで折り返して結合させるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス抜き可能なエアゾール容器用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
エアゾール容器を廃棄するときに、残留ガスを排出して安全に廃棄することができるように、頂壁の一部を下方へ回動可能な一対の屈折板に形成し、これら屈折板でエアゾール容器の押下げヘッドを下降させることができるように構成した、ガス抜き可能なエアゾール容器用キャップが知られている(特許文献1及び特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−191062
【特許文献1】特開2009−107714
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2のガス抜き可能なエアゾール容器用キャップは、下方へ折り返した状態での屈折板の垂下長が一定であり、その垂下長さに押下げヘッドの高さが対応する一定種類のエアゾール容器にしか適用できない。一種類のエアゾール容器毎にガス抜きキャップを設計するのであればそれでも問題ないが、近年では、多品種少量生産の傾向が強く、ガス抜き用キャップの適用可能なエアゾール容器の種類が限られていることは経済的ではない。
【0005】
本発明の目的は、押下げヘッドの高さが異なる複数の種類のエアゾール容器に適用可能なガス抜き用キャップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、
押下げヘッド付きエアゾール容器への嵌合用の周壁2の上部を頂壁4で覆い、かつこの頂壁に、頂壁内側の折曲げ線10と頂壁外側から折曲げ線の両端側へ至る切離し線8とで囲われた左右一対の屈折板6を形成し、これら屈折板を、押下げヘッドに対する押し部Sとして、折曲げ線10を中心に下方へ回動しかつ互いに結合可能としたキャップにおいて、
上記各屈折板6を、切離し線8と並んで延びる少なくとも一つの分割線12によって、折曲げ線10から先端迄の回動半径R,R…を異にする複数の屈折板部6a,6b…に分離できるように設け、対応する回動半径を有する一対の屈折板部を折り返して結合させることが可能に構成している。
【0007】
本手段は、図1に示す如く回動半径R…の異なる複数の屈折板部を頂壁の半径方向に配列することを提案している。そのために、外縁を切離し線で切離した屈折板を、切離し線と並んで分割線で複数の屈折板部に分割することを提案している。これら屈折板部は、それぞれ折曲げ線を中心として、下方へ回動することができる。そして対応する回動半径を有する一対の屈折板部は、図5に示す如く、下方への回動状態で互いに結合され、押下げヘッドの押し部Sとして機能する。「対応する回動半径」とは、同一の回動半径に限らない。これについては後述する。
【0008】
「分割線」は、切離し線と並んで折曲げ線上の一点から他の点まで延びている。「切離し線と並んで」とは、図1のように同心上に一定の距離を存して並んでいる構成に限定されない。例えば切離し線は円弧状であり、分割線はU字形状であっても構わない。但し、分割線同士は交わらないものとする。
【0009】
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記頂壁4は、前後方向の直径Dに沿って頂壁の前後両端に連なるブリッジ4bを有し、
上記屈折板6のうち、回動半径が最も小さい第1の屈折板部6aは、左右方向の内縁のほぼ全体を、また残りの屈折板部6b…は、前後両端部の内縁を、それぞれ折曲げ線10を介してブリッジ4bに連続しており、
両屈折板6の切離し線8及び分割線12は、全体として同心状に配置されている。
【0010】
本手段では、図1に示す如く、上記前後方向の直径Dに沿うブリッジに連続して各屈折板部6a,6b…を形成することを提案している。これによりキャップの前後方向中心の位置を確実に押し下げることができる。また両屈折板の切離し線及び分割線を同心状に配置されている。
【0011】
第3の本手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ
上記2つの屈折板6の対応する回動半径の屈折板部6a…の各裏面に、相互に係合して屈折板部同士の結合を維持することが可能な係合手段14を設けている。
【0012】
本手段では、図2に示す如く各屈折板部に係合手段を設けることを提案している。これにより屈折板部同士の結合が確実になる。
【0013】
第4の手段は、
押下げヘッド付きエアゾール容器への嵌合用の周壁2の上部を頂壁4で覆い、かつこの頂壁に、頂壁内側の折曲げ線10と頂壁外側から折曲げ線の両端側へ至る切離し線8とで囲われた一対の屈折板6を形成し、これら屈折板を、押下げヘッドに対する押し部Sとして、折曲げ線10を中心に下方へ回動しかつ互いに結合可能としたキャップにおいて、
頂壁4の中心の周りに、その直径方向に対向する2枚一組の屈折板6A、6B…を数組配して、各組の屈折板を下方へ回動しかつ押し部Sとして結合することが可能に設け、
この押し部の垂下長さに対応する屈折板の回動半径が、2枚の屈折板の組の間でそれぞれ異なるように設けている。
【0014】
本手段では、図8に示す如く回動半径R…の異なる屈折板を、キャップ頂壁の周方向に配列することを提案している。すなわち、頂壁の中心部をはさんで対向する2枚一組の屈折板が周方向に複数組配置され、エアゾール容器の押下げヘッドの位置が高いときには回動半径の大きい屈折板の組を、エアゾール容器の押下げヘッドの位置が低いときには回動半径の小さい屈折板の組を選択すればよい。図11に示すように、大小2枚の屈折板が向かい合うように配置してもよい。この場合には、「押し部の垂下長さに対応する屈折板の回動半径」とは、大小2枚の屈折板のうち大きいものの回動半径をいう。
【0015】
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
上記頂壁4は、中枢部であるハブ部分4cから頂壁外側へ放射状に延びる偶数本のブリッジ4bを有し、隣り合うブリッジの間の頂壁部分のうちハブ部分4cをはさんで向き合う一対の頂壁部分を、それぞれ相互に対向する上記2枚の屈折板6A、6B…に形成し、
各屈折板6A、6B…は、ハブ部分4cと隣接する一辺を折曲げ線10で、またブリッジ4b及び頂壁外周と隣接する残りの他辺を切離し線8で区切ることで形成している。
【0016】
本手段は、先の手段の好適な態様を示している。本手段では、屈折板を除く頂壁部分は図8のように車輪の如き形状を有し、ハブ部分はその車軸に相当する中枢部分である。ハブ部分の役割は各屈折板を支えることである。
【発明の効果】
【0017】
第1の手段に係る発明によれば、各屈折板6を、回動半径を異にする屈折板部6b…に分割したから、押下げヘッドの高さの異なる複数のエアゾール容器に適用できる。
【0018】
第2の手段に係る発明によれば、上記前後方向の直径に沿うブリッジ4bに連続して各屈折板部6a,6b…を形成し、かつ両屈折板6の切離し線8及び分割線12を同心状に配置したから、キャップの中心にある押下げヘッドを確実に押し下げることができる。
【0019】
第3の手段に係る発明によれば、各屈折板部6b…にそれぞれ係合子14、16を設けたから、対応する屈折板部を確実に結合させることができる。
【0020】
第4の手段及び第5の手段に係る発明によれば、キャップ頂壁の周方向に回動半径の異なる複数組の屈折板6A、6B…を配列したから、押下げヘッドの高さの異なる複数のエアゾール容器に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係るガス抜き可能なエアゾール容器用キャップの平面図である。
【図2】図1のキャップの側方断面図である。
【図3】図1のキャップの斜視図である。
【図4】図1のキャップを容器に装着した状態での側方断面図である。
【図5】図1のキャップの使用状態を説明する図である。
【図6】図1のキャップの変形例の平面図である。
【図7】図6のキャップの斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るガス抜き可能なエアゾール容器用キャップの平面図である。
【図9】図8のキャップの斜視図である。
【図10】図8のキャップの使用状態の説明図である。
【図11】図8のキャップの変形例の平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1から図7は、本発明の第1の実施形態に係るガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ1を示している。
【0023】
このガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ1は、図2に示す如く、エアゾール容器との係合凸条2aを周設した円筒形の周壁2と、この周壁の上面を閉塞する頂壁4とを有する。このキャップは合成樹脂で形成することができる。
【0024】
上記頂壁4には、図1に示す如く、外周部4aと外周部の前後両端の間を結んで前後方向の直径Dに沿って延びるブリッジ4bとを残して、左右一対の屈折板6を設けている。各屈折板は、頂壁外周部4aに沿って円弧状に形成した切離し線8と、上記ブリッジ4bに沿って形成した直線状の折曲げ線10とで囲われている。
【0025】
各屈折板6は、切離し線8と並行する円弧状の2本の分割線12によって、小径の回動半径Rを有する第1の屈折板部6aと、中径の回動半径Rを有する第2の屈折板部6bと、大径の回動半径Rを有する第3の屈折板部6cとに分割されている。また分割線12は破断線又は切割り線として形成することができる。
【0026】
小径の第1の屈折板部6aは、図3に示すように、全体としてほぼ半円形であり、左右方向の内縁全体を、折曲げ線10を介してブリッジ4bに連続している。左右一対の第1の屈折板部6aの輪郭は、左右対称である。
【0027】
左右一対の第1の屈折板部6aの裏面の対応箇所には、これら第1の屈折板部を結合させるための係合手段14を形成する。この係合手段は、図2に示す如く、一方の板部から突出する筒形突子14aと、他方の板部から突出する棒形突子14bとで形成しており、2つの第1の屈折板部6aを垂直下方へ折り曲げたときに、棒形突子14bが筒形突子14a内へ嵌着されるように設ける。もっとも係合手段の構成は適宜変更することができる。2つの第1の屈折板部6aは、図5に示す如く、下方へ折り曲げられ、係合手段14を介して一定距離を存して結合される。これら第1の屈折板部は、エアゾール容器50の押下げヘッド52を押し下げるための押し部Sとして機能する。
【0028】
中径の第2の屈折板部6bは、図3に示すように、第1、第3の屈折板部6a、6cに隣接する、全体として略半円弧状の帯板である。第2の屈折板部6bの前後両端部は、折曲げ線10を介してブリッジ4bの前後両部の中間位置へ連続している。左右一対の第2の屈折板部6bは、下記の係合手段14の形成箇所を除いて左右対称である。また第2の屈折板部6bは、一対の第2の屈折板部のみで押下げヘッドの押下げ状態を維持できる程度の強度を有する剛性板に形成する。
【0029】
上記第2の屈折板部6bの裏面の対応箇所には、第1の屈折板部に設けたものと同様に筒形突子と棒形突子とから成る係合手段14を形成する。この係合手段14を形成する場所は適宜変更して構わない。しかしながら、2枚の第2の屈折板部が強固に結合され、押下げヘッドを押し下げても左右方向に傾斜したり、ぐら付くことがないように、係合手段の場所及び係合強度を設計するものとする。これにより、互いに結合した第2の屈折板部6bは、押下げヘッド52を押し下げるための押し部Sとして機能する。
【0030】
大径の第3の屈折板部6cは、第2の屈折板部6b及び外周部4aに隣接しており、その前後両端部は、折曲げ線10を介してブリッジ4bの前後両端部に連続している。第2の屈折板部6bの形状及び強度、並びの係合手段の構造についての記載は、第3の屈折板部6cに援用する。
【0031】
図示例では、第1の屈折板部6a同士、第2の屈折板部6b同士、及び第3の屈折板部6c同士は、それぞれ同一の回動半径を有する。しかしながら、対応する屈折板部同士が、下方へ折り曲げた状態で左右方向から見て重なり合い、筒形突子及び棒状突子からなる係合手段14で結合できる範囲であれば、対応する屈折板部の回動半径が異なっていても構わない。
【0032】
第1の各屈折板部6aから第3の屈折板部6cまでの回動半径R〜Rは、エアゾール容器50の押下げヘッド52の高さのバリエーションに対応して設定するものとする。好適な図示例では、第2の屈折板部6b及び第3の屈折板部6cの巾をほぼ等しくしている。
【0033】
上記構成において、図4に想像線で示すように、エアゾール容器の押下げヘッド52が高い位置(P)にあるときには、一対の第1の屈折板部6aを垂直下方へ折り曲げ、結合させる。そうして本発明のキャップをエアゾール容器に嵌合させると、第1の屈折板部6aが押下げヘッド52を、内容物の噴霧が可能な所定の高さまで押し下げる。
【0034】
また図4に示すように、エアゾール容器の押下げヘッド52が中程度の位置(P)があるときには、一対の第2の屈折板部6bを垂直下方へ折り曲げ、結合させる。なお、第2の屈折板部6bの巾が短いために、第2の屈折板部だけを折り曲げることが難しいときには、第1の屈折板部6aも併せて下方へ折り曲げても構わない。そしてキャップ1をエアゾール容器に嵌合させると、第2の屈折板部6bが押下げヘッド52を所定の高さまで押し下げる。
【0035】
図4に実線で示すようにエアゾール容器の押下げヘッド52が低い位置(P)があるときには、一対の第3の屈折板部6cを垂直下方へ折り曲げ、結合させる。そしてキャップ1をエアゾール容器に嵌合させると、第3の屈折板部6cが押下げヘッド52を所定の高さまで押し下げる。
【0036】
上記押下げヘッド52の押下げにより、残存ガスが噴出され、各屈折板部の押下げにより頂壁に開口した孔から外部へ放出される。残存ガスがなくなったら、エアゾール容器を廃棄すればよい。
【0037】
図6及び図7は、本実施形態の変形例を示す図である。この実施形態は、先の図示例において屈折板6を3枚の屈折板部に分割するところを2枚の屈折板部6a、6bに分割したものである。
【0038】
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付することで解説を省略する。
【0039】
図8から図11は、本発明の第2実施形態に係るガス抜き可能なエアゾール容器用キャップを示している。第1実施形態では、一対の屈折板を、半径方向に分割して回動半径の異なる屈折板部を設けていたが、本実施形態では、相互に向かい合う2枚の屈折板の組を、周方向に複数設けている。
【0040】
この構成を実現するために、頂壁4は、中心部である偶数多角形(図示例では四角形)のハブ部分4cの角部から外周部4aへブリッジ4bを延長し、隣り合うブリッジの間に、略扇形の屈折板6A、6B、6C、6Dを形成している。各屈折板は、ハブ部分4cと隣接する一辺を折曲げ線10で、ブリッジ4b及び外周部4aと隣接する残りの各辺を切離し線8で形成している。この切離し線は破断線で形成することができる。
【0041】
ハブ部分4cをはさんで向かい合う屈折板6A及び6Bは、下方へ折り返すことで棒形突子14bが筒形突子14a内に嵌着して結合して押し部Sとして機能する。屈折板6C及び6Dも同様である。屈折板6A及び6Bの回動半径Rは、屈折板6C及び6Dの回動半径Rよりも大きい。従ってエアゾール容器の押下げヘッドの位置が高低に応じて、屈折板6A及び6Bの組、又は屈折板6C及び6Dの組をいずれか選択し、押し部Sとして利用すればよい。
【0042】
図示例では、4枚2組の屈折板を設けているが、指での押し込みに支障を生じない範囲で、屈折板の数を多くしてもよい。
【0043】
図11は、本実施形態の変形例である。この例では、大小大きさの異なる屈折板6Aと6B、6Cと6Dを、相互に対向させている。大きい屈折板は押下げヘッドに当接し、小さい屈折板は、大きい屈折板と結合して、垂直状態を支える役割を果たす。2つの屈折板の組としての回動半径は、図11に示す如く大きい方の屈折板の回動半径R,Rとなる。
【符号の説明】
【0044】
1…エアゾール容器用キャップ 2…周壁 2a…係合凸条 4…頂壁
4a…外周部 4b…ブリッジ 4c…ハブ部分
6…屈折板 6a…第1の屈折板部 6b…第2の屈折板部 6c…第3の屈折板部
6A、6B、6C、6D…屈折板
8…切離し線 10…折曲げ線 12…分割線
14…係合手段 14a…筒形突子 14b…棒形突子
D…直径 R、R、R…回動半径 S…押し部
50…エアゾール容器 52…押下げヘッド


【特許請求の範囲】
【請求項1】
押下げヘッド付きエアゾール容器への嵌合用の周壁2の上部を頂壁4で覆い、かつこの頂壁に、頂壁内側の折曲げ線10と頂壁外側から折曲げ線の両端側へ至る切離し線8とで囲われた左右一対の屈折板6を形成し、これら屈折板を、押下げヘッドに対する押し部Sとして、折曲げ線10を中心に下方へ回動しかつ互いに結合可能としたキャップにおいて、
上記各屈折板6を、切離し線8と並んで延びる少なくとも一つの分割線12によって、折曲げ線10から先端迄の回動半径R,R…を異にする複数の屈折板部6a,6b…に分離できるように設け、対応する回動半径を有する一対の屈折板部を折り返して結合させることが可能に構成したことを特徴とする、ガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ。
【請求項2】
上記頂壁4は、前後方向の直径Dに沿って頂壁の前後両端に連なるブリッジ4bを有し、
上記屈折板6のうち、回動半径が最も小さい第1の屈折板部6aは、左右方向の内縁のほぼ全体を、また残りの屈折板部6b…は、前後両端部の内縁を、それぞれ折曲げ線10を介してブリッジ4bに連続しており、
両屈折板6の切離し線8及び分割線12は、全体として同心状に配置されていることを特徴とする、請求項1記載のエアゾール容器。
【請求項3】
上記2つの屈折板6の対応する回動半径の屈折板部6a…の各裏面に、相互に係合して屈折板部同士の結合を維持することが可能な係合手段14を設けたことを特徴とする、請求項1又は請求項2記載のガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ。
【請求項4】
押下げヘッド付きエアゾール容器への嵌合用の周壁2の上部を頂壁4で覆い、かつこの頂壁に、頂壁内側の折曲げ線10と頂壁外側から折曲げ線の両端側へ至る切離し線8とで囲われた一対の屈折板6を形成し、これら屈折板を、押下げヘッドに対する押し部Sとして、折曲げ線10を中心に下方へ回動しかつ互いに結合可能としたキャップにおいて、
頂壁4の中心の周りに、その直径方向に対向する2枚一組の屈折板6A、6B…を数組配して、各組の屈折板を下方へ回動しかつ押し部Sとして結合することが可能に設け、
この押し部の垂下長さに対応する屈折板の回動半径が、2枚の屈折板の組の間でそれぞれ異なることを特徴とする、ガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ。
【請求項5】
上記頂壁4は、中枢部であるハブ部分4cから頂壁外側へ放射状に延びる偶数本のブリッジ4bを有し、隣り合うブリッジの間の頂壁部分のうちハブ部分4cをはさんで向き合う一対の頂壁部分を、それぞれ相互に対向する上記2枚の屈折板6A、6B…に形成し、
各屈折板6A、6B…は、ハブ部分4cと隣接する一辺を折曲げ線10で、またブリッジ4b及び頂壁外周と隣接する残りの他辺を切離し線8で区切ることで形成したことを特徴とする、請求項4に記載のガス抜き可能なエアゾール容器用キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−93589(P2011−93589A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251419(P2009−251419)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】