説明

ガス漏れ検知器及びガス漏れ検知のための方法

ガスが充填された容器からのガス漏れの、より正確及び/又は迅速な検知を提供するためにガス漏れ検知器を開示する。前記ガス漏れ検知器にはハウジング106が設けられており、ハウジング106はガス容器104に、容器弁ユニットを取り囲むように、また、前記容器の前記弁ユニットが設けられた面部も取り囲み得るように接続可能である。前記ガス漏れ検知器には手段124も設けられており、手段124は、前記ハウジング106が前記面部に接続されたときに、ハウジング106と前記面部との実質的に気密の接続、及び、前記ハウジング内の実質的に閉鎖された中空の空間をもたらすためにある。前記ガス漏れ検知器102は、さらに、漏れを検知するための検知手段126,128,130,132,142,148,150,154を備える。前記検知は、前記実質的に閉鎖された中空の空間内に何らかのガス漏れが残存している間に、前記ハウジング内の前記実質的に閉鎖された中空の空間にて行われる


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス漏れ検知器に関し、特には、爆発安全エリアにてガス容器からの加圧ガス、例えば液化石油ガス等の漏れを検知するためのガス漏れ検知器に関する。本発明は、また、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
1以上のガスを容器に充填することは、例えば輸送又は貯蔵のためのガス詰めの一般的な作業である。容器にガス、例えばLPGとしても知られている液化石油ガス等を充填する分野において、ターンテーブル及びカルーセル(回転コンベヤ)を用いた充填システム及び/又は輸送システムが多くに用いられている。
【0003】
ガス容器が漏れを生じていないことを保証するために、このようなシステムに、通常、1以上のガス漏れ検知器が設けられている。ガス容器からのガス漏れが検知された場合には、この特定の容器が、自動的に、又は手作業により選別される。このような環境においては火災及び/又は爆発の危険性があるため、全ての作業が、いかなるスパークも発生させないように安全に行われる。
【0004】
ガス漏れ検知を備えたこの種のガス充填システムが、1時間に何百個又は何千個もの多数の容器にLPGを充填し、またこれらの容器の漏れを検知するために用いられている。
【0005】
特許文献1は、プラットフォーム1に到着して軸ZZを中心として配置3されるガスボトルを開示している。ベル6がボトルの頭部を覆い、エアリンス10,62が行われた後、さらなる空気及び任意のガスが、弁19を通して赤外線吸収分析装置141に送られる。最後に弁が開放され、圧力降下により、残存している空気及びガスが分析装置を通って引き出される。電子機器142が結果を解明し、そして、その後に続くボトル路を制御するモジュール5に信号を送信する。
【0006】
特許文献2は、ガスシリンダ及び弁からのガス漏れを検知するためのシステムを開示している。このシステムは、弁組立体を包囲するためのモバイルカバーを含む。シリンダ内に収容されていたガスの存在に反応する赤外線センサが設けられている。このセンサは、弁組立体を取り囲むカバーから延在するパイプに接続されており、カバー内のガスがサンプリングされることを可能にしている。赤外線検知器を超えた位置に、ガスをモバイルカバーからパイプを通して押し出して赤外線センサを通過させ、そして大気中に放出するための装置が存在する。輸送パイプの少なくとも一部の直径は、ガス流速度が10メートル/秒を超えることを保証するために低減される。20メートル〜70メートル/秒のガス流速度を得るために、5mm以下のパイプ直径も選択され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】仏国特許発明第2785049号明細書
【特許文献2】仏国特許発明第2764978号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術のシステムは、これらのシステムの充填及び漏れ検知性能などの因子も考慮しても、漏れガス容器のいずれもが期間内に検出されることを保証しないことが分かった。
【0009】
本発明の発明者は、改良されたガス漏れ検知器、漏れ検知方法及び漏れ検知システムが有利であることを認識し、その結果、本発明を考案した。
【0010】
本発明の目的が、改良されたガス漏れ検知器、漏れ検知方法及び漏れ検知システムを提供することであることが理解されよう。好ましくは、本発明は、上記の又は他の欠点の1以上を、単独で、又は任意の組合せにより軽減し、低減し、又は排除する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
従って、加圧ガスのガス容器弁ユニットからの、及び/又は、任意の考えられ得るさらなる出口(例えば、弁ユニットの熱安全出口)からの第1の漏れ、及び/又は、前記ガス容器弁ユニットと前記ガス容器との間(例えば、弁ユニットとガス容器の上部との間の栓)の第2の漏れを検知するためのガス漏れ検知器が提供される。前記ガス漏れ検知器は、
前記ガス容器の少なくとも前記弁ユニットを取り囲むように、また、好ましくは、前記ガス容器の前記弁ユニットが設けられた面部を取り囲むように前記ガス容器に接続可能なハウジングを備え、
前記ハウジングは、実質的に閉鎖された中空の空間を前記ハウジング内に形成するために、前記ハウジングが前記面部に接続されたときに実質的に気密の接続を前記ハウジングと前記面部との間にもたらすための手段を含む。前記ガス漏れ検知器は、さらに、
前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れを検知するための検知手段を備え、前記検知手段は前記ハウジング内の前記実質的に閉鎖された中空の空間に設けられ、これにより、いずれのガス漏れも、前記実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間に検知され得る。
【0012】
このようにして、改良されたガス漏れ検知器が提供される。実質的に閉鎖された中空の空間を設けることにより考えられ得る利点は、いずれの漏れガスも実質的に閉鎖された中空の空間内に残存するであろうということである。ガスがガス容器から漏れている場合、実質的に閉鎖された中空の空間内でのガスの濃度は、実質的に閉鎖された中空の空間からガスが移動される従来技術の検知器と比較して、相対的に増大するであろう。
【0013】
ハウジング内でのガスの相対的な増大は、考えられ得る以下の利点を有する。すなわち、改良された検知の提供が可能であり、また、ガスがハウジング又はいわゆるベルから移動される漏れ検知器と比較して、又は、検知のためにガスがハウジング又はベルからハウジングの外部に押し出されもする漏れ検知器と比較して、検知時間を相対的に短縮することが可能である。
【0014】
本明細書中に記載されている「実質的に閉鎖された中空の空間」とは、ガスがその内部に押し込まれることが可能であるが、通常環境下ではガスが出て行くことが全く許容されず可能でもない空間を示す。実質的に閉鎖された中空の空間内に押し込まれるガスは、例えば、ガス容器から押し出されているガス自体であり得るが、さらに、又は、或いは、まだ締め出されていない比較的少量の空気、例えば、クリーニング空気及び/又は乱流空気であり得る。
【0015】
第1の漏れ及び/又は第2の漏れを、ハウジング内の実質的に閉鎖された中空の空間内で、いずれのガス漏れも実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間に検知するための検知手段を提供することに関して考えられ得る利点は、いずれの漏れガスも、漏れガスの検知のためにハウジングから外部に移動させる必要がないことである。これは、考えられ得る以下の利点を有する。すなわち、時間の節約であり、さらには、ガス濃度も相対的に低減されないと考えられることである。なぜなら、ガスを、例えば、漏れガスの存在の遠隔検知まで移動させる必要がなく、また、ガスを移動させるための追加の空気も必要ないであろうからである。
【0016】
検知手段が、信号を実質的に閉鎖された中空の空間に出力するための出力手段を含み、及び/又は、検知手段が、信号が実質的に閉鎖された中空の空間を通って送信されることによる信号の少なくとも1つの生じ得る変化と共に信号を受信するための受信手段を含む場合、考えられ得る利点は、放射光に基づいたカメラシステムと同様に、又はカメラシステムと共に、赤外線センサ又は検知原理が用いられることができ、また、放射された光を受ける手段として感光素子を設けることである。
【0017】
検知が光受信手段に基づいて行われるこのようなシステム、及び、検知が音声技術受信手段(例えばマイクロフォン)に基づいて行われることが可能であるシステムにおいて、前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れの検知は、前記受信手段により受信された信号に対応し、また、この信号に基づいて決定される。
【0018】
検知手段の少なくとも一部が、実質的に閉鎖された中空の空間を取り囲むハウジングの一部を形成するように適合されている場合、考えられ得る利点は、検知手段の一部が、いずれの漏れガスにも可能な限り近づくことである。さらに、検知手段の一部が、ハウジングの内壁の一部を形成するレンズ又はその他の光学素子の前部分を含む例においては、検知手段のこの部分を容易にクリーニングすることができ、これにより、漏れ検知器の機能が容易に提供される。
【0019】
本発明の実施形態によれば、前記信号は光信号であり、及び/又は、前記検知手段が少なくとも1つの光学レンズを含み、及び/又は、前記検知手段が赤外線トランスミッタ及び赤外線レシーバを含む。1以上の光学レンズを検知手段の一部として設ける場合、考えられ得る利点は、所定のプロファイルの光ビームが信号としてハウジング内に提供されることができることである。
【0020】
本発明の実施形態によれば、前記信号は光信号であり、及び/又は、前記検知手段が、少なくとも1つの凹面鏡を含み、及び/又は、前記検知手段が、選択された焦点を有する光を伝送するための光トランスミッタを含む。1以上の凹面鏡を検知手段の一部として設ける場合、考えられ得る利点は、所定の焦点を有する光ビームが信号としてハウジング内に提供されることができることである。
【0021】
本発明の実施形態によれば、前記信号は光信号であり、及び/又は、前記検知手段が、少なくとも1つの光学プリズムを含み、及び/又は、前記検知手段が、複数の波長を有する光を伝送するための光トランスミッタを含む。1以上の光学プリズムを検知手段の一部として設ける場合、考えられ得る利点は、複数の波長を有する光ビームが信号としてハウジング内に提供されることができることである。
【0022】
本発明の実施形態によれば、前記検知手段は、前記光トランスミッタと光レシーバへ、及び/又は光トランスミッタと光レシーバから延びる少なくとも1つの光ファイバをそれぞれ含む。少なくとも1つの光ファイバを含む検知手段により考えられ得る利点は、光をハウジングに伝送し、及び/又はハウジングから受信するために光ファイバを用いることができるため、光出力又は放出手段及び/又は光受信手段がハウジングから離して設けられ得ることである。
【0023】
出力及び受信手段、例えば、光エミッタ及び光レシーバが組合せユニットに組み込まれ得ることが理解されよう。さらに、反射手段、例えばミラーが、信号をハウジング内で反射させるためにハウジング内に用いられ、また、設けられ得ることが理解されよう。反射手段は、組合せユニットを利用するために、及び/又は、信号が受信される前に信号がハウジング内で移動する長さを増大するために設けられることができる。
【0024】
一実施形態によれば、前記赤外線トランスミッタ及び/又は前記赤外線レシーバが前記ハウジングに含まれる。これにより考えられ得る利点は、光ファイバを省くことができ、これにより、ガス漏れ検知器に必要な部品をより少なくすることが可能になることである。
【0025】
前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れが発生しているかどうかを検知するための前記検知手段が前記ハウジング内部にのみ存在するガスのいずれもの検知のために設けられる場合、特に有利な実施形態が提供される。
【0026】
さらに、本発明の実施形態によれば、前記実質的に気密の接続をもたらすための前記手段が開口部の形状を前記ハウジングに含み、前記開口部は、前記ガス容器の、前記弁ユニットがすぐ近くに設けられた面部に嵌合し、また前記面部を取り囲むように構造的に適合されている。前記実質的に気密の接続をもたらすための前記手段は前記ハウジングを含み得る。前記ハウジングには、実質的に気密の柔軟な材料が、前記ハウジングの前記開口部の周囲にて設けられており、前記柔軟な材料は、前記ガス容器が何らかの漏れのために検査されるときに前記弁ユニットのすぐ近くにて前記ガス容器の前記面と接触する。
【0027】
ガス漏れ検知器のさらなる実施形態が請求項に記載されている。
【0028】
漏れを検知するための改良された方法を提供する目的により、加圧ガスのガス容器弁ユニットからの第1の漏れ、及び/又は、前記ガス容器弁ユニットと前記ガス容器との間の、例えば栓における第2の漏れ検知する方法が提供される。この方法は、
ハウジングを前記ガス容器に、前記ガス容器の弁ユニットを取り囲むように、また、前記ガス容器の前記弁ユニットが設けられた面部を取り囲むように接続するステップと、
実質的に閉鎖された中空の空間を前記ハウジング内に形成するために、前記ハウジングが前記面部に接続されたときに実質的に気密の接続を前記ハウジングと前記面部との間にもたらすステップとを含み、前記方法は、さらに、
いずれのガス漏れも前記実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間に、前記ハウジング内の前記実質的に閉鎖された中空の空間にて前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れを検知するステップを含む。
【0029】
前記方法に関して考えられ得る利点は、ガス漏れ検知器に関する上記の説明から、及び/又は、以下の説明から理解される。前記方法が、さらに、いずれかの漏れを検知する前、及び/又は検知している間にガスをハウジングの内部に加えることを含む場合、考えられ得る利点は、検知を妨げる可能性のあるあらゆるガス及び成分がハウジングから排出されることができ、及び/又は、いずれの漏れガスも検知から逃れることができないという点で、いずれのガスの検知も改善し得ることである。
【0030】
改善された漏れ検知システムを提供することにより、本明細書中に記載される1以上のガス漏れ検知器及び制御システムを含む漏れ検知システムが提供される。
【0031】
漏れ検知システムが複数のガス漏れ検知器を含むときに、ガス漏れ検知器の各々が、ガス容器充填システムにおいて、及び/又は、ガス漏れ検知システムにおいてガス容器を輸送するための輸送システムにおける輸送ユニットに取り付けられ、これにより、ガス漏れ検知器が、いずれのガス漏れをも延長された時間にわたって検知するように動作可能である場合、考えられ得る利点は、ガス容器が漏れ検知ステーションに輸送されるべき場合と比較した場合、改善された検知が提供されることである。詳細には、いずれの漏れガスもハウジングに残る場合、すなわち、漏れの遠隔検知のためにいずれの漏れガスもハウジングから吸い出され又は押し出される必要が無い場合、輸送システム周囲に輸送される複数の漏れ検知器を有する漏れ検知システムを提供することが可能にされ、又は、より一層容易にされる。
【0032】
本発明の一態様によれば、漏れ検知システムは、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを含み、このキャリブレーションユニットは、前記漏れ検知器のハウジングを前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに向って移動させることにより、及び/又は、前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを前記漏れ検知器のハウジングに向って移動させることにより、前記ガス漏れ検知器にアクセス可能である。
【0033】
前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットは、少なくとも実質的にガス容器のガス容器弁ユニットとして設計され、前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットは、ガス漏れ検知システムの一部として設けられ、前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットは、前記ガス漏れ検知システムのガス漏れ検知専用位置の外側の位置から、前記システムのガス漏れ検知専用位置に、及び、前記ガス漏れ検知システムのガス漏れ検知専用位置から、前記システムのガス漏れ検知専用位置の外側の位置に移動されることができる。
【0034】
ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットをガス容器弁ユニットとして設計することにより考えられ得る利点は、多数の異なるガス漏れ検知器、すなわち、本発明によるガス漏れ検知器のみでなく、ガス漏れ検知中にガス容器弁ユニットに嵌合する検知器が、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに嵌合することである。
【0035】
前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットは、好ましくは、実質的に、ガス容器弁ユニットとして、そしてまた、ガス容器の面の部分(面部)としても設計され、前記面の部分は、少なくとも前記ガス容器弁ユニットのすぐ近くにある面である。ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを、ガス容器弁ユニット及びガス容器の面部の両方として設計することにより考えられ得る利点は、より一層多数のガス漏れ検知器、すなわち、本発明によるガス漏れ検知器だけでなく、ガス容器弁ユニットに嵌合させることを意図されていない検知器もが、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに嵌合し得ることである。
【0036】
前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットは、任意の適切なキャリブレーション方法及び装置に基づいて機能し得る。前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに、例えばコントローラを有する質量流量計を設けることも可能である。前記コントローラは、ガス源からの選択されたガス漏れを、所定のガス総量又は所定のガス流量を制御することにより制御し、質量流量計は、ガス総量及び/又はガス流量を測定する。例えば前記質量流量計により行われる測定が、前記ガス漏れ検知器により行われる測定と比較される。そして、これらの測定間の不一致のいずれも、ガス漏れ検知器のキャリブレーションを行うために用いられ得る。
【0037】
本発明の態様によるガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに関して考えられ得る利点は、ガス漏れ検知器のキャリブレーションのために既知の所定の漏れを有するようなガス容器を用いる必要がないことである。前記コントローラにより制御され、また、例えば質量流量計により測定されるガス漏れのいずれも、あらゆるガス漏れ検知器、本発明による検知器だけでなく、従来技術のガス漏れ検知器、及び、将来用いられるガス漏れ検知器も)のキャリブレーションのために用いられ得る。
【0038】
概して、本発明にて「有利である」(it is an advantage)と記載すること、及び、利点に関して言及することにより、この利点が、本発明により提供される可能な利点とみなされ得ることが理解されなければならないが、本発明が、そのように記載された利点を得ることに対して、限定はしないが、特に有利であることも理解されよう。
【0039】
概して、本発明の様々な態様、すなわち、装置、方法及びシステム、並びに利点が、本発明の範囲内にて可能な任意の方法で組み合わされて用いられ得る。
【0040】
本発明のこれら及び他の態様、特徴及び/又は利点は、以下に記載する実施形態を参照することにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】漏れ検知システムの側面図である。
【図2A】ガス漏れ検知器の側面図である。
【図2B】ガス漏れ検知器の上面図である。
【図3】ガス漏れ検知器の分解組立図である。
【図4】ガス漏れ検知器のハウジングがガス容器(図示せず)の面部に接続されたときのガス漏れ検知器の断面図である。
【図5】ガス漏れ検知器の構造を示す図である。
【図6】ガス漏れ検知器の構造を示す図である。
【図7】ガス漏れ検知器の構造を示す図である。
【図8】ガス漏れ検知器の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の実施形態を、単に例として、図面を参照しつつ説明する。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態を示す。図は、ガス漏れ検知システム101の側面図である。ガス漏れシステム101は、一般的には、加圧下のガス(例えば液化石油ガス)(LPG)を有するガス容器が漏れを生じるガス容器弁ユニットを有するかどうか、及び/又は、ガス容器弁ユニットとガス容器との間の組立体(例えば栓)が漏れを生じているかどうかを検知するために用いられる。通常、このシステムは自動的に作動し、加圧ガス容器104からの上記の第1のタイプのガス漏れ及び/又は第2のタイプのガス漏れの一方を有する容器のいずれをも選別する。
【0044】
図示されているガス漏れ検知システム101は、ガス容器充填システムにおいて、及び/又はガス漏れ検知システムにおいてガス容器を輸送するための完全な輸送システムの一部であり得る。図示されている実施形態においては、漏れ検知器102が、ガス漏れ検知器の位置までガス容器が運ばれるように設けられている。或いは、ガス漏れ検知器は、ガス容器がガス漏れ検知器の位置まで運ばれるべき場合と比較していずれのガス漏れをも延長された検知時間にわたって検査するために、輸送システムにおける輸送ユニットの各々に取り付けられる。ガス漏れ検知システムは、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを含み得る。このキャリブレーションユニットは、漏れ検知器のハウジングをガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに向って移動させることにより、及び/又は、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを漏れ検知器のハウジングに向って移動させることにより、ガス漏れ検知器にアクセス可能である。
【0045】
図1に示されているガス漏れ検知システムは、ハウジング106を有するガス漏れ検知器102を含む。この検知器及びハウジングに関しては、以下の図面にてさらに説明する。このシステムは、さらに、ハウジング106を有するガス漏れ検知器102を、ハウジングとガス容器とにより囲まれた実質的に閉鎖された中空の空間を形成するためにガス容器104に向って移動させるための移動手段110を含む。実質的に閉鎖された中空の空間は、図4にて拡大して概略的に示されている。或いは、ハウジングは、ガス容器をハウジングに向って移動させることによりガス容器に接続可能である。ガス容器104はハンドリング手段112により操作される。この実施形態において、ハンドリング手段112は、ガス漏れ検知器ハウジング106の中心の下にてガス容器104の中心を位置合わせして配置するための手段を含む。
【0046】
図面には円筒状のハウジング106が示されているが、ハウジングが、容器弁ユニット周囲に嵌合する(好ましくは、容器のスリーブ120内に嵌合する)開口部を有し、また、ガス容器に接続されたときに実質的に閉鎖された中空の空間を形成するように適合されることができるのであれば、任意の形状を有し得ることが理解されよう。
【0047】
ガス漏れ検知システム101のための電子制御及び空気圧制御を含む制御システム108が示されている。制御システム108は、漏れ検知システム101のための動力供給及び信号通信を制御するように適合されている。さらに、制御システムは、移動手段110のために必要な空気を制御し、また、漏れ検知システム101によるあらゆる漏れの検知前及び/又は検知中にハウジング内部にクリーニング空気及び/又は乱流空気(turbulence air)を加えることを制御するように適合されている。
【0048】
ガス漏れ検知システム101を動作させる1つの方法において、ガス容器104がガス漏れ検知システム101に入り、そして、ガス漏れ検知ハウジング106の中心の下にて位置合わせされる。ガスを全く含まないクリーンエアが、ハウジング106の内部に、特に、いずれの検知の前にも加えられる。これは、ハウジング106内に管理された環境をつくり出すため、及び/又は、検知手段をリセットするためである。クリーンエアは、クリーニング空気入口114(図2にさらに詳細に示す)を通して加えられる。ハウジング106がガス容器104に向って移動されるとき、クリーンな乱流空気がハウジングの内部に乱流空気入口116を通して加えられる。
【0049】
乱流空気入口は、接線方向に向けられた入口として、又は、ハウジングの断面に対して半径方向又は対角線上に少なくとも向けられていない入口として設けられ得る。好ましくは、入口は、ハウジングの開口部に、ハウジングの閉鎖された中空の空間全体に乱流が確立されることを保証するように設けられる。入口は、ハウジングの内面に沿った複数の小さい穴として設けられ得る。乱流空気の供給は、ハウジング内に乱流を形成し、それによりいずれの漏れガスも隠れないようにし、そしてそれにより、いずれの漏れガスの検知も改善するために行われる。空気入口114,116は、図2にさらに詳細に示されている。
【0050】
ハウジングをガス容器に向って移動させることにより、ハウジング106は、ガス容器に、ハウジングがガス容器の弁ユニットを取り囲むように、また、ガス容器の、弁ユニットが設けられている面部を取り囲むように接続される。ハウジングのこの移動及び構造形状により、及び、ハウジング上のガスケットをガス容器に対して設置することにより、実質的に閉鎖された中空の空間がハウジング内に形成される。実質的に閉鎖された中空の空間をハウジング106内に形成する直前、又は形成しているときに、クリーニング空気のさらなる追加の停止が可能であり、又は、停止が好ましい。また、ガスケットがガス容器104に接触した直後、又は接触しているときに、乱流空気のさらなる追加の停止が可能であり、又は停止が好ましい。しかし、例えば、空気が加えられた時間が非常に短く、及び/又は、加えられた空気量が非常に少ないために、加えられた空気が実質的に閉鎖された中空の空間内に残留している可能性がある場合、乱流空気を非常に短い検知時間中に加えることも可能である。また、加えられる空気の量は可能な限り少ないことが必要であり、ゼロでもよい。これは、実質的に閉鎖された中空の空間内の漏れガスを可能な限り高い濃度で得るためである。
【0051】
実質的に閉鎖された中空の空間内がハウジング内に設けられている間、すなわち、いずれのガス漏れも実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間、ガス容器から漏れるいずれのガスの検知もハウジング106内で行われる。
【0052】
或いは、タイミング条件「〜している間」(‘while’)は、実質的に閉鎖された中空の空間がハウジング内に設けられる直前及び/若しくはその間、並びに/又はその直後まで延長され得る。「〜している間」(‘while’)は、実質的に閉鎖された中空の空間を有する完全な期間を示し得るが、或いは、例えば、実質的に閉鎖された中空の空間を有する完全な0.3秒間の中間である0.1秒間のみも示し得る。「〜の直前、〜している間、及び、〜の直後」(just before, while and just after’)は、ハウジングが、実質的に閉鎖された中空の空間をガス容器104と共に形成する0.1秒前に検知が開始されること、実質的に閉鎖された中空の空間が設けられる0.3秒間、及び、ガス容器及び/又はハウジング106を互いに遠ざける移動の開始から0.1秒後まで(従って、実質的に閉鎖された中空の空間の開放の0.1秒後まででもある)を示し得る。
【0053】
「〜している間」のタイミング条件とは独立に、本発明の実施形態による検知は、ハウジング内で、また、いずれのガス漏れもハウジングの実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間に行われる。これは、特に、実質的に閉鎖された空間から検知のために吸い出され又は押し出されるガスが全く無いことを示す。これは、また、いずれの漏れガスも、検知のためにハウジング106又は実質的に閉鎖された中空の空間から吸い出され又は押し出されないことを示す。検知が、実質的に閉鎖された中空の空間の形成よりも少し前に開始され、及び/又は、実質的に閉鎖された中空の空間が開放された直後に終了する場合、検知中にほんの少量のガスがハウジングからハウジング開口部118を通って出ていくことが必ずしも確かめられるわけではない。
【0054】
検知は、実質的に閉鎖された中空の空間に収容されたガスの成分を検知手段により検出することにより行われることができる。これに関しては図2〜図8を参照しつつさらに詳細に記載する。或いは、又は、さらに、検知は、図7に示されているようにハウジング内の音波を検出することにより行われることができる。このような音波はいずれの漏れからも放出される。
【0055】
図2A及び図2Bは、それぞれ、ガス漏れ検知器の側面図及び上面図である。特に、側面図/上面図は、ハウジング106に設けられている検知手段を覆うカバー122を示す。ハウジングの直線方向に対向した側に、さらなる検知手段が第2のカバー(これらの図には見られず)の後ろに設けられている。図2は、さらに、ハウジング内に設けられた検知手段のための信号接続部116を示す。検知手段が動力を必要とする場合には、信号接続部が、検知手段のための動力も含み得る。そして、図2においては空気入口114,116がさらに詳細に示されている。
【0056】
図3は、ガス漏れ検知器102の分解組立図である。図3は、2つのカバー122の、ハウジングに組み付けられるときの状態を示している。これらの2つのカバーのうち左側のカバーは図2Bにも示されている。
【0057】
カバー122の後ろに検知手段が設けられている。この例において、検知手段は、光学レンズ128を有する赤外線トランスミッタ132の形態の出力手段と、光学レンズ126を有する赤外線レシーバ130の形態の受信手段とを含む。ハウジング106を組み立てるための図示されている残りの部品の間に設けられたガスケット136又は類似の手段と共に、ハウジング106とガス容器との間に実質的に気密の接続をもたらすための手段124が示されている。この例において、手段124は、柔軟な材料、例えばガスケット124である。
【0058】
さらに、図3は、漏れ検知器を図1に示した移動手段110に固定するために用いられることができる、組み合わされた振動減衰及び連結手段134を示す。また、フィルタ及びスクリーン装置138が示されており、前記装置は、前回のガス漏れ検知から残留している可能性のあるいかなるガスをも排出させるためにハウジング内に流し込まれるクリーンエアの均一な分散をもたらすためのものである。
【0059】
図4は、ガス漏れ検知器102のハウジング106がガス容器の面部に接続されるときのガス漏れ検知器102の主要断面図である。図4は、ガス容器の弁ユニット、及び、前記弁ユニットを取り囲む面部を示す。この位置において、ハウジング106及び面部は、第1の漏れ及び/又は第2の漏れのいずれの検知のためにも用いられる実質的に閉鎖された中空の空間を形成する。検知手段、例えば130,132が、実質的に閉鎖された中空の空間内で行われる検知のために設けられていることが分かるであろう。
【0060】
検知手段は、光学レンズ126を有する赤外線レシーバ130、及び、光学レンズ128を有する赤外線トランスミッタ132を含む。赤外線トランスミッタを含む検知手段は、EN(European norms)規格によるExxdを満たす爆発安全ユニットとして形成される。赤外線トランスミッタ132は、赤外線レシーバ130により受信されるエネルギーを発生している(この図には示さず)。
【0061】
図示されている実施形態において、赤外線トランスミッタ132は、1枚のプリント回路板上に取り付けられて、個々に組み立てられた多数の部品内に設けられ、これらの部品の外面に沿ってシール手段が設けられている。このシール手段は、爆発安全ユニットがハウジング106の一部を形成するように、また、ハウジング内に取り付けられたときに実質的に閉鎖された中空の空間を形成するために設けられる。ハウジングが、図示及び説明されているユニットと共に組み立てられるときに、出力手段の一部、すなわち、光学レンズ128を有する赤外線トランスミッタが、実質的に閉鎖された中空の空間を取り囲む部分を形成することが理解されよう。
【0062】
図4は、赤外線信号が、赤外線トランスミッタから出力又は送信され、そして、図示されているガス漏れ140を通って赤外線レシーバにて受信される様子を示す本発明の主要図である。赤外線信号がどのように赤外線トランスミッタ132から赤外線レシーバ130に伝送されるかが示されている。他の図に示されているように赤外線トランスミッタがハウジング106の両側に設けられている場合、ハウジングがガス容器104に接続されると、赤外線信号が、実質的に閉鎖された中空の空間に出力され、そして、赤外線レシーバ130により、信号が実質的に閉鎖された中空の空間を通って送信されることにより生じ得る前記信号の少なくとも1つの変化と共に受信されることができる。赤外線トランスミッタ及びレシーバの例において、ガスがガス容器104から漏れているかどうかの決定は、赤外線レシーバからの電気信号に基づいて行われ、この決定は、受信されるエネルギーに対応している。受信されるエネルギーは、送信されたエネルギー、及び、実質的に閉鎖された中空の空間内に収容されたガスの成分に依存している。この電気信号は制御システム108に転送されることが可能であり、前記決定は制御システムにて実行されることが可能であり、例えば、所定のレベルの漏れガスが検知され、その後、その特定の漏れを生じているガス容器を選別したときに赤色ランプを点灯させることが可能である。
【0063】
図5〜図8は、ガス漏れ検知器の様々な構造を示す図であり、これらの構造は、以上に記載した検知器の構造の代わりとして、及び/又は、上記の検知器の構造に追加して用いられ得る。
【0064】
図5は、1以上の赤外線トランスミッタ144及び赤外線レシーバ144、又は、図示されている例に見られるように赤外線トランスミッタ144及び赤外線レシーバ144の両方が、ハウジングからの所定の距離を有して設けられ、また、赤外線信号の転送が光ファイバ142を補助として行われる実施形態を示す。図示されているように、光ファイバ142は、送信手段及び受信手段と動作可能に接続され、また、ハウジング106内から開始し、ハウジング106にて終端となっている。これにより、1以上の光ファイバの開始部又は終端部146が、実質的に閉鎖された中空の空間を取り囲む部分を形成している。
【0065】
図6は、光信号が遠隔操作信号トランスミッタ及び/又はレシーバ144から光ファイバ142を補助として提供される実施形態を示す。光ファイバ142は、ハウジング106に設けられた光学レンズ及び/又は硬質ガラス片148から開始し、また、これらのレンズ及び/又はガラス片にて終端となっている。
【0066】
図7は、漏れが生じているかどうかを検知するためにハウジングに設けられたマイクロフォンが用いられる本発明の実施形態を示す。漏れを生じている容器は高周波振動を発生することがあり、これがマイクロフォン150により検知されるのである。
【0067】
図8は、検知手段が感光素子154及び光源152を含む本発明の実施形態を示す。これらの検知手段は、漏れを生じているガス容器が検査されているかどうかを検知するためにハウジング内の画像を記録するために用いられ得る。漏れを生じている容器は感光素子により記録される何らかの画像をもたらし得るため、漏れが検知され得る。
【0068】
本発明を、好ましい実施形態に関して記載してきたが、本発明が本明細書中に記載された特定の形態に限定されることは意図されていない。むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0069】
この項において、開示された実施形態の特定の詳細を、限定のためにではなく説明のために、本発明が明確且つ十分に理解されるように記載している。しかし、当業者には、本発明が、本明細書中に記載した詳細な事項に正確には一致しないその他の実施形態にて、この開示の精神及び範囲から著しく逸脱せずに実施され得ることが容易に理解されよう。さらに、これに関連して、及び、明確性及び簡潔性のために、公知の装置、回路及び方法に関する詳細な記載は、不要な詳細及び生じ得る混乱を回避するために省略されている。
【0070】
特許請求の範囲において、用語「含む、備える」(“comprising”)は、他の要素又はステップの存在を排除するものではない。また、異なる請求項に個々の特徴が含まれ得るが、これらの特徴は有利に組み合わされることが可能であり、異なる請求項に特徴が含まれることは、特徴の組合せが実現可能でないこと及び/又は有利でないことを示すものではない。また、単数を示す語句が複数を排除することはない。従って、「1つの」(“a, an”)、「第1の」(“first”)、「第2の」(“second”)などの表示は複数を排除しない。参照符号が特許請求の範囲に含まれているが、参照符号を含むことは単に明確性のためであり、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。
【0071】
本発明は、ガスが充填された容器からの漏れの、より迅速な検知の可能性を開示した。ハウジング106を有する容器ガス漏れ検知器は、容器弁ユニット、及び、容器の前記弁ユニットが設けられた面部を取り囲むようにガス容器104に接続可能である。また、ハウジング106は、ハウジング106が前記面部に接続されたときに、ハウジング106と前記面部との間の実質的に気密の接続、及びハウジング内の実質的に閉鎖された中空の空間をもたらすための手段124を有する。また、ガス漏れ検知器102は、漏れを検知するための検知手段126,128,130,132,142,148,150,154をさらに含み、検知は、実質的に閉鎖された中空の空間内にいずれのガス漏れも残存している間に、ハウジング内の実質的に閉鎖された中空の空間にて行われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧ガスのガス容器弁ユニットからの第1の漏れ、及び/又は、前記ガス容器弁ユニットと前記ガス容器(104)との間の第2の漏れを検知するためのガス漏れ検知器(102)であって、
前記ガス容器弁ユニットを取り囲むように、また前記ガス容器の、前記弁ユニットが設けられた面部を取り囲むように前記ガス容器(104)に接続可能なハウジング(106)を備え、
実質的に閉鎖された中空の空間を前記ハウジング内に形成するために、前記ハウジング(106)が前記面部に接続されたときに実質的に気密の接続を前記ハウジング(106)と前記面部との間にもたらすための手段(124)を前記ハウジング(106)が含み、前記ガス漏れ検知器(102)が、さらに、
前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れを検知するための検知手段(126,128,130,132,142,148,150,154)を備え、前記検知が、いずれのガス漏れも前記実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間に、前記ハウジング内の前記実質的に閉鎖された中空の空間にて提供されるガス漏れ検知器。
【請求項2】
前記検知手段が、信号を前記実質的に閉鎖された中空の空間に出力するための出力手段(132,128,142,148,152)、及び/又は、前記信号を、前記信号が前記実質的に閉鎖された中空の空間を通って送信されることによる前記信号の少なくとも1つの生じ得る変化と共に受信するための受信手段(126,130,142,148,150,154)を含む請求項1に記載のガス漏れ検知器。
【請求項3】
前記第1の漏れ及び/又は第2の漏れが、前記受信手段(126,130,142,148,150,154)により受信された前記信号に対応し、また前記信号に基づいて決定される請求項2に記載のガス漏れ検知器。
【請求項4】
前記検知手段の少なくとも一部が、前記実質的に閉鎖された中空の空間を取り囲む部分を形成するように適合されている請求項1から3のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項5】
前記信号が光信号である請求項2から4のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項6】
前記検知手段が少なくとも1つの光学レンズ(126,128,148)を含む請求項5に記載のガス漏れ検知器。
【請求項7】
前記検知手段が少なくとも1つの光ファイバ(142)を含む請求項5又は6に記載のガス漏れ検知器。
【請求項8】
前記検知手段が赤外線トランスミッタ(132,144)及び赤外線レシーバ(130,144)を含む請求項5から7のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項9】
前記赤外線トランスミッタ(132)及び/又は前記赤外線レシーバ(130)が前記ハウジング(106)に含まれる請求項8に記載のガス漏れ検知器。
【請求項10】
前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れが生じているかどうかを検知するための前記検知手段が、前記ハウジング(106)内部にてのみ生じている検知のために設けられる請求項1から9のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項11】
前記実質的に気密の接続をもたらすための前記手段(124)が、前記ハウジング(106)内に開口部を含み、前記開口部が、ガス容器(105)の弁ユニットが設けられている前記面部に嵌合し、また前記面部を取り囲むように構造的に適合されている請求項1から10のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項12】
前記実質的に気密の接続をもたらすための前記手段が前記ハウジング(106)に設けられ、前記手段に、前記ハウジングの開口部(118)の周囲にて、実質的に気密の柔軟な材料(124)が設けられており、前記柔軟な材料(124)が、前記ガス容器が何らかの漏れを検査されるときに前記ガス容器の面と接触する請求項11に記載のガス漏れ検知器。
【請求項13】
前記ハウジング(106)が、移動手段(110)を用いて前記ハウジングを前記ガス容器に向って移動させることにより、及び/又は、前記ガス容器を前記ハウジングに向って移動させることにより前記ガス容器に接続されることができる請求項1から12のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項14】
前記ガス容器内の前記ガスが、液化ガス、特には液化石油ガス(LPG)である請求項1から13のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項15】
前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れの検知が前記ハウジング(106)内部でのみ行われる請求項1から14のいずれかに記載のガス漏れ検知器。
【請求項16】
加圧ガスのガス容器弁ユニットからの第1の漏れ、及び/又は、前記ガス容器弁ユニットと前記ガス容器(104)との間の第2の漏れを検知する方法であって、
ハウジング(106)を前記ガス容器(104)に、前記ガス容器弁ユニットを取り囲むように、また、前記ガス容器の前記弁ユニットが設けられた面部を取り囲むように接続するステップと、
実質的に閉鎖された中空の空間を前記ハウジング(106)内に形成するために、前記ハウジングが前記面部に接続されたときに実質的に気密の接続を前記ハウジング(106)と前記面部との間にもたらすステップとを含み、前記方法が、さらに、
いずれのガス漏れも前記実質的に閉鎖された中空の空間内に残存している間に、前記ハウジング(106)内の前記実質的に閉鎖された中空の空間にて前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れを検知するステップを含む方法。
【請求項17】
前記第1の漏れ及び/又は前記第2の漏れを検知する方法が、漏れを検知する前に、及び/又は検知している間に、検知を妨げる可能性のあるいずれのガス又は粒子も前記ハウジング(106)から排除してハウジングを空にするために、及び/又は、いずれのガスの検知も改善するために気体を前記ハウジング(106)の内部に加えるステップ(114,116)をさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
複数のガス容器を輸送するための、複数のガス漏れ検知器(102)を含むガス漏れ検知システムであって、前記ガス漏れ検知器(102)の各々が、ガス容器充填システムにおいて及び/又はガス漏れ検知システムにおいて前記ガス容器を輸送するための輸送システムにおける輸送ユニットに取り付けられており、前記ガス漏れ検知器(102)が、前記輸送システムの前記輸送ユニットに沿って、前記ガス容器と共に、前記ガス容器の速度と同一の速度で移動されることができ、これにより、前記ガス漏れ検知器が、いずれのガス漏れをも、前記ガス容器(104)が固定の漏れ検知ステーションに輸送されるべき場合と比較して延長された時間にわたって検知するように動作可能であるガス漏れ検知システム。
【請求項19】
前記延長された期間が、前記容器が前記輸送システムにて輸送されている期間を含む請求項18に記載のガス漏れ検知システム。
【請求項20】
前記輸送ユニットが軸を中心として回転可能な回転コンベヤであり、前記回転コンベヤに複数の個々の位置が設けられており、前記位置の各々が、ガス容器を収容するためのものであり、前記個々の位置の少なくとも1つ、好ましくは2つ以上にガス漏れ検知器が設けられている請求項18又は19に記載のガス漏れ検知システム。
【請求項21】
前記ガス漏れ検知システムが、請求項1から15のいずれかに記載の1以上のガス漏れ検知器(102)及び制御システム(108)を含む、請求項18から20のいずれかに記載のガス漏れ検知システム。
【請求項22】
前記ガス漏れ検知システムが、さらに、ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを含み、前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットが、前記ガス漏れ検知器のハウジングを前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに向って移動させることにより、及び/又は、前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットを前記ガス漏れ検知器のハウジングに向って移動させることによりガス漏れ検知器にアクセス可能である請求項18から21のいずれかに記載のガス漏れ検知システム。
【請求項23】
ガス漏れ検知器にキャリブレーションを行うためのガス漏れ検知器キャリブレーションユニットであって、ガス漏れ検知器を前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットに向って移動させることにより、及び/又は、前記ガス漏れ検知器キャリブレーションユニットをガス漏れ検知器に向って移動させることによりガス漏れ検知器にアクセス可能であるガス漏れ検知器キャリブレーションユニット。
【請求項24】
少なくとも実質的にガス容器のガス容器弁ユニットとして設計され、また、ガス漏れ検知システムの一部として設けられ、また、前記ガス漏れ検知システムのガス漏れ検知専用位置の外側の位置から前記システムの前記ガス漏れ検知専用位置まで、及び、前記ガス漏れ検知システムのガス漏れ検知専用位置から、前記システムのガス漏れ検知専用位置の外側の位置まで移動されることができる請求項23に記載のガス漏れ検知器キャリブレーションユニット。
【請求項25】
実質的に、ガス容器弁ユニットとしてもガス容器の面の一部としても設計され、また、前記面の前記一部が、少なくとも前記ガス容器弁ユニットのすぐ近くの面である請求項24に記載のガス漏れ検知器キャリブレーションユニット。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−501138(P2011−501138A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529232(P2010−529232)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【国際出願番号】PCT/DK2008/050251
【国際公開番号】WO2009/049629
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(510106201)
【Fターム(参考)】