説明

ガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ

【課題】防犯性を向上させることができるガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタを得る。
【解決手段】ガレージ用ブラインドシャッタ14は、複数のスラット18によって構成されたシャッタ本体16を備えている。各スラット18は開閉可能に設けられており、ドライバが帰宅して入庫前にリモートコントローラを用いて開信号を送ると、シャッタ本体16が開放される前にスラット18が開放されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防犯性を考慮したガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ガレージにリモコンで遠隔操作可能な自動シャッタを設けた技術が開示されている。簡単に説明すると、この先行技術では、入庫時、リモコンを操作して開信号を送信すると、ガレージ内に設けられた受信機に開信号が受信される。受信機が開信号を受信すると、制御装置によって駆動装置が作動され、シャッタが開放される。
【0003】
これにより入庫が可能となり、入庫後シャッタを閉止させるべくリモコンを操作して閉信号を受信機に送信すれば、駆動装置が作動してシャッタが自動的に閉止される。なお、この先行技術では、シャッタの閉止時にシャッタの下端部が異物を挟んだ場合に、シャッタの入口下端側に設けられた光センサによって異物が検出され、制御装置によって駆動装置が逆転作動されることを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−71125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、昨今では防犯機能が高められた防犯化住宅を望む声が多い。
【0006】
しかしながら、上記先行技術に開示されたガレージによる場合、仮にガレージ内に不審者が居てもドライバは気づくことができない。このため、リモコンを使った遠隔操作によりドライバはシャッタを開放させてしまうことになるが、ガレージ内に不審者が居るような場合はシャッタを不用意に開けない方が安全である。従って、上記先行技術は、この点において改良の余地があった。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、防犯性を向上させることができるガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、ガレージ又はカーポートの入口に開閉可能に設けられたシャッタ本体と、前記シャッタ本体に設けられると共に各々軸線回りに回転可能に保持される複数のスラットと、前記シャッタ本体を自動開閉する第1開閉手段と、前記スラットを自動開閉する第2開閉手段と、所定の開閉制御情報が入力されることにより前記第1開閉手段に先行して前記第2開閉手段を作動させてスラットを所定開度開放させる制御手段と、を有している。
【0009】
請求項2記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項1記載の発明において、前記所定の開閉制御情報は、前記ガレージ又はカーポートの外部から送信された車両の位置情報である、ことを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項2記載の発明において、前記制御手段は、車両がガレージ又はカーポートから第1の距離まで近づいた場合に前記第2開閉手段を作動させて前記スラットを所定開度開放させる、ことを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項3記載の発明において、前記制御手段は、車両がガレージ又はカーポートから第1の距離よりも短い第2の距離まで近づいた場合に前記第1開閉手段を作動させて前記シャッタを開放させる、ことを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項1記載の発明において、前記所定の開閉制御情報は、前記ガレージ又はカーポートの外部の送信機から送信された開閉信号である、ことを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項5記載の発明において、前記制御手段は、最初に送られてきた開信号によって前記第2開閉手段を作動させて前記スラットを所定開度開放させる、ことを特徴としている。
【0014】
請求項7記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項6記載の発明において、前記制御手段は、続いて送られてきた開信号によって前記第1開閉手段を作動させて前記シャッタを開放させる、ことを特徴としている。
【0015】
請求項8記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の発明において、前記スラットにおける回転中心と反対側の端部には、スラットの開放時に前記シャッタ本体の外部から視認可能な第1照明手段が設けられており、前記制御手段は、スラットの開放時に当該第1照明手段を点灯又は点滅させる、ことを特徴としている。
【0016】
請求項9記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の発明において、前記ガレージ又はカーポートにはその内部を照らす第2照明手段が設けられており、前記制御手段は、スラットの開放時に当該第2照明手段を点灯させる、ことを特徴としている。
【0017】
請求項10記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の発明において、前記ガレージ又はカーポートは、ユニット建物で用いられる建物ユニットの躯体フレームを利用して構築されており、当該ガレージ又はカーポートの少なくとも入口に前記シャッタが取り付けられている、ことを特徴としている。
【0018】
請求項11記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の発明において、前記ガレージ又はカーポート或いは前記シャッタ本体には、太陽の高度を検知するための太陽光センサが配設されており、前記制御手段は当該太陽光センサによる検出結果に基づいて太陽の高度に応じて前記スラットの開度を調整する、ことを特徴としている。
【0019】
請求項1記載の本発明によれば、ガレージ又はカーポートの入口にはシャッタ本体が開閉可能に設けられており、更にシャッタ本体には複数のスラットが各々軸線回りに回転可能に保持されている。
【0020】
ここで、本発明では、所定の開閉制御情報が入力されると、制御手段によって第1開閉手段に先行して第2開閉手段が作動される。このため、第1開閉手段によってシャッタ本体が開放される前に、第2開閉手段によってスラットが先行して自動的に所定開度開放される。従って、入庫前にガレージ又はカーポート内に不審者が居ないかどうかを確認することができ、不審者が居る場合にはシャッタ本体を開放させることなく迅速に警察に通報等することができる。
【0021】
請求項2記載の本発明によれば、制御手段はガレージ又はカーポートの外部から送信された車両の位置情報に基づいて上記の第1開閉手段及び第2開閉手段の作動制御を行う。このため、ドライバが開閉操作をリモートコントローラ等を使って行う必要がない。
【0022】
請求項3記載の本発明によれば、車両がガレージ又はカーポートから第1の距離まで近づいた場合に制御手段によって第2開閉手段が作動され、スラットが所定開度開放される。つまり、車両がガレージ又はカーポートに近づくと自動的にスラットが先行して開放される。
【0023】
請求項4記載の本発明によれば、車両がガレージ又はカーポートから第1の距離よりも短い第2の距離まで近づくと、制御手段によって第1開閉手段が作動され、シャッタ本体が開放される。従って、車両は仮にガレージ又はカーポート内に不審者が居ると視認した場合には、それ以上ガレージ又はカーポートに近づかなければシャッタ本体は開放されないので、警察に通報する等の手段を講じることができる。
【0024】
一方、ガレージ又はカーポート内に不審者が居なければ、ガレージ又はカーポートに近づくだけでシャッタ本体が開放されるので、特別に開放操作をする必要もない。
【0025】
請求項5記載の本発明によれば、制御手段はガレージ又はカーポートの外部の送信機から送信された開閉信号に基づいて上記の第1開閉手段及び第2開閉手段の作動制御を行う。このため、カーナビゲーションシステムを搭載していない車両に対しても適用することができる。
【0026】
請求項6記載の本発明によれば、最初に送られてきた開信号により制御手段によって第2開閉手段が作動され、スラットが所定開度開放される。つまり、ガレージ又はカーポートの手前で停車した車両から開信号が送信されると、スラットが先行して自動的に開放される。
【0027】
請求項7記載の本発明によれば、続いて送られてきた開信号により制御手段によって第1開閉手段が作動され、シャッタ本体が開放される。従って、車両は仮にガレージ又はカーポート内に不審者が居ると視認した場合には、続いて行われる筈の開操作を行わなければシャッタ本体は開放されないので、警察に通報する等の手段を講じることができる。
【0028】
一方、ガレージ又はカーポート内に不審者が居なければ、続いて行われた開操作によってシャッタ本体が開放されるので、請求項4記載の発明ほどではないが、手動でシャッタ本体を開放させる場合に比べれば遥かに簡便である。
【0029】
請求項8記載の本発明によれば、スラットにおける回転中心と反対側の端部には第1照射手段が設けられており、スラットが開放される際に、制御手段によって第1照射手段が点灯又は点滅される。このため、ドライバはスラットが開放された状態にあるか否かを容易に判断することができる。
【0030】
請求項9記載の本発明によれば、ガレージ又はカーポートにはその内部を照らす第2照射手段が設けられており、スラットの開放時には、制御手段によって第2照射手段が点灯される。従って、夜間でもガレージ又はカーポート内に不審者が居るか否かを容易に判断することができる。
【0031】
請求項10記載の本発明によれば、ユニット建物にガレージ又はカーポートを設ける場合に、ユニット建物で用いられる建物ユニットの躯体フレームが利用されてガレージ又はカーポートが構築されるので、工場で予め建物ユニットの躯体フレームにガレージ用スラットシャッタを搭載し、この状態で建築現場まで輸送して、クレーンで据付けることができる。
【0032】
請求項11記載の本発明によれば、太陽光センサによって検出された検出結果は制御手段に出力されて、制御手段ではその検出結果から太陽の高度が求められる。そして、求められた太陽の高度に応じてスラットの開度が調整される。従って、例えば太陽の高度が高い場合にはスラットの開度を小さくしてガレージ又はカーポート内へ差込む光量を制限し、太陽の高度が低い場合にはスラットの開度を大きくしてガレージ又はカーポート内へ差込む光量を増加させるといった制御が可能である。
【発明の効果】
【0033】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、防犯性を向上させることができるという優れた効果を有する。
【0034】
請求項2記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、防犯性とドライバの利便性を両立させることができるという優れた効果を有する。
【0035】
請求項3記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、車両がガレージ又はカーポートに近づくと、開放されたブラインドを通してガレージ又はカーポート内に不審者が居るかどうかをすぐに視認することができるという優れた効果を有する。
【0036】
請求項4記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、高い防犯性と利便性の両立を図ることができるという優れた効果を有する。
【0037】
請求項5記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、防犯性と汎用性を両立させることができるという優れた効果を有する。
【0038】
請求項6記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、車両がガレージ又はカーポートの手前で停車したときに、開放されたスラットを通してガレージ又はカーポート内に不審者が居るかどうかをすぐに視認することができるという優れた効果を有する。
【0039】
請求項7記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、高い防犯性と利便性の両立を図ることができるという優れた効果を有する。
【0040】
請求項8記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、スラットの状態を容易に確認することができるという優れた効果を有する。
【0041】
請求項9記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、夜間における防犯性を向上させることができるという優れた効果を有する。
【0042】
請求項10記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、建築現場での作業を極力無くすことができるという優れた効果を有する。
【0043】
請求項11記載の本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタは、太陽の高度も加味してガレージ又はカーポート内の様子を視認し易くすることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態に係るガレージ用ブラインドシャッタの正面図である。
【図2】図1に示されるガレージ用ブラインドシャッタの駆動機構の要部を示す拡大斜視図である。
【図3】図2に示されるスラットを示す斜視図である。
【図4】作動説明図に係り、シャッタ本体が閉止された状態を示す斜視図である。
【図5】作動説明図に係り、ドライバが帰宅して車両がシャッタ前に停車している状態を示す斜視図である。
【図6】作動説明図に係り、スラットが開放された状態を示す斜視図である。
【図7】作動説明図に係り、シャッタ本体が開放された状態を示す斜視図である。
【図8】ガレージ用ブラインドシャッタのシステム構成を示すブロック図である。
【図9】制御フローを示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態に係るガレージ用ブラインドシャッタの制御フローを示すフローチャートである。
【図11】第3実施形態に係るカーポート用ブラインドシャッタの生産から施工までの工程の概略を示す説明図である。
【図12】第3実施形態のバリエーション1に係るカーポート用ブラインドシャッタの生産から施工までの工程の概略を示す説明図である。
【図13】第3実施形態のバリエーション2に係るカーポート用ブラインドシャッタの生産から施工までの工程の概略を示す説明図である。
【図14】第3実施形態のバリエーション3に係るカーポート用ブラインドシャッタの生産から施工までの工程の概略を示す説明図である。
【図15】第3実施形態の変形例に係るシャッタレールを示す斜視図である。
【図16】第3実施形態の変形例に係るコーナーピースを示す斜視図である。
【図17】(A)は第3実施形態の変形例に係るシャッタレールの継ぎ構造の第1例を示す斜視図であり、(B)は第2例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図9を用いて、本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタの第1実施形態について説明する。
【0046】
図1には、本実施形態に係るガレージ用ブラインドシャッタの正面図が示されている。また、図2には、当該ガレージ用ブラインドシャッタが備える駆動機構の斜視図が示されている。さらに、図3には、図1に示されるスラットの単品の斜視図が示されている。さらに、図4〜図7には、ガレージ用ブラインドシャッタの作動説明図が示されている。
【0047】
これらの図に示されるように、ガレージ10(図7参照)の入口12には、ガレージ用ブラインドシャッタ14が配設されている。ガレージ用ブラインドシャッタ14は、ガレージ10の入口12を開閉するシャッタ本体16と、シャッタ本体16が備える複数のスラット18と、シャッタ本体16を自動開閉する第1開閉手段としてのシャッタ開閉機構20と、スラット18を自動開閉する第2開閉手段としてのスラット開閉機構22と、これらのシャッタ開閉機構20及びスラット開閉機構22を制御する制御手段としてのコントローラ24(図8参照)と、を含んで構成されている。
【0048】
図1に示されるように、ガレージ用ブラインドシャッタ14は、ガレージ設置面26に立設された左右一対のシャッタレール28と、これらのシャッタレール28の上端部間に架け渡されたケーシング30と、によって構成された門型のシャッタ枠32を備えている。各シャッタレール28の断面形状は略コ字状とされており、一対のシャッタレール28は互いの溝部が対向するように配置されている。
【0049】
図2及び図3に示されるように、スラット18は長尺状に形成されており、断面形状は緩やかな略円弧状に形成されている。このスラット18の長手方向両側部には左右一対の支軸34が同軸上かつ互いに離反する方向へ突出されており、スラット18はこれらの支軸34を回転中心として回転可能とされている。なお、スラット18の開閉機構は左右で同一であるので、ここでは正面視で左側の開閉機構について説明する。
【0050】
図2に示されるように、上述したスラット開閉機構22は、第1ピニオンギヤ36、ラックバー38、スラット駆動モータ40及び第2ピニオンギヤ42によってその主要部が構成されている。
【0051】
支軸34はスラット18に対して固定されており、その端部には第1ピニオンギヤ36が固定されている。この第1ピニオンギヤ36に対応してシャッタレール28の底部側には、ラックバー38が配設されている。ラックバー38は、その長手方向がシャッタレール28の長手方向に一致するように配置されている。ラックバー38の屋外側の面には第1ラック歯44が形成されており、又ラックバー38の上端部の屋内側の面には第2ラック歯46が形成されている。
【0052】
第1ラック歯44には、スラット18ごとに設けられた第1ピニオンギヤ36が噛み合っている。また、第2ラック歯46には、ケーシング30内に設けられたスラット駆動モータ40の出力軸48に固定された第2ピニオンギヤ42が噛み合っている。従って、スラット駆動モータ40が駆動回転すると、スラット18が支軸34回りに所定開度回転するようになっている。なお、スラット駆動モータ40の第2ピニオンギヤ42と第2ラック歯46との間には、必要に応じて減速ギヤが介在される。また、ラックバー38及びスラット駆動モータ40は、図示しないスライド機構によって第1ピニオンギヤ36に対して接近(図1の矢印A方向)及び離間(図1の矢印A方向と反対方向)する方向へスライド可能にかつ一体的に保持されている。
【0053】
一方、シャッタ開閉機構20は、シャッタ駆動モータ50、巻取りロール52及びワイヤ54によってその主要部が構成されている。
【0054】
ケーシング30内にはシャッタ駆動モータ50が配設されている。シャッタ駆動モータ50の出力軸56には、円柱状に形成された巻取りロール52が固定されている。巻取りロール52は、外周面に螺旋状の溝が形成されたワイヤ巻取り部58と、外周面が平滑面とされたスラット巻取り部60とが軸方向に隣接して設けられている。従って、シャッタ駆動モータ50が駆動回転すると、ワイヤ巻取り部58及びスラット巻取り部60が同期して一体に同一方向へ回転するようになっている。
【0055】
ワイヤ巻取り部58には、ワイヤ54の一端部が係止されている。さらに、ワイヤ54の中間部には、支軸34と対応する位置ごとに環状の連結環62が取り付けられている。連結環62の内部には、弾性材料によって構成されると共に軸芯部に支軸34を挿通させるための挿通孔が形成されたブッシュ64が嵌合されている。スラット18から突出された支軸34は、ブッシュ64の軸芯部の挿通孔に挿通され、この状態で相対回転自在にブッシュ64に支持されている。
【0056】
また、スラット巻取り部60の外周面には、スラット18が層状に巻き付けられるようになっている。
【0057】
さらに、図3に示されるように、上述したスラット18の先端部(下端部)には、バー状に形成された照明部66が埋設されている。照明部66は投光面68が外部に露出されている。スラット18が閉止状態のときには投光面68はその直下に連接するスラット18の上端部に重なって外部から視認できず、スラット18が開放状態になると投光面68は外部に向けられて視認できるようになっている。なお、ガレージ10の内部には、照明装置70(図7参照)が取り付けられている。
【0058】
次に、ガレージ用ブラインドシャッタ14のシステム構成について説明する。
図1に示されるように、シャッタ枠32のシャッタレール28の近傍には、ドライバが操作するリモートコントローラからの信号P(図6、図7参照)を受信する受信部72が設けられている。なお、ガレージ10内にも受信部74(図7参照)が設けられている。また、ケーシング30の前面には、太陽の高度を検出するための太陽光センサ76が配設されている。
【0059】
図8に示されるように、上述した受信部72、74及び太陽光センサ76はコントローラ24に接続されており、検出情報をコントローラ24にそれぞれ出力するようになっている。さらに、コントローラ24には、スラット駆動モータ40、シャッタ駆動モータ50、照明部66及び照明装置70が接続されており、その駆動制御及び点灯制御が成されるようになっている。
【0060】
(作用・効果)
次に、図4〜図7に示される作動説明図及び図9に示されるフローチャートを用いて本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0061】
図4に示された状態がシャッタ本体16の閉止状態であり、車両78が出庫した後の状態である。なお、この状態のときには、ガレージ10の内部を外部から視認することはできない。
【0062】
図9に示されるように、まず、ステップ100で、リモートコントローラからの開信号P(図6、図7参照)が入力されたか否かが判断される。ステップ100で否定されれば、ドライバはまだ帰宅していないと判断され、ステップ100の判断が繰り返される。
【0063】
一方、ステップ100で肯定された場合、即ち図5に示されるようにドライバが帰宅し、図6に示されるようにリモートコントローラから開信号Pが送信されてそれが受信部72で受信された場合には、ステップ102へ移行し、スラット18が所定開度だけ開放される。
【0064】
具体的には、まず、コントローラ24によって図示しないスライド機構が駆動される。これにより、ラックバー38及びスラット駆動モータ40が所定ストロークだけ屋外側(図2の矢印A方向)にスライドされ、第1ラック歯44と第1ピニオンギヤ36とが噛み合わされる。すなわち、スラット駆動モータ40の駆動力が伝達される状態とされる。
【0065】
次いで、スラット駆動モータ40が駆動され、出力軸48が所定回転数だけ反転方向へ駆動される。その結果、第2ピニオンギヤ42が同一方向へ回転され、ラックバー38が所定ストロークだけ下方へスライドされる。これにより、スラット18の第1ピニオンギヤ36が所定回転数だけ正転方向へ回転される。その結果、スラット18が所定開度だけ開放されるので、ドライバはガレージ10内に不審者が居るかいないかを視認することができる。
【0066】
ステップ102が終了すると、ステップ104へ移行し、再度開信号Pが入力されたか否かが判断される。ここで、仮に図6に示されるように、ガレージ10内に不審者が居ればドライバはスラット18間の隙間から不審者を視認することができる。従って、再度開信号Pを送信することはないので、ステップ104は否定され、ステップ100へ戻る。従って、シャッタ本体16が開放されることはないので、警察に通報等することが可能になる。
【0067】
一方、ガレージ10内に不審者が居なければ、ドライバはリモートコントローラを操作して開信号Pを再度送信する。このため、ステップ104は肯定され、ステップ105に移行し、スラット18が閉止されると共に図示しないスライド機構が駆動されてスラット駆動モータ40及びラックバー38が屋内側へ一旦退避される。すなわち、スラット駆動モータ40の駆動力が第1ピニオンギヤ36に伝達される状態が解除される。次に、ステップ106へ移行し、シャッタ本体16が開放される。
【0068】
具体的には、まず、コントローラ24によってシャッタ駆動モータ50が駆動される。これにより、ワイヤ巻取り部58にワイヤ54が巻き取られていくと共に、スラット18がスラット巻取り部60の外周面に巻き付けられていく(図2にスラット18がスラット巻取り部60に一巻きされた状態が二点鎖線で示されている。)。なお、スラット巻取り部60の外周面に連結環62や第1ピニオンギヤ36が乗り上げることがないように、スラット巻取り部60の軸方向寸法が予め設定されている。
【0069】
上記の如くしてシャッタ本体16が開放されると、図7に示されるように入庫が可能となる。その後、ステップ108へ移行し、閉信号が入力されたか否かが判断される。すなわち、ドライバが入庫した後、リモートコントローラによってガレージ10内の受信部74によって閉信号が受信されたか否かが判断される。ステップ108で否定された場合はステップ100に戻り、ステップ108で肯定された場合はステップ110に移行し、シャッタ駆動モータ50が所定回転数だけ駆動回転される。これにより、シャッタ本体16は閉止される。
【0070】
このように本実施形態では、シャッタ本体16の開放に先行してスラット18が開放されるので、入庫前にガレージ10内に不審者が居ないかどうかを容易に確認することができ、不審者が居る場合にはシャッタ本体16を開放させることなく迅速に警察に通報等することができる。従って、本実施形態によれば、防犯性を向上させることができる。
【0071】
また、本実施形態では、リモートコントローラから送信された開信号Pに基づいてスラット18及びシャッタ本体16の開閉制御を行うので、カーナビゲーションシステムを搭載していない車両に対しても適用することができる。よって、本実施形態によれば、防犯性と汎用性を両立させることができる。
【0072】
さらに、本実施形態では、1回目の開信号Pが受信部72に受信されることによりスラット18が自動的に開放され、続いて行われる二回目の開信号Pが受信部72に受信されることによりシャッタ本体16が自動的に開放される制御としたので、高い防犯性と利便性の両立を図ることができる。
【0073】
なお、本実施形態では、照明部66の点灯をフローチャートに含めなかったが、ステップ100が肯定された場合に照明部66を点灯(又は点滅でもよい。)させてからステップ102へ移行させるようにしてもよい。この場合、ドライバはスラット18が開放された状態にあるか否かを照明部66の照明によって容易に判断することができる(この点は、後述する第2実施形態でも同様である。)。
【0074】
また、本実施形態では、照明装置70の点灯をフローチャートに含めなかったが、スラット18の開放時には照明装置70が点灯されるようにしてもよい。すなわち、、ステップ100が肯定された場合には、照明部66を点灯又は点滅させると共に照明装置70を点灯させてから、ステップ102へ移行させるようにしてもよい。この場合、夜間でもガレージ10内に不審者が居るか否かを容易に判断することができ、ひいては夜間における防犯性を向上させることができる。なお、照明装置70を点灯させる場合は、季節ごとに夕方から明け方までの時間を設定して行われる(この点は、後述する第2実施形態でも同様である。)。
【0075】
さらに、太陽光センサ76からの検出結果に基づいてスラット18の開度を変更してもよい。太陽光センサ76としては、受光素子と棒を使って受光素子上に影を作ることで太陽光の入射方向と高度を検出する構成や、開口から太陽光が入射しどの受光素子で受光したかによって太陽光の入射方向と高度を検出する構成等が適用可能である。そして、コントローラ24で太陽光センサ76から入力された検出結果に基づいて太陽光の入射方向と高度を求め、それに応じてスラット18の開度が調整される。例えば、例えば太陽の高度が高い場合にはスラット18の開度を小さくしてガレージ10内へ差込む光量を制限し、太陽の高度が低い場合にはスラット18の開度が大きくしてガレージ10内へ差込む光量を増加させるといった制御が可能である(この点は、後述する第2実施形態でも同様である。)。
【0076】
また、シャッタ枠32又はその近傍に雨滴センサを設けて、以下に説明する制御を付加してもよい。リモートコントローラに通風モードボタンを設定しておき、家人がガレージ10内からリモートコントローラを操作して受光部74に通風モードの信号を受信させると、スラット18が所定開度開放されるようにしておく。これにより、ガレージ10内に風が入る。その後、家人がガレージ10から離れてから降雨となり、スラット18間の隙間から雨が降り込むような場合には、雨滴センサでこの状態を検出し、コントローラ24によって自動的にスラット18を閉止させる。そして、この状態でドライバが帰宅して開信号Pを送信してきたら、雨滴センサの信号に優先して開信号Pによるスラット18の開放制御がなされるようにしてもよい(この点は、後述する第2実施形態でも同様である。)。
【0077】
〔第2実施形態〕
次に、図1及び図10を用いて、本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタの第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0078】
図1に示されるように、この第2実施形態では、ケーシング30の上端部に、GPSによる位置情報を受信する受信アンテナ80が設けられている。
【0079】
図10に示されるように、まずステップ120で、受信アンテナ80から車両78の位置情報が取り込まれる。次に、ステップ122で、車両78からガレージ10までの距離Lが演算される。次いで、ステップ124で、演算された距離Lが第1の距離L1以下になったか否かが判断される。ステップ124で否定された場合はステップ120に戻り、ステップ124で肯定された場合はステップ126に移行し、スラット18が開放される。なお、スラット18の開放作動は前述した第1実施形態で説明した通りである。
【0080】
次に、ステップ128へ移行し、再び距離Lが第2の距離L2以下になった否かが判断される。ステップ128で否定された場合はステップ120に戻り、ステップ128で肯定された場合はステップ130に移行してシャッタ本体16が開放される。なお、シャッタ本体16の開放作動は前述した第1実施形態で説明した通りである。
【0081】
その後、ステップ132で距離Lが0になったか否かが判断される。すなわち、車両78がガレージ10に入庫したか否かが判断される。ステップ132で否定された場合は、ステップ120に戻り、ステップ132で肯定された場合はステップ134へ移行し、スラット18が閉止される。続いてステップ136に移行し、シャッタ本体16が閉止されて終了する。
【0082】
上記構成によっても、シャッタ本体16の開放動作に先行してスラット18の開放動作がなされるので、前述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0083】
また、本実施形態では、車両78の位置情報に基づいてスラット開閉機構22及びシャッタ開閉機構20の作動を制御するので、ドライバが開閉操作をリモートコントローラ等を使って行う必要がない。このため、本実施形態によれば、防犯性とドライバの利便性を両立させることができる。さらに、リモートコントローラ等の操作手段を使った場合には、当該操作手段が電池切れであったり、紛失した場合にはスラット18の開放操作及びシャッタ本体16の開放操作を行うことができないが、本実施形態によれば、そのような不具合はない。
【0084】
〔第3実施形態〕
次に、図11〜図17を用いて、本発明に係るガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタの第3実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0085】
まず、この第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態で説明したガレージ用ブラインドシャッタ14をカーポートに用いている。そこで、以下の説明においては、第1実施形態及び第2実施形態で説明した「ガレージ用ブラインドシャッタ」を「カーポート用ブラインドシャッタ」と称すことにする。また、以下に説明するカーポート用ブラインドシャッタの構成はすべて同一であるが、設置する位置によって適宜「第1の」等の接頭語を付けると共に符合を変えることにする。
【0086】
図11に示されるように、この第3実施形態では、ユニット建物に用いられる建物ユニット150の躯体フレーム152をカーポート154として用いると共に、かかるカーポート154に第1のカーポート用ブラインドシャッタ156及び第2のカーポート用ブラインドシャッタ158を搭載した点に特徴がある。
なお、図11に示されるカーポート154は、1個の建物ユニット150でカーポートを完結させた場合の例である。
【0087】
まず、図11(A)を用いて建物ユニット150の構成について概説すると、建物ユニット150は箱型ユニットとされており、四隅に立設された4本の柱160と、柱160の上端部間に架け渡された長短二種類の天井大梁162、163と、柱160の下端部間に架け渡された長短二種類の床大梁164、165と、によってユニットの躯体フレーム152が構成されている。なお、上記構造は箱型ユニットの概略構造であり、生産性等の観点から細部の構成は適宜変更される。例えば、柱160の上端部を天井仕口として独立させ、当該天井仕口と天井大梁162、163とで天井フレームを構成すると共に、床側についても同様に構成し、天井フレーム、床フレーム及び4本の柱に三分割したものを工場内で組み立てて建物ユニットの躯体フレームを構成するといったことが行われる。
【0088】
ここで、図11(B)に示されるように、躯体フレーム152の天井面における紙面奥側の天井大梁163には、第1のカーポート用ブラインドシャッタ156が取り付けられている。これに対応して、躯体フレーム152における天井面の桁側の天井大梁162には、シャッタ本体16の移動をガイドするためのシャッタレール28がそれぞれ取り付けられている。また、躯体フレーム152の妻側面(前面)に配置された一対の柱160にも、シャッタレール28と同一断面形状の別のシャッタレール28’が取り付けられている。さらに、双方のシャッタレール28、28’の端部間には、両端部の接線が直交する四分円形状部を有するコーナーピース166が接続されている。これにより、シャッタレール28、コーナーピース166及びシャッタレール28’が一体となって二本一組の連続したシャッタレール168が構成されている。なお、シャッタレール28、コーナーピース166及びシャッタレール28の断面形状はコ字状とされ、スラット18の両端部から突出する左右一対の支軸34が断面内部を移動するようになっている。
【0089】
一方、躯体フレーム152の桁側面(側面)における紙面奥側の柱160にも、第2のカーポート用ブラインドシャッタ158が取り付けられている。これに対応して、躯体フレーム152における桁側面(側面)の天井大梁162と床大梁164には、シャッタ本体16の移動をガイドするためのシャッタレール28がそれぞれ取り付けられている。
【0090】
(作用・効果)
上記構成によれば、まず、図11(A)に示されるように、工場で建物ユニット150の躯体フレーム152が用意される。次いで、図11(B)に示されるように、躯体フレーム152の天井面側と桁側面側に第1のカーポート用ブラインドシャッタ156及び第2のカーポート154がそれぞれ取り付けられる。これにより、カーポート154が構成される。なお、この作業も工場内で行われる。次いで、図11(C)に示されるように、輸送トラック170の荷台にカーポート154を積み込み、図11(D)に示されるように、建築地でクレーンを使って輸送トラック170の荷台からカーポート154を吊り降ろし、地面に床大梁164、165が埋め込まれる。なお、図11(D)に示した一点鎖線GLが地面である。
【0091】
使用に際しては、天井面側の第1のカーポート用ブラインドシャッタ156については、天井面を覆うと共にコーナーピース166に案内されて妻側面(前面)まで覆うものとして使用される。また、桁側面側の第2のカーポート用ブラインドシャッタ158については、当該桁側面(側面)のみを覆うものとして使用される。
【0092】
このように本実施形態では、ユニット建物にカーポートを設ける場合に、ユニット建物で用いられる建物ユニット150の躯体フレーム152を利用し、これに必要個数のカーポート用ブラインドシャッタ(第1のカーポート用ブラインドシャッタ156及び第2のカーポート用ブラインドシャッタ158)を取り付けることで、カーポート154を構築させる構成としたので、工場で予め建物ユニット150の躯体フレーム152に第1のカーポート用ブラインドシャッタ156及び第2のカーポート用ブラインドシャッタ158を搭載し、この状態で建築現場まで輸送して、クレーンで据付けることができる。従って、施工現場での作業を極力無くすことができる。換言すれば、最小限の施工でカーポート154を構築することができる。
【0093】
また、第1のカーポート用ブラインドシャッタ156及び第2のカーポート用ブラインドシャッタ158の躯体フレーム152への組付が工場で行われるため、品質が安定化するメリットもある。
【0094】
さらに、施工現場での最終仕上げを最小限にすることができるため、施工時の近隣への影響(騒音や振動等)を最小限にすることができる。
【0095】
加えて、天井面側のシャッタレール28と妻側面(前面)側のシャッタレール28とをコーナーピース166を使って連続的に接続したので、カーポート用ブラインドシャッタの使用個数を削減することができると共にカーポート154の外観に現れる凸部(カーポート用ブラインドシャッタ)が減る分、意匠性を向上させることができる。
【0096】
<バリエーション>
次に、図12〜図14を用いて幾つかのバリエーションについて説明する。
【0097】
(バリエーション1)
図12に示されるカーポート172では、図11に示される天井面側の第1のカーポート用ブラインドシャッタ156を、天井面側の第3のカーポート用ブラインドシャッタ174と、妻側面(前面)側の第4のカーポート用ブラインドシャッタ176と、に分割した点に特徴がある。
【0098】
上記構成によれば、天井面側の第3のカーポート用ブラインドシャッタ174によって天井面が開閉され、妻側面(前面)側の第4のカーポート用ブラインドシャッタ176によって妻側面(前面)が開閉される。
【0099】
また、天井面側の第3のカーポート用ブラインドシャッタ174と妻側面(前面)側の第4のカーポート用ブラインドシャッタ176とが別個独立に設けられているため、図11(B)に示される構成の場合に使用されたコーナーピース166を使用しなくても済む。
【0100】
(バリエーション2)
図13に示されるカーポート178では、複数(ここでは2個)の建物ユニット150の躯体フレーム152が連接されている。そして、一方の建物ユニット150の躯体フレーム152の天井面における長辺側の天井大梁162には、図11(B)に示される第1のカーポート用ブラインドシャッタ156(但し、シャッタ本体16の幅はこちらの方が広く、長さは短い)が取り付けられており、妻側面(側面)側の柱160には、第2のカーポート用ブラインドシャッタ158が取り付けられている。他方の建物ユニット150の躯体フレーム152には、シャッタレール28とコーナーピース166のみが取り付けられている。つまり、構成的には図11(B)に示される構成を踏襲し、複数ユニット化したものとなっている。
【0101】
上記構成によっても、図11(B)に示される第1のカーポート用ブラインドシャッタ156、第2のカーポート用ブラインドシャッタ158と同様の使用の仕方がなされ、同様の作用効果が得られる。
【0102】
また、複数の建物ユニット150の躯体フレーム152を連接させているので、大型のカーポート178が得られる。
【0103】
(バリエーション3)
図14に示されるカーポート180では、複数(ここでは2個)の建物ユニット150の躯体フレーム152が連接されている点で、バリエーション2と同様である。また、天井面側の第3のカーポート用ブラインドシャッタ174と桁側面(前面)側のガレージ用ブラインドシャッタ14とを別個独立に設けた点で、バリエーション1と同様である。
【0104】
従って、この構成の場合、バリエーション1の作用効果とバリエーション2の作用効果の両方が得られる。
【0105】
<細部の変形例>
次に、図15〜図17を用いて、細部の変形例について説明する。
【0106】
図15に示されるように、この変形例では、スラット18の移動をガイドするシャッタレール182が、スラット18の支軸34が挿入されるコ字状断面のレール部182Aと、このレール部182Aの一方の開口端から垂直に延設された取付部182Bとによって構成されている。これに対応して、図16に示されるように、コーナーピース184もシャッタレール168と同一の断面形状とされており、レール部184Aと取付部184Bとによって構成されている。さらに、図17(A)に示されるように、シャッタレール182を分割する場合には、一方のレール186と他方のレール188との接合部分に湿式のシール材190を充填してから、継ぎ部材192を当て、ビス194で固定するようにしてもよい。別の手法として、一方のレール186’と他方のレール188’との接合部分189をジグザグ形状にし、両者を噛み合せてからビス194で固定する継ぎ方でもよい。
【0107】
なお、図16及び図17に図示したように、コーナーピース184のレール部184A内及び一方のレール186、186’及び他方のレール188、188’内に異物の侵入を防ぐブラシ196を設けてもよい。
【符号の説明】
【0108】
10 ガレージ
12 入口
14 ガレージ用ブラインドシャッタ
16 シャッタ本体
18 スラット
20 シャッタ開閉機構(第1開閉手段)
22 スラット開閉機構(第2開閉手段)
24 コントローラ(制御手段)
66 照明部(第1照明手段)
70 照明装置(第2照明手段)
72 受信部
76 太陽光センサ
78 車両
80 受信アンテナ
150 建物ユニット
152 躯体フレーム
154 カーポート
156 第1のカーポート用ブラインドシャッタ
158 第2のカーポート用ブラインドシャッタ
172 カーポート
174 第3のカーポート用ブラインドシャッタ
176 第4のカーポート用ブラインドシャッタ
178 カーポート
180 カーポート
P 開信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガレージ又はカーポートの入口に開閉可能に設けられたシャッタ本体と、
前記シャッタ本体に設けられると共に各々軸線回りに回転可能に保持される複数のスラットと、
前記シャッタ本体を自動開閉する第1開閉手段と、
前記スラットを自動開閉する第2開閉手段と、
所定の開閉制御情報が入力されることにより前記第1開閉手段に先行して前記第2開閉手段を作動させてスラットを所定開度開放させる制御手段と、
を有するガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項2】
前記所定の開閉制御情報は、前記ガレージ又はカーポートの外部から送信された車両の位置情報である、
ことを特徴とする請求項1記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項3】
前記制御手段は、車両がガレージ又はカーポートから第1の距離まで近づいた場合に前記第2開閉手段を作動させて前記スラットを所定開度開放させる、
ことを特徴とする請求項2記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項4】
前記制御手段は、車両がガレージ又はカーポートから第1の距離よりも短い第2の距離まで近づいた場合に前記第1開閉手段を作動させて前記シャッタを開放させる、
ことを特徴とする請求項3記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項5】
前記所定の開閉制御情報は、前記ガレージ又はカーポートの外部の送信機から送信された開閉信号である、
ことを特徴とする請求項1記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項6】
前記制御手段は、最初に送られてきた開信号によって前記第2開閉手段を作動させて前記スラットを所定開度開放させる、
ことを特徴とする請求項5記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項7】
前記制御手段は、続いて送られてきた開信号によって前記第1開閉手段を作動させて前記シャッタを開放させる、
ことを特徴とする請求項6記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項8】
前記スラットにおける回転中心と反対側の端部には、スラットの開放時に前記シャッタ本体の外部から視認可能な第1照明手段が設けられており、
前記制御手段は、スラットの開放時に当該第1照明手段を点灯又は点滅させる、
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項9】
前記ガレージ又はカーポートにはその内部を照らす第2照明手段が設けられており、
前記制御手段は、スラットの開放時に当該第2照明手段を点灯させる、
ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項10】
前記ガレージ又はカーポートは、ユニット建物で用いられる建物ユニットの躯体フレームを利用して構築されており、
当該ガレージ又はカーポートの少なくとも入口に前記シャッタが取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。
【請求項11】
前記ガレージ又はカーポート或いは前記シャッタ本体には、太陽の高度を検知するための太陽光センサが配設されており、
前記制御手段は当該太陽光センサによる検出結果に基づいて太陽の高度に応じて前記スラットの開度を調整する、
ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のガレージ又はカーポート用ブラインドシャッタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−281112(P2010−281112A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135465(P2009−135465)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】