説明

キシリトール含有可食性製品

本発明は、キシリトールを含んでなる可食性製品の製造方法であって、(a)約60質量%〜約100質量%のキシリトールを含んでなる組成物を、キシリトールをスラリーに形成し、維持するのに十分な条件下エクストルージョン装置内で押出加工処理にかける工程;及び
(b)次いで、押出加工されたスラリーを形成し、生成物を固化して固体を形成する工程;を含んでなる、上記製造方法に関する。本発明は、さらに、それから製造された製品を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キシリトールを含んでなる非圧縮性可食性(comestible)製品の製造方法、及びそれから製造されるキシリトールを含んでなる可食性製品に関する。
【背景技術】
【0002】
キシリトールは、天然に産する五炭の糖アルコールである。それは多くの果実類や野菜類に天然に見出され、そして代謝が正常である間は、ヒトの体で作られる。甘い結晶性生産物で、白色、無臭で、水に可溶である。結晶形では、口中で迅速に溶解する。溶解の負熱を有し、それにより口に心地よいリフレッシュ効果及び清涼効果をもたらす。
【0003】
その清涼効果に加えて、キシリトールは、関心ある甘味特性を有する。スクロースを基準点として取り、それに1の甘味値があるとすれば、キシリトールは、同じ程度の甘味を有することが見出されている。従って、キシリトールは砂糖代用品である。それは、実際に、スクロースと同様の甘味と嵩高さを有し、カロリーは1/3より少なく(2.4カロリー/g)、不快な後味はない。現在、それは食品、医薬品、口腔衛生製品として世界中で認可されている。例えば、キシリトールは、品名をいくつか挙げてみると、菓子類、ベーキング製品、穀物加工食品、デザート類、ジャム類、飲料、チョコレート、チューインガム、ガムドロップ、及びアイスクリームなどに広範に使用されている。それはまた、錬り歯磨のような口腔衛生製品の製造に、そして医薬品に使用されている。さらに、それは、糖尿病患者によって消費される食料品に入れられるスクロース代用品として使用される。
【0004】
さらに、キシリトールは、他の知られたポリオール類とは異なる、デンタルヘルスにとっての関心ある特性を有する。それは、実のところ、抗う触性で、すなわちそれは口腔内に存在する細菌にとって基質として機能し得ない。その上、それはまた、う触症を予防するのに役割を果たす。それは、う触症に関係する主要な細菌、ストレプトコッカス ミュータンスの増殖を阻害する。キシリトールが歯及び損傷した歯のエナメル質の再石灰化を促進することが示されているので、最近キシリトール含有キャンデーに関心が高まっている。また、キシリトールの常用が母親から新生児へのう触性ストレプトコッカス ミュータンス細菌の転移を阻害し得ることが、見出されている。研究によれば、母親が新生児口中のストレプトコッカスの主要な感染源であること、そしてこれら細菌によるコロニー形成を阻害又は遅延させることが、後年の虫歯の有意な減少に導くことが、示されている。さらに、キシリトールは歯垢の蓄積を減少させ、歯垢の再増殖を阻害する。
【0005】
さらに、それは唾液流量を増加させる。唾液は歯を清潔に保ち、歯をう触から保護し、そしてこれはう触プロセスの初期段階において惹き起こされる損傷を修復するのに役割を果たす。
【0006】
従って、これらの様々な応用に使用するためのキシリトールを含んでなる製品の製造方法を有することは重要である。
【0007】
そのような製品の一つは、キシリトールを含んでなるハードキャンデーである。しかしながら、キシリトールのハードキャンデーの製造は挑戦的である。キシリトールのガラス転移は32F(0C)より下であり、通常のハウスホールド条件ではそれは液体で存在することになるが、その不安定性のために、それは粗く一緒に成長して二、三の大きな結晶にゆっくり変換するので、キシリトールを結晶のないハードキャンデーにすることは困難である。その上、それは結晶として良好に圧縮しない。
【0008】
さらに、キシリトールを含んでなるハードキャンデーの調製では、従来、キシリトールを完全に溶融して、溶融マス(mass)を形成する。その溶融マスを機械的に攪拌するか、又はキシリトール結晶を結晶種として入れて、結晶化を惹き起こさせる。次いで、生じた結晶種を入れたマスを、積層フォーマット中混ぜ、ここでイソマルトベースをまずデポジットし、次いでキシリトール層をデポジットするか、又はキシリトールを型(mold)の中でイソマルトと共デポジット(codeposited)して、ハードキャンデーを製造する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この方法で、しばしば遭遇する問題は、最終生成物が通常吸湿性で、べとべとすることである。さらに、溶融マスは、しばしば思いがけず、機械装置類及び/又は機器中で結晶化し、それにより機械装置類及び/又は機器を詰まらせる。さらに、一旦種結晶を添加すると、結晶種を入れた溶融マスの粘性は、制御が非常に困難である。その上、生成物は非常に温度感受性である。結晶種を入れたマスは、温度がキシリトールの融点より下に降下すると迅速に濃くなり、結晶化し、一方温度が融点よりも上に上昇すると、種結晶の溶融に起因して、薄くなる。結果として、結晶種を入れたマスの粘性や密度は、溶融状態に長時間晒された際に変動する傾向があり、これは、結晶種を入れたマスのいかなる一様性欠如も、一様性に欠けるピースの質量及び起こり得る機器の故障に至らしめるデポジットハードキャンデー製造ラインでは、特に望ましくない。さらに、生じたキャンデーは、全く硬く、噛み切ることは困難である。
【0010】
本発明者らは、先行技術の方法を改変することによってキシリトールを含んでなるハードキャンデーを製造するための新規な方法を研究していた。本発明者らは、掻き取り表面熱交換器(emitted scraped surface heat exchanger )において、温度をキシリトールの融点又はそれより高い温度に維持して、ハードキャンデーを調製し始めた。
本発明者らは、最初に、完全に溶融して作動させたにもかかわらず、掻き取り表面熱交換器中の温度をキシリトールの融点より下に低下させると、キシリトールの結晶が掻き取り表面熱交換器中に形成し始めて、機械を詰まらせ始める。一旦キシリトールが再結晶化すると、共に作動させることは極めて困難になる。本発明者らは、また、その製品が硬く、容易には噛み切れないことに気づいた。さらに、本発明者らは、放射した掻き取り表面熱交換器の温度があまりに熱い場合、そのような材料は取り扱いが困難であり、得られた製品は望ましくないことを確認した。
【0011】
しかしながら、本発明者らは、エクストルーダー中でキシリトールを完全には溶融させない場合、結果として生じた製品は異なっており、その固体を完全に溶融し、掻き取り表面熱交換器中で溶融した固体を再結晶化させて得られたキシリトールを含んでなる製品よりも、非常に柔軟であることを知見した。さらに、本発明者らによって見出された方法では、キシリトールが再結晶化されてはいなかったので、エクストルーダーがもはや詰まってしまうこともなかった。
【0012】
従って、本発明は、上で列挙した課題を克服するこの方法を開示し、優れた風味インパクト(flavor impact)および強い清涼感を有する製品を提供する。さらに、それと同時に、製造される製品は、容易に噛み切ることが可能である軟質の製品である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の概要
本発明は、一つの実施態様において、キシリトールを含んでなる固体非圧縮性可食性製品の製造方法を対象とし、該方法は:
(a)固体のキシリトールを約60質量%から最大で100質量%まで(100質量%を含む)の範囲の量で含んでなる組成物を、該組成物中のキシリトールを部分的に溶融させ、スラリーを形成するのに十分な条件下でエクストルージョン装置中押出加工処理にかけて、該組成物を、それがエクストルージョン装置を通過し、そしてエクストルージョン装置を出るとき、スラリーとして維持する工程;
(b)工程(a)からの押出加工された生成物を所望の形状に形成する工程;及び
(c)工程(b)の生成物を冷却して、固体を形成する工程;
を含んでなる。
【0014】
本発明は、また、上述の方法の生成物をも対象とする。実施態様において、それは約60質量%〜約100質量%のキシリトールを含んでなり、不規則な形状の結晶を有し、そしてこれは、8.20mmのベース幅、13.26mmのベース長さ、8.71mmの高さ、垂直と側面との間の10%の角度を有し、0.25mmの半径フィレットを有し、そして質量が約0.75gのヤーツ(yertz)形状に成形した(molded)場合、約110MPa未満のピース破壊圧及び約200〜400秒の溶解速度を有する、食料品であり、該食料品はその組成物の約1%未満の含水量を有し、該食料品は、20未満のDE(デキストロース当量)を有する単糖類及び二糖類及びマルトデキストリン、及びキシリトール以外の糖アルコールを実質的に含有しない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に利用することができる単軸スクリューエクストルーダー(single screw extruder)システムを示す図である。
【図2a】各々図1のエクストルーダーシステムの横断面を示す。
【図2b】各々図1のエクストルーダーシステムの横断面を示す。
【図2c】各々図1のエクストルーダーシステムの横断面を示す。
【図3】デポジターの実施態様を示す図である。
【図4】実施例10のキシリトール組成物のドロップの400倍に拡大した顕微鏡画像を示す図である。
【図5】実施例11のドロップデポジットしたキシリトール組成物の顕微鏡写真を示す図である。
【図6a】ヤーツ形状に成形したキシリトール組成物の写真を表す図である。図6aは正面図である。
【図6b】ヤーツ形状に成形したキシリトール組成物の写真を表す図である。図6bは上面図である。
【図6c】ヤーツ形状に成形したキシリトール組成物の写真を表す図である。図6cは側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
発明の詳細な説明
上述したように、本発明の実施態様は、キシリトールを含んでなる可食性製品を調製する方法を対象とする。本発明の範囲内の可食性製品は、ハードキャンデー、フルーツドロップ又は咳止めドロップ又はキャンデードロップなどのドロップ等、又は実質的にキシリトールで構成される任意の成形形状の製品を含む。あるいは、可食性製品は、医薬品であっても良い。製品は、コーティングされていなくても良く、又は菓子類の技術分野で通常使用されるコーティング剤でコーティングされていても良い。実施態様において、製品は、コーティング剤を含め、実質的に糖を含まない、すなわちスクロースのような糖を全く含有しない。本明細書で使用されるように、用語「糖」は、アルドース及びケトースをいい、これらは単糖類及び二糖類である。
【0017】
除外されるこれらの糖としては、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、エリトルロース、リブロース、キシルロース(xyulose)、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、マルトース、ラクトース、スクロースなどが挙げられるが、これらに限定されない。「実質的に含まない」によって、それは、製品が、たとえ存在したとしても、多くとも痕跡量の任意の糖を、すなわち糖含量が約1質量%未満で、含有することを含意する。
【0018】
本発明の可食性製品の主要な成分は、キシリトールである。キシリトールは、結晶形(又は顆粒形)で市販されている。キシリトールのいずれの形態も本発明の可食性製品に使用できる。
【0019】
本可食性製品は、少なくとも約60質量%のキシリトールを含有する。一つの実施態様において、本可食性製品は、約60質量%のキシリトールから最大で100質量%までのキシリトール(100質量%を含む)、そして別の実施態様において約70質量%のキシリトールから最大で100質量%までのキシリトール(100質量%を含む)、なお別の実施態様において約80質量%のキシリトールから最大で100質量%までのキシリトール(100質量%を含む)を含有する。別の実施態様において、本可食性製品は、約85質量%のキシリトール〜100質量%のキシリトール、そしてなおさらなる実施態様において、本可食性製品は約90質量%のキシリトールから最大で100質量%までのキシリトール(100質量%を含む)を含有する。なおさらなる実施態様において、本可食性製品は約95質量%のキシリトールから最大で100質量%までのキシリトール(100質量%を含む)を含有する。従って、一つの実施態様において、本可食性製品は、キシリトールのみを含有する。
【0020】
一つの実施態様において、キシリトールは他の活性生成物、例えば医薬品と共に存在する。実施態様において、組成物は、可能な限り多量の薬物、例えば最大で40質量%で約40質量%までの薬物を含有する。実施態様において、組成物は、約0.01質量%〜約40質量%の薬物、及び少なくとも60質量%、例えば約60〜約99.99質量%などのキシリトールを含んでなる。
【0021】
キシリトールが、単独の活性成分である場合、又は可食性製品がハードキャンデー、ドロップ若しくは成形(molded)製品である場合、その目標とするところは、キシリトールの濃度を最大化することにある。実施態様において、キシリトールは少なくとも約70質量%〜約100質量%で存在し、別の実施態様において、キシリトールは、約80質量%〜約100質量%の各種の量で存在する。
【0022】
キシリトールのほかに、可食性製品は、場合により、フラボラント(flavorants)、例えば菓子製品で従来から使用されている一つ又はそれ以上の食品グレードの酸など、を含有する。実施態様において、これらのフラボラントは、風味(flavoring)有効量で存在する。フラボラントの例は、食品グレードの酸である。一つの実施態様において、一つ又はそれ以上の食品グレードの酸は、その製品の約0.01質量%〜約10質量%の範囲の量で存在する。他の実施態様において、それらは、その製品の約0.01質量%〜約5質量%の範囲の量で、そしてなお他の実施態様において、その製品の約2質量%〜約4質量%の量で存在する。
【0023】
本発明で使用可能な食品グレードの酸の例としては、リンゴ酸、乳酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、アジピン酸、酒石酸、アスコルビン酸、リン酸、又は任意の食品グレードの酸の塩が挙げられる。従って、可食性製品は、キシリトール、及び場合により一つの食品グレードの酸若しくはその塩又は一つ若しくはそれ以上の食品グレードの酸若しくはその塩の組み合わせを含み得る。
【0024】
可食性組成物は、場合により、菓子類で標準的に見出される他の成分を含有していてもよい。例えば、組成物は、食品グレードの酸に加え、又はその代わりに、さらに他の風味料(flavoring agent)を含有していてもよい。参照として加えると、適切な熱安定性を有するビタミン、ミネラル、又は他の食用物質を添加することができる。
【0025】
本発明で有用な他のフレーバー(flavors)は、例えば菓子類などの食品のような、可食性製品で使用するためのよく知られたフレーバーである。フラボラントは、粉末、結晶、無定形結晶、半結晶などのような固体形態であってもよい。それらは液体の形態であってもよいし、又はそれらはカプセル化されていてもよいし、又はそれらは噴霧乾燥されていてもよい。さらなるフレーバーとしては、精油、及び天然フレーバー又は人工フレーバーのいずれかとして特徴付けられるそれらのフレーバーが挙げられる。例としては、シナモン、スペアミント、ペパーミント、バーチなどであるがこれらに限定されない精油;リンゴ、モモ、イチゴ、サクランボ、アプリコット、オレンジ、レモン、スイカ、バナナなどであるがこれらに限定されない天然又は人工フルーツフレーバー;コーヒー、ココア粉、などであるがこれらに限定されない豆由来フレーバー;が挙げられる。別の実施態様において、風味料は食品に通常使用されるスパイスであってもよい。例としては、チリパウダー、カレー粉などが挙げられる。別の実施態様において、フラボラントは、塩化ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどのような食品技術分野において通常使用される塩であってもよい。別の実施態様において、本発明の可食性製品は、一つ又はそれより多いフラボラントを含有する。
【0026】
しかし、ミント油のエッセンスから誘導されたそれらのフレーバーが好ましい。ペパーミント、スペアミントなどのようなフレーバーを本発明に従って調製する場合には、生じるフレーバー複合体は、格別な清涼味覚を生じる。清涼効果は、ミント油と組み合わせの固体結晶形中のキシリトールの存在に帰することができる。従って、フレーバー増強剤は、本発明のさらなる特徴及び利点である。
【0027】
食品グレードの酸と同様に、これらの風味料は、風味有効量で存在する。例えば、それらは組成物の約0.01質量%〜10質量%の範囲の量で、そして約0.01質量%〜5質量%の別の量で存在する。
【0028】
さらに、他の任意成分は、清涼化剤(cooling agent)、すなわち摂取したとき消費者に清涼感を与える成分である。例としては、メントール、レモンアロマ、WS23(これはN、2、3−トリメチル−2−(1−メチル−エチル)ブタンアミドである)などのような薬剤が挙げられる。追加の清涼化剤(coolant)なしでも、可食性キシリトール製品が口中で迅速に溶解し、消費者は極めて迅速にそのキシリトールの清涼効果を感じる。追加の清涼化剤は、存在する場合、消費者が感じる清涼効果を増強する。実施態様において、清涼化剤は、組成物の約0.01質量%〜2質量%の量で、そして別の実施態様において可食性製品の約0.05質量%〜1質量%で存在する。
【0029】
しかし、いくつかの糖アルコールは、清涼化剤である。それにもかかわらず、本可食性製品は、キシリトール以外の糖アルコールを実質的に含まない。「実質的に含まない」によって、それは、可食性製品がキシリトール以外の糖アルコールを含有する場合、糖アルコールが、溶解速度、破壊圧点などのような本明細書で開示される任意の特性に影響を及ぼさないような低濃度で存在することを含意する。一つの実施態様において、可食性製品は、その糖アルコールを含有せず、そして他の実施態様において、それは痕跡量、例えば糖アルコールの約2.0質量%未満で存在し、そして他の実施態様において、その糖アルコールは、生成物の約1.0質量%未満で存在する。清涼化剤は、キシリトール以外の糖アルコールを除き(ただし、これらの他の糖アルコールは、本明細書において記載されているように、痕跡量で存在することを条件とする)、菓子類の技術分野で通常使用されるそれらの市販の清涼化剤である。
【0030】
別の実施態様において、本発明の組成物は、単糖類、二糖類及び多糖類のような糖を実質的に含まない。
【0031】
清涼化剤は、存在する場合、消費者が感じる清涼効果を増強する有効量で存在する。一つの実施態様において、それらは、製品の約0.01質量%〜1質量%の範囲の量で存在し、そして別の実施態様において可食性製品の約0.01質量%〜0.5質量%の範囲の量で存在する。
【0032】
また、例えば、であるが、これらに限定されないアゾ着色料又はカロチノイド(Bカロチン、カンタキサンチンなど)などのような、合成又は天然の着色料を添加してあってもよい。
【0033】
これらの着色料の総量は、組成物の約5質量%を越えないものとなる。それらは、製品の質量の0.001%ほど少ない量で存在してもよい。
【0034】
さらに、重炭酸ナトリウムを存在させることができる。その存在は、溶解をもたらし、組成物にユニークなテクスチャーを与える。実施態様において、存在する場合、重炭酸ナトリウムは混合物の密度を低下させる。実施態様において、重炭酸ナトリウムは、その添加前の密度に対して組成物の密度を低下させる有効量で存在する。実施態様において、重炭酸ナトリウムは、可食性製品の質量に対して、約0.01質量%〜約10質量%の範囲の量で存在し、別の実施態様において、約0.01質量%〜約5質量%の範囲の量で存在し、別の実施態様において、約0.01質量%〜約3質量%の範囲の量で存在する。
【0035】
本発明の可食性製品に存在させることができる他の添加成分としては、典型的に菓子製品に使用される一つ又はそれより多い食品グレードの加工剤及び食品添加物が挙げられる。例としては、食品グレードの保存剤などが挙げられるが、これらに限定されない。存在する場合、それらは製品の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%の範囲の量で存在する。
【0036】
例えば食品グレードの酸、風味料、着色料、食品グレードの保存剤、及び菓子製品に典型的に使用される任意の他の成分などの、食品添加物のような、上述したこれらの任意の添加物は、固体として又は液体として添加されてもよく、又は予め乾燥されてもよい。しかしながら、これらの任意の成分の総量は、可食性製品の約40質量%を超えない。別の実施態様において、その総量は約30質量%より多くはなく、別の実施態様において、その総量は約20質量%より多くはなく、なおさらに別の実施態様において、その総量は約10質量%より多くはなく、また別の実施態様において、その総量は約5質量%より多くはない。
【0037】
キャンデーのほかに、可食性製品は、医薬品であってもよく、製薬学の分野において知られる添加剤を含有してもよい。該医薬品は、固体形態、例えば結晶、半結晶、又は非晶質固体で存在し得る。さらに、該可食性製品中のキシリトールは、本明細書において開示されているように、例えばアスピリンなどの、鎮痛剤のような、医薬品との組み合わせで存在していてもよい。医薬品は、製薬学的有効量で存在し得る。該量は、0.01質量%とか、0.05質量%とか、かなり少量であってもよく、また最大でその数値を含め約40質量%までであってもよい。医薬品は、製薬学的有効量で存在し得る。例えば、医薬品が例えばアスピリンなどの鎮痛剤である場合、その鎮痛剤は、鎮痛有効量で存在し得る。実施態様において、医薬品は約0.1質量%〜約40質量%の範囲の量で存在する。別の実施態様において、医薬品は約5質量%〜約35質量%の範囲の量で存在する。別の実施態様において、医薬品は約8質量%〜約32質量%の範囲の量で存在する。以下で説明するとおり、医薬品は、条件、例えば本発明の可食性製品の製造において本明細書で記載される温度条件などの条件下で分解しない限り、如何なる医薬品も利用できる。医薬品が存在するとき、キシリトールは約60質量%〜約99.9質量%で存在し得る。別の実施態様において、キシリトールは少なくとも90質量%で、別の実施態様において、少なくとも90質量%で存在し得る。
【0038】
本方法で形成される本発明の可食性製品が有する含水量は、非常に低い。実施態様において、存在する水は可食性製品の約1%未満である。別の実施態様において、存在する水は約0.5%未満であり、別の実施態様において、約0.25%未満である。
【0039】
本発明の実施態様は、約90質量%〜約99.9質量%のキシリトール;及び場合により約0.1質量%〜約5質量%の一つ又はそれより多い食品グレードの酸;を含んでなる可食性製品である。別の実施態様において、本可食性製品は、約95質量%〜約99.9質量%のキシリトール;及び別の実施態様において、本可食性製品は、約95質量%〜約98質量%のキシリトール、及び場合により約2質量%〜約4質量%の一つ又はそれより多い食品グレードの酸;を含んでなる。
【0040】
なおさらなる実施態様において、キシリトール及び任意の食品グレードの酸以外に、可食性製品はさらに、風味料を含んでなる。 実施態様において、可食性製品はさらに、約0.01質量%〜約10質量%の風味料を含んでなる。 実施態様において、可食性製品は、少なくとも約60質量%〜約100質量%のキシリトール、場合により風味料、場合により清涼化剤、または場合により風味料及び清涼化剤の双方を含んでなる。例えば、実施態様において、可食性製品は少なくとも約95質量%のキシリトール、約0.1質量%〜約2質量%の風味料、及び約0.1質量%〜約0.5質量%の清涼化剤を含んでなる。
【0041】
さらなる実施態様において、可食性製品は、上述のようにキシリトール、及び場合により一つ又はそれより多い食品グレードの酸、そして場合により食品着色料及び清涼化剤を含んでなる。なお別の実施態様において、キシリトール可食性製品は、本明細書に記載される量でキシリトール及び場合により一つ又はそれより多い食品グレードの酸を、そして約0.001質量%〜約5質量%の着色料を含んでなる。
【0042】
なお別の実施態様において、本可食性製品は、上述のようにキシリトール、場合により一つ又はそれより多い食品グレードの酸及び着色料及び食品グレードの酸以外の風味料及び清涼化剤を含んでなる。
【0043】
さらに別の実施態様において、本発明の可食性製品は、約90質量%〜約99.9質量%のキシリトール、場合により約0.01質量%〜約5質量%の一つ又はそれより多い食品グレードの酸、約0.01質量%〜約3質量%の重炭酸ナトリウムを含んでなる。着色料がさらに存在していてもよい。
【0044】
さらなる実施態様において、本発明の可食性製品は、約90質量%〜約99.9質量%のキシリトール、場合により約0.01質量%〜約5質量%の一つ又はそれより多い食品グレードの酸、約0.01質量%〜約10質量%の一つ又はそれより多い食品グレードの風味料、及び約0.01質量%〜約3質量%の重炭酸ナトリウムを含んでなり、ここで添加剤、例えば風味料、着色料及び重炭酸ナトリウム、の総量は、可食性製品の約20質量%を超えない。
【0045】
なおさらなる実施態様において、本発明の可食性製品は、約60質量%〜約100質量%(100質量%を含む)のキシリトール、及び場合により約0.01質量%〜約5質量%の一つ又はそれより多い食品グレードの酸、及び最大で約39.99質量%までの一つ又はそれより多い食品グレードの加工剤及び食品添加物を含んでなる。
【0046】
本明細書において使用されるように、100%キシリトールが、単独の成分である極めて実質的に純粋なサンプル(例えば、約99.5質量%より大のキシリトール濃度を有する)由来のキシリトールをいうことは理解されるべきである。それは、製造されたとき痕跡量、すなわち0.5質量%未満の他の成分を含有していてもよいが、下文の手順に従う本可食性製品の調製は、如何なる追加の成分も添加しない。
【0047】
本可食性製品は、当該技術分野において知られる技術を利用するが、実際の手法はこれまで知られていない。第一工程において、キシリトールを含んでなる組成物を、エクストルーダー内に入れ、又はその中に給送し、又はそれを通過させる。組成物が任意成分、すなわちキシリトール以外の成分を含有する場合、キシリトール及び他の成分を含んでなる混合物は、キシリトール固形物及び任意成分、例えば着色料、風味料などをブレンドして、実質的に均一な混合物(すなわち全ての成分が完全に混合され、その混合物中に少なくとも実質的に一様に分散される)を形成することによって調製される。別の実施態様において、種々の成分が一様に混合される。それら成分は、当該技術分野において典型的に使用される装置、例えばミキサー、ブレンダー、シェーカー、又はスタティックミキサー等内で混合される。
【0048】
この混合は、エクストルーダーとは別のミキサーによって達成されてもよく、すなわちそれはその混合組成物がエクストルーダーに入れられる前に、行われてもよい。別の実施態様において、混合はエクストルーダー内で行われてもよい。エクストルーダーは、混合ゾーンのような領域を有し、給送デバイス、例えばフィードホッパー、ポンプなどから混合ゾーン内に導入される任意の添加成分と一緒のキシリトールが、スクリューの回転の圧縮によって、せん断力及び強力な機械的摩擦にかけられる。ブレンドされたキシリトール組成物は、エクストルージョンストリームに入り、以下で説明する処理にかけられる。
【0049】
この混合物、又はキシリトールが単独の成分である場合はキシリトール(以下、エクストルーダー中を通る組成物を「エクストルーダー組成物」という)は、以下で記載されるようなさらなる処理にかけられる。エクストルーダーは、場合により、少なくとも一つの押出しダイを含むが、それは必ずしも必要ではない。エクストルーダーの内部には、所定の温度に設定される少なくとも一つ又はそれより多い温度ゾーンが存在する。本発明方法においては、温度ゾーンはキシリトールを部分的に溶融する温度に設定されて、エクストルーダー内でエクストルーダー組成物は部分的にのみ溶融され、すなわちキシリトールは溶融され、そして結晶性固体を含有する。「部分的に溶融される」によって、それは、混合物が完全には溶融されていないことを含意する。換言すれば、幾分かの固形物質のキシリトールが、維持され、完全には溶融されていない。本発明方法では、種結晶は必ずしも必要ではない。本発明方法の実施態様において、少なくとも約10質量%の固形物が溶融され、一方別の実施態様において約50質量%の固形物が溶融される。なおさらなる実施態様において、少なくとも約90質量%の固形物が溶融される。さらなる実施態様において、少なくとも約95質量%の固形キシリトールが溶融される。前記で示したように、本発明方法の各実施態様において、エクストルーダーでは、固形キシリトールの全てが溶融されるのではなく、すなわち100%未満の固形キシリトールが溶融される。
【0050】
組成物中のキシリトールの全てが溶融されるのではないということが、極めて重要である。以下で説明するように、本製品は様々なサイズの結晶を含有する。幾分かは、大きく、他は小さい。エクストルーダー組成物中のキシリトールの全てが溶融される場合、冷却の際に、再結晶が起き、上述した回避すべき問題点を引き起こす。キシリトールがエクストルーダー内で結晶化すると、それが該装置を詰まらせる。
【0051】
エクストルーダー内でのエクストルーダー組成物の部分的溶融は、本明細書に記載されるように固形物の一部のみが溶融されるような温度及び十分な時間で達成される。実施態様において、エクストルーダー内のエクストルーダー組成物の温度は、約190F〜約205Fの範囲であり、別の実施態様において約194F〜約200Fの範囲である。スラリーがこの温度範囲内にあるようにエクストルーダーが設定すべき温度は、当業者によって容易に決定される。
【0052】
「スラリー」によって、それは、スラッシュ(slushy)様の状態にある半透明のマスを含意する。それは、スラリーとして固体及び液体形態の上述した成分の不均一系混合物を含有する。例えば、それは、キシリトール液体と共に中に混合されたキシリトール固体、及び場合により任意成分を含んでなる。以下で示されるように、その混合物は、エクストルーダー内でスラリーのままであり、完全には溶融されない。
【0053】
部分的溶融は、エクストルーダーで達成される。それは、菓子類の技術分野において通常使用される単軸スクリューエクストルーダー、二軸スクリューエクストルーダー、又は多軸スクリューエクストルーダーであり得る。エクストルーダーは、種々の温度ゾーンを有し得る。一般には、種々の温度ゾーンは、スラリーの形成を達成し、その中でキシリトールの部分的溶融を達成するのに十分に高い。エクストルーダー内のエクストルーダー組成物は、組成物が部分的に溶融されるように十分に高いが、それが完全には溶融しないように十分に低い温度である。さらに、出口ゾーン(排出ゾーンとしても知られている)において、その温度は、部分的溶融が維持されるように十分に高いが、キシリトールが完全には溶融しないように十分に低い。実施態様において、エクストルーダーの出口ゾーンのスラリーは、約190F〜約205Fの範囲の温度であり、なおさらなる実施態様において約194F〜約200Fの範囲の温度である。
【0054】
部分的溶融工程において、混合物は部分的溶融状態にあり、スラリーを形成し、そのスラリー状態を維持する。混合物は、スラリーを形成するのに十分な時間キシリトールの融点又はその付近の適切な温度範囲に維持され、そしてエクストルーダー及びその後の加工中及びそれらを通してスラッシュ状態にあるスラリーのコンシステンシーを維持する。スラリーの温度が、あまりに低い場合、スラッシュ混合物は、迅速な結晶化、スラッシュ混合物の制御できない硬化、および装置の起こりうる詰まりを惹き起こす。スラリーの温度が、あまりに高い場合、より多くのスラッシュが、溶融する可能性があり、スラッシュ状態が維持され得ない。
【0055】
スラリーは、さらに処理して、菓子産業において通常使用される方法、例えばデポジット(depositing)、成形(molding)によって所望の生成物を形成することができる。しかしながら、成形又はデポジットされる前に、一つの実施態様において、スラリーは、デポジターに移される。ドロップ又はシートの形成におけるような所定の量のスラリーが、ベルト上にデポジットされる。別の実施態様において、スラリーは、型の中に入れられる。しかし、型に到達する前に、又は押出加工された組成物がベルト上にデポジットされる前に、スラリーはそれがスラリーを維持するような温度に維持される。実施態様において、スラリーは、出口ゾーンに存在するときと、又はそれがエクストルーダーから出るときと同じ温度に、又はその温度付近に維持される。実施態様において、スラリーは、第一にそれがエクストルーダーを出た後、約190F〜約205Fに維持され、別の実施態様において、加熱手段を備えた機器をジャケット付きにすることによるような、当業者に知られる従来の方法によって、約194F〜約200Fに維持される。
【0056】
本方法を実行する際に、実施態様において、混合物は、含水量が約1%水分を超えないように、水分取り込みを防止するため、相対的に乾燥雰囲気に維持される。
【0057】
本発明のこの方法は、以下で図面に言及することによってより詳細に説明される。エクストルーダーは、給送デバイス、例えばフィードホッパー又はフィードスクリューなど;エクストルーダー組成物がエクストルーダーから離れる排出ゾーン内の少なくとも一つの出口;及び中間に、フィードホッパーと出口を連結し、混合及び混捏領域を含むエクストルージョンバレル;及び混合領域の温度を制御するための混合及び混捏領域の熱調節手段;を含む。
【0058】
本発明において使用するためのエクストルーダー(12)の一例が、図1に示されている。それは、単軸スクリューエクストルーダーであり、それは、エクストルーダー(12)のエクストルージョンセクション(16)内にエクストルージョン組成物を強制的に押し込む垂直フィードスクリュー(15)を有する。図2a、2b、及び2cは、単軸スクリューエクストルーダー(12)のエクストルージョンセクションの横断面を示す。図2aに示されているように、単軸スクリューユニットのエクストルージョンセクションは、スクリューセグメント22及び蒸気ロック23が上に添着される中心縦シャフト(central longitudinal shaft)21によって駆動される(図2b参照)。スクリュー22及び加熱手段、例えば電気抵抗器又は蒸気の導入によって作動される加熱システムが、添着される。図2a、2b、及び2cにおいて、加熱手段は、蒸気によって作動される加熱システムである。蒸気ロック23は、入口ゾーンから出口ゾーンへ次第により狭いピッチ及びより大きな抵抗を与えるように配置される。この配置は、継続的に増加する圧力勾配の展開(development)をもたらす。バレルセグメント24(図2c)は、エクストルーダーハウジング上に連続して添着され、ジャケット付きにされ、蒸気又は冷却水のいずれかを受ける。これらのジャケット付きバレルは、エクストルーダー内の温度の展開及び制御を支援する。各スクリューセグメント25は、対応するバレルセグメント24内に位置付けられ、指定のゾーンを作り上げる。シャフト21は、可変の速度で、バレル内で回転して、必要なせん断条件を確立する。
【0059】
示されたようなエクストルーダーは、多くの温度ゾーンを有し得る。図1に示される実施態様は、単軸スクリューエクストルーダーで6個のゾーンを有する。各ゾーンは、別々のダブルジャケットを備える。エクストルーダー(12)の第一のゾーンは、入口ゾーンであり、最後のゾーンは排出又は出口ゾーンである。入口ゾーンは、給送マス(feed mass)をバレルハウジング内に向けるように設計されたワイドフライトテーパスクリュー(wide flight taper screw)を含む。ゾーン2、3及び4は、望ましくは、マスを搬送し、圧縮することを目的とした中間フライト間隔を備えたスクリューを有する。ゾーン5及び6は、「タイトフライト」(“tight flight”)スクリューが装備される。タイトフライトスクリューは、マスを動かし(work)、圧縮する。排出ゾーンは出口ダイヘッドを含む。出口ダイヘッドは、多孔出口を含み、押出加工されたマスを環境に放出する。
【0060】
エクストルージョン組成物は、エクストルーダー12の入口ゾーンに装入される。エクストルーダー組成物の極めて高い全表面積及び低い含水量に起因して、回転するスクリューシャフト21の機械的せん断によって惹き起こされる粒子-粒子間摩擦が十分な熱を発生し、エクストルーダーバレル内のマスの温度を迅速に高める。マスが余りに急速にヒートアップされると、材料ブローバック(blow-back)の可能性を含め、種々の給送流動(feed flow)の問題が、発生し得る。
【0061】
図2において、ゾーン2及び3は、エクストルーダー組成物の温度上昇速度を低下させる水冷ジャケットであり、本発明の背景にある前述の問題を防止する。これらの水冷ジャケットを備えていてさえ、エクストルーダー内のエクストルージョン組成物の温度は、キシリトールをスラリー、すなわち溶融キシリトール及び結晶キシリトールの混合物として維持するのに十分である。実施態様において、スラリーの温度は、キシリトールの融点付近、例えば約190F〜約205Fに維持されるが、一方実施態様において、約194F〜約200Fに維持される。しかしながら、エクストルーダーの温度は、エクストルーダーバレル内の摩擦から上昇する。エクストルージョン組成物は、ゾーン2及び3内で混捏され、ゾーン4に搬送される。エクストルーダー内、例えばゾーン4において、エクストルーダー組成物は圧縮され、さらに加熱されるが、エクストルージョン組成物は部分溶融した、スラリーであり、スラリーのままである。ゾーン4、5及び6は、対応して液相の量を増加させ得る蒸気加熱ジャケットを有するが、エクストルーダー組成物はなお部分溶融にとどまる。ゾーン4及び5の温度は、通常制御される。
【0062】
別の実施態様において、エクストルーダーは二軸スクリュー型エクストルーダーである。この実施態様では、それは、単軸スクリューエクストルーダーにおけると同様のフィードホッパーを有する。それはマスを混捏する混合デバイスであるが、一つのスクリューを有する代わりに、それは二軸スクリューシステムを含む。それは、場合により、出口ダイを有していてもよい。しかし、それはまた、図1に示されたものに類似する熱調節の手段を含む。混合エリアの中に導入される出発材料はスクリューの回転の圧力によって、せん断力及び強力な機械的摩擦にかけられ、同時に加熱手段によって導入される加熱にかけられる。
【0063】
二軸スクリューエクストルーダーは、加熱ゾーンを有し、排出ゾーンを含め、種々のゾーンにおけるスラリーの温度は、上で論じた単軸スクリューエクストルーダーについて記載されたと同様である。この場合もまた、単軸スクリューエクストルーダーにおけると同様に、種々の温度ゾーン及び排出ゾーンにおけるスラリーの温度は、キシリトールがスラリーを形成し、スラリーとして維持される温度にある。これは、一つの実施態様において、温度は約190F〜約205Fの範囲であり、さらなる実施態様において、約194F〜約200Fの範囲である。
【0064】
それにもかかわらず、エクストルーダーのタイプにもかかわらず、エクストルーダー内の、そしてエクストルーダー全体を通して、そしてエクストルーダーから排出される組成物中のキシリトールは、部分的にのみ溶融される。上述したように、エクストルーダー組成物は、完全には溶融されない。
【0065】
次に、エクストルーダーから排出される組成物は、所望の形状に形成され、次いで冷却される。以下で記載するように、それは、所望される如何なる形状であってもよい。例えば、それは、トローチとされ(pastilled)、ベルト上にデポジットされ、成形され、又はシートとされて適したサイズや形状に形成され得る。例えば、スラリーは、上述したように、エクストルーダーからデポジター内に押し出され得る。デポジターの底部は、それからの材料の流動を制御する機構を有し、従ってそれを所望の速度に調整することを可能にする。例えば、デポジターのエリアは、ピストンを含み、これを通してスラリーが給送され、ベルト上にデポジットされる。
【0066】
図3について述べると、図3は、エクストルーダーがスラリーをデポジターの部分であるホッパー上に排出するのを示している。デポジターは平行にセットされた複数のピストンを含む。ピストンは、そのノズルがマニホールドを通過するように配置される。スラリーはピストンに搬送される。
【0067】
一方、ホッパーを含んでいるデポジターにおいて、部分的に溶融されたスラッシュは、部分的溶融体として維持される。例えば、それは約190F〜約205Fの範囲の温度に維持され、別の実施態様において、約194F〜約200Fの範囲の温度に維持される。図示されていないが、デポジター(ホッパー、及びピストン周りのエリアを含む)は、エクストルーダーで上述したように、加熱手段を備えたジャケット付きにされる。
【0068】
ピストンは、ノズルと協動して、ドロップの形態の設定量がベルト上に又は型の中にデポジットされるのを確実にする。キシリトールスラッシュを直接ベルト上にデポジットすると、望ましい丸みを帯びたキャンデーピースを生成する。実施態様において、それは、それがデポジットされるベルトが、約110°〜約180°の接触角を有する場合に、丸みを帯びたキャンデーピース(スフェアー)を生成する。接触角によって、それは、デポジターからのスラリーの外面がベルトと交差する又はベルトと交わる点における角度を含意する。別の実施態様において、接触角は、約120°〜約180°の範囲であり、別の実施態様において、それは約135°〜約180°の範囲である。
【0069】
エクストルーダーから排出されるスラリーは、ベルト上に又は型の中にデポジットされて、適したサイズ及び形状の固形生成物を形成し得る。実施態様において、エクストルーダーから排出されるスラリーは、適した形状及びサイズを有する型の中にデポジットされる。
【0070】
型の中に入れた場合、スラリーを、スラッシュ組成物が固化する温度、例えば約190F〜約205Fの温度より下の温度に冷却して、その中に含まれるキシリトールを硬化させる。
【0071】
型又はベルトからの最終生成物は、スフェアー(ディスク)、半スフェアー、立方体、直方体、ピラミッド型、正方形、矩形、三角形、八角形、六角形、五角形、角柱、若しくは底部でよりも上部で幅広である楕円円筒形であるヤーツ(yertz)、又は任意の他の所望の形状を含むが、これらに限定されない種々の形状に形成され得る。ヤーツの形状とした製品の図面は、図6a〜6cに示されている。あるいは、型又はベルトからの最終生成物は、不規則な形状に形成され得る。
【0072】
混合物が所望の形状に形成されたら、形成された生成物は冷却される。これは、例えばスラッシュ材料の温度をキシリトールの融点よりも下、例えば約190Fに降下させることによって達成され得る。周囲温度と同じ程度低い温度を用いて、スラリーを冷却し、それを結晶化できる。例えば、スラリーを一つ又はそれより多い冷却トンネルを通過させて形成した生成物を次第に室温に冷却する。本発明の実施態様において、空気を冷却媒体として使用される。冷却工程に使用される空気は、結露を回避するために余りに冷やすべきではない。本発明の実施態様において、空気の温度は約68F〜約104Fである。
【0073】
他の実施態様において、約190F未満の温度の空気を利用して最終生成物を冷却する。すなわち、生成物を、それが完全に固化するまで放置する。冷却固化した生成物は、場合により、どのような所望のサイズにも粉砕することができる。
【0074】
本プロセスにおいて、スラリーの温度が約190Fより下になったら、組成物中のキシリトールが完全に固化するまで約10分とかからない。他の実施態様において、温度が約190F未満に低下したら、組成物中のキシリトールが完全に固化するまで5分とかからず、一方他の実施態様において、約2分〜約3分を要して固化する。
【0075】
形成された可食性製品は、次いで包装される。従来の包装材料及び包装方法が、本発明の可食性製品を、本可食性製品のサイズ及び形状に基づいて包装するのに使用され得る。
【0076】
本方法全体を通して、本発明の組成物の質量%が、ほぼ同じままであることに留意すべきである。従って、例えば第一工程の混合物が、約60%のキシリトールを含有する場合、スラリー中の混合物は約60質量%でキシリトールを含有し、最終生成物は約65質量%含有する。
【0077】
本方法全体を通しての含水量は、ほぼ一定のままである。より詳しくは、実施態様において、含水量は約1質量%未満であり、他の実施態様において約0.25質量%未満である。
【0078】
本発明方法から形成される製品は、少なくとも60質量%のキシリトールを含有する。それは、約1質量%未満の低い含水量を有する。さらに、本方法によって形成された製品の溶解速度は、製品の形状及び質量、及び溶解速度が測定される溶媒(通常水)の温度を含め多くの因子に依存する。溶解速度によって、それは、所定の量、例えば0.75gを完全に溶解するのに必要とされる時間を含意する。本製品の特性を説明する目的で、本製品は、任意の形状及びサイズにあってもよいが、以下の寸法:8.20mmのベース幅、13.26mmのベース長さ、8.71mmの高さ、垂直軸と側面との間の10°の角度(すなわちベースと側面間の角度が80°である)及び0.25mmの半径フィレットを有する、図6a〜6cに示されているようなヤーツの形状に成形された場合、0.75gピースは、約110MPa未満の破壊圧点を有する。一つの実施態様において、そのようなピースの平均破壊圧は、約30MPa〜約105MPaの範囲であり、別の実施態様において、約40MPa〜約100MPaの範囲である。37Cの水浴中のこのサンプルの溶解速度は、約200秒〜約400秒の範囲であり、別の実施態様において約250秒〜約350秒の範囲であり、そして別の実施態様において約290秒〜約320秒の範囲である。
【0079】
本発明方法から形成される製品は、全くユニークである。それは、不規則な形状の結晶である。それは、より大きい結晶のサイズが、より小さい結晶のサイズより実質的に大きい、種々のサイズの結晶で構成される。実施態様において、より大きい結晶は、約400μm〜約600μmの範囲である。これらの種々のサイズの結晶は、製品全体にわたってランダムに分散される。製品中の種々の結晶サイズ及び結晶のゆるみ(looseness)のために、本発明の製品は、大して硬くはない。大きなサイズの結晶の存在は、本発明の可食性製品を有意な作用力なしに破壊可能にする。消費者が口中に含んだとき、本発明の可食性製品は迅速に溶解し、消費者は、同じ製品をキシリトールが完全に溶融し次いで再結晶する従来の方法で調製した場合よりも清涼効果及び風味(flavor)をより迅速に感ずる。さらに、後者の方法で調製されたそのような製品は、本方法によって調製された製品よりも実質的に硬い。
【0080】
実施態様において、本発明の可食性製品は、キシリトール以外に如何なる糖アルコールも実質的に含まない。本可食性製品が実質的に含まないアルコール類の例としては、グリコール、グリセリン、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、イジトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、ポリデキストロース、ポリグリセリンなどが挙げられる。それは、それらの糖アルコールを含有する多くとも痕跡量のフラボラントを含有する。本可食性製品は、グルコース及びスクロースのような糖を含め、如何なるアルドース及びケトースを実質的に含まず、実施態様ではそれらを含有せず、20未満のDEを有する≦2%のマルトデキストリンを含有する。別の実施態様において、本発明組成物は、実質的にマルトデキストリンを含まない(≦1%)。
【0081】
形成された製品は、非圧縮性であり、それは錠剤の形状であってもよいが、好ましくは錠剤ではない。それ故、結合剤や滑沢剤は組成物中に存在しない。それは、バリバリとした(crunchy)テクスチャーを有する。非圧縮性によって、それは、製品が圧縮された場合壊れてピースになることを含意する。
【0082】
製造された製品は、製薬学的に活性な化合物として使用してもよい。本明細書において、用いられているように、用語「製薬学的に活性な化合物」とは、医療、食事及び栄養目的で供され、形態が微粒子である有機又は無機の経口的に摂取可能な化合物をいう。上述したように、キシリトールは、歯科衛生学におけるいくつかの有益な特徴を有する。従って、一つの実施態様において、本可食性製品は、製薬学的に有効量のキシリトールを含んでなる医薬組成物である。先に示したように、実施態様において、本製品は少なくとも80質量%のキシリトールを含有する。医薬組成物は、また、製薬学の技術分野において通常見出される添加剤も含有する。
【0083】
あるいは、本可食性組成物は、キシリトールと一緒に存在する、製薬学的に有効量の製薬学的に活性な化合物及び製薬学の技術分野において通常見出される添加剤を含んでなる。アスピリンのような多くの薬物は、口にふくまれ溶解すると、口中に不快な味を放出する。本発明組成物に医薬品を添加することにより本発明組成物がその医薬品の風味をマスクするため、摂取が大いに容易になり、そして本発明組成物の清涼効果のため、口当たりを良好にする。利用されるプロセス条件下で分解されない限り、如何なる医薬品も利用可能である。利用される薬物は、NSAIDS、市販薬(over the counter drugs)、及び処方薬である。例としては、サリチル酸類[アスピリン(アセチルサリチル酸又はASAとも称される)、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、サリチル酸ナトリウムなど]のような鎮痛剤;アセトアミノフェン;非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs:イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、及びケトプロフェン)など;ロラタジン、ブロムフェニラミン、クロルフェニラミン、ジメンヒドリナート、ドキシラミンなどのような抗ヒスタミン剤;プソイドエフェドリンフェニレフリンのような充血除去剤;メチルセルロース、ポリカルボフィルプシリウムなどのような膨張性下剤を含む緩下剤;ドクサートナトリウムなどのような便軟下剤(stool softener laxatives);例えば水酸化マグネウム、クエン酸マグネシウム、リン酸ナトリウムなど、マグネシウム、スルフェート、ホスフェート、及びナトリウムのような非吸収性イオンを含有する、塩類下剤;ビサコジル、重炭酸ナトリウム及び重酒石酸カリウム、センノシド、センナなどのような刺激性下剤;塩酸メクリジン(Bonine)、ジメンヒドリナート(Dramamine)などのような制吐剤;ドリキソラル(drixoral)鼻うっ血除去薬などのような経口鼻腔充血除去剤(oral nasal decongestants);デキストロメトルファン、グアイフェネシンなどのような鎮咳剤;ビタミン及びミネラル;例えばアタパルガイト、ポリカルボフィルなどの吸着剤のような、下痢止め剤;ロペラミド(Imodium)などのような腸運動抑制下痢止め剤;次サリチル酸ビスマス(Pest-Bismol)などのようなビスマス化合物;シメチコン(Phazyme、Flatulex、Mylicon;Gas-X;Mylanta Gas)、活性炭などのような胃酸過多を治療するための薬物;が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
さらなる製薬学的に活性な化合物が存在する場合、それは、可食性製品について上述したと同様に調製される。一つの実施態様において、医薬品は、鎮痛剤、例えばアスピリンである。製薬学的に活性な化合物は、固形のキシリトール及び通常使用される任意の他の製薬学的に許容される添加剤とブレンドされ、次いで該混合物は上述したようにエクストルーダー内に入れられる。この実施態様において、キシリトールは、製薬学的に許容される担体である。上述したように、組成物中のキシリトールは、エクストルーダー内で部分的に溶融する。エクストルーダーについて上で論じられたパラメーターは、排出ゾーンにおける押出加工された組成物スラリーの温度及びスラリーがエクストルーダーから出るときの温度を含め、ここで適用可能である。換言すれば、出口ゾーンにおけるスラリーの温度は、約190°F〜約205°Fの範囲であり、別の実施態様において、約190°F〜約200°Fの範囲である。スラリーがエクストルーダーから排出されると、それはデポジットされ、成形され、又はトローチとされる。その後、それは冷却され、場合により所望のサイズに粉砕される。該組成物は、有効量の薬剤を含有する。組成物は最大で約40質量%までの製薬学的に活性な化合物、及び約60質量%までのキシリトールを含有する。例えば、実施態様において、それは0.01質量%程に少ない量の薬剤から最大で約40質量%までの薬剤、及び別の実施態様では0.01質量%〜約38質量%の薬剤を含有する。当該実施態様において、キシリトールの量は、組成物に対して約60質量%から最大で99.99質量%までのキシリトールの範囲であり、他の実施態様において、約62質量%から最大で99質量%までの範囲である。
【0085】
逆のことを示さない限り、用語「エクストルーダー」及び「エクストルージョン装置」は同義であり、交換可能に使用される。さらに、エクストルーダーの出口ゾーン及びエクストルーダーの排出ゾーンは同義であり、交換可能に使用される。
【0086】
さらに、逆のことを示さない限り、全ての百分率は、組成物の質量にに対するものである。
【0087】
さらに、複数は単数を意味し、その逆も意味する。
【0088】
加えて、用語「スラリー」及び「スラッシュ」及び「スラッシュ状態」は交換可能に使用されている。これらの用語が同義であることを意味する。
【0089】
その上、用語「エクストルージョン組成物」は、エクストルーダー内に入れられる組成物をいう。
【0090】
本明細書で使用されているように、用語「実質的に含まない」は、組成物が特定の成分を含まないか、又は非常に少量含有するが、存在する場合、それは本明細書で開示される如何なる特性にも影響しないことをいう。例えば、実施態様において、組成物が成分を実質的に含まない場合、その成分が、約2質量%未満で存在することをいい、別の実施態様において、約1.0質量%未満で存在することをいい、そして別の実施態様において、約0.1質量%未満で存在することをいう。
【0091】
逆のことを示さない限り、温度はFである。
【0092】
以下実施例により本発明をさらに説明する。実施例は本発明を限定することを意味するものではない。
【実施例】
【0093】
〔実施例1〕
顆粒キシリトール(98.8%w/w)、粉末清涼化化合物 WS23(N,2,3−トリメチル−2−(1−メチルエチル)ブタンアミド(0.2%w/w)、及び顆粒ペパーミントフレーバー(1%w/w)を約65F〜75Fの周囲温度で小バッチミキサー中乾式ブレンドした。乾式ブレンドは、均一な混合物が得られるまで継続した。次いで、乾式ブレンド混合物を、生成物を単軸スクリューエクストルーダー(ウェイン(Wayne)、トトワ(Totowa), NJ; 3:1圧縮比で、24:1L/D比、1インチ直径スクシューを有する)中に給送する水ジャケット付き冷却化ホッパー中に給送した。エクストルーダーは、混合物が通過する五つの温度制御ゾーンを有する。種々のゾーンの温度は、キシリトールの融点付近に設定され、エクストルーダーの排出物は、198Fで40%溶融マスであった。そのマスを、型に入れた後2、3分以内に、型の中で型の形状に固化し、次いでそれを大気温度に暴露した。製造された製品は、それをかじることで容易に壊れる型の形状をした軟質のハードキャンデーであった。
【0094】
〔実施例2〕
顆粒キシリトール(98.8%w/w)、粉末清涼化化合物 WS23(0.2%w/w)、及び顆粒ペパーミントフレーバー(1%w/w)を約65F〜75Fの周囲温度で小バッチミキサー中乾式ブレンドした。次いで、乾式ブレンド混合物を、実施例1に記載の単軸スクリューエクストルーダーに給送した。エクストルーダーは、五つのゾーンで温度制御され、各ゾーンの組成物の各温度が、キシリトールの融点付近であった。エクストルーダーから出る生成物の排出温度は、約196Fであった。エクストルーダーの排出された生成物は、約40%溶融された。スラッシュである生成物を、キシリトールを約197.6〜204.8Fであるキシリトールの融点範囲近くに維持する、加熱したデポジターのホッパー中に重力排出した。次いで生成物をコンベアベルト上にデポジットし、大気温度に暴露すると約2〜3分かかって固化した。製品は、典型的なハードキャンデーよりも軟質である。
【0095】
〔実施例3〕
この実施例では、サンプルの溶解速度が測定される。
以下の装置を使用した:
1.1000mL パイレックス(登録商標)(Pyrex)ガラスビーカー
2.八角形のPTFEコーティングしたピボットリング型2”磁気攪拌子(2” magnetic stir bar with molded-on pivot ring)
3.VWRアドバンスド・マルチポジション・スターラー(Advanced Multiposition Stirrer) −全ての位置で一体化ノブによって同時に調節される調整可能な速度を備えた四ポジション攪拌プレート−カタログ#12621−022
4.サーモメーター−水銀充填、部分浸漬(76mm浸漬)、0C〜200C範囲−NISTトレーサブルデジタルサーモメーターに対して較正
5.三ポジションデジタルタイマー
6.脱イオン水
7.分析用天秤−範囲:0〜200g、感度±0.00001g
8.上皿電子天秤−範囲:0〜3000g、感度±0.01g
9.ホットプレート
10.4L パイレックス(登録商標)(Pyrex(R))ガラスエルレンマイヤーフラスコ。
【0096】
脱イオン水を4Lエルレンマイヤーフラスコ中37Cに加熱した。600gの加熱水を三つの別々の100mLガラスビーカーに分割した。攪拌子をビーカー内に置いた。ビーカーを四ポジション攪拌プレート上の三つの位置に置いた。速度を、デジタル制御を用いて200回転/分に調整した。溶解手順の開始及び終わりの水温を記録した。
【0097】
予め秤量したサンプルピースを各ビーカー中に滴下し、タイマーをスタートさせた。
【0098】
全ピースが可視的に溶解したら、経過時間を溶解時間として記録した。
【0099】
手順を、各回清浄なビーカーと新しい37°Cの水を用いて繰り返した。
【0100】
上のように調製した三つのサンプルの結果が、以下に示される。
【0101】
【表1】

【0102】
第一のサンプル(サンプル1)は、上述した実施例2の製品である。第二のサンプル(サンプル2)は、60/40砂糖/CS比を有する砂糖ハードキャンデーである:
【0103】
第三のサンプル(サンプル3)は、イソマルト/HSH砂糖不含ハードキャンデーである。
【0104】
〔実施例4〕
ホモジナイザーを備えたブリンクマン・カール・フィッシャー滴定装置(Brinkman Karl Fischer Titrator)を使用し、サンプルをメタノール−ホルムアミド(3:1)に溶解するカールフィッシャー滴定法を用いて、含水量を測定した。
【0105】
水分活性を以下のように測定した。機器:アクアリンク記録生成プログラム(Aqualink
Report Generator)を動作するコンピューターに接続したデカゴン・アクアラボ水分アクティビティーメーター(Decagon Aqualab water activity meter)(デカゴン・デバイセス・インク(Decagon Devices, Inc.)、プルマン(Pullman)、ワシントン)を使用し、水分活性を以下のように測定した:
(a)標準化測定:蒸留水中の塩化カリウム結晶のスラッシュを、 溶液を塩化カリウムで飽和し、塩化カリウム結晶がその飽和溶液の底 部上に見えるように調製した。これを室温に平衡化し、次いで引き出 し中に挿入される小カップ中に入れ、機器中に入れた。読み取りを、報告した温度に従って、15Cで0.859、20Cで0.851、25Cで0.843、又は30Cで0.836に調整した(L.グリ ーンスパン(Greenspan).1977. J. Res. NBS-A. Physics a nd Chemistry, 81A(1):89)。
(b)サンプル測定:機器を、読み取りが連続的に報告されるように設定した。サンプルを機器内に置かれたカップ中に入れる。水分活性は、続いての読み取りの間0.002ユニットを超えるまで変化しない値として報告される。
【0106】
本明細書に記載される本発明方法に従って調製されたサンプルを使用して、測定されたサンプルの水分活性は以下の通りである:
【0107】
【表2】

【0108】
実施例5〜8の背景、及び比較例1
テクスチャーを測定するための手順は、以下の通りである:
【0109】
機器:使用された機器は、最大36800gの最大力読み取りを備えた30−kg測定ヘッドを取り付けたTA.XT2i(ステイブル・マイクロ・システムズ社(Stable Micro Systems, Ltd.)、スカーズデール( Scarsdale)、NJ) であった。ピースを、その機器のベースの上面上にセットされた上昇プラットフォーム(HDP/90 重負荷プラットフォーム(heavy duty platform)、ステイブル・マイクロ・システムズ社、スカーズデール、NJ)上に置いた。
【0110】
ピース形状:スラッシュを、冷却トンネルを通って進行する室温のベルト上に直接デポジットすることにより、「ベルトデップ」(“beltDep”)ピースが、ディスク(スフェアー)の形状に形成され、結果として、平均高さ4.17mm(標準偏差0.13−mm)及び平均質量1.00−g(標準偏差0.036−g)のピースを生ずる。スラッシュを、傾斜側面(上部より底部でより細い)を有し、平坦で細い楕円軸を横切って5−mmであった型底部を備えた楕円円筒ピース中に直接デポジットすることにより、「ヤーツ」ピースが形成される。充填後で硬化前直ちに型を解体して過剰なスラッシュを除去した。平均高さは、8.79mm(標準偏差0.11mm)であり、0.746g(標準偏差0.014g)の平均質量である。スラッシュを、凹状底部を有する型の中に直接デポジットすることにより「モールドデップ」(mouldDep)ピースが形成され、結果として型のない側が平面で、上部に凸部を有するピースを生ずる。平均高さは、5.3mm(標準偏差0.66−mm)であり、平均質量は1.46g(標準偏差0.22g)であった。
【0111】
治具(Fixture):3.1615mm2 の面積を有する2mmの先端が丸いシリンダー(2mmブルント)(パーツP/2、ステイブル・マイクロ・システムズ社、カーズデール、NJ);サンプルと接触するためのブレードの0.5−mm幅のフラットエリアを有する斜角の付いたブレード(HDP/BSブレードセットのナイフ/ギロチン型ブレード、ステイブル・マイクロ・システムズ社)(ベベルブレード(bevelBlade)。ブレード接触面積は、0.5mm×サンプルと接触するブレードの長さである。
【0112】
手順は以下の通りである:
【0113】
ピース破壊を生ずる距離又はひずみに0.1mm/s、10mm/sで引き出し、200−pts/sで記録。ベルトデップは、ベルト側下方に向け、2mmブルントプローブで圧縮した。ヤーツは、型の自由側の面をプラットフォーム上で下方に向け、そのプローブを、平坦な底部型面(flat-bottom-mould face)上に置いた。斜角の付いたブレードを使用するとき、ブレードは、楕円の最も細い軸と交差して向けられ、これは0.5mm幅につき5mmの長さ、又は2.5mm2面積の接触面積を生じた。モールドデップは、平坦な型の自由面をプラットフォームに対して向けられ、2mm−ブルントプローブは凸状上部の頂点に向けられた。
【0114】
分析:最大破損力。グラム力をまず接触面積で割ってMPa圧力に変換し、次いでこれに0.009807で掛けることによってMPaに変換した。
【0115】
ソフトウェアデータ回収:テクスチャーエクスポーネント(Texture Exponent)(ステイブル・マイクロ・システムズ社、スカーズデール、NJ)。
【0116】
統計分析:エクセル(マイクロソフト社(Microsoft)、レドモンド(Redmond)、WA)。データセット中、「min」及び「max」は、それぞれ観測された最小及び最大圧である。「平均」は、平均値であり、一方「中央値」は、最小から最大までランクして、50番目の百分位数である。「STD dev」はデータセットの標準偏差であり、「95CI」は、標準偏差とデータセットの自由度を伴う両側t-分布(2−tailed t-distribution)に基づくそのデータセットの95%信頼区間の半幅である。「95UL」は、平均値及び95CIの総和であるこのデータセットによって表される全ての値の95%についての推定上限である。
【0117】
〔実施例5〕
フレーバーと共にキシリトールを、単軸スクリューエクストルーダー中で部分的に溶融し、スラッシュを、平均高さ8.8mm質量0.75gにヤーツ形状のピースに形成した。ピースを型から取り出し、型への注入後45分、25時間、7日及び101日に試験した。得られた破壊圧を観測した。
【0118】
【表3】

【0119】
表1のデータは、形成後最初の7日後で、平均破壊圧が変化しないことを示している。データは、95%の個々のピース破壊圧が101日後93−MPa未満になることを示している。これは、歯の象牙質の硬さの約1/10thである。
【0120】
〔実施例6〕
一部フレーバー及び色素と共にキシリトールを、単軸スクリューエクストルーダー中で部分的に溶融し、スラッシュをデポジターのホッパー内に給送し、そこからスラッシュをヤーツの型の中にデポジットした。破壊圧は、デポジットした45分、1日及び7日後、型から出したピースで測定した。
【0121】
【表4】

【0122】
一週間後、平均破壊圧は、単軸スクリューエクストルーダーから直接型をスラッシュで充填した場合と相違はない。観測の数に基づいて、95%のピースは、1週間後116MPa未満の破壊圧を有すると予測された。実施例1で得られたより大きな数の観測で、この95ULが実施例5のそれに対して低下しているのは、標準偏差及び平均が1週間又はそれ以上で本質的に同じであるから、理にかなっている。
【0123】
〔実施例7〕
キシリトール−フレーバースラッシュを、単軸スクリューエクストルーダーを使用して形成し、三つの異なる型に注入した。型から出したピースを、2mmブルントプローブ又は斜角の付いたブレードを使用して7〜27週の期間で破壊圧について試験した。
【0124】
【表5】

【0125】
データは、推定95ULが2mmブルントプローブでわずかに小さく、2mmブルントプローブと斜角の付いたブレードとでは、多少の不一致が存在することを示している。データは、形状が95UL破壊圧に影響を及ぼさず、これが形状にかかわらず2mmブルントプローブで80MPa未満のままであることを示している。
【0126】
〔実施例8〕
キシリトールフレーバースラッシュを、二軸スクリューエクストルーダーを使用して形成し、二つの異なる形状に押出加工した。二つの異なる治具を使用して、破壊圧について各タイプを試験した。ヤーツ形状は、斜角の付いたブレードで、成形デポジットは2mmブルントプローブを使用して試験した。
【0127】
【表6】

【0128】
データは、二軸スクリューエクストルーダー形成ピースが、単軸スクリューエクストルーダーを使用して形成されたものよりも、高い95UL破壊圧を有することを示している。推定95UL破壊圧は、斜角の付いたブレード及び2mmブルントプローブについて、それぞれ、30MPa及び20MPa、より高い。
【0129】
比較例1
実施例3に記載された砂糖含有及び砂糖不含双方のハードキャンデーを二つの異なる形状に形成し、次いで斜角の付いたブレード又は2mmブルントプローブのいずれかで試験した。斜角の付いたブレード及び2mmブルントプローブで観測された最大圧は、TA.XT2i30−kg検出ヘッド(sensing head)の限界に起因して、それぞれ144及び115MPaであった。
【0130】
【表7】

【0131】
データは、機械の性能を超える値を包含する、ハードキャンデーについての非常に幅広い範囲の破壊圧を示している。最大破壊圧は、斜角の付いたブレード及び2mmブルントプローブで測定して、それぞれ、144及び115MPaであった。これは、単軸スクリューエクストルーダーで製造されたキシリトール/フレーバーピースが、ハードキャンデーよりも小さい上限破壊圧を有することを実証している。
【0132】
〔実施例9〕
平坦なベルト上にデポジットすることによるピース形成。平坦なベルトの種々のサンプルに関し、本発明に従って調製されるスラッシュのように挙動するモデルである99.5%グリセリン(USP)の10〜20μLドロップを置いた。ドロップとベルト間の接触角を、バックライト付き0.7〜3倍拡大写真(接触角システムOCA、データ・フィジックス・インスツルメント社(Data physics Instrument, GmbH)、ライファイゼン通り
(Raiffeisenstrasse)、フィルダースタット(Filderstadt)、ドイツ)から分度器(アクメ・ユナイテッド・コーポレーション(Acme United Corporation)、フェアフィールド(Fairfield)、CT)を使用することによって測定した。二滴の小滴のそれぞれの左及び右側を写真に撮り、測定し、平均した。
ベルト# グリセリンドロップの接触角
1 103±1°
2 68±1°
3 94±1°
4 108±7°
5 143±7°
【0133】
種々のベルト材料上にデポジットすることによって形成したキシリトールピースの接触角を、バックライトをつけて、写真を撮った。接触角は、その側面が平坦な底部と交わる点におけるその側面の角度として測定された。四個のピースを、ピースの縁部周りから相互に除去された点90°でそれぞれの四点上の接触角を適切に測定して、検査した。
ベルト# グリセリンドロップの接触角
1 90±3°
2 78±7°
3 106±8°
4 103±6°
5 156±15°
【0134】
このことから、キシリトールスラッシュをベルト上に直接デポジットすることが、それがデポジットされるベルトが約110°の接触角を有するとき、所望の丸みを帯びたキャンデーピースを生成する。
【0135】
〔実施例10〕
実施例9のベルト#5上にデポジットされた実施例2のドロップデポジットキシリトールピースを、ピースを形成したアルミフォイルを使用して縁部上に保持し、光ファイバー指向ライト(fiber-optic directed light)(KL1500-エレクトロニック、ショット・ノース・アメリカ・インインク(Schott north America, Inc)、エルムスフォード(Elmsford)、ニューヨーク)を使用して側面から光をあてる接触角システムOCAを用いて試験した。次いで、そのイメージは、同一条件下でまた撮像された1−mmの間隔に対して測定された。
【0136】
結晶のサイズは、不規則な形状のより明るい色のラインによって完全に結ばれる一様な光強度の領域(domain)として同定された。最長及び最短の寸法を測定し、記録した。結晶の図は、図4に示されている。
【0137】
結果:9個の結晶がはっきりと表れ、μm単位の以下の寸法を有した。400×180、280×280、420×320、580×320、210×210、210×210、350×140、170×140。
【0138】
〔実施例11〕
実施例2のドロップデポジットキシリトールピースを、その頂及び谷底を撮像するために、本質的に表面に殆ど平行の上面に沿って見るその上面に沿って撮像した。実施例10と同じ機器を使用した。高まりの高さを、生成した顕微鏡写真(これは図5に示されている)から推定した。
【0139】
上面に沿った図5に示されているように、ピーク〜底が、300μm未満であることが観測され、一方ベルト近くのその側面に沿っては、それは50μm未満であることが観測された。
【0140】
〔実施例12〕
顆粒キシリトール(66.3%w/w)、アスピリン(32.5%)、粉末清涼化化合物WS23 (N,2,3−トリメチル−2−(1−メチルエチル)ブタンアミド(0.2%w/w)、及び顆粒ペパーミントフレーバー(1%w/w)を約65F〜75Fの周囲温度で小バッチミキサー中乾式ブレンドした。乾式ブレンドは、均一な混合物が得られるまで継続した。次いで、乾式ブレンド混合物を、生成物を単軸スクリューエクストルーダー(ウェイン、トトワ, NJ; 3:1圧縮比で、24:1L/D比、1インチ直径スクシューを有する)中に給送する水ジャケット付き冷却化ホッパー中に給送した。エクストルーダーは、混合物が通過する五つの温度制御ゾーンを有する。種々のゾーンの温度は、キシリトールの融点付近に設定され、エクストルーダーの排出物は、198Fであった。そのマスを、型に入れた2、3分以内に、型の中で型の形状に固化し、次いでそれを大気温度に暴露した。製造された製品は、それをかじることで容易に壊れる型の形状をした軟質のハードキャンデーであった。
【0141】
〔実施例13〕
存在するアスピリンの量が、8%(w/w)で、キシリトールの量が91.8%(w/w)であった以外、実施例12のプロセスを繰り返した。
【0142】
前記の好ましい実施態様及び実施例は、本発明の範囲及び趣旨を説明するために記載されている。本明細書に開示された該実施態様及び実施例は、当業者に対して他の実施態様及び実施例を顕在化させることになるであろう。これらの他の実施態様及び実施例は、本発明の意図の範囲内のものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キシリトールを含んでなる固体非圧縮性可食性製品の製造方法であって:
(a)固体のキシリトールを約60質量%〜約100質量%の範囲の量で含んでなる組成物を、該組成物中のキシリトールを部分的に溶融させ、スラリーを形成するための条件下エクストルージョン装置の内部で押出加工にかけ、そして該組成物を、それがエクストルージョン装置を通過する全体を通して、及びスラリーがエクストルージョン装置を出る出口ゾーンで、スラリーの形態に維持する工程;
(b)工程(a)の生成物を所望の形状に形成する工程;及び
(c)工程(b)の生成物を冷却して、固体非圧縮性可食性製品を形成する工程;
を含んでなる、上記製造方法。
【請求項2】
エクストルージョン装置が、(i)前記組成物がエクストルージョン装置に入る入口ゾーン;(ii)約190°F〜約205°Fの範囲の温度で押出加工された組成物がエクストルージョン装置を出る出口ゾーン;及び(iii)それらの間の少なくとも一つの加熱ゾーン及び場合により押出しダイ;を含んでなる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
更に、エクストルージョン装置が押出しダイを含んでなる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
出口ゾーンにおける、及びエクストルージョン装置を離れる、スラリーの温度が、約190°F〜205°Fの範囲である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
スラリーの温度が、約194°F〜約200°Fの範囲である、請求項4記載の方法。
【請求項6】
形成工程が、生成物を所望の形状に成形することを含んでなる、請求項1記載の方法。
【請求項7】
形成工程が、エクストルーダー装置からのスラリーをベルト上にデポジットし、デポジットした生成物を冷却して固体を形成することを含んでなる、請求項1記載の方法。
【請求項8】
キシリトールが約70質量%から最大で100質量%まで(100質量%を含む)の範囲の量で存在する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
キシリトールが約80質量%から最大で100質量%まで(100質量%を含む)の範囲の量で存在する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
キシリトールが約90質量%から最大で100質量%まで(100質量%を含む)の範囲の量で存在する、請求項1記載の方法。
【請求項11】
フラボラント、清涼化剤、着色料、食品グレードの加工剤、及び食品添加物から選択される一つ又はそれ以上のさらなる成分が存在する、請求項1記載の方法。
【請求項12】
重炭酸ナトリウムがさらに存在する、請求項1記載の方法。
【請求項13】
フラボラントが、食品グレードの酸である、請求項11記載の方法。
【請求項14】
フラボラントが、個々の及び/又は他との組み合わせの、シナモン、スペアミント、ペパーミント、バーチ、フルーツフレーバー、豆由来フレーバー、香辛料である、請求項11記載の方法。
【請求項15】
フラボラントが、ミントである、請求項11記載の方法。
【請求項16】
製品が、キシリトール以外の糖アルコールを実質的に含まない、請求項1記載の方法。
【請求項17】
さらに医薬品が存在する、請求項1記載の方法。
【請求項18】
医薬品が鎮痛剤である、請求項17記載の方法。
【請求項19】
鎮痛剤がアスピリンである、請求項18記載の方法。
【請求項20】
キシリトールが少なくとも約60質量%で存在し、医薬品が治療的有効量で、最大で約40質量%までで存在する、請求項17記載の方法。
【請求項21】
医薬品が、約0.01質量%〜約40質量%で存在する、請求項20記載の方法。
【請求項22】
キシリトールの少なくとも10質量%が、溶融される、請求項1記載の方法。
【請求項23】
キシリトールの少なくとも50質量%が、溶融される、請求項1記載の方法。
【請求項24】
キシリトールの少なくとも95質量%が、溶融される、請求項1記載の方法。
【請求項25】
エクストルージョン装置から押出加工された生成物が、190°F未満の温度に冷却され、可食性生成物を固化するのに、10分までかからない、請求項1記載の方法。
【請求項26】
エクストルーダーの出口ポートでの生成物の温度が、約190°F〜約205°Fの範囲である、請求項17記載の方法。
【請求項27】
出口ポートでの生成物の温度が、約194°F〜約200°Fの範囲である、請求項26記載の方法。
【請求項28】
約60質量%から最大で100質量%まで(100質量%を含む)の固体キシリトールを含んでなり、他の糖アルコールを実質的に含まず、DE20未満の単糖類、二糖類及びマルトデキストリンを実質的に含まず、そして約1質量%未満の含水量を有し、ヤーツ形状に成形した場合、8.20mmのベース幅、約13.26mmの長さ、8.71mmの高さ、垂直とその側面間で10%角度を有し、0.25mmのフィレットを有し、そして質量が約0.75gであり、約110MPa未満のピース破壊圧及び約200〜約400秒の溶解速度を示す、固体均一非圧縮性可食性製品。
【請求項29】
少なくとも約70質量%のキシリトールを含んでなる、請求項28記載の可食性製品。
【請求項30】
少なくとも約80質量%のキシリトールを含んでなる、請求項29記載の可食性製品。
【請求項31】
少なくとも約95質量%のキシリトールを含んでなる、請求項30記載の可食性製品。
【請求項32】
フラボラント、着色料、清涼化剤、食品添加物、及び食品グレードの加工剤から選択される一つ又はそれ以上のさらなる成分を含んでなる、請求項28記載の可食性製品。
【請求項33】
重炭酸ナトリウムがさらに存在する、請求項28記載の可食性製品。
【請求項34】
重炭酸ナトリウムが存在する、請求項31記載の可食性製品。
【請求項35】
医薬品をさらに含んでなる、請求項28記載の可食性製品。
【請求項36】
医薬品が鎮痛剤である、請求項35記載の可食性製品。
【請求項37】
鎮痛剤がアスピリンである、請求項36記載の可食性製品。
【請求項38】
医薬品が治療的有効量で、最大で約40質量%まで存在する、請求項35記載の可食性製品。
【請求項39】
医薬品が、約0.01質量%〜約40質量%の範囲の量で存在する、請求項38記載の可食性製品。
【請求項40】
ディスクの形態の、請求項28記載の可食性製品。
【請求項41】
型の中にデポジットされる、請求項28記載の可食性製品。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【公表番号】特表2013−503199(P2013−503199A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527057(P2012−527057)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/047071
【国際公開番号】WO2011/026003
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(507101484)ザ ハーシー カンパニー (7)
【Fターム(参考)】