説明

クリップタイプテンショナ

【課題】 クリップタイプテンショナにおいて、摩耗を低減させて寿命を向上させる。
【解決手段】 クリップタイプテンショナ1のラチェット機構が、ピストン3の外周に形成されかつ第1、第2のラック歯31A、31Bを含む複数のラック歯31と、ラック歯31に弾性的に係合するクリップ6と、ハウジング側に設けられ、ピストン前進時にクリップ6に当接してピストン3の前進を許容する第1の面51、およびピストン後退時にクリップ6に当接しかつラック歯31との間でクリップ6を挟持してピストン3の後退を規制する第2の面52を有する凹部50とから構成されている。クリップ6が第1のラック歯31Aと係合した状態でピストン後退時にクリップ6が当接する第2の面52上の接触点Cの位置が、クリップ6が第2のラック歯31Bと係合した状態でピストン後退時にクリップ6が当接する第2の面52上の接触点Cの位置と異なっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェーンに張力を発生させるためのテンショナに関し、詳細には、クリップを含むラチェット機構を備えたクリップタイプテンショナに関する。
【背景技術】
【0002】
チェーンテンショナとして、いわゆるクリップタイプテンショナが従来より用いられている。クリップタイプテンショナは、特開2005−98420号公報の図1に示すように、ハウジングと、ハウジングの穴にスライド自在に支持されたピストンと、ピストンを穴から突出する方向に付勢するスプリングと、ピストン外周の複数のラック歯、ラック歯に係合するクリップ、およびハウジング内周面の凹部からなるラチェット機構とを備えている。ハウジング内周面の凹部は、ピストン前進時にクリップに当接してピストンの前進を許容する第1の面と、ピストン後退時にクリップに当接し、ラック歯との間でクリップを挟持してピストンの後退を規制する第2の面とを有している。
【0003】
運転中にチェーンに弛みが生じた場合、スプリングの弾性反発力によりピストンがチェーンに向かって前進してハウジング外部に突出するが、このとき、ピストン外周のラック歯に係合したクリップが凹部の第1の面に当接することにより、ピストンの前進が許容される。その一方、チェーンの張力が増大した場合、チェーンからの過大な押付力によりピストンが後退してハウジング内に押し込まれるが、このとき、ピストン外周のラック歯に係合したクリップが凹部の第2の面に当接することにより、ピストンの後退が規制される。
【0004】
しかしながら、前記従来のクリップタイプテンショナでは、ピストンがハウジング内に押し込まれる際、クリップは、ハウジング内周面の第2の面上の常時同じ位置で接触する。このため、繰返し使用している際に、第2の面上のクリップ接触個所が摩耗する。
【特許文献1】特開2005−98420号公報(図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、摩耗を低減でき、寿命を向上できるクリップタイプテンショナを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明に係るクリップタイプテンショナは、一端に開口する穴が形成されたハウジングと、穴に出没自在に設けられたピストンと、ピストンを穴から突出する方向に付勢するスプリングとを備えている。ラチェット機構は、ピストンの外周に形成され、第1および第2のラック歯を含む複数のラック歯と、ラック歯に径方向から弾性的に係合する拡径可能な円形状部分を有するクリップと、ハウジングの側に設けられた凹部とから構成されている。凹部は、ピストン前進時にクリップに当接してピストンの前進を許容する第1の面と、ピストン後退時にクリップに当接しかつラック歯との間でクリップを挟持してピストンの後退を規制する第2の面とを有している。そして、クリップが第1のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置が、クリップが第2のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置とは異なっている。
【0007】
請求項1の発明によれば、運転中にチェーンに弛みが生じた場合、スプリングの弾性反発力によりピストンが前進してハウジング外部に突出するが、このとき、ピストン外周のラック歯に係合したクリップがハウジング側の凹部の第1の面に当接することにより、ピストンの前進が許容される。その一方、チェーンの張力が増大した場合、チェーンからの過大な押付力によりピストンが後退してハウジング内に押し込まれるが、このとき、ピストン外周のラック歯に係合したクリップがハウジング側の凹部の第2の面に当接することにより、ピストンの後退が規制される。
【0008】
また、この場合には、長時間の運転中のチェーン摩耗によりチェーンに弛みが生じて、クリップが係合するピストンのラック歯が第1のラック歯から第2のラック歯に移行したとき、ピストン後退時にクリップが当接する凹部の第2の面上の接触点の位置が変化する。これにより、クリップが常時第2の面上の同じ位置に接触するのを回避して、第2の面の摩耗を低減でき、その結果、テンショナの寿命を向上できる。また、この場合には、凹部の第2の面の耐摩耗性を向上させるために、特殊な材料を選択したり、特殊な熱処理を行なったりする必要がなく、低コストで第2の面の摩耗を低減できる。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1において、第1のラック歯が第1の形状を有し、第2のラック歯が、第1の形状と異なる第2の形状を有している。
【0010】
この場合には、第1、第2のラック歯の形状が異なっていることにより、クリップが第1のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置が、クリップが第2のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置とが異なっている。
【0011】
請求項3の発明では、請求項1または2において、クリップが着座する第2のラック歯の底部の径が、クリップが着座する第1のラック歯の底部の径よりも小さくなっている。
【0012】
この場合には、クリップが第2のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置が、クリップが第1のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置に比べて、第2の面上において半径方向内方に移動している。この場合、第2の形状は、第1の形状と異なる形状を有していても、また第1の形状の相似形状を有していてもよい。
【0013】
請求項4の発明では、請求項3において、第1のラック歯がピストンの前端側に形成され、第2のラック歯が前記ピストンの後端側に形成されている。
【0014】
この場合、チェーンに弛みが生じてピストンが前進したとき、クリップはピストンの第1のラック歯から第2のラック歯に移動することになる。
【0015】
請求項5の発明では、請求項3において、第1のラック歯がピストンの後端側に形成され、第2のラック歯がピストンの前端側に形成されている。
【0016】
この場合、チェーンに弛みが生じてピストンが前進したとき、クリップはピストンの第2のラック歯から第1のラック歯に移動することになる。
【0017】
請求項6の発明では、請求項1において、ラック歯が第3のラック歯をさらに備えており、クリップが第3のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置が、クリップが第1、第2のラック歯と係合した状態でピストンが後退したときにクリップが当接する凹部の第2の面上の位置と異なっている。
【0018】
この場合には、チェーンに弛みが生じて、クリップが係合するピストンのラック歯が第1のラック歯から第2のラック歯に移行する場合のみならず、第2のラック歯から第3のラック歯に移行する場合においても、ピストン後退時にクリップが当接する凹部の第2の面上の接触点の位置が変化する。これにより、凹部の第2の面の摩耗をさらに低減でき、その結果、テンショナの寿命をさらに向上できる。
【0019】
請求項7の発明では、請求項1において、ハウジングの穴には、一端に開口する円筒状のシリンダが設けられており、ピストンがシリンダにスライド自在に支持されるとともに、凹部がシリンダの内周面に形成されている。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明に係るクリップタイプテンショナによれば、長時間の運転中にチェーンに弛みが生じたことにより、クリップが係合するピストンのラック歯が第1のラック歯から第2のラック歯に移行したとき、ピストン後退時にクリップが当接する凹部の第2の面上の接触点の位置が変化するようにしたので、凹部の第2の面の摩耗を低減でき、テンショナの寿命を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1ないし図4は、本発明の一実施例によるクリップタイプテンショナを説明するための図であって、図1は本実施例によるクリップタイプテンショナの縦断面図、図2ないし図4はピストンのラック歯の一部拡大図であって、本実施例の作用効果を説明するための図である。
【0022】
図1に示すように、このクリップタイプテンショナ1は、一端に開口する穴2aが形成されたハウジング2と、ハウジング2の穴2aに出没自在に設けられた中空のピストン3と、ピストン3を穴2aから突出する方向に付勢するスプリング4(一部のみ図示)とを備えている。ハウジング2の穴2aには、一端に開口する穴5aが形成された円筒状のシリンダ5が圧入されており、シリンダ5の穴5aにピストン3がスライド自在に支持されている。
【0023】
シリンダ5の底部には、ピストン3およびシリンダ5の内部空間により形成されたチャンバ30内に油圧供給源(図示せず)からのオイルを供給するための油路3aが形成されている。また、ハウジング2には、テンショナ1を据え付けるための取付ネジが挿入されるネジ孔20、21が設けられている。
【0024】
ピストン3の外周には、複数のラック歯31が形成されている。ラック歯31には、ラック歯31に径方向から弾性的に係合する拡径可能な円形状部分を有するクリップ6が装着されている。その一方、シリンダ5の上部の内周面には、凹部50が形成されており、凹部50は、その上端に形成された第1の面51と、下端に形成された第2の面52とを有している。クリップ6は、シリンダ5の凹部50内に配置されている。
【0025】
ラック歯31は、図2および図3に示すように、ピストン3の前端側(各図上側)に形成された複数の第1のラック歯31Aと、ピストン3の後端側(各図下側)つまり第1のラック歯31Aの後方に形成され、第1のラック歯31Aと異なる形状を有する複数の第2のラック歯31Bとを有している。各ラック歯31は、ピストン前端側の位置に形成されかつ最大深さを有する底部と、底部に連続してピストン後端側の位置に形成されたなだらかな傾斜面とから構成されている。クリップ6は、各ラック歯31A、31Bの底部に着座している。
【0026】
この例では、第1のラック歯31Aは、ピストン3の前端側から数えて最上位および第2番目の位置に配置されており、第2のラック歯31Bは、ピストン3の前端側から数えて第3番目およびそれ以降の位置に配置されている。第1のラック歯31Aの底部の径をDとし、第2のラック歯31Bの底部の径をDとするとき、
<D
になっている。すなわち、この場合、第2のラック歯31Bの底部は、第1のラック歯31Aの底部よりも深い位置、つまり半径方向内方の位置に配置されている。
【0027】
凹部50は、ピストン前端側に形成された第1の面51と、ピストン後端側に形成された第2の面52とを有している。第1の面51は、ピストン軸線方向と略直交する方向に延びており、第2の面52は、ピストン軸線方向に対して傾斜する方向に延びている。
【0028】
第1の面51は、ピストン3のラック歯31にクリップ6が装着された状態でピストン3が前進したときに、クリップ6に当接してピストン3の前進を許容しており、また、第2の面52は、ピストン3のラック歯31にクリップ6が装着された状態でピストン3が後退したときに、クリップ6に当接するとともに、ラック歯31との間でクリップ6を挟持してピストン3の後退を規制している。これらラック歯31、第1および第2の面51、52およびクリップ6により、ラチェット機構が構成されている。
【0029】
次に、本実施例の作用効果について説明する。
まず、運転中において、チェーンに弛みが生じた場合、スプリング4の弾性反発力によりピストン3が前進してシリンダ5の穴5aから突出するとともに、ピストン外周のラック歯31に係合したクリップ6がピストン3とともに移動する。このとき、ピストン3の移動量が大きいと、クリップ6がシリンダ5の凹部50の第1の面51に当接し、この状態からピストン3のみが前進する。このようにピストン3が前進することにより、クリップ6が徐々にピストン後端側のラック歯31に移動する。
【0030】
次に、運転中にチェーン張力が増大した場合、チェーンからの過大な押付力によりピストン3が後退してシリンダ5の穴5a内に押し込まれ、ピストン外周のラック歯31に係合したクリップ6がピストン3とともに移動する。そして、ピストン外周のラック歯31に係合したクリップ6がシリンダ5の凹部50の第2の面52に当接すると、ラック歯31と第2の面52との間でクリップ6が挟持されることにより(図2、図3参照)、ピストン3の後退が規制される。
【0031】
図2は、クリップ6がピストン3の第1のラック歯31Aに係合した状態で第2の面52に当接した状態を示しており、図3は、クリップ6がピストン3の第2のラック歯31Bに係合した状態で第2の面52に当接した状態を示している。
【0032】
ここで、図2および図3を一枚の図面に描いたものが図4である。図4中、一点鎖線が図2の状態を示し、実線が図3の状態を示している。また、図2のクリップ6の中心を点Oで示し、図3のクリップ6の中心を点Oで示している。
【0033】
図4に示すように、クリップ6が第1のラック歯31Aと係合した状態でピストン3の後退時にクリップ6が当接する凹部50の第2の面52上の接触点Cの位置は、クリップ6が第2のラック歯31Bと係合した状態でピストン3の後退時にクリップ6が当接する凹部50の第2の面52上の接触点Cの位置と異なっている。すなわち、接触点Cは、接触点Cから第2の面52に沿って下方にΔだけ移動している。
【0034】
これにより、ピストン後退時に常時第2の面52上の同じ位置にクリップ6が当接するのを回避でき、凹部50の第2の面52の摩耗を低減できる。その結果、テンショナの寿命を向上できる。また、この場合には、凹部50の第2の面52の耐摩耗性を向上させるために、特殊な材料を選択したり、特殊な熱処理を行なったりする必要がなく、低コストで凹部の第2の面52の摩耗を低減できる。
【0035】
なお、前記実施例では、第1のラック歯31Aがピストン前端側に形成され、第2のラック歯31Bがピストン後端側に形成された例を示したが、本発明は、これとは逆に、第1のラック歯31Aがピストン後端側に形成され、第2のラック歯31Bがピストン前端側に形成されたものにも同様に適用できる。この場合、長時間のテンショナ運転中にクリップ6が応力弛緩(レラクゼーション)を起こした場合でも、底部径の大きな第1のラック歯31Aがピストン後端側に配置されているので、クリップ6が第2のラック歯から第1のラック歯に移動した際にクリップ6を弾性変形させることができ、クリップ6を第1のラック歯に弾性的に保持させることが可能である。
【0036】
また、前記実施例では、第2のラック歯31Bが第1のラック歯31Aと異なる形状を有する場合を例にとって説明したが、第2のラック歯31Bは、第1のラック歯31Aと大きさが異なる同一形状(すなわち相似形状)を有していてもよい。
【0037】
さらに、前記実施例では、ラック歯31が第1および第2のラック歯31A、31Bから構成された例を示したが、本発明は、ラック歯31がさらに第3のラック歯を備えたものにも同様に適用可能である。この場合、クリップ6が第3のラック歯と係合した状態でピストン3が後退したときにクリップ6が当接する凹部50の第2の面52上の接触点の位置は、クリップ6が第1、第2のラック歯31A、31Bと係合した状態でピストン3が後退したときにクリップ6が当接する凹部50の第2の面52上の接触点C、Cの位置と異なっている。
【0038】
この場合には、チェーンに弛みが生じて、クリップ6が係合するピストン3のラック歯31が第1のラック歯31Aから第2のラック歯31Bに移行する場合のみならず、第2のラック歯31Bから第3のラック歯に移行する場合においても、ピストン後退時にクリップ6が当接する凹部50の第2の面52上の接触点の位置が変化する。これにより、凹部50の第2の面52の摩耗をさらに低減でき、その結果、テンショナの寿命をさらに向上できる。
【0039】
前記実施例では、ピストン3がシリンダ5を介してハウジング2に出没自在に設けられた例を示したが、シリンダ5は省略してもよい。この場合、ピストン3は、ハウジング2に形成された穴にスライド自在に支持されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施例によるクリップタイプテンショナの縦断面図である。
【図2】ピストンのラック歯の一部拡大図であって、本実施例の作用効果を説明するための図である。
【図3】ピストンのラック歯の一部拡大図であって、本実施例の作用効果を説明するための図である。
【図4】ピストンのラック歯の一部拡大図であって、本実施例の作用効果を説明するための図である。
【符号の説明】
【0041】
1: クリップタイプテンショナ

2: ハウジング
2a: 穴

3: ピストン
31: ラック歯
31A: 第1のラック歯
31B: 第2のラック歯

4: スプリング

5: シリンダ
50: 凹部
51: 第1の面
52: 第2の面

6: クリップ

、D: 底部の径
、C: 接触点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリップを含むラチェット機構を備えたクリップタイプテンショナであって、
一端に開口する穴が形成されたハウジングと、
前記穴に出没自在に設けられたピストンと、
前記ピストンを前記穴から突出する方向に付勢するスプリングとを備え、
前記ラチェット機構が、
前記ピストンの外周に形成され、第1および第2のラック歯を含む複数のラック歯と、
前記ラック歯に径方向から弾性的に係合する拡径可能な円形状部分を有するクリップと、
前記ハウジングの側に設けられ、前記ピストンの前進時に前記クリップに当接して前記ピストンの前進を許容する第1の面と、前記ピストンの後退時に前記クリップに当接し、前記ラック歯との間で前記クリップを挟持して前記ピストンの後退を規制する第2の面とを有する凹部とから構成されるとともに、
前記クリップが前記第1のラック歯と係合した状態で前記ピストンが後退したときに前記クリップが当接する前記凹部の前記第2の面上の位置が、前記クリップが前記第2のラック歯と係合した状態で前記ピストンが後退したときに前記クリップが当接する前記凹部の前記第2の面上の位置と異なっている、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1のラック歯が第1の形状を有し、前記第2のラック歯が、前記第1の形状と異なる第2の形状を有している、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記クリップが着座する前記第2のラック歯の底部の径が、前記クリップが着座する前記第1のラック歯の底部の径よりも小さくなっている、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。
【請求項4】
請求項3において、
前記第1のラック歯が前記ピストンの前端側に形成され、前記第2のラック歯が前記ピストンの後端側に形成されている、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。
【請求項5】
請求項3において、
前記第1のラック歯が前記ピストンの後端側に形成され、前記第2のラック歯が前記ピストンの前端側に形成されている、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。
【請求項6】
請求項1において、
前記ラック歯が第3のラック歯をさらに備え、前記クリップが前記第3のラック歯と係合した状態で前記ピストンが後退したときに前記クリップが当接する前記凹部の前記第2の面上の位置が、前記クリップが前記第1、第2のラック歯と係合した状態で前記ピストンが後退したときに前記クリップが当接する前記凹部の前記第2の面上の位置と異なっている、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。
【請求項7】
請求項1において、
前記ハウジングの前記穴には、一端に開口する円筒状のシリンダが設けられており、前記ピストンが前記シリンダにスライド自在に支持されるとともに、前記凹部が前記シリンダの内周面に形成されている、
ことを特徴とするクリップタイプテンショナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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