説明

クロストランスポート認証

ポータブルメディア装置の第1通信ポートに結合された認証コントローラは、ポータブルメディア装置の第2通信ポートに結合されたアクセサリ装置に代わって認証を与えることが許される。一実施形態において、クロストランスポートコネクタは、アクセサリに結合するように構成されたコネクタ、及びポータブルメディア装置に結合するように構成されたコネクタを含み、ポータブルメディア装置の第2通信ポートにアクセサリを結合できるようにする。クロストランスポートコネクタは、認証コントローラも含む。この認証コントローラは、メディア装置からポータブルメディア装置の第1通信ポートを経て認証を要求する。この要求は、第1ポートを経て得られた認証された許可が転送されるところの第2ポートの識別子も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、認証に係り、より詳細には、ポータブルメディア装置とアクセサリ装置との間の通信に使用するクロストランスポート認証に係る。
【背景技術】
【0002】
ポータブルメディア装置は、ポータブルメディア装置で再生又は表示できるオーディオトラック、ビデオトラック又は写真のようなメディアアセットを記憶することができる。ポータブルメディア装置は、例えば、カリフォルニア州クパチーノのアップル社から入手できるiPod(登録商標)及びiPhoneTMポータブルメディア装置である。しばしば、ポータブルメディア装置は、ユーザがメディアアセットを管理できるように働くホストコンピュータからメディアアセットを取得する。例えば、ホストコンピュータは、メディアアセットを管理するためにメディアマネージメントアプリケーションを実行することができる。メディアマネージメントアプリケーションの一例が、アップル社により製造されるiTune(登録商標)である。
【0003】
ポータブルメディア装置は、典型的に、他の装置とインターフェイスするのに使用される1つ以上のコネクタ又はポートを含む。例えば、コネクタ又はポートは、ポータブルメディア装置をホストコンピュータに接続したり、それをドッキングシステムに挿入したり、又はそれがアクセサリ装置を受け入れできるようにしたりする。例えば、iPod(登録商標)の場合には、ポータブルメディア装置に相互接続されるアクセサリ装置の大きなアレイが開発されている。例えば、リモートコントローラをコネクタ又はポートに接続して、ユーザがポータブルメディア装置をリモートコントロールできるようにする。別の例として、自動車がコネクタを備え、このコネクタにポータブルメディア装置を挿入して、自動車のメディアシステムがポータブルメディア装置と対話できるようにし、これにより、ポータブルメディア装置のメディアコンテンツを自動車内で再生できるようにする。別の例では、デジタルカメラをポータブルメディア装置に接続して、メッセージ、等をダウンロードすることができる。
【0004】
ポータブルメディア装置は、通常、ポータブルメディア装置に記憶されたメディアアセットを再生し又はプレゼンテーションするためにリモート装置に接続される。ユーザは、ポータブルメディア装置を、例えば、ホームステレオシステム(又は乗物内のステレオシステム)にドッキングして、ポータブルメディア装置に記憶された歌を、ホームステレオシステムにより与えられる音響経験で再生することを希望してもよい。このような状態では、ユーザが、例えば、ホームステレオシステムのコントローラ、又はホームステレオシステムと通信するリモートコントロール装置を使用して、ポータブルメディア装置を遠隔動作できるのが便利である。
【0005】
アクセサリを経てポータブルメディア装置の種々の動作をコントロールし、又、それとは逆の動作をコントロールすることが知られている。アクセサリ及びポータブルメディア装置がインストラクションや情報を交換できるようにする通信プロトコルが提供されている。適当なコマンド信号を使用して、アクセサリは、ポータブルメディア装置の再生機能を呼び出し、そしてポータブルメディア装置に記憶されたメディアアセットに関する情報を得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存のインターフェイスプロトコルは、ポータブルメディア装置(PMD)の機能にアクセサリがアクセスすべきかどうか及びどのようにアクセスするかをPMDが制御できるようにする。このようなプロトコルは、エラー傾向があり、破壊的で、リソースを浪費し及び/又はメディアプレーヤにダメージを及ぼす第三者装置によるアクセスに制約を課し及び/又は制限する。更に、このようなプロトコルは、コピー制約を受けるメディアリソースに対してコピー保護を与える。多くの場合に、通信ポートを経てPMDにアクセスし及び/又はそれを制御する許可を受けるために、アクセサリは、PMDに知られた信頼性のある認証スキームを使用してそれら自身を認証する。これらの許可は、PMDにより、アクセサリに結合された通信ポートに与えられる。ここに開示する実施形態は、アクセサリ装置に結合されないポートを通してアクセサリ装置の認証、ここでは、クロストランスポート認証と称する、を行えるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、アクセサリ装置に通信結合されたポータブルメディア装置(PMD)においてアクセサリ装置のクロストランスポート認証を行う方法が提供される。一実施形態では、PMDは、第1ポートを経てクロストランスポート認証要求を受け取る。この認証要求は、クロストランスポート認証が要求されるところの第2ポートを特定する。ポータブルメディア装置は、この第2ポートを経てアクセサリと通信結合される。第1ポートが認証され、第1ポートを経て通信するための許可のセットが確立される。次いで、これら許可のサブセット(その全てまで及びその全てを含めて)が転送され、複製され、コピーされ、及び/又は第2ポートに与えられる。その後に、PMDは、第2ポートを通してアクセサリと通信することができる。
【0008】
又、一実施形態によれば、ポータブルメディア装置(PMD)も開示される。PMDは、マルチトランスポート通信インターフェイスを備えている。このマルチトランスポート通信インターフェイスは、複数のポートを有するマルチトランスポート通信インターフェイスを通してアクセサリとコマンド及びデータを交換するように構成される。PMDは、マルチトランスポート通信インターフェイスの複数のポートのうちの第1の1つを通してクロストランスポート認証の要求を受け取り、それらポートの第2の1つは第2ポートと特定される。又、PMDは、第1ポートを経て認証動作を遂行する。認証が成功であった場合には、PMDは、少なくとも第2ポートへ許可のセットを与える。
【0009】
別の実施形態によれば、クロストランスポートコネクタを経てポータブルメディア装置に結合されたアクセサリのためのクロストランスポート認証を与える方法が提供される。第2ポートを経て通信するために第1ポートを通してクロストランスポート認証要求が受け取られる。この要求は、第2ポートに関連した識別子を含む。次いで、第1ポートが認証され、PMDにより第1ポートに許可が与えられる。第2ポートを通してクロストランスポート認証要求が受け取られ、この要求は、第2ポートに関連した識別子を含む。次いで、2つのポートを通して受け取られた識別子が一致するかどうかの決定がなされる。それら識別子が一致する場合には、第2ポートに許可が与えられる。
【0010】
別の実施形態によれば、アクセサリ装置をポータブルメディア装置に結合するためのインターフェイスシステムが提供される。このインターフェイスシステムは、第1及び第2のコネクタと、複数の通信ポートと、認証コントローラとを備えている。第1コネクタは、ポータブルメディア装置に接続するように構成され、第2コネクタは、アクセサリ装置に接続するように構成される。複数の通信ポートがポータブルメディア装置とアクセサリ装置との間に少なくとも2つの通信チャンネルを与える。これらの2つの通信チャンネルは、第1ポート及び第2ポートを含み、第2ポートは、第2コネクタに結合される。認証コントローラは、第2ポートに対して第1ポートを経てポータブルメディア装置からトランスポート認証を要求するように構成される。
【0011】
別の実施形態によれば、少なくとも第1ポート及び第2ポートを含むインターフェイスシステムを使用してクロストランスポート認証を与える方法が提供される。このインターフェイスシステムは、ポータブルメディア装置及びアクセサリ装置に結合するように構成される。インターフェイスシステムがポータブルメディア装置の第1ポート及び第2ポートに通信接続されるという指示が受け取られる。アクセサリ装置がインターフェイスシステムに通信結合され且つポータブルメディア装置の第2ポートを経て通信するように構成されるという指示も受け取られる。次いで、インターフェイスシステムは、第1ポートを通してポータブルメディア装置へ認証要求を送信する。この要求は、認証許可の少なくともサブセットを第2ポートへ転送する要求を含む。
【0012】
又、別の実施形態によれば、アクセサリケーブルも提供される。このアクセサリケーブルは、マルチピンコネクタ、USBコネクタ、及び認証コントローラを含む。マルチピンコネクタは、ポータブルメディア装置と結合するように構成される。又、マルチピンコネクタは、ポータブルメディア装置のUSBポートに接続可能なUSBピンのセットと、ポータブルメディア装置のシリアルポートに接続可能なシリアルポートピンのセットとを含む。USBコネクタは、マルチピンコネクタのUSBピンに結合され、そしてアクセサリ装置に結合するように構成される。認証コントローラは、アクセサリケーブル内に埋め込まれ、マルチピンコネクタのシリアルトランスポートピンに通信結合される。認証コントローラは、シリアルトランスポートピンを経てポータブルメディア装置と認証情報を通信し、そしてシリアルポートのために受け取られた認証許可がUSBポートに転送されることを要求するように構成される。
【0013】
又、クロストランスポートコネクタを経てポータブルメディア装置へリモートユーザインターフェイスを与えるためのアクセサリも提供される。このアクセサリは、ポータブルメディア装置の第2ポートを経てポータブルメディア装置とコマンド及びデータを交換するように構成された入力/出力インターフェイスを備えている。又、このアクセサリは、入力/出力インターフェイスを経てポータブルメディア装置から得た情報を記憶するように構成されたキャッシュも備えている。このアクセサリは、入力/出力インターフェイス及びキャッシュに結合されたコントローラも備えている。又、このコントローラは、クロストランスポートコネクタを通して入力/出力インターフェイスへ至るポータブルメディア装置の接続を検出するようにも構成される。又、このコントローラは、入力/出力インターフェイス及び第2ポートを通してポータブルメディア装置へクロストランスポート要求を送信することにより第2ポートのクロストランスポート認証を要求するようにも構成され、クロストランスポート要求は、認証に使用されるべきポータブルメディア装置の第1ポートの識別を含む。更に、このコントローラは、第2ポートに対するクロストランスポート認証が成功であるという指示を入力/出力インターフェイスから受け取るようにも構成される。又、このコントローラは、入力/出力インターフェイス及び第2ポートを通してポータブルメディア装置と通信するようにも構成される。
【0014】
第1ポート及び第2ポートを含むマルチトランスポート通信インターフェイスを通してアクセサリ装置にクロストランスポート認証を与えるための後方も提供される。クロストランスポート認証の要求が第2ポートを経て送信される。この要求は、第1ポートに関連した識別子を含む。第2ポートを通してポータブルメディア装置と通信するための許可が与えられたという指示が受け取られる。次いで、アクセサリは、第2ポートを通してポータブルメディア装置と通信する。
【0015】
本開示を適用できる更に別の分野が、以下の詳細な説明から明らかとなろう。この詳細な説明及び特定例は、種々の実施形態を示すものであるが、単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】本発明の一実施形態によるアクセサリ認証システムのブロック図である。
【図1B】本発明の一実施形態によるアクセサリ認証システムの別のブロック図である。
【図1C】一実施形態によるクロストランスポート認証を使用してポータブルメディア装置に結合されたアクセサリのブロック図である。
【図1D】一実施形態によるクロストランスポート認証を使用してiPod(登録商標)に結合されたカーステレオのブロック図である。
【図2A】一実施形態によるインターフェイスシステムを伴うトランスポートチャンネルを示す。
【図2B】一実施形態によるインターフェイスシステムを伴うトランスポートチャンネルを示す。
【図3】一実施形態による認証コントローラ及びアクセサリに結合されたポータブルメディア装置(PMD)のブロック図である。
【図4】一実施形態によるインターフェイスシステムの1つのコネクタのピンアウトを例示するテーブルである。
【図5A】本発明の一実施形態による認証コントローラのブロック図である。
【図5B】本発明の一実施形態による認証マネージャーのブロック図である。
【図6】一実施形態により認証コントローラ(AC)がPMDからクロストランスポート認証の要求をなすところを示すフローチャートである。
【図7】一実施形態によりPMDがACからクロストランスポート認証を確立するところを示すフローチャートである。
【図8】一実施形態によりアクセサリ装置がPMDからクロストランスポート認証の要求をなすところを示すフローチャートである。
【図9】一実施形態によりPMDがアクセサリ装置とのクロストランスポート認証を確立するところを示すフローチャートである。
【図10】一実施形態によるPMDと認証コントローラとの間の認証プロセスを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付図面において、同様のコンポーネント及び/又は特徴は、同じ参照番号を有する。明細書において参照番号を使用する場合、同じ参照番号を有する同様のコンポーネントのいずれか1つについて説明する。
【0018】
以下の説明は、本発明の種々の実施形態を示すに過ぎず、開示の範囲、適応性又は構成を限定するものではない。むしろ、実施形態の以下の説明は、実施形態を具現化できる説明を当業者に与えるものである。特許請求の範囲で規定される精神及び範囲から逸脱せずに要素の機能及び配列に種々の変更がなされ得ることを理解されたい。
【0019】
ここに述べる実施形態は、要求側ポートを使用して行先ポートの認証、「クロストランスポート(cross-transport)認証」と称される、を与えるものである。例えば、ある実施形態では、インターフェイスシステムは、認証コントローラと、ポータブルメディア装置に接続するための第1コネクタと、アクセサリ装置に接続するための第2コネクタと、それらアクセサリとポータブルメディア装置との間に少なくとも1つの通信チャンネルを与える少なくとも1つの通信ポートとを備えている。ある実施形態では、認証コントローラは、第1ポートを経てポータブルメディア装置に通信結合され、そしてアクセサリは、第2ポートを経てポータブルメディア装置に通信結合される。従って、ある実施形態では、認証コントローラは、第1ポートを経てポータブルメディア装置に認証情報及び/又はクレデンシャルを与える。この情報及び/又はクレデンシャルは、次いで、第1ポートを経て認証コントローラを認証するのに使用される。認証されると、第1ポートに許可が与えられる。これら許可は、例えば、認証された装置がポータブルメディア装置の種々の機能にアクセスし及び/又はそれらを制御する程度を定義する。これら許可は、それが与えられると、第2ポートへ転送及び/又は複写され、アクセサリ装置が、ポータブルメディア装置により直接認証されなくても、ポータブルメディア装置と通信し、それにアクセスし及び/又はそれを制御できるようにする。
【0020】
この開示全体にわたり使用される「ポート」及び「トランスポート」という語は、交換可能に使用され、一般的に、2つの装置、チップ及び/又は回路間の通信チャンネルを指す。通信チャンネルは、ワイヤレスチャンネル及びワイヤードチャンネルを含む。更に、通信チャンネルは、種々のプロトコルのいずれかも含む。
【0021】
この開示全体にわたり使用される「許可(単数)」又は「許可(複数)」という語は、ポータブルメディア装置に関連して使用されたときには、ポータブルメディア装置から受け取られる情報、ポータブルメディア装置を制御するのに使用されるコマンド、及び/又は移動通信装置においてアクセスされる機能を特徴付けるものである。許可は、グループとして与えられてもよいし、個々に与えられてもよい。更に、ある実施形態では、特定の装置及び/又はポートに許可が指定される。
【0022】
図1Aは、一実施形態によるクロストランスポート認証システム100のブロック図である。このクロストランスポート認証システム100は、ポータブルメディア装置102を備えている。更に、ポータブルメディア装置102は、例えば、メディアプレーヤ、パーソナルデジタルアシスタント、及び/又は移動電話を含む。例えば、ポータブルメディア装置は、iPod(登録商標)、iPhone(登録商標)、等である。ポータブルメディア装置102は、コネクタを受け入れるためのコネクタインターフェイス104を含む。コネクタインターフェイス104は、複数の物理的又は論理的に個別の通信ポートを備え、これらポートを経て他の装置がポータブルメディア装置102と通信することができる。例えば、コネクタインターフェイス104は、USBポート、UARTポート及び/又はFireWireポートを備えることができる。ある実施形態では、コネクタインターフェイス104は、物理的なコネクタを必要としないワイヤレス接続(例えば、ブルーツース又はWi−Fi)もサポートできる。
【0023】
又、クロストランスポート認証システム100は、ケーブル111によって接続される2つのコネクタ108、110を有するインターフェイス106も備えている。このケーブルは、2つ以上の通信トランスポートを含む。図1Aに点線で示すように、第1コネクタ108は、ポータブルメディア装置102に接続され、第2コネクタ110は、アクセサリ112に接続される。ポータブルメディア装置102に接続されると、第1コネクタ108は、コネクタポート104により受け入れられる。第1コネクタ108がコネクタポート104に結合されると、インターフェイス106は、ポータブルメディア装置102に物理的及び/又は電気的に接続される。ある実施形態では、第1コネクタ108がコネクタインターフェイス104に結合されると、ポータブルメディア装置102の通信ポートの少なくとも2つへの接続が確立され、これにより、ポータブルメディア装置102との少なくとも2つの通信チャンネルを確立する。ある実施形態では、第1コネクタ108は、認証コントローラ180を含む。
【0024】
クロストランスポート認証システム100は、更に、アクセサリ112も備えている。このアクセサリ112は、それがインターフェイス106を経てポータブルメディア装置102に相互接続されるときに、ある向上された機能をポータブルメディア装置102に与えることができる。例えば、アクセサリ112は、ポータブルメディア装置102から受信したオーディオ信号(例えば、デジタルエンコードされたオーディオデータ)に基づいてサウンドを再現できるスピーカシステムと、ポータブルメディア装置102から受信した画像信号(例えば、デジタルエンコードされたピクセルデータ)に基づいて画像を表示できるディスプレイシステムとを備えている。別の例として、アクセサリ112は、ユーザが、アクセサリ112のユーザインターフェイスと対話することにより、ポータブルメディア装置102の機能を制御できるようにするリモートコントロールを実施することもできる。このような相互接続を用にするために、アクセサリ112は、コネクタポート114を含む。インターフェイス106は、第2コネクタ110を使用してアクセサリ112に結合される。アクセサリ112がインターフェイス106に接続されるとき、アクセサリ112は、インターフェイス106と物理的及び/又は電気的に接続されると共に、アクセサリ112は、インターフェイス106を経てポータブルメディア装置102に電気的に結合される。
【0025】
上述したように、インターフェイス106は、ポータブルメディア装置102とアクセサリ112との間に2つ以上の通信チャンネルを与えることができる。例えば、認証コントローラ180は、アクセサリ112がコネクタインターフェイス104の第2ポート(例えば、USBポート)を通して通信する間にコネクタインターフェイス104の第1ポート(例えば、UARTポート)を通して通信する。他の実施形態では、ワイヤレスインターフェイスを使用して、1つ以上の通信チャンネルを与えることができる。このようなインターフェイスは、物理的なコネクタを必要としないが、ここに述べる種々の実施形態は、ワイヤレスアプリケーションへと拡張することができる。
【0026】
ある実施形態によれば、インターフェイス106は、コネクタインターフェイス104の第2ポートを通して通信するアクセサリ112に代わって、コネクタインターフェイス104の第1ポートを通して通信する認証コントローラ180を使用して、認証を確立することができる。
【0027】
認証コントローラ180は、インターフェイスユニット106の第1ポート(ここでは「要求側ポート」とも称される)を通して「クロストランスポート」認証を要求し、そして第1ポートを経て確立された認証特権を、アクセサリ112が接続される第2ポート(「行先ポート」とも称される)と共有するか又はそこへ転送すべきであることを特定することができる。ポータブルメディア装置102は、要求側ポートを経て認証コントローラ180に関連して認証プロセスを遂行することができ、そのプロセスの結果に基づいて、ポータブルメディア装置102は、要求側ポートに種々の許可を与えることができる。クロストランスポート認証中に、要求側ポートにおいて認証が完了すると、それにより与えられる幾つかの又は全ての許可を、アクセサリ112に通信結合される行先ポートへ転送し又は複写することができる。
【0028】
その結果、インターフェイス106及び/又はアクセサリ112とポータブルメディア装置102との間の相互作用の性質及び程度を制御することができる。例えば、ある実施形態では、認証が成功すると、ポータブルメディア装置102は、インターフェイス106及び/又はアクセサリ112を、ポータブルメディア装置102の機能、特徴又は動作にアクセスすることが許された信頼性のある相手であると考える。一方、インターフェイス106及び/又はアクセサリ112が(例えば、認証失敗のために)信頼性のある相手ではないとポータブルメディア装置102が決定する場合には、ポータブルメディア装置102は、インターフェイス106及び/又はアクセサリ112との相互作用を防止し又は制限することができる。又、例えば、インターフェイス106それ自身は、ポータブルメディア装置102のアクセサリ装置であると考えられてもよい。
【0029】
ある実施形態では、インターフェイス106は、USB又はFireWire(登録商標)アダプタのようなバスインターフェイスアダプタとして一部分サービスすることができる。このような実施形態では、インターフェイス106は、ポータブルメディア装置102をバスホスト装置(例えば、USB又はFireWire(登録商標)ホスト)に適応させるように一部分サービスする。従って、アクセサリ112は、好都合にも、バス周辺装置(例えば、USB又はFireWire(登録商標)装置)として動作するだけでよい。
【0030】
図1Bは、別の実施形態によるクロストランスポート認証システム150のブロック図である。このクロストランスポート認証システム150は、図1Aに示すクロストランスポート認証システム100と同様である。しかしながら、この実施形態によれば、認証コントローラ180は、インターフェイス106をアクセサリ112に結合するのに使用される第2のコネクタ110内に見られる。
【0031】
図1Cは、別の実施形態によるクロストランスポート認証システム170のブロック図である。このクロストランスポート認証システム170は、図1Aに示すクロストランスポート認証システム100と同様である。しかしながら、この実施形態によれば、認証コントローラ180は、インターフェイス106内に埋め込まれている。ワイヤ又はケーブル111は、少なくとも、アクセサリ112とPMD102との間の通信チャンネル及び認証コントローラ180とPMD102との間の通信チャンネルを形成する。
【0032】
図1Dは、一実施形態によるクロストランスポート認証システム190の特定アプリケーションのブロック図である。このクロストランスポート認証システム190は、図1Cに示すクロストランスポート認証システム170と同様である。この実施形態によれば、第1コネクタ108は、30ピンコネクタであり、iPod(登録商標)103に接続される。第2コネクタ110は、USBコネクタであり、カーステレオ113に接続される。図示されたように、認証コントローラ180は、インターフェイス106のケーブル111内に見られる。しかしながら、他の実施形態では、認証コントローラ180は、図1A及び/又は1Bに示すように、いずれかのコネクタ108、110内に見られる。
【0033】
例えば、認証コントローラ180は、シリアルトランスポート(例えば、UART)をもつiPod(登録商標)103に接続され、そのシリアルトランスポートを使用してiPod(登録商標)103にクロストランスポート要求を送信する。例えば、クロストランスポート要求は、カーステレオ113をPMDに接続するUSBトランスポートに対して認証を要求する。従って、認証の際に、USBトランスポートを通して、カーステレオ113は、iPod(登録商標)103を動作し及び/又はそれと通信するためにiPod(登録商標)103により与えられた認証許可を受け取り、その結果(与えられた許可に基づいて)、ユーザは、カーステレオ113を経てiPod(登録商標)103の種々の機能を制御することができる。更に、ある実施形態では、シリアルトランスポートは、USBトランスポートと共に認可(authorized)され続ける。他の実施形態では、幾つかの又は全ての許可(permissions)がUSBトランスポートへ転送される。トランスポートが認可されると、許可のセットがトランスポートに指定される。これらの許可は、例えば、受け取られる情報、使用されるコマンド、及び/又はアクセサリによりiPod(登録商標)103又は他の移動通信装置においてアクセスされる機能を定義する。
【0034】
図2Aは、一実施形態によりPMD102とアクセサリ112との間の通信のために設けられる複数のポートを示す。破線は、ワイヤレストランスポート、例えば、Wi−Fi、Bluetooth、3G、Edge、セルラー、ワイヤレスUSB、等を表す。実線は、ワイヤードトランスポート、例えば、USB、シリアル、FireWire、UART、等を表す。図示されたように、単一ポート、ポートAは、認証コントローラ180に結合される。図2Bは、別の実施形態により多数のポート、ポートF、ポートG、ポートH、及びポートIが認証コントローラに結合された同様の図である。従って、認証コントローラ180は、1つ以上の異なるポートを経て通信することができる。図2A及び2Bは、PMD102とアクセサリ112との間に接続された複数のポートを示しているが、これは必要とされず、アクセサリ112は、1つのポートのみを経て通信してもよく、そしてそれは、認証コントローラ180が通信できるところのポート(1つ又は複数)とは異なるポートでよいことを理解されたい。
【0035】
図3は、一実施形態により認証コントローラ180及びアクセサリ112に結合されたPMD102のブロック図である。この実施形態のPMD102は、メディアプレーヤの能力を発揮することができる。PMD102は、プロセッサ330、記憶装置325、ユーザインターフェイス(UI)335、及びアクセサリ入力/出力(I/O)インターフェイス305を含むことができる。ある実施形態におけるプロセッサ330は、記憶装置325に記憶された種々のソフトウェアプログラムを実施することができる。そのようにする際に、プロセッサ330は、I/Oインターフェイス305及びユーザインターフェイス335を通してアクセサリ112と対話することができる。
【0036】
記憶装置325は、例えば、ディスク、フラッシュメモリ、又は他の不揮発性記憶媒体を使用して具現化することができる。ある実施形態では、記憶装置325は、PMD102で再生できるオーディオ、ビデオ、静止画像、等のメディアアセット(ここでは「トラック」とも称される)を記憶することができる。記憶装置325は、メディアアセットを記憶すると共に、各メディアアセットに関連したメタデータレコードも記憶するデータベースを具現化することができる。所与のアセットに対するメタデータレコードは、種々のフィールド、例えば、メディア形式(オーディオトラック、ビデオトラック、オーディオブック、静止画像、等)、アセットタイトル、アセットに関連したアーチスト又は演奏者の名前、作曲家又は著者情報、アセットの長さ、チャプター情報、アルバム情報、歌詞、関連アートワーク又は画像に関する情報、アセットの記述、等々を含むことができる。又、データベースは、順次に再生できるアセットのリストである「プレイリスト」も含むことができる。プレイリストは、ユーザ生成プレイリスト及び/又は自動作成プレイリストを含むことができる。
【0037】
又、記憶装置325は、他の情報、例えば、ユーザの連絡先(名前、住所、電話番号、等)に関する情報、スケジュールされた約束及び行事、注釈、及び/又は他のパーソナル情報も含むことができる。更に別の実施形態では、記憶装置325は、プロセッサ330により実行されるべき1つ以上のプログラム(例えば、ビデオゲームプログラム、パーソナル情報マネージメントプログラム、再生エンジン及び/又はデータベースエンジンを具現化するプログラム、等)を記憶することができる。
【0038】
ユーザインターフェイス335は、タッチパッド、タッチスクリーン、スクロールホイール、クリックホイール、ダイヤル、ボタン、キーパッド、マイクロホン、等の入力コントローラと、ビデオスクリーン、インジケータライト、スピーカ、ヘッドホンジャック、等の出力装置と、サポート電子装置(例えば、デジタル/アナログ又はアナログ/デジタルコンバータ、信号プロセッサ、等)を備えている。ユーザは、ユーザインターフェイス335の種々の入力コントローラを動作してPMD102の機能を呼び出し、そしてPMD102からの出力を、ユーザインターフェイス335を経て見たり聞いたりすることができる。
【0039】
アクセサリI/Oインターフェイス305は、PMD102が種々のアクセサリと通信できるようにする。アクセサリI/Oインターフェイス305は、少なくとも2つのポート、即ちポートA 310及びポートB 315を含む。種々の他のワイヤード及びワイヤレスポートが含まれてもよい。これらのポートは、例えば、図2A及び2Bを参照して上述したものを含む。ポートA 310は、認証コントローラ180に結合され、そしてポートB 315は、アクセサリ112に結合される。又、アクセサリI/Oインターフェイス305は、認証コントローラと通信して認証を行い、特権(又は許可)をアクセサリに与える認証マネージャー320も備えている。この認証マネージャー320は、認証コントローラ180に関連して暗号機能を遂行することができる。ある実施形態では、このような暗号機能は、パブリック/プライベートキー暗号法を含む。認証マネージャー320の一例を、図5Bを参照して以下に説明する。
【0040】
例えば、ポートB 315を経て、アクセサリI/Oインターフェイス305は、外部スピーカドック、ラジオ(例えば、FM、AM及び/又は衛星)チューナ、乗物内娯楽システム、外部ビデオ装置、等の種々のアクセサリへの接続をサポートする。一実施形態では、アクセサリI/Oインターフェイス305は、アップル社により製造販売されているiPod(登録商標)製品に使用されるコネクタに対応する30ピンコネクタを含む。それとは別に又はそれに加えて、アクセサリI/Oインターフェイス305は、ワイヤレスインターフェイス(例えば、Bluetooth、等)を含むことができる。
【0041】
又、ある実施形態では、PMD102は、アクセサリI/Oインターフェイス305を使用して、メディアアセットマネージメントプログラム(アップル社により配布されるiTune(登録商標)メディアアセットマネージメントプログラムのような)を実行するホストコンピュータ(明確に示さず)と通信することもできる。メディアアセットマネージメントプログラムは、ユーザがメディアアセットをPMDに追加し、及び/又はメディアアセットをPMD102から除去できるようにする。又、ユーザは、PMD102上のメディアアセットに関連したメタデータを更新することもできる。又、ある実施形態では、ユーザは、メディアアセットマネージメントプログラムと対話して、プレイリストを生成し、更新することもできる。一実施形態では、ホストコンピュータは、(関連メタデータ及びプレイリストを含む)メディアアセットのマスターデータベースを維持し、そしてメディアアセットマネージメントプログラムは、PMD102がホストコンピュータに接続するときに、マスターデータベースをPMD102の記憶装置325に維持されたデータベースに自動的に同期させる。
【0042】
アクセサリ112は、コントローラ360と、ユーザインターフェイス355と、PMD I/Oインターフェイス350と、キャッシュ365と、メディア出力装置370とを備えている。コントローラ360は、例えば、デジタルオーディオデコーディング、アナログ又はデジタルオーディオ及び/又はビデオ処理、等の種々の機能を遂行するためのプログラムコードを実行するマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含むことができる。ユーザインターフェイス355は、タッチパッド、タッチスクリーン、スクロールホイール、クリックホイール、ダイヤル、ボタン、キーパッド、マイクロホン、等の入力コントローラと、ビデオスクリーン、インジケータライト、スピーカ、ヘッドホンジャック、等の出力装置と、サポート電子装置(例えば、デジタル/アナログ又はアナログ/デジタルコンバータ、信号プロセッサ、等)を備えている。或いは又、ユーザインターフェイス355の出力コンポーネントは、メディア出力装置370と一体化されてもよい。ユーザは、ユーザインターフェイス335の種々の入力コントローラを動作してアクセサリ112の機能を呼び出し、そしてアクセサリ112からの出力を、ユーザインターフェイス355を経て見たり聞いたりすることができる。更に、ある実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェイス355を経てPMD102を動作することができる。
【0043】
PMD I/Oインターフェイス350は、アクセサリ112がPMD102(又は別のPMD)と通信できるようにする。ある実施形態では、PMD I/Oインターフェイス350は、PMD102の特定のポート(例えば、ポートB 315)に接続されるように構成される。幾つかの例を以下に述べる。
【0044】
揮発性及び/又は不揮発性メモリを使用して具現化できるキャッシュ365は、PMD102から得られた情報を含む種々の情報のための記憶装置をなす。例えば、ある実施形態では、アクセサリ112は、PMD102からメタデータ及び/又はプレイリスト情報を得ることができる。この情報のいずれか又は全部をキャッシュ365に記憶することができる。アクセサリ112によりPMD102から得られた情報をキャッシュ処理することは任意であり、それを使用する場合には、キャッシュ処理は、PMD102からの情報の要求の繰り返しを回避することによりアクセサリ112の動作をスピードアップする上で助けとなる。
【0045】
例えば、1つ以上の集積回路として具現化できるメディア出力装置370は、種々の形式のメディアを出力する能力を発揮する。例えば、メディア出力装置370は、ディスプレイスクリーン、或いは外部ディスプレイスクリーンのためのドライバ回路及びコネクタを備え、これにより、ビデオ及び/又は静止画像をユーザにプレゼンテーションすることができる。それに加えて、又はそれに代わって、メディア出力装置370は、1つ以上のスピーカ、或いは外部スピーカのためのドライな回路及びコネクタも備え、これにより、オーディオをユーザにプレゼンテーションすることができる。一実施形態では、コントローラ360は、PMD102からPMD I/Oインターフェイス350を経てメディアコンテンツ信号を受信し、そして更なる処理を伴い又は伴わずに信号をメディア出力装置370に与えることができ、メディア出力装置370は、ユーザへプレゼンテーションするのに適するように信号を変換することができる。
【0046】
アクセサリ112は、ポータブルメディア装置と共に使用できるアクセサリである。アクセサリ112を具現化するアクセサリは、例えば、外部スピーカドック、ラジオ(例えば、FM、AM及び/又は衛星)チューナ、乗物内娯楽システム、外部ビデオ装置、等を含む。一実施形態では、PMD I/Oインターフェイス350は、アップル社により製造販売されているiPod(登録商標)製品に使用されるコネクタに嵌合する30ピンコネクタを含む。又、PMD I/Oインターフェイス350は、他の形式のコネクタ、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)又はFireWireコネクタも含むことができる。或いは又、PMD I/Oインターフェイス350は、ワイヤレスインターフェイス(例えば、Bluetooth、等)を含むこともできる。
【0047】
ある実施形態によれば、アクセサリ112は、認証コントローラを含まない。従って、アクセサリ112は、それ自身認証を行わず、PMD102から特権を受け取る。むしろ、アクセサリ112の認証は、ここに述べるクロストランスポート認証を使用してアクセサリ112の外部の認証コントローラ180を通して行われる。認証コントローラ180は、個別のポート(例えば、ポートA 310)を通してPMD102に結合される。ある実施形態では、クロストランスポート認証は、認証マネージャー320に関連して認証コントローラ180により開始され及び/又は遂行される。認証されると、認証コントローラ180に対して認証された特権及び/又は許可が、ポートAを経、ポートBを通り、アクセサリ112へ転送され及び/又はコピーされる。
【0048】
ここに述べるシステム構成及びコンポーネントは、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。PMD及び/又はアクセサリは、ここに特に述べない他の能力を有してもよい。
【0049】
図4は、一実施形態によるインターフェイスシステムの1つのコネクタのピンアウトを例示するテーブルである。この実施形態によれば、幾つかのピンは、非同期シリアルトランスポートとして使用され、そして幾つかは、ユニバーサルシリアルバス(USB)トランスポートに使用される。この実施形態では、このピンアウトをもつコネクタは、iPod(登録商標)のようなポータブルメディア装置に結合される。ピン及びポートの任意の構成を使用でき、ある実施形態では、1つ以上のポートは、ワイヤレスポートである。
【0050】
図5Aは、一実施形態による認証コントローラ500のブロック図である。この認証コントローラ500は、例えば、図1A−1Dの認証コントローラ180を具現化したものである。認証コントローラ500は、プロセッサ502と、ランダムアクセスメモリ(RAM)504と、リードオンリメモリ(ROM)506とを備えている。ROM506は、プライベートキー508及び/又は認証アルゴリズム510を含む。又、認証コントローラ500は、電力ライン512及び/又は通信バス(リンク)514も受け入れ、これは、ポータブルメディア装置のポートに接続可能である。例えば、電力ライン512及び/又は通信バス514は、図1A、1B、1C及び/又は1Dに示すコネクタ108のようなコネクタを経て認証コントローラ500に接続することができる。
【0051】
プロセッサ502は、アクセサリ装置を認証するために(例えば、通信バス514を経て)ポータブルメディア装置と対話する。例えば、通信バスは、ポータブルメディア装置の複数の通信ポートの1つに接続される。認証プロセス中に、プロセッサ502は、認証コントローラ500内に記憶された認証アルゴリズム510及びプライベートキー508を使用する。認証アルゴリズム510は、異なる具現化で変化し、当業者であれば、適当な認証アルゴリズムが分かるであろう。
【0052】
図5Aには示されていないが、認証コントローラ500、或いは認証コントローラ500を含むか又は使用する認証装置又はアクセサリ装置は、更に、装置識別子及び付加的な回路を含むことができる。装置識別子は、例えば、製品識別子、装置識別子、及び/又は製造者識別子に関する。付加的な回路は、具現化で変化する。
【0053】
一実施形態では、認証コントローラ500は、単一の集積回路、例えば、単一のチップにおいて具現化される。単一の集積回路に認証コントローラ500を設けることにより、プライベートキー508及び/又は認証アルゴリズム510への外部アクセスを実質的に減少することができる。その結果、認証プロセスを暗号でセキュア化できるだけでなく、物理的アクセスの制限により物理的にセキュア化することもできる。
【0054】
図5Bは、本発明の一実施形態による認証マネージャー550のブロック図である。この認証マネージャー550は、例えば、図1A、1B、1C及び/又は1Dに示すポータブルメディア装置102のような電子装置内に設けることができる。この実施形態では、ポータブルメディア装置の認証マネージャー550がアクセサリ装置及び/又はポートを認証する。
【0055】
認証マネージャー550は、認証モジュール552と、認証テーブル554と、ポートインターフェイス556とを備えている。認証コントローラ552は、特定のアクセサリ装置、認証コントローラ、及び/又はポートが本物であり、それ故、ポータブルメディア装置と相互動作することが許されるかどうか評価するように動作する。ポートインターフェイス556は、電力及び通信バス558を、認証される装置に接続することができる。ポートインターフェイス556は、図3に示すPMD102のポートの1つ(例えば、ポートA 310)に対応する。ある実施形態では、ポートインターフェイス556は、認証モジュール552をポータブルメディア装置のポートのいずれか(又は全部)に接続できるように構成される。認可テーブル554は、あるアクセサリ装置が本物であるかどうか評価するために認証コントローラ552により使用される認証情報を記憶する。上述したように、認証マネージャー550は、ポータブルメディア装置内に設けられる。
【0056】
ポータブルメディア装置は、呼び出すことができ又は使用することができる種々の動作特徴を含む。一実施形態では、認証マネージャー550により認証されるアクセサリ装置は、ポータブルメディア装置において利用できる全ての特徴に完全にアクセスすることができる。別の実施形態では、認可テーブル554は、ポータブルメディア装置の特徴をアクセサリ装置に利用できるようにする仕方を制御することができる。一例として、ポータブルメディア装置が、利用可能な複数の異なる特徴を提供する場合には、認可テーブル554は、それらの利用可能な特徴のどれが特定のアクセサリ装置により利用することが許されるかの指示を含むことができる。これらの許される特徴及び/又は制御も、許可(permission)と称される。例えば、認可(authorization)は、異なる認可を各々有するレベル又はクラスへと分類され、異なる形式のアクセサリが、メディア装置機能の異なる(おそらく重畳する)サブセットにアクセスできるようにする。又、認可は、異なる特徴が使用のために認可される仕方を特定することもできる。従って、特徴は、限定された仕方で使用することが認可される。例えば、特徴は、低速通信インターフェイス(例えば、シリアル)を経てポータブルメディア装置とで使用することは認可されるが、高速通信インターフェイス(FireWire(登録商標)又はUSB)を経てポータブルメディア装置とで使用することは認可されない。換言すれば、この例では、特徴は、あるインターフェイスメカニズムのみを経て及び/又はあるアクセサリ装置とで使用することが認可される。
【0057】
図6は、一実施形態によりPMDからクロストランスポート認証の要求をなす認証コントローラ(AC)により使用できるプロセス600を示すフローチャートである。プロセス600は、認証コントローラがブロック604においてポータブルメディア装置に結合されたときに、ブロック602において開始する。ある実施形態では、認証コントローラは、マルチチャンネルケーブルを使用してポータブルメディア装置に結合される。更に、認証コントローラは、マルチチャンネルケーブルに合体されてもよい。例えば、PMDからの電力がアクセサリに接続されたとき、又はコネクタの特定ピンが論理ロー(又はハイ)状態へ駆動されたとき、等々に、PMDがアタッチされたことがアクセサリに通知される。ある実施形態では、認証コントローラは、アクセサリがアタッチされるまで待機となる。
【0058】
次いで、ブロック606において、識別メッセージがPMDへ送られる。この識別メッセージは、装置識別子を含む。識別メッセージに応答してPMDにより確認メッセージが返送される。識別メッセージを送るのに続いて、プロセス600は、ブロック608において、PMDがクロストランスポート認証(CTA)をサポートするかどうか問合せる。ある実施形態では、この問合せは、CTAがサポートされるかどうか決定するためにPMDからPMD識別子又はバージョンナンバーを求める。その決定は、PMDにおいて行われ、確認メッセージが認証コントローラへ送られるか、或いはPMD識別子又はバージョンナンバーのようなデータが認証コントローラへ送られ、そこから、認証コントローラは、ブロック610において、決定を行う。
【0059】
ブロック610において、CTAがサポートされない場合には、ブロック612において、ユーザに指示が与えられる。例えば、LEDが点灯して、失敗を表す。別の例として、デジタルディスプレイを使用して、CTA失敗を通信する。このような指示を与えた後に、プロセス600は、ブロック614で終了となる。
【0060】
ブロック610において、CTAがサポートされる場合には、認証コントローラが、ブロック616において、CTA要求をPMDへ送る。認証要求は、例えば、クロストランスポート認証が要求されるポート(行先ポート)、及び/又はクロストランスポート認証を要求しているポート(要求側ポート)の指示を含む。図3に示す例を参照すれば、ポートA 310は、要求側ポートとして指示され、ポートB 315は、行先ポートとして指示される。図6に戻ると、ブロック618において、認証コントローラは、認証に参加する。種々の認証スキームを使用して、認証コントローラを認証することができる。例えば、PMDは、ランダムに発生された番号を認証コントローラへ送信する。認証コントローラは、プライベートキーを使用してそのランダム番号を暗号的にエンコードし、そしてその暗号番号をPMDに与える。PMDは、パブリックキーを使用して暗号番号をデコードし、そのデコードされた番号を、発生されたランダム番号と比較する。一致がある場合には、認証コントローラが認証される。不一致の場合には、認証コントローラが認証されない。例えば、PMDからのメッセージが認証コントローラへ送られる。以下に述べる図10は、ブロック618で具現化される認証スキームの更なる例を示す。
【0061】
ある実施形態において、認証に失敗した場合には、ブロック622において、CTAが失敗したという指示がユーザに与えられる。例えば、認証コントローラ及び/又は図1Aのインターフェイス106のようなインターフェイスの一部分としてLED及び/又はディスプレイが設けられてもよい。認証が成功した場合は、ブロック624において、成功の指示をユーザに与えることができる。この場合も、認証コントローラ及び/又はインターフェイスの一部分としてLED及び/又はディスプレイが設けられる。認証が成功すると、行先ポートに接続されたアクセサリにPMDへの許可が与えられる。この点で、認証コントローラは、ブロック626において、低電力状態に入り、PMDからのコマンドを待機する。低電力状態に間に、PMDが、ブロック628において、認証コントローラを識別する要求を送信する場合には、プロセスは、ブロック616へ戻る。認証コントローラ又はPMDが電力を失い及び/又は再始動することがブロック630で決定される場合には、プロセスは、ブロック632において、PMDがCTAをサポートするかどうか決定する。例えば、PMDがCTAをサポートすることを認証コントローラがキャッシュに保持する場合には、プロセス600は、ブロック616へ戻り、PMDがCTAをサポートすることを認証コントローラがキャッシュに保持しない場合には、プロセスは、ブロック606へ戻る。
【0062】
図7は、一実施形態によりPMDがACからクロストランスポート認証を確立するところを示すフローチャートである。プロセス700は、ブロック704においてPMDがACから要求側ポートを通して識別要求を受け取ったときに、ブロック702において開始する。ある実施形態では、PMDは、確認メッセージで応答する。ブロック706において、PMDは、CTA問合せが受け取られるまで待機する。PMDは、次いで、ブロック708において、CTAがサポートされるかどうか決定する。CTAがPMDによりサポートされない場合には、ブロック710において、ACに指示が送られ、プロセス700は、ブロック712において終了となる。(PMDは、プロセス700が終了した後に、ACとの他の通信を続ける。)ブロック708で決定されたようにCTAがサポートされる場合には、ブロック714において、CTAがサポートされるという指示が認証コントローラに送られる。次いで、PMDは、ブロック716において、CTA要求がACから受け取られるまで待機する。ACがCTA要求をPMDへ通信するところのポートは、その動作に対する要求側ポートとなる。
【0063】
ブロック718において、PMDは、認証コントローラの認証に参加する。認証は、例えば、上述したように、又は図10を参照して以下に述べるように、認証コントローラから更に別の情報及び/又はプロセスを要求する。ブロック720において、認証が成功でない場合には、ブロック722において、PMDは、再試みが許されたかどうか決定する。ある実施形態では、認証が一度要求されるだけであり、再試みは許されない。ブロック724において、失敗メッセージが認証コントローラへ送られ、プロセス700は、ブロック726において終了となる。他の実施形態では、PMDは、ブロック722において1つ以上の再試みを許すか、或いはある期間が経過するまで再試みを継続できるようにする。再試みの限度に到達しない場合には、プロセス700は、ブロック718へ戻り、さもなければ、ブロック722において、失敗メッセージが認証コントローラへ送られる。
【0064】
ブロック720において認証が成功である場合には、ステップ730において、許可が要求側ポート及び行先ポートに与えられる。ある実施形態では、両ポートが同じ許可を受け取る。他の実施形態では、それらポートが異なる許可を受け取る。他の実施形態では、行先ポートは、アクセサリによって要求されてブロック718における認証の結果として要求側ポートへ与えられる許可だけを受け取る。即ち、ある実施形態では、行先ポートは、要求側ポートより多くの許可が与えられない。許可が与えられると、PMDは、その与えられた許可に基づいて、行先ポートを通してアクセサリにより制御され及び/又はアクセスされる。
【0065】
プロセス700は、ブロック732において、アクセサリ又は認証コントローラのいずれかがPMDから切断されたかどうか監視する。認証コントローラ及び/又はアクセサリのいずれか又は両方が切断された場合には、ブロック734において、認証及び/又は許可が無効にされ、プロセス700は、ブロック726で終了となる。或いは又、PMDは、アクセサリ及び/又はACに、それら自体を再識別する要求を送ってもよく、プロセス700は、ブロック704へ戻り、再識別を待機する。ある実施形態では、アクセサリが切断された場合に、要求側ポートに対する許可及び/又は認証がブロック734において無効とならず、行先ポートにおける許可及び/又は認証だけが無効となる。
【0066】
図8は、一実施形態によりPMDからクロストランスポート認証の要求をなすためにアクセサリ装置が使用できるプロセス800を示すフローチャートである。このプロセス800は、ブロック802で開始し、ブロック804においてアクセサリがPMDに接続されるかどうか決定する。もしそうであれば、アクセサリは、ブロック806において、その通信ポート(CTA動作については、行先ポート)を通してPMDへ識別メッセージを送信する。識別メッセージは、ある実施形態では、許可要求を含まない。ブロック808において、アクセサリは、PMDがCTAをサポートするかどうか決定するためにPMDに問合せする。ブロック810において、プロセス800は、PMDにおいてCTAがサポートされるかどうか決定する。ブロック810における決定は、図6のブロック610における決定と同様である。CTAがサポートされない場合には、ブロック812において、アクセサリからユーザへエラーメッセージが表示され、プロセス800は、ブロック814において終了となる。ある実施形態では、エラーメッセージをユーザに表示することができず、このような実施形態では、ブロック812がスキップされる。
【0067】
PMDがCTAをサポートすることが決定されると、アクセサリは、ブロック816及び818において、設定された期間中、待機となる。この期間は、認証コントローラが、図6のプロセス600を使用してPMDとでそれ自身を認証できるに充分なほど長いものである。ある実施形態では、この期間は、約500msであるが、任意の期間でよい。ブロック818においてこの期間が経過すると、ブロック820において、許可要求を伴う識別がPMDへ送られ、これにより、アクセサリに対する許可のセットを要求する。ブロック820におけるこの識別は、それが接続されるポートを行先ポートとして識別すると共に、どのポートが要求側ポートであるかも識別する。
【0068】
ブロック822において、アクセサリは、PMDから応答を受け取り、この応答は、要求側ポートがCTAを使用して首尾良く認証されたかどうか指示することができる。認証コントローラとPMDとの間の認証が成功でないことがブロック824で決定されると、プロセス800は、ブロック816へ戻る。認証コントローラとPMDとの間のCTA認証が成功であることがブロック824で決定されると、アクセサリは、ブロック826において、与えられた許可を使用して、行先ポートを通してPMDと通信し及び/又はそれを制御する。
【0069】
PMDが、ブロック832において、アクセサリを再識別する要求を送信すると、プロセス800は、ブロック816へ戻る。認証コントローラ又はPMDが電力を失い及び/又は再スタートすることがブロック834において決定されると、プロセスは、ブロック836において、PMDがCTAをサポートするかどうか決定する。例えば、PMDがCTAをサポートすることをアクセサリがキャッシュに保持する場合には、プロセス800は、ブロック816へ戻り、PMDがCTAをサポートすることをアクセサリがキャッシュに保持しない場合には、プロセスは、ブロック806へ戻る。
【0070】
図9は、一実施形態によりアクセサリ装置とのクロストランスポート認証を確立するためにPMDが使用できるプロセス900を示すフローチャートである。このプロセス900は、ブロック902において開始し、PMDは、ブロック904において、行先ポートを通してアクセサリからの識別メッセージを待機する。識別が受け取られると、ある実施形態では、PMDは、確認メッセージを返送する。ブロック906において、PMDは、アクセサリからのCTA問合せを待機する。CTA問合せが受け取られると、PMDは、例えば、CTAがサポートされるかどうか決定し、そしてCTAサポート状態をアクセサリと通信する。その間に、PMDは、(例えば、上述した図7のプロセス700を使用して)認証コントローラを認証する。ブロック908において、このような認証が成功でない場合には、ブロック920において、失敗メッセージがアクセサリに送られ、プロセス900は、ブロック906へ戻って、更なるCTA問合せを待機する。ある期間の後に、アクセサリは、ブロック909において、識別メッセージを、特定の許可に対する要求と共に送信する。ある実施形態では、設定期間は、上述したように認証コントローラを認証するのに必要な期間に対応する。許可要求に関連したポートが、認証コントローラで認証されたポートに対応する場合には(そしてある実施形態では、アクセサリにより要求される許可が、認証コントローラに与えられる許可に対応する場合には)、アクセサリが、ブロック910において、与えられた許可に基づき行先ポートを通してPMDを制御し及び/又はPMDと通信する。
【0071】
ブロック912において、PMDとアクセサリとの間の接続が続けられる。接続が維持される場合には、行先ポートを通るPMDの通信及び/又は制御が不定に続けられる。しかしながら、接続が維持されない場合には、ブロック914において認証及び/又は許可が無効にされ、プロセス900は、ブロック916において終了となる。例えば、PMDが電力を失うか、さもなければ、リセットする場合には、それが発生する前に存在した全ての認証及び/又は許可が無効となり、アクセサリ及び/又は認証コントローラが再識別を行って(ブロック904へ戻り)、許可を再確立することが要求される。
【0072】
図10は、一実施形態によるPMD102と認証コントローラ180との間の認証プロセス1000を例示する図である。このプロセス1000は、例えば、図6のブロック618及び/又は図7のブロック718において部分的に又は完全に具現化される。プロセス1000は、PMD102においてブロック1002で開始する。ブロック1004において、例えば、ランダム番号発生器を使用してランダム番号が発生される。ブロック1006において、ランダム番号は、認証コントローラ180へ送られる。認証コントローラ180は、ブロック1008においてランダム番号を受け取り、ブロック1010においてプライベートキーを検索する。プライベートキーは、例えば、認証コントローラ内のメモリから検索される。次いで、ランダム番号は、ブロック1012において暗号化され、ブロック1014においてPMDへ返送される。ある実施形態では、認証は、装置識別情報を、暗号化されたランダム番号又は他のメッセージと共にPMDへ通信する。
【0073】
ブロック1016において、暗号化されたランダム番号がPMDに受け取られる。ブロック1018において、PMD内のメモリからパブリックキーが検索される。このパブリックキーは、例えば、暗号化されたランダム番号と共に又は別の以前のメッセージにおいてアクセサリにより与えられる装置識別情報に基づいて検索することができる。ブロック1020においてランダム番号が解読される。解読されたランダム番号がブロック1004で発生されたランダム番号と同じであることが、ブロック1022において決定された場合には、ブロック1024において認証が成功となる。解読されたランダム番号がブロック1004で発生されたランダム番号と同じでないことが、ブロック1022において決定された場合には、ブロック1026において認証が失敗となる。他の認証プロセスを使用することもできる。例えば、一実施形態において、認証装置(例えば、認証コントローラ180)は、暗号化されたランダム番号をPMD102に与える前に、デジタル証明書(certificate)を装置クラス情報と共に与える。PMD102は、デジタル証明書を、装置クラス情報に関連してそれ自身のメモリに記憶された証明書情報と比較することができる。証明書情報が一致しない場合には、解読されたランダム番号が、ブロック1006において認証コントローラ180に送られたランダム番号と一致するかどうかに関わりなく、認証は失敗となる。(ある実施形態では、証明書テストが失敗である場合には、ランダム番号テストを開始する必要がない。)
【0074】
ある実施形態では、PMD102は、クロストランスポート認証を進めるためにインターフェイスシステム内の認証コントローラの存在を検出することが必要となる。他の実施形態では、ポータブルメディア装置は、行先ポートの認証された使用を続けるために認証コントローラが要求側ポートを通してポータブルメディア装置に結合されたかどうか周期的に確認することができる。
【0075】
ある実施形態では、ポータブルメディア装置は、クロストランスポート認証を進めるためにソース/要求側ポートにおける認証コントローラ及び行先ポートにおけるアクセサリ装置の両方の存在を検出することが必要である。他の実施形態では、ポータブルメディア装置は、行先ポートの認証された使用を続けるために認証コントローラが要求側ポートを通してポータブルメディア装置に結合されたかどうか周期的に確認することができる。
【0076】
ある実施形態では、認証コントローラは、単一の行先ポートに代わってクロストランスポート認証を要求するだけである。他の実施形態では、要求側ポートに許可が与えられたときに行先ポートが接続された場合だけ要求側ポートからの許可が行先ポートへ転送される。更に別の実施形態では、要求側ポートに与えられた許可は、行先ポートがクロストランスポート特権を要求する場合だけ行先ポートへ転送される。更に、ある実施形態では、行先ポートの要求が要求側ポートを許可のソースとして特定し且つ要求側ポートの要求が行先ポートを許可の意図された受取人として特定する場合だけ許可が転送される。
【0077】
ある実施形態では、要求側ポートに与えられた許可が行先ポートへ転送されるときには、両ポートが、その後、転送された特権を使用することができる。他の実施形態では、両ポートは、許可を使用し続けることができる。
【0078】
ある実施形態では、ソース及び行先の両ポートに与えられる認証及び/又は許可は、ポータブルメディア装置が電源オフされ、冬眠に入り、シャットダウンされ、スリープモードに入り、及び/又はアウェイクするときに、失われる。他の実施形態では、行先ポート及び/又は要求側ポートにおける認証及び/又は許可は、その行先ポート及び/又は要求側ポートがデタッチされたときに失われる。ある実施形態では、認証及び/又は許可は、行先ポートを経て接続されたアクセサリ及び/又は要求側ポートを経て接続された認証コントローラがそれ自身を再識別するときに失われる。更に、他の実施形態では、行先ポートがそれ自身で認証を試みる場合に、全てのクロストランスポート認証許可が無効にされる。
【0079】
ある実施形態では、行先ポート及び要求側ポートは、始動中、認証中、及びクロストランスポート認証を使用して許可が与えられた後に、非同期で使用することができる。従って、要求側ポートと行先ポートとの間の直接的な通信は、要求されない。
【0080】
ある実施形態では、クロストランスポート認証をサポートするインターフェイスは、認証コントローラが、常に、要求側ポートと同じポートを使用し、且つ常に、行先ポートと同じポートを特定するように、設計することができる。他の実施形態では、要求側ポート及び行先ポートに対するポート指定は、特定のPMDの任意の2つのポートを使用できるように構成することができる。
【0081】
ある実施形態では、アクセサリ装置は、状態情報をユーザに表示する。例えば、上述したように、クロストランスポート認証が失敗した場合には、アクセサリは、例えば、アクセサリがサポートされないか又は認可されないことを示すメッセージを表示する。他の実施形態では、行先ポートが、アクセサリがサポートされず及び/又は認可されないことを示すメッセージを表示せずに、クロストランスポート認証の成功の前に、認証許可を要求する。
【0082】
ある実施形態では、行先ポートがクロストランスポート認証を使用して認可され、そして新たなクロストランスポート認証要求が同じ又は新たな要求側ポートを通して受け取られた場合に、行先ポートの認証及び/又は許可が無効にされ、その新たな要求の結果に基づく新たな認証及び/又は許可を、同じ行先ポート又は異なる行先ポートに対して確立することができる。他の実施形態では、新たな認証が成功した場合だけ新たな許可が既存の許可をオーバーライドする。ある実施形態では、新たなクロストランスポート認証要求が、現在使用中の同じ行先ポートを特定することができる。このような実施形態では、新たな成功のクロストランスポート認証は、行先ポートに以前に与えられた許可に加えて、行先ポートに新たな許可を与え、他の実施形態では、以前に与えられた許可が無効とされ、新たな許可だけが行先ポートに与えられる。ある実施形態では、新たな要求に対する要求側ポートが以前の要求側ポートと異なる場合だけ許可が無効にされる。
【0083】
ある実施形態では、クロストランスポート認証要求は、要求側ポートがそれ自身を行先ポートとして識別する場合には拒絶される。他の実施形態では、移動コンピューティング装置によってサポートされない行先ポート又は現在何もアタッチされていない行先ポートのクロストランスポート認証要求が拒絶される。
【0084】
ある実施形態では、認証及び/又は許可が行先ポートから無効にされたとき、その行先ポートを経て接続されたアクセサリは、その行先ポートを通してポータブルメディア装置へ要求を送信することにより許可を再確立することを要求できる。この要求がポータブルメディア装置に受け取られると、CTAの新たな要求が要求側ポートを通して認証コントローラへ送られる。ある実施形態では、ポータブルメディア装置により送られるこのような要求は、要求側ポートに現在与えられている許可を無効にする。
【0085】
ある実施形態において、ソースポート(又はそれに接続された装置)は、クロストランスポート認証中にそれ自身に対してある許可を予約することができる。このような許可は、行先ポートへは転送されない。例えば、種々の「用語(lingo)」にグループ分けされるコマンドを使用してポータブルメディア装置の機能にアクセスする場合には、用語ごとに別々に許可が与えられる。ソースポートは、CTAを開始するときに、(例えば、特定のコマンド又はコマンドパラメータを使用して)ソースポート又はそれに接続された装置に対して予約される1つ以上の用語を特定する。PMDは、この仕様を尊重し、それら用語に対する特権を行先ポートへ転送しない。このような場合には、非転送用語でのコマンドは、ソースポートでは受け容れられるが、行先ポートでは受け容れられない。
【0086】
本実施形態を完全に理解するために前記説明では特定の細部が与えられた。しかしながら、それら特定の細部なしにそれら実施形態を具現化できることが理解される。例えば、それら実施形態を不必要に詳細にして不明瞭にしないために、回路、構造及び/又はコンポーネントは、ブロック図で示した。他の点では、良く知られた回路、プロセス、アルゴリズム、構造、コンポーネント、及び技術は、それら実施形態を不明瞭にしないために、不必要な細部をもたずに示した。
【0087】
上述した技術、ブロック、ステップ及び手段は、種々の仕方で具現化することができる。例えば、これらの技術、ブロック、ステップ及び手段は、ハードウェア、ソフトウェア又はその組み合わせで具現化することができる。ハードウェアの具現化の場合には、処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジック装置(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、上述した機能を遂行するように設計された他の電子ユニット、及び/又はその組み合わせ内で具現化することができる。
【0088】
又、実施形態は、フローチャート、フロー図、データフロー図、構造図又はブロック図として示されたプロセスとして説明されたことに注意されたい。フローチャートは、動作を一連のプロセスとして示すが、多数の動作を並列に又は同時に遂行することもできる。更に、動作の順序を構成し直すこともできる。プロセスは、動作が完了したときに終了となるが、図面に含まれない付加的なステップを有してもよい。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラム、等に対応する。プロセスが機能に対応するときには、その終了は、機能がそれを呼んでいる機能又はメイン機能に戻ることに対応する。
【0089】
更に、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、スクリプト言語、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、及び/又はその組み合わせにより具現化される。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、スクリプト言語、及び/又はマイクロコードで具現化されるときには、必要なタスクを遂行するためのプログラムコード又はコードセグメントが、記憶媒体のようなマシン読み取り可能な媒体に記憶される。コードセグメント又はマシン実行可能なインストラクションは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、スクリプト、クラス、或いはインストラクション、データ構造及び/又はプログラムステートメントの組み合わせを表す。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ及び/又はメモリコンテンツを通し及び/又は受け取ることにより、別のコードセグメント又はハードウェア回路に結合される。情報、引数、パラメータ、データ、等は、メモリシェア、メッセージパス、トークンパス、ネットワーク伝達、等を含む適当な手段を経て通され、転送され、又は伝達される。
【0090】
ファームウェア及び/又はソフトウェアの具現化の場合には、ここに述べる機能を遂行するモジュール(例えば、手順、機能、等)で方法が具現化される。インストラクションを有形に実施するマシン読み取り可能な媒体は、ここに述べる方法を具現化するのに使用される。例えば、ソフトウェアコードは、メモリに記憶される。メモリは、プロセッサ内で具現化されてもよいし、プロセッサの外部で具現化されてもよい。ここで使用する「メモリ」という語は、任意の形式の長期、短期の揮発性、不揮発性、又は他の記憶媒体を指し、メモリの特定形式又はメモリの数、或いはメモリが保管される媒体の形式に限定されない。
【0091】
更に、ここに開示する「記憶媒体」という語は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気RAM、コアメモリ、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリ装置、及び/又は情報を記憶する他のマシン読み取り可能な媒体を含めて、データを記憶するための1つ以上の装置を表す。「マシン読み取り可能な媒体」という語は、ポータブル又は固定の記憶装置、光学記憶装置、ワイヤレスチャンネル、及び/又はインストラクション及び/又はデータを記憶、収容又は搬送できる種々の他の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0092】
本発明の原理を、特定の装置及び方法に関連して以上に述べたが、この説明は、例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0093】
100:クロストランスポート認証システム
102:ポータブルメディア装置
104:コネクタインターフェイス
106:インターフェイス
108、110:コネクタ
112:アクセサリ
150:クロストランスポート認証システム
170:クロストランスポート認証システム
180:認証コントローラ
190:クロストランスポート認証システム
305:アクセサリI/Oインターフェイス
310:ポートA
315:ポートB
320:認証マネージャー
325:記憶装置
330:プロセッサ
335:ユーザインターフェイス(UI)
350:PMD I/Oインターフェイス
355:ユーザインターフェイス
360:コントローラ
365:キャッシュ
370:メディア出力装置
500:認証コントローラ
502:プロセッサ
504:RAM
506:ROM
508:プライベートキー
510:認証アルゴリズム
512:電力ライン
514:通信バス
550:認証マネージャー
552:認証モジュール
554:認可テーブル
556:ポートインターフェイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセサリ装置に通信結合されたポータブルメディア装置でアクセサリ装置を認証する方法において、ポータブルメディア装置により、
第1ポートを経てクロストランスポート認証要求を受け取り、このクロストランスポート認証要求は、クロストランスポート認証が要求されるところの行先ポートとして第2ポートを特定し、更に、この第2ポートを経て前記ポータブルメディア装置が前記アクセサリに通信結合され、
前記第1ポートを認証し、この認証で前記第1ポートを経て通信するための許可のセットを与え、
前記認証中に前記第1ポートに与えられた許可の少なくともサブセットを前記第2ポートへ転送し、
その後、前記第2ポートを経て前記アクセサリと通信する、
ことを含む方法。
【請求項2】
前記アクセサリ装置が前記第2ポートから切断されたことを検出し、
その検出に応答して、前記第1ポート及び第2ポートから前記許可を無効にする、
ことを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2ポートを通して前記アクセサリ装置の存在を検出することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アクセサリ装置から前記第2ポートを通してクロストランスポート認証要求を受け取り、
前記第1ポートの認証が不成功であった場合には、前記第2ポートを通して前記アクセサリ装置へエラーメッセージを送信し、
前記転送は、クロストランスポート認証要求に応答して遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記許可のセットは、前記ポータブルメディア装置の動作を制御する1つ以上のコマンドを無効にするための許可を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アクセサリが前記第2ポートから切断されたという指示を受け取り、
前記指示に応答して、前記第2ポートに対する許可を無効にする、
ことを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記指示に応答して前記第1ポートに対する許可を無効にすることを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1ポートが切断されたという指示を受け取り、
前記指示に応答して、前記第2ポート及び第1ポートに対する許可を無効にする、
ことを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コマンド及びデータをアクセサリと交換するように構成され、複数のポートを有しているマルチトランスポート通信インターフェイスと、
前記マルチトランスポート通信インターフェイスに結合された制御ロジックであって、
前記マルチトランスポート通信インターフェイスの複数のポートのうちの第1ポートを経てクロストランスポート認証要求を受け取り、この要求は、前記ポートのうちの第2ポートを行先ポートとして特定するものであり、
前記第1ポートを経て認証動作を遂行し、
前記認証動作が成功であった場合に、許可のセットを少なくとも前記第2ポートに与える、
ように構成された制御ロジックと、
を備えたポータブルメディア装置。
【請求項10】
前記制御ロジックは、
前記マルチトランスポート通信インターフェイスの前記第2ポートを通してクロストランスポート認証要求を受け取り、
前記認証が不成功であった場合に、前記第2ポートに接続された装置にエラーメッセージを送信する、
ように更に構成された請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項11】
前記複数のポートは、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、シリアルポート、ワイヤレスユニバーサルシリアルバスポート、EDGEネットワークポート、3Gネットワークポート、電話ネットワークポート、FireWireポート、Wi−Fiポート、及びBluetoothポートより成るグループから選択された少なくとも1つのポートを含む、請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項12】
前記複数のポートは、少なくとも1つのワイヤレスポートを含む、請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項13】
前記第1ポートは、非同期シリアルポートを含み、前記第2ポートは、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを含む、請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項14】
前記制御ロジックは、更に、認証コントローラへランダム番号を送信するように構成され、前記認証通信は、
前記要求からエンコードされた番号を抽出し、
前記エンコードされた番号を解読し、
前記解読された番号を、前記認証コントローラへ送られたランダム番号と比較する、
ように構成された制御ロジックを含む、請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項15】
前記マルチトランスポート通信インターフェイスは、30ピンコネクタを含む、請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項16】
前記制御ロジックは、更に、前記第1ポート及び第2ポートを経て互いに非同期で通信するように構成される、請求項9に記載のポータブルメディア装置。
【請求項17】
クロストランスポートコネクタを通してポータブルメディア装置に結合されたアクセサリを認証する方法において、
第1ポートを通して第1のクロストランスポート認証要求を受け取り、その第1のクロストランスポート認証要求は、許可が転送されるべき第2ポートに関連した識別子を含むものであり、
前記第1ポートを認証し、
前記第1ポートを認証する結果に基づいて前記第1ポートに許可のセットを与え、
前記第2ポートを通して第2のクロストランスポート認証要求を受け取り、その要求は、前記第1ポートに関連した識別子を含むものであり、
前記第1ポートから前記第2ポートへ前記許可のセットのうちの少なくともサブセットを転送する、
ことを含む方法。
【請求項18】
前記転送は、前記第1ポートから前記許可のサブセットを無効にすることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記転送は、前記第1ポート及び第2ポートの両方へ前記許可のサブセットを与えることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
アクセサリ装置をポータブルメディア装置に結合するためのインターフェイスシステムにおいて、
ポータブルメディア装置の少なくとも第1ポート及び第2ポートに接続するように構成された第1コネクタと、
前記第1コネクタを経て前記ポータブルメディア装置の第1ポートに結合し、前記第1ポートに許可のセットを与える認証動作に参加し、更に、前記許可のセットのうちの少なくともサブセットが前記第2ポートへ転送されることを要求するように構成された認証コントローラと、
アクセサリ装置に接続すると共に、このアクセサリ装置を前記ポータブルメディア装置の第2ポートへ結合するように構成された第2コネクタと、
を備えたインターフェイスシステム。
【請求項21】
前記第1ポート及び第2ポートの少なくとも1つは、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート及び非同期シリアルポートより成るグループから選択される、請求項20に記載のインターフェイスシステム。
【請求項22】
前記第1コネクタは、30ピンコネクタを含む、請求項20に記載のインターフェイスシステム。
【請求項23】
前記第2コネクタは、USBコネクタを含み、前記第2ポートは、USBポートを含む、請求項20に記載のインターフェイスシステム。
【請求項24】
ポータブルメディア装置及びアクセサリ装置に結合するように構成されたインターフェイスシステムを使用してアクセサリ装置の認証を与える方法において、
前記インターフェイスシステムがポータブルメディア装置の第1ポート及び第2ポートに通信接続されるという指示を受け取り、
アクセサリ装置が前記インターフェイスシステムと通信結合されそして前記ポータブルメディア装置の第2ポートを経て通信するように構成されるという指示を受け取り、
前記インターフェイスシステムから前記第1ポートを通して前記ポータブルメディア装置へ認証要求を送信し、その要求は、認証許可の少なくともサブセットを前記第1ポートから第2ポートへ転送する要求を含み、
前記第1ポートを経て前記ポータブルメディア装置へ認証情報を送信する、
ことを含む方法。
【請求項25】
前記ポータブルメディア装置から前記第1ポートを通してランダム番号を受け取り、
プライベートキーを使用して前記ランダム番号を暗号的にエンコードし、
前記認証情報の送信は、前記エンコードされたランダム番号及び装置識別子を前記ポータブルメディア装置へ送信することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ポータブルメディア装置に結合するように構成されたマルチピンコネクタであって、ポータブルメディア装置のユニバーサルシリアルバス(USB)ポートに接続可能な第1グループのピン、及びポータブルメディア装置の非同期シリアルポートに接続可能な第2グループのピンを含むマルチピンコネクタと、
前記マルチピンコネクタの少なくとも第1グループのピンに結合されたケーブルと、
前記ケーブルに結合され、ひいては、前記マルチピンコネクタの第1グループのピンに結合されたUSBコネクタと、
前記マルチピンコネクタのシリアルトランスポートピンに通信結合された認証コントローラと、
を備え、前記認証コントローラは、前記第1グループのピンを経て前記ポータブルメディア装置と認証情報を通信し、且つシリアルポートについて受け取った認証許可をUSBポートへ転送することを要求するように構成された、アクセサリケーブル。
【請求項27】
前記認証コントローラは、前記マルチピンコネクタ内に収容される、請求項26に記載のアクセサリケーブル。
【請求項28】
前記認証コントローラは、前記ケーブル内に収容される、請求項26に記載のアクセサリケーブル。
【請求項29】
ポータブルメディア装置に使用するためのアクセサリにおいて、
ポータブルメディア装置の第1ポートを経てポータブルメディア装置とコマンド及びデータを交換するように構成された入力/出力インターフェイスと、
前記入力/出力インターフェイスに結合されたコントローラであって、
前記入力/出力インターフェイスへの前記ポータブルメディア装置の接続を検出し、
前記入力/出力インターフェイスを通して前記ポータブルメディア装置へクロストランスポート要求を送信することにより前記第1ポートのクロストランスポート認証を要求し、前記クロストランスポート要求は、許可のソースとして使用されるべき前記ポータブルメディア装置の第2ポートの識別を含み、前記許可は、前記第2ポートにおける認証動作により確立され、
前記第2ポートに対するクロストランスポート認証が成功であったという指示を前記入力/出力インターフェイスから受け取り、
その後、前記入力/出力インターフェイス及び前記第2ポートを通して前記ポータブルメディア装置と通信する、
ように構成されたコントローラと、
を備えたアクセサリ。
【請求項30】
前記入力/出力インターフェイスは、ユニバーサルシリアルバスインターフェイスを含み、前記第2ポートは、ユニバーサルシリアルバスポートを含む、請求項29に記載のアクセサリ。
【請求項31】
ユーザインターフェイスを更に備え、前記コントローラは、更に、前記第1ポートのクロストランスポート認証が拒絶されたという指示を前記入力/出力インターフェイスから受け取り、その後、認証が失敗したという指示を、前記ユーザインターフェイスを通してユーザに与えるように構成された、請求項29に記載のアクセサリ。
【請求項32】
ポータブルメディア装置の第1ポートに通信結合されたアクセサリ装置でクロストランスポート認証を行う方法において、
前記第1ポートを経て前記ポータブルメディア装置へクロストランスポート認証要求を送信し、この要求は、許可のソースとして使用されるべき前記ポータブルメディア装置の第2ポートに関連した識別子を含み、前記許可は、前記第2ポートにおける認証動作によって確立され、
前記ポータブルメディア装置と通信するために許可が与えられたという指示を、前記第1ポートを経て受け取り、
前記第1ポートを経て前記ポータブルメディア装置と通信する、
ことを含む方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2012−502358(P2012−502358A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526100(P2011−526100)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/054509
【国際公開番号】WO2010/027694
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】