説明

グラフ描画装置、グラフ描画方法及びグラフ描画プログラム

【課題】グラフを容易に追跡することができるグラフ描画装置を提供する。
【解決手段】グラフ描画ウインドウ124の中には、スライダ126とグラフ描画領域132とが配置されている。スライダ126は、任意の着目位置について、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置を横方向に伸びる直線形状を有するスケール128の全区間の中におけるノブ130の位置により示している。また、スライダ126は、移動対象グラフ1030の全区間の中において横軸方向へ着目位置を任意に移動する移動操作の対象となる。グラフ描画領域132には、任意の着目位置について、グラフ描画領域132の中心を着目位置にある移動対象グラフ1030上の点が通過するように移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032が描画される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を描画するグラフ描画装置、グラフ描画方法及びグラフ描画プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
横軸及び縦軸が定義された平面にデータの系列を表現した線グラフの全体の中の一部の範囲を描画するグラフ描画装置においては、グラフ描画領域からはみ出した部分を参照することができるようにするため、描画する範囲を横方向に移動する横スクロール操作及び描画する範囲を縦方向に移動する縦スクロール操作を行うことができるようにしているものが多い。また、描画する範囲を任意の方向に移動するドラッグ操作を行うことができるようにしているものもある。
【0003】
ただし、これらの操作による描画する範囲の移動では、線グラフを見やすい位置に描画させるためには煩雑な操作が必要となることが多いし、操作の誤りによって線グラフを見失ってしまうこともある。
【0004】
このような問題を解決するため、特許文献1は、横スクロール操作を行っても線グラフがグラフ描画領域の中心を通る状態が維持されるグラフ描画装置に言及している。
【0005】
【特許文献1】特開2003−75471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1のグラフ描画装置では、線グラフの左端又は右端の近傍等をグラフ描画領域の中心にすることができないし、横スクロールを直感的に行うことができないので、線グラフの追跡を容易に行うことができない場合がある。また、特許文献1のグラフ描画装置では、グラフに途切れが存在する場合、そのことを認識することは困難である。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、線グラフその他のグラフを容易に追跡することができるグラフ描画装置を提供することを目的とし、さらに望ましくは、グラフに途切れが存在することを容易に認識することができるグラフ描画装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を描画するグラフ描画装置であって、画像を表示する表示部と、操作を受け付ける操作部と、移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中における第1軸方向の任意の着目位置を示すとともに移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中において第1軸方向へ着目位置を任意に移動する第1GUI操作の対象となる第1GUI部品を前記表示部に描画する第1GUI部品描画手段と、任意の着目位置について前記表示部のグラフ描画領域に着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画するグラフ描画手段と、前記操作部が受け付けた第1GUI操作から第1軸方向への着目位置の移動量を検出する移動量検出手段と、を備え、前記第1GUI部品描画手段は、第1GUI操作が行われるごとに前記移動量検出手段が検出した移動量だけ第1軸方向へ移動した新たな着目位置を示すように第1GUI部品を描画し直し、前記グラフ描画手段は、第1GUI操作が行われるごとに前記移動量検出手段が検出した移動量だけ描画する範囲を第1軸方向へ移動するとともに新たな着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように描画する範囲を第2軸の方向へ移動して移動対象グラフを描画し直す。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のグラフ描画装置において、移動対象グラフが途切れている区間に着目位置が含まれていることを検出する途切れ検出手段、をさらに備え、前記グラフ描画手段は、前記途切れ検出手段により移動対象グラフが途切れている区間に着目位置が含まれていることが検出された場合、着目位置にある、移動対象グラフの途切れを補間する補間線上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画する。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のグラフ描画装置において、移動対象グラフを選択する第2GUI操作の対象となる第2GUI部品を前記表示部に描画する第2GUI部品描画手段と、前記操作部が受け付けた第2GUI操作から選択された移動対象グラフを検出する移動対象グラフ検出手段と、をさらに備える。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のグラフ描画装置において、グラフ描画領域における第1軸方向及び第2軸方向の値を目盛り付けする目盛りを前記表示部に描画する目盛り描画手段、をさらに備え、前記目盛り描画手段は、第1GUI操作が行われるごとに前記グラフ描画手段が描画する範囲の移動に応じて目盛りを描画し直す。
【0012】
請求項5の発明は、操作部に対する操作を受け付けて第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を表示部に描画するグラフ描画方法であって、(a)移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中における第1軸方向の任意の着目位置を示すとともに移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中において第1軸方向へ着目位置を任意に移動する第1GUI操作の対象となる第1GUI部品を表示部に描画する工程と、(b)任意の着目位置について前記表示部のグラフ描画領域に着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画する工程と、(c)操作部が受け付けた第1GUI操作から第1軸方向への着目位置の移動量を検出する工程と、(d)第1GUI操作が行われるごとに前記工程(c)が検出した移動量だけ第1軸方向へ移動した新たな着目位置を示すように第1GUI部品を描画し直す工程と、(e)第1GUI操作が行われるごとに前記工程(c)が検出した移動量だけ描画する範囲を第1軸方向へ移動するとともに新たな着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように描画する範囲を第2軸の方向へ移動して移動対象グラフを描画し直す工程と、を備える。
【0013】
請求項6の発明は、コンピュータに実行されることにより操作部に対する操作を受け付けて第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を表示部に描画するグラフ描画プログラムであって、前記グラフ描画プログラムはCPU及びメモリを備えるコンピュータに、(a)移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中における第1軸方向の任意の着目位置を示すとともに移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中において第1軸方向へ着目位置を任意に移動する第1GUI操作の対象となる第1GUI部品を表示部に描画する手順と、(b)任意の着目位置について前記表示部のグラフ描画領域に着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画する手順と、(c)操作部が受け付けた第1GUI操作から第1軸方向への着目位置の移動量を検出する手順と、(d)第1GUI操作が行われるごとに前記手順(c)が検出した移動量だけ第1軸方向へ移動した新たな着目位置を示すように第1GUI部品を描画し直す手順と、(e)第1GUI操作が行われるごとに前記手順(c)が検出した移動量だけ描画する範囲を第1軸方向へ移動するとともに新たな着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように描画する範囲を第2軸の方向へ移動して移動対象グラフを描画し直す手順と、実行させる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1ないし請求項6の発明によれば、グラフ描画領域の中心を移動対象グラフが通る状態が常に維持されるとともに、第1GUI部品によって着目位置が示される状態が常に維持される。これにより、移動対象グラフを見失うことなく着目位置を直感的に移動することができるので、移動対象グラフを容易に追跡することができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、移動対象グラフが途切れている区間に着目位置が含まれている場合、移動対象グラフの途切れがグラフ描画領域の中央に来るので、移動対象グラフに途切れが存在することを容易に認識することができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、選択したグラフがグラフ描画領域の中心を通る状態が常に維持されるので、所望のグラフを追跡することが容易である。
【0017】
請求項4の発明によれば、グラフ描画手段が描画する範囲に応じた目盛りが描画されるので、グラフ描画領域における第1軸及び第2軸の方向の値を認識することが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<1 第1の実施の形態>
<1.1 グラフ描画装置102のハードウエア>
(a) グラフ描画装置102の概略;
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るグラフ描画装置102のハードウエアの構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、グラフ描画装置102は、コンピュータ本体104と画像を表示するディスプレイ116と操作を受け付ける操作デバイス118とを備える。
【0020】
(b) コンピュータ本体104;
コンピュータ本体104は、CPU106と主記憶装置であるメモリ108と副記憶装置であるハードディスクドライブ110と備える。ハードディスクドライブ110には、グラフ描画プログラム112がインストールされるとともに、グラフとして表現されるグラフデータ115を保管するグラフデータ保管用データベース114が構築されている。グラフ描画装置102は、ハードディスクドライブ110からメモリ108にロードされたグラフ描画プログラム112を実行することにより、操作デバイス118に対する操作を受け付けて横軸及び縦軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲をディスプレイ116に描画する。グラフ描画プログラム112は、CD−ROM等の記録媒体120によって提供されたものであってもよいし、ネットワーク等の通信回線122を経由して提供されたものであってもよい。なお、図1に示すように、グラフデータ115を保管するグラフデータ保管用データベース114をグラフ描画装置102の外部に設けて通信回線122を介してグラフ描画装置102と通信可能に接続し、外部に設けられたグラフデータ保管用データベース114からグラフデータ115を取得するようにしてもよい。
【0021】
(c) ディスプレイ116及び操作デバイス118;
表示部であるディスプレイ116としては、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等を用いることができる。操作部である操作デバイス118としては、マウスその他のポインティングデバイス、キーボード等を用いることができる。もちろん、ディスプレイ116と操作デバイス118とを一体化したタッチパネルを用いてもよい。
【0022】
(d) グラフデータ115について;
図2は、グラフデータ115の例を示す図である。
【0023】
図2に示すように、グラフデータ115は、1個の時刻Xのデータの系列(以下では、「時刻データ系列」という)1002と1個のパラメータの値Yのデータの系列(以下では、「パラメータ値データ系列」という)1004とを含む。もちろん、グラフデータ115は、時刻データ系列1002に代えて他の種類のデータの系列を含むデータであってもよいし、パラメータ値データ系列1004に代えて他の種類のデータの系列を含むデータであってもよい。一般的にいえば、グラフデータ115は、第1のデータの系列と第2のデータの系列とを含み、第1軸及び第2軸が定義された平面にグラフとして表現することができる。
【0024】
また、グラフデータ115は、図2に示すような1個のパラメータ値データ系列1004を含むデータである必要はなく、図3に示すような2個以上のパラメータ値データ系列1008,1012を含むデータであってもよいし、図4に示すような2個以上のパラメータ値データ系列1016,1018を含むデータであってもよい。この場合、グラフデータ115は、図3に示すように、2個以上のパラメータ値データ系列1008,1012の個々に対応する2個以上の時刻データ系列1006,1010を含むデータであってもよいし、図4に示すように、2個以上のパラメータ値データ系列1016,1018の全部に共通して対応する1個の時刻データ系列1014を含むデータであってもよい。
【0025】
なお、図2、図3及び図4のパラメータ値データ系列1004,1008,1012,1016,1018に含まれる「No Data」は、何らかの事情でパラメータの値Yを取得することができなかったためにパラメータの値Yが欠落していることを意味しており、パラメータの値Yが「0」であることとは意義が異なる。
【0026】
<1.2 グラフ描画ウインドウ124>
(a) グラフ描画ウインドウ124の概略;
図5は、ディスプレイ116に表示されるグラフ描画ウインドウ124を示す図である。
【0027】
図5に示すように、グラフ描画ウインドウ124の中には、横軸方向の着目位置を示すとともに横軸方向へ着目位置を移動するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)操作(以下では、「移動操作」という)の対象となるスライダ126と、グラフ群1032が描画されるグラフ描画領域132と、グラフ群1032から移動対象グラフ1030を選択するGUI操作(以下では、「選択操作」という)の対象となるドロップダウンリスト134と、グラフ描画領域132における横軸方向及び縦軸方向の値を目盛り付けする横軸目盛り140及び縦軸目盛り142とが配置されている。
【0028】
(b) スライダ126;
図5に示すように、スライダ126は、ノブ130を移動させることができる範囲をあらわすスケール128とスケール128に沿って移動するノブ130とを備えるGUI部品である。
【0029】
スライダ126は、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置を横方向に伸びる直線形状を有するスケール128の全区間の中におけるノブ130の位置により示している。これにより、スケール128の全区間の中におけるノブ130の位置を参照すれば移動対象グラフ1030の全区間の中における着目位置を認識することができる。スケール128の全区間の中におけるノブ130の位置は、移動対象グラフ1030の全区間の中における着目位置に比例していることが望ましい。例えば、移動対象グラフ1030の全区間の始端が着目位置である場合、スケール128の全区間の始端がノブ130の位置であることが望ましく、移動対象グラフ1030の全区間の終端が着目位置である場合、スケール128の全区間の終端がノブ130の位置であることが望ましい。また、移動対象グラフ1030のp画素から構成される全区間の始端からq画素目の位置が着目位置である場合、スケール128のr画素から構成される全区間の始端からr×(q/p)画素目の位置がノブ130の位置であることが望ましい。もちろん、「r×(q/p)」が自然数でない場合は、自然数となるように切り上げ又は切り下げを行ってもよい。
【0030】
また、スライダ126は、移動対象グラフ1030の全区間の中において横軸方向へ着目位置を任意に移動する移動操作、例えば、操作デバイス118を用いてノブ130を横方向へドラッグする操作の対象となる。この移動操作は、着目位置を「任意に」移動するのであるから、移動対象グラフ1030の全区間の始端や後端に着目位置を移動することも可能であるし、移動対象グラフが途切れている区間に着目位置を移動することも可能である。
【0031】
(c) グラフ描画領域132;
図5に示すように、グラフ描画領域132には、時刻Xを横軸、パラメータの値Yを縦軸にとってグラフデータ115を表現したグラフ群1032が線グラフ群として描画される。なお、横軸と縦軸とを切り替え、時刻Xを縦軸、パラメータの値Yを横軸にとってもよい。もちろん、この場合、スライダ126は、移動対象グラフ1030の縦軸方向の全区間の中における縦軸方向の任意の着目位置を示すとともに、移動対象グラフ1030の全区間の中において縦軸の方向へ着目位置を任意に移動する移動操作の対象となる。また、線グラフとともに、又は、線グラフに代えて、棒グラフをグラフ描画領域132に描画してもよい。
【0032】
グラフ描画領域132の形状は、長方形又は正方形となっている。グラフ描画領域132には、グラフ描画領域132の中心を移動対象グラフ1030が常に通過するように移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032が描画される。ここでいう「グラフ群」は、移動対象グラフ1030のみからなる場合もあるし、移動対象グラフ1030とそれ以外のグラフとからなる場合もある。グラフ群1032が移動対象グラフ1030のみからなるのは、図2に示すようにグラフデータ115が1個のパラメータ値データ系列を含むデータである場合であり、グラフ群1032が移動対象グラフ1030とそれ以外のグラフとからなるのは、図3及び図4に示すようにグラフデータ115が2個以上のパラメータ値データ系列を含むデータである場合である。
【0033】
(d) ドロップダウンリスト134;
ドロップダウンリスト134は、選択されているグラフの名称を表示するテキストフィールド136と、選択可能なグラフの名称の一覧をドロップダウン表示させるボタン138とを備えるGUI部品である。
【0034】
図5に示すように、ドロップダウンリスト134は、移動対象グラフ1030として選択されているグラフの名称(図5では、「線グラフ1」)をテキストフィールド136に表示している。
【0035】
また、ドリップダウンリスト134は、選択可能なグラフから移動対象グラフ1030を選択する選択操作、例えば、操作デバイス118を用いてボタン138を押し下げて表示された選択可能なグラフの一覧から操作デバイス118を用いてひとつのグラフの名称を選択する操作の対象となる。
なお、ドロップダウンリスト134に代えてラジオボタン等のGUI部品を採用してもよい。
【0036】
(e) 横軸目盛り140及び縦軸目盛り142;
図5に示すように、横軸目盛り140は、グラフ描画領域132の外側にグラフ描画領域132の下辺に沿って配置され、縦軸目盛り142は、グラフ描画領域132の外側にグラフ描画領域132の右辺に沿って配置されている。もちろん、横軸目盛り140及び縦軸目盛り142の配置場所を他の場所に変更してもよい。例えば、横軸目盛り140をグラフ描画領域132の外側にグラフ描画領域132の上辺に沿って配置してもよいし、横軸目盛り140をグラフ描画領域132の内側にグラフ描画領域132の上辺又は下辺に沿って配置してもよいし、横軸目盛り140をグラフ描画領域132の中央に配置してもよい。同様に、縦軸目盛り142をグラフ描画領域132の外側にグラフ描画領域132の左辺に沿って配置してもよいし、縦軸目盛り142をグラフ描画領域132の内側にグラフ描画領域132の右辺又は左辺に沿って配置してもよいし、縦軸目盛り142をグラフ描画領域132の中央に配置してもよい。
【0037】
<1.3 グラフ描画装置102の機能>
(a) グラフ描画装置102の機能の概略;
図6は、グラフ描画プログラム112をコンピュータであるグラフ描画装置102が実行することにより実現される機能を、スライダ126を描画するスライダ描画部144と、グラフ群1032を描画するグラフ描画部146と、着目位置の移動量を検出する移動量検出部148と、移動対象グラフ1030が途切れている区間に着目位置が含まれていることを検出する途切れ検出部150と、ドロップダウンリスト134を描画するドロップダウンリスト描画部152と、選択された移動対象グラフ1030を検出する移動対象グラフ検出部154と、目盛りを描画する目盛り描画部156として示したブロック図である。もちろん、これらの機能の全部又は一部をハードウエアによって実現してもよい。
【0038】
図7は、移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032の全体とグラフ描画領域132に描画する範囲(以下では、「描画範囲」という)1034,1036,1038,1040,1042との関係を示す図である。図8及び図9は、各々、図7に示す横軸方向の位置1044から位置1046への着目位置の移動操作を行う前後のスライダ126、図10及び図11は、各々、着目位置が移動対象グラフ1030の始端1048及び終端1050にあるときのスライダ126を示す図である。図12及び図13は、各々、図7に示す横軸方向の位置1044から位置1046への着目位置の移動操作を行う前後のグラフ描画領域132、図14及び図15は、各々、着目位置が移動対象グラフ1030の始端1048及び終端1050にあるときのグラフ描画領域132を示す図である。図16は、移動対象グラフ1030が途切れている区間に着目位置が含まれる場合のグラフ描画領域132を示す図である。
【0039】
(b) スライダ描画部144;
スライダ描画部144は、移動対象グラフ検出部154により検出された移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における着目位置を示すスライダ126を描画するとともに、スライダ126を対象として移動操作が行われるごとに、図8及び図9に示すように、移動量検出部148が検出した移動量だけ横軸方向へ移動した新たな着目位置を示すようにスライダ126を描画し直す。これにより、移動操作が行われても、着目位置がスライダ126によって示される状態が維持される。
【0040】
スライダ描画部144は、着目位置がどこにあるのかにかかわらず、任意の着目位置について、着目位置を示すスライダ126を描画する。したがって、図10及び図11に示すように、移動対象グラフ1030の始端1048及び終端1050に着目位置があるときでも、「背景技術」の示した特許文献1に言及されている横スクロールとは異なり、着目位置がスライダ126によって示される。これにより、着目位置がスライダ126によって示される状態が常に維持される。
【0041】
(c) グラフ描画部146;
(c-1) 移動対象グラフ1030が途切れていない区間に着目位置が含まれる場合の描画について;
移動対象グラフ1030が途切れている区間に着目位置が含まれていることが途切れ検出部150により検出されなかった場合、グラフ描画部146は、着目位置にある移動対象グラフ1030上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032をグラフ描画領域132に描画する。
【0042】
グラフ描画部146は、着目位置がどこにあるのかにかかわらず、任意の着目位置について、着目位置にある移動対象グラフ1030上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように移動対象グラフ1030を描画する。したがって、図14及び図15に示すように、「背景技術」の示した特許文献1に言及されている横スクロールとは異なり、移動対象グラフ1030の始端1048及び終端1050に着目位置があるときでも、着目位置にある移動対象グラフ1030上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように移動対象グラフ1030は描画される。これにより、グラフ描画領域132の中心を移動対象グラフ1030が通る状態が常に維持される。
【0043】
(c-2) 移動対象グラフ1030が途切れている区間に着目位置が含まれる場合の描画について;
移動対象グラフ1030が途切れている区間に着目位置が含まれていることが途切れ検出部150により検出された場合、グラフ描画部146は、着目位置にある移動対象グラフ1030上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように移動対象グラフ1030を描画することができないので、これに代えて、図16に示すように、着目位置にある、移動対象グラフ1030の途切れを補間する補間線1058上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように移動対象グラフ1030を描画する。 これにより、移動対象グラフ1030の途切れがグラフ描画領域132の中央に来るので、移動対象グラフ1030に途切れが存在することを容易に認識することができる。
【0044】
着目位置がどこにあるのかにかかわらず、任意の着目位置について、着目位置にある補間線1058上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように移動対象グラフ1030を描画することは、移動対象グラフ1030が途切れていない区間に着目位置が含まれる場合と同様である。
【0045】
補間線1058による移動対象グラフ1030の途切れている区間の補間は、典型的には、直線補間により行うが、スプライン補間等の曲線補間により行ってもよい。
【0046】
補間線1058は、仮想的なものである。このため、グラフ描画領域132を参照したときに移動対象グラフ1030に途切れが存在することを認識しやすくするため、グラフ描画領域132には補間線1058を描画しないことが望ましい。ただし、このことは、移動対象グラフ1030とは区別することができる表示態様で補間線1058を描画することを妨げない。
【0047】
(c-3) 描画の更新について;
グラフ描画部146は、スライダ126を対象として移動操作が行われるごとに、図7に示すように、移動量検出部148が検出した移動量だけ描画範囲を横軸方向1054へ移動するとともに、移動量検出部148が検出した移動量だけ横軸方向1054に移動した新たな着目位置にある移動対象グラフ1030上又は補間線1058上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように描画範囲を縦軸方向1056へ移動して移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032を描画し直す。もちろん、移動対象グラフ1030が途切れていない区間に新たな着目位置が含まれる場合は、移動対象グラフ1030上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように、移動対象グラフ1030が途切れている区間に新たな着目位置が含まれる場合は、補間線1058上の点がグラフ描画領域132の中心に来るように、グラフ群1032の描画の更新が行われる。これにより、移動操作が行われても、グラフ描画領域132の中心を移動対象グラフ1030が通る状態が維持される。
【0048】
(c-4) 移動対象グラフ1030の表示態様とそれ以外のグラフの表示態様との違いについて;
グラフ描画部146は、移動対象グラフ1030を相対的に目立ちやすい実線で描画し、それ以外のグラフを相対的に目立ちにくい点線で描画する。これにより、移動対象グラフ1030を認識することが容易になる。もちろん、移動対象グラフ1030とそれ以外のグラフとで線種を異ならせることにより表示態様を異ならせることは必須でななく、他の方法で表示態様を異ならせてもよい。例えば、移動対象グラフ1030とそれ以外のグラフとで線幅を異ならせ、移動対象グラフ1030を相対的に目立ちやすい太線で描画し、それ以外のグラフを相対的に目立ちにくい細線で描画してもよい。又は、移動対象グラフ1030とそれ以外のグラフとで線色を異ならせ、移動対象グラフ1030を相対的に目立ちやすい濃色で描画し、それ以外のグラフを相対的に目立ちにくい淡色で描画してもよい。
【0049】
(d) 移動量検出部148;
移動量検出部148は、操作デバイス118が受け付けた移動操作から横軸方向への着目位置の移動量を検出する。
【0050】
(e) 途切れ検出部150;
途切れ検出部150は、パラメータ値データ系列に「No Data」が含まれていることによって移動対象グラフ1030が途切れている区間に着目位置が含まれていることを検出する。
【0051】
(f) ドロップダウンリスト描画部152;
ドロップダウンリスト描画部152は、ドロップダウンリスト134を描画する。ドロップダウンリスト描画部152は、ドロップダウンリスト134を対象として選択操作が行われるごとに、テキストフィールド136に描画するグラフの名称を更新する。
【0052】
(g) 移動対象グラフ検出部154;
移動対象グラフ検出部154は、操作デバイス118が受け付けた選択操作から選択された移動対象グラフ1030を検出する。これにより、選択したグラフがグラフ描画領域132の中心を通る状態が常に維持されるので、所望のグラフを追跡することが容易になる。
【0053】
(h) 目盛り描画部156;
目盛り描画部156は、横軸目盛り140及び縦軸目盛り142を描画するとともに、スライダ126を対象として移動操作が行われるごとに、グラフ描画部146が描画する範囲の移動に応じて横軸目盛り140及び縦軸目盛り142を描画し直す。これにより、グラフ描画領域132における横軸及び縦軸の方向の値を認識することが容易になる。
【0054】
<1.4 グラフ描画装置102における処理の流れ>
(a) グラフ群1032を描画する処理の全体;
図17は、グラフ群1032を描画する処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0055】
図17に示すように、グラフ群1032の描画にあたっては、まず、ドロップダウンリスト描画部152がドロップダウンリスト134を描画し(ステップS101)、移動対象グラフ検出部154が選択操作から移動対象グラフ1030を検出する(ステップS102)。
【0056】
移動対象グラフ検出処理(ステップS101〜S102)の後、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における中心を初期の着目位置として、スライダ描画部144がスライダ126を描画し(ステップS103)、グラフ描画部146が移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032を描画し(ステップS104)、目盛り描画部156が横軸目盛り140及び縦軸目盛り142を描画する(ステップS105)。なお、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における中心以外を初期の着目位置としてもよい。
【0057】
初期描画処理(S103〜S105)の後、移動量検出部148が移動操作を検出すると(ステップS106で"YES")、移動量検出部148が移動量を検出し(ステップS107)、着目位置の移動量に応じて、スライダ描画部144がスライダ126を描画し直し(ステップS108)、グラフ描画部146が移動対象グラフ1030を含むグラフ群1032を描画し直し(ステップS109)、目盛り描画部156が横軸目盛り140及び縦軸目盛り142を描画し直す(ステップS110)。一方、移動量検出部148が移動操作を検出しない場合は(ステップS106で"NO")、移動操作の検出処理が継続される(ステップS106)。
【0058】
描画更新処理(ステップS107〜S110)の後は、再び移動操作の検出処理が行われる(ステップS106)。
【0059】
これにより、移動操作を行っても、グラフ描画領域132の中心を移動対象グラフ1030が通る状態が常に維持されるとともに、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における着目位置がスライダ126によって示される状態が常に維持される。これにより、移動対象グラフ1030を見失うことなく着目位置を直感的に移動することができるので、移動対象グラフ1030を容易に追跡することができる。
【0060】
(b) 移動対象グラフ1030の検出(ステップS102);
図18は、移動対象グラフ1030を検出する処理(ステップS102)の流れを示すフローチャートである。
【0061】
図18に示すように、移動対象グラフ1030の検出にあたっては、まず、移動対象グラフ検出部154がグラフデータ115に2個以上のパラメータ値データ系列が含まれることを検出し(ステップS121で"YES")、移動対象グラフ検出部154が選択操作を検出すると(ステップ122で"YES")、移動対象グラフ検出部154が2個以上のパラメータ値データ系列の個々を表現した2個以上のグラフから選択されたグラフを移動対象グラフ1030として検出する(ステップ123)。一方、移動対象グラフ検出部154が選択操作を検出しない場合は(ステップ122で"NO")、選択操作の検出処理が継続される(ステップS122)。
【0062】
また、移動対象グラフ検出部154がグラフデータ115に1個のパラメータ値データ系列が含まれることを検出すると(ステップS121で"NO")、移動対象グラフ検出部154が当該パラメータ値データ系列を表現した1個のグラフをそのまま移動対象グラフ1030として検出する(ステップS124)。
【0063】
これにより、グラフが2個以上ある場合には、所望のグラフを追跡することが可能になり、グラフが1個しかない場合には、選択操作を省略して、当該グラフを追跡することが可能になる。なお、グラフが2個以上ある場合において選択操作を省略した場合には、デフォルトのグラフが移動対象グラフ1030として検出されるようにしてもよい。
【0064】
(c) グラフ群1032の描画(ステップS104);
図19は、グラフ群1032を描画する処理(ステップS104)の流れを示すフローチャートである。
【0065】
図19に示すように、グラフ群1032の描画にあたっては、まず、グラフ描画部146が、グラフデータ保管用データベース114からグラフデータ115を読み出す(ステップS141)。
【0066】
続いて、グラフ描画部146が、グラフ描画領域132の横軸方向の画素数m及び縦軸方向の画素数nを取得し(ステップS142)、グラフ描画領域132の中心の画素を特定する(ステップS143)。
【0067】
さらに続いて、グラフ描画部146は、移動対象グラフ1030を構成する画素のうち着目位置にある画素を特定し(ステップS144)、当該画素がグラフ描画領域132の中心の画素の位置に来るようにグラフ群1032を描画する(ステップS145)。
【0068】
これにより、初めてグラフ群1032が描画されるときにグラフ描画領域132の中心を移動対象グラフ1030が通る状態が維持される。
【0069】
(d) グラフ群1032の再描画(ステップS109);
図20は、グラフ群1032を描画し直す処理(ステップS109)の流れを示すフローチャートである。
【0070】
図20に示すように、グラフ群1032の再描画にあたっては、まず、移動量検出部148が特定した移動量に相当する画素数を特定する(ステップS161)。
【0071】
続いて、グラフ描画部146が、グラフ描画領域132の横軸方向の画素数m及び縦軸の方向の画素数nを取得し(ステップS162)、グラフ描画領域132の中心の画素を特定する(ステップS163)。
【0072】
さらに続いて、グラフ描画部146は、移動量検出部148が特定した移動量に相当する画素数だけ描画範囲を横軸方向へ移動するとともに(ステップS164)、移動対象グラフ1030を構成する画素のうち新たな着目位置にある画素を特定し(ステップS165)、当該画素がグラフ描画領域132の中心の画素の位置に来るように描画範囲を縦軸方向へ移動し(ステップS166)、グラフ群1032を描画し直す(ステップS167)。
【0073】
これにより、移動操作を行った後でもグラフ描画領域132の中心を移動対象グラフ1030が通る状態が維持される。
【0074】
<2 第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に係るスライダ126に代えて採用することができるスライダ226に関する。
【0075】
図21は、第2の実施の形態に係るスライダ226を示す図である。
【0076】
図21に示すように、スライダ226は、ノブ230を移動させることができる範囲をあらわすスケール228とスケール228に沿って移動するノブ230とを備えるGUI部品である。スライダ226は、スライダ126とは異なり、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置を縦方向に伸びる直線形状を有するスケール228の全区間の中におけるノブ230の位置により示している。
【0077】
このようなスライダ226によっても、スケール228の全区間の中におけるノブ230の位置を参照すれば移動対象グラフ1030の全区間の中における着目位置を認識することができる。
【0078】
また、スライダ226は、移動対象グラフ1030の全区間の中において横軸方向へ着目位置を任意に移動する移動操作、例えば、操作デバイス118を用いてノブ230を縦方向へドラッグする操作の対象となる。
【0079】
<3 第3の実施の形態>
第3の実施の形態は、第1の実施の形態に係るスライダ126に代えて採用することができるスライダ326に関する。
【0080】
図22は、第3の実施の形態に係るスライダ326を示す図である。
【0081】
図22に示すように、スライダ326は、ノブ330を移動させることができる範囲をあらわすスケール328とスケール328に沿って移動するノブ330とを備えるGUI部品である。スライダ326は、スライダ126とは異なり、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置をらせん形状を有するスケール328の全区間の中におけるノブ330の位置により示している。
【0082】
このようなスライダ326によっても、スケール328の全区間の中におけるノブ330の位置を参照すれば移動対象グラフ1030の全区間の中における着目位置を認識することができる。
【0083】
また、スライダ326は、移動対象グラフ1030の全区間の中において横軸方向へ着目位置を任意に移動する移動操作、例えば、操作デバイス318を用いてノブ330をらせんに沿ってドラッグする操作の対象となる。
【0084】
<4 第4の実施の形態>
第4の実施の形態は、第1の実施の形態に係るスライダ126に代えて採用することができる砂時計アイコン426に関する。
【0085】
図23は、第4の実施の形態に係る砂時計アイコン426を示す図である。
【0086】
図23に示すように、砂時計アイコン426は、砂を収容する透明容器のあらわした絵柄460とくびれを介して接続された透明容器の上室から透明容器の下室へ移動する砂をあらわした絵柄462とを備えるGUI部品である。砂時計アイコン426は、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置を透明容器に収容された砂の量に対する下室にある砂の量の割合により示している。
【0087】
このような砂時計アイコン426によっても、透明容器に収容された砂の量に対する下室にある砂の量の割合を参照すれば移動対象グラフ1030の全区間の中における着目位置を認識することができる。
【0088】
また、砂時計アイコン426は、移動対象グラフ1030の全区間の中において横軸方向へ着目位置を任意に移動する移動操作、例えば、操作デバイス118を用いて上室にある砂の絵柄462の上端464を上方へドラッグする操作の対象となる。
【0089】
<5 第5の実施の形態>
第5の実施の形態は、第1の実施の形態に係るスライダ126に代えて採用することができるカウンタ526に関する。
【0090】
図24は、第5の実施の形態に係るカウンタ526を示す図である。
【0091】
図24に示すように、カウンタ526は、0001から9999までの4桁の自然数をあらわす絵柄566を備える。カウンタ526は、移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置を0001から9999までの自然数の中における自然数の値により示している。
【0092】
このようなカウンタ526によっても、0001から9999までの自然数の中における自然数の値を参照すれば移動対象グラフ1030の横軸方向の全区間の中における横軸方向の任意の着目位置を認識することができる。
【0093】
また、カウンタ526は、移動対象グラフ1030の全区間の中において横軸方向へ着目位置を任意に移動する移動操作、例えば、操作デバイス118を用いて数字を変化させる操作の対象となる。
【0094】
<6 その他>
この発明は詳細に説明されたが、上記の説明は、すべての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】第1の実施の形態に係るグラフ描画装置のハードウエアの構成を示すブロック図である。
【図2】グラフデータの例を示す図である。
【図3】グラフデータの例を示す図である。
【図4】グラフデータの例を示す図である。
【図5】グラフ描画ウインドウを示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係るグラフ描画装置の機能を示すブロック図である。
【図7】移動対象グラフの全体とグラフ描画領域に描画される範囲との関係を示す図である。
【図8】移動操作を行う前のスライダを示す図である。
【図9】移動操作を行った後のスライダを示す図である。
【図10】着目位置が移動対象グラフの始端にあるときのスケール128を示す図である。
【図11】着目位置が移動対象グラフの終端にあるときのスケール128を示す図である。
【図12】移動操作を行う前のグラフ描画領域を示す図である。
【図13】移動操作を行った後のグラフ描画領域を示す図である。
【図14】着目位置が移動対象グラフの始端にあるときのグラフ描画領域132を示す図である。
【図15】着目位置が移動対象グラフの終端にあるときのグラフ描画領域132を示す図である。
【図16】移動対象グラフが途切れている区間に着目位置が含まれる場合のグラフ描画領域を示す図である。
【図17】グラフ群を描画する処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図18】移動対象グラフを検出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】グラフ群を描画する処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】グラフ群を描画し直す処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】第2の実施の形態に係るスライダを示す図である。
【図22】第3の実施の形態に係るスライダを示す図である。
【図23】第4の実施の形態に係る砂時計アイコンを示す図である。
【図24】第5の実施の形態に係るカウンタを示す図である。
【符号の説明】
【0096】
102 グラフ描画装置
112 グラフ描画プログラム
114 グラフデータ115保管用データベース
116 ディスプレイ
118 操作デバイス
124 グラフ描画ウインドウ
126,226,326 スライダ
128,228,328 スケール
130,230,330 ノブ
132 グラフ描画領域
134 ドロップダウンリスト
140 横軸目盛り
142 縦軸目盛り
144 スライダ描画部
146 グラフ描画部
148 移動量検出部
150 途切れ検出部
152 ドロップダウンリスト描画部
154 移動対象グラフ検出部
156 目盛り描画部
426 砂時計アイコン
526 カウンタ
1030 移動対象グラフ
1032 グラフ群
1002,1006,1010,1014 時刻データ系列
1004,1008,1012,1016,1018 パラメータ値データ系列
1034,1036,1038,1040,1042 描画範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を描画するグラフ描画装置であって、
画像を表示する表示部と、
操作を受け付ける操作部と、
移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中における第1軸方向の任意の着目位置を示すとともに移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中において第1軸方向へ着目位置を任意に移動する第1GUI操作の対象となる第1GUI部品を前記表示部に描画する第1GUI部品描画手段と、
任意の着目位置について前記表示部のグラフ描画領域に着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画するグラフ描画手段と、
前記操作部が受け付けた第1GUI操作から第1軸方向への着目位置の移動量を検出する移動量検出手段と、
を備え、
前記第1GUI部品描画手段は、
第1GUI操作が行われるごとに前記移動量検出手段が検出した移動量だけ第1軸方向へ移動した新たな着目位置を示すように第1GUI部品を描画し直し、
前記グラフ描画手段は、
第1GUI操作が行われるごとに前記移動量検出手段が検出した移動量だけ描画する範囲を第1軸方向へ移動するとともに新たな着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように描画する範囲を第2軸の方向へ移動して移動対象グラフを描画し直す、
グラフ描画装置。
【請求項2】
請求項1に記載のグラフ描画装置において、
移動対象グラフが途切れている区間に着目位置が含まれていることを検出する途切れ検出手段、
をさらに備え、
前記グラフ描画手段は、
前記途切れ検出手段により移動対象グラフが途切れている区間に着目位置が含まれていることが検出された場合、着目位置にある、移動対象グラフの途切れを補間する補間線上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画する、
グラフ描画装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のグラフ描画装置において、
移動対象グラフを選択する第2GUI操作の対象となる第2GUI部品を前記表示部に描画する第2GUI部品描画手段と、
前記操作部が受け付けた第2GUI操作から選択された移動対象グラフを検出する移動対象グラフ検出手段と、
をさらに備えるグラフ描画装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のグラフ描画装置において、
グラフ描画領域における第1軸方向及び第2軸方向の値を目盛り付けする目盛りを前記表示部に描画する目盛り描画手段、
をさらに備え、
前記目盛り描画手段は、
第1GUI操作が行われるごとに前記グラフ描画手段が描画する範囲の移動に応じて目盛りを描画し直す、
グラフ描画装置。
【請求項5】
操作部に対する操作を受け付けて第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を表示部に描画するグラフ描画方法であって、
(a) 移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中における第1軸方向の任意の着目位置を示すとともに移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中において第1軸方向へ着目位置を任意に移動する第1GUI操作の対象となる第1GUI部品を表示部に描画する工程と、
(b) 任意の着目位置について前記表示部のグラフ描画領域に着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画する工程と、
(c) 操作部が受け付けた第1GUI操作から第1軸方向への着目位置の移動量を検出する工程と、
(d) 第1GUI操作が行われるごとに前記工程(c)が検出した移動量だけ第1軸方向へ移動した新たな着目位置を示すように第1GUI部品を描画し直す工程と、
(e) 第1GUI操作が行われるごとに前記工程(c)が検出した移動量だけ描画する範囲を第1軸方向へ移動するとともに新たな着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように描画する範囲を第2軸の方向へ移動して移動対象グラフを描画し直す工程と、
を備えるグラフ描画方法。
【請求項6】
コンピュータに実行されることにより操作部に対する操作を受け付けて第1軸及び第2軸が定義された平面に表現されるグラフの全体の中の一部の範囲を表示部に描画するグラフ描画プログラムであって、前記グラフ描画プログラムはCPU及びメモリを備えるコンピュータに、
(a) 移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中における第1軸方向の任意の着目位置を示すとともに移動対象グラフの第1軸方向の全区間の中において第1軸方向へ着目位置を任意に移動する第1GUI操作の対象となる第1GUI部品を表示部に描画する手順と、
(b) 任意の着目位置について前記表示部のグラフ描画領域に着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように移動対象グラフを描画する手順と、
(c) 操作部が受け付けた第1GUI操作から第1軸方向への着目位置の移動量を検出する手順と、
(d) 第1GUI操作が行われるごとに前記手順(c)が検出した移動量だけ第1軸方向へ移動した新たな着目位置を示すように第1GUI部品を描画し直す手順と、
(e) 第1GUI操作が行われるごとに前記手順(c)が検出した移動量だけ描画する範囲を第1軸方向へ移動するとともに新たな着目位置にある移動対象グラフ上の点がグラフ描画領域の中心に来るように描画する範囲を第2軸の方向へ移動して移動対象グラフを描画し直す手順と、
実行させるグラフ描画プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−15437(P2010−15437A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−175762(P2008−175762)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】