説明

グリース組成物

【課題】樹脂製部材に適用した場合においても、潤滑性にすぐれているばかりではなく、摺動試験後の摩擦係数の変化や摩耗量によって示される耐久性の点でもすぐれているグリース組成物を提供する。
【解決手段】合成炭化水素油、エステル系合成油およびエーテル系合成油の少くとも一種である基油、リチウム系石けん、リチウム系複合石けんおよび尿素系化合物の少くとも一種である増稠剤、数平均分子量Mnが20,000〜100,000のポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末ならびに炭素数が3以上、好ましくは炭素数が5〜13、特に好ましくは8〜12の直鎖状または分岐状アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有してなるグリース組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリース組成物に関する。さらに詳しくは、潤滑性や耐久性にすぐれたグリース組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、歯車や摺動部に使用される潤滑剤としてはグリースが使用されているが、近年の自動車部品、家電製品、OA機器等では、軽量化、低コスト化等を目的として歯車や摺動部に樹脂製部材が使用されることが多くなってきている。このような樹脂製部材の潤滑部分に使用されるグリースは、従来の金属製部材の潤滑部分に使用されるグリースを使用しても、低摩擦係数化や耐久性の向上の点で満足されない。
【0003】
苛酷な潤滑条件で使用される樹脂製部材の摩耗を低減させる耐摩耗性にすぐれたグリース組成物として、平均一次粒径が0.2μm未満のポリテトラフルオロエチレン微粉末を含有する樹脂用グリース組成物が提案されているが、この樹脂用グリース組成物は、樹脂製部材の摩耗を抑制することができても、耐久性に問題がみられる。
【特許文献1】特開2001−89778号公報
【0004】
また、摺動部品の中でも、動力伝達機構部品、特に自動車等に用いられる部品では樹脂製部材を使用した動力伝達機構が多くなってきている。例えば、減速機構では金属製ウォームギアと樹脂製ウォームホイルギアを組合せたものが使用されている。このような摺動部を有する動力伝達機構の内、金属製部材と樹脂製部材との潤滑に使用されるグリース組成物としては、例えばフッ素樹脂粉末を増稠剤よりも多い割合で配合した潤滑グリース組成物が提案されているが、この潤滑グリース組成物は、広い温度領域で摩擦係数を低減することができるものの、この場合にも耐久性に問題がみられる。
【特許文献2】特開2002−363589号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、樹脂製部材に適用した場合においても、潤滑性にすぐれているばかりではなく、摺動試験後の摩擦係数の変化や摩耗量によって示される耐久性の点でもすぐれているグリース組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる本発明の目的は、合成炭化水素油、エステル系合成油およびエーテル系合成油の少くとも一種である基油、リチウム系石けん、リチウム系複合石けんおよび尿素系化合物の少くとも一種である増稠剤、数平均分子量Mnが20,000〜100,000のポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末ならびに炭素数が3以上、好ましくは炭素数が5〜13、特に好ましくは8〜12の直鎖状または分岐状アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有してなるグリース組成物によって達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るグリース組成物は、極圧剤として炭素数が3以上、好ましくは炭素数が5〜13のアルキル基、さらに好ましくは2-エチルヘキシル基またはオクチル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有せしめることにより、樹脂製部材に適用した場合においても、潤滑性にすぐれているばかりではなく、摺動試験後の摩擦係数の変化や摩耗量によって示される耐久性の点でもすぐれているという特徴を有している。
【0008】
このような特徴を有する本発明のグリース組成物は、歯車や摺動部に適用され、樹脂製部材の潤滑、特に金属製部材と樹脂製部材との潤滑に有効に使用され、例えば電動パワーステアリングの金属製ウォームギャと樹脂製ホイールギャとの摺動部に有効に適用されるばかりではなく、歯車のような転がり接触部、ウォームホイールのような滑り接触部等の金属製部材と樹脂製部材とが接触する部分一般にも用いられ、またこの種の用途であれば自動車用ばかりではなく、OA機器等にも有効に適用することを可能とさせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
基油としては、合成炭化水素油、エステル系合成油およびエーテル系合成油の少くとも一種が用いられ、これらの基油は40℃における粘度が約2〜1000mm2/秒、好ましくは約10〜500mm2/秒のものが一般に用いられる。
【0010】
合成炭化水素油としては例えばポリα-オレフィン、エチレン・α-オレフィンコオリゴマー、ポリブテン等が、エステル系合成油としては例えばジ(2-エチルヘキシル)セバケート等のジエステル、ポリオールエステル、芳香族エステル等が、またエーテル系合成油としては例えばアルキルジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコール等がそれぞれ挙げられる。樹脂部材に対する影響を考慮すれば、一般には合成炭化水素油が使用されるが、その影響が懸念されない範囲内であれば、これとエステル系合成油およびエーテル系合成油の少くとも一種との併用も可能である。これらの基油は、増稠剤およびその他の添加剤との合計量(100重量%)中の残部として用いられる。
【0011】
増稠剤としては、リチウム系石けん、リチウム系複合石けんおよび尿素系化合物の少くとも一種が用いられる。リチウム系石けんとしては、少くとも1個の水酸基を含有しあるいは含有しない炭素数12〜24の脂肪族モノカルボン酸のLi塩が用いられる。リチウム系複合石けんとしては、リチウム系石けんのCa、Al等との複合塩あるいはリチウム系石けんと炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸(ジエステル)、炭素数7〜24の芳香族モノカルボン酸(エステル)、リン酸エステル、ホウ酸エステル等との複合塩が用いられる。また、尿素系化合物としては、尿素または一般式
R1NHCONHR2NHCONHR1
R1:C6〜C24の脂肪族炭化水素基、C6〜C15の1個の芳香族炭化水素基
R2:C6〜C15の2価の芳香族炭化水素基
で表わされるジウレア化合物等が用いられる。
【0012】
これらの増稠剤は、基油およびその他の添加剤との合計量(100重量%)中約1〜40重量%、好ましくは約3〜30重量%の割合で用いられる。増稠剤の添加割合がこれよりも少ないと、必要な増稠効果が得られず、一方これよりも多い割合で添加して用いられると、硬くなりすぎ、潤滑部への流入性が悪くなる。
【0013】
またポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂粉末としては、通常潤滑用途の場合には通常最大で数10万の分子量を有するものが使用されているが、本発明のグリース組成物では数平均分子量Mn(融点Tmから算出)が約20,000〜100,000、好ましくは約20,000〜80,000のものが用いられる。これ以外の分子量の範囲のものを用いると、摺動時の摩擦係数の低減が達成されず、耐久性も維持できなくなる。このような分子量への調節は、けん濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等による重合時に添加する連鎖移動剤の添加量の調節による方法や放射線照射による分子量の低減方法等によって行われる。
【0014】
また、その粒径(電子顕微鏡写真から直接計測された一次粒子径または凝集が強くて一次粒子の明確な判別のつかない場合には平均粒子径)については、0.3〜10μm、好ましくは0.3〜5μm程度のものが用いられる。粒径がこれよりも小さいものを用いると、耐久性に問題がみられるようになり、一方これよりも大きい粒径のものを用いると、潤滑面に粒子が供給されないため、その添加効果がみられないようになる。このような分子量および粒径を有するPTFE樹脂粉末は、市販品をそのまま使用することもできる。
【0015】
PTFE樹脂粉末は、基油およびその他の添加剤との合計量(100重量%)中約1〜20重量%、好ましくは約1〜15重量%の割合で用いられる。PTFE樹脂粉末の添加割合がこれよりも少ないと、摩擦係数の低減が達成されず、一方これよりも多い割合で用いられると、耐久性の維持が困難となる。
【0016】
ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)としては、一般に炭素数が3以上、好ましくは5〜13、特に好ましくは8〜12の直鎖状または分岐状アルキル基を有するものが用いられ、最も好ましくはアルキル基が2-エチルヘキシル基(C8分岐アルキル基)またはオクチル基であるC8-ZnDTPが用いられる。炭素数が2以下のアルキル基を有するものは、耐熱性が低下し、極圧機能が得られない。一方、炭素数が14以上のアルキル基を有するものは、基油への溶解性が低下するようになる。ZnDTPは、基油およびその他の添加剤との合計量(100重量%)中約10量%以下、好ましくは約1〜5重量%の割合で用いられる。これ以上の添加割合での使用は、金属および樹脂に悪影響を及ぼすようになる。
【0017】
グリース組成物中には、その効果に影響を与えない範囲内で、さらに従来グリースに添加されている酸化防止剤、防錆剤、腐食防止剤、他の極圧剤、粘度指数向上剤、他の固体潤滑剤等の他の添加剤を必要に応じて添加することができる。酸化防止剤としては、例えば2,6-ジ第3ブチル-4-メチルフェノール、4,4′-メチレンビス(2,6-ジ第3ブチルフェノール)等のフェノール系の酸化防止剤、アルキルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニル-α-ナフチルアミン、フェノチアジン、アルキル化フェニル-α-ナフチルアミン、アルキル化フェニチアジン等のアミン系の酸化防止剤などが挙げられる。他に、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等も用いられる。
【0018】
防錆剤としては、例えば芳香族スルホン酸または飽和脂肪族ジカルボン酸のCa塩またはNa塩、脂肪酸、脂肪酸アミン、アルキルスルホン酸金属塩、アルキルスルホン酸アミン塩、酸化パラフィン、ポリオキシアルキルエーテル等が挙げられ、また腐食防止剤としては、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
【0019】
他の極圧剤としては、例えばリン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等のリン系化合物、スルフィド類、ジスルフィド類等のイオウ系化合物、ジアルキルジチオリン酸金属塩(亜鉛塩を除く)、ジアルキルジチオカルバミン酸金属塩等のイオウ系化合物金属塩、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル等の塩素系化合物、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン(MoDTP)等の有機金属化合物などが挙げられる。
【0020】
粘度指数向上剤としては、例えばポリメタクリレート、エチレン-プロピレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリアルキルスチレン、スチレン-イソプレン水素化共重合体等が挙げられる。また、他の固体潤滑剤としては、例えば二硫化モリブデン、グラファイト、窒化ホウ素、窒化シラン、二硫化タングステン、フッ化黒鉛等が挙げられる。
【0021】
組成物の調製は、以上の各成分を所定量添加し、3本ロールまたは高圧ホモジナイザで十分に混練する方法等によって行われる。
【実施例】
【0022】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0023】
実施例1〜14、比較例1〜8
基油A:ポリα-オレフィン油(40℃動粘度47mm2/秒)
〃 B:ポリオールエステル油(ペンタエリスリトール脂肪酸エステル;40℃動粘度
33mm2/秒)
〃 C:アルキルジフェニルエーテル油(40℃動粘度100mm2/秒)
増稠剤A:Li石けん
〃 B:Li複合石けん
〃 C:尿素
PTFE樹脂粉末A:一次粒子径0.3μm、Mn約40,000
〃 B:平均粒子径3μm、Mn約70,000
〃 C:平均粒子径5μm、Mn約150,000
〃 D:平均粒子径4μm、Mn約10,000
Zn-DTP A:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(C6分岐アルキル基)
Zn-DTP B:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(C8分岐アルキル基)
Zn-DTP C:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(C12直鎖アルキル基)
Zn-DTP D:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(エチル基)
Mo-DTP:ジアルキルジチオリン酸モリブデン(C8直鎖アルキル基)
酸化防止剤:フェニルナフチルアミン
以上の各成分の所定量を用いてグリース組成物を調製し、グリース組成物の潤滑性および耐久性をピンオンディスク型試験機を用いて評価した。
【0024】
これらの試験は、金属ディスク上にグリース組成物を塗布し、上から樹脂製ピンを押し付けて回転させると共に下のディスクを回転させ、ピンとディスクとの間に発生する摩擦力から摩擦係数を試験初期および試験終了前について算出し、また試験後の樹脂製ピンの摩耗量を測定することにより耐久性を評価した。
(ピンオンディスク型試験機)
上部試験片:ポリアミド樹脂製ピン(直径5mm、表面粗さRa 2μm)
下部試験片:S45C製プレート(表面粗さRa 2μm)
負荷加重:2kgf
グリース塗布量:0.05g
摺動速度:0.8m/秒
試験温度:100℃
試験距離:10000m
【0025】
グリース組成物の組成(酸化防止剤量は2重量%一定に付き省略)は表1に、また組成物の混和稠度と測定結果は表2に示される。
表1
グリース組成物(重量%)
基油 増稠剤 PTFE粉末 Zn-DTP Mo-DTP

実施例1 62.5 12.0 12.5 8 3
〃 2 62.5 12.0 12.5 8 3
〃 3 62.5 12.0 12.5 8 3
〃 4 74.5 12.5 8 3
〃 5 74.5 12.5 8 3
〃 6 63.0 19.5 8.5 5 2
〃 7 63.0 19.5 8.5 5 2
〃 8 63.0 19.5 8.5 5 2
〃 9 82.5 8.5 5 2
〃 10 20.2 56.3 12.5 7 2
〃 11 20.2 56.3 12.5 7 2
〃 12 20.2 56.3 12.5 7 2
〃 13 20.2 56.3 12.5 7 2
〃 14 26.1 56.2 8.7 5 2
〃 15 26.1 56.2 8.7 5 2
〃 16 23.4 7.3 49.8 8.5 6 3
〃 17 23.4 7.3 49.8 8.5 6 3
〃 18 71.1 11.2 8.7 5 2
〃 19 71.1 11.2 8.7 5 2
比較例1 62.5 12.0 12.5 8 3
〃 2 65.5 12.0 12.5 8
〃 3 62.5 12.0 12.5 8 3
〃 4 86.5 3.0 8.5
〃 5 81.5 3.0 8.5 5
〃 6 81.5 3.0 8.5 5
〃 7 40.2 44.1 8.7 5
〃 8 41.2 38.1 8.7 5 5
〃 9 38.2 44.1 8.7 5 2
〃 10 80.5 5.0 8.5 4
〃 11 63.5 19.0 8.5 5 2
〃 12 20.2 56.3 12.5 7 2
〃 13 71.5 10.0 8.5 6 2
〃 14 71.5 10.0 8.5 6 2

表2
測定項目
混和 摩擦係数 摩耗量
稠度 初期 終了前 (mg)
実施例1 277 0.09 0.12 7.9
〃 2 281 0.05 0.06 6.2
〃 3 264 0.07 0.09 6.8
〃 4 275 0.05 0.08 7.2
〃 5 285 0.08 0.13 7.8
〃 6 277 0.06 0.10 6.6
〃 7 267 0.06 0.10 7.2
〃 8 265 0.09 0.13 7.9
〃 9 278 0.07 0.10 7.4
〃 10 277 0.05 0.07 7.7
〃 11 275 0.09 0.12 8.2
〃 12 281 0.11 0.14 8.0
〃 13 268 0.06 0.09 7.7
〃 14 288 0.09 0.11 7.1
〃 15 283 0.09 0.13 8.0
〃 16 286 0.06 0.10 7.4
〃 17 281 0.10 0.13 8.2
〃 18 276 0.06 0.10 7.5
〃 19 270 0.09 0.14 8.3
比較例1 280 0.10 0.17 11.5
〃 2 277 0.10 0.16 11.2
〃 3 272 0.12 0.21 15.5
〃 4 278 0.11 0.21 17.7
〃 5 269 0.09 0.17 14.6
〃 6 283 0.08 0.15 12.6
〃 7 276 0.11 0.19 14.6
〃 8 269 0.11 0.18 13.5
〃 9 276 0.09 0.19 13.0
〃 10 267 0.11 0.21 18.9
〃 11 285 0.08 0.17 15.2
〃 12 270 0.08 0.16 12.9
〃 13 280 0.11 0.24 18.6
〃 14 277 0.12 0.23 16.2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成炭化水素油、エステル系合成油およびエーテル系合成油の少くとも一種である基油、リチウム系石けん、リチウム系複合石けんおよび尿素系化合物の少くとも一種である増稠剤、数平均分子量Mnが20,000〜100,000のポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末ならびに炭素数が3以上の直鎖状または分岐状アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有してなるグリース組成物。
【請求項2】
合成炭化水素油とエステル系合成油およびエーテル系合成油の少くとも一種とを併用したものが基油として用いられる請求項1記載のグリース組成物。
【請求項3】
炭素数が5〜13のアルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛が用いられた請求項1記載のグリース組成物。
【請求項4】
樹脂製部材の潤滑に使用される請求項1記載のグリース組成物。
【請求項5】
金属製部材と樹脂製部材との潤滑に使用される請求項4記載のグリース組成物。
【請求項6】
歯車または摺動部に適用される請求項4記載のグリース組成物。
【請求項7】
電動パワーステアリングの金属製ウォームギア-樹脂製ホイールギア摺動部分に適用される請求項6記載のグリース組成物。

【公開番号】特開2008−101122(P2008−101122A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−285034(P2006−285034)
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(000102670)NOKクリューバー株式会社 (36)
【Fターム(参考)】