説明

ケラチン繊維を染めるための組成物、および同組成物を使用して毛髪を染める方法

ケラチン繊維を染めるための組成物であって、0.01〜5パーセントの、媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩と二液型ヘアカラー系として組み合わされた、0.1〜30パーセントの、溶媒抽出法または超臨界CO2抽出法を用いて得られた少なくとも1種の実質的に純粋な植物染料を含む上記の組成物。一方の成分または両性分の封入の追加は、上記植物染料を金属塩または無機塩と組み合わせて一液型ヘアカラー系において使用することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、毛髪染剤、特に溶媒抽出法または超臨界CO2抽出法によって得られた実質的に純粋な植物染料物質を、色が非常に濃い、速効性、長期耐久性の毛髪染剤を作るために、金属塩または無機塩と共にまたはそれら塩なしで使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
現在市場に出ている合成ヘアカラー調合物は、典型的には、2つのカテゴリー:永久的および半永久的調合物の1つに入る。
【0003】
永久的ヘアカラー調合物は、主として、2つのタイプの前駆体−基剤(一次中間体)および改質剤(カップラー)−の二重作用に基づく酸化染料系より成る。基剤は、典型的には、芳香族ジアミン類、ジアミノフェノール類、アミノフェノール類であり、一方カップラーは、典型的には、m−ジアミン類、m−アミノフェノール類およびポリフェノール類である(Charles Zviak著・The Science of Hair Care、Marcel Dekker社、ニューヨーク、1986年、第265−268頁;Joseph Rivlin著・The Dyeing of Textile Fiber、PCT & S社、フィラデルフィア、1992年、第30−52頁)。永久的染料の洗髪堅牢度は約30−40シャンプーサイクルである。しかし、永久的染料に関しては多数の問題がある。これらの酸化染料系で用いられる第一アミンは、一般に、パラフェニレンジアミン(PPD)であるが、それについてはその発癌性と突然変異誘発性に関して証拠と懸念が増している(The use of Permanent Hair Dyes and Bladder Cancer Risk、SCCNFP/484/01、2001年)。カップラーであるレゾルシノールのような他の酸化染料系前駆体も毒性を示す(David SteinmanおよびSamuel Epstein著・The Safe Shopper’s Bible、Macmillan社、1995年、第240−243頁)。これらタイプの染料系の酸化作用は、毛髪を損傷し、また頭皮および皮膚を刺激することが知られている高pHにおいて過酸化水素によって与えられる。特許が与えられた、永久的染料の分野におけるほとんどの開発は毒性、毛髪損傷および刺激を減少させることを目標としている(J. F. Corbett著・Hair Coloring, Clinics in Dermatology、第6巻、第3号、1988年、第96−101頁)。
【0004】
半永久的ヘアカラー調合物はコールタール染料の使用に基づくものである。コールタール染料は直接染料、酸性染料および塩基性染料カラーインデックスのカテゴリーに入る。これら染料の洗髪堅牢度は約2−10シャンプーサイクルである(Charles Zviak著・The Science of Hair Care、Marcel Dekker社、ニューヨーク、1986年、第242−261頁)。毒物学および生態学における最近の研究は、ほとんどのコールタール染料、特に直接(カラーインデックスによって定義)染料およびモノアゾおよびジアゾ(構造によって定義)染料(大部分の赤および赤−橙色の色相)を発癌性物質、テラトゲンおよび突然変異誘発物質と確認した(David SteinmanおよびSamuel Epstein著・The Safe Shopper’s Bible、Macmillan社、1995年、第240−243頁)。特に酸性染料は頭皮および皮膚を汚すことが知られている。この分野における、特許が与えられたほとんどの技術は、堅牢性および均染性を調節することのみならず、毒性および刺激を減少させることを目標としている。均染とは染料から色を毛髪全体に一様に広げる過程のことをいう。
【0005】
現今の永久的および半永久的合成ヘアカラー調合物の毒性は、米国の多くの医師が、癌を持つ人々に、または癌リスクの高い人々に、妊娠中は毛染めを勧めないほどのものである(David SteinmanおよびSamuel Epstein著・The Safe Shopper’s Bible、Macmillan社、1995年、第241頁)。
【0006】
天然染料を用いて毛髪を染めることの主たる問題は、(合成ヘアカラー調合物とは対照的に)、常に、天然の毛髪染剤は鈍い色合いをもたらし、かつシャンプーに対する洗髪堅牢度が乏しいということであった。植物のような天然染料源は含有色素濃度が低く、しかもそれら天然染料源から回収される染料は不純なことが多く、かつ溶解性が乏しい(H. S. FreemanおよびA. T. Peters著・Colorants for Non-Textile Applications、Elsevier社、2000年、第382−453頁)。これらの問題は、結果として天然ヘアカラー技術にとって長くかつ不便な適用時間を持つ製品をもたらすことになる。さらに、ほとんどの天然毛髪染剤は粉末形態で提供されるが、これはユーザーにとっては不便である。
【0007】
利用できる多数の異なる天然植物染料がある。それらの植物染料には、限定されるものではないが、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸(rubiethyric acid)、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン(morindanigrin)、ムンジスチン、モリンダジオール(morindadiol)、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン(malclurin)、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン(fukugetin)、ダティスセチン(datiscetin)、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン(zanthorhamnin)、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン(Butin)/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン(deoxysantalin)、アトロメンチン、アウォバミン(Awobamin)、カラジュイリン(Carajuirin)、ドラコロジン(Dracorhodin)、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀がある。現在、ヘンナ(Lawsonia intermis)は毛髪に最も一般に使用される天然植物染料である。しかし、ヘンナ中の色素であるローソンの溶解性が乏しくかつ濃度が低いために、薄く、鈍い色合いをもたらすのに(数時間もの)長い適用時間が必要とされる。さらに、ローソンは「SCCNFPによって検査されており・・・(そして)・・・ローソンに関するその最新の見解・・・(であり)ローソンには試験管内および生体内で遺伝毒性/変異原性の可能性があり、従ってローソンの安全閾値は確立できないということ(Lawsone “has been examined by SCCNFP … (and) …its latest opinion on Lawsone… (is) Lawsone has genotoxicity/mutagenicity potential in vitro and invivo and that therefore no safe threshold for Lawsone can be established” (SCCNFP/0798/04, 2004))。
【0008】
さらに、天然植物染料は、一般に、合成ヘアカラー調合物の色彩堅牢度および耐光堅牢度を欠く。ある染料がある特定の繊維に対して有する親和性のことである植物系染料の直接性に関する問題は何百年も存在してきた。植物染料の直接性を増大させる方法として媒染処理が用いられるようになって久しい。媒染剤の機能は多価金属塩と染料との間に錯体を形成することである。媒染剤の適用は、従来から、少なくとも2つの工程を必要とし、そしてその上前処理または後処理も含むことが多い。それは、媒染剤と染料との間の反応は事実上瞬間的であって、それはそれらを別々に使うことを必要とするからである。
【0009】
しかし、媒染剤の使用は、それらの一般に高い毒性のために、近年制限されるようになってきた。まれではあるがまだ用いられている、ほとんどの普通の媒染剤は、革工業で使用されるクロム塩である。他の媒染剤にアルミニウムおよび銅の塩類がある(Joseph Rivlin著・The Dyeing of Textile Fibers、PCT & S社、フィラデルフィア、1992年、第30−52頁;H. S. FreemanおよびA. T. Peters著・Colorants for Non-Textile Applications、Elsevier社、2000年、第439−448頁)。しかし、媒染剤として作用する能力があるが、それにもかかわらずクロム塩または他の典型的な媒染剤の毒性を欠く多数の無機塩または金属塩がある。それらの無機または金属塩に、限定されるものではないが、グルコン酸第1鉄、アスパラギン酸第1鉄、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、アスパラギン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、グルコン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛およびグルコン酸マンガンがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
潜在的に有害な成分の使用を避け、そして特に有毒な媒染剤の使用なしで、明るく、非常に濃い色を与える、速効性、耐光堅牢性、洗濯堅牢性、色彩堅牢性の天然毛髪染剤調合物の必要が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の概要
本発明は、ケラチン繊維を染めるための組成物であって、約0.1〜30パーセントの、溶媒抽出法および超臨界CO2抽出法の内の少なくとも1つを用いて得られた少なくとも1種の実質的に純粋な植物染料、および約0.01〜5パーセントの、媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩を含む上記の組成物を提供することによって上記の必要を取り扱うものである。植物染料は、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン、ムンジスチン、モリンダジオール、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン、ダティスセチン、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン、アトロメンチン、アウォバミン、カラジュイリン、ドラコロジン、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀より成る群から選ぶことができる。媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩は、グルコン酸第1鉄、アスパラギン酸第1鉄、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、アスパラギン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、グルコン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛およびグルコン酸マンガンより成る群から選ぶことができる。上記組成物の一方の部分または両部分は、その組成物が一液型毛髪染剤系として使用され得るように水不浸透性の殻の中に封入することができる。溶媒抽出法は炭化水素抽出法、限外濾過法およびイオン交換分離法を包含することができる。本発明は、また、上記の成分を一液系として組み合わるか、または二液系として別個に組み合わせるかのいずれかで用いて毛髪を染める組成物を製造する方法も包含する。
【0012】
詳細な説明
本発明の1つの態様では、実質的に純粋な天然植物染料は、溶媒抽出法(例えば、炭化水素抽出法、限外濾過法およびイオン交換分離法)または超臨界CO2抽出法によって得られた。これらの実質的に純粋な染料は、ケラチン繊維(ヒトの毛髪を含む)に適用されるとき、合成染料によってもたらされるものと同等またはそれよりも明るい色相、明度および彩度結果をもたらした。この明るい色は媒染剤の使用ありおよび使用なしの両者でもたらされた。
【0013】
本発明のもう1つの態様において、本発明者は、実質的に純粋な植物染料(溶液または超臨界CO2抽出法によって単離)を無機塩または金属塩(例えば、グルコン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、グルコン酸カルシウム、または、とりわけグルコン酸第1鉄)と一液系または2工程系で混合することによってその実質的に純粋な植物染料に、耐光堅牢性および洗髪堅牢性(40標準シャンプーサイクル以上安定)−永久的毛髪染剤調合物に匹敵するかまたはそれより優れている−を持つ明るい色をもたらした。これらの無機または金属塩は、上記のように単離された実質的に純粋な植物染料と混合されるとき媒染剤として機能する無毒性の塩である。
【0014】
本発明の好ましい態様の1つにおいては、直上で述べた二液系は、所望とされる色に依存して2−20%(w/w)の、溶媒または超臨界CO2抽出法によって単離された実質的に純粋な天然植物染料または染料の組み合わせを含む。二液系の第一部分の調合物の残りは希釈剤であって、それは、限定されるものではないが、界面活性剤、乳化剤、溶媒、芳香剤、増粘剤、保湿剤、重合体、可塑剤、コンディショナーおよび防腐剤を包含することができる。第一部分は水溶液である。二液系の第二部分は1.75%(w/w)の亜鉛塩であって、その残りは水溶液中の希釈剤である。典型的には、二液型溶液の第二部分は毛髪にすり込まれ、そして1−10分間放置され、その時点で2液型溶液の第一部分がその毛髪に加えられ、すり込まれ、そして約20分間放置される。総時間は所望とされる色に依存している。例えば、適用される色が褐色の色合いであった場合は、溶液が毛髪上に残っている時間が長ければ長いほど結果として生ずる褐色の色合いは暗くなる。
【0015】
もう1つの有用かつ予想外の結果は、実質的に純粋な植物染料および/または無機若しくは金属塩のどちらかが、脂質、ゼラチン、アルギン酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート尿素(PMMU)または他の水不浸透性の殻の中に封入されるときに得られた。植物染料か、無機若しくは金属塩か、または両者のいずれかの封入がその染料および塩を一緒に組み合わせて、限定されるものではないが、カラーゲル、カラークリーム、カラーシャンプー、カラーコンディショナー等を含んでいる調合物中で使用することができる水溶液にするのを可能にする。この相溶性は、封入工程がない場合には、媒染剤が染料と反応して、溶液から沈殿、析出する不溶性錯体を形成する速度の故に可能性がなく、そしてケラチン繊維の存在の外に生成する媒染剤と染料との不溶性錯体のために染料として有効性が小さい。さらに、封入部分を持つこれらの調合物は長期間(6ヶ月超)安定であるが、それにもかかわらずヒトの毛髪を10−20分以下で染める一工程・速効性ヘアカラー(即ち、一液系)として適用することができる。
【0016】
本発明の好ましい態様の1つでは、直上で述べた一液系は先に述べた二液系用の組成物と同じ成分を同じ割合で含む。しかし、一液系では、亜鉛塩は水素化ヒマシ油の殻の中に封入され、および/またはコアセルベート化ゼラチン、アルギン酸カルシウムまたはPMMU尿素により架橋される。このようなコーティングは、噴霧乾燥法、流動床乾燥法またはこの技術分野で知られる他の任意の方法で適用することができる。
【0017】
もう1つの有用かつ予想外の結果は、生じた色が均染剤の添加なしで一様であるということである。染料と無機補充剤の両者のコア量(core amount)が放出された後にその無機補充剤か染料かまたはその両者のいずれかの徐放性を助長することが望ましいことが多いことは認められるだろう。これは、この技術分野で公知の技術を用いて、金属作用および染料の両者の濃度に勾配を与えて、特別に合成された染料に基づく通例の染色系におけるようにそのプロセスについて速度論を実行することによってなされ得るだろう。
【0018】
実質的に純粋な植物染料と(媒染剤として作用する)無機または金属塩とを組み合わせる際の内在する相溶性の問題を封入の利用を通じて克服することによって、天然植物染料は:
【0019】
1.100%植物系の永久的ヘアカラー
2.100%植物系の半永久的ヘアカラー
3.100%植物系の準永久的ヘアカラー
4.100%植物系の流動性カラーゲル
5.100%植物系のカラーシャンプー
【0020】
6.100%植物系のカラーコンディショナー
7.100%植物系のヘアカラーと色留め料とが一体となったもの
8.100%植物系のヘアカラーと漂白剤とが一体となったもの
9.天然植物系染料の使用を包含する他の任意のヘアカラー調合物
のような用途のための一液系で使用することができる。これら調合物全ての適用は常用の合成染料を用いる便利なヘアカラー系の適用と非常によく似ているが、前者の調合物の適用にはそれら合成染料系に固有の毒性、刺激および毛髪損傷の潜在的なリスクはない。
【0021】
かくして、本発明者は、溶媒または超臨界CO2抽出法によって得られた実質的に純粋な植物染料の技術を組み合わせ、そして封入と組み合わせるかまたは組み合わせることなく無機または金属塩で媒染処理することによって、予想外にも、そして驚くべきことに、合成染料と同様の明るい永久的または半永久的な色を10−20分以下でもたらし、それによって市場に出ている現存製品の安全性、耐久性、品質および適用時間に改良を加える安全な毛髪染剤を創出することができた。
【0022】
本明細書で説明される天然毛髪染剤は説明された態様だけに限定されない。このような態様は、上記のものだけでなく、説明された製品のような毛髪染剤製品に必要などんな数の他の成分も含む態様をも包含することが意図される。このような成分は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤および両性界面活性剤、そしてまたアニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤および両性乳化剤、並びに、限定されるものではないが、溶媒、芳香剤、増粘剤、保湿剤、重合体、可塑剤、コンディショナーおよび防腐剤を含めて、本発明を実施するのに必要な他の任意の成分を包含するだろう。この技術分野の当業者には数多くの他の代替物、修正および変形は明白であろう。従って、本発明は、本発明の範囲と精神および次の特許請求の範囲に入るそのような他の態様、代替物、修正および変形全てを包含しようとするものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケラチン繊維を染めるための組成物であって、約0.1〜30パーセントの、溶媒抽出法および超臨界CO2抽出法の内の少なくとも1つを用いて抽出された少なくとも1種の濃厚植物染料、および約0.01〜5パーセントの、媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩を含む上記の組成物。
【請求項2】
濃厚植物染料および媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩の内の少なくとも一方が水不浸透性の殻の中に封入されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
媒染剤として作用する能力がある塩が水不浸透性の殻の中に封入されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
組成物が一液型毛髪染剤系である、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
組成物が予備処理剤としての漂白剤と組み合わされてヘアトリートメント系を形成している、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
少なくとも1種の濃厚植物染料が、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン、ムンジスチン、モリンダジオール、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン、ダティスセチン、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン、アトロメンチン、アウォバミン、カラジュイリン、ドラコロジン、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀より成る群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
濃厚植物染料が溶媒抽出法を用いて抽出されている請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
溶媒抽出法が炭化水素抽出法、限外濾過法およびイオン交換分離法より成る群から選ばれる、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
濃厚植物染料が超臨界CO2抽出法を用いて抽出されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
少なくとも1種の濃厚植物染料が、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン、ムンジスチン、モリンダジオール、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン、ダティスセチン、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン、アトロメンチン、アウォバミン、カラジュイリン、ドラコロジン、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀より成る群から選ばれる、請求項7に記載の組成物。
【請求項11】
少なくとも1種の濃厚植物染料が、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン、ムンジスチン、モリンダジオール、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン、ダティスセチン、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン、アトロメンチン、アウォバミン、カラジュイリン、ドラコロジン、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀より成る群から選ばれる、請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも1種の濃厚植物染料が、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン、ムンジスチン、モリンダジオール、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン、ダティスセチン、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン、アトロメンチン、アウォバミン、カラジュイリン、ドラコロジン、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀より成る群から選ばれる、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
媒染剤として作用する能力がある少なくとも1種の無機塩または金属塩が、グルコン酸第1鉄、アスパラギン酸第1鉄、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、アスパラギン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、グルコン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛およびグルコン酸マンガンより成る群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤および両性界面活性剤より成る群から選ばれる界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤および両性乳化剤より成る群から選ばれる乳化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
ケラチン繊維を染めるための組成物を製造する方法であって、濃厚植物染料を抽出するために溶媒抽出法または超臨界CO2抽出法の内の少なくとも1つを用いる工程;および該濃厚植物染料を媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩と組み合わる工程を含む上記の方法。
【請求項17】
濃厚植物染料および媒染剤として作用する能力がある無機塩または金属塩の内の少なくとも一方を水不浸透性の殻の中に封入する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
抽出法が超臨界CO2抽出法である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
抽出法が溶媒抽出法である、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1種の濃厚植物染料が、インジゴ、インジゴカルミン、アリザリン、ルビエチリック酸、プルプロキサンチン、ルビアジン、モリンダニグリン、ムンジスチン、モリンダジオール、カロチン、クロセチン、ビキシン、カンタキサンチン、リコペン、カプサンチン、アポカロチナール、キサントフィル、クルクミン、モリン、マルクルリン、ルテオリン、アピゲニン、フクゲチン、ダティスセチン、ケンペロール、ラムノシトリン、ラムネチン、ザントラムニン、イソラムネチン、ラムナジン、ケルセチン、ケルセチン、ルチン、ゴシペチン、ブチン/ブテイン、ロットレリン、クロロフィルA/B、カテキン、フィセチン、ラパコール、ユグロン、アルカンニン、アルカンナン、デオキシサンタリン、アトロメンチン、アウォバミン、カラジュイリン、ドラコロジン、ベルベリン、ベタニン、オルセイン、キサントン、ナフタレン、リボフラビン、アントシアニン、ローソン、エンブリカエキス、ムラサキウマゴヤシエキス、紅茶エキス、緑茶エキス、白茶エキスおよび紅木紫檀より成る群から選ばれる、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
媒染剤として作用する能力がある少なくとも1種の無機塩または金属塩が、グルコン酸第1鉄、アスパラギン酸第1鉄、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、アスパラギン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、グルコン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛およびグルコン酸マンガンより成る群から選ばれる、請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2009−535413(P2009−535413A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509915(P2009−509915)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/066507
【国際公開番号】WO2007/130777
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(508326404)アドバンスト コスメティック テクノロジーズ、エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】