説明

ケーブルクランプ

【課題】 ケーブルクランプにおいて、アンロックの作業性を良好にすること。
【解決手段】ケーブルクランプ1を閉じると可動端部15が係止凹部20にはまりこみ係止部材18に係止され(ロック状態)、規制部6、7の嵌合部23が可動部5、8の嵌合凹所14に内嵌する。閉状態にすると、保持部材2、3が対面した状態になり、それらの間に通したケーブルを保持できる。閉状態では、2枚の操作片12が背中合わせになるので、これらを同時につまんで近づける側に力を及ぼせば、支持部10と連接部13との連接部分を支点として変位部11が変位して、可動端部15が係止凹部20から外れる(アンロック状態になる)。アンロック状態にするための操作片12の変位及び変位部11の変位が、ケーブルクランプ1の厚みと直交する方向に沿っているので、操作片12の突出長さを大きくしても、ケーブルクランプ1の厚みは大きくならない。また、この部分の突出長さを操作に十分な長さにできるから、解除操作がしにくくなるおそれはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルクランプの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
一対の保持部材と、それら保持部材の後端部同士を連結する可撓性のヒンジ部と、一方の保持部材の先端部に設けられた可動部と他方の保持部材の先端部に設けられた規制部とで構成され、可動部が規制部に係止されたロック状態と係止が解除されたアンロック状態とに可変のロック機構とを備え、一対の保持部材を対面状態にするとロック機構がロック状態になり、一対の保持部材間にケーブルを保持するケーブルクランプがある。
【0003】
特開2006−262620号公報(特許文献1)には、ベース(1)にヒンジ部(3)で連結されるクランプ片(2)の先端部をベース(1)の他端部に係合させるロック部(4)を備え、ロック部(4)はクランプ片に設けたフック(41)と、ベース(1)に設けたロック片(42)を有し、ロック片(42)とフック(41)との係合を外すための解除部(43)に対向するクランプ片(2)の外面にテーパ状の空隙(d)を構成するテーパ面(25)を備えることで、解除部(43)を外方に大きく延長させなくても、テーパ状の空隙(d)に指(F)を差し入れて解除部(43)を操作してフック(41)とロック片(42)との係合を解除可能にして、解除部(43)が外力を受け難くし、ロック片(42)の係合が意に反して解除されるのを避けるケーブルクランプが開示されている。
【特許文献1】特開2006−262620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のケーブルクランプは、解除部(43)を外方に大きく延長しないことで、つまり解除部(43)の延長を制限することで解除部(43)が外力を受け難くしている。しかしながら、解除部(43)を小型化すればするほど解除操作がしにくくなり、例えばマイナスドライバのような工具を用いなければならない等、作業性の面で問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載のケーブルクランプは、
一対の保持部材と、
前記保持部材の後端部同士を連結する可撓性のヒンジ部と、
一方の前記保持部材の先端部に設けられた可動部と他方の前記保持部材の先端部に設けられた規制部とで構成され、前記可動部が前記規制部に係止されたロック状態と前記係止が解除されたアンロック状態とに可変のロック機構とを備え、
前記一対の保持部材を対面状態にすると前記ロック機構がロック状態になり、前記一対の保持部材間にケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、
前記可動部は、前記保持部材の先端部に連接された支持部と、
前記支持部によって支持されて可動端部が前記ヒンジ部から離れる側及びその反対側に弾性変位可能な変位部とを備え、
前記規制部には、前記一対の保持部材を対面状態にするために変位させたために接近してきた前記可動端部が接触すると、前記可動端部を前記ヒンジ部から離れる側に変位させる傾斜面と、
前記傾斜面を通り越した前記可動端部が前記ヒンジ部に近づく側に弾性復帰した際に前記可動端部を係止する係止凹部とが設けられている
ことを特徴とする。
【0006】
請求項1記載のケーブルクランプでは、可動部は、支持部及び変位部にて構成され、支持部は保持部材の先端部に連接され、変位部は支持部によって支持されて可動端部がヒンジ部から離れる側及びその反対側に弾性変位可能である。すなわち、変位部は支持部を支点としてシーソー状に変位可能であるが、その変位方向は可動端部をヒンジ部に近づけ、遠ざける方向になる。
【0007】
一方、規制部には傾斜面と係止凹部とが設けられている。一対の保持部材を対面状態にするために変位させたために接近してきた可動端部が傾斜面に接触すると、傾斜面は可動端部をヒンジ部から離れる側に変位させる。そして、係止凹部は、傾斜面を通り越した可動端部がヒンジ部に近づく側に弾性復帰した際に可動端部を係止する。
【0008】
可動端部が係止凹部に係止された状態がロック状態である。その状態で可動端部をヒンジ部から遠ざける方向に変位部を変位させると、可動端部が係止凹部から外れてアンロック状態になる。
【0009】
変位部の変位が、ケーブルクランプの厚み方向ではなく、これと直交する方向に沿っているので、変位操作するために指などをかける部分の突出長さを大きくしても、ケーブルクランプの厚みは大きくならない。また、この部分の突出長さを操作に十分な長さにできるから、解除操作がしにくくなるおそれはない。
【0010】
請求項2記載のケーブルクランプは、前記ロック機構が2組あることを特徴とする請求項1記載のケーブルクランプである。
【0011】
2組のロック機構がロック状態になった状態で他の物体が接触し、一方に対しては可動端部を係止凹部から外れさせる方向の外力が働いても、もう一方にはそのように働かないことが多いから、意に反した他の物体の接触が原因で2つのロック機構が共にアンロック状態になるおそれはなく、信頼性が高まる。
【0012】
請求項3記載のケーブルクランプは、前記2組のロック機構は、片方の組の前記可動部と他方の組の前記規制部とが前記一対の保持部材の一方に設けられ、それぞれと組み合わせになる前記規制部と前記可動部とが前記一対の保持部材の他方に設けられていることを特徴とする請求項2記載のケーブルクランプである。
【0013】
請求項3記載のケーブルクランプは、一対の保持部材のそれぞれが規制部と可動部とを備えるので、ロック機構(規制部と可動部)の配置面でバランスが良くなる。
【0014】
請求項4記載のケーブルクランプは、
前記変位部、前記支持部及び前記保持部材の先端部によって嵌合凹所が形成され、
前記規制部には、前記ロック機構が前記ロック状態になったときに、前記嵌合凹所に嵌合する嵌合部が設けられている
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のケーブルクランプである。
【0015】
請求項4記載のケーブルクランプでは、変位部、支持部及び保持部材の先端部によって嵌合凹所が形成され、ロック機構がロック状態になったときには、規制部に設けられている嵌合部が嵌合凹所に嵌合する。嵌合凹所に嵌合した嵌合部は、一対の保持部材の相対位置が前後方向にずれるのを防止する。
【0016】
一対の保持部材の後端部同士を可撓性のヒンジ部で連結した構造の場合、保持部材の前後方向の相対位置がずれるおそれがあり(特許文献1参照)、そのずれが原因で規制部による可動部の係止(ロック状態)が解除されてしまうおそれがあるが、請求項4記載のケーブルクランプは、この前後方向のずれが防止されるので、そのずれによって可動部の係止(ロック状態)が解除されてしまうおそれもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施例等により発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は下記の実施例等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、本実施例のケーブルクランプ1は、一対の保持部材2、3を備えている。
【0018】
保持部材2、3は略長方形の板状であるが、先端部2a、3aと後端部2b、3bは中央の板状部2c、3cよりも厚みが大きく、正面(背面)から見ると凹字を平たくした形状をしている。
【0019】
それら保持部材2、3の後端部2b、3b同士は可撓性のヒンジ部4によって連結されている。
【0020】
また、保持部材2の先端部2aにはA可動部5とB規制部6が、保持部材3の先端部3aにはA規制部7とB可動部8が設けられている。なお、A可動部5はA規制部7と、B可動部8はB規制部6とそれぞれ組になってロック機構を構成する。
【0021】
ところで、A可動部5とB可動部8、A規制部7とB規制部6は、図1(b)に良好に示されるように180度の回転対称になっているが、可動部5、8同士、規制部6、7同士で構造は同じであるから、それぞれA可動部5とB規制部6とで代表させて説明する(B可動部8はA可動部5と、A規制部7はB規制部6と同符号を付して説明を省略)。
【0022】
A可動部5には、図1(g)に拡大して示すように、支持部10、変位部11及び操作片12が備わっている。
【0023】
支持部10は、その基部が保持部材2の先端部2aに連接されており、支持部10に変位部11が連接されている。
【0024】
変位部11は略柱状であり、中ほどよりも操作片12寄りの位置に設けられた連接部13にて支持部10に連接されている。但し、図1(g)に良好に示されるように、連接部13の略1/2が支持部10に連接されているのみで、連接部13、支持部10及び保持部材2の先端部2aによって嵌合凹所14を形成している。
【0025】
変位部11の操作片12とは反対側の端部は可動端部15である。可動端部15は面取りによって案内面15a、15bが設けられているものの、全体としては略直方体状をなしている。
【0026】
その可動端部15と連接部13との間には抉部16が設けられて、相対的に薄肉にされている。そのため、抉部16よりも可動端部15側の部分は、可動端部15と保持部材2の先端部2aとの距離を拡大する側への弾性変形が容易になっている。
【0027】
一方、操作片12は可動端部15とは反対側になる端部(操作端部)に連接されているが、図1(g)、(h)に良好に示されるように、操作片12は略柱状の変位部11の長手方向と交差する平面に沿って配されている。この操作片12を、図1(g)において保持部材2の先端部2aに近づける方向(支持部10を中心にして反時計回り)に変位させると、支持部10と連接部13との連接構造が上記の通りであるため、この連接部分を支点として変位部11を図1(g)において反時計回りに変位させることができる。
【0028】
B規制部6はΠ字状をなしており(図2(a)参照)、Π字の横辺に相当する係止部材18には傾斜面19が設けられている。また、B規制部6には、係止部材18と2本の柱部とで囲まれた係止凹部20が設けられている。そして、2本の柱部の横には張出が設けられているが、内側の(操作片12に近い側)の張出が嵌合部23とされる。
【0029】
本実施例のケーブルクランプ1は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ABS等の合成樹脂の射出成形品である。図1に示すのは、製品としての形状というよりは展開図に近いものであり、実際は図2(a)に示すようにヒンジ部4が折り曲げられた半閉(あるいは半開)状態になっている。これを図2(b)に示す閉状態にすることが可能である。また、図2(a)に示す状態よりも開いた状態にすることも可能である。
【0030】
図2(a)に示す状態から図2(b)に示す閉状態にするには、ケーブルクランプ1に力を及ぼして(例えば保持部材2、3を指で挟み付けるようにして)保持部材2、3を接近させればよい。すると、A可動部5はA規制部7に接近し、B可動部8はB規制部6に接近する。やがて可動端部15(案内面15a)が傾斜面19に接触すると、案内面15aと傾斜面19との間に生じる反力により、変位部11(主に抉部16から可動端部15側の部分)が、可動端部15と保持部材2の先端部2aとの距離を拡大する側に弾性変形する。
【0031】
A可動部5とA規制部7、B可動部8とB規制部6が更に接近すると可動端部15が傾斜面19を通り越して上述の弾性変形から弾性復帰して係止凹部20にはまりこむ。これに伴って、可動端部15が係止部材18に係止され(ロック状態になり)、ケーブルクランプ1は図2(b)に示す閉状態になる。こうして閉状態にすると、一対の保持部材2、3がほぼ平行に対面した状態になり、また先端部2a、3a同士が当接し合うのでケーブルクランプ1が閉鎖環状になって、一対の保持部材2、3間に通したケーブル(或いはケーブルと同様の長尺もの)を保持することができる。なお、ケーブルクランプ1は板状部2c(又は板状部3c)を、例えば両面粘着テープ等の取付手段にてシャーシ等に取り付けできる。ケーブルクランプ1は、そのようにしてシャーシ等に取り付けられて使用される。
【0032】
また、このロック状態では、A規制部7の嵌合部23がA可動部5の嵌合凹所14に、B規制部6の嵌合部23がB可動部8の嵌合凹所14に、それぞれ内嵌する。
【0033】
図2(b)に示す閉状態では、A可動部5の操作片12とB可動部8の操作片12とが背中合わせになっているので、これらを同時につまんで近づける側に力を及ぼせば、図1(g)を参照して説明したように、支持部10と連接部13との連接部分を支点として変位部11が変位して、可動端部15が係止凹部20から外れる(アンロック状態になる)。
これにより、ケーブルクランプ1を図2(b)に示す閉状態から図2(a)の状態に戻すことができる。
【0034】
アンロック状態にするための操作片12の変位及び変位部11の変位が、ケーブルクランプ1の厚み方向ではなく、これと直交する方向に沿っているので、操作片12を操作するために指などをかける部分の突出長さを大きくしても、ケーブルクランプ1の厚みは大きくならない。また、この部分の突出長さを操作に十分な長さにできるから、解除操作がしにくくなるおそれはない。
【0035】
また、2組のロック機構がロック状態になったときには、互いの操作片12が背中合わせの鏡像配置になるので、他の物体が接触し、一方の操作片に対しては可動端部15を係止凹部20から外れさせる方向の外力が働いても、同じ物体から他方の操作片12に及ぼされる外力は可動端部15の係止を強める力として作用する。このため、意に反した他の物体の接触が原因で2つのロック機構が共にアンロック状態になるおそれはなく、信頼性が高まる。
【0036】
しかも、2組のロック機構は、A可動部5とB規制部6が一方の保持部材2に設けられ、A規制部7とB可動部8が他方の保持部材3に設けられているので、ロック機構(規制部と可動部)の配置面でバランスが良くなる。
【0037】
そして、ケーブルクランプ1は、変位部11、支持部10及び保持部材2、3の先端部2a、3aによって嵌合凹所14が形成され、規制部6、7には、ロック機構がロック状態になったときに、嵌合凹所14に嵌合する嵌合部23が設けられており、ロック状態になったときには、図3に示すように嵌合部23が嵌合凹所14に嵌合し、保持部材2、3の相対位置が前後方向にずれるのを防止する。
【0038】
一対の保持部材2、3の後端部同士を可撓性のヒンジ部4で連結した構造の場合、保持部材2、3の前後方向の相対位置がずれるおそれがあり(特許文献1参照)、そのずれが原因で規制部6、7による可動部5、8の係止(ロック状態)が解除されてしまうおそれがあるが、本実施例のケーブルクランプ1は、この前後方向のずれが防止されるので、そのずれによって可動部5、8の係止(ロック状態)が解除されてしまうおそれもない。
[実施例2]
実施例1ではA可動部5とB規制部6を保持部材2に、A規制部7とB可動部8を保持部材3に配した構成、つまり両方の保持部材に可動部と規制部がそれぞれ1つずつ配される構成としているが、一方の保持部材に2つの可動部を、他方の保持部材に2つの規制部を配置する構成も可能である。その一例を実施例2として図4に示す。なお、実施例2の実施例1と共通ないし同様の部分については実施例1と同符号を使用して説明を省略する。
【0039】
実施例2のケーブルクランプ1aでは、A可動部5aとB可動部8aとが保持部材2に設けられ、A規制部7aとB規制部6aとが保持部材3に設けられている。
【0040】
A可動部5a及びB可動部8aは、実施例1と同様に支持部10及び変位部11が備わっているが、操作片12に相当するものは備わっていない。A規制部7a及びB規制部6aは、実施例1と同様の係止部材18で、保持部材2には実施例1の嵌合凹所14と同様の嵌合凹所24が設けられているので、実施例1と同様に保持部材2、3の相対位置が前後方向にずれるのを防止できる。
【0041】
このケーブルクランプ1aを図4(a)に示す状態から図4(b)に示す閉状態にする操作は実施例1(図2(a)から図2(b)への変化)と同様である。
【0042】
逆に図4(b)に示す閉状態から図4(a)に示す開状態に戻すには、A可動部5a及びB可動部8aの可動端部15とは反対側の端部を保持部材2aに向けて押しつけるようにすれば、変位部11が変位して可動端部15が係止凹部20から外れるので、開状態に戻すことができる。
【0043】
この実施例2のように構成しても実施例1と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施例1のケーブルクランプの展開状態における背面図(a)、平面図(b)、左側面図(c)、正面図(d)、右側面図(e)、底面図(f)、M部の拡大図(g)、D−D断面図(h)。
【図2】実施例1のケーブルクランプの開状態の斜視図(a)、閉状態の斜視図(b)。
【図3】実施例1のケーブルクランプの閉状態の平面図(a)、R−R断面図(b)、S−S断面図(c)。
【図4】実施例2のケーブルクランプの開状態の斜視図(a)、閉状態の斜視図(b)。
【符号の説明】
【0045】
1、1a・・・ケーブルクランプ、
2・・・保持部材、
2a・・・先端部、
2b・・・後端部、
2c・・・板状部、
3・・・保持部材、
3a・・・先端部、
3c・・・板状部、
4・・・ヒンジ部、
5、5a・・・A可動部、
6、6a・・・B規制部、
7、7a・・・A規制部、
8、8a・・・B可動部、
10・・・支持部、
11・・・変位部、
12・・・操作片、
13・・・連接部、
14・・・嵌合凹所、
15・・・可動端部、
15a・・・案内面、
16・・・抉部、
18・・・係止部材、
19・・・傾斜面、
20・・・係止凹部、
23・・・嵌合部、
24・・・嵌合凹所。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の保持部材と、
前記保持部材の後端部同士を連結する可撓性のヒンジ部と、
一方の前記保持部材の先端部に設けられた可動部と他方の前記保持部材の先端部に設けられた規制部とで構成され、前記可動部が前記規制部に係止されたロック状態と前記係止が解除されたアンロック状態とに可変のロック機構とを備え、
前記一対の保持部材を対面状態にすると前記ロック機構がロック状態になり、前記一対の保持部材間にケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、
前記可動部は、前記保持部材の先端部に連接された支持部と、
前記支持部によって支持されて可動端部が前記ヒンジ部から離れる側及びその反対側に弾性変位可能な変位部とを備え、
前記規制部には、前記一対の保持部材を対面状態にするために変位させたために接近してきた前記可動端部が接触すると、前記可動端部を前記ヒンジ部から離れる側に変位させる傾斜面と、
前記傾斜面を通り越した前記可動端部が前記ヒンジ部に近づく側に弾性復帰した際に前記可動端部を係止する係止凹部とが設けられている
ことを特徴とするケーブルクランプ。
【請求項2】
前記ロック機構が2組ある
ことを特徴とする請求項1記載のケーブルクランプ。
【請求項3】
前記2組のロック機構は、
片方の組の前記可動部と他方の組の前記規制部とが前記一対の保持部材の一方に設けられ、
それぞれと組み合わせになる前記規制部と前記可動部とが前記一対の保持部材の他方に設けられている
ことを特徴とする請求項2記載のケーブルクランプ。
【請求項4】
前記変位部、前記支持部及び前記保持部材の先端部によって嵌合凹所が形成され、
前記規制部には、前記ロック機構が前記ロック状態になったときに、前記嵌合凹所に嵌合する嵌合部が設けられている
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のケーブルクランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−124602(P2010−124602A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−295780(P2008−295780)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000242231)北川工業株式会社 (268)
【Fターム(参考)】