説明

ゲームシステム、ゲームプログラム、及び記録媒体

【課題】 ユーザにより行われるデータ改ざん等の不正に対し、それを防止することのできるゲームシステムを提供する。
【解決手段】 本願発明のゲームシステムは、ユーザの操作によって動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムをキャラクタに付与する一方、キャラクタが一定の条件を達成したことに基づいて、キャラクタのゲームレベルを変化させ、付与されたアイテムと変化されたゲームレベルとの関係に基づいて、アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主人公のキャラクタが敵キャラクタを倒していくことにより進行されるゲームが適用されるゲームシステム、そのゲームプログラム、及びそのゲームプログラムが記録された記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、主人公のキャラクタ(以下、「メインキャラクタ」という。)が、例えば敵キャラクタであるモンスタを倒していくことにより進行されるアクションゲームがテレビデーム機において提案されている。この種のアクションゲームの中には、所定の方法で取得した武器アイテムや防具アイテムをメインキャラクタに備えさせ、それらを用いて敵キャラクタと対戦するといったゲームがある。
【0003】
このようなゲームの中には、例えば、メインキャラクタが画面上の所定のフィールドで採取したり、敵キャラクタを討伐することにより取得したりした、武器アイテムや防具アイテムとは異なる種類のアイテム(以下、「基本アイテム」という。)によって、武器アイテムや防具アイテムを生成したり、武器アイテムや防具アイテムをより強力にすることができるというように設定されているものがある。この基本アイテムは、それが希少(レア)なものほど、より強力な武器アイテムや防具アイテムを所有でき、倒すことが比較的困難な敵キャラクタを倒すことができるので、ユーザ(遊技者)は、よりゲーム進行に有利となる基本アイテムを保有することを熱望する。
【0004】
一方、この種のアクションゲームでは、例えばインターネットを通じてメーカによって設けられたサーバと接続することにより、複数のユーザ同士が同一のゲーム画面上でプレイすることのできる、いわゆるオンラインゲームがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−73233号公報
【0006】
このオンラインゲームでは、それに参加した複数のユーザが操作を行うと、各ユーザが操作するキャラクタがそれぞれゲーム画面上で動作し、例えば複数のキャラクタが協力して敵キャラクタを倒すことができるといった面白みがある。また、この場合、ゲーム画面に登場する複数のキャラクタは、それぞれ武器アイテム及び防具アイテムを備えているのであるが、各キャラクタの武器アイテム及び防具アイテムは、そのキャラクタを操作するユーザが独自にオンラインゲームに参加して取得しているため、キャラクタ毎に異なっている。従って、一方のキャラクタが他方のキャラクタよりも強力な武器アイテムや防具アイテムを備えていると、一方のキャラクタを操作するユーザは他方のキャラクタを操作するユーザに対して一種の優越感を味わうことができるという面白みもある。
【0007】
そのため、ユーザは、より強力な武器アイテム及び防具アイテムを保有しようとするのであるが、ユーザの中には、それらの武器アイテム及び防具アイテムを不正な手段で取得しようとする者もいる。上記武器アイテム及び防具アイテムは、データによって構成されているため、これらのアイテムを簡易に不正取得する方法として、例えば一旦正規に取得した武器アイテム等のデータを複製して多数の同じ武器アイテム等を保有することが行われる。
【0008】
そこで、上記した公報には、正規に取得された武器アイテム等が不正に複製されていないかどうかを検出し、不正に複製されている場合は、そのユーザに対して不正に複製した武器アイテム等の使用を禁止するなどの措置を行うことが記載されている。具体的には各アイテムはその取得条件から1回しか取得できないことを判定条件とし、ユーザがオンラインゲームに参加したとき、当該ユーザのゲーム機から取得しているアイテムのデータを収集し、同一のアイテムのデータが2個以上含まれているか否かを判別することにより不正に複製されたアイテムを検出するようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、データを複製するのではなく、例えば専用ツールや専用ソフトウェア等を用いて最初からデータそのものを改ざんして比較的入手が困難な武器アイテム等が作成されることも考えられる。この場合は、オンラインゲームに参加したユーザのゲーム機から取得したアイテムのデータが不正に作成されたものであったとしても、上記従来の不正検出方法では、同一のアイテムのデータが2個存在しないことから正規のアイテムのデータと看做され、不正に作成されたものであることを検出することはできない。
【0010】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ユーザにより行われるデータ改ざん等の不正に対し、それを防止することのできるゲームシステムを提供することを、その課題とする。また、そのゲームプログラム、及びそのゲームプログラムが記録された記録媒体を提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本願発明の第1の側面によって提供されるゲームシステムは、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与手段と、前記キャラクタが一定の条件を達成したことに基づいて、前記キャラクタの属性情報を変化させる情報変化手段と、前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムと前記情報変化手段によって変化された前記キャラクタの属性情報との関係に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別手段と、を備えることを特徴としている(請求項1)。
【0013】
この構成によれば、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、所定のアイテムがキャラクタに付与されるとともに、キャラクタが一定の条件を達成したことに基づいて、キャラクタの属性情報(例えばゲームの習得度を示すレベル)が変化される。そして、付与されたアイテムと、変化されたキャラクタの属性情報との関係に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かが判別される。例えば、キャラクタの属性情報であるゲームの習得度を示すレベル(以下、ゲームレベルという。)には、ゲームレベルごとに付与可能なアイテムが予め設定されている場合、変化されたキャラクタのゲームレベルに対して、所有不可能なアイテムをキャラクタが所有しているとき、当該アイテムが不正に取得されたものと判別される。したがって、例えばユーザがアイテムを不正に改ざんした場合に、それを確実に検出することができる。
【0014】
好ましい実施の形態によれば、このゲームシステムは、ゲーム装置と、このゲーム装置にネットワーク回線を通じて接続されるサーバとを備え、前記ゲーム装置には、前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムと前記情報変化手段によって変化された前記キャラクタの属性情報とをデータとして前記サーバに送る通信手段が設けられており、前記サーバには、前記通信手段によって送られたデータに基づいて前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する前記判別手段が設けられているとよい(請求項2)。
【0015】
本願発明の第2の側面によって提供されるゲームシステムは、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与手段と、前記アイテム付与手段によってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶手段と、前記記憶手段によって記憶されたアイテムの履歴情報に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別手段と、を備えることを特徴としている(請求項3)。
【0016】
この構成によれば、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、所定のアイテムがキャラクタに付与されるとともに、所定のアイテムがキャラクタに付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶される。そして、記憶されたアイテムの履歴情報に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かが判別される。例えば、キャラクタがアイテムを所有しているとき、そのアイテムの履歴情報を参照すれば、当該アイテムが不正に取得されたものであるか否かが容易に検出される。したがって、例えばユーザがアイテムを不正に改ざんした場合に、それを確実に検出することができる。
【0017】
本願発明の第3の側面によって提供されるゲームシステムは、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与手段と、前記アイテム付与手段によってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶手段と、前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムを複数種類組み合わせることにより前記アイテムとは異なる特殊アイテムを生成する特殊アイテム生成手段と、前記記憶手段に記憶されたアイテムの履歴情報と前記特殊アイテム生成手段によって生成された特殊アイテムとの関係に基づいて、前記特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かを判別する判別手段と、を備えることを特徴としている(請求項4)。
【0018】
この構成によれば、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、所定のアイテムがキャラクタに付与されるとともに、所定のアイテムがキャラクタに付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶される。また、付与されたアイテムを複数種類組み合わせることによりこのアイテムとは異なる特殊アイテムが生成される。そして、記憶された履歴情報と特殊アイテムとの関係に基づいて、特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かが判別される。すなわち、ユーザが特殊アイテムを所有している場合に、その特殊アイテムの生成に必要なアイテムの履歴情報が参照される。従って、例えばユーザが特殊アイテムの生成に必要なアイテムを不正に改ざんした場合には、当該特殊アイテムがユーザによって不正に生成されたものであることを確実に検出することができる。
【0019】
具体的には、このゲームシステムは、ゲーム装置と、このゲーム装置にネットワーク回線を通じて接続されるサーバとを備え、前記ゲーム装置には、前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムと前記記憶手段に記憶されたアイテムの履歴情報と前記特殊アイテム生成手段によって生成された特殊アイテムとをデータとして前記サーバに送る通信手段が設けられており、前記サーバには、前記通信手段によって送られたデータに基づいて前記特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かを判別する前記判別手段が設けられているとよい(請求項5)。
【0020】
本願発明の第4の側面によって提供されるゲームプログラムは、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与ステップと、前記キャラクタの所定の行動に基づいて、前記キャラクタの属性情報を変化させる情報変化ステップと、前記アイテム付与ステップによって付与されたアイテムと前記情報変化ステップによって変化された前記キャラクタの属性情報との関係に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴としている(請求項6)。
【0021】
好ましい実施の形態によれば、前記キャラクタの属性情報は、キャラクタのゲームの習得度を示すレベルであり、各レベルには、付与可能なアイテムが予め設定されており、情報変化ステップによって変化されたキャラクタの属性情報に対して、所有不可能なアイテムを前記キャラクタが所有しているとき、当該アイテムが不正に取得されたものと判別するとよい(請求項7)。
【0022】
本願発明の第5の側面によって提供されるゲームプログラムは、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与ステップと、前記アイテム付与ステップによってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶ステップと、前記記憶ステップによって記憶されたアイテムの履歴情報に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴としている(請求項8)。
【0023】
本願発明の第6の側面によって提供されるゲームプログラムは、ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与する付与ステップと、前記付与ステップによってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶ステップと、前記付与ステップによって付与されたアイテムを複数種類組み合わせることにより前記アイテムとは異なる特殊アイテムを生成する特殊アイテム生成ステップと、前記記憶ステップに記憶されたアイテムの履歴情報と前記特殊アイテム生成ステップによって生成された特殊アイテムとの関係に基づいて、前記特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かを判別する判別ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴としている(請求項9)。
【0024】
例えば、前記判別ステップは、前記キャラクタが所有している特殊アイテムと、その特殊アイテムを生成するのに必要な前記アイテムの履歴情報とを参照し、その履歴情報が正規に取得されたものでないことを示すとき、前記特殊アイテムが不正に生成されたものと判別するとよい(請求項10)。
【0025】
本願発明の第7の側面によって提供される記録媒体は、本願発明の第4の側面ないし第6の側面のいずれかによって提供されるゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なものであることを特徴としている(請求項11)。
【0026】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0028】
図1は、本願発明に係るゲームシステムの一例を示す構成図である。このゲームシステムは、例えばインターネット回線を介して複数のゲーム装置がサーバに接続されたものであり、各ゲーム装置を操作する複数のユーザが同一のゲーム空間を共有する、いわゆるオンラインゲーム(ネットワークゲーム)を構築するものである。例えば、この実施形態におけるオンラインゲームは、複数のユーザが各ゲーム装置を操作することによりゲーム画面上で動作するキャラクタ同士が、互いに協力してゲーム(仮想空間)上の敵キャラクタ(例えば恐竜)を倒すといった、いわゆるハンティングアクションゲームである。
【0029】
このゲームシステムは、オンラインゲームにおいてユーザが不正なデータを用いてゲームに参加するのを防止することを目的としている。具体的には、図1に示すように、このゲームシステムは、サーバ1、ネットワーク回線2、及び複数のゲーム装置3によって概略構成されている。
【0030】
サーバ1は、ネットワーク回線2に接続されており、ネットワーク回線2を介して各ゲーム装置3との通信を制御するとともに、ネットワーク回線2を介して各ゲーム装置3において行われるゲームの進行を制御するものである。
【0031】
サーバ1は、CPU11、RAM12、ROM13、ハードディスク装置14、及びI/F15によって構成されている。各部はバスライン16で接続されており、このバスライン16を通じて各部はデータのやり取りが可能となっている。
【0032】
CPU11は、このゲームシステムの制御中枢となるものであり、ハードディスク装置14に記憶されたプログラムに基づいて種々のデータ処理を行うことにより、I/F15を通じて各ゲーム装置3とゲーム進行に関する情報をやり取りする。これにより、各ゲーム装置3では、リアルタイムにゲームが進行される。
【0033】
RAM12は、CPU11のワークエリアとして機能するものであり、RAM12には、ゲームの進行における必要なデータが随時記憶される。
【0034】
ROM13には、主として各ゲーム装置3との通信接続を行うための通信接続制御プログラムが記憶されている。
【0035】
ハードディスク装置14には、このオンラインゲームの運用管理制御を行う運用プログラム、ユーザによる不正を検出するための不正検出プログラム(後述)、及びゲームプログラムが記憶されている。運用プログラムは、各ゲーム装置3からの操作情報や制御情報に応じて、各ゲーム装置3に対して画像データをリアルタイムに返信するといった制御プログラムである。
【0036】
また、ゲームプログラムには、CPU11に実行させるための処理手順や各種命令等が記述されており、その中には、各ゲーム装置3からのユーザによる操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための内容が含まれている。
【0037】
また、ハードディスク装置14には、このオンラインゲームを進行させるための種々のデータが記憶されている。例えば、各ゲーム装置3におけるゲームの情報(例えばキャラクタの属性情報、所有するアイテムの種類等)がそれぞれ記憶される。これらの情報は、自己を除く各ゲーム装置3に送られる。
【0038】
さらに、ハードディスク装置14には、ユーザの不正を検出した場合に、その不正情報(例えば発生日時、不正ユーザのID、不正データの内容等)を記憶する領域が設けられている。この不正情報は、後にゲーム管理者等によって外部に出力(例えばプリントアウト)することができるようになっている。
【0039】
I/F15は、ハードディスク装置14から読み出されたプログラムやデータをネットワーク回線2を介して各ゲーム装置3に送信したり、各ゲーム装置3からの操作信号やゲームに関する制御情報を受信し、CPU11に伝送したりするものである。
【0040】
ネットワーク回線2は、サーバ1及び複数のゲーム装置3を接続し、各装置を双方向の通信が可能なように接続する通信回線であり、本実施形態では、例えばインターネット回線が適用される。
【0041】
ゲーム装置3は、家庭用として用いられるいわゆるテレビゲーム機であり、ネットワーク回線2に接続可能な通信機能を有している。具体的には、ゲーム装置3は、本体31、操作コントローラ32、モニタ33、ネットワークアダプタ34、ゲーム実行時において本体31内にセットされるディスク35、及びメモリカード36によって構成されている。
【0042】
本体31は、制御部41、I/Oインターフェース部42、ディスクドライブユニット43、及びメモリカード接続ユニット44によって構成されている。制御部41にはI/Oインターフェース部42が接続されており、I/Oインターフェース部42には、その他にディスクドライブユニット43、メモリカード接続ユニット44、操作コントローラ32、モニタ33及びネットワークアダプタ34が接続されている。
【0043】
制御部41は、本体31の全体動作を司るマイクロコンピュータを有しており、マイクロコンピュータは、CPU45、RAM46、及びROM47等からなり、各部は、それぞれバスライン48で接続されている。CPU45は、本体31にセットされたディスク35に記憶されているゲームプログラムに基づいて、データ処理を行うことにより、モニタ33に表示されるゲーム画面の表示を制御したり、モニタ33のスピーカ33aから出力されるオーディオ信号を処理したりする。
【0044】
RAM46には、ゲーム進行中における必要なデータが随時記憶される。
【0045】
ROM47には、ディスクローディング機能等の本体31の基本的機能やディスク35に記憶されたゲームプログラムを読み出す手順等を示す基本プログラム等が記憶されている。
【0046】
ディスクドライブユニット43は、ディスク35に記録されたプログラムやデータを読み出すものである。
【0047】
メモリカード接続ユニット44は、メモリカード36を接続可能とするものであり、メモリカード36は、メインキャラクタの属性情報(名前、性別、ゲームの習得度を示すレベル(ゲームレベル)、ゲームポイント、取得している各種アイテム等)をデータとして記憶する外部記憶メモリであり、CPU45によってデータが書き込まれたり、必要に応じてそれらの情報が読み出されたりするものである。
【0048】
I/Oインターフェース部42は、ディスクドライブユニット43やメモリカード接続ユニット44によって読み出されたプログラムやデータ、及び操作コントローラ32からの操作信号等を制御部41に伝送したり、制御部41からの映像信号やオーディオ信号等をモニタ33に伝送したりするものである。
【0049】
ディスク35には、ゲームのゲームプログラムや種々のデータが記録されている。このゲームシステムでは、オンラインゲームが実行可能なオンラインモードと、ネットワーク回線2には接続せずにゲーム装置3及びその周辺装置(モニタ33等)を用いてゲームを楽しむオフラインモードとが準備されており、ディスク35には、主としてオフラインモード用のゲームプログラムが記録されている。このゲームプログラムには、ポリゴンデータ及びテクスチャーデータによって構成され、ゲーム画面を構成するキャラクタ画像データや背景画像データ等の3次元画像データや、ゲーム進行上の状況等を表すデータ、BGMや各種効果音として用いられ音声データ等が含まれている。
【0050】
また、ディスク35には、例えば、ゲーム中に登場する、各ユーザが操作することによりゲーム画面上で動作するメインキャラクタや敵キャラクタの画像データ、メインキャラクタが登場するフィールドの背景画像データ等が記憶されている。また、ディスク35には、メインキャラクタが保有することができる各種のアイテムがデータとして記憶されている。この各種アイテムについては後述する。
【0051】
操作コントローラ32は、メインキャラクタの動きやゲームに関する各種の設定を行うためにユーザによって操作されるものであり、複数のボタン32aと左レバー32b及び右レバー32cを有する。ユーザの操作によって操作コントローラ32が操作されると、その操作信号が制御部41に伝えられ、モニタ33に表示されたメインキャラクタが所定の動作を行う。所定の動作としては、例えば、走る、しゃがむ、崖をよじ登る等の移動動作や剣等を用いて敵キャラクタを攻撃する等の攻撃動作がある。移動動作は、主に左レバー32bによって操作され、攻撃動作は主に右レバー32cによって操作される。
【0052】
モニタ33は、本体31から送られてきた映像信号やオーディオ信号に応じてゲーム画面を映し出したり音声を出力させたりするための装置であり、映像信号やオーディオ信号を入力するための外部入力端子を備えた、例えばテレビジョン受像機によって構成されている。
【0053】
ネットワークアダプタ34は、ゲーム装置3の本体31をネットワーク回線2に接続するための装置である。
【0054】
ここで、本実施形態におけるハンティングアクションゲームについて述べると、このハンティングアクションゲームでは、ゲーム上においてメインキャラクタが達成しなければならない複数の条件が予め設定されており、図2に示すように、それらの条件をクリアしていく毎にポイントが付与され、そのポイントの積算値が予め定める閾値以上になると、ゲームレベルがアップするようになっている(例えば、ゲームレベルは「レベル1」〜「レベル20」に設定されている。)。上記条件には、敵キャラクタを倒すといった討伐条件、画面上に描写されるゲーム中のフィールドにおいてアイテムを採取するといった採取条件等がある。
【0055】
このハンティングアクションゲームでは、敵キャラクタを倒すための剣やハンマー等の武器アイテム、鎧等の防具アイテム(以下、武器アイテム及び防具アイテムを総称して「装備アイテム」という。)とは異なる種々の基本アイテム(調合用素材、食料、道具、弾丸等)が予め設定されており、メインキャラクタは、倒した敵キャラクタから採取したり画面上のフィールド内を捜索したりすることにより、それらの基本アイテムを取得することができるようになっている。これらの基本アイテムには、メインキャラクタの体力を回復させたり、基本アイテム同士を調合することにより、より特殊な効果を有するアイテムを取得することができたりするものもある。
【0056】
また、このハンティングアクションゲームでは、装備アイテムが予め設定されている。上記装備アイテムは、特定の基本アイテムを複数組み合わせることにより、生成されたり、より強力に加工したりすることができるようになっている。
【0057】
敵キャラクタを倒すといった討伐条件をより容易にクリアしようとすれば、より強力な装備アイテムや例えば敵キャラクタを混乱させる基本アイテムを駆使すればよいのであるが、各装備アイテムや基本アイテムには、取得し難さを示す指標であるレア度が予め設けられており、このレア度が高いほど入手するのが困難になっている。しかしながら、レア度の高い装備アイテムほど、より難易度の高い敵キャラクタを倒し易くなっているため、ユーザは、よりレア度の高い装備アイテムを取得することを熱望するようになる。そのため、ユーザの中には、よりレア度の高い装備アイテムや基本アイテムを取得しようとしてゲームデータを改ざんして不正に楽しむ者もいる。そのようなユーザが上記オンラインゲームに参加すれば、ゲームバランスをくずし、他のユーザに不測の不利益を及ぼしたり、正当に入手したアイテムのみを用いてプレイする他のユーザを興醒めさせたりする等の不都合を生じる。
【0058】
本実施形態における不正データを検出する方法は、メインキャラクタの属性情報であるゲームレベルと装備アイテムとの関係に着目したものである。例えば、図3に示すように、このゲームにおいては、ゲームレベルに応じて取得可能な装備アイテムが予め定められている。具体的には、ゲームレベル「1」では、装備アイテムAは取得可能であるが、装備アイテムB、C、Dは取得不可能を示す。また、ゲームレベル「2」では、装備アイテムA、Bは取得可能であるが、装備アイテムC、Dは取得不可能を示す。
【0059】
このように、メインキャラクタが取得可能な装備アイテムはゲームレベルに応じて予め定められており、このゲームレベルと、メインキャラクタが既に取得した装備アイテムとを比較して、ゲームレベルに応じた装備アイテムが取得されているか否か、換言すれば一定のゲームレベルに達していないにもかかわらず、そのゲームレベルでは取得できない装備アイテムをユーザが取得していないか否かを判別する。これにより、ユーザの不正データを用いたオンラインゲームへの参加を防止するようにしている。
【0060】
次に、上記ゲームシステムにおける制御動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下では、ユーザがオンラインモードを選択してゲームを行う場合について説明する。
【0061】
まず、ユーザがディスク35を本体31のディスクドライブユニット43に装着すると、ディスクドライブユニット43は、ディスク35の内容を読み出す。その後、ユーザがオンラインモードでゲームを開始する旨を操作すると、ゲーム装置3のCPU45は、この操作設定に基づいてサーバ1に対してゲーム開始要求信号を送信する(S1)。すなわち、ゲーム装置3のCPU45は、ネットワーク回線2を介してサーバ1に対して回線の接続要求信号や当該ゲーム装置3を使用するユーザのID等を送信する。
【0062】
サーバ1は、常時、いずれかのゲーム装置3からの接続要求があるか否かを監視しており(S2)、いずれかのゲーム装置3のゲーム開始要求があると、ユーザのIDをチェックした上で当該ゲーム装置3と接続してもよいと判別した場合、接続を許可する旨の信号を当該ゲーム装置3に送信する(S3)。
【0063】
ゲーム装置3は、サーバ1からの接続を許可する旨の信号を受け取ったか否かの判別処理を行い(S4)、接続許可信号を受け取ったと判別した場合(S4:YES)、サーバ1に対してミニデータを送信する(S5)。
【0064】
ここで、ミニデータとは、その時点においてユーザ(又はメインキャラクタ)が取得している、装備アイテムや基本アイテム等のデータ、及びゲーム上におけるキャラクタの属性情報(ゲームレベルやゲームポイント等)のデータ等によって構成されるものである。このように、ゲームの開始時点でミニデータをサーバ1に送信するのは、複数名が参加するオンラインゲームにおいては、他の参加者のデータをも互いに知っておく必要があるので、サーバ1から当該ゲーム装置以外の他のゲーム装置3に対して当該ゲーム装置3の現在のゲームにおける状態を通知するためである。
【0065】
サーバ1は、当該ゲーム装置3から送信されるミニデータが送られたか否かを判別し(S6)、ミニデータが送られたと判別すると(S6:YES)、ハードディスク装置14に記憶されている不正検出プログラムを起動させ(S7)、ミニデータの内容をチェックする。具体的には、装備アイテムの種類とユーザのゲームレベルとを参照して、所有している装備アイテムがユーザのゲームレベルに見合ったものであるか否かの判別処理を行う(S8)。
【0066】
すなわち、各ゲームレベルにおいては、図3に示したように、そのゲームレベルに応じて取得することのできる装備アイテムが予め設定されている。従って、例えばユーザのゲームレベルが低いにもかかわらず、そのゲームレベルより高いゲームレベルでしか取得できない装備アイテムのデータがミニデータに含まれるときには、その装備アイテムをユーザが不正に取得したものと判別する。
【0067】
サーバ1は、装備アイテムが不正に取得されたものであると判別したとき(S8:NO)、ハードディスク装置14に、その内容、その時点の時刻及び当該ゲーム装置3を使用するユーザのID等を不正情報として記録する(S9)。このように、不正情報としてハードディスク装置14に記憶するのは、後にこのゲーム管理者等が不正者を人為的に確認するためである。
【0068】
不正情報を記録した後、あるいはステップS8においてアイテムが正規なものであると判別したとき(S8:NO)、サーバ1のCPU11は、ゲーム開始を許可する旨の信号及びゲーム進行に必要な画像データ等を当該ゲーム装置3に送信する(S10)。ゲーム装置3は、サーバ1からゲーム開始の指示信号が送られてくるか否かを判別しており(S11)、ゲーム開始の指示信号が送られてくると(S11:YES)、モニタ33にゲーム開始画面を表示させる等してゲームを実行させる処理を行う(S12)。以降、ユーザによる所定の操作に基づいてゲームが進行される。
【0069】
このように、ユーザの中には、専用ツール(データ改ざん装置等)や専用ソフトウェアを用い、不正にデータを改ざんする者がおり、その者がオンラインゲームに参加しようとした場合には、各ユーザから送られるミニデータを参照し、そのミニデータに含まれる、ゲームレベル及び装備アイテムのデータの関係に基づいて、不正に取得された装備アイテムのデータを検出することができる。状来の構成では、複製された装備アイテムのデータを検知することしかできず、改ざんされた装備アイテムのデータを検出することができなかったが、本実施形態では、それを確実に検出することができる。
【0070】
そして、検知された不正データの内容等は、ハードディスク装置14に記憶され、例えばゲーム管理者がその内容を確認した上で、不正なデータを所有しているユーザに対して事実確認及び警告を行う。これにより、不正データを所有しているユーザがそのデータを破棄等して正規の状態に戻せば、改ざんされた不正データをこのオンラインゲームに持ち込まれることが防止される。なお、不正データを所有しているユーザがそのデータを破棄等せずに、再び、オンラインゲームに参加しようとしたときには、その時点で回線を接続しないようにして参加を拒否するようにしてもよい。
【0071】
なお、上記制御動作では、サーバ1において一旦不正データが検出されたときでも、一度は、データを改ざんしたユーザは、ゲームを継続して実行することができるのであるが、不正データを所有しているユーザが、再び、オンラインゲームに参加しようとしたときには、その時点で回線を接続しないようにして参加を拒否するようにしてもよい。
【0072】
また、不正データが検出された時点で、その旨と、不正データを破棄せずに再度ゲームへ参加しようとすることを拒否する旨とを警告メッセージ(画面表示及び音声)にして送るようにしてもよい。また、この警告メッセージに対して一定時間内に不正データを破棄しない場合、又は一定参加回数内に不正データを破棄しない場合、あるいは不正データを破棄しない場合には、回線を切断して参加を拒否するようにしてもよい。あるいは、不正データが検出された時点で、無条件に回線を切断して参加を拒否するようにしてもよい。
【0073】
また、上記の判別処理では、所有しているアイテムがユーザのゲームレベルに見合ったものであるか否かを判別しているが、一定のゲームレベルに達するのに所定のアイテムが複数個必要であるように設定されている場合には、アイテムの種類に加えてその所有数をも対象としてもよい。
【0074】
また、上記制御処理では、ステップS5においてゲーム装置3からのミニデータの有無を判別していたが、これに代えて、ミニデータの有無にかかわらず、不正検出プログラムを強制的に起動させるようにしてもよい。
【0075】
また、上記制御処理では、ゲームレベルと装備アイテムとの関係に基づいて、不正データを検出していたが、これに代えてゲームレベルと基本アイテムとの関係に基づいて、不正データを検出するようにしてもよい。この場合、ゲームレベルに応じて取得することのできる基本アイテムが予め設定されていることが条件となる。又は、ゲームレベルに代えて、ゲームポイントと装備アイテム若しくは基本アイテムとの関係に基づいて、不正データを検出するようにしてもよい。
【0076】
ところで、上記実施形態では、ゲームレベルと装備アイテムとの関係(図3参照)に基づいて装備アイテムのデータが不正に改ざんされたか否かを検出するようにしている。しかしながら、この方法では、ゲームレベルのデータをも改ざんされた場合には、その検出ができないこともある。すなわち、最も高いゲームレベルにデータを書き換えると、全ての装備アイテムが取得できることになるからである。
【0077】
そこで、この実施形態の方法に代えて、メインキャラクタが取得している基本アイテム(又は装備アイテム)の取得過程が正規になされたか否かといったことを判別するようにしてもよい。すなわち、メインキャラクタがゲーム中において基本アイテムを正規に取得したことの履歴を履歴情報として記憶するようにして、その履歴情報に基づいてデータの改ざんによる不正を検出する。これにより、ユーザが不正しようとして基本アイテムのデータを改ざんしても、正規に取得したことの履歴情報はその存在が知られない限り変更されることがないため、データの改ざんを検出することができる。
【0078】
以下、具体的に説明する。図5は、例えばサーバ1のハードディスク装置14に記憶されるテーブルの一例を示す図である。このテーブルによれば、各基本アイテムには、その取得過程が正規なものであるか否かの指標となる取得フラグが付随データとして設定されている。図5中、取得フラグの「0」は当該基本アイテムが正規に取得されていないことを示し、取得フラグの「1」は当該基本アイテムが正規に取得されたことを示すものである。
【0079】
図6は、取得フラグの設定処理を示すフローチャートであり、この制御処理は、ゲーム進行中に突発的に行われるものである。ゲーム装置3のCPU45は、ゲーム実行中にメインキャラクタが基本アイテムを取得するか否かの判別処理を行い(S11)、基本アイテムを取得したと判別した場合(S11:YES)、その基本アイテムについての取得フラグを「0」から「1」に設定変更する(S12)。そして、当該基本アイテムのデータと取得フラグの内容とを一旦、RAM46に記憶する。なお、図6のフローチャートには示していないが、RAM46に記憶された基本アイテムのデータとRAM46の内容とは、ゲーム中にセーブ動作が行われると、メモリカード36に記憶される。
【0080】
ここで、図4に示したフローチャートを再び参照して、ユーザがオンラインゲームに参加するときの制御動作を説明すると、ステップS1においてユーザがオンラインゲームの開始を要求し、サーバ1からの回線接続許可信号があると(S4:YES)、ステップS5において、基本アイテムのデータとその取得フラグの内容は、メモリカード36から読み出され、ミニデータに含まれてサーバ1に送信される。
【0081】
サーバ1においては、ステップS8の判別処理において、ゲーム装置3から送られたミニデータの内容をチェックし、ユーザが所有していた基本アイテムの種類と、その基本アイテムの取得フラグとを参照する。そして、取得フラグが「1」でない基本アイテムがある場合、その基本アイテムは、不正にデータを改ざんして取得されたものと判別する。図5に示すテーブルによると、例えば基本アイテムAは、その取得フラグが「1」であるので、ユーザが正規に基本アイテムAを取得したと判別する。一方、例えば基本アイテムBは、その取得フラグが「0」であるので、ユーザが正規に基本アイテムBを取得していないと判別する。
【0082】
このように、基本アイテムとその取得フラグとを用いることにより、基本アイテムの取得ルートが正規なものであるか否かを判別することができる。そのため、不正にデータを改ざんした基本アイテムであるか否かを検出することができ、上記した実施形態の方法に比べ、より確実にかつ適切に不正データを検出することができる。
【0083】
なお、上記制御処理においては、ユーザが所有する基本アイテムの全てについて取得フラグを設けるようにしたが、例えばメモリ容量の制約上、そのように設定できない場合には、例えばレア度の比較的高い基本アイテムのみについて取得フラグを設定するようにしてもよい。例えば以下に記載するように、所定数収集することにより、装備アイテム(武器アイテムや防具アイテム)を生成、加工することのできる基本アイテム(以下、「重要アイテム」という。)に限定してもよい。
【0084】
すなわち、このハンティングアクションゲームでは、図7に示すように、より強力な装備アイテムを生成、加工するには、取得することが比較的困難な重要アイテムを複数種類、取得する必要がある。従って、図4のステップS8の判別処理においては、上記処理に代えて、ユーザが所有する装備アイテムと重要アイテムとの関係に基づいて不正データを検出するようにしてもよい。
【0085】
例えば、図7によると、装備アイテムAAは、重要アイテムαが1個、重要アイテムβが2個、重要アイテムΓが3個必要である。従って、上記判別処理は、メインキャラクタが装備アイテムAAを所有しているとき、重要アイテムα、β、Γの取得フラグが全て「1」である場合にのみ、メインキャラクタは、装備アイテムAAは正規に保有していると判別する。
【0086】
一方、装備アイテムAAを所有しているのにもかかわらず、重要アイテムα、β、Γのうち少なくともいずれか一つの重要アイテムの取得フラグが「0」である場合には、不正データを用いたものと判別する。これによっても、より確実に不正データを検出することができる。
【0087】
この判別処理においては、上記処理に代えて所有している装備アイテムに対して、生成、加工に必要な重要アイテムを単にユーザが所有しているか否かに基づいて不正を検出するようにしてもよい。また、装備アイテムを生成、加工するのに必要な、重要アイテムの個数をユーザが所有しているか否かに基づいて不正を検出するようにしてもよい。
【0088】
さらに、この検出方法に、上記したユーザレベルと装備アイテム(又は基本アイテム)との関係に基づいて不正データを検出する方法を組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0089】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、ネットワーク回線2を用いたオンラインゲームに適用したゲームシステムについて述べたが、オンラインゲームに限るものではなく、ゲーム装置3及びその周辺装置において行われるオフラインモードにおけるゲームにも適用するようにしてもよい。例えば、オフラインモードにおいてユーザが1人でプレイする場合、あるいは同一ゲーム装置3に複数の操作コントローラ32を接続して、複数のユーザが同一ゲーム空間上でプレイする場合等にも適用するようにしてもよい。
【0090】
また、本発明に係る不正データの検出方法の適用は、アクションゲームに限定されるものではない。ゲームの進行において複数のアイテムを取得する内容を有する種々のジャンルのゲームにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本願発明に係るゲームシステムの一例を示す構成図である。
【図2】ハンティングアクションゲームのゲーム進行を説明するための図である。
【図3】ゲームレベルと装備アイテムとの関係を示す図である。
【図4】ゲームシステムにおける制御動作を示すフローチャートである。
【図5】基本アイテムとその取得フラグとを説明するための図である。
【図6】ゲームシステムにおける制御動作を示すフローチャートである。
【図7】装備システムとそれを生成するのに必要な重要アイテムとの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
1 サーバ
2 ネットワーク回線
3 ゲーム装置
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 ハードディスク装置
15 I/F
31 本体
32 操作コントローラ
33 モニタ
34 ネットワークアダプタ
35 ディスク
36 メモリカード
41 制御部
42 I/Oインターフェース部
43 ディスクドライブユニット
44 メモリカード接続ユニット
45 CPU
46 RAM
47 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与手段と、
前記キャラクタが一定の条件を達成したことに基づいて、前記キャラクタの属性情報を変化させる情報変化手段と、
前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムと前記情報変化手段によって変化された前記キャラクタの属性情報との関係に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別手段と、
を備えることを特徴とする、ゲームシステム。
【請求項2】
ゲーム装置と、このゲーム装置にネットワーク回線を通じて接続されるサーバとを備え、
前記ゲーム装置には、前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムと前記情報変化手段によって変化された前記キャラクタの属性情報とをデータとして前記サーバに送る通信手段が設けられており、
前記サーバには、前記通信手段によって送られたデータに基づいて前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する前記判別手段が設けられている、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与手段と、
前記アイテム付与手段によってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段によって記憶されたアイテムの履歴情報に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別手段と、
を備えることを特徴とする、ゲームシステム。
【請求項4】
ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与手段と、
前記アイテム付与手段によってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶手段と、
前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムを複数種類組み合わせることにより前記アイテムとは異なる特殊アイテムを生成する特殊アイテム生成手段と、
前記記憶手段に記憶されたアイテムの履歴情報と前記特殊アイテム生成手段によって生成された特殊アイテムとの関係に基づいて、前記特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かを判別する判別手段と、
を備えることを特徴とする、ゲームシステム。
【請求項5】
ゲーム装置と、このゲーム装置にネットワーク回線を通じて接続されるサーバとを備え、
前記ゲーム装置には、前記アイテム付与手段によって付与されたアイテムと前記記憶手段に記憶されたアイテムの履歴情報と前記特殊アイテム生成手段によって生成された特殊アイテムとをデータとして前記サーバに送る通信手段が設けられており、
前記サーバには、前記通信手段によって送られたデータに基づいて前記特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かを判別する前記判別手段が設けられている、請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与ステップと、
前記キャラクタが一定の条件を達成したことに基づいて、前記キャラクタの属性情報を変化させる情報変化ステップと、
前記アイテム付与ステップによって付与されたアイテムと前記情報変化ステップによって変化された前記キャラクタの属性情報との関係に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項7】
前記キャラクタの属性情報は、キャラクタのゲームの習得度を示すレベルであり、各レベルには、付与可能なアイテムが予め設定されており、
前記判別ステップは、情報変化ステップによって変化されたキャラクタの属性情報に対して、所有不可能なアイテムを前記キャラクタが所有しているとき、当該アイテムが不正に取得されたものと判別する、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与ステップと、
前記アイテム付与ステップによってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップによって記憶されたアイテムの履歴情報に基づいて、前記アイテムが不正に取得されたものであるか否かを判別する判別ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項9】
ユーザの操作によってゲーム画面上で動作するキャラクタの所定の行動に基づいて、複数種類のアイテムの中から所定のアイテムを前記キャラクタに付与するアイテム付与ステップと、
前記アイテム付与ステップによってアイテムが付与されたとき、その旨を履歴情報として記憶する記憶ステップと、
前記アイテム付与ステップによって付与されたアイテムを複数種類組み合わせることにより前記アイテムとは異なる特殊アイテムを生成する特殊アイテム生成ステップと、
前記記憶ステップに記憶されたアイテムの履歴情報と前記特殊アイテム生成ステップによって生成された特殊アイテムとの関係に基づいて、前記特殊アイテムが不正に生成されたものであるか否かを判別する判別ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項10】
前記判別ステップは、前記キャラクタが所有している特殊アイテムと、その特殊アイテムを生成するのに必要な前記アイテムの履歴情報とを参照し、その履歴情報が正規に取得されたものでないことを示すとき、前記特殊アイテムが不正に生成されたものと判別する、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
請求項6ないし10のいずれかに記載のゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−81609(P2006−81609A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−267032(P2004−267032)
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【Fターム(参考)】