説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム方法

【課題】予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体の威力をプレイヤが把握することができるようにする。また、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体が移動していく方向を、プレイヤが事前に予測しやすくなるようにする。
【解決手段】第1威力特性設定手段52では、移動体33の第1威力特性が移動体に設定される。威力状態表示手段53では、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態61が予想通過表示領域40の予想通過位置60に表示される。回転特性設定手段54では、キャラクタから送出される移動体33に回転特性が設定される。第2威力特性設定手段55では、第2威力特性が移動体33に設定される。回転状態表示手段58では、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態62が予想通過位置60において連続的に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作によりキャラクタから移動体が送出されるゲームをコンピュータに実現させるためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムによって実現されるゲーム装置及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のゲームが提案されている。そのうちの1つとして、キャラクタと移動体とをモニタに表示して競技を行わせる対戦ビデオゲーム、たとえば野球ビデオゲームが知られている。この野球ビデオゲームには、コントローラによって自己チームの選手キャラクタを操作して相手チームと得点を競うタイプのゲームや、ゲーム自体は主に自動で行わせプレイヤが監督の立場で楽しむタイプのゲーム等がある。前者のゲームの場合、自己チームが攻撃や守備をしているときに、プレイヤがコントローラにより選手キャラクタを操作することによって、選手キャラクタにボールを送球させたり打たせたりすることができるようになっている(非特許文献1を参照)。たとえば、プレイヤがコントローラにより投手キャラクタを操作する場合、プレイヤは、ボールの送球先(捕手キャラクタのミットの位置)と送球動作の開始とをコントローラから指示することで、投手キャラクタから捕手キャラクタにボールを投げ出させることができるようになっている。投手キャラクタの球威は、プレイヤの指定するボールの球種などに応じて投手キャラクタの能力によって決定されたり、プレイヤがボールを投手キャラクタから投げ出させる時機に応じて決定されたりするようになっている。ここで、プレイヤの指定するボールの球種は、プレイヤが投手キャラクタに投球動作をさせる前にコントローラを操作して設定するようになっている。ボールキャラクタが投手キャラクタから投げ出されると、ボールの軌道がボールの球種に応じて設定されるようになっている。そして、ボールキャラクタの予想通過位置が、ボールの軌道上のボールキャラクタの位置に応じて、ホームベース上方に設定される予想通過表示領域に表示され予想通過表示領域上を移動するようになっている。ボールキャラクタの予想通過位置は、たとえば十字印で予想通過表示領域に表示され、この十字印が予想通過表示領域上を移動する。予想通過表示領域は、バッターキャラクタがボールキャラクタをバットキャラクタでとらえる面であるヒッティング面に相当している。予想通過位置は、ボールの軌道上を移動しながら予想通過表示領域に接近するボールキャラクタをバットキャラクタによりとらえるときの位置を予測するために用いられる。なお、予想通過表示領域にはバッターのストライクゾーンが含まれており、予想通過表示領域に接近するボールキャラクタがストライクゾーンを通過した場合にはストライク、予想通過表示領域に接近するボールキャラクタがストライクゾーンを通過しなかった場合にはボールと判定される。
【非特許文献1】THE BASEBALL 2003 バトルボールパーク宣言 パーフェクトプレープロ野球 コナミ公式パーフェクトガイド、日本、コナミ株式会社、2003年4月22日、p18〜p20
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のゲーム、たとえば野球ゲームでは、投手キャラクタからボールが投げ出されると、ボールの軌道上のボールキャラクタの位置に応じて、ボールキャラクタの予想通過位置が、ホームベース上方に設定される予想通過表示領域に十字印で表示され、この十字印が予想通過表示領域上を移動するようになっている。バッターキャラクタを操作するプレイヤは、十字印で表示された予想通過位置の移動を見ながら、予想通過表示領域(ヒッティング面)においてボールキャラクタをバットキャラクタによりとらえるときの位置予測をしている。しかしながら、予想通過位置を示す十字印をヒッティング面で移動させるといった情報だけからでは、次にボールが移動していく方向を、プレイヤは事前に予測しづらかった。また、投手キャラクタから投げ出されるボールの球威は、投手キャラクタの能力や投手キャラクタのボールリリース時機に応じて決定されるようになっている。しかしながら、予想通過位置を示す十字印をヒッティング面で移動させるといった情報だけからでは、投手キャラクタから投げ出されるボールの球威をプレイヤは把握することができなかった。
【0004】
本発明の課題は、プレイヤが、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体の威力を把握することができるようにすることにある。
【0005】
本発明の別の課題は、プレイヤが、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体が移動していく方向を事前に予測しやすくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係るゲームプログラムは、キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作によりキャラクタから移動体が送出されるゲームを実現可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのゲームプログラムである。
【0007】
(1)移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置において移動体の予想通過表示領域を設定する通過領域設定機能。
【0008】
(2)予想通過表示領域に移動体の予想通過位置を設定する通過位置設定機能と、
(3)移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される移動体の第1威力特性を移動体に設定する第1威力特性設定機能。
【0009】
(4)第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態を予想通過表示領域の予想通過位置に表示する威力状態表示機能。
【0010】
このプログラムによって実現されるゲームでは、通過領域設定機能において、予想通過表示領域が、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置に設定される。通過位置設定機能においては、移動体の予想通過位置が予想通過表示領域に設定される。第1威力特性設定機能においては、移動体の第1威力特性が移動体に設定される。この第1威力特性は、移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される。威力状態表示機能においては、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態が予想通過表示領域の予想通過位置に表示される。
【0011】
ここでは、移動体の第1威力特性が移動体に設定され、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態が予想通過表示領域の予想通過位置に表示されるようになっている。これにより、プレイヤは、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態を見て、移動体の威力を事前に把握することができる。つまり、プレイヤは、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体の威力を把握することができる。
【0012】
請求項2に係るゲームプログラムでは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、第1威力特性が、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間で移動体を加減速させる加速度を含んでいる。この場合、第1威力特性が加速度を含んでいるので、プレイヤは、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態、すなわち加速度に基づいて定められる移動体の威力状態を見て、移動体の威力を事前に把握することができる。
【0013】
請求項3に係るゲームプログラムでは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、威力状態表示機能で、移動体の威力状態が移動体の予想通過位置において移動体の大きさで表現される。この場合、移動体の威力状態が予想通過位置において移動体の大きさで表現されるので、プレイヤは、予想通過位置に表示された移動体の大小によって、移動体の威力を事前に把握することができる。たとえば、移動体の威力が大きいときは移動体の大きさを小さく表示するようにし、移動体の威力が小さいときは移動体の大きさを大きく表示するようにすることで、プレイヤは移動体の威力の大小を判断することができる。
【0014】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのゲームプログラムである。
【0015】
(1)キャラクタから送出される移動体に回転特性を設定する回転特性設定機能。
【0016】
(2)移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される移動体の第2威力特性を移動体に設定する第2威力特性設定機能。
【0017】
(3)威力特性および回転特性に基づいて移動体の送出位置と移動体の到達位置との間で移動体の軌道を設定する軌道設定機能。
【0018】
(4)移動体の軌道上の移動体の位置に応じて予想通過位置を予想通過表示領域で移動させる通過位置移動機能。
【0019】
(5)回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態を予想通過表示領域で移動させられる予想通過位置において連続的に表示する回転状態表示機能。
【0020】
このプログラムによって実現されるゲームでは、回転特性設定機能において、キャラクタから送出される移動体に回転特性が設定される。第2威力特性設定機能においては、移動体の第2威力特性が移動体に設定される。この第2威力特性は、移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される。軌道設定機能においては、移動体の軌道が、第2威力特性および回転特性に基づいて、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間で設定される。通過位置移動機能においては、移動体の軌道上の移動体の位置に応じて予想通過位置が予想通過表示領域で移動させられる。回転状態表示機能においては、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態が予想通過位置において連続的に表示される。このときの予想通過位置は、予想通過表示領域で移動させられる。
【0021】
ここでは、移動体の軌道が第2威力特性および回転特性に基づいて設定される。そして、移動体の軌道上の移動体の位置に応じて予想通過位置が予想通過表示領域で移動させられ、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態が予想通過位置において連続的に表示される。これにより、プレイヤは、第2威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態を見て、移動体の軌道を予測することができる。また、プレイヤは、予想通過位置に連続的に表示される移動体の回転状態を見て、移動体が移動していく方向を事前に予測することができる。つまり、プレイヤは、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体が移動していく方向を事前に予測しやすくなる。
【0022】
請求項5に係るゲームプログラムでは、請求項4に記載のゲームプログラムにおいて、回転特性が、移動体の回転方向と移動体の回転速度との少なくともいずれか一方を含んでいる。この場合、回転特性は移動体の回転方向と移動体の回転速度との少なくともいずれか一方を含んでいるので、プレイヤは、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態、すなわち移動体の回転方向と移動体の回転速度との少なくともいずれか一方に基づいて定められる移動体の回転状態を見て、移動体が移動していく方向を事前に予測することができる。
【0023】
請求項6に係るゲームプログラムでは、請求項4又は5に記載のゲームプログラムにおいて、第2威力特性が、移動体の軌道を変化させる程度を示す軌道変化率を含んでいる。この場合、第2威力特性が軌道変化率を含んでいるので、プレイヤは、移動体の威力状態を見て、移動体の軌道の変化を予測することができる。たとえば、移動体の威力が大きいときは移動体の軌道を急激に変化させるように設定して、移動体の威力が小さいときは移動体の軌道を緩やかに変化させるように設定する。すると、プレイヤは、移動体の威力の大小から、移動体の軌道が急激に変化するのか緩やかに変化するのかを事前に予測することができる。
【0024】
請求項7に係るゲームプログラムでは、請求項4から6のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、回転状態表示機能が、移動体の複数の時系列画像データを連続的につなぎ合わせることにより、移動体が回転変化する状態を表示する。この場合、回転状態表示機能は移動体の複数の時系列画像データを連続的につなぎ合わせることにより移動体の回転変化する状態を表示するようになっているので、移動体の回転状態を動画として予想通過位置に表示することができる。これにより、プレイヤは、移動体の回転状態を把握しやすくなり、移動体が移動していく方向を事前に予測しやすくなる。
【0025】
請求項8に係るゲーム装置は、キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作によりキャラクタから移動体が送出されるゲーム装置であって、通過領域設定手段と、通過位置設定手段と、第1威力特性設定手段と、威力状態表示手段とを備えている。通過領域設定手段においては、移動体の予想通過表示領域が、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置に設定される。通過位置設定手段においては、移動体の予想通過位置が予想通過表示領域に設定される。第1威力特性設定手段においては、移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される移動体の第1威力特性が移動体に設定される。威力状態表示手段においては、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態が、予想通過表示領域の予想通過位置に表示される。
【0026】
請求項9に係るゲーム装置は、請求項8に記載のゲーム装置において、回転特性設定手段と、第2威力特性設定手段と、軌道設定手段と、通過位置移動手段と、回転状態表示手段とをさらに備えている。回転特性設定手段においては、キャラクタから送出される移動体に回転特性が設定される。第2威力特性設定手段においては、移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される移動体の第2威力特性が移動体に設定される。軌道設定手段においては、移動体の軌道が、第2威力特性および回転特性に基づいて、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間で設定される。通過位置移動手段においては、移動体の軌道上の移動体の位置に応じて予想通過位置が予想通過表示領域で移動させられる。回転状態表示手段においては、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態が、予想通過表示領域で移動させられる予想通過位置において連続的に表示される。
【0027】
請求項10に係るゲーム方法は、キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作によりキャラクタから移動体が送出されるゲーム方法であって、通過領域設定ステップと、通過位置設定ステップと、第1威力特性設定ステップと、威力状態表示ステップとを備えている。通過領域設定ステップにおいては、移動体の予想通過表示領域が、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置に設定される。第1威力特性設定ステップにおいては、移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される移動体の第1威力特性が移動体に設定される。威力状態表示ステップにおいては、第1威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態が、予想通過表示領域の予想通過位置に表示される。
【0028】
請求項11に係るゲーム方法は、請求項10に記載のゲーム方法において、回転特性設定ステップと、第2威力特性設定ステップと、軌道設定ステップと、通過位置移動ステップと、回転状態表示ステップとをさらに備えている。回転特性設定ステップにおいては、キャラクタから送出される移動体に回転特性が設定される。第2威力特性設定ステップにおいては、移動体がキャラクタから送出される時機に応じて設定される移動体の第2威力特性が移動体に設定される。軌道設定ステップにおいては、移動体の軌道が、第2威力特性および回転特性に基づいて、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間で設定される。通過位置移動ステップにおいては、移動体の軌道上の移動体の位置に応じて予想通過位置が予想通過表示領域で移動させられる。回転状態表示ステップにおいては、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態が、予想通過表示領域で移動させられる予想通過位置において連続的に表示される。
【発明の効果】
【0029】
本発明では、回転特性に基づいて定められる移動体の回転状態が、予想通過表示領域で移動させられる予想通過位置に連続的に表示されるようになっている。これにより、プレイヤは、予想通過位置に連続的に表示される移動体の回転状態を見て、移動体が移動していく方向を事前に予測することができる。つまり、プレイヤは、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体が移動していく方向を事前に予測しやすくなる。また、移動体の威力特性が移動体に設定され、威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態が予想通過表示領域の予想通過位置に表示されるようになっている。これにより、プレイヤは、威力特性に基づいて定められる移動体の威力状態を見て、移動体の威力を事前に把握することができる。つまり、プレイヤは、予想通過表示領域の予想通過位置の情報から、移動体の威力を把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置をとりあげて説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0031】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0032】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。
【0033】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0034】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0035】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0036】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカー13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカー13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカー13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。
【0037】
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0038】
コントローラ17は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
【0039】
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
【0040】
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
【0041】
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
【0042】
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360°方向に亘って、傾倒可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
【0043】
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
【0044】
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0045】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データにコマンドを発行する。
【0046】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路13を介してD/Aコンバータ17に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ17でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0047】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカー13から音声として出力される。
【0048】
〔ゲーム装置における各種手段〕
本ゲーム装置において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。図2は、主に、図1に示した制御部1により制御される手段を説明するための機能ブロック図である。この機能ブロック図を用いて、本発明で主要な役割を果たす野球ゲーム装置の各種手段の説明を行う。
【0049】
野球ゲーム装置は、主に、投手キャラクタ30、捕手キャラクタ31、バッターキャラクタ32、およびボールキャラクタ33を画像表示部3に含まれるテレビジョンモニタ20に表示して、操作入力部5に含まれるコントローラ17の操作により、投手キャラクタ30からボールキャラクタ33が送出されるゲーム装置であって(図4から図11参照)、通過領域設定手段50と、通過位置設定手段51と、第1威力特性設定手段52と、威力状態表示手段53と、回転特性設定手段54と、第2威力特性設定手段55と、軌道設定手段56と、通過位置移動手段57と、回転状態表示手段58とを有している。
【0050】
通過領域設定手段50は、ボールキャラクタの送出位置とボールキャラクタの到達位置との間の所定位置において予想通過表示領域を設定する機能を実現する手段である。通過領域設定手段50では、ボールキャラクタ33の送出位置の座標とボールキャラクタ33の到達位置の座標とに基づいて、制御部1によって、予想通過表示領域たとえばヒッティング面40が、ボールキャラクタ33の送出位置とボールキャラクタ33の到達位置との間の所定位置の座標たとえばホームベース35の位置座標が計算処理される。ここに示したボールキャラクタ33の送出位置の座標は投手キャラクタ30の位置座標であり、ボールキャラクタ33の到達位置の座標は捕手キャラクタ31の位置座標である。ホームベース35の位置座標に基づいて、制御部1によって、ヒッティング面40がホームベース35上方に設定される。ここで、ヒッティング面40とは、バッターキャラクタ32がボールキャラクタ33をバットキャラクタ32aでとらえるときの面のことである。このヒッティング面40には、制御部1によって、バッターのストライクゾーン41が設定されている。
【0051】
通過位置設定手段51は、予想通過表示領域に移動体の予想通過位置を設定する機能を実現する手段である。通過位置設定手段51では、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出されるときの送出位置の位置座標とボールキャラクタ33が捕手キャラクタ31に到達するときの到達位置の位置座標とを結ぶ直線がヒッティング面40に交わる交点座標が計算処理される。この交点座標が、制御部1によって、予想通過位置60としてヒッティング面40に設定される。
【0052】
第1威力特性設定手段52は、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機に応じて設定されるボールキャラクタ33の第1威力特性をボールキャラクタ33に設定する機能を実現する手段である。第1威力特性は、ボールキャラクタ33の送出位置とボールキャラクタ33の到達位置との間でボールキャラクタ33の速度を変化させる。第1威力特性は送出位置と到達位置との間でボールキャラクタ33を加減速させる加速度を含んでいる。ここでは、第1威力特性は送出位置と到達位置との間でボールキャラクタ33を減速させる減速度(負の加速度)データを有している。ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機は、操作入力部5からのボール送出要求が制御部1に認識されたときに決定される。第1威力特性設定手段52では、ボール送出要求が制御部1に認識されたタイミングに応じて、ボールキャラクタ33の第1威力特性たとえばボールキャラクタ33の減速度データが制御部1によって記憶部2から読み出し処理されて、ボールの減速度がボールキャラクタ33に設定される。
【0053】
威力状態表示手段53は、ボールキャラクタの威力特性に基づいて定められるボールキャラクタの威力状態を予想通過表示領域の予想通過位置に表示する機能を実現する手段である。威力状態表示手段53では、ボールキャラクタの威力状態が予想通過位置においてボールキャラクタの大きさで表現される。威力状態表示手段53では、威力状態たとえば球威状態が、制御部1によって、ボールキャラクタの威力特性に基づいてボールキャラクタ33に設定される。そして、威力状態たとえば球威状態が制御部1によってボールキャラクタ33に設定されると、制御部1から威力表示要求が画像表示部3に発行され、球威状態に対応した球威記号61が予想通過表示領域たとえばヒッティング面40の予想通過位置60においてテレビジョンモニタ20に表示される。ここで、ヒッティング面40の予想通過位置60に表示された球威状態に対応した球威記号61は、予想通過位置60におけるボールの大きさで表現されテレビジョンモニタ20に表示される。
【0054】
回転特性設定手段54は、投手キャラクタ30から送出されるボールキャラクタ33に回転特性を設定する機能を実現する手段である。回転特性は、ボールキャラクタ33の回転方向とボールキャラクタ33の回転速度とを含んでいる(図12参照)。回転特性設定手段54では、操作入力部5からの回転特性指示要求が制御部1に認識されると、回転特性が制御部1によって投手キャラクタ30から送出されるボールキャラクタ33に設定される。このとき、ボールキャラクタ33の回転方向データ70とボールキャラクタ33の回転速度データ71とが、制御部1によって、記憶部2から読み出される。そして、回転方向データ70と回転速度データ71とに基づいた回転特性が、制御部1によって、ボールキャラクタ33に設定される。
【0055】
第2威力特性設定手段55は、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機に応じて設定されるボールキャラクタ33の第2威力特性をボールキャラクタ33に設定する機能を実現する手段である。第2威力特性は、ボールキャラクタ33の送出位置とボールキャラクタ33の到達位置との間でボールキャラクタ33の軌道を変化させる。第2威力特性は、ボールキャラクタ33の軌道を変化させる程度を示す軌道変化率を含んでいる。ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機は、操作入力部5からのボール送出要求が制御部1に認識されたときに決定される。第2威力特性設定手段55では、ボール送出要求が制御部1に認識されたタイミングに応じて、ボールキャラクタ33の第2威力特性たとえばボールキャラクタ33の軌道変化率データが制御部1によって記憶部2から読み出し処理される。そして、ボールの軌道変化率が、制御部1によって、ボールキャラクタ33に設定される。
【0056】
軌道設定手段56は、送出位置と到達位置との間でボールキャラクタ33の軌道を第2威力特性および回転特性に基づいて設定する機能を実現する手段である。操作入力部5からのボール送出要求が制御部1に認識されると、ボールキャラクタ33の第2威力特性および回転特性が、記憶部2から読み出し処理されてボールキャラクタ33に設定される。そして、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される。すると、軌道設定手段56では、制御部1によって、ボールキャラクタ33の軌道が軌道変化率データや回転方向データ70や回転速度データ71に基づいて計算処理され、ボールキャラクタ33の軌道が送出位置と到達位置との間において設定される。
【0057】
通過位置移動手段57は、ボールの軌道上のボールキャラクタ33の位置に応じて予想通過位置を予想通過表示領域で移動させる機能を実現する手段である。通過位置移動手段57では、予想通過位置60が、制御部1により制御されるボールの軌道上のボールキャラクタ33の位置に応じて、制御部1によって予想通過領域たとえばヒッティング面40において移動させられる。ここでは、制御部1によって、ボールの軌道上に位置するボールキャラクタ33の位置座標が計算される。そして、ボールキャラクタ33の位置座標においてボールキャラクタ33の軌道に接する接線がヒッティング面40に交わる交点座標が計算される。この交点座標が、制御部1によって、予想通過位置60としてヒッティング面40に設定される。このように設定される予想通過位置60は、ボールキャラクタ33の位置座標が変化するにつれて、制御部1によって修正計算され、ヒッティング面40に設定しなおされる。このように、予想通過位置60はヒッティング面40で移動させられる。
【0058】
回転状態表示手段58は、回転特性に基づいて定められるボールキャラクタの回転状態を、予想通過表示領域で移動させられる予想通過位置において、連続的に表示する機能を実現する手段である。この回転状態表示手段58では、ボールキャラクタの複数の時系列画像データを連続的につなぎ合わせることにより、ボールキャラクタ33が回転変化する状態を表示する機能を実現する。回転状態表示手段58では、ボールキャラクタの回転状態が、制御部1によって回転特性に基づいてボールキャラクタ33に設定される。そして、回転状態が制御部1によってボールキャラクタに設定されると、回転表示要求が制御部1から画像表示部3に発行され、回転状態に対応した回転記号62が予想通過表示領域たとえばヒッティング面40の予想通過位置60においてテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。ここでは、ボールキャラクタ33の複数の時系列画像データ80,81,82,90,91,92が、制御部1によって、記憶部2から読み出されて連続的につなぎ合わせられる(図13参照)。そして、連続的につなぎ合わせられた時系列画像データ80,81,82,90,91,92が、制御部1によって画像表示部3に供給される。これにより、ボールキャラクタ33が回転変化する状態が、テレビジョンモニタ20に動画として表示される。
【0059】
〔ゲームにおける各種機能の実行方法〕
本実施形態の野球ゲームの各種機能の実行概要を、まず、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0060】
主に、投手キャラクタ30、捕手キャラクタ31、バッターキャラクタ32、およびボールキャラクタ33をテレビジョンモニタ20に表示して、コントローラ17の操作により、投手キャラクタ30からボールキャラクタ33が送出される野球ゲームでは、通過領域設定ステップにおいて、ヒッティング面40が、制御部1によって、ボールキャラクタ33の送出位置とボールキャラクタ33の到達位置との間でホームベース35上方に設定される(S1)。まず、回転特性設定ステップにおいて、コントローラ17から回転特性指示要求を投手キャラクタ30に与えることにより、投手キャラクタ30から送出されるボールキャラクタ33に回転特性が設定される(S2)。次に、投手キャラクタ30にコントローラ17から動作開始要求を与え、投手キャラクタ30に送球動作を開始させる。すると、投手キャラクタ30の送球動作がテレビジョンモニタ20に表示される(S3)。このとき、投手キャラクタ30がボールを送球する時機を示す時機表示子42が捕手キャラクタ31の前方に表示される(S4)。この状態で、投手キャラクタ30がコントローラ17からボールの送球要求を受けると、投手キャラクタ30がボールを送球する時機が決定される(S5)。このとき、第1および第2威力特性設定ステップにおいて、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機に応じて、第1および第2威力特性が、ボールキャラクタ33に設定される(S6)。そして、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から捕手キャラクタ31に向けて送出される(S7)。ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出されると、通過位置設定ステップにおいて、ボールキャラクタ33の予想通過位置60がヒッティング面40に設定される(S8)。そして、軌道設定ステップにおいて、投手キャラクタ30から送出されたボールキャラクタ33の軌道が、ボールキャラクタ33の送出位置とボールキャラクタ33の到達位置との間で、第2威力特性および回転特性に基づいて、制御部1により設定される(S9)。さらに、通過位置移動ステップにおいて、ボールキャラクタ33の予想通過位置60が、ボールの軌道上のボールキャラクタ33の位置に応じてヒッティング面40で制御部1により制御され移動させられる(S10)。そして、威力状態表示ステップと回転状態表示ステップとにおいて、ボールキャラクタ33の球威状態に対応した球威記号61と回転状態に対応した回転記号62とが、ヒッティング面40で移動させられる予想通過位置60において、第1威力特性と回転特性とに基づいてテレビジョンモニタ20に表示される(S11)。
【0061】
〔ゲームの実行概要〕
上記のような各種機能を有する野球ゲームが実行された場合の説明を、テレビジョンモニタ20に表示される画面を用いて説明する。
【0062】
テレビジョンモニタ20の画面には、たとえば図4から図11に示すように、主に、投手キャラクタ30、捕手キャラクタ31、バッターキャラクタ32、およびボールキャラクタ33が表示されている。投手キャラクタ30は画面の略中央部に、捕手キャラクタ31は画面の上部に、バッターキャラクタ32は画面の右側部に、表示されている。ホームベース35上方と捕手キャラクタ31の前方とには、図4および図8に示すように、ストライクゾーン41が表示されている。ここで、図4および図8は、投手キャラクタ30がボールキャラクタ33を送出する前の一表示画面である。
【0063】
プレイヤによってコントローラ17の上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17Lおよび右方向キー17Rが押されると、投手キャラクタ30の持ち球の中からボールの球種が決定される。これらコントローラ17の各種キーが押されたときに、投手キャラクタ30から送出されるボールキャラクタ33に回転特性が設定される。たとえば、上方向キー17Uには4シーム直球、下方向キー17Dにはフォーク、左方向キー17Lにはスライダー、右方向キー17Rにはシュート等が割り当てられている。
【0064】
プレイヤによってコントローラ17の第3ボタン17cが押されると、図5および図9に示すように、投手キャラクタ30は投球動作を開始しはじめる。このとき、時機表示子42が捕手キャラクタ31のミット位置に表示される。時機表示子42は、投手キャラクタ30がボールをリリースするときのタイミングを計るための指標になる。この時機表示子42は、投手キャラクタ30から捕手キャラクタ31にボールを投げ込むときのボールのコース位置を示す円形状のコースマーク42aと、コースマーク42aを取り囲むように形成される時機表示リング42bとからなる。時機表示リング42bは、投手キャラクタ30が投球動作を開始すると、コースマーク42aに向けて徐々に小さくなっていく。そして、図6に示すように、時機表示リング42bがコースマーク42aに重なったときにコントローラ17の第2ボタン17bが押されると、最適リリースポイントで投手キャラクタ30にボールをリリースさせることができる。そして、投手キャラクタ30からボールがリリースされた後には、コースマークがボールの軌道上のボールキャラクタ33の位置変化に連動して移動していく。しかしながら、時機表示リング42bがコースマーク42aに重なる前や、時機表示リング42bがコースマーク42aに重なった後に再度逆方向に大きくなるときに(図10参照)、コントローラ17の第2ボタン17bが押されると、最適リリースポイントからずれたポイントで投手キャラクタ30にボールをリリースさせることになる。そして、投手キャラクタ30からボールがリリースされた後には、コースマークがボールの軌道上のボールキャラクタ33の位置変化に連動して移動していく。ここで、投手キャラクタ30に最適リリースポイントでボールをリリースさせることができると、ボールキャラクタ33には、減速度の小さい第1威力特性と軌道変化率の大きい第2威力特性とが設定される。つまり、ボールキャラクタ33には、球威およびキレのあるボール特性が設定される。しかしながら、投手キャラクタ30に最適リリースポイントからはずれたポイントでボールをリリースさせてしまうと、ボールキャラクタ33には、減速度の大きい第1威力特性と軌道変化率の小さい第2威力特性とが設定される。つまり、リリースポイントがコースマーク42aからずれればずれるほど、ボールキャラクタ33には、球威およびキレの悪いボール特性が設定される。このように、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機に応じて、ボールキャラクタ33の第1および第2威力特性がボールキャラクタ33に設定される。なお、軌道変化率が大きい場合、ボールキャラクタ33の軌道はバッターキャラクタ32の近傍で変化し、軌道変化率が小さい場合、ボールキャラクタ33の軌道はバッターキャラクタ32から離れた位置から変化する。
【0065】
また、投手キャラクタ30に最適リリースポイントでボールをリリースさせることができるか否かによって、投手キャラクタ30から送出されるボールのコントロールの良し悪しが決定される。投手キャラクタ30に最適リリースポイントでボールをリリースさせることができれば、投手キャラクタ30にコントロールの甘くないボールを送出させることができる。しかしながら、投手キャラクタ30に最適リリースポイントからはずれたポイントでボールをリリースさせてしまうと、投手キャラクタ30にコントロールの甘いボールを送出させることになる。つまり、リリースポイントがコースマーク42aからずれればずれるほど、投手キャラクタ30にコントロールの甘いボールを送出させることになる。このように、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機に応じて、投手キャラクタ30のコントロール(制球力)が決定される。
【0066】
ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から捕手キャラクタ31に向けて送出されると、投手キャラクタ30から送出されたボールキャラクタ33の軌道は、ボールキャラクタ33の送出位置とボールキャラクタ33の到達位置との間で第2威力特性および回転特性に基づいて設定される。このとき、ヒッティング面40のボールキャラクタの球威状態(威力状態)に対応した球威記号61と回転状態に対応した回転記号62とが、第1威力特性と回転特性とに基づいてヒッティング面40の予想通過位置60でテレビジョンモニタ画面に表示される。そして、ボールキャラクタ33が軌道上を移動していくにつれて、ボールキャラクタの球威状態に対応した球威記号61と回転状態に対応した回転記号62とが、予想通過位置60とともにヒッティング面40で移動する様子がテレビジョンモニタ画面に表示される。このとき、図5から図7および図9から図11に示すように、ヒッティング面40に表示されていたストライクゾーン41は、テレビジョンモニタ画面から消失している。なお、実際のゲームにおいては、ヒッティング面40は表示されておらず、ここでは、ヒッティング面40に関する説明を行うために、図4から図11においてヒッティング面40を破線にて示した。
【0067】
ボールキャラクタの球威状態は、ボールキャラクタ33が投手キャラクタ30から送出される時機に応じて設定されるボールキャラクタ33の第1威力特性に基づいて定められる。ここでは、ボールキャラクタの球威状態は減速度に基づいて決定されている。減速度を設定するため減速度データは、記憶部2に格納されており、この減速度データに基づいて、ボールキャラクタ33は送出位置と到達位置との間で減速させられる。ボールキャラクタの球威状態に対応した球威記号61は、図7および図11に示すように、ヒッティング面におけるボールキャラクタの大きさの違いで表示される。たとえば、減速度が小さいときすなわちボールに球威があるときはヒッティング面のボールキャラクタが予想通過位置60において小さく表示され(図7参照)、減速度が大きいときすなわちボールに球威がないときはヒッティング面のボールキャラクタが予想通過位置60において大きく表示される(図11参照)。このように予想通過位置60において大きさで表現されたボールキャラクタの球威状態に対応した球威記号61は、ボールキャラクタの予想通過位置60とともに、ヒッティング面40を移動していく。なお、ヒッティング面のボールキャラクタが予想通過位置60において小さく表示された状態は、ボールに球威だけでなくキレもあることを表現しており、ボールキャラクタ33はバッターキャラクタ32の近傍で軌道を変化させる。ヒッティング面のボールキャラクタが予想通過位置60において大きく表示された状態は、ボールに球威だけでなくキレもないことを表現しており、ボールキャラクタ33はバッターキャラクタ32から離れた位置から軌道を変化させる。
【0068】
ボールキャラクタの回転状態は、たとえば図12に示すように、ボールの球種に応じたボールキャラクタ33の回転方向データ70とボールキャラクタ33の回転速度データ71とに基づいて決定される。ここで、これらボールキャラクタ33の回転方向データ70とボールキャラクタ33の回転速度データ71とは、記憶部2に格納されている。ボールキャラクタの回転状態に対応した回転記号62は、図13に示すように、ボールキャラクタの複数の2次元時系列画像データ80,81,82,90,91,92を連続的につなぎ合わせることにより動画として表現される。ボールキャラクタの複数の2次元時系列画像データ80,81,82,90,91,92には、4シーム用と2シーム用のパターンデータ72が用意されている(図12参照)。これら複数の2次元時系列画像データ80,81,82,90,91,92は、ボールキャラクタの回転方向データ70に基づいて回転方向が設定され、ボールキャラクタの回転速度データ71に基づいて回転速度が設定される。たとえば、球種が4シーム直球である場合は、図13(a1)から図13(a3)に示した複数の4シーム用の画像データ80,81,82が用いられる。そして、4シーム用の画像データ80,81,82を図13(a1)から図13(a3)へと連続的につなぎ合わせて、ボールキャラクタ33が上方に回転する状態が動画として表示される。このとき、画像データ80,81,82をつなぎ合わせるときの時間間隔を短く設定することにより、ボールキャラクタ33が上方に高速で回転する状態が動画として表示される。同様に、球種がスライダーである場合は、ボールキャラクタ33が左方向に高速で回転する状態が動画として表示される(図12参照)。たとえば、球種がパームボールである場合は、図13(b1)から図13(b3)に示した複数の2シーム用の画像データ90,91,92が用いられる。そして、2シーム用の画像データ90,91,92を図13(b1)から図13(b3)へと連続的につなぎ合わせて、ボールキャラクタ33が上方に回転する状態が動画として表示される。このとき、画像データ90,91,92をつなぎ合わせるときの時間間隔を長く設定することにより、ボールキャラクタ33が上方に低速で回転する状態が動画として表示される。同様に、球種がチェンジアップである場合は、ボールキャラクタ33が上方に中程度の速度で回転する状態が動画として表示される(図12参照)。このように予想通過位置60に表示されたボールキャラクタの回転状態に対応した回転記号62は、ボールキャラクタの予想通過位置60の移動に応じて、ヒッティング面40に表示されヒッティング面40を移動していく。
【0069】
本実施形態では、回転特性に基づいて定められるボールキャラクタの回転状態が、ヒッティング面40で移動させられる予想通過位置60に連続的に表示されるようになっている。これにより、プレイヤは、予想通過位置60に連続的に表示されるボールキャラクタの回転状態を見て、ヒッティング面40のボールキャラクタが移動していく方向を事前に予測することができる。つまり、プレイヤは、ヒッティング面40の予想通過位置60の情報から、ヒッティング面40のボールキャラクタが移動していく方向を事前に予測しやすくなる。また、威力特性がボールキャラクタ33に設定され、威力特性に基づいて定められるボールキャラクタの威力状態61がヒッティング面40の予想通過位置60に表示されるようになっている。これにより、プレイヤは、威力特性に基づいて定められるボールキャラクタの威力状態61を見て、ボールキャラクタの威力を事前に把握することができる。つまり、プレイヤは、ヒッティング面40の予想通過位置60の情報から、ボールキャラクタ33の威力を把握することができる。
【0070】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、家庭用ゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0071】
(b) 前記実施形態では、野球ゲームを用いた場合の例を示したが、ゲームは、前記実施形態に限定されず、回転状態や威力状態を表現可能な移動体を用いたゲームであれば、どのようなものでも良い。
【0072】
(c) 前記実施形態では、ヒッティング面40(予想通過表示領域)を矩形状に設定した場合の例を示したが、ヒッティング面40の形状は、前記実施形態に限定されず、任意の形状に設定することが可能である。
【0073】
(d) 本発明には、前述した方法を実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成図。
【図2】図1に示した制御部により主に制御される手段を説明するための機能ブロック図。
【図3】ボールの球威状態および回転状態の設定・表示を示すフローチャート。
【図4】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手の投球動作開始前:最適リリース時)。
【図5】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手の投球動作開始後:最適リリース時)。
【図6】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手のボール送出時:最適リリース時)。
【図7】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手のボール送出後:最適リリース時)。
【図8】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手の投球動作開始前:失投時)。
【図9】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手の投球動作開始前:失投時)。
【図10】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手のボール送出時:失投時)。
【図11】ゲーム実行時にテレビジョンモニタに表示される一表示画面(投手のボール送出後:失投時)。
【図12】ボールの球種に応じた回転方向データ,回転速度データおよびパターンデータ。
【図13】ボールの回転状態を表現するための時系列画像データの一例。
【符号の説明】
【0075】
1 制御部
2 メモリ部
3 画像表示部
4 音声出力部
5 操作入力部
6 バス
7 CPU
8 信号処理プロセッサ
9 画像処理プロセッサ
10 記録媒体
13 スピーカー
17 コントローラ
20 テレビジョンモニタ
30 投手キャラクタ
31 捕手キャラクタ
33 ボールキャラクタ
40 ヒッティング面(予想通過表示領域)
42 時機表示子
42a コースマーク
42b 時機表示リング
50 通過領域設定手段
51 通過位置設定手段
52 第1威力特性設定手段
53 威力状態表示手段
54 回転特性設定手段
55 第2威力特性設定手段
56 軌道変化手段
57 通過位置移動手段
58 回転状態表示手段
60 予想通過位置
61 球威状態
62 回転状態
70 回転方向データ
71 回転速度データ
72 パターンデータ
80,81,82,90,91,92 時系列画像データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作により前記キャラクタから前記移動体が送出されるゲームを実現可能なコンピュータに、
前記移動体の送出位置と前記移動体の到達位置との間の所定位置において前記移動体の予想通過表示領域を設定する通過領域設定機能と、
前記予想通過表示領域に前記移動体の予想通過位置を設定する通過位置設定機能と、
前記移動体が前記キャラクタから送出される時機に応じて設定される前記移動体の第1威力特性を前記移動体に設定する第1威力特性設定機能と、
前記第1威力特性に基づいて定められる前記移動体の威力状態を前記予想通過表示領域の前記予想通過位置に表示する威力状態表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記第1威力特性は、前記送出位置と前記到達位置との間で前記移動体を加減速させる加速度を含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記威力状態表示機能では、前記移動体の威力状態が前記予想通過位置において前記移動体の大きさで表現される、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記キャラクタから送出される前記移動体に回転特性を設定する回転特性設定機能と、
前記移動体が前記キャラクタから送出される時機に応じて設定される前記移動体の第2威力特性を前記移動体に設定する第2威力特性設定機能と、
前記第2威力特性および前記回転特性に基づいて前記送出位置と前記到達位置との間で前記移動体の軌道を設定する軌道設定機能と、
前記軌道上の前記移動体の位置に応じて前記予想通過位置を前記予想通過表示領域で移動させる通過位置移動機能と、
前記回転特性に基づいて定められる前記移動体の回転状態を前記予想通過表示領域で移動させられる前記予想通過位置において連続的に表示する回転状態表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記回転特性は、前記移動体の回転方向と前記移動体の回転速度との少なくともいずれか一方を含む、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第2威力特性は、前記移動体の軌道を変化させる程度を示す軌道変化率を含む、請求項4又は5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記回転状態表示機能は、前記移動体の複数の時系列画像データを連続的につなぎ合わせることにより、前記移動体が回転変化する状態を表示する、請求項4から6のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項8】
キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作により前記キャラクタから前記移動体が送出されるゲーム装置であって、
前記移動体の送出位置と前記移動体の到達位置との間の所定位置において前記移動体の予想通過表示領域を設定する通過領域設定手段と、
前記予想通過表示領域に前記移動体の予想通過位置を設定する通過位置設定手段と、
前記移動体が前記キャラクタから送出される時機に応じて設定される前記移動体の第1威力特性を前記移動体に設定する第1威力特性設定手段と、
前記第1威力特性に基づいて定められる前記移動体の威力状態を前記予想通過表示領域の前記予想通過位置に表示する威力状態表示手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項9】
前記キャラクタから送出される前記移動体に回転特性を設定する回転特性設定手段と、
前記移動体が前記キャラクタから送出される時機に応じて設定される前記移動体の第2威力特性を前記移動体に設定する第2威力特性設定手段と、
前記第2威力特性および前記回転特性に基づいて前記送出位置と前記到達位置との間で前記移動体の軌道を設定する軌道設定手段と、
前記軌道上の前記移動体の位置に応じて前記予想通過位置を前記予想通過表示領域で移動させる通過位置移動手段と、
前記回転特性に基づいて定められる前記移動体の回転状態を前記予想通過表示領域で移動させられる前記予想通過位置において連続的に表示する回転状態表示手段と、
をさらに備えた請求項8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
キャラクタと移動体とをモニタに表示してコントローラの操作により前記キャラクタから前記移動体が送出されるゲーム方法であって、
前記移動体の送出位置と前記移動体の到達位置との間の所定位置において前記移動体の予想通過表示領域を設定する通過領域設定ステップと、
前記予想通過表示領域に前記移動体の予想通過位置を設定する通過位置設定ステップと、
前記移動体が前記キャラクタから送出される時機に応じて設定される前記移動体の第1威力特性を前記移動体に設定する第1威力特性設定ステップと、
前記第1威力特性に基づいて定められる前記移動体の威力状態を前記予想通過表示領域の前記予想通過位置に表示する威力状態表示ステップと、
を備えたゲーム方法。
【請求項11】
前記キャラクタから送出される前記移動体に回転特性を設定する回転特性設定ステップと、
前記移動体が前記キャラクタから送出される時機に応じて設定される前記移動体の第2威力特性を前記移動体に設定する第2威力特性設定ステップと、
前記第2威力特性および前記回転特性に基づいて前記送出位置と前記到達位置との間で前記移動体の軌道を設定する軌道設定ステップと、
前記軌道上の前記移動体の位置に応じて前記予想通過位置を前記予想通過表示領域で移動させる通過位置移動ステップと、
前記回転特性に基づいて定められる前記移動体の回転状態を前記予想通過表示領域で移動させられる前記予想通過位置において連続的に表示する回転状態表示ステップと、
をさらに備えた請求項10に記載のゲーム方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−167484(P2006−167484A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38218(P2006−38218)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【分割の表示】特願2004−43616(P2004−43616)の分割
【原出願日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】