説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム方法

【課題】 プレイヤの思考力が向上してもプレイヤが興趣を体験し続けることができるようにする。
【解決手段】 本ゲームプログラムによって実現されるゲームでは、属性がランダムに割り当てられたパネルが隣接した状態で、複数のパネル51が画面に表示される。そして、選択パネル群62が一体回転させられ、回転後の選択パネル群62の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したパネルが、同一属性パネル群63として認識され、同一属性パネル群63が画面から消去される。そして、同一属性パネル群63の各パネルの位置に、属性がランダムに割り当てられたパネルが新規に再表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数のキャラクタを動作させるゲームをコンピュータに実現させるためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムによって実現されるゲーム装置及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のパズルゲームが提案されてきたが、ゲーム愛好家に親しまれてきたパズルゲームの1つとして、落ち物ゲームと呼ばれるパズルゲームがある。たとえば、画面下面からせり上がってくるキャラクタすなわちパネルを、画面上面に到達させないように消していくパズルゲームがある。このパズルゲームでは、プレイヤが入力部を操作することにより左右に隣接した2つのパネルが選択されると、選択された2つのパネルが入れ換えられる。そして、同じ属性すなわち同じ柄のパネルを縦又は横に3枚以上連結させることができれば、連結された同じ柄のパネルが消去される。このとき、消去された空間の上部にパネルがあると、その上部にあるパネルがこの空間へと落下する。この上部にあったパネルが落下し終わった状態において、同じ柄のパネルが縦又は横に3枚以上連結された状態になったときには、これらの同じ柄のパネルが消去される。また、このパズルゲームでは、上記のようにパネルが画面から順次消去されるとともに、時間の経過とともに新たなパネルが画面下面からせり上がってくるようになっている。このため、画面下面からせり上がってくるパネルによって上部のパネルが画面上面に到達してしまわないように、プレイヤはゲームオーバーの時間になるまでパネルを消去し続ける。そして、ゲームオーバーの時間になったときに、上部のパネルが画面上面に到達していなければ、プレイヤはゲームをクリアすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のパズルゲーム、たとえば、上記のような画面下面からせり上がってくるパネルを順次消していくパズルゲームにおいては、プレイヤには、主に、どの柄のパネルを左右に入れ換えてパネルを消去するのかを決定する第1の思考力と、パネルを消去することにより生じた空間に上部のパネルを落下させて落下後のパネルの属性レイアウトがどのようになるのかを予測する第2の思考力とが要求される。プレイヤは、既に画面に表示されているパネルと新たに画面下面からせり上がってくるパネルとの属性レイアウトを先読みして、第1および第2の思考力を働かせることになる。しかしながら、プレイヤの第1および第2の思考力が向上してくるにつれて、プレイヤは、既に画面に表示されているパネルと新たに画面下面からせり上がってきたパネルとの属性レイアウトを瞬時に先読みできてしまうため、このようなパズルゲームに対して興味や関心をなくしてしまうおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、プレイヤの思考力が向上してもプレイヤが興趣を体験し続けることができるパズルゲームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係るゲームプログラムは、画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数のキャラクタを動作させるゲームを実現可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
【0006】
(1)キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つをランダムに割り当てる属性割当機能。
【0007】
(2)属性割当機能により属性がランダムに割り当てられたキャラクタが隣接した状態で、複数のキャラクタを画面に表示するキャラクタ表示機能。
【0008】
(3)画面に表示された複数のキャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタを選択キャラクタ群として選択可能にするキャラクタ選択機能。
【0009】
(4)キャラクタ選択機能により選択された選択キャラクタ群を一体回転させるキャラクタ群回転機能。
【0010】
(5)キャラクタ群回転機能により選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数のキャラクタそれぞれの属性を検知する属性検知機能。
【0011】
(6)回転後の選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したキャラクタを、同一属性キャラクタ群として認識する同一属性キャラクタ群認識機能。
【0012】
(7)同一属性キャラクタ群認識機能により認識された同一属性キャラクタ群を画面から消去する同一属性キャラクタ群消去機能。
【0013】
(8)同一属性キャラクタ群消去機能により消去された同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に、属性割当機能により属性がランダムに割り当てられたキャラクタを再表示するキャラクタ再表示機能。
【0014】
このプログラムによって実現されるゲームでは、属性割当機能において、キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる。キャラクタ表示機能においては、属性割当機能により属性がランダムに割り当てられたキャラクタが隣接した状態で、複数のキャラクタが画面に表示される。キャラクタ選択機能においては、画面に表示された複数のキャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタが選択キャラクタ群として選択される。キャラクタ群回転機能においては、キャラクタ選択機能により選択された選択キャラクタ群が一体回転させられる。属性検知機能においては、キャラクタ群回転機能により選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数のキャラクタそれぞれの属性が検知される。同一属性キャラクタ群認識機能においては、回転後の選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したキャラクタが、同一属性キャラクタ群として認識される。同一属性キャラクタ群消去機能においては、同一属性キャラクタ群認識機能により認識された同一属性キャラクタ群が画面から消去される。キャラクタ再表示機能においては、同一属性キャラクタ群消去機能により消去された同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に、属性割当機能により属性がランダムに割り当てられたキャラクタが再表示される。
【0015】
このゲームプログラムでは、プレイヤには、主に、選択キャラクタ群を一体回転させたときにどのキャラクタ群を同一属性キャラクタ群として消去するのかを予想する第1の思考力と、同一属性キャラクタ群が消去された後に画面に残る複数のキャラクタがどのような属性レイアウトになるのかを予想する第2の思考力とが要求される。このゲームプログラムにおいてプレイヤの第1および第2の思考力が向上してくると、プレイヤは、既に画面に表示されているキャラクタの属性レイアウトを瞬時に先読みすることができるようになる。しかしながら、プレイヤは、同一属性キャラクタ群が消去された後に同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に再表示されるキャラクタの属性を、先読みすることができない。つまり、プレイヤは、同一属性キャラクタ群を消去するまでのキャラクタの属性レイアウトを先読みすることはできるものの、同一属性キャラクタ群を消去した後の同一属性キャラクタ群の各キャラクタの属性レイアウトを事前に先読みすることはできない。このため、プレイヤは、同一属性キャラクタ群を消去した後にキャラクタが再表示される度に各思考力を働かす必要があり、パズルゲームに対する興趣を体験し続けることができる。
【0016】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、非同一属性キャラクタ群認識機能と非同一属性キャラクタ群非消去機能とをさらに実現させるためのものである。非同一属性キャラクタ群認識機能においては、回転後の選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一な所定の属性を有する複数の隣接したキャラクタが、非同一属性キャラクタ群として認識される。非同一属性キャラクタ群非消去機能においては、非同一属性キャラクタ群認識機能により認識された非同一属性キャラクタ群が画面から消去されないようにする。
【0017】
ここでは、複数の隣接したキャラクタが回転後の選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一な属性を有していたとしても、複数の隣接したキャラクタが所定の同一の属性を有している場合は、非同一属性キャラクタ群として認識される。この非同一属性キャラクタ群は、非同一属性キャラクタ群非消去機能によって、画面から消去されないようになっているので、パズルゲームの難易度が増し、プレイヤは飽きることなくパズルゲームを実行することができる。
【0018】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、同一属性キャラクタ群消去機能が、所定の属性を有するキャラクタが同一属性キャラクタ群に隣接した状態にあるときに、所定の属性を有するキャラクタを同一属性キャラクタ群とともに消去する機能をさらに有している。また、キャラクタ再表示機能は、消去された所定の属性を有するキャラクタの位置に、属性割当機能により属性がランダムに割り当てられたキャラクタを再表示する機能をさらに有している。
【0019】
ここでは、所定の属性を有するキャラクタが同一属性キャラクタ群に隣接した状態にあるときに、所定の属性を有するキャラクタが同一属性キャラクタ群とともに消去され、消去された所定の属性を有するキャラクタの位置に、属性割当機能により属性がランダムに割り当てられたキャラクタが再表示される。これにより、プレイヤは、所定の属性を有するキャラクタのレイアウトを考慮しながら、同一属性キャラクタ群を形成しなければならず、パズルゲームの難易度が増すことによる興趣を体験することができる。
【0020】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、複数の属性が、キャラクタの態様を表現するための複数の態様表現要素からなっている。ここで、所定の属性には、複数の態様表現要素の少なくともいずれか1つが対応している。
【0021】
ここでは、複数の属性が複数の態様表現要素からなっており、この複数の態様表現要素の少なくともいずれか1つに所定の属性が対応している。このように複数の属性を様々な態様で表現することで、プレイヤは、視覚的に様々なバリエーションを持ったパズルゲームを体験することができる。
【0022】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、複数の態様表現要素が、複数の色要素、複数の形状要素、および複数の数字要素のうち少なくともいずれか2つの要素からなっている。
【0023】
ここでは、複数の態様表現要素が、複数の色要素、複数の形状要素、および複数の数字要素のうち少なくともいずれか2つの要素からなっている。このように複数の態様表現要素を様々な要素で表現することで、プレイヤは、視覚的に様々なバリエーションを持ったパズルゲームを体験することができる。
【0024】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、得点計算機能と得点表示機能とをさらに実現させるためのものである。得点計算機能においては、同一属性キャラクタ群消去機能により同一属性キャラクタ群が画面から消去されたときに、同一属性キャラクタ群のキャラクタの数に応じて得点が計算される。得点表示機能においては、得点計算機能により計算された得点が画面に表示される。
【0025】
ここでは、同一属性キャラクタ群が画面から消去されたときに、同一属性キャラクタ群のキャラクタの数に応じて得点が計算され、この得点が画面に表示される。これにより、プレイヤは、このパズルゲームに対する自分自身の実力を把握することができ、このパズルゲームに対する自分自身の上達度を認識することができる。
【0026】
請求項7に係るゲームプログラムは、請求項1から6のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、制限時間設定機能と、カウントダウン機能と、残時間表示機能とをさらに実現させるためのものである。制限時間設定機能においては、ゲームの制限時間が設定される。カウントダウン機能においては、制限時間設定機能により設定された制限時間がカウントダウンされる。残時間表示機能においては、カウントダウン機能によりカウントダウンされた制限残時間が画面に表示される。
【0027】
ここでは、ゲームの制限時間が設定され、制限時間がカウントダウンされる。そして、カウントダウンされた制限残時間が画面に表示される。このため、プレイヤが制限時間という制限の中でパズルゲームを実行したときに、プレイヤは、緊張感やスピード感を味わうことができる。
【0028】
請求項8に係るゲームプログラムは、請求項1から7のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、実行時間カウント機能と実行時間表示機能とをさらに実現させるためのものである。実行時間カウント機能においては、ゲームの実行時間がカウントされる。実行時間表示機能においては、実行時間カウント機能によりカウントされた実行時間が画面に表示される。
【0029】
ここでは、ゲームの実行時間がカウントされ、カウントされた実行時間が画面に表示される。これにより、プレイヤは、このパズルゲームをクリアするまでに、どの程度の時間を要したかを把握することができ、このパズルゲームに対する自分自身の上達度を認識することができる。
【0030】
請求項9に係るゲームプログラムは、請求項1から8のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、通信機能と、他プレイヤ内容表示機能とをさらに実現させるためのものである。通信機能においては、プレイヤのコンピュータが他のプレイヤのコンピュータに接続される。他プレイヤ内容表示機能においては、他のプレイヤのコンピュータに実現させた請求項1から8に記載のゲームプログラムの実行内容が、通信機能を介して画面に表示される。
【0031】
ここでは、あるプレイヤのコンピュータが通信機能を介して他のプレイヤのコンピュータに接続され、他のプレイヤのコンピュータで実現されたゲームプログラムの実行内容が、通信機能を介して画面に表示される。これにより、たとえば、あるプレイヤは、対戦モードで他のプレイヤすなわち相手プレイヤとこのパズルゲームを実行することができる。そして、プレイヤが対戦モードでこのパズルゲームを実行しているときに、あるプレイヤは相手のプレイヤのゲームの実行状況を把握することができる。
【0032】
請求項10に係るゲームプログラムは、請求項9に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、優劣表示子表示機能をさらに実現させるためのものである。優劣表示子表示機能においては、優劣表示子が画面に表示される。この優劣表示子は、プレイヤおよび他のプレイヤの同一属性キャラクタ群消去機能において画面から消去された同一属性キャラクタ群のキャラクタ数に応じて、プレイヤと他のプレイヤとのいずれが優勢か否かを判断するためのものである。
【0033】
ここでは、優劣表示子が画面に表示される。この優劣表示子は、あるプレイヤと他のプレイヤとのいずれが優勢か否かを判断するためのものである。たとえば、このパズルゲームが対戦モードで実行されているときに、プレイヤは、自分自身が相手のプレイヤに対してどの程度優勢であるのか又はどの程度劣勢であるのかを、優劣表示子によって瞬時に把握することができる。
【0034】
請求項11に係るゲーム装置は、画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数のキャラクタを動作させるゲーム装置である。このゲーム装置は、属性割当手段と、キャラクタ表示手段と、キャラクタ選択手段と、キャラクタ群回転手段と、属性検知手段と、同一属性キャラクタ群認識手段と、同一属性キャラクタ群消去手段と、キャラクタ再表示手段とを備えている。属性割当手段においては、キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる。キャラクタ表示手段においては、属性割当手段により属性が割り当てられたキャラクタが隣接した状態で、複数の前記キャラクタが画面に表示される。キャラクタ選択手段においては、画面に表示された複数のキャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタが、選択キャラクタ群として選択される。キャラクタ群回転手段においては、キャラクタ選択手段により選択された選択キャラクタ群が一体回転させられる。属性検知手段においては、キャラクタ群回転手段により選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数のキャラクタそれぞれの属性が検知される。同一属性キャラクタ群認識手段においては、回転後の選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したキャラクタが、同一属性キャラクタ群として認識される。同一属性キャラクタ群消去手段においては、同一属性キャラクタ群認識手段により認識された同一属性キャラクタ群が、画面から消去される。
【0035】
キャラクタ再表示手段においては、同一属性キャラクタ群消去手段により消去された同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に、属性割当手段により属性が割り当てられたキャラクタが再表示される。
【0036】
請求項12に係るゲーム方法は、画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数のキャラクタを動作させるゲーム方法である。このゲーム方法は、属性割当ステップと、キャラクタ表示ステップと、キャラクタ選択ステップと、キャラクタ群回転ステップと、属性検知ステップと、同一属性キャラクタ群認識ステップと、同一属性キャラクタ群消去ステップと、キャラクタ再表示ステップとを備えている。属性割当ステップにおいては、キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる。キャラクタ表示ステップにおいては、属性割当ステップにより属性が割り当てられたキャラクタが隣接した状態で、複数の前記キャラクタが画面に表示される。キャラクタ選択ステップにおいては、画面に表示された複数のキャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタが、選択キャラクタ群として選択される。キャラクタ群回転ステップにおいては、キャラクタ選択ステップにより選択された選択キャラクタ群が一体回転させられる。属性検知ステップにおいては、キャラクタ群回転ステップにより選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数のキャラクタそれぞれの属性が検知される。同一属性キャラクタ群認識ステップにおいては、回転後の選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したキャラクタが、同一属性キャラクタ群として認識される。同一属性キャラクタ群消去ステップにおいては、同一属性キャラクタ群認識ステップにより認識された同一属性キャラクタ群が、画面から消去される。
【発明の効果】
【0037】
本発明では、プレイヤには、主に、選択キャラクタ群を一体回転させたときにどのキャラクタ群を同一属性キャラクタ群として消去するのかを予想する第1の思考力と、同一属性キャラクタ群が消去された後に画面に残る複数のキャラクタがどのような属性レイアウトになるのかを予想する第2の思考力とが要求される。このゲームプログラムにおいてプレイヤの第1および第2の思考力が向上してくると、プレイヤは、既に画面に表示されているキャラクタの属性レイアウトを瞬時に先読みすることができるようになる。しかしながら、プレイヤは、同一属性キャラクタ群が消去された後に同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に再表示されるキャラクタの属性を、先読みすることができない。つまり、プレイヤは、同一属性キャラクタ群を消去するまでのキャラクタの属性レイアウトを先読みすることはできるものの、同一属性キャラクタ群を消去した後の同一属性キャラクタ群の各キャラクタの属性レイアウトを事前に先読みすることはできない。このため、プレイヤは、同一属性キャラクタ群を消去した後にキャラクタが再表示される度に各思考力を働かす必要があり、パズルゲームに対する興趣を体験し続けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0039】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信コネクタ6とを有している。入力部4は、本体2の左側に配置された方向指示スイッチ7と、本体2の右側に配置された2つの押釦スイッチ8A,8Bと、本体2の上方側部に所定の間隔を隔てて配置された右スイッチ9R及び左スイッチ9Lとを備えている。方向指示スイッチ7は、たとえば十字型に形成されている。この方向指示スイッチ7の上下左右の端部を押し込むことにより、方向指示信号が出力されるようになっている。ゲーム機1には、電源スイッチ、音量調整用ダイヤル等も設けられているが、これらについては説明を省略する。カートリッジ装着部5と通信コネクタ6とは、入力部4の右スイッチ9Rと左スイッチ9Lとの間に配置されている。カートリッジ装着部5は本体2の背面側に配置されており、通信コネクタ6は本体2の前面側すなわち液晶モニタ3側に配置されている。
【0040】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15と、通信制御回路20とが、バス16を介してそれぞれ接続されている。
【0041】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ3を制御して、液晶モニタ3上に所定の画像を表示する。サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ7に出力する。通信制御回路20は、ゲーム機1を所定の通信回線や他のゲーム機等に接続するためのものである。通信制御回路20は、バス16を介してCPU11に接続される。通信制御回路20には、通信インターフェース21を介して通信コネクタ6が接続される。
【0042】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には本体2に着脱自在に装着されるカートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19が設けられる。ROM18には、コンピュータとしてのゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種キャラクタデータたとえば各種パネルデータや属性画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェース回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0043】
以上のような構成のゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ3上で遊戯することができる。また、通信制御回路20を制御して、例えば所定のネットワークにゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0044】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機1において実行されるゲームは、パズルゲームである。図3は、本パズルゲームにおいて、主に、図2に示した制御装置10で実行される処理を説明するための機能ブロック図である。この機能ブロック図を用いて、本発明で主要な役割を果たすゲーム機1の機能説明を行う。
【0045】
本ゲーム機1は、画面たとえば液晶モニタ3に複数のキャラクタたとえばパネルを表示して、プレイヤが入力部を操作することにより複数のキャラクタたとえばパネルを動作させる。このゲーム機1は、属性割当手段101と、パネル表示手段102と、パネル選択手段103と、パネル群回転手段104と、属性検知手段105と、同一属性パネル群認識手段106と、同一属性パネル群消去手段107と、パネル再表示手段108と、非同一属性パネル群認識手段109と、非同一属性パネル群非消去手段110と、得点計算手段111と、得点表示手段112と、制限時間設定手段113と、カウントダウン手段114と、残時間表示手段115と、通信手段116と、他プレイヤ内容表示手段117と、優劣表示子表示手段118とを備えている。
【0046】
属性割当手段101は、パネルに複数の属性の少なくともいずれか1つをランダムに割り当てる機能によって実現される手段である。ここに示した複数の属性は、パネルの態様を表現するための複数の態様表現要素からなっている。そして、複数の態様表現要素は、複数の色要素、複数の形状要素、および複数の数字要素のうち少なくともいずれか2つの要素からなっている。この属性割当手段101では、外部記憶装置17から制御装置10へと複数の属性画像データがパネルデータとともに読み込まれ、制御装置10において複数の属性画像データの少なくともいずれか1つがパネルデータにランダムに割り当てられる。より詳細には、属性割当手段101では、CPU11からの命令に基づいて、ROM18からRAM13へと複数の属性画像データが読み込まれ、RAM13において複数の属性画像データの少なくともいずれか1つがパネルデータにランダムに割り当てられる。
【0047】
パネル表示手段102は、属性割当手段101により属性がランダムに割り当てられたパネルが隣接した状態で複数のパネルを液晶モニタ3に表示する機能によって実現される手段である。このパネル表示手段102では、CPU11からの命令に基づいて、画像処理回路14が、属性画像データがランダムに割り当てられたパネルデータを隣接させた状態で、複数のパネルデータを液晶モニタ3に表示する。
【0048】
パネル選択手段103は、液晶モニタ3に表示された複数のパネルのうち少なくとも2つの隣接したパネルを選択パネル群として選択可能にする機能によって実現される手段である。このパネル選択手段103では、液晶モニタ3に表示された複数のパネルデータのうち少なくとも2つの隣接したパネルデータが、CPU11によって、選択パネル群として選択処理される。
【0049】
パネル群回転手段104は、パネル選択手段103により選択された選択パネル群を一体回転させる機能によって実現される手段である。このパネル群回転手段104では、パネル選択手段103により選択された選択パネル群が、入力部4から発行された操作命令を受け付けたCPU11からの命令に基づいて一体回転させられる。
【0050】
属性検知手段105は、パネル群回転手段104により選択パネル群を一体回転させた後に、複数のパネルそれぞれの属性を検知する機能によって実現される手段である。この属性検知手段105では、パネル群回転手段104により選択パネル群が一体回転させられた後に、複数のパネルデータそれぞれの属性画像データがCPU11によって検知される。
【0051】
同一属性パネル群認識手段106は、回転後の選択パネル群の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したパネルを、同一属性パネル群として認識する機能によって実現される手段である。この同一属性パネル群認識手段106では、回転後の選択パネル群の少なくとも1つのパネルデータを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したパネルデータが、CPU11によって、同一属性パネル群として認識処理される。
【0052】
同一属性パネル群消去手段107は、同一属性パネル群認識手段106により認識された同一属性パネル群を液晶モニタ3から消去する機能によって実現される手段である。この同一属性パネル群消去手段107では、同一属性パネル群認識手段106により認識された同一属性パネル群が、CPU11からの命令に基づいて、液晶モニタ3から消去される。また、同一属性パネル群消去手段107は、所定の属性を有するパネルが同一属性パネル群に隣接した状態にあるときに、所定の属性を有するパネルを同一属性パネル群とともに消去する機能によって実現される手段でもある。ここに示した所定の属性には、複数の態様表現要素の少なくともいずれか1つが対応している。この同一属性パネル群消去手段107では、所定の属性画像データを有するパネルデータが同一属性パネル群に隣接した状態にあるとCPU11に認識されたときに、所定の属性画像データを有するパネルデータが、CPU11からの命令に基づいて、同一属性パネル群とともに消去される。
【0053】
パネル再表示手段108は、同一属性パネル群消去手段107により消去された同一属性パネル群の各パネルの位置に、属性割当手段101により属性がランダムに割り当てられたパネルを再表示する機能によって実現される手段である。このパネル再表示手段108では、同一属性パネル群消去手段107により消去された同一属性パネル群の各パネルデータの位置座標がCPU11によって認識され、CPU11からの命令に基づいて、画像処理回路14が、属性割当手段101により属性がランダムに割り当てられたパネルデータを、この位置座標に再表示する。
【0054】
非同一属性パネル群認識手段109は、回転後の選択パネル群の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一な所定の属性を有する複数の隣接したパネルを、非同一属性パネル群として認識する機能によって実現される手段である。この非同一属性パネル群認識手段109では、回転後の選択パネル群の少なくとも1つのパネルデータを含み互いに同一な所定の属性画像データを有する複数の隣接したパネルデータが、CPU11によって、非同一属性パネル群として認識処理される。
【0055】
非同一属性パネル群非消去手段110は、非同一属性パネル群認識手段109により認識された非同一属性パネル群を液晶モニタ3から消去しない機能によって実現される手段である。この非同一属性パネル群非消去手段110では、非同一属性パネル群認識手段109により認識された非同一属性パネル群が、CPU11からの命令に基づいて、液晶モニタ3から消去されないようになっている。
【0056】
得点計算手段111は、同一属性パネル群消去手段107より同一属性パネル群が液晶モニタ3から消去されたときに、同一属性パネル群のパネルの数に応じて得点を計算する機能によって実現される手段である。この得点計算手段111では、同一属性パネル群消去手段107より同一属性パネル群が液晶モニタ3から消去されたときに、消去された同一属性パネル群の数がCPU11に認識され、消去された同一属性パネル群の数に応じて得点がCPU11により計算される。
【0057】
得点表示手段112は、得点計算手段111により計算された得点を液晶モニタ3に表示する機能によって実現される手段である。この得点表示手段112では、CPU11からの命令に基づいて、画像処理回路14が、得点計算手段111により計算された得点を液晶モニタ3に表示する。
【0058】
制限時間設定手段113は、ゲームの制限時間を設定する機能によって実現される手段である。この制限時間設定手段113では、入力部4から発行された操作命令に応じて、ゲームの制限時間がCPU11に認識され、ゲームの制限時間がCPU11によって設定される。
【0059】
カウントダウン手段114は、制限時間設定手段113により設定された制限時間をカウントダウンする機能によって実現される手段である。このカウントダウン手段114では、ゲームのスタート信号をCPU11が受け付けると、制限時間設定手段113により設定された制限時間が、CPUからの命令に基づいてカウントダウンされる。
【0060】
残時間表示手段115は、カウントダウン手段114によりカウントダウンされた制限残時間を液晶モニタ3に表示する機能によって実現される手段である。この残時間表示手段115では、CPU11からの命令に基づいて、画像処理回路14が、カウントダウン手段114によりカウントダウンされた制限残時間を液晶モニタ3に表示する。
【0061】
実行時間カウント手段は、ゲームの実行時間をカウントする機能によって実現される手段である。この実行時間カウント手段では、ゲームのスタート信号をCPU11が受け付けると、ゲームの実行時間が、CPUからの命令に基づいてカウントアップされる。
【0062】
実行時間表示手段は、実行時間カウント手段によりカウントされた実行時間を画面に表示する機能によって実現される手段である。この実行時間表示手段では、CPU11からの命令に基づいて、画像処理回路14が、実行時間カウント手段によりカウントされた実行時間を液晶モニタ3に表示する。
【0063】
通信手段116は、他プレイヤの携帯ゲーム機1を自プレイヤの携帯ゲーム機1に接続する機能によって実現される手段である。この通信手段116では、他プレイヤの携帯ゲーム機1が自プレイヤの携帯ゲーム機1の通信コネクタ6に接続されると、まず、接続信号が、通信コネクタ6から通信インターフェース21を介して通信制御回路20へと送信される。次に、接続信号が、通信制御回路20からバス16を介してCPU11に送信される。すると、接続信号が自プレイヤの携帯ゲーム機1のCPU11に認識され、自プレイヤの携帯ゲーム機1に他プレイヤの携帯ゲーム機が接続されたということが、自プレイヤのゲーム機1に認識される。なお、上記と同様に、他プレイヤの携帯ゲーム機1では、他プレイヤの携帯ゲーム機に自プレイヤの携帯ゲーム機1が接続されたということが認識される。
【0064】
他プレイヤ内容表示手段117は、他プレイヤのゲーム機1が有する各種機能によって実現される他プレイヤのゲームの実行内容を、通信手段116を介して、自プレイヤの画面に表示する機能によって実現される手段である。この他プレイヤ内容表示手段117では、通信手段116においてCPU11に接続信号が認識された後、CPU11からの命令に基づいて、画像処理回路14が、他プレイヤのゲームの実行内容を液晶モニタ3に表示する。
【0065】
優劣表示子表示手段118は、自プレイヤおよび他プレイヤの同一属性パネル群消去手段107において液晶モニタ3から消去された同一属性パネル群のパネル数に応じて、自プレイヤと他プレイヤとのいずれが優勢か否かを判断するための優劣表示子を液晶モニタ3に表示する機能によって実現される手段である。この優劣表示子表示手段118では、自プレイヤおよび他プレイヤのゲーム機1において液晶モニタ3から消去された同一属性パネル群のパネル数に応じて、自プレイヤと他プレイヤとのいずれが優勢か否かがCPU11によって判断される。そして、CPU11によって判断された優劣結果が、画像処理回路14を介して、優劣表示子として液晶モニタ3に表示される。
【0066】
〔パズルゲームの概要〕
次に、本実施形態のパズルゲームの具体的な内容について説明する。本実施形態のパズルゲームには、複数のプレイ方法が選択できるようになっている。複数のプレイ方法としては、たとえば1人プレイモードや対戦プレイモード等がある。これら1人プレイモードや対戦プレイモード等は、設定画面(図示せず)において、プレイヤが任意に選択できるようになっている。また、設定画面においては、制限時間等の設定が行えるようになっている。ここで制限時間等の設定が行われないときは、ゲームプログラムにおいて予め設定されたデフォルト値たとえば60秒が適用されるようになっている。
【0067】
(1人プレイモード)
1人プレイモードが選択された場合、液晶モニタ3には、図4に示すように、ゲーム実行画面が表示される。ゲーム実行画面には、矩形状のゲームフィールド50と、ゲームフィールド50内に配置された複数のパネル51と、方向指示スイッチ7に連動してゲームフィールド50内を移動するポインタ52と、ゲームフィールド50の上部に配置された制限残時間表示部53と、ゲームフィールド50の左部に配置されたパネル消去数表示部54と、ゲームフィールド50と制限残時間表示部53との間に配置された得点表示部55とが表示されている。
【0068】
ゲームフィールド50には、格子状にしきられた仮想マス目が設定されている。ここでは、6×6の仮想マス目が格子状にゲームフィールド50に設定されている。この仮想マス目には、複数のパネル51とポインタ52とが配置される。
【0069】
複数のパネル51は、互いに隣接した状態でゲームフィールド50内に配置されている。複数のパネル51は、たとえば、矩形状に表現されており、それぞれが6×6の各仮想マス目に敷きつめられた状態で配置されている。複数のパネル51には、複数の属性の少なくともいずれか1つが割り当てられる。
【0070】
複数の属性は、パネルの態様を表現するための複数の態様表現要素からなっており、複数の態様表現要素それぞれには、複数の色要素のいずれか1つを対応させている。複数の色要素としては、たとえば6種類の色要素が用意されている。ここでは、6種類の色要素に、赤色R、青色B、黄色Y、紫色P、水色S、および灰色Gが用いられている。ここで、灰色Gという所定の属性を有するパネル51は、邪魔パネルとして用いられる。この邪魔パネルは、後述する同一属性パネル群に隣接した状態にあるときに、同一属性パネル群とともに消去されるようになっている。
【0071】
ポインタ52は、仮想マス目に敷きつめられた複数のパネルのうち少なくとも2つの隣接したパネルを選択パネル群として選択可能になっている。ここでは、ポインタ52が、たとえば4つの隣接したパネルを2×2の選択パネル群62として選択可能になっている。このポインタ52は、2×2の選択パネル群62の四隅に鉤状に表示されている。また、ポインタ52は、選択パネル群62とともに回転するようになっている。
【0072】
プレイヤは、十字形状の方向指示スイッチ7の上下左右の端部を押し込むことによって、ポインタ52を仮想マス目に沿って上下左右に移動させることができる。そして、プレイヤがポインタ52を停止した位置のパネル群が選択パネル群62として選択される。このようにプレイヤがポインタ52で選択した選択パネル群62は、プレイヤが押釦スイッチ8Aを押し込むと、押し込み回数に応じて、時計回りに90度づつ一体回転するようになっている(図5参照)。また、プレイヤが押釦スイッチ8Bを押し込むと、押し込み回数に応じて、反時計回りに90度づつ一体回転するようになっている。
【0073】
選択パネル群62を回転させたときに、選択パネル群62の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一の属性を有する複数の隣接したパネルが形成されると、これら複数の隣接したパネルは同一属性パネル群63として認識される。ここでは、同一の属性を有する複数のパネルが選択パネル群62のパネル数と同数かつ選択パネル群62のパネルと同配置になった場合に、同一の属性を有する複数のパネルが同一属性パネル群63として認識されるようになっている。このように同一の属性を有する複数のパネルが同一属性パネル群63として認識されると、同一属性パネル群63は自動消去される。このように同一属性パネル群63が消去された場合、消去された同一属性パネル群63の各パネルの位置に、属性がランダムに割り当てられたパネルが再表示される。
【0074】
たとえば、図5に示すように、押釦スイッチ8Aを一度押して、選択パネル群62を時計回りに90度一体回転させると(図5(a)→図5(c))、赤色Rの属性を有するパネルからなる2×2の同一属性パネル群63(図5(c)にて破線表示)を、回転後の選択パネル群62の右上の第1パネルと、第1パネルの右側に隣接した第2パネルと、第1パネルの上側に隣接した第3パネルと、第2パネルの上側と第3パネルの右側とに隣接した第4パネルとによって形成することができる。すると、これら第1から第4パネルからなる同一属性パネル群63が自動消去される。このとき、第2パネルの右側には、灰色Gの属性を有するパネル51である邪魔パネルが配置されているので、この邪魔パネルも第1から第4パネルとともに自動消去される。そして、自動消去された第1から第4パネルおよび邪魔パネルそれぞれの位置、すなわち図5(c)の破線で囲まれた部分の各パネルの位置には、属性がランダムに割り当てられた新規のパネルが再表示される。
【0075】
一方で、選択パネル群62を回転させたときに、選択パネル群62の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一な所定の属性を有する複数の隣接したパネルが形成されると、複数の隣接したパネルは非同一属性パネル群64として認識される。この場合は、同一な所定の属性を有する複数のパネルが選択パネル群62のパネル数と同数かつ選択パネル群62のパネルと同配置になったときに、同一な所定の属性を有する複数のパネルが非同一属性パネル群64として認識されるようになっている。ここでは、灰色Gの属性を有する邪魔パネルが、所定の属性を有するパネルに対応している。そして、邪魔パネルからなる非同一属性パネル群64は、自動消去されないようになっている。
【0076】
たとえば、図6に示すように複数のパネルがゲームフィールド50に配置されている場合、選択パネル群62を回転させると、灰色Gの属性を有するパネルからなる2×2の非同一属性パネル群64(図6(c)にて破線表示)を、選択パネル群62の右上の第5パネルと、第1パネルの右側に隣接した第6パネルと、第1パネルの上側に隣接した第7パネルと、第6パネルの上側と第7パネルの右側とに隣接した第8パネルとによって形成することができる。しかしながら、この場合は、第5から第8パネルからなる非同一属性パネル群64は自動消去されずに、液晶モニタ3上に表示されたままである。
【0077】
制限残時間表示部53は、プレイヤ又はゲームプログラムによって予め設定された所定の制限時間がどの程度残っているのかを確認するためのものである。制限残時間表示部53では、図4に示すように、制限残時間が残時間表示子にて表現されている。この残時間表示子は、左右に長い棒状に形成されており、所定の制限時間がカウントダウンされるにつれて、徐々に残時間表示子の長さが右から左へと短くなるようになっている。そして、残時間表示子が枠内の左端に到達したとき、すなわち残時間表示子が消失したときに、実行中のゲームが終了するようになっている。
【0078】
パネル消去数表示部54は、液晶モニタ3から消去された同一属性パネル群のパネルの数を表示する部分である。たとえば、このパズルゲームの開始直後に、図5に示したように、第1から第4パネルからなる2×2の同一属性パネル群が最初に消去されると、パネル消去数表示部54には「4」という数字が表示されるようになっている。この後、同一属性パネル群が消去されるごとに、消去された同一属性パネル群のパネル数に応じて、パネル消去数表示部54の数字が順次加算されていく。ここで、図6に示すように、4つの邪魔パネルが隣接した状態になった場合は、非同一属性パネル群64は消去されないので、パネル消去数表示部54の数字は変化しない。
【0079】
得点表示部55は、液晶モニタ3から消去された同一属性パネル群のパネルの数に応じて計算された得点を表示する部分である。たとえば、パネル1つに対して25点が割り当てられている場合、このパズルゲームの開始直後に、図5に示すように、同一属性パネル群に含まれる4つのパネルと邪魔パネルとが液晶モニタ3から消去されると、得点表示部55には「125」という数字が表示される。この後は、同一属性パネル群が消去されるごとに、消去された同一属性パネル群のパネル数に応じて、得点表示部55の数字が順次加算されていく。ここで、図6に示すように、4つの邪魔パネルが隣接した状態になった場合、非同一属性パネル群64は消去されないので、得点表示部55の数字は変化しない。
【0080】
(対戦プレイモード)
対戦プレイモードが選択された場合、自プレイヤのゲーム機101の液晶モニタ3には、図7に示すようなゲーム実行画面が表示される。ゲーム実行画面には、自プレイヤ用ゲームフィールド150aおよび他プレイヤ用ゲームフィールド150bからなる矩形状のゲームフィールド150と、各ゲームフィールド150a,150b内に配置された複数のパネル151a,151bと、方向指示スイッチ7に連動して各ゲームフィールド150a,150b内を移動するポインタ152a,152bと、自プレイヤ用ゲームフィールド150aと他プレイヤ用ゲームフィールド150bとの間に配置された制限残時間表示部153と、ゲームフィールド150の上部に配置された優劣表示部154と、各ゲームフィールド150a,150bと優劣表示部153との間に配置された自プレイヤ用得点表示部155aおよび他プレイヤ用得点表示部155bとからなる得点表示部155とが表示されている。なお、対戦プレイモードにおける、各ゲームフィールド150a,150bと、複数のパネル151a,151bとの説明は、上記に示した1人プレイモードの説明と同様であるため、ここでは省略する。
【0081】
自プレイヤのポインタ152aは、自プレイヤ用ゲームフィールド150aの仮想マス目に敷きつめられた複数のパネルのうち少なくとも2つの隣接したパネルを選択パネル群62として選択可能になっている。ここでは、自プレイヤのポインタ152aは、自プレイヤ用ゲームフィールド150aにおいて、たとえば4つの隣接したパネルを2×2の選択パネル群62として選択可能になっている。また、自プレイヤのポインタ152aは、選択パネル群62とともに回転するようになっている。
【0082】
たとえば、自プレイヤが十字形状の方向指示スイッチ7の上下左右の端部を押し込むと、自プレイヤは、自プレイヤ用ゲームフィールド150a内のポインタ152aを仮想マス目に沿って上下左右に移動させることができる。そして、自プレイヤがポインタ152aを停止した位置のパネル群が選択パネル群62として選択される。このように自プレイヤがポインタ152aで選択した選択パネル群62は、自プレイヤが押釦スイッチ8Aを押し込むと、押し込み回数に応じて、時計回りに90度づつ一体回転するようになっている。また、選択パネル群62は、自プレイヤが押釦スイッチ8Bを押し込むと、押し込み回数に応じて、反時計回りに90度づつ一体回転するようになっている。
【0083】
このように、自プレイヤが、ポインタ152aや選択パネル群62を移動させたり回転させたりして、選択パネル群62を消去しているとき、自プレイヤのゲーム機に接続された他プレイヤのゲーム機においても同様に、他プレイヤが、ポインタ152bや選択パネル群162を移動させたり回転させたりして、選択パネル群162を消去している。このような他プレイヤの実行中のゲーム内容が、通信手段116を介して、自プレイヤのゲーム機の他プレイヤ用ゲームフィールド150bに表示される。
【0084】
制限残時間表示部153は、自プレイヤ、他プレイヤ、又はゲームプログラムによって予め設定された所定の制限時間がどの程度残っているのかを確認するためのものである。制限残時間表示部153では、制限残時間が数字にて表現されている。たとえば、自プレイヤ又は他プレイヤとが制限時間を60秒に設定した場合、図7に示すように、ゲームが進行していくにつれて、徐々に制限残時間が減少していくようになっている(59秒→45秒→20秒)。そして、制限残時間が0秒になったときに、実行中のゲームが終了する。
【0085】
優劣表示部154は、左右に長い矩形枠154aと、矩形枠の両端に配置された自プレイヤアイコン154bと他プレイヤアイコン154cと、自プレイヤアイコン154bと他プレイヤアイコン154cとの間に配置された優劣指示アイコン154dとからなっている。ここでは、矩形枠154aの左端に配置されたアイコンが自プレイヤアイコン154b、矩形枠154aの右端に配置されたアイコンが他プレイヤアイコン154cとなっている。
【0086】
優劣指示アイコン154dは、ゲーム開始時において、図7(a)に示すように、自プレイヤアイコン154bと他プレイヤアイコン154cとの中心位置に配置されている。この優劣指示アイコン154dは、ゲーム開始後、自プレイヤによりゲームフィールド150a内の同一属性パネル群が消去されたときに、パネル数に応じて左側すなわち自プレイヤアイコン154b側に所定量だけ移動するようになっている。また、優劣指示アイコン154dは、ゲーム開始後、他プレイヤによりゲームフィールド150a内の同一属性パネル群が消去されたときに、パネル数に応じて右側すなわち他プレイヤアイコン154c側に所定量だけ移動するようになっている(図7(b)参照)。たとえば、制限残時間が0秒になったときに、優劣指示アイコン154dが、自プレイヤアイコン154bと他プレイヤアイコン154cとの中間位置より左側に位置していれば、自プレイヤの勝ちとなり、優劣指示アイコン154dが、自プレイヤアイコン154bと他プレイヤアイコン154cとの中間位置より右側に位置していれば、自プレイヤの負けとなる。また、制限残時間が残っていても、優劣指示アイコン154dが他プレイヤアイコン154cの位置に到達すると、自プレイヤの勝ちとなり、優劣指示アイコン154dが自プレイヤアイコン154bの位置に到達すると、他プレイヤの勝ちとなる(図7(c)参照)。
【0087】
得点表示部155は、各プレイヤの持ち点がどの程度残っているのかを確認するためのものである。得点表示部155では、各プレイヤの持ち点が、自プレイヤ用持ち点表示部155aと他プレイヤ用持ち点表示部155bとに持ち点表示子で表現されている。持ち点表示子は左右に長い棒状に形成されており、相手プレイヤが同一属性パネル群を消去するごとに、消去された同一属性パネル群のパネル数に応じて、持ち点表示子が短くなるようになっている。
【0088】
〔パズルゲーム実行時の各種処理フロー〕
本実施形態のパズルゲームの各種処理概要を、図8および図9に示すフローチャートを用いて説明する。図8は1人プレイモードを説明するためのフローチャートであり、図9は対戦プレイモードを説明するためのフローチャートである。
【0089】
(1人プレイモード)
ここでは、1人プレイモードのフローを、図8を用いて説明する。まず、カートリッジ装着部5にパズルゲームのカートリッジが装着され、パズルゲームが起動されると(S1)、各種設定画面が液晶モニタ3に表示される(S2)。設定画面においては、制限時間の設定やプレイモードの選択などが行われる(S3)。ここで、1人プレイモードが選択された場合(S3でYes)、パネルには、複数の属性すなわち6種類の色要素の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる(S4)。すると、ゲーム実行画面が液晶モニタ3に表示される(S5)。このとき、ゲーム実行画面のゲームフィールド50内には、互いに隣接した状態の複数のパネルとポインタ52とが表示され、ゲームフィールド50の上部と左部とには、制限残時間表示部53と得点表示部55とパネル消去数表示部54とが表示される。ゲーム実行画面が液晶モニタ3に表示されると、制限残時間表示部53の制限時間のカウントダウンがスタートし、カウントダウンされた制限残時間が残時間表示子で制限残時間表示部53に表示される(S6)。
【0090】
次に、入力部4を操作することによりポインタ52を上下左右に移動させることで、ある4つの隣接したパネルが2×2の選択パネル群62として認識され選択される(S7)。このように選択された選択パネル群62は、入力部4を操作することにより一体回転させられる(S8)。選択パネル群62が一体回転させられた後には、ゲームフィールド50内の複数のパネルそれぞれの色要素が検知される(S9)。そして、回転後の選択パネル群62の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一の色要素(ここでは、赤色R、青色B、黄色Y、紫色P、水色S、灰色Gのいずれか1つ)を有する4つの隣接したパネルが、存在するか否かが判断される(S10)。同一の色要素(赤色R、青色B、黄色Y、紫色P、水色S、灰色Gのいずれか1つ)を有する4つの隣接したパネルが存在すると判断された場合には(S10でYes)、これら4つの隣接したパネルが互いに同一な所定の色要素(ここでは灰色G)を有するか否かが判断される(S11)。そして、4つの隣接したパネルが互いに同一な所定の色要素(灰色G)を有しないと判断された場合には(S11でNo)、これら4つの隣接したパネルが同一属性パネル群として認識され(S12)、同一属性パネル群がゲームフィールド50から自動的に消去される(S13)。ここで、4つの隣接したパネルが互いに同一な所定の属性(灰色G)を有すると判断された場合には(S11でYes)、これら4つの隣接したパネルは非同一属性パネル群64として認識され(S21)、非同一属性パネル群64がゲームフィールド50から消去されない(S22)。
【0091】
続いて、同一属性パネル群がゲームフィールド50から消去されたときには、今回消去された同一属性パネル群のパネルおよびパネル数が認識される(S14)。そして、今回消去されたパネル数と今回以前に消去されたパネル数とからなる総パネル数が計算され、総パネル数がパネル消去数表示部54に表示される(S15)。また、今回消去されたパネル数に基づいて計算された得点と今回以前に消去されたパネル数に基づいて計算された得点とからなる合計得点が計算され、合計得点が得点表示部55に表示される(S16)。さらに、今回消去された同一属性パネル群のパネルに、6種類の色要素の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる(S17)。そして、消去された同一属性パネル群の各パネルの位置に、新規に色要素が割り当てられたパネルが新規に再表示される(S18)。
【0092】
最後に、制限残時間表示部53の残時間表示子が枠内の左端に到達したか否かが判断され(S19)、残時間表示子が枠内の左端に到達したと判断された場合には(S19でNo)、実行中のゲームは終了される(S20)。また、残時間表示子が枠内の左端に到達していないと判断された場合には(S19でYes)、実行中のゲームは続行される。
【0093】
(対戦プレイモード)
ここでは、対戦プレイモードのフローを、図8および図9を用いて説明する。まず、自プレイヤおよび他プレイヤのゲーム機のカートリッジ装着部5にパズルゲームのカートリッジが装着され、自プレイヤのゲーム機と他プレイヤのゲーム機とが通信手段116を介して互いに接続される。そして、パズルゲームが起動されると(S1:図8参照)、各種設定画面が液晶モニタ3に表示される(S2:図8参照)。設定画面においては、制限時間の設定やプレイモードの選択などが行われる(S3:図8参照)。ここで、対戦プレイモードが選択された場合(S3でNo)、自プレイヤと他プレイヤとのパネルには、複数の属性すなわち6種類の色要素の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる(S104)。すると、ゲーム実行画面が液晶モニタ3に表示される(S105)。このとき、ゲーム実行画面の各ゲームフィールド150a,150b内には、互いに隣接した状態の複数のパネルとポインタ152a,152bとが表示され、各ゲームフィールド150a,150bの間と上部とには、制限残時間表示部153と、優劣表示部154と、自プレイヤ用得点表示部155aおよび他プレイヤ用得点表示部155bと、得点表示部155とが表示される。ゲーム実行画面が液晶モニタ3に表示されると(S105)、制限残時間表示部153の制限時間のカウントダウンがスタートし、カウントダウンされた制限残時間が数字で制限残時間表示部53に表示される(S106)。そして、通信手段116を介して、他プレイヤのゲーム機で実行されうる各種の処理のモニタリングがスタートする(S107)。
【0094】
次に、自プレイヤが入力部4を操作して自プレイヤ用ゲームフィールド150a内でポインタ152aを上下左右に移動させることで、ある4つの隣接したパネルが2×2の選択パネル群62として認識され選択される(S108)。このように選択された選択パネル群62は、入力部4を操作することにより一体回転させられる(S109)。選択パネル群62が一体回転させられた後には、自プレイヤ用ゲームフィールド150a内の複数のパネルそれぞれの色要素が検知される(S110)。そして、回転後の選択パネル群62の少なくとも1つのパネルを含み互いに同一の色要素(ここでは、赤色R、青色B、黄色Y、紫色P、水色S、灰色Gのいずれか1つ)を有する4つの隣接したパネルが、存在するか否かが判断される(S111)。同一の色要素(赤色R、青色B、黄色Y、紫色P、水色S、灰色Gのいずれか1つ)を有する4つの隣接したパネルが存在すると判断された場合には(S111でYes)、これら4つの隣接したパネルが互いに同一な所定の色要素(ここでは灰色G)を有するか否かが判断される(S112)。そして、4つの隣接したパネルが互いに同一な所定の色要素(灰色G)を有しないと判断された場合には(S112でNo)、これら4つの隣接したパネルが同一属性パネル群として認識され(S113)、同一属性パネル群がゲームフィールド150aから自動的に消去される(S114)。ここで、4つの隣接したパネルが互いに同一な所定の属性(灰色G)を有すると判断された場合には(S112でYes)、これら4つの隣接したパネルは非同一属性パネル群64として認識され(S212)、非同一属性パネル群64がゲームフィールド150aから消去されない(S213)。
【0095】
続いて、同一属性パネル群が自プレイヤ用ゲームフィールド150aから消去されたときには、今回消去された同一属性パネル群のパネルおよびパネル数が認識される(S115)。そして、今回消去されたパネル数が計算され、パネル数に応じて優劣表示部154の優劣指示アイコン154dが左側に移動させられる(S116)。このとき、他プレイヤ用ゲームフィールド150bから同一属性パネル群が消去されたか否かが判断される(S117)。他プレイヤ用ゲームフィールド150bから同一属性パネル群が消去されたと判断された場合(S117でYes)、他プレイヤの同一属性パネル群のパネル数が計算され、パネル数に応じて優劣表示部154の優劣指示アイコン154dが右側に移動させられる(S118)。また、自プレイヤと他プレイヤとのゲームフィールド150a,150bから消去されたパネル数に基づいて計算された得点が計算され、相手プレイヤの持ち点から減じられる。そして、減じられた持ち点に対応する長さを有する自プレイヤおよび他プレイヤの持ち点表示子それぞれが、自プレイヤ用得点表示部155aおよび他プレイヤ用得点表示部155bに表示される(S119)。さらに、今回消去された自プレイヤの同一属性パネル群のパネルに、6種類の色要素の少なくともいずれか1つがランダムに割り当てられる(S120)。そして、消去された同一属性パネル群の各パネルの位置に、新規に色要素が割り当てられたパネルが新規に再表示される(S121)。
【0096】
最後に、優劣表示部154の優劣指示アイコン154dが、自プレイヤアイコン154bおよび他プレイヤアイコン154cのいずれか一方に到達したか否かが判断され(S122)、優劣指示アイコン154dが、自プレイヤアイコン154bおよび他プレイヤアイコン154cのいずれか一方に到達したと判断された場合には(S122でYes)、実行中のゲームは終了される(S20:図8参照)。また、自プレイヤアイコン154bおよび他プレイヤアイコン154cのいずれにも到達していないと判断された場合には(S122でNo)、制限時間が残っているか否かが判断される(S123)。そして、制限時間が残っている場合(S123でYes)、実行中のゲームは続行され、制限時間が残っていない場合(S19でNo:図8参照)、実行中のゲームは終了される(S20:図8参照)。
【0097】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0098】
(b) 前記実施形態では、複数の態様表現要素として複数の色要素が適用された場合の例を示したが、態様表現要素の構成要素は、前記実施形態に限定されず、どのような構成要素を用いても良い。たとえば、態様表現要素の構成要素には、複数の色要素以外に、複数の形状要素および複数の数字要素等を利用することも可能である。また、複数の色要素、複数の形状要素および複数の数字要素等を組み合わせることにより、複数の態様表現要素を表現するようにしても良い。
【0099】
(c) 前記実施形態では、パズルゲームの実行時間を制限残時間表示部53によって確認できるようにした場合の例を示したが、パズルゲームの実行時間をカウントアップする実行時間カウント手段と、実行時間カウント手段によりカウントアップされた実行時間を液晶モニタ3に表示する実行時間表示手段とを用いることによって、パズルゲームの実行時間を確認できるようにしても良い。この場合、図4又は図7に示した制限残時間表示部53,153には、実行時間表示子や実行時間の数字が表示されることになる。
【0100】
(d) 本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機の外観図。
【図2】前記携帯ゲーム機の一例としての制御ブロック図。
【図3】前記携帯ゲーム機の一例としての機能ブロック図。
【図4】パズルゲームのゲーム実行画面の説明を行うための図。
【図5】1人プレイモードのパズルゲームの内容説明を行うための図。
【図6】1人プレイモードのパズルゲームの内容説明を行うための図。
【図7】対戦プレイモードのパズルゲームの内容説明を行うための図。
【図8】1人プレイモードのパズルゲームのフローを説明するためのフローチャート。
【図9】対戦プレイモードのパズルゲームのフローを説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0102】
1,101 携帯ゲーム機
2 携帯ゲーム機本体
3 液晶モニタ
4 入力部
5 カートリッジ装着部
6 通信コネクタ
10 制御装置
50,150a,150b ゲームフィールド
51,151a,151b 複数のパネル
52,152a,152b ポインタ
53,153 制限残時間表示部
54,154 パネル消去数表示部
154d 優劣指示アイコン
55,155a,155b 得点表示部
62,162 選択パネル群
63 同一属性パネル群
64 非同一属性パネル群
101 属性割当手段
102 パネル表示手段
103 パネル選択手段
104 パネル群回転手段
105 属性検知手段
106 同一属性パネル群認識手段
107 同一属性パネル群消去手段
108 パネル再表示手段108
109 非同一属性パネル群認識手段
110 非同一属性パネル群非消去手段
111 得点計算手段
112 得点表示手段
113 制限時間設定手段
114 カウントダウン手段
115 残時間表示手段
116 通信手段
117 他プレイヤ内容表示手段
118 優劣表示子表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数の前記キャラクタを動作させるゲームを実現可能なコンピュータに、
前記キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つをランダムに割り当てる属性割当機能と、
前記属性割当機能により前記属性がランダムに割り当てられた前記キャラクタが隣接した状態で複数の前記キャラクタを前記画面に表示するキャラクタ表示機能と、
前記画面に表示された複数の前記キャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタを選択キャラクタ群として選択可能にするキャラクタ選択機能と、
前記キャラクタ選択機能により選択された前記選択キャラクタ群を一体回転させるキャラクタ群回転機能と、
前記キャラクタ群回転機能により前記選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数の前記キャラクタそれぞれの前記属性を検知する属性検知機能と、
回転後の前記選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の前記属性を有する複数の隣接したキャラクタを、同一属性キャラクタ群として認識する同一属性キャラクタ群認識機能と、
前記同一属性キャラクタ群認識機能により認識された前記同一属性キャラクタ群を前記画面から消去する同一属性キャラクタ群消去機能と、
前記同一属性キャラクタ群消去機能により消去された前記同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に、前記属性割当機能により前記属性がランダムに割り当てられた前記キャラクタを再表示するキャラクタ再表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
回転後の前記選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一な所定の前記属性を有する複数の隣接したキャラクタを、非同一属性キャラクタ群として認識する非同一属性キャラクタ群認識機能と、
前記非同一属性キャラクタ群認識機能により認識された前記非同一属性キャラクタ群を前記画面から消去しない非同一属性キャラクタ群非消去機能と、
をさらに実現させるための請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記同一属性キャラクタ群消去機能は、所定の前記属性を有するキャラクタが前記同一属性キャラクタ群に隣接した状態にあるときに、所定の前記属性を有するキャラクタを前記同一属性キャラクタ群とともに消去する機能をさらに有し、
前記キャラクタ再表示機能は、消去された所定の前記属性を有する前記キャラクタの位置に、前記属性割当機能により前記属性がランダムに割り当てられた前記キャラクタを再表示する機能をさらに有する、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
複数の前記属性は、前記キャラクタの態様を表現するための複数の態様表現要素からなっており、
所定の前記属性には、複数の前記態様表現要素の少なくともいずれか1つが対応している、
請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
複数の前記態様表現要素は、複数の色要素、複数の形状要素、および複数の数字要素のうち少なくともいずれか2つの要素からなっている、
請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記同一属性キャラクタ群消去機能により前記同一属性キャラクタ群が前記画面から消去されたときに、前記同一属性キャラクタ群のキャラクタの数に応じて得点を計算する得点計算機能と、
前記得点計算機能により計算された前記得点を前記画面に表示する得点表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記ゲームの制限時間を設定する制限時間設定機能と、
前記制限時間設定機能により設定された前記制限時間をカウントダウンするカウントダウン機能と、
前記カウントダウン機能によりカウントダウンされた制限残時間を前記画面に表示する残時間表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から6のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、
前記ゲームの実行時間をカウントする実行時間カウント機能と、
前記実行時間カウント機能によりカウントされた前記実行時間を前記画面に表示する実行時間表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、
他のプレイヤのコンピュータを前記プレイヤのコンピュータに接続する通信機能と、
前記他のプレイヤの前記コンピュータに実現させた請求項1から8に記載のゲームプログラムの実行内容を、前記通信機能を介して前記画面に表示する他プレイヤ内容表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から8のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータに、
前記プレイヤおよび前記他のプレイヤの前記同一属性キャラクタ群消去機能において前記画面から消去された前記同一属性キャラクタ群のキャラクタ数に応じて、前記プレイヤと前記他のプレイヤとのいずれが優勢か否かを判断するための優劣表示子を前記画面に表示する優劣表示子表示機能、
をさらに実現させるための請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数の前記キャラクタを動作させるゲーム装置であって、
前記キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つをランダムに割り当てる属性割当手段と、
前記属性割当手段により前記属性が割り当てられた前記キャラクタが隣接した状態で複数の前記キャラクタを前記画面に表示するキャラクタ表示手段と、
前記画面に表示された複数の前記キャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタを選択キャラクタ群として選択可能にするキャラクタ選択手段と、
前記キャラクタ選択手段により選択された前記選択キャラクタ群を一体回転させるキャラクタ群回転手段と、
前記キャラクタ群回転手段により前記選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数の前記キャラクタそれぞれの前記属性を検知する属性検知手段と、
回転後の前記選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の前記属性を有する複数の隣接したキャラクタを、同一属性キャラクタ群として認識する同一属性キャラクタ群認識手段と、
前記同一属性キャラクタ群認識手段により認識された前記同一属性キャラクタ群を前記画面から消去する同一属性キャラクタ群消去手段と、
前記同一属性キャラクタ群消去手段により消去された前記同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に、前記属性割当手段により前記属性が割り当てられた前記キャラクタを再表示するキャラクタ再表示手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項12】
画面に複数のキャラクタを表示しプレイヤが入力部を操作することにより複数の前記キャラクタを動作させるゲーム方法であって、
前記キャラクタに複数の属性の少なくともいずれか1つをランダムに割り当てる属性割当ステップと、
前記属性割当ステップにより前記属性が割り当てられた前記キャラクタが隣接した状態で複数の前記キャラクタを前記画面に表示するキャラクタ表示ステップと、
前記画面に表示された複数の前記キャラクタのうち少なくとも2つの隣接したキャラクタを選択キャラクタ群として選択可能にするキャラクタ選択ステップと、
前記キャラクタ選択ステップにより選択された前記選択キャラクタ群を一体回転させるキャラクタ群回転ステップと、
前記キャラクタ群回転ステップにより前記選択キャラクタ群を一体回転させた後に、複数の前記キャラクタそれぞれの前記属性を検知する属性検知ステップと、
回転後の前記選択キャラクタ群の少なくとも1つのキャラクタを含み互いに同一の前記属性を有する複数の隣接したキャラクタを、同一属性キャラクタ群として認識する同一属性キャラクタ群認識ステップと、
前記同一属性キャラクタ群認識ステップにより認識された前記同一属性キャラクタ群を前記画面から消去する同一属性キャラクタ群消去ステップと、
前記同一属性キャラクタ群消去ステップにより消去された前記同一属性キャラクタ群の各キャラクタの位置に、前記属性割当ステップにより前記属性が割り当てられた前記キャラクタを再表示するキャラクタ再表示ステップと、
を備えるゲーム方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−87496(P2006−87496A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−273576(P2004−273576)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】