ゲーム成績評価方法及び装置
【課題】 ゲームにより獲得した得点を利用し、ゲーム終了後にプレイヤにさらなる楽しみを与える。
【解決手段】 複数のランクS,AI・・・CIIIを設定し、各ランク毎に1以上のプレイヤからなるチームT1,T2・・・を編成する。各チームは、ランク内でチーム対抗の団体戦を行う。団体戦の結果に基づき、プレイヤのランクが更新される。団体戦の結果を決める元となるチーム成績は、チーム内プレイヤのゲーム成績の累積である。チーム成績の決定及びランクの更新は、所定期間T、例えば1月毎に行う。所定期間Tが経過すると、全プレイヤのランクが更新され、全てのチームが再編成される。弱いプレイヤであっても、本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性があるため、参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【解決手段】 複数のランクS,AI・・・CIIIを設定し、各ランク毎に1以上のプレイヤからなるチームT1,T2・・・を編成する。各チームは、ランク内でチーム対抗の団体戦を行う。団体戦の結果に基づき、プレイヤのランクが更新される。団体戦の結果を決める元となるチーム成績は、チーム内プレイヤのゲーム成績の累積である。チーム成績の決定及びランクの更新は、所定期間T、例えば1月毎に行う。所定期間Tが経過すると、全プレイヤのランクが更新され、全てのチームが再編成される。弱いプレイヤであっても、本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性があるため、参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤがゲームを行い得られたゲーム成績を評価し、評価結果を表示するゲーム成績評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤは、より多くの得点を獲得したり、より難易の高いゲームステージをクリアすることに、参戦意欲をかき立てられる。また、大勢のプレイヤ集団の中でのプレイヤの位置を示すことも、プレイヤの参戦意欲やスキルアップ意欲を刺激する。近年では、ネットワークでゲーム端末装置を接続することにより、プレイヤは得点に基づいて全国的あるいは全世界的な自分の順位を知ることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状では、プレイヤのゲーム成績の全国または店舗内における位置付けを示すランキング表示が一般的に行われている。この表示に基づいて、各プレイヤはランクアップを目指して積極的に参戦することが期待される。しかし、一部の並はずれたプレイヤにとってはともかく、平均的なプレイヤまたはそれ以下のプレイヤにとって、ゲーム成績の絶対評価はむしろ参戦意欲をそがれる要因にもなりかねない。並はずれたプレイヤだけが上位のランクを占めるようになると、その他の多くのプレイヤの面白みをそいでしまい、プレイヤの参戦意欲を刺激するためのランキングが逆効果となる。その一方で、スキルのないプレイヤであっても易々とランクアップできるようでは、スキルの高いプレイヤの参戦意欲をそいでしまう。
【0004】
また、ゲーム終了後に行われるランキング表示は、プレイヤのスキルアップ意欲を刺激するものの、プレイヤに継続意欲を掻き立てるには弱いものがあった。言い換えれば、ランキング表示は、ゲーム成績に基づくプレイヤに対する絶対評価を示しているに過ぎず、ゲームとしての面白みをゲーム終了後に与えるものではない。
そこで、本発明では、ゲーム成績を利用し、ゲーム終了後にいかなるプレイヤにも次回参戦する意欲を与えることができるゲーム成績評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、発明1は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価方法を提供する。この方法は以下のステップを含む。
A:所定のL個のランクを設定するランク設定ステップ、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定ステップ、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成ステップ、
D:所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップ、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定ステップ、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定ステップで再決定された各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成ステップ。
【0006】
例えば、所定期間が1ヶ月、ランクがA,B,Cの3段階の場合を考える。まず、全プレイヤをいずれかのランク、例えばBランクに所属させ、例えば3つのチームT1,T2,T3を編成する。最初の一月が経過した後の成績に基づいて、3つのチームについてランクの更新を行う。更新の結果、チームT1及びそのプレイヤはAランク、チームT2及びそのプレイヤはBランク、チームT3及びそのプレイヤはCランクになったとする。ランク更新後、経過した一月の間に形成されていたチームT1〜T3を解消する。そして、各ランクA,B,Cにおいて、次の一月のための複数のチームをそれぞれ再編成する。次の一月が経過すると、各ランクA,B,C毎にチーム及びそのプレイヤのランクを更新する。ランクの更新後、古いチームを解消し、各ランク毎に新たなチームを再編成する。
【0007】
このようなゲーム成績評価方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にチームメンバーの力量に強弱があっても、強いチームメンバーのチームへの貢献により、弱いチームメンバーも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0008】
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
発明2は、前記発明1において、前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと(D)、前記ランク再決定ステップ(E)と、前記チーム再編成ステップ(F)と、を繰り返す繰り返しステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。
【0009】
所定の期間、例えば一月ごとにランクの見直しを行い、チームを再編成する。つまり、ランクの再決定及びチームの再編成後、一月経過するとチーム成績を評価し、その評価に基づいて再びランクの再決定及びチームの再編成を行う。これを繰り返す。チームの再編成は、ランダムに行っても良いし、各チームの力量が平均化するように行ってもよい。プレイヤのゲーム成績に応じて再編成しても良い。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
【0010】
従って、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てつつ、真の実力者だけがランクアップされることによりスキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
発明3は、前記発明1または2において、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、プレイヤが存在するランク毎に複数個のチームを作成するゲーム成績評価方法を提供する。所定期間における各プレイヤのゲーム成績は、前記チーム再編成ステップで演算される。
【0011】
例えばプレイヤの一月間のゲーム総得点に応じて、各ランクのN個のチームの平均総得点がおおむね同一となるように、各ランク毎にN個のチームを編成することができる。こうすることで、各ランクでのNチームの力量がほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
逆に、ゲームの総得点の順にN個のチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
【0012】
発明4は、前記発明1〜3のいずれかにおいて、記憶ステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。記憶ステップは、前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する。この方法では、前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績はポイントにより表される。また、この方法は、さらにボーナスステップを含む。ボーナスステップでは、あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算する。さらに、ボーナスステップでは、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算する。
【0013】
チームT2のポイントが減ってチームT1のプレイヤのポイントに加算されることにより、結果的にチームT1のポイントもポイントP分増加する。従って、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
発明5は、前記発明4において、前記ボーナスステップが、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくゲーム成績評価方法を提供する。
【0014】
チームT2のポイントは減っても、チームT2の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0015】
発明6は、前記発明1〜5において、前記初期ランク決定ステップは、前記L個のランクのうち最下位のランクに前記複数のプレイヤ全てを所属させるゲーム成績評価方法を提供する。ここで、前記ランク再決定ステップは、前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付ける。さらに、前記チーム再編成ステップは、新たなプレイヤを前記最下位のランクのいずれかのチームに割り当てる。
【0016】
最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中からこのゲーム成績評価方法に参加したプレイヤも、最下位のランクのいずれかのチームに配置される。そこからチームの成績及び各個人のゲーム成績に応じたランクアップが用意されている。従って、競争に公平感があるので、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
発明7は、前記発明1〜6において、表示ステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。表示ステップは、前記所定期間の途中における各チームの成績及び/またはプレイヤのチーム内順位を表示する。
【0017】
チーム間の競争の途中経過を表示することにより、チーム間の対抗意識を刺激し、プレイヤの参戦意欲を高めることができる。また、チーム内におけるプレイヤ自身の順位を表示することにより、プレイヤ個人が評価されていることをプレイヤに認識させ、参戦意欲をさらに高めることができる。
発明8は、前記発明7において、前記表示ステップが、任意のプレイヤのゲーム成績が出るたびに、前記プレイヤのチームの成績の変化を表示するゲーム成績評価方法を提供する。
【0018】
ゲーム終了前後でプレイヤ自身がチームの成績にどのくらい貢献したかを示すことで、プレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。
発明9は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置を提供する。この装置は以下の手段を含む。
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成手段。
【0019】
この装置は、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
発明10は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価プログラムを提供する。このプログラムは、以下の手段としてコンピュータを機能させる。
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成する再編成手段。
【0020】
このプログラムは、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0021】
ゲームを行い獲得した得点を利用し、ゲーム終了後にプレイヤに次回参戦する意欲を与えることができる。また、プレイヤは、チーム対抗による団体戦の面白さと個人戦の面白さとを味わうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
<発明の概要>
本発明に係るゲーム成績評価方法では、ゲームを行うプレイヤについての複数のランクを設定し、各ランク毎に1以上のプレイヤからなる複数のチームを編成する。各チームは、ランク内でチーム対抗の団体戦を行う。団体戦の結果に基づき、チーム及びプレイヤのランクが更新される。団体戦の結果を決める元となるチーム成績は、チーム内プレイヤのゲーム成績の累積である。チーム成績の決定及びランクの更新は、所定期間T、例えば1月毎に行う。所定期間Tが経過すると、全プレイヤのランクが更新され、全てのチームが再編成される。
【0023】
図1(a)は、ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す。初期状態とは、チーム対抗の団体戦が開始される前の状態である。初期状態では、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属する。プレイヤは、ランクCIII内で、N個のチームT1、T2・・・TNに編成される。各チームは、M人のプレイヤから構成されている。
図1(b)は、初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す。各チームの成績に基づいて、ランクCIIIの一部のプレイヤが1つ上のランクCIIにランクアップしたとする。すると、この状態で古いチームは解消され、再度ランクCII、CIIIの各ランク内でプレイヤが複数のチームに再編成される。この図では、各ランクにN個のチームが編成されている。ランクCIIの各チームはY人のプレイヤから構成され、ランクCIIIの各チームはX人のプレイヤから構成されている。
【0024】
この方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にプレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0025】
つまり、チーム戦という一種の団体戦で、スキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
<第1実施形態例>
(1)本実施形態例に係るゲームシステムの構成
図2は、本発明の第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図である。このゲームシステムは、センターサーバ100と複数のゲーム端末装置200a,b…とを含んで構成される。ゲームシステムは、携帯電話150a,b…やパソコン160a,b…をさらに含んでいても良い。ゲーム端末装置200、携帯電話150及びパソコン160は、インターネットなどのネットワーク300を介し、センターサーバ100に接続される。
【0026】
(1−1)センターサーバ
センターサーバ100は、各プレイヤの個人データ及び各チームのチームデータを記憶し、ゲーム端末装置200からの要求に応じて個人データ及びチームデータを要求元に送信する。センターサーバ100は、下記の要素(a)〜(e)を備えている。
(a)CPU101:ROM103またはRAM102に格納されている制御プログラムなどに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM102:制御プログラム、個人データ、チームデータなどを一時的に記憶する。
(c)ROM103:制御プログラムなどを記憶する。
(d)ネットワーク通信部104:ネットワーク300を介し、ゲーム端末装置200、携帯電話150、パソコン160との間でデータの送受信を行う。
(e)データ蓄積部105:ゲーム端末装置200から送信されてくるプレイヤ毎のゲーム成績などの個人データと、チームデータと、を蓄積する。個人データとしては、プレイヤID、パスワードなどの認証情報、所属ランクID、所属チームID、ゲーム成績の累積値、プレイヤの習熟度を表すスキルポイントなどが挙げられる。チームデータとしては、所属ランクIDやチーム成績が一例として挙げられる。
【0027】
(1−2)ゲーム端末装置
図3は、ゲーム端末装置200の構成の一例を示す。ゲーム端末装置200は、チームの成績表示に必要な表示データを、センターサーバ100から取得する。取得したデータに基づいて、チーム対抗の団体戦の結果またはその途中経過が表示される。ゲーム端末装置200は、下記(a)〜(m)の要素を有している。
(a)CPU201:後述するROM203に記憶されている制御プログラムと後述するRAM202に記憶されるゲーム用データなどとに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM202:各種変数やパラメータなどのゲーム用各種データを一時的に記憶する。
(c)ROM203:制御プログラムや各種パラメータ、チーム成績の優劣を表示する表示エリアの形状などを記憶する。
(d)ネットワーク通信部204:ネットワーク300を介し、センターサーバ100とデータの送受信を行い、チームデータや個人データを受信する。
(e)モニタ206:ゲーム画像やプレイヤのゲーム成績、チーム間の優劣などを表示する。
(f)描画処理部205:モニタ206に表示する画像データを生成する。
(g)スピーカ208:ゲーム実行中、デモ画面表示中、ゲーム成績の表示などを行う際に効果音などのサウンドを出力する。
(h)音声再生部207:スピーカ208に出力させるためのサウンドデータを生成する。
(i)入力操作部211:本実施形態例ではギターを模した形状のギターコントローラである。その他ジョイスティックや操作ボタンなどを含んでいてもよい。入力操作部211は、プレイヤの指示入力を受け付ける。
(j)カードリーダ・ライタ212:挿入される磁気カードに対してプレイヤID等のデータの読取や、必要に応じてゲーム成績の書込処理を実行する。
(k)コイン受付部213:挿入されるコインによるクレジットを受け付ける。
(l)外部機器制御部210:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器を制御する。
(m)外部入出力制御部209:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPU201に送出する。
【0028】
(2)ゲーム端末装置の一例
(2−1)ゲーム端末装置の構成
図4は、前記ゲーム端末装置200の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図である。音楽ゲーム装置は、筐体正面にモニタ206が設けられている。また、モニタ206の下部には、スタートボタン等の入力操作部211aが左右にそれぞれ設けられ、その下方に左右2つのコイン受付部213が設けられている。さらに、コイン受付部213の下部には、カードリーダ・ライタ212が設けられている。また、モニタ206の左右両側にはそれぞれ、プレイヤがリズム音の入力を行う入力操作部211としての模擬楽器、すなわちギターコントローラ211bが載置されている。さらに、モニタ206の筐体上部に、演奏曲に対する演出効果を出すためのスピーカ208が配設されている。ギターコントローラ211bを2つ並設しておけば、2人のプレイヤがそれぞれ各ギターコントローラ211bを入力操作して音楽ゲームを行うこともできる。
【0029】
図5はギターコントローラの拡大図である。ギターコントローラ211bは、リズム音の種類を選択する3種類のネックボタンR,G,Bを有している。またギターコントローラ211bは、少なくとも1つのネックボタンにより選択されたリズム音の出力タイミングを決定するピッキング入力手段211b−1を有している。さらにギターコントローラ211bは、ピッキング入力手段211b−1の下方に配設され、リズム音の出力モードを切り換える切換スイッチ211b−2を有している。
【0030】
(2−2)音楽ゲームの実行
上記のように構成されたゲーム端末装置200は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、次のようにしてゲームを行う。プレイヤは、ゲーム端末装置200において自己の所有する磁気カードをカードリーダ・ライタ212に挿入し、コイン受付部213にコインを投入する。ゲーム端末装置200は、カードリーダ・ライタ212に挿入された磁気カードからプレイヤを識別するプレイヤIDを読み取り、パスワードの入力を要求する。入力されたパスワードはセンターサーバ110のデータと照合され、個人認証が行われる。プレイヤによるスタートボタンの操作を受け付けると、CPU201が制御プログラムを実行し、ゲームが開始される。
【0031】
(2−3)音楽ゲームの概要
次に、図4〜図6を用い、ゲーム端末装置200で行われる音楽ゲームの概要について説明する。図6は、モニタ206に示される画面223の一例である。このゲームでは、各演奏曲(BGM)に対応したリズム音毎の操作タイミングを示すノーツ224が、図6に示すように、リズム音別にノーツ表示部221に示される。ノーツ224は、ノーツ表示部221の基準線222に向かう方向に(図6中矢印C方向)、各演奏曲の進行に伴いリズム音毎に独立に順次移動する。ノーツ224と基準線222とが一致したときが、プレイヤがピッキング入力手段211b−1を操作するべき操作タイミングである。プレイヤは、このノーツ224の位置を確認しつつ、リズム音に合わせて、一方の手でネックボタンR,G,Bを操作し、かつもう一方の手でピッキング入力手段211b−1及び切換スイッチ211b−2を操作し、操作信号を入力する。CPU201は、操作タイミングと操作信号の入力タイミングとのずれを監視している。CPU201は、ずれの大小に応じて、“Perfect”、“Great”、“Good”、“Miss”を、ノーツ画面223に表示する。また、CPU201は、“Miss”の発生間隔に応じてゲームポイントを計算する。さらに、CPU201は、“Perfect”の発生数に応じた特別のポイント(以下、ボーナスポイントという)を演算してもよい。CPU201は、ゲーム終了後、プレイヤ毎に獲得したゲームポイントをモニタ206に表示させる。また、CPU201は、ゲームポイントやボーナスポイントの移動の指示を含むゲーム終了通知を、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信する。
【0032】
(3)ゲーム成績の評価
次に、前述の音楽ゲームに本発明を適用した場合のゲーム成績の評価について説明する。
(3−1)センターサーバ及びゲーム端末装置の機能構成
図7は、センターサーバ100のCPU101の機能構成を示す説明図である。CPU101は、ランク設定手段111(ランク設定ステップに対応)、初期ランク決定手段112(初期ランク決定ステップに対応)、ランク再決定手段113(ランク再決定ステップに対応)、チーム編成手段114(チーム編成手段にステップ)、チーム再編成手段(チーム再編成ステップに対応)、チーム成績演算手段116(チーム成績演算ステップに対応)、記憶手段117(記憶ステップに対応)及び好ましくはボーナス手段118(ボーナスステップに対応)を有している。
【0033】
図8は、ゲーム端末装置200のCPU201の機能構成を示す説明図である。CPU201は、ゲーム実行手段211及び表示手段212を含んでいる。CPU201は、好ましくはアイテム管理手段213を含む。
(3−2)センターサーバに設けられた各手段の機能
(3−2−1)記憶手段
記憶手段117は、個人データ及びチームデータを記憶する。図9(a)は、記憶されている個人データの概念説明図である。個人データは、所定期間T中(例えば1ヶ月)に各プレイヤが獲得したゲームポイントの累積値(以下、累積ゲームポイントという)を含む。この例では、個人データは、プレイヤID、所属ランクID、所属チームID及び累積ゲームポイントを、1レコードに含む(その他、所属地域、メールアドレス等も可)。プレイヤIDは、センターサーバ100に登録されているプレイヤを特定する識別子である。所属ランクIDは、プレイヤが属するランクのIDである(詳細は後述の(3−2−2)を参照)。所属チームIDは、プレイヤが属するチームのIDである。チームIDは、各ランク内でチームを特定する識別子である(詳細は後述の(3−2−3)を参照)。
【0034】
図9(b)は、記憶手段117に記憶されているチームデータの概念説明図である。チームデータは、所定期間T中の任意の時点における各チームの成績を少なくとも含む。この例では、チームの成績は、各チームに属するプレイヤの累積ゲームポイントを総合したポイントで表される。以下、チームの成績をチームポイントという。本実施形態例では、チームデータは、ランクID、チームID、チームポイント及びプレイヤ人数を、1レコードに含む。
【0035】
(3−2−2)ランク設定手段
ランク設定手段111は、所定のL個(L≧2、整数)のランクを設定する。より具体的には、ランク設定手段111は、各ランクを識別するランクIDを記憶する。本実施形態例では、一例として、10ランクが設定されている場合を考える。各ランクは、上位のランクから順に、S、AI、AII、AIII、BI、BII、BIII、CI、CII、CIIIのランクIDで識別される。
【0036】
(3−2−3)初期ランク決定手段
初期ランク決定手段112は、複数のプレイヤのそれぞれを、前記10個のランクのいずれかに所属させる。
初期ランク決定手段112は、初期状態においては、前記10個のランクのうち最下位のランクCIIIに全てのプレイヤを所属させる。また、初期ランク決定手段112は、所定期間Tの経過途中における新たなプレイヤの参加を受け付け、新たなプレイヤを最下位のランクCIIIのいずれかのチームに割り当てる。つまり、最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中から本ゲームシステムに参加したプレイヤも、最下位のランクCIIIのいずれかのチームに配置される。最下位のランクCIIIからのランクアップの道が、チームの成績及び各個人のゲーム成績に応じて用意されている。従って、競争に公平感があり、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
【0037】
(3−2−4)ランク再決定手段
ランク再決定手段113は、チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを更新する。この機能により、データ蓄積部105内の個人データの書き換えが実行される。個人データの書き換えについては、「(3−2−6)チーム再編成手段」においてまとめて説明する。
【0038】
初期ランク決定手段112によりひとたび全プレイヤのランクが決まった後、ランク再決定手段113は所定期間Tが経過する毎にプレイヤのランクの更新を行う。具体的には、ランク再決定手段113は、各チームの現在のランクそれぞれを基準として、プレイヤのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを、各チームのチームポイントに基づいて判断する。さらに、ランク再決定手段113は、前記判断に基づいて、各チームに属するプレイヤのランクを再度決定する。
【0039】
ランクの更新は、例えば同一ランク内でのチームポイントにより決まるチーム順位に基づいて行うことができる。具体的には、上位のチームに属するプレイヤをランクアップし、下位のチームに属するプレイヤをランクダウンし、その他のチームに属するプレイヤのランクをそのままにすることが挙げられる。本実施形態例では、説明を容易にするために、各ランク内で1位のチームのプレイヤを1つランクアップし、最下位のチームのプレイヤを1つランクダウンし、その他のチームのプレイヤのランクをそのままとする。
【0040】
図10(a)は、ランク再決定の概念説明図である。この図は、初期ランク決定手段112により初期に設定されたランクが、初めてランク再決定手段113により更新される場合を示す。図10(a)は、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属していることを示す。全プレイヤは、この例では5つのチームT1〜T5に編成されている。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、T1,T2,T3,T4,T5であったとする。この場合、ランク再決定手段113は、例えば1位のチームT1のプレイヤをランクCIIにランクアップする。一方、残りのチームT2〜T4のプレイヤを、現状のランクCIIIに残す。さらに、5位のチームT5のプレイヤをランクダウンしようとし、現状のランクが最下位のランクなので、結果的に現状のランクCIIIに残す。その後、図10(b)に示すように、ランクCIIに5つのチームT1’〜T5’が、ランクCIIIに5つのチームT6’〜T10’が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0041】
図11(a)は、前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図である。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、ランクCIIに於いてT1’,T2’,T3’,T4’,T5’、ランクCIIIに於いてT6’,T7’,T8’,T9’,T10’であったとする。各ランクにおいて、1位のチーム及び5位のチームに属するプレイヤのランクが変化し、2位〜4位のチームのプレイヤのランクはそのままとなる。その結果、ランクCIには、チームT1’のプレイヤが属するようになる。またランクCIIには、チームT2’〜T4’,T6’のプレイヤが属するようになる。ランクCIIIには、チームT5’,T7’〜T10’のプレイヤが属するようになる。その後、図11(b)に示すように、ランクCIに5つのチームT1”〜T5”が、ランクCIIに5つのチームT6”〜T10”が、ランクCIIIに5つのチームT11”〜T15”が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0042】
ランクの更新方法はここに記載した例に限定されない。例えば、1位のチームを2ランクアップし、2位のチームを1ランクアップし、3位のチームをそのままのランクにし、4位のチームを1ランクダウンし、5位のチームを2ランクダウンすることもできる。また、ランク内の順位ではなく、チームポイントの偏差に基づいてランクを更新することもできる。
【0043】
(3−2−5)チーム編成手段
チーム編成手段114は、初期ランク決定手段112が決定したプレイヤのランクに基づいてチームを編成する。より具体的には、チーム編成手段114は、初期状態において初期ランク決定手段112が全てのプレイヤを最下位のランクに所属させた後、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームを最下位のランク内で編成する。前記図10(a)は、チーム編成手段114が、最下位のランクCIIIのプレイヤを所定数のチーム、ここでは5つのチームに編成することを示している。
【0044】
初期状態でプレイヤをグループ化する方法は、例えば次のような方法がある。例えばプレイヤが挿入した磁気カードから読み込んだプレイヤIDに基づいてプレイヤを組み合わせることにより、チームが編成される。このようにプレイヤを任意に組み合わせてチームを作成することで、チーム間の強弱をならすことができる。複数種類の磁気カードがある場合には、磁気カードの種類毎にプレイヤをチーム分けしても良い。
【0045】
(3−2−6)チーム再編成手段
チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が更新したプレイヤのランクに基づいて、プレイヤからなるチームを再編成する。この機能により、データ蓄積部105の個人データ及びチームデータの書き換えが実行される。
具体的には、チーム再編成手段115は、所定期間Tが経過する度に、プレイヤが存在する各ランク毎に複数のチームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は、全て同じでもよいし違っていても良い。チームの再編成は、ランク再決定手段113が所定期間T経過毎に全てのプレイヤのランクを更新した後に行う。再編成されるチームは、少なくとも1人のプレイヤを含む。チームの再編成を行う前に、チーム再編成手段115は、プレイヤが存在する各ランク内において全てのチームを解消する。言い換えれば、過去の所定期間Tにおける全チームを各ランク毎に解消する。その後、チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が決定した各プレイヤの新たなランクに基づき、チームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は予め決めておく。この実施形態例では、説明を容易にするため、各ランクにおいて5チームが編成される場合を例にとる。もちろん、チーム数はランクにより異なっていても良い。
【0046】
前記図10(b)及び図11(b)は、ランクの更新後にチーム再編成手段115がチームを再編成することを示す概念説明図である。図10(b)は、ランクCIIにランクアップした旧チームT1のプレイヤを、5つの新チームT1’〜T5’に再編成することを示す。また、ランクCIIIに残った旧チームT2〜T5のプレイヤを、5つの新チームT6’〜T10’に再編成することを示す。同様に、図11(b)は、ランクCIにランクアップした旧チームT1’のプレイヤを、5つの新チームT1”〜T5”に再編成することを示す。また、ランクCIIに所属することになった旧チームT2’、T3’、T4’、T6’のプレイヤを、5つの新チームT6”〜T10”に再編成することを示す。さらに、ランクCIIIに所属することになった旧チームT5’、T7’〜T10’のプレイヤを、5つの新チームT11”〜T15”に再編成することを示す。
【0047】
チームの再編成においてプレイヤをグループ化する方法の1つとしては、所定期間Tにおける各プレイヤの累積ゲームポイントに基づいて行う方法が挙げられる。例えばこれから編成しようとするチームの総得点が同一ランク内でおおむね同一となるように、新たなチームを編成することが挙げられる。ここで、チームの総得点は、チーム内プレイヤの過去の所定期間Tの間の累積ゲームポイントの総和として算出することができる。こうすることで、各ランクでのチームの力量が互いにほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
【0048】
逆に、累積ゲームポイントの高い順にプレイヤをグルーピングしてチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
[個人データの書き換え]
ランク再決定手段113及びチーム再編成手段115は、データ蓄積部105の個人データを書き換える。言い換えれば、ランクの再決定やチームの再編成により、個人データにおける所属ランクIDや所属チームIDが更新される。
【0049】
図12及び図13は、データ蓄積部105の個人データの書き換え方法を示す説明図である。個人データの書き換えにはバッファが用いられる。既に経過した期間での所属ランクIDや所属チームIDと、新たに決定した所属ランクIDや所属チームIDとが混同するのを防ぐためである。バッファは、例えばセンターサーバ100のRAM102中に形成することができる。
【0050】
図12に示すように、所定期間Tが経過すると、ランク再決定手段113は、任意の1つのランクを処理対象ランクとし、そのランクに属するその時点での個人データ(古い個人データ)を読み出してバッファにコピーする。図13(a)は、古い個人データのコピー及びランク更新フラグを記憶したバッファの中身の概念説明図である。ランク更新フラグが“OFF”であればランクが更新されていないことを、“ON”であればランクが更新されていることを示す。説明を容易にするため、ここでは1つのレコードだけを図示しているが、少なくとも処理対象ランクに属する全プレイヤの個人データがバッファにコピーされている。
【0051】
さらに、ランク再決定手段113は、チームデータを参照して各ランク内での各チームの順位を決定する。決定したランク内チーム順位に基づいて、処理対象ランクの各チームのプレイヤの新たなランクを決定する。決定した新ランクのIDは、図12に示すようにバッファに書き込まれる。また新たな所属ランクIDが書き込まれたレコード中のランク更新フラグは“ON”に更新される。図13(b)は、ランクが更新された個人データのレコードの一例である。
【0052】
ランク再決定手段113は、古い個人データのコピー及びバッファ中の所属ランクIDの書き換え処理を、各ランク毎に繰り返し、全てのランクについて行う。これにより、バッファ中には全プレイヤの個人データがコピーされており、しかもその中の所属ランクIDは全プレイヤについて更新されている状態になる。
その後、チーム再編成手段115は、図12に示すように、バッファ中の所属チームIDを全てのプレイヤについてクリアする。図13(c)は、バッファ中の所属チームIDがクリアされた状態を示す。これにより、既に経過した過去の所定期間Tでのチームが消滅する。
【0053】
さらにチーム再編成手段115は、各ランク毎にプレイヤを複数のチームに編成し、図12に示すように新たな所属チームIDをバッファ中に書き込む。図13(d)は、バッファ中に新たな所属チームIDが書き込まれた状態を示す。
最後にチーム再編成手段115は、図12に示すように、ランク更新フラグ以外のバッファ中のデータを、データ蓄積部105内の個人データに上書きする。これにより、個人データ中の所属ランクID及びチームIDが書き換わる。
【0054】
[チームデータの書き換え]
チーム再編成手段115は、個人データの書き換え後、更新された個人データに基づいてチームデータを更新する。具体的には、チーム再編成手段115は、更新された個人データを参照して全てのランクID及びチームIDを抽出する。また、チーム再編成手段115は、各チームに所属するプレイヤの人数及びチームポイントを、ランクID及びチームIDをキーに演算する。演算結果は、前記図9(b)に示すように、チームデータとして、ランクID及びチームIDと対応付けてデータ記憶部105に格納される。
【0055】
(3−2−7)チーム成績演算手段
チーム成績演算手段116は、所定期間T中の任意の時点でゲーム端末装置200からゲーム終了通知を受信し、個人データの更新を行う。ゲーム終了通知には、プレイヤが獲得したゲームポイント及びプレイヤIDが含まれる。すなわち、チーム成績演算手段116は、受信したプレイヤIDをキーに個人データの処理対象レコードを特定し、受信したゲームポイントをそのレコード中の累積ゲームポイントに加算する。
【0056】
また、チーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいてチームデータを更新する。すなわち、チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに対応するランクID及びチームIDを個人データから読み出し、これらを含む処理対象レコードをチームデータから特定する。特定したレコードのチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される。これにより、プレイヤがゲームを終了するたびに、そのプレイヤが属するチームのチームポイントに、プレイヤが獲得したゲームポイントが加算される。
【0057】
(3−2−8)ボーナス手段
ボーナス手段118は、チーム間でチームポイントの移動を行う。チームポイントの移動は、ゲーム端末装置200からのゲーム終了通知に含まれる指示に基づいて行う。ゲーム終了通知には、例えば次のような指示が含まれることがある。「ランクID“CIII”のチームT3からチームT1に、ボーナスポイント500を移動。」前述したように、ボーナスポイントは、ゲーム中にゲーム端末装置200で演算される。このような指示が含まれている場合、ボーナス手段118は、指定されたチームT3のチームポイントからボーナスポイントを減算する。また、指定されたチームT1のチームポイントに、ボーナスポイントを加算する。このようにチーム間でポイントを移動することにより、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
【0058】
また、ボーナス手段118は、ゲームを行ったプレイヤ自身の累積ゲームポイントにボーナスポイントを加算することにより、個人データを更新してもよい。
なお、チームポイントからボーナスポイントを奪われたチームT3のプレイヤの累積ゲームポイントからボーナスポイントを減算することは行わないことが好ましい。すなわち、チームT3のチームポイントは減っても、チームT3の各プレイヤの累積ゲームポイントは減らないことが好ましい。こうすることで、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に完全に依存するようになる。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0059】
(3−3)ゲーム端末装置に設けられた各手段の機能
(3−3−1)ゲーム実行手段
ゲーム実行手段211は、ゲーム端末装置200に設けられる。ゲーム実行手段211は、例えば前記音楽ゲームなど各種ゲームを実行する。さらに、音楽ゲームの実行が終了すると、ゲーム成績に基づくチーム対抗団体戦の途中経過の表示を行うための制御プログラムの実行を開始する。
【0060】
(3−3−2)アイテム管理手段
アイテム管理手段213は、この例ではゲーム端末装置200に設けているが、センターサーバ100に設けることもできる。アイテム管理手段213は、1以上のランクに少なくとも1つのアイテムを割り当てる。そして、アイテム管理手段213は、そのランクに所属するプレイヤにそのアイテムを提供する。つまり、そのランクに所属するプレイヤがそのアイテムを取得することができる。アイテムを獲得することにより、プレイヤは例えば通常のゲーム画面に表示される曲以外のおまけの曲が表示されそれを選択・演奏する権利を与えられたり、携帯電話の着信メロディーを取得することができる。
【0061】
アイテム管理手段213は、ランクの更新などによりプレイヤが新たにアイテムを獲得した場合には、ネットワーク通信部204を介し、プレイヤの携帯電話150やパソコン160にその情報を通知してもよい。通知されたプレイヤは例えば着メロをダウンロードする権限が与えられる。よって、通知を受けたプレイヤのゲームに参加する意欲を増加させることができる。
【0062】
(3−3−3)表示手段
表示手段212は、ゲーム端末装置200に設けられる。表示手段212は、ゲーム終了通知に応答して送信されるセンターサーバ100からの表示データを受信すると、チーム戦の状況表示を行う。すなわち、各ランク内での各チームの成績やプレイヤのチーム内順位などを表示する。センターサーバ100から受信する表示データには、プレイヤと同じランク内の各チームのチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内人数などが含まれている。
【0063】
図14は、表示手段212が表示する画面例である。この例では、ランクCIIIの5つのチームT1〜T5のチームポイントの差異が棒グラフで表示されている。また、チームT3に属するプレイヤが獲得したゲームポイントが、エリアA3により表示されている。ゲーム終了前後でプレイヤ自身がチームの成績にどのくらい貢献したかを示すことで、プレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。さらに、チームT3のチームポイントに加算されたボーナスポイントが、エリアA2により表示されている。一方、チームT1のチームポイントから減算されたボーナスポイントが、エリアA1により表示されている。このように、同一ランク内でのチーム間の競争の途中経過を表示することにより、チーム間の対抗意識を刺激し、プレイヤの参戦意欲を高めることができる。
【0064】
なお、前記「(3−2−8)ボーナス手段」でも述べたように、チームT1のチームポイントは減っても、チームT1内の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0065】
さらに、表示手段212は、チーム内の人数とプレイヤのチーム内順位とを表示することができる。チーム内におけるプレイヤ自身の順位を表示することにより、プレイヤ個人が評価されていることをプレイヤに認識させ、参戦意欲をさらに高めることができる。
なお、図14に示すチーム対抗団体戦の表示形態は一例であり、これに限定されない。例えば棒グラフではなく折れ線グラフや円グラフなど他の形態のグラフであっても良いし、3次元的な表示形態であっても良い。
【0066】
(4)処理の流れ
(4−1)センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れ
次に図15を用い、センターサーバ100とゲーム端末装置200との間の処理の流れの一例について説明する。
まず、各ゲーム端末装置200のゲーム実行手段211は、プレイヤから受け付けた磁気カードからプレイヤIDを読み込み、プレイヤからパスワードを受け付け、プレイヤIDとパスワードとをセンターサーバ100に送信する(#1)。なお、認証情報は、プレイヤIDやパスワードに限定されない。
【0067】
センターサーバ100のCPU101は、受信したプレイヤID及びパスワードの組み合わせに基づいてプレイヤを認証し、認証結果をゲーム端末装置200に送信する(#2)。また、CPU101は、プレイヤを認証する場合、プレイヤの所属ランクID及びチームIDをゲーム端末装置200に通知する。
認証結果を受信したゲーム実行手段211は、認証された場合、プレイヤからスタートボタンによるゲームの開始命令を受け付ける。その後、ゲーム実行手段211は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、ゲームの終了までゲームを実行する(#3、#4、#5)。認証されなかった場合、ゲーム実行手段211は、再度カードの読み込みやパスワードの入力受付を行う(#3、#1)。
【0068】
ゲームが終了すると、ゲーム実行手段211は、終了したゲームの成績を示すゲームポイントやプレイヤに付与するボーナスポイントを決定する。また、ゲーム実行手段211は、ゲームの終了後にルーレットなどの抽選を行う場合もある。抽選の結果、例えば「チームT3からチームT1にボーナスポイント500点を移動する」ことが決まる。ゲームポイント及び抽選結果は、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信される(ゲーム終了通知)(#6)。
【0069】
センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、個人データの更新を行う。センターサーバ100のチーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいて、個人データの累積ゲームポイントを更新する(#7)。個人データ中の更新対象のレコードは、プレイヤIDで特定される。また、ボーナス手段118は、ボーナスポイントをプレイヤの累積ゲームポイントに加算する(#7)。
【0070】
さらに、センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、チームデータの更新を行う。チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに基づいてランクID及びチームIDを個人データから読み出す。読み出したランクID及びチームIDに対応するチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される(#8)。ボーナス手段118は、受信した抽選結果に基づいて、チームポイントの更新を行う(#8)。
【0071】
チーム成績演算手段116は、個人データやチームデータの更新に加え、プレイヤIDに基づいて、今の時点でのプレイヤのチーム内順位を演算することができる(#9)。
チーム成績演算手段116は、ゲーム端末装置200での表示用データを、ゲーム端末装置200に送信する(#10)。表示用データとは、例えば、プレイヤが属するランク内の各チームの最新のチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内プレイヤ人数である。
【0072】
表示用データを受信したゲーム端末装置200の表示手段212は、受信したデータに基づく表示を行う(#11)。これにより、ゲーム端末装置200は、図14に例示する画面を表示する。
(4−2)チーム編成処理
図16は、センターサーバ100が行うチーム編成処理の流れの一例を示すフローチャートである。チーム編成処理は、初期設定処理、ランク再決定処理及びチーム再編成処理の3段階に大別できる。説明を容易にするため、以下の処理では各ランクにおいて同一数のチームを編成する場合を例にとっている。
【0073】
[初期設定処理]
ステップS1:センターサーバ100のランクは、予め複数のランクS〜CIIIを設定し、記憶している。初期ランク決定手段112は、最下位のランクCIIIに、全てのプレイヤを所属させる。言い換えれば、初期ランク決定手段112は、個人データ中の全ランクに、「CIII」を書き込む。
【0074】
ステップS2:チーム編成手段114は、最下位のランクCIIIに属するプレイヤを、複数個のチームに分割する。
[ランク再決定処理]
ステップS3:ランク再決定手段113は、前回のチーム編成から所定期間Tが経過するのを監視し、経過するたびにステップS4〜S7の処理を実行する。ステップS4〜S7では、各ランク内のチーム順位に従い、プレイヤのランクを更新する処理が行われる。
【0075】
ステップS4:ランク再決定手段113は、処理対象のランクを特定する。
ステップS5:ランク再決定手段113は、処理対象のランク内の各チームのチームポイントに基づいてチーム順位を決定する。例えば処理対象のランクがCIIIであれば、ランクCIII内のチームT1〜T5の順位を、チームポイントの多い順に決定する。
ステップS6:ランク再決定手段113は、チーム順位に従い、各チームに属するプレイヤのランクの更新を行う。
【0076】
ステップS7:ランク再決定手段113は、全てのランクについてプレイヤのランクを更新したか否かを判断する。“Yes”と判断するとステップS8に移行する。“No”と判断すると、再びステップS4に戻り、前記の処理を繰り返す。
[チーム再編成処理]
ステップS8〜S10では、全てのプレイヤのランクが更新された後に、各ランクでチームが再編成される。
【0077】
ステップS8:チーム再編成手段115は、存在していたチームを解消し、処理対象のランクを特定する。
ステップS9:チーム再編成手段115は、処理対象のランクに属する全プレイヤを、N個の新たなチームに再編成する。
ステップS10:チーム再編成手段115は、全てのランクについて、チームの再編成が終了したか否かを判断する。“Yes”と判断すると、個人データ及びチームデータを書き換えて前記ステップS3に戻り、期間Tの経過を待機する。“No”と判断すると、ステップS8に戻り、前述の処理を繰り返す。
【0078】
ステップS8〜S10の処理により、各ランクにおいて新たなN個のチームが再編成される。
(5)効果
プレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0079】
しかも、所定の期間ごとにプレイヤのランクの見直しを行い、チームを再編成する。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。さらに、真の実力者だけがランクアップされることにより、スキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
【0080】
<その他の実施形態例>
(A)前記第1実施形態例では、ゲーム端末装置200におけるゲーム終了時に、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新している。しかし、センターサーバ100の負担を軽減するために、センターサーバ100におけるゲームポイントやチームポイントの更新を、所定期間T2(T2<T)毎に行うこともできる。この場合は、ゲーム端末装置200は、ゲームポイント・抽選結果・プレイヤIDを対応付けて、所定期間T2、例えば1日分記憶しておく。そして、24時間毎に、記憶しているデータをセンターサーバ100に送信する。センターサーバ100では、受信したデータに基づいて、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新すればよい。このようにすることで、複数のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知を受信するセンターサーバ100の演算の負担を軽減することができる。
【0081】
なお、この場合のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知には、ゲームが終了したことを示すメッセージ及びプレイヤIDが含まれていればよい。さらに、そのゲーム終了通知を受信したセンターサーバ100は、その時点で最新のチームデータ及び個人データに基づいて、表示用データを通知すればよい。より詳しくは、ゲームを終了したプレイヤが属するランク内のチームのチームポイントが、チームデータから読み出される。また、そのプレイヤのチーム内順位が、その時点でのゲームポイントに基づいて演算される。読み出されたまたは演算されたデータは、ゲーム終了通知に応答してセンターサーバ100からゲーム端末装置200に送信される。
【0082】
(B)前記第1実施形態では、各ランクで編成されるチーム数は同一であるが、チーム数はランク毎に異なっていてもよい。その場合、各ランクのチーム数は、予めランク設定手段111が決定・記憶しておくとよい。
(C)上記の方法をコンピュータ上で実行するためのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、プログラムは、ダウンロード可能なものであっても良い。記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。表示用演算は端末で行ったが、センターサーバで行い、関係する全端末に表示データを一括配信してもよい。この場合、進行地点演算もセンターサーバで行う。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係るゲーム成績評価方法を用いれば、プレイヤはゲームにより獲得した得点に応じて表示エリア内に獲得エリアを獲得することができる。よって、ゲーム自体を楽しむのみならずゲーム終了後においても、分割エリアを獲得する面白みを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】チームの生成及びランクの更新の説明図(a)ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す説明図(b)初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す説明図
【図2】第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図
【図3】ゲーム端末装置の構成図
【図4】ゲーム端末装置の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図。
【図5】ギターコントローラの拡大図
【図6】モニタに示される画面の一例
【図7】センターサーバのCPUの機能構成を示す説明図
【図8】ゲーム端末装置のCPUの機能構成を示す説明図
【図9】(a)個人データの概念説明図(b)チームデータの概念説明図
【図10】(a)初期に設定されたランクが始めて更新される場合のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図11】(a)前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図12】ランク決定手段及びチーム編成手段による個人データの書き換え方法を示す説明図
【図13】ランク決定手段及びチーム編成手段によるバッファ内の個人データの変化を示す説明図
【図14】ゲーム端末装置で表示されるチーム対抗団体戦の状況を示す画面例
【図15】センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れの一例を示す説明図
【図16】チーム編成処理の流れの一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0085】
100:センターサーバ
101:CPU
102:RAM
103:ROM
105:データ蓄積部
200:ゲーム端末装置
201:CPU
202:RAM
203:ROM
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤがゲームを行い得られたゲーム成績を評価し、評価結果を表示するゲーム成績評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤは、より多くの得点を獲得したり、より難易の高いゲームステージをクリアすることに、参戦意欲をかき立てられる。また、大勢のプレイヤ集団の中でのプレイヤの位置を示すことも、プレイヤの参戦意欲やスキルアップ意欲を刺激する。近年では、ネットワークでゲーム端末装置を接続することにより、プレイヤは得点に基づいて全国的あるいは全世界的な自分の順位を知ることができる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−51523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状では、プレイヤのゲーム成績の全国または店舗内における位置付けを示すランキング表示が一般的に行われている。この表示に基づいて、各プレイヤはランクアップを目指して積極的に参戦することが期待される。しかし、一部の並はずれたプレイヤにとってはともかく、平均的なプレイヤまたはそれ以下のプレイヤにとって、ゲーム成績の絶対評価はむしろ参戦意欲をそがれる要因にもなりかねない。並はずれたプレイヤだけが上位のランクを占めるようになると、その他の多くのプレイヤの面白みをそいでしまい、プレイヤの参戦意欲を刺激するためのランキングが逆効果となる。その一方で、スキルのないプレイヤであっても易々とランクアップできるようでは、スキルの高いプレイヤの参戦意欲をそいでしまう。
【0004】
また、ゲーム終了後に行われるランキング表示は、プレイヤのスキルアップ意欲を刺激するものの、プレイヤに継続意欲を掻き立てるには弱いものがあった。言い換えれば、ランキング表示は、ゲーム成績に基づくプレイヤに対する絶対評価を示しているに過ぎず、ゲームとしての面白みをゲーム終了後に与えるものではない。
そこで、本発明では、ゲーム成績を利用し、ゲーム終了後にいかなるプレイヤにも次回参戦する意欲を与えることができるゲーム成績評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、発明1は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価方法を提供する。この方法は以下のステップを含む。
・所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶ステップ、
・プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶ステップ、
・前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定ステップ、
・所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成ステップ、
・所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップ、
・各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定ステップ、
・全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成ステップ。
【0006】
例えば、所定期間が1ヶ月、ランクがA,B,Cの3段階の場合を考える。まず、全プレイヤをいずれかのランク、例えばBランクに所属させ、例えば3つのチームT1,T2,T3を編成する。最初の一月が経過した後の成績に基づいて、3つのチームについてランクの更新を行う。更新の結果、チームT1及びそのプレイヤはAランク、チームT2及びそのプレイヤはBランク、チームT3及びそのプレイヤはCランクになったとする。ランク更新後、経過した一月の間に形成されていたチームT1〜T3を解消する。そして、各ランクA,B,Cにおいて、次の一月のための複数のチームをそれぞれ再編成する。次の一月が経過すると、各ランクA,B,C毎にチーム及びそのプレイヤのランクを更新する。ランクの更新後、古いチームを解消し、各ランク毎に新たなチームを再編成する。
【0007】
このようなゲーム成績評価方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にチームメンバーの力量に強弱があっても、強いチームメンバーのチームへの貢献により、弱いチームメンバーも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0008】
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
発明2は、前記発明1において、前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと、前記ランク再決定ステップと、前記チーム再編成ステップと、を繰り返す繰り返しステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。
【0009】
所定の期間、例えば一月ごとにランクの見直しを行い、チームを再編成する。つまり、ランクの再決定及びチームの再編成後、一月経過するとチーム成績を評価し、その評価に基づいて再びランクの再決定及びチームの再編成を行う。これを繰り返す。チームの再編成は、ランダムに行っても良いし、各チームの力量が平均化するように行ってもよい。プレイヤのゲーム成績に応じて再編成しても良い。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
【0010】
従って、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てつつ、真の実力者だけがランクアップされることによりスキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
発明3は、前記発明1または2において、前記チーム再編成ステップが、前記チーム成績演算ステップで演算した、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、チーム識別子と各プレイヤ識別子との対応付けを決定するゲーム成績評価方法を提供する。
【0011】
例えばプレイヤの一月間のゲーム総得点に応じて、各ランクのN個のチームの平均総得点がおおむね同一となるように、各ランク毎にN個のチームを編成することができる。こうすることで、各ランクでのNチームの力量がほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
逆に、ゲームの総得点の順にN個のチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
【0012】
発明4は、前記発明1〜3のいずれかにおいて、記憶ステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。記憶ステップは、前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する。この方法では、前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績をポイントにより演算する。また、この方法は、さらにボーナスステップを含む。ボーナスステップでは、あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算する。さらに、ボーナスステップでは、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算する。
【0013】
チームT2のポイントが減ってチームT1のプレイヤのポイントに加算されることにより、結果的にチームT1のポイントもポイントP分増加する。従って、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
発明5は、前記発明4において、前記ボーナスステップが、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくゲーム成績評価方法を提供する。
【0014】
チームT2のポイントは減っても、チームT2の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0015】
発明6は、前記発明1〜5において、前記初期ランク決定ステップは、前記L個のランクのうち最下位のランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるゲーム成績評価方法を提供する。また、前記初期ランク決定ステップは、前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付け、前記最下位のランクのランク識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のそれぞれに対応付けられたチーム識別子のいずれかと、新たなプレイヤのプレイヤ識別子と、を対応付ける。
【0016】
最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中からこのゲーム成績評価方法に参加したプレイヤも、最下位のランクのいずれかのチームに配置される。そこからチームの成績及び各個人のゲーム成績に応じたランクアップが用意されている。従って、競争に公平感があるので、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
発明7は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置を提供する。この装置は以下の手段を含む。
・所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段、
・プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段、
・前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段、
・所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段、
・所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
・各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段、
・全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段。
【0017】
この装置は、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
発明8は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価プログラムを提供する。このプログラムは、以下の手段として前記コンピュータを機能させる。
・所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段、
・プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段、
・前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段、
・所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段、
・所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
・各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段、
・全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段。
【0018】
このプログラムは、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0019】
ゲームを行い獲得した得点を利用し、ゲーム終了後にプレイヤに次回参戦する意欲を与えることができる。また、プレイヤは、チーム対抗による団体戦の面白さと個人戦の面白さとを味わうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
<発明の概要>
本発明に係るゲーム成績評価方法では、ゲームを行うプレイヤについての複数のランクを設定し、各ランク毎に1以上のプレイヤからなる複数のチームを編成する。各チームは、ランク内でチーム対抗の団体戦を行う。団体戦の結果に基づき、チーム及びプレイヤのランクが更新される。団体戦の結果を決める元となるチーム成績は、チーム内プレイヤのゲーム成績の累積である。チーム成績の決定及びランクの更新は、所定期間T、例えば1月毎に行う。所定期間Tが経過すると、全プレイヤのランクが更新され、全てのチームが再編成される。
【0021】
図1(a)は、ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す。初期状態とは、チーム対抗の団体戦が開始される前の状態である。初期状態では、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属する。プレイヤは、ランクCIII内で、N個のチームT1、T2・・・TNに編成される。各チームは、M人のプレイヤから構成されている。
図1(b)は、初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す。各チームの成績に基づいて、ランクCIIIの一部のプレイヤが1つ上のランクCIIにランクアップしたとする。すると、この状態で古いチームは解消され、再度ランクCII、CIIIの各ランク内でプレイヤが複数のチームに再編成される。この図では、各ランクにN個のチームが編成されている。ランクCIIの各チームはY人のプレイヤから構成され、ランクCIIIの各チームはX人のプレイヤから構成されている。
【0022】
この方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にプレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0023】
つまり、チーム戦という一種の団体戦で、スキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
<第1実施形態例>
(1)本実施形態例に係るゲームシステムの構成
図2は、本発明の第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図である。このゲームシステムは、センターサーバ100と複数のゲーム端末装置200a,b…とを含んで構成される。ゲームシステムは、携帯電話150a,b…やパソコン160a,b…をさらに含んでいても良い。ゲーム端末装置200、携帯電話150及びパソコン160は、インターネットなどのネットワーク300を介し、センターサーバ100に接続される。
【0024】
(1−1)センターサーバ
センターサーバ100は、各プレイヤの個人データ及び各チームのチームデータを記憶し、ゲーム端末装置200からの要求に応じて個人データ及びチームデータを要求元に送信する。センターサーバ100は、下記の要素(a)〜(e)を備えている。
(a)CPU101:ROM103またはRAM102に格納されている制御プログラムなどに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM102:制御プログラム、個人データ、チームデータなどを一時的に記憶する。
(c)ROM103:制御プログラムなどを記憶する。
(d)ネットワーク通信部104:ネットワーク300を介し、ゲーム端末装置200、携帯電話150、パソコン160との間でデータの送受信を行う。
(e)データ蓄積部105:ゲーム端末装置200から送信されてくるプレイヤ毎のゲーム成績などの個人データと、チームデータと、を蓄積する。個人データとしては、プレイヤID、パスワードなどの認証情報、所属ランクID、所属チームID、ゲーム成績の累積値、プレイヤの習熟度を表すスキルポイントなどが挙げられる。チームデータとしては、所属ランクIDやチーム成績が一例として挙げられる。
【0025】
(1−2)ゲーム端末装置
図3は、ゲーム端末装置200の構成の一例を示す。ゲーム端末装置200は、チームの成績表示に必要な表示データを、センターサーバ100から取得する。取得したデータに基づいて、チーム対抗の団体戦の結果またはその途中経過が表示される。ゲーム端末装置200は、下記(a)〜(m)の要素を有している。
(a)CPU201:後述するROM203に記憶されている制御プログラムと後述するRAM202に記憶されるゲーム用データなどとに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM202:各種変数やパラメータなどのゲーム用各種データを一時的に記憶する。
(c)ROM203:制御プログラムや各種パラメータ、チーム成績の優劣を表示する表示エリアの形状などを記憶する。
(d)ネットワーク通信部204:ネットワーク300を介し、センターサーバ100とデータの送受信を行い、チームデータや個人データを受信する。
(e)モニタ206:ゲーム画像やプレイヤのゲーム成績、チーム間の優劣などを表示する。
(f)描画処理部205:モニタ206に表示する画像データを生成する。
(g)スピーカ208:ゲーム実行中、デモ画面表示中、ゲーム成績の表示などを行う際に効果音などのサウンドを出力する。
(h)音声再生部207:スピーカ208に出力させるためのサウンドデータを生成する。
(i)入力操作部211:本実施形態例ではギターを模した形状のギターコントローラである。その他ジョイスティックや操作ボタンなどを含んでいてもよい。入力操作部211は、プレイヤの指示入力を受け付ける。
(j)カードリーダ・ライタ212:挿入される磁気カードに対してプレイヤID等のデータの読取や、必要に応じてゲーム成績の書込処理を実行する。
(k)コイン受付部213:挿入されるコインによるクレジットを受け付ける。
(l)外部機器制御部210:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器を制御する。
(m)外部入出力制御部209:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPU201に送出する。
【0026】
(2)ゲーム端末装置の一例
(2−1)ゲーム端末装置の構成
図4は、前記ゲーム端末装置200の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図である。音楽ゲーム装置は、筐体正面にモニタ206が設けられている。また、モニタ206の下部には、スタートボタン等の入力操作部211aが左右にそれぞれ設けられ、その下方に左右2つのコイン受付部213が設けられている。さらに、コイン受付部213の下部には、カードリーダ・ライタ212が設けられている。また、モニタ206の左右両側にはそれぞれ、プレイヤがリズム音の入力を行う入力操作部211としての模擬楽器、すなわちギターコントローラ211bが載置されている。さらに、モニタ206の筐体上部に、演奏曲に対する演出効果を出すためのスピーカ208が配設されている。ギターコントローラ211bを2つ並設しておけば、2人のプレイヤがそれぞれ各ギターコントローラ211bを入力操作して音楽ゲームを行うこともできる。
【0027】
図5はギターコントローラの拡大図である。ギターコントローラ211bは、リズム音の種類を選択する3種類のネックボタンR,G,Bを有している。またギターコントローラ211bは、少なくとも1つのネックボタンにより選択されたリズム音の出力タイミングを決定するピッキング入力手段211b−1を有している。さらにギターコントローラ211bは、ピッキング入力手段211b−1の下方に配設され、リズム音の出力モードを切り換える切換スイッチ211b−2を有している。
【0028】
(2−2)音楽ゲームの実行
上記のように構成されたゲーム端末装置200は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、次のようにしてゲームを行う。プレイヤは、ゲーム端末装置200において自己の所有する磁気カードをカードリーダ・ライタ212に挿入し、コイン受付部213にコインを投入する。ゲーム端末装置200は、カードリーダ・ライタ212に挿入された磁気カードからプレイヤを識別するプレイヤIDを読み取り、パスワードの入力を要求する。入力されたパスワードはセンターサーバ110のデータと照合され、個人認証が行われる。プレイヤによるスタートボタンの操作を受け付けると、CPU201が制御プログラムを実行し、ゲームが開始される。
【0029】
(2−3)音楽ゲームの概要
次に、図4〜図6を用い、ゲーム端末装置200で行われる音楽ゲームの概要について説明する。図6は、モニタ206に示される画面223の一例である。このゲームでは、各演奏曲(BGM)に対応したリズム音毎の操作タイミングを示すノーツ224が、図6に示すように、リズム音別にノーツ表示部221に示される。ノーツ224は、ノーツ表示部221の基準線222に向かう方向に(図6中矢印C方向)、各演奏曲の進行に伴いリズム音毎に独立に順次移動する。ノーツ224と基準線222とが一致したときが、プレイヤがピッキング入力手段211b−1を操作するべき操作タイミングである。プレイヤは、このノーツ224の位置を確認しつつ、リズム音に合わせて、一方の手でネックボタンR,G,Bを操作し、かつもう一方の手でピッキング入力手段211b−1及び切換スイッチ211b−2を操作し、操作信号を入力する。CPU201は、操作タイミングと操作信号の入力タイミングとのずれを監視している。CPU201は、ずれの大小に応じて、“Perfect”、“Great”、“Good”、“Miss”を、ノーツ画面223に表示する。また、CPU201は、“Miss”の発生間隔に応じてゲームポイントを計算する。さらに、CPU201は、“Perfect”の発生数に応じた特別のポイント(以下、ボーナスポイントという)を演算してもよい。CPU201は、ゲーム終了後、プレイヤ毎に獲得したゲームポイントをモニタ206に表示させる。また、CPU201は、ゲームポイントやボーナスポイントの移動の指示を含むゲーム終了通知を、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信する。
【0030】
(3)ゲーム成績の評価
次に、前述の音楽ゲームに本発明を適用した場合のゲーム成績の評価について説明する。
(3−1)センターサーバ及びゲーム端末装置の機能構成
図7は、センターサーバ100のCPU101の機能構成を示す説明図である。CPU101は、ランク設定手段111(ランク設定ステップに対応)、初期ランク決定手段112(初期ランク決定ステップに対応)、ランク再決定手段113(ランク再決定ステップに対応)、チーム編成手段114(チーム編成手段にステップ)、チーム再編成手段(チーム再編成ステップに対応)、チーム成績演算手段116(チーム成績演算ステップに対応)、記憶手段117(記憶ステップに対応)及び好ましくはボーナス手段118(ボーナスステップに対応)を有している。
【0031】
図8は、ゲーム端末装置200のCPU201の機能構成を示す説明図である。CPU201は、ゲーム実行手段211及び表示手段212を含んでいる。CPU201は、好ましくはアイテム管理手段213を含む。
(3−2)センターサーバに設けられた各手段の機能
(3−2−1)記憶手段
記憶手段117は、個人データ及びチームデータを記憶する。図9(a)は、記憶されている個人データの概念説明図である。個人データは、所定期間T中(例えば1ヶ月)に各プレイヤが獲得したゲームポイントの累積値(以下、累積ゲームポイントという)を含む。この例では、個人データは、プレイヤID、所属ランクID、所属チームID及び累積ゲームポイントを、1レコードに含む(その他、所属地域、メールアドレス等も可)。プレイヤIDは、センターサーバ100に登録されているプレイヤを特定する識別子である。所属ランクIDは、プレイヤが属するランクのIDである(詳細は後述の(3−2−2)を参照)。所属チームIDは、プレイヤが属するチームのIDである。チームIDは、各ランク内でチームを特定する識別子である(詳細は後述の(3−2−3)を参照)。
【0032】
図9(b)は、記憶手段117に記憶されているチームデータの概念説明図である。チームデータは、所定期間T中の任意の時点における各チームの成績を少なくとも含む。この例では、チームの成績は、各チームに属するプレイヤの累積ゲームポイントを総合したポイントで表される。以下、チームの成績をチームポイントという。本実施形態例では、チームデータは、ランクID、チームID、チームポイント及びプレイヤ人数を、1レコードに含む。
【0033】
(3−2−2)ランク設定手段
ランク設定手段111は、所定のL個(L≧2、整数)のランクを設定する。より具体的には、ランク設定手段111は、各ランクを識別するランクIDを記憶する。本実施形態例では、一例として、10ランクが設定されている場合を考える。各ランクは、上位のランクから順に、S、AI、AII、AIII、BI、BII、BIII、CI、CII、CIIIのランクIDで識別される。
【0034】
(3−2−3)初期ランク決定手段
初期ランク決定手段112は、複数のプレイヤのそれぞれを、前記10個のランクのいずれかに所属させる。
初期ランク決定手段112は、初期状態においては、前記10個のランクのうち最下位のランクCIIIに全てのプレイヤを所属させる。また、初期ランク決定手段112は、所定期間Tの経過途中における新たなプレイヤの参加を受け付け、新たなプレイヤを最下位のランクCIIIのいずれかのチームに割り当てる。つまり、最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中から本ゲームシステムに参加したプレイヤも、最下位のランクCIIIのいずれかのチームに配置される。最下位のランクCIIIからのランクアップの道が、チームの成績及び各個人のゲーム成績に応じて用意されている。従って、競争に公平感があり、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
【0035】
(3−2−4)ランク再決定手段
ランク再決定手段113は、チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを更新する。この機能により、データ蓄積部105内の個人データの書き換えが実行される。個人データの書き換えについては、「(3−2−6)チーム再編成手段」においてまとめて説明する。
【0036】
初期ランク決定手段112によりひとたび全プレイヤのランクが決まった後、ランク再決定手段113は所定期間Tが経過する毎にプレイヤのランクの更新を行う。具体的には、ランク再決定手段113は、各チームの現在のランクそれぞれを基準として、プレイヤのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを、各チームのチームポイントに基づいて判断する。さらに、ランク再決定手段113は、前記判断に基づいて、各チームに属するプレイヤのランクを再度決定する。
【0037】
ランクの更新は、例えば同一ランク内でのチームポイントにより決まるチーム順位に基づいて行うことができる。具体的には、上位のチームに属するプレイヤをランクアップし、下位のチームに属するプレイヤをランクダウンし、その他のチームに属するプレイヤのランクをそのままにすることが挙げられる。本実施形態例では、説明を容易にするために、各ランク内で1位のチームのプレイヤを1つランクアップし、最下位のチームのプレイヤを1つランクダウンし、その他のチームのプレイヤのランクをそのままとする。
【0038】
図10(a)は、ランク再決定の概念説明図である。この図は、初期ランク決定手段112により初期に設定されたランクが、初めてランク再決定手段113により更新される場合を示す。図10(a)は、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属していることを示す。全プレイヤは、この例では5つのチームT1〜T5に編成されている。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、T1,T2,T3,T4,T5であったとする。この場合、ランク再決定手段113は、例えば1位のチームT1のプレイヤをランクCIIにランクアップする。一方、残りのチームT2〜T4のプレイヤを、現状のランクCIIIに残す。さらに、5位のチームT5のプレイヤをランクダウンしようとし、現状のランクが最下位のランクなので、結果的に現状のランクCIIIに残す。その後、図10(b)に示すように、ランクCIIに5つのチームT1’〜T5’が、ランクCIIIに5つのチームT6’〜T10’が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0039】
図11(a)は、前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図である。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、ランクCIIに於いてT1’,T2’,T3’,T4’,T5’、ランクCIIIに於いてT6’,T7’,T8’,T9’,T10’であったとする。各ランクにおいて、1位のチーム及び5位のチームに属するプレイヤのランクが変化し、2位〜4位のチームのプレイヤのランクはそのままとなる。その結果、ランクCIには、チームT1’のプレイヤが属するようになる。またランクCIIには、チームT2’〜T4’,T6’のプレイヤが属するようになる。ランクCIIIには、チームT5’,T7’〜T10’のプレイヤが属するようになる。その後、図11(b)に示すように、ランクCIに5つのチームT1”〜T5”が、ランクCIIに5つのチームT6”〜T10”が、ランクCIIIに5つのチームT11”〜T15”が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0040】
ランクの更新方法はここに記載した例に限定されない。例えば、1位のチームを2ランクアップし、2位のチームを1ランクアップし、3位のチームをそのままのランクにし、4位のチームを1ランクダウンし、5位のチームを2ランクダウンすることもできる。また、ランク内の順位ではなく、チームポイントの偏差に基づいてランクを更新することもできる。
【0041】
(3−2−5)チーム編成手段
チーム編成手段114は、初期ランク決定手段112が決定したプレイヤのランクに基づいてチームを編成する。より具体的には、チーム編成手段114は、初期状態において初期ランク決定手段112が全てのプレイヤを最下位のランクに所属させた後、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームを最下位のランク内で編成する。前記図10(a)は、チーム編成手段114が、最下位のランクCIIIのプレイヤを所定数のチーム、ここでは5つのチームに編成することを示している。
【0042】
初期状態でプレイヤをグループ化する方法は、例えば次のような方法がある。例えばプレイヤが挿入した磁気カードから読み込んだプレイヤIDに基づいてプレイヤを組み合わせることにより、チームが編成される。このようにプレイヤを任意に組み合わせてチームを作成することで、チーム間の強弱をならすことができる。複数種類の磁気カードがある場合には、磁気カードの種類毎にプレイヤをチーム分けしても良い。
【0043】
(3−2−6)チーム再編成手段
チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が更新したプレイヤのランクに基づいて、プレイヤからなるチームを再編成する。この機能により、データ蓄積部105の個人データ及びチームデータの書き換えが実行される。
具体的には、チーム再編成手段115は、所定期間Tが経過する度に、プレイヤが存在する各ランク毎に複数のチームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は、全て同じでもよいし違っていても良い。チームの再編成は、ランク再決定手段113が所定期間T経過毎に全てのプレイヤのランクを更新した後に行う。再編成されるチームは、少なくとも1人のプレイヤを含む。チームの再編成を行う前に、チーム再編成手段115は、プレイヤが存在する各ランク内において全てのチームを解消する。言い換えれば、過去の所定期間Tにおける全チームを各ランク毎に解消する。その後、チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が決定した各プレイヤの新たなランクに基づき、チームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は予め決めておく。この実施形態例では、説明を容易にするため、各ランクにおいて5チームが編成される場合を例にとる。もちろん、チーム数はランクにより異なっていても良い。
【0044】
前記図10(b)及び図11(b)は、ランクの更新後にチーム再編成手段115がチームを再編成することを示す概念説明図である。図10(b)は、ランクCIIにランクアップした旧チームT1のプレイヤを、5つの新チームT1’〜T5’に再編成することを示す。また、ランクCIIIに残った旧チームT2〜T5のプレイヤを、5つの新チームT6’〜T10’に再編成することを示す。同様に、図11(b)は、ランクCIにランクアップした旧チームT1’のプレイヤを、5つの新チームT1”〜T5”に再編成することを示す。また、ランクCIIに所属することになった旧チームT2’、T3’、T4’、T6’のプレイヤを、5つの新チームT6”〜T10”に再編成することを示す。さらに、ランクCIIIに所属することになった旧チームT5’、T7’〜T10’のプレイヤを、5つの新チームT11”〜T15”に再編成することを示す。
【0045】
チームの再編成においてプレイヤをグループ化する方法の1つとしては、所定期間Tにおける各プレイヤの累積ゲームポイントに基づいて行う方法が挙げられる。例えばこれから編成しようとするチームの総得点が同一ランク内でおおむね同一となるように、新たなチームを編成することが挙げられる。ここで、チームの総得点は、チーム内プレイヤの過去の所定期間Tの間の累積ゲームポイントの総和として算出することができる。こうすることで、各ランクでのチームの力量が互いにほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
【0046】
逆に、累積ゲームポイントの高い順にプレイヤをグルーピングしてチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
[個人データの書き換え]
ランク再決定手段113及びチーム再編成手段115は、データ蓄積部105の個人データを書き換える。言い換えれば、ランクの再決定やチームの再編成により、個人データにおける所属ランクIDや所属チームIDが更新される。
【0047】
図12及び図13は、データ蓄積部105の個人データの書き換え方法を示す説明図である。個人データの書き換えにはバッファが用いられる。既に経過した期間での所属ランクIDや所属チームIDと、新たに決定した所属ランクIDや所属チームIDとが混同するのを防ぐためである。バッファは、例えばセンターサーバ100のRAM102中に形成することができる。
【0048】
図12に示すように、所定期間Tが経過すると、ランク再決定手段113は、任意の1つのランクを処理対象ランクとし、そのランクに属するその時点での個人データ(古い個人データ)を読み出してバッファにコピーする。図13(a)は、古い個人データのコピー及びランク更新フラグを記憶したバッファの中身の概念説明図である。ランク更新フラグが“OFF”であればランクが更新されていないことを、“ON”であればランクが更新されていることを示す。説明を容易にするため、ここでは1つのレコードだけを図示しているが、少なくとも処理対象ランクに属する全プレイヤの個人データがバッファにコピーされている。
【0049】
さらに、ランク再決定手段113は、チームデータを参照して各ランク内での各チームの順位を決定する。決定したランク内チーム順位に基づいて、処理対象ランクの各チームのプレイヤの新たなランクを決定する。決定した新ランクのIDは、図12に示すようにバッファに書き込まれる。また新たな所属ランクIDが書き込まれたレコード中のランク更新フラグは“ON”に更新される。図13(b)は、ランクが更新された個人データのレコードの一例である。
【0050】
ランク再決定手段113は、古い個人データのコピー及びバッファ中の所属ランクIDの書き換え処理を、各ランク毎に繰り返し、全てのランクについて行う。これにより、バッファ中には全プレイヤの個人データがコピーされており、しかもその中の所属ランクIDは全プレイヤについて更新されている状態になる。
その後、チーム再編成手段115は、図12に示すように、バッファ中の所属チームIDを全てのプレイヤについてクリアする。図13(c)は、バッファ中の所属チームIDがクリアされた状態を示す。これにより、既に経過した過去の所定期間Tでのチームが消滅する。
【0051】
さらにチーム再編成手段115は、各ランク毎にプレイヤを複数のチームに編成し、図12に示すように新たな所属チームIDをバッファ中に書き込む。図13(d)は、バッファ中に新たな所属チームIDが書き込まれた状態を示す。
最後にチーム再編成手段115は、図12に示すように、ランク更新フラグ以外のバッファ中のデータを、データ蓄積部105内の個人データに上書きする。これにより、個人データ中の所属ランクID及びチームIDが書き換わる。
【0052】
[チームデータの書き換え]
チーム再編成手段115は、個人データの書き換え後、更新された個人データに基づいてチームデータを更新する。具体的には、チーム再編成手段115は、更新された個人データを参照して全てのランクID及びチームIDを抽出する。また、チーム再編成手段115は、各チームに所属するプレイヤの人数及びチームポイントを、ランクID及びチームIDをキーに演算する。演算結果は、前記図9(b)に示すように、チームデータとして、ランクID及びチームIDと対応付けてデータ記憶部105に格納される。
【0053】
(3−2−7)チーム成績演算手段
チーム成績演算手段116は、所定期間T中の任意の時点でゲーム端末装置200からゲーム終了通知を受信し、個人データの更新を行う。ゲーム終了通知には、プレイヤが獲得したゲームポイント及びプレイヤIDが含まれる。すなわち、チーム成績演算手段116は、受信したプレイヤIDをキーに個人データの処理対象レコードを特定し、受信したゲームポイントをそのレコード中の累積ゲームポイントに加算する。
【0054】
また、チーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいてチームデータを更新する。すなわち、チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに対応するランクID及びチームIDを個人データから読み出し、これらを含む処理対象レコードをチームデータから特定する。特定したレコードのチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される。これにより、プレイヤがゲームを終了するたびに、そのプレイヤが属するチームのチームポイントに、プレイヤが獲得したゲームポイントが加算される。
【0055】
(3−2−8)ボーナス手段
ボーナス手段118は、チーム間でチームポイントの移動を行う。チームポイントの移動は、ゲーム端末装置200からのゲーム終了通知に含まれる指示に基づいて行う。ゲーム終了通知には、例えば次のような指示が含まれることがある。「ランクID“CIII”のチームT3からチームT1に、ボーナスポイント500を移動。」前述したように、ボーナスポイントは、ゲーム中にゲーム端末装置200で演算される。このような指示が含まれている場合、ボーナス手段118は、指定されたチームT3のチームポイントからボーナスポイントを減算する。また、指定されたチームT1のチームポイントに、ボーナスポイントを加算する。このようにチーム間でポイントを移動することにより、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
【0056】
また、ボーナス手段118は、ゲームを行ったプレイヤ自身の累積ゲームポイントにボーナスポイントを加算することにより、個人データを更新してもよい。
なお、チームポイントからボーナスポイントを奪われたチームT3のプレイヤの累積ゲームポイントからボーナスポイントを減算することは行わないことが好ましい。すなわち、チームT3のチームポイントは減っても、チームT3の各プレイヤの累積ゲームポイントは減らないことが好ましい。こうすることで、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に完全に依存するようになる。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0057】
(3−3)ゲーム端末装置に設けられた各手段の機能
(3−3−1)ゲーム実行手段
ゲーム実行手段211は、ゲーム端末装置200に設けられる。ゲーム実行手段211は、例えば前記音楽ゲームなど各種ゲームを実行する。さらに、音楽ゲームの実行が終了すると、ゲーム成績に基づくチーム対抗団体戦の途中経過の表示を行うための制御プログラムの実行を開始する。
【0058】
(3−3−2)アイテム管理手段
アイテム管理手段213は、この例ではゲーム端末装置200に設けているが、センターサーバ100に設けることもできる。アイテム管理手段213は、1以上のランクに少なくとも1つのアイテムを割り当てる。そして、アイテム管理手段213は、そのランクに所属するプレイヤにそのアイテムを提供する。つまり、そのランクに所属するプレイヤがそのアイテムを取得することができる。アイテムを獲得することにより、プレイヤは例えば通常のゲーム画面に表示される曲以外のおまけの曲が表示されそれを選択・演奏する権利を与えられたり、携帯電話の着信メロディーを取得することができる。
【0059】
アイテム管理手段213は、ランクの更新などによりプレイヤが新たにアイテムを獲得した場合には、ネットワーク通信部204を介し、プレイヤの携帯電話150やパソコン160にその情報を通知してもよい。通知されたプレイヤは例えば着メロをダウンロードする権限が与えられる。よって、通知を受けたプレイヤのゲームに参加する意欲を増加させることができる。
【0060】
(3−3−3)表示手段
表示手段212は、ゲーム端末装置200に設けられる。表示手段212は、ゲーム終了通知に応答して送信されるセンターサーバ100からの表示データを受信すると、チーム戦の状況表示を行う。すなわち、各ランク内での各チームの成績やプレイヤのチーム内順位などを表示する。センターサーバ100から受信する表示データには、プレイヤと同じランク内の各チームのチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内人数などが含まれている。
【0061】
図14は、表示手段212が表示する画面例である。この例では、ランクCIIIの5つのチームT1〜T5のチームポイントの差異が棒グラフで表示されている。また、チームT3に属するプレイヤが獲得したゲームポイントが、エリアA3により表示されている。ゲーム終了前後でプレイヤ自身がチームの成績にどのくらい貢献したかを示すことで、プレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。さらに、チームT3のチームポイントに加算されたボーナスポイントが、エリアA2により表示されている。一方、チームT1のチームポイントから減算されたボーナスポイントが、エリアA1により表示されている。このように、同一ランク内でのチーム間の競争の途中経過を表示することにより、チーム間の対抗意識を刺激し、プレイヤの参戦意欲を高めることができる。
【0062】
なお、前記「(3−2−8)ボーナス手段」でも述べたように、チームT1のチームポイントは減っても、チームT1内の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0063】
さらに、表示手段212は、チーム内の人数とプレイヤのチーム内順位とを表示することができる。チーム内におけるプレイヤ自身の順位を表示することにより、プレイヤ個人が評価されていることをプレイヤに認識させ、参戦意欲をさらに高めることができる。
なお、図14に示すチーム対抗団体戦の表示形態は一例であり、これに限定されない。例えば棒グラフではなく折れ線グラフや円グラフなど他の形態のグラフであっても良いし、3次元的な表示形態であっても良い。
【0064】
(4)処理の流れ
(4−1)センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れ
次に図15を用い、センターサーバ100とゲーム端末装置200との間の処理の流れの一例について説明する。
まず、各ゲーム端末装置200のゲーム実行手段211は、プレイヤから受け付けた磁気カードからプレイヤIDを読み込み、プレイヤからパスワードを受け付け、プレイヤIDとパスワードとをセンターサーバ100に送信する(#1)。なお、認証情報は、プレイヤIDやパスワードに限定されない。
【0065】
センターサーバ100のCPU101は、受信したプレイヤID及びパスワードの組み合わせに基づいてプレイヤを認証し、認証結果をゲーム端末装置200に送信する(#2)。また、CPU101は、プレイヤを認証する場合、プレイヤの所属ランクID及びチームIDをゲーム端末装置200に通知する。
認証結果を受信したゲーム実行手段211は、認証された場合、プレイヤからスタートボタンによるゲームの開始命令を受け付ける。その後、ゲーム実行手段211は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、ゲームの終了までゲームを実行する(#3、#4、#5)。認証されなかった場合、ゲーム実行手段211は、再度カードの読み込みやパスワードの入力受付を行う(#3、#1)。
【0066】
ゲームが終了すると、ゲーム実行手段211は、終了したゲームの成績を示すゲームポイントやプレイヤに付与するボーナスポイントを決定する。また、ゲーム実行手段211は、ゲームの終了後にルーレットなどの抽選を行う場合もある。抽選の結果、例えば「チームT3からチームT1にボーナスポイント500点を移動する」ことが決まる。ゲームポイント及び抽選結果は、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信される(ゲーム終了通知)(#6)。
【0067】
センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、個人データの更新を行う。センターサーバ100のチーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいて、個人データの累積ゲームポイントを更新する(#7)。個人データ中の更新対象のレコードは、プレイヤIDで特定される。また、ボーナス手段118は、ボーナスポイントをプレイヤの累積ゲームポイントに加算する(#7)。
【0068】
さらに、センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、チームデータの更新を行う。チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに基づいてランクID及びチームIDを個人データから読み出す。読み出したランクID及びチームIDに対応するチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される(#8)。ボーナス手段118は、受信した抽選結果に基づいて、チームポイントの更新を行う(#8)。
【0069】
チーム成績演算手段116は、個人データやチームデータの更新に加え、プレイヤIDに基づいて、今の時点でのプレイヤのチーム内順位を演算することができる(#9)。
チーム成績演算手段116は、ゲーム端末装置200での表示用データを、ゲーム端末装置200に送信する(#10)。表示用データとは、例えば、プレイヤが属するランク内の各チームの最新のチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内プレイヤ人数である。
【0070】
表示用データを受信したゲーム端末装置200の表示手段212は、受信したデータに基づく表示を行う(#11)。これにより、ゲーム端末装置200は、図14に例示する画面を表示する。
(4−2)チーム編成処理
図16は、センターサーバ100が行うチーム編成処理の流れの一例を示すフローチャートである。チーム編成処理は、初期設定処理、ランク再決定処理及びチーム再編成処理の3段階に大別できる。説明を容易にするため、以下の処理では各ランクにおいて同一数のチームを編成する場合を例にとっている。
【0071】
[初期設定処理]
ステップS1:センターサーバ100のランクは、予め複数のランクS〜CIIIを設定し、記憶している。初期ランク決定手段112は、最下位のランクCIIIに、全てのプレイヤを所属させる。言い換えれば、初期ランク決定手段112は、個人データ中の全ランクに、「CIII」を書き込む。
【0072】
ステップS2:チーム編成手段114は、最下位のランクCIIIに属するプレイヤを、複数個のチームに分割する。
[ランク再決定処理]
ステップS3:ランク再決定手段113は、前回のチーム編成から所定期間Tが経過するのを監視し、経過するたびにステップS4〜S7の処理を実行する。ステップS4〜S7では、各ランク内のチーム順位に従い、プレイヤのランクを更新する処理が行われる。
【0073】
ステップS4:ランク再決定手段113は、処理対象のランクを特定する。
ステップS5:ランク再決定手段113は、処理対象のランク内の各チームのチームポイントに基づいてチーム順位を決定する。例えば処理対象のランクがCIIIであれば、ランクCIII内のチームT1〜T5の順位を、チームポイントの多い順に決定する。
ステップS6:ランク再決定手段113は、チーム順位に従い、各チームに属するプレイヤのランクの更新を行う。
【0074】
ステップS7:ランク再決定手段113は、全てのランクについてプレイヤのランクを更新したか否かを判断する。“Yes”と判断するとステップS8に移行する。“No”と判断すると、再びステップS4に戻り、前記の処理を繰り返す。
[チーム再編成処理]
ステップS8〜S10では、全てのプレイヤのランクが更新された後に、各ランクでチームが再編成される。
【0075】
ステップS8:チーム再編成手段115は、存在していたチームを解消し、処理対象のランクを特定する。
ステップS9:チーム再編成手段115は、処理対象のランクに属する全プレイヤを、N個の新たなチームに再編成する。
ステップS10:チーム再編成手段115は、全てのランクについて、チームの再編成が終了したか否かを判断する。“Yes”と判断すると、個人データ及びチームデータを書き換えて前記ステップS3に戻り、期間Tの経過を待機する。“No”と判断すると、ステップS8に戻り、前述の処理を繰り返す。
【0076】
ステップS8〜S10の処理により、各ランクにおいて新たなN個のチームが再編成される。
(5)効果
プレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0077】
しかも、所定の期間ごとにプレイヤのランクの見直しを行い、チームを再編成する。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。さらに、真の実力者だけがランクアップされることにより、スキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
【0078】
<その他の実施形態例>
(A)前記第1実施形態例では、ゲーム端末装置200におけるゲーム終了時に、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新している。しかし、センターサーバ100の負担を軽減するために、センターサーバ100におけるゲームポイントやチームポイントの更新を、所定期間T2(T2<T)毎に行うこともできる。この場合は、ゲーム端末装置200は、ゲームポイント・抽選結果・プレイヤIDを対応付けて、所定期間T2、例えば1日分記憶しておく。そして、24時間毎に、記憶しているデータをセンターサーバ100に送信する。センターサーバ100では、受信したデータに基づいて、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新すればよい。このようにすることで、複数のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知を受信するセンターサーバ100の演算の負担を軽減することができる。
【0079】
なお、この場合のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知には、ゲームが終了したことを示すメッセージ及びプレイヤIDが含まれていればよい。さらに、そのゲーム終了通知を受信したセンターサーバ100は、その時点で最新のチームデータ及び個人データに基づいて、表示用データを通知すればよい。より詳しくは、ゲームを終了したプレイヤが属するランク内のチームのチームポイントが、チームデータから読み出される。また、そのプレイヤのチーム内順位が、その時点でのゲームポイントに基づいて演算される。読み出されたまたは演算されたデータは、ゲーム終了通知に応答してセンターサーバ100からゲーム端末装置200に送信される。
【0080】
(B)前記第1実施形態では、各ランクで編成されるチーム数は同一であるが、チーム数はランク毎に異なっていてもよい。その場合、各ランクのチーム数は、予めランク設定手段111が決定・記憶しておくとよい。
(C)上記の方法をコンピュータ上で実行するためのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、プログラムは、ダウンロード可能なものであっても良い。記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。表示用演算は端末で行ったが、センターサーバで行い、関係する全端末に表示データを一括配信してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明のゲーム成績評価方法では、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】チームの生成及びランクの更新の説明図(a)ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す説明図(b)初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す説明図
【図2】第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図
【図3】ゲーム端末装置の構成図
【図4】ゲーム端末装置の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図。
【図5】ギターコントローラの拡大図
【図6】モニタに示される画面の一例
【図7】センターサーバのCPUの機能構成を示す説明図
【図8】ゲーム端末装置のCPUの機能構成を示す説明図
【図9】(a)個人データの概念説明図(b)チームデータの概念説明図
【図10】(a)初期に設定されたランクが始めて更新される場合のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図11】(a)前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図12】ランク決定手段及びチーム編成手段による個人データの書き換え方法を示す説明図
【図13】ランク決定手段及びチーム編成手段によるバッファ内の個人データの変化を示す説明図
【図14】ゲーム端末装置で表示されるチーム対抗団体戦の状況を示す画面例
【図15】センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れの一例を示す説明図
【図16】チーム編成処理の流れの一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0083】
100:センターサーバ
101:CPU
102:RAM
103:ROM
105:データ蓄積部
200:ゲーム端末装置
201:CPU
202:RAM
203:ROM
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤがゲームを行い得られたゲーム成績を評価し、評価結果を表示するゲーム成績評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤは、より多くの得点を獲得したり、より難易の高いゲームステージをクリアすることに、参戦意欲をかき立てられる。また、大勢のプレイヤ集団の中でのプレイヤの位置を示すことも、プレイヤの参戦意欲やスキルアップ意欲を刺激する。近年では、ネットワークでゲーム端末装置を接続することにより、プレイヤは得点に基づいて全国的あるいは全世界的な自分の順位を知ることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状では、プレイヤのゲーム成績の全国または店舗内における位置付けを示すランキング表示が一般的に行われている。この表示に基づいて、各プレイヤはランクアップを目指して積極的に参戦することが期待される。しかし、一部の並はずれたプレイヤにとってはともかく、平均的なプレイヤまたはそれ以下のプレイヤにとって、ゲーム成績の絶対評価はむしろ参戦意欲をそがれる要因にもなりかねない。並はずれたプレイヤだけが上位のランクを占めるようになると、その他の多くのプレイヤの面白みをそいでしまい、プレイヤの参戦意欲を刺激するためのランキングが逆効果となる。その一方で、スキルのないプレイヤであっても易々とランクアップできるようでは、スキルの高いプレイヤの参戦意欲をそいでしまう。
【0004】
また、ゲーム終了後に行われるランキング表示は、プレイヤのスキルアップ意欲を刺激するものの、プレイヤに継続意欲を掻き立てるには弱いものがあった。言い換えれば、ランキング表示は、ゲーム成績に基づくプレイヤに対する絶対評価を示しているに過ぎず、ゲームとしての面白みをゲーム終了後に与えるものではない。
そこで、本発明では、ゲーム成績を利用し、ゲーム終了後にいかなるプレイヤにも次回参戦する意欲を与えることができるゲーム成績評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、発明1は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価方法を提供する。この方法は以下のステップを含む。
A:所定のL個のランクを設定するランク設定ステップ、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定ステップ、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成ステップ、
D:所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップ、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定ステップ、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定ステップで再決定された各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成ステップ。
【0006】
例えば、所定期間が1ヶ月、ランクがA,B,Cの3段階の場合を考える。まず、全プレイヤをいずれかのランク、例えばBランクに所属させ、例えば3つのチームT1,T2,T3を編成する。最初の一月が経過した後の成績に基づいて、3つのチームについてランクの更新を行う。更新の結果、チームT1及びそのプレイヤはAランク、チームT2及びそのプレイヤはBランク、チームT3及びそのプレイヤはCランクになったとする。ランク更新後、経過した一月の間に形成されていたチームT1〜T3を解消する。そして、各ランクA,B,Cにおいて、次の一月のための複数のチームをそれぞれ再編成する。次の一月が経過すると、各ランクA,B,C毎にチーム及びそのプレイヤのランクを更新する。ランクの更新後、古いチームを解消し、各ランク毎に新たなチームを再編成する。
【0007】
このようなゲーム成績評価方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にチームメンバーの力量に強弱があっても、強いチームメンバーのチームへの貢献により、弱いチームメンバーも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0008】
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
発明2は、前記発明1において、前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと(D)、前記ランク再決定ステップ(E)と、前記チーム再編成ステップ(F)と、を繰り返す繰り返しステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。
【0009】
所定の期間、例えば一月ごとにランクの見直しを行い、チームを再編成する。つまり、ランクの再決定及びチームの再編成後、一月経過するとチーム成績を評価し、その評価に基づいて再びランクの再決定及びチームの再編成を行う。これを繰り返す。チームの再編成は、ランダムに行っても良いし、各チームの力量が平均化するように行ってもよい。プレイヤのゲーム成績に応じて再編成しても良い。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
【0010】
従って、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てつつ、真の実力者だけがランクアップされることによりスキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
発明3は、前記発明1または2において、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、プレイヤが存在するランク毎に複数個のチームを作成するゲーム成績評価方法を提供する。所定期間における各プレイヤのゲーム成績は、前記チーム再編成ステップで演算される。
【0011】
例えばプレイヤの一月間のゲーム総得点に応じて、各ランクのN個のチームの平均総得点がおおむね同一となるように、各ランク毎にN個のチームを編成することができる。こうすることで、各ランクでのNチームの力量がほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
逆に、ゲームの総得点の順にN個のチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
【0012】
発明4は、前記発明1〜3のいずれかにおいて、記憶ステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。記憶ステップは、前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する。この方法では、前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績はポイントにより表される。また、この方法は、さらにボーナスステップを含む。ボーナスステップでは、あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算する。さらに、ボーナスステップでは、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算する。
【0013】
チームT2のポイントが減ってチームT1のプレイヤのポイントに加算されることにより、結果的にチームT1のポイントもポイントP分増加する。従って、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
発明5は、前記発明4において、前記ボーナスステップが、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくゲーム成績評価方法を提供する。
【0014】
チームT2のポイントは減っても、チームT2の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0015】
発明6は、前記発明1〜5において、前記初期ランク決定ステップは、前記L個のランクのうち最下位のランクに前記複数のプレイヤ全てを所属させるゲーム成績評価方法を提供する。ここで、前記ランク再決定ステップは、前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付ける。さらに、前記チーム再編成ステップは、新たなプレイヤを前記最下位のランクのいずれかのチームに割り当てる。
【0016】
最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中からこのゲーム成績評価方法に参加したプレイヤも、最下位のランクのいずれかのチームに配置される。そこからチームの成績及び各個人のゲーム成績に応じたランクアップが用意されている。従って、競争に公平感があるので、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
発明7は、前記発明1〜6において、表示ステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。表示ステップは、前記所定期間の途中における各チームの成績及び/またはプレイヤのチーム内順位を表示する。
【0017】
チーム間の競争の途中経過を表示することにより、チーム間の対抗意識を刺激し、プレイヤの参戦意欲を高めることができる。また、チーム内におけるプレイヤ自身の順位を表示することにより、プレイヤ個人が評価されていることをプレイヤに認識させ、参戦意欲をさらに高めることができる。
発明8は、前記発明7において、前記表示ステップが、任意のプレイヤのゲーム成績が出るたびに、前記プレイヤのチームの成績の変化を表示するゲーム成績評価方法を提供する。
【0018】
ゲーム終了前後でプレイヤ自身がチームの成績にどのくらい貢献したかを示すことで、プレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。
発明9は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置を提供する。この装置は以下の手段を含む。
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成手段。
【0019】
この装置は、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
発明10は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価プログラムを提供する。このプログラムは、以下の手段としてコンピュータを機能させる。
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成する再編成手段。
【0020】
このプログラムは、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0021】
ゲームを行い獲得した得点を利用し、ゲーム終了後にプレイヤに次回参戦する意欲を与えることができる。また、プレイヤは、チーム対抗による団体戦の面白さと個人戦の面白さとを味わうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
<発明の概要>
本発明に係るゲーム成績評価方法では、ゲームを行うプレイヤについての複数のランクを設定し、各ランク毎に1以上のプレイヤからなる複数のチームを編成する。各チームは、ランク内でチーム対抗の団体戦を行う。団体戦の結果に基づき、チーム及びプレイヤのランクが更新される。団体戦の結果を決める元となるチーム成績は、チーム内プレイヤのゲーム成績の累積である。チーム成績の決定及びランクの更新は、所定期間T、例えば1月毎に行う。所定期間Tが経過すると、全プレイヤのランクが更新され、全てのチームが再編成される。
【0023】
図1(a)は、ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す。初期状態とは、チーム対抗の団体戦が開始される前の状態である。初期状態では、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属する。プレイヤは、ランクCIII内で、N個のチームT1、T2・・・TNに編成される。各チームは、M人のプレイヤから構成されている。
図1(b)は、初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す。各チームの成績に基づいて、ランクCIIIの一部のプレイヤが1つ上のランクCIIにランクアップしたとする。すると、この状態で古いチームは解消され、再度ランクCII、CIIIの各ランク内でプレイヤが複数のチームに再編成される。この図では、各ランクにN個のチームが編成されている。ランクCIIの各チームはY人のプレイヤから構成され、ランクCIIIの各チームはX人のプレイヤから構成されている。
【0024】
この方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にプレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0025】
つまり、チーム戦という一種の団体戦で、スキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
<第1実施形態例>
(1)本実施形態例に係るゲームシステムの構成
図2は、本発明の第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図である。このゲームシステムは、センターサーバ100と複数のゲーム端末装置200a,b…とを含んで構成される。ゲームシステムは、携帯電話150a,b…やパソコン160a,b…をさらに含んでいても良い。ゲーム端末装置200、携帯電話150及びパソコン160は、インターネットなどのネットワーク300を介し、センターサーバ100に接続される。
【0026】
(1−1)センターサーバ
センターサーバ100は、各プレイヤの個人データ及び各チームのチームデータを記憶し、ゲーム端末装置200からの要求に応じて個人データ及びチームデータを要求元に送信する。センターサーバ100は、下記の要素(a)〜(e)を備えている。
(a)CPU101:ROM103またはRAM102に格納されている制御プログラムなどに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM102:制御プログラム、個人データ、チームデータなどを一時的に記憶する。
(c)ROM103:制御プログラムなどを記憶する。
(d)ネットワーク通信部104:ネットワーク300を介し、ゲーム端末装置200、携帯電話150、パソコン160との間でデータの送受信を行う。
(e)データ蓄積部105:ゲーム端末装置200から送信されてくるプレイヤ毎のゲーム成績などの個人データと、チームデータと、を蓄積する。個人データとしては、プレイヤID、パスワードなどの認証情報、所属ランクID、所属チームID、ゲーム成績の累積値、プレイヤの習熟度を表すスキルポイントなどが挙げられる。チームデータとしては、所属ランクIDやチーム成績が一例として挙げられる。
【0027】
(1−2)ゲーム端末装置
図3は、ゲーム端末装置200の構成の一例を示す。ゲーム端末装置200は、チームの成績表示に必要な表示データを、センターサーバ100から取得する。取得したデータに基づいて、チーム対抗の団体戦の結果またはその途中経過が表示される。ゲーム端末装置200は、下記(a)〜(m)の要素を有している。
(a)CPU201:後述するROM203に記憶されている制御プログラムと後述するRAM202に記憶されるゲーム用データなどとに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM202:各種変数やパラメータなどのゲーム用各種データを一時的に記憶する。
(c)ROM203:制御プログラムや各種パラメータ、チーム成績の優劣を表示する表示エリアの形状などを記憶する。
(d)ネットワーク通信部204:ネットワーク300を介し、センターサーバ100とデータの送受信を行い、チームデータや個人データを受信する。
(e)モニタ206:ゲーム画像やプレイヤのゲーム成績、チーム間の優劣などを表示する。
(f)描画処理部205:モニタ206に表示する画像データを生成する。
(g)スピーカ208:ゲーム実行中、デモ画面表示中、ゲーム成績の表示などを行う際に効果音などのサウンドを出力する。
(h)音声再生部207:スピーカ208に出力させるためのサウンドデータを生成する。
(i)入力操作部211:本実施形態例ではギターを模した形状のギターコントローラである。その他ジョイスティックや操作ボタンなどを含んでいてもよい。入力操作部211は、プレイヤの指示入力を受け付ける。
(j)カードリーダ・ライタ212:挿入される磁気カードに対してプレイヤID等のデータの読取や、必要に応じてゲーム成績の書込処理を実行する。
(k)コイン受付部213:挿入されるコインによるクレジットを受け付ける。
(l)外部機器制御部210:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器を制御する。
(m)外部入出力制御部209:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPU201に送出する。
【0028】
(2)ゲーム端末装置の一例
(2−1)ゲーム端末装置の構成
図4は、前記ゲーム端末装置200の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図である。音楽ゲーム装置は、筐体正面にモニタ206が設けられている。また、モニタ206の下部には、スタートボタン等の入力操作部211aが左右にそれぞれ設けられ、その下方に左右2つのコイン受付部213が設けられている。さらに、コイン受付部213の下部には、カードリーダ・ライタ212が設けられている。また、モニタ206の左右両側にはそれぞれ、プレイヤがリズム音の入力を行う入力操作部211としての模擬楽器、すなわちギターコントローラ211bが載置されている。さらに、モニタ206の筐体上部に、演奏曲に対する演出効果を出すためのスピーカ208が配設されている。ギターコントローラ211bを2つ並設しておけば、2人のプレイヤがそれぞれ各ギターコントローラ211bを入力操作して音楽ゲームを行うこともできる。
【0029】
図5はギターコントローラの拡大図である。ギターコントローラ211bは、リズム音の種類を選択する3種類のネックボタンR,G,Bを有している。またギターコントローラ211bは、少なくとも1つのネックボタンにより選択されたリズム音の出力タイミングを決定するピッキング入力手段211b−1を有している。さらにギターコントローラ211bは、ピッキング入力手段211b−1の下方に配設され、リズム音の出力モードを切り換える切換スイッチ211b−2を有している。
【0030】
(2−2)音楽ゲームの実行
上記のように構成されたゲーム端末装置200は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、次のようにしてゲームを行う。プレイヤは、ゲーム端末装置200において自己の所有する磁気カードをカードリーダ・ライタ212に挿入し、コイン受付部213にコインを投入する。ゲーム端末装置200は、カードリーダ・ライタ212に挿入された磁気カードからプレイヤを識別するプレイヤIDを読み取り、パスワードの入力を要求する。入力されたパスワードはセンターサーバ110のデータと照合され、個人認証が行われる。プレイヤによるスタートボタンの操作を受け付けると、CPU201が制御プログラムを実行し、ゲームが開始される。
【0031】
(2−3)音楽ゲームの概要
次に、図4〜図6を用い、ゲーム端末装置200で行われる音楽ゲームの概要について説明する。図6は、モニタ206に示される画面223の一例である。このゲームでは、各演奏曲(BGM)に対応したリズム音毎の操作タイミングを示すノーツ224が、図6に示すように、リズム音別にノーツ表示部221に示される。ノーツ224は、ノーツ表示部221の基準線222に向かう方向に(図6中矢印C方向)、各演奏曲の進行に伴いリズム音毎に独立に順次移動する。ノーツ224と基準線222とが一致したときが、プレイヤがピッキング入力手段211b−1を操作するべき操作タイミングである。プレイヤは、このノーツ224の位置を確認しつつ、リズム音に合わせて、一方の手でネックボタンR,G,Bを操作し、かつもう一方の手でピッキング入力手段211b−1及び切換スイッチ211b−2を操作し、操作信号を入力する。CPU201は、操作タイミングと操作信号の入力タイミングとのずれを監視している。CPU201は、ずれの大小に応じて、“Perfect”、“Great”、“Good”、“Miss”を、ノーツ画面223に表示する。また、CPU201は、“Miss”の発生間隔に応じてゲームポイントを計算する。さらに、CPU201は、“Perfect”の発生数に応じた特別のポイント(以下、ボーナスポイントという)を演算してもよい。CPU201は、ゲーム終了後、プレイヤ毎に獲得したゲームポイントをモニタ206に表示させる。また、CPU201は、ゲームポイントやボーナスポイントの移動の指示を含むゲーム終了通知を、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信する。
【0032】
(3)ゲーム成績の評価
次に、前述の音楽ゲームに本発明を適用した場合のゲーム成績の評価について説明する。
(3−1)センターサーバ及びゲーム端末装置の機能構成
図7は、センターサーバ100のCPU101の機能構成を示す説明図である。CPU101は、ランク設定手段111(ランク設定ステップに対応)、初期ランク決定手段112(初期ランク決定ステップに対応)、ランク再決定手段113(ランク再決定ステップに対応)、チーム編成手段114(チーム編成手段にステップ)、チーム再編成手段(チーム再編成ステップに対応)、チーム成績演算手段116(チーム成績演算ステップに対応)、記憶手段117(記憶ステップに対応)及び好ましくはボーナス手段118(ボーナスステップに対応)を有している。
【0033】
図8は、ゲーム端末装置200のCPU201の機能構成を示す説明図である。CPU201は、ゲーム実行手段211及び表示手段212を含んでいる。CPU201は、好ましくはアイテム管理手段213を含む。
(3−2)センターサーバに設けられた各手段の機能
(3−2−1)記憶手段
記憶手段117は、個人データ及びチームデータを記憶する。図9(a)は、記憶されている個人データの概念説明図である。個人データは、所定期間T中(例えば1ヶ月)に各プレイヤが獲得したゲームポイントの累積値(以下、累積ゲームポイントという)を含む。この例では、個人データは、プレイヤID、所属ランクID、所属チームID及び累積ゲームポイントを、1レコードに含む(その他、所属地域、メールアドレス等も可)。プレイヤIDは、センターサーバ100に登録されているプレイヤを特定する識別子である。所属ランクIDは、プレイヤが属するランクのIDである(詳細は後述の(3−2−2)を参照)。所属チームIDは、プレイヤが属するチームのIDである。チームIDは、各ランク内でチームを特定する識別子である(詳細は後述の(3−2−3)を参照)。
【0034】
図9(b)は、記憶手段117に記憶されているチームデータの概念説明図である。チームデータは、所定期間T中の任意の時点における各チームの成績を少なくとも含む。この例では、チームの成績は、各チームに属するプレイヤの累積ゲームポイントを総合したポイントで表される。以下、チームの成績をチームポイントという。本実施形態例では、チームデータは、ランクID、チームID、チームポイント及びプレイヤ人数を、1レコードに含む。
【0035】
(3−2−2)ランク設定手段
ランク設定手段111は、所定のL個(L≧2、整数)のランクを設定する。より具体的には、ランク設定手段111は、各ランクを識別するランクIDを記憶する。本実施形態例では、一例として、10ランクが設定されている場合を考える。各ランクは、上位のランクから順に、S、AI、AII、AIII、BI、BII、BIII、CI、CII、CIIIのランクIDで識別される。
【0036】
(3−2−3)初期ランク決定手段
初期ランク決定手段112は、複数のプレイヤのそれぞれを、前記10個のランクのいずれかに所属させる。
初期ランク決定手段112は、初期状態においては、前記10個のランクのうち最下位のランクCIIIに全てのプレイヤを所属させる。また、初期ランク決定手段112は、所定期間Tの経過途中における新たなプレイヤの参加を受け付け、新たなプレイヤを最下位のランクCIIIのいずれかのチームに割り当てる。つまり、最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中から本ゲームシステムに参加したプレイヤも、最下位のランクCIIIのいずれかのチームに配置される。最下位のランクCIIIからのランクアップの道が、チームの成績及び各個人のゲーム成績に応じて用意されている。従って、競争に公平感があり、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
【0037】
(3−2−4)ランク再決定手段
ランク再決定手段113は、チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを更新する。この機能により、データ蓄積部105内の個人データの書き換えが実行される。個人データの書き換えについては、「(3−2−6)チーム再編成手段」においてまとめて説明する。
【0038】
初期ランク決定手段112によりひとたび全プレイヤのランクが決まった後、ランク再決定手段113は所定期間Tが経過する毎にプレイヤのランクの更新を行う。具体的には、ランク再決定手段113は、各チームの現在のランクそれぞれを基準として、プレイヤのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを、各チームのチームポイントに基づいて判断する。さらに、ランク再決定手段113は、前記判断に基づいて、各チームに属するプレイヤのランクを再度決定する。
【0039】
ランクの更新は、例えば同一ランク内でのチームポイントにより決まるチーム順位に基づいて行うことができる。具体的には、上位のチームに属するプレイヤをランクアップし、下位のチームに属するプレイヤをランクダウンし、その他のチームに属するプレイヤのランクをそのままにすることが挙げられる。本実施形態例では、説明を容易にするために、各ランク内で1位のチームのプレイヤを1つランクアップし、最下位のチームのプレイヤを1つランクダウンし、その他のチームのプレイヤのランクをそのままとする。
【0040】
図10(a)は、ランク再決定の概念説明図である。この図は、初期ランク決定手段112により初期に設定されたランクが、初めてランク再決定手段113により更新される場合を示す。図10(a)は、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属していることを示す。全プレイヤは、この例では5つのチームT1〜T5に編成されている。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、T1,T2,T3,T4,T5であったとする。この場合、ランク再決定手段113は、例えば1位のチームT1のプレイヤをランクCIIにランクアップする。一方、残りのチームT2〜T4のプレイヤを、現状のランクCIIIに残す。さらに、5位のチームT5のプレイヤをランクダウンしようとし、現状のランクが最下位のランクなので、結果的に現状のランクCIIIに残す。その後、図10(b)に示すように、ランクCIIに5つのチームT1’〜T5’が、ランクCIIIに5つのチームT6’〜T10’が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0041】
図11(a)は、前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図である。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、ランクCIIに於いてT1’,T2’,T3’,T4’,T5’、ランクCIIIに於いてT6’,T7’,T8’,T9’,T10’であったとする。各ランクにおいて、1位のチーム及び5位のチームに属するプレイヤのランクが変化し、2位〜4位のチームのプレイヤのランクはそのままとなる。その結果、ランクCIには、チームT1’のプレイヤが属するようになる。またランクCIIには、チームT2’〜T4’,T6’のプレイヤが属するようになる。ランクCIIIには、チームT5’,T7’〜T10’のプレイヤが属するようになる。その後、図11(b)に示すように、ランクCIに5つのチームT1”〜T5”が、ランクCIIに5つのチームT6”〜T10”が、ランクCIIIに5つのチームT11”〜T15”が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0042】
ランクの更新方法はここに記載した例に限定されない。例えば、1位のチームを2ランクアップし、2位のチームを1ランクアップし、3位のチームをそのままのランクにし、4位のチームを1ランクダウンし、5位のチームを2ランクダウンすることもできる。また、ランク内の順位ではなく、チームポイントの偏差に基づいてランクを更新することもできる。
【0043】
(3−2−5)チーム編成手段
チーム編成手段114は、初期ランク決定手段112が決定したプレイヤのランクに基づいてチームを編成する。より具体的には、チーム編成手段114は、初期状態において初期ランク決定手段112が全てのプレイヤを最下位のランクに所属させた後、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームを最下位のランク内で編成する。前記図10(a)は、チーム編成手段114が、最下位のランクCIIIのプレイヤを所定数のチーム、ここでは5つのチームに編成することを示している。
【0044】
初期状態でプレイヤをグループ化する方法は、例えば次のような方法がある。例えばプレイヤが挿入した磁気カードから読み込んだプレイヤIDに基づいてプレイヤを組み合わせることにより、チームが編成される。このようにプレイヤを任意に組み合わせてチームを作成することで、チーム間の強弱をならすことができる。複数種類の磁気カードがある場合には、磁気カードの種類毎にプレイヤをチーム分けしても良い。
【0045】
(3−2−6)チーム再編成手段
チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が更新したプレイヤのランクに基づいて、プレイヤからなるチームを再編成する。この機能により、データ蓄積部105の個人データ及びチームデータの書き換えが実行される。
具体的には、チーム再編成手段115は、所定期間Tが経過する度に、プレイヤが存在する各ランク毎に複数のチームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は、全て同じでもよいし違っていても良い。チームの再編成は、ランク再決定手段113が所定期間T経過毎に全てのプレイヤのランクを更新した後に行う。再編成されるチームは、少なくとも1人のプレイヤを含む。チームの再編成を行う前に、チーム再編成手段115は、プレイヤが存在する各ランク内において全てのチームを解消する。言い換えれば、過去の所定期間Tにおける全チームを各ランク毎に解消する。その後、チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が決定した各プレイヤの新たなランクに基づき、チームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は予め決めておく。この実施形態例では、説明を容易にするため、各ランクにおいて5チームが編成される場合を例にとる。もちろん、チーム数はランクにより異なっていても良い。
【0046】
前記図10(b)及び図11(b)は、ランクの更新後にチーム再編成手段115がチームを再編成することを示す概念説明図である。図10(b)は、ランクCIIにランクアップした旧チームT1のプレイヤを、5つの新チームT1’〜T5’に再編成することを示す。また、ランクCIIIに残った旧チームT2〜T5のプレイヤを、5つの新チームT6’〜T10’に再編成することを示す。同様に、図11(b)は、ランクCIにランクアップした旧チームT1’のプレイヤを、5つの新チームT1”〜T5”に再編成することを示す。また、ランクCIIに所属することになった旧チームT2’、T3’、T4’、T6’のプレイヤを、5つの新チームT6”〜T10”に再編成することを示す。さらに、ランクCIIIに所属することになった旧チームT5’、T7’〜T10’のプレイヤを、5つの新チームT11”〜T15”に再編成することを示す。
【0047】
チームの再編成においてプレイヤをグループ化する方法の1つとしては、所定期間Tにおける各プレイヤの累積ゲームポイントに基づいて行う方法が挙げられる。例えばこれから編成しようとするチームの総得点が同一ランク内でおおむね同一となるように、新たなチームを編成することが挙げられる。ここで、チームの総得点は、チーム内プレイヤの過去の所定期間Tの間の累積ゲームポイントの総和として算出することができる。こうすることで、各ランクでのチームの力量が互いにほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
【0048】
逆に、累積ゲームポイントの高い順にプレイヤをグルーピングしてチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
[個人データの書き換え]
ランク再決定手段113及びチーム再編成手段115は、データ蓄積部105の個人データを書き換える。言い換えれば、ランクの再決定やチームの再編成により、個人データにおける所属ランクIDや所属チームIDが更新される。
【0049】
図12及び図13は、データ蓄積部105の個人データの書き換え方法を示す説明図である。個人データの書き換えにはバッファが用いられる。既に経過した期間での所属ランクIDや所属チームIDと、新たに決定した所属ランクIDや所属チームIDとが混同するのを防ぐためである。バッファは、例えばセンターサーバ100のRAM102中に形成することができる。
【0050】
図12に示すように、所定期間Tが経過すると、ランク再決定手段113は、任意の1つのランクを処理対象ランクとし、そのランクに属するその時点での個人データ(古い個人データ)を読み出してバッファにコピーする。図13(a)は、古い個人データのコピー及びランク更新フラグを記憶したバッファの中身の概念説明図である。ランク更新フラグが“OFF”であればランクが更新されていないことを、“ON”であればランクが更新されていることを示す。説明を容易にするため、ここでは1つのレコードだけを図示しているが、少なくとも処理対象ランクに属する全プレイヤの個人データがバッファにコピーされている。
【0051】
さらに、ランク再決定手段113は、チームデータを参照して各ランク内での各チームの順位を決定する。決定したランク内チーム順位に基づいて、処理対象ランクの各チームのプレイヤの新たなランクを決定する。決定した新ランクのIDは、図12に示すようにバッファに書き込まれる。また新たな所属ランクIDが書き込まれたレコード中のランク更新フラグは“ON”に更新される。図13(b)は、ランクが更新された個人データのレコードの一例である。
【0052】
ランク再決定手段113は、古い個人データのコピー及びバッファ中の所属ランクIDの書き換え処理を、各ランク毎に繰り返し、全てのランクについて行う。これにより、バッファ中には全プレイヤの個人データがコピーされており、しかもその中の所属ランクIDは全プレイヤについて更新されている状態になる。
その後、チーム再編成手段115は、図12に示すように、バッファ中の所属チームIDを全てのプレイヤについてクリアする。図13(c)は、バッファ中の所属チームIDがクリアされた状態を示す。これにより、既に経過した過去の所定期間Tでのチームが消滅する。
【0053】
さらにチーム再編成手段115は、各ランク毎にプレイヤを複数のチームに編成し、図12に示すように新たな所属チームIDをバッファ中に書き込む。図13(d)は、バッファ中に新たな所属チームIDが書き込まれた状態を示す。
最後にチーム再編成手段115は、図12に示すように、ランク更新フラグ以外のバッファ中のデータを、データ蓄積部105内の個人データに上書きする。これにより、個人データ中の所属ランクID及びチームIDが書き換わる。
【0054】
[チームデータの書き換え]
チーム再編成手段115は、個人データの書き換え後、更新された個人データに基づいてチームデータを更新する。具体的には、チーム再編成手段115は、更新された個人データを参照して全てのランクID及びチームIDを抽出する。また、チーム再編成手段115は、各チームに所属するプレイヤの人数及びチームポイントを、ランクID及びチームIDをキーに演算する。演算結果は、前記図9(b)に示すように、チームデータとして、ランクID及びチームIDと対応付けてデータ記憶部105に格納される。
【0055】
(3−2−7)チーム成績演算手段
チーム成績演算手段116は、所定期間T中の任意の時点でゲーム端末装置200からゲーム終了通知を受信し、個人データの更新を行う。ゲーム終了通知には、プレイヤが獲得したゲームポイント及びプレイヤIDが含まれる。すなわち、チーム成績演算手段116は、受信したプレイヤIDをキーに個人データの処理対象レコードを特定し、受信したゲームポイントをそのレコード中の累積ゲームポイントに加算する。
【0056】
また、チーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいてチームデータを更新する。すなわち、チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに対応するランクID及びチームIDを個人データから読み出し、これらを含む処理対象レコードをチームデータから特定する。特定したレコードのチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される。これにより、プレイヤがゲームを終了するたびに、そのプレイヤが属するチームのチームポイントに、プレイヤが獲得したゲームポイントが加算される。
【0057】
(3−2−8)ボーナス手段
ボーナス手段118は、チーム間でチームポイントの移動を行う。チームポイントの移動は、ゲーム端末装置200からのゲーム終了通知に含まれる指示に基づいて行う。ゲーム終了通知には、例えば次のような指示が含まれることがある。「ランクID“CIII”のチームT3からチームT1に、ボーナスポイント500を移動。」前述したように、ボーナスポイントは、ゲーム中にゲーム端末装置200で演算される。このような指示が含まれている場合、ボーナス手段118は、指定されたチームT3のチームポイントからボーナスポイントを減算する。また、指定されたチームT1のチームポイントに、ボーナスポイントを加算する。このようにチーム間でポイントを移動することにより、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
【0058】
また、ボーナス手段118は、ゲームを行ったプレイヤ自身の累積ゲームポイントにボーナスポイントを加算することにより、個人データを更新してもよい。
なお、チームポイントからボーナスポイントを奪われたチームT3のプレイヤの累積ゲームポイントからボーナスポイントを減算することは行わないことが好ましい。すなわち、チームT3のチームポイントは減っても、チームT3の各プレイヤの累積ゲームポイントは減らないことが好ましい。こうすることで、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に完全に依存するようになる。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0059】
(3−3)ゲーム端末装置に設けられた各手段の機能
(3−3−1)ゲーム実行手段
ゲーム実行手段211は、ゲーム端末装置200に設けられる。ゲーム実行手段211は、例えば前記音楽ゲームなど各種ゲームを実行する。さらに、音楽ゲームの実行が終了すると、ゲーム成績に基づくチーム対抗団体戦の途中経過の表示を行うための制御プログラムの実行を開始する。
【0060】
(3−3−2)アイテム管理手段
アイテム管理手段213は、この例ではゲーム端末装置200に設けているが、センターサーバ100に設けることもできる。アイテム管理手段213は、1以上のランクに少なくとも1つのアイテムを割り当てる。そして、アイテム管理手段213は、そのランクに所属するプレイヤにそのアイテムを提供する。つまり、そのランクに所属するプレイヤがそのアイテムを取得することができる。アイテムを獲得することにより、プレイヤは例えば通常のゲーム画面に表示される曲以外のおまけの曲が表示されそれを選択・演奏する権利を与えられたり、携帯電話の着信メロディーを取得することができる。
【0061】
アイテム管理手段213は、ランクの更新などによりプレイヤが新たにアイテムを獲得した場合には、ネットワーク通信部204を介し、プレイヤの携帯電話150やパソコン160にその情報を通知してもよい。通知されたプレイヤは例えば着メロをダウンロードする権限が与えられる。よって、通知を受けたプレイヤのゲームに参加する意欲を増加させることができる。
【0062】
(3−3−3)表示手段
表示手段212は、ゲーム端末装置200に設けられる。表示手段212は、ゲーム終了通知に応答して送信されるセンターサーバ100からの表示データを受信すると、チーム戦の状況表示を行う。すなわち、各ランク内での各チームの成績やプレイヤのチーム内順位などを表示する。センターサーバ100から受信する表示データには、プレイヤと同じランク内の各チームのチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内人数などが含まれている。
【0063】
図14は、表示手段212が表示する画面例である。この例では、ランクCIIIの5つのチームT1〜T5のチームポイントの差異が棒グラフで表示されている。また、チームT3に属するプレイヤが獲得したゲームポイントが、エリアA3により表示されている。ゲーム終了前後でプレイヤ自身がチームの成績にどのくらい貢献したかを示すことで、プレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。さらに、チームT3のチームポイントに加算されたボーナスポイントが、エリアA2により表示されている。一方、チームT1のチームポイントから減算されたボーナスポイントが、エリアA1により表示されている。このように、同一ランク内でのチーム間の競争の途中経過を表示することにより、チーム間の対抗意識を刺激し、プレイヤの参戦意欲を高めることができる。
【0064】
なお、前記「(3−2−8)ボーナス手段」でも述べたように、チームT1のチームポイントは減っても、チームT1内の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0065】
さらに、表示手段212は、チーム内の人数とプレイヤのチーム内順位とを表示することができる。チーム内におけるプレイヤ自身の順位を表示することにより、プレイヤ個人が評価されていることをプレイヤに認識させ、参戦意欲をさらに高めることができる。
なお、図14に示すチーム対抗団体戦の表示形態は一例であり、これに限定されない。例えば棒グラフではなく折れ線グラフや円グラフなど他の形態のグラフであっても良いし、3次元的な表示形態であっても良い。
【0066】
(4)処理の流れ
(4−1)センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れ
次に図15を用い、センターサーバ100とゲーム端末装置200との間の処理の流れの一例について説明する。
まず、各ゲーム端末装置200のゲーム実行手段211は、プレイヤから受け付けた磁気カードからプレイヤIDを読み込み、プレイヤからパスワードを受け付け、プレイヤIDとパスワードとをセンターサーバ100に送信する(#1)。なお、認証情報は、プレイヤIDやパスワードに限定されない。
【0067】
センターサーバ100のCPU101は、受信したプレイヤID及びパスワードの組み合わせに基づいてプレイヤを認証し、認証結果をゲーム端末装置200に送信する(#2)。また、CPU101は、プレイヤを認証する場合、プレイヤの所属ランクID及びチームIDをゲーム端末装置200に通知する。
認証結果を受信したゲーム実行手段211は、認証された場合、プレイヤからスタートボタンによるゲームの開始命令を受け付ける。その後、ゲーム実行手段211は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、ゲームの終了までゲームを実行する(#3、#4、#5)。認証されなかった場合、ゲーム実行手段211は、再度カードの読み込みやパスワードの入力受付を行う(#3、#1)。
【0068】
ゲームが終了すると、ゲーム実行手段211は、終了したゲームの成績を示すゲームポイントやプレイヤに付与するボーナスポイントを決定する。また、ゲーム実行手段211は、ゲームの終了後にルーレットなどの抽選を行う場合もある。抽選の結果、例えば「チームT3からチームT1にボーナスポイント500点を移動する」ことが決まる。ゲームポイント及び抽選結果は、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信される(ゲーム終了通知)(#6)。
【0069】
センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、個人データの更新を行う。センターサーバ100のチーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいて、個人データの累積ゲームポイントを更新する(#7)。個人データ中の更新対象のレコードは、プレイヤIDで特定される。また、ボーナス手段118は、ボーナスポイントをプレイヤの累積ゲームポイントに加算する(#7)。
【0070】
さらに、センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、チームデータの更新を行う。チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに基づいてランクID及びチームIDを個人データから読み出す。読み出したランクID及びチームIDに対応するチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される(#8)。ボーナス手段118は、受信した抽選結果に基づいて、チームポイントの更新を行う(#8)。
【0071】
チーム成績演算手段116は、個人データやチームデータの更新に加え、プレイヤIDに基づいて、今の時点でのプレイヤのチーム内順位を演算することができる(#9)。
チーム成績演算手段116は、ゲーム端末装置200での表示用データを、ゲーム端末装置200に送信する(#10)。表示用データとは、例えば、プレイヤが属するランク内の各チームの最新のチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内プレイヤ人数である。
【0072】
表示用データを受信したゲーム端末装置200の表示手段212は、受信したデータに基づく表示を行う(#11)。これにより、ゲーム端末装置200は、図14に例示する画面を表示する。
(4−2)チーム編成処理
図16は、センターサーバ100が行うチーム編成処理の流れの一例を示すフローチャートである。チーム編成処理は、初期設定処理、ランク再決定処理及びチーム再編成処理の3段階に大別できる。説明を容易にするため、以下の処理では各ランクにおいて同一数のチームを編成する場合を例にとっている。
【0073】
[初期設定処理]
ステップS1:センターサーバ100のランクは、予め複数のランクS〜CIIIを設定し、記憶している。初期ランク決定手段112は、最下位のランクCIIIに、全てのプレイヤを所属させる。言い換えれば、初期ランク決定手段112は、個人データ中の全ランクに、「CIII」を書き込む。
【0074】
ステップS2:チーム編成手段114は、最下位のランクCIIIに属するプレイヤを、複数個のチームに分割する。
[ランク再決定処理]
ステップS3:ランク再決定手段113は、前回のチーム編成から所定期間Tが経過するのを監視し、経過するたびにステップS4〜S7の処理を実行する。ステップS4〜S7では、各ランク内のチーム順位に従い、プレイヤのランクを更新する処理が行われる。
【0075】
ステップS4:ランク再決定手段113は、処理対象のランクを特定する。
ステップS5:ランク再決定手段113は、処理対象のランク内の各チームのチームポイントに基づいてチーム順位を決定する。例えば処理対象のランクがCIIIであれば、ランクCIII内のチームT1〜T5の順位を、チームポイントの多い順に決定する。
ステップS6:ランク再決定手段113は、チーム順位に従い、各チームに属するプレイヤのランクの更新を行う。
【0076】
ステップS7:ランク再決定手段113は、全てのランクについてプレイヤのランクを更新したか否かを判断する。“Yes”と判断するとステップS8に移行する。“No”と判断すると、再びステップS4に戻り、前記の処理を繰り返す。
[チーム再編成処理]
ステップS8〜S10では、全てのプレイヤのランクが更新された後に、各ランクでチームが再編成される。
【0077】
ステップS8:チーム再編成手段115は、存在していたチームを解消し、処理対象のランクを特定する。
ステップS9:チーム再編成手段115は、処理対象のランクに属する全プレイヤを、N個の新たなチームに再編成する。
ステップS10:チーム再編成手段115は、全てのランクについて、チームの再編成が終了したか否かを判断する。“Yes”と判断すると、個人データ及びチームデータを書き換えて前記ステップS3に戻り、期間Tの経過を待機する。“No”と判断すると、ステップS8に戻り、前述の処理を繰り返す。
【0078】
ステップS8〜S10の処理により、各ランクにおいて新たなN個のチームが再編成される。
(5)効果
プレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0079】
しかも、所定の期間ごとにプレイヤのランクの見直しを行い、チームを再編成する。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。さらに、真の実力者だけがランクアップされることにより、スキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
【0080】
<その他の実施形態例>
(A)前記第1実施形態例では、ゲーム端末装置200におけるゲーム終了時に、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新している。しかし、センターサーバ100の負担を軽減するために、センターサーバ100におけるゲームポイントやチームポイントの更新を、所定期間T2(T2<T)毎に行うこともできる。この場合は、ゲーム端末装置200は、ゲームポイント・抽選結果・プレイヤIDを対応付けて、所定期間T2、例えば1日分記憶しておく。そして、24時間毎に、記憶しているデータをセンターサーバ100に送信する。センターサーバ100では、受信したデータに基づいて、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新すればよい。このようにすることで、複数のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知を受信するセンターサーバ100の演算の負担を軽減することができる。
【0081】
なお、この場合のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知には、ゲームが終了したことを示すメッセージ及びプレイヤIDが含まれていればよい。さらに、そのゲーム終了通知を受信したセンターサーバ100は、その時点で最新のチームデータ及び個人データに基づいて、表示用データを通知すればよい。より詳しくは、ゲームを終了したプレイヤが属するランク内のチームのチームポイントが、チームデータから読み出される。また、そのプレイヤのチーム内順位が、その時点でのゲームポイントに基づいて演算される。読み出されたまたは演算されたデータは、ゲーム終了通知に応答してセンターサーバ100からゲーム端末装置200に送信される。
【0082】
(B)前記第1実施形態では、各ランクで編成されるチーム数は同一であるが、チーム数はランク毎に異なっていてもよい。その場合、各ランクのチーム数は、予めランク設定手段111が決定・記憶しておくとよい。
(C)上記の方法をコンピュータ上で実行するためのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、プログラムは、ダウンロード可能なものであっても良い。記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。表示用演算は端末で行ったが、センターサーバで行い、関係する全端末に表示データを一括配信してもよい。この場合、進行地点演算もセンターサーバで行う。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係るゲーム成績評価方法を用いれば、プレイヤはゲームにより獲得した得点に応じて表示エリア内に獲得エリアを獲得することができる。よって、ゲーム自体を楽しむのみならずゲーム終了後においても、分割エリアを獲得する面白みを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】チームの生成及びランクの更新の説明図(a)ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す説明図(b)初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す説明図
【図2】第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図
【図3】ゲーム端末装置の構成図
【図4】ゲーム端末装置の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図。
【図5】ギターコントローラの拡大図
【図6】モニタに示される画面の一例
【図7】センターサーバのCPUの機能構成を示す説明図
【図8】ゲーム端末装置のCPUの機能構成を示す説明図
【図9】(a)個人データの概念説明図(b)チームデータの概念説明図
【図10】(a)初期に設定されたランクが始めて更新される場合のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図11】(a)前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図12】ランク決定手段及びチーム編成手段による個人データの書き換え方法を示す説明図
【図13】ランク決定手段及びチーム編成手段によるバッファ内の個人データの変化を示す説明図
【図14】ゲーム端末装置で表示されるチーム対抗団体戦の状況を示す画面例
【図15】センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れの一例を示す説明図
【図16】チーム編成処理の流れの一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0085】
100:センターサーバ
101:CPU
102:RAM
103:ROM
105:データ蓄積部
200:ゲーム端末装置
201:CPU
202:RAM
203:ROM
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤがゲームを行い得られたゲーム成績を評価し、評価結果を表示するゲーム成績評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤは、より多くの得点を獲得したり、より難易の高いゲームステージをクリアすることに、参戦意欲をかき立てられる。また、大勢のプレイヤ集団の中でのプレイヤの位置を示すことも、プレイヤの参戦意欲やスキルアップ意欲を刺激する。近年では、ネットワークでゲーム端末装置を接続することにより、プレイヤは得点に基づいて全国的あるいは全世界的な自分の順位を知ることができる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−51523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状では、プレイヤのゲーム成績の全国または店舗内における位置付けを示すランキング表示が一般的に行われている。この表示に基づいて、各プレイヤはランクアップを目指して積極的に参戦することが期待される。しかし、一部の並はずれたプレイヤにとってはともかく、平均的なプレイヤまたはそれ以下のプレイヤにとって、ゲーム成績の絶対評価はむしろ参戦意欲をそがれる要因にもなりかねない。並はずれたプレイヤだけが上位のランクを占めるようになると、その他の多くのプレイヤの面白みをそいでしまい、プレイヤの参戦意欲を刺激するためのランキングが逆効果となる。その一方で、スキルのないプレイヤであっても易々とランクアップできるようでは、スキルの高いプレイヤの参戦意欲をそいでしまう。
【0004】
また、ゲーム終了後に行われるランキング表示は、プレイヤのスキルアップ意欲を刺激するものの、プレイヤに継続意欲を掻き立てるには弱いものがあった。言い換えれば、ランキング表示は、ゲーム成績に基づくプレイヤに対する絶対評価を示しているに過ぎず、ゲームとしての面白みをゲーム終了後に与えるものではない。
そこで、本発明では、ゲーム成績を利用し、ゲーム終了後にいかなるプレイヤにも次回参戦する意欲を与えることができるゲーム成績評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、発明1は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価方法を提供する。この方法は以下のステップを含む。
・所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶ステップ、
・プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶ステップ、
・前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定ステップ、
・所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成ステップ、
・所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップ、
・各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定ステップ、
・全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成ステップ。
【0006】
例えば、所定期間が1ヶ月、ランクがA,B,Cの3段階の場合を考える。まず、全プレイヤをいずれかのランク、例えばBランクに所属させ、例えば3つのチームT1,T2,T3を編成する。最初の一月が経過した後の成績に基づいて、3つのチームについてランクの更新を行う。更新の結果、チームT1及びそのプレイヤはAランク、チームT2及びそのプレイヤはBランク、チームT3及びそのプレイヤはCランクになったとする。ランク更新後、経過した一月の間に形成されていたチームT1〜T3を解消する。そして、各ランクA,B,Cにおいて、次の一月のための複数のチームをそれぞれ再編成する。次の一月が経過すると、各ランクA,B,C毎にチーム及びそのプレイヤのランクを更新する。ランクの更新後、古いチームを解消し、各ランク毎に新たなチームを再編成する。
【0007】
このようなゲーム成績評価方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にチームメンバーの力量に強弱があっても、強いチームメンバーのチームへの貢献により、弱いチームメンバーも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0008】
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
発明2は、前記発明1において、前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと、前記ランク再決定ステップと、前記チーム再編成ステップと、を繰り返す繰り返しステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。
【0009】
所定の期間、例えば一月ごとにランクの見直しを行い、チームを再編成する。つまり、ランクの再決定及びチームの再編成後、一月経過するとチーム成績を評価し、その評価に基づいて再びランクの再決定及びチームの再編成を行う。これを繰り返す。チームの再編成は、ランダムに行っても良いし、各チームの力量が平均化するように行ってもよい。プレイヤのゲーム成績に応じて再編成しても良い。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
【0010】
従って、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てつつ、真の実力者だけがランクアップされることによりスキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
発明3は、前記発明1または2において、前記チーム再編成ステップが、前記チーム成績演算ステップで演算した、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、チーム識別子と各プレイヤ識別子との対応付けを決定するゲーム成績評価方法を提供する。
【0011】
例えばプレイヤの一月間のゲーム総得点に応じて、各ランクのN個のチームの平均総得点がおおむね同一となるように、各ランク毎にN個のチームを編成することができる。こうすることで、各ランクでのNチームの力量がほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
逆に、ゲームの総得点の順にN個のチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
【0012】
発明4は、前記発明1〜3のいずれかにおいて、記憶ステップをさらに含むゲーム成績評価方法を提供する。記憶ステップは、前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する。この方法では、前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績をポイントにより演算する。また、この方法は、さらにボーナスステップを含む。ボーナスステップでは、あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算する。さらに、ボーナスステップでは、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算する。
【0013】
チームT2のポイントが減ってチームT1のプレイヤのポイントに加算されることにより、結果的にチームT1のポイントもポイントP分増加する。従って、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
発明5は、前記発明4において、前記ボーナスステップが、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくゲーム成績評価方法を提供する。
【0014】
チームT2のポイントは減っても、チームT2の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0015】
発明6は、前記発明1〜5において、前記初期ランク決定ステップは、前記L個のランクのうち最下位のランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるゲーム成績評価方法を提供する。また、前記初期ランク決定ステップは、前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付け、前記最下位のランクのランク識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のそれぞれに対応付けられたチーム識別子のいずれかと、新たなプレイヤのプレイヤ識別子と、を対応付ける。
【0016】
最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中からこのゲーム成績評価方法に参加したプレイヤも、最下位のランクのいずれかのチームに配置される。そこからチームの成績及び各個人のゲーム成績に応じたランクアップが用意されている。従って、競争に公平感があるので、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
発明7は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置を提供する。この装置は以下の手段を含む。
・所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段、
・プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段、
・前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段、
・所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段、
・所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
・各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段、
・全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段。
【0017】
この装置は、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
発明8は、複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価プログラムを提供する。このプログラムは、以下の手段として前記コンピュータを機能させる。
・所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段、
・プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段、
・前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段、
・所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段、
・所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
・各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段、
・全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段。
【0018】
このプログラムは、前記発明1と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0019】
ゲームを行い獲得した得点を利用し、ゲーム終了後にプレイヤに次回参戦する意欲を与えることができる。また、プレイヤは、チーム対抗による団体戦の面白さと個人戦の面白さとを味わうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
<発明の概要>
本発明に係るゲーム成績評価方法では、ゲームを行うプレイヤについての複数のランクを設定し、各ランク毎に1以上のプレイヤからなる複数のチームを編成する。各チームは、ランク内でチーム対抗の団体戦を行う。団体戦の結果に基づき、チーム及びプレイヤのランクが更新される。団体戦の結果を決める元となるチーム成績は、チーム内プレイヤのゲーム成績の累積である。チーム成績の決定及びランクの更新は、所定期間T、例えば1月毎に行う。所定期間Tが経過すると、全プレイヤのランクが更新され、全てのチームが再編成される。
【0021】
図1(a)は、ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す。初期状態とは、チーム対抗の団体戦が開始される前の状態である。初期状態では、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属する。プレイヤは、ランクCIII内で、N個のチームT1、T2・・・TNに編成される。各チームは、M人のプレイヤから構成されている。
図1(b)は、初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す。各チームの成績に基づいて、ランクCIIIの一部のプレイヤが1つ上のランクCIIにランクアップしたとする。すると、この状態で古いチームは解消され、再度ランクCII、CIIIの各ランク内でプレイヤが複数のチームに再編成される。この図では、各ランクにN個のチームが編成されている。ランクCIIの各チームはY人のプレイヤから構成され、ランクCIIIの各チームはX人のプレイヤから構成されている。
【0022】
この方法では、チーム全体の成績がチームのレベルアップ、ひいてはチームメンバーであるプレイヤのレベルアップにつながる。仮にプレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0023】
つまり、チーム戦という一種の団体戦で、スキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
<第1実施形態例>
(1)本実施形態例に係るゲームシステムの構成
図2は、本発明の第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図である。このゲームシステムは、センターサーバ100と複数のゲーム端末装置200a,b…とを含んで構成される。ゲームシステムは、携帯電話150a,b…やパソコン160a,b…をさらに含んでいても良い。ゲーム端末装置200、携帯電話150及びパソコン160は、インターネットなどのネットワーク300を介し、センターサーバ100に接続される。
【0024】
(1−1)センターサーバ
センターサーバ100は、各プレイヤの個人データ及び各チームのチームデータを記憶し、ゲーム端末装置200からの要求に応じて個人データ及びチームデータを要求元に送信する。センターサーバ100は、下記の要素(a)〜(e)を備えている。
(a)CPU101:ROM103またはRAM102に格納されている制御プログラムなどに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM102:制御プログラム、個人データ、チームデータなどを一時的に記憶する。
(c)ROM103:制御プログラムなどを記憶する。
(d)ネットワーク通信部104:ネットワーク300を介し、ゲーム端末装置200、携帯電話150、パソコン160との間でデータの送受信を行う。
(e)データ蓄積部105:ゲーム端末装置200から送信されてくるプレイヤ毎のゲーム成績などの個人データと、チームデータと、を蓄積する。個人データとしては、プレイヤID、パスワードなどの認証情報、所属ランクID、所属チームID、ゲーム成績の累積値、プレイヤの習熟度を表すスキルポイントなどが挙げられる。チームデータとしては、所属ランクIDやチーム成績が一例として挙げられる。
【0025】
(1−2)ゲーム端末装置
図3は、ゲーム端末装置200の構成の一例を示す。ゲーム端末装置200は、チームの成績表示に必要な表示データを、センターサーバ100から取得する。取得したデータに基づいて、チーム対抗の団体戦の結果またはその途中経過が表示される。ゲーム端末装置200は、下記(a)〜(m)の要素を有している。
(a)CPU201:後述するROM203に記憶されている制御プログラムと後述するRAM202に記憶されるゲーム用データなどとに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
(b)RAM202:各種変数やパラメータなどのゲーム用各種データを一時的に記憶する。
(c)ROM203:制御プログラムや各種パラメータ、チーム成績の優劣を表示する表示エリアの形状などを記憶する。
(d)ネットワーク通信部204:ネットワーク300を介し、センターサーバ100とデータの送受信を行い、チームデータや個人データを受信する。
(e)モニタ206:ゲーム画像やプレイヤのゲーム成績、チーム間の優劣などを表示する。
(f)描画処理部205:モニタ206に表示する画像データを生成する。
(g)スピーカ208:ゲーム実行中、デモ画面表示中、ゲーム成績の表示などを行う際に効果音などのサウンドを出力する。
(h)音声再生部207:スピーカ208に出力させるためのサウンドデータを生成する。
(i)入力操作部211:本実施形態例ではギターを模した形状のギターコントローラである。その他ジョイスティックや操作ボタンなどを含んでいてもよい。入力操作部211は、プレイヤの指示入力を受け付ける。
(j)カードリーダ・ライタ212:挿入される磁気カードに対してプレイヤID等のデータの読取や、必要に応じてゲーム成績の書込処理を実行する。
(k)コイン受付部213:挿入されるコインによるクレジットを受け付ける。
(l)外部機器制御部210:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器を制御する。
(m)外部入出力制御部209:入力操作部、カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPU201に送出する。
【0026】
(2)ゲーム端末装置の一例
(2−1)ゲーム端末装置の構成
図4は、前記ゲーム端末装置200の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図である。音楽ゲーム装置は、筐体正面にモニタ206が設けられている。また、モニタ206の下部には、スタートボタン等の入力操作部211aが左右にそれぞれ設けられ、その下方に左右2つのコイン受付部213が設けられている。さらに、コイン受付部213の下部には、カードリーダ・ライタ212が設けられている。また、モニタ206の左右両側にはそれぞれ、プレイヤがリズム音の入力を行う入力操作部211としての模擬楽器、すなわちギターコントローラ211bが載置されている。さらに、モニタ206の筐体上部に、演奏曲に対する演出効果を出すためのスピーカ208が配設されている。ギターコントローラ211bを2つ並設しておけば、2人のプレイヤがそれぞれ各ギターコントローラ211bを入力操作して音楽ゲームを行うこともできる。
【0027】
図5はギターコントローラの拡大図である。ギターコントローラ211bは、リズム音の種類を選択する3種類のネックボタンR,G,Bを有している。またギターコントローラ211bは、少なくとも1つのネックボタンにより選択されたリズム音の出力タイミングを決定するピッキング入力手段211b−1を有している。さらにギターコントローラ211bは、ピッキング入力手段211b−1の下方に配設され、リズム音の出力モードを切り換える切換スイッチ211b−2を有している。
【0028】
(2−2)音楽ゲームの実行
上記のように構成されたゲーム端末装置200は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、次のようにしてゲームを行う。プレイヤは、ゲーム端末装置200において自己の所有する磁気カードをカードリーダ・ライタ212に挿入し、コイン受付部213にコインを投入する。ゲーム端末装置200は、カードリーダ・ライタ212に挿入された磁気カードからプレイヤを識別するプレイヤIDを読み取り、パスワードの入力を要求する。入力されたパスワードはセンターサーバ110のデータと照合され、個人認証が行われる。プレイヤによるスタートボタンの操作を受け付けると、CPU201が制御プログラムを実行し、ゲームが開始される。
【0029】
(2−3)音楽ゲームの概要
次に、図4〜図6を用い、ゲーム端末装置200で行われる音楽ゲームの概要について説明する。図6は、モニタ206に示される画面223の一例である。このゲームでは、各演奏曲(BGM)に対応したリズム音毎の操作タイミングを示すノーツ224が、図6に示すように、リズム音別にノーツ表示部221に示される。ノーツ224は、ノーツ表示部221の基準線222に向かう方向に(図6中矢印C方向)、各演奏曲の進行に伴いリズム音毎に独立に順次移動する。ノーツ224と基準線222とが一致したときが、プレイヤがピッキング入力手段211b−1を操作するべき操作タイミングである。プレイヤは、このノーツ224の位置を確認しつつ、リズム音に合わせて、一方の手でネックボタンR,G,Bを操作し、かつもう一方の手でピッキング入力手段211b−1及び切換スイッチ211b−2を操作し、操作信号を入力する。CPU201は、操作タイミングと操作信号の入力タイミングとのずれを監視している。CPU201は、ずれの大小に応じて、“Perfect”、“Great”、“Good”、“Miss”を、ノーツ画面223に表示する。また、CPU201は、“Miss”の発生間隔に応じてゲームポイントを計算する。さらに、CPU201は、“Perfect”の発生数に応じた特別のポイント(以下、ボーナスポイントという)を演算してもよい。CPU201は、ゲーム終了後、プレイヤ毎に獲得したゲームポイントをモニタ206に表示させる。また、CPU201は、ゲームポイントやボーナスポイントの移動の指示を含むゲーム終了通知を、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信する。
【0030】
(3)ゲーム成績の評価
次に、前述の音楽ゲームに本発明を適用した場合のゲーム成績の評価について説明する。
(3−1)センターサーバ及びゲーム端末装置の機能構成
図7は、センターサーバ100のCPU101の機能構成を示す説明図である。CPU101は、ランク設定手段111(ランク設定ステップに対応)、初期ランク決定手段112(初期ランク決定ステップに対応)、ランク再決定手段113(ランク再決定ステップに対応)、チーム編成手段114(チーム編成手段にステップ)、チーム再編成手段(チーム再編成ステップに対応)、チーム成績演算手段116(チーム成績演算ステップに対応)、記憶手段117(記憶ステップに対応)及び好ましくはボーナス手段118(ボーナスステップに対応)を有している。
【0031】
図8は、ゲーム端末装置200のCPU201の機能構成を示す説明図である。CPU201は、ゲーム実行手段211及び表示手段212を含んでいる。CPU201は、好ましくはアイテム管理手段213を含む。
(3−2)センターサーバに設けられた各手段の機能
(3−2−1)記憶手段
記憶手段117は、個人データ及びチームデータを記憶する。図9(a)は、記憶されている個人データの概念説明図である。個人データは、所定期間T中(例えば1ヶ月)に各プレイヤが獲得したゲームポイントの累積値(以下、累積ゲームポイントという)を含む。この例では、個人データは、プレイヤID、所属ランクID、所属チームID及び累積ゲームポイントを、1レコードに含む(その他、所属地域、メールアドレス等も可)。プレイヤIDは、センターサーバ100に登録されているプレイヤを特定する識別子である。所属ランクIDは、プレイヤが属するランクのIDである(詳細は後述の(3−2−2)を参照)。所属チームIDは、プレイヤが属するチームのIDである。チームIDは、各ランク内でチームを特定する識別子である(詳細は後述の(3−2−3)を参照)。
【0032】
図9(b)は、記憶手段117に記憶されているチームデータの概念説明図である。チームデータは、所定期間T中の任意の時点における各チームの成績を少なくとも含む。この例では、チームの成績は、各チームに属するプレイヤの累積ゲームポイントを総合したポイントで表される。以下、チームの成績をチームポイントという。本実施形態例では、チームデータは、ランクID、チームID、チームポイント及びプレイヤ人数を、1レコードに含む。
【0033】
(3−2−2)ランク設定手段
ランク設定手段111は、所定のL個(L≧2、整数)のランクを設定する。より具体的には、ランク設定手段111は、各ランクを識別するランクIDを記憶する。本実施形態例では、一例として、10ランクが設定されている場合を考える。各ランクは、上位のランクから順に、S、AI、AII、AIII、BI、BII、BIII、CI、CII、CIIIのランクIDで識別される。
【0034】
(3−2−3)初期ランク決定手段
初期ランク決定手段112は、複数のプレイヤのそれぞれを、前記10個のランクのいずれかに所属させる。
初期ランク決定手段112は、初期状態においては、前記10個のランクのうち最下位のランクCIIIに全てのプレイヤを所属させる。また、初期ランク決定手段112は、所定期間Tの経過途中における新たなプレイヤの参加を受け付け、新たなプレイヤを最下位のランクCIIIのいずれかのチームに割り当てる。つまり、最初は誰でも最下位のランクのいずれかのチームに配置される。途中から本ゲームシステムに参加したプレイヤも、最下位のランクCIIIのいずれかのチームに配置される。最下位のランクCIIIからのランクアップの道が、チームの成績及び各個人のゲーム成績に応じて用意されている。従って、競争に公平感があり、プレイヤの参戦意欲や競争心を損なうことがない。
【0035】
(3−2−4)ランク再決定手段
ランク再決定手段113は、チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを更新する。この機能により、データ蓄積部105内の個人データの書き換えが実行される。個人データの書き換えについては、「(3−2−6)チーム再編成手段」においてまとめて説明する。
【0036】
初期ランク決定手段112によりひとたび全プレイヤのランクが決まった後、ランク再決定手段113は所定期間Tが経過する毎にプレイヤのランクの更新を行う。具体的には、ランク再決定手段113は、各チームの現在のランクそれぞれを基準として、プレイヤのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを、各チームのチームポイントに基づいて判断する。さらに、ランク再決定手段113は、前記判断に基づいて、各チームに属するプレイヤのランクを再度決定する。
【0037】
ランクの更新は、例えば同一ランク内でのチームポイントにより決まるチーム順位に基づいて行うことができる。具体的には、上位のチームに属するプレイヤをランクアップし、下位のチームに属するプレイヤをランクダウンし、その他のチームに属するプレイヤのランクをそのままにすることが挙げられる。本実施形態例では、説明を容易にするために、各ランク内で1位のチームのプレイヤを1つランクアップし、最下位のチームのプレイヤを1つランクダウンし、その他のチームのプレイヤのランクをそのままとする。
【0038】
図10(a)は、ランク再決定の概念説明図である。この図は、初期ランク決定手段112により初期に設定されたランクが、初めてランク再決定手段113により更新される場合を示す。図10(a)は、全てのプレイヤが最下位のランクCIIIに所属していることを示す。全プレイヤは、この例では5つのチームT1〜T5に編成されている。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、T1,T2,T3,T4,T5であったとする。この場合、ランク再決定手段113は、例えば1位のチームT1のプレイヤをランクCIIにランクアップする。一方、残りのチームT2〜T4のプレイヤを、現状のランクCIIIに残す。さらに、5位のチームT5のプレイヤをランクダウンしようとし、現状のランクが最下位のランクなので、結果的に現状のランクCIIIに残す。その後、図10(b)に示すように、ランクCIIに5つのチームT1’〜T5’が、ランクCIIIに5つのチームT6’〜T10’が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0039】
図11(a)は、前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図である。ここで、所定期間T経過後のチームポイントに基づくチーム順位が、1位から5位の順に、ランクCIIに於いてT1’,T2’,T3’,T4’,T5’、ランクCIIIに於いてT6’,T7’,T8’,T9’,T10’であったとする。各ランクにおいて、1位のチーム及び5位のチームに属するプレイヤのランクが変化し、2位〜4位のチームのプレイヤのランクはそのままとなる。その結果、ランクCIには、チームT1’のプレイヤが属するようになる。またランクCIIには、チームT2’〜T4’,T6’のプレイヤが属するようになる。ランクCIIIには、チームT5’,T7’〜T10’のプレイヤが属するようになる。その後、図11(b)に示すように、ランクCIに5つのチームT1”〜T5”が、ランクCIIに5つのチームT6”〜T10”が、ランクCIIIに5つのチームT11”〜T15”が、それぞれ新たに編成される。チームの編成については詳細を後述する。
【0040】
ランクの更新方法はここに記載した例に限定されない。例えば、1位のチームを2ランクアップし、2位のチームを1ランクアップし、3位のチームをそのままのランクにし、4位のチームを1ランクダウンし、5位のチームを2ランクダウンすることもできる。また、ランク内の順位ではなく、チームポイントの偏差に基づいてランクを更新することもできる。
【0041】
(3−2−5)チーム編成手段
チーム編成手段114は、初期ランク決定手段112が決定したプレイヤのランクに基づいてチームを編成する。より具体的には、チーム編成手段114は、初期状態において初期ランク決定手段112が全てのプレイヤを最下位のランクに所属させた後、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームを最下位のランク内で編成する。前記図10(a)は、チーム編成手段114が、最下位のランクCIIIのプレイヤを所定数のチーム、ここでは5つのチームに編成することを示している。
【0042】
初期状態でプレイヤをグループ化する方法は、例えば次のような方法がある。例えばプレイヤが挿入した磁気カードから読み込んだプレイヤIDに基づいてプレイヤを組み合わせることにより、チームが編成される。このようにプレイヤを任意に組み合わせてチームを作成することで、チーム間の強弱をならすことができる。複数種類の磁気カードがある場合には、磁気カードの種類毎にプレイヤをチーム分けしても良い。
【0043】
(3−2−6)チーム再編成手段
チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が更新したプレイヤのランクに基づいて、プレイヤからなるチームを再編成する。この機能により、データ蓄積部105の個人データ及びチームデータの書き換えが実行される。
具体的には、チーム再編成手段115は、所定期間Tが経過する度に、プレイヤが存在する各ランク毎に複数のチームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は、全て同じでもよいし違っていても良い。チームの再編成は、ランク再決定手段113が所定期間T経過毎に全てのプレイヤのランクを更新した後に行う。再編成されるチームは、少なくとも1人のプレイヤを含む。チームの再編成を行う前に、チーム再編成手段115は、プレイヤが存在する各ランク内において全てのチームを解消する。言い換えれば、過去の所定期間Tにおける全チームを各ランク毎に解消する。その後、チーム再編成手段115は、ランク再決定手段113が決定した各プレイヤの新たなランクに基づき、チームを再編成する。各ランクにおけるチーム数は予め決めておく。この実施形態例では、説明を容易にするため、各ランクにおいて5チームが編成される場合を例にとる。もちろん、チーム数はランクにより異なっていても良い。
【0044】
前記図10(b)及び図11(b)は、ランクの更新後にチーム再編成手段115がチームを再編成することを示す概念説明図である。図10(b)は、ランクCIIにランクアップした旧チームT1のプレイヤを、5つの新チームT1’〜T5’に再編成することを示す。また、ランクCIIIに残った旧チームT2〜T5のプレイヤを、5つの新チームT6’〜T10’に再編成することを示す。同様に、図11(b)は、ランクCIにランクアップした旧チームT1’のプレイヤを、5つの新チームT1”〜T5”に再編成することを示す。また、ランクCIIに所属することになった旧チームT2’、T3’、T4’、T6’のプレイヤを、5つの新チームT6”〜T10”に再編成することを示す。さらに、ランクCIIIに所属することになった旧チームT5’、T7’〜T10’のプレイヤを、5つの新チームT11”〜T15”に再編成することを示す。
【0045】
チームの再編成においてプレイヤをグループ化する方法の1つとしては、所定期間Tにおける各プレイヤの累積ゲームポイントに基づいて行う方法が挙げられる。例えばこれから編成しようとするチームの総得点が同一ランク内でおおむね同一となるように、新たなチームを編成することが挙げられる。ここで、チームの総得点は、チーム内プレイヤの過去の所定期間Tの間の累積ゲームポイントの総和として算出することができる。こうすることで、各ランクでのチームの力量が互いにほぼ等しくなり、チーム戦が接戦となって団体戦の面白みを増すことができる。
【0046】
逆に、累積ゲームポイントの高い順にプレイヤをグルーピングしてチームを生成してもよい。その場合、強いプレイヤがどんどんランクアップするので、強いプレイヤの参戦意欲をよりいっそう引き出すことができる。
[個人データの書き換え]
ランク再決定手段113及びチーム再編成手段115は、データ蓄積部105の個人データを書き換える。言い換えれば、ランクの再決定やチームの再編成により、個人データにおける所属ランクIDや所属チームIDが更新される。
【0047】
図12及び図13は、データ蓄積部105の個人データの書き換え方法を示す説明図である。個人データの書き換えにはバッファが用いられる。既に経過した期間での所属ランクIDや所属チームIDと、新たに決定した所属ランクIDや所属チームIDとが混同するのを防ぐためである。バッファは、例えばセンターサーバ100のRAM102中に形成することができる。
【0048】
図12に示すように、所定期間Tが経過すると、ランク再決定手段113は、任意の1つのランクを処理対象ランクとし、そのランクに属するその時点での個人データ(古い個人データ)を読み出してバッファにコピーする。図13(a)は、古い個人データのコピー及びランク更新フラグを記憶したバッファの中身の概念説明図である。ランク更新フラグが“OFF”であればランクが更新されていないことを、“ON”であればランクが更新されていることを示す。説明を容易にするため、ここでは1つのレコードだけを図示しているが、少なくとも処理対象ランクに属する全プレイヤの個人データがバッファにコピーされている。
【0049】
さらに、ランク再決定手段113は、チームデータを参照して各ランク内での各チームの順位を決定する。決定したランク内チーム順位に基づいて、処理対象ランクの各チームのプレイヤの新たなランクを決定する。決定した新ランクのIDは、図12に示すようにバッファに書き込まれる。また新たな所属ランクIDが書き込まれたレコード中のランク更新フラグは“ON”に更新される。図13(b)は、ランクが更新された個人データのレコードの一例である。
【0050】
ランク再決定手段113は、古い個人データのコピー及びバッファ中の所属ランクIDの書き換え処理を、各ランク毎に繰り返し、全てのランクについて行う。これにより、バッファ中には全プレイヤの個人データがコピーされており、しかもその中の所属ランクIDは全プレイヤについて更新されている状態になる。
その後、チーム再編成手段115は、図12に示すように、バッファ中の所属チームIDを全てのプレイヤについてクリアする。図13(c)は、バッファ中の所属チームIDがクリアされた状態を示す。これにより、既に経過した過去の所定期間Tでのチームが消滅する。
【0051】
さらにチーム再編成手段115は、各ランク毎にプレイヤを複数のチームに編成し、図12に示すように新たな所属チームIDをバッファ中に書き込む。図13(d)は、バッファ中に新たな所属チームIDが書き込まれた状態を示す。
最後にチーム再編成手段115は、図12に示すように、ランク更新フラグ以外のバッファ中のデータを、データ蓄積部105内の個人データに上書きする。これにより、個人データ中の所属ランクID及びチームIDが書き換わる。
【0052】
[チームデータの書き換え]
チーム再編成手段115は、個人データの書き換え後、更新された個人データに基づいてチームデータを更新する。具体的には、チーム再編成手段115は、更新された個人データを参照して全てのランクID及びチームIDを抽出する。また、チーム再編成手段115は、各チームに所属するプレイヤの人数及びチームポイントを、ランクID及びチームIDをキーに演算する。演算結果は、前記図9(b)に示すように、チームデータとして、ランクID及びチームIDと対応付けてデータ記憶部105に格納される。
【0053】
(3−2−7)チーム成績演算手段
チーム成績演算手段116は、所定期間T中の任意の時点でゲーム端末装置200からゲーム終了通知を受信し、個人データの更新を行う。ゲーム終了通知には、プレイヤが獲得したゲームポイント及びプレイヤIDが含まれる。すなわち、チーム成績演算手段116は、受信したプレイヤIDをキーに個人データの処理対象レコードを特定し、受信したゲームポイントをそのレコード中の累積ゲームポイントに加算する。
【0054】
また、チーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいてチームデータを更新する。すなわち、チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに対応するランクID及びチームIDを個人データから読み出し、これらを含む処理対象レコードをチームデータから特定する。特定したレコードのチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される。これにより、プレイヤがゲームを終了するたびに、そのプレイヤが属するチームのチームポイントに、プレイヤが獲得したゲームポイントが加算される。
【0055】
(3−2−8)ボーナス手段
ボーナス手段118は、チーム間でチームポイントの移動を行う。チームポイントの移動は、ゲーム端末装置200からのゲーム終了通知に含まれる指示に基づいて行う。ゲーム終了通知には、例えば次のような指示が含まれることがある。「ランクID“CIII”のチームT3からチームT1に、ボーナスポイント500を移動。」前述したように、ボーナスポイントは、ゲーム中にゲーム端末装置200で演算される。このような指示が含まれている場合、ボーナス手段118は、指定されたチームT3のチームポイントからボーナスポイントを減算する。また、指定されたチームT1のチームポイントに、ボーナスポイントを加算する。このようにチーム間でポイントを移動することにより、各プレイヤは、ポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しむことができる。
【0056】
また、ボーナス手段118は、ゲームを行ったプレイヤ自身の累積ゲームポイントにボーナスポイントを加算することにより、個人データを更新してもよい。
なお、チームポイントからボーナスポイントを奪われたチームT3のプレイヤの累積ゲームポイントからボーナスポイントを減算することは行わないことが好ましい。すなわち、チームT3のチームポイントは減っても、チームT3の各プレイヤの累積ゲームポイントは減らないことが好ましい。こうすることで、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に完全に依存するようになる。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0057】
(3−3)ゲーム端末装置に設けられた各手段の機能
(3−3−1)ゲーム実行手段
ゲーム実行手段211は、ゲーム端末装置200に設けられる。ゲーム実行手段211は、例えば前記音楽ゲームなど各種ゲームを実行する。さらに、音楽ゲームの実行が終了すると、ゲーム成績に基づくチーム対抗団体戦の途中経過の表示を行うための制御プログラムの実行を開始する。
【0058】
(3−3−2)アイテム管理手段
アイテム管理手段213は、この例ではゲーム端末装置200に設けているが、センターサーバ100に設けることもできる。アイテム管理手段213は、1以上のランクに少なくとも1つのアイテムを割り当てる。そして、アイテム管理手段213は、そのランクに所属するプレイヤにそのアイテムを提供する。つまり、そのランクに所属するプレイヤがそのアイテムを取得することができる。アイテムを獲得することにより、プレイヤは例えば通常のゲーム画面に表示される曲以外のおまけの曲が表示されそれを選択・演奏する権利を与えられたり、携帯電話の着信メロディーを取得することができる。
【0059】
アイテム管理手段213は、ランクの更新などによりプレイヤが新たにアイテムを獲得した場合には、ネットワーク通信部204を介し、プレイヤの携帯電話150やパソコン160にその情報を通知してもよい。通知されたプレイヤは例えば着メロをダウンロードする権限が与えられる。よって、通知を受けたプレイヤのゲームに参加する意欲を増加させることができる。
【0060】
(3−3−3)表示手段
表示手段212は、ゲーム端末装置200に設けられる。表示手段212は、ゲーム終了通知に応答して送信されるセンターサーバ100からの表示データを受信すると、チーム戦の状況表示を行う。すなわち、各ランク内での各チームの成績やプレイヤのチーム内順位などを表示する。センターサーバ100から受信する表示データには、プレイヤと同じランク内の各チームのチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内人数などが含まれている。
【0061】
図14は、表示手段212が表示する画面例である。この例では、ランクCIIIの5つのチームT1〜T5のチームポイントの差異が棒グラフで表示されている。また、チームT3に属するプレイヤが獲得したゲームポイントが、エリアA3により表示されている。ゲーム終了前後でプレイヤ自身がチームの成績にどのくらい貢献したかを示すことで、プレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。さらに、チームT3のチームポイントに加算されたボーナスポイントが、エリアA2により表示されている。一方、チームT1のチームポイントから減算されたボーナスポイントが、エリアA1により表示されている。このように、同一ランク内でのチーム間の競争の途中経過を表示することにより、チーム間の対抗意識を刺激し、プレイヤの参戦意欲を高めることができる。
【0062】
なお、前記「(3−2−8)ボーナス手段」でも述べたように、チームT1のチームポイントは減っても、チームT1内の各プレイヤのポイントは減らない。つまり、チーム単位でポイントの移動があるものの、各プレイヤ個人のポイントはそのプレイヤのゲーム実績に依存する。従って、各プレイヤは、チーム単位ではポイントの移動によるチーム間の争いの変化を楽しみ、その一方で自分の実績を伸ばすことによるランクアップを目指すことができる。
【0063】
さらに、表示手段212は、チーム内の人数とプレイヤのチーム内順位とを表示することができる。チーム内におけるプレイヤ自身の順位を表示することにより、プレイヤ個人が評価されていることをプレイヤに認識させ、参戦意欲をさらに高めることができる。
なお、図14に示すチーム対抗団体戦の表示形態は一例であり、これに限定されない。例えば棒グラフではなく折れ線グラフや円グラフなど他の形態のグラフであっても良いし、3次元的な表示形態であっても良い。
【0064】
(4)処理の流れ
(4−1)センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れ
次に図15を用い、センターサーバ100とゲーム端末装置200との間の処理の流れの一例について説明する。
まず、各ゲーム端末装置200のゲーム実行手段211は、プレイヤから受け付けた磁気カードからプレイヤIDを読み込み、プレイヤからパスワードを受け付け、プレイヤIDとパスワードとをセンターサーバ100に送信する(#1)。なお、認証情報は、プレイヤIDやパスワードに限定されない。
【0065】
センターサーバ100のCPU101は、受信したプレイヤID及びパスワードの組み合わせに基づいてプレイヤを認証し、認証結果をゲーム端末装置200に送信する(#2)。また、CPU101は、プレイヤを認証する場合、プレイヤの所属ランクID及びチームIDをゲーム端末装置200に通知する。
認証結果を受信したゲーム実行手段211は、認証された場合、プレイヤからスタートボタンによるゲームの開始命令を受け付ける。その後、ゲーム実行手段211は、ROM203に記憶された制御プログラムに従い、ゲームの終了までゲームを実行する(#3、#4、#5)。認証されなかった場合、ゲーム実行手段211は、再度カードの読み込みやパスワードの入力受付を行う(#3、#1)。
【0066】
ゲームが終了すると、ゲーム実行手段211は、終了したゲームの成績を示すゲームポイントやプレイヤに付与するボーナスポイントを決定する。また、ゲーム実行手段211は、ゲームの終了後にルーレットなどの抽選を行う場合もある。抽選の結果、例えば「チームT3からチームT1にボーナスポイント500点を移動する」ことが決まる。ゲームポイント及び抽選結果は、プレイヤIDと共にセンターサーバ100に送信される(ゲーム終了通知)(#6)。
【0067】
センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、個人データの更新を行う。センターサーバ100のチーム成績演算手段116は、受信したゲームポイントに基づいて、個人データの累積ゲームポイントを更新する(#7)。個人データ中の更新対象のレコードは、プレイヤIDで特定される。また、ボーナス手段118は、ボーナスポイントをプレイヤの累積ゲームポイントに加算する(#7)。
【0068】
さらに、センターサーバ100は、ゲーム終了通知に基づいて、チームデータの更新を行う。チーム成績演算手段116は、プレイヤIDに基づいてランクID及びチームIDを個人データから読み出す。読み出したランクID及びチームIDに対応するチームポイントには、受信したゲームポイントが加算される(#8)。ボーナス手段118は、受信した抽選結果に基づいて、チームポイントの更新を行う(#8)。
【0069】
チーム成績演算手段116は、個人データやチームデータの更新に加え、プレイヤIDに基づいて、今の時点でのプレイヤのチーム内順位を演算することができる(#9)。
チーム成績演算手段116は、ゲーム端末装置200での表示用データを、ゲーム端末装置200に送信する(#10)。表示用データとは、例えば、プレイヤが属するランク内の各チームの最新のチームポイント、プレイヤのチーム内順位、チーム内プレイヤ人数である。
【0070】
表示用データを受信したゲーム端末装置200の表示手段212は、受信したデータに基づく表示を行う(#11)。これにより、ゲーム端末装置200は、図14に例示する画面を表示する。
(4−2)チーム編成処理
図16は、センターサーバ100が行うチーム編成処理の流れの一例を示すフローチャートである。チーム編成処理は、初期設定処理、ランク再決定処理及びチーム再編成処理の3段階に大別できる。説明を容易にするため、以下の処理では各ランクにおいて同一数のチームを編成する場合を例にとっている。
【0071】
[初期設定処理]
ステップS1:センターサーバ100のランクは、予め複数のランクS〜CIIIを設定し、記憶している。初期ランク決定手段112は、最下位のランクCIIIに、全てのプレイヤを所属させる。言い換えれば、初期ランク決定手段112は、個人データ中の全ランクに、「CIII」を書き込む。
【0072】
ステップS2:チーム編成手段114は、最下位のランクCIIIに属するプレイヤを、複数個のチームに分割する。
[ランク再決定処理]
ステップS3:ランク再決定手段113は、前回のチーム編成から所定期間Tが経過するのを監視し、経過するたびにステップS4〜S7の処理を実行する。ステップS4〜S7では、各ランク内のチーム順位に従い、プレイヤのランクを更新する処理が行われる。
【0073】
ステップS4:ランク再決定手段113は、処理対象のランクを特定する。
ステップS5:ランク再決定手段113は、処理対象のランク内の各チームのチームポイントに基づいてチーム順位を決定する。例えば処理対象のランクがCIIIであれば、ランクCIII内のチームT1〜T5の順位を、チームポイントの多い順に決定する。
ステップS6:ランク再決定手段113は、チーム順位に従い、各チームに属するプレイヤのランクの更新を行う。
【0074】
ステップS7:ランク再決定手段113は、全てのランクについてプレイヤのランクを更新したか否かを判断する。“Yes”と判断するとステップS8に移行する。“No”と判断すると、再びステップS4に戻り、前記の処理を繰り返す。
[チーム再編成処理]
ステップS8〜S10では、全てのプレイヤのランクが更新された後に、各ランクでチームが再編成される。
【0075】
ステップS8:チーム再編成手段115は、存在していたチームを解消し、処理対象のランクを特定する。
ステップS9:チーム再編成手段115は、処理対象のランクに属する全プレイヤを、N個の新たなチームに再編成する。
ステップS10:チーム再編成手段115は、全てのランクについて、チームの再編成が終了したか否かを判断する。“Yes”と判断すると、個人データ及びチームデータを書き換えて前記ステップS3に戻り、期間Tの経過を待機する。“No”と判断すると、ステップS8に戻り、前述の処理を繰り返す。
【0076】
ステップS8〜S10の処理により、各ランクにおいて新たなN個のチームが再編成される。
(5)効果
プレイヤの力量に強弱があっても、強いプレイヤのチームへの貢献により、弱いプレイヤも本来の自分の力量以上のランクにアップできる可能性がある。そのため、あまりスキルのないプレイヤでも参戦意欲がわく。その一方、スキルの高いプレイヤは、自チーム及び自分自身をランクアップに導くために、進んで参戦しようとする。
【0077】
しかも、所定の期間ごとにプレイヤのランクの見直しを行い、チームを再編成する。上級のランクほど1チーム内の人数が減ってくるので、各プレイヤのチームへの貢献度がチーム成績に及ぼす影響が大きくなってくる。その結果、スキルのないプレイヤは次第にふるいにかけられ、真の実力者だけがランクアップされるようになる。
その結果、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。さらに、真の実力者だけがランクアップされることにより、スキルのあるプレイヤの参戦意欲もかき立てることができる。
【0078】
<その他の実施形態例>
(A)前記第1実施形態例では、ゲーム端末装置200におけるゲーム終了時に、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新している。しかし、センターサーバ100の負担を軽減するために、センターサーバ100におけるゲームポイントやチームポイントの更新を、所定期間T2(T2<T)毎に行うこともできる。この場合は、ゲーム端末装置200は、ゲームポイント・抽選結果・プレイヤIDを対応付けて、所定期間T2、例えば1日分記憶しておく。そして、24時間毎に、記憶しているデータをセンターサーバ100に送信する。センターサーバ100では、受信したデータに基づいて、プレイヤのゲームポイントやチームポイントを更新すればよい。このようにすることで、複数のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知を受信するセンターサーバ100の演算の負担を軽減することができる。
【0079】
なお、この場合のゲーム端末装置200からのゲーム終了通知には、ゲームが終了したことを示すメッセージ及びプレイヤIDが含まれていればよい。さらに、そのゲーム終了通知を受信したセンターサーバ100は、その時点で最新のチームデータ及び個人データに基づいて、表示用データを通知すればよい。より詳しくは、ゲームを終了したプレイヤが属するランク内のチームのチームポイントが、チームデータから読み出される。また、そのプレイヤのチーム内順位が、その時点でのゲームポイントに基づいて演算される。読み出されたまたは演算されたデータは、ゲーム終了通知に応答してセンターサーバ100からゲーム端末装置200に送信される。
【0080】
(B)前記第1実施形態では、各ランクで編成されるチーム数は同一であるが、チーム数はランク毎に異なっていてもよい。その場合、各ランクのチーム数は、予めランク設定手段111が決定・記憶しておくとよい。
(C)上記の方法をコンピュータ上で実行するためのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、プログラムは、ダウンロード可能なものであっても良い。記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。表示用演算は端末で行ったが、センターサーバで行い、関係する全端末に表示データを一括配信してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明のゲーム成績評価方法では、チーム戦という一種の団体戦でスキルのないプレイヤをスキルのあるプレイヤが助けることにより、スキルのないプレイヤの参戦意欲をかき立てることができる。また、チーム戦により相互扶助の精神を持ち込むことで、スキルのあるプレイヤの責任感とやる気をかき立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】チームの生成及びランクの更新の説明図(a)ランクS〜ランクCIIIが設定されている場合の初期状態を示す説明図(b)初期状態から所定期間T経過後のプレイヤの分散状態を示す説明図
【図2】第1実施形態例に係るゲームシステムの全体構成を示す説明図
【図3】ゲーム端末装置の構成図
【図4】ゲーム端末装置の一具体例である音楽ゲーム装置の外観斜視図。
【図5】ギターコントローラの拡大図
【図6】モニタに示される画面の一例
【図7】センターサーバのCPUの機能構成を示す説明図
【図8】ゲーム端末装置のCPUの機能構成を示す説明図
【図9】(a)個人データの概念説明図(b)チームデータの概念説明図
【図10】(a)初期に設定されたランクが始めて更新される場合のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図11】(a)前回のランク再決定からさらに所定期間Tが経過した時のランク再決定の概念説明図(b)ランク再決定後のチーム再編成の概念説明図
【図12】ランク決定手段及びチーム編成手段による個人データの書き換え方法を示す説明図
【図13】ランク決定手段及びチーム編成手段によるバッファ内の個人データの変化を示す説明図
【図14】ゲーム端末装置で表示されるチーム対抗団体戦の状況を示す画面例
【図15】センターサーバとゲーム端末装置との間の処理の流れの一例を示す説明図
【図16】チーム編成処理の流れの一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0083】
100:センターサーバ
101:CPU
102:RAM
103:ROM
105:データ蓄積部
200:ゲーム端末装置
201:CPU
202:RAM
203:ROM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価方法であって、
A:所定のL個のランクを設定するランク設定ステップと、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定ステップと、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成ステップと、
D:所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップと、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定ステップと、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定ステップで再決定された各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成ステップと、
を含むことを特徴とする、ゲーム成績評価方法。
【請求項2】
前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと、前記ランク再決定ステップと、前記チーム再編成ステップと、を繰り返す繰り返しステップをさらに含む、請求項1に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項3】
前記チーム再編成ステップは、前記チーム成績演算ステップで演算した、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、プレイヤが存在するランク毎に複数個のチームを作成することを特徴とする、請求項1または2に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項4】
前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する記憶ステップをさらに含み、
前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績はポイントにより表され、
あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算し、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算するボーナスステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項5】
前記ボーナスステップは、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくことを特徴とする、請求項4に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項6】
前記初期ランク決定ステップは、前記L個のランクのうち最下位のランクに前記複数のプレイヤ全てを所属させ、
前記ランク再決定ステップは、前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付け、新たなプレイヤを前記最下位のランクのいずれかのチームに割り当てることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項7】
前記所定期間の途中における各チームの成績及び/またはプレイヤのチーム内順位を表示する表示ステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項8】
前記表示ステップは、任意のプレイヤのゲーム成績が出るたびに、前記プレイヤのチームの成績の変化を表示することを特徴とする、請求項7に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項9】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置であって、
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段と、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段と、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段と、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段と、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段と、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成手段と、
を有することを特徴とするゲーム成績評価装置。
【請求項10】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価プログラムであって、
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段、及び
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成する再編成手段、
としてコンピュータを機能させるゲーム成績評価プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価方法であって、
所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶ステップと、
プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶ステップと、
前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定ステップと、
所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成ステップと、
所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップと、
各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定ステップと、
全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成ステップと、
を含むことを特徴とする、ゲーム成績評価方法。
【請求項2】
前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと、前記ランク再決定ステップと、前記チーム再編成ステップと、を繰り返す繰り返しステップをさらに含む、請求項1に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項3】
前記チーム再編成ステップは、前記チーム成績演算ステップで演算した、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、チーム識別子と各プレイヤ識別子との対応付けを決定することを特徴とする、請求項1または2に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項4】
前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する記憶ステップをさらに含み、
前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績をポイントにより演算し、
あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算し、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算するボーナスステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項5】
前記ボーナスステップは、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくことを特徴とする、請求項4に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項6】
前記初期ランク決定ステップは、
前記L個のランクのうち最下位のランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付け、
前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付け、前記最下位のランクのランク識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のそれぞれに対応付けられたチーム識別子のいずれかと、新たなプレイヤのプレイヤ識別子と、を対応付けることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項7】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置であって、
所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段と、
プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段と、
前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段と、
所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段と、
所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段と、
各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段と、
全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段と、
を有することを特徴とするゲーム成績評価装置。
【請求項8】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価プログラムであって、
所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段、
プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段、
前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段、
所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段、
所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段、及び
全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段、
として前記コンピュータを機能させるゲーム成績評価プログラム。
【請求項1】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価方法であって、
A:所定のL個のランクを設定するランク設定ステップと、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定ステップと、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成ステップと、
D:所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップと、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定ステップと、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定ステップで再決定された各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成ステップと、
を含むことを特徴とする、ゲーム成績評価方法。
【請求項2】
前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと、前記ランク再決定ステップと、前記チーム再編成ステップと、を繰り返す繰り返しステップをさらに含む、請求項1に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項3】
前記チーム再編成ステップは、前記チーム成績演算ステップで演算した、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、プレイヤが存在するランク毎に複数個のチームを作成することを特徴とする、請求項1または2に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項4】
前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する記憶ステップをさらに含み、
前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績はポイントにより表され、
あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算し、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算するボーナスステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項5】
前記ボーナスステップは、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくことを特徴とする、請求項4に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項6】
前記初期ランク決定ステップは、前記L個のランクのうち最下位のランクに前記複数のプレイヤ全てを所属させ、
前記ランク再決定ステップは、前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付け、新たなプレイヤを前記最下位のランクのいずれかのチームに割り当てることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項7】
前記所定期間の途中における各チームの成績及び/またはプレイヤのチーム内順位を表示する表示ステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項8】
前記表示ステップは、任意のプレイヤのゲーム成績が出るたびに、前記プレイヤのチームの成績の変化を表示することを特徴とする、請求項7に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項9】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置であって、
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段と、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段と、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段と、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段と、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段と、
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成するチーム再編成手段と、
を有することを特徴とするゲーム成績評価装置。
【請求項10】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価プログラムであって、
A:所定のL個のランクを設定するランク設定手段、
B:前記複数のプレイヤのそれぞれを、前記L個のランクのいずれかに所属させる初期ランク決定手段、
C:前記初期ランク決定ステップでプレイヤを所属させた各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに編成するチーム編成手段、
D:所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
E:各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チーム及び各チームに属するプレイヤのランクを再決定するランク再決定手段、及び
F:チームが存在する各ランク内において全てのチームを解消し、前記ランク再決定手段が再決定した各プレイヤのランクに基づき、プレイヤが存在する各ランク毎に、少なくとも1人のプレイヤを含む複数個のチームに再編成する再編成手段、
としてコンピュータを機能させるゲーム成績評価プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価方法であって、
所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶ステップと、
プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶ステップと、
前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定ステップと、
所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成ステップと、
所定の期間中に各チームに属する各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算ステップと、
各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定ステップと、
全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成ステップと、
を含むことを特徴とする、ゲーム成績評価方法。
【請求項2】
前記所定の期間毎に、前記チーム成績演算ステップと、前記ランク再決定ステップと、前記チーム再編成ステップと、を繰り返す繰り返しステップをさらに含む、請求項1に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項3】
前記チーム再編成ステップは、前記チーム成績演算ステップで演算した、前記所定期間における各プレイヤのゲーム成績の累積値に基づいて、チーム識別子と各プレイヤ識別子との対応付けを決定することを特徴とする、請求項1または2に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項4】
前記期間において各プレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値及び前記期間における各チームの成績を、それぞれポイントとして記憶する記憶ステップをさらに含み、
前記チーム成績演算ステップにおいて、前記期間における各チームの成績をポイントにより演算し、
あるチームT1の任意のプレイヤPT1によるゲームの終了後に、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の成績から任意のポイントPを減算し、前記記憶ステップで記憶されている前記プレイヤPT1のゲーム成績の累積値及びそのプレイヤが属する前記チームT1の成績に、前記ポイントPを加算するボーナスステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項5】
前記ボーナスステップは、前記記憶ステップで記憶されているチームT2の各プレイヤのゲーム成績の累積値をそのままにしておくことを特徴とする、請求項4に記載のゲーム成績評価方法。
【請求項6】
前記初期ランク決定ステップは、
前記L個のランクのうち最下位のランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付け、
前記所定の期間が始まった後に新たなプレイヤの参加を受け付け、前記最下位のランクのランク識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のそれぞれに対応付けられたチーム識別子のいずれかと、新たなプレイヤのプレイヤ識別子と、を対応付けることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム成績評価方法。
【請求項7】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するゲーム成績評価装置であって、
所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段と、
プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段と、
前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段と、
所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段と、
所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段と、
各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段と、
全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段と、
を有することを特徴とするゲーム成績評価装置。
【請求項8】
複数のプレイヤがそれぞれゲームを行い得られたゲーム成績を集計し、その集計結果を評価するコンピュータが実行するゲーム成績評価プログラムであって、
所定のL個のランクのそれぞれを識別するL個のランク識別子と、ランク順と、を記憶するランク記憶手段、
プレイヤを識別するプレイヤ識別子と、プレイヤが所属するランクのランク識別子と、プレイヤが所属するチームを識別するチーム識別子と、プレイヤのゲーム成績の累積値と、を含む個人データを、プレイヤ毎に記憶する個人データ記憶手段、
前記複数のプレイヤ全員の個人データ中のランク識別子として、所定の初期ランクのランク識別子を書き込み、前記初期ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付ける初期ランク決定手段、
所定数のチームをそれぞれ識別する複数のチーム識別子を、前記初期ランクに属する前記複数のプレイヤの個人データのチーム識別子として書き込み、前記複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム編成手段、
所定の期間の間に各チームに属するプレイヤが行った前記ゲームのゲーム成績の累積値を演算し、演算した各プレイヤのゲーム成績の累計値に基づいて、前記期間における各チームの成績を演算するチーム成績演算手段、
各チームの現在のランクそれぞれを基準として、各チームのランクアップ・ランクダウンまたはランクキープのいずれかを各チームの成績に基づいて判断し、前記判断に基づいて各チームに属する各プレイヤの新ランクを再決定し、各プレイヤの個人データ中のランク識別子を各プレイヤの新ランクのランク識別子に更新し、各プレイヤの新ランクのランク識別子と各プレイヤ識別子とを対応付けるランク再決定手段、及び
全プレイヤの個人データ中のチーム識別子をクリアし、ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子を、前記複数のプレイヤの個人データ中のチーム識別子として書き込み、各ランク識別子毎に設定された複数のチーム識別子のいずれかと各プレイヤ識別子とを対応付けるチーム再編成手段、
として前記コンピュータを機能させるゲーム成績評価プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−81674(P2006−81674A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268597(P2004−268597)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】
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