ゲーム装置、ゲームプログラム及び記憶媒体
【課題】シナリオに沿って文章が順に表示されて進行していくゲームにおいて、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させる。
【解決手段】第1ディスプレイ4の文字表示領域70に表示されている証人41の証言44のうちキーワード(嘘の箇所)となる白抜き文字71が塗りつぶされている間に、プレーヤがタッチ入力により眼球78の枠内に証人41の仕草を示す画像を移動させて、決定ボタン80の画像領域にタッチ入力した後、CPUは、証人41の真の証言を表示し、入力がない場合とは異なるようにゲームの進行を制御していく。
【解決手段】第1ディスプレイ4の文字表示領域70に表示されている証人41の証言44のうちキーワード(嘘の箇所)となる白抜き文字71が塗りつぶされている間に、プレーヤがタッチ入力により眼球78の枠内に証人41の仕草を示す画像を移動させて、決定ボタン80の画像領域にタッチ入力した後、CPUは、証人41の真の証言を表示し、入力がない場合とは異なるようにゲームの進行を制御していく。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に表示装置等の出力手段に出力させるゲーム装置、このゲーム装置をコンピュータで実現するためのゲームプログラム及びこのゲームプログラムを記録した記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアドベンチャーゲームやサウンドノベル等のゲームでは、設定されたシナリオに沿って所定単位の文章が順に出力され、プレーヤが行った操作入力等に基づいてゲームが進行していく。これらのゲームには、プレーヤが操作を行うプレーヤキャラクタとプレーヤが操作しないノンプレーヤキャラクタとが会話する会話文を交互に表示するような対話形式でゲームが進行していく構成が含まれている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
非特許文献1に記載されているゲームは、プレーヤキャラクタである弁護士が裁判や事件の捜査等において裁判官や検事、被告人等のノンプレーヤキャラクタと対話等をして殺人事件の真犯人を追い詰めていったり、濡れ衣を着せられた被告人の無罪を勝ち取ったりすることを内容としたアドベンチャーゲームである。このゲームでは、予め設定されている所定単位の文章(会話文)が表示画面に表示される。このとき、1字ずつ順に表示画面に表示されていく。
【0004】
所定単位の会話文が表示画面に表示された後は、プレーヤから何らかの操作入力があるまでゲームの進行が停止される。このようなシナリオ展開等のゲームの進行に関わる操作入力には、例えば、プレーヤキャラクタやノンプレーヤキャラクタの会話がさらに続く時に次の所定単位の文章(会話文)を表示画面に表示させる入力の他に、プレーヤキャラクタがノンプレーヤキャラクタに対して事件の証拠物件を突きつけるための入力や、表示画面に表示された選択肢の中からノンプレーヤキャラクタの会話内容に対するプレーヤキャラクタの返答内容を選択するための入力等のようにノンプレーヤキャラクタに対してプレーヤキャラクタにアクションを起こさせるための入力がある。
【0005】
また、1字ずつ順に表示されている文章を1度に表示画面に表示させるスキップ入力等のゲームの進行には関わりのない操作入力もある。
【0006】
上記のようなゲームには、登場人物の会話文以外にも状況や景色等を説明する解説文章等も表示される。
【0007】
【非特許文献1】逆転裁判 蘇る逆転 オフィシャルコンプリートガイド(2006年6月15日初版発行 製作・発売元:株式会社カプコン P14〜P15,P18〜P19,P20〜P23参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の非特許文献1に記載のゲームの構成では、会話文等を構成する所定単位の文章の表示が完了するまでは、ゲームの進行に関わる操作入力が受け付けられない。そのため、相手方が発言している途中で話を遮って自分の意見を主張する現実世界の対話のようなリアルタイムなアクションを起こすことができず、ノンプレーヤとの駆け引き等において緊迫感が薄れ、臨場感やおもしろみに欠ける。
【0009】
この発明の目的は、シナリオに沿って文章が順に表示されて進行していくゲームにおいて、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させることができるゲーム装置、ゲームプログラム及びこのゲームプログラムを記憶した記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明であるゲーム装置は、複数の文章のデータを記憶する記憶手段と、前記データに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、を有するゲーム装置であって、前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段を備え、前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明であるゲームプログラムは、記憶手段及び表示手段を備えたコンピュータを、前記記憶手段に記憶された複数の文章のデータに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、して機能させ、前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、その所定の操作入力が予め設定されている所定条件に合致していると判断したときにのみ、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記所定条件には、前記特定の文章の一部を構成するキーワードが前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、前記所定の操作入力が前記操作受付手段によって受け付けられなければならないタイミング条件が含まれることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項3,4の発明において、前記所定条件には、前記操作受付手段により受け付けられた前記操作入力の内容が、予め設定されている特定の事象を示す内容でなければならない入力内容条件が含まれることを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記コンピュータを、前記表示手段の表示画面に前記特定の事象の画像が含まれる探索用画像を表示させ、前記表示画面における前記探索用画像が表示される領域内の所定位置で、前記探索用画像の一部に重なるように固定枠の画像を表示させる表示制御手段と、前記表示画面の前記固定枠の画像の表示位置に対して前記探索用画像の表示位置を移動させる入力を受け付ける移動受付手段と、して機能させ、前記表示制御手段は、前記移動受付手段により受け付けられた入力に基づく表示位置で前記探索用画像及び前記固定枠の画像を前記表示画面に出力させ、前記操作受付手段は、前記探索用画像のうち前記固定枠内に含まれている部分を前記特定の事象を示す内容とする前記操作入力を受け付けることを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項5,6の発明において、前記複数の文章は、プレーヤによって操作されるプレーヤキャラクタとプレーヤによって操作されないノンプレーヤキャラクタとの会話文であり、前記操作受付手段は、前記プレーヤキャラクタを操作するための所定入力を前記所定の操作入力として受け付け、前記特定の事象は、前記ノンプレーヤキャラクタの精神状態を示す所定の行動であることを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、請求項2〜7の発明において、前記コンピュータを、前記複数の文章がシナリオに沿って順に出力される通常モードで、出力された前記複数の文章のうちの1つを選択する入力を受け付けるとともに、選択された文章のみが出力される特別モードの実行へ前記通常モードの実行から切り換えるモード切換受付手段として機能させ、前記制御手段は、前記特別モードが実行されているとき、前記特定の文章を前記通常モードで出力するよりも遅い速度で前記出力手段に出力させること特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記モード切換受付手段は、前記通常モードから前記特定モードの切り換え入力を、予め定められた切換タイミングでのみ受け付け、前記コンピュータを、前記切換タイミングを報知する報知手段として機能させることを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項2〜9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、設定されたシナリオに沿って所定単位の文章が表示されている途中でプレーヤからの所定の操作入力を受け付け、操作入力のない場合とは異なるようにゲームの進行を制御することができるので、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させることができる。特に、会話文においては、相手側の会話を遮ってプレーヤがアクションを起こすことができるので、より効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の最良の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
図1は、この発明が適用される折畳み式の携帯型ビデオゲーム機の概略の外観正面図である。図2は、この発明が適用される折畳み式の携帯型ビデオゲーム機の概略の外観側面図である。なお、図1は、携帯型ビデオゲーム機が図2に示すように折り畳まれた状態から回動して開かれた状態を示す。
【0023】
携帯型ビデオゲーム機(以下、ゲーム機と言う。)1は、横長の薄型直方体をそれぞれ有する下側本体2及び上側本体3等から構成されている。下側本体2と上側本体3とは、一対のヒンジ2a,2bにより回動可能に連結されている。また、下側本体2と上側本体3とは、接続部2cを介して電気的に接続されている。
【0024】
下側本体2には、正面中央に第1ディスプレイ4、その左側に十字キー7及び電源ボタン8、右側に操作ボタン10,11等が配置されている。第1ディスプレイ4の表示画面上には、透明のタッチパネル6が設けられている。タッチパネル6は、パネル面に多数の微小コンデンサ又は微小抵抗が格子状に配置されて構成されている。タッチパネル6は、パネル面を遊戯者が直接に手で触れ、また専用のタッチペンで触れる等することで表示画面上の接触位置を検出する周知の入力装置である。上側本体3には、正面中央に第2ディスプレイ5、その左右にスピーカ12A,12B等が配置されている。また、上側本体3の上部側面には、図2に示すようにメディア装着部13が配置されている。
【0025】
プレーヤがメディア装着部13にゲームメディアをセットし、電源ボタン8を押下してゲーム機1の電源をオンする等してゲームがスタートする。プレーヤは、十字キー7、タッチパネル6、操作ボタン10,11等を操作してゲーム中のキャラクタ等を操作する。
【0026】
ゲームメディアには、ゲームを実行するためのゲームプログラム及びデームデータが記憶されている。ゲームには、例えば、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタである弁護士が、裁判官や証人等のノンプレーヤキャラクタと対話等をして殺人事件の真犯人を追い詰めていったり、濡れ衣を着せられた被告人の無罪を勝ち取ったりすることを内容としたアドベンチャーゲーム(以下、ゲームAと言う。)がある。このゲームAは、主に事件の手がかりや証拠品等を見つけ出す探偵パートと、法廷において証人等に尋問等を行う法廷パートとから構成されている。
【0027】
図3は、この発明が適用されるゲーム機1の内部構成を示すブロック図である。ゲーム機1は、CPU21、描画データ生成プロセッサ22、RAM(Random Access Memory)23、ROM(Read Only Memory)24、描画処理プロセッサ25、VRAM(Video-RAM)26、D/A(Digital-Analog)コンバータ27、表示部28、表示部29、音声処理プロセッサ30、アンプ31、スピーカ12A,12B、入力信号処理部33、タッチ操作部34、操作部35、ドライバ36及びバス37を含んでいる。
【0028】
CPU21、描画データ生成プロセッサ22、RAM23、ROM24、描画処理プロセッサ25、音声処理プロセッサ30及びドライバ36は、バス37によって相互にデータ伝送可能に接続されている。
【0029】
CPU21は、ゲーム機1の全体の動作を制御する。CPU21は、ゲームを実行する際、ドライバ36を介してゲームメディア38からゲームプログラム及びゲームデータをRAM23に読み込む。ゲームプログラムには、CPU21に実行させるための処理手順や各種命令等が記述され、その中には、タッチ操作部34又は操作部35からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための情報が含まれている。ゲームデータには、キャラクタや背景の画像データ、会話文等の情報表示用のテキストデータ、効果音やBGM等の音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等が含まれている。
【0030】
RAM23には、ドライバ36によってゲームメディア38から読み込まれたゲームプログラム及びゲームデータを格納するロードエリア(図示せず)と、CPU21がゲームプログラムを処理するためのワークエリア(図示せず)とが設定されている。RAM23のロードエリアには、ゲームの進行に応じて必要なゲームプログラムとゲームデータとがゲームメディア38から読み込まれる。
【0031】
ROM24には、ディスクローディング機能等のゲーム機1の基本的機能やゲームメディア38に記憶されているゲームプログラム及びゲームデータの読み出しを制御する基本プログラムが記憶されている。CPU21は、メディア装着部13にゲームメディア38が装着されると、ROM24の基本プログラムに従ってドライバ36を動作させ、ゲームメディア38からゲームプログラム及びゲームデータをRAM23に読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
【0032】
CPU21は、上記のようにゲームメディア38からRAM23に読み込まれたゲームプログラムを実行することより、ゲーム進行を統括的に制御する。また、CPU21は、プレーヤによるタッチ操作部34及び操作部35の操作に従ってゲームの進行処理を行う。この処理結果に応じて表示部28,29に画像(以下、ゲーム画像と言う。)を表示させ、スピーカ12A,12Bに効果音等の音声を出力させる。なお、CPU21は、本発明の制御手段に相当する。
【0033】
タッチ操作部34は、図1に示すタッチパネル6を含み、プレーヤからの操作入力を受け付けて操作内容に応じた操作信号をCPU21に送信する。操作部35は図1に示す十字キー7、電源ボタン8及び操作ボタン10,11を含み、プレーヤからの操作入力を受け付けて操作内容に応じた操作信号をCPU21に送信する。表示部28は第1ディスプレイ4を有し、表示部29は第2ディスプレイ5を有し、ゲーム画像を表示する。表示部28,29は、本発明の出力手段及び表示手段に相当する。
【0034】
表示部28,29に表示するゲーム画像の描画処理は、CPU21の指示に応じて、主として描画処理プロセッサ25が行う。描画処理プロセッサ25は、ゲーム画像の各コマの画像(二次元画像)を生成し、表示部28,29に表示させる。CPU21は、タッチ操作部34及び操作部35から出力されたプレーヤの操作内容に基づく操作信号に基づき、表示部28,29に表示すべき画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データ(プレーヤキャラクタ、ノンプレーヤキャラクタ、会話文等のテキストデータ等)を描画データ生成プロセッサ22に生成させる。その後、CPU21は、描画データ生成プロセッサ22に生成された描画データを描画処理プロセッサ25に転送して描画処理を行わせる。
【0035】
描画データ生成プロセッサ22は、描画処理に必要な各種の演算処理を行う。CPU21は、タッチ操作部34又は操作部35から送信された操作情報も描画データ生成プロセッサ22に供給する。
【0036】
また、描画データ生成プロセッサ22は、CPU21から供給される画像データと操作情報に基づいて、描画に必要なデータ(カーソルと背景との位置関係等)を演算し、その演算結果も描画処理プロセッサ25に供給する。
【0037】
また、描画処理プロセッサ25には各コマの二次元画像の作成作業を行うためのVRAM26が接続されている。VRAM26には、表示部28,29に表示される各コマの二次元画像のデータを格納するためのバッファ領域(以下、「スクリーンバッファ」と言う。)が2個設けられている。スクリーンバッファ26A,26Bは、同一のメモリ構造及びメモリ容量を有している。また、VRAM26は、スクリーンバッファ26A,26Bにゲーム画像を作成するための図示しない作業領域を有している。
【0038】
VRAM26に2つのスクリーンバッファ26A,26Bを設けているのは、表示部28,29への1/60秒毎の各コマの描画処理をスムーズに行うためである。例えば、単一の第1ディスプレイ4にゲーム画像を表示させるような描画処理の場合、一方のスクリーンバッファ26Aを用いて第1ディスプレイ4への表示処理を行っている間に、作業領域を用いて他方のスクリーンバッファ26Bにおいて次のコマの二次元画像のデータを生成する。この処理をスクリーンバッファ26Aとスクリーンバッファ26Bとの間で交互に行う。
【0039】
D/Aコンバータ27は、スクリーンバッファ26から出力されるゲーム画像のデータをアナログ信号に変換して表示部28,29に出力する。また、D/Aコンバータ27は、スクリーンバッファ26A,26Bからのゲーム画像のデータの出力先を表示部28,29のいずれかに切り換えるスイッチ回路(図示せず)を備えている。このスイッチ回路の切り換えは、描画処理プロセッサ25によって制御される。
【0040】
例えば、ゲーム画像を、表示部28のみに表示させる場合、スクリーンバッファ26Aに現在のコマの二次元画像が既に作成され、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成途中の場合、描画処理プロセッサ25は、D/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Aと表示部28とが接続されるように切り換える。その後、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成された時、描画処理プロセッサ25は、D/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Bと表示部28とが接続されるように切り換える。
【0041】
一方、ゲーム画像を、表示部28,29に表示させる場合は、スクリーンバッファ26Aに作成されるゲーム画像を表示部28のみに表示させ、スクリーンバッファ26Bに作成されるゲーム画像を表示部29のみに表示させるようにD/Aコンバータ27のスイッチ回路を切り換える。スクリーンバッファ26Aに現在のコマの二次元画像が既に作成され、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成途中の場合、描画処理プロセッサ25はD/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Aと表示部28とが接続されるように切り換える。その後、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成された時、描画処理プロセッサ25はD/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Bと表示部29とが接続されるように切り換える。したがって、各表示部28,29に表示するゲーム画像は、1/30秒毎に更新表示される。
【0042】
また、CPU21は、ゲームの進行に応じて効果音若しくはBGMの音響内容を決定し、音声処理プロセッサ30にその音響内容に対した音声データを作成させる。音声処理プロセッサ30は、音声データに基づく音声信号をアンプ31に送信する。アンプ31は、受け取った音声信号を増幅した後にスピーカ12A,12Bに出力する。
【0043】
図4(A),(B)は、ゲームAのゲーム画像の一つを示す説明図である。図4(A)は第2ディスプレイ5に表示されたゲーム画像を示し、図4(B)は第1ディスプレイ4に表示されたゲーム画像を示す。上述したようにゲームAは、主に事件の手がかりや証拠品等を見つけ出す探偵パートと、法廷において証人等に尋問等を行う法廷パートとから構成される通常モード、及び、法廷パートの実行中から移行して実行される後述するみぬくモードを有する。図4(A),(B)のゲーム画像は、通常モードの法廷パートにおいて証人尋問を行っている状況で証人が証言をしている場面を示している。
【0044】
第2ディスプレイ5には、プレーヤキャラクタ(弁護士)やノンプレーヤキャラクタである証人等の発話者を表す人物41、背景42及び発話者の名前43の画像から構成される発話者表示領域40と、発話者の発話内容を示す文章44の画像を表示する文章表示領域45とから構成されるゲーム画像が表示されている。図4(A)では、証人が発話者である人物41として表示されているので、以下証人41として説明する。
【0045】
文章表示領域45では、最大2行分の文字を表示できるのみであり、2行分に収まる所定単位の文章44毎に表示が行われる。表示用の文章44の画像データを作成するためのテキストデータは、一回に文字表示領域45に表示される所定単位でゲームデータに複数含まれている。CPU21は、シナリオに沿って順に文章44を表示させていく。複数の文章44の表示の順番は、文章44のテキストデータに対応付けてゲームデータに含まれている。
【0046】
また、文章44の画像は、複数の文字44Aの画像から構成されている。この複数の文字44Aが1字ずつ順に文字表示領域45に並べて表示されていき、最終的に図4(A)に示す1つの所定単位の文章44として表示が完了する。なお、図4(A)では、証人41の証言が所定単位の文章44として表示されているので、以下、証言44として説明する。
【0047】
第1ディスプレイ4には、タッチパネル6によってプレーヤの操作入力を受け付ける入力ボタン51〜54の画像及び腕輪55の画像が表示されている。プレーヤによってボタン51が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、新たな証言を引き出すために弁護士が証人41の証言44にゆさぶりをかける返答を表示してゲームを進行させる。また、プレーヤによってボタン52が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、証人41の証言44の矛盾を指摘する等のために証拠品を証人に突きつけ(提示)を行う返答を表示してゲームを進行させる。
【0048】
プレーヤによってボタン53が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、次に文章表示領域45に表示すべき証言44を表示させるゲーム進行の処理を行う。この入力がない場合は、CPU21は、次の証言44を表示せず、ゲーム進行させない。
【0049】
また、プレーヤによってボタン54が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、1回前に表示された証人41の証言44の画像表示からゲームの進行を再開させる。したがって、何回も入力を行えば、入力した回数だけ前の証言44の表示からゲーム進行を再開させることができる。
【0050】
腕輪55は、証人41の証言中においてみぬくモードに移行できる切換タイミング中にのみ回転しているように表示される。これにより、みぬくモードへの切換タイミングをプレーヤに知らせることができる。プレーヤによって、回転中の腕輪55が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、通常モードからみぬくモードへの移行を実行する処理を開始する。腕輪55が回転中でない場合は、この入力は受け付けられない。
【0051】
みぬくモードは、証人41が特定の証言44の中で嘘を言って(表示して)いる時に、証人41が意識せずに行っている仕草を指摘し、証言44の嘘の箇所を見抜いて証人44を動揺させることで、新たな真実・証言の引き出しを行うためのモードである。なお、みぬくモードは本発明の特別モードに相当し、腕輪55の画像は報知手段に相当する。タッチパネル6は、本発明のモード切換受付手段にも相当する。
【0052】
切換タイミングは、証人41の特定の証言44が表示されている間を少なくとも含んでいればよい。本実施形態では、特定の証言及び特定の証言の前後数回で表示される証言44が表示されている間を切換タイミングとして設定している。
【0053】
なお、これらの入力ボタン51〜54及び腕輪55へのタッチ入力は、表示されている証言44を構成する全ての文字44Aの表示が完了した後でなければ受け付けられない。また、タッチパネル6による入力受付だけでなく、カーソル表示を行って十字キー7、ボタン10等を用いた構成であってもよい。
【0054】
図5〜7は、みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。みぬくモードでは、例えば、みぬくモード実行前の図4(A)に示す通常モードで表示されていた証人41の証言44の中に含まれている虚をついている箇所を表すキーワードが発話(表示)されている時に、発生する証人41の仕草を示す(指摘する)ことで特定の証言44の虚偽の部分(キーワード)をみぬく。嘘を含む特定の証言44でなければ証人41の仕草は現れず、指摘することができない。以下、図4(A)に示す特定の証言44が表示されている状態からみぬくモードが実行された場合を具体例として、図5,6の説明を行う。
【0055】
CPU21は、みぬくモードを開始すると、まず初期設定を行う(S1)。具体的には、表示画像の移動量を示す移動量情報や経過時間を示すタイマカウンタ等の種々の情報に初期値を設定する。
【0056】
次に、CPU21は、初期画像表示処理を行う(S2)。具体的には、図8(A)に示すように、みぬくモード実行前の図4(A)に示す通常モードで表示されていた証人41の画像を第2ディスプレイ5に表示する。この時、背景については、図4(A)に示す背景42と同様の画像であってもよく、異なる画像であってもよい。本実施形態では異なる背景61の画像を表示する。また、図8(B)に示すように、図4(A)に示す通常モードで表示されていた証言44の画像を表示するための文章表示領域70、証人41の名前43の表示領域74及び証人41の拡大画像76の一部を表示するみぬく領域75から構成されたゲーム画像を表示する。なお、拡大画像76は、本発明の探索用画像に相当する。
【0057】
文章表示領域70には、初期表示として図4(A)に示す証言44と同内容を表す白抜き文字71の画像が表示される。白抜き文字71の画像データは、対応する証言44のテキストデータから作成してもよく、また証言44のテキストデータと対応付けてゲームデータに含めてもよい。
【0058】
みぬく領域75には、証人41の拡大画像76の一部に重なるように、プレーヤキャラクタである弁護士の眼77の画像が表示されている。証人41の拡大画像76は、眼77の表示領域内に含まれる画像のみが表示される。つまり、弁護士の片目を表す眼77から証人41を凝視したイメージを表している。証人41の拡大画像76は、第2ディスプレイ5に表示される証人41の画像を拡大表示したものであってもよく、また証人41を認識させる別の画像を用いてもよい。本実施形態では、最初に表示する拡大画像76として図11に示すような証人41の静止画93を用いる。CPU21は、S2の処理で、図11に示す初期座標位置P(p、q)を表示基準位置T(t,u)に初期設定し、S2の処理で表示基準位置T(t、u)が眼77を構成する眼球78が表示される表示位置の中心位置Oに重なるように静止画93の表示を行う。
【0059】
また、CPU21は、図8(B)に示すように、みぬくボタン79の画像もみぬく領域75の上部中央に表示する。みぬくボタン79は、タッチパネル6を介してプレーヤが証人41のしぐさを特定した旨を受け付ける。この時、みぬく領域75には、眼77の表示領域、証人41の名前43の表示領域74及びみぬくボタン79の表示領域を除いて黒色(図7(B)斜線部)の画像が表示される。静止画93は、眼77の画像サイズより大きいので、図8(B)に示すように静止画93の一部のみが表示された状態となる。
【0060】
次に、CPU21は、拡大画像76の移動の操作入力を受け付けたか否かを判断する(S3)。具体的には、タッチパネル6におけるみぬく領域75でタッチ入力が受け付けられたか否か、十字キー7で入力が受け付けられたか否かを判断する。したがって、タッチパネル6、十字キー7は、本発明の移動受付手段にも相当する。CPU21は、拡大画像76の移動の操作入力を受け付けていないと判断した場合、S6の処理に移行する。
【0061】
一方、CPU21は、S3の処理で移動入力が受け付けられたと判断した場合は、拡大画像71の移動量を計数し(S4)、移動量情報の値を更新する(S5)。具体的には、タッチ入力がされた座標位置(x,y)が、図9に示すように眼球78の中心位置O=(0,0)としてみぬく領域75をX軸、Y軸で分割した領域A〜Dのどの位置に含まれるかを判定する。次に、判定結果に応じてX軸方向及びY軸方向の移動量(M,N)を決定する。本実施形態では、移動量は固定値Dに設定している。例えば、タッチ入力がされた座標位置(x,y)が領域Aに含まれると判定した場合は、移動量(M,N)=(D、D)とする。また、タッチ入力がされた座標位置(x,y)が領域Cに含まれると判定した場合は、移動量(M,N)=(−D、−D)とする。さらに、例えば、タッチ入力がされた座標位置(x,y)がY軸上に含まれると判定した場合は、移動量(M,N)=(0、D)とする。
【0062】
なお、移動量は、固定値でなくてもよく、タッチ入力がされた座標位置(x,y)の中心位置Oに対する離間量に応じて増大させる等してもよい。
【0063】
また、十字キー7の入力が受け付けられた場合は、入力された方向に固定値Dが移動量として設定される。例えば、十字キー7の上方向のキー部が押下された場合は、移動量(M,N)=(0、D)とする。
【0064】
この移動量情報及び表示基準位置Tを用いて後述する画像表示処理(S13,15,20)において移動した拡大画像76が表示される。例えば、図8(B)に示すように、静止画93を拡大画像76として初期画像表示した状態から移動量(M,N)=(D、D)で表示する場合、表示基準位置T(t,u)=(p、q)に移動量が加えられ、表示基準位置T(t,u)=(p+D,q+D)と設定される。その後、図12に示すように、この表示基準位置Tが中心位置Oに重なるようにして拡大画像76がみぬく領域75に表示される。このように拡大画像76を移動させて証人41の仕草を示す画像を眼球78内に含めることで、証人41の仕草を特定する。眼球78は本発明の固定枠に相当し、証人41の仕草は、本発明の精神状態(特定の事象)に相当する。
【0065】
なお、仕草の特定を行う眼77の画像を移動させる構成であってもよい。本実施形態では、眼77の画像を移動させるのではなく、仕草を特定する画像(拡大画像76)を移動させる構成であるので、携帯型ゲーム機1のように比較的小さな画面サイズのディスプレイであっても、仕草の画像を含む画像に画像サイズの大きなものを用いることができる。したがって、本実施形態のように証人41を拡大した画像(例えば静止画91〜93)を用いて仕草の特定をし易くできる。
【0066】
次に、CPU21は、キーワードを構成する白抜き文字71が塗りつぶし中であるか否かを判断する(S6)。具体的には、キーワードフラグがONとなっているか否かを判断する。キーワードフラグは、キーワードを構成する白抜き文字71が塗りつぶされている間だけONに設定される。CPU21は、S6の処理で塗りつぶし中であると判断した場合、動画を拡大画像76として選択し(S7)、出力画像情報を設定更新する(S8)。
【0067】
ここで、動画は、図10に示すように、証人41が顎を手で掻く仕草を表す2コマの静止画91,92から構成されている。この静止画91,92を交互に表示することで、プレーヤに証人41が顎を掻いているように視認させる。静止画91,92と図11に示す静止画93とは、同サイズであり、初期表示位置P(p、q)も等しい位置に設定されている。また、静止画91は、静止画93と同じものである。したがって、表示される静止画が切り換わっても表示位置がずれることがなく、表示基準位置T(t、u)を共通的に用いることができる。なお、動画のコマの静止画の数はいくつでもよい。
【0068】
出力画像情報には、2コマの静止画91,92のうち次に表示すべき静止画の情報も含まれている。CPU21は、S8の処理で、出力画像情報に2コマの静止画91,92のうち次に表示すべき静止画の情報も更新する。この出力画像情報に基づいて、後述する画像表示処理(S13,15,20)において、出力すべき静止画91又は92が拡大画像76として動画表示される。
【0069】
一方、CPU21は、S6の処理で塗りつぶし中でないと判断した場合、静止画93を拡大画像76として選択し(S9)、出力画像情報を更新(S10)する。つまり、キーワードを表す白抜き文字が塗りつぶし中でない場合は、静止画93を表示させ証人41の仕草を動画表示させない。なお、CPU21は、次に表示されるべき静止画の情報は単一の静止画93を常に選択するように更新する。この出力画像情報に基づいて、後述する画像表示処理(S13,15,20)において、出力すべき静止画93が拡大画像76として表示される。
【0070】
その後、CPU21は、みぬくボタン79の画像が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力が受け付けられたか否かを判断する(S11)。CPU21は、タッチ入力が受け付けられなかったと判断した場合は、タイマカウンタが所定値以上であるか否かを判断する(S12)。CPU21は、タイマカウンタが所定値以上でないと判断した場合は、次に塗りつぶすべき白抜き文字71を塗りつぶさずに画像表示処理を行う(S13)。S13,15,20の画像表示処理は、ディスプレイ4,5に表示するゲーム画像を作成する上述した処理であり、タイマカウンタ値に加え、上述した画像移動情報、出力画像情報に基づいて処理される。さらに、CPU21は、タイマカウンタの値を所定量アップ更新し(S14)、S24の処理に移行する。
【0071】
一方、CPU21は、S12の処理で所定値以上であると判断した場合、次に塗りつぶすべき白抜き文字71を塗りつぶすように画像表示処理を行う(S15)。例えば、図8(B)に示す状態からタイマカウンタが所定値以上となった場合、図12に示されるように証言44の1文字目が塗りつぶされた状態となる。
【0072】
なお、本実施形態では、文字の塗りつぶし速度が通常モードで同じ証言44が1字ずつ表示される速度よりも遅いスローモーション表示となるように所定値が設定されており、これにより、プレーヤが操作入力を行い易くなる。なお、所定値は任意の値でよい。
【0073】
次に、CPU21は、タイマカウンタの値をリセットする(S16)。具体的には、値を初期値である0に設定する。その後、CPU21は、白抜き文字71のうち今回のS15の処理で塗りつぶされた文字がキーワードに含まれている文字か否かを判断する(S17)。上述したようにキーワードは、証人41がした特定の証言44において嘘を示している箇所であり、1単語である場合に限らず、文節である場合も含まれる。ゲームデータには、キーワードの開始位置と終了位置のキーワード情報が特定の証言44のテキストデータに関連付けて含まれている。
【0074】
CPU21は、例えば、現在表示されようとしている証言44が特定の証言44であるか否かをキーワード情報の有無から判断し、特定の証言44であると判断した場合、現在塗りつぶした文字が特定の証言44の開始から何文字目であるかを計数してゲームデータに含まれているキーワード情報と比較してS17の判断処理を行う。
【0075】
CPU21は、S17の処理で塗りつぶされた文字がキーワードに含まれると判断した場合、キーワードフラグをONに設定し(S18)、S24の処理に移行する。一方、CPU21は、S17の処理で、塗りつぶされた文字がキーワードに含まれていないと判断した場合、キーワードフラグをOFFに設定する(S19)。
【0076】
一方、CPU21は、S11の処理でみぬくボタン79を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力を受け付けたと判断した場合、所定の画像表示処理を行う(S20)。ここでの画像表示処理は、S13,15の処理と異なり、白抜き文字71の塗りつぶしを行わない。みぬくボタン79でのタッチ入力がされた後はタイマカウンタのアップは行わないからである。なお、この状態であっても拡大画像76の移動情報の更新処理及び画像選択情報の更新処理は行われているので、CPU21は、これらの情報に基づいて画像表示処理を行う。
【0077】
また、S20の画像表示処理では、図13に示すように、第1ディスプレイ4にみぬくボタン79の画像に代えて決定ボタン80の画像が表示され、さらに戻るボタン81の画像が表示される。次に、CPU21は、決定ボタン80を表示するタッチパネル6の領域、戻るボタン81を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力を受け付けか否かを判断し(S21,S22)、入力があるまでS3〜S11、S20〜S22までの処理を繰り返し実行する。
【0078】
CPU21は、S21の処理において、決定ボタン80を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力があったと判断した場合、みぬくモードの実行処理を終了する。この時の眼球78の枠内に含まれている拡大画像76の一部が証人41の仕草を表示している画像としてRAMに記録される。
【0079】
また、CPU21は、S22の処理において、戻るボタン81を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力があったと判断した場合、再開処理を行う(S23)。再開処理は、みぬくボタンの入力がなかったものとしてキャンセル等の設定を行い、中断していた白抜き文字76の塗りつぶしを再開する処理である。
【0080】
その後、CPU21は、表示されている証言の白抜き画像71が全て塗りつぶされたか否かを判断する(S24)。例えば、現在塗りつぶされている最終文字の位置と表示される証言44の文字数情報とから判断する。各証言44の文字数情報は予めゲームデータに含まれている。CPU21は、S24の処理で、全ての白抜き文字が塗りつぶされたと判断した場合、モード終了画像表示処理を行う(S25)。具体的には、図14に示すようなモード再実行(「もう一度聞く」)ボタン95の画像及びモード終了(「やめる」)ボタン96の画像を第1ディスプレイ4に表示する。
【0081】
また、CPU21は、モード再実行ボタン95又はモード終了ボタン96を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力を受け付けたと判断する(S26,S27)まで待機する。CPU21は、S26の処理でモード再実行の入力を受け付けたと判断した場合、S1の処理からみぬくモードを再実行する。また、CPU21は、S27の処理でモード終了入力を受け付けたと判断した場合、みぬくモードの実行を終了し、図4に示した状態の証言44を再度表示する処理から通常モードを再開する。
【0082】
一方、CPU21は、S21の処理で決定ボタン80を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力があったと判断してみぬくモードの実行を終了した後は、まずプレーヤが特定した画像である眼球78の枠内に含まれる拡大画像76の一部が証人41の仕草を示している画像であるか否かを判断する。仕草を示しているか否かは、例えばキーワードフラグがONしていて、且つ、特定した画像の領域内に、拡大画像76(動画91又は92)の中の証人41の仕草を示している座標位置K(k、l)(図10参照)が含まれているか否かで判断する。キーワードフラグがONしていなければ仕草を表示する動画91,92の表示がされておらず、また座標位置K(k、l)が眼球78の枠内に含まれていなければ仕草を特定したことにならないからである。なお、座標位置K(k、l)は、動画91,92では証人41が手で掻く顎の領域の中心位置の座標を設定している。
【0083】
CPU21は、図13に示すように、プレーヤが特定した画像が証人41の仕草を示していると判断した場合、みぬくモードを実行する前とは異なる新たな展開となるようにゲーム進行を制御していく。CPU21は、例えば、通常モードに戻った状態で、プレーヤキャラクタである弁護士に証人41に対して特定の証言44に含まれる嘘を見抜いた発言(文章44)の表示を行い、それに対して証人41から真実の証言44を表示させるようにゲームの進行を制御する。したがって、本発明の所定の操作入力は、みぬくボタン79の画像及び決定ボタン80の画像に対するタッチ入力に相当する。また、タッチパネル6は、本発明の操作受付手段に相当する。
【0084】
一方、CPU21は、特定した画像が証人の仕草を特定していないと判断した場合、通常モードに戻って、例えば弁護士に証人41に対して証言44の嘘を見抜いた発言(文章44)の表示を行うが、証人41には嘘ではない旨の証言44を表示させる。その後、CPU21は、みぬくモード実行前に表示されていた証言44の再表示からゲームの進行を開始する。本実施形態では、みぬくモードで証人の仕草を特定することができなければ証人尋問を終えることができず、新たなシナリオ展開とならない。
【0085】
なお、本実施形態では、最大2行分に収まる所定単位の文章を表示しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、第1ディスプレイ4の全体に数十行の文章を表示させて第2ディスプレイ5にみぬく領域75の表示を行ってもよい。また、本実施形態では、最大2行分に収まる所定単位の証言(文章)44の一つ(特定の証言)を本発明の特定の文章としているが、特にこれに限定されるものではなく、文字列であればよい。例えば、「○○が、××した。」のうちの「○○が、」だけでも本発明の特定の文章に相当する。また、「××。△△。□□。」のように複数の文章であっても本発明の特定の文章に相当する。特定の文章の情報は、予めゲームデータに含めておけばよい。
【0086】
さらに、証言(文章)44は、画面表示だけでなく、音声によって出力させる構成等であってもよい。また、本発明の文章の出力は、単に表示画面に文章を表示させるだけでなく、本実施形態のように白抜き文字を塗りつぶす表示も含む。
【0087】
以上のように、設定されたシナリオに沿って特定の文章(証言)44が表示されている途中でプレーヤからの所定の操作入力を受け付け、所定条件に合致した場合には、入力前とは異なるようにゲームの進行が制御されるので、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させることができる。特に、上述した証人と弁護士との証人尋問等の会話においては、相手(ノンプレーヤキャラクタ)側の会話を遮ってプレーヤ(プレーヤキャラクタ)がアクションを起こすことができるので、より効果的である。
【0088】
なお、本実施形態のように、会話文に限らず、例えばプレーヤキャラクタが自問自答している場合の文章や、解説文章等の会話文でない文章においても、出力途中で所定の操作入力を受け付けることで、上述と同様の効果を奏することができる。
【0089】
本実施形態では、単純に証人41の証言44が全て表示される(塗りつぶされる)までの間にプレーヤが単に操作入力を行うだけでなく、キーワードが表示される間に入力があり、且つ、証人の仕草を特定していることを所定条件としているので、より現実的な感覚をプレーヤに与えることができ、ゲームのおもしろさを向上させることができる。なお、これらの所定条件はなくてもよく、またどちらか一方の条件のみを設定していても上述と同様の効果を奏することができる。
【0090】
また、本実施形態では、ノンプレーヤキャラクタの精神状態を示す所定の行動である証人の仕草を特定することを所定条件の1つにしているが、特にこれに限定されるものではなく、予め設定されている特定の事象を示す内容を特定することを条件としてもよい。例えば、人物に限らず重要な物品を特定することを条件としてもよい。
【0091】
さらに、本実施形態では、特別モードとなるみぬくモードにおいて表示される証言44の表示途中で所定の操作入力を受け付けたが、通常モードにおいて受け付けても上述と同様の効果を奏することができる。
【0092】
最後に、本実施形態では、携帯型ビデオゲーム機について説明しているが、家庭用のテレビゲーム機やアーケードゲーム機等の他の種類のゲーム機、また表示装置や操作手段を有するパーソナルコンピュータ等のコンピュータにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】この発明が適用される折畳み式の携帯型ビデオゲーム機の概略の外観正面図である。
【図2】同携帯型ビデオゲーム機の概略の外観側面図である。
【図3】同携帯型ビデオゲーム機の内部構成を示すブロック図である。
【図4】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図5】みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図9】みぬく領域における眼球の画像の中心座標位置を示す説明図である。
【図10】拡大画像に用いる動画を示す説明図である。
【図11】拡大画像に用いる静止画を示す説明図である。
【図12】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図13】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図14】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【符号の説明】
【0094】
1−携帯型ビデオゲーム機
2−下側本体
3−上側本体
4−第1ディスプレイ
5−第2ディスプレイ
6−タッチパネル
7−十字キー
10,11−操作ボタン
13−メディア装着部
21−CPU
22−描画データ生成プロセッサ
23−RAM
24−ROM
25−描画処理プロセッサ
26−VRAM
26A,26B−スクリーンバッファ
28,29−表示部
34−タッチ操作部
35−操作部
38−ゲームメディア
41−人物(証人)
44−文章(証言)
78−眼球
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に表示装置等の出力手段に出力させるゲーム装置、このゲーム装置をコンピュータで実現するためのゲームプログラム及びこのゲームプログラムを記録した記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアドベンチャーゲームやサウンドノベル等のゲームでは、設定されたシナリオに沿って所定単位の文章が順に出力され、プレーヤが行った操作入力等に基づいてゲームが進行していく。これらのゲームには、プレーヤが操作を行うプレーヤキャラクタとプレーヤが操作しないノンプレーヤキャラクタとが会話する会話文を交互に表示するような対話形式でゲームが進行していく構成が含まれている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
非特許文献1に記載されているゲームは、プレーヤキャラクタである弁護士が裁判や事件の捜査等において裁判官や検事、被告人等のノンプレーヤキャラクタと対話等をして殺人事件の真犯人を追い詰めていったり、濡れ衣を着せられた被告人の無罪を勝ち取ったりすることを内容としたアドベンチャーゲームである。このゲームでは、予め設定されている所定単位の文章(会話文)が表示画面に表示される。このとき、1字ずつ順に表示画面に表示されていく。
【0004】
所定単位の会話文が表示画面に表示された後は、プレーヤから何らかの操作入力があるまでゲームの進行が停止される。このようなシナリオ展開等のゲームの進行に関わる操作入力には、例えば、プレーヤキャラクタやノンプレーヤキャラクタの会話がさらに続く時に次の所定単位の文章(会話文)を表示画面に表示させる入力の他に、プレーヤキャラクタがノンプレーヤキャラクタに対して事件の証拠物件を突きつけるための入力や、表示画面に表示された選択肢の中からノンプレーヤキャラクタの会話内容に対するプレーヤキャラクタの返答内容を選択するための入力等のようにノンプレーヤキャラクタに対してプレーヤキャラクタにアクションを起こさせるための入力がある。
【0005】
また、1字ずつ順に表示されている文章を1度に表示画面に表示させるスキップ入力等のゲームの進行には関わりのない操作入力もある。
【0006】
上記のようなゲームには、登場人物の会話文以外にも状況や景色等を説明する解説文章等も表示される。
【0007】
【非特許文献1】逆転裁判 蘇る逆転 オフィシャルコンプリートガイド(2006年6月15日初版発行 製作・発売元:株式会社カプコン P14〜P15,P18〜P19,P20〜P23参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の非特許文献1に記載のゲームの構成では、会話文等を構成する所定単位の文章の表示が完了するまでは、ゲームの進行に関わる操作入力が受け付けられない。そのため、相手方が発言している途中で話を遮って自分の意見を主張する現実世界の対話のようなリアルタイムなアクションを起こすことができず、ノンプレーヤとの駆け引き等において緊迫感が薄れ、臨場感やおもしろみに欠ける。
【0009】
この発明の目的は、シナリオに沿って文章が順に表示されて進行していくゲームにおいて、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させることができるゲーム装置、ゲームプログラム及びこのゲームプログラムを記憶した記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明であるゲーム装置は、複数の文章のデータを記憶する記憶手段と、前記データに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、を有するゲーム装置であって、前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段を備え、前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明であるゲームプログラムは、記憶手段及び表示手段を備えたコンピュータを、前記記憶手段に記憶された複数の文章のデータに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、して機能させ、前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、その所定の操作入力が予め設定されている所定条件に合致していると判断したときにのみ、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記所定条件には、前記特定の文章の一部を構成するキーワードが前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、前記所定の操作入力が前記操作受付手段によって受け付けられなければならないタイミング条件が含まれることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項3,4の発明において、前記所定条件には、前記操作受付手段により受け付けられた前記操作入力の内容が、予め設定されている特定の事象を示す内容でなければならない入力内容条件が含まれることを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記コンピュータを、前記表示手段の表示画面に前記特定の事象の画像が含まれる探索用画像を表示させ、前記表示画面における前記探索用画像が表示される領域内の所定位置で、前記探索用画像の一部に重なるように固定枠の画像を表示させる表示制御手段と、前記表示画面の前記固定枠の画像の表示位置に対して前記探索用画像の表示位置を移動させる入力を受け付ける移動受付手段と、して機能させ、前記表示制御手段は、前記移動受付手段により受け付けられた入力に基づく表示位置で前記探索用画像及び前記固定枠の画像を前記表示画面に出力させ、前記操作受付手段は、前記探索用画像のうち前記固定枠内に含まれている部分を前記特定の事象を示す内容とする前記操作入力を受け付けることを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項5,6の発明において、前記複数の文章は、プレーヤによって操作されるプレーヤキャラクタとプレーヤによって操作されないノンプレーヤキャラクタとの会話文であり、前記操作受付手段は、前記プレーヤキャラクタを操作するための所定入力を前記所定の操作入力として受け付け、前記特定の事象は、前記ノンプレーヤキャラクタの精神状態を示す所定の行動であることを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、請求項2〜7の発明において、前記コンピュータを、前記複数の文章がシナリオに沿って順に出力される通常モードで、出力された前記複数の文章のうちの1つを選択する入力を受け付けるとともに、選択された文章のみが出力される特別モードの実行へ前記通常モードの実行から切り換えるモード切換受付手段として機能させ、前記制御手段は、前記特別モードが実行されているとき、前記特定の文章を前記通常モードで出力するよりも遅い速度で前記出力手段に出力させること特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記モード切換受付手段は、前記通常モードから前記特定モードの切り換え入力を、予め定められた切換タイミングでのみ受け付け、前記コンピュータを、前記切換タイミングを報知する報知手段として機能させることを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項2〜9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、設定されたシナリオに沿って所定単位の文章が表示されている途中でプレーヤからの所定の操作入力を受け付け、操作入力のない場合とは異なるようにゲームの進行を制御することができるので、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させることができる。特に、会話文においては、相手側の会話を遮ってプレーヤがアクションを起こすことができるので、より効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の最良の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
図1は、この発明が適用される折畳み式の携帯型ビデオゲーム機の概略の外観正面図である。図2は、この発明が適用される折畳み式の携帯型ビデオゲーム機の概略の外観側面図である。なお、図1は、携帯型ビデオゲーム機が図2に示すように折り畳まれた状態から回動して開かれた状態を示す。
【0023】
携帯型ビデオゲーム機(以下、ゲーム機と言う。)1は、横長の薄型直方体をそれぞれ有する下側本体2及び上側本体3等から構成されている。下側本体2と上側本体3とは、一対のヒンジ2a,2bにより回動可能に連結されている。また、下側本体2と上側本体3とは、接続部2cを介して電気的に接続されている。
【0024】
下側本体2には、正面中央に第1ディスプレイ4、その左側に十字キー7及び電源ボタン8、右側に操作ボタン10,11等が配置されている。第1ディスプレイ4の表示画面上には、透明のタッチパネル6が設けられている。タッチパネル6は、パネル面に多数の微小コンデンサ又は微小抵抗が格子状に配置されて構成されている。タッチパネル6は、パネル面を遊戯者が直接に手で触れ、また専用のタッチペンで触れる等することで表示画面上の接触位置を検出する周知の入力装置である。上側本体3には、正面中央に第2ディスプレイ5、その左右にスピーカ12A,12B等が配置されている。また、上側本体3の上部側面には、図2に示すようにメディア装着部13が配置されている。
【0025】
プレーヤがメディア装着部13にゲームメディアをセットし、電源ボタン8を押下してゲーム機1の電源をオンする等してゲームがスタートする。プレーヤは、十字キー7、タッチパネル6、操作ボタン10,11等を操作してゲーム中のキャラクタ等を操作する。
【0026】
ゲームメディアには、ゲームを実行するためのゲームプログラム及びデームデータが記憶されている。ゲームには、例えば、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタである弁護士が、裁判官や証人等のノンプレーヤキャラクタと対話等をして殺人事件の真犯人を追い詰めていったり、濡れ衣を着せられた被告人の無罪を勝ち取ったりすることを内容としたアドベンチャーゲーム(以下、ゲームAと言う。)がある。このゲームAは、主に事件の手がかりや証拠品等を見つけ出す探偵パートと、法廷において証人等に尋問等を行う法廷パートとから構成されている。
【0027】
図3は、この発明が適用されるゲーム機1の内部構成を示すブロック図である。ゲーム機1は、CPU21、描画データ生成プロセッサ22、RAM(Random Access Memory)23、ROM(Read Only Memory)24、描画処理プロセッサ25、VRAM(Video-RAM)26、D/A(Digital-Analog)コンバータ27、表示部28、表示部29、音声処理プロセッサ30、アンプ31、スピーカ12A,12B、入力信号処理部33、タッチ操作部34、操作部35、ドライバ36及びバス37を含んでいる。
【0028】
CPU21、描画データ生成プロセッサ22、RAM23、ROM24、描画処理プロセッサ25、音声処理プロセッサ30及びドライバ36は、バス37によって相互にデータ伝送可能に接続されている。
【0029】
CPU21は、ゲーム機1の全体の動作を制御する。CPU21は、ゲームを実行する際、ドライバ36を介してゲームメディア38からゲームプログラム及びゲームデータをRAM23に読み込む。ゲームプログラムには、CPU21に実行させるための処理手順や各種命令等が記述され、その中には、タッチ操作部34又は操作部35からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための情報が含まれている。ゲームデータには、キャラクタや背景の画像データ、会話文等の情報表示用のテキストデータ、効果音やBGM等の音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等が含まれている。
【0030】
RAM23には、ドライバ36によってゲームメディア38から読み込まれたゲームプログラム及びゲームデータを格納するロードエリア(図示せず)と、CPU21がゲームプログラムを処理するためのワークエリア(図示せず)とが設定されている。RAM23のロードエリアには、ゲームの進行に応じて必要なゲームプログラムとゲームデータとがゲームメディア38から読み込まれる。
【0031】
ROM24には、ディスクローディング機能等のゲーム機1の基本的機能やゲームメディア38に記憶されているゲームプログラム及びゲームデータの読み出しを制御する基本プログラムが記憶されている。CPU21は、メディア装着部13にゲームメディア38が装着されると、ROM24の基本プログラムに従ってドライバ36を動作させ、ゲームメディア38からゲームプログラム及びゲームデータをRAM23に読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
【0032】
CPU21は、上記のようにゲームメディア38からRAM23に読み込まれたゲームプログラムを実行することより、ゲーム進行を統括的に制御する。また、CPU21は、プレーヤによるタッチ操作部34及び操作部35の操作に従ってゲームの進行処理を行う。この処理結果に応じて表示部28,29に画像(以下、ゲーム画像と言う。)を表示させ、スピーカ12A,12Bに効果音等の音声を出力させる。なお、CPU21は、本発明の制御手段に相当する。
【0033】
タッチ操作部34は、図1に示すタッチパネル6を含み、プレーヤからの操作入力を受け付けて操作内容に応じた操作信号をCPU21に送信する。操作部35は図1に示す十字キー7、電源ボタン8及び操作ボタン10,11を含み、プレーヤからの操作入力を受け付けて操作内容に応じた操作信号をCPU21に送信する。表示部28は第1ディスプレイ4を有し、表示部29は第2ディスプレイ5を有し、ゲーム画像を表示する。表示部28,29は、本発明の出力手段及び表示手段に相当する。
【0034】
表示部28,29に表示するゲーム画像の描画処理は、CPU21の指示に応じて、主として描画処理プロセッサ25が行う。描画処理プロセッサ25は、ゲーム画像の各コマの画像(二次元画像)を生成し、表示部28,29に表示させる。CPU21は、タッチ操作部34及び操作部35から出力されたプレーヤの操作内容に基づく操作信号に基づき、表示部28,29に表示すべき画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データ(プレーヤキャラクタ、ノンプレーヤキャラクタ、会話文等のテキストデータ等)を描画データ生成プロセッサ22に生成させる。その後、CPU21は、描画データ生成プロセッサ22に生成された描画データを描画処理プロセッサ25に転送して描画処理を行わせる。
【0035】
描画データ生成プロセッサ22は、描画処理に必要な各種の演算処理を行う。CPU21は、タッチ操作部34又は操作部35から送信された操作情報も描画データ生成プロセッサ22に供給する。
【0036】
また、描画データ生成プロセッサ22は、CPU21から供給される画像データと操作情報に基づいて、描画に必要なデータ(カーソルと背景との位置関係等)を演算し、その演算結果も描画処理プロセッサ25に供給する。
【0037】
また、描画処理プロセッサ25には各コマの二次元画像の作成作業を行うためのVRAM26が接続されている。VRAM26には、表示部28,29に表示される各コマの二次元画像のデータを格納するためのバッファ領域(以下、「スクリーンバッファ」と言う。)が2個設けられている。スクリーンバッファ26A,26Bは、同一のメモリ構造及びメモリ容量を有している。また、VRAM26は、スクリーンバッファ26A,26Bにゲーム画像を作成するための図示しない作業領域を有している。
【0038】
VRAM26に2つのスクリーンバッファ26A,26Bを設けているのは、表示部28,29への1/60秒毎の各コマの描画処理をスムーズに行うためである。例えば、単一の第1ディスプレイ4にゲーム画像を表示させるような描画処理の場合、一方のスクリーンバッファ26Aを用いて第1ディスプレイ4への表示処理を行っている間に、作業領域を用いて他方のスクリーンバッファ26Bにおいて次のコマの二次元画像のデータを生成する。この処理をスクリーンバッファ26Aとスクリーンバッファ26Bとの間で交互に行う。
【0039】
D/Aコンバータ27は、スクリーンバッファ26から出力されるゲーム画像のデータをアナログ信号に変換して表示部28,29に出力する。また、D/Aコンバータ27は、スクリーンバッファ26A,26Bからのゲーム画像のデータの出力先を表示部28,29のいずれかに切り換えるスイッチ回路(図示せず)を備えている。このスイッチ回路の切り換えは、描画処理プロセッサ25によって制御される。
【0040】
例えば、ゲーム画像を、表示部28のみに表示させる場合、スクリーンバッファ26Aに現在のコマの二次元画像が既に作成され、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成途中の場合、描画処理プロセッサ25は、D/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Aと表示部28とが接続されるように切り換える。その後、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成された時、描画処理プロセッサ25は、D/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Bと表示部28とが接続されるように切り換える。
【0041】
一方、ゲーム画像を、表示部28,29に表示させる場合は、スクリーンバッファ26Aに作成されるゲーム画像を表示部28のみに表示させ、スクリーンバッファ26Bに作成されるゲーム画像を表示部29のみに表示させるようにD/Aコンバータ27のスイッチ回路を切り換える。スクリーンバッファ26Aに現在のコマの二次元画像が既に作成され、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成途中の場合、描画処理プロセッサ25はD/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Aと表示部28とが接続されるように切り換える。その後、スクリーンバッファ26Bに次のコマの二次元画像が作成された時、描画処理プロセッサ25はD/Aコンバータ27のスイッチ回路をスクリーンバッファ26Bと表示部29とが接続されるように切り換える。したがって、各表示部28,29に表示するゲーム画像は、1/30秒毎に更新表示される。
【0042】
また、CPU21は、ゲームの進行に応じて効果音若しくはBGMの音響内容を決定し、音声処理プロセッサ30にその音響内容に対した音声データを作成させる。音声処理プロセッサ30は、音声データに基づく音声信号をアンプ31に送信する。アンプ31は、受け取った音声信号を増幅した後にスピーカ12A,12Bに出力する。
【0043】
図4(A),(B)は、ゲームAのゲーム画像の一つを示す説明図である。図4(A)は第2ディスプレイ5に表示されたゲーム画像を示し、図4(B)は第1ディスプレイ4に表示されたゲーム画像を示す。上述したようにゲームAは、主に事件の手がかりや証拠品等を見つけ出す探偵パートと、法廷において証人等に尋問等を行う法廷パートとから構成される通常モード、及び、法廷パートの実行中から移行して実行される後述するみぬくモードを有する。図4(A),(B)のゲーム画像は、通常モードの法廷パートにおいて証人尋問を行っている状況で証人が証言をしている場面を示している。
【0044】
第2ディスプレイ5には、プレーヤキャラクタ(弁護士)やノンプレーヤキャラクタである証人等の発話者を表す人物41、背景42及び発話者の名前43の画像から構成される発話者表示領域40と、発話者の発話内容を示す文章44の画像を表示する文章表示領域45とから構成されるゲーム画像が表示されている。図4(A)では、証人が発話者である人物41として表示されているので、以下証人41として説明する。
【0045】
文章表示領域45では、最大2行分の文字を表示できるのみであり、2行分に収まる所定単位の文章44毎に表示が行われる。表示用の文章44の画像データを作成するためのテキストデータは、一回に文字表示領域45に表示される所定単位でゲームデータに複数含まれている。CPU21は、シナリオに沿って順に文章44を表示させていく。複数の文章44の表示の順番は、文章44のテキストデータに対応付けてゲームデータに含まれている。
【0046】
また、文章44の画像は、複数の文字44Aの画像から構成されている。この複数の文字44Aが1字ずつ順に文字表示領域45に並べて表示されていき、最終的に図4(A)に示す1つの所定単位の文章44として表示が完了する。なお、図4(A)では、証人41の証言が所定単位の文章44として表示されているので、以下、証言44として説明する。
【0047】
第1ディスプレイ4には、タッチパネル6によってプレーヤの操作入力を受け付ける入力ボタン51〜54の画像及び腕輪55の画像が表示されている。プレーヤによってボタン51が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、新たな証言を引き出すために弁護士が証人41の証言44にゆさぶりをかける返答を表示してゲームを進行させる。また、プレーヤによってボタン52が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、証人41の証言44の矛盾を指摘する等のために証拠品を証人に突きつけ(提示)を行う返答を表示してゲームを進行させる。
【0048】
プレーヤによってボタン53が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、次に文章表示領域45に表示すべき証言44を表示させるゲーム進行の処理を行う。この入力がない場合は、CPU21は、次の証言44を表示せず、ゲーム進行させない。
【0049】
また、プレーヤによってボタン54が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、1回前に表示された証人41の証言44の画像表示からゲームの進行を再開させる。したがって、何回も入力を行えば、入力した回数だけ前の証言44の表示からゲーム進行を再開させることができる。
【0050】
腕輪55は、証人41の証言中においてみぬくモードに移行できる切換タイミング中にのみ回転しているように表示される。これにより、みぬくモードへの切換タイミングをプレーヤに知らせることができる。プレーヤによって、回転中の腕輪55が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力がされた場合、CPU21は、通常モードからみぬくモードへの移行を実行する処理を開始する。腕輪55が回転中でない場合は、この入力は受け付けられない。
【0051】
みぬくモードは、証人41が特定の証言44の中で嘘を言って(表示して)いる時に、証人41が意識せずに行っている仕草を指摘し、証言44の嘘の箇所を見抜いて証人44を動揺させることで、新たな真実・証言の引き出しを行うためのモードである。なお、みぬくモードは本発明の特別モードに相当し、腕輪55の画像は報知手段に相当する。タッチパネル6は、本発明のモード切換受付手段にも相当する。
【0052】
切換タイミングは、証人41の特定の証言44が表示されている間を少なくとも含んでいればよい。本実施形態では、特定の証言及び特定の証言の前後数回で表示される証言44が表示されている間を切換タイミングとして設定している。
【0053】
なお、これらの入力ボタン51〜54及び腕輪55へのタッチ入力は、表示されている証言44を構成する全ての文字44Aの表示が完了した後でなければ受け付けられない。また、タッチパネル6による入力受付だけでなく、カーソル表示を行って十字キー7、ボタン10等を用いた構成であってもよい。
【0054】
図5〜7は、みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。みぬくモードでは、例えば、みぬくモード実行前の図4(A)に示す通常モードで表示されていた証人41の証言44の中に含まれている虚をついている箇所を表すキーワードが発話(表示)されている時に、発生する証人41の仕草を示す(指摘する)ことで特定の証言44の虚偽の部分(キーワード)をみぬく。嘘を含む特定の証言44でなければ証人41の仕草は現れず、指摘することができない。以下、図4(A)に示す特定の証言44が表示されている状態からみぬくモードが実行された場合を具体例として、図5,6の説明を行う。
【0055】
CPU21は、みぬくモードを開始すると、まず初期設定を行う(S1)。具体的には、表示画像の移動量を示す移動量情報や経過時間を示すタイマカウンタ等の種々の情報に初期値を設定する。
【0056】
次に、CPU21は、初期画像表示処理を行う(S2)。具体的には、図8(A)に示すように、みぬくモード実行前の図4(A)に示す通常モードで表示されていた証人41の画像を第2ディスプレイ5に表示する。この時、背景については、図4(A)に示す背景42と同様の画像であってもよく、異なる画像であってもよい。本実施形態では異なる背景61の画像を表示する。また、図8(B)に示すように、図4(A)に示す通常モードで表示されていた証言44の画像を表示するための文章表示領域70、証人41の名前43の表示領域74及び証人41の拡大画像76の一部を表示するみぬく領域75から構成されたゲーム画像を表示する。なお、拡大画像76は、本発明の探索用画像に相当する。
【0057】
文章表示領域70には、初期表示として図4(A)に示す証言44と同内容を表す白抜き文字71の画像が表示される。白抜き文字71の画像データは、対応する証言44のテキストデータから作成してもよく、また証言44のテキストデータと対応付けてゲームデータに含めてもよい。
【0058】
みぬく領域75には、証人41の拡大画像76の一部に重なるように、プレーヤキャラクタである弁護士の眼77の画像が表示されている。証人41の拡大画像76は、眼77の表示領域内に含まれる画像のみが表示される。つまり、弁護士の片目を表す眼77から証人41を凝視したイメージを表している。証人41の拡大画像76は、第2ディスプレイ5に表示される証人41の画像を拡大表示したものであってもよく、また証人41を認識させる別の画像を用いてもよい。本実施形態では、最初に表示する拡大画像76として図11に示すような証人41の静止画93を用いる。CPU21は、S2の処理で、図11に示す初期座標位置P(p、q)を表示基準位置T(t,u)に初期設定し、S2の処理で表示基準位置T(t、u)が眼77を構成する眼球78が表示される表示位置の中心位置Oに重なるように静止画93の表示を行う。
【0059】
また、CPU21は、図8(B)に示すように、みぬくボタン79の画像もみぬく領域75の上部中央に表示する。みぬくボタン79は、タッチパネル6を介してプレーヤが証人41のしぐさを特定した旨を受け付ける。この時、みぬく領域75には、眼77の表示領域、証人41の名前43の表示領域74及びみぬくボタン79の表示領域を除いて黒色(図7(B)斜線部)の画像が表示される。静止画93は、眼77の画像サイズより大きいので、図8(B)に示すように静止画93の一部のみが表示された状態となる。
【0060】
次に、CPU21は、拡大画像76の移動の操作入力を受け付けたか否かを判断する(S3)。具体的には、タッチパネル6におけるみぬく領域75でタッチ入力が受け付けられたか否か、十字キー7で入力が受け付けられたか否かを判断する。したがって、タッチパネル6、十字キー7は、本発明の移動受付手段にも相当する。CPU21は、拡大画像76の移動の操作入力を受け付けていないと判断した場合、S6の処理に移行する。
【0061】
一方、CPU21は、S3の処理で移動入力が受け付けられたと判断した場合は、拡大画像71の移動量を計数し(S4)、移動量情報の値を更新する(S5)。具体的には、タッチ入力がされた座標位置(x,y)が、図9に示すように眼球78の中心位置O=(0,0)としてみぬく領域75をX軸、Y軸で分割した領域A〜Dのどの位置に含まれるかを判定する。次に、判定結果に応じてX軸方向及びY軸方向の移動量(M,N)を決定する。本実施形態では、移動量は固定値Dに設定している。例えば、タッチ入力がされた座標位置(x,y)が領域Aに含まれると判定した場合は、移動量(M,N)=(D、D)とする。また、タッチ入力がされた座標位置(x,y)が領域Cに含まれると判定した場合は、移動量(M,N)=(−D、−D)とする。さらに、例えば、タッチ入力がされた座標位置(x,y)がY軸上に含まれると判定した場合は、移動量(M,N)=(0、D)とする。
【0062】
なお、移動量は、固定値でなくてもよく、タッチ入力がされた座標位置(x,y)の中心位置Oに対する離間量に応じて増大させる等してもよい。
【0063】
また、十字キー7の入力が受け付けられた場合は、入力された方向に固定値Dが移動量として設定される。例えば、十字キー7の上方向のキー部が押下された場合は、移動量(M,N)=(0、D)とする。
【0064】
この移動量情報及び表示基準位置Tを用いて後述する画像表示処理(S13,15,20)において移動した拡大画像76が表示される。例えば、図8(B)に示すように、静止画93を拡大画像76として初期画像表示した状態から移動量(M,N)=(D、D)で表示する場合、表示基準位置T(t,u)=(p、q)に移動量が加えられ、表示基準位置T(t,u)=(p+D,q+D)と設定される。その後、図12に示すように、この表示基準位置Tが中心位置Oに重なるようにして拡大画像76がみぬく領域75に表示される。このように拡大画像76を移動させて証人41の仕草を示す画像を眼球78内に含めることで、証人41の仕草を特定する。眼球78は本発明の固定枠に相当し、証人41の仕草は、本発明の精神状態(特定の事象)に相当する。
【0065】
なお、仕草の特定を行う眼77の画像を移動させる構成であってもよい。本実施形態では、眼77の画像を移動させるのではなく、仕草を特定する画像(拡大画像76)を移動させる構成であるので、携帯型ゲーム機1のように比較的小さな画面サイズのディスプレイであっても、仕草の画像を含む画像に画像サイズの大きなものを用いることができる。したがって、本実施形態のように証人41を拡大した画像(例えば静止画91〜93)を用いて仕草の特定をし易くできる。
【0066】
次に、CPU21は、キーワードを構成する白抜き文字71が塗りつぶし中であるか否かを判断する(S6)。具体的には、キーワードフラグがONとなっているか否かを判断する。キーワードフラグは、キーワードを構成する白抜き文字71が塗りつぶされている間だけONに設定される。CPU21は、S6の処理で塗りつぶし中であると判断した場合、動画を拡大画像76として選択し(S7)、出力画像情報を設定更新する(S8)。
【0067】
ここで、動画は、図10に示すように、証人41が顎を手で掻く仕草を表す2コマの静止画91,92から構成されている。この静止画91,92を交互に表示することで、プレーヤに証人41が顎を掻いているように視認させる。静止画91,92と図11に示す静止画93とは、同サイズであり、初期表示位置P(p、q)も等しい位置に設定されている。また、静止画91は、静止画93と同じものである。したがって、表示される静止画が切り換わっても表示位置がずれることがなく、表示基準位置T(t、u)を共通的に用いることができる。なお、動画のコマの静止画の数はいくつでもよい。
【0068】
出力画像情報には、2コマの静止画91,92のうち次に表示すべき静止画の情報も含まれている。CPU21は、S8の処理で、出力画像情報に2コマの静止画91,92のうち次に表示すべき静止画の情報も更新する。この出力画像情報に基づいて、後述する画像表示処理(S13,15,20)において、出力すべき静止画91又は92が拡大画像76として動画表示される。
【0069】
一方、CPU21は、S6の処理で塗りつぶし中でないと判断した場合、静止画93を拡大画像76として選択し(S9)、出力画像情報を更新(S10)する。つまり、キーワードを表す白抜き文字が塗りつぶし中でない場合は、静止画93を表示させ証人41の仕草を動画表示させない。なお、CPU21は、次に表示されるべき静止画の情報は単一の静止画93を常に選択するように更新する。この出力画像情報に基づいて、後述する画像表示処理(S13,15,20)において、出力すべき静止画93が拡大画像76として表示される。
【0070】
その後、CPU21は、みぬくボタン79の画像が表示されたタッチパネル6の領域でタッチ入力が受け付けられたか否かを判断する(S11)。CPU21は、タッチ入力が受け付けられなかったと判断した場合は、タイマカウンタが所定値以上であるか否かを判断する(S12)。CPU21は、タイマカウンタが所定値以上でないと判断した場合は、次に塗りつぶすべき白抜き文字71を塗りつぶさずに画像表示処理を行う(S13)。S13,15,20の画像表示処理は、ディスプレイ4,5に表示するゲーム画像を作成する上述した処理であり、タイマカウンタ値に加え、上述した画像移動情報、出力画像情報に基づいて処理される。さらに、CPU21は、タイマカウンタの値を所定量アップ更新し(S14)、S24の処理に移行する。
【0071】
一方、CPU21は、S12の処理で所定値以上であると判断した場合、次に塗りつぶすべき白抜き文字71を塗りつぶすように画像表示処理を行う(S15)。例えば、図8(B)に示す状態からタイマカウンタが所定値以上となった場合、図12に示されるように証言44の1文字目が塗りつぶされた状態となる。
【0072】
なお、本実施形態では、文字の塗りつぶし速度が通常モードで同じ証言44が1字ずつ表示される速度よりも遅いスローモーション表示となるように所定値が設定されており、これにより、プレーヤが操作入力を行い易くなる。なお、所定値は任意の値でよい。
【0073】
次に、CPU21は、タイマカウンタの値をリセットする(S16)。具体的には、値を初期値である0に設定する。その後、CPU21は、白抜き文字71のうち今回のS15の処理で塗りつぶされた文字がキーワードに含まれている文字か否かを判断する(S17)。上述したようにキーワードは、証人41がした特定の証言44において嘘を示している箇所であり、1単語である場合に限らず、文節である場合も含まれる。ゲームデータには、キーワードの開始位置と終了位置のキーワード情報が特定の証言44のテキストデータに関連付けて含まれている。
【0074】
CPU21は、例えば、現在表示されようとしている証言44が特定の証言44であるか否かをキーワード情報の有無から判断し、特定の証言44であると判断した場合、現在塗りつぶした文字が特定の証言44の開始から何文字目であるかを計数してゲームデータに含まれているキーワード情報と比較してS17の判断処理を行う。
【0075】
CPU21は、S17の処理で塗りつぶされた文字がキーワードに含まれると判断した場合、キーワードフラグをONに設定し(S18)、S24の処理に移行する。一方、CPU21は、S17の処理で、塗りつぶされた文字がキーワードに含まれていないと判断した場合、キーワードフラグをOFFに設定する(S19)。
【0076】
一方、CPU21は、S11の処理でみぬくボタン79を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力を受け付けたと判断した場合、所定の画像表示処理を行う(S20)。ここでの画像表示処理は、S13,15の処理と異なり、白抜き文字71の塗りつぶしを行わない。みぬくボタン79でのタッチ入力がされた後はタイマカウンタのアップは行わないからである。なお、この状態であっても拡大画像76の移動情報の更新処理及び画像選択情報の更新処理は行われているので、CPU21は、これらの情報に基づいて画像表示処理を行う。
【0077】
また、S20の画像表示処理では、図13に示すように、第1ディスプレイ4にみぬくボタン79の画像に代えて決定ボタン80の画像が表示され、さらに戻るボタン81の画像が表示される。次に、CPU21は、決定ボタン80を表示するタッチパネル6の領域、戻るボタン81を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力を受け付けか否かを判断し(S21,S22)、入力があるまでS3〜S11、S20〜S22までの処理を繰り返し実行する。
【0078】
CPU21は、S21の処理において、決定ボタン80を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力があったと判断した場合、みぬくモードの実行処理を終了する。この時の眼球78の枠内に含まれている拡大画像76の一部が証人41の仕草を表示している画像としてRAMに記録される。
【0079】
また、CPU21は、S22の処理において、戻るボタン81を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力があったと判断した場合、再開処理を行う(S23)。再開処理は、みぬくボタンの入力がなかったものとしてキャンセル等の設定を行い、中断していた白抜き文字76の塗りつぶしを再開する処理である。
【0080】
その後、CPU21は、表示されている証言の白抜き画像71が全て塗りつぶされたか否かを判断する(S24)。例えば、現在塗りつぶされている最終文字の位置と表示される証言44の文字数情報とから判断する。各証言44の文字数情報は予めゲームデータに含まれている。CPU21は、S24の処理で、全ての白抜き文字が塗りつぶされたと判断した場合、モード終了画像表示処理を行う(S25)。具体的には、図14に示すようなモード再実行(「もう一度聞く」)ボタン95の画像及びモード終了(「やめる」)ボタン96の画像を第1ディスプレイ4に表示する。
【0081】
また、CPU21は、モード再実行ボタン95又はモード終了ボタン96を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力を受け付けたと判断する(S26,S27)まで待機する。CPU21は、S26の処理でモード再実行の入力を受け付けたと判断した場合、S1の処理からみぬくモードを再実行する。また、CPU21は、S27の処理でモード終了入力を受け付けたと判断した場合、みぬくモードの実行を終了し、図4に示した状態の証言44を再度表示する処理から通常モードを再開する。
【0082】
一方、CPU21は、S21の処理で決定ボタン80を表示するタッチパネル6の領域でタッチ入力があったと判断してみぬくモードの実行を終了した後は、まずプレーヤが特定した画像である眼球78の枠内に含まれる拡大画像76の一部が証人41の仕草を示している画像であるか否かを判断する。仕草を示しているか否かは、例えばキーワードフラグがONしていて、且つ、特定した画像の領域内に、拡大画像76(動画91又は92)の中の証人41の仕草を示している座標位置K(k、l)(図10参照)が含まれているか否かで判断する。キーワードフラグがONしていなければ仕草を表示する動画91,92の表示がされておらず、また座標位置K(k、l)が眼球78の枠内に含まれていなければ仕草を特定したことにならないからである。なお、座標位置K(k、l)は、動画91,92では証人41が手で掻く顎の領域の中心位置の座標を設定している。
【0083】
CPU21は、図13に示すように、プレーヤが特定した画像が証人41の仕草を示していると判断した場合、みぬくモードを実行する前とは異なる新たな展開となるようにゲーム進行を制御していく。CPU21は、例えば、通常モードに戻った状態で、プレーヤキャラクタである弁護士に証人41に対して特定の証言44に含まれる嘘を見抜いた発言(文章44)の表示を行い、それに対して証人41から真実の証言44を表示させるようにゲームの進行を制御する。したがって、本発明の所定の操作入力は、みぬくボタン79の画像及び決定ボタン80の画像に対するタッチ入力に相当する。また、タッチパネル6は、本発明の操作受付手段に相当する。
【0084】
一方、CPU21は、特定した画像が証人の仕草を特定していないと判断した場合、通常モードに戻って、例えば弁護士に証人41に対して証言44の嘘を見抜いた発言(文章44)の表示を行うが、証人41には嘘ではない旨の証言44を表示させる。その後、CPU21は、みぬくモード実行前に表示されていた証言44の再表示からゲームの進行を開始する。本実施形態では、みぬくモードで証人の仕草を特定することができなければ証人尋問を終えることができず、新たなシナリオ展開とならない。
【0085】
なお、本実施形態では、最大2行分に収まる所定単位の文章を表示しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、第1ディスプレイ4の全体に数十行の文章を表示させて第2ディスプレイ5にみぬく領域75の表示を行ってもよい。また、本実施形態では、最大2行分に収まる所定単位の証言(文章)44の一つ(特定の証言)を本発明の特定の文章としているが、特にこれに限定されるものではなく、文字列であればよい。例えば、「○○が、××した。」のうちの「○○が、」だけでも本発明の特定の文章に相当する。また、「××。△△。□□。」のように複数の文章であっても本発明の特定の文章に相当する。特定の文章の情報は、予めゲームデータに含めておけばよい。
【0086】
さらに、証言(文章)44は、画面表示だけでなく、音声によって出力させる構成等であってもよい。また、本発明の文章の出力は、単に表示画面に文章を表示させるだけでなく、本実施形態のように白抜き文字を塗りつぶす表示も含む。
【0087】
以上のように、設定されたシナリオに沿って特定の文章(証言)44が表示されている途中でプレーヤからの所定の操作入力を受け付け、所定条件に合致した場合には、入力前とは異なるようにゲームの進行が制御されるので、プレーヤの緊迫感を高め、臨場感やおもしろみを向上させることができる。特に、上述した証人と弁護士との証人尋問等の会話においては、相手(ノンプレーヤキャラクタ)側の会話を遮ってプレーヤ(プレーヤキャラクタ)がアクションを起こすことができるので、より効果的である。
【0088】
なお、本実施形態のように、会話文に限らず、例えばプレーヤキャラクタが自問自答している場合の文章や、解説文章等の会話文でない文章においても、出力途中で所定の操作入力を受け付けることで、上述と同様の効果を奏することができる。
【0089】
本実施形態では、単純に証人41の証言44が全て表示される(塗りつぶされる)までの間にプレーヤが単に操作入力を行うだけでなく、キーワードが表示される間に入力があり、且つ、証人の仕草を特定していることを所定条件としているので、より現実的な感覚をプレーヤに与えることができ、ゲームのおもしろさを向上させることができる。なお、これらの所定条件はなくてもよく、またどちらか一方の条件のみを設定していても上述と同様の効果を奏することができる。
【0090】
また、本実施形態では、ノンプレーヤキャラクタの精神状態を示す所定の行動である証人の仕草を特定することを所定条件の1つにしているが、特にこれに限定されるものではなく、予め設定されている特定の事象を示す内容を特定することを条件としてもよい。例えば、人物に限らず重要な物品を特定することを条件としてもよい。
【0091】
さらに、本実施形態では、特別モードとなるみぬくモードにおいて表示される証言44の表示途中で所定の操作入力を受け付けたが、通常モードにおいて受け付けても上述と同様の効果を奏することができる。
【0092】
最後に、本実施形態では、携帯型ビデオゲーム機について説明しているが、家庭用のテレビゲーム機やアーケードゲーム機等の他の種類のゲーム機、また表示装置や操作手段を有するパーソナルコンピュータ等のコンピュータにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】この発明が適用される折畳み式の携帯型ビデオゲーム機の概略の外観正面図である。
【図2】同携帯型ビデオゲーム機の概略の外観側面図である。
【図3】同携帯型ビデオゲーム機の内部構成を示すブロック図である。
【図4】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図5】みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】みぬくモードの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図9】みぬく領域における眼球の画像の中心座標位置を示す説明図である。
【図10】拡大画像に用いる動画を示す説明図である。
【図11】拡大画像に用いる静止画を示す説明図である。
【図12】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図13】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【図14】ゲームのゲーム画像の一つを示す説明図である。
【符号の説明】
【0094】
1−携帯型ビデオゲーム機
2−下側本体
3−上側本体
4−第1ディスプレイ
5−第2ディスプレイ
6−タッチパネル
7−十字キー
10,11−操作ボタン
13−メディア装着部
21−CPU
22−描画データ生成プロセッサ
23−RAM
24−ROM
25−描画処理プロセッサ
26−VRAM
26A,26B−スクリーンバッファ
28,29−表示部
34−タッチ操作部
35−操作部
38−ゲームメディア
41−人物(証人)
44−文章(証言)
78−眼球
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の文章のデータを記憶する記憶手段と、前記データに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、を有するゲーム装置であって、
前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段を備え、
前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
記憶手段及び表示手段を備えたコンピュータを、
前記記憶手段に記憶された複数の文章のデータに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、
前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、して機能させ、
前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とするゲームプログラム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、その所定の操作入力が予め設定されている所定条件に合致していると判断したときにのみ、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記所定条件には、前記特定の文章の一部を構成するキーワードが前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、前記所定の操作入力が前記操作受付手段によって受け付けられなければならないタイミング条件が含まれることを特徴とする請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記所定条件には、前記操作受付手段により受け付けられた前記操作入力の内容が、予め設定されている特定の事象を示す内容でなければならない入力内容条件が含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記表示手段の表示画面に前記特定の事象の画像が含まれる探索用画像を表示させ、前記表示画面における前記探索用画像が表示される領域内の所定位置で、前記探索用画像の一部に重なるように固定枠の画像を表示させる表示制御手段と、
前記表示画面の前記固定枠の画像の表示位置に対して前記探索用画像の表示位置を移動させる入力を受け付ける移動受付手段と、して機能させ、
前記表示制御手段は、前記移動受付手段により受け付けられた入力に基づく表示位置で前記探索用画像及び前記固定枠の画像を前記表示画面に出力させ、
前記操作受付手段は、前記探索用画像のうち前記固定枠内に含まれている部分を前記特定の事象を示す内容とする前記操作入力を受け付けることを特徴とする請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記複数の文章は、プレーヤによって操作されるプレーヤキャラクタとプレーヤによって操作されないノンプレーヤキャラクタとの会話文であり、
前記操作受付手段は、前記プレーヤキャラクタを操作するための所定入力を前記所定の操作入力として受け付け、
前記特定の事象は、前記ノンプレーヤキャラクタの精神状態を示す所定の行動であることを特徴とする請求項5又は6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記複数の文章がシナリオに沿って順に出力される通常モードで、出力された前記複数の文章のうちの1つを選択する入力を受け付けるとともに、選択された文章のみが出力される特別モードの実行へ前記通常モードの実行から切り換えるモード切換受付手段として機能させ、
前記制御手段は、前記特別モードが実行されているとき、前記選択された文章を前記通常モードで出力するよりも遅い速度で前記出力手段に出力させること特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記モード切換受付手段は、前記通常モードから前記特定モードの切り換え入力を、予め定められた切換タイミングでのみ受け付け、
前記コンピュータを、前記切換タイミングを報知する報知手段として機能させることを特徴とする請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
請求項2〜9のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
複数の文章のデータを記憶する記憶手段と、前記データに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、を有するゲーム装置であって、
前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段を備え、
前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
記憶手段及び表示手段を備えたコンピュータを、
前記記憶手段に記憶された複数の文章のデータに基づいて前記複数の文章を出力する出力手段と、前記複数の文章を予め設定されているシナリオに沿って順に前記出力手段に出力させるゲームの進行を制御する制御手段と、
前記複数の文章に含まれる特定の文章が前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、して機能させ、
前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とするゲームプログラム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作入力が受け付けられた際、その所定の操作入力が予め設定されている所定条件に合致していると判断したときにのみ、前記所定の操作入力が受け付けられなかった場合と異なるようにゲームの進行を制御することを特徴とする請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記所定条件には、前記特定の文章の一部を構成するキーワードが前記出力手段に出力開始されて完了するまでの間に、前記所定の操作入力が前記操作受付手段によって受け付けられなければならないタイミング条件が含まれることを特徴とする請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記所定条件には、前記操作受付手段により受け付けられた前記操作入力の内容が、予め設定されている特定の事象を示す内容でなければならない入力内容条件が含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記表示手段の表示画面に前記特定の事象の画像が含まれる探索用画像を表示させ、前記表示画面における前記探索用画像が表示される領域内の所定位置で、前記探索用画像の一部に重なるように固定枠の画像を表示させる表示制御手段と、
前記表示画面の前記固定枠の画像の表示位置に対して前記探索用画像の表示位置を移動させる入力を受け付ける移動受付手段と、して機能させ、
前記表示制御手段は、前記移動受付手段により受け付けられた入力に基づく表示位置で前記探索用画像及び前記固定枠の画像を前記表示画面に出力させ、
前記操作受付手段は、前記探索用画像のうち前記固定枠内に含まれている部分を前記特定の事象を示す内容とする前記操作入力を受け付けることを特徴とする請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記複数の文章は、プレーヤによって操作されるプレーヤキャラクタとプレーヤによって操作されないノンプレーヤキャラクタとの会話文であり、
前記操作受付手段は、前記プレーヤキャラクタを操作するための所定入力を前記所定の操作入力として受け付け、
前記特定の事象は、前記ノンプレーヤキャラクタの精神状態を示す所定の行動であることを特徴とする請求項5又は6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記複数の文章がシナリオに沿って順に出力される通常モードで、出力された前記複数の文章のうちの1つを選択する入力を受け付けるとともに、選択された文章のみが出力される特別モードの実行へ前記通常モードの実行から切り換えるモード切換受付手段として機能させ、
前記制御手段は、前記特別モードが実行されているとき、前記選択された文章を前記通常モードで出力するよりも遅い速度で前記出力手段に出力させること特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記モード切換受付手段は、前記通常モードから前記特定モードの切り換え入力を、予め定められた切換タイミングでのみ受け付け、
前記コンピュータを、前記切換タイミングを報知する報知手段として機能させることを特徴とする請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
請求項2〜9のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−183047(P2008−183047A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−16783(P2007−16783)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月15日 インターネットアドレス「http://www.capcom.co.jp/saiban4/」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月16日 インターネットアドレス「http://www.dengekionline.com/data/news/2006/12/16/63a4c3474c3c75c7b439606adf9d675e.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月16日 インターネットアドレス「http://www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=4287」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月18日 インターネットアドレス「http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0612/18/news038.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月19日 インターネットアドレス「http://eg.nttpub.co.jp/news/20061219_05.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月19日 インターネットアドレス「http://www.famitsu.com/game/coming/2006/12/12/104,1165909242,64339,0,0.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月19日 インターネットアドレス「http://game.goo.ne.jp/contents/news/NGN20061219exp05/index.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月29日発行の「週刊ファミ通」12月29日号に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月20日に発行された「B’s−LOG」2月号に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月21日に発行された「ニンテンドードリーム」2月号に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月22日に発行された「DENGEKI DS Style」2月号増刊に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月27日発行の「ゲーマガ」2月号に発表
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月15日 インターネットアドレス「http://www.capcom.co.jp/saiban4/」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月16日 インターネットアドレス「http://www.dengekionline.com/data/news/2006/12/16/63a4c3474c3c75c7b439606adf9d675e.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月16日 インターネットアドレス「http://www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=4287」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月18日 インターネットアドレス「http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0612/18/news038.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月19日 インターネットアドレス「http://eg.nttpub.co.jp/news/20061219_05.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月19日 インターネットアドレス「http://www.famitsu.com/game/coming/2006/12/12/104,1165909242,64339,0,0.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月19日 インターネットアドレス「http://game.goo.ne.jp/contents/news/NGN20061219exp05/index.html」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月29日発行の「週刊ファミ通」12月29日号に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月20日に発行された「B’s−LOG」2月号に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月21日に発行された「ニンテンドードリーム」2月号に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月22日に発行された「DENGEKI DS Style」2月号増刊に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年12月27日発行の「ゲーマガ」2月号に発表
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【Fターム(参考)】
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