説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】ユーザの所定操作に応じて操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームのリアリティを向上できるようになるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】判定手段(92a)は、所定操作が行われた場合、操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に移動体が位置しているか否かを判定する。操作対象キャラクタ制御手段(92b)は、移動体が判定領域内に位置していると判定された場合、操作対象キャラクタに移動体を打たせる。判定領域制御手段(92c)は、所定操作が行われたタイミング又は操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける移動体の位置に基づいて、操作対象キャラクタが移動体を打った後における判定領域の大きさを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの所定操作に応じて操作対象キャラクタが移動体を繰り返す打つスポーツゲームが知られている。例えば、テニスゲームや卓球ゲーム等が知られている。このようなスポーツゲームでは、ユーザが所定操作を行った場合、例えば操作対象キャラクタの位置に基づいて特定される判定領域内に移動体が含まれるか否かが判定される。そして、移動体が判定領域内に含まれる場合、操作対象キャラクタが移動体を打つ様子がゲーム画面に表示され、移動体が判定領域内に含まれない場合、操作対象キャラクタが空振りする様子がゲーム画面に表示される。
【特許文献1】特開2003−205171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、実際のテニスの試合では対戦相手によって良いコースにボールが打ち込まれた場合、選手はボールまで十分に近づくことができず、ボールとの間の距離が比較的離れた状態でボールを打たなければならない場合がある。このような場合、選手は体勢を崩してしまい、次に対戦相手から打ち返されたボールを打つまでに体勢を立て直すことができず、無理な体勢でボールを打ち返さなければならなくなってしまう場合がある。従来のテニスゲームは、ボールとの間の距離が比較的離れた状態で選手がボールを打ったことによって体勢を崩してしまうことをユーザに実感させる点で物足りないところがあり、リアリティに欠けるところがあった。卓球ゲーム等についても同様であった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザの所定操作に応じて操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームのリアリティを向上できるようになるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置において、前記所定操作が行われた場合、前記操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に前記移動体が位置しているか否かを判定する判定手段と、前記移動体が前記判定領域内に位置していると判定された場合、前記操作対象キャラクタに前記移動体を打たせる操作対象キャラクタ制御手段と、前記所定操作が行われたタイミング又は前記操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける前記移動体の位置に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御する判定領域制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記所定操作が行われた場合、前記操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に前記移動体が位置しているか否かを判定する判定ステップと、前記移動体が前記判定領域内に位置していると判定された場合、前記操作対象キャラクタに前記移動体を打たせ、前記移動体が前記判定領域内に位置していないと判定された場合、前記操作対象キャラクタに空振りさせる操作対象キャラクタ制御ステップと、前記所定操作が行われたタイミング又は前記操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける前記移動体の位置に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御する判定領域制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置として、据置型ゲーム機(家庭用ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記所定操作が行われた場合、前記操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に前記移動体が位置しているか否かを判定する判定手段、前記移動体が前記判定領域内に位置していると判定された場合、前記操作対象キャラクタに前記移動体を打たせ、前記移動体が前記判定領域内に位置していないと判定された場合、前記操作対象キャラクタに空振りさせる操作対象キャラクタ制御手段、及び、前記所定操作が行われたタイミング又は前記操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける前記移動体の位置に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御する判定領域制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0009】
本発明は、ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置に関するものである。本発明では、所定操作が行われた場合、操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に移動体が位置しているか否かが判定される。移動体が判定領域内に位置していると判定された場合、操作対象キャラクタが移動体を打つように制御される。さらに、「所定操作が行われたタイミング」又は「操作対象キャラクタが移動体を打ったタイミング」の少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける移動体の位置に基づいて、操作対象キャラクタが移動体を打った後における判定領域の大きさが制御される。本発明によれば、例えば、ボールとの間の距離が比較的離れた状態で選手がボールを打ったことによって体勢を崩してしまうことをユーザに実感させることが可能になり、その結果として、ユーザの所定操作に応じて操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームのリアリティを向上できるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記判定領域制御手段は、前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御するようにしてもよい。
【0011】
この態様では、前記判定領域設定手段は、前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が第1基準距離より大きいか否かを判定する手段と、前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が前記第1基準距離より大きい場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも小さくする手段と、前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が第2基準距離より小さいか否かを判定する手段と、前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が前記第2基準距離より小さい場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも大きくする手段と、を含むようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記判定領域制御手段は、前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が、前記判定領域内の部分領域内に含まれるか否かを判定する手段を含み、その判定結果に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御するようにしてもよい。
【0013】
この態様では、前記判定領域は、前記操作対象キャラクタの位置を含むように設定される第1領域と、前記第1領域外の領域である第2領域と、を含み、前記判定領域制御手段は、前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が前記第1領域又は前記第2領域に含まれるか否かを判定する手段と、前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が前記第2領域に含まれる場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも小さくする手段と、前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が前記第1領域に含まれる場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも大きくする手段と、を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を携帯ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。なお、本発明の実施形態に係るゲーム装置は、据置型ゲーム機(家庭用ゲーム機)、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等を用いて実現することも可能である。
【0015】
図1及び図2は本実施の形態に係るゲーム装置10の外観を示す。図3は本実施の形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す。
【0016】
図1はゲーム装置10を正面前方から見た様子を表す斜視図である。図1に示すように、ゲーム装置10は第1筐体20と第2筐体30とを含む。第1筐体20と第2筐体30とはヒンジ部14を介して結合される。第1筐体20の表面20aにはタッチスクリーン22、十字ボタン24c、ボタン24a,24b,24x,24yが設けられている。タッチスクリーン22は第1液晶表示部22aとタッチパネル22bとを含む(図3参照)。タッチパネル22bは第1液晶表示部22aの上に重ねられる。十字ボタン24cは上指示部24cu、下指示部24cb、左指示部24cl、右指示部24crを含み、例えば方向指示操作に用いられる。ボタン24a,24b,24x,24yは各種操作に用いられる。第2筐体30の表面30aには第2液晶表示部32が設けられている。また第2筐体30にはスピーカ34が内蔵されている。
【0017】
図2は、折り畳み状態(第1筐体20の表面20aと第2筐体30の表面30aとが合わされた状態)のゲーム装置10の背面図である。図2に示すように、第1筐体20の背面側側面の左右にはボタン24l,24rがそれぞれ設けられる。また、第1筐体20の背面側側面の中央には、情報記憶媒体であるゲームメモリカード40(図3参照)を装着可能なメモリカードスロット26が設けられている。なお、ゲーム装置10には電源スイッチ等の図示しない他の部材も取り付けられている。
【0018】
図3に示すように、ゲーム装置10はタッチスクリーン22(第1液晶表示部22a及びタッチパネル22b)、操作キー部24、メモリカードスロット26、第2液晶表示部32、スピーカ34、バス42、マイクロプロセッサ44、主記憶46、画像処理部48、入出力処理部50、音声処理部52、通信インタフェース54を含む。これらは電池(図示せず)とともに筐体内に収容されており、該電池により駆動される。
【0019】
マイクロプロセッサ44は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、ゲームメモリカード40に格納されるプログラムやデータに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。主記憶46は例えばRaMを含んで構成される。ゲームメモリカード40から読み出されたプログラムが主記憶46に必要に応じて書き込まれる。主記憶46はマイクロプロセッサ44の作業用メモリとしても用いられる。バス42はアドレス及びデータをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。マイクロプロセッサ44、主記憶46、画像処理部48及び入出力処理部50は、バス42によって相互データ通信可能に接続される。
【0020】
第1液晶表示部22a及び第2液晶表示部32は公知の液晶表示パネルである。画像処理部48はVRaMを含む。画像処理部48はマイクロプロセッサ44からの指示に従って画像をVRaM上に描画する。VRaM上に描画された画像は所定のタイミングで第1液晶表示部22aや第2液晶表示部32に表示される。
【0021】
入出力処理部50は、マイクロプロセッサ44がタッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部52、通信インタフェース54とデータ授受するためのインタフェースである。入出力処理部50にはタッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部52、通信インタフェース54が接続される。
【0022】
操作キー部24はユーザが操作入力を行うための入力手段である。操作キー部24は十字ボタン24c、ボタン24a,24b,24x,24y,24l,24rを含む。入出力処理部50は一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)に操作キー部24の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス42を介してマイクロプロセッサ44に供給する。マイクロプロセッサ44はユーザの操作内容をその操作信号に基づいて判断する。タッチパネル22bもユーザが操作入力を行うための入力手段である。タッチパネル22bは、ユーザによって押圧された位置に応じた押圧位置情報を入出力処理部50を介してマイクロプロセッサ44に供給する。マイクロプロセッサ44はユーザが押圧したタッチパネル22b上の位置をその押圧位置情報に基づいて判断する。
【0023】
メモリカードスロット26はゲームメモリカード40に記憶されたゲームプログラムやゲームデータをマイクロプロセッサ44からの指示に従って読み出す。ゲームメモリカード40は、ゲームプログラムやゲームデータが記憶されるROMと、例えばセーブデータ等のゲームデータが記憶されるEEPROMと、を含む。なお、ここでは、ゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するためにゲームメモリカード40を用いるが、光ディスクなどの他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。または、インターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。あるいは、赤外線通信等の各種データ通信を利用してゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。
【0024】
音声処理部52はサウンドバッファを含む。音声処理部52はゲームメモリカード40からサウンドバッファに読み出された各種音声データをスピーカ34から出力する。通信インタフェース54はゲーム装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0025】
上記の構成を有するゲーム装置10ではテニスゲームが実行される。テニスゲームはゲームメモリカード40に記憶されたプログラムが実行されることによって実現される。
【0026】
図4はテニスゲームのゲーム画面の一例を示す。図4に示すように、ゲーム画面60にはテニスコートが表されるとともに、操作対象キャラクタ62と対戦相手キャラクタ64とボール66(移動体)とが表示される。操作対象キャラクタ62はユーザによって操作されるゲームキャラクタである。操作対象キャラクタ62はユーザの方向指示操作に従って移動し、ユーザのショット指示動作に従ってラケットを振る。一方、対戦相手キャラクタ64はマイクロプロセッサ44又は対戦相手ユーザによって操作されるゲームキャラクタである。ユーザは、対戦相手キャラクタ64が自コート68a内に向けて打ってきたボール66を操作対象キャラクタ62に対戦相手コート68b内に向かって打ち返させるべく、操作対象キャラクタ62を操作する。
【0027】
特に本実施の形態では、ショット可能領域案内画像70が表示される。ショット可能領域案内画像72は、操作対象キャラクタ62のショット可能領域を案内するための画像である。ショット可能領域とは、操作対象キャラクタ62がショット可能なボール66の位置の範囲である。後述するように、ショット可能領域は操作対象キャラクタ62の位置に基づいて設定される。このため、ショット可能領域案内画像70の表示位置は操作対象キャラクタ62の位置に基づいて決定される。また、ショット可能領域案内画像70は、ショット可能領域のうちの第1領域を案内する第1領域部分72と、ショット可能領域のうちの第2領域を案内する第2領域部分74と、を含む。
【0028】
ここで、ショット可能領域について詳しく説明する。図5はショット可能領域の一例を示す。図5において、F方向は操作対象キャラクタ62の前方方向(正面方向)を示す。なお、ここでは、操作対象キャラクタ62、対戦相手キャラクタ64やボール66が2次元ゲーム空間に配置される場合を例に説明する。すなわち、操作対象キャラクタ62、対戦相手キャラクタ64やボール66の位置等がスクリーン座標系(2つの座標要素)で管理される場合を例に説明する。
【0029】
図5に示すように、ショット可能領域80は、横長の楕円の右側の長半径(以下、「第1長半径」と記載する。)86aの長さをRaに、左側の長半径(以下、「第2長半径」と記載する。)86bの長さをRbに、短半径88の長さをRcに設定して変形することによって得られる形状の領域になっている。言い換えれば、ショット可能領域80は、長半径の長さがRaであって、かつ、短半径の長さがRcである横長の楕円の右半分部分と、長半径の長さがRbであって、かつ、短半径の長さがRcである横長の楕円の左半分部分と、を結合して得られる領域になっている。
【0030】
ショット可能領域80は第1領域82と第2領域84とを含む。第1領域82は半径が所定長(Rd)である円形領域であり、第2領域84はショット可能領域80から第1領域82を除いた領域である。第1領域82の中心点83は、操作対象キャラクタ62の位置(足元位置)に設定される。また、ショット可能領域80は、ショット可能領域80の基準点81aが第1領域82の中心点83から前方(F方向)に所与の距離(L)離れた位置となるように設定される。ショット可能領域80の基準点81aと第1領域82の中心点83との間の距離Lは、ショット可能領域80の短軸とショット可能領域80の境界線81bとの交点81c(操作対象キャラクタ62の後方側の交点)でショット可能領域80と第1領域82とが接するように調整されるようになっている。ショット可能領域80の基準点81aとは変形前の楕円の中心点に相当する点である。なお、ショット可能領域80と第1領域82とが交点81cで接しないようにしてもよい。すなわち、第1領域82の後方に第2領域84が存在してもよい。例えば、ショット可能領域80の基準点81aと第1領域82の中心点83とが一致するようにしてもよい。
【0031】
上述したように、ショット可能領域80は、第1領域82の中心点83が操作対象キャラクタ62の位置(足元位置)に一致するようにして設定される。このため、ショット可能領域80は操作対象キャラクタ62に従動する。また、第1領域82は、操作対象キャラクタ62の位置からの距離が所定距離(Rd)以内である領域ということができる。また、第2領域84は、ショット可能領域80内の領域であって、かつ、操作対象キャラクタ62の位置からの距離が所定距離(Rd)よりも大きい領域ということができる。
【0032】
ショット可能領域80の第1長半径86a、第2長半径86b、短半径88の長さ(Ra,Rb,Rc)は、操作対象キャラクタ62の能力パラメータの値に基づいて決定される。ここで、操作対象キャラクタ62の利き腕が右腕である場合を想定する。この場合、操作対象キャラクタ62の右腕側である第1長半径86aの長さ(Ra)は、操作対象キャラクタ62のフォアハンドパラメータの値に基づいて決定される。フォアハンドパラメータとは、フォアハンド能力(ボール66をフォアハンドで打つ能力)の高さを示すパラメータである。操作対象キャラクタ62のフォアハンド能力が高いほど、第1長半径86aの長さ(Ra)は長く設定される。また、操作対象キャラクタ62の左腕側である第2長半径86bの長さ(Rb)は、操作対象キャラクタ62のバックハンドパラメータの値に基づいて決定される。バックハンドパラメータとは、バックハンド能力(ボール66をバックハンドで打つ能力)の高さを示すパラメータである。操作対象キャラクタ62のバックハンド能力が高いほど、第2長半径86bの長さ(Rb)は長く設定される。また、短半径88の長さ(Rc)は例えば第1長半径86a、第2長半径86bの長さ(Ra,Rb)に基づいて決定される。例えば、短半径88の長さ(Rc)は、第1長半径86aと第2長半径86bとのいずれか短い方の長さに所定割合(例えば80%)を乗じることによって得られる長さに設定される。なお、短半径88の長さ(Rc)は、操作対象キャラクタ62のフォアハンドパラメータ及びバックハンドパラメータ以外の能力パラメータの値に基づいて決定されるようにしてもよい。
【0033】
操作対象キャラクタ62にボール66をショットさせるために、ユーザはボール66がショット可能領域80内に含まれるタイミングを見計らって、ショット指示ボタン(例えばボタン24a)を押下する必要がある。ボール66がショット可能領域80内に含まれないタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、操作対象キャラクタ62は空振りする。一方、ボール66がショット可能領域80内に含まれるタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、操作対象キャラクタ62はショット動作を行い、ラケットでボール66を打ち返す。
【0034】
ユーザは、ボール66を打ち返す領域を十字ボタン24cを用いて指示することができる。図6及び図7は、ボール66を打ち返す領域の指示について説明するための図である。図6は、対戦相手コート68b内に設定される複数の目標領域A〜Iについて示す図である。また図7は、目標領域A〜Iと、その目標領域を指示するためにユーザが行うべき十字ボタン24cの操作内容と、を対応づけてなるデータの一例を示す図である。例えば、ボール66を目標領域A内に打ち返すことを操作対象キャラクタ62に対して指示する場合、ユーザは十字ボタン24cの上指示部24cu及び左指示部24clを押下しながらショット指示ボタンを押下する。また例えば、ボール66を目標領域E内に打ち返すことを操作対象キャラクタ62に対して指示する場合、ユーザは十字ボタン24cを押下していない状態でショット指示ボタンを押下する。
【0035】
ユーザによって指示された目標領域内に向かってボール66が移動するか否かは、ユーザがショット指示ボタンを押下したタイミングでボール66が第1領域82又は第2領域84のいずれに含まれていたかに基づいて決定される。ボール66が第1領域82内に位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、ユーザが指定した目標領域内にボール66が確実に打ち返される。一方、ボール66が第2領域84内に位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、ショットの精度が低下し、ユーザが指定した目標領域内にボール66が打ち返されない場合も生じる。なお、ショット可能領域80の境界線81b上にボール66が位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、操作対象キャラクタ62はボール66の方に向かって飛びつきながらボール66を打ち返す。この場合、一定期間、操作対象キャラクタ62は行動不能になる。
【0036】
以上のように、操作対象キャラクタ62にボール66を打ち返させるために、ユーザは、ボール66がショット可能領域80内に含まれるタイミングでショット指示ボタンを押下する必要がある。また、操作対象キャラクタ62にボール66をユーザが指示した目標領域内に確実に打ち返させるために、ユーザはボール66が第1領域82内に含まれるタイミングでショット指示ボタンを押下する必要がある。本実施の形態では、ユーザは、ショット可能領域案内画像70(第1領域部分72及び第2領域部分74)を頼りに、ボール66がショット可能領域80(第1領域80及び第2領域84)内に含まれるタイミングであるか否かを把握できる。なお本実施の形態のように、操作対象キャラクタ62やボール66の位置等がスクリーン座標系(2つの座標要素)で管理される場合、ショット可能領域80はショット可能領域案内画像70の表示領域に一致することになる。また、第1領域82はショット可能領域案内画像70の第1領域部分72の表示領域に一致し、第2領域84はショット可能領域案内画像70の第2領域部分74の表示領域に一致することになる。
【0037】
本実施の形態では、特に、ショット可能領域80(第2領域84)の大きさが変化するようになっている。すなわち、ボール66が第2領域84内に含まれるタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下するごとに、ショット可能領域80(第2領域84)の大きさが小さくなっていく。より具体的には、ボール66が第2領域84内に含まれるタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下するごとに、ショット可能領域80の第1長半径86a、第2長半径86b、短半径88の長さ(Ra,Rb,Rc)が短くなっていく。また、ショット可能領域80(第2領域84)の大きさが初期状態よりも小さくなっている状態において、ボール66が第2領域84内に含まれるタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下すると、ショット可能領域80の第1長半径86a、第2長半径86b、短半径88の長さ(Ra,Rb,Rc)が初期値に戻る。なお、第1領域82の半径の長さ(Rd)は変化しないようになっている。
【0038】
実際のテニスの試合では対戦相手が良いコースにボールを打ち込んできた場合、選手はボールまで十分に近づくことができず、ボールとの間の距離が比較的離れた状態でボールを打たなければならない場合がある。このような場合、選手は体勢を崩してしまい、次に対戦相手から打ち返されたボールを打つまでに体勢を立て直すことができず、無理な体勢でボールを打ち返さなければならなくなる。無理な体勢でボールを打ち返そうとすると、通常、ボールを打ち返すことができる領域(ラケットの届く領域)が狭くなる。この点、ゲーム装置10では、ボール66が第2領域84内に位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合(すなわち、ボール66が第2領域84内に位置している状態で操作対象キャラクタ62がボール66を打ち返した場合)、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80(第2領域84)が狭くなるようになっている。その結果、操作対象キャラクタ62が体勢を崩したことをユーザが実感できるようになっている。
【0039】
また、実際のテニスの試合では選手が体勢を崩した場合、選手は、対戦相手から打ち返されたボールを無理な体勢で打ち返さなければならなくなり、さらに体勢を崩してしまう場合がある。この点、ゲーム装置10では、ボール66が第2領域84内に位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下するごとに(すなわち、ボール66が第2領域84内に位置している状態で操作対象キャラクタ62がボール66を打ち返すごとに)、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80(第2領域84)が徐々に狭くなるようになっている。その結果、操作対象キャラクタ62の体勢が徐々に悪くなっていくことをユーザが実感できるようになっている。
【0040】
また、実際のテニスの試合では選手が体勢を崩した場合でも、選手が体勢を立て直し、
良いショットを行う場合がある。この点、ゲーム装置10では、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80(第2領域84)が初期状態よりも狭くなっている状態で、ユーザが、ボール66が第1領域82内に位置しているタイミングでショット指示ボタンを押下した場合(すなわち、ボール66が第1領域82内に位置している状態で操作対象キャラクタ62がボール66を打ち返した場合)、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80(第2領域84)が初期状態に戻るようになっている。その結果、体勢を崩した操作対象キャラクタ62が体勢を立て直したことをユーザが実感できるようになっている。
【0041】
図8はゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図8に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部90と、ゲーム状況データ更新部92と、表示制御部94と、を機能的に含む。これらの機能ブロックはゲーム装置10がプログラムを実行することによって実現される。
【0042】
ゲームデータ記憶部90は例えばゲームメモリカード40や主記憶46によって実現される。ゲームデータ記憶部90はテニスゲームに関する各種データを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部90は操作対象キャラクタ62や対戦相手キャラクタ64の各種能力の高さを示す能力パラメータを記憶する。例えば、フォアハンドパラメータやバックハンドパラメータが記憶される。
【0043】
ゲーム状況データ記憶部90はゲーム状況データ記憶部90aを含む。ゲーム状況データ記憶部90aはテニスゲームの現在状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、ゲーム状況データは現在の得点状況を示すデータを含む。またゲーム状況データは、操作対象キャラクタ62及び対戦相手キャラクタ64の現在の状態(位置、姿勢や動作内容等)を示すデータを含む。また、ゲーム状況データはボール66の現在の状態(位置、移動速度・方向等)を示すデータを含む。
【0044】
また、ゲーム状況データはショット可能領域80の現在の状態を示すデータを含む。例えば、ゲーム状況データ記憶部90は、ショット可能領域80の基準点81aの位置、第1長半径86aの長さ(Ra)の初期値(テニスゲーム開始時における値)、第2長半径86bの長さ(Rb)の初期値、短半径88の長さ(Rc)の初期値、第1領域82の中心点83の位置等が記憶されるとともに、ショット可能領域80の現在の縮小係数(k)を記憶する。縮小係数(k)は、第1長半径86aの長さ(Ra)、第2長半径86bの長さ(Rb)や、短半径88の長さ(Rc)を初期値からどれだけ縮小するかを示す数値である。縮小係数(k)は0から1までの値をとる。
【0045】
第1長半径86aの長さ(Ra)の初期値は次のようにして決定される。例えば、フォアハンドパラメータ又はバックハンドパラメータの値と、第1長半径86aの長さ(Ra)の初期値と、を対応づけてなるデータがゲームデータ記憶部90(ゲームメモリカード40)に記憶される。このデータは、フォアハンドパラメータ又はバックハンドパラメータの値が高くなると(操作対象キャラクタ62のフォアハンド能力又はバックハンド能力が高くなると)、第1長半径86aの長さ(Ra)の初期値が大きくなるように設定される。また、このデータは演算式形式のデータであってもよいし、テーブル形式のデータであってもよい。例えば操作対象キャラクタ62の利き腕が右腕である場合、このデータと、操作対象キャラクタ62のフォアハンドパラメータの値と、に基づいて、第1長半径86aの長さ(Ra)の初期値が算出される。また例えば操作対象キャラクタ62の利き腕が左腕である場合、このデータと、操作対象キャラクタ62のバックハンドパラメータの値と、に基づいて、第1長半径86aの長さ(Ra)の初期値が算出される。第2長半径86bの長さ(Rb)の初期値も第1長半径86aと同様にして決定される。また、短半径88の長さ(Rc)の初期値は次のようにして決定される。例えば、短半径88の長さ(Rc)の初期値は、第1長半径86aの長さ(Ra)及び第2長半径86bの長さ(Rb)の短い方に所定係数(例えば0.8)を乗じることによって算出される。なお、第1領域82の半径の長さ(Rd)は固定値であり、ゲームデータ記憶部90(ゲームメモリカード40)に記憶される。また、縮小係数(k)の初期値は1である。
【0046】
ゲーム状況データ更新部92はマイクロプロセッサ44を主として実現される。ゲーム状況データ更新部92はゲーム状況データを更新する。ゲーム状況データ更新部92は操作対象キャラクタ62の状態データをユーザの操作内容に基づいて更新する。例えば、操作対象キャラクタ62の位置データがユーザの方向指示操作の内容に基づいて更新される。また、ゲーム状況データ更新部92は対戦相手キャラクタ64の状態データを所定のアルゴリズムに従って更新する。また、ゲーム状況データ更新部92はボール66の状態データを更新する。さらに、ゲーム状況データ更新部92は得点状況データも更新する。
【0047】
ゲーム状況データ更新部92は判定部92a、操作対象キャラクタ制御部92b、ショット可能領域制御部92c(判定領域制御手段)を含む。
【0048】
判定部92aは、ユーザがショット指示操作(ショット指示ボタンの押下)を行った場合、操作対象キャラクタ62の位置に基づいて設定されるショット可能領域80(判定領域)内にボール66が位置しているか否かを判定する。
【0049】
操作対象キャラクタ制御部92bは、ユーザがショット指示操作(ショット指示ボタンの押下)を行った場合、判定部92aの判定結果に基づいて操作対象キャラクタ62を動作させる。ボール66がショット可能領域80内に位置していると判定された場合、操作対象キャラクタ制御部92bは操作対象キャラクタ62にボール66を打ち返させる。一方、ボール66がショット可能領域80内に位置していないと判定された場合、操作対象キャラクタ制御部92bは操作対象キャラクタ62に空振りさせる。
【0050】
ショット可能領域制御部92cは、ショット指示操作が行われたタイミング又は操作対象キャラクタ62がボール66を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおけるボール66の位置に基づいて、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後における操作対象キャラクタ62のショット可能領域80の大きさを制御する。
【0051】
ここで、基準タイミングは、例えばショット指示操作が行われたタイミング自体である。または、基準タイミングは、例えばショット指示操作が行われる直前のタイミングであってもよい。または、基準タイミングは、例えば操作対象選手キャラクタ62がボール66を打ったタイミング自体であってもよい。または、基準タイミングは、例えばショット指示操作が行われてから操作対象選手キャラクタ62がボール66を打つまでの間のタイミングであってよい。
【0052】
例えば、ショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離に基づいて、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを制御する。
【0053】
より具体的には、ショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離が第1基準距離より大きいか否かを判定する。そして、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離が第1基準距離より大きいと判定された場合、ショット可能領域制御部92cは、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを現在の大きさよりも小さくする。また、ショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離が第2基準距離以下であるか否かを判定する。ショット可能領域80の大きさが元々の大きさよりも小さくなっている状態において、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離が第2基準距離以下であると判定された場合、ショット可能領域制御部92cは、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを元々の大きさまで大きくする。本実施の形態では、第1基準距離と第2基準距離とが同じ距離(Rd)になっている。すなわち、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離がRdより大きい場合、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさが現在の大きさよりも小さくなる。また、ショット可能領域80の大きさが元々の大きさよりも小さくなっている状態において、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離がRd以下である場合、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさが元々の大きさまで大きくなる。なお、第1基準距離と第2基準距離とは異なる距離としてもよい。ただし、第1基準距離は第2基準距離よりも大きい距離に設定される。
【0054】
また例えば、ショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおけるボール66の位置がショット可能領域80内の部分領域内に含まれるか否かを判定する。そして、ショット可能領域制御部92cは、その判定結果に基づいて、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを制御する。
【0055】
本実施の形態におけるショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおけるボール66の位置が第1領域82(第1部分領域)又は第2領域84(第2部分領域)に含まれるか否かを判定する。基準タイミングにおけるボール66の位置が第2領域84に含まれると判定された場合、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを現在の大きさよりも小さくする。また、ショット可能領域80の大きさが元々の大きさよりも小さくなっている状態において、基準タイミングにおけるボール66の位置が第1領域82に含まれると判定された場合、ショット可能領域制御部92cは、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを元々の大きさまで大きくする。
【0056】
表示制御部94はマイクロプロセッサ44及び画像処理部48を主として実現される。表示制御部94は、ゲームデータ記憶部90の記憶内容に基づいて、第1液晶表示部22a又は第2液晶表示部32にゲーム画面60を表示する。
【0057】
次に、ゲーム装置10で実行される処理について説明する。図9は、ショット指示操作が行われた場合にゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ44はゲームメモリカード40に記憶されたプログラムに従って、図9に示す処理を実行する。
【0058】
図9に示すように、まずマイクロプロセッサ44(判定部92a)はボール66の位置が操作対象キャラクタ62のショット可能領域80内であるか否かを判定する(S101)。このとき、ショット可能領域80は操作対象キャラクタ62の現在位置に基づいて特定される。また、第1長半径86aの長さの初期値(ROa)と、縮小係数(k)の現在値と、に基づいて、第1長半径86aの長さ(Ra)はROa*kに設定される。なお、「*」は乗算演算子である。同様に、第2長半径86bの長さの初期値(ROb)と、縮小係数(k)の現在値と、に基づいて、第2長半径86bの長さ(Ra)はROb*kに設定される。また、短半径88の長さ(Rc)の長さの初期値(ROc)と、縮小係数(k)の現在値と、に基づいて、短半径88の長さ(Rc)はROc*kに設定される。また、ショット可能領域80の基準点81aと第1領域82の中心点83との間の距離(L)はRc−Rdに設定される。なお、ROa*kの値が第1領域82の半径の長さ(Rd)よりも小さい場合には、第1長半径86aの長さ(Ra)は第1領域82の半径と同じ長さ(Rd)に設定される。第2長半径86bの長さ(Rb)や短半径88の長さ(Rc)についても同様である。これは、ショット可能領域80の大きさが第1領域82の大きさよりも小さくならないようにするためである。
【0059】
このステップ(S101)では、ボール66の代表点(例えば中心点)がショット可能領域内に含まれる場合、ボール66の位置がショット可能領域80内であると判定される。なお、ボール66の少なくとも一部がショット可能領域80内に含まれる場合、ボール66の位置がショット可能領域80内であると判定するようにしてもよい。または、ボール66全体がショット可能領域80内に含まれる場合にのみ、ボール66の位置がショット可能領域80内であると判定するようにしてもよい。
【0060】
ボール66の位置が操作対象キャラクタ62のショット可能領域80内でない場合、マイクロプロセッサ44(操作対象キャラクタ制御部92b)は、操作対象キャラクタ62が空振りするように、操作対象キャラクタ62やボール66の状態データを更新する(S113)。
【0061】
一方、ボール66の位置が操作対象キャラクタ62のショット可能領域80内である場合、マイクロプロセッサ44は、ユーザによって指示された目標領域内でボール66の移動目標位置を決定する(S102)。このステップでは、まず十字ボタン24cの操作状態が判断される。そして、十字ボタン24cの操作状態と、図7に示すデータと、に基づいて、ユーザによって指示された目標領域が判断される。例えば、十字ボタン24cの上指示部24cu及び右指示部24crが押下されている場合、ユーザによって目標領域Cが指示されたと判断される。その後、ユーザによって指示された目標領域内でボール66の移動目標位置が決定される。
【0062】
その後、マイクロプロセッサ44はボール66の位置が第1領域82内であるか否かを判定する(S103)。ボール66の位置が第1領域82内である場合、マイクロプロセッサ44(操作対象キャラクタ制御部92b)は、操作対象キャラクタ62が通常のショット動作を行うように、操作対象キャラクタ62の状態データを更新する(S104)。「通常のショット動作」とは、操作対象キャラクタ62が立った状態でボール66を打ち返す動作である。また、マイクロプロセッサ44(ゲーム状況データ更新部92)は、ボール66に移動目標位置に向けての移動を開始するように、ボール66の状態データを更新する(S105)。さらに、マイクロプロセッサ44(ショット可能領域制御部92c)は操作対象キャラクタ62のショット可能領域80の縮小係数(k)を初期値(1)に戻す(S106)。このステップの処理が実行されることによって、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80の大きさは初期状態に戻る。
【0063】
一方、ボール66の位置が第1領域82内でない場合(すなわち、ボール66の位置が第2領域84内である場合)、マイクロプロセッサ44(ショット可能領域制御部92c)は操作対象キャラクタ62のショット可能領域80の縮小係数(k)の値を0.1減少させる(S107)。このステップの処理が実行されることによって、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80の大きさが現在の大きさよりも小さくなる。なお、縮小係数(k)の現在値が0.1である場合にはこのステップの処理は実行されない。縮小係数(k)の値が0にならないようにするためである。また、このステップでは、縮小係数(k)の値が、現在値に対して所定係数(0より大きく1より小さい所定値:例えば0.9)を乗じることによって得られる値に更新されるようにしてもよい。
【0064】
その後、マイクロプロセッサ44はボール66の位置が操作対象キャラクタ62のショット可能領域80の境界線81b上であるか否かを判定する(S108)。このステップでは、ボール66の少なくとも一部がショット可能領域80の境界線81b上である場合に、ボール66の位置がショット可能領域80の境界線81b上であると判定される。なお、ボール66の代表点(例えば中心点)がショット可能領域80の境界線81b上である場合、ボール66の位置がショット可能領域80の境界線81b上であると判定されるようにしてもよい。なお、境界線81bは所定の幅を有する領域としてもよい。
【0065】
ボール66の位置がショット可能領域80の境界線81b上でない場合、マイクロプロセッサ44(操作対象キャラクタ制御部92b)は、操作対象キャラクタ62が通常のショット動作を行うように、操作対象キャラクタ62の状態データを更新する(S109)。S104のステップと同様、「通常のショット動作」とは、操作対象キャラクタ62が立った状態でボール66を打ち返す動作である。一方、ボール66の位置がショット可能領域80の境界線81b上である場合、マイクロプロセッサ44(操作対象キャラクタ制御部92b)は、操作対象キャラクタ62が特殊のショット動作を行うように、操作対象キャラクタ62の状態データを更新する(S110)。ここで、「特殊のショット動作」とは、操作対象キャラクタ62がボール66に向かって飛びつきながらボール66を打ち返す動作である。
【0066】
S109又はS110の処理が実行された後、マイクロプロセッサ44はボール66の移動目標位置を変更する(S111)。例えば、ボール66の移動目標位置が、S102で決定された位置から、乱数に基づいて決定される方向に、乱数に基づいて決定される距離移動した位置に変更される。この場合、ボール66の移動目標位置が、ユーザによって指示された目標領域外になってしまう場合もあるし、対戦相手コート68b外になってしまう場合もある。ボール66の移動目標位置が変更された後、マイクロプロセッサ44(ゲーム状況データ更新部92)は、変更後の移動目標位置に向かっての移動をボール66に開始するように、ボール66の状態データを更新する(S112)。
【0067】
なお、マイクロプロセッサ44及び画像処理部48(表示制御部94)は、所定時間(例えば1/60秒)ごとにゲーム画面60を更新する。ゲーム画面60に表示される操作対象キャラクタ62、対戦相手キャラクタ64やボール66の状態は、操作対象キャラクタ62、対戦相手キャラクタ64やボール66の状態データに基づいて更新される。また、ゲーム画面60に表示されるショット可能領域案内画像70は、ショット可能領域80の状態データに基づいて更新される。
【0068】
以上説明したゲーム装置10によれば、操作対象キャラクタ62が体勢を崩したことをユーザに実感させることが可能になる。また、操作対象キャラクタ62の体勢が徐々に悪くなっていくことをユーザに実感させることが可能になる。体勢を崩した操作対象キャラクタ62が体勢を立て直したことをユーザに実感させることが可能になる。その結果として、本発明によれば、テニスゲームのリアリティを向上することが可能になる。
【0069】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0070】
例えば、ゲーム画面60を表示するために仮想3次元空間が主記憶46に構築されるようにしてもよい。仮想3次元空間には、テニスコートを表すオブジェクトが配置されるとともに、操作対象キャラクタ62、対戦相手キャラクタ64、ボール66に対応するオブジェクトが配置される。また、ショット可能領域案内画像70に対応するオブジェクトも仮想3次元空間に配置される。そして、この仮想3次元空間を仮想カメラから見た様子がゲーム画面60に表示される。この場合、操作対象キャラクタ62、対戦相手キャラクタ64、ボール66の位置等は3つの座標要素で管理されることになる。図10はこの場合のショット可能領域の一例について説明するための図である。図10に示す例では、ショット可能領域80aが筒状領域になっている。ショット可能領域80aの底面は図5に示すショット可能領域80と同様の形状になっている。また、ショット可能領域80aの高さ(H)は例えば操作対象キャラクタ62の身長に基づいて決定される。また、第1領域82aも筒状領域になっている。第1領域82aの底面は図5に示す第1領域82と同様の形状になっている。また、ショット可能領域80a内の、第1領域82a以外の領域が第2領域84aになる。第1領域82aの底面の中心点83aが操作対象キャラクタ62の足元位置62aになるように、ショット可能領域80aは設定される。また、この場合、ショット可能領域案内画像70に対応するオブジェクトとして、例えばショット可能領域80aの底面領域を表すオブジェクトが配置される。また、第1領域82aの底面領域を表すオブジェクトも配置される。その結果として、このゲーム画面60には、ショット可能領域80aの底面領域を示すショット領域案内画像70が表示される。このとき、ショット可能領域案内画像70の第1領域部分72は第1領域82aの底面領域を示すことになる。
【0071】
また例えば、係数(k)は、ショット可能領域80が元々の大きさよりも小さくなる程度を示す係数(縮小係数)ではなく、ショット可能領域80が元々の大きさよりも大きくなる程度を示す係数(拡大係数)としてもよい。この場合、係数kは1以上の値をとる。そして、図9のS106では係数kの値に例えば0.1が加算されるようにしてもよい。また、図9のS107では係数kの値が初期値(1)に戻されるようにしてもよい。
【0072】
このようにして、ショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離が第2基準距離以下であると判定された場合、ショット可能領域制御部92cは、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを現在の大きさよりも大きくするようにしてもよい。また、ショット可能領域80の大きさが元々の大きさよりも大きくなっている状態において、基準タイミングにおける操作対象キャラクタ62の位置とボール66の位置との間の距離が第1基準距離より大きいと判定された場合、ショット可能領域制御部92cは、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを元々の大きさまで小さくするようにしてもよい。なお、本態様では第1基準距離と第2基準距離とが同じ距離(Rd)になるが、第1基準距離と第2基準距離とは異なる距離としてもよい。ただし、第1基準距離は第2基準距離よりも大きい距離に設定される。
【0073】
言い換えれば、ショット可能領域制御部92cは、基準タイミングにおけるボール66の位置が第1領域82に含まれると判定された場合、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを現在の大きさよりも大きくするようにしてもよい。また、ショット可能領域80の大きさが元々の大きさよりも大きくなっている状態において、基準タイミングにおけるボール66の位置が第2領域84に含まれると判定された場合、ショット可能領域制御部92cは、操作対象キャラクタ62がボール66を打った後におけるショット可能領域80の大きさを元々の大きさまで小さくするようにしてもよい。
【0074】
上記のようにして、ボール66が第1領域82内に位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、操作対象キャラクタ62が十分な体勢でボール66を打っているとみなし、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80(第2領域84)を初期状態よりも大きくするようにしてもよい。また、ボール66が第2領域84内に位置しているタイミングでユーザがショット指示ボタンを押下した場合、操作対象キャラクタ62が体勢を崩したとみなし、操作対象キャラクタ62のショット可能領域80(第2領域84)を初期状態に戻すようにしてもよい。こうしても、テニスゲームのリアリティを向上することができる。
【0075】
また例えば、ショット可能領域制御部92cは、大きさや形状の異なる複数のショット可能領域80のデータをあらかじめ記憶しておくようにしてもよい。そして、ショット可能領域制御部92cは、上記のデータに基づいて、ショット可能領域80の大きさや形状を変化させるようにしてもよい。例えば、ショット可能領域80の大きさを10段階で変化させる場合、ショット可能領域制御部92cは、各段階に対応するショット可能領域80を特定するためのデータをあらかじめ記憶しておき、このデータに基づいて、ショット可能領域80の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0076】
また例えば、ショット可能領域80には3つ以上の領域が含まれるようにしてもよい。例えば、ショット可能領域80は、第1領域82と、第2領域84と、第3領域と、を含むようにしてもよい。例えば、第3領域は、第1領域82の中心点からの距離がRdより大きく、かつ、Re(Re>Rd)以下の領域である。この場合、第1領域82と第2領域84との間に第3領域が設けられることになる。なお、基準タイミングにおけるボール66の位置が第3領域に含まれる場合、ショット可能領域80の大きさが現在の大きさよりも大きくなるようにしてもよい。このとき、ショット可能領域80の大きさの変化の程度は、基準タイミングにおけるボール66の位置が第1領域82に含まれた場合よりも小さくなるようにすると好適である。すなわち、基準タイミングにおけるボール66の位置が第3領域に含まれた場合には、ショット可能領域80の大きさが少しだけ大きくなり、元々の大きさまでは戻らないようにすると好適である。または、基準タイミングにおけるボール66の位置が第3領域に含まれる場合、ショット可能領域80の大きさが現在の大きさよりも小さくなるようにしてもよい。このとき、ショット可能領域80の大きさの変化の程度は、基準タイミングにおけるボール66の位置が第2領域84に含まれる場合よりも小さくなるようにすると好適である。
【0077】
また例えば、操作対象キャラクタ62はユーザの方向指示操作に従って移動するのではなく、マイクロプロセッサ44による操作に従って自動的に移動するようにしてもよい。この場合、ユーザはショット指示操作のみを行うことになる。
【0078】
また例えば、本発明はテニスゲーム以外のスポーツゲームにも適用することができる。本発明は、例えば卓球ゲーム、バレーボールゲームや野球ゲームにも適用することができる。なお本発明は、例えばテニス、卓球、バレーボールや野球等の実際のスポーツを模した架空のスポーツのゲームにも適用することができる。
【0079】
また、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるゲームメモリカード40からゲーム装置10に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムをゲーム装置10に配信するようにしてもよい。図11は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。図11に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。図11に示すように、このプログラム配信システム100はプログラム配信装置108と通信ネットワーク106とゲーム装置10とを含む。プログラム配信装置108はデータベース102とサーバ104とを含む。通信ネットワーク106は例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含む。このシステムでは、データベース(情報記憶媒体)102に、メモリカード40の記憶内容と同様のプログラムが記憶される。そして、ゲーム装置10を用いて需要者がプログラム配信要求をすることによって、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はプログラム配信要求に応じてデータベース102からプログラムを読み出し、それをゲーム装置10に送信する。ここではプログラム配信要求に応じてプログラムを送信するようにしたが、サーバ104から一方的にプログラムを送信するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してプログラムを配信するようにすれば、需要者はプログラムを容易に入手できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す図である。
【図3】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】ショット可能領域の一例を示す図である。
【図6】ボールを打ち返す方向の指示について説明するための図である。
【図7】ボールを打ち返す方向の指示について説明するための図である。
【図8】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図9】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図10】ショット可能領域の他の一例を示す図である。
【図11】本実施の形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
10 ゲーム装置、12 携帯ゲーム機、14 ヒンジ部、20 第1筐体、20a 第1筐体の表面、22 タッチスクリーン、22a 第1液晶表示部、22b タッチパネル、24 操作キー部、24a,24b,24x,24y,24l,24r ボタン、24c 十字ボタン、24cu 上指示部、24cb 下指示部、24cl 左指示部、24cr 右指示部、26 メモリカードスロット、30 第2筐体、30a 第2筐体の表面、32 第2液晶表示部、34 スピーカ、40 ゲームメモリカード、42 バス、44 マイクロプロセッサ、46 主記憶、48 画像処理部、50 入出力処理部、52 音声処理部、54 通信インタフェース、60 ゲーム画面、62 操作対象キャラクタ、62a 操作対象キャラクタの足元位置、64 対戦相手キャラクタ、66 ボール、68a 自コート、68b 対戦相手コート、70 ショット可能領域案内画像、72 第1領域部分、74 第2領域部分、80,80a ショット可能領域、81a ショット可能領域の基準点、81b ショット可能領域の境界線、82,82a 第1領域、83 第1領域の中心点、84,84a 第2領域、86a 第1長半径、86b 第2長半径、88 短半径、90 ゲームデータ記憶部、90a ゲーム状況データ記憶部、92 ゲーム状況データ更新部、92a 判定部、92b 操作対象キャラクタ制御部、92c ショット可能領域制御部、94 表示制御部、100 プログラム配信システム、102 データベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 プログラム配信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置において、
前記所定操作が行われた場合、前記操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に前記移動体が位置しているか否かを判定する判定手段と、
前記移動体が前記判定領域内に位置していると判定された場合、前記操作対象キャラクタに前記移動体を打たせる操作対象キャラクタ制御手段と、
前記所定操作が行われたタイミング又は前記操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける前記移動体の位置に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御する判定領域制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記判定領域制御手段は、前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置において、
前記判定領域設定手段は、
前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が第1基準距離より大きいか否かを判定する手段と、
前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が前記第1基準距離より大きい場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも小さくする手段と、
前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が第2基準距離より小さいか否かを判定する手段と、
前記基準タイミングにおける前記操作対象キャラクタの位置と前記移動体の位置との間の距離が前記第2基準距離より小さい場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも大きくする手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記判定領域制御手段は、前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が、前記判定領域内の部分領域内に含まれるか否かを判定する手段を含み、その判定結果に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置において、
前記判定領域は、前記操作対象キャラクタの位置を含むように設定される第1領域と、前記第1領域外の領域である第2領域と、を含み、
前記判定領域制御手段は、
前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が前記第1領域又は前記第2領域に含まれるか否かを判定する手段と、
前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が前記第2領域に含まれる場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも小さくする手段と、
前記基準タイミングにおける前記移動体の位置が前記第1領域に含まれる場合、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを現在の大きさよりも大きくする手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記所定操作が行われた場合、前記操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に前記移動体が位置しているか否かを判定する判定ステップと、
前記移動体が前記判定領域内に位置していると判定された場合、前記操作対象キャラクタに前記移動体を打たせ、前記移動体が前記判定領域内に位置していないと判定された場合、前記操作対象キャラクタに空振りさせる操作対象キャラクタ制御ステップと、
前記所定操作が行われたタイミング又は前記操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける前記移動体の位置に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御する判定領域制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項7】
ユーザの所定操作に従って操作対象キャラクタが移動体を打つスポーツゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記所定操作が行われた場合、前記操作対象キャラクタの位置に基づいて設定される判定領域内に前記移動体が位置しているか否かを判定する判定手段、
前記移動体が前記判定領域内に位置していると判定された場合、前記操作対象キャラクタに前記移動体を打たせ、前記移動体が前記判定領域内に位置していないと判定された場合、前記操作対象キャラクタに空振りさせる操作対象キャラクタ制御手段、及び、
前記所定操作が行われたタイミング又は前記操作対象キャラクタが前記移動体を打ったタイミングの少なくとも一方に基づく基準タイミングにおける前記移動体の位置に基づいて、前記操作対象キャラクタが前記移動体を打った後における前記判定領域の大きさを制御する判定領域制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−112427(P2009−112427A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286796(P2007−286796)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】