説明

コイン型記憶媒体

【課題】チップが破壊されても残高を確認でき、しかもその店名やチップIDの表示が繰り返しの使用などによる磨耗が起きず、美麗であるコイン型記憶媒体を提供する提供する。
【解決手段】表面上面中央に凹部を有するケース部材11と、凹部内部に位置し、アンテナコイル部材が接続され媒体特定データを記録する記録領域を有するとともに通信が可能な電子回路素子等が実装された回路基板12と、凹部内部の回路基板12の上に位置し、媒体特定データと関連付けられる表示がされているレーザー発色層と、凹部内部のレーザー発色層の上に位置し、少なくとも一部分の領域において可視光およびレーザーを透過する保護層16とからなっていることを特徴とするコイン型記憶媒体を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗内に設置されているスロットマシンやパチンコ遊技機等の遊技装置において、メダルやパチンコ玉等の遊技媒体を購入するとき等に使用されるコイン型ICタグ、あるいはICコイン等の、コイン型形状をなすコイン型記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コイン型ICタグ、あるいはICコインは、非接触によりデータ通信を行うためにコイン型形状をしたケース部材内に、ICチップやアンテナコイル等を封入したものが知られている。ICチップは、制御回路、EEPROM、CPU等を備え、その用途は、遊技者が遊技媒体であるパチンコ遊技機のパチンコ玉、スロットマシンのメダルの払い出しを行うための遊技媒体払出手段、すなわち、貨幣の代替として使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1の様な、
板状に形成された合成樹脂製の上ケース部材と、
アンテナコイル部材が接続され少なくとも通信および残高等のデータ記録用電子回路素子等が実装された回路基板と、
板状に形成され、前記回路基板と前記アンテナコイル部材を固着する封入部を有する合成樹脂製の下ケース部材と、
金属製リング部材を備えたコイン型記録媒体であって、
前記金属製リング部材は、内周面の高さ方向の中間部に前記内周面に沿って突出する第1の係合部と、前記第1の係合部に形成された第2の係合部を有し、
前記下ケース部材と前記上ケース部材は、これら両ケース部材の外側平面部で前記金属製リング部材の前記第1の係合部を挟着して前記金属製リング部材をその外周縁部に一体に装着すると共に、前記封入部に固着された前記回路基板と前記アンテナコイル部材を封入した状態で封着された樹脂封着体をなし、
かつ、前記第2の係合部に臨む前記両ケース部材の外側平面部の一方または双方の部分が、前記第2の係合部に嵌入された構成からなることを特徴とするコイン型記録媒体などが知られている。
【0004】
この場合、コイン型記録媒体が圧力や衝撃等で回路基板等が故障することによりその残高の出力が困難になる場合があった。この様に残高等の情報が消えた場合、その残高を確認するために、個々のチップを特定することで残高を確認していた。具体的には、例えばその遊戯施設の店名表示とチップIDなどの媒体特定データと関連付けられる表示がコインの表面にされており、この店名とチップIDなどの媒体特定データと関連付けられる表示を目視で判断し、その表示を別途残高確認装置等に入力してその残高を確認の上、再発行することが行われていた。
【0005】
特許文献は以下の通り。
【特許文献1】特開2006−127141号公報
【特許文献2】特開2002−312745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のコイン型記録媒体は、その残高等の情報が消えた場合、その個々のチップを特定するために、その遊戯施設の店名表示とチップIDなどの媒体特定データと関連付けられる表示が表示される必要があった。この店名とチップIDを目視で判断することにより残高確認装置等でその残高を再発行することが行われていた。
【0007】
この場合、一枚一枚のコイン型記録媒体はそのチップが各々異なるため、一枚一枚異なったチップIDが用いられている。このため、例えば、一括してその店名表示とチップIDなどの媒体特定データと関連付けられる表示を印刷することは不可能であった。そこで、そのコイン型記録媒体の樹脂層にレーザーを照射し、このレーザーパターンの焦げ目により媒体特定データと関連付けられる表示、この場合は店名やチップIDを表示することが行われてきた。
【0008】
しかし、これでは白黒の単色でしか表示できず、表示が単調になっていた。また、このレーザーパターンの焦げ目は表面に露出していたために、外部からの磨耗に対する耐性は低いものであった。この様なコイン型記録媒体においては、繰り返しによる使用が普通の使用方法であったために、その磨耗が繰り返しされることにより、その店名やチップIDの表示が判読できない場合が起きていた。
【0009】
この様な状態でそのコイン型記録媒体のチップがその破損などの理由によって通信不能になった場合、どのチップが組み込まれているか目視で判断することができなくなり、残高確認装置等で店員等がその残高を確認するのに必要な店名表示とチップIDなどの媒体特定データと関連付けられる表示を確認することができなくなっていた。
【0010】
これに対し、根本的にこの様な故障が起きない様にするために、コイン型記録媒体の強度を上げる工夫もされていた。例えば、外周を真鍮等の金属で囲み、衝撃に対してチップを保護する技術などが行われてきた。確かにこれにより、均一な加圧や単純な落下に対してはそのチップを保護する効果があり、チップの破損が少なくなった。しかし、それでも内部表面は樹脂で覆われているのみであるために、チップにピンポイントの圧力が加わった場合には結局そのチップが破損してしまい、チップの完全な保護にはなっていなかった。
【0011】
しかし、このコイン型記録媒体の表面全体を金属で覆うことはできない。表面全体を金属で覆えば、内部のチップと外部とで交信ができなくなる。
【0012】
そこで本発明では、チップが破壊されても残高確認装置等でその残高を再発行することができ、しかもその店名やチップIDの表示などの媒体特定データと関連付けられる表示が繰り返しの使用などによる磨耗が起きず、確実にその残高を、媒体特定データと関連付けられる表示を目視で確認することにより、その確認できた表示をもとに残高確認装置などを用いてその残高を確認することができ、再発行等の処置をとることを可能にし、しかもその店名やチップIDの表示などの媒体特定データと関連付けられる表示が美麗であるコイン型記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1に係わる発明として、表面上面中央に凹部を有するケース部材と、凹部内部に位置し、アンテナコイル部材が接続され媒体特定データを記録する記録領域を有するとともに通信が可能な電子回路素子等が実装された回路基板と、凹部内部の回路基板の上に位置し、媒体特定データと関連付けられる表示がされているレーザー発色層と、凹部内部のレーザー発色層の上に位置し、少なくとも一部分の領域において可視光およびレーザーを透過する保護層とからなっていることを特徴とするコイン型記憶媒体を提供するものである。
【0014】
また、本発明の請求項2に係わる発明として、レーザー発色層が、下地層とレーザ受容層とからなっており、表示部分のみレーザ受容層がなく下地層が露出していることにより露出部分が媒体特定データと関連付けられる表示となっていることを特徴とする請求項1
記載のコイン型記憶媒体を提供するものである。
【0015】
また、本発明の請求項3に係わる発明として、保護層が、媒体特定データと関連付けられる表示を可視とする領域を含む透明領域と印刷領域とからなり、透明領域では可視光およびレーザーが透過するとともに、印刷領域では凹部の内部側に印刷層が施されていることを特徴とする請求項1または2記載のコイン型記憶媒体を提供するものである。
【0016】
また、本発明の請求項4に係わる発明として、ケース部材が、硬質樹脂からなることを特徴とする請求項1から3何れか記載のコイン形記憶媒体を提供するものである。
【0017】
また、本発明の請求項4に係わる発明として、保護層が、ケース部材と直接接している領域においてケース部材と融着されていることを特徴とする請求項1から4何れか記載のコイン型記憶媒体を提供するものである。
【発明の効果】
【0018】
以上の様に請求項1に係る本発明によれば、チップが故障等しても残高確認装置等でその残高を確認することができ、それにより再発行などの適当な処置を行うことが可能になった。しかもその媒体特定データと関連付けられる表示、例えば店名やチップIDの表示などの媒体特定データと関連付けられる表示が繰り返しの使用などによる磨耗が起きず、確実に残高確認装置等でその残高を確認することができ、しかもその表示が美麗であるとともに、この様なチップの組込みも困難しないコイン型記憶媒体を提供することが可能になった。
【0019】
また、請求項2に係る本発明によれば、媒体特定データと関連付けられる表示である、店名やチップIDの表示などが美麗であるとともに、具体的なその媒体特定データと関連付けられる表示を確実に付与することが可能なコイン型記憶媒体を提供することが可能になった。
【0020】
また、請求項3に係る本発明によれば、媒体特定データと関連付けられる表示が美麗であるとともに、具体的な媒体特定データと関連付けられる表示を確実に付与することが可能なコイン型記憶媒体を提供することが可能になった。
【0021】
また、請求項4に係る本発明によれば、金属を使わないことにより安価に製造することが可能なコイン形記憶媒体を提供することが可能になった。
【0022】
また、請求項5に係る本発明によれば、その媒体特定データと関連付けられる表示を確実に保護することが可能になるとともに、その媒体特定データと関連付けられる表示を偽造することが困難になり、さらに、レーザー照射前までの製造工程を一括して行うことが可能なコイン型記憶媒体を提供することが可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明のコイン型記憶媒体の最良の形態の一例を用いて本発明について図面を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明のコイン型記憶媒体の最良の形態の一例の平面図、図2は同A−A部分拡大切断斜視図である。ケース部材11は、多くの場合、全体的には通常の形状である円柱形状をしており、その円柱形状には二つ円形表面があるが、その一方を上面、他方を下面とした場合の表面上面の、筒部から離れた部分である表面上面中央にて両面に凹部が形成されている。その表面上面とは逆の円形表面である表面下面中央にも凹部が設けられているが、その凹部の大きさは表面上面と比べると浅い。表面上面中央に設けた凹部は深く
設けられており、その底部である内部に回路基板12が嵌め込まれている。
【0025】
ケース部材11は、回路基板12他を保護するために外圧が加わっても凹部内部に圧力が伝わらない硬質部材で構成するのが好ましく、特に、後述の保護層と融着できる材料が好ましい。例えば、外周リング部が真鍮等で構成してもよいが、全体がABS樹脂(アクリロニトリル(Acrylonitrile)、ブタジエン(Butadiene)、スチレン(Styrene)共重合合成樹脂)等が用いられる。一般的にはこのケース部材の直径は20から30mm程度が一般的である。
【0026】
この回路基板12は、コイン型記憶媒体の媒体特定データを記録する記録領域を有するとともに通信が可能な電子回路素子等が実装されている。媒体特定データとは、そのコインが他のコインと識別できるデータであり、そのコインのチップIDや残高などが代表的なものであるが、その他コインが他のコインと識別できるデータや使用記録等、各種のデータが使用可能である。媒体特定データと関連付けられる表示は、媒体特定データと同一のデータでも構わないが、媒体特定データを特定できるデータであればどのようなものでも構わない。
【0027】
回路基板12は、一般的には記憶領域を含む、もしくは記憶領域が接続され、しかも通信機能を有するICチップと通信に必要なアンテナが備えられているものであり、その回路基板12は、その位置を固定するためにケース部材11の凹部に回路基板12に相当する溝を設け、そこに収められているものでも、単に凹部に収められているものでも構わない。ただし、凹部の端に位置すると後述の融着の障害になる場合があるのでそれに配慮することが必要な場合がある。
【0028】
例えば、回路基板12は、セラミックスからなる薄いシート状基板、または樹脂製フィルム上に、銅製薄板をプレス打ち抜き等で形成した回路部材が接着された構成からなっている。そして、回路基板12はその回路部材に、CPU、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、RAM等のICチップ等が接続され、少なくとも通信およびデータ記録用電子回路素子等が実装された、いわゆるIC実装基板を構成している。
【0029】
また、図3に示すように、回路基板12にはアンテナコイル部材が半田付け等により接続されている。なお、アンテナコイル部材は、直径0.5mm程度の1本の銅線を数回コイル状に巻き束ねた形状から構成されている。コイン型記録媒体は、上記のようなアンテナコイル部材を一体に接続した回路基板を封入しているので、電磁波を利用して非接触で外部とのデータの送受信と、データの読み書き等の処理が可能になる。
【0030】
この上に、下地層13とレーザー受容層14からなるレーザー発色層が、その回路基板12を覆うように重ねられている。下地層13とレーザー受容層14は積層されており、分離することは予定されていない。この下地層13は、レーザーによりレーザー受容層14が除去されたとき、表面から目視できる層であり、この色が文字色などになるものである。レーザー受容層14は、レーザー照射された場合、溶解や蒸発などの現象によりその部分のみレーザー受容層がなくなる材質のものであるが、一般的には美的観点や偽造防止などの観点からホログラム層などが用いられる。さらに、このレーザー発色層は、凹部の中央部分に設けられる。これは、凹部の端に位置すると後述の融着の障害になる場合があるので、それに配慮する必要な場合があるからである。
【0031】
例えば、「ABC123」という形にレーザーを照射することにより、照射する部分のホログラムが解けて、下地層の色である例えば赤色の「ABC123」という文字がホログラムの中に表示される。
【0032】
この場合の下地層としては、例えば黒紙ドライラミ等が用いられ、この厚さとしては50μm程度のものを用いる。また、レーザー受容層としては、ホログラムに一般的に用いる材料であるその厚さとしては22〜24μm程度のものを用いる。
【0033】
次に、この上に印刷層15を伴った保護層16が設けられており、この保護層16が最表面となる。保護層16に対する印刷層15は、凹部の内部側に形成される。これにより、印刷層15が露出されていないので、磨耗などにより判読できなくなる様な障害はなくなる。また、この保護層16の材質は透明でかつレーザーが透過できる材料であることが必要である。この様な材料でなければ、表面からレーザー発色層の表示内容を見ることやレーザー受容層14へのレーザー照射が行えなくなるからである。
【0034】
さらに、印刷層15は保護層16の内部側の全面に設けられるのではなく、その少なくとも一部に印刷層15を設けない透明領域18を設ける。透明領域18以外の領域は、印刷領域17となる。透明領域18は、下にレーザー発色層がある領域となっている。この透明領域18は、印刷層15がないので、直接レーザー発色層を目視可能であり、また、レーザー照射も可能であるので、保護層16を通してもレーザー照射やレーザー照射により設けられた表示が目視可能である。また、この保護層16は、ケース部材11と融着可能である材料であることが好ましい。ケース部材と融着可能であると、確実に回路基板12を封入することが可能になり、外れることがなくなるとともに、偽造防止などにも役立つものである。この融着は、直接ケース部材11と接触している領域で行う必要があるが、一般的には凹部の周縁部に設けるのが一般的である。保護層16としては、ポリカーボネート樹脂等が用いられ、この厚さとしては0.5mm程度のものを用いる。
【0035】
この状態で、保護層16の磨耗を防ぐために、その保護層16の表面よりケース部材11の周縁部が0.1mmから0.2mm程度高くなっている形状が用いられる。
【0036】
この様なコイン型記憶媒体の製造方法について以下説明する。まず、各種プラスチック成型機によりケース部材11を作成する。次に、この凹部に回路基板12を嵌め込む、次に、下地層13上に転写や蒸着その他の手段でレーザー受容層14が全面に設けられたレーザー発色層を、下地層を凹部の内部側に、レーザー受容層14を表面側になる様に重ねる。次に、別途印刷領域に印刷層15が印刷された保護層16を、印刷層16が凹部の内部側になる様にして重ね、さらに、この保護層16を剥がれることのない様にケース部材11に融着させて、図3の様なレーザー照射による表示が行われていないコイン型記憶媒体が得られる。
【0037】
最後に、個々のレーザー照射による表示が行われていないコイン型記憶媒体に対して、各々のチップIDや店名などのコイン型記憶媒体の特定データと関連付けられる表示を保護層の透明領域を通してレーザー照射することにより、レーザー照射によりその部分のレーザー受容層が溶解や蒸発などの作用によりその部分のレーザー受容層がなくなって下地層が露出し、外部から各々のチップIDや店名などの媒体特定データを目視できる様になり、これにより目視できた媒体特定データ等を入力する等により残高確認装置等でそのコイン型記憶媒体に相当する残高を確認することができる。
【0038】
次に、コイン型記憶媒体の使用方法等について説明する。
【0039】
まず、コイン型記憶媒体の使用に関係する残高確認装置は、例えば図4に示す様に、コイン型記憶媒体使用装置21とコイン型記憶媒体残高記憶装置22とコイン型記憶媒体残高確認端末23とからなっている。
【0040】
その上で、コイン型記憶媒体使用装置21が使用後の残高を媒体特定データと関連付けてコイン型記憶媒体残高記憶装置22にも転送して、使用後の残高をコイン型記憶媒体の特定データと関連付けて記憶させる。
【0041】
一方、このコイン型記憶媒体の残高を確認できなくなった場合、コインを落として踏んでしまうことにより回路基板12のICチップなどの記憶領域が破壊されてしまった場合など、店員等が目視で媒体特定データと関連付けられる表示を確認し、店員等がコイン型記憶媒体残高確認端末23を操作して、そのチップIDなどの媒体特定データと関連付けられる表示を入力する。
【0042】
すると、コイン型記憶媒体残高記憶装置22では関連付けられる残高を検索し、コイン型記憶媒体残高記憶装置22からそのコイン型記憶媒体の媒体特定データと関連付けて記憶された残高を表示する。これにより店員等はそのコイン型記憶媒体の残高に相当する新たなコイン型記憶媒体を発行する等によりその残高を保障する等の処置をする。
【0043】
例えば、パチンコで遊技をして、「ABC123」の残高が3000から2000に減った場合、その結果、パチンコ台と一体化しているコイン型記憶媒体使用装置21はコイン型記憶媒体残高記憶装置22にそのデータを送信し、コイン型記憶媒体残高記憶装置22では、「ABC123」の残高が2000である旨を記憶、もしくは残高が2000である旨に書き換える。
【0044】
そして、ICチップの情報が消えたりアンテナが壊れたり等の各種の理由でコイン型記憶媒体の残高を読み取れなくなった場合は、店に申し出て店員にコイン型記憶媒体残高確認端末23を操作してもらい、チップID「ABC123」のデータを検索してその残高情報である2000をディスプレイ等で表示する。
【0045】
店では、この残高を確認することにより、例えば他の残高2000の別なコイン型記憶媒体を発行する等でその残高を保障する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のコイン型記憶媒体の最良の形態の一例の平面図である。
【図2】同A−A線による部分拡大切断斜視図である。
【図3】本発明のコイン型記憶媒体のレーザー照射前の同A−A線による部分拡大切断斜視図である。
【図4】本発明の残高確認装置のシステム構成図である。
【符号の説明】
【0047】
11・・・ケース部材
12・・・回路基板
13・・・下地層
14・・・レーザー受容層
15・・・印刷層
16・・・保護層
17・・・印刷領域
18・・・透明領域
21・・・コイン型記憶媒体使用装置
22・・・コイン型記憶媒体残高記憶装置
23・・・コイン型記憶媒体残高確認端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上面中央に凹部を有するケース部材と、凹部内部に位置し、アンテナコイル部材が接続され媒体特定データを記録する記録領域を有するとともに通信が可能な電子回路素子等が実装された回路基板と、凹部内部の回路基板の上に位置し、媒体特定データと関連付けられる表示がされているレーザー発色層と、凹部内部のレーザー発色層の上に位置し、少なくとも一部分の領域において可視光およびレーザーを透過する保護層とからなっていることを特徴とするコイン型記憶媒体。
【請求項2】
レーザー発色層が、下地層とレーザ受容層とからなっており、表示部分のみレーザ受容層がなく下地層が露出していることにより露出部分が媒体特定データと関連付けられる表示となっていることを特徴とする請求項1記載のコイン型記憶媒体。
【請求項3】
保護層が、媒体特定データと関連付けられる表示を可視とする領域を含む透明領域と印刷領域とからなり、透明領域では可視光およびレーザーが透過するとともに、印刷領域では凹部の内部側に印刷層が施されていることを特徴とする請求項1または2記載のコイン型記憶媒体。
【請求項4】
ケース部材が、硬質樹脂からなることを特徴とする請求項1から3何れか記載のコイン形記憶媒体。
【請求項5】
保護層が、ケース部材と直接接している領域においてケース部材と融着されていることを特徴とする請求項1から4何れか記載のコイン型記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−176002(P2009−176002A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13339(P2008−13339)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(591186888)株式会社トッパンTDKレーベル (46)
【Fターム(参考)】