説明

コネクタ半挿検出装置、コネクタ接続警告方法およびコネクタ接続警告プログラム

【課題】コネクタの端子間の接続の過渡状態をより正確に判別することのできるコネクタ半挿検出装置、コネクタ接続警告方法およびコネクタ接続警告プログラムを得ること。
【解決手段】第1の回路部11の試験モード時印加手段11bは、第1のコネクタ11aの特定の端子に2値の論理レベルの電圧を交互に複数回印加する。第1のコネクタ11aと嵌合する第2のコネクタ12aを折り返した信号は接続良否判別手段11cでチェックし、印加した電圧波形との関係からコネクタの接続の良否を判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の回路をコネクタ同士で接続するとき、これらコネクタ同士の接続が不十分で端子の接続に不具合が生じる半挿状態を検出するコネクタ半挿検出装置、コネクタの接続の不具合に対して警告を行うコネクタ接続警告方法およびコネクタ接続警告プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえばコンピュータの装置本体内部に備えられたマザーボードには、カード接続用の雌型コネクタが幾つか配置されている。ユーザは、所望のカードに付属した雄型コネクタを、これらの雌型コネクタに1つずつ装着して、これらのカードによる回路機能を装置本体に付加するようになっている。
【0003】
ところでコネクタ同士を不完全に接続すると、たとえば電源端子(ピン)同士が接続されずにカード側に電源が供給されなかったり、一部の信号が伝達されないという不具合が発生する可能性がある。本明細書ではコネクタ同士を不完全に装着する結果として、コネクタを構成する少なくとも一部の端子に接続上の不具合が生じる状態を「半挿状態」と表現することにする。
【0004】
本発明の第1の関連技術として、第1のプリント基板から第2のプリント基板に監視信号を送出し、戻ってきた信号の論理状態を調べることが提案されている(たとえば特許文献1参照)。また、本発明の第2の関連技術として、主制御基板に配置された複数のコネクタにそれぞれ装着される制御基板同士でコネクタの実装状態を判別することが提案されている(たとえば特許文献2参照)。
【0005】
第2の関連技術では、主制御基板には、主制御基板上に配置された1対のコネクタの特定の1つずつの端子同士を接続する配線が施されている。これら1対のコネクタの他の特定の端子同士は、共に接地されている。主制御基板上に配置された1対のコネクタに装着される第1の制御基板のコネクタの方には、前記した特定の端子と接触する端子および接地する端子と接触する端子の間を導通するパターンが予め印刷されている。主制御基板上に配置された1対のコネクタに装着される第2の制御基板のコネクタの方には、前記した特定の端子と接触する端子および接地する端子と接触する端子のそれぞれに印加する電源と、これらの電源による電圧の印加をモニタするCPU(Central Processing Unit)が配置されている。
【0006】
このように第1および第2の関連技術では、直接接続された1対のコネクタあるいは主制御基板を仲介して接続された1対のコネクタにおける各端子の接続の良否を、測定時の電圧の論理レベルがH(ハイ)レベルであったか、L(ロー)レベルであったかによって判別するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】再公表特許WO2007/091332(第0067段落〜第0071段落、図9)
【特許文献2】特開2002−372564号公報(第0027段落〜第0038段落、第0043段落、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、雄型のコネクタの各端子が雌型のコネクタに完全に押し込まれずに、コネクタ同士の接続が不完全な状態であったとする。このような場合には、コネクタを構成する大部分の端子同士が電気的に確実に接続していても、一部の端子は対向する端子との接続が不安定な状態となっていることがある。
【0009】
このような場合に第1あるいは第2の関連技術を用いて測定を行うと、ある時点の測定ではコネクタの未挿入または半挿入の状態が存在しないという正常な結果を得られるが、他の時点ではコネクタの未挿入または半挿入の状態が存在するとして異常な結果が得られてしまう。このため、コネクタの接続状態によっては、第1あるいは第2の関連技術を用いた測定結果が信頼の置けないものとなる。
【0010】
そこで本発明の目的は、コネクタが半挿入されたような端子間の接続の過渡状態をより正確に判別することのできるコネクタ半挿検出装置、コネクタ接続警告方法およびコネクタ接続警告プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明では、(イ)複数の端子を配置し、このうちの予め定めた1または複数の特定端子が所定の抵抗を介して2値の論理レベルの一方の電位に保持された第1のコネクタと、前記した複数の端子における前記した特定端子の1つずつとペアとなる予め定めたペア用端子に、特定の試験モード時に、前記した2値の論理レベルの前記した一方の電位と他方の電位を時間の経過と共に複数回切り替えて印加する試験モード時印加手段と、前記した試験モード時に前記した特定端子に現われる電位と前記したペア用端子に印加される電位との関係から前記した第1のコネクタとこの第1のコネクタと接続状態となる第2のコネクタとの端子間の接続の良否を判別する接続良否判別手段とを備えた第1の回路部と、(ロ)前記した第1のコネクタの前記した複数の端子とそれぞれ1対1で接続する複数の端子を配置し、これらの各端子が前記した第1のコネクタの前記した複数の端子と1対1で接触する前記した第2のコネクタと、この第2のコネクタにおける前記した第1のコネクタの前記した特定端子とペアとなる前記したペア用端子にそれぞれ対応する2つずつの端子間を電気的に導通する導通手段とを備えた第2の回路部とをコネクタ半挿検出装置が具備する。
【0012】
また、本発明では、(イ)第1のコネクタを複数配置した基板における前記した第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記した特定の端子および前記したペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記した基板の前記した第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に信号を送出し前記したペア用端子に折り返された信号を検出することで検出するカード装置装着開始検出ステップと、(ロ)このカード装置装着開始検出ステップで前記したカード装置が前記した基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記したカード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する未装着警告ステップと、(ハ)前記した第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記したペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記した複数周期分同一となっていないとき前記した第1のコネクタと前記した第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する半挿状態警告ステップとをコネクタ接続警告方法が具備する。
【0013】
更に本発明では、コンピュータに、コネクタ接続警告プログラムとして、(イ)第1のコネクタを複数配置した基板における前記した第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記した特定の端子および前記したペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記した基板の前記した第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に信号を送出し前記したペア用端子に折り返された信号を検出することで検出するカード装置装着開始検出処理と、(ロ)このカード装置装着開始検出処理で前記したカード装置が前記した基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記したカード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する未装着警告処理と、(ハ)前記した第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記したペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記した複数周期分同一となっていないとき前記した第1のコネクタと前記した第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する半挿状態警告処理とを実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明によれば、試験モード時に2値の論理レベルの電圧を複数回切り替えながら端子に印加して端子間の接続状態を検出する。したがって、経時的な変化だけでなく、震動の生じている環境や温度変化が生じている環境等の各種の環境におけるコネクタの接続の良否を正確に判別することができる。
【0015】
また、本発明によれば、コネクタの装着が開始した時点を検出して、これを起点としてコネクタの未装着や半挿状態の判別を行うので、カード装置を自動的に基板に組み込んだり半自動で組み込むような場合のカード装置の接続の良否の判別を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のコネクタ半挿検出装置のクレーム対応図である。
【図2】本発明のコネクタ接続警告方法のクレーム対応図である。
【図3】本発明のコネクタ接続警告プログラムのクレーム対応図である。
【図4】本発明の実施の形態によるカードの半挿検出システムのシステム構成図である。
【図5】本実施の形態で使用する半挿検出用LSIの構成の概要を表わしたブロック図である。
【図6】本実施の形態で使用する出力信号生成部の出力する出力信号の波形変化を表わした波形図である。
【図7】本実施の形態で第1の雄型コネクタの対応する端子が接続されていない状態で第1の雌型コネクタに現われる電位の変化を示した説明図である。
【図8】本実施の形態で第1の雄型コネクタの対応する端子が接続されている状態で第1の雌型コネクタに現われる電位の変化を示した説明図である。
【図9】本実施の形態でコネクタの接続が正常に行われ、カード半挿状態ではないと判定される場合の半挿検出用LSIへの入力信号の波形を示した説明図である。
【図10】本実施の形態でカード半挿状態であると判定される場合の半挿検出用LSIへの入力信号の波形の一例を示した説明図である。
【図11】本実施の形態で装置側背面基板にカードの実装を開始した時点から開始するコネクタの接続のチェックを行う制御の第1段階を示した流れ図である。
【図12】本実施の形態で第2段階としての未実装のカードの有無を判定する処理を表わした流れ図である。
【図13】本実施の形態で第3段階の処理として実装されたカードが正常に端子を接触させているか、半挿状態で端子を接触させているかを判定する処理を表わした流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明のコネクタ半挿検出装置のクレーム対応図を示したものである。本発明のコネクタ半挿検出装置10は、第1の回路部11と、第2の回路部12を備えている。ここで、第1の回路部11は、第1のコネクタ11aと、試験モード時印加手段11bと、接続良否判別手段11cを備えている。第1のコネクタ11aは、複数の端子を配置し、このうちの予め定めた1または複数の特定端子が所定の抵抗を介して2値の論理レベルの一方の電位に保持されている。試験モード時印加手段11bは、前記した複数の端子における前記した特定端子の1つずつとペアとなる予め定めたペア用端子に、特定の試験モード時に、2値の論理レベルの前記した一方の電位と他方の電位を時間の経過と共に複数回切り替えて印加する手段である。接続良否判別手段11cは、前記した試験モード時に前記した特定端子に現われる電位と前記したペア用端子に印加される電位との関係から第1のコネクタ11aとこの第1のコネクタ11a接続状態となる第2のコネクタ12aとの端子間の接続の良否を判別する。また、第2の回路部12は、第2のコネクタ12aと、導通手段12bを備えている。第2のコネクタ12aは第1のコネクタ11aの前記した複数の端子とそれぞれ1対1で接続する複数の端子を配置し、これらの各端子が前記した第1のコネクタ11aの前記した複数の端子と1対1で接触する。導通手段12bは、第2のコネクタ12aにおける第1のコネクタ11aの特定端子とペアとなる前記したペア用端子にそれぞれ対応する2つずつの端子間を電気的に導通する。
【0018】
図2は、本発明のコネクタ接続警告方法のクレーム対応図を示したものである。本発明のコネクタ接続警告方法20は、カード装置装着開始検出ステップ21と、未装着警告ステップ22と、半挿状態警告ステップ23を備えている。ここで、カード装置装着開始検出ステップ21では、第1のコネクタを複数配置した基板における前記した第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記した特定の端子および前記したペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記した基板の前記した第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に信号を送出し前記したペア用端子に折り返された信号を検出することで検出する。未装着警告ステップ22では、カード装置装着開始検出ステップ21で前記したカード装置が前記した基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記したカード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する。半挿状態警告ステップ23では、前記した第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記したペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記した複数周期分同一となっていないとき前記した第1のコネクタと第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する。
【0019】
図3は、本発明のコネクタ接続警告プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明のコネクタ接続警告プログラム30は、コンピュータに、カード装置装着開始検出処理31と、未装着警告処理32と、半挿状態警告処理33を実行させるようにしている。ここで、カード装置装着開始検出処理31では、第1のコネクタを複数配置した基板における前記した第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視する。そして、前記した特定の端子および前記したペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記した基板の前記した第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に信号を送出し前記したペア用端子に折り返された信号を検出することでカード装置装着開始を検出する。未装着警告処理32では、カード装置装着開始検出処理31で前記したカード装置が前記した基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記したカード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する。半挿状態警告処理33では、前記した第1の時間が経過するまでに前記した第1のコネクタの全部について対応する前記した第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記した第1のコネクタの前記した特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加する。そして、このときに前記したペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記した複数周期分同一となっていないとき前記した第1のコネクタと前記した第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する。
【0020】
<発明の実施の形態>
【0021】
次に本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図4は、本発明の実施の形態によるカードの半挿検出システムを表わしたものである。本実施の形態のカードの半挿検出システム100で、マザーボード等の装置側背面基板101には、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mが取り付けられている。ただし、Mは1以上の整数である。第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mには、第1〜第Mのカード1031〜103Mにそれぞれ1つずつ取り付けられた第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mを接続することができる。
【0023】
もちろん、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mのすべてに第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mを1つずつ接続する必要がない場合もある。また、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mのうちの端子の配置状態が同一のものについては、第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mのうちの端子の配置状態が同一のもののいずれを接続してもよい場合も多い。
【0024】
装置側背面基板101には、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mの他に、各種の回路やデバイスが実装されている。ここでは、カードの半挿検出のための回路やデバイスのみを図示することにする。本実施の形態では、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに対応して設けられたプルアップ抵抗(11111、……、1111K)、……、(111M1、……、111MK)と、半挿検出用LSI(Large Scale Integration)112および半挿警報LED(Light Emitting Diode)113がこれらに該当する。
【0025】
第1〜第Mのカード1031〜103Mにおける第1の雄型コネクタ1041については、第1の端子P1と第2の端子P2の間にジャンパ線1211Aが接続され、第K−1の端子PK-1と第Kの端子PKの間にジャンパ線1211Bが接続されている。第2〜第Mの雄型コネクタ1042(図示せず)〜104Mについても同様である。ただし、Kは1つのコネクタの有する端子Pの数であり、5以上の整数である。
【0026】
したがって、第Mのカード103Mについては、第1の端子P1と第2の端子P2の間にジャンパ線121KAが接続され、第K−1の端子PK-1と第Kの端子PKの間にジャンパ線121KBが接続されている。このように第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mの両端部にジャンパ線1211A、1211B、……、121KA、121KBがそれぞれ接続している。これは第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mが第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに対して傾いた状態で装着された場合に、その状態を検出しやすくするためである。
【0027】
装置側背面基板101側の第1の雌型コネクタ1021における第1の端子P1に一端を接続されたライン13111Aの他端は、半挿検出用LSI112の信号送出端子13211Aに接続されている。また、第2の端子P2に一端を接続したライン13111Bの他端は、半挿検出用LSI112の信号受信端子13211Bに接続されている。ライン13111Bには、プルアップ抵抗11111の一端が接続されており、プルアップ抵抗11111の他端は電源ライン133に接続されている。
【0028】
また、第1の雌型コネクタ1021における第K−1の端子PK-1に一端を接続されたライン131KAの他端は、半挿検出用LSI112の信号送出端子1321KAに接続されている。また、第Kの端子PKに一端を接続したライン1311KBの他端は、半挿検出用LSI112の信号受信端子1321KBに接続されている。ライン1311KBには、プルアップ抵抗1111Kの一端が接続されており、プルアップ抵抗1111Kの他端は電源ライン133に接続されている。
【0029】
以下同様である。したがって、装置側背面基板101側の第Mの雌型コネクタ102Mにおける第1の端子P1に一端を接続されたライン131M1Aの他端は、半挿検出用LSI112の信号送出端子132M1Aに接続されている。また、第2の端子P2に一端を接続したライン131M1Bの他端は、半挿検出用LSI112の信号受信端子132M1Bに接続されている。ライン131M1Bには、プルアップ抵抗111M1の一端が接続されており、プルアップ抵抗111M1の他端は電源ライン133に接続されている。
【0030】
また、第Mの雌型コネクタ102Mにおける第K−1の端子PK-1に一端を接続されたライン131MKAの他端は、半挿検出用LSI112の信号送出端子132MKAに接続されている。また、第Kの端子PKに一端を接続したライン131MKBの他端は、半挿検出用LSI112の信号受信端子132MKBに接続されている。ライン131MKBには、プルアップ抵抗111MKの一端が接続されており、プルアップ抵抗111MKの他端は電源ライン133に接続されている。
【0031】
カード半挿警報LED113は、ライン134によって半挿検出用LSI112のLED信号用端子136と接続されている。カード半挿警報LED113は、カードの半挿検出システム100におけるランプの点灯が外部から見やすい位置に配置されており、図示しないアース端子との間を流れる電流によって点灯するようになっている。
【0032】
図5は、半挿検出用LSIの構成の概要を表わしたものである。半挿検出用LSI112は、カード間インタフェース部141と出力信号生成部142と入力信号正常性チェック部143を備えている。
【0033】
カード間インタフェース部141は、外部インタフェース機能を有し、第1〜第Mのカード1031〜103Mとの間でデータの送受信を行う。出力信号生成部142は、第1〜第Mのカード1031〜103Mについての実装正常性確認用の試験データを生成する。入力信号正常性チェック部143は、カード間インタフェース部141を介して第1〜第Mのカード1031〜103Mから返ってきたデータの正常性をチェックする。入力信号正常性チェック部143による実装状態の判断出力は、LED信号用端子136からカード半挿警報LED113に送出されるようになっている。
【0034】
図6は、出力信号生成部の出力する出力信号の波形変化を表わしたものである。図5に示した出力信号生成部142は、後に詳しく説明するカード半挿検査モードに設定されると、デューティ比Dが50パーセントの矩形波を、装置側背面基板101に装着したカード1031〜103Mのすべてに対して個数Qだけ連続して出力する。具体的には、L(ロー)レベルの波形部分151と、H(ハイ)レベルの波形部分152の長さがそれぞれ等しく、これらが交互に切り替えられてQ周期繰り返される長さが、出力信号の1単位分の波形変化となる。
【0035】
Qは「1」以上の任意の整数である。Qが「1」の場合には、1つのカード103のK個の端子P1〜PKに対してデューティ比Dが50パーセントの矩形波が一斉に1回だけ加えられることになり、Qが「2」以上の複数の場合には、この矩形波が一斉に「Q」回加えられることになる。したがって、後者の場合には各端子の接続状況をより正確に判断することができる。
【0036】
図7および図8は、コネクタにおける端子の接続状況の違いよる半挿検出用LSIから出力される信号と半挿検出用LSIに戻ってくる信号の論理関係を表わしたものである。ここでは、一例として図4に示す第1のカード1031における第1の端子P1と第2の端子P2の間の関係として説明する。
【0037】
図7で、第1の雌型コネクタ1021と第1の雄型コネクタ1041における第1の端子P1同士の接触、あるいは第2の端子P2同士の接触が完全に絶たれていたとする。第1の端子P1同士と第2の端子P2同士の双方の接触が同時に完全に絶たれている場合も含まれる。このような接続状況で、図4に示す半挿検出用LSI112の信号送出端子13211Aに、図6に示したようなデューティ比Dが50パーセントの矩形波がHレベルからLレベルに切り替わる形で1周期分印加されたとする。
【0038】
第1の雌型コネクタ1021と第1の雄型コネクタ1041の間のこのような接続状況は、図7で×印で示すように第1の端子P1と第2の端子P2の間が導通していない(切断されている)のと同じ結果をもたらす。したがって、信号送出端子13211Aにどのような論理状態の信号が入力されるかに係わらず、半挿検出用LSI112の信号受信端子13211B側には、電源ライン133に接続されたプルアップ抵抗11111のHレベルの信号が入力されることになる。
【0039】
次に、図8で示すように、第1の雌型コネクタ1021と第1の雄型コネクタ1041における第1の端子P1同士の接触と第2の端子P2同士の接触が共に完全であるとする。この接続状態で、半挿検出用LSI112の信号送出端子13211Aに、図6に示したようなデューティ比Dが50パーセントの矩形波がHレベルからLレベルに切り替わる形で印加されたとする。
【0040】
この場合、前半の周期で信号送出端子13211AにHレベルの信号が印加されると、この状態でプルアップ抵抗11111の第2の端子P2側の電位はHレベルとなる。したがって、プルアップ抵抗11111には電流が流れず、信号受信端子13211B側もHレベルに保たれる。
【0041】
後半の周期では信号送出端子13211AにLレベルの信号が印加される。この状態でプルアップ抵抗11111の第2の端子P2側の電位はLレベルとなる。したがって、プルアップ抵抗11111にHレベルとLレベルの電位差を生じさせる電流が流れ、信号受信端子13211B側はLレベルに変化する。このように図8に示す例の場合には、信号送出端子13211Aと信号受信端子13211Bの双方に現われ論理レベルの変化は全く同一となる。
【0042】
図9は、コネクタの接続が正常に行われ、カード半挿状態ではないと判定される場合の半挿検出用LSIへの入力信号の波形を示したものである。図4に示した第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mと第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mのそれぞれの端子P1〜PKについての全部でQ周期の波形におけるHレベルのデューティ比Dが以下の(1)式で表わされるとき、コネクタの接続が正常に行われていると判定する。
【0043】
48パーセント≦D≦52パーセント……(1)
【0044】
図10は、カード半挿状態であると判定される場合の半挿検出用LSIへの入力信号の波形の一例を示したものである。図4に示した第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mと第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mのそれぞれの端子P1〜PKについての全部でQ周期の波形を測定したとき、Hレベルのデューティ比Dのいずれか1つ以上が、次の(2)式で示されたとする。この場合、該当するコネクタ102、104の組で半挿状態が検出されたことになる。
【0045】
D<48パーセントあるいはD>52パーセント……(2)
【0046】
図10に示した例では、ある周期について特定の端子PでHレベルのデューティ比Dが70パーセントとなっている。このように(1)式を満たさない((2)式を満足する)Hレベルのデューティ比Dが存在する端子を有するコネクタ102、104の組については、半挿状態であると判定されることになる。本実施の形態では、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mと第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mの全端子P1〜PKのいずれかついて(1)式を満たさない場合が存在したとき、その装置側背面基板101には半挿状態のコネクタが存在すると判定されることになる。
【0047】
もちろん、コネクタの接続が正常か半挿状態にあるかの判定基準は、(1)式あるいは(2)式で示す変動値の範囲に限定されるものではない。
【0048】
なお、図10でデューティ比Dが70パーセントとなっているHレベルの箇所は、たとえば、次のような原因で生じる。図10でデューティ比Dが70パーセントとなっているHレベルの期間の後半で、端子同士の接触が非接触となる。すると、50パーセントの期間を超えても入力信号はHレベルを保持されるが、1周期の70パーセントが経過する時点で端子同士が再び接触したとする。すると、この時点から入力信号は再びHレベルからLレベルに変化する。このようにして、デューティ比Dが70パーセントのHレベルの箇所が発生する。
【0049】
一方、図10でデューティ比Dが70パーセントとなっているHレベルの箇所のすぐ後に、デューティ比Dが20パーセント程度のHレベルの区間が存在している。このような波形は、たとえばLレベルの信号受信時に、瞬間的に非接触となった場合に現われるもので、デューティ比Dが70パーセントの場合と同様に雌型コネクタ102と雄型コネクタ104の端子の接触が不安定な場合に発生する。
【0050】
図11は、装置側背面基板にカードの実装を開始した時点から開始するコネクタの接続が正常に行われたかをチェックする制御の第1段階を示したものである。図4、図5、図7および図8と共に説明する。活線挿抜な装置側背面基板101を有する装置におけるこの第1段階の制御では、装置側背面基板101が通電している状態で、第1〜第Mのカード1031〜103Mの装着が開始した時点の検出が行われる。
【0051】
装置側背面基板101側では図示しないCPU(Central Processing Unit;中央演算処理ユニット)が、同じく図示しないメモリに格納された制御プログラムを実行することで、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに対して第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mの装着作業が開始するのを待機している。この初期段階で前記したCPUは図5に示した出力信号生成部142から全期間でLレベルとなる信号を生成させる(ステップS201)。
【0052】
この状態で第1〜第Mのカード1031〜103Mの指定のためのパラメータmを「1」に初期化する(ステップS202)。そして、第mのカード(この時点ではパラメータmが「1」になっているので、第1のカード1031)の第1の端子P1および第K−1の端子PK-1)に対して信号送出端子132(ここでは信号送出端子13211A、1321KAから出力信号生成部142の生成したLレベルの信号を送出させる(ステップS203)。
【0053】
この状態で、第1のカード1031がまだ第1の雌型コネクタ1021に装着されていなかったならば、カード間インタフェース部141から第1の雌型コネクタ1021を経由してカード間インタフェース部141に折り返す信号は存在しない。このため、図7で説明したように信号受信端子13211B、1321KBに現われる信号レベルはすべてHレベルとなる。
【0054】
このように信号受信端子13211B、1321KBに現われる信号レベルがすべてHレベルであれば(ステップS204:Y)、パラメータmがカード103の総数M以上であるかの判別が行われる(ステップS205)。この例の場合、パラメータmは「1」であり、カード103の総数Mが複数であればこの条件を満たさない(N)。そこで、この例の場合にはパラメータmを「1」だけカウントアップする(ステップS206)。そして、処理をステップS203に戻す。
【0055】
以上のようにして第1〜第Mのカード1031〜103Mが第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに装着されているかを順にチェックする。第Mのカード103Mまでチェックして、その時点で信号受信端子132M1B、132MKBに現われる信号レベルがすべてHレベルであったとする(ステップS204:Y)。この場合には、次のステップS205でパラメータmがカード103の総数M以上となるので(Y)、ステップS202に進んでパラメータmが再び「1」に初期化される。
【0056】
このようにして第1〜第Mのカード1031〜103Mが第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに装着されているかを繰り返しチェックして、時間の経過により、あるカードX(ただし1≦X≦M)のチェックが行われたとする。この時点で第Xのカード103Xの第Xの雄型コネクタ104Xが第Xの雌型コネクタ102Xに装着されていたとする。すると、信号受信端子132X1B、132XKBに現われる信号レベルの少なくとも一方はLレベルに低下する(ステップS204:N)。これは、図示しないジャンパ線121XA、121XBの少なくとも一方でLレベルの信号が第Xの雄型コネクタ104Xから第Xの雌型コネクタ102Xに折り返されて、信号受信端子132X1B、132XKBの該当するものが強制的にLレベルに固定されるからである。これにより、第1段階のカード装着検出処理が終了する(エンド)。
【0057】
次に、第2段階の処理について説明する。図4に示す装置側背面基板101に対する第1〜第Mのカード1031〜103Mの装着の作業が開始したことが第1段階の処理で検出された。このため、この直後から開始する第2段階の処理は、第1〜第Mのカード1031〜103Mの装着についての作業が開始してから終了するまでの最大想定時間TMAXが経過した時点で、まだ装置側背面基板101に装着されていないカード103を検知して、未実装とすることである。ただし、最大想定時間TMAXが経過する以前であっても第1〜第Mのカード1031〜103Mのすべてについて実装が確認されれば、その時点で第2段階の処理は終了し、第3段階の処理を開始させることができる。
【0058】
図11は、第2段階としての未実装のカードの有無を判定する処理の流れを表わしたものである。図4、図5、図7および図8と共に説明する。
【0059】
まず、前記したCPUは図5に示した出力信号生成部142から全期間でLレベルとなる信号の生成を開始させると共に、図示しないタイマの計時も開始させる(ステップS221)。この状態で第1〜第Mのカード1031〜103Mの指定のためのパラメータmを「1」に初期化する(ステップS222)。そして、第mのカード(この時点ではパラメータmが「1」になっているので、第1のカード1031)の第1の端子P1および第K−1の端子PK-1に対して信号送出端子132(ここでは信号送出端子13211A、1321KA)から出力信号生成部142の生成したLレベルの信号を送出させる(ステップS223)。
【0060】
この状態で、第1のカード1031がまだ第1の雌型コネクタ1021に装着されていなかったならば、カード間インタフェース部141から第1の雌型コネクタ1021を経由してカード間インタフェース部141に折り返す信号は存在しない。このため、図7で説明したように信号受信端子13211B、1321KBに現われる信号レベルはすべてHレベルとなる。
【0061】
このように信号受信端子13211B、1321KBに現われる信号レベルの少なくとも一方がLレベルでないこと、すなわち双方がHレベルであれば(ステップS224:N)、前記したタイマによる計時が最大想定時間TMAXに到達する前であれば到達を待機する(ステップS225)。そして、最大想定時間TMAXに到達する前の所定の時点で信号受信端子13211B、1321KBに現われる信号レベルの少なくとも一方がLレベルになったら(ステップS224:Y)、パラメータmがカード103の総数M以上であるかの判別が行われる(ステップS226)。この例の場合、パラメータmは「1」であり、カード103の総数Mが複数であればこの条件を満たさない(N)。そこで、この例の場合にはパラメータmを「1」だけカウントアップする(ステップS227)。そして、処理をステップS223に戻す。
【0062】
以上のようにして第1〜第Mのカード1031〜103Mが第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに装着されていることを最大想定時間TMAXに到達する前であれば順にチェックする。その結果、仮に最大想定時間TMAXに到達する前に第Mのカード103Mについて信号受信端子132M1B、132MKBに現われる信号レベルの少なくとも一方がLレベルであることが確認されたとする(ステップS224:Y)。この場合には次のステップS226でパラメータmがカード103の総数M以上であると判別される(Y)。
【0063】
これにより、第1〜第Mのカード1031〜103Mのすべてが第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに装着されていることが確認されたので、カード未実装なしのフラグが立てられて(ステップS228)、第2段階の処理が終了する(エンド)。カード未実装なしのフラグが立った場合には、次に説明する第3段階の処理が行われることになる。
【0064】
一方、第1〜第Mのカード1031〜103Mについて順にステップS224で実装の有無がチェックされている時点で経過時間が最大想定時間TMAXに到達した場合には(ステップS225:Y)、未実装のカード103が少なくとも1枚存在する状態で制限時間に到達したことになる。そこで、この場合には入力信号正常性チェック部143からカード未実装ありの通知がカード半挿警報LED113に送出され(ステップS229)、第2段階の処理が終了する(エンド)。この場合には、第2段階の処理が、いわば異常終了したことになるので、次に説明する第3段階の処理には進まない。第3段階の処理に進むには、再度、第2段階の処理をスタートさせて、カード未実装なしのフラグが立つことを要する。
【0065】
次に、第3段階の処理を説明する。第3段階の処理では、図4における第1〜第Mのカード1031〜103Mのすべてが第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに装着されていることを前提として、これらに半挿状態が存在しないかを判別することになる。これは、第1〜第Mのカード1031〜103Mの実装が時間的に安定性をもって行われているかについてのチェックでもある。
【0066】
図13は、第3段階の処理として実装されたカードが正常に端子を接触させているか、半挿状態で端子を接触させているかを判定する処理の流れを表わしたものである。図4、図5、図7および図8と共に説明する。また、図13では説明を簡略化するために第1のカード1031についての処理のみを図示することにする。第2〜第Mのカード1032(図示せず)〜103Mにおける処理もこれと同じであり、前記したCPUは前記したパラメータmを「1」から順にカウントアップして処理を行えばよい。
【0067】
図13に示す処理では、まず周期Qを計数するパラメータqが初期値「1」に設定される(ステップS241)。そして、図5に示した出力信号生成部142で図6に示すデューティ比Dが50パーセントのテストパターンを発生させる(ステップS242)。続いて、前記したCPUは、第1の周期(q=1)として、第1の端子P1に一端を接続したライン13111Aから出力する出力信号におけるHレベルの立ち上がりが行われる時点を待機する(ステップS243)。
【0068】
出力信号が立ち上がったら(Y)、この出力信号がHレベルとなっている時間を既知の1周期と比較してデューティ比Dを測定する(ステップS244)。そして、測定したこのデューティ比Dがコネクタ1021、1041の接続を正常と判定する許容範囲内であるかをチェックする(ステップS245)。具体的にはデューティ比Dが前記した(1)式を満足するかを判定する。
【0069】
デューティ比Dが(1)式を満足していれば、すなわち許容範囲内であれば(ステップS245:Y)、そのときのパラメータqがテストパターンの出力の最終となる周期Qに達していないかを判別する(ステップS246)。パラメータqが周期Qに達していない場合には(N)、パラメータqを「1」だけ加算して(ステップS247)、ステップ243に戻る。そして、次の周期について出力信号がHレベルとなっている時間を既知の1周期と比較してデューティ比Dを測定することになる。
【0070】
このような処理が繰り返されて、ある時点でパラメータqが周期Qに達したら(ステップS246:Y)、すべての周期でデューティ比Dが(1)式を満足していることになる。そこで、該当する端子Pは半挿状態でないと判定して(ステップS248)、その端子Pについての処理を終了する(エンド)。
【0071】
これに対して、パラメータqが周期Qに到達する前に、ある周期でデューティ比Dが(1)式を満足しなかった場合(ステップS245:N)、該当する端子Pは半挿状態であると判定して(ステップS249)、その端子Pについての処理を終了する(エンド)。
【0072】
以上、第3段階の処理として第1のカード1031における特定のコネクタ1021、1041の1つの端子Pについての処理を説明した。半挿検出用LSI112では、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mと第1〜第Mの雄型コネクタ1041〜104Mの端子P1、P2、PK-1、PKについてのデューティ比Dが(1)式を満足する以外の事態が発生したとき、図4に示すLED信号用端子136から警報信号を出力してカード半挿警報LED113を点灯させる。
【0073】
図13のステップS249に基づくカード半挿警報LED113の点灯と、図12におけるステップS229でカード未実装ありとする通知がカード半挿警報LED113に送られたときの点灯とは、点灯する光の波長や点灯する周期等の点灯状態を変えることで両者を区別することが可能である。また、同様に第1〜第Mのカード1031〜103Mのどれが半挿状態であるかも、カード半挿警報LED113の点灯状態の態様を変えることで区別可能である。もちろん、カード半挿警報LED113を液晶ディスプレイ等のディスプレイに置き換えることで、このような警告表示を更に分かりやすく表示することが可能になる。
【0074】
以上説明した本発明の実施の形態では、次のような効果がある。
【0075】
第1の特徴として、特定の端子Pについて、一定期間連続的に信号を印加して接続の良否をチェックすることにした。これにより、コネクタ102、104の任意の数の端子Pが経時的に不安定な接続状態を保っている場合に、これを半挿状態として正確に検出することができる。
【0076】
第2の特徴として、カード103にジャンパ線121を設けてコネクタ102、104の嵌合状態をカード103側の信号の折り返しでチェックすることにした。これにより、カード103側で特別の制御が不要である。また、試験パターンのデューティ比を調べることで、クロックを不要とする1信号のみでのチェックが可能である。更に、一度に1対の端子Pの嵌合状態をチェックできるので、処理の軽減を図ることができる。
【0077】
第3の特徴として、コネクタ102、104の嵌合状態をチェックする機能部や、半挿状態通知部が、カード103側ではなく装置側背面基板101側にある。したがって、カード103の状態に係わらず、正確な情報を装置本体側一目で把握することができる。
【0078】
また、実施の形態で示したようにコネクタ102、104の両端の2つの端子である第1の端子P1と第2の端子P2の間と、第K−1の端子PK-1と第Kの端子PKの間にジャンパ線121A、121Bを配置することができる。これにより、コネクタ102、104の一端に隙間が生じた接続を原因とする半挿状態を正確に検出することができるという効果もある。
【0079】
<発明の変形可能性>
【0080】
以上説明した実施の形態では、製品の製造の過程で図4における装置側背面基板101に第1〜第Mのカード1031〜103Mを取り付ける際の作業を想定した説明を行った。本発明はこのような場合に限定されることなく適用可能である。たとえば、各種の情報処理装置の起動時等の予め定めたタイミングで、基板に所定枚数のカードが正常に取り付けられているかをチェックするとき、本発明を適用してもよい。また、情報処理装置の管理者が所望のタイミングで、情報処理装置に取り付けられたカードのチェックを行えるようになっていてもよい。
【0081】
また、実施の形態では半挿検出用LSI112を装置本体側の装置側背面基板101に配置したが、これを第1〜第Mのカード1031〜103M側に配置するようにしてもよい。この場合には、装置側背面基板101側に設けた第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mにジャンパ線に代わる折り返し用のパターンを配置して、第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102M側からの信号を折り返すようにすればよい。これにより、実施の形態と同様の半挿状態の検出が可能になる。
【0082】
また、装置側背面基板101側と第1〜第Mのカード1031〜103M側の双方に半挿検出用LSI112を配置することも可能である。この場合には、装置側背面基板101側と第1〜第Mのカード1031〜103M側に対して信号を1対1で接続し、双方向での半挿状態の検出が可能になる。
【0083】
更に実施の形態では図6に示したようなデューティ比Dが50パーセントの波形パターンを第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに送出することにしたが、これに限るものではない。たとえば、指定時間内に特定のパルスを第1〜第Mの雌型コネクタ1021〜102Mに対して多数送出し、折り返して検出されるパルスの数を計数して、これにより半挿状態の有無の判別を行うようにしてもよい。
【0084】
更にまた、実施の形態では2つ以上のカードを装着するマザーボード等の基板に本発明を適用したが、1枚しかカードを装着しない基板に対しても本発明を同様に適用することができる。
【0085】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0086】
(付記1)
複数の端子を配置し、このうちの予め定めた1または複数の特定端子が所定の抵抗を介して2値の論理レベルの一方の電位に保持された第1のコネクタと、前記複数の端子における前記特定端子の1つずつとペアとなる予め定めたペア用端子に、特定の試験モード時に、前記2値の論理レベルの前記一方の電位と他方の電位を時間の経過と共に複数回切り替えて印加する試験モード時印加手段と、前記試験モード時に前記特定端子に現われる電位と前記ペア用端子に印加される電位との関係から前記第1のコネクタとこの第1のコネクタと接続状態となる第2のコネクタとの端子間の接続の良否を判別する接続良否判別手段とを備えた第1の回路部と、
前記第1のコネクタの前記複数の端子とそれぞれ1対1で接続する複数の端子を配置し、これらの各端子が前記第1のコネクタの前記複数の端子と1対1で接触する前記第2のコネクタと、この第2のコネクタにおける前記第1のコネクタの前記特定端子とペアとなる前記ペア用端子にそれぞれ対応する2つずつの端子間を電気的に導通する導通手段とを備えた第2の回路部
とを具備することを特徴とするコネクタ半挿検出装置。
【0087】
(付記2)
前記試験モード時印加手段は、所定のデューティ比で論理レベルが反転する論理レベルの信号を繰り返し所定期間印加する繰り返し印加手段であることを特徴とする付記1記載のコネクタ半挿検出装置。
【0088】
(付記3)
前記接続良否判別手段は、前記所定のデューティ比で論理レベルが反転することが前記所定期間にわたって確認されたとき、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが正常に接続されていると判別することを特徴とする付記2記載のコネクタ半挿検出装置。
【0089】
(付記4)
前記接続良否判別手段は、前記所定期間の間に前記所定のデューティ比を基とした予め定めた許容範囲外のデューティ比で論理レベルが反転することが少なくとも1回検出されたとき、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが半挿状態で接続されていると判別することを特徴とする付記2記載のコネクタ半挿検出装置。
【0090】
(付記5)
前記接続良否判別手段は、前記試験モード時印加手段が前記2値の論理レベルのいずれを印加しても前記特定端子の電位が前記一方の電位に保持されているとき前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが半挿状態で接続されていると判別することを特徴とする付記2記載のコネクタ半挿検出装置。
【0091】
(付記6)
前記第1のコネクタはその両端部に前記特定端子と前記ペア用端子を1つずつ配置していることを特徴とする付記1記載のコネクタ半挿検出装置。
【0092】
(付記7)
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタはそれぞれの回路部に複数ずつ配置されていることを特徴とする付記1記載のコネクタ半挿検出装置。
【0093】
(付記8)
第1のコネクタを複数配置した基板における前記第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記特定の端子および前記ペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記基板の前記第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記第1のコネクタの前記特定の端子に信号を送出し前記ペア用端子に折り返された信号を検出することで検出するカード装置装着開始検出ステップと、
このカード装置装着開始検出ステップで前記カード装置が前記基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記カード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する未装着警告ステップと、
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていないとき前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する半挿状態警告ステップ
とを具備することを特徴とするコネクタ接続警告方法。
【0094】
(付記9)
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたときで、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に前記所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていたとき、前記第2のコネクタの前記第1のコネクタに対する接続が正常に完了したことを通知する完了通知ステップを更に具備することを特徴とする付記8記載のコネクタ接続警告方法。
【0095】
(付記10)
コンピュータに、
第1のコネクタを複数配置した基板における前記第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記特定の端子および前記ペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記基板の前記第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記第1のコネクタの前記特定の端子に信号を送出し前記ペア用端子に折り返された信号を検出することで検出するカード装置装着開始検出処理と、
このカード装置装着開始検出処理で前記カード装置が前記基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記カード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する未装着警告処理と、
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていないとき前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する半挿状態警告処理
とを実行させることを特徴とするコネクタ接続警告プログラム。
【0096】
(付記11)
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたときで、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に前記所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が前記所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていたとき、前記第2のコネクタの第1のコネクタに対する接続が正常に完了したことを通知する完了通知処理を更に実行させることを特徴とする付記10記載のコネクタ接続警告プログラム。
【符号の説明】
【0097】
10 コネクタ半挿検出装置
11 第1の回路部
11a 第1のコネクタ
11b 試験モード時印加手段
11c 接続良否判別手段
12 第2の回路部
12a 第2のコネクタ
12b 導通手段
20 コネクタ接続警告方法
21 カード装置装着開始検出ステップ
22 未装着警告ステップ
23 半挿状態警告ステップ
30 コネクタ接続警告プログラム
31 カード装置装着開始検出処理
32 未装着警告処理
33 半挿状態警告処理
100 カードの半挿検出システム
101 装置側背面基板
102 雌型コネクタ
103 カード
104 雄型コネクタ
111 プルアップ抵抗
113 半挿警報LED
121 ジャンパ線
131 ライン
132 半挿検出用LSIの信号受信端子
133 電源ライン
141 カード間インタフェース部
142 出力信号生成部
143 入力信号正常性チェック部
P 端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端子を配置し、このうちの予め定めた1または複数の特定端子が所定の抵抗を介して2値の論理レベルの一方の電位に保持された第1のコネクタと、前記複数の端子における前記特定端子の1つずつとペアとなる予め定めたペア用端子に、特定の試験モード時に、前記2値の論理レベルの前記一方の電位と他方の電位を時間の経過と共に複数回切り替えて印加する試験モード時印加手段と、前記試験モード時に前記特定端子に現われる電位と前記ペア用端子に印加される電位との関係から前記第1のコネクタとこの第1のコネクタと接続状態となる第2のコネクタとの端子間の接続の良否を判別する接続良否判別手段とを備えた第1の回路部と、
前記第1のコネクタの前記複数の端子とそれぞれ1対1で接続する複数の端子を配置し、これらの各端子が前記第1のコネクタの前記複数の端子と1対1で接触する前記第2のコネクタと、この第2のコネクタにおける前記第1のコネクタの前記特定端子とペアとなる前記ペア用端子にそれぞれ対応する2つずつの端子間を電気的に導通する導通手段とを備えた第2の回路部
とを具備することを特徴とするコネクタ半挿検出装置。
【請求項2】
前記試験モード時印加手段は、所定のデューティ比で論理レベルが反転する論理レベルの信号を繰り返し所定期間印加する繰り返し印加手段であることを特徴とする請求項1記載のコネクタ半挿検出装置。
【請求項3】
前記接続良否判別手段は、前記所定のデューティ比で論理レベルが反転することが前記所定期間にわたって確認されたとき、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが正常に接続されていると判別することを特徴とする請求項2記載のコネクタ半挿検出装置。
【請求項4】
前記接続良否判別手段は、前記所定期間の間に前記所定のデューティ比を基とした予め定めた許容範囲外のデューティ比で論理レベルが反転することが少なくとも1回検出されたとき、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが半挿状態で接続されていると判別することを特徴とする請求項2記載のコネクタ半挿検出装置。
【請求項5】
前記接続良否判別手段は、前記試験モード時印加手段が前記2値の論理レベルのいずれを印加しても前記特定端子の電位が前記一方の電位に保持されているとき前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが半挿状態で接続されていると判別することを特徴とする請求項2記載のコネクタ半挿検出装置。
【請求項6】
前記第1のコネクタはその両端部に前記特定端子と前記ペア用端子を1つずつ配置していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ半挿検出装置。
【請求項7】
第1のコネクタを複数配置した基板における前記第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記特定の端子および前記ペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記基板の前記第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記第1のコネクタの前記特定の端子に信号を送出し前記ペア用端子に折り返された信号を検出することで検出するカード装置装着開始検出ステップと、
このカード装置装着開始検出ステップで前記カード装置が前記基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記カード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する未装着警告ステップと、
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていないとき前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する半挿状態警告ステップ
とを具備することを特徴とするコネクタ接続警告方法。
【請求項8】
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたときで、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に前記所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていたとき、前記第2のコネクタの前記第1のコネクタに対する接続が正常に完了したことを通知する完了通知ステップを更に具備することを特徴とする請求項7記載のコネクタ接続警告方法。
【請求項9】
コンピュータに、
第1のコネクタを複数配置した基板における前記第1のコネクタの特定の端子に所定の電位を加えたときにこの特定の端子とペアになる予め定めたペア用端子に現われる電位を監視することで、前記特定の端子および前記ペア用端子とそれぞれ対応する2つの端子間に導体を接続した第2のコネクタを配置したカード装置が前記基板の前記第1のコネクタに取り付けを開始されたことを、前記第1のコネクタの前記特定の端子に信号を送出し前記ペア用端子に折り返された信号を検出することで検出するカード装置装着開始検出処理と、
このカード装置装着開始検出処理で前記カード装置が前記基板に取り付けを開始されたことを検出してから予め定めた第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されなかったとき、前記カード装置の未装着が存在する旨の警告を出力する未装着警告処理と、
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたことが検出されたとき、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていないとき前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの不完全な接続状態としての半挿状態が判別されたとして警告を出力する半挿状態警告処理
とを実行させることを特徴とするコネクタ接続警告プログラム。
【請求項10】
前記第1の時間が経過するまでに前記第1のコネクタの全部について対応する前記第2のコネクタが接続されたときで、この接続状態で前記第1のコネクタの前記特定の端子に前記所定のデューティ比で論理レベルが反転する信号を複数周期分連続して印加し、このときに前記ペア用端子に現われる信号の論理レベルの変化の様子が前記所定の許容範囲内で前記複数周期分同一となっていたとき、前記第2のコネクタの第1のコネクタに対する接続が正常に完了したことを通知する完了通知処理を更に実行させることを特徴とする請求項9記載のコネクタ接続警告プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−8028(P2012−8028A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144741(P2010−144741)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】