説明

コネクタ

【課題】オートマウンタ等による自動組立が可能であり、かつ基板に対するコンタクトの位置決め精度が高く、かつノイズの影響を受け難い構造を備えたコネクタを提供する。
【解決手段】基板21には、各コネクタ部材用の位置決め孔213a〜213dが形成される。第2コネクタ部材23は基板21の位置決め孔213a及び213dにそれぞれ係合する環状突起233a及び233dを有し、一方第1コネクタ部材22は基板21の位置決め孔213b及び213cにそれぞれ係合する環状突起223b及び223cを有する。また各コネクタ部材は、組み立てられたときに他方のコネクタ部材の環状突起に形成された係合孔に係合する第2突起すなわち棒状突起を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気信号用のコネクタに関し、特には高速伝送用のコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
バックプレーン用やその他通信用のコネクタシステムとしては、幅方向に配列された複数のコンタクト又は差動対をそれぞれ備えた雄側コネクタ及び雌側コネクタを有し、両コンタクトを嵌合してそれぞれのコンタクトを摺動接触させて導通接続を図る、いわゆるライトアングル形式のものが知られている。例えば特許文献1には、信号用コンタクトとグラウンド用コンタクトとを交互に配列し、小型化(高密度化)及び高速伝送化が図られたコネクタが開示されている。このコネクタではさらに、信号用コンタクトとグラウンド用コンタクトとの間に樹脂シートを組み込むことにより、両コンタクト間のショート防止が図られている。
【0003】
また特許文献2には、厚さ方向に階段状に複数段のコンタクト列を配列し、高密度化高周波特性の向上が図られた高速伝送用コネクタが開示されている。このコネクタではさらに、厚さ方向に対称に階段状の複数段のコンタクト列を配列することにより、構造上、無半田で組み立てられるとされている。
【0004】
一方特許文献3には、ドーターボードの各表面上の信号パッド及び導体に、信号接触子及びアース接触子がそれぞれ電気的に接続されたドーターボード・コネクタが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−315916号公報
【特許文献2】特開2000−12171号公報
【特許文献3】特公平3−19678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、コネクタの小型化に伴い、コネクタのコンタクト又は差動対はその配列方向に非常に短いピッチで配列される。そのため、差動対の各々と基板に印刷された対応する電極との確実な接続のために、基板に対するコネクタの高い位置決め精度が必要とされる。さらには、基板に取付けられた雄側コネクタのコンタクトと、それに嵌合する雌側コネクタのコンタクトとの間の位置合わせも、高精度になされる必要がある。従ってコンタクトを備えた部材を基板の両面に対してねじ等で固定する場合、その位置決め精度では上下のコンタクト間にずれが生じ、一方のコネクタのコンタクトと基板に印刷された回路パターンと接続されなかったり、隣接した回路パターンとの誤接続の原因となったりする虞もある。また、雄側コネクタの上下のコンタクト間にずれがある状態で雄側コネクタを雌側コネクタに接続した場合、雄側コネクタのコンタクトと雌側コネクタのコンタクト間でも電気的接続が達成されなかったり、誤ったコンタクトとの間で接続されたりする虞もある。しかし一方で、コネクタの生産性向上のために、オートマウンタ等の自動化設備に対応した構成のコネクタが望まれる。
【0007】
また各コンタクトの配線長が一律でない場合、基板とコネクタとを含めた全体での配線長を等しくする必要があるため、基板上の配線パターンに制約が生じる。また基板にスルーホールを形成するタイプのコネクタは、スタブが形成されるため、高速伝送には不向きという問題もある。
【0008】
そこで本発明は、オートマウンタ等による自動組立が可能であり、かつ基板に対するコンタクトの位置決め精度が高いコネクタを提供することを目的とする。また本発明は、ノイズの影響を受け難い構造を備えたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、基板の両面にそれぞれ実装され、各々が複数のコンタクトを有する第1及び第2のコネクタ部材を有するコネクタにおいて、前記第1コネクタ部材は、実装時に前記基板に形成された位置決め孔に係合する外面を備えた第1突起を有し、前記第1及び第2コネクタ部材の一方は、実装時に他方のコネクタ部材に形成された係合孔に係合する外面を備えた第2突起を有することを特徴とする、コネクタが提供される。
【0010】
また本発明の他の態様によれば、基板と、該基板の両面にそれぞれ実装され、各々が複数のコンタクトを有する第1及び第2のコネクタ部材とを有するコネクタにおいて、前記基板は、前記第1コネクタ部材のコンタクトと前記第2コネクタ部材のコンタクトとの間を延在するとともに、前記コネクタが他のコネクタに嵌合したときに前記第1及び第2コネクタの複数のコンタクトの各々が前記他のコネクタのコンタクトの各々と接触する接点の位置よりも前記他のコネクタ側に延在していることを特徴とする、コネクタが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るコネクタの一態様によれば、第1及び第2コネクタ部材が基板に対して位置決めされるだけでなく、両コネクタ部材同士も互いに係合するので、上下のコンタクト間での高い位置決め精度が得られる。また基板の両面にコンタクトが実装されるので、コンタクトの配列そのままに基板のトレースを配列でき、基板のトレース設計が容易となる。
【0012】
本発明に係るコネクタの他の態様によれば、基板がコネクタの各コンタクトの接点を越えて延在していることにより、一般に基板内部に間挿されているグラウンド部材を各コンタクトの接点間に配置することができるので、基板を挟むコンタクト間のノイズ等の発生を抑制することができ、安定した高速伝送を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る高速伝送用コネクタシステム1を示す外観斜視図である。なおコネクタシステム1は、雄側コネクタ(プラグ)2と、雄側コネクタ2が嵌合する雌側コネクタ(ソケット)3とからなる。雄側コネクタ2は、基板21と、基板21を挟んで互いに対向配置される第1及び第2のコネクタ部材22及び23とを有し、また第1及び第2コネクタ部材は所定の間隔で配列された複数のコンタクト221及び231(図4参照)をそれぞれ有する。第1コネクタ部材22の複数のコンタクト221は、組み立てられたときに基板21に形成された電極211a(図4参照)と導通接続され、また第2コネクタ部材23の複数のコンタクト231も同様に、組み立てられたときに基板21に形成された電極211b(図4参照)と導通接続される。一方雌側コネクタ3は、雄側コネクタ2と接続したときに雄側コネクタ2のコンタクト221及び231とそれぞれ接触する複数のコンタクト31及び32(図3参照)をそれぞれ有する。
【0014】
図2は、雄側コネクタ2を図1とは別方向からみた斜視図である。また図3は、雄側コネクタ2と雌側コネクタ3とが接続されている状態での、コネクタの幅方向(コンタクトの配列方向)の中央付近での断面図である。雄側コネクタ2は、雌側コネクタ3の接続穴33(図1)内に嵌合する嵌合部24を有する。嵌合部24においては、複数のコンタクト221及び231が嵌合部24の表面に露出して基板21を挟んで互いに反対側に配置され、嵌合部24を接続穴33内に挿入することにより、雌コネクタ3の複数のコンタクト31及び32との導通接続が行われる。
【0015】
図2及び図3に示すように、基板21の端面214は嵌合部24の先端に露出しており、このように嵌合部24の先端まで基板21の端面214を延在させることができる。一般に、基板両側のコンタクト間のノイズ等を抑制するために、金属等のグラウンド部材(GND)が基板に層状に挿入され又は形成される。基板を挟んで互いに反対側に位置する雄側コネクタ2のコンタクト221と231との間の距離は、雌側コネクタ3の対向するコンタクト31と32との間の距離よりも狭いので、雄側コネクタ2のコンタクトと雌側コネクタ3のコンタクトとが接触する位置すなわち接点312及び322を越えて雌側コネクタ側まで延びるように基板を配置すれば、ノイズ抑制効果を高めることができる。また、本実施形態のように雄側コネクタ2の嵌合部24先端までGNDを延在させることもできる。本発明では、詳細は後述するが、両コネクタ部材が基板に垂直な方向に移動して基板に実装されるので、図2に示すような基板端面214が嵌合部の前面に露出するような構成を容易に実現することができる。
【0016】
また図3に示すように、雌側コネクタ3のコンタクト31及び32の端部311及び321は、雄側コネクタ2の嵌合部24からいくらか乖離すなわち反った形状となっている。これは雄側コネクタ2の嵌合部24の挿抜を容易にするためのものであるが、データ伝送時のノイズの発生の観点からは好ましくない。これに対し雄側コネクタ2のコンタクト221及び231の端部2211及び2311は、基板21から乖離させる必要はない。これは上述のように各コネクタ部材が基板に対して基板に垂直な方向(図3では上下方向)に実装されるからであり、コネクタ部材を基板の面に平行な方向に移動させて実装するような構成のものに比べ、有利である。
【0017】
なお本発明では、主に雄側コネクタ2の構造に特徴を有する。従って以降の説明は雄側コネクタ2を中心に行い、また特に断りがない限り雄側コネクタを単にコネクタと略称する。
【0018】
図4は、コネクタ2の分解斜視図である。第1及び第2コネクタ部材22及び23の各々は、幅方向の両端にソルダータブ222a、222b及び232a、232bをそれぞれ有する。一方基板21は、基板21上に予め形成されたソルダータブ用パターン上にスクリーン印刷等により形成された半田面すなわち半田層212a〜212d(基板上面の212a及び212cのみ図示)を有し、各ソルダータブは半田層212a〜212dのいずれかに固着される。なお、基板接触面224及び234は、それぞれ基板21の各面に対向する面を意味し、必ずしも基板21の各面と接触することを要するものではない。また基板接触面224及び234はその全面が基板21の各面に対向していなくともよく、一部(例えば後述する第2突起が形成される部分)については他方のコネクタ部材の基板接触面と対向する(すなわち基板21が両基板接触面間に介在しない)構成でもよい。
【0019】
基板21には、各コネクタ部材用の位置決め孔213a〜213dが形成される。一方各コネクタ部材は、基板21の位置決め孔に係合する第1突起すなわち環状突起を有する。詳細には、第2コネクタ部材23は基板21の位置決め孔213a及び213dにそれぞれ係合する外面2331a及び2331dを備えた環状突起233a及び233dをその基板接触面234に有し、一方第1コネクタ部材22は基板21の位置決め孔213b及び213cにそれぞれ係合する外面を備えた第1突起すなわち環状突起223b及び223c(図2では見えず)をその基板接触面224に有する。なお図2では第1コネクタ部材22の下面は見えないが、第1コネクタ部材22の環状突起223b及び223cはそれぞれ第2コネクタ部材23の環状突起233a及び233dと同一形状とすることができる。
【0020】
また第1コネクタ部材22は、組み立てられたときに第2コネクタ部材23の環状突起233a及び233dの上端面2332a及び2332dにそれぞれ形成された係合孔2333a及び2333dにそれぞれ係合する第2突起すなわち棒状突起223a及び223d(図2では見えず)を基板接触面224に有し、一方第2コネクタ部材23は、組み立てられたときに第1コネクタ部材22の環状突起223b及び223cに同様に形成された係合孔にそれぞれ係合する第2突起すなわち棒状突起233b及び233cを基板接触面234に有する。なお図2では第1コネクタ部材22の下面は見えないが、第1コネクタ部材22の棒状突起223a及び223dはそれぞれ第2コネクタ部材23の棒状突起233b及び233cと同一形状とすることができる。
【0021】
このように本実施形態では、各コネクタ部材において、環状突起及び棒状突起がそれぞれ四角形の対角線上に配置される構成となっている。これにより、第1コネクタ部材22が基板21に対して2箇所で位置決めされる場合に、第1コネクタ部材22と第2コネクタ部材23は全体としても同一形状に作製可能であり、これは部品種類数の削減や管理の効率化等の面で有利である。なお、第1コネクタ部材22と基板21とが1箇所で位置決めされる場合(例えば角柱形状の突起で位置決めされる場合)には、コネクタの挿入方向に対して対称な位置に第2突起と係合孔とが配置されていればよい。
【0022】
一方のコネクタ部材の環状部材と他方のコネクタ部材の棒状突起との係合(嵌合)は、側断面図5によく示されている。各コネクタ部材の環状突起の外面(図示例では環状突起233aの外面2331a及び環状突起223bの外面2231b)が基板21の位置決め孔213a及び213bにそれぞれ係合して位置決めされる一方で、第1コネクタ部材22の棒状突起223aが第2コネクタ部材23の対応する環状突起233aの係合孔すなわち内面2333aに嵌合すると同時に、第2コネクタ部材23の棒状突起233bが第1コネクタ部材22の対応する環状突起223bの係合孔すなわち内面2233bに嵌合する。各コネクタ部材が個別に基板に位置決めされるだけの場合は、各コネクタ部材と基板との位置決め誤差が重畳され結果として両コネクタ部材間の位置決め誤差が大きくなる虞がある。本発明の場合は、両コネクタ部材が基板を介さずに互いに直接的に位置決めされるので、各コネクタ部材と基板との位置決め精度に関わらず、両コネクタ部材を高い位置決め精度で組み立てることができる。一般に、基板への孔開け加工の精度はコネクタ部材の製造精度に比べて低いため、両コネクタ部材の位置決め精度が基板の加工精度に影響されないことは、コネクタ設計上非常に有利である。
【0023】
なお図示例では第1及び第2突起をそれぞれ環状突起及び棒状突起としているが、他にもいくつか好適な形状が考えられる。例えば第2突起を円錐、円錐台、角柱又は角錐台形状とし、第1突起を第2突起が係合可能な内面を備えた円錐台、角柱又は角錐台形状とすることもできる。また図示例では各コネクタ部材のために2つ(合計4つ)の位置決め孔が設けられているが、第1突起の外面が円筒状又は円錐状の場合は少なくとも2つ、角柱又は角錐台の場合は少なくとも1つの位置決め孔があれば一定の位置決め効果は奏される。
【0024】
また図示例では、1つの環状突起がコネクタと基板との位置合わせ及びコネクタ同士の位置合わせの双方の機能を備えているが、第2突起を受容可能な係合孔は第1突起ではなく他の部位に設けることも可能である。また第2突起及びそのための係合孔は、基板が間に介在しないコネクタ部材の部位にそれぞれ設けてもよい。
【0025】
コネクタ2は、通常は以下の手順で作製される。先ず、予め電極211aが形成されている基板21の片面に、スクリーン印刷等により半田ペースト又はクリーム半田を印刷して半田層212a、212cを形成する。次にオートマウンタ等により、基板21の電極211a及び半田層212a、212cが形成された側に、第1コネクタ部材22が自動実装される。このとき、図4に示すように、基板21の位置決め孔に第1コネクタ部材22の環状突起が係合し、基板21に対する第1コネクタ部材22の位置決めが所望の精度で行われる。ここでは、環状突起及び位置決め孔により積極的に位置決めすることができる。あるいはオートマウンタの精度に頼って両部材を位置決めし、環状突起と位置決め孔とを両部材の許容以上の位置ずれを防ぐ目的で使用することもできる。従って、環状突起と位置決め孔とは所謂プレスフィットとなる関係であってもよいし、環状突起と位置決め孔との間に隙間が生じる関係であってもよい。次に半田層212a、212cに熱を加えて溶解することにより、第1コネクタ部材のソルダータブ及び各コンタクトが基板に固着される。
【0026】
次に基板21を反転させ、予め電極211bが形成されている基板21のもう一方の面に、スクリーン印刷等により半田ペースト又はクリーム半田を印刷して半田層212a、212cと同様の電極及び半田層212b、212dを形成する。後は同様に、電極211b及び半田層212b、212dが形成された側に、第2コネクタ部材23が自動実装される。このとき、図4に示すように、基板21の位置決め孔に第2コネクタ部材23の環状突起が係合するとともに、一方のコネクタ部材の棒状突起が他方のコネクタ部材の環状突起内に嵌合する。第2コネクタ部材23は第1コネクタ部材22に対して、雄側コネクタ2と雌側コネクタ3との嵌合に必要な精度で位置決めされる。第2コネクタ部材23と基板21との位置決めは、第1コネクタ部材を22介して間接的に行われる。両コネクタ部材が正確に位置決めされるため、第2コネクタ部材23は基板21に対しても第1コネクタ部材22と同様の精度で位置決めされる。従って、第2コネクタ部材23は、基板21に対してだけでなく第1コネクタ部材22に対しても正確に位置決めされる。このとき通常は、第2のコネクタ部材12の環状突起と基板21の位置決め孔とが干渉して、両コネクタ部材同士の位置決め精度が低下することがないようにする。例えば、第2コネクタ部材23の環状突起の外面と係合する基板21の位置決め孔の径を、環状突起の外径に比べて十分大きい寸法に設定することで、それが達成できる。最後に図示しない半田層に熱を加えて溶解することにより、第2コネクタ部材のソルダータブが固着される。
【0027】
上述のように、通常は基板21の片方の面に第1コネクタ部材22を実装した後に、基板21の他方の面に電極等がスクリーン印刷される。従ってスクリーン印刷の妨害とならないように、コネクタ部材の環状突起及び棒状突起は、図5に示すように基板21の位置決め孔に嵌合した状態では基板から突出しないように構成されること、換言すれば環状突起及び棒状突起の高さは基板の厚さより小さいことが好ましい。第2突起を基板接触面に配置する構成でこれを実現するには、係合孔は基板接触面から突出する突起(本実施形態では環状突起)の上端面に配置する必要がある。つまり、係合孔の設けられた突起の上端面が、基板の表面と裏面との間に位置するように設定する必要がある。そのように配置しないと、一方のコネクタ部材の第2突起が他方のコネクタ部材の係合孔と嵌合するためには、第2突起又は係合孔を配置した突起が基板表面から突出しなければならず、これはスクリーン印刷の障害となるからである。
【0028】
本発明では、各コネクタ部材が基板及び他方のコネクタ部材に対して正確に位置決めされるので、各コネクタ部材の複数のコンタクトをかなり密に配置することができ、結果としてコネクタをコンパクトに形成できる。また複数のコンタクトの配置は基本的に任意であるが、基板に対して一列に実装されることが好ましい。複数のコンタクトを一列に配列することにより、コンタクトの半田付け部の一部が破損又は断線したような場合におけるリワーク性が向上する。また図示例のようにコンタクトを全て等長とすることにより、差動高速伝送に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る雄側コネクタと雌側コネクタとを示す外観斜視図である。
【図2】図1の雄側コネクタを別方向からみた外観斜視図である。
【図3】図1の雄側コネクタと雌側コネクタとが接続された状態を示す断面図である。
【図4】図1の雄側コネクタの分解斜視図である。
【図5】図1の雄側コネクタの断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 コネクタシステム
2 雄コネクタ
3 雌コネクタ
21 基板
211a、211b 電極
213a〜213d 位置決め孔
214 基板端面
22 第1コネクタ部材
221 コンタクト
223b、223c 環状突起
223a、223d 棒状突起
224 基板接触面
23 第2コネクタ部材
231 コンタクト
233a、233d 環状突起
233b、233c 棒状突起
234 基板接触面
24 嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の両面にそれぞれ実装され、各々が複数のコンタクトを有する第1及び第2のコネクタ部材を有するコネクタにおいて、
前記第1コネクタ部材は、実装時に前記基板に形成された位置決め孔に係合する外面を備えた第1突起を有し、
前記第1及び第2コネクタ部材の少なくとも一方は、実装時に他方のコネクタ部材に形成された係合孔に係合する第2突起を有することを特徴とする、コネクタ。
【請求項2】
前記第2突起は、前記第1又は第2コネクタ部材の基板接触面から突出して形成される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記係合孔は、前記第1又は第2コネクタ部材の基板接触面から突出して形成された突起の上端面に設けられる、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記係合孔は前記第1突起の上端面に設けられる、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1突起は環状形状を有し、前記第2突起は前記第1突起に設けられた前記係合孔に係合する棒状形状を有する、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第1及び第2コネクタ部材の双方が、それぞれ前記第1突起、前記第2突起及び前記係合孔を有し、前記第1及び第2コネクタ部材は互いに同一の形状を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第1突起及び前記第2突起の高さはいずれも前記基板の厚さより小さい、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記複数のコンタクトは、前記第1及び第2コネクタ部材の各々において一列に配列される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項9】
基板と、該基板の両面にそれぞれ実装され、各々が複数のコンタクトを有する第1及び第2のコネクタ部材とを有するコネクタにおいて、
前記基板は、前記第1コネクタ部材のコンタクトと前記第2コネクタ部材のコンタクトとの間を延在するとともに、前記コネクタが他のコネクタに嵌合したときに前記第1及び第2コネクタの複数のコンタクトの各々が前記他のコネクタのコンタクトの各々と接触する接点の位置よりも前記他のコネクタ側に延在していることを特徴とする、コネクタ。
【請求項10】
前記基板は、前記基板並びに前記第1及び第2コネクタ部材の複数のコンタクトが協働して構成するコネクタ嵌合部の先端まで延在している、請求項9に記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−37777(P2009−37777A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199419(P2007−199419)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】