説明

コネクタ

【課題】コネクタを横方向に小型化しつつ、その接続作業を容易にする。
【解決手段】本発明は、雌バスバー42を有する雌コネクタ30と嵌合可能な雄コネクタ10であって、端子保持部13と、前端部15Fが端子保持部13から突出した状態で同端子保持部13に保持されており、雌コネクタ30と嵌合することで雌バスバー42が前端部15Fに重ねられる雄バスバー15と、雄バスバー15の接触面に沿う方向に移動可能に設けられた移動ブロック14と、移動ブロック14を移動させるボルト20と、移動ブロック14に設けられ、移動ブロック14が移動することで雄バスバー15の前端部15Fと雌バスバー42とを接触状態で挟み付けるバネ23とを備えた構成としたところに特徴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボルト締結式のコネクタとして、例えば下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、コネクタを機器側ケースの取付孔に取り付けた後、バスバーを端子台に対してボルト締めすることにより接続、固定されるようになっている。ボルト締めに際しては、機器側ケースに工具を差し込むための孔を設けておき、この孔から工具を差し込んでボルト締めを行った後に、この孔を塞ぐ防水蓋を取り付けることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−313496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、バスバーが複数設けられている場合であっても、通常、工具を差し込む孔は一つしかないため、複数のバスバーを横一列の平面配置としなければならず、コネクタが横方向に大きくなる傾向がある。また、バスバーの数だけボルト締めを行う必要があることから、接続作業が煩雑になるとともに、ボルトのトルク管理を個別に行う必要がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタを横方向に小型化しつつ、その接続作業を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、相手側バスバーを有する相手側コネクタと嵌合可能なコネクタであって、ハウジングと、先端部がハウジングから突出した状態で同ハウジングに保持されており、相手側コネクタと嵌合することで相手側バスバーが先端部に重ねられるバスバーと、バスバーの接触面に沿う方向に移動可能に設けられた移動ブロックと、移動ブロックを移動させる倍力装置と、移動ブロックに設けられ、移動ブロックが移動することでバスバーの先端部と相手側バスバーとを接触状態で挟み付けるバネとを備えた構成としたところに特徴を有する。
【0007】
このような構成によると、両コネクタを嵌合させ、相手側バスバーとバスバーを重ね合わせた後に、倍力装置によって移動ブロックを移動させることにより、バネが弾性的に拡開変形し、これによって生じた弾発力によってバスバーの先端部と相手側バスバーとが弾性的に挟持される。これにより、両バスバーが互いに接続される。
【0008】
また、バスバーを縦方向に配置し、バスバー同士を横方向に近づけて配置することにより、コネクタを横方向に小型化できる。また、バネの弾発力によって接圧が決定されるため、ボルトのトルク管理をしなくてもよい。さらに、両コネクタの嵌合時に両バスバーの摺接による摩擦抵抗が発生しないため、両コネクタの嵌合操作力を低減できる。したがって、コネクタを横方向に小型化することができ、その接続作業を容易にすることができる。
【0009】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
ハウジングは複数のバスバーを備えるとともに、相手側コネクタは複数のバスバーに対応する複数の相手側バスバーを備えてなり、複数のバスバーの先端部が複数の相手側バスバーに一括して接続される構成としてもよい。
このような構成によると、複数のバスバーの先端部を複数の相手側バスバーに一括して接続することができる。
【0010】
複数のバスバーは、バスバーの接触面と交差する方向に並んで配設されている構成としてもよい。
このような構成によると、コネクタをその接触面と交差する方向に小型化することができる。
【0011】
バネは、バスバーに接触する一方の接触片と、相手側バスバーに接触する他方の接触片と、両接触片を収容する箱部とを備えて構成されている構成としてもよい。
このような構成によると、箱部を移動ブロックに固定することができるため、接触片が損傷することはない。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コネクタを横方向に小型化することができ、その接続作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態において両コネクタを嵌合させる前の内部構造を上方から見た断面図
【図2】両コネクタを嵌合させて接圧を印可する前の内部構造を上方から見た断面図
【図3】両コネクタを嵌合させて接圧を印可した後の内部構造を上方から見た断面図
【図4】両コネクタを嵌合させて接圧を印可する前の内部構造を前方から見た断面図
【図5】両コネクタを嵌合させて接圧を印可した後の内部構造を前方から見た断面図
【図6】雄コネクタの平面図
【図7】雄コネクタの側面図
【図8】雄コネクタの正面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態>
本発明の実施形態を図1ないし図8の図面を参照しながら説明する。本実施形態の雄コネクタ(本発明の「コネクタ」の一例)10は、自動車用のインバータなどの機器(図示せず)と一体に形成されており、この機器は、機器本体を収容してなる機器側ケースを備えた周知の構成とされている。この機器側ケースは金属製で、自動車のボディ(図示せず)に固定されている。機器側ケースは、図1に示すように、雄コネクタ10を構成する金属製の雄シールドシェル11と一体に、あるいは、雄シールドシェル11と導通可能に接続、固定されている。
【0015】
雄コネクタ10は雌コネクタ30と嵌合可能とされており、以下の説明において前後方向とは両コネクタ10,30の嵌合方向を基準とし、互いの嵌合面側を前側とする。雄シールドシェル11の内部には、前後方向に貫通する形態をなす取付孔12が形成されている。取付孔12の略前半部には、雌コネクタ30の次述する端子収容部31が内部に収容される。また、取付孔12の略後半部には、次述する端子保持部13などが収容されている。
【0016】
雌コネクタ30は合成樹脂製の端子収容部31を有しており、この端子収容部31の内部には、前後方向に貫通する形態をなす複数のキャビティ32が横並びに並設されている。各キャビティ32には、電線Wの端末に接続された端子40がそれぞれ収容されている。電線Wは、芯線が被覆で覆われてなる周知の構成である。この電線Wの端末にて被覆を除去することで芯線が露出されており、この芯線が端子40の圧着部41によって圧着されている。
【0017】
端子収容部31の略後半部は、雌シールドシェル33によって覆われている。両コネクタ10,30を嵌合すると、図2に示すように、雌シールドシェル33の端部と雄シールドシェル11の端部とがほぼ連続し、両コネクタ10,30を覆うように構成されている。なお、図示はしないものの、雌シールドシェル33の後端側(右端側)の外周面には、編組線(図示せず)が圧着されるようになっている。このため、電線Wから機器側ケースに亘る範囲が、編組線、雌シールドシェル33、および雄シールドシェル11によってシールドされる。
【0018】
端子40は板状をなす雌バスバー42を有しており、この雌バスバー42は、図1に示すように、圧着部41から前方に突出している。雌バスバー42は、キャビティ32の前端開口を貫通し、前方に突出している。横並びに並設された各雌バスバー42は、その接触面が縦方向(上下方向)となるように配置されており、各雌バスバー42の接触面が横方向(左右方向)に対向状態で並ぶように配置されている。
【0019】
キャビティ32の前端側面には、片持ち状をなして前方に突出するランス34が形成されている。このランス34は、雌バスバー42に形成された係止孔42Aに側方から入り込んで係止する係止突部34Aを有している。係止突部34Aが係止孔42Aに係止することにより、雌バスバー42が後方に抜け止めされた状態でキャビティ32に保持される。
【0020】
キャビティ32の後端開口には、ゴム栓50が装着されている。ゴム栓50は、電線Wの外周面とキャビティ32の後端内周面の双方に密着している。また、ゴム栓50の後方には、バックリテーナ60が装着されている。このバックリテーナ60は、雌シールドシェル33の後端内周面に係止されており、バックリテーナ60によってゴム栓50が後方に抜け止めされている。これにより、キャビティ32の後端開口から内部に水が浸入することが規制されている。
【0021】
また、端子収容部31の前後方向ほぼ中央部における外周面には、装着溝35が周設されている。この装着溝35には、環状をなすゴムリング70が装着されている。ゴムリング70は、両コネクタ10,30の嵌合に伴って装着溝35と取付孔12の内周面の双方に密着するようになっている。これにより、図2に示すように、両コネクタ10,30の嵌合時に端子収容部31と雄シールドシェル11との間から内部に水が浸入することが規制されている。
【0022】
雄コネクタ10は、図1に示すように、雄シールドシェル11、端子保持部13、移動ブロック14、雄バスバー15、ボルト20、フロントマスク21、バネ23などを備えて構成されている。雄シールドシェル11は、図8に示すように、横方向に張り出し形成された一対の取付片部11Aを有し、取付片部11Aにはそれぞれ固定孔11Bが貫通形成されている。固定孔11Bにそれぞれボルト(図示せず)を通し、機器側ケースに締め込むことにより、雄シールドシェル11が機器側ケースに導通可能に接続された状態で固定される。なお、本発明でいう「ハウジング」は雄シールドシェル11と端子保持部13とに対応している。
【0023】
端子保持部13には、図4に示すように、移動ブロック14を内部に収容する収容空間17が形成されている。この収容空間17は、前方と上方に亘って開口する形態をなしており、図1に示すように、フロントマスク21が装着されることにより、収容空間17の前方側が覆われるようになっている。フロントマスク21には、図8に示すように、雌バスバー42を進入させる3つの進入孔21Aが形成されている。
【0024】
雄バスバー15は金属製の板状をなし、端子保持部13に対して圧入もしくはインサート成形によって一体に形成されている。雄バスバー15は、図1に示すように、雌バスバー42と対応して横並びに3つが配置されている。すなわち、横並びに並設された各雄バスバー15は、その接触面が縦方向(上下方向)に配置されており、各接触面が横方向(左右方向)に対向状態で並ぶように配置されている。このため、両コネクタ10,30を嵌合させると、各雌バスバー42が各進入孔21Aから収容空間17に進入し、各雌バスバー42の接触面が各雄バスバー15の接触面にそれぞれ重なるように配置される。
【0025】
ここで、従来のボルト締結式のコネクタでは、各雄バスバーを横一列に配置する必要があったため、コネクタ全体を横方向(左右方向)に小型化することが困難であった。その点、本実施形態の雄コネクタ10では、雄バスバー15の接触面を縦方向(上下方向)に配置し、横方向に隣り合う各雄バスバー15を近づけて配置することができるため、雄コネクタ10を横方向に小型化することができる。また、各雄バスバー15は横方向に配置されているため、雄コネクタ10を縦方向に大型化しなくてもよい。
【0026】
雄バスバー15の前端部15Fは、図1に示すように、端子保持部13の前面(収容空間17の後面)から前方に突出しており、端子保持部13および移動ブロック14の双方に対して非接触で配置されている。一方、雄バスバー15の後端部15Rは、取付孔12の後端開口から後方に(機器側ケース内に)突出している。雄バスバー15の後端部15Rには、ボルト(図示せず)を挿通可能な挿通孔15Aが貫通形成されている。挿通孔15Aにボルト(図示せず)を通し、機器本体に設けられた端子台(図示せず)に締め込むことにより、雄バスバー15が端子台に接続される。
【0027】
移動ブロック14は合成樹脂製とされ、図4に示すように、収容空間17のほぼ全幅に亘る横長に形成されている。このため、移動ブロック14は、収容空間17の内部において左右方向に移動することが規制されている。また、移動ブロック14は、収容空間17の内部において図4に示す開放位置と、図5に示す印可位置との間を上下方向に移動することが許容されている。この移動ブロック14はボルト(本発明の「倍力装置」の一例)20と一体に組み付けられており、このボルト20の倍力作用によって上下方向に移動可能とされている。
【0028】
ボルト20は、図4に示すように、雄シールドシェル11の上面側に突出して設けられたボルト支持部11Cに支持されている。ボルト支持部11Cの内部は、ボルト20と螺合可能なねじ孔が貫通形成されており、このねじ孔にボルト20が螺合されている。したがって、ねじ孔に螺合したボルト20を回すと、ボルト20がボルト支持部11Cに対して上下方向に移動し、これに連動して移動ブロック14が上下方向に移動することになる。なお、ボルト20の頭部下面には、パッキン22が装着されており、ボルト20の締め込みに伴ってパッキン22がボルト20の頭部下面とボルト支持部11Cの上面との双方に密着することにより、ねじ孔に水が浸入することが規制される。
【0029】
移動ブロック14の内部には、バネ23が装着されている。バネ23は、図4に示すように、横並びに3つが並設され、各雄バスバー15の前端部15Fと対応して配置されている。バネ23は、略U字状をなす弾性接触片23Aと、この弾性接触片23Aを収容する箱部23Bとを備えて構成されている。箱部23Bは、移動ブロック14の下方に開口する形態をなしており、この開口面は、移動ブロック14の下面とほぼ面一をなしている。箱部23Bと同様に、弾性接触片23Aは、移動ブロック14の下方に開口する形態をなしており、この開口部には、重なり合った両バスバー15,42が進入可能とされている。
【0030】
箱部23Bは、移動ブロック14に対して圧入もしくはインサート成形によって一体に形成されている。これにより、バネ23は移動ブロック14に固定されている。弾性接触片23Aは、移動ブロック14の下面よりも内部に奥まった位置に配置されている。このため、弾性接触片23Aは、外部から衝撃を受けにくくなっている。
【0031】
移動ブロック14を開放位置から印可位置に移動させると、図5に示すように、雄バスバー15の前端部15Fと雌バスバー42とがバネ23の弾性接触片23Aによって弾性的に挟持された状態となり、両バスバー15,42に対して所定の接圧が印可される。すなわち、弾性接触片23Aが弾性的に変形すると、この変形によって弾発力が生じ、この弾発力によって両バスバー15,42に十分な接圧が印可される。
【0032】
本実施形態を以上のような構成であって、続いてその作用を説明する。まず、図1に示すように移動ブロック14を開放位置にセットした上で、両コネクタ10,30を嵌合させる。このとき、図2に示すように雌バスバー42がフロントマスク21の進入孔21Aから収容空間17に進入し、雄バスバー15の前端部15Fと重なり合うものの、この時点では両バスバー15,42に未だ接圧が印可されておらず、摩擦抵抗を生じさせないため、両コネクタ10,30の嵌合操作力は極めて低いもので足りる。この結果、両バスバー15,42の接触面に傷が付くことはなく、両コネクタ10,30の挿抜を繰り返し行った場合でも両バスバー15,42の接触面同士が摩耗することもない。
【0033】
次に、ボルト20を回して移動ブロック14を開放位置から印可位置へ移動させる。すると、図5に示すように、各バネ23の弾性接触片23Aが各バスバー15,42を挟み付けてこれらを弾性的に接触させ、各バネ23の弾発力により各バスバー15,42に対して一括して所定の接圧が印可される。したがって、各バスバー15,42が一括して電気的に接続されるとともに、各バスバー15,42の接触面間に生じる摩擦抵抗によって両コネクタ10,30の離脱も規制される。これにより、両コネクタ10,30は正規嵌合状態に保持される。
【0034】
ここで、所定の接圧は専らバネ23の弾性接触片23Aの撓み量によって決定され、所定の接圧を得ることができる弾性接触片23Aの撓み量の範囲にはある程度の幅があるため、管理が容易になる。特に本実施形態では、両バスバー15,42の板厚の合計がそのままバネ23の撓み量となるため、バネ23の撓み量の管理も容易になる。この結果、ボルト20のトルク管理をしなくても接圧を管理することができ、両バスバー15,42の接続作業を容易にすることができる。
【0035】
以上のように本実施形態では、バネ23により雄バスバー15の前端部15Fと雌バスバー42を接触状態で挟み付けるようにしたから、各雄バスバー15の接触面を縦方向に配置し、各雄バスバー15を横方向に近づけて配置することができ、雄コネクタ10を横方向に小型化することができる。また、両バスバー15,42を個別にボルトで締結する必要がないから、両バスバー15,42の接続作業が容易になるとともに、ボルト20のトルク管理が不要になる。
【0036】
また、移動ブロック14を開放位置から印可位置に移動させることにより各バスバー15,42を一括接続するようにしたから、各バスバー15,42を個別に接続する必要がなく、単一のボルト20を締め込む作業のみで両バスバー15,42の接続作業を全て完了させることができる。また、各雄バスバー15の接触面が横方向に対向するように配置したから、雄コネクタ10を縦方向にも小型化することができる。また、弾性接触片23Aとこれを収容する箱部23Bとからなるバネ23を設けたから、弾性接触片23Aを外部から保護することができ、バネ23の扱いが容易になったことでバネ23を移動ブロック14に圧入またはインサート成形などによって装着しやすくなる。
【0037】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では移動ブロック14が上下方向に移動可能とされているものの、本発明によると、移動ブロック14を前後方向に移動可能に構成してもよい。すなわち、バネ23によって予め雄バスバー15のみを挟み付けておき、雌バスバー42が雄バスバー15の前端部15Fに重ねられた後に、移動ブロック14とともにバネ23を移動させて両バスバー15,42を挟み付けてもよい。
【0038】
(2)上記実施形態では倍力装置としてボルト20を例示しているものの、本発明によると、倍力装置として回動式のレバーを使用し、カム作用を発揮させて移動ブロック14を移動させてもよい。
(3)上記実施形態では弾性接触片23Aを備えたバネ23を例示しているものの、本発明によると、一対の板ばねを箱部23Bに収容してもよいし、一対のコイルばねを箱部23Bに収容した構成としてもよい。
【0039】
(4)上記実施形態では雄シールドシェル11を備えた雄コネクタ10としているものの、本発明によると、雄シールドシェル11を備えていない雄コネクタ10としてもよい。この場合、ボルト20を支持するボルト支持部11Cを端子保持部13に設ければよい。
(5)上記実施形態では複数のバスバー15,42が一括して接続されるものを例示しているものの、本発明によると、バネ23毎に移動ブロック14を設けるとともに、各移動ブロック14を移動させることにより複数のバスバー15,42を個別に接続してもよい。
【0040】
(6)上記実施形態では各雄バスバー15が左右方向に並んで配置されているものの、本発明によると、各雄バスバー15を上下方向に並べて配置してもよい。
(7)上記実施形態ではバネ23が弾性接触片23Aと箱部23Bとを備えて構成されているものの、本発明によると、箱部23Bを備えていないバネとしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…雄コネクタ
11…雄シールドシェル(ハウジング)
13…端子保持部(ハウジング)
14…移動ブロック
15…雄バスバー
15F…前端部(先端部)
20…ボルト(倍力装置)
23…バネ
23A…弾性接触片(接触片)
23B…箱部
30…雌コネクタ(相手側コネクタ)
42…雌バスバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側バスバーを有する相手側コネクタと嵌合可能なコネクタであって、
ハウジングと、
先端部が前記ハウジングから突出した状態で同ハウジングに保持されており、前記相手側コネクタと嵌合することで前記相手側バスバーが前記先端部に重ねられるバスバーと、
前記バスバーの接触面に沿う方向に移動可能に設けられた移動ブロックと、
前記移動ブロックを移動させる倍力装置と、
前記移動ブロックに設けられ、前記移動ブロックが移動することで前記バスバーの先端部と前記相手側バスバーとを接触状態で挟み付けるバネとを備えたコネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングは複数の前記バスバーを備えるとともに、前記相手側コネクタは前記複数のバスバーに対応する複数の前記相手側バスバーを備えてなり、前記複数のバスバーの先端部が前記複数の相手側バスバーに一括して接続されることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記複数のバスバーは、前記バスバーの接触面と交差する方向に並んで配設されていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記バネは、前記バスバーに接触する一方の接触片と、前記相手側バスバーに接触する他方の接触片と、前記両接触片を収容する箱部とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−18579(P2011−18579A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162807(P2009−162807)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】